(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095040
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】固体燃料粉砕装置及び発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の運転方法及び固体燃料粉砕装置の設計方法
(51)【国際特許分類】
B02C 15/00 20060101AFI20240703BHJP
F23G 5/033 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
B02C15/00
F23G5/033 A ZAB
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212039
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山口 聡太朗
【テーマコード(参考)】
3K065
4D063
【Fターム(参考)】
3K065AC17
3K065AC20
3K065BA06
3K065CA02
4D063EE03
4D063EE12
4D063EE26
4D063GA08
4D063GC17
4D063GC32
4D063GD03
(57)【要約】
【課題】支持部の損傷を抑制することを目的とする。
【解決手段】ミル10は、固体燃料を粉砕する粉砕テーブルと、中心軸線C1を中心として回転し、粉砕テーブルで粉砕された固体燃料を分級する回転式分級機16と、粉砕テーブル及び回転式分級機16を収容するハウジングと、回転式分級機16を回転駆動するモータと、回転式分級機16を回転可能に支持する上部軸受部61と、シールエアが供給される空間S4が内部に形成され、回転式分級機16とハウジングとの間にシールエアを供給する下部シールボックス58と、を備えている。下部シールボックス58は、空間S4の上部を規定し回転式分級機16に固定される第1上側壁部58aと、空間S4の下部を規定しハウジングに固定される第1下側壁部58bと、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体燃料を粉砕する粉砕部と、
中心軸線を中心として回転し、前記粉砕部で粉砕された固体燃料を分級する分級部と、
前記粉砕部及び前記分級部を収容するハウジングと、
前記分級部を回転駆動する駆動源と、
前記分級部を回転可能に支持する支持部と、
シールガスが供給される空間が内部に形成され、前記分級部と前記ハウジングとの間にシールガスを供給するシールガス供給部と、を備え、
前記シールガス供給部は、前記空間の上部を規定し前記分級部に固定される第1上側壁部と、前記空間の下部を規定し前記ハウジングに固定される第1下側壁部と、を有する固体燃料粉砕装置。
【請求項2】
持上用ガスが供給される持上用空間が内部に形成される持上部を備え、
前記持上部は、前記持上用空間の上部を規定し前記分級部に固定される第2上側壁部と、前記持上用空間の下部を規定し前記ハウジングに固定される第2下側壁部と、を有する請求項1に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項3】
前記空間に設けられる一対の磁石を備え、
一対の前記磁石は、上下方向に並んで配置され、同極が対向するように配置されている請求項1に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項4】
前記分級部の起動前に前記シールガス供給部に対してシールガスが供給される請求項1に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項5】
外殻を為すハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部と、
中心軸線から半径方向に離間するとともに前記中心軸線を中心として周方向に所定の間隔で並んで配置される複数のブレードを有し、前記ハウジングの内部に設けられ、前記中心軸線を中心として複数の前記ブレードを回転させることで前記粉砕部で粉砕された固体燃料を分級する分級部と、
前記ハウジングの内部に粉砕された固体燃料を前記分級部の複数の前記ブレードの内側の空間へと搬送するとともに、所定粒径以下の固体燃料を前記ブレード同士の間に形成された隙間を介して複数の前記ブレードの内側の空間へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給部と、
前記分級部を回転駆動する駆動源と、
前記分級部を回転可能に支持する支持部と、
を備え、
前記ブレードは、上下方向に延在するとともに、上端よりも下端の方が前記中心軸線に近くなるように傾斜し、かつ水平面上で前記中心軸線を中心とした半径方向に対して傾斜していて、
複数の前記ブレードの内側の空間と複数の前記ブレードの外側の空間との差圧及び、及び前記ブレードへの微粉粒子の衝突力によって、前記分級部の重量の1%以上の重量を持ち上げる力が前記分級部に作用する固体燃料粉砕装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置と、
前記固体燃料粉砕装置で粉砕された固体燃料を燃焼して蒸気を生成するボイラと、を備える発電プラント。
【請求項7】
固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の運転方法であって、
前記固体燃料粉砕装置は、
外殻を為すハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部と、
中心軸線から半径方向に離間するとともに前記中心軸線を中心として周方向に所定の間隔で並んで配置される複数のブレードを有し、前記ハウジングの内部に設けられ、前記中心軸線を中心として複数の前記ブレードを回転させることで前記粉砕部で粉砕された固体燃料を分級する分級部と、
前記ハウジングの内部に粉砕された固体燃料を前記分級部の複数の前記ブレードの内側の空間へと搬送するとともに、所定粒径以下の固体燃料を前記ブレード同士の間に形成された隙間を介して複数の前記ブレードの内側の空間へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給部と、
前記分級部を回転駆動する駆動源と、
前記分級部を回転可能に支持する支持部と、を備え、
前記ブレードは、上下方向に延在するとともに、上端よりも下端の方が前記中心軸線に近くなるように傾斜し、かつ水平面上で前記中心軸線を中心とした半径方向に対して傾斜していて、
前記分級部の起動前に、前記搬送用ガス供給部から搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給ステップを備える固体燃料粉砕装置の運転方法。
【請求項8】
固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の設計方法であって、
前記固体燃料粉砕装置は、
外殻を為すハウジングと、
前記ハウジングの内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部と、
中心軸線から半径方向に離間するとともに前記中心軸線を中心として周方向に所定の間隔で並んで配置される複数のブレードを有し、前記ハウジングの内部に設けられ、前記中心軸線を中心として複数の前記ブレードを回転させることで前記粉砕部で粉砕された固体燃料を分級する分級部と、
前記ハウジングの内部に粉砕された固体燃料を前記分級部の複数の前記ブレードの内側の空間へと搬送するとともに、所定粒径以下の固体燃料を前記ブレード同士の間に形成された隙間を介して複数の前記ブレードの内側の空間へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給部と、
前記分級部を回転駆動する駆動源と、
前記分級部を回転可能に支持する支持部と、を備え、
前記ブレードは、上下方向に延在するとともに、上端よりも下端の方が前記中心軸線に近くなるように傾斜し、かつ水平面上で前記中心軸線を中心とした半径方向に対して傾斜していて、
複数の前記ブレードの内側の空間と複数の前記ブレードの外側の空間との差圧及び、及び前記ブレードへの微粉粒子の衝突力によって、前記分級部の重量の1%以上の重量を持ち上げる力が前記分級部に作用するように設定されている固体燃料粉砕装置の設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、固体燃料粉砕装置及び発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の運転方法及び固体燃料粉砕装置の設計方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、バイオマス燃料や石炭等の固体燃料は、粉砕機(ミル)で所定粒径範囲内の微粉状に粉砕して、燃焼装置へ供給される。ミルは、粉砕テーブルへ投入された固体燃料を、粉砕テーブルと粉砕ローラの間に挟み込んで粉砕し、粉砕されて微粉状となった固体燃料のうち、所定粒径範囲内の微粉燃料を分級機で選別し、粉砕テーブルの外周から供給される搬送用ガス(一次空気)によって、ボイラへ搬送して燃焼装置で燃焼させている。火力発電プラントでは、ボイラで微粉燃料を燃焼して生成された燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させ、該蒸気により蒸気タービンを回転駆動して、蒸気タービンに接続した発電機を回転駆動することで発電が行われる。
【0003】
粉砕機に用いられる分級機として回転式分級機が知られている。回転式分級機は、粉砕機の上部に設置されていて、回転軸線を中心として周方向に等間隔に配置される複数のブレードを有している。粉砕燃料が回転軸線を中心として回転する複数のブレードの間を通過する際に、気流搬送されてきた微粉粒子を回転するブレードに衝突させることで、微粉粒子に遠心力を与え、遠心力が向心力に勝る粗粒(重量や粒径が大きく遠心力が大きく作用する粒子)は分級機外部へ弾き、向心力が遠心力に勝る微粒(重量や粒径が小さく気流による向心力が大きく作用する微粉粒子)は分級機内部へ通過させる。回転式分級機は、このようにして微粉粒子の分級を行うものである。このような回転式分級機として、例えば、特許文献1に記載の装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような回転式分級機に設けられるブレードは、ミルの大きさによって種々の大きさとされているが、ミル内で気流搬送されてきた微粉粒子を回転軸線を中心として回転する複数のブレードの間を通過させるように設置されることから、ブレードのピッチ円径やブレードの高さを小さくするとブレード間の流路面積も小さくなってミルの圧損が大きくなり、空気を供給する装置(例えば、ファン)の動力が増大してしまい、不経済となる可能性がある。この問題を避けるために、ブレードのピッチ円径やブレードの高さはある程度の大きさとされる。また、ミルが大型化するとブレードに掛かる遠心力が大きくなり、ブレードが変形してしまう可能性がある。この問題を避けるために、ブレードに対して補強部材が必要となる。さらに、固体燃料を粉砕テーブルへ供給する供給管を分級機の回転軸部の内側に設ける場合は、供給管の閉塞を避けるために供給管をある程度の太さとする必要があり、それに伴い回転軸部も大径化する。このように、近年では、種々の理由から、分級機の重量が増大する傾向にある。分級機の重量が増大すると、分級機を支持する軸受に係る荷重も増大する。
【0006】
軸受に係る荷重が大きくなると軸受が損傷し易くなる。このため、軸受の寿命が短くなってしまうという問題が生じていた。また、軸受にも摩擦係数が有るため、軸受に係る荷重が大きくなることで、軸受の摩擦が増大し、これによって、回転式分級機を駆動するモータの消費エネルギが増大し、コストが増大する可能性があった。特に、大型ミルでは、軸受の短命化やコストの増大の問題が顕著であった。
【0007】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、分級部を支持する支持部を長寿命化することができる固体燃料粉砕装置及び発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の運転方法及び固体燃料粉砕装置の設計方法を提供することを目的とする。
また、コストを低減することができる固体燃料粉砕装置及び発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の運転方法及び固体燃料粉砕装置の設計方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示の固体燃料粉砕装置及び発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の運転方法及び固体燃料粉砕装置の設計方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置は、固体燃料を粉砕する粉砕部と、中心軸線を中心として回転し、前記粉砕部で粉砕された固体燃料を分級する分級部と、前記粉砕部及び前記分級部を収容するハウジングと、前記分級部を回転駆動する駆動源と、前記分級部を回転可能に支持する支持部と、シールガスが供給される空間が内部に形成され、前記分級部と前記ハウジングとの間にシールガスを供給するシールガス供給部と、を備え、前記シールガス供給部は、前記空間の上部を規定し前記分級部に固定される第1上側壁部と、前記空間の下部を規定し前記ハウジングに固定される第1下側壁部と、を有する。
【0009】
本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置の運転方法は、固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の運転方法であって、前記固体燃料粉砕装置は、外殻を為すハウジングと、前記ハウジングの内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部と、中心軸線から半径方向に離間するとともに前記中心軸線を中心として周方向に所定の間隔で並んで配置される複数のブレードを有し、前記ハウジングの内部に設けられ、前記中心軸線を中心として複数の前記ブレードを回転させることで前記粉砕部で粉砕された固体燃料を分級する分級部と、前記ハウジングの内部に粉砕された固体燃料を前記分級部の複数の前記ブレードの内側の空間へと搬送するとともに、所定粒径以下の固体燃料を前記ブレード同士の間に形成された隙間を介して複数の前記ブレードの内側の空間へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給部と、前記分級部を回転駆動する駆動源と、前記分級部を回転可能に支持する支持部と、を備え、前記ブレードは、上下方向に延在するとともに、上端よりも下端の方が前記中心軸線に近くなるように傾斜し、かつ水平面上で前記中心軸線を中心とした半径方向に対して傾斜していて、前記分級部の起動前に、前記搬送用ガス供給部から搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給ステップを備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、分級部を支持する支持部を長寿命化することができる。
また、コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1実施形態に係る固体燃料粉砕装置およびボイラを示す構成図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係る回転式分級機を示す模式的な縦断面図である。
【
図3】本開示の第1実施形態に係るシールボックスを示す模式的な縦断面図である。
【
図4】本開示の第1実施形態に係る回転式分級機を示す模式的な縦断面図であって、円筒軸部を分割した状態を示している。
【
図5】本開示の第2実施形態に係る回転式分級機を示す模式的な縦断面図である。
【
図6】本開示の第2実施形態に係るシールボックスを示す模式的な縦断面図である。
【
図7】本開示の第3実施形態に係る回転式分級機を示す模式的な縦断面図である。
【
図8】本開示の第3実施形態に係るシールボックスを示す模式的な縦断面図である。
【
図9】本開示の第4実施形態に係る回転式分級機を示す模式的な縦断面図であって、円筒軸部を分割した状態を示している。
【
図10】本開示の第5実施形態に係る回転式分級機を示す模式的な縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本開示に係る固体燃料粉砕装置及び発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の運転方法及び固体燃料粉砕装置の設計方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
〔第1実施形態〕
以下、本開示の第1実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る発電プラント1は、固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを備えている。
以降の説明では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
【0014】
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、一例としてバイオマス燃料や石炭等の固体燃料を粉砕し、微粉燃料を生成してボイラ200のバーナ(燃焼装置)220へ供給する装置である。
図1に示す固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを含む発電プラント1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
【0015】
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、ミル10と、バンカ(貯蔵部)21と、給炭機(燃料供給機)25と、送風部(搬送用ガス供給部)30と、状態検出部40と、制御部50とを備えている。
【0016】
ボイラ200に供給する石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、微粉状の固体燃料である微粉燃料へと粉砕するミル10は、石炭のみを粉砕する形式であっても良いし、バイオマス燃料のみを粉砕する形式であっても良いし、石炭とともにバイオマス燃料を粉砕する形式であってもよい。
ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃木材、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
【0017】
ミル10は、ハウジング11と、粉砕テーブル12と、粉砕ローラ13と、減速機(駆動伝達部)14と、減速機14に接続され粉砕テーブル12を回転駆動させるミルモータ(駆動部)15と、回転式分級機(分級部)16と、給炭管(燃料供給部)17と、回転式分級機16を回転駆動させる分級機モータ18とを備えている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13と回転式分級機16と、給炭管17とを収容する筐体である。
ハウジング11の天井部42の中央部には、給炭管17が取り付けられている。この給炭管17は、バンカ21から給炭機25を介して導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
【0018】
ハウジング11の底面部41付近には減速機14が設置され、この減速機14に接続されたミルモータ15から伝達される駆動力により回転する粉砕テーブル(粉砕部)12が回転自在に配置されている。
粉砕テーブル12は、平面視円形の部材であり、給炭管17の下端部が対向するように配置されている。粉砕テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。給炭管17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の粉砕テーブル12に向けて供給し、粉砕テーブル12は供給された固体燃料を粉砕ローラ13との間に挟み込んで粉砕する。
【0019】
固体燃料が給炭管17から粉砕テーブル12の中央部へ向けて投入されると、粉砕テーブル12の回転による遠心力によって、固体燃料は粉砕テーブル12の外周側へと導かれ、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13との間に挟み込まれて粉砕される。粉砕された固体燃料は、搬送用ガス流路(以降は、一次空気流路と記載する)110から導かれた搬送用ガス(以降は、一次空気と記載する)によって上方へと吹き上げられ、回転式分級機16へと導かれる。
粉砕テーブル12の外周には、一次空気流路110から流入する一次空気を、ハウジング11内の粉砕テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示省略)が設けられている。吹出口には旋回羽根(図示省略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。旋回羽根により旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、粉砕テーブル12上で粉砕された固体燃料を、ハウジング11内の上方にある回転式分級機16へと搬送する。なお、粉砕された固体燃料のうち、所定粒径より大きいものは回転式分級機16により分級されて、または、回転式分級機16まで到達することなく落下して、粉砕テーブル12上に戻されて、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13との間で再度粉砕される。
【0020】
粉砕ローラ13は、給炭管17から粉砕テーブル12上に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。粉砕ローラ13は、粉砕テーブル12の上面に押圧されて粉砕テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。
図1では、粉砕ローラ13が代表して1つのみ示されているが、粉砕テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数の粉砕ローラ13が配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つの粉砕ローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つの粉砕ローラ13が粉砕テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、粉砕テーブル12の回転中心軸からの距離が等距離となる。
【0021】
粉砕ローラ13は、ジャーナルヘッド45によって、上下に揺動・変位可能となっており、粉砕テーブル12の上面に対して接近離間自在に支持されている。粉砕ローラ13は、外周面が粉砕テーブル12の上面の固体燃料に接触した状態で、粉砕テーブル12が回転すると、粉砕テーブル12から回転力を受けて連れ回りするようになっている。給炭管17から固体燃料が供給されると、粉砕ローラ13と粉砕テーブル12との間で固体燃料が押圧されて粉砕される。この押圧する力を、粉砕荷重と言う。
【0022】
ジャーナルヘッド45の支持アーム47は、中間部が水平方向に沿った支持軸48によって、ハウジング11の側面部に支持軸48を中心として粉砕ローラ13を上下方向に揺動・変位可能に支持されている。また、支持アーム47の鉛直上側にある上端部には、押圧装置(粉砕荷重付与部)46が設けられている。押圧装置46は、ハウジング11に固定されており、粉砕ローラ13を粉砕テーブル12に押し付けるように、支持アーム47等を介して粉砕ローラ13に粉砕荷重を付与する。粉砕荷重は、例えば、ミル10の外部に設置された油圧装置(図示省略)から供給される作動油の圧力により作動する油圧シリンダ(図示省略)によって与えられる。また、粉砕荷重は、ばね(図示省略)の反発力によって与えられてもよい。
【0023】
減速機14は、ミルモータ15に接続されており、ミルモータ15の駆動力を粉砕テーブル12に伝達し、粉砕テーブル12を中心軸回りに回転させる。
【0024】
回転式分級機(分級部)16は、ハウジング11の上部に設けられ中空状の逆円錐状の外形を有している。回転式分級機16は、その外周位置に上下方向に延在する複数のブレード16aを備えている。各ブレード16aは、回転式分級機16の中心軸線周りに所定の間隔(均等間隔)で設けられている。
回転式分級機16は、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13により粉砕された固体燃料(以降、粉砕された固体燃料を「粉砕燃料」という。)を、所定粒径(例えば、石炭では70~100μm)より大きいもの(以降、所定粒径を超える粉砕燃料を「粗粉燃料」という。)と、所定粒径以下のもの(以降、所定粒径以下の粉砕燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。回転式分級機16は、制御部50によって制御される分級機モータ18により回転駆動力を与えられ、ハウジング11の上下方向に延在する円筒軸部53を中心に給炭管17の周りを回転する。
なお、分級部としては、固定された中空状の逆円錐形状のケーシングと、そのケーシングの外周位置にブレード16aに替わって複数の固定旋回羽根とを備えた固定式分級機を用いてもよい。
【0025】
回転式分級機16に到達した粉砕燃料は、ブレード16aの回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、大きな径の粗粉燃料は、ブレード16aによって叩き落とされ、粉砕テーブル12へと戻されて再粉砕され、微粉燃料はハウジング11の天井部42にある出口ポート19に導かれる。回転式分級機16によって分級された微粉燃料は、一次空気とともに出口ポート19から微粉燃料供給流路(微粉燃料供給管)120へ排出され、ボイラ200のバーナ220へ供給される。
【0026】
給炭管17は、ハウジング11の天井部42を貫通するように上下方向に沿って下端部がハウジング11内部まで延設されて取り付けられ、給炭管17の上部から投入される固体燃料を粉砕テーブル12の中央部に供給する。給炭管17の上端には、給炭機25が接続されており、固体燃料が供給される。
【0027】
給炭機25は、バンカ21の下端部から上下方向に延在する管であるダウンスパウト部22によって、バンカ21と接続されている。ダウンスパウト部22の途中には、バンカ21からの固体燃料の排出状態を切り替える弁(コールゲート、図示省略)を設けてもよい。給炭機25は、搬送部26と、給炭機モータ27とを備える。搬送部26は、例えばベルトコンベアであり、ダウンスパウト部22の下端部から排出される固体燃料を、給炭機モータ27の駆動力によって給炭管17の上部に搬送し、内部へ投入する。ミル10へ供給される固体燃料の供給量は、制御部50からの信号によって、例えば、搬送部26のベルトコンベアの移動速度を調整して制御される。
【0028】
通常、ミル10の内部には、微粉燃料をバーナ220へ搬送するための一次空気が供給されており、給炭機25やバンカ21よりも圧力が高くなっている。バンカ21と給炭機25を接続するダウンスパウト部22の内部は、燃料が積層状態となっている。この固体燃料層により、ミル10からバンカ21に向けて、一次空気と微粉燃料が逆流を抑制するためのシール性(マテリアルシール)を確保している。
【0029】
送風部30は、粉砕燃料を乾燥させるとともに、回転式分級機16へ搬送するための一次空気を、ハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11の内部へ送風される一次空気の流量と温度を適切に調整するために、本実施形態では、一次空気通風機(PAF:Primary Air Fan)31と、熱ガス流路30aと、冷ガス流路30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
【0030】
本実施形態では、熱ガス流路30aは、一次空気通風機31から送出された空気の一部を、空気予熱器(熱交換器)34を通過して加熱された熱ガスとして供給する。熱ガス流路30aには、熱ガスダンパ30cが設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は、制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって、熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量が決定される。
【0031】
冷ガス流路30bは、一次空気通風機31から送出された空気の一部を常温の冷ガスとして供給する。冷ガス流路30bには、冷ガスダンパ30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は、制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって、冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量が決定される。
【0032】
一次空気の流量は、本実施形態では、熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量と冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス流路30aから供給する熱ガスと冷ガス流路30bから供給する冷ガスの混合比率で決まり、制御部50によって制御される。
また、熱ガス流路30aから供給する熱ガスに、例えば、ガス再循環通風機(図示省略)によってボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合することで、一次空気流路110からハウジング11の内部へ送風する一次空気中の酸素濃度を調整してもよい。一次空気中の酸素濃度を調整することによって、例えば、着火性の高い(着火しやすい)固体燃料を使用する場合、ミル10からバーナ220に至るまでの経路において、固体燃料が着火することを抑制することができる。
【0033】
本実施形態では、ミル10の状態検出部40により計測または検出したデータを、制御部50に送信する。本実施形態の状態検出部40は、例えば、差圧計測手段であり、一次空気流路110からハウジング11の内部へ一次空気が流入する部分における圧力と、ハウジング11の内部から微粉燃料供給管120へ一次空気と微粉燃料が排出される出口ポート19における圧力との差圧を、ミル10の差圧として計測する。このミル10の差圧の増減は、回転式分級機16の分級効果によってハウジング11内部の回転式分級機16付近と粉砕テーブル12付近の間を循環している粉砕燃料の循環量の増減に対応する。すなわち、このミル10の差圧に応じて回転式分級機16の回転数を調整することで、出口ポート19から排出される微粉燃料の量と粒径範囲を調整することができるので、微粉燃料の粒径をバーナ220における固体燃料の燃焼性に影響しない範囲に維持しつつ、ミル10への固体燃料の供給量に対応した量の微粉燃料を、ボイラ200に設けられたバーナ220に安定して供給することができる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の温度(ミル入口一次空気温度)や、出口ポート19における一次空気と微粉燃料との混合気体の温度(ミル出口一次空気温度)を検出して、それぞれの上限温度を超えないように送風部30を制御する。各上限温度は、固体燃料の性状に応じた着火の可能性等を考慮して決定される。なお、一次空気は、ハウジング11の内部において、粉砕燃料を乾燥しながら搬送することによって冷却されるため、ミル入口の一次空気温度は、例えば常温から約300度程度、ミル出口の一次空気温度は、例えば常温から約90度程度となる。
【0034】
制御部50は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。
制御部50は、例えば、ミルモータ15に駆動指示を伝達して粉砕テーブル12の回転速度を制御してもよい。
制御部50は、例えば、分級機モータ18へ駆動指示を伝達して回転式分級機16の回転速度を制御して分級性能を調整し、微粉燃料の粒径をバーナ220における固体燃料の燃焼性に影響しない範囲に維持しつつ、ミル10への固体燃料の供給量に対応した量の微粉燃料を、バーナ220へ安定して供給することができる。
また、制御部50は、例えば給炭機モータ27へ駆動指示を伝達することにより、ミル10へ供給する固体燃料の供給量(給炭量)を調整することができる。
また、制御部50は、送風部30へ開度指示を伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を調整することができる。具体的には、制御部50は、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の流量と、出口ポート19における一次空気の温度(ミル出口一次空気温度)が、固体燃料の種別毎に、給炭量に対応して設定された所定値となるように、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御する。なお、一次空気の温度の制御は、ミル入口における温度(ミル入口一次空気温度)に対して行ってもよい。
【0035】
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。また、HDDはソリッドステートディスク(SSD)等で置き換えられてもよい。
【0036】
次に、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料の燃焼によって蒸気を発生させるボイラ200について説明する。ボイラ200は、火炉210とバーナ220とを備えている。
【0037】
バーナ220は、微粉燃料供給管120から供給される微粉燃料と一次空気との混合気と、押込通風機(FDF:Forced Draft Fan)32から送出される空気(外気)を空気予熱器34で加熱して供給される二次空気とを用いて、微粉燃料を燃焼させて火炎を形成する装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器、過熱器、節炭器などの熱交換器(図示省略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
【0038】
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、環境装置(脱硝装置、集塵装置、脱硫装置などで図示省略)で所定の処理を行うとともに、空気予熱器34で一次空気や二次空気との熱交換が行われ、誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)33を介して煙突(図示省略)へと導かれて外気へと放出される。空気予熱器34において燃焼ガスにより加熱された一次空気通風機31から送出される空気は、前述した熱ガス流路30aに供給される。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、節炭器(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の過熱蒸気が生成され、発電部である蒸気タービン(図示省略)へと送られて蒸気タービンを回転駆動し、蒸気タービンに接続した発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われ、発電プラント1を構成する。
【0039】
次に、回転式分級機16及びその周辺構造について
図2を用いて説明する。
回転式分級機16は、上部軸受部61及び下部軸受部62等によって回転自在に支持されている。
【0040】
回転式分級機16は、
図2に示すように、中空状の略逆円錐形状の外形を有する本体部51と、本体部51の外周位置に設けられる複数のブレード16aと、ブレード16aを支持する補強部材52と、を備えている。
【0041】
本体部51は、中心軸線C1を中心として回転する。本体部51は、内部に空間(内部空間S1)が形成されている。本体部51は、給炭管17を外側から覆い中心軸線C1に沿って延在する円筒軸部53と、円筒軸部53の外周面から半径方向に延在する円環状の上側リング部54と、円筒軸部53の下部から半径方向に延在する下側リング部55と、を一体的に有している。
【0042】
円筒軸部53は、中心軸線C1を中心軸として延在する円筒状の部材である。円筒軸部53は、内部に給炭管17を収容している。給炭管17は所定の給炭量を確保するために内径及び外径が比較的大きい。このため、円筒軸部53の外径も大きく形成されている。円筒軸部53の外径は、例えば、200mm以上とされている。
円筒軸部53は、ハウジング11の天井部42を貫通するように設けられている。円筒軸部53の下部は、天井部42よりも下方に配置されている。また、円筒軸部53の上部は、天井部42の上方に配置されている。
【0043】
上側リング部54は、ハウジング11の天井部42の下方に設けられている。上側リング部54は、内部空間S1の上端を区画している。また、下側リング部55は、内部空間S1の下端を区画している。上側リング部54には、出口ポート19(
図1参照)と連通する環状の開口(図示省略)が形成されている。
上側リング部54と天井部42との間には、所定の長さの隙間が形成されている。この隙間は、円筒軸部53の外周面と天井部42との間に形成された隙間とつながっている。上側リング部54と天井部42との間の隙間には、当該隙間を介して出口ポート19から粉砕燃料が排出され難くするように、粉砕燃料の流通を阻害するブレードガイド(図示省略)が設置されている。
【0044】
各ブレード16aは、上下方向に延在している。各ブレード16aは、平板状あるいは翼形状の部材である。各ブレード16aは、上端が上側リング部54に固定されている。また、各ブレード16aは、下端が下側リング部55に固定されている。各ブレード16aは、下端側が上端側よりも中心軸線C1に近づくように傾斜している。
【0045】
複数のブレード16aは、回転式分級機16の中心軸線C1から径方向に所定の距離離間した位置に配置されている。複数のブレード16aは、中心軸線C1を中心として周方向に所定の間隔(均等間隔の隙間)を空けて並列に設けられている。当該所定の間隔(均等間隔の隙間)は、複数のブレード16aの径方向の内側の空間である内部空間S1と、ブレード16aの径方向の外側の空間である外部空間S2とを連通している。各ブレード16aには、径方向の外側から内側に向かう一次空気とともに粉砕燃料が導かれる。
【0046】
補強部材52は、円環状の部材である。補強部材52は、周方向の断面(周方向に直交する面で切断した際の断面)の形状が略円形状とされている。補強部材52の外周面は、周方向に並んで配置される全てのブレード16aと固定されている。詳細には、補強部材52の外周面は、各ブレード16aの径方向の内端部と固定されている。補強部材52は、周方向に並ぶ全てのブレード16a同士を連結している。
【0047】
円筒軸部53の上部にはVプーリ(図示省略)が設置されており、Vプーリの近傍に設置された図示省略のモータ(駆動源)からの駆動力がVベルト(図示省略)及びVブーリを介して円筒軸部53に伝達される。モータから駆動力が伝達されることで、円筒軸部53が回転し、本体部51に設けられたブレード16aも回転する。
【0048】
また、ハウジング11は、上下方向に延在する円筒軸部53を半径方向の外側から覆う筒状部43を有している。詳細には、筒状部43は、円筒軸部53のうち天井部42よりも上方に突出している部分を覆っている。筒状部43は、中心軸線C1を中心とする円筒状の部材である。筒状部43は、下端が天井部42の上面に接続されている。筒状部43の上端は、円筒軸部53の上端よりも上方に位置している。筒状部43の上端は、上端から半径方向の内側に延びる円環状の閉鎖部43bによって閉鎖されている。閉鎖部43bの内周端は、全域に亘って給炭管17の外周面に接続されている。筒状部43の内周面と円筒軸部53の外周面との間には空間が形成されている。当該空間には、上部軸受部61、下部軸受部62、上部シールボックス57、下部シールボックス58が設けられている。
【0049】
上部軸受部(支持部)61は、回転式分級機16の円筒軸部53の上部を支持する。このため、上部軸受部61は、中心軸線C1が延在する方向(すなわち、スラスト方向)の荷重を受ける。すなわち、上部軸受部61は、矢印F1で示すように、回転式分級機16の自重を支持している。また、上部軸受部61は、Vベルトの張力を支持する。このため、上部軸受部61は、中心軸線C1が延在する方向と交差する方向(すなわち、ラジアル方向)の荷重を受ける。上部軸受部61は、一つの大径の玉軸受とされている。すなわち、上部軸受部61を構成する玉軸受は、外輪と内輪と球状の転動体とを有し、内輪の内側に円筒軸部53が嵌合している。
【0050】
下部軸受部62は、上部軸受部61よりも下方に設けられ円筒軸部53を支持する。下部軸受部62は、天井部42よりも上方に位置している。また、下部軸受部62は、下部シールボックス58よりも上方に位置している。下部軸受部62は、中心軸線C1が延在する方向と交差する方向(すなわち、ラジアル方向)の荷重を受ける。すなわち、下部軸受部62は、ブレード16aの振れによるラジアル力を支持している。下部軸受部62は、一つの大径の玉軸受とされている。すなわち、下部軸受部62を構成する玉軸受は、外輪と内輪と球状の転動体とを有し、内輪の内側に円筒軸部53が嵌合している。
【0051】
上部シールボックス57は、筒状部43の上端部に設けられている。上部シールボックス57は、上部軸受部61の上方に設けられている。上部シールボックス57は、円筒軸部53を外側から覆うように筒状部43の周方向の全域に亘って設けられている。上部シールボックス57は、シールガス(例えば、除湿された空気であるシールエア)が供給される空間S3が内部に形成されている。上部シールボックス57の内部(すなわち、空間S3)には、筒状部43の外部に設けられたシールエア供給装置(図示省略)から、筒状部43の外周面に形成されたシールエア供給口(図示省略)を介して、ミル10内(外部空間S2)の圧力よりも高圧のシールエアAが供給される。
【0052】
上部シールボックス57は、筒状部43の内周面から円筒軸部53方向へ突出する壁部57aを有している。壁部57aは、円環状の部材であって、一端側(外周端)が筒状部43の内周面に固定されている。壁部57aは、空間S3の下端を規定している。壁部57aの他端側(内周端)と円筒軸部53の外周面との間には、隙間が形成されている。空間S3に供給されたシールエアは、当該隙間を介して、円筒軸部53の外周面と筒状部43の内周面との間に形成された空間へ供給される(矢印A3参照)。また、空間S3に供給されたシールエアは、給炭管17の外周面と円筒軸部53の内周面との間に形成された空間へ供給される(矢印A4参照)。
【0053】
下部シールボックス(シールガス供給部)58は、筒状部43の下端部もしくは下方側に設けられている。下部シールボックス58は、下部軸受部62の下方に設けられている。下部シールボックス58は、上下方向に延在する円筒軸部53の一部区間を外側から覆うように筒状部43の周方向の全域に亘って設けられている。下部シールボックス58は、天井部42の上方に設けられている。下部シールボックス58は、シールエアAが供給される空間S4が内部に形成されている。下部シールボックス58の内部(すなわち、空間S4)には、筒状部43の外部に設けられたシールエア供給装置(図示省略)から、筒状部43の外周面に形成されたシールエア供給口(図示省略)を介して、ミル10内(外部空間S2)の圧力よりも高圧のシールエアAが供給される。
【0054】
下部シールボックス58は、
図2及び
図3に示すように、筒状部43の内周面から円筒軸部53方向へ突出する第1下側壁部58bを有している。第1下側壁部58bは、円環状の部材であって、一端側(外周端)が筒状部43の内周面又は筒状部43の下端に固定されている。第1下側壁部58bは、ハウジング11の天井部42と連続するように設けられてもよい。第1下側壁部58bと天井部42とは、別体として形成してその後に固定してもよく、一体的に形成してもよい。第1下側壁部58bは、空間S4の下端を規定している。第1下側壁部58bの他端側(内周端)と円筒軸部53の外周面との間には、隙間が形成されている。空間S4に供給されたシールエアは、当該隙間を介して、ミル10内(詳細には、外部空間S2)へ供給される(
図3の矢印A1参照)。これにより、ミル10内の空気や粉砕燃料が円筒軸部53と筒状部43との間の空間に流入しないようにしている。
【0055】
また、下部シールボックス58は、円筒軸部53の外周面から筒状部43方向へ突出する第1上側壁部58aを有している。第1上側壁部58aは、円環状の部材であって、一端側(内周端)が円筒軸部53の外周面に固定されている。第1上側壁部58aは、第1下側壁部58bと上下方向に対向するように配置されている。第1上側壁部58aは、空間S4の上端を規定している。第1上側壁部58aの他端側(外周端)と筒状部43の内周面との間には、隙間が形成されている。空間S4に供給されたシールエアは、当該隙間を介して、下部シールボックス58の外部へ排出される(
図3の矢印A2参照)。
また、第1上側壁部58a上方の筒状部43の壁面には貫通部(開口部)43cが設けてあり、第1上側壁部58aの他端側と筒状部43の内周面との間の隙間から排出されたシールエアは、貫通部(開口部)43cから外部へ排出される。
【0056】
下部シールボックス58は、上側のシール径D1を下側のシール径D2よりも大きくすることで、円筒軸部53側の受圧面積を大きくしている。これにより、円筒軸部53に対して、上方の力(すなわち、円筒軸部53を持ち上げる力)を作用させている。なお、上側のシール径D1は、
図2に示すように、第1上側壁部58aの外周端と筒状部43の内周面との間に形成される環状の隙間の内径(換言すれば、第1上側壁部58aの外径)である。また、下側のシール径D2は、第1下側壁部58bの内周端と円筒軸部53の外周面との間に形成される環状の隙間の内径(換言すれば、円筒軸部53の外径)である。なお、第1上側壁部58aの受圧面積を第1下側壁部58bの受圧面積よりも大きくしてもよい。
【0057】
次に、回転式分級機16の作用について説明する。
モータ(図示省略)からの駆動力がVベルト(図示省略)及びVプーリを介して円筒軸部53に伝達されると、回転式分級機16は中心軸線C1を中心に回転し、本体部51に設けられたブレード16aが回転する。搬送用空気によって回転式分級機16へ搬送された粉砕粒子が、回転するブレード16aに衝突することで、粉砕粒子に遠心力が付与される。このとき、遠心力が向心力に勝る粗粒(重量や粒径が大きく遠心力が大きく作用する粒子)は分級機外部へ弾かれ、再度粉砕テーブル12へ戻される(
図2の矢印G1参照)。一方で、向心力が遠心力に勝る微粒(重量や粒径が小さく気流による向心力が大きく作用する粒子)は、ブレード16a同士の間から本体部51の内部空間S1へ流入し、出口ポート19(
図1参照)を介してミル10の外部へ搬送される(
図2の矢印G2参照)。回転式分級機16は、このようにして粉砕粒子の分級を行うものである。
【0058】
また、回転式分級機16には、自重により矢印F2に示すように下方に荷重が作用している。この荷重(矢印F2)を上部軸受部61が主に支持している(矢印F1参照)。
【0059】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、下部シールボックス58が、空間S4の上部を規定し回転式分級機16の円筒軸部53に固定される第1上側壁部58aと、空間S4の下部を規定しハウジング11の筒状部43に固定される第1下側壁部58bと、を有する。下部シールボックス58の内部(空間S4)にシールエアAが供給されると、空間S4の内圧が上昇する。
図3に示すように、空間S4の内圧のうち、下方に作用する圧力は筒状部43に固定される第1下側壁部58bが受ける。なお、筒状部43は下端が天井部42の上面に接続されている。一方で、空間S4の内圧のうち、上方に作用する圧力は円筒軸部53に固定される第1上側壁部58aが受ける。これにより、回転式分級機16の円筒軸部53に対して、上方の力(すなわち、回転式分級機16を持ち上げる力)を作用させることができる(矢印F3参照)。したがって、回転式分級機16を支持する上部軸受部61(
図2参照)に作用する重力方向(下方)への荷重を低減することができる。よって、上部軸受部61の損傷を抑制することができる。よって、上部軸受部61を長寿命化することができる。
【0060】
また、回転式分級機16を支持する上部軸受部61に作用する重力方向(下方)への荷重を低減することができるので、上部軸受部61の転がり抵抗が低減し回転式分級機16を回転し易くすることができる。したがって、駆動源であるモータの消費エネルギを低減することができる。よって、ランニングコストを低減することができる。また、モータの消費エネルギを低減することができるので、モータを小型化することができる。モータを小型化した場合には、イニシャルコストを低減することができる。
【0061】
荷重低減効果について、詳細に説明する。仮に、下段側のシール径D2を600mmとし、上段側のシール径D1を800mmとし、10kPaの圧力のシールエアを下部シールボックス58に供給した場合、回転式分級機16の円筒軸部53に対して作用する上方の力は、2200N(≒220kgf)となる。回転式分級機16の重量を2t程度と仮定すると、10%程度の荷重低減を図ることができる。上部軸受部61の寿命は、荷重の3乗程度に比例するため、上部軸受部61の寿命を27%程度向上させることができる。また、上部軸受部61と円筒軸部53との間に作用する摩擦力は、垂直抗力に比例するので、駆動源であるモータの消費エネルギを10%程度低減することができる。
【0062】
また、第1上側壁部58aが円筒軸部53に固定されているので、下部シールボックス58の内部へのアクセス性を向上させることができる。詳細には、
図4に示すように、下部シールボックス58のメンテナンス等のために、円筒軸部53等を上下方向に分割して下部シールボックス58の内部へのアクセスする場合に、破線で示すように第1上側壁部58aが筒状部43に固定されている場合には、下部シールボックス58の内部へのアクセスする経路と第1上側壁部58aとが干渉する。一方で、本実施形態のように、第1上側壁部58aが円筒軸部53に固定されている場合には、下部シールボックス58の内部へのアクセスする経路と第1上側壁部58aとが干渉しないので、下部シールボックス58の内部へのアクセス性が良くなりメンテナンス性を向上させることができる。
【0063】
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について、
図5及び
図6を用いて説明する。本実施形態では、下部シールボックス58に加えて、持上部を備えている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0064】
図5及び
図6に示すように、本実施形態に係るミル10は、下部シールボックス58の上方に持上部68を備えている。持上部68は、下部軸受部62の下方に設けられている。
【0065】
持上部68は、上下方向に延在する円筒軸部53の一部区間を外側から覆うように筒状部43の周方向の全域に亘って設けられている。持上部68は、天井部42の上方に設けられている。持上部68は、持上用ガスが供給される持上用空間S5が内部に形成されている。持上部68の内部(すなわち、持上用空間S5)には、筒状部43の外部に設けられた持上用ガス供給装置(図示省略)から、筒状部43の外周面に形成された持上用ガス供給口(図示省略)を介して、シールエアAの圧力よりも高圧の持上用ガスBが供給される。
【0066】
持上部68は、
図5及び
図6に示すように、筒状部43の内周面から円筒軸部53方向へ突出する第2下側壁部68bを有している。第2下側壁部68bは、円環状の部材であって、一端側(外周端)が筒状部43の内周面に固定されている。第2下側壁部68bは、持上用空間S5の下端を規定している。第2下側壁部68bの他端側(内周端)と円筒軸部53の外周面との間には、隙間が形成されている。持上用空間S5に供給された持上用ガスは、当該隙間を介して、持上部68の外部へ排出される(
図6の矢印B1参照)。詳細には、当該隙間及び第2下側壁部68bと第1上側壁部58aとの間の空間を介して、持上部68の外部へ排出される。また、第1上側壁部58a上方かつ第2下側壁部68b下方となる筒状部43の壁面には貫通部(開口部)43cが設けてあり、第1上側壁部58aの他端側と筒状部43の内周面との間の隙間から排出されたシールエア、及び第2下側壁部68bと第1上側壁部58aとの間の隙間から排出された持上用ガスは、貫通部(開口部)43cから外部へ排出される。第1上側壁部58aと第2下側壁部68bの間に大気圧の空間が存在することで、第1上側壁部58aの上下面で差圧が生じ、空間S4においてで浮上力を得ることができる。
【0067】
また、持上部68は、円筒軸部53の外周面から筒状部43方向へ突出する第2上側壁部68aを有している。第2上側壁部68aは、円環状の部材であって、内周端が円筒軸部53の外周面に固定されている。第2上側壁部68aは、第2下側壁部68bと上下方向に対向するように配置されている。第2上側壁部68aは、持上用空間S5の上端を規定している。第2上側壁部68aの外周端と筒状部43の内周面との間には、隙間が形成されている。持上用空間S5に供給された持上用ガスは、当該隙間を介して、持上部68の外部へ排出される(
図6の矢印B2参照)。また、第2上側壁部68aの上方となる筒状部43の壁面には貫通部(開口部)43cが設けてあり、第2上側壁部68aの外周端と筒状部43の内周面との間の隙間から排出された持上用ガスは、貫通部(開口部)43cから外部へ排出される。
【0068】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、持上用ガスが供給される持上用空間S5が内部に形成される持上部68が備えられている。また、持上部68が、回転式分級機16の円筒軸部53に固定される第2上側壁部68aを有している。持上部68の内部(持上用空間S5)に持上用ガスが供給されると、持上用空間S5の内圧が上昇する。持上用空間S5の内圧のうち、上方に作用する圧力は円筒軸部53に固定される第2上側壁部68aが受ける。これにより、円筒軸部53に対して上方に力(すなわち、円筒軸部53を持ち上げる力)を作用させることができる。したがって、円筒軸部53を支持する上部軸受部61に作用する重力方向(下方)への荷重をより低減することができる。
【0069】
なお、持上部68に供給される持上用ガスBと、下部シールボックス58に供給されるシールエアAとは、同じガスであってもよく、また、異なるガスであってもよい。ただし、下部シールボックス58に供給されるシールエアAは、粉砕粒子の侵入防止等のシール機能を果たすためにミル10の内部までシールエアを流通させる必要があることから、比較的低圧(ミル10内(外部空間S2)の圧力よりは高圧)かつ大流量とされる必要があり、また、微粉の付着防止のために除湿されていることや、狭隘部の閉塞防止のために異物を含まない清浄性が求められる。一方で、持上効果を得るだけでよい持上部68については、広範囲に流通させる必要がないため、より高圧な雑用空気等を持上用ガスBとして供給することができる。高圧な空気を供給することで円筒軸部53の持上効果がより大きくなる。
また、持上部68は、シール隙間(第2上側壁部68aの外周端と筒状部43の内周面との間に形成される隙間等)を、下部シールボックス58の隙間(第1上側壁部58aの外周端と筒状部43の内周面との間に形成される隙間等)よりも狭くし、流出防止手段を強化してもよい。
【0070】
[第3実施形態]
次に、本開示の第3実施形態について、
図7及び
図8を用いて説明する。本実施形態では、空間S4に一対の磁石が設けられている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0071】
図7及び
図8に示すように、本実施形態に係るミル10は、下部シールボックス58の内部に形成される空間S4に一対の磁石70A,70Bが設けられている。
図8に示すように、一対の磁石70A,70Bは、上下方向に並んで配置され、同極が対向するように配置されている。詳細には、磁石70AのS極が第1下側壁部58bの上面と当接しており、磁石70BのS極が第1上側壁部58aの下面と当接している。すなわち、磁石70Aと磁石70Bとは、N極同士が上下方向に対向するように配置されている。これにより、磁石70Aと磁石70Bとは、斥力によって上下方向に離れようとする(
図8の黒色矢印参照)
磁石70A,70Bは、環状形状とされ、周方向の全域に亘って設けられてもよい。また、複数の磁石70A,70Bが周方向に所定の間隔で並んで配置されてもよい。
また、第2実施形態で示した持上部68の第2上側壁部68aと第2下側壁部68bに磁石70A,70Bを設けてもよい。
【0072】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、空間S4には、同極が対向するように配置されている一対の磁石70A,70Bが設けられている。これにより、一対の磁石70A,70Bが反発し、反発力によって第1上側壁部58aが持ち上げられる。したがって、円筒軸部53に対して上方に力(すなわち、円筒軸部53を持ち上げる力)を作用させることができる。よって、上部軸受部61に作用する重力方向(下方)への荷重を好適に低減することができる。
【0073】
また、磁石70A,70Bが、シールエアによって冷却される。これにより、磁石70A,70Bの磁力の低下を抑制することができる。したがって、上部軸受部61に作用する重力方向(下方)への荷重を好適に低減することができる。
【0074】
[第4実施形態]
次に、本開示の第4実施形態について、
図9を用いて説明する。本実施形態では、円筒軸部53を上下方向に分割した際の断面を分割面53aとし、第1上側壁部58aが円筒軸部53の分割面53aに挟み込まれ、第1下側壁部58bがハウジング11の天井部42と筒状部43との間に挟み込まれている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0075】
本実施形態に係る円筒軸部53は、上下方向に分割可能とされている。分割された各円筒軸部53は、接続する際に互いに面接触する分割面53aを有している。本実施形態に係る第1上側壁部58aは、内径が円筒軸部53の外径よりも短く、内端部が分割面53a同士の間に挟み込まれるように配置される。分割された各円筒軸部53は、接続する際に互いの分割面53aが第1上側壁部58aを介して接続される。
【0076】
本実施形態に係る筒状部43は、天井部42と別体として形成されている。筒状部43は、天井部42の上面と接続されるフランジ部43aを有している。フランジ部43aは、筒状部43の下端から半径方向の外側に突出するように設けられている。本実施形態に係る第1下側壁部58bは、外端部がフランジ部43aの下面と、天井部42の上面との間に挟み込まれるように配置される。筒状部43と天井部42とは、第1下側壁部58bを介して接続される。
【0077】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、第1上側壁部58aを分割された各円筒軸部53の分割面53a同士の間に挟み込むだけで良いので、組立作業を簡易化することができる。
また、第1下側壁部58bを筒状部43のフランジ部43aと天井部42との間に挟み込むだけでよいので、組立作業を簡易化することができる。
【0078】
[第5実施形態]
次に、本開示の第5実施形態について、
図10を用いて説明する。本実施形態では、第1上側壁部が設けられる位置が異なっている点で上記第1実施形態と異なってもよい。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。なお、
図10では図示の関係上、補強部材52を省略して図示している。
【0079】
本実施形態に係る第1上側壁部58cは、筒状部43の内周面(シールエアA供給側の内壁面)から円筒軸部53方向へ突出してもよい。その場合、第1上側壁部58cは、円環状の部材であって、一端側(外周端)が筒状部43の内周面に固定されている。第1上側壁部58cの他端側(内周端)と円筒軸部53の外周面との間には、隙間が形成されている。
また、本実施形態に係るミル10は、ブレード16aの内部空間S1とブレード16aの外部空間S2との差圧によって、回転式分級機16の重量の1%以上の重量を持ち上げる力が回転式分級機16に作用するように設計されている。
【0080】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、搬送用ガスがブレード16a同士の間を通過する際に圧力損失が発生するため、内部空間S1と外部空間S2との間に差圧が生じる。本実施形態では、ブレード16aが上端よりも下端の方が中心軸線C1に近くなるように傾斜している。このため、内部空間S1と外部空間S2との間に差圧が生じて、回転式分級機16に対して上方の力(すなわち、回転式分級機16を持ち上げる力)を作用させることができる(
図10の黒色矢印参照)。したがって、回転式分級機16を支持する上部軸受部61に作用する重力方向(下方)への荷重を低減することができる。特に、本実施形態では、内部空間S1と外部空間S2との差圧によって、回転式分級機16の重量の1%以上の重量を持ち上げる力が回転式分級機16に作用する。したがって、回転式分級機16を支持する上部軸受部61に作用する重力方向(下方)への荷重をより好適に低減することができる。よって、上部軸受部61の損傷を抑制することができる。よって、上部軸受部61を長寿命化することができる。
また、本実施形態では、ブレード16aは水平面で見たとき半径方向から傾斜して設置されている。すなわち、ブレード16a同士の間を通過する搬送用ガスの流れを曲げる向きに設置されている。これにより、ブレード16aはブレード16a同士の間を通過する搬送用ガスから好適に圧力損失を得ることができると共に、搬送用ガスによって搬送される微粉粒子が、ブレード16aに衝突する際に生じる衝突力も得ることができる。
さらに、ブレード16aが上端よりも下端の方が中心軸線C1に近くなるように傾斜している。これにより、ブレード16aに作用する圧力損失及び衝突力を回転式分級機16に対して上方の力(すなわち、回転式分級機16を持ち上げる力)に変換することができる。
なお、内部空間S1と外部空間S2との間に生じる差圧によって、ブレードと共に回転する下側リング部55も回転式分級機16に対して上方の力(すなわち、回転式分級機16を持ち上げる力)を得ることができる。
【0081】
また、回転式分級機16を支持する上部軸受部61に作用する重力方向(下方)への荷重を低減することができるので、回転式分級機16を回転し易くすることができる。したがって、回転式分級機16の駆動源であるモータの消費エネルギを低減することができる。よって、ランニングコストを低減することができる。また、モータの消費エネルギを低減することができるので、モータを小型化することができる。モータを小型化した場合には、イニシャルコストを低減することができる。
【0082】
なお、回転式分級機16の起動前に、一次空気流路(搬送用ガス供給部)110から一次空気(搬送用ガス)をミル10の内部および回転式分級機16へ供給してもよい(搬送用ガス供給ステップ)。
これにより、内部空間S1と外部空間S2との間に差圧が生じた状態で回転式分級機16を起動することができる。したがって、回転式分級機16を起動する際に、回転式分級機16に対して上方に力(すなわち、分級機を持ち上げる力)を作用させることができる。よって、多くのエネルギを要する回転式分級機16の起動時において、モータの消費エネルギを低減することができる。
【0083】
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記各実施形態を組み合わせてもよい。
【0084】
また、使用する固体燃料は、本開示に限定されず、石炭、バイオマス燃料、石油コークス(PC:Petroleum Coke)などを用いることができる。さらに、それらの固体燃料を組み合わせて使用してもよい。
【0085】
また、例えば、第1実施形態等において、回転式分級機16の起動前に下部シールボックス58に対してシールエアを供給してもよい。
上部軸受部61に備えられる転がり軸受は、基本的に静定格荷重の方が動定格荷重よりも大きいので、回転式分級機16の停止中は回転式分級機16を持ち上げる力が作用しなくても、上部軸受部61は損傷し難い。一方で、回転式分級機16の運転中には、上部軸受部61は損傷し易い。
したがって、回転式分級機16の起動前に下部シールボックス58に対してシールエアを供給することで、回転式分級機16を起動する際に、回転式分級機16に対して上方に力(すなわち、回転式分級機16を持ち上げる力)を作用させることができる。したがって、多くのエネルギを要する回転式分級機16の起動時において、モータの消費エネルギを低減することができる。また、起動時の停動トルクを低減することができる。
【0086】
また、上記各実施形態では、竪型ミルの回転式分級機16を支持する構造として回転体支持構造を適用した例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、横型ミル(ボールミル)の回転分級機を支持する構造に回転体支持構造を適用してもよい。
【0087】
以上説明した実施形態に記載の固体燃料粉砕装置及び発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の運転方法及び固体燃料粉砕装置の設計方法は、例えば以下のように把握される。
本開示の第1態様に係る固体燃料粉砕装置(10)は、固体燃料を粉砕する粉砕部(12)と、中心軸線(C1)を中心として回転し、前記粉砕部(12)で粉砕された固体燃料を分級する分級部(16)と、前記粉砕部(12)及び前記分級部(16)を収容するハウジング(11)と、前記分級部(16)を回転駆動する駆動源と、前記分級部(16)を回転可能に支持する支持部(61)と、シールガスが供給される空間(S4)が内部に形成され、前記分級部(16)と前記ハウジング(11)との間にシールガスを供給するシールガス供給部(58)と、を備え、前記シールガス供給部(58)は、前記空間(S4)の上部を規定し前記分級部(16)に固定される第1上側壁部と、前記空間(S4)の下部を規定し前記ハウジング(11)に固定される第1下側壁部(58b)と、を有する。
【0088】
上記構成では、シールガス供給部が、空間の上部を規定し分級部に固定される第1上側壁部と、空間の下部を規定しハウジングに固定される第1下側壁部と、を有する。シールガス供給部の内部(空間)にシールガスが供給されると、空間の内圧が上昇する。空間の内圧のうち、下方に作用する圧力はハウジングに固定される第1下側壁部が受ける。一方で、空間の内圧のうち、上方に作用する圧力は分級部に固定される第1上側壁部が受ける。これにより、分級部に対して、上方の力(すなわち、分級機を持ち上げる力)を作用させることができる。したがって、分級機を支持する支持部に作用する重力方向(下方)への荷重を低減することができる。よって、支持部の損傷を抑制することができる。よって、支持部を長寿命化することができる。
【0089】
また、分級機を支持する支持部に作用する重力方向(下方)への荷重を低減することができるので、分級機を回転し易くすることができる。したがって、駆動源の消費エネルギを低減することができる。よって、ランニングコストを低減することができる。また、駆動源の消費エネルギを低減することができるので、駆動源を小型化することができる。駆動源を小型化した場合には、イニシャルコストを低減することができる。
【0090】
また、本開示の第2態様に係る固体燃料粉砕装置は、上記第1態様において、持上用ガスが供給される持上用空間(S5)が内部に形成される持上部(68)を備え、前記持上部(68)は、前記持上用空間(S5)の上部を規定し前記分級部(16)に固定される第2上側壁部(68a)と、前記持上用空間(S5)の下部を規定し前記ハウジング(11)に固定される第2下側壁部(68b)と、を有する。
【0091】
上記構成では、持上用ガスが供給される持上用空間が内部に形成される持上部が備えられている。また、持上部が、分級部に固定される第2上側壁部を有している。持上部の内部(持上用空間)に持上用ガスが供給されると、持上用空間の内圧が上昇する。持上用空間の内圧のうち、上方に作用する圧力は分級部に固定される第2上側壁部が受ける。これにより、分級部に対して上方に力(すなわち、分級機を持ち上げる力)を作用させることができる。したがって、分級機を支持する支持部に作用する重力方向(下方)への荷重をより低減することができる。
なお、持上用ガスは、シールガスと同じガスであってもよく、異なるガスであってもよい。
【0092】
また、本開示の第3態様に係る固体燃料粉砕装置は、上記第1態様または第2態様において、前記空間(S4)に設けられる一対の磁石(70A,70B)を備え、一対の前記磁石(70A,70B)は、上下方向に並んで配置され、同極が対向するように配置されている。
【0093】
上記構成では、空間には、同極が対向するように配置されている一対の磁石が設けられている。これにより、一対の磁石が反発し、反発力によって上側壁部が持ち上げられる。したがって、分級部に対して上方に力(すなわち、分級機を持ち上げる力)を作用させることができる。よって、支持部に作用する重力方向(下方)への荷重を好適に低減することができる。
また、磁石が永久磁石の場合には、シールガスによって永久磁石が冷却される。これにより、永久磁石の磁力の低下を抑制することができる。したがって、支持部に作用する重力方向(下方)への荷重を好適に低減することができる。
【0094】
また、本開示の第4態様に係る固体燃料粉砕装置は、上記第1態様または第3態様において、前記分級部(16)の起動前に前記シールガス供給部(58)に対してシールガスが供給される。
【0095】
上記構成では、分級部の起動前にシールガス供給部に対してシールガスが供給される。これにより、分級部を起動する際に、分級部に対して上方に力(すなわち、分級機を持ち上げる力)を作用させることができる。したがって、多くのエネルギを要する分級部の起動時において、駆動源の消費エネルギを低減することができる。
【0096】
また、本開示の第5態様に係る固体燃料粉砕装置は、外殻を為すハウジング(11)と、前記ハウジング(11)の内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部(12)と、中心軸線(C1)から半径方向に離間するとともに前記中心軸線(C1)を中心として周方向に所定の間隔で並んで配置される複数のブレード(16a)を有し、前記ハウジング(11)の内部に設けられ、前記中心軸線(C1)を中心として複数の前記ブレード(16a)を回転させることで前記粉砕部(12)で粉砕された固体燃料を分級する分級部(16)と、前記ハウジング(11)の内部に粉砕された固体燃料を前記分級部(16)の複数の前記ブレード(16a)の内側の空間へと搬送するとともに、所定粒径以下の固体燃料を前記ブレード(16a)同士の間に形成された隙間を介して複数の前記ブレード(16a)の内側の空間へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給部(110)と、前記分級部(16)を回転駆動する駆動源と、前記分級部(16)を回転可能に支持する支持部(61)と、を備え、前記ブレード(16a)は、上下方向に延在するとともに、上端よりも下端の方が前記中心軸線(C1)に近くなるように傾斜し、かつ水平面上で前記中心軸線(C1)を中心とした半径方向に対して傾斜していて、複数の前記ブレード(16a)の内側の空間(S1)と複数の前記ブレード(16a)の外側の空間(S2)との差圧及び、及び前記ブレード(16a)への微粉粒子の衝突力によって、前記分級部(16)の重量の1%以上の重量を持ち上げる力が前記分級部(16)に作用する。
【0097】
上記構成では、搬送用ガスがブレードの同士の間を通過する際に圧力損失が発生するため、ブレードの内側の空間(以下、「内部空間」と称する。)とブレードの外側の空間(以下、「外部空間」と称する。)との間に差圧が生じる。上記構成では、ブレードが上端よりも下端の方が前記中心軸線に近くなるように傾斜している。このため、内部空間と外部空間との間に差圧が生じた際に、分級部に対して上方の力(すなわち、分級機を持ち上げる力)を作用させることができる。また、上記構成では、水平面上で中心軸線を中心とした半径方向に対して傾斜している。このため、ブレードへの微粉粒子の衝突力によって、分級部に対して上方の力(すなわち、分級機を持ち上げる力)を作用させることができる。したがって、分級機を支持する支持部に作用する重力方向(下方)への荷重を低減することができる。
特に、上記構成では、ブレードの内側の空間とブレードの外側の空間との差圧及び、及び前記ブレードへの微粉粒子の衝突力によって、分級部の重量の1%以上の重量を持ち上げる力が分級部に作用する。したがって、分級機を支持する支持部に作用する重力方向(下方)への荷重を好適に低減することができる。よって、支持部の損傷を抑制することができる。よって、支持部を長寿命化することができる。
【0098】
また、分級機を支持する支持部に作用する重力方向(下方)への荷重を低減することができるので、分級機を回転し易くすることができる。したがって、駆動源の消費エネルギを低減することができる。よって、ランニングコストを低減することができる。また、駆動源の消費エネルギを低減することができるので、駆動源を小型化することができる。駆動源を小型化した場合には、イニシャルコストを低減することができる。
【0099】
また、本開示の第1態様に係る発電プラントは、上記第1態様から第5態様のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置(10)と、前記固体燃料粉砕装置(10)で粉砕された固体燃料を燃焼して蒸気を生成するボイラ(200)と、を備える。
【0100】
また、本開示の第1態様に係る固体燃料粉砕装置の運転方法は、固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置(10)の運転方法であって、前記固体燃料粉砕装置(10)は、外殻を為すハウジング(11)と、前記ハウジング(11)の内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部(12)と、中心軸線(C1)から半径方向に離間するとともに前記中心軸線(C1)を中心として周方向に所定の間隔で並んで配置される複数のブレード(16a)を有し、前記ハウジング(11)の内部に設けられ、前記中心軸線(C1)を中心として複数の前記ブレード(16a)を回転させることで前記粉砕部(12)で粉砕された固体燃料を分級する分級部(16)と、前記ハウジング(11)の内部に粉砕された固体燃料を前記分級部(16)の複数の前記ブレード(16a)の内側の空間へと搬送するとともに、所定粒径以下の固体燃料を前記ブレード(16a)同士の間に形成された隙間を介して複数の前記ブレード(16a)の内側の空間へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給部(110)と、前記分級部(16)を回転駆動する駆動源と、前記分級部(16)を回転可能に支持する支持部(61)と、を備え、前記ブレード(16a)は、上下方向に延在するとともに、上端よりも下端の方が前記中心軸線(C1)に近くなるように傾斜し、かつ水平面上で前記中心軸線(C1)を中心とした半径方向に対して傾斜していて、前記分級部(16)の起動前に、前記搬送用ガス供給部(110)から搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給ステップを備える。
【0101】
上記構成では、分級部の起動前に、搬送用ガス供給部から搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給ステップを備えている。これにより、内部空間と外部空間との間に差圧が生じた状態で分級部を起動することができる。したがって、分級部を起動する際に、分級部に対して上方に力(すなわち、分級機を持ち上げる力)を作用させることができる。よって、多くのエネルギを要する分級部の起動時において、駆動源の消費エネルギを低減することができる。
【0102】
また、本開示の第1態様に係る固体燃料粉砕装置の設計方法は、固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置(10)の設計方法であって、前記固体燃料粉砕装置(10)は、外殻を為すハウジング(11)と、前記ハウジング(11)の内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部(12)と、中心軸線(C1)から半径方向に離間するとともに前記中心軸線(C1)を中心として周方向に所定の間隔で並んで配置される複数のブレード(16a)を有し、前記ハウジング(11)の内部に設けられ、前記中心軸線(C1)を中心として複数の前記ブレード(16a)を回転させることで前記粉砕部(12)で粉砕された固体燃料を分級する分級部(16)と、前記ハウジング(11)の内部に粉砕された固体燃料を前記分級部(16)の複数の前記ブレード(16a)の内側の空間へと搬送するとともに、所定粒径以下の固体燃料を前記ブレード(16a)同士の間に形成された隙間を介して複数の前記ブレード(16a)の内側の空間へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給部(110)と、前記分級部(16)を回転駆動する駆動源と、前記分級部(16)を回転可能に支持する支持部(61)と、を備え、前記ブレード(16a)は、上下方向に延在するとともに、上端よりも下端の方が前記中心軸線(C1)に近くなるように傾斜し、かつ水平面上では半径方向に対し傾斜していて、複数の前記ブレード(16a)の内側の空間(S1)と複数の前記ブレード(16a)の外側の空間(S1)との差圧及び前記ブレード(16a)への微粉粒子の衝突力によって、前記分級部(16)の重量の1%以上の重量を持ち上げる力が前記分級部(16)に作用するように設定されている。
【符号の説明】
【0103】
1 :発電プラント
10 :ミル
11 :ハウジング
12 :粉砕テーブル
13 :粉砕ローラ
14 :減速機
15 :ミルモータ
16 :回転式分級機
16a :ブレード
17 :給炭管
18 :分級機モータ
19 :出口ポート
21 :バンカ
22 :ダウンスパウト部
25 :給炭機
26 :搬送部
27 :給炭機モータ
30 :送風部
30a :熱ガス流路
30b :冷ガス流路
30c :熱ガスダンパ
30d :冷ガスダンパ
31 :一次空気通風機
34 :空気予熱器
40 :状態検出部
41 :底面部
42 :天井部
43 :筒状部
43a :フランジ部
43b :閉鎖部
45 :ジャーナルヘッド
46 :押圧装置
47 :支持アーム
48 :支持軸
50 :制御部
51 :本体部
52 :補強部材
53 :円筒軸部
53a :分割面
54 :上側リング部
55 :下側リング部
57 :上部シールボックス
57a :壁部
58 :下部シールボックス(シールガス供給部)
58a :第1上側壁部
58b :第1下側壁部
58c :第1上側壁部
61 :上部軸受部(支持部)
62 :下部軸受部
68 :持上部
68a :第2上側壁部
68b :第2下側壁部
70A :磁石
70B :磁石
100 :固体燃料粉砕装置
110 :一次空気流路
120 :微粉燃料供給管
200 :ボイラ
210 :火炉
220 :バーナ