(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094940
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理システムの制御方法ならびにプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20220101AFI20240703BHJP
G06Q 40/08 20120101ALI20240703BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06Q40/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211869
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(74)【代理人】
【識別番号】100227857
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 圭
(72)【発明者】
【氏名】中村 洋次郎
(72)【発明者】
【氏名】平山 あかり
(72)【発明者】
【氏名】山本 祐司
(72)【発明者】
【氏名】大野 浩輝
【テーマコード(参考)】
5E555
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5E555AA59
5E555BA01
5E555BA04
5E555BA81
5E555BB01
5E555BB04
5E555BC17
5E555BD01
5E555CA02
5E555CA12
5E555CA18
5E555CB01
5E555CB33
5E555CB42
5E555CB74
5E555CC03
5E555DA01
5E555DB49
5E555DC05
5E555DD07
5E555EA03
5E555EA14
5E555FA00
5L040BB61
5L055BB61
(57)【要約】
【課題】 ユーザが複数のコンテンツを閲覧した際の閲覧履歴からレコメンドとして提示するコンテンツを適切なタイミングで表示することを目的とする。
【解決手段】
記憶部に記憶されている複数からなる第1の電子コンテンツをクライアント端末に表示する表示履歴を取得する取得手段と、前記複数の第1の電子コンテンツの表示履歴により、前記クライアント端末に表示履歴の表示後に第2の電子コンテンツを表示するタイミングを制御する制御手段と、前記取得手段により取得された第1の電子コンテンツの表示履歴により、前記制御手段で制御されたタイミングで、前記第2の電子コンテンツを表示制御する表示制御手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部に記憶されている複数からなる第1の電子コンテンツをクライアント端末に表示する表示履歴を取得する取得手段と、
前記複数の第1の電子コンテンツの表示履歴により、前記クライアント端末に第2の電子コンテンツを表示させるタイミングを制御する制御手段と、
前記取得手段により取得された第1の電子コンテンツの表示履歴により、前記制御手段で制御されたタイミングで、前記第2の電子コンテンツを前記クライアント端末に表示制御させる表示制御手段と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記制御手段で制御するタイミングは前記表示履歴により変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示履歴とは表示順をも含み、
前記制御手段は前記複数の第1の電子コンテンツの表示履歴の表示順に基づいて前記第2の電子コンテンツの表示タイミングを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記取得手段で取得される表示履歴には、所定の時間以上表示された電子コンテンツの表示履歴を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第2の電子コンテンツはレコメンドコンテンツであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第2の電子コンテンツは前記第1の電子コンテンツに含まれる電子コンテンツであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第2の電子コンテンツは前記第1の電子コンテンツに含まれない電子コンテンツであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記制御手段で制御される表示タイミングは、所定の電子コンテンツを表示したあと、次のアクションを受けたタイミングであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記制御手段で制御される表示タイミングは、所定の電子コンテンツを所定時間表示したあとのタイミングであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項10】
記憶部に記憶されている複数からなる第1の電子コンテンツをクライアント端末に表示する表示履歴を取得する取得ステップと、
前記複数の第1の電子コンテンツの表示履歴により、前記クライアント端末に第2の電子コンテンツを表示するタイミングを制御する制御ステップと、
前記取得ステップにより取得された第1の電子コンテンツの表示履歴により、前記制御ステップで制御されたタイミングで、前記第2の電子コンテンツを前記クライアント端末に表示制御させる表示制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項11】
少なくとも1つのコンピュータを、請求項1又は2に記載された情報処理システムの各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Webアプリケーションソフトウェアを開発する情報処理システム、情報処理システムの制御方法ならびにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
生命保険会社において、新型コロナウイルスの影響やデジタル化の影響により、顧客がWebのデジタル画面上で保険設計書などを閲覧する場面が増えている。
【0003】
顧客のみで帳票を閲覧している場合、従来の対面営業で提供出来ていたような相手の顔色や興味を見て営業担当が話しを出し分けることが出来ない。
【0004】
特許文献1には、保険試算用Webページの顧客による操作履歴から推薦すべき保険商品を判断して営業職員に通知することで、契約成立へ向けて支援を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1は、操作履歴の結果と分析パターンデータベースとを比較しておすすめ商品を抽出しているが、抽出したおすすめ商品の提案タイミングについては開示されていない。
【0007】
たとえば、
図5のような4ページからなる一連のコンテンツの場合、顧客が同じページを行ったり来たりしている場合は、そのページの理解が難しいと判断して、そのページに関連する情報を早めにレコメンド情報としては提案することができれば、UX(User eXperience)の向上に寄与でき、契約に結びつけやすくなる可能性がある。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑み、ユーザが複数のコンテンツを閲覧した際の閲覧履歴からレコメンドとして提示するコンテンツを適切なタイミングで表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の情報処理システムは、記憶部に記憶されている複数からなる第1の電子コンテンツをクライアント端末に表示する表示履歴を取得する取得手段と、
前記複数の第1の電子コンテンツの表示履歴により、前記クライアント端末に表示履歴の表示後に第2の電子コンテンツを表示するタイミングを制御する制御手段と、
前記取得手段により取得された第1の電子コンテンツの表示履歴により、前記制御手段で制御されたタイミングで、前記第2の電子コンテンツを表示制御する表示制御手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザが複数のコンテンツを閲覧した際の閲覧履歴からレコメンドとして提示するコンテンツを適切なタイミングで表示することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態に係るシステム構成図の一例である。
【
図2】本実施形態に係るコンテンツサーバ101、Webサーバ102、クライアント端末103、携帯端末104として適用可能なハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】コンテンツ閲覧時の処理の流れを示すフローチャートの一例である。
【
図4】レコメンド抽出処理の流れを示すフローチャートの一例である。
【
図5】コンテンツデータの一例を示す画面表示例である。
【
図6】閲覧の順番によりレコメンドコンテンツを変えている画面表示例である。
【
図7】閲覧履歴によりレコメンドコンテンツを表示させるタイミングを変えている画面表示例である。
【
図8】レコメンド表示条件を示すデータの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態のシステム(情報処理システム)構成図である。本実施形態の情報処理システムは、ネットワーク105を介してコンテンツサーバ101、Webサーバ102、クライアント端末103、携帯端末104が通信可能に構成される。なお、コンテンツサーバ101は図示しないデータベースサーバと接続されて、コンテンツを管理してもよく、また、Webサーバ102とコンテンツサーバ101は同じ筐体でもよい。また、Webサーバ102がコンテンツサーバ101の処理の一部を担うなど、複数の筐体で処理を分散しても1台で実行しても良いし、Webサーバを介さずコンテンツサーバ101とクライアント端末103とで直接通信するクライアントーサーバ型のシステムであっても良い。
【0014】
コンテンツサーバ101は、ユーザ(顧客や営業担当)などに表示する複数のコンテンツデータを管理しており、Webサーバの要求により、コンテンツデータをWebサーバに送信する。また、コンテンツデータのクライアント端末での表示履歴情報を受け取り、レコメンドコンテンツを抽出する。
【0015】
この実施形態においては、コンテンツサーバ101が送信するコンテンツデータはWebアプリケーションとして動作するファイルとするが、これに限定するものではなく、携帯電話・スマートフォン・タブレットなどの情報処理装置で動作するアプリケーションや組込みソフトウェアなど、Web技術による通信を利用したアプリケーションでなくてもよい。
【0016】
Webサーバ102は、コンテンツサーバ101から受信したコンテンツデータをクラアンと端末103もしくは携帯端末104へと105のフォーム情報と、事前に入力されているフィールドデータ(コンテンツごとの個別の入力情報)とを紐付け、管理し、過去に生成されたコンテンツを保存しているサーバである。
【0017】
クライアント端末103および携帯端末104は、コンテンツサーバ101から送信されたコンテンツデータをWebサーバ102を介して顧客に表示する。また、次に顧客が閲覧したい情報の表示指示を受け付けて、Webサーバ102を介してコンテンツサーバ103にリクエストを送信する。
【0018】
なお、コンテンツサーバ101、Webサーバ102の何れかを、クラウドなどのインターネット上に配置してもよい。
【0019】
図2は、本発明に係るコンテンツサーバ101、Webサーバ102、クライアント端末103、携帯端末104として適用可能な各ハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
図2において、CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスを統括的に制御する少なくとも1つのプロセッサである。
【0021】
また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるオペレーティングシステム(OS)や、各サーバ、クライアント、装置など情報処理装置の後述する各種機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0022】
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア、一時待避領域等として機能する。
【0023】
入力コントローラ205は、入力部209からの入力を制御する。この入力部209としては、情報処理装置では、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、タッチパネルが挙げられる。
【0024】
なお、入力部209がタッチパネルの場合、ユーザがタッチパネルに表示されたアイコンやカーソルやボタンに合わせて押下(指等でタッチ)することにより、各種の指示を行うことができることとする。
【0025】
また、タッチパネルは、マルチタッチスクリーン等の、複数の指でタッチされた位置を検出することが可能なタッチパネルであってもよい。
【0026】
出力コントローラ206は、出力部210を表示制御する。この出力部210としては、例えば、CRTや液晶ディスプレイ等が挙げられる。尚、本体と一体になったノート型パソコンのディスプレイも含まれるものとする。また、プロジェクタであってもよいこととする。
【0027】
外部メモリコントローラ207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザーファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶する外部メモリ211へのアクセスを制御する。外部メモリ211には、各サーバ、クライアント、装置等の各種機能を実現するための各種テーブル、パラメータが記憶されている。この外部メモリ211としては、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)、PCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア等が挙げられる。
【0028】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォント展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、出力部210上での表示を可能としている。また、CPU201は、出力部210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0029】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワークを介して外部機器との通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0030】
本発明を実現するためのプログラム212は外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0031】
図3は、本実施形態におけるコンテンツデータ表示の流れを説明するフローチャートの一例を示す図である。なお、以下のフローチャートの各ステップは、各装置や端末のCPU201が実行する。
【0032】
S301において、クライアント端末103は、顧客からの要求によりWebサーバ102にコンテンツデータの取得要求を送信する。
【0033】
S302において、Webサーバ102は、クライアント端末103から受け付けた取得要求をコンテンツサーバ101に送信する。
【0034】
S303において、コンテンツサーバ101は、コンテンツサーバ101の記憶部(外部メモリ211)に記憶されている、あるいは図示しないデータベースサーバが所有するコンテンツデータを取得し、Webサーバ102に送信する。
【0035】
S304において、Webサーバ102は、コンテンツサーバ101からコンテンツデータを受信し、クライアント端末103に送信する。
【0036】
S305において、クライアント端末103は、コンテンツデータをクライアント端末103の出力部210に表示する。
【0037】
S306において、クライアント端末103は、コンテンツデータが所定時間だけ(たとえば20秒以上)表示されると、閲覧履歴(表示履歴)としてクライアント端末103のRAM202に記録する。なお、本フローチャートでは、閲覧履歴はクライアント端末103で記録するとしているが、クライアント端末103で記録せず、Webサーバ102やコンテンツサーバ101で記録しもよいのは言うまでもない。その場合は、クライアント端末103はコンテンツデータを所定時間だけ表示したかどうかの情報をWebサーバ102もしくはコンテンツサーバ101に送信する。
【0038】
S307において、クライアント端末103は、S306で記録している閲覧履歴(表示履歴)をWebサーバ102に送信する。
【0039】
S308において、Webサーバ102は、クライアント端末103から受信した閲覧履歴をコンテンツサーバ101に送信する。
【0040】
S309において、コンテンツサーバ101は、Webサーバ102から送信された閲覧履歴を受信する。
【0041】
S310において、コンテンツサーバ101は、受信した閲覧履歴からレコメンドコンテンツの候補を抽出する処理を行う。詳細な処理を
図4を参照して説明する。
【0042】
図4は、本実施形態における閲覧履歴からレコメンドコンテンツを抽出する処理の流れを説明するフローチャートの一例を示す図である。なお、以下のフローチャートの各ステップは、コンテンツサーバ101のCPU201が実行する。
【0043】
S401において、コンテンツサーバ101は、S309で取得した閲覧履歴の閲覧順を取得する。閲覧履歴の閲覧順について、
図5と
図6を参照して説明する。
【0044】
図5は、S401で取得する閲覧履歴の閲覧順を説明するための一例を示す模式図である。
【0045】
図5の4つの画面500、510、520、530はそれぞれクライアント端末103もしくは携帯端末104の出力部210に表示される画面イメージの例である。各画面は画面毎の電子コンテンツであり、別ページ(別資料)として管理されているコンテンツデータである。
【0046】
画面500は顧客が最初に閲覧したいコンテンツデータを選択する画面の例であり、ボタン501を選択すると、510へと表示画面を切り替え(遷移し)、ボタン502を選択すると520へと表示画面を切り替え(遷移し)、ボタン503を選択すると530へと表示画面を切り替える(遷移する)。
【0047】
画面510はボタン501が選択された場合に表示される画面イメージの例であり、「戻る」ボタン511が選択されると1つ前のページに表示画面を切り替える。また、「次へ」ボタン512が選択されると、1つ次のページに表示画面を切り替える。
【0048】
画面520、530も同様に「戻る」ボタン、「次へ」ボタンが設置されている。
【0049】
図6は、S401で取得する閲覧履歴の閲覧順を説明するための一例を示す模式図である。
【0050】
図6には、閲覧順のパターンとして、パターンA600とパターンB610の例が記載されている。どちらも
図5の4ページ分の中での閲覧順のパターンである。
【0051】
パターンA600の場合は、まず画面605において、顧客からボタン601が選択された例である。
【0052】
画面605でボタン601が選択されると、画面は606のように2ページ目へと切り替わる。
【0053】
クライアント端末103において、画面606が所定の時間だけ表示されると、2ページ目の画面606を表示したとして表示履歴を記憶する(顧客が閲覧したとみなす)。次に顧客が「次へ」ボタン602を選択する。
【0054】
「次へ」ボタン602が選択されると、画面は607のように3ページ目へと切り替わる。
【0055】
クライアント端末103において、画面607が所定の時間だけ表示されると、3ページ目の画面607を表示したとして表示履歴を記憶する(顧客が閲覧したとみなす)。次に顧客が「次へ」ボタン603を選択する。
【0056】
「次へ」ボタン603が選択されると、画面は608のように4ページ目へと切り替わる。
【0057】
クライアント端末103において、画面608が所定の時間だけ表示されると、4ページ目の画面608を表示したとして表示履歴を記憶する(顧客が閲覧したとみなす)。
【0058】
パターンA600は、以上のように、たとえば保険設計書を顧客が順番通りに閲覧している例である。
【0059】
一方、パターンB610の場合は、まず画面605において、顧客からボタン603が選択された例である。
【0060】
画面615でボタン611が選択されると、画面は616のように4ページ目へと切り替わる。
【0061】
クライアント端末103において、画面616が所定の時間だけ表示されると、2ページ目の画面616を表示したとして表示履歴を記憶する(顧客が閲覧したとみなす)。次に顧客が「戻る」ボタン612を選択する。
【0062】
「戻る」ボタン612が選択されると、画面は617のように3ページ目へと切り替わる。
【0063】
クライアント端末103において、画面617が所定の時間だけ表示されると、3ページ目の画面617を表示したとして表示履歴を記憶する(顧客が閲覧したとみなす)。次に顧客が「戻る」ボタン613を選択する。
【0064】
「戻る」ボタン613が選択されると、画面は618のように2ページ目へと切り替わる。
【0065】
クライアント端末103において、画面618が所定の時間だけ表示されると、2ページ目の画面608を表示したとして表示履歴を記憶する(顧客が閲覧したとみなす)。
【0066】
パターンB610は、以上のように、たとえば顧客が返戻金に最も興味を持っている場合の閲覧順の例である。
図4のフローチャートの説明に戻る。
【0067】
図4のS402において、コンテンツサーバ101は、S401で取得した閲覧順情報と、コンテンツサーバ101が有するレコメンドコンテンツ表示条件とを比較する。レコメンドコンテンツ表示条件を
図8を参照して説明する。
【0068】
図8は、コンテンツサーバ101の外部メモリ211に記憶されているコンテンツデータ順と閲覧順により表示するレコメンドコンテンツを決定するデータテーブルの例(レコメンド表示条件)である。
【0069】
図8の800の801が閲覧順と比較するコンテンツデータのデータ順であり、802が801のリストのデータ順(レコメンドコンテンツ表示条件)と閲覧順が一致した場合に表示するレコメンドコンテンツの資料名に対応する。また、810の811が閲覧順と比較するコンテンツデータのデータ順であり、812が811のリストのデータ順(レコメンドコンテンツ表示条件)と閲覧順が一致した場合に表示するレコメンドコンテンツの資料名に対応する。たとえば、パターン1の場合は、「2.提案プランの概要」、「3.保障内容」、「4.解約返戻金の推移」の順で閲覧した閲覧履歴の場合、次に「概要動画」をレコメンドコンテンツとして表示させることなどが登録されている。
【0070】
S402では、S401で取得した閲覧順情報と、
図8の801や811のようなデータ順と比較する。
【0071】
S403において、コンテンツサーバ101は、前記閲覧順情報と、前記データ順(レコメンドコンテンツ表示条件)とが一致しているかにより処理を分ける。2つの順番が一致している場合は、S404へと処理を遷移し、2つが一致していない場合は、
図4のフローチャートを終了し、
図3のフローチャートに戻る。
【0072】
S404へと処理を遷移すると、コンテンツサーバ101は、次に表示するレコメンドコンテンツが表示済みかどうかにより処理を分ける。表示済みの場合は、
図4のフローチャートを終了し、
図3のフローチャートに戻り、表示していない場合は、S405へと処理を遷移する。表示済みかどうかは、S309で取得した閲覧履歴から判断する。
【0073】
S405へと処理を遷移すると、コンテンツサーバ101は、
図8のレコメンドコンテンツ表示条件のレコメンドコンテンツの資料名802や812を抽出する。たとえば、パターン1のデータ順と閲覧順が一致している場合は、資料名802の「概要動画」を抽出し、パターン2のデータ順と閲覧順が一致している場合は、資料名802の「解約返戻金の説明」を抽出する。
【0074】
S406において、コンテンツサーバ101は、S403で一致したレコメンドコンテンツ表示条件の表示タイミング欄813のデータが登録されているかどうかを判断する。表示タイミング欄がある場合は、S407へと処理を遷移し、表示タイミング欄がない場合は、
図4のフローチャートを終了し、
図3のフローチャートに戻る。たとえば、パターン1~4には、レコメンド表示タイミング情報欄813に対応するデータがないので、表示タイミング欄は「次へ」ボタンが選択されたタイミングでレコメンドコンテンツを表示する通常の表示タイミングとし、表示タイミングに対応するデータがないと判断する。また、パターン5やパターン6のレコメンド表示タイミング情報欄813を有するレコメンドコンテンツ表示条件の場合は、レコメンド表示タイミング情報欄813に登録されているので、S407へと処理を遷移する。
【0075】
S407へと処理を遷移すると、コンテンツサーバ101は、レコメンド表示タイミング情報欄813に登録されている表示タイミング条件を抽出する。以上で
図4のフローチャートの説明を終了する。
【0076】
なお、
図4のフローチャートはコンテンツサーバ101において実行する実施形態で説明したが、
図4のフローチャートをWebサーバ102で実施しても良いし、クライアント端末103でJavaScript(登録商標)などを用いて実施しても良い。
図3のフローチャートの説明に戻る。
【0077】
図3のS311において、コンテンツサーバ101は、S405で抽出されたレコメンドコンテンツがあるかどうかにより処置を分ける。レコメンドコンテンツがある場合はS312へと処理を遷移し、レコメンドコンテンツがない場合は、S315へと処理を遷移する。
【0078】
S312へと処理を遷移すると、コンテンツサーバ101は、S405で抽出された資料名のレコメンドコンテンツと表示タイミング条件があれば、その情報もWebサーバに送信する。
【0079】
S313において、Webサーバ102は、コンテンツサーバ101から受信したレコメンドコンテンツと表示タイミング条件をクライアント端末103に送信する。
【0080】
S314において、クライアント端末103はWebサーバ102から送信されたレコメンドコンテンツと表示タイミング条件を受信し、受信したレコメンドコンテンツを受信した表示タイミングで表示する。
【0081】
【0082】
図6のパターンA600は、
図8のパターン1の表示順の場合の表示例であり、P2の「2.提案プランの概要」606、P3の「3.保障内容」607、P4の「4.解約返戻金の推移」608の順で閲覧した場合の画面表示の遷移例である。パターン1に一致するため、P4の「4.解約返戻金の推移」608を表示した後、「次へ」ボタン604が選択される(アクションを受け付ける)と、レコメンド資料名欄802が「概要動画」であるレコメンドコンテンツ「概要動画」605を表示する。「概要動画」605は、保険の概要を動画でわかり易く表示をさせるためのボタンが表示される画面である。レコメンド資料として「概要動画」を登録している理由は、顧客が保険設計書を順番通りに保険内容の確認をしていることから、保険内容の概要を知りたいと予想できるためである。
【0083】
一方、
図6のパターンB610は、
図8のパターン2の表示順の場合の表示例であり、P4の「4.解約返戻金の推移」616から閲覧し、P3の「3.保障内容」617、P2の「2.提案プランの概要」618の順で閲覧した場合の画面表示の遷移例である。パターン2に一致するため、P2の「2.提案プランの概要」618を表示した後、「次へ」ボタン614が選択される(アクションを受け付ける)と、レコメンド資料名欄802が「解約返戻金の説明」であるレコメンドコンテンツである「解約返戻金の説明」615を表示する。レコメンド資料として「解約返戻金の説明」を登録している理由は、最初に返戻金の資料を確認しているため、返戻金に興味があると予想されるためである。
【0084】
図7のパターンC700は、
図8のパターン5の表示順の場合の表示例であり、P2の「2.提案プランの概要」、P3の「3.保障内容」、P4の「4.解約返戻金の推移」の順で表示し、次にP3の「3.保障内容」、P2の「2.提案プランの概要」と表示を戻した場合の例である。この場合、P2の「2.提案プランの概要」708の「戻る」ボタン706が選択された場合(アクションを受け付けた場合)、
図8のパターン5に一致し、表示タイミングにも一致(最後のページから「戻る」へ遷移)するため、レコメンド資料名欄812に登録されている「解約返戻金の説明」である「解約返戻金の説明」707を表示する。パターンC700の場合にレコメンド資料として「解約返戻金の説明」を登録している理由は、P4の「4.解約返戻金の推移」画面まで進んで元のページに戻って更に戻ろうとしている場合は、解約返戻金のことをもっと知りたいためと予想できるため、レコメンドコンテンツとして、「解約返戻金の説明」を表示させる。
【0085】
また、
図7のパターンD710は、
図8のパターン6の表示順の場合の表示例であり、P2の「2.提案プランの概要」、P3の「3.保障内容」の順で表示し、次にP2の「2.提案プランの概要」へと戻り、またP3の「3.保障内容」718へと表示画面を遷移した場合の例である。パターン6の場合は、レコメンド表示タイミング情報813に「最後のページを20秒表示後直ぐ」という表示タイミングが指定されているため、最後のページであるP3の「3.保障内容」718を20秒表示した後でレコメンド資料名812に登録されている「詳細説明動画」というレコメンドコンテンツ「詳細説明動画」717を自動的に表示する。パターンD710の場合にレコメンド資料として「詳細説明動画」を登録している理由は、P2の「2.提案プランの概要」とP3の「3.保障内容」の電子コンテンツでウロウロしている顧客は、保険に内容を詳しく知りたい顧客であろうと予想できるため、レコメンドコンテンツとして、「詳細説明動画」を自動的に表示させる。
【0086】
図8のレコメンド表示条件は、コンテンツサーバ101の管理者により適宜変更できるものである。またレコメンドコンテンツは、コンテンツサーバ101に登録されているデータでも良いし、コンテンツサーバに登録されているコンテンツデータ以外に新たに登録するデータでも良い。
図8のレコメンドコンテンツ802や812はコンテンツサーバに登録されているコンテンツデータ(801や811)以外で新たに登録したデータの例である。
【0087】
このように、たった4頁のコンテンツデータを閲覧した後でも閲覧順が異なれば、顧客へおすすめしたいレコメンドコンテンツが異なる場合、本実施例のように閲覧順によりレコメンドコンテンツの抽出コンテンツが異ならせることが可能となる。より頁数が多いコンテンツデータの場合は、なおさらおすすめしたいレコメンドコンテンツを変えたい要求があるため、より有効になる。
【0088】
また、コンテンツデータの閲覧履歴によっては、なるべく早くレコメンドコンテンツを表示したほうがUXを向上できることがある。そのため、レコメンドコンテンツを表示させるタイミング813を閲覧履歴により制御できる本実施例は有効になる。また、
図8の810のように、レコメンドコンテンツを表示させるタイミングをパターン5のように5ページ表示させた後で表示するようにする例や、パターン6のように4ページ表示させた後で表示する例など、コンテンツサーバ101の管理者により、適宜表示タイミングを変えることもできる。さらに、レコメンドコンテンツを表示させるタイミング813はコンテンツデータの閲覧順811によって変更させても良い。たとえば、同じP2、P3、P4を表示させる場合であっても、閲覧順によっては表示するタイミング(閲覧後の時間での自動表示や、閲覧ページ数による違いを考慮するなど)を制御可能にすることもできる。
【0089】
以上のように、本実施形態によれば、顧客が複数のコンテンツを閲覧した閲覧順に基づいて、適切なレコメンドコンテンツを提供できる効果を有する。
【0090】
また、顧客が複数のコンテンツを閲覧した閲覧履歴からレコメンドコンテンツを適切なタイミングで表示させることできる効果を有する。
【0091】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0092】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0093】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、DVD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0094】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0095】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0096】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0097】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0098】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0099】
101 コンテンツサーバ
102 Webサーバ
103 クライアント端末
104 携帯端末
105 インターネット回線