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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095018
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】電動ブラインド装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/323 20060101AFI20240703BHJP
【FI】
E06B9/323
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211993
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】土田 健治
(72)【発明者】
【氏名】深町 純也
【テーマコード(参考)】
2E043
【Fターム(参考)】
2E043AA02
2E043AA04
2E043BA02
2E043BC02
2E043DA01
2E043DB01
(57)【要約】
【課題】ヘッドボックスが薄くて軽い仕様であっても、動作音等を抑制することができる電動ブラインド装置を提供することにある。
【解決手段】ヘッドボックス2内に音抑制部材としての錘5を収納する。錘5により、ヘッドボックス2に伝わったモーター40U、40Dの振動を減衰させることができる。音材50をモーター40U、40Dの少なくとも一部分に外装する。吸音材50により、モーター40U、40Dの振動の一部を吸収することができる。この結果、ヘッドボックス2が薄くて軽い仕様であっても、動作音等を抑制することができる。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドボックスと、
前記ヘッドボックスから吊下支持されているブラインド部材と、
前記ヘッドボックス内に収納されていて、モーターを有し、前記モーターの駆動により前記ブラインド部材を昇降させる駆動部と、
前記ヘッドボックス内に収納されている音抑制部材と、
を備える、
ことを特徴とする電動ブラインド装置。
【請求項2】
前記音抑制部材は、錘を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の電動ブラインド装置。
【請求項3】
前記錘は、前記モーターに隣接する隣接領域に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の電動ブラインド装置。
【請求項4】
前記ヘッドボックスは、長尺部材から形成されていて、
前記ヘッドボックスの一側面には、前記モーターを挿入する挿入口が設けられていて、
前記錘は、前記モーターに対して、前記挿入口と反対側に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の電動ブラインド装置。
【請求項5】
前記音抑制部材は、吸音材である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電動ブラインド装置。
【請求項6】
前記吸音材は、前記モーターの外面の少なくとも一部分を覆うように取り付けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載の電動ブラインド装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動ブラインド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電動ブラインド装置としては、以下の特許文献1に開示のものがある。
【0003】
特許文献1の電動遮蔽装置は、ヘッドボックスと、ヘッドボックスから吊下支持されている遮蔽材(ブラインド部材)と、ヘッドボックス内に収納されていて、モーターを有し、モーターの駆動により遮蔽材を昇降させる駆動部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-134543公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる電動ブラインド装置は、製品重量を抑制することから、ヘッドボックスを形成する壁の厚みを、例えば約1mmとして、薄くて軽い仕様としている。このため、かかる電動ブラインド装置は、モーターの振動がヘッドボックスに伝わって、ヘッドボックスの振動が増幅される。これにより、かかる電動ブラインド装置においては、動作音や操作音(以下、「動作音等」と称する)がヘッドボックス内で響き、動作音等が大きくなる傾向にある。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、ヘッドボックスが薄くて軽い仕様であっても、動作音等を抑制することができる電動ブラインド装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点の電動ブラインド装置は、課題を解決するために、ヘッドボックスと、ヘッドボックスから吊下支持されているブラインド部材と、ヘッドボックス内に収納されていて、モーターを有し、モーターの駆動によりブラインド部材を昇降させる駆動部と、ヘッドボックス内に収納されている音抑制部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0008】
また、上述の発明においては、音抑制部材は、錘を備える、ことが好ましい。
【0009】
また、上述の発明においては、錘は、モーターに隣接する隣接領域に配置されている、ことが好ましい。
【0010】
また、上述の発明においては、ヘッドボックスは、長尺部材から形成されていて、ヘッドボックスの一側面には、モーターを挿入する挿入口が設けられていて、錘は、モーターに対して、挿入口と反対側に配置されている、ことが好ましい。
【0011】
また、上述の発明においては、音抑制部材は、吸音材である、ことが好ましい。
【0012】
また、上述の発明においては、吸音材は、モーターの外面の少なくとも一部分を覆うように取り付けられている、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
この発明の電動ブラインド装置は、ヘッドボックスが薄くて軽い仕様であっても、動作音等を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、この発明の電動ブラインド装置の実施形態1を示す斜視図である。
図2図2(A)は、電動ブラインド装置の正面を示す一部断面図である。図2(B)は、電動ブラインド装置の側面を示す一部断面図である。
図3図3は、電動ブラインド装置の平面を示す一部断面図である。
図4図4は、電動ブラインド装置の正面を示す一部拡大断面図である。
図5図5は、電動ブラインド装置の平面を示す一部拡大断面図である。
図6図6は、電動ブラインド装置の側面を示す一部拡大断面図である。
図7図7は、この発明の電動ブラインド装置の実施形態2を示す斜視図である。
図8図8(A)は、電動ブラインド装置の正面を示す一部断面図である。図8(B)は、電動ブラインド装置の側面を示す一部断面図である。
図9図9は、電動ブラインド装置の側面を示す一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明にかかる電動ブラインド装置の実施形態(実施例)の2例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この明細書および別紙の特許請求の範囲において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる電動ブラインド装置を室内に設置した状態における前、後、上、下、左、右である。また、前後、上下、左右の各方向は、この発明にかかる電動ブラインド装置の室内設置状態における方向である。前後方向は、前側(室内側)から後側(室外側)を見た方向であり、上下方向は、鉛直方向に平行であり、左右方向は、水平方向である。さらに、図面は、この発明にかかる電動ブラインド装置を示す概略図であるから、この発明にかかる電動ブラインド装置の主要部品を図示し、主要部品以外の部品の図示を省略する。また、ハッチングの一部が省略されている。
【0016】
(実施形態1の構成の説明)
図1から図6は、この発明にかかる電動ブラインド装置の実施形態1を示す。以下、この実施形態1にかかる電動ブラインド装置の構成について説明する。
【0017】
この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、図1から図6に示すように、ヘッドボックス2と、ブラインド部材3と、駆動部4と、音抑制部材5、50と、を備える。
【0018】
(ヘッドボックス2の説明)
ヘッドボックス2は、この例では、中空の直方体状の形状をなし、長尺部材から形成されている。ここで、電動ブラインド装置1は、製品重量を抑制することから、この例では、ヘッドボックス2を薄くて軽い仕様とするために、ヘッドボックス2を形成する壁の厚みを、約1mmとしている。この壁は、図6に示すように、駆動部4などを収納する前後の側壁と、下の底壁と、から形成されている。ヘッドボックス2は、この例では、樹脂部材から形成されている。なお、ヘッドボックス2の材質は、特に、限定しない。
【0019】
ヘッドボックス2は、上面または後面などにおいて、天井面または壁面などの取付面(図示せず)に、取付ブラケット20を介して、取り付けられる。ヘッドボックス2の一側面(左側面)には、後記のモーター40U、40Dを挿入する挿入口21が設けられている。
【0020】
(ブラインド部材3の説明)
ブラインド部材3は、ヘッドボックス2から吊下支持されている。ブラインド部材3は、この例では、上部ブラインド生地3Uと、中間レール3Cと、下部ブラインド生地3Dと、ボトムレール3Bと、上部昇降コード30Uと、下部昇降コード30Dと、ピッチ保持コード31と、を有する。上部ブラインド生地3Uおよび下部ブラインド生地3Dの生地は、遮光性を有する。なお、上部ブラインド生地3Uおよび下部ブラインド生地3Dの材質は、特に、限定しない。
【0021】
上部ブラインド生地3Uの上端は、ヘッドボックス2の下面に取り付けられている。上部ブラインド生地3Uの下端は、中間レール3Cの上面に取り付けられている。下部ブラインド生地3Dの上端は、中間レール3Cの下面に取り付けられている。下部ブラインド生地3Dの下端は、ボトムレール3Bの上面に取り付けられている。これにより、上部ブラインド生地3U、中間レール3C、下部ブラインド生地3Dおよびボトムレール3Bは、上下に連ねて配置されている。
【0022】
上部ブラインド生地3Uは、側面から見て、ジグザグ形状をなしている。上部ブラインド生地3Uは、上部昇降コード30Uの巻き戻し、巻き取りにより、展開または折り畳まれ、その際に、上部ブラインド生地3Uの下端側が昇降する。上部昇降コード30Uの上端は、駆動部4の後記の上部用巻き取りドラム45Uに巻かれている。上部昇降コード30Uの下端は、中間レール3Cの上面に取り付けられている。
【0023】
上部ブラインド生地3Uは、その下端が上昇すると、当該上部ブラインド生地3U下端側からほぼ水平に折り畳まれるが、その下端が下降すると、当該上部ブラインド生地3U下端側からジグザグ形状に広げられる。上部ブラインド生地3Uがジグザグ形状に広がったとき、上部ブラインド生地3Uの折り目は、ピッチ保持コード31により、上下ほぼ等間隔に、保持されている。ピッチ保持コード31の上端は、ヘッドボックス2の下面に取り付けられている。ピッチ保持コード31の下端は、中間レール3Cの上面に取り付けられている。
【0024】
下部ブラインド生地3Dは、下部昇降コード30Dの巻き戻し、巻き取りにより、展開または折り畳まれ、その際に、下部ブラインド生地3Dの下端側が昇降する。下部昇降コード30Dの上端は、駆動部4の後記の下部用巻き取りドラム45Dに巻かれている。下部昇降コード30Dは、中間レール3Cを貫通している。下部昇降コード30Dの下端は、ボトムレール3Bの上面に取り付けられている。
【0025】
(駆動部4の説明)
駆動部4は、ヘッドボックス2内に収納されている。駆動部4は、上部用モーター40U、下部用モーター40D(以下、「モーター40U、40D」と称する)と、上部用駆動軸連結器(カプラー)41U、下部用駆動軸連結器(カプラー)41D(以下、「駆動軸連結器41U、41D」と称する)と、上部用駆動軸42U、下部用駆動軸42D(以下、「駆動軸42U、42D」と称する)と、上部用エンコーダー43U、下部用エンコーダー43D(以下、「エンコーダー43U、43D」と称する)と、上部用カムクラッチ44U、下部用カムクラッチ44D(以下、「カムクラッチ44U、44D」と称する)と、上部用回転ドラム(図示せず)、下部用回転ドラム(図示せず)(以下、「回転ドラム」と称する)と、上部用巻き取りドラム45U、下部用巻き取りドラム45D(以下、「巻き取りドラム45U、45D」と称する)と、DC電源46と、制御装置47と、を有する。
【0026】
モーター40U、40Dは、ヘッドボックス2の挿入口21から、図2(A)、図3から図5中の実線矢印に示すように、ヘッドボックス2の長手方向(左右方向)であって、左側から右側に挿入されて、ヘッドボックス2内に収納されている。
【0027】
モーター40U、40Dの駆動軸には、駆動軸連結器41U、41Dを介して駆動軸42U、42Dが連結されている。
【0028】
エンコーダー43U、43Dは、駆動軸42U、42Dの回転量を検知し、その検知結果をパルス信号として制御装置47に出力する。
【0029】
駆動軸42U、42Dには、カムクラッチ44U、44Dおよび回転ドラムを介して、巻き取りドラム45U、45Dが連結されている。
【0030】
巻き取りドラム45U、45Dの外周面には、上部昇降コード30Uの上端、下部昇降コード30Dの上端が巻き回されている。
【0031】
DC電源46は、モーター40U、40Dに電力を供給する。制御装置47は、モーター40U、40Dの回転を制御する。制御装置47は、有線スイッチ(図示せず)、赤外線リモコン(図示せず)、無線リモコン(図示せず)、あるいは、パーソナルコンピュータ(PC)などの外部機器(図示せず)から操作信号を受信すると、当該操作信号内に含まれる各種のコマンドに対応する電動遮蔽装置の各種制御を行う。例えばモーター40U、40DをそれぞれDCモーターで構成することで、制御装置47からモーター40U、40Dに供給するパルス信号のデューティ比を制御することにより、制御装置47は、モーター40U、40Dの回転速度を制御することができる。また、制御装置47は、各エンコーダー43U、43Dが検出して出力されたパルス信号(駆動軸42U、42Dのそれぞれの回転速度及び回転量)に基づいて、そのエンコーダー43U、43Dのパルスの速度及びパルス数のカウント値を管理して、モーター40U、40Dの回転速度及び回転量を制御する。このような動作により、当該操作信号内に含まれる各種のコマンドに対応して、制御装置47は、上部ブラインド生地3Uまたは下部ブラインド生地3Dの昇降速度を適宜に調整するとともに、上部ブラインド生地3Uまたは下部ブラインド生地3Dの昇降停止位置を制御する。
【0032】
(音抑制部材5、50の説明)
音抑制部材5、50は、ヘッドボックス2内に収納されている。音抑制部材5、50は、この例では、錘5と、吸音材50と、からなる。
【0033】
錘5は、モーター40U、40Dの近傍において、当該モーター40U、40Dに隣接する隣接領域に配置されている。なお、錘5は、モーター40U、40Dに対して、挿入口21と反対側に配置されている。錘5の大きさは、ヘッドボックス2内の駆動部4の部品の配置に干渉しない程度の大きさとしている。錘5の大きさは、この例では、幅が約25mm、高さが約35mm、厚みが約3mmである。また、錘5の重さは、電動ブラインド装置1の製品重量の抑制に影響を与えない程度の重さとしている。錘5は、両面接着テープなどにより、ヘッドボックス2に取り付けられている。錘5は、金属製であっても、他の材質であっても良い。なお、隣接領域としては、例えば電動ブラインド装置1を平面視した場合において、モーター40U、40Dと重なる部位が存在せずに若干の隙間が存在し、その若干の隙間からモーター40U、40Dから離れる領域とすることができるが、モーター40U、40Dと重なる部位が存在し、その重なる領域からモーター40U、40Dから離れる領域であっても良い。
【0034】
吸音材50は、モーター40U、40Dの外面の少なくとも一部分、この例では、右側の部分を覆うように取り付けられている。吸音材50は、モーター40U、40Dの外面に直接貼り付けられている。吸音材50は、たとえば、ゴム発泡体などのシーリング材からなる。吸音材50は、空気伝搬音の振動を熱エネルギーに変え、音を減衰させる素材であるが、そのような素材であれば、その材質は、特に、限定されない。
【0035】
(実施形態1の作用の説明)
この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0036】
上部用モーター40Uを駆動させると、上部用巻き取りドラム45Uが回転して上部昇降コード30Uを巻き取ったり巻き戻したりして、中間レール3Cが昇降し、この中間レール3Cの昇降に伴って、上部ブラインド生地3Uの下端側が昇降する。
【0037】
下部用モーター40Dを駆動させると、下部用巻き取りドラム45Dが回転して下部昇降コード30Dを巻き取ったり巻き戻したりして、ボトムレール3Bが昇降し、このボトムレール3Bの昇降に伴って、下部ブラインド生地3Dの下端側が昇降する。
【0038】
モーター40U、40Dの駆動により、モーター40U、40Dにおいて振動が発生する場合、このモーター40U、40Dの振動の一部は、吸音材50で吸収される。吸音材50で吸収されなかったモーター40U、40Dの振動は、ヘッドボックス2に伝わる。ヘッドボックス2に伝わったモーター40U、40Dの振動は、錘5により、減衰される。因みに、錘5および吸音材50を備えない電動ブラインド装置を比較例とすると、比較例の電動ブラインド装置の音圧が50.1dBである。これに対して、この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1の音圧は、例えば43.0dBである。
【0039】
(実施形態1の効果の説明)
この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0040】
この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、ヘッドボックス2内に音抑制部材としての錘5を収納したものであるから、この錘5により、ヘッドボックス2に伝わったモーター40U、40Dの振動を減衰させることができる。この結果、この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、ヘッドボックス2が薄くて軽い仕様であっても、動作音等を抑制することができる。
【0041】
この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、錘5をモーター40U、40Dの近くに配置したものであるから、ヘッドボックス2に伝わったモーター40U、40Dの振動を確実に減衰させることができる。この結果、この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、ヘッドボックス2が薄くて軽い仕様であっても、動作音等を確実に抑制することができる。
【0042】
この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、錘5をモーター40U、40Dに対して、ヘッドボックス2の挿入口21と反対側に配置したものであるから、モーター40U、40Dを挿入口21からヘッドボックス2内に収納するときに、モーター40U、40Dが錘5に当たるのを防ぐことができ、組立作業性が向上される。
【0043】
この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、吸音材50をモーター40U、40Dの外面の少なくとも一部分を覆うように取り付けられたものであるから、この吸音材50により、モーター40U、40Dの振動の一部を吸収することができる。この結果、この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、ヘッドボックス2が薄くて軽い仕様であっても、動作音等を抑制することができる。
【0044】
この実施形態1にかかる電動ブラインド装置1は、音抑制部材としての錘5と、同じく、音抑制部材としての吸音材50とを使用するものであるから、錘5の作用と吸音材50の作用との相乗効果により、ヘッドボックス2が薄くて軽い仕様であっても、動作音等をさらに確実に抑制することができる。
【0045】
(実施形態2の構成、作用、効果の説明)
図7から図9は、この発明にかかる電動ブラインド装置の実施形態2を示す。以下、この実施形態2にかかる電動ブラインド装置100の構成、作用、効果について説明する。図中、図1から図6と同符号は、同一物を示す。
【0046】
この実施形態2にかかる電動ブラインド装置100と、前記の実施形態1にかかる電動ブラインド装置1とは、ブラインド部材300、3および駆動部400、4において、相違する。
【0047】
ブラインド部材300は、ブラインド生地301と、ボトムレール3Bと、昇降コード302と、を有する。駆動部400は、1台のモーター40と、1台の駆動軸連結器41と、1本の駆動軸42と、1台のエンコーダー43と、1台のカムクラッチ44と、1本の回転ドラム(図示せず)と、1本の巻き取りドラム45と、DC電源46と、制御装置47と、を有する。
【0048】
モーター40を駆動させると、巻き取りドラム45が回転して昇降コード302を巻き取ったり巻き戻したりして、ボトムレール3Bが昇降し、このボトムレール3Bの昇降に伴って、ブラインド生地301の下端側が昇降する。
【0049】
モーター40の駆動により発生したモーター40の振動の一部は、吸音材50で吸収され、かつ、ヘッドボックス2に伝わったモーター40の振動は、錘5により、減衰される。因みに、この実施形態2にかかる電動ブラインド装置100の音圧は、例えば42.0dBである。
【0050】
この実施形態2にかかる電動ブラインド装置100は、以上のごとき構成、作用からなるものであるから、前記の実施形態1にかかる電動ブラインド装置1と同様の効果を達成することができる。
【0051】
(実施形態1、2以外の例の説明)
なお、この発明は、前記の実施形態1、2により限定されるものではない。
例えば、ブラインド部材としては、前記の上部ブラインド生地3U、下部ブラインド生地3Dおよびブラインド生地301以外に、横方向(水平方向)に延出される多数段のスラット(アルミ製のストラット)であっても、良い。
【符号の説明】
【0052】
1、100 電動ブラインド装置
2 ヘッドボックス
20 取付ブラケット
21 挿入口
3、300 ブラインド部材
3U 上部ブラインド生地
3D 下部ブラインド生地
3C 中間レール
3B ボトムレール
30U 上部昇降コード
30D 下部昇降コード
31 ピッチ保持コード
301 ブラインド生地
302 昇降コード
4、400 駆動部
40、40U、40D モーター
41、41U、41D 駆動軸連結器
42、42U、42D 駆動軸
43、43U、43D エンコーダー
44、44U、44D カムクラッチ
45、45U、45D 巻き取りドラム
46 DC電源
47 制御装置
5 錘(音抑制部材)
50 吸音材(音抑制部材)


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9