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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095026
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】画面共有システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20240703BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20240703BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
G06F3/0484
G09B19/00 Z
G06F3/14 350A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212010
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】523001902
【氏名又は名称】株式会社CreaStudio
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】大平 涼
【テーマコード(参考)】
5B069
5E555
【Fターム(参考)】
5B069BA00
5B069CA02
5B069CA14
5E555AA22
5E555AA26
5E555AA61
5E555BA01
5E555BB01
5E555BC04
5E555BC08
5E555BD08
5E555CB02
5E555CB37
5E555CB73
5E555DA01
5E555DB03
5E555DB51
5E555DC18
5E555DC25
5E555DC35
5E555DD06
5E555EA05
5E555EA09
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の受講者に提供される画面に対して、受講者による画面操作に連動して表示する画面が変化する状況を教授側の画面でリアルタイムに確認する画面共有システムを提供する
【解決手段】所定のネットワーク1を介して、教授者が操作する第1の表示手段を備える第1のデータ端末2と、受講者が操作するそれぞれ第2の表示手段を備える複数の第2のデータ端末3-1~3-Nとが、クラウド4上で双方向通信することにより表示画面を共有する画面共有システムであって、各第2のデータ端末の第2の表示手段に表示されたファイル一覧から選択したファイルの内容を、各第2の表示手段に対してそれぞれクラウド上で確保される個別画面情報を順次取得し、取得するクラウド上の個別画面情報をタイル状にレイアウトした1画面情報に集約させるように編集した後、編集した1画面情報に基づいて第1の表示手段に表示する共有画面を更新するように制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のネットワークを介して、教授者が操作する第1の表示手段を備える第1のデータ端末と、受講者が操作するそれぞれ第2の表示手段を備える複数の第2のデータ端末とがクラウド上で双方向通信することにより表示画面を共有する画面共有システムであって、
前記第1のデータ端末は、
複数の第2のデータ端末に対して前記複数の受講者に対して教授すべきファイル一覧を前記クラウド上に確保される共有画面情報として提示する提示手段と、
各第2のデータ端末の前記第2の表示手段に表示された前記ファイル一覧から選択したファイルの内容を各第2の表示手段に対してそれぞれ前記クラウド上で確保される個別画面情報を順次取得する取得手段と、
前記取得手段が前記クラウド上で取得する各個別画面情報をタイル状にレイアウトした1画面情報に集約させるように編集する編集手段と、
前記編集手段が編集した前記1画面情報に基づいて前記第1の表示手段に表示する共有画面を更新する共有画面制御手段と、
前記第2のデータ端末は、
前記クラウド上で提示されるファイル一覧の画面情報および前記ファイル一覧から選択して開いたファイルの編集画面情報に基づいて前記第2の表示手段に表示する画面情報を更新する個別画面制御手段と、
をそれぞれ備えることを特徴とする画面共有システム。
【請求項2】
前記第1のデータ端末と前記第2のデータ端末とが識別可能で、かつ一時的なアカウントを設定可能とすることを特徴とする請求項1に記載の画面共有システム。
【請求項3】
前記共有画面制御手段は、
前記共有画面情報の中から選択されるいずれかの個別画面情報を拡縮表示することを特徴とする請求項1に記載の画面共有システム。
【請求項4】
前記第1のデータ端末は、
第1の表示手段に表示される画面情報を記録する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の画面共有システム。
【請求項5】
前記第1のデータ端末は、
第1の表示手段に表示されるいずれかの個別画面情報にマーカーを付与する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の画面共有システム。
【請求項6】
前記第1のデータ端末は、
第1の表示手段に表示されるいずれかの個別画面情報に色別のマーカーを付与する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の画面共有システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインの通信環境下において、互いにデータ処理装置に表示する画面を共有して情報伝達を行う画面共有システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、講習会において、教室に設置する大画面にPDF化した、あるいはスライド化した教材を表示しながら、参加者に要点を伝達するシステムが利用されていた。
現在では、参加者が使用するデータ処理装置(PC)と教授者が使用するデータ処理装置とがネットワーク上で画面を共有するシステムが実用化されている。
【0003】
下記特許文献1には、「複数のユーザ間の端末で表示される内容が同一であるかをユーザに知らせるためのシステム及びある端末で質問票のある回答欄に入力があった際に,回答欄に対応する質問項目に関する情報が,他の端末に表示されるシステムを提供するため、第1の端末3と第2の端末5と接続されたシステム1であって,第1の端末3の画面に表示された対象物を第1の対象物とし,第2の端末の画面に表示された第1の対象物に対応する対象物を第2の対象物としたときに,第1の対象物と第2の対象物とが同じであることに関する表示である同一表示及び第1の対象物と第2の対象物とが異なることに関する表示である相違表示のいずれか又は両方を,第1の端末3の画面及び第2の端末5の画面のいずれか又は両方に表示する。」が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、「共有表示すべき要素を効率的に表示するため、少なくとも表示部を備える複数の装置が通信ネットワークを介して接続され、所定の装置に表示されている要素を他の装置にも表示させる共有表示の設定が要素毎に可能な共有表示システムにおいて、前記所定の装置は、自装置の表示部に追加要素を表示させる際に、当該追加要素が、すでに共有表示に設定されている共有表示要素に関連するかを判定する関連判定部と、前記共有表示要素に関連すると判定された追加要素を共有表示に設定し、当該追加要素を前記他の装置の表示部に表示させる共有表示制御部と、を備える。」ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-186565号公報
【特許文献2】特開2016-53773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記画面共有する制御を実行する場合、教授者と、受講者とで共有する画面は、1教授者がN受講者に提供する画面は、教授者が提供する画面をすべての受講者の画面に対して画一的な画面を表示するように制御されていた。
【0007】
つまり、教授者としては、それぞれの受講者がそれぞれどのような画面に着目して操作を行っているかを1画面上あるいはスキャンしながら個別的に把握することができなかった。
【0008】
このため、特定の受講者が操作するデータ処理装置に対して適切なタイミングでサポートを行うことができずに、講義に追従できなくなる参加者も少なからず生じてしまい、斯様な受講者を的確にサポートできないという課題が指摘されていた。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明は、複数の受講者に提供される画面に対して、受講者による画面操作に連動して表示する画面が変化する状況を教授側の画面でリアルタイムに確認できる画面共有システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る画面共有システムは、所定のネットワークを介して、教授者が操作する第1の表示手段を備える第1のデータ端末と、受講者が操作するそれぞれ第2の表示手段を備える複数の第2のデータ端末とがクラウド上で双方向通信することにより表示画面を共有する画面共有システムであって、前記第1のデータ端末は、複数の第2のデータ端末に対して前記複数の受講者に対して教授すべきファイル一覧を前記クラウド上に確保される共有画面情報として提示する提示手段と、各第2のデータ端末の前記第2の表示手段に表示された前記ファイル一覧から選択したファイルの内容を各第2の表示手段に対してそれぞれ前記クラウド上で確保される個別画面情報を順次取得する取得手段と、前記取得手段が前記クラウド上で取得する各個別画面情報をタイル状にレイアウトした1画面情報に集約させるように編集する編集手段と、前記編集手段が編集した前記1画面情報に基づいて前記第1の表示手段に表示する共有画面を更新する共有画面制御手段と、前記第2のデータ端末は、前記クラウド上で提示されるファイル一覧の画面情報および前記ファイル一覧から選択して開いたファイルの編集画面情報に基づいて前記第2の表示手段に表示する画面情報を更新する個別画面制御手段と、をそれぞれ備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数の受講者に提供される画面に対して、受講者による画面操作に連動して表示する画面が変化する状況を教授側の画面でリアルタイムに確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本実施形態を示す画面共有システムの構成を説明するブロック図。
図2図1に示した第1のデータ端末と、講義等を受講する受講者が操作する複数の第2のデータ端末の構成を説明するブロック図。
図3図2に示した第1のデータ端末の構成を説明するブロック図。
図4図2に示した表示部に表示される受講者画面一覧画面の構成を示す図。
図5図2に示した表示部に表示される受講者画面一覧画面の構成を示す図。
図6図2に示した表示部に表示される受講者画面一覧から選抜される1画面を拡縮表示する構成を示す図。
図7】本実施形態を示す画面共有システムにおける第1のデータ端末側のデータ処理手順の一例を示すフローチャート。
図8】本実施形態を示す画面共有システムにおける第2のデータ端末側のデータ処理手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示す画面共有システムの構成を説明するブロック図である。下記の実施の形態は、図1図8に示す画面共有システムに関し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【0015】
本システムは、所定のネットワークを介して、教授者が操作する第1の表示手段を備える第1のデータ端末と、受講者が操作するそれぞれ第2の表示手段を備える複数の第2のデータ端末とがクラウド上で双方向通信することにより表示画面を共有する画面共有システムを特徴とするが、複数のクラウドが連系するようなシステムであってもよい。また、本実施形態では、第1のデータ端末と、受講者が操作するそれぞれ第2の表示手段を備える複数の第2のデータ端末とは、所定のプロトコルで通信する間に、所定のブラウザを介してクラウド上で個別に割り当てられた画面情報を表示することが可能に構成されている。
【0016】
したがって、本共有画面システムにおいて、第1のデータ端末と、受講者が操作するそれぞれ第2の表示手段を備える複数の第2のデータ端末とに、サーバ-クライアント方式のアプリケーションを何らインストールする作業は不要であり、かつ、クラウド上に設定されたアカウントは、一時的に管理され履歴を蓄積しない処理を前提とする。
【0017】
なお、クラウド接続環境において、一定のセキュリティ環境を確保する必要がある場合は、別途クローズなクラウド接続環境を確保するものとする。
【0018】
図1において、1はネットワークで、教授する者が操作する第1のデータ端末2と、講義等を受講する受講者が操作する複数の第2のデータ端末3-1~3-Nがコミュニケーションクラウド(クラウド)4を介して通信可能に構成されている。
【0019】
なお、第1のデータ端末2と、講義等を受講する受講者が操作する複数の第2のデータ端末3-1~3-Nは、それぞれ一時的に発行されるクラウドアカウントを利用することでそれぞれが通信可能な環境が構築されるものとする。
また、一時的に発行されるクラウドアカウントは、その都度破棄されて流用できないものとする。
【0020】
また、主催者は、オンラインクラウド講義に参加するものから、課金処理サービスや、アカウント通知サービスなど付随的なサービスを提供することも可能である。
【0021】
図2は、図1に示した第1のデータ端末2と、講義等を受講する受講者が操作する複数の第2のデータ端末3-1~3-Nの構成を説明するブロック図である。
【0022】
図2に示す第1のデータ端末2において、2-1は通信部で、ネットワーク1との通信を所定のプロトコルで行う。
【0023】
2-2はCPUで、ROM2-3に記憶されたハードウエア制御プログラムおよび外部メモリ11に記憶されるアプリケーションをRAM2-4に展開して実行することで各種のデータ処理を実行する。
【0024】
RAM2-4には、表示部13に表示する画面情報を展開するVRAM2-4-Vが確保されている。12はキーボード等やポインティングデバイス等を含む入力部で、表示部13に表示するファイル一覧から所望のファイルを選択して開くことで、表示部13にテキスト、画像、図形、動画、静止画等を表示させる。
【0025】
2-5は入力インタフェース(I/F)で、外部メモリ11,入力部12、表示部13を接続する。
【0026】
図2に示す第2のデータ端末3-1~3-Nにおいて、5-1は通信部で、ネットワーク1との通信を所定のプロトコルで行う。
5-2はCPUで、ROM5-3に記憶されたハードウエア制御プログラムおよび記憶されるアプリケーションをRAM5-4に展開して実行することで各種のデータ処理を実行する。
【0027】
RAM5-4には、表示部21に表示する画面情報を展開するVRAM5-4-Vが確保されている。22はキーボード等やポインティングデバイス等を含む入力部で、表示部21に表示するファイル一覧から所望のファイルを選択して開くことで、表示部21にテキスト、画像、図形、動画、静止画等を表示させることができる。
5-5は入力インタフェース(I/F)で、入力部22、表示部21を接続する。
【0028】
図3は、図2に示した第1のデータ端末の構成を説明するブロック図である。なお、図2と同一のものには同一の符号を付してその説明を省略する。
【0029】
図3において、2-4-1は提示部で、複数の第2のデータ端末に対して前記複数の受講者に対して教授すべきファイル一覧を提示する。
【0030】
2-4-2は取得部で、各第2のデータ端末が前記ファイル一覧から選択したファイルに基づき前記第2の表示手段に表示されている画面情報を順次取得する。
【0031】
2-4-3は編集部で、取得部2-4-2が各第2のデータ端末3-1~3-Nから取得した各画面情報をタイル状にレイアウトして1画面に編集する。2-4-4は表示制御部で、各第2のデータ端末3-1~3-Nから取得した各画面情報のうち、選択されるいずれかの操作画面を拡縮表示する(図6参照)。
【0032】
なお、各第2のデータ端末3-1~3-Nは、第1のデータ端末2から提示されるファイル一覧を、通信部5-1を介して受信する機能と、該受信したファイル一覧から選択したファイルを開いて表示部21に表示するファイル操作を行う機能を備える。
【0033】
図4図5は、図2に示した表示部13に表示される受講者画面一覧画面の構成を示す図である。
【0034】
本例では、例えば3名の受講者の表示画面を表示した例を示すが、図5に示すようにタイル情報に編集して、縮小画面表示することで、表示部13の表示画面サイズ構成に合わせて複数画面を同時に表示することも可能である。
【0035】
図6は、図2に示した表示部13に表示される受講者画面一覧から選抜される1画面を拡縮表示する構成を示す図である。
【0036】
図6に示すように、画面上部に設けるボタンを操作することで、選抜された1画面を自在に1画面のサイズを拡縮し、受講者がどの情報に着目しているかをリアルタイムで確認することができる。
【0037】
〔第1のデータ端末側のデータ処理〕
図7は、本実施形態を示す画面共有システムにおける第1のデータ端末側のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、(1)~(9)は各ステップを示し、第2のデータ端末3-1~3-NのCPU5-2が外部メモリに記憶したプログラムを実行することで実現される。また、ここでいうプログラムは、オンライン上で提供されるブラウザに連係するプログラム(API)も含まれるものとする。
【0038】
まず、受講者は、第2のデータ端末3-1~3-Nを操作して、クラウド4上で一時的に確保される画面共有システムが提供するアカウント情報を受信する(1)。次に、受講者は、第2のデータ端末を操作して、あらかじめ受領しているアカウント情報をブラウザを介して入力して、共有画面システムにログインが許可(ログインOK)されているかどうかを判断する(2)。
【0039】
次に、受講者は、クラウド4上で識別された状態で提示される個別画面情報を表示部に表示する(3)。次に、受講者は、クラウド4上で提示されるファイル一覧画面情報から必要なファイル情報を指定したら(4)、指定したファイルを表示する共有画面情報に展開して表示する(5)。
【0040】
次に、受講者は、第2のデータ端末3-1~3-Nを操作して、ブラウザを介して展開された共有画面情報を受信して(6)、表示部に選択したファイルの編集画面を表示して(7)、処理を終了する。
【0041】
一方、ステップ(2)において、受信したアカウントに基づいてログイン接続できない旨を通知し(8)、第2のデータ端末3-1~3-Nから新規アカウントを受信したかどうかを判断する(9)。ここで、データ端末は、新規アカウントを受信したと判断した場合は、ステップ(2)へ戻り、同様の処理を繰り返す。
【0042】
一方、ステップ(9)において、新規アカウントを受信できない場合は、処理を終了する。
【0043】
図8は、本実施形態を示す画面共有システムにおける第2のデータ端末側のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、(11)~(28)は各ステップを示し、第1のデータ端末2のCPU2-2が外部メモリ11に記憶したプログラムを実行することで実現される。また、ここでいうプログラムは、オンライン上で提供されるブラウザに連係するプログラム(API)も含まれるものとする。
【0044】
3-1~3-Nが先にメール等で配布したクラウドのアカウントに基づいて、第2のデータ端末を操作する各受講者が接続しているかどうかを判断する(11)。ここで、第2のデータ端末3-1~3-Nが先にメール等で配布したクラウド4のアカウントに基づいて、各受講者が接続していると判断した場合、クラウド4上に接続しているログインユーザ一覧を表示部に表示する(12)。
【0045】
この状態で、教授者が予定されている受講者が受講可能な状態でスタンバイ状態かを確認することができる。なお、音声は、対面受講方式であれば不要であり、受講室に備えた音声入力、拡声装置を使用して意志伝達が可能である。
【0046】
次に、第1のデータ端末2のCPU2-2Uは、共有画面情報を構成するための個別画面情報カウンタUKにNを設定する(13)。ここで、Nは、ステップ(12)で表示したユーザ一覧で確認できる受講者数とする。
【0047】
以下、ステップ(14)~(16)、(17)~(19)、(20)~(22)、(23)~(25)はそれぞれ同様の処理であるので、ステップ(14)~(16)を代表として処理の詳細を説明する。
まず、ステップ(14)で、個別画面情報カウンタUK(RAM2-4上に確保される)に「1」を設定すると、個別画面情報カウンタUK=1に割り当てたファイル一覧画面をクラウド上で提示する(14)。これにより、第2のデータ端末3-1~3-Nを操作する受講者は、ブラウザを介してファイル一覧画面を取得して表示することができる。
【0048】
次に、ステップ(17)において、第2のデータ端末3-1~3-Nを操作する受講者がファイル一覧画面から操作したいファイルへの指示を受け付けて、受講者が行う個別的な画面情報をクラウド上で取得する。
【0049】
この状態では、第2のデータ端末3-1~3-Nを操作する受講者は、第1のデータ端末2に対して画面を要求するようなやり取りは不要であり、通常のスタンドアロンタイプのデータ処理装置で、記憶領域に蓄積したファイル情報を操作することと何ら変わりなくファイルへのアクセスが可能である。
【0050】
次に、ステップ(20)で、第2のデータ端末3-1~3-Nを操作する受講者は、ブラウザを介して表示する画面上で、表示している図形、テキスト、画像等に対するカーソル操作を受け付ける。
【0051】
受講者による第2のデータ端末3-1~3-Nに対する画像面操作に連動して、個別画面情報が更新されてゆく(23)。
【0052】
そして、受講者による第2のデータ端末に対する画像面操作により、ファイルをクローズする操作を受け付けた場合(26)、画面情報カウンタUKを更新して(27)、処理を終了する。
【0053】
〔第1実施形態の効果〕
本実施形態によれば、クラウド上で接続している各受講者の個別画面情報は、第1のデータ端末で集約されているため、教授者は、各第2のデータ端末を操作する受講者の画面操作一覧をリアルタイムで共有画面情報として確認することができる。
【0054】
〔第2実施形態〕
なお、第1実施形態に示す第1のデータ端末において、第1の表示手段に表示される画面情報を記録する機能を備える構成としてもよい。
【0055】
〔第3実施形態〕
第1実施形態に示す第1のデータ端末において、第1の表示手段に表示されるいずれかの個別画面情報にマーカーを付与する機能を備える構成としてもよい。
【0056】
〔第4実施形態〕
第1実施形態に示す第1のデータ端末において、第1の表示手段に表示されるいずれかの個別画面情報に色別のマーカーを付与する機能を備える構成としてもよい。
以上の記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
(1)所定のネットワークを介して、教授者が操作する第1の表示手段を備える第1のデータ端末と、受講者が操作するそれぞれ第2の表示手段を備える複数の第2のデータ端末とがクラウド上で双方向通信することにより表示画面を共有する画面共有システムであって、前記第1のデータ端末は、複数の第2のデータ端末に対して前記複数の受講者に対して教授すべきファイル一覧を前記クラウド上に確保される共有画面情報として提示する提示手段と、各第2のデータ端末の前記第2の表示手段に表示された前記ファイル一覧から選択したファイルの内容を各第2の表示手段に対してそれぞれ前記クラウド上で確保される個別画面情報を順次取得する取得手段と、前記取得手段が前記クラウド上で取得する各個別画面情報をタイル状にレイアウトした1画面情報に集約させるように編集する編集手段と、前記編集手段が編集した前記1画面情報に基づいて前記第1の表示手段に表示する共有画面を更新する共有画面制御手段と、前記第2のデータ端末は、前記クラウド上で提示されるファイル一覧の画面情報および前記ファイル一覧から選択して開いたファイルの編集画面情報に基づいて前記第2の表示手段に表示する画面情報を更新する個別画面制御手段と、をそれぞれ備えることを特徴とする。
(2)前記第1のデータ端末と前記第2のデータ端末とが識別可能で、かつ一時的なアカウントを設定可能とすることを特徴とする。
(3)前記共有画面制御手段は、前記共有画面情報の中から選択されるいずれかの個別画面情報を拡縮表示することを特徴とする。
(4)前記第1のデータ端末は、第1の表示手段に表示される画面情報を記録する機能を備えることを特徴とする。
(5)前記第1のデータ端末は、第1の表示手段に表示されるいずれかの個別画面情報にマーカーを付与する機能を備えることを特徴とする。
(6)前記第1のデータ端末は、第1の表示手段に表示されるいずれかの個別画面情報に色別のマーカーを付与する機能を備えることを特徴とする。
【符号の説明】
【0057】
1 ネットワーク
2 第1のデータ端末
3-1~3-N 第2のデータ端末
4 クラウド
2-4-1 提示部
2-4-2 取得部
2-4-3 編集部
2-4-4 表示制御部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8