(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024009496
(43)【公開日】2024-01-23
(54)【発明の名称】パウチ容器
(51)【国際特許分類】
B65D 75/28 20060101AFI20240116BHJP
【FI】
B65D75/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022111063
(22)【出願日】2022-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】000238005
【氏名又は名称】株式会社フジシールインターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】橋本 美峰
(72)【発明者】
【氏名】中川 貴博
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AA05
3E067BA13A
3E067BB11A
3E067BB14A
3E067BB25A
3E067CA10
3E067CA12
3E067CA17
3E067CA24
3E067EA06
3E067EB17
3E067EB32
3E067FA01
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】高さ方向への幅のばらつきを抑制することができるパウチ容器を提供する。
【解決手段】パウチ容器100は、正面シート部10および背面シート部20と、ガゼットシート部30と、第1接合部61と、第2接合部62と、第1側端部接合部63と、第2側端部接合部64とを備える。収容空間に内容物が充填されておらず、ガゼットシート部30が前後方向に背面シート部20と重なって配置された充填前の状態において、前方側から正面シート部10を見た場合に、ガゼットシート部30の幅W1は、幅方向における第2接合部の幅W2よりも大きく、第1側端部接合部63は、第1傾斜部65を含み、第2側端部接合部64は、第2傾斜部66を含む。収容空間に内容物が充填されて、ガゼットシート部30が高さ方向の一方側を向く充填後の状態において、前方側から正面シート部10を見た場合に、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に沿って延在する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に対向する正面シート部および背面シート部と、
前記前後方向に直交する高さ方向の一方側において、前記正面シート部と前記背面シート部とに接続されたガゼットシート部と、を備え、
前記正面シート部および前記背面シート部の各々は、前記高さ方向の前記一方側に位置する第1端部および前記高さ方向の他方側に位置する第2端部と、前記前後方向および前記高さ方向に直交する幅方向の一方側に位置する第1側端部および前記幅方向の他方側に位置する第2側端部と、を有し、
前記ガゼットシート部の周縁部と、前記正面シート部の前記第1端部および前記背面シート部の前記第1端部とを環状に接続する第1接合部と、
前記正面シート部の前記第2端部と前記背面シート部の前記第2端部とを接合する第2接合部と、
前記幅方向の前記一方側に位置する前記第1接合部の一方側端部と前記幅方向の前記一方側に位置する前記第2接合部の一方側端部とを接続するように設けられ、前記正面シート部の前記第1側端部と前記背面シート部の前記第1側端部とを接合する第1側端部接合部と、
前記幅方向の前記他方側に位置する前記第1接合部の他方側端部と前記幅方向の前記他方側に位置する前記第2接合部の他方側端部とを接続するように設けられ、前記正面シート部の前記第2側端部と前記背面シート部の前記第2側端部とを接合する第2側端部接合部と、をさらに備え、
前記正面シート部と前記背面シート部との間に形成された収容空間に内容物が充填されておらず、前記ガゼットシート部が前方側を向くように、前記ガゼットシート部が前記前後方向において前記背面シート部と重なって配置された充填前の状態において、前記前方側から前記ガゼットシート部および前記正面シート部を見た場合に、
前記幅方向における前記ガゼットシート部の幅は、前記幅方向における前記第2接合部の幅よりも大きく、かつ、
前記第1側端部接合部は、前記第2接合部の前記一方側端部から前記高さ方向の前記一方側に向かうにつれて前記幅方向の外側に向かう第1傾斜部を含み、前記第2側端部接合部は、前記第2接合部の前記他方側端部から前記高さ方向の前記一方側に向かうにつれて前記幅方向の外側に向かう第2傾斜部を含み、
前記収容空間に内容物が充填されて、前記ガゼットシート部が前記高さ方向の前記一方側を向く充填後の状態において、前記前方側から前記正面シート部を見た場合に、
前記第1傾斜部および前記第2傾斜部が前記高さ方向に沿って延在する、パウチ容器。
【請求項2】
前記充填前の状態において、前記前方側から前記ガゼットシート部および前記正面シート部を見た場合に、
前記第1傾斜部と前記第2接合部とが成す角度のうち前記収容空間側の角度は、90度より大きく110度以下であり、
前記第2傾斜部と前記第2接合部とが成す角度のうち前記収容空間側の角度は、90度より大きく110度以下である、請求項1に記載のパウチ容器。
【請求項3】
前記充填前の状態において、前記前方側から前記ガゼットシート部を見た場合に、
前記ガゼットシート部の外縁は、
前記幅方向に平行に延在する第1辺部と、
前記高さ方向の前記他方側で前記第1辺部に前記高さ方向に対向し、前記幅方向に平行に延在する第2辺部と、
前記幅方向の前記一方側に位置する前記第1辺部の一端に接続され、前記幅方向の外側に向かうにつれて前記高さ方向の前記他方側に向かう第3辺部と、
前記幅方向の前記一方側に位置する前記第2辺部の一端に接続され、前記幅方向の外側に向かうにつれて前記高さ方向の前記一方側に向かう第4辺部と、
前記幅方向の前記他方側に位置する前記第1辺部の他端に接続され、前記幅方向の外側に向かうにつれて前記高さ方向の前記他方側に向かう第5辺部と、
前記幅方向の前記他方側に位置する前記第2辺部の他端に接続され、前記幅方向の外側に向かうにつれて前記高さ方向の前記一方側に向かう第6辺部と、を含み、
前記第1接合部は、
前記第1辺部の内側に位置し、前記第1辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第1内側ラインと、
前記第2辺部の内側に位置し、前記第2辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第2内側ラインと、
前記第3辺部の内側に位置し、前記第3辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第3内側ラインと、
前記第4辺部の内側に位置し、前記第4辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第4内側ラインと、
前記第5辺部の内側に位置し、前記第5辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第5内側ラインと、
前記第6辺部の内側に位置し、前記第6辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第6内側ラインと、を含み、
前記第1内側ラインと前記第3内側ラインとは、第1内側交点で交差し、
前記第2内側ラインと前記第4内側ラインとは、第2内側交点で交差し、
前記第1内側ラインと前記第5内側ラインとは、第3内側交点で交差し、
前記第2内側ラインと前記第6内側ラインとは、第4内側交点で交差し、
前記第1内側交点から前記幅方向の前記一方側に前記第1内側ラインを延長させた第1延長線と前記第3辺部とは、第1外側交点で交差し、
前記第2内側交点から前記幅方向の前記一方側に前記第2内側ラインを延長させた第2延長線と前記第4辺部とは、第2外側交点で交差し、
前記第3内側交点から前記幅方向の前記他方側に前記第1内側ラインを延長させた第3延長線と前記第5辺部とは、第3外側交点で交差し、
前記第4内側交点から前記幅方向の前記他方側に前記第2内側ラインを延長させた第4延長線と前記第6辺部とは、第4外側交点で交差し、
前記第1側端部接合部の内側ラインと前記第2接合部の内側ラインとは第1交点で交差し、
前記第2側端部接合部の内側ラインと前記第2接合部の内側ラインとは第2交点で交差し、
前記充填前の状態において、前記前方側から前記ガゼットシート部および前記正面シート部を見た場合に、
前記第1交点から前記高さ方向の前記一方側に向かうように前記高さ方向と平行となる第1仮想線を引いた場合に、前記第1仮想線は、前記第1内側交点と前記第2内側交点とを結び前記高さ方向の前記他方側に延長させた第1内側仮想線と、前記第1外側交点と前記第2外側交点とを結び前記高さ方向の前記他方側に延長させた第1外側仮想線との間に位置し、かつ、
前記第2交点から前記高さ方向の前記一方側に向かうように前記高さ方向と平行となる第2仮想線を引いた場合に、前記第2仮想線は、前記第3内側交点と前記第4内側交点とを結び前記高さ方向の前記他方側に延長させた第2内側仮想線と、前記第3外側交点と前記第4外側交点とを結び前記高さ方向の前記他方側に延長させた第2外側仮想線との間に位置する、請求項1または2に記載のパウチ容器。
【請求項4】
前記充填前の状態において、前記前方側から前記ガゼットシート部を見た場合に、
前記ガゼットシート部の外縁は、
前記幅方向に平行に延在する第1辺部と、
前記高さ方向の前記他方側で前記第1辺部に前記高さ方向に対向し、前記幅方向に平行に延在する第2辺部と、
前記幅方向の前記一方側に位置する前記第1辺部の一端に接続され、前記幅方向の外側に向かうにつれて前記高さ方向の前記他方側に向かう第3辺部と、
前記幅方向の前記一方側に位置する前記第2辺部の一端に接続され、前記幅方向の外側に向かうにつれて前記高さ方向の前記一方側に向かう第4辺部と、
前記幅方向の前記他方側に位置する前記第1辺部の他端に接続され、前記幅方向の外側に向かうにつれて前記高さ方向の前記他方側に向かう第5辺部と、
前記幅方向の前記他方側に位置する前記第2辺部の他端に接続され、前記幅方向の外側に向かうにつれて前記高さ方向の前記一方側に向かう第6辺部と、を含み、
前記第1接合部は、
前記第1辺部の内側に位置し、前記第1辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第1内側ラインと、
前記第2辺部の内側に位置し、前記第2辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第2内側ラインと、
前記第3辺部の内側に位置し、前記第3辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第3内側ラインと、
前記第4辺部の内側に位置し、前記第4辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第4内側ラインと、
前記第5辺部の内側に位置し、前記第5辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第5内側ラインと、
前記第6辺部の内側に位置し、前記第6辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第6内側ラインと、を含み、
前記第1内側ラインと前記第3内側ラインとは、第1内側交点で交差し、
前記第2内側ラインと前記第4内側ラインとは、第2内側交点で交差し、
前記第1内側ラインと前記第5内側ラインとは、第3内側交点で交差し、
前記第2内側ラインと前記第6内側ラインとは、第4内側交点で交差し、
前記第1内側交点から前記幅方向の前記一方側に前記第1内側ラインを延長させた第1延長線と前記第3辺部とは、第1外側交点で交差し、
前記第2内側交点から前記幅方向の前記一方側に前記第2内側ラインを延長させた第2延長線と前記第4辺部とは、第2外側交点で交差し、
前記第3内側交点から前記幅方向の前記他方側に前記第1内側ラインを延長させた第3延長線と前記第5辺部とは、第3外側交点で交差し、
前記第4内側交点から前記幅方向の前記他方側に前記第2内側ラインを延長させた第4延長線と前記第6辺部とは、第4外側交点で交差し、
前記第1側端部接合部の内側ラインと前記第2接合部の内側ラインとは第1交点で交差し、
前記第2側端部接合部の内側ラインと前記第2接合部の内側ラインとは第2交点で交差し、
前記充填前の状態において、前記前方側から前記ガゼットシート部および前記正面シート部を見た場合に、
前記第1内側交点と前記第2内側交点とを結び前記高さ方向の前記他方側に延長させた第1内側仮想線と、前記第1外側交点と前記第2外側交点とを結び前記高さ方向の前記他方側に延長させた第1外側仮想線との間に、前記第2接合部の前記一方側端部の少なくとも一部が位置し、かつ、
前記第3内側交点と前記第4内側交点とを結び前記高さ方向の前記他方側に延長させた第2内側仮想線と、前記第3外側交点と前記第4外側交点とを結び前記高さ方向の前記他方側に延長させた第2外側仮想線との間に、前記第2接合部の前記他方側端部の少なくとも一部が位置する、請求項1または2に記載のパウチ容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パウチ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパウチ容器として、米国特許10399750号明細書(特許文献1)には、フロントパネル(正面シート部)の上端とバックパネル(背面シート部)の上端とが、上部シールラインで上部ガゼットパネル(上部ガゼットシート部)の外縁にシールされ、フロントパネルの下端とバックパネルの下端とが、下部シールラインで下部ガゼットパネル(下部ガゼットシート部)の外縁にシールされたものが開示されている。フロントパネルの側部とバックパネルの側部とは、サイドシールラインによって互いにシールされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたパウチ容器では、高さ方向の双方(上部と下部)において、ガゼットシート部が設けられている。その一方で、高さ方向の一方側のみにガゼットシート部を設け、高さ方向の他方側において、正面シート部の端部と背面シート部の端部とを直接シールする構成が求められている。
【0005】
このような場合に何ら手立てがない場合には、高さ方向の一方側には、ガゼットシート部があるのに対して、高さ方向の他方側にはガゼットシート部が無いため、容器内に内容物を充填した際に、高さ方向の一方側と他方側とで、幅方向に差が生じてしまう。具体的には、正面シート部の端部と背面シート部の端部とが直接シールされた高さ方向の他方側の幅が、高さ方向の一方側の幅よりも広くなり、見た目に圧迫感が出てしまう。また、高さ方向の他方側の幅が広くなることにより、店頭で陳列棚に横並びで陳列する場合には、置き場の面積が広くなってしまう。
【0006】
本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、高さ方向の一方側にガゼットシート部を設け、高さ方向の他方側においては、正面シート部の端部と背面シート部の端部とを直接接合した構成において、高さ方向への幅のばらつきを抑制することができるパウチ容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に基づくパウチ容器は、前後方向に対向する正面シート部および背面シート部と、上記前後方向に直交する高さ方向の一方側において、上記正面シート部と上記背面シート部とに接続されたガゼットシート部と、を備える。上記正面シート部および上記背面シート部の各々は、上記高さ方向の上記一方側に位置する第1端部および上記高さ方向の他方側に位置する第2端部と、上記前後方向および上記高さ方向に直交する幅方向の一方側に位置する第1側端部および上記幅方向の他方側に位置する第2側端部と、を有する。
【0008】
上記パウチ容器は、上記ガゼットシート部の周縁部と、上記正面シート部の上記第1端部および上記背面シート部の上記第1端部とを環状に接続する第1接合部と、上記正面シート部の上記第2端部と上記背面シート部の上記第2端部とを接合する第2接合部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第1接合部の一方側端部と上記幅方向の上記一方側に位置する上記第2接合部の一方側端部とを接続するように設けられ、上記正面シート部の上記第1側端部と上記背面シート部の上記第1側端部とを接合する第1側端部接合部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第1接合部の他方側端部と上記幅方向の上記他方側に位置する上記第2接合部の他方側端部とを接続するように設けられ、上記正面シート部の上記第2側端部と上記背面シート部の上記第2側端部とを接合する第2側端部接合部と、をさらに備える。
【0009】
上記正面シート部と上記背面シート部との間に形成された収容空間に内容物が充填されておらず、上記ガゼットシート部が前方側を向くように、上記ガゼットシート部が上記前後方向において上記背面シート部と重なって配置された充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部および上記正面シート部を見た場合に、上記幅方向における上記ガゼットシート部の幅は、上記幅方向における上記第2接合部の幅よりも大きく、かつ、上記第1側端部接合部は、上記第2接合部の上記一方側端部から上記高さ方向の上記一方側に向かうにつれて上記幅方向の外側に向かう第1傾斜部を含み、上記第2側端部接合部は、上記第2接合部の上記他方側端部から上記高さ方向の上記一方側に向かうにつれて上記幅方向の外側に向かう第2傾斜部を含む。上記収容空間に内容物が充填されて、上記ガゼットシート部が上記高さ方向の上記一方側を向く充填後の状態において、上記前方側から上記正面シート部を見た場合に、上記第1傾斜部および上記第2傾斜部が上記高さ方向に沿って延在する。
【0010】
なお、上述において、上記第1傾斜部および上記第2傾斜部が上記高さ方向に沿って延在するとは、上記第1傾斜部および上記第2傾斜部が上記高さ方向と平行となる場合のみならず、上記第1傾斜部および上記第2傾斜部が高さ方向に対して僅かに傾斜する場合も含まれる。たとえば、プラスマイナス5度程度の範囲で、上記第1傾斜部および上記第2傾斜部が高さ方向に対して傾斜していてもよい。
【0011】
上記本開示に基づくパウチ容器にあっては、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部および上記正面シート部を見た場合に、上記第1傾斜部と上記第2接合部とが成す角度のうち上記収容空間側の角度は、90度より大きく110度以下であることが好ましく、上記第2傾斜部と上記第2接合部とが成す角度のうち上記収容空間側の角度は、90度より大きく110度以下であることが好ましい。
【0012】
上記本開示に基づくパウチ容器にあっては、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部を見た場合に、上記ガゼットシート部の外縁は、上記幅方向に平行に延在する第1辺部と、上記高さ方向の上記他方側で上記第1辺部に上記高さ方向に対向し、上記幅方向に平行に延在する第2辺部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第1辺部の一端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記他方側に向かう第3辺部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第2辺部の一端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記一方側に向かう第4辺部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第1辺部の他端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記他方側に向かう第5辺部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第2辺部の他端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記一方側に向かう第6辺部と、を含んでいてもよい。
【0013】
この場合には、上記第1接合部は、上記第1辺部の内側に位置し、上記第1辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第1内側ラインと、上記第2辺部の内側に位置し、上記第2辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第2内側ラインと、上記第3辺部の内側に位置し、上記第3辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第3内側ラインと、上記第4辺部の内側に位置し、上記第4辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第4内側ラインと、上記第5辺部の内側に位置し、上記第5辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第5内側ラインと、上記第6辺部の内側に位置し、上記第6辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第6内側ラインと、を含んでいてもよい。
【0014】
さらにこの場合には、上記第1内側ラインと上記第3内側ラインとは、第1内側交点で交差してもよく、上記第2内側ラインと上記第4内側ラインとは、第2内側交点で交差してもよい。また、上記第1内側ラインと上記第5内側ラインとは、第3内側交点で交差してもよく、上記第2内側ラインと上記第6内側ラインとは、第4内側交点で交差してもよい。
【0015】
上記第1内側交点から上記幅方向の上記一方側に上記第1内側ラインを延長させた第1延長線と上記第3辺部とは、第1外側交点で交差してもよく、上記第2内側交点から上記幅方向の上記一方側に上記第2内側ラインを延長させた第2延長線と上記第4辺部とは、第2外側交点で交差してもよい。また、上記第3内側交点から上記幅方向の上記他方側に上記第1内側ラインを延長させた第3延長線と上記第5辺部とは、第3外側交点で交差してもよく、上記第4内側交点から上記幅方向の上記他方側に上記第2内側ラインを延長させた第4延長線と上記第6辺部とは、第4外側交点で交差してもよい。
【0016】
さらに、上記第1側端部接合部の内側ラインと上記第2接合部の内側ラインとは第1交点で交差してもよく、上記第2側端部接合部の内側ラインと上記第2接合部の内側ラインとは第2交点で交差してもよい。
【0017】
この場合には、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部および上記正面シート部を見た場合に、上記第1交点から上記高さ方向の上記一方側に向かうように上記高さ方向と平行となる第1仮想線を引いた場合に、上記第1仮想線は、上記第1内側交点と上記第2内側交点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第1内側仮想線と、上記第1外側交点と上記第2外側交点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第1外側仮想線との間に位置し、かつ、上記第2交点から上記高さ方向の上記一方側に向かうように上記高さ方向と平行となる第2仮想線を引いた場合に、上記第2仮想線は、上記第3内側交点と上記第4内側交点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第2内側仮想線と、上記第3外側交点と上記第4外側交点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第2外側仮想線との間に位置することが好ましい。
【0018】
上記本開示に基づくパウチ容器にあっては、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部を見た場合に、上記ガゼットシート部の外縁は、上記幅方向に平行に延在する第1辺部と、上記高さ方向の上記他方側で上記第1辺部に上記高さ方向に対向し、上記幅方向に平行に延在する第2辺部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第1辺部の一端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記他方側に向かう第3辺部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第2辺部の一端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記一方側に向かう第4辺部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第1辺部の他端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記他方側に向かう第5辺部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第2辺部の他端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記一方側に向かう第6辺部と、を含んでいてもよい。
【0019】
この場合には、上記第1接合部は、上記第1辺部の内側に位置し、上記第1辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第1内側ラインと、上記第2辺部の内側に位置し、上記第2辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第2内側ラインと、上記第3辺部の内側に位置し、上記第3辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第3内側ラインと、上記第4辺部の内側に位置し、上記第4辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第4内側ラインと、上記第5辺部の内側に位置し、上記第5辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第5内側ラインと、上記第6辺部の内側に位置し、上記第6辺部の延在方向と平行な方向に沿って延在する第6内側ラインと、を含んでいてもよい。
【0020】
さらにこの場合には、上記第1内側ラインと上記第3内側ラインとは、第1内側交点で交差してもよく、上記第2内側ラインと上記第4内側ラインとは、第2内側交点で交差してもよい。また、上記第1内側ラインと上記第5内側ラインとは、第3内側交点で交差してもよく、上記第2内側ラインと上記第6内側ラインとは、第4内側交点で交差してもよい。
【0021】
上記第1内側交点から上記幅方向の上記一方側に上記第1内側ラインを延長させた第1延長線と上記第3辺部とは、第1外側交点で交差してもよく、上記第2内側交点から上記幅方向の上記一方側に上記第2内側ラインを延長させた第2延長線と上記第4辺部とは、第2外側交点で交差してもよい。また、上記第3内側交点から上記幅方向の上記他方側に上記第1内側ラインを延長させた第3延長線と上記第5辺部とは、第3外側交点で交差してもよく、上記第4内側交点から上記幅方向の上記他方側に上記第2内側ラインを延長させた第4延長線と上記第6辺部とは、第4外側交点で交差してもよい。
【0022】
さらに、上記第1側端部接合部の内側ラインと上記第2接合部の内側ラインとは第1交点で交差してもよく、上記第2側端部接合部の内側ラインと上記第2接合部の内側ラインとは第2交点で交差してもよい。
【0023】
この場合には、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部および上記正面シート部を見た場合に、上記第1内側交点と上記第2内側交点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第1内側仮想線と、上記第1外側交点と上記第2外側交点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第1外側仮想線との間に、上記第2接合部の上記一方側端部の少なくとも一部が位置し、かつ、上記第3内側交点と上記第4内側交点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第2内側仮想線と、上記第3外側交点と上記第4外側交点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第2外側仮想線との間に、上記第2接合部の上記他方側端部の少なくとも一部が位置することが好ましい。
【0024】
上記本開示に基づくパウチ容器にあっては、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部を見た場合に、上記ガゼットシート部の外縁は、上記幅方向に平行に延在する第1辺部と、上記高さ方向の上記他方側で上記第1辺部に上記高さ方向に対向し、上記幅方向に平行に延在する第2辺部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第1辺部の一端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記他方側に向かう第3辺部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第2辺部の一端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記一方側に向かう第4辺部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第1辺部の他端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記他方側に向かう第5辺部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第2辺部の他端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記一方側に向かう第6辺部と、を含んでいてもよい。
【0025】
この場合には、上記第1辺部と上記第3辺部との接続部には、第1コーナー部が設けられていてもよく、上記第2辺部と上記第4辺部との接続部には、第2コーナー部が設けられていてもよい。また、上記第1辺部と上記第5辺部との接続部には、第3コーナー部が設けられていてもよく、上記第2辺部と上記第6辺部との接続部には、第4コーナー部が設けられていてもよい。
【0026】
さらに、この場合には、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部および上記正面シート部を見た場合に、上記第1側端部接合部の内側ラインと上記第2接合部の内側ラインとが交差する第1交点から上記高さ方向の上記一方側に向かうように上記高さ方向に平行となる第1仮想線を引いた場合に、上記第1仮想線は、上記第1コーナー部および上記第2コーナー部を通過し、かつ、上記第2側端部接合部の内側ラインと上記第2接合部の内側ラインとが交差する第2交点から上記高さ方向の上記一方側に向かうように上記高さ方向に平行となる第2仮想線を引いた場合に、上記第2仮想線は、上記第3コーナー部および上記第4コーナー部を通過してもよい。
【0027】
上記本開示に基づくパウチ容器にあっては、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部を見た場合に、上記ガゼットシート部の外縁は、上記幅方向に平行に延在する第1辺部と、上記高さ方向の上記他方側で上記第1辺部に上記高さ方向に対向し、上記幅方向に平行に延在する第2辺部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第1辺部の一端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記他方側に向かう第3辺部と、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第2辺部の一端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記一方側に向かう第4辺部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第1辺部の他端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記他方側に向かう第5辺部と、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第2辺部の他端に接続され、上記幅方向の外側に向かうにつれて上記高さ方向の上記一方側に向かう第6辺部と、を含んでいてもよい。
【0028】
この場合には、上記第1辺部と上記第3辺部との接続部には、丸みを帯びた第1コーナー部が設けられていてもよく、上記第2辺部と上記第4辺部との接続部には、丸みを帯びた第2コーナー部が設けられていてもよい。また、上記第1辺部と上記第5辺部との接続部には、丸みを帯びた第3コーナー部が設けられていてもよく、上記第2辺部と上記第6辺部との接続部には、丸みを帯びた第4コーナー部が設けられていてもよい。
【0029】
上記第1コーナー部は、上記幅方向の上記一方側に位置する第1コーナー開始点と、上記幅方向の上記他方側に位置する第1コーナー終了点とを含むことが好ましく、上記第2コーナー部は、上記幅方向の上記一方側に位置する第2コーナー開始点と、上記幅方向の上記他方側に位置する第2コーナー終了点とを含むことが好ましい。また、上記第3コーナー部は、上記幅方向の上記一方側に位置する第3コーナー開始点と、上記幅方向の上記他方側に位置する第3コーナー終了点とを含むことが好ましく、上記第4コーナー部は、上記幅方向の上記一方側に位置する第4コーナー開始点と、上記幅方向の上記他方側に位置する第4コーナー終了点とを含むことが好ましい。さらに、上記正面シート部および上記背面シート部の各々が有する上記第2端部は、上記幅方向の両端にコーナー部を有していてもよい。
【0030】
この場合には、上記充填前の状態において、上記前方側から上記ガゼットシート部および上記正面シート部を見た場合に、上記第1コーナー開始点と上記第2コーナー開始点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第3仮想線と、上記第1コーナー終了点と上記第2コーナー終了点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第4仮想線との間に、上記幅方向の上記一方側に位置する上記第2端部のコーナー部の少なくとも一部が位置し、かつ、上記第3コーナー開始点と上記第4コーナー開始点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第5仮想線と、上記第3コーナー終了点と上記第4コーナー終了点とを結び上記高さ方向の上記他方側に延長させた第6仮想線との間に、上記幅方向の上記他方側に位置する上記第2端部のコーナー部の少なくとも一部が位置することが好ましい。
【発明の効果】
【0031】
本開示によれば、高さ方向の一方側にガゼットシート部を設け、高さ方向の他方側においては、正面シート部の端部と背面シート部の端部とを直接接合した構成において、高さ方向への幅のばらつきを抑制することができるパウチ容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】実施の形態1に係るパウチ容器であって、内容物が充填された状態を示す概略側面図である。
【
図2】実施の形態1に係るパウチ容器であって、内容物が充填された状態を示す概略斜視図である。
【
図3】実施の形態1に係るパウチ容器であって、内容物が充填される前の状態を示す正面図である。
【
図4】
図3に示すIV-IV線に沿った概略断面図である。
【
図5】実施の形態1に係るパウチ容器であって、内容物が充填された状態を示す概略正面図である。
【
図6】実施の形態2に係るパウチ容器であって、内容物が充填される前の状態を示す正面図である。
【
図7】実施の形態3に係るパウチ容器であって、内容物が充填される前の状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本開示の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0034】
(実施の形態1)
図1および
図2は、実施の形態1に係るパウチ容器であって、内容物が充填された状態を示す概略側面図および概略斜視図である。
図1および
図2を参照して、実施の形態1に係るパウチ容器100について説明する。
【0035】
図1および
図2に示すように、パウチ容器100は、正面シート部10、背面シート部20、ガゼットシート部30、スパウト50、第1接合部61、第2接合部62、第1側端部接合部63、および第2側端部接合部64を備える。
【0036】
正面シート部10および背面シート部20は、前後方向(DR1方向)に対向する。正面シート部10は、パウチ容器100の正面側を構成する。正面シート部10は、第1端部11、第2端部12、第1側端部13、および第2側端部14を有する。
【0037】
第1端部11は、前後方向に直交する高さ方向(DR2方向)の一方側に位置する。第2端部12は、高さ方向の他方側に位置する。第1側端部13は、前後方向および高さ方向に直交する幅方向(DR3方向)の一方側に位置する。第2側端部14は、幅方向の他方側に位置する。
【0038】
背面シート部20は、パウチ容器100の背面側を構成する。背面シート部20は、第1端部21、第2端部22、第1側端部23、および第2側端部24を有する。
【0039】
第1端部21は、高さ方向の一方側に位置する。第2端部22は、高さ方向の他方側に位置する。第1側端部23は、幅方向の一方側に位置する。第2側端部24は、幅方向の他方側に位置する。
【0040】
ガゼットシート部30は、パウチ容器100の高さ方向の一方側の部分を構成する。ガゼットシート部30は、当該パウチ容器100の外側を向く外側主面30aを有する(
図3参照)。
【0041】
ガゼットシート部30は、高さ方向の一方側において正面シート部10と背面シート部20とに接続されている。具体的には、ガゼットシート部30の周縁部は、環状の第1接合部61によって正面シート部10の第1端部11と背面シート部20の第1端部21とに接合されている。なお、収容空間に後述する内容物Cが収容された状態においては、第1端部11と第1端部21とは、略同一の高さ位置に位置する。
【0042】
第1接合部61は、幅方向の一方側に位置する一方側端部61a(
図3参照)および幅方向の他方側に位置する他方側端部61b(
図3参照)を有する。
【0043】
正面シート部10の第2端部12と背面シート部20の第2端部22とは、第2接合部62によって直接接合されている。第2接合部62は、幅方向の一方側に位置する一方側端部62aおよび幅方向の他方側に位置する他方側端部62bを有する。
【0044】
正面シート部10の第1側端部13および背面シート部20の第1側端部23は、第1側端部接合部63によって接合されている。第1側端部接合部63は、第1接合部61の一方側端部61aと第2接合部62の一方側端部62aを接続するように設けられている。
【0045】
正面シート部10の第2側端部14および背面シート部20の第2側端部24は、第2側端部接合部64によって接合されている。第2側端部接合部64は、第1接合部61の他方側端部61bと第2接合部62の他方側端部62bを接続するように設けられている。
【0046】
正面シート部10と背面シート部20との間には、内容物を収容する収容空間が形成される。具体的には、正面シート部10、背面シート部20、およびガゼットシート部30によって囲まれる空間が、上記収容空間として機能する。当該収容空間には、内容物Cが収容される。内容物Cは、たとえば液状、粒状、粉状のものである。
【0047】
正面シート部10、背面シート部20、およびガゼットシート部30は、たとえば、樹脂シートで構成されている。樹脂シートは、単層または複数の樹脂フィルムから構成されていてもよい。
【0048】
樹脂シートを構成する樹脂フィルムには、耐衝撃性、耐磨耗性、耐熱性など、包装体としての基本的な性能を備えることが要求される。また、上記の各種接合部が、ヒートシール、超音波シール、高周波シール等の溶着方法によって形成される場合には、樹脂フィルムには、ヒートシール性も要求される。
【0049】
樹脂シートとしては、ベースフィルムと、ヒートシール性を付与するシーラント層とを有する複層樹脂シートが好適であり、高いガスバリア性や遮光性が要求される場合には、ベースフィルムとシーラント層との間にバリア層を設けることが好適である。なお、ベースフィルムそのものにバリア性を付与してもよい。この場合は、バリア層をベースフィルムとして用い、バリア層とシーラント層とを有する複層樹脂シートとなる。
【0050】
ベースフィルムは、たとえば、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂等のフィルム材シートを採用することができる。シーラント層としては、たとえば、ポリオレフィン樹脂を主成分とするフィルムシート材を採用することができる。
【0051】
バリア層としては、アルミニウム等の金属薄膜、また、塩化ビニリデン(PVDC) 、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH) などの樹脂フィルム、あるいは、任意の合成樹脂フィルムに、アルミニウム、酸化アルミニウムやシリカ等の無機酸化物などを積層したフィルムを採用することができる。
【0052】
なお、各種の接合部は、溶着によって形成されずに、接着剤等によって形成されていてもよい。また、上記樹脂シートには、意匠層が設けられていてもよい。意匠層は、たとえば、ベースフィルムの外面に設けられていてもよいし、内面に設けられていてもよい。
【0053】
スパウト50は、ガゼットシート部30に設けられている。スパウト50は、蓋部51、胴部52、およびフランジ部53(
図3参照)を含む。胴部52は、略円筒形状を有する。胴部52は、ガゼットシート部30を貫通するように設けられている。フランジ部53は、胴部52の根元から胴部52の径方向外側に延在するように設けられている。フランジ部53は、たとえば平坦なリング状に設けられている。フランジ部53は、ガゼットシート部30の内側主面に接合されている。なお、フランジ部53は、ガゼットシート部30の外側主面30aに接合されていてもよい。蓋部51は、胴部52の先端を開閉可能に閉塞する。
【0054】
図3は、実施の形態1に係るパウチ容器であって、内容物が充填される前の状態を示す正面図である。
図4は、
図3に示すIV-IV線に沿った概略断面図である。
【0055】
図3は、具体的には、
図4に示すように、正面シート部10と背面シート部20との間に形成された収容空間に内容物が充填されておらず、ガゼットシート部30の外側主面30aが前方側を向くように、ガゼットシート部30が前後方向において背面シート部20と重なって配置された充填前の状態(第1状態)のパウチ容器100を、前方側から見た正面図を示している。すなわち、
図3は、第1状態におけるパウチ容器100の平面図を示している。
【0056】
図4に示すように、第1状態においては、高さ方向の一方側において、正面シート部10の一部が、折り返しラインP7で高さ方向の他方側に折り返されている。これにより、第1状態においては、正面シート部10の第1端部11は、背面シート部20の第1端部21よりも高さ方向の他方側に位置する。なお、上記折り返しラインP7は、幅方向に沿って延在する仮想ラインである。折り返しラインP7は、正面シート部10と背面シート部20とガゼットシート部30の幅方向両側の交点を結んだ仮想ラインである。
【0057】
以下、
図3に関する説明では、上記第1状態において、前方側からガゼットシート部30および正面シート部を見た場合のパウチ容器100の状態を説明する。
【0058】
再び
図3に示すように、ガゼットシート部30の幅W1は、第2接合部62の幅W2よりも大きくなっている。なお、接合部62の幅W2は、第2端部12、22の幅と略同一である。
【0059】
上述の第1側端部接合部63は、第1傾斜部65および接続部67を有する。第1傾斜部65は、第2接合部62の一方側端部62aに接続されている。第1傾斜部65は、当該一方側端部62aから高さ方向の一方側に向かうにつれて幅方向の外側(具体的には、幅方向の一方側)に向かうように傾斜している。
【0060】
第1傾斜部65と第2接合部62とが成す角度のうち収容空間側の角度θ1は、90度より大きく110度以下であることが好ましい。より好ましくは、角度θ1は、90度より大きく100度以下である。
【0061】
接続部67は、高さ方向の一方側に位置する第1傾斜部65の端部と、上記第1接合部61の一方側端部61aとを接続する。接続部67は、高さ方向の一方側に向かうにつれて、わずかではあるが、幅方向の外側(幅方向の一方側)に傾斜していてもよい。この場合において、高さ方向に平行な仮想線と接続部67とが成す角度のうち小さい方の角度は、高さ方向に平行な仮想線と第1傾斜部65とが成す角度のうち小さい方の角度よりも小さくなっている。
【0062】
上述のように接続部67が傾斜することにより、内容物Cをスパウト50を介して外部に排出する際に、内容物Cの流動性を高めることができる。
【0063】
なお、接続部67が省略され、高さ方向の一方側に位置する第1傾斜部65の端部が、第1接合部61の一方側端部61aと接続されていてもよい。また、接続部67は、傾斜せずに高さ方向と平行となるように直線状に設けられていてもよい。
【0064】
第2側端部接合部64は、第2傾斜部66および接続部68を有する。第2傾斜部66は、第2接合部62の他方側端部62bに接続されている。第2傾斜部66は、当該他方側端部62bから高さ方向の一方側に向かうにつれて幅方向の外側(具体的には、幅方向の他方側)に向かうように傾斜している。
【0065】
第2傾斜部66と第2接合部62とが成す角度のうち収容空間側の角度θ2は、90度より大きく110度以下であることが好ましい。より好ましくは、角度θ2は、90度より大きく100度以下である。
【0066】
接続部68は、高さ方向の一方側に位置する第2傾斜部66の端部と、上記第1接合部61の他方側端部61bとを接続する。接続部68は、高さ方向の一方側に向かうにつれて、わずかではあるが、幅方向の外側(幅方向の他方側)に傾斜していてもよい。この場合において、高さ方向に平行な仮想線と接続部68とが成す角度のうち小さい方の角度は、高さ方向に平行な仮想線と第2傾斜部66とが成す角度のうち小さい方の角度よりも小さくなっている。
【0067】
上述のように接続部68が傾斜することにより、内容物Cをスパウト50を介して外部に排出する際に、内容物Cの流動性を高めることができる。
【0068】
なお、接続部68が省略され、高さ方向の一方側に位置する第2傾斜部66の端部が、第1接合部61の他方側端部61bと接続されていてもよい。また、接続部67は、傾斜せずに高さ方向と平行となるように直線状に設けられていてもよい。
【0069】
ガゼットシート部30は、8角形形状を有する。ガゼットシート部30の外縁は、第1辺部31、第2辺部32、第3辺部33、第4辺部34、第5辺部35、第6辺部36、第7辺部37、および第8辺部38を有する。
【0070】
第1辺部31は、幅方向に平行に延在する。第1辺部31は、高さ方向の一方側に位置する。第2辺部32は、高さ方向の他方側で第1辺部31に高さ方向に対向する。幅方向における第1辺部31の長さと、幅方向における第2辺部32の長さは、略同一である。
【0071】
第3辺部33は、幅方向の一方側に位置する第1辺部31の一端に接続されている。第3辺部33は、幅方向の外側(より特定的には幅方向の一方側)に向かうにつれて高さ方向の他方側に向かう。
【0072】
第4辺部34は、幅方向の一方側に位置する第2辺部32の一端に接続されている。第4辺部34は、幅方向の外側(より特定的には幅方向の一方側)に向かうにつれて高さ方向の一方側に向かう。
【0073】
第5辺部35は、幅方向の他方側に位置する第1辺部31の他端に接続されている。第5辺部は、幅方向の外側(より特定的には幅方向の他方側)に向かうにつれて高さ方向の他方側に向かう。
【0074】
第6辺部36は、幅方向の他方側に位置する第2辺部の他端に接続されている。第6辺部は、幅方向の外側(より特定的には幅方向の他方側)に向かうにつれて高さ方向の一方側に向かう。
【0075】
第7辺部37は、幅方向の一方側に位置する第3辺部33の端部および幅方向の一方側に位置する第4辺部34の端部を接続する。第7辺部37は、高さ方向に略平行に延在する。
【0076】
第8辺部38は、幅方向の他方側に位置する第5辺部35の端部および幅方向の他方側に位置する第6辺部36の端部を接続する。第8辺部38は、幅方向において第7辺部37に対向し、高さ方向に略平行に延在する。
【0077】
なお、ガゼットシート部30を6角形状とする場合には、上記第7辺部37および第8辺部38を省略してもよい。この場合には、第3辺部33および第4辺部34が直接接続され、第5辺部35および第6辺部36が直接接続される。
【0078】
第1辺部31と第3辺部33との接続部には、丸みを帯びた第1コーナー部C1が設けられている。第1コーナー部C1は、幅方向の一方側に位置する第1コーナー開始点S1と、幅方向の他方側に位置する第1コーナー終了点E1とを含む。
【0079】
第2辺部32と第4辺部34との接続部には、丸みを帯びた第2コーナー部C2が設けられている。第2コーナー部C2は、幅方向の一方側に位置する第2コーナー開始点S2と、幅方向の他方側に位置する第2コーナー終了点E2とを含む。
【0080】
第1辺部31と第5辺部35との接続部には、丸みを帯びた第3コーナー部C3が設けられている。第3コーナー部C3は、幅方向の一方側に位置する第3コーナー開始点S3と、幅方向の他方側に位置する第3コーナー終了点E3とを含む。
【0081】
第2辺部32と第6辺部36との接続部には、丸みを帯びた第4コーナー部C4が設けられている。第4コーナー部C4は、幅方向の一方側に位置する第4コーナー開始点S4と、幅方向の他方側に位置する第4コーナー終了点E4とを含む。
【0082】
上記第1側端部接合部63の内側ラインL3と第2接合部62の内側ラインL2とは、第1交点P1で交差し、上記第2側端部接合部64の内側ラインL4と第2接合部62の内側ラインL2とは、第2交点P2で交差する。
【0083】
第1交点P1から高さ方向の一方側に向かうように高さ方向に平行となる第1仮想線PL1を引いた場合に、当該第1仮想線PL1は、第1コーナー部C1および第2コーナー部C2と交差する。すなわち、第1仮想線PL1は、第1コーナー部C1および第2コーナー部C2を通過する。
【0084】
第2交点P2から高さ方向の一方側に向かうように高さ方向に平行となる第2仮想線PL2を引いた場合に、当該第2仮想線PL2は、第3コーナー部C3および第4コーナー部C4と交差する。すなわち、第2仮想線PL2は、第3コーナー部C3および第4コーナー部C4を通過する。
【0085】
上述の第1コーナー開始点S1と第2コーナー開始点S2とを結び高さ方向の他方側に延長させた第3仮想線PL3と、第1コーナー終了点E1と第2コーナー終了点E2とを結び高さ方向の他方側に延長させた第4仮想線PL4との間に、上記第2接合部62の一方側端部62aの少なくとも一部が位置している。
【0086】
また、上述の第3コーナー開始点S3と第4コーナー開始点S4とを結び高さ方向の他方側に延長させた第5仮想線PL5と、第3コーナー終了点E3と第4コーナー終了点E4とを結び高さ方向の他方側に延長させた第6仮想線PL6との間に、上記第2接合部62の他方側端部62bの少なくとも一部が位置している。
【0087】
環状の第1接合部61は、第1内側ライン31B、第2内側ライン32B、第3内側ライン33B、第4内側ライン34B、第5内側ライン35B、および第6内側ライン36Bを有する。
【0088】
第1内側ライン31Bは、第1辺部31の内側に位置し、第1辺部31と対向するように設けられている。第1内側ライン31Bは、第1辺部31の延在方向と平行な方向に沿って延在する。
【0089】
第2内側ライン32Bは、第2辺部32の内側に位置し、第2辺部32と対向するように設けられている。第2内側ライン32Bは、第2辺部32の延在方向と平行な方向に沿って延在する。
【0090】
第3内側ライン33Bは、第3辺部33の内側に位置し、第3辺部33と対向するように設けられている。第3内側ライン33Bは、第3辺部33の延在方向と平行な方向に沿って延在する。
【0091】
第4内側ライン34Bは、第4辺部34の内側に位置し、第4辺部34と対向するように設けられている。第4内側ライン34Bは、第4辺部34の延在方向と平行な方向に沿って延在する。
【0092】
第5内側ライン35Bは、第5辺部35の内側に位置し、第5辺部35と対向するように設けられている。第5内側ライン35Bは、第5辺部35の延在方向と平行な方向に沿って延在する。
【0093】
第6内側ライン36Bは、第6辺部36の内側に位置し、第6辺部36と対向するように設けられている。第6内側ライン36Bは、第6辺部36の延在方向と平行な方向に沿って延在する。
【0094】
第1内側ライン31Bと第3内側ライン33Bとは、第1内側交点Q11で交差する。第1内側ライン31Bと第3内側ライン33Bとは、当該第1内側交点Q11で接続されている。
【0095】
第1内側交点Q11から幅方向の外側(幅方向の一方側)に、第1内側ライン31Bを延長させた第1延長線EL1と第3辺部33とは、第1外側交点Q12で交差する。
【0096】
第2内側ライン32Bと第4内側ライン34Bとは、第2内側交点Q21で交差する。第2内側ライン32Bと第4内側ライン34Bとは、当該第2内側交点Q21で接続されている。
【0097】
第2内側交点Q21から幅方向の外側(幅方向の一方側)に、第2内側ライン31Bを延長させた第2延長線EL2と第4辺部34とは、第2外側交点Q22で交差する。
【0098】
第1内側ライン31Bと第5内側ライン35Bとは、第3内側交点Q31で交差する。第1内側ライン31Bと第5内側ライン35Bとは、当該第3内側交点Q31で接続されている。
【0099】
第3内側交点Q31から幅方向の外側(幅方向の他方側)に、第1内側ライン31Bを延長させた第3延長線EL3と第5辺部35とは、第3外側交点Q32で交差する。
【0100】
第2内側ライン32Bと第6内側ライン36Bとは、第4内側交点Q41で交差する。第2内側ライン32Bと第6内側ライン36Bとは、当該第4内側交点Q41で接続されている。
【0101】
第4内側交点Q41から幅方向の外側(幅方向の他方側)に、第2内側ライン32Bを延長させた第4延長線EL4と第6辺部36とは、第4外側交点Q42で交差する。
【0102】
この場合において、第1仮想線PL1は、第1内側交点Q11と第2内側交点Q21とを結び高さ方向の他方側に延長させた第1内側仮想線PL7と、第1外側交点Q12と第2外側交点Q22とを結び高さ方向の他方側に延長させた第1外側仮想線PL8との間に位置し、かつ、第2仮想線PL2は、第3内側交点Q31と第4内側交点Q41とを結び高さ方向の他方側に延長させた第2内側仮想線PL9と、第3外側交点Q32と第4外側交点Q42とを結び高さ方向の他方側に延長させた第2外側仮想線PL10との間に位置する。
【0103】
また、上記第1内側仮想線PL7と上記第1外側仮想線PL8との間に、第2接合部62の一方側端部62aの少なくとも一部が位置し、かつ、第2内側仮想線PL9と第2外側仮想線PL10との間に、第2接合部62の他方側端部62bが位置する。
【0104】
なお、本実施の形態においては、第1内側仮想線PL7が上記第4仮想線PL4と一致し、第2内側仮想線PL9が上記第5仮想線PL5と一致する場合を例示したが、第1内側仮想線PL7および第2内側仮想線PL9は、それぞれ第4仮想線PL4および第5仮想線PL5と一致していなくてもよい。
【0105】
図5は、実施の形態1に係るパウチ容器であって、内容物が充填された状態を示す概略正面図である。
【0106】
上述のように、本実施の形態1に係るパウチ容器100は、高さ方向の一方側にガゼットシート部30を設け、高さ方向の他方側において、正面シート部10の第2端部12と背面シート部20の第2端部22とを第2接合部62で直接接合した構成を有し、第1状態において正面から見た場合に、ガゼットシート部30の幅W1が、第2接合部62(あるいは第2端部12、22)の幅W2よりも大きく、かつ、第1側端部接合部63が第1傾斜部65を含み、第2側端部接合部64が第2傾斜部66を含んでいる。
【0107】
このため、
図5に示すように、収容空間に内容物Cが充填されて、ガゼットシート部30(より特定的には外側主面30a)が高さ方向の一方側を向く充填後の状態(第2状態)では、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に沿って延在する。これにより、内容物Cを充填した状態において、高さ方向への幅のばらつきを抑制することができる。また、パウチ容器100の見た目も向上させることができる。
【0108】
なお、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に沿って延在するとは、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向と平行となる場合のみならず、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に対してごく僅かに傾斜する場合も含まれる。たとえば、プラスマイナス5度程度の範囲で、上記第1傾斜部および上記第2傾斜部が高さ方向から傾斜していてもよい。
【0109】
また、第1状態において正面から見た場合に、上記角度θ1および角度θ2を90度より大きく110度以下とすることにより、内容物Cを充填した際に、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に沿うように移動し易くなる。
【0110】
さらに、上述のように、第1状態において正面から見た場合に、第1仮想線PL1が、第1内側仮想線PL7と第2外側仮想線PL8との間に位置し、かつ、第2仮想線PL2が、第2内側仮想線PL9と第2外側仮想線PL10との間に位置することにより、内容物Cを充填した際に、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に沿うように移動し易くなる。
【0111】
また、第1状態において正面から見た場合に、第1内側仮想線PL7と第1外側仮想線PL8との間に、第2接合部62の一方側端部62aの少なくとも一部が位置し、かつ、第2内側仮想線PL9と第2外側仮想線PL10との間に、第2接合部62の他方側端部62bの少なくとも一部が位置することにより、内容物Cを充填した際に、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に沿うように移動し易くなる。
【0112】
加えて、上述のように、第1状態において正面から見た場合に、第1仮想線PL1が、第1コーナー部C1および第2コーナー部C2と交差し、第2仮想線PL2は、第3コーナー部C3および第4コーナー部C4と交差することにより、内容物Cを充填した際に、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に沿うように移動し易くなる。
【0113】
また、上述のように、第1状態において正面から見た場合に、第3仮想線PL3と第4仮想線PL4との間に、第2接合部62の一方側端部62aの少なくとも一部が位置し、かつ、第5仮想線PL5と第6仮想線PL6との間に、第2接合部62の他方側端部62bの少なくとも一部が位置することにより、内容物Cを充填した際に、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向に沿うように移動し易くなる。
【0114】
さらに、パウチ容器100は、ガゼットシート部30の外側主面30aが下方を向くようにした状態でスパウト50の蓋部51の平面部51aを所定の載置位置に載置することにより、起立した状態を維持することができる。上記のように、第1傾斜部65および第2傾斜部66が高さ方向と平行となった状態で、店頭で陳列棚に横並びで陳列する場合には、効率よく置き場に配列することができる。
【0115】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2に係るパウチ容器であって、内容物が充填される前の状態を示す正面図である。
図6を参照して実施の形態2に係るパウチ容器100Aについて説明する。
【0116】
図6に示すように、実施の形態2に係るパウチ容器100Aは、実施の形態1に係るパウチ容器100と比較した場合に、第1コーナー部C1から第4コーナー部C4が丸みを帯びておらず、角張っている点において相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0117】
実施の形態2に係るパウチ容器100Aにおいても、上述のように、第1状態において正面から見た場合に、第1交点P1から高さ方向の一方側に向かうように高さ方向に平行となる第1仮想線PL1を引いた場合に、当該第1仮想線PL1は、第1コーナー部C1および第2コーナー部C2を通過し、かつ、第2交点P2から高さ方向の一方側に向かうように高さ方向に平行となる第2仮想線PL2を引いた場合に、当該第2仮想線PL2は、第3コーナー部C3および第4コーナー部C4を通過する。
【0118】
第1コーナー部C1および第2コーナー部C2は、第1内側仮想線PL7と第1外側仮想線PL8との間に位置しており、第3コーナー部C3および第4コーナー部C4は、第2内側仮想線PL9と第2外側仮想線PL10との間に位置している。
【0119】
また、第1仮想線PL1は、第1内側仮想線PL7と第1外側仮想線PL8との間に位置し、かつ、第2仮想線PL2は、第2内側仮想線PL9と第2外側仮想線PL10との間に位置している。
【0120】
第1内側仮想線PL7と第1外側仮想線PL8との間に、第2接合部62の一方側端部62aの少なくとも一部が位置し、かつ、第2内側仮想線PL9と第2外側仮想線PL10との間に、第2接合部62の他方側端部62bの少なくとも一部が位置する。
【0121】
このように構成される場合であっても、実施の形態2に係るパウチ容器100Aは、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
【0122】
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3に係るパウチ容器であって、内容物が充填される前の状態を示す正面図である。
図7を参照して、実施の形態3に係るパウチ容器100Bについて説明する。
【0123】
図7に示すように、実施の形態3に係るパウチ容器100Bは、実施の形態2に係るパウチ容器100Aと比較した場合に、第1コーナー部C1から第4コーナー部C4の位置が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0124】
第1コーナー部C1および第2コーナー部C2は、第1仮想線PL1から上記幅方向にずれた位置に位置する。具体的には、第1コーナー部C1および第2コーナー部C2は、第1仮想線PL1よりも幅方向の外側(幅方向の一方側)に位置する。
【0125】
第3コーナー部C3および第4コーナー部C4は、第2仮想線PL2から上記幅方向にずれた位置に位置する。具体的には、第3コーナー部C3および第4コーナー部C4は、第2仮想線PL2よりも幅方向の外側(幅方向の他方側)に位置する。
【0126】
なお、第1コーナー部C1および第2コーナー部C2は、第1仮想線PL1よりも幅方向の内側に位置していてもよく、この場合には、第3コーナー部C3および第4コーナー部C4も、第2仮想線PL2よりも幅方向の内側に位置していることが好ましい。
【0127】
実施の形態3に係るパウチ容器100Bにおいても、上述のように、第1状態において正面から見た場合に、第1仮想線PL1は、第1内側仮想線PL7と第1外側仮想線PL8との間に位置し、かつ、第2仮想線PL2は、第2内側仮想線PL9と第2外側仮想線PL10との間に位置している。
【0128】
第1内側仮想線PL7と第1外側仮想線PL8との間に、第2接合部62の一方側端部62aの少なくとも一部が位置し、かつ、第2内側仮想線PL9と第2外側仮想線PL10との間に、第2接合部62の他方側端部62bの少なくとも一部が位置する。
【0129】
以上のように構成される場合であっても、実施の形態3に係るパウチ容器100Bは、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
【0130】
なお、上述の実施の形態1から3において、パウチ容器100、100A、100Bは、複数のシートが接合されることで構成されていてもよいし、単一のシートが折り返されて接合されることで構成されてもよい。
【0131】
以上、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0132】
10 正面シート部、11 第1端部、12 第2端部、13 第1側端部、14 第2側端部、20 背面シート部、21 第1端部、22 第2端部、23 第1側端部、24 第2側端部、30 ガゼットシート部、30a 外側主面、31 第1辺部、32 第2辺部、33 第3辺部、34 第4辺部、35 第5辺部、36 第6辺部、37 第7辺部、38 第8辺部、31B 第1内側ライン、32B 第2内側ライン、33B 第3内側ライン、34B 第4内側ライン、35B 第5内側ライン、36B 第6内側ライン、50 スパウト、51 蓋部、51a 平面部、52 胴部、53 フランジ部、61 第1接合部、61a 一方側端部、61b 他方側端部、62 第2接合部、62a 一方側端部、62b 他方側端部、63 第1側端部接合部、64 第2側端部接合部、65 第1傾斜部、66 第2傾斜部、67,68 接続部、100,100A,100B パウチ容器、C 内容物、C1 第1コーナー部、C2 第2コーナー部、C3 第3コーナー部、C4 第4コーナー部、C10,C11 コーナー部、E1 第1コーナー終了点、E2 第2コーナー終了点、E3 第3コーナー終了点、E4 第4コーナー終了点、EL1 第1延長線、EL2 第2延長線、EL3 第3延長線、EL4 第4延長線、L2,L3,L4 内側ライン、P1 第1交点、P2 第2交点、P7 折り返しライン、PL1 第1仮想線、PL2 第2仮想線、PL3 第3仮想線、PL4 第4仮想線、PL5 第5仮想線、PL6 第6仮想線、PL7 第1内側仮想線、PL8 第1外側仮想線、PL9 第2内側仮想線、PL10 第2外側仮想線、Q11 第1内側交点、Q12 第1外側交点、Q21 第2内側交点、Q22 第2外側交点、Q31 第3内側交点、Q32 第3外側交点、Q41 第4内側交点、Q42 第4外側交点、S1 第1コーナー開始点、S2 第2コーナー開始点、S3 第3コーナー開始点、S4 第4コーナー開始点、W1,W2 幅。