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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095248
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】ガス検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/3504 20140101AFI20240703BHJP
   G01N 21/359 20140101ALI20240703BHJP
【FI】
G01N21/3504
G01N21/359
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212393
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】503063168
【氏名又は名称】東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】安部 健
(72)【発明者】
【氏名】原 毅
(72)【発明者】
【氏名】石山 和誉
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA01
2G059BB01
2G059CC04
2G059CC13
2G059EE01
2G059EE12
2G059HH01
2G059HH06
2G059KK01
2G059MM01
2G059MM05
(57)【要約】
【課題】一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを含む複数種類のガスを検出可能なガス検出装置を提供する。
【解決手段】ガス検出装置は、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分小さい波長範囲の赤外光の吸収があることを認識する機能と、赤外光の吸収から、一酸化炭素を含有するガスの存在を検出する機能とを備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が当該一酸化炭素の吸収強度に対し十分小さい波長範囲の赤外光の吸収があることを認識する機能と、
前記赤外光の吸収から、一酸化炭素を含有するガスの存在を検出する機能と
を備えるガス検出装置。
【請求項2】
検出対象となる空間に前記赤外光を照射する照射部と、
前記空間で反射した前記赤外光を受光する受光部とをさらに備え、
前記赤外光の受光結果から前記空間における当該赤外光の吸収度合いを認識し、当該空間における前記ガスの存在を検出する請求項1に記載のガス検出装置。
【請求項3】
前記一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける1500nm以上4000nm以下の吸収ピークを含む前記波長範囲の前記赤外光の吸収から、前記ガスの存在を検出することを特徴とする請求項1または2に記載のガス検出装置。
【請求項4】
2330.190nmを含む第1の波長範囲、2335.560nmを含む第2の波長範囲、および2337.416nmを含む第3の波長範囲のいずれかに含まれる前記赤外光の吸収から、前記ガスを検出する請求項3に記載のガス検出装置。
【請求項5】
前記赤外光の吸収から、前記ガスとして、コークス炉で発生したCガス、高炉で発生したBガス、および、転炉で発生したLDガスのいずれかの存在を検出することを特徴とする請求項1に記載のガス検出装置。
【請求項6】
複数種類の前記ガスの赤外吸収スペクトルが共通して有する複数の吸収ピークのうち、他の吸収ピークと比較してピーク形状の対称性が高い一の吸収ピークを含む前記波長範囲の前記赤外光の吸収から、複数種類の当該ガスを検出することを特徴とする請求項1に記載のガス検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、検出対象ガスによる吸収率が高い波長のレーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光が再起反射器によって反射された反射光を受光する受光器とを備えるガス検出装置が開示されている。このガス検出装置では、受光した反射光の強度に基づいて、再起反射器との間の検出空間における検出対象ガスの漏洩を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-89204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、赤外光の吸収に基づいてガスの存在を検出するガス検出装置において、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを検出する場合、検出に用いる赤外光の波長によっては、検出対象のガスを検出することが困難になる場合がある。
本発明は、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを含む複数種類のガスを検出可能なガス検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が当該一酸化炭素の吸収強度に対し十分小さい波長範囲の赤外光の吸収があることを認識する機能と、前記赤外光の吸収から、一酸化炭素を含有するガスの存在を検出する機能とを備えるガス検出装置である。
請求項2に記載の発明は、検出対象となる空間に前記赤外光を照射する照射部と、前記空間で反射した前記赤外光を受光する受光部とをさらに備え、前記赤外光の受光結果から前記空間における当該赤外光の吸収度合いを認識し、当該空間における前記ガスの存在を検出する請求項1に記載のガス検出装置である。
請求項3に記載の発明は、前記一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける1500nm以上4000nm以下の吸収ピークを含む前記波長範囲の前記赤外光の吸収から、前記ガスの存在を検出することを特徴とする請求項1または2に記載のガス検出装置である。
請求項4に記載の発明は、2330.190nmを含む第1の波長範囲、2335.560nmを含む第2の波長範囲、および2337.416nmを含む第3の波長範囲のいずれかに含まれる前記赤外光の吸収から、前記ガスを検出する請求項3に記載のガス検出装置である。
請求項5に記載の発明は、前記赤外光の吸収から、前記ガスとして、コークス炉で発生したCガス、高炉で発生したBガス、および、転炉で発生したLDガスのいずれかの存在を検出することを特徴とする請求項1に記載のガス検出装置である。
請求項6に記載の発明は、複数種類の前記ガスの赤外吸収スペクトルが共通して有する複数の吸収ピークのうち、他の吸収ピークと比較してピーク形状の対称性が高い一の吸収ピークを含む前記波長範囲の前記赤外光の吸収から、複数種類の当該ガスを検出することを特徴とする請求項1に記載のガス検出装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを含む複数種類のガスを検出可能なガス検出装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、検出対象のガスを遠隔でも検出しやすくなる。
請求項3に記載の発明によれば、1500nm未満の吸収ピークを含む波長範囲の赤外光の吸収からガスを検出する場合と比べて、検出精度の低下を抑制することができる。
請求項4に記載の発明によれば、第1の波長範囲、第2の波長範囲または第3の波長範囲以外の赤外光の吸収からガスを検出する場合と比べて、検出精度の低下を抑制することができる。
請求項5に記載の発明によれば、複数種類のガスとして、Bガス、CガスおよびLDガスのいずれかを検出可能なガス検出装置を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、波長範囲に含まれる吸収ピークの対称性が低い場合と比べて、検出精度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態が適用されるガス検出装置の使用態様を示した図である。
図2】本実施形態が適用されるガス検出装置の構成の一例を示した図である。
図3】検出対象ガスの一例であるBガス、CガスおよびLDガスの組成の一例を示した図である。
図4】検出対象ガスの一例であるBガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルを示した図である。
図5図4のV部におけるBガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルを示した図であって、波長2328.490nm近傍の赤外吸収スペクトルを示した図である。
図6図4のVI部におけるBガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルを示した図であって、波長2330.190nm近傍の赤外吸収スペクトルを示した図である。
図7】波長2330.190nm近傍の一酸化炭素およびメタンの赤外吸収スペクトルを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態が適用されるガス検出装置1の使用態様を示した図である。
本実施形態のガス検出装置1は、例えば、一酸化炭素を含有するガスを検出する。ガス検出装置1は、一酸化炭素を含有するガスとして、例えば、製鉄工場における製鉄工程で発生する副生ガスを検出対象とすることができる。より具体的には、ガス検出装置1は、製鉄工場において、鉄鉱石とコークスとを熱して銑鉄を生成する高炉で発生したBガス(高炉ガス)、石炭を乾留してコークスを生成するコークス炉で発生したCガス(コークスガス)、および、銑鉄から炭素を除いて鋼を生成する転炉で発生したLDガス(転炉ガス)を検出対象とすることができる。詳細については後述するが、本実施形態のガス検出装置1は、一酸化炭素を含有するガスとして、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを検出対象とすることができる。付言すると、本実施形態のガス検出装置1は、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを含む複数種類のガスを検出対象とすることができる。
なお、以下の説明では、ガス検出装置1が検出対象とする一酸化炭素を含有するガスを、単に「検出対象ガス」と表記する場合がある。また、本実施形態において、「一酸化炭素を含有するガス」には、一酸化炭素以外の成分を含有しない一酸化炭素のみからなるガスも含む。
【0009】
図1に示すように、ガス検出装置1は、検出対象となる空間Sに予め定められた波長範囲の赤外光を照射する。また、ガス検出装置1は、検出対象となる空間Sで壁や地面等の反射面Tにより反射した反射光の一部を受光する。そして、ガス検出装置1は、受光した反射光の強度等に基づいて、検出対象となる空間Sに検出対象ガスが存在するか否かを判断する。なお、本実施形態では、ガス検出装置1から出射される赤外光の光路上の空間が、検出対象ガスGを検出する検出対象となる空間Sである。
詳細については後述するが、図1に示すように、検出対象となる空間Sに検出対象ガスGが存在する場合、ガス検出装置1から照射された赤外光の一部が検出対象ガスGに吸収される。ガス検出装置1は、反射光の受光結果から、検出対象ガスGによる赤外光の吸収があることを認識し、空間Sに検出対象ガスGが存在することを検出する。
【0010】
図2は、本実施形態が適用されるガス検出装置1の構成の一例を示した図である。
本実施形態のガス検出装置1は、赤外光を出射する光出射部11と、光出射部11から出射され空間S(図1参照)で反射した赤外光(反射光)を受光する受光部12とを備えている。また、ガス検出装置1は、反射光を受光部12に集光させるレンズ13を備えている。また、ガス検出装置1は、光出射部11から出射される赤外光の波長を調整するためのテストを行うテスト部15を備えている。また、ガス検出装置1は、光出射部11、受光部12およびテスト部15の制御を行う制御部20を備えている。
【0011】
本実施形態のガス検出装置1は、赤外光を出射する光出射部11と、光出射部11から出射され空間Sで反射した赤外光を受光する受光部12とが一体となっている。これにより、検出対象ガスを遠隔から検出することができる。
【0012】
光出射部11は、検出対象となる空間Sに赤外光を照射する照射部の一例であって、例えば、レーザダイオードにより構成される。光出射部11は、予め定められた波長範囲の赤外光を出射する。付言すると、本実施形態の光出射部11は、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークの強度が一酸化炭素の吸収ピークの強度に対し十分小さい波長範囲の赤外光を出射する。なお、光出射部11により出射される赤外光の波長については、後段にて詳細に説明する。
【0013】
光出射部11から出射された赤外光は、その一部が、テスト部15の後述するハーフミラー151を通過して、ガス検出装置1の外部へ照射される。また、光出射部11から出射された赤外光は、その一部が、ハーフミラー151により反射され、テスト部15の後述するテスト用セル152を通過して、後述するテスト用受光部153で受光される。
【0014】
受光部12は、例えば、フォトダイオードにより構成される。受光部12は、光出射部11から出射されて、空間Sに存在する壁や地面等の反射面Tで反射した赤外光(反射光)の一部を、レンズ13を介して受光する。また、受光部12は、受光した赤外光の強度に応じた電気信号を、制御部20の後述する検出部23に出力する。
【0015】
レンズ13は、例えばフレネルレンズにより構成され、光出射部11から出射され空間Sで反射した赤外光(反射光)を、受光部12の受光面に集光する。
【0016】
テスト部15は、上述したように、光出射部11から出射された赤外光の波長を調整するために用いられる。テスト部15は、光出射部11から出射された赤外光の一部を透過するとともに一部を反射するハーフミラー151を備えている。また、テスト部15は、内部に一酸化炭素が封入され、ハーフミラー151で反射された赤外光が通過するテスト用セル152を備えている。さらに、テスト部15は、テスト用セル152を通過した赤外光を受光するテスト用受光部153を備えている。テスト用受光部153は、例えばフォトダイオードからなり、受光した赤外光の強度に応じた電気信号を制御部20の後述する波長調整部25に出力する。
【0017】
制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)により構成されるコンピュータ装置である。CPUは、ROMや不図示の記憶装置等に記憶された各種プログラムをRAMにロードして実行することにより、制御部20の後述する各機能を実現する。RAMは、CPUの作業用メモリ等として用いられるメモリであり、ROMは、CPUが実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
【0018】
制御部20は、光出射部11による赤外光の出射を制御する出射制御部21を備えている。また、制御部20は、受光部12から出力された電気信号に基づいて、検出対象となる空間Sにおける検出対象ガスの存在を検出する検出部23を備えている。また、制御部20は、テスト部15のテスト用受光部153から出力された電気信号に基づいて、光出射部11から出射される赤外光の波長を調整する波長調整部25を備えている。また、制御部20は、検出部23による検出対象ガスの検出結果に応じて、検出対象となる空間Sに検出対象ガスが存在する旨を示す情報を出力する出力部27を備えている。
【0019】
出射制御部21は、光出射部11を制御して、予め定められた波長範囲の赤外光を出射させる。
出射制御部21は、光出射部11を制御して、予め定められた波長(以下、特定波長と表記する。)を中心として、予め定められた周波数(例えば10kHz)で予め定められた波長(例えば±数十pm)だけ変調させた赤外光を出射させる。付言すると、本実施形態では、出射制御部21による制御により、光出射部11から、特定波長を中心として上下に予め定められた幅を有する波長範囲の赤外光が出射される。
【0020】
付言すると、本実施形態では、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークの波長であって、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークの強度が一酸化炭素の吸収ピークの強度に対し十分小さい波長を、上述した特定波長としている。
出射制御部21は、この特定波長を中心として変調させる制御を光出射部11に行うことで、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークの強度が一酸化炭素の吸収ピークの強度に対し十分小さい波長範囲の赤外光を、光出射部11から出射させる。
【0021】
ここで、光出射部11がレーザダイオードからなる場合、光出射部11から出射される赤外光の波長は、光出射部11の温度および光出射部11に供給される電流値に応じて変化する。本実施形態の出射制御部21は、光出射部11から出射される赤外光の波長が予め定められた波長となるように、予め定められた周波数で、光出射部11の温度および光出射部11に供給される電流値を制御する。
【0022】
検出部23は、受光部12による受光結果から検出対象となる空間Sにおいて赤外光の吸収があることを認識し、空間Sにおける検出対象ガスの存在を検出する。
上述したように、検出対象となる空間Sに検出対象ガスが存在する場合と存在しない場合とで、受光部12にて受光される赤外光(反射光)の強度が変化し、受光部12から検出部23へ出力される電気信号が変化する。検出部23は、受光部12から電気信号を取得し、取得した電気信号に基づいて、検出対象となる空間Sにおける検出対象ガスの存在を検出する。
また、検出部23は、検出対象となる空間Sにおける検出対象ガスの存在として、例えば、検出対象ガスの濃度(ppm)と、空間Sに存在する検出対象ガスの厚みD(m)(図1参照)との積であるコラム密度(ppm・m)を算出する。
【0023】
具体的に説明すると、本実施形態の光出射部11は、上述したように、出射制御部21による制御に基づいて、予め定められた特定波長を中心として予め定められた周波数(例えば10kHz)で変調された赤外光(1倍波)を出射する。検出対象となる空間Sに検出対象ガスが存在する場合、光出射部11から出射された赤外光の一部が検出対象ガスに吸収されることで、光出射部11から出射された赤外光の2倍の周波数(例えば20kHz)を有する赤外光(2倍波)が生成する。そして、受光部12には、検出対象となる空間Sで反射した1倍波および2倍波が受光され、検出部23には、受光部12で受光された1倍波および2倍波に対応した電気信号が入力される。
本実施形態の検出部23は、受光部12から取得した電気信号における1倍波の成分と2倍波の成分との比率に基づいて、検出対象となる空間Sにおける検出対象ガスのコラム密度を算出する。なお、検出部23が受光部12から取得する電気信号が、受光部12による赤外光の受光結果の一例である。また、受光部12から取得した電気信号における1倍波の成分と2倍波の成分との比率が、空間Sにおける赤外光の吸収度合いの一例である。
【0024】
波長調整部25は、テスト部15のテスト用受光部153から電気信号を取得し、取得した電気信号に基づいて、光出射部11から出射される赤外光の波長を調整する。
上述したように、テスト部15のテスト用セル152には、一酸化炭素が封入されており、テスト用受光部153には、光出射部11から出射されテスト用セル152を通過した後の赤外光が受光される。付言すると、テスト用受光部153には、一酸化炭素により所定の波長を有する赤外光が吸収された後の赤外光が受光される。
【0025】
ここで、光出射部11から出射された赤外光の波長が、予め定められた特定波長を中心とした波長範囲からずれていない場合には、光出射部11から赤外光の一部がテスト用セル152に封入された一酸化炭素に吸収されることで、光出射部11から出射された赤外光の2倍波が生成する。
一方で、光出射部11から出射された赤外光の波長が、特定波長を中心とした波長範囲からずれている場合には、テスト用セル152に封入された一酸化炭素により吸収される赤外光が減少し、生成される2倍波が減少する。この場合、テスト用受光部153から出力された電気信号における2倍波の成分が減少する。
【0026】
波長調整部25は、テスト用受光部153から取得した電気信号における1倍波の成分と2倍波の成分とに基づいて、光出射部11から出射された赤外光の波長が、予め定められた特定波長を中心とした波長範囲からずれているか否かを判断する。そして、波長調整部25は、光出射部11から出射された赤外光の波長が特定波長を中心とした波長範囲からずれている場合には、光出射部11から出射される赤外光の波長が特定波長を中心とした波長範囲に一致するように、光出射部11の温度および光出射部11へ供給する電流値を算出し、出射制御部21に出力する。
出射制御部21は、波長調整部25から取得した温度および電流値に基づいて光出射部11を制御することで、光出射部11から予め定められた特定波長を中心とした波長範囲の赤外光が出射されるようにする。
【0027】
出力部27は、検出部23による検出結果に応じて、不図示の出力装置を介して、検出対象となる空間Sに検出対象ガスが存在する旨を示す情報を出力する。この例では、出力部27は、検出部23により算出された、検出対象となる空間Sにおける検出対象ガスのコラム密度が予め定められた基準値を超える場合に、検出対象ガスが存在する旨の情報を出力する。
【0028】
出力部27による出力態様は特に限定されない。出力部27は、例えば、出力装置の一例としてPCやタブレット端末等のコンピュータ装置の表示画面に対して、検出対象ガスが存在する旨のメッセージを表示させることができる。また、出力部27は、例えば、出力装置の一例としてガス検出装置1自身やガス検出装置1の外部に設けられた警告ランプ等を点灯させることで、検出対象ガスが存在する旨を知らせてもよい。また、出力部27は、例えば、出力装置の一例としてガス検出装置1やガス検出装置1の外部に設けられたスピーカ等を介して、音声により検出対象ガスが存在する旨を知らせてもよい。
【0029】
続いて、本実施形態のガス検出装置1において、光出射部11から出射される赤外光の波長について、詳細に説明する。
上述したように、本実施形態のガス検出装置1は、検出対象ガスとして、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを含む複数種類のガスを検出する。ガス検出装置1が検出する複数種類の検出対象ガスとしては、特に限定されないが、例えば、製鉄工場における製鉄工程で発生する副生ガスである、Bガス、CガスおよびLDガスが挙げられる。
【0030】
図3は、検出対象ガスの一例であるBガス、CガスおよびLDガスの組成の一例を示した図である。
図3に示すように、Bガス、CガスおよびLDガスは、いずれも一酸化炭素を含有している。また、Cガスは、一酸化炭素の他に、メタンを含有している。言い換えると、Cガスは、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスの一例である。なお、BガスおよびLDガスは、メタンを含有していない。
【0031】
ここで、検出対象となる空間Sに赤外光を照射して一酸化炭素を含有する複数種類のガスを検出するガス検出装置1では、空間Sに照射する赤外光の波長として、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含む波長範囲を選択する場合がある。このような場合、検出対象ガスの検出精度を高くする観点から、空間Sに照射する赤外光の波長として、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルが有する複数の吸収ピークのうち、吸収強度が高い吸収ピークの波長を上述の特定波長として、波長範囲を選択することが一般的である。
しかしながら、検出対象ガスとして、Cガスのように一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを含む複数種類のガスを検出しようとすると、選択した波長範囲によっては、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを検出することが困難になる場合がある。
【0032】
これに対し、本実施形態のガス検出装置1では、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分小さい波長範囲の赤外光を用いる。これにより、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを含む複数種類のガスを検出することを可能にしている。
【0033】
図4は、検出対象ガスの一例であるBガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルを示した図である。図4では、横軸が赤外線の波長、縦軸がそれぞれのガスによる赤外線の吸収強度を表している。なお、図4に示す各赤外吸収スペクトルは、濃度が互いに等しいBガス、CガスおよびLDガスを、共通する測定条件下で測定したものである。
図4に示すように、Bガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルは、それぞれ、複数の吸収ピークを有している。なお、本実施形態において、吸収ピークとは、波長が大きくなるに従い赤外吸収スペクトルの傾きが正から負へ変化し、吸収強度が極大値を取る点である。Bガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルが有するそれぞれの吸収ピークは、Bガス、CガスおよびLDガスが含有する各成分の赤外線の吸収特性に由来するものである。付言すると、Bガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルは、Bガス、CガスおよびLDガスが含有する一酸化炭素の赤外線の吸収特性に由来する吸収ピークを有する。
【0034】
ここで、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルは、例えば、波長2328.490nm(後述する図5参照)、2330.190nm(後述する図6参照)、2335.560nm、2337.416nm付近に、吸収強度が高い吸収ピークを有する。
まず、ガス検出装置1において、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークの波長の1つである2328.490nmを特定波長として、検出対象となる空間Sに赤外光を照射する場合を考える。
【0035】
図5は、図4のV部におけるBガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルを示した図であって、波長2328.490nm近傍の赤外吸収スペクトルを示した図である。
図5に示すように、BガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルは、波長2328.490nmに、一酸化炭素の赤外吸収特性に由来する吸収ピークを有している。一方で、図5に示すように、Cガスの赤外吸収スペクトルが有する吸収ピークは、BガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルが有する吸収ピークとは、ピーク位置が高波長側にずれている。付言すると、Cガスの赤外吸収スペクトルが有する吸収ピークは、波長2328.551nmに存在し、BガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルが有する吸収ピークに対して、波長が61pm大きい。
【0036】
ここで、上述したように、Cガスは、BガスおよびLDガスとは異なり、一酸化炭素の他にメタンを含有している。また、Cガスにおけるメタンの含有量は、一酸化炭素と比べて大きい。そして、メタンの赤外吸収スペクトルは、波長2328.551nm付近に吸収ピークを有する。
したがって、Cガスの赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークは、一酸化炭素だけでなくメタンの赤外吸収特性に由来するものであると推定される。
【0037】
そして、ガス検出装置1において、波長2328.490nmを特定波長として、検出対象となる空間Sに赤外光を照射した場合には、BガスおよびLDガスを検出することができる一方、Cガスを検出することは困難である。
付言すると、例えば、ガス検出装置1では、波長2328.490nmを特定波長とした場合、波長2328.490nmを中心として、予め定められた周波数(10kHz)で予め定められた波長(この例では169pm)変調させた赤外光(1倍波)を、光出射部11により出射する。
【0038】
検出対象となる空間SにBガスまたはLDガスが存在する場合、光出射部11から出射された赤外光(1倍波)がBガスまたはLDガスによって吸収されることで、2倍の周波数(20kHz)を有する赤外光(2倍波)が生成する。そして、検出部23は、受光部12から取得した電気信号における1倍波の成分と2倍波の成分とに基づいて、検出対象となる空間Sにおける検出対象ガスであるBガスまたはLDガスを検出することができる。
【0039】
一方、検出対象となる空間SにCガスが存在する場合、光出射部11から出射された赤外光(1倍波)は、Cガスによって一部吸収されるものの、光出射部11から出射される赤外光の中心波長である特定波長(2328.490nm)と、Cガスによる吸収ピークの波長(2328.551nm)とがずれているため、2倍波は生成しにくい。この場合、検出部23は、受光部12から取得した電気信号における1倍波の成分と2倍波の成分とに基づいて、検出対象となる空間Sにおける検出対象ガスであるCガスを検出することは困難である。
【0040】
続いて、ガス検出装置1において、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークの波長の1つである2330.190nmを特定波長として、検出対象となる空間Sに赤外光を照射する場合を考える。
【0041】
図6は、図4のVI部におけるBガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルを示した図であって、波長2330.190nm近傍の赤外吸収スペクトルを示した図である。
図6に示すように、Bガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルは、波長2330.190nmに、一酸化炭素の赤外吸収特性に由来する共通する吸収ピークを有している。付言すると、波長2330.190nmの近傍では、図5に示した例とは異なり、BガスまたはLDガスの吸収ピークと、Cガスとの吸収ピークとで、波長がずれていない。
【0042】
図7は、波長2330.190nm近傍の一酸化炭素およびメタンの赤外吸収スペクトルを示した図である。図7では、横軸が赤外線の波長、縦軸がそれぞれのガスによる赤外線の吸収強度を表している。なお、図7に示す各赤外吸収スペクトルは、濃度が互いに等しい一酸化炭素およびメタンを、共通する測定条件下で測定したものである。
図7に示すように、波長2330.190nmには、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークが存在する一方、メタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分に小さい。ここで、「メタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分に小さい」とは、一酸化炭素の他にメタンを含有する検出対象ガスの赤外吸収スペクトルにおいて、一酸化炭素に由来する吸収ピークが、メタンの赤外吸収特性によって、本来の吸収ピークの波長からずれたり、吸収ピークの形状に歪みが生じたりしない吸収強度を意味する。このような吸収強度としては、例えば、図7に示すように、メタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度の3分の1以下であることを意味し、メタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度の5分の1以下であることが好ましい。
【0043】
本実施形態のガス検出装置1では、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分に小さい波長2330.190nmを特定波長として、検出対象となる空間Sに赤外光を照射する。これにより、一酸化炭素を含有する複数種類のガスであるBガス、LDガスおよびCガスのいずれも検出することが可能となる。
【0044】
具体的には、本実施形態のガス検出装置1では、波長2330.190nmを特定波長とした場合、波長2330.190nmを中心として、予め定められた周波数(10kHz)で予め定められた波長(この例では169pm)変調させた赤外光(1倍波)が、光出射部11により出射される。
そして、検出対象となる空間SにBガス、CガスまたはLDガスが存在する場合、光出射部11から出射された赤外光(1倍波)が、Bガス、CガスまたはLDガスによって吸収されることで、2倍の周波数(20kHz)を有する赤外光(2倍波)が生成する。そして、検出部23は、受光部12から取得した電気信号における1倍波の成分と2倍波の成分とに基づいて、検出対象となる空間Sにおける検出対象ガスであるBガス、CガスまたはLDガスを検出することができる。
このように、本実施形態のガス検出装置1では、一酸化炭素を含有するBガスおよびLDガスに加えて、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスであるCガスを検出することができる。
【0045】
以上説明したように、本実施形態では、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピーク(例えば波長2330.190nmの吸収ピーク)を含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分小さい波長範囲(例えば波長2330.190nmを中心とした169pmの範囲)の赤外光を照射し、この波長範囲の赤外光の吸収に基づいて、一酸化炭素を含有するガスの存在を検出する。
これにより、一酸化炭素の他にメタンを含有するガスを含む複数種類のガスを検出することが可能となる。
【0046】
ここで、上述した実施形態のガス検出装置1では、光出射部11が出射する赤外光について、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分小さい波長範囲として、特定波長である2330.190nmを中心とした波長範囲を例示した。しかしながら、光出射部11が出射する赤外光の波長範囲は、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含まない波長範囲であれば、上記に限定されるものではない。
【0047】
例えば、図4に示すように、Bガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルは、上述した波長2330.190nmの他、2335.560nmおよび2337.416nmに、一酸化炭素の赤外吸収特性に由来し吸収強度が高い吸収ピークを共通して有している。また、2335.560nmおよび2337.416nmでは、メタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が、一酸化炭素の吸収強度に対し十分に小さい。
【0048】
ガス検出装置1は、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分小さい波長範囲として、2335.560nmまたは2337.416nmを含む波長範囲の赤外光を光出射部11が出射し、この波長範囲の赤外光の吸収に基づいて、検出対象ガスを検出してもよい。付言すると、ガス検出装置1は、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークを含み、且つメタンの赤外吸収スペクトルにおける吸収強度が一酸化炭素の吸収強度に対し十分小さい波長範囲として、特定波長である2335.560nmまたは2337.416nmを中心とした波長範囲を選択してもよい。
なお、2330.190nmを中心とした波長範囲が第1の波長範囲の一例であり、2335.560nmを中心とした波長範囲が第2の波長範囲の一例であり、2337.416nmを中心とした波長範囲が第3の波長範囲の一例である。
【0049】
また、ガス検出装置1において、光出射部11が出射する赤外光の波長範囲は、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける1500nm以上4000nm以下の吸収ピークを含む波長範囲であることが好ましい。
光出射部11が出射する赤外光の波長範囲に含まれる一酸化炭素の吸収ピークの波長が1500nm未満である場合、一酸化炭素による赤外光の吸収強度が小さい傾向があり、ガス検出装置1による検出対象ガスの検出精度が低くなるおそれがある。
また、光出射部11が出射する赤外光の波長範囲に含まれる一酸化炭素の吸収ピークの波長が4000nmを超える場合、一酸化炭素による赤外光の吸収強度が大きく、検出精度の低下はないものの、光出射部11として使用するレーザダイオード等の光源や受光部12として用いるフォトダイオード等に要するコストが高くなりやすい。
【0050】
また、ガス検出装置1において、光出射部11が出射する赤外光は、複数種類の検出対象ガスの赤外吸収スペクトルが共通して有する複数の吸収ピークのうち、他の吸収ピークと比較して形状の対称性が高い一の吸収ピークを含む波長範囲であることが好ましい。ここで、対象ガスの赤外吸収スペクトルが共通して有する吸収ピークは、一酸化炭素の赤外吸収特性に由来する吸収ピークである。
【0051】
上述したように、本実施形態のガス検出装置1では、一酸化炭素の赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークの波長を中心として、予め定められた周波数で波長を変調させた赤外光(1倍波)を出射し、この赤外光を吸収することによって生じる2倍波を用いて、検出対象ガスを検出する。本実施形態では、光出射部11が出射する赤外光の波長範囲に含まれる、検出外相ガスの赤外吸収スペクトルにおける吸収ピークの形状の対称性が高いほど、光出射部11から出射された赤外光(1倍波)が検出対象ガスに吸収されることによって、2倍波が生成されやすくなる。この結果、ガス検出装置1による検出対象ガスの検出精度が高くなるため、好ましい。
【0052】
ここで、本実施形態において、「吸収ピークの形状の対称性が高い」とは、対象となる吸収ピークの近傍のスペクトル形状が、吸収ピークの波長を中心として低波長側と高波長側とで一致または近似していることを意味する。また、本実施形態において、「吸収ピークの形状の対称性が高い」とは、対象となる吸収ピークの近傍のスペクトル形状が、吸収ピークの波長を中心として低波長側または高波長側に、肩ピーク等を含まないことを意味する。
図4に示した検出対象ガスの一例であるBガス、CガスおよびLDガスの赤外吸収スペクトルでは、一酸化炭素の赤外吸収特性に由来する波長2330.190nm、2335.560nmおよび2337.416nmの吸収ピークは、他の吸収ピークと比較して形状の対称性が高い。本実施形態のガス検出装置1では、2330.190nm、2335.560nmまたは2337.416nmを含む波長範囲の赤外光の吸収に基づいて検出対象ガスを検出することで、検出対象ガスの検出精度を高めることができる。
【0053】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した実施の形態に記載されたものに限定されない。
【符号の説明】
【0054】
1…ガス検出装置、11…光出射部、12…受光部、13…レンズ、15…テスト部、20…制御部、21…出射制御部、23…検出部、25…波長調整部、27…出力部、151…ハーフミラー、152…テスト用セル、153…テスト用受光部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7