(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094968
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】手続確認装置、プログラム、手続確認方法及び手続確認システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240703BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211909
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 英樹
(72)【発明者】
【氏名】宗官 祥史
(72)【発明者】
【氏名】福田 聡
(72)【発明者】
【氏名】田村 創
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】コスト面及び顧客の要望の双方を考慮した手続を可能としたカードの更新における手続確認装置、プログラム、手続確認方法及び手続確認システムを提供する。
【解決手段】カードの更新における手続確認サーバ1は、カードの更新対象者に関する対象者データを記憶する依頼データ記憶部32に記憶された対象者データに基づいて、更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字データをはがき作製装置5に出力する印字データ出力部14と、指定期間内に所定の処理を行わなかった更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する普通指定部20と、指定期間内に通知はがきが不着になった場合に、不着になった通知はがきに対応する更新対象者を、不着対象に指定する不着指定部19と、を備え、対象者データは、更新対象者の住所及び氏名を少なくとも含み、印字データは、普通郵便を用いたカードの配送に関する案内に係る情報を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードの更新対象者に関する対象者情報を記憶する対象者情報記憶部と、
前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に基づいて、前記更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字情報を、はがき作製装置に出力する印字情報出力手段と、
指定期間内に所定の処理を行わなかった前記更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する第1指定手段と、
前記指定期間内に前記通知はがきが不着になった場合に、不着になった前記通知はがきに対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する第2指定手段と、
を備え、
前記対象者情報は、前記更新対象者の住所及び氏名を少なくとも含み、
前記印字情報は、普通郵便を用いた前記カードの配送に関する案内に係る情報を含む、カードの更新における手続確認装置。
【請求項2】
請求項1に記載の手続確認装置において、
前記印字情報は、前記通知はがきの宛先領域に、前記更新対象者の住所及び氏名と、前記更新対象者を特定するコード情報とを印字させるための情報を含み、
前記第2指定手段は、読取装置が不着になった前記通知はがきの前記宛先領域に有する前記コード情報を読み取ることで、前記読取装置から取得した前記コード情報に対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する、手続確認装置。
【請求項3】
請求項1に記載の手続確認装置において、
前記対象者情報記憶部に記憶される前記対象者情報の前記更新対象者を一意に識別する対象者識別情報を付与する識別情報付与手段と、
前記識別情報付与手段により付与された前記対象者識別情報を、前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に対応付ける対応付け手段と、
を備え、
前記印字情報は、前記更新対象者の前記対象者識別情報を含む、手続確認装置。
【請求項4】
請求項3に記載の手続確認装置において、
前記印字情報は、前記更新対象者が有する端末から各種の手続を受け付ける手続受付装置に接続するための接続情報を含み、
手続のあった前記更新対象者の手続内容を、前記手続受付装置から取得する手続内容取得手段と、
前記指定期間内に前記手続内容取得手段が取得した前記手続内容に応じた指定を、前記更新対象者に対して行う第3指定手段と、
を備える、手続確認装置。
【請求項5】
請求項4に記載の手続確認装置において、
前記手続は、書留郵便を用いた配送手続及び退会による配送不要手続を含み、
前記印字情報は、前記手続ごとに異なる前記接続情報を含む、手続確認装置。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載の手続確認装置において、
前記印字情報は、前記対象者識別情報と前記接続情報とを含んだコード情報を含む、手続確認装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれかに記載の手続確認装置において、
前記対象者情報を、前記カードを作製する作製元の装置から受け付ける対象者情報受付手段と、
前記対象者情報受付手段が受け付けた前記対象者情報を、前記対象者情報記憶部に記憶する対象者情報登録手段と、
前記第1指定手段及び前記第2指定手段による指定結果を含む、前記更新対象者ごとの確認結果情報を生成する確認結果生成手段と、
前記確認結果生成手段が生成した前記確認結果情報を、前記作製元の装置に出力する確認結果出力手段と、
を備える、手続確認装置。
【請求項8】
カードの更新対象者に関する対象者情報を記憶する対象者情報記憶部を備えたコンピュータを、
前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に基づいて、前記更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字情報を、はがき作製装置に出力する印字情報出力手段と、
指定期間内に所定の処理を行わなかった前記更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する第1指定手段と、
前記指定期間内に前記通知はがきが不着になった場合に、不着になった前記通知はがきに対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する第2指定手段と、
して機能させ、
前記対象者情報は、前記更新対象者の住所及び氏名を少なくとも含み、
前記印字情報は、普通郵便を用いた前記カードの配送に関する案内を含む、プログラム。
【請求項9】
カードの更新対象者に関する対象者情報を記憶する対象者情報記憶部を備えるコンピュータが実行する手続確認方法であって、
前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に基づいて、前記更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字情報を、はがき作製装置に出力する印字情報出力ステップと、
指定期間内に所定の処理を行わなかった前記更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する第1指定ステップと、
前記指定期間内に前記通知はがきが不着になった場合に、不着になった前記通知はがきに対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する第2指定ステップと、
を含み、
前記対象者情報は、前記更新対象者の住所及び氏名を少なくとも含み、
前記印字情報は、普通郵便を用いた前記カードの配送に関する案内を含む、カードの更新における手続確認方法。
【請求項10】
カードの更新に関する手続を確認する手続確認装置と、はがき作製装置とを含む手続確認システムであって、
前記手続確認装置は、
前記カードの更新対象者に関する対象者情報を記憶する対象者情報記憶部と、
前記対象者情報記憶部に記憶される前記対象者情報の前記更新対象者を一意に識別する対象者識別情報を付与する識別情報付与手段と、
前記識別情報付与手段により付与された前記対象者識別情報を、前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に対応付ける対応付け手段と、
前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に基づいて、前記更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字情報を、はがき作製装置に出力する印字情報出力手段と、
指定期間内に所定の処理を行わなかった前記更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する第1指定手段と、
前記指定期間内に前記通知はがきが不着になった場合に、不着になった前記通知はがきに対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する第2指定手段と、
を備え、
前記対象者情報は、前記更新対象者の住所及び氏名と、前記更新対象者を特定する情報とを少なくとも含み、
前記印字情報は、普通郵便を用いた前記カードの配送に関する案内と、前記更新対象者の前記対象者識別情報とを含み、
前記はがき作製装置は、前記手続確認装置から受け付けた前記印字情報を用いて、少なくとも前記対象者識別情報の印字領域を隠蔽部材が覆う構造にした前記通知はがきを作製するはがき作製手段を備える、手続確認システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードの更新における手続確認装置、プログラム、手続確認方法及び手続確認システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クレジットカード等のカード類の顧客への発送には、簡易書留郵便や本人限定受取郵便等の特殊郵便が用いられている。
昨今の郵送料金の値上げや、配送環境の変化等に伴い、従来通りに簡易書留郵便や本人限定受取郵便等の特殊郵便での発送を継続するには、カード発行会社側におけるコスト面の問題や、顧客側の利便性の問題等の様々な問題が生じてきている。
新規で作製したカード類を発送する場合には、本人確認が必要なために手渡しが前提になり、引き続き簡易書留郵便や本人限定受取郵便の特殊郵便を使用する必要があると思われる。他方、カード類は、一定期間ごとに更新を行うものが多く、更新によるカード類の発送においては、改善の余地があると考えられる。
【0003】
そこで、手渡しが不要な送付方法を用いることができるカード提供方法として、例えば、「無効化されたカードの会員情報をデータベースに記録し、認証事業者サーバは、認証要求を行うユーザを認証し、認証が完了した場合、前記無効化されたカードであって前記ユーザ宛に送付されたカードを有効化するための認証情報を出力する、カード提供方法」が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のものは、無効化したカードを後から有効化する必要があるため、顧客の利便性に優れたものとは言い難いものであった。
【0006】
そこで、本発明は、コスト面及び顧客の要望の双方を考慮した手続を可能としたカードの更新における手続確認装置、プログラム、手続確認方法及び手続確認システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。
第1の発明は、カードの更新対象者に関する対象者情報を記憶する対象者情報記憶部と、前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に基づいて、前記更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字情報を、はがき作製装置に出力する印字情報出力手段と、指定期間内に所定の処理を行わなかった前記更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する第1指定手段と、前記指定期間内に前記通知はがきが不着になった場合に、不着になった前記通知はがきに対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する第2指定手段と、を備え、前記対象者情報は、前記更新対象者の住所及び氏名を少なくとも含み、前記印字情報は、普通郵便を用いた前記カードの配送に関する案内に係る情報を含む、カードの更新における手続確認装置である。
第2の発明は、第1の発明の手続確認装置において、前記印字情報は、前記通知はがきの宛先領域に、前記更新対象者の住所及び氏名と、前記更新対象者を特定するコード情報とを印字させるための情報を含み、前記第2指定手段は、読取装置が不着になった前記通知はがきの前記宛先領域に有する前記コード情報を読み取ることで、前記読取装置から取得した前記コード情報に対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する、手続確認装置である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の手続確認装置において、前記対象者情報記憶部に記憶される前記対象者情報の前記更新対象者を一意に識別する対象者識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記識別情報付与手段により付与された前記対象者識別情報を、前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に対応付ける対応付け手段と、を備え、前記印字情報は、前記更新対象者の前記対象者識別情報を含む、手続確認装置である。
第4の発明は、第3の発明の手続確認装置において、前記印字情報は、前記更新対象者が有する端末から各種の手続を受け付ける手続受付装置に接続するための接続情報を含み、手続のあった前記更新対象者の手続内容を、前記手続受付装置から取得する手続内容取得手段と、前記指定期間内に前記手続内容取得手段が取得した前記手続内容に応じた指定を、前記更新対象者に対して行う第3指定手段と、を備える、手続確認装置である。
第5の発明は、第4の発明の手続確認装置において、前記手続は、書留郵便を用いた配送手続及び退会による配送不要手続を含み、前記印字情報は、前記手続ごとに異なる前記接続情報を含む、手続確認装置である。
第6の発明は、第4の発明又は第5の発明の手続確認装置において、前記印字情報は、前記対象者識別情報と前記接続情報とを含んだコード情報を含む、手続確認装置である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかの手続確認装置において、前記対象者情報を、前記カードを作製する作製元の装置から受け付ける対象者情報受付手段と、前記対象者情報受付手段が受け付けた前記対象者情報を、前記対象者情報記憶部に記憶する対象者情報登録手段と、前記第1指定手段及び前記第2指定手段による指定結果を含む、前記更新対象者ごとの確認結果情報を生成する確認結果生成手段と、前記確認結果生成手段が生成した前記確認結果情報を、前記作製元の装置に出力する確認結果出力手段と、を備える、手続確認装置である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの手続確認装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
第9の発明は、カードの更新対象者に関する対象者情報を記憶する対象者情報記憶部を備えるコンピュータが実行する手続確認方法であって、前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に基づいて、前記更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字情報を、はがき作製装置に出力する印字情報出力ステップと、指定期間内に所定の処理を行わなかった前記更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する第1指定ステップと、前記指定期間内に前記通知はがきが不着になった場合に、不着になった前記通知はがきに対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する第2指定ステップと、を含み、前記対象者情報は、前記更新対象者の住所及び氏名を少なくとも含み、前記印字情報は、普通郵便を用いた前記カードの配送に関する案内を含む、カードの更新における手続確認方法である。
第10の発明は、カードの更新に関する手続を確認する手続確認装置と、はがき作製装置とを含む手続確認システムであって、前記手続確認装置は、前記カードの更新対象者に関する対象者情報を記憶する対象者情報記憶部と、前記対象者情報記憶部に記憶される前記対象者情報の前記更新対象者を一意に識別する対象者識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記識別情報付与手段により付与された前記対象者識別情報を、前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に対応付ける対応付け手段と、前記対象者情報記憶部に記憶された前記対象者情報に基づいて、前記更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字情報を、はがき作製装置に出力する印字情報出力手段と、指定期間内に所定の処理を行わなかった前記更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する第1指定手段と、前記指定期間内に前記通知はがきが不着になった場合に、不着になった前記通知はがきに対応する前記更新対象者を、不着対象に指定する第2指定手段と、を備え、前記対象者情報は、前記更新対象者の住所及び氏名と、前記更新対象者を特定する情報とを少なくとも含み、前記印字情報は、普通郵便を用いた前記カードの配送に関する案内と、前記更新対象者の前記対象者識別情報とを含み、前記はがき作製装置は、前記手続確認装置から受け付けた前記印字情報を用いて、少なくとも前記対象者識別情報の印字領域を隠蔽部材が覆う構造にした前記通知はがきを作製するはがき作製手段を備える、手続確認システムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コスト面及び顧客の要望の双方を考慮した手続を可能としたカードの更新における手続確認装置、プログラム、手続確認方法及び手続確認システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る手続確認システムの全体概要図である。
【
図2】本実施形態に係る手続確認サーバの機能ブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る手続確認サーバの記憶部に記憶される各記憶部の項目例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る手続確認サーバの手続確認処理を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態に係る通知はがきの例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る手続確認サーバの対応指定処理を示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態に係るユーザ端末に出力される画面例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係るユーザ端末に出力される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、これは、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
(実施形態)
<手続確認システム100の説明>
図1は、本実施形態に係る手続確認システム100の全体概要図である。
図1に示す手続確認システム100は、依頼元装置4(作製元の装置)が、カードの更新に係る対象者データ(対象者情報)を含む依頼データを、手続確認サーバ1(手続確認装置)に送信し、手続確認サーバ1が、更新対象者に対してカードの更新に係る手続内容を確認して、確認結果を依頼元装置4に送信するシステムである。
ここで、手続確認システム100が対象にするカードとは、例えば、クレジットカードや、キャッシュカード等のカード媒体であり、数年に1度等、定期的に更新が必要なものをいう。また、依頼元(作製元)とは、カードの更新処理を行う、例えば、クレジットカード会社や、金融機関等の企業をいう。
【0011】
手続確認システム100は、手続確認サーバ1と、依頼元装置4と、はがき作製装置5と、不着サーバ6(読取装置)と、手続受付サーバ7(手続受付装置)と、ユーザ端末9(端末)とを備えている。
手続確認サーバ1は、例えば、カードの更新に係る一部の業務を代行する企業が有する。
依頼元装置4は、例えば、依頼元が有する。
はがき作製装置5、不着サーバ6及び手続受付サーバ7は、カードの更新に係る代行企業が有してもよいし、当該企業が業務を委託した委託業者が有してもよい。
【0012】
ここで、手続確認システム100での処理の流れを、
図1に基づいて説明する。
依頼元が運営する依頼元装置4は、カードの更新に係る対象者データを、例えば、月に1回等のタイミングで顧客DB(データベース)4aから抽出する。そして、依頼元装置4は、複数の対象者データを含む依頼データを、手続確認サーバ1に対して送信する。
手続確認サーバ1は、依頼元装置4から依頼データを受信すると、更新対象者に対して通知はがきを作製するための印字データを生成して、はがき作製装置5に出力する。ここで、通知はがきには、原則として普通郵便を用いて更新カードを配送する等の案内が記載されている。また、通知はがきには、更新対象者が退会するためにカードの更新が不要である場合や、簡易書留郵便(以下、単に書留郵便という。)による配送を希望する場合には、通知はがきの記載にしたがって手続を行う必要がある旨の案内が記載されている。
【0013】
手続確認サーバ1は、通知はがきを受領した更新対象者がユーザ端末9を用いて行った手続内容を、手続受付サーバ7から受信する。
また、手続確認サーバ1は、不着になった通知はがきに基づく不着データを、不着サーバ6から受信する。
そして、手続確認サーバ1は、受信した各データに基づいて確認結果データを生成し、依頼元装置4に送信する。手続確認サーバ1は、データを受信した更新対象者について、受信したデータの内容に即した発送形態等の対応指定を、当該更新対象者に対応付ける。また、手続確認サーバ1は、指定期間内にデータを受信しなかった更新対象者について、普通郵便による発送形態の対応指定を、当該更新対象者に対応付ける。
【0014】
<手続確認サーバ1>
次に、手続確認サーバ1の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る手続確認サーバ1の機能ブロック図である。
図3は、本実施形態に係る手続確認サーバ1の記憶部30に記憶される各記憶部の項目例を示す図である。
手続確認サーバ1は、例えば、サーバ装置である。手続確認サーバ1は、制御部10と、記憶部30と、通信インタフェース部39とを備える。
制御部10は、手続確認サーバ1の全体を制御するCPU(中央処理装置)である。制御部10は、記憶部30に記憶されているオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
【0015】
制御部10は、はがき作製前処理部11と、手続内容取得部15(手続内容取得手段)と、対応指定部16と、確認結果生成処理部21(確認結果生成手段、確認結果出力手段)とを備える。
はがき作製前処理部11は、更新対象者に郵送する通知はがきの作製に係る処理を行う。はがき作製前処理部11は、依頼データ受信処理部12(対象者情報受付手段、対象者情報登録手段)と、ID(IDentification)対応付け部13(識別情報付与手段)と、印字データ出力部14(印字情報出力手段)とを備える。
依頼データ受信処理部12は、依頼元装置4から依頼データを受信する。そして、依頼データ受信処理部12は、受信した依頼データを、依頼データ記憶部32に記憶させる。
【0016】
ID対応付け部13は、依頼データに含まれる複数の対象者データに対して更新対象者を識別するためのID(対象者識別情報)を付与する。ID対応付け部13は、例えば、データ基準日や依頼企業名を識別するコードを含み、1からの連続番号をIDとして付与してもよい。そして、ID対応付け部13は、付与したIDを、対象者データに対応付ける。
印字データ出力部14は、対象者データに含まれる更新対象者の住所及び氏名、更新対象者のIDや、後述する定型文印字データ記憶部33に記憶されている定型文を含む印字データを生成して、はがき作製装置5に対して出力する。
【0017】
手続内容取得部15は、手続内容データを、手続受付サーバ7から受信する。手続内容データは、更新対象者のIDと、手続内容とを含む。手続内容は、例えば、書留郵便の指定や、退会のために更新が不要である旨の指定を含む。
対応指定部16は、更新対象者に対する更新したカードの配送方法を含む、更新対象者に関する情報に基づく指定を行う。
対応指定部16は、書留指定部17(第3指定手段)と、退会指定部18(第3指定手段)と、不着指定部19(第2指定手段)と、普通指定部20(第1指定手段)とを備える。
【0018】
書留指定部17は、手続内容データが書留郵便の指定であった場合に、当該更新対象者に対する更新したカードの配送方式を、書留郵便による配送手続に指定する。
退会指定部18は、手続内容データが退会のために更新が不要である旨の指定であった場合に、当該更新対象者に対する更新したカードが不要である旨を指定する。
不着指定部19は、不着データを受信した場合に、当該更新対象者に通知はがきが届かず、不着である旨を指定する。
普通指定部20は、当該更新対象者に対する手続内容データがなく、かつ、不着でもない場合、つまり、指定期間内に所定の処理を行わなかった場合に、当該更新対象者に対する更新したカードの配送方式を、普通郵便に基づく配送の指定にする。
【0019】
確認結果生成処理部21は、対応指定部16による指定結果を含む更新対象者ごとの確認結果データ(確認結果情報)を生成する。そして、確認結果生成処理部21は、生成した確認結果データを、依頼元装置4に出力する。
なお、詳細な説明については、後述する。
【0020】
記憶部30は、制御部10が各種の処理を実行するために必要なプログラム、データ等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶領域である。
記憶部30は、プログラム記憶部31と、依頼データ記憶部32と、定型文印字データ記憶部33と、編集用データ記憶部34とを備える。
プログラム記憶部31は、手続確認サーバ1で実行する各種プログラムを記憶する記憶領域である。プログラム記憶部31は、手続確認プログラム31aを記憶している。
手続確認プログラム31aは、上述した制御部10の各種機能を実行するためのプログラムである。
【0021】
依頼データ記憶部32は、依頼元装置4から受信した依頼データを記憶する記憶領域である。
図3(A)に、依頼データ記憶部32の項目例を示す。
図3(A)に示す依頼データ記憶部32は、データ基準日と、依頼企業名と、n個の対象者データ(nは、任意の自然数)との各項目からなる記憶領域である。
データ基準日は、例えば、依頼元装置4が顧客DB4aから取得した日付であり、依頼データに含まれる。
依頼企業名は、依頼元の企業名である。なお、依頼企業名に代わって、依頼企業を識別する企業ID等であってもよい。
対象者データは、カードの更新手続を確認する更新対象者のデータである。対象者データは、郵便番号、送付先住所、送付先氏名、カード名称等の項目32aと、ID32bとを含む。ここで、ID32bを除く項目32aは、依頼元装置4から受信した対象者データに含まれる。ID32bは、手続確認サーバ1が依頼データを受信して依頼データ記憶部32に登録する際に、手続確認サーバ1が付与した識別情報であり、ユニークIDとも呼ばれる。
【0022】
定型文印字データ記憶部33は、通知はがきに印字する定型文の印字データを記憶する記憶領域である。
定型文には、更新したカードの配送を、普通郵便を用いて行う旨の案内文が含まれる。また、定型文には、例えば、手続受付サーバ7を指定するURL(接続情報)が含まれる。手続受付サーバ7を指定するURLは、手続ごとに異なり、例えば、書留郵便を用いた配送手続と、退会による配送不要手続とで異なるものであってもよい。
【0023】
編集用データ記憶部34は、更新対象者の対応指定を格納する記憶領域である。
図3(B)に、編集用データ記憶部34の項目例を示す。
図3(B)に示す編集用データ記憶部34は、IDと、発送形態フラグと、更新日等との各項目を有する。
IDは、更新対象者を識別する識別情報であり、依頼データ記憶部32のID32bに対応付けられる。
発送形態フラグは、更新対象者への発送に関する対応を示すフラグである。フラグは、普通郵便、書留郵便、退会及び不着の4つの種類を1つのフラグで示すものであり、初期値は、0である。なお、0は、普通郵便を示す。そして、回答情報を得て、簡易書留を示す1や、退会を示す2や不着を示す3に、発送形態フラグが更新される。
更新日は、発送形態フラグを更新した日付である。
以降の説明において、普通郵便、書留郵便、退会及び不着をそれぞれ「普通」、「書留」、「退会」、「不着」ということがある。
【0024】
図2の通信インタフェース部39は、例えば、依頼元装置4や、はがき作製装置5や、不着サーバ6や、手続受付サーバ7との間で通信を行うためのインタフェースであり、送信部及び受信部の役割を行う。
ここで、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、手続確認サーバ1は、制御部10、記憶部30等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
なお、手続確認サーバ1を構成するハードウェアの数に制限はない。必要に応じて、1又は複数で構成してもよい。また、手続確認サーバ1のハードウェアは、必要に応じてWebサーバ、DB(データベース)サーバ、アプリケーションサーバ等の各種サーバを含んで構成してもよく、1台のサーバで構成しても、それぞれ別のサーバで構成してもよい。また、手続確認サーバ1は、例えば、クラウドであってもよい。
【0025】
<依頼元装置4>
図1の依頼元装置4は、依頼元が有する、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等の一般的なコンピュータや、サーバ等である。
依頼元装置4は、依頼元が有する顧客DB4aから更新対象者のデータである対象者データを抽出して、抽出した対象者データを含む依頼データを手続確認サーバ1に送信する。また、依頼元装置4は、手続確認サーバ1から確認結果データを受信して、更新対象者ごとにカード媒体の作製有無や、作製したカード媒体の発送形態を指定して、指定した発送形態でカード媒体を発送する等の業務を行うデータを管理する。
【0026】
<はがき作製装置5>
はがき作製装置5は、通知はがきの作製を行う装置であり、印刷装置を含む。
はがき作製装置5は、手続確認サーバ1から印字データを受け付けて、印刷装置によって通知はがきに更新対象者の住所や氏名、定型文等を印刷し、通知はがきを作製する。
【0027】
<不着サーバ6>
不着サーバ6は、一般的なサーバであり、コードリーダ6a(読取装置)が接続されている。
不着サーバ6は、コードリーダ6aを介して、不着した通知はがきの宛先領域にあるバーコード(コード情報)を読み取ることで、更新対象者のIDを含む不着データを取得する。そして、不着サーバ6は、不着データを手続確認サーバ1に送信する。
不着サーバ6は、上記したようにコードリーダ6aが接続されている他、入出力装置が接続されていてもよい。また、不着サーバ6は、図示しないが、制御部と、記憶部と、通信インタフェース部等とを備える情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0028】
<手続受付サーバ7>
手続受付サーバ7は、例えば、ウェブサーバである。
手続受付サーバ7は、ユーザ端末9からの接続を受け付けると、ユーザ端末9が指定したURL(接続情報)に対応したページを、ユーザ端末9に出力する。ページは、例えば、退会のためカードの更新が不要である旨を指定するためのページや、書留郵便による配送を指定するページである。手続受付サーバ7は、ユーザ端末9からの入力情報を受け付けて、更新対象者のIDを含む手続内容データを、手続確認サーバ1に送信する。
手続受付サーバ7は、図示しないが、制御部と、記憶部と、通信インタフェース部等とを備える。また、手続受付サーバ7は、制御部、記憶部等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0029】
<ユーザ端末9>
ユーザ端末9は、通知はがきを受け取った更新対象者が用いる端末である。ユーザ端末9は、例えば、スマートフォン等の携帯端末であってもよいし、PC等であってもよい。ユーザ端末9は、例えば、カメラ等の読取装置を備えていてもよい。
そして、カメラ等の読取装置を備えたユーザ端末9では、通知はがきに印字されたQRコード(登録商標)等の二次元コードを読み取ることで、ユーザ端末9は、二次元コードに含まれるURLによって、手続受付サーバ7に接続でき、手続のための各種の処理を行う。
また、カメラ等の読取装置を備えていないユーザ端末9では、通知はがきに印字のURLをブラウザに入力することで、手続受付サーバ7に接続し、手続のための各種の処理を行う。
【0030】
<処理の説明>
次に、手続確認サーバ1での処理について説明する。
図4は、本実施形態に係る手続確認サーバ1の手続確認処理を示すフローチャートである。
図5は、本実施形態に係る通知はがき80の例を示す図である。
図4に示す手続確認処理は、例えば、各依頼元の依頼元装置4から依頼データが送信されたことを検知したことを契機として、処理を開始する。
また、手続確認処理は、例えば、各依頼元の依頼元装置4から抽出した依頼データを記憶した記憶媒体(図示せず)を受領して、手続確認サーバ1に依頼データを取り込んだことを契機として、処理を開始してもよい。
【0031】
なお、依頼元装置4が対象者データを抽出して、対象者データを含む依頼データを送信するタイミングは、例えば、月に1回等である。そのため、手続確認サーバ1は、手続確認処理を定期的に行う。また、複数の依頼元から依頼がある場合には、各依頼元から定期的なタイミングで依頼データが送信されるため、手続確認サーバ1は、依頼データを受信する都度、手続確認処理を行う。
【0032】
図4のステップS(以下、「ステップS」を単に「S」という。)11において、手続確認サーバ1の制御部10(依頼データ受信処理部12)は、依頼元装置4から依頼データを受信する。
S12において、制御部10(依頼データ受信処理部12、ID対応付け部13)は、受信した依頼データに含まれる対象者データごとに一意になるIDを付与し、依頼データ記憶部32にIDを付与後の依頼データを登録する。
ここで、手続確認サーバ1では、当該手続のみで使用する一意になるIDを付与し、更新対象者に送付する通知はがきには、付与したIDを用いることで、更新対象者を特定する。
【0033】
S13において、制御部10(ID対応付け部13)は、編集用データ記憶部34を作成する。作成された編集用データ記憶部34には、例えば、IDの項目には、S12で付与したIDを有し、発送形態フラグの各項目には0が設定され、更新日には、例えば、ブランクが設定される。
S14において、制御部10(印字データ出力部14)は、印字データを生成し、はがき作製装置5に対して出力する。制御部10は、例えば、各対象者データに有する住所や氏名のデータ及びIDを用いて宛先領域の印字データを生成する。その際、制御部10は、IDをバーコードに変換した上で、印字データを生成する。また、制御部10は、定型文印字データ記憶部33に記憶された手続受付サーバ7を指定したURLを編集して、IDを含んだURLの印字データを生成してもよい。そして、制御部10は、生成した印字データと、定型文印字データ記憶部33に記憶された他の定型文の印字データとを含む印字データを、はがき作製装置5に対して出力する。
【0034】
ここで、はがき作製装置5が作製する通知はがき80の例を説明する。
通知はがき80は、この例では、圧着はがきであり、
図5(A)に示す宛先面80Aと、
図5(B)に示す隠蔽面80Bとから構成される。
図5(A)に示す宛先面80Aは、左面に隠蔽用地紋領域81aを含む。また、宛先面80Aは、右面に宛先領域82aと、不着コード82b(コード情報)と、問合せ領域82cとを含む。
宛先領域82aは、更新対象者の住所及び氏名を含む。不着コード82bは、不着の場合に不着サーバ6に接続されたコードリーダ6aが読み取るためのバーコードである。不着コード82bは、更新対象者のIDを含む。問合せ領域82cは、依頼元ごとに異なる固定の定型文を含む。
【0035】
図5(B)に示す隠蔽面80Bは、左面にカード更新連絡領域83aと、退会使用領域83bとを含む。
カード更新連絡領域83aは、更新カードを「普通郵便」で発送する旨及び問題なければ手続が不要である旨を記載する。
退会使用領域83bは、退会時に行う手続に関する旨を記載する。退会使用領域83bは、退会手続きを行う手続受付サーバ7のページのURL及び更新対象者のIDを含む二次元コード83cを有する。
隠蔽面80Bは、右面に書留使用領域84aを含む。
書留使用領域84aは、書留郵便による配送手続に関する旨を記載する。書留使用領域84aは、書留郵便での配送手続を行う手続受付サーバ7のページのURL及び更新対象者のIDを含む二次元コード84bを有する。
【0036】
はがき作製装置5は、
図5に示すように、通知はがき80に印字をした後、隠蔽面80Bを内側に谷折りして圧着することで、隠蔽面80Bを隠蔽した状態の通知はがき80を作製する。通知はがき80は、隠蔽用地紋領域81aを含むため、隠蔽面80Bの印字内容は、圧着部をはがさない限りにおいて、第三者等に見られることがなく、秘匿性を保持することができる。
【0037】
図4のS15において、制御部10は、対応指定処理を行う。なお、対応指定処理については、後述する。
S16において、制御部10は、指定期間が経過したか否かを判断する。指定期間は、例えば、通知はがきに印字するための印字データを、はがき作製装置5に対して出力してからの期間であり、当該手続確認処理を1ヶ月ごとに繰り返す場合には、約2週間等である。指定期間の期限は、印字データに含まれ、通知はがきに印字されてもよい(
図5(B)の書留使用領域84aにある「ご回答期限」を参照)。また、指定期間は、通知はがきに印字された期限から数日後であってもよい。指定期間が経過した場合(S16:YES)には、制御部10は、処理をS17に移す。他方、指定期間が経過していない場合(S16:NO)には、制御部10は、処理をS15に移す。
【0038】
S17において、制御部10(普通指定部20)は、編集用データ記憶部34の更新処理を行う。具体的には、制御部10は、編集用データ記憶部34を参照し、発送形態フラグが「0」であるレコードに対して、更新日に処理日を登録する更新処理を行う。編集用データ記憶部34のレコードにおいて、発送形態フラグが「0」であるレコードは、当該レコードに対応するIDの更新対象者が、指定期間内に何も手続がされなったことを示す。そのため、通知はがきに記載の通り、更新対象者が普通郵便を用いた配送を容認しているとみなし、制御部10は、普通郵便を示す「0」を確定する処理を行う。
【0039】
S18において、制御部10(確認結果生成処理部21)は、対象者データに確認結果を付与した確認結果データを、依頼元装置4に送信する。ここで、確認結果データは、例えば、依頼データに含まれる各対象者データに、確認結果である「書留」「退会」「不着」「普通」に対応した情報を付加したものであってもよい。また、確認結果データは、対象者データの順番に、確認結果である「書留」「退会」「不着」「普通」に対応した情報のみを有するデータであってもよい。
S19において、制御部10は、依頼データ記憶部32及び編集用データ記憶部34に登録されていたデータを消去する。その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0040】
次に、対応指定処理について説明する。
図6は、本実施形態に係る手続確認サーバ1の対応指定処理を示すフローチャートである。
図7及び
図8は、本実施形態に係るユーザ端末9に出力される画面例を示す図である。
図6のS31において、制御部10(対応指定部16)は、不着サーバ6からIDを受信したか否かを判断する。
【0041】
ここで、不着サーバ6からIDを受信する場合について説明する。
更新対象者は、依頼元のサービスの提供を受けている者であるため、サービスの提供を受ける際には、住所、氏名等を必ず届け出ており、その情報を登録している。しかし、更新対象者が転居等をした場合に、依頼元に変更を届け出ないと、通知はがきに記載された宛先は、間違ったものになっている。このような場合には、通知はがきが更新対象者に郵送されず、不明の宛先の郵送物であるとして不着先に郵送される。
そこで、不着先では、不着サーバ6に接続されたコードリーダ6aを用いて、通知はがき80の宛先領域82aにある不着コード82b(
図5(A)参照)を読み取る。そうすることで、不着サーバ6は、不着コード82bに含まれる更新対象者のIDを、手続確認サーバ1に送信する。ここで、不着サーバ6が、更新対象者のIDを手続確認サーバ1に送信するタイミングとしては、指定期間内の所定のタイミングであってもよいし、逐次であってもよい。
【0042】
不着サーバ6からIDを受信した場合(S31:YES)には、制御部10は、処理をS32に移す。他方、不着サーバ6からIDを受信していない場合(S31:NO)には、制御部10は、処理をS33に移す。
S32において、制御部10(不着指定部19)は、編集用データ記憶部34を参照し、受信したIDに対応するレコードの発送形態フラグを「不着」を示す「3」にし、更新日に処理日を登録する更新を行う。その後、制御部10は、処理を
図4のS16に移す。
【0043】
S33において、制御部10(手続内容取得部15)は、手続受付サーバ7から手続内容データを受信したか否かを判断する。
ここで、手続受付サーバ7から手続内容データを受信する場合について説明する。
更新対象者は、通知はがきが届くと、通知はがきの内容を確認する。そして、例えば、書留郵便による配送を希望したり、退会のためカードの更新を不要にしたりする場合には、ユーザ端末9を用いて通知はがきに記載された専用のURLを入力して、手続受付サーバ7に接続する。より具体的には、ユーザ端末9が、通知はがき80にある二次元コード83cや、二次元コード84b(
図5(B)参照)を読み取ることで、手続受付サーバ7の対応する手続の画面を、ユーザ端末9に出力する。
【0044】
図7は、書留郵便による配送を希望した更新対象者のユーザ端末9に出力される画面例を示す。
図7(A)は、受付画面90の例を示し、
図7(B)は、送信画面91の例を示す。
更新対象者は、受付画面90を確認の上、お客さま番号が空欄の場合には、自身の番号を入力の上、「次へ」ボタンを選択し、送信画面91を確認の上、「送信」ボタンを選択することで、書留郵便による配送手続が完了する。
【0045】
他方、
図8は、退会のためカードの更新が不要である旨を選択した更新対象者のユーザ端末9に出力される画面例を示す。
図8(A)は、受付画面95の例を示し、
図8(B)は、送信画面96の例を示す。
更新対象者は、受付画面95を確認の上、お客さま番号が空欄の場合には、自身の番号を入力の上、「次へ」ボタンを選択し、送信画面96を確認の上、「送信」ボタンを選択することで、カードの更新不要手続が完了する。
上記の画面によって手続をすると、手続受付サーバ7は、IDと手続内容とを含む手続内容データを、手続確認サーバ1に送信する。
【0046】
このように、手続内容データは、IDと、「書留」又は「退会」である手続内容とを含むデータである。なお、手続受付サーバ7がユーザ端末9に手続の画面を出力後、ユーザ端末9において「送信」ボタンを選択する前に手続の画面を閉じた場合や、ユーザ端末9において「書留」等の手続内容を入力しないまま「送信」ボタンを選択して手続をするような場合等、ユーザが途中で手続を終了させた場合には、手続内容データが作成されないため、手続確認サーバ1には手続内容データが送信されない。
【0047】
手続受付サーバ7から手続内容データを受信した場合(S33:YES)には、制御部10は、処理をS34に移す。他方、手続受付サーバ7から手続内容データを受信していない場合(S33:NO)には、制御部10は、処理を
図4のS16に移す。
S34において、制御部10は、手続内容が書留郵便による配送手続であるか否かを判断する。手続内容が書留郵便による配送手続である場合(S34:YES)には、制御部10は、処理をS35に移す。他方、手続内容が書留郵便による配送手続ではない場合(S34:NO)には、制御部10は、処理をS36に移す。
【0048】
S35において、制御部10(書留指定部17)は、編集用データ記憶部34を参照し、受信したIDに対応するレコードの発送形態フラグを「書留」を示す「1」にし、更新日に処理日を登録する更新を行う。その後、制御部10は、処理を
図4のS16に移す。
他方、S36において、制御部10(退会指定部18)は、編集用データ記憶部34を参照し、受信したIDに対応するレコードの発送形態フラグを「退会」を示す「2」にし、更新日に処理日を登録する更新を行う。その後、制御部10は、処理を
図4のS16に移す。
【0049】
このように、本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)手続確認サーバ1は、カードの更新対象者に関する対象者データに基づいて、更新対象者に郵送する通知はがきの作製のための印字データをはがき作製装置5に出力し、指定期間内に所定の処理を行わなかった更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定する。対象者データは、更新対象者の住所及び氏名を少なくとも含み、印字データは、普通郵便を用いたカードの配送に関する案内を含む。
よって、手続確認サーバ1は、更新後のカードを原則として普通郵便で配送する旨の通知を、通知はがきを用いて更新対象者に発送するので、更新対象者は、通知はがきを確認し、普通郵便を用いた配送であれば特段の手続を行わずに済む。そのため、更新対象者の利便性を考慮したものにできる。依頼元から取得した対象者データは、更新対象者の住所及び氏名を必ず含むので、手続確認サーバ1は、通知はがきの発送に必要な情報を得ることができる。また、更新対象者によって特段の手続が行われない場合には、指定期間を経過後に当該更新対象者を、普通郵便を用いた配送対象に指定することができる。そのため、一律に書留郵便にするよりも、コスト削減を図ることができる。
【0050】
(2)手続確認サーバ1は、指定期間内に通知はがきが不着になった場合に、不着になった通知はがきに対応する更新対象者を、不着対象に指定する。
よって、依頼元から取得した対象者データの更新対象者に関する住所及び氏名のいずれかに相違がある場合には、不着として処理をすることで、宛先不明の更新後のカードを配送せずに済み、無駄なコストを削減できる。また、依頼元に不着を知らせることができ、依頼元での情報のクリーンアップをすることができる。
【0051】
(3)印字データには、通知はがきの宛先領域に、更新対象者の住所及び氏名と、更新対象者を特定する不着コード82bとを印字させるための情報を含み、コードリーダ6aが不着になった通知はがき80の宛先領域82aに有する不着コード82bを読み取ることで、コードリーダ6aから取得した不着コード82bに対応する更新対象者を、不着対象に指定する。
よって、通知はがきの不着先において、不着サーバ6に接続されたコードリーダ6aが不着コード82bを読み取るという簡単な作業だけで、手続確認サーバ1は、不着になった更新対象者を得ることができ、作業者の作業負担を軽減できると共に、入力ミス等を防ぐことができる。
【0052】
(4)対象者データの更新対象者を一意に識別するIDを付与して、対象者データにIDを対応付け、印字データには、更新対象者のIDを含む。
よって、依頼元で更新対象者を管理するコード等を用いず、手続確認サーバ1では、更新対象者に一意に付与したIDで管理をすることができ、セキュリティ性が向上する。
(5)印字データには、ユーザ端末9から手続受付サーバ7に接続するためのURLを含み、手続確認サーバ1は、手続のあった更新対象者の手続内容を、手続受付サーバ7から取得し、指定期間内に取得した手続内容に応じた指定を、更新対象者に対して行う。
よって、手続確認サーバ1は、ユーザ端末9を用いて手続を行った更新対象者の手続内容について、指定期間内の手続に応じた指定を、更新対象者に対して行うことができる。更新対象者は、書留郵便による配送を希望できる仕組みを構築したので、更新対象者のニーズをも満たすことができる。
【0053】
(6)手続は、書留郵便を用いた配送手続及び退会による配送不要手続を含み、印字データは、手続ごとに異なるURLを含む。
また、印字データは、IDとURLとを含んだコード情報を含む。
よって、更新対象者が行う手続を、例えば、ブラウザにURLを入力したり、ユーザ端末9を用いてコード情報を読み取らせたりする等の簡単に行うための工夫を施すことで、更新対象者の手続を行う作業に対する敷居を低くすることができる。
【0054】
(7)手続確認サーバ1は、対象者データを含む依頼データを、カードを作製する依頼元装置4から受け付け、受け付けた対象者データを、依頼データ記憶部32に記憶し、指定結果を含む更新対象者ごとの確認結果データを生成し、生成した確認結果データを、依頼元装置4に出力する。
よって、手続確認サーバ1は、依頼元装置4に代わって、カードの更新手続きに関する事前確認を行うことができる。そして、手続確認サーバ1は、対応指定を含む確認結果データを依頼元装置4に出力することで、依頼元装置4でのカード発行作業やカード配送作業を効率よく行わせることができる。特に、退会を希望する更新対象者のカード発行に係るコストを抑えることができる。
【0055】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0056】
(変形形態)
(1)本実施形態では、編集用データ記憶部を備えるようにして、IDに対応する発送形態フラグによって更新対象者の手続に係る対応指定を把握するものを例に説明したが、これは一例であって、編集用データ記憶部を備えるものに限定されない。例えば、依頼データ記憶部のみを用いて、更新対象者の手続に係る対応指定を把握するようにしてもよい。
【0057】
(2)本実施形態では、発送形態フラグとして、1つのフラグで「書留」、「退会」、「不着」及び「普通」の4つの種類を示すものを例に説明したが、これに限定されない。例えば、「書留」、「退会」、「不着」及び「普通」の4つのフラグを有するようにし、初期値は、いずれも0(OFF)にしておき、回答情報に応じて最終的に、IDごとに4つのフラグのうち1つのみが、1(ON)に更新されるようにしてもよい。
【0058】
(3)本実施形態では、ユニークIDとも呼ばれるIDと、通知はがきに印字されるお客さま番号(例えば、
図5(B)を参照)とについて、特に指定をしていないが、別のものであってもよいし、同じものであってもよい。
【0059】
(4)本実施形態では、手続内容に応じてURLを別のものにしているが、これに限定されない。同じURLであって、メニューとして「書留」と「退会」とを選択できるものであってもよい。
【0060】
(5)本実施形態では、手続確認サーバ1と、他のサーバや装置間とでは、データを伝送により送受信するものを例に説明したが、これに限定されない。例えば、記録媒体等を用いたデータの受け渡しを、一部に用いてもよい。
【0061】
(6)本実施形態では、通知はがきとして圧着はがきを用いるものを例に説明したが、これに限定されない。圧着はがき以外のはがきを用いてもよいし、封書等であってもよい。また、通知はがきではなく、例えば、電子メールやSMS等を用いてもよい。但し、普通郵便を用いて行うと、例えば、宛先不明であることを事前に知ることができる点において、郵送手段を用いる方がより有効である。また、郵送手段を用いる方法は、依頼元が最低限情報として有している宛先情報(住所及び氏名)を用いて対応できるため、汎用性が高い。
【符号の説明】
【0062】
1 手続確認サーバ
4 依頼元装置
5 はがき作製装置
6 不着サーバ
6a コードリーダ
7 手続受付サーバ
9 ユーザ端末
10 制御部
11 はがき作製前処理部
12 依頼データ受信処理部
13 ID対応付け部
14 印字データ出力部
15 手続内容取得部
16 対応指定部
17 書留指定部
18 退会指定部
19 不着指定部
20 普通指定部
21 確認結果生成処理部
30 記憶部
31a 手続確認プログラム
32 依頼データ記憶部
33 定型文印字データ記憶部
34 編集用データ記憶部
80 通知はがき
80A 宛先面
80B 隠蔽面
90、95 受付画面
100 手続確認システム