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特開2024-94930美容形成外科制御装置、方法及びプログラム、並びに、美容形成外科装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094930
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】美容形成外科制御装置、方法及びプログラム、並びに、美容形成外科装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240703BHJP
   A61N 5/067 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
G06Q50/10
A61N5/067
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211855
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】522345124
【氏名又は名称】株式会社スリーエスビューティーグループ
(74)【代理人】
【識別番号】100187322
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 直輝
(72)【発明者】
【氏名】有年 一真
【テーマコード(参考)】
4C082
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
4C082RA10
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】対象とする患者の身体に適した美容形成外科施術を担当医のスキルによらずに案内することを可能にする美容形成外科制御装置等を提供する。
【解決手段】美容形成外科制御装置30は、患者の身体の現在画像を取得する画像取得部32と、患者の身体の理想画像を設定する理想形設定部33と、患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定部34と、施術決定部34にて決定された施術方法を案内するための施術案内部35とを備える。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体の現在画像を取得する画像取得部と、
患者の身体の理想画像を設定する理想形設定部と、
前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定部と、
前記施術決定部にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内部とを備えることを特徴とする美容形成外科制御装置。
【請求項2】
前記施術方法は、前記身体における脂肪、軟部組織又は骨組織を移動、増加又は減少させるものであることを特徴とする請求項1に記載の美容形成外科制御装置。
【請求項3】
前記施術方法は、糸リフト、レーザー、注入剤又は手術であることを特徴とする請求項1に記載の美容形成外科制御装置。
【請求項4】
前記身体とは、顔、首又は胸であることを特徴とする請求項1に記載の美容形成外科制御装置。
【請求項5】
前記施術決定部は、前記施術方法として、前記身体において移動、増加若しくは減少させる脂肪、軟部組織若しくは骨組織の質量、または、前記身体における脂肪、軟部組織若しくは骨組織の移動距離を決定することを特徴とする請求項1に記載の美容形成外科制御装置。
【請求項6】
前記施術決定部は、複数回にわたる前記施術方法を予めそれぞれ設定するものであり、
前記画像取得部は、前記複数回のうちの一部の回数が終了した時点において、前記対象とする患者の身体の画像である途中画像を取得するものであり、
前記施術決定部は、前記途中画像に基づき、前記複数回のうちの残りの回数を実施するか否かを判断するか、または、前記複数回のうちの残りの回数における予め設定された前記施術方法を補正することを特徴とする請求項1に記載の美容形成外科制御装置。
【請求項7】
前記施術決定部は、前記施術方法の実施前に、前記施術方法の実施による前記対象とする患者の身体の変化を予測し、前記対象とする患者の前記変化後の身体の画像である予測画像を作成するものであり、
前記施術決定部は、前記途中画像と前記予測画像とが異なる場合に、前記残りの回数を実施するか否かの判断、または、前記残りの回数における予め設定された前記施術方法の補正を行うことを特徴とする請求項6に記載の美容形成外科制御装置。
【請求項8】
ネットワーク経由でデータベースとの間でデータの送受信を可能としている通信部をさらに備え、
前記学習済みモデルは、前記通信部により受信した前記データに基づいて、前記施術方法の決定を学習するものであることを特徴とする請求項1に記載の美容形成外科制御装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の美容形成外科制御装置を備え、
前記美容形成外科制御装置の前記施術決定部により決定された前記施術方法を実施可能であることを特徴とする美容形成外科装置。
【請求項10】
患者の身体の現在画像を取得する画像取得工程と、
患者の身体の理想画像を設定する理想形設定工程と、
前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定工程と、
前記施術決定工程にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内工程とを備えることを特徴とする美容形成外科制御方法。
【請求項11】
患者の身体の現在画像を取得する画像取得工程と、
患者の身体の理想画像を設定する理想形設定工程と、
前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定工程と、
前記施術決定工程にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内工程とをコンピュータに実行させるための美容形成外科制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容形成外科制御装置、方法及びプログラム、並びに、美容形成外科装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、美容形成外科方法として、メンバー登録、問診、肌測定、結果表示・確認、診察、カウンセリング、施術案内(例えば、ヒアルロン酸注入)、シミュレーション、施術、次回の施術選択を順に実施するプロセスが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5116965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明は、診察とカウンセリングとの結果に基づいて施術案内を行うため、担当医のスキルによって施術案内の内容が大きく異なることが考えられる。つまり、対象とする患者の身体に適した美容形成外科施術を案内することは難しい。
【0005】
また、一般的に、美容形成外科施術は、1回で完了するものではなく、間隔(所定日数)をあけて複数回にわたって行われる。そして、患者個々人によって、美容形成外科施術の経過状況及び副作用の発生の有無が異なるために最適な施術方法も異なる。この点を鑑みても、対象とする患者の身体に適した美容形成外科施術を案内することは難しい。
【0006】
本発明の目的は、対象とする患者の身体に適した美容形成外科施術を担当医のスキルによらずに案内することを可能にする美容形成外科制御装置、方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る美容形成外科制御装置は、患者の身体の現在画像を取得する画像取得部と、患者の身体の理想画像を設定する理想形設定部と、前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定部と、前記施術決定部にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内部とを備える。
【0008】
本発明に係る美容形成外科制御方法は、患者の身体の現在画像を取得する画像取得工程と、患者の身体の理想画像を設定する理想形設定工程と、前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定工程と、前記施術決定工程にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内工程とを備える。
【0009】
本発明に係る美容形成外科制御プログラムは、患者の身体の現在画像を取得する画像取得工程と、患者の身体の理想画像を設定する理想形設定工程と、前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定工程と、前記施術決定工程にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内工程とをコンピュータに実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る美容形成外科制御装置、方法及びプログラムによれば、対象とする患者の身体に適した美容形成外科施術を担当医のスキルによらずに案内することができる、
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】美容形成外科システムを示す全体構成図である。
図2図1に示す美容形成外科システムに備わっている美容形成外科装置を示す全体構成図である。
図3図2に示す美容形成外科装置において表示される施術案内画面である。
図4図2に示す美容形成外科装置を用いて実施される美容形成外科方法の手順を説明するための説明図である。
図5】美容形成外科制御プログラムを実行させるためのコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(美容形成外科制御装置の構成)
まず、本発明に係る美容形成外科制御装置の一実施形態における構成について説明する。図1に示す美容形成外科システム100は、本発明に係る美容形成外科制御装置の一実施形態を適用した美容形成外科装置1(1A~1C)を備えるものであり、複数の美容形成外科装置1(1A、1B、1C)とデータベースDBを有するサーバSとがネットワークNを介して通信的に接続されたものである。
【0013】
複数の美容形成外科装置1(1A、1B、1C)は、患者の身体に対する美容形成外科施術を行うものである。それぞれの美容形成外科装置1(1A、1B、1C)の設置個所は、例えば美容クリニックにすることができる。それぞれの美容形成外科装置1(1A、1B、1C)には、サーバSのデータベースDBからネットワークNを介して適宜、後述する過去データD1が送信される。
【0014】
サーバSとしては、クラウドシステムを構築する管理会社に設置されたものを用いてもよく、あるいは、それぞれの美容形成外科装置1(1A、1B、1C)を設置する美容クリニックに設置されたものを用いてもよい。
【0015】
データベースDBには、それぞれの美容形成外科装置1(1A~1C)を用いた過去の患者の身体に対して実施した施術方法の内容と、各施術方法の実施前後における過去の患者の身体の画像データとを含む過去データD1が記録されている。
【0016】
ネットワークNとしては、例えば、インターネット、VPN(Virtual Private Network)を挙げることができる。
【0017】
図2に示すように、美容形成外科装置1は、対象とする患者の身体に美容形成外科施術を実施するためのものであり、撮影装置10と、入力機器20と、美容形成外科制御装置30と、表示部40と、施術装置50とを備えている。ここでの身体としては、例えば、顔、首、胸、体幹及び四肢を挙げることができる。
【0018】
撮影装置10は、対象とする患者の身体の画像を撮影するためのものである。撮影装置10としては、例えば、カメラ又はスキャナ等の光学機器、あるいは、この光学機器を搭載したパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット又は携帯電話を使用することができる。また、撮影装置10としては、例えば、カラー写真の他、紫外線写真及び赤外線写真等の特定の波長に限定した写真を撮影可能なもの、または、カラー画像を、特定の波長に限定した画像に加工可能なものを用いることができる。さらに、撮影装置10として、血管、神経及び骨組織等の深部組織を撮影可能なもの(例えばレントゲン画像、CT画像の撮影装置)を使用してもよい。
【0019】
入力機器20は、美容形成外科制御装置30に操作情報を入力するためのものである。入力機器20としては、例えば、液晶ディスプレイもしくは有機ELディスプレイ等のタッチパネル、キーボード、マウス、または、音声入力装置を使用することができる。
【0020】
美容形成外科制御装置30は、本発明に係る美容形成外科制御装置の一実施形態に相当するものであり、患者の身体に対して実施する施術方法を制御するためのものである。美容形成外科制御装置30は、通信部31と、画像取得部32と、理想形設定部33と、施術決定部34と、施術案内部35と、制御部36とを備えている。美容形成外科制御装置30は、例えば、後述する図5に示すコンピュータ800であり、記憶部(主記憶装置802、補助記憶装置803)に記憶されたプログラムに応じて各種制御信号の送受信を行って各部31~36を機能させる。
【0021】
美容形成外科制御装置30の通信部31は、ネットワークNを介して外部の各種情報を受信する機能と、ネットワークNを介して外部に各種情報を送信する機能とを有する。具体的には、通信部31は、図1に示すネットワークNから送信される過去データD1を受信し、制御部36から受信した制御信号に基づいて過去データD1を施術決定部34に送信する機能を有する。さらに、通信部31は、過去データD1に対応するデータをネットワークNからサーバSのデータベースDBに送信する機能を有する。
【0022】
美容形成外科制御装置30の画像取得部32は、制御部36から受信した制御信号に基づいて、撮影装置10により撮影された撮影画像の画像データD2を撮影装置10から取得し、取得した画像データD2を施術決定部34又は表示部40に送信する機能を有する。画像取得部32は、対象とする患者の身体の現在画像を取得するものである。この現在画像としては、例えば、対象とする患者の身体の画像であって、この患者に対する美容形成外科施術を実施する前の画像である初期画像と、この患者に対する複数回の美容形成外科施術のうちの一部の回数が終了した時点での画像である途中画像とが挙げられる。さらに、画像取得部32は、対象とする患者の身体の画像であって、この患者に対する一連の美容形成外科施術が終了した時点での画像である最終画像を取得してもよい。これら現在画像及び最終画像としては、2D画像又は3D画像のいずれであってもよい。
【0023】
美容形成外科制御装置30の理想形設定部33は、患者の身体の理想画像を設定するためのものである。具体的には、理想形設定部33は、入力機器20から入力された情報に基づいて理想画像を設定し、設定した理想画像を画像データD3として施術決定部34に送信する機能を有する。理想画像としては、2D画像又は3D画像のいずれであってもよい。
【0024】
施術決定部34は、患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する。
【0025】
施術決定部34における学習済みモデルは、通信部31から受信した過去データD1(学習用データ)から、患者の身体に適した美容形成外科施術を決定することを学習したものである。この学習とは、いわゆる機械学習であり、例えばディープラーニングである。
【0026】
学習用データとしては、過去の患者の身体に対して実施した施術内容と、この施術の前後における過去の患者の身体の状態との他に、例えば、対象とする患者及び過去の患者の肌の色(スキンカラー)、タイプ(スキンタイプ)、状態(スキンテクスチャ)、刺青の有無等を含む肌情報と、対象とする患者及び過去の患者の性別、年齢、国籍、住所、血液型等を含む患者個人情報と、対象とする患者及び過去の患者の身体に対する美容形成外科施術の種類や回数、初回治療からの経過日数、直近の治療からの経過日数等を含む施術経過情報と、医師によるその施術が効果的であったか否か等を含む評価情報と、対象とする患者及び過去の患者の患部(主訴部)に対する過去の治療歴(例えば、糸リフトの種類及び本数、注入剤の種類及び注入量、レーザーの種類、刺青の治療歴)、内服薬の服用の有無、過去の患部の治療経過及び治療結果等を含む治療歴情報とを含んでもよい。糸リフトの種類としては、例えば、材質(一例としてはPDO、PCL、PLA)、溶解性の有無、溶解性の強さ(すなわち溶解時間)及び形状(一例としては突起の有無)により分類することができる。レーザーの種類としては、例えば、体外式又は体内式のもの、ラジオ波又はHIFUを用いるものを挙げることができる。
【0027】
この学習済みモデルは、施術決定部34で生成したものでもよく、図1に示すサーバSで生成されて通信部31で取得したものでもよく、サーバSで生成されてサーバSで記憶されているものでもよい。サーバSで記憶されている学習済みモデルを用いる場合には、図2に示す画像データD2(現在画像)と画像データD3(理想画像)とを通信部31からサーバSに送信し、患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法をサーバSにおいて決定し、決定した施術方法をサーバSから通信部31に受信する。
【0028】
施術決定部34は、新たに通信部31から過去データD1を受信した場合において、受信した過去データD1に基づいて適宜学習済みモデルを更新することができるように構成されている。
【0029】
施術決定部34における施術方法は、例えば、対象とする患者の身体における脂肪、軟部組織又は骨組織を移動、増加又は減少させるものである。移動させるための施術としては、例えば、糸リフト、レーザー若しくは手術を挙げることができ、増加させるための施術としては、例えば、注入剤を挙げることができ、減少させるための施術としては、例えば、レーザー、手術若しくは注入剤を挙げることができる。さらに、施術決定部34は、より具体的な施術方法として、対象とする患者の身体において移動、増加若しくは減少させる脂肪、軟部組織若しくは骨組織の質量、または、対象とする患者の身体における脂肪、軟部組織若しくは骨組織の移動距離を決定してもよい。
【0030】
ここで、施術決定部34は、複数回にわたる施術方法を予めそれぞれ設定するものであってもよい。さらに、施術決定部34は、画像取得部32から送信される途中画像の画像データD2に基づき、複数回のうちの残りの回数を実施するか否かを判断するか、または、複数回のうちの残りの回数における予め設定された施術方法を補正してもよい。ここで、途中画像とは、複数回の美容形成外科施術のうちの一部の回数が終了した時点における患者の身体の画像である。
【0031】
さらに、施術決定部34は、施術方法の実施前に、施術方法の実施による対象とする患者の身体の変化を予測し、対象とする患者の変化後の身体の画像である予測画像を作成してもよい。施術決定部34は、画像取得部32から受信した途中画像(画像データD2)と自ら作成した予測画像とが異なる場合(例えば画像認識による一致度合いが所定値以下である場合)に、残りの回数を実施するか否かの判断、または、残りの回数における予め設定された施術方法の補正(施術方法の変更、代替案の提示)を行ってもよい。例えば、施術決定部34は途中画像と予測画像の一致度合いに応じて、施術方法の補正提案を行う。当該一致度合いが第1所定値以上であれば現在の計画通りの施術を継続し、第1所定値未満であれば施術の変更や代替案の提示を行う。
【0032】
また、施術決定部34は、他の美容形成外科装置1(つまり他の美容クリニック)で行った美容形成外科施術を引き継ぐ引継機能を有していてもよい。この引継機能は、施術対象である患者の施術経過情報をサーバSのデータベースDBから抽出するものである。これにより、対象とする患者の美容形成外科施術を別の美容クリニックで継続することができる。
【0033】
施術案内部35は、施術決定部34にて決定された施術方法を担当医及び患者等に案内するためのものである。施術案内部35は、施術決定部34において使用された現在画像と理想画像とを受信し、例えば図3に示すように、これらを並列的に配置して比較可能なように表示部40に表示させるものである。
【0034】
ここで、例えば図3に示すように、施術案内部35は、美容形成外科施術を実施すべき具体的な箇所を現在画像と理想画像とに表示し、それぞれの箇所において実施すべき具体的な施術方法をさらに表示する。好ましくは、施術案内部35は、ウェアラブルグラスなどのガイド機能付装置を装着した人物に対して、美容形成外科施術を実施すべき具体的な箇所と、実施すべき美容形成外科施術の具体的な内容とを拡張現実により表示する機能を有する。ここでのガイド機能とは、例えば、担当医の施術に応じて、対象とする患者の患部の画像をリアルタイムで更新しつつ拡張現実又はディスプレイによるガイド(一例としては、どの箇所にどの注入剤をどの程度の量だけ注入するかを示すこと)を進めていく機能である。このような機能があると、担当医がリアルタイムで施術経過を確認しながら施術を進めていくことができる。
【0035】
図3に示す施術案内画面では、対象とする患者の身体における部位を示す印(A1及びA2、X1及びX2、Y1及びY2、Z1及びZ2)が現在画像上及び理想画像上に付されている。さらに、対応する印同士(A1及びA2、X1及びX2、Y1及びY2、Z1及びZ2)の変化を実現させるための施術方法が表示されている。具体的には、印A1の箇所の状態を印A2の箇所の状態にするための脂肪減少手段(注入剤としての脂肪溶解注射2ml、または、ラジオ波を用いたタイトニングレーザー照射)と、印X1の箇所の状態を印X2の箇所の状態にするための脂肪移動手段(糸リフト、又はHIFUを用いたタイトニングレーザーによって脂肪を印X1の箇所から印X2の箇所まで2cm移動)と、印Y1の箇所の状態を印Y2の箇所の状態にするための脂肪減少手段(注入剤としての脂肪溶解注射2ml、超音波を用いた脂肪溶解手術、または、ラジオ波を用いたタイトニングレーザー照射)と、印Z1の箇所の状態を印Z2の箇所の状態にするための脂肪増加手段(注入剤としてのヒアルロン酸2ml、または、自家脂肪注入)とが施術方法として表示されている。
【0036】
表示部40は、通信部31から受信した過去データD1と、画像取得部32から受信した画像データD2と、理想形設定部33から受信した画像データD3とを表示する機能を有する。さらに、表示部40は、施術案内部35による施術案内画面を表示する機能を有する。表示部40としては、例えば、液晶ディスプレイ、または、有機ELディスプレイを使用することができる。
【0037】
施術装置50は、施術案内部35から受信した施術案内情報Iに基づいて、対象とする患者の身体に対して美容形成外科施術を実施するためのものである。施術装置50は、好ましくは、施術決定部34によって決定され得る施術内容を実施可能な設備を備えており、例えば、糸リフト、レーザー、注入剤及び手術器具を使用可能なように構成されている。
【0038】
(美容形成外科制御装置の効果)
美容形成外科制御装置30によれば、対象とする患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法を学習済みモデルにより決定して案内するため、対象とする患者の身体に適した美容形成外科施術を担当医のスキルによらずに実施することができる。
【0039】
ここでの施術方法を、対象とする患者の身体における脂肪、軟部組織又は骨組織を移動、増加又は減少させるものとすることにより、美容形成外科における一般的な施術を患者に適した方法で実施することができる。
【0040】
また、ここでの施術方法を糸リフト、レーザー、注入剤又は手術とすることにより、美容形成外科における一般的な施術を患者に適した方法で実施することができる。
【0041】
さらに、ここでの身体を顔、首又は胸とすることにより、美容形成外科対象となりやすい部位の美容形成外科に対応することができる。特に、顔や首に対する美容形成外科は、施術方法の種類が多い一方で、狭い範囲での手術、微量な注射等が必要となり、また場所に応じては使用できない施術方法等もあり、非常に複雑かつ高度な判断が必要となるが、本実施形態のような美容形成外科制御装置30によれば、担当医のスキルによらず高品質の施術を実施できる。さらに、胸の場合は、顔や首に比べると施術の精度は緩くなり、少ないサンプル数の学習用データを使用するだけで好適なバストアップを行うことができる。
【0042】
施術決定部34は、施術方法として、身体において移動、増加若しくは減少させる脂肪、軟部組織若しくは骨組織の質量、または、身体における脂肪、軟部組織若しくは骨組織の移動距離を決定するため、対象とする患者の身体に好適な美容形成外科施術をさらに確実に実施することができる。
【0043】
上述したように、施術決定部34は、複数回にわたる施術方法を予めそれぞれ設定するものであり、画像取得部32は、複数回のうちの一部の回数が終了した時点における患者の身体の画像である途中画像を取得するものであり、施術決定部34は、途中画像に基づき、複数回のうちの残りの回数を実施するか否かを判断するか、または、複数回のうちの残りの回数における予め設定された施術方法の補正(施術方法の変更、代替案の提示)を行う。これにより、対象とする患者の美容形成外科施術における途中経過を確認しつつ美容形成外科施術を継続することができるため、対象とする患者の身体を理想画像の状態にさらに確実に変化させることができる。
【0044】
上述したように、施術決定部34は、施術方法の実施前に、施術方法の実施による患者の身体の変化を予測し、患者の変化後の身体の画像である予測画像を作成するものであり、施術決定部34は、途中画像と予測画像とが異なる場合に、残りの回数を実施するか否かの判断、または、残りの回数における予め設定された施術方法の補正(施術方法の変更、代替案の提示)を行う。これにより、対象とする患者の美容形成外科における途中経過を当初予測と比較しつつ美容形成外科施術を継続することができるため、対象とする患者の身体を理想画像の状態にさらに確実に変化させることができる。
【0045】
上述したように、美容形成外科制御装置30は、ネットワークN経由でデータベースDBとの間で過去データD1の送受信を可能としている通信部31を備え、美容形成外科制御装置30の施術決定部34における学習済みモデルは、通信部31により受信した過去データD1に基づいて施術方法の決定を学習するものである。これにより、複数の美容形成外科制御装置30から膨大な過去データD1をデータベースDBに集約すれば、このデータベースDBから膨大な過去データD1を受信して施術決定部34により施術方法を決定することができるため、対象とする患者の身体を理想画像の状態にさらに確実に変化させることができる。
【0046】
美容形成外科装置1によれば、美容形成外科制御装置30における施術決定部34により決定された美容形成外科施術を施術装置50により実施することができるため、対象とする患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態にさらに確実かつ迅速に変化させることができる。
【0047】
(その他)
上記一実施形態においては、図1に示すように、それぞれの美容形成外科装置1(1A、1B、1C)がサーバSのデータベースDBの情報を共有しているが、例えば個人情報保護等の観点から、特定の美容形成外科装置についてはサーバSのデータベースDBの情報を共有しないようにしてもよい。
【0048】
また、サーバS及びデータベースDBの個数をそれぞれ複数にしてもよく、美容形成外科装置1の個数を3つ以外にすることもできる。
【0049】
さらに、上記一実施形態においては、複数の美容形成外科装置1(1A、1B、1C)がサーバSのデータベースDBを介して情報を共有しているが、サーバSを介さず直接美容形成外科装置1(1A、1B、1C)間で情報を共有してもよい。
【0050】
上記一実施形態においては、図2に示すように、過去データD1をネットワークNから受信しているが、通信部31を設けずに美容形成外科制御装置30における記憶部(図示せず)により過去データD1を記憶し、この過去データD1を施術決定部34の学習モデルの学習用データとして使用してもよい。また、上記一実施形態において、図2に示す美容形成外科装置1の設置当初においては上記記憶部からのみ過去データD1を受信し、美容形成外科装置1の設置後所定期間経過後からは過去データD1をネットワークNからも受信するようにしてもよい。このようにして、ネットワークNとの間で通信可能な美容形成外科装置1の個数が増加すれば、それぞれの担当医がより確実に患者の身体を理想画像の状態に変化させるような施術を実施することができる。
【0051】
また、上記一実施形態においては、図2に示すように、美容形成外科装置1において施術装置50が1つのみ備わっているが、複数の施術装置50が備わっていてもよい。
【0052】
(美容形成外科制御方法)
次に、本発明に係る美容形成外科制御方法の一実施形態について説明する。図4に示す美容形成外科方法は、本発明に係る美容形成外科制御方法の一実施形態を適用したものであり、第1回撮影工程S1と、第1回画像取得工程S2と、理想形設定工程S3と、第1回施術決定工程S4(施術設定工程)と、第1回施術案内工程S5と、第1回施術工程S6と、第2回撮影工程S7と、第2回画像取得工程S8と、第2回施術決定工程S9(施術補正工程)と、第2回施術案内工程S10と、第2回施術工程S11とを備えている。
【0053】
本発明に係る美容形成外科制御方法の一実施形態は、第1回画像取得工程S2と、理想形設定工程S3と、第1回施術決定工程S4(施術設定工程)と、第1回施術案内工程S5と、第2回画像取得工程S8と、第2回施術決定工程S9(施術補正工程)と、第2回施術案内工程S10とを備えている。
【0054】
第1回撮影工程S1において、担当医は、図2に示す撮影装置10を使用することにより、対象とする患者の身体の現在画像を撮影する。撮影方向としては、例えば、撮影部位が顔であれば顔の正面、左側面及び右側面を挙げることができる。第1回画像取得工程S2において、図2に示す画像取得部32は、撮影装置10により撮影された現在画像の画像データD1を取得する。理想形設定工程S3において、担当医は、対象とする患者にとっての身体の理想形についてカウンセリングし、図2に示す入力機器20を操作することにより、この理想形に関する情報を美容形成外科制御装置30の理想形設定部32に入力する。すると、理想形設定部32は、入力された情報に基づいて、対象とする患者の身体の理想画像を設定する。
【0055】
第1回施術決定工程S4(施術設定工程)において、図2に示す施術決定部34は、画像取得部32から現在画像の画像データD1を受信し、かつ、図2に示す理想形設定部33から理想画像の画像データD2を受信し、さらに、患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための複数回にわたる施術方法を決定する。
【0056】
第1回施術案内工程S5において、図2に示す施術案内部35は、施術決定部34にて決定された施術方法を担当医及び患者等に案内する。そして、第1回施術工程S6において、担当医は、施術案内部35による施術案内画面に基づいて、対象とする患者に対して施術装置50による美容形成外科施術を実施する。
【0057】
第2回撮影工程S7において、第1回施術工程S6の実施後で所定日数が経過した後、第1回撮影工程S1と同様の方法により、対象とする患者の身体を撮影装置10によって撮影する。さらに、第2回画像取得工程S8において、画像取得部32は、第2回撮影工程S7によって撮影された画像である途中画像の画像データD2を取得する。
【0058】
第2回施術決定工程S9(施術補正工程)において、第1回施術決定工程S4(施術設定工程)にて決定した複数回分のうち残りの回数分の施術内容を補正する。例えば、第1回施術決定工程S4において予測画像を作成しておき、第2回施術決定工程S9において予測画像と途中画像とを比較し、予測画像と途中画像との一致度が所定以上であれば特段の補正を行わず、予測画像と途中画像との一致度が所定未満であれば補正を行う。
【0059】
第2回施術案内工程S10において、施術案内部35は、第2回施術決定工程S9にて決定した施術内容を担当医及び患者等に案内する。そして、第2回施術工程S11において、担当医は、施術案内部35による施術案内画面に基づいて、対象とする患者に対して施術装置50による美容形成外科施術を実施する。
【0060】
(美容形成外科制御方法の効果)
本実施形態に係る美容形成外科制御方法によれば、美容形成外科制御装置30と同様の効果を生じさせることができる。
【0061】
(その他)
本実施形態に係る美容形成外科制御方法は、第1回画像取得工程S2において患者の身体の現在画像を取得し、理想形設定工程S3において患者の身体の理想画像を設定し、第1回施術決定工程S4において、患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定し、第1回施術案内工程S5において、第1回施術決定工程S4にて決定された施術方法を案内するのであれば、その他の工程及び手順を必要に応じて省略することができる。
【0062】
また、本実施形態の施術工程(図4においては第1回施術工程S6及び第2回施術工程S11)については、1回のみ又は3回以上にすることができる。
【0063】
(美容形成外科制御プログラムの構成)
さらに、本発明に係る美容形成外科制御プログラムの一実施形態について説明する。本実施形態に係るプログラムは、患者の身体の現在画像を取得する画像取得工程と、患者の身体の理想画像を設定する理想形設定工程と、患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を現在画像の状態から理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定工程と、施術決定工程にて決定された施術方法を案内するための施術案内工程とをコンピュータ800に実行させるためのものである。
【0064】
図5に示すように、コンピュータ800は、CPU801と、主記憶装置802と、一時的でない有形の媒体である補助記憶装置803と、インタフェース804とを備えている。CPU801は、本実施形態に係るプログラムを補助記憶装置803から読み出して主記憶装置802に展開することにより、上述した画像取得工程と理想形設定工程と施術決定工程と施術案内工程とを実行する。
【0065】
(その他)
本実施形態においては、補助記憶装置803に代えて、一時的でない有形の媒体として、例えば、インタフェース804を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM及び半導体メモリを用いることができる。また、本実施形態に係るプログラムが図1に示すネットワークNを介してコンピュータ800に配信される場合、配信を受けたコンピュータ800のCPU801が本実施形態に係るプログラムを主記憶装置802に展開することにより、上述した画像取得工程と理想形設定工程と施術決定工程と施術案内工程とを実行してもよい。
【0066】
本実施形態に係るプログラムは、上述した画像取得工程と理想形設定工程と施術決定工程と施術案内工程とを、補助記憶装置803に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実行するためのものである差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0067】
本実施形態に係るプログラムは、上述した画像取得工程と理想形設定工程と施術決定工程と施術案内工程との他に、別の工程をさらにコンピュータ800に実行させるためのものであってもよい。例えば、本実施形態に係るプログラムは、図4に示す手順をコンピュータ800に実行させるためのものであってもよい。
【0068】
本発明を要約すると以下の通りである。
[1]
患者の身体の現在画像を取得する画像取得部と、
患者の身体の理想画像を設定する理想形設定部と、
前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定部と、
前記施術決定部にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内部とを備えることを特徴とする美容形成外科制御装置。
[2]
前記施術方法は、前記身体における脂肪、軟部組織又は骨組織を移動、増加又は減少させるものであることを特徴とする上記[1]に記載の美容形成外科制御装置。
[3]
前記施術方法は、糸リフト、レーザー、注入剤又は手術であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の美容形成外科制御装置。
[4]
前記身体とは、顔、首又は胸であることを特徴とする上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の美容形成外科制御装置。
[5]
前記施術決定部は、前記施術方法として、前記身体において移動、増加若しくは減少させる脂肪、軟部組織若しくは骨組織の質量、または、前記身体における脂肪、軟部組織若しくは骨組織の移動距離を決定することを特徴とする上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の美容形成外科制御装置。
[6]
前記施術決定部は、複数回にわたる前記施術方法を予めそれぞれ設定するものであり、
前記画像取得部は、前記複数回のうちの一部の回数が終了した時点において、前記対象とする患者の身体の画像である途中画像を取得するものであり、
前記施術決定部は、前記途中画像に基づき、前記複数回のうちの残りの回数を実施するか否かを判断するか、または、前記複数回のうちの残りの回数における予め設定された前記施術方法を補正することを特徴とする上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の美容形成外科制御装置。
[7]
前記施術決定部は、前記施術方法の実施前に、前記施術方法の実施による前記対象とする患者の身体の変化を予測し、前記対象とする患者の前記変化後の身体の画像である予測画像を作成するものであり、
前記施術決定部は、前記途中画像と前記予測画像とが異なる場合に、前記残りの回数を実施するか否かの判断、または、前記残りの回数における予め設定された前記施術方法の補正を行うことを特徴とする上記[6]に記載の美容形成外科制御装置。
[8]
ネットワーク経由でデータベースとの間でデータの送受信を可能としている通信部をさらに備え、
前記学習済みモデルは、前記通信部により受信した前記データに基づいて、前記施術方法の決定を学習するものであることを特徴とする上記[1]~[7]に記載の美容形成外科制御装置。
[9]
上記[1]~[8]のいずれか1つに記載の美容形成外科制御装置を備え、
前記美容形成外科制御装置の前記施術決定部により決定された前記施術方法を実施可能であることを特徴とする美容形成外科装置。
[10]
患者の身体の現在画像を取得する画像取得工程と、
患者の身体の理想画像を設定する理想形設定工程と、
前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定工程と、
前記施術決定工程にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内工程とを備えることを特徴とする美容形成外科制御方法。
[11]
患者の身体の現在画像を取得する画像取得工程と、
患者の身体の理想画像を設定する理想形設定工程と、
前記患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法の決定を学習した学習済みモデルを用いて、対象とする患者の身体を前記現在画像の状態から前記理想画像の状態に変化させるための施術方法を決定する施術決定工程と、
前記施術決定工程にて決定された前記施術方法を案内するための施術案内工程とをコンピュータに実行させるための美容形成外科制御プログラム。
【符号の説明】
【0069】
1(1A~1C) 美容形成外科装置
10 撮影装置
20 入力機器
30 美容形成外科制御装置
31 通信部
32 画像取得部
33 理想形設定部
34 施術決定部
35 施術案内部
36 制御部
40 表示部
50 施術装置
100 美容形成外科システム
800 コンピュータ
801 CPU
802 主記憶装置
803 補助記憶装置
804 インタフェース
DB データベース
D1 過去データ
D2、D3 画像データ
I 情報
N ネットワーク
S サーバ


図1
図2
図3
図4
図5