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特開2024-95073検索装置、検索システム、及び検索方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095073
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】検索装置、検索システム、及び検索方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/105 20230101AFI20240703BHJP
【FI】
G06Q10/105
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212083
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】597132849
【氏名又は名称】株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上出 真治
(72)【発明者】
【氏名】中矢 雄志
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】所望するスキルを有する人材をより正確かつ効率的に検索する検索装置、検索システム及び検索方法を提供する。
【解決手段】検索システムにおいて、検索装置は、プロセッサ及びメモリを有し、所定のグループに属する第1のユーザによる所定のグループ内での発言のデータに基づいて、第1のユーザの保有するスキルを分析し、分析したスキルを第1のユーザに対応付けて分析結果データテーブルに書き込むスキル分析部と、分析結果データテーブルを参照して、所定のグループにおける第2のユーザが指定したスキルを保有するユーザを検索する検索部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及びメモリを有し、
所定のグループに属する第1のユーザによる前記所定のグループ内での発言のデータに基づいて、前記第1のユーザの保有するスキルを分析し、分析したスキルを前記第1のユーザに対応付けて分析結果データテーブルに書き込むスキル分析部と、
前記分析結果データテーブルを参照して、前記所定のグループにおける第2のユーザが指定したスキルを保有するユーザを検索する検索部と、
を備える、検索装置。
【請求項2】
スキルに対応するキーワードを登録したキーワード分類辞書テーブルを記憶し、
前記スキル分析部は、前記キーワード分類辞書テーブルを参照して、前記第1のユーザの発言のデータから前記キーワードを抽出することで、前記第1のユーザの保有するスキルを分析する
請求項1に記載の検索装置。
【請求項3】
前記スキル分析部は、前記抽出したキーワードを前記第1のユーザが発言した発言回数を前記分析結果データテーブルに書き込み、
前記検索部は、前記分析結果データテーブルを参照して、前記第2のユーザが指定したキーワードの発言回数が他のユーザより多いユーザを検索する
請求項2に記載の検索装置。
【請求項4】
前記スキル分析部は、スキルに関する知識を要しない発言を、前記キーワードを抽出する対象から除外する
請求項2に記載の検索装置。
【請求項5】
前記スキル分析部は、会議の議事録の内容を示す議事録データから、前記会議で発言した前記第1のユーザの保有するスキルを分析する
請求項1に記載の検索装置。
【請求項6】
所定のグループに属する第1のユーザによる前記所定のグループ内での発言のデータを送信する第1の情報処理装置と、
スキルの指定の入力を、前記所定のグループにおける第2のユーザから受け付け、入力されたスキルの指定を送信する第2の情報処理装置と、
プロセッサ及びメモリを有し、
前記発言のデータを受信し、受信した発言のデータに基づいて、前記第1のユーザの保有するスキルを分析し、分析したスキルを前記第1のユーザに対応付けて分析結果データテーブルに書き込むスキル分析部と、
前記スキルの指定を受信し、前記分析結果データテーブルを参照して、前記第2のユーザが指定したスキルを保有するユーザを検索し、検索したユーザの情報を、前記第2の情報処理装置に送信する検索部と、
前記第2のユーザから前記検索したユーザに対する、前記スキルに関する連絡の情報を前記第2の情報処理装置から受信し、前記連絡を前記検索したユーザに通知する通知部と、
を備える、検索装置と
を含んで構成される、検索システム。
【請求項7】
情報処理装置が
所定のグループに属する第1のユーザによる前記所定のグループ内での発言のデータに基づいて、前記第1のユーザの保有するスキルを分析し、分析したスキルを前記第1のユ
ーザに対応付けて分析結果データテーブルに書き込むスキル分析処理と、
前記分析結果データテーブルを参照して、前記所定のグループにおける第2のユーザが指定したスキルを保有するユーザを検索する検索処理とを実行する
検索方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索装置、検索システム、及び検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リモートワークの増加に伴い、組織の現場では、コミュニケーションが減少傾向になり、誰がどのようなスキルを持っているのかを把握することが困難になることがある。そのため、特定のスキルを保有している人材を組織内で探すことが難しくなってきている。
【0003】
特許文献1には、会員が登録した履歴書又は職務経歴書等のレジュメに基づいて、求人企業と人材とのマッチングを行うマッチング装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-026817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術を活用して組織内の人材を探したとしても、組織のメンバが自身のスキルを適切に登録しない、又は、登録しても適時更新しない等の理由により、登録されている情報が次第に陳腐化し、有効に活用することができないことがある、という問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所望するスキルを有する人材をより正確かつ効率的に検索することができる検索装置、検索システム、及び検索方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の一つは、プロセッサ及びメモリを有し、所定のグループに属する第1のユーザによる前記所定のグループ内での発言のデータに基づいて、前記第1のユーザの保有するスキルを分析し、分析したスキルを前記第1のユーザに対応付けて分析結果データテーブルに書き込むスキル分析部と、前記分析結果データテーブルを参照して、前記所定のグループにおける第2のユーザが指定したスキルを保有するユーザを検索する検索部と、を備える検索装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、所望するスキルを有する人材をより正確かつ効率的に検索することができる。
上記した以外の構成及び効果等は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態における検索システムの構成例を示す図である。
図2】議事録データテーブルの一例を示す図である。
図3】キーワード分類辞書テーブルの一例を示す図である。
図4】分析結果データテーブルの一例を示す図である。
図5】キーワードグループデータテーブルの一例を示す図である。
図6】人材検索結果データの一例を示す図である。
図7】依頼通知データの一例を示す図である。
図8】検索装置の構成例を示す図である。
図9】検索装置で行われる処理の概要を説明する処理フロー図である。
図10】運用管理者設定処理の詳細を説明する処理フロー図である。
図11】運用管理者設定パラメータの一例を示す図である。
図12】キーワード分類辞書設定処理の詳細を説明する処理フロー図である。
図13】利用者設定処理の詳細を説明する処理フロー図である。
図14】利用者設定パラメータの一例を示す図である。
図15】スキル分析処理の詳細を説明する処理フロー図である。
図16】人材検索処理の詳細を説明する処理フロー図である。
図17】人材検索画面の一例を示す図である。
図18】キーワード入力部に文字を入力した際の人材検索画面の表示例を示す図である。
図19】検索結果画面の一例を示す図である。
図20】依頼通知処理の詳細を説明する処理フロー図である。
図21】スキル設定処理の詳細を説明する処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
以下の説明では、「テーブル」、「リスト」、「キュー」等の表現にて各種情報を説明することがあるが、各種情報は、これら以外のデータ構造で表現されていてもよい。データ構造に依存しないことを示すために「XXテーブル」、「XXリスト」等を「XX情報」と呼ぶことがある。識別情報について説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「ID」、「番号」等の表現を用いるが、これらについてはお互いに置換が可能である。
同一あるいは同様な機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
また、以下の説明では、プログラムを実行して行う処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶資源(例えばメモリ)および/またはインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら行うため、処理の主体がプロセッサとされてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であれば良く、特定の処理を行う専用回路(例えばFPGAやASIC)を含んでいてもよい。
プログラムは、プログラムソースから計算機のような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0011】
図1は、本実施形態における検索システム1の構成例を示す図である。検索システム1
は、所定のグループ(本実施形態では、所定の組織)に属するユーザU1(第1のユーザ)によるグループ内での過去所定期間内(例えば、直近1年等)の発言のデータ(以下、「発言データ」と称する。)に基づいて、ユーザU1のスキルを分析して登録し、同一のグループに属するユーザU2(第2のユーザ)が指定したスキルを保有するユーザU1を検索するシステムである。なお、本実施形態では、説明の便宜を図るため、ユーザU1とユーザU2とを分けて説明しているが、所定のグループに属するユーザであれば、ユーザU1にもユーザU2にもなり得る。検索システム1は、検索装置10、リモート会議支援システム20、人材データベース30、U1端末40、及びU2端末50を含んで構成される。
【0012】
U1端末40は、ユーザU1が使用する情報処理装置である。U1端末40は、ユーザU1による所定のグループ内での発言のデータを送信する第1の情報処理装置の一例である。以下、ユーザU1に対する検索装置1からの通知は、検索装置1がU1端末40に通知に関する情報を送信することにより実現される。
【0013】
U2端末50は、ユーザU2が使用する第2の情報処理装置である。U2端末50は、スキルの指定の入力を、ユーザU2から受け付け、入力されたスキルの指定を送信する。以下、検索装置1に対するユーザU2からの入力は、U2端末50にユーザU2が入力した情報を、U2端末50が検索装置1に対し送信することにより実現される。また、検索装置1によるユーザU2に対する情報の表示は、検索装置1がU2端末50に表示に関する情報(例えば、表示画面の情報)を送信することにより実現される。
【0014】
リモート会議支援システム20は、所定の組織に属する複数のユーザU1によるリモート会議の実施を支援するためのシステムである。リモート会議支援システム20は、ユーザデータ21に基づいて、リモート会議における各ユーザU1の発言を録音し音声データを生成する音声データ生成部22を備える。ユーザデータ21は、リモート会議支援システム20が予め記憶する各ユーザU1に関する情報であって、少なくとも各ユーザU1を識別する利用者IDを含む。音声データ生成部22は、生成した各ユーザU1の発言の音声データ及び利用者IDを検索装置10に送信する。リモート会議支援システム20は、ユーザU1による所定のグループ内での発言のデータを送信する第1の情報処理装置の一例である。なお、発言の音声データは、リモート会議支援システム20からU1端末40を介して検索装置10に送信されてもよい。
【0015】
検索装置10は、ユーザU2が、特定のスキルを有するユーザU1を検索するための各種機能を実行する情報処理装置である。検索装置10は、1又は複数のコンピュータから構成される。
【0016】
検索装置10は、議事録生成支援プログラム11、議事録データテーブル12、キーワード分類辞書テーブル13、スキル分析プログラム14、分析結果データテーブル15、人材検索プログラム16、及びキーワードグループデータテーブル17をそれぞれ記憶している。
【0017】
議事録生成支援プログラム11は、リモート会議支援システム20から受信した音声データに基づいて、リモート会議の議事録のデータ(以下、「議事録データ」と称する。)を生成するプログラムである。議事録生成支援プログラム11は、音声認識部111、及び議事録データ生成部112の各機能を有する。
【0018】
音声認識部111は、リモート会議支援システム20から受信した音声データに対し、音声認識処理を実行して、リモート会議における各ユーザU1の発言をテキストデータに変換する。そして、音声認識部111は、変換したテキストデータを議事録データ生成部
112に出力する。
【0019】
議事録データ生成部112は、音声認識部111から入力されたテキストデータに基づいて、リモート会議の議事録データを生成する。そして、議事録データ生成部112は、生成した議事録データを議事録データテーブル12に書き込む。
【0020】
議事録データテーブル12は、各リモート会議の議事録データを格納したデータベースである。
【0021】
(議事録データテーブル)
図2は、議事録データテーブル12の一例を示す図である。
議事録データテーブル12は、各リモート会議を識別する会議IDが設定される会議ID121、会議の名称が設定される会議名122、ユーザU1が発言した日時が設定される発言日時123、発言したユーザU1の利用者IDが設定される利用者ID124、及び、発言の内容を示すテキストデータ(発言データ)が設定される発言文125の各データ項目を有する。議事録データテーブル12に格納される議事録データは、実施されたリモート会議毎に生成される。
【0022】
キーワード分類辞書テーブル13は、各業種におけるスキルを示すキーワードを格納したデータベースである。キーワード分類辞書テーブル13は、各種辞書データ等に基づいて検索装置10が自動的に生成してもよいし、例えば、ユーザが予め設定してもよい。
【0023】
(キーワード分類辞書テーブル)
図3は、キーワード分類辞書テーブル13の一例を示す図である。
キーワード分類辞書テーブル13は、キーワードが属する業種が設定される業種131、各キーワードを識別するキーワードIDが設定されるキーワードID132、及び当該キーワードの内容が設定されるキーワード133の各データ項目を有する。業種は、例えば、IT関連業、医療業、製造業等の事業の種類である。キーワードは、各業種におけるスキルに対応する用語である。例えば、IT関連業に属するキーワードとして、コーディング、機械学習、又はクラウド等が設定される。また、医療業に属するキーワードとして、循環器、又は心不全等が設定される。また、製造業に属するキーワードとして、加工、又はプレス等が設定される。
【0024】
スキル分析プログラム14は、議事録データテーブル12及びキーワード分類辞書テーブル13に基づいて、リモート会議で発言した各ユーザU1のスキルを分析するプログラムである。スキル分析プログラム14は、スキル分析部141の機能を有する。
【0025】
スキル分析部141は、議事録データテーブル12及びキーワード分類辞書テーブル13に基づいて、各ユーザU1のスキルを分析する。具体的には、スキル分析部141は、議事録データテーブル12から議事録データを読み出し、読み出した議事録データに含まれるユーザU1の発言文から、キーワード分類辞書テーブル13に格納されているキーワードを抽出する。このとき、スキル分析部141は、スキルに関する知識を要しない発言を、キーワードを抽出する対象から除外する。スキルに関する知識を要しない発言は、例えば、会議を進行するための発言(以下、「進行の発言」とする。)、又は、スキルについて問う質問の発言(以下、「質問文」とする。)等である。一方、スキルに関する知識を要する発言には、例えば、スキルを紹介又は説明する発言等がある。例えば、スキル分析部141は、進行の発言及び質問文のパターンを学習した学習済みのAI(Artificial
Intelligence)モデルに議事録データを入力して、進行の発言及び質問文を特定する。
また、スキル分析部141は、抽出したキーワードをユーザU1が発言した発言回数をカウントする。そして、スキル分析部141は、各ユーザU1による各キーワードの発言回
数を示す分析結果データを分析結果データテーブル15に書き込む。
【0026】
分析結果データテーブル15は、分析結果データを格納したデータベースである。
【0027】
(分析結果データテーブル)
図4は、分析結果データテーブル15の一例を示す図である。
分析結果データテーブル15は、利用者IDが設定される利用者ID151、業種の情報が設定される業種152、キーワードのIDが設定されるキーワードID153、キーワードの内容が設定されるキーワード154、及びキーワードの発言回数が設定される発言回数155の各データ項目を有する。
業種152には、キーワードが属する業種のデータが設定される。発言回数155は、ユーザU1が、キーワードを発言した回数のデータ項目である。発言回数155には、ユーザU1が出席した全てのリモート会議で発言した総回数が設定されてもよいし、ユーザU1が出席した所定回数(例えば、直近10回等)、又は所定期間(例えば、直近1年間等)のリモート会議で発言した回数が設定されてもよい。
【0028】
人材検索プログラム16は、ユーザU2が、スキルに関するキーワードを用いて、そのキーワードが示すスキルを有する人材を、分析結果データテーブル15を用いて検索するための各種表示画面を提供するプログラムである。人材検索プログラム16は、検索部161、検索結果表示部162、及び通知部163の各機能を有する。
【0029】
検索部161は、ユーザU2からのキーワード又はキーワードグループ名の入力を受け付け、入力されたキーワード又はキーワードグループ名に対応するスキルを有するユーザU1を検索する。キーワードグループ名は、各ユーザU2それぞれが個別に設定する複数のキーワードの組み合わせを示すキーワードグループ(詳細は後述)の名称である。
【0030】
検索部161は、入力されたキーワード又はキーワードグループに含まれるキーワードの発言回数が他のユーザU1より多いユーザU1を分析結果データテーブル15から検索する。このとき、検索部161は、キーワードグループ名が入力された場合には、キーワードグループに含まれる複数のキーワードを、ユーザU2の利用者ID、及び入力されたキーワードグループ名に基づいて、キーワードグループデータテーブル17から特定する。
【0031】
キーワードグループデータテーブル17は、各ユーザU2が設定したキーワードグループを格納するデータベースである。キーワードグループデータテーブル17は、ユーザU2が予め設定する。
【0032】
(キーワードグループデータテーブル)
図5は、キーワードグループデータテーブル17の一例を示す図である。
キーワードグループデータテーブル17は、利用者IDが設定される利用者ID171、各キーワードグループを識別するキーワードグループIDが格納されるキーワードグループID172、キーワードグループの名称が格納されるキーワードグループ名173、及びキーワードグループに含まれるキーワードの内容が設定されるキーワード174の各データ項目を有する。図示するように、利用者IDには、1又は複数のキーワードグループID及びキーワードグループ名が対応付けられる。また、1つのキーワードグループID及びキーワードグループ名には、複数のキーワードが対応付けられる。
【0033】
例えば、ユーザU2は、キーワードグループ名に、特定のシステムの名称を設定し、当該キーワードグループに含まれるキーワードに、当該システムが備える各種機能又はツール等を設定することができる。このようにキーワードグループを設定することにより、シ
ステムの名称の発言回数が少ないユーザU1であっても、システムが備える機能又はツール等の発言回数の多いユーザU1を、当該システムのスキルを有するユーザU1として抽出することができる。
【0034】
また、各ユーザU2は、複数のキーワードを1つのキーワードグループにまとめることにより、複数のキーワードを1つずつ入力する手間を省くことができる。すなわち、ユーザU2は、キーワードグループを入力するだけで、複数のキーワードをまとめて検索することができる。
【0035】
検索部161は、検索した結果を示す人材検索結果データ18を生成し、生成した人材検索結果データ18を検索結果表示部162に出力する。
【0036】
(人材検索結果データ)
図6は、人材検索結果データ18の一例を示す図である。
人材検索結果データ18は、キーワードグループID又はキーワードIDが設定される第1項目181、キーワードグループ名又はキーワードが設定される第2項目182、ランキング183、利用者IDが設定される利用者ID184、及び、キーワードの発言回数が設定される発言回数185の各データ項目を有する。ランキング183には、キーワードの発言回数の多い順位が設定される。
【0037】
なお、検索部161は、キーワードの発言回数が多い順に、所定人数(例えば、上位10人等)のユーザU1を分析結果データテーブル15から抽出してもよいし、発言回数が所定回数以上のユーザU1を分析結果データテーブル15から抽出してもよい。
【0038】
検索結果表示部162は、入力された人材検索結果データ18に基づいて、検索したキーワード又はキーワードグループに含まれるキーワードに対応するスキルを有するユーザU1を表示する。
【0039】
通知部163は、ユーザU2からの入力に基づいて、検索したユーザU1へユーザU2からのスキルに関する依頼(連絡)を通知するための依頼通知データ19を生成する。
【0040】
(依頼通知データ)
図7は、依頼通知データ19の一例を示す図である。
依頼通知データ19は、各項目191と、各項目の内容192とを含む。
項目191には、キーワードグループID又はキーワードID、キーワードグループ名又はキーワード、依頼者の利用者ID、依頼者の名前、依頼者のメールアドレス、依頼者の役職、依頼者の年数、発言者の利用者ID、発言者の名前、発言者のメールアドレス、発言者の役職、発言者の年数、依頼者の上長情報、発言者の上長情報、及び依頼通知文が含まれる。ここで、キーワードグループ名又はキーワードは、依頼者が人材検索画面400で入力したキーワードグループ名又はキーワードである。また、依頼者は、ユーザU2である。発言者は、検索結果画面500で選択されたユーザU1(以下、「依頼先のユーザU1」とする。)である。また、依頼通知文には、ユーザU1にユーザU2からのキーワードに関する依頼を通知する文(例えば、依頼者の氏名、発言者の氏名、検索したキーワード、又は依頼内容入力部505及び期限入力部506に入力された情報を含む)。が格納される。
【0041】
通知部163は、生成した依頼通知データ19に基づいて、依頼先のユーザU1に対し、ユーザU2からの依頼を通知する。例えば、通知部163は、依頼通知文を記載したメールを、依頼先のユーザU1のメールアドレス宛に送信する。
【0042】
次に、上述した検索装置10の構成について説明する。
【0043】
図8は、検索装置10の構成例を示す図である。
検索装置10は、CPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ102と、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置103と、NIC(Network Interface Card)、無線通信モジュール、USB (Universal Serial Interface)モジュール、又はシリ
アル通信モジュール等で構成される通信装置104等を備える。
【0044】
CPU101は、記憶装置103に記憶されている議事録生成支援プログラム11を実行することにより、音声認識部111、及び議事録データ生成部112の各機能を実現する。また、CPU101は、記憶装置103に記憶されているスキル分析プログラム14を実行することにより、スキル分析部141の機能を実現する。また、CPU101は、記憶装置103に記憶されている人材検索プログラム16を実行することにより、検索部161、検索結果表示部162、及び通知部163の各機能を実現する。
【0045】
記憶装置103は、上述した議事録生成支援プログラム11、議事録データテーブル12、キーワード分類辞書テーブル13、スキル分析プログラム14、分析結果データテーブル15、人材検索プログラム16、キーワードグループデータテーブル17、人材検索結果データ18、依頼通知データ19、検索システム1の運用管理者が設定する運用管理者設定パラメータ105、及びユーザU1が設定する利用者設定パラメータ106をそれぞれ記憶している。
【0046】
次に、検索装置10で行われる処理について説明する。
【0047】
<処理の概要>
図9は、検索装置10で行われる処理の概要を説明する処理フロー図である。
検索装置10は、検索システム1の運用管理者による、検索システム1と連携するアプリケーションの設定入力を受け付ける運用管理者設定処理S1を実行する。運用管理者設定処理S1の詳細については後述する。連携するアプリケーションは、発言データの取得先となるアプリケーションである。すなわち、検索装置10は、連携するアプリケーションからユーザU1の発言データを取得する。
【0048】
また、検索装置10は、キーワード分類辞書テーブル13の設定入力を受け付けるキーワード分類辞書設定処理S2を実行する。キーワード分類辞書設定処理S2の詳細については後述する。
【0049】
また、検索装置10は、検索システム1の各ユーザU1それぞれによる、人材検索への参加又は不参加の設定入力を受け付ける利用者設定処理S3を実行する。利用者設定処理S3の詳細については後述する。各ユーザU1は、人材検索へ参加すると、人材検索プログラム16による検索の対象となる。一方、各ユーザU1は、人材検索に不参加の場合には、人材検索プログラム16による検索の対象から除外される。
【0050】
また、検索装置10は、リモート会議支援システム20によりリモート会議が開催されると、リモート会議において各ユーザU1が発言した音声データをリモート会議支援システム20から取得する(S4)。なお、検索装置10は、U1端末40からリモート会議支援システム20への指示を介して、リモート会議支援システム20から音声データを取得してもよい。
【0051】
そして、検索装置10は、議事録生成支援プログラム11を実行することにより、取得
した音声データを音声認識して、議事録データを生成する(S5)。検索装置10は、生成した議事録データを議事録データテーブル12に書き込む。
【0052】
また、検索装置10は、リモート会議に参加した各ユーザU1のスキルを分析するスキル分析処理S6を実行する。スキル分析処理S6の詳細については後述する。
【0053】
また、検索装置10は、U2端末50がユーザU2から入力を受け付けたキーワードの情報を受信し、入力されたキーワードに対応するスキルを有するユーザU1を検索する人材検索処理S7を実行する。人材検索処理S7の詳細については後述する。
【0054】
続いて、検索装置10は、人材検索処理S7により検索されたユーザU1に、ユーザU2からの依頼を通知する依頼通知処理S8を実行する。依頼通知処理S8の詳細については後述する。その後、処理を終了する。
次に、以上で説明した各処理の詳細を説明する。
【0055】
<運用管理者設定処理>
図10は、運用管理者設定処理S1の詳細を説明する処理フロー図である。
まず、検索装置10は、検索システム1と連携可能なアプリケーションを表示する(S101)。どのアプリケーションと連携可能であるかは、検索システム1に予め設定されている。連携可能なアプリケーションの一例として、リモート会議支援システム20が提供するリモート会議アプリケーションの他に、電子メール機能を提供するメールアプリケーション、チャット機能を提供するチャットアプリケーション等がある。
【0056】
各アプリケーションと連携すると、スキル分析プログラム14は、連携するアプリケーションから取得したユーザU1の発言データからキーワードを抽出して、その抽出した数を発言回数としてカウントする。例えば、スキル分析プログラム14は、メールアプリケーションと連携する場合には、ユーザU1が送信したメールからキーワードを抽出する。また、スキル分析プログラム14は、チャットアプリケーションと連携する場合には、ユーザU1によるチャット上での発言データからからキーワードを抽出する。
【0057】
続いて、検索装置10は、表示したアプリケーションを検索システム1と連携するか否かの入力を運用管理者から受け付ける(S102)。運用管理者は、検索システム1と連携するアプリケーションを確認し、連携する又は連携しないを入力する。
【0058】
検索装置10は、運用管理者からの入力に基づいて、運用管理者設定パラメータ105を書き換える。
【0059】
(運用管理者設定パラメータ)
図11は、運用管理者設定パラメータ105の一例を示す図である。
運用管理者設定パラメータ105は、連携可能なアプリケーションが設定される連携アプリケーション1051、検索システム1と連携するか否かを示すパラメータが設定される連携パラメータ1052、及び、システム導入時における連携パラメータの初期値が設定される連携デフォルト値1053の各データ項目を有する。本例では、連携パラメータ「1」は、連携することを示し、連携パラメータ「0」は、連携しないことを示す。
【0060】
検索装置10は、運用管理者からの入力が「連携する」であるか否かを判定する(S103)。検索装置10は、運用管理者からの入力が「連携する」である場合(S103:Yes)、当該アプリケーションの連携を有効にする(S104)。具体的には、検索装置10は、運用管理者設定パラメータ105の連携パラメータ1052を「1」に設定する。
【0061】
一方、検索装置10は、運用管理者からの入力が「連携しない」である場合(S103:No)、当該アプリケーションの連携を無効にする(S105)。具体的には、検索装置10は、運用管理者設定パラメータ105の連携パラメータ1052を「0」に設定する。
【0062】
続いて、検索装置10は、全ての連携可能なアプリケーションに対し、上述したS101~S105の処理を実行したか否かを判定する(S106)。検索装置10は、全てのアプリケーションに対し実行していない場合(S106:No)、S101の処理に戻る。一方、検索装置10は、全てのアプリケーションに対し実行した場合(S106:Yes)、本運用管理者設定処理S1を終了する。
【0063】
このように、運用管理者は、連携可能なアプリケーションを設定することにより、議事録データの他に、メールやチャット等におけるユーザU1の発言データもスキル分析の対象とすることができる。
【0064】
<キーワード分類辞書設定処理>
図12は、キーワード分類辞書設定処理S2の詳細を説明する処理フロー図である。
まず、検索装置10は、予め登録されているキーワード分類辞書を表示する(S201)。キーワード分類辞書は、キーワード分類辞書テーブル13に格納されている情報である。運用管理者は、表示内容に基づき、キーワード分類辞書に過不足がないかを確認する。例えば、組織固有の用語等は、予め登録されていないことが想定される。
【0065】
続いて、検索装置10は、キーワード分類辞書の追加、変更、又は削除の操作入力を受け付ける(S202)。運用管理者は、不足しているキーワードの追加、修正が必要なキーワードの変更、又は、不要なキーワードの削除等の操作を行う。
【0066】
検索装置10は、運用管理者からの追加、変更、又は削除の操作入力があるか否かを判定する(S203)。検索装置10は、運用管理者からの操作入力がない場合(S203:No)、本キーワード分類辞書設定処理S2を終了する。
【0067】
一方、検索装置10は、運用管理者からの操作入力がある場合(S203:Yes)、当該操作入力に基づいて、キーワード分類辞書テーブル13を更新する(S204)。
【0068】
続いて、検索装置10は、運用管理者によるキーワードの追加、変更、又は削除が全て完了したか否かを判定する(S205)。検索装置10は、完了していない場合(S205:No)、S201の処理に戻り、運営管理者によるキーワードの追加、変更、及び削除が全て終了するまで上述したS201~S205の処理を繰り返す。
【0069】
一方、検索装置10は、完了した場合(S205:Yes)、検索装置10は、本キーワード分類辞書設定処理S2を終了する。
【0070】
このように、運用管理者は、例えば、組織内で使用する固有の用語等をキーワード分類辞書に追加する等、キーワード分類辞書の追加、修正、又は削除を任意に行うことができる。
【0071】
<利用者設定処理>
図13は、利用者設定処理S3の詳細を説明する処理フロー図である。
検索装置10は、各ユーザU1それぞれが検索システム1に初回ログインした際、又は、検索システム1が提供する各種表示画面において「個人設定」のメニューが各ユーザU
1から選択された場合等に、本図に示す利用者設定処理S3を実行する。
【0072】
まず、検索装置10は、人材検索への参加又は不参加の入力を各ユーザU1それぞれから受け付ける(S301)。このとき、検索装置10は、法律又は倫理に沿った注意事項を提示してもよい。各ユーザU1は、それぞれ参加又は不参加を入力する。
【0073】
各ユーザU1は、人材検索に参加すると、人材検索プログラム16による検索の対象となる。すなわち、人材検索プログラム16は、人材検索に参加しているユーザU1のみを検索し、人材検索に参加していない不参加のユーザU1は検索の対象から除外する。また、スキル分析プログラム14は、人材検索に参加しているユーザU1のみをスキル分析処理の対象とし、人材検索に不参加のユーザU1をスキル分析処理の対象から除外する。
【0074】
検索装置10は、各ユーザU1からの入力に基づいて、各ユーザU1それぞれの利用者設定パラメータ106を書き換える。
【0075】
(利用者設定パラメータ)
図14は、利用者設定パラメータ106の一例を示す図である。
利用者設定パラメータ106は、利用者IDが設定される利用者ID1061、人材検索への参加又は不参加示すパラメータが設定される参加パラメータ1062、及び、システム導入時における参加パラメータの初期値が設定される参加デフォルト値1063の各データ項目を有する。
【0076】
検索装置10は、各ユーザU1からの入力が「参加」であるか否かをそれぞれ判定する(S302)。検索装置10は、ユーザU1からの入力が「参加」である場合(S302:Yes)、利用者設定パラメータ106の該当ユーザU1のレコードにおける参加パラメータ1062に、「参加」を設定する(S303)。その後、検索装置10は、本利用者設定処理S3を終了する。
【0077】
一方、検索装置10は、ユーザU1からの入力が「不参加」である場合(S302:No)、利用者設定パラメータ106の該当ユーザU1のレコードにおける参加パラメータ1062に、「不参加」を設定する(S304)。このとき、検索装置10は、分析結果データテーブル15に当該ユーザU1の分析結果データが格納されている場合には、当該ユーザU1の分析結果データを分析結果データテーブル15から削除する。その後、検索装置10は、本利用者設定処理S3を終了する。
【0078】
このように、各ユーザU1は、人材検索への参加又は不参加を任意に設定することができる。なお、人材検索への参加又は不参加は、組織内のウェブページ、メーリングリスト、又は組織に属するメンバへのメッセージ等、他の手段により設定できるようにしてもよい。
【0079】
<スキル分析処理>
図15は、スキル分析処理S6の詳細を説明する処理フロー図である。
【0080】
まず、スキル分析プログラム14は、所定の処理開始イベントが発生したか否かを判定する(S601)。処理開始イベントは、議事録データテーブル12に新しい議事録データが追加された、検索装置10にユーザから所定の入力がされた、又は所定のタイミング(例えば、所定の時刻、所定の時間間隔)になったこと等である。スキル分析プログラム14は、処理開始イベントが発生していない場合(S601:No)、S601の処理を繰り返す。
【0081】
一方、スキル分析プログラム14は、処理開始イベントが発生した場合(S601:Yes)、議事録データテーブル12に新たに追加された議事録データから各ユーザU1の発言文を読み出す(S602)。このとき、スキル分析プログラム14は、人材検索に参加しているユーザU1(参加パラメータ1062が「参加」のユーザU1)の発言文のみを読み出す。
【0082】
続いて、スキル分析プログラム14は、読み出した発言文から、スキルに関する知識を要しない発言(例えば、進行の発言、又は質問文)を除外する(S603)。
【0083】
続いて、スキル分析プログラム14は、発言文を形態素解析し、キーワード分類辞書テーブル13を参照して、テキストマイニングによりキーワードを抽出する(S604)。
【0084】
続いて、スキル分析プログラム14は、抽出したキーワードの発言回数をカウントし、カウントした発言回数を分析結果データテーブル15に加算する(S605)。具体的には、ユーザU1によるキーワードの発言回数を分析結果データテーブル15から読み出し、読み出した発言回数に、カウントした発言回数を加算して分析結果データテーブル15に書き込む。
【0085】
続いて、スキル分析プログラム14は、議事録データに含まれる全ての発言文に対し上述したS602~S605の処理を実行したか否かを判定する(S606)。スキル分析プログラム14は、全ての発言文に対し実行していない場合(S606:No)、S602の処理に戻る。一方、スキル分析プログラム14は、全ての発言文に対し実行した場合(S606:Yes)、本スキル分析処理S6を終了する。
【0086】
<人材検索処理>
図16は、人材検索処理S7の詳細を説明する処理フロー図である。
人材検索プログラム16は、U2端末50を介してユーザU2が検索システム1にログインした際に、本図に示す人材検索処理S7を実行する。
【0087】
まず、人材検索プログラム16は、例えば、キーワード分類辞書テーブル13に登録されているキーワードを一覧表示する等して、キーワードグループに含める複数のキーワードの選択入力をユーザU2から受け付ける(S701)。ユーザU2は、キーワードグループに含める複数のキーワードを選択する。
【0088】
続いて、人材検索プログラム16は、キーワードグループ名の入力をユーザU2から受け付け、キーワードグループを登録する(S702)。ユーザU2は、検索に用いるキーワードグループ名を入力する。人材検索プログラム16は、ユーザU2の利用者IDと、入力されたキーワードグループ名と、選択された複数のキーワードとを対応付けてキーワードグループデータテーブル17に書き込む。
【0089】
また、人材検索プログラム16は、後述する人材検索画面400を表示して、キーワード又はキーワードグループ名の入力をユーザU2から受け付け、入力されたキーワード又はキーワードグループ名に対応するスキルを有するユーザU1を検索する(S703)。
【0090】
(人材検索画面)
図17は、人材検索画面400の一例を示す図である。
人材検索画面400は、メニューを表示するためのメニューアイコン401、メニュー一覧402、及びキーワード入力部403を備える。
【0091】
メニュー一覧402は、メニューアイコン401を押下する入力を受け付けたときに、
各種メニューを一覧表示する領域である。図示する例では、メニューとして、履歴、個人設定、及びスキル設定がメニュー一覧402に表示されている。人材検索プログラム16は、メニュー一覧402から「履歴」を選択する入力をユーザU2から受け付けると、ユーザU2による検索、ユーザU2からユーザU1へのスキルに関する依頼、又は、依頼に対するユーザU1からの回答(承諾又は不承諾(拒否))等の履歴を表示する画面に表示を遷移させる。また、人材検索プログラム16は、メニュー一覧402から個人設定を選択する入力をユーザU2から受け付けると、ユーザU2に関する各種設定をする画面に表示を遷移させる。また、人材検索プログラム16は、メニュー一覧402からスキル設定を選択する入力をユーザU2から受け付けると、分析結果データテーブル15に登録された各キーワードの発言回数を調整する画面に表示を遷移させる。
【0092】
キーワード入力部403は、キーワード又はキーワードグループ名の入力をユーザU2から受け付ける領域である。
【0093】
図18は、キーワード入力部403に文字を入力した際の人材検索画面400の表示例を示す図である。
人材検索プログラム16は、キーワード入力部403に文字又は文字列が入力されると、入力された文字又は文字列から始まるキーワードを、検索候補として一覧表示する。図示する例では、人材検索プログラム16は、ユーザU2がキーワード入力部403に文字「p」を入力した際に、検索候補となるキーワード「p言語」、「pw畳み込み」、「preprocess_input」、「パッチ確率的勾配降下法」、「パラメータ」、「パディング」、及び「プログラムサブルーチン」を人材検索画面400に表示している。
【0094】
人材検索プログラム16は、例えば、システム導入初期には、所定の辞書データから推奨するキーワードを検索候補として人材検索画面400に表示する。推奨するキーワードは、ユーザが予め設定してもよい。そして、人材検索プログラム16は、システム内の検索実績が一定値を超えると、検索実績の多いキーワードを検索候補として人材検索画面400に表示する。このとき、人材検索プログラム16は、検索実績の多いキーワードほど上位に表示してもよい。また、人材検索プログラム16は、ユーザU1が属する組織の議事録データが一定値を超えると、組織で発言回数の多いキーワードを検索候補として人材検索画面400に表示する。このとき、人材検索プログラム16は、発言回数の多いキーワードほど上位に表示してもよい。このように、検索候補となるキーワードを一覧表示することにより、ユーザは検索候補からキーワードを選択することができるため、ユーザビリティが向上する。
【0095】
ユーザU2は、人材検索画面400のキーワード入力部403にキーワード又はキーワードグループ名を入力する。人材検索プログラム16は、キーワード入力部403に入力されたキーワード又はキーワードグループに含まれるキーワードの発言回数が多いユーザU1を分析結果データテーブル15から検索する。このとき、人材検索プログラム16は、人材検索に参加しているユーザU1(参加パラメータ1062が「参加」のユーザU1)のみを検索の対象とする。
【0096】
続いて、人材検索プログラム16は、後述する検索結果画面500を表示して、検索したキーワード又はキーワードグループに含まれるキーワードの発言回数が多いユーザU1のランキングを表示する(S704)。例えば、人材検索プログラム16は、後述する検索結果画面500の情報をU2端末50に送信して、U2端末50に表示させる。
【0097】
(検索結果画面)
図19は、検索結果画面500の一例を示す図である。
検索結果画面500は、キーワード入力部403、ユーザ情報表示部501~503、
スキル情報表示部504、依頼内容入力部505、期限入力部506、及び送信ボタン507を備える。ユーザ情報表示部501~503は、検索したユーザU1に関するユーザ情報を表示する領域である。ユーザ情報は、例えば、ユーザU1の所属部署、役職、入社年数等の組織内におけるユーザU1の人事に関する情報である。検索結果表示部162は、各ユーザU1に関するユーザ情報を人材データベース30から読み出し、読み出したユーザ情報をそれぞれユーザ情報表示部501~503に表示する。
【0098】
人材データベース30は、ユーザU1に関するユーザ情報を格納するデータベースである。人材データベース30は、例えば、人事システム等、検索システム1以外のシステムに含まれるコンピュータ等が記憶していてもよい。
【0099】
検索結果表示部162は、発言回数の多いユーザU1のユーザ情報表示部501~503を、発言回数の少ないユーザU1のユーザ情報表示部501~503よりも優先的に表示させる。「優先的に表示させる」とは、発言回数の多いユーザU1から順に表示させること、又は、発言回数の多いユーザU1を強調して表示させることを含む。「強調して表示させる」ことには、表示色の変更、文字の大きさの変更、背景色の変更、またはマーク等の付与等が含まれる。本実施形態では、検索結果表示部162は、発言回数の多いユーザU1から順にユーザ情報表示部501~503を表示させる。
【0100】
ユーザ情報表示部501~503は、ユーザU2により選択されると、選択した状態であることがユーザU2にわかるように、枠線を太くする等強調して表示される。図示する例では、ユーザ情報表示部501が選択された状態である。
【0101】
スキル情報表示部504は、選択されたユーザ情報表示部501に表示されているユーザU1(以下、「選択されたユーザU1」とする。)のスキル情報を表示する領域である。スキル情報は、ユーザ情報に加えて、ユーザU1による各キーワードの発言回数を含む。
【0102】
依頼内容入力部505は、選択されたユーザU1に対する依頼内容の入力をユーザU2から受け付ける領域である。依頼内容は、例えば、検索したキーワードが示すスキルに関する質問、相談、又は、協力の依頼等である。
【0103】
期限入力部506は、ユーザU2からユーザU1への依頼に対する回答期限の入力をユーザU2から受け付ける領域である。期限入力部506に入力する期限は、例えば、至急(1又は2日程度)、早急(3又は4日程度)、又は通常(1週間程度)からユーザU2が選択入力できるようにしてもよい。
【0104】
送信ボタン507は、依頼内容入力部505に入力された依頼を、期限入力部506に入力された期限で、選択されたユーザU1に対して通知する入力をユーザU2から受け付けるボタンである。
【0105】
続いて、人材検索プログラム16は、再検索するか否かを判定する(S705)。人材検索プログラム16は、例えば、検索結果画面500のキーワード入力部403に再度キーワード又はキーワードグループ名がユーザU2から入力された場合に、再検索すると判定する。人材検索プログラム16は、再検索すると判定した場合(S705:Yes)、S703の処理に戻る。
【0106】
一方、人材検索プログラム16は、再検索しないと判定した場合(S705:No)、本人材検索処理S7を終了する。
【0107】
<依頼通知処理>
図20は、依頼通知処理S8の詳細を説明する処理フロー図である。
【0108】
まず、人材検索プログラム16は、検索結果画面500において、表示した複数のユーザU1から依頼先を選択する入力をユーザU2から受け付ける(S801)。ユーザU2は、ユーザ情報表示部501~503のうち1つを選択して、表示されたユーザU1のなかから依頼したい人を選択する。
【0109】
続いて、人材検索プログラム16は、検索結果画面500において、ユーザU2が選択した依頼先のユーザU2のスキル情報をスキル情報表示部504に表示する(S802)。
【0110】
続いて、人材検索プログラム16は、依頼内容の入力をユーザU2から受け付ける(S803)。ユーザU2は、U2端末50を介して依頼内容入力部505に依頼内容を入力する。
【0111】
続いて、人材検索プログラム16は、入力された依頼内容を、依頼先のユーザU1に通知する(S804)。例えば、人材検索プログラム16は、依頼先のユーザU1のメールアドレス宛(例えば、U1端末40)に、依頼内容を記載したメールを送信する。依頼先のユーザU1は、メールに記載された依頼内容に基づいて、依頼を承諾するか否かを判断し、依頼に対する回答(承諾又は不承諾)を、例えば、メールにより検索装置10に送信する。
【0112】
人材検索プログラム16は、依頼先のユーザU1からの依頼に対する回答を、例えば、メールにより受信する(S805)。
【0113】
そして、人材検索プログラム16は、依頼先のユーザU1からの回答が承諾であるか否かを判定する(S806)。人材検索プログラム16は、回答が不承諾であると判定した場合(S806:No)、S801の処理に戻る。一方、人材検索プログラム16は、回答が承諾であると判定した場合(S806:Yes)、ユーザU2と依頼先のユーザU1双方に、ユーザU1が依頼を承諾したことを通知するとともに、ユーザU2と依頼先のユーザU1とのリモート会議等のスケジュールを設定する(S807)。その後、人材検索プログラム16は、本依頼通知処理S8を終了する。
【0114】
このように、ユーザU2から依頼先のユーザU1に対し、簡単にスキルに関する依頼をすることができる。よって、例えば、課題を抱えているユーザU2から、当該課題を解決するスキルを有するユーザU1に対し、質問又は協力等の依頼をすることができる。そして、ユーザU1が承諾すれば、メール又はリモート会議等で具体的な質問をすること、又は協力を仰ぐことができるようになる。
【0115】
なお、検索装置10は、依頼の成立結果(依頼の承諾又は不承諾)をポイント化してユーザU1のスキル情報として表示するようにしてもよい。又は、検索装置10は、依頼の成立結果を発言回数の加算に利用して、検索システム1の活性化に役立ててもよい。
【0116】
また、ユーザU1は、検索システム1において、後述するスキル設定処理により、分析結果データテーブル15に登録されている自身の各キーワードの発言回数を修正することができる。キーワードの発言回数が必ずしもスキルの熟練度を反映するとは限らない。そのため、各ユーザU1は、それぞれ自身の有するスキルに応じて登録されている発言回数を任意の値に修正することができる。これにより、より正確な情報が分析結果データテーブル15に登録されるため、スキル(人材)の検索精度を上げることができる。
【0117】
<スキル設定処理>
図21は、スキル設定処理の詳細を説明する処理フロー図である。
検索装置10は、ユーザU1が検索システム1にログインした際、又は、検索システム1が提供する各種表示画面において「スキル設定」のメニューがユーザU1から選択された場合等に、本図に示すスキル設定処理を実行する。
【0118】
検索装置10は、分析結果データテーブル15を参照して、ログインしたユーザU1の、キーワード毎の発言回数を表示する(S901)。ユーザU1は、表示内容を確認する。
【0119】
続いて、検索装置10は、各キーワードの発言回数を修正する入力をユーザU1から受け付ける(S902)。ユーザU1は、各キーワードの発言回数を、任意の値に変更することができる。例えば、ユーザU1は、発言回数は多いが、そのスキルを保有していないキーワードについて、その発言回数を少なくすることができる。又は、ユーザU1は、発言回数は少ないが、そのスキルを保有しているキーワードについて、その発言回数を多くすることができる。ユーザU2が自身の実質的なスキルレベルを、発言回数に反映させることで、スキル(人材)の検索の精度を向上させることができる。
【0120】
続いて、検索装置10は、入力された修正の内容に基づいて、分析結果データテーブル15を更新する(S903)。その後、検索装置10は、本スキル設定処理を終了する。
【0121】
なお、検索装置10は、ユーザU1のログイン時に限らず、分析結果データテーブル15のユーザU1の発言回数が更新されると、メール等により、ユーザU1に発言回数が更新されたことを通知してもよい。
【0122】
以上説明したように、本実施形態の検索装置10は、所定のグループ(組織)に属する第1のユーザU1によるグループ内での発言のデータに基づいて、第1のユーザU1の保有するスキルを分析し、分析したスキルを第1のユーザU1に対応付けて分析結果データテーブル15に書き込むスキル分析部141と、分析結果データテーブル15を参照して、所定のグループにおける第2のユーザU2が指定したスキルを保有するユーザを検索する検索部161と、を備える。
【0123】
このような構成により、第1のユーザU1の有するスキルが自動で分析結果データテーブル15に登録される。また、第1のユーザU1のグループ内での発言に伴い、分析結果データテーブル15が自動的に更新されるため、登録されている情報を最新の状態に保つことができる。よって、高い適時性を持った情報提供を行うことができる。また、第1のユーザU1が手動で自身のスキルを登録する手間を省くことができる。これにより、所望するスキルを有する人材をより正確かつ効率的に検索することができる。
【0124】
よって、組織の現場で、誰がどのようなスキルを持っているのかが分からないという悩みをかかえるメンバ、又は、特定のスキルを保有している人材を組織内で探したいと考えているマネージャが、より容易に適切なメンバを探すことができる。そして、組織のメンバの知見を有効に活用し、組織全体のスキルアップを実現することが可能である。その結果、組織の現場での生産性向上を図ることができる。
【0125】
また、本実施形態の検索装置は、スキルに対応するキーワードを登録したキーワード分類辞書テーブル13を記憶し、キーワード分類辞書テーブル13を参照して、第1のユーザU1の発言のデータからキーワードを抽出することで、第1のユーザU1の保有するスキルを分析する。
【0126】
このように、スキルに対応するキーワードを予め記憶しておき、各ユーザU1の発言からキーワードを抽出することで、ユーザU1が有するスキルを簡易な構成で精度良く分析することができる。
【0127】
また、本実施形態の検索装置は、抽出したキーワードを第1のユーザU1が発言した発言回数を分析結果データテーブル15に書き込み、分析結果データテーブル15を参照して、第2のユーザU2が指定したキーワードの発言回数が他のユーザより多いユーザを検索する。
【0128】
このように、スキルに対応するキーワードをより多く発言したユーザU1を検索することで、当該スキルにより精通していると推定されるユーザU1を検索することができる。よって、検索の精度を向上させることができる。
【0129】
また、本実施形態の検索装置は、スキルに関する知識を要しない発言(例えば、進行の発言、又は質問の発言)を、キーワードを抽出する対象から除外する。
【0130】
これにより、スキルに関する知識を要しない発言をキーワードの抽出対象から除外することができるため、スキルの分析精度をより向上させることができる。
【0131】
また、本実施形態の検索装置は、会議の議事録の内容を示す議事録データから、会議で発言した第1のユーザU1の保有するスキルを分析する。
【0132】
これにより、誰がどのような知見又は専門知識を持って発言したかという情報に溢れた議事録データを有効活用し、精度良く第1のユーザU1のスキルを分析することができる。
【0133】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、任意の構成要素を用いて実施可能である。以上説明した実施形態や変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0134】
例えば、本実施形態の各装置が備えるハードウェアの一部は、他の装置に設けてもよい。
【0135】
また、検索装置の各プログラムは他の装置に設けてもよいし、あるプログラムを複数のプログラムからなるものとしてもよいし、複数のプログラムを一つのプログラムに統合してもよい。
【0136】
また、上述した実施形態では、所定のグループに属するユーザU1によるグループ内での発言データの一例として、リモート会議の議事録データを例に説明したが、これに限らず、スキルの分析の対象となる発言データは、例えば、メール又はチャット等におけるユーザU1の発言のデータであってもよい。また、議事録データは、リモート会議の議事録に限らず、ユーザU1同士が顔と顔を合わせるオフラインの通常の会議の議事録であってもよい。
【0137】
また、上述した実施形態では、ユーザU1のスキルを分析するための発言データとしてキーワードの発言回数を設定したが、発言に関するその他のデータ(例えば、キーワード
の発言の頻度、又は、会議内での全ユーザの発言回数のうち各ユーザのキーワードの発言の割合等)を用いてもよい。
【符号の説明】
【0138】
1 検索システム、10 検索装置、11 議事録生成支援プログラム、111 音声認識部、112 議事録データ生成部、12 議事録データテーブル 13 キーワード分類辞書テーブル、14 スキル分析プログラム、141 スキル分析部、15 分析結果データテーブル、16 人材検索プログラム、161 検索部、162 検索結果表示部、163 通知部、17 キーワードグループデータテーブル、20 リモート会議支援システム、30 人材データベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21