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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024009526
(43)【公開日】2024-01-23
(54)【発明の名称】室外機
(51)【国際特許分類】
   F25B 43/00 20060101AFI20240116BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
F25B43/00 M
F25B1/00 311B
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022111116
(22)【出願日】2022-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡田 有二
(72)【発明者】
【氏名】松本 航平
(57)【要約】
【課題】設計上の制約を軽減することができる室外機を提供する。
【解決手段】室外機は、冷媒のうち液冷媒を貯留する複数のレシーバと、複数のレシーバの1つに接続され、1つのレシーバに冷媒を供給する供給管と、1つのレシーバと残りのレシーバとを連通させる連通管と、各レシーバから液冷媒を排出する排出管と、を備え、排出管は、各レシーバから排出される液冷媒を合流させる合流部と、合流部と各レシーバとを接続する複数の排出側接続管と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒のうち液冷媒を貯留する複数のレシーバと、
複数の前記レシーバの1つに接続され、前記1つのレシーバに前記冷媒を供給する供給管と、
前記1つのレシーバと残りの前記レシーバとを連通させる連通管と、
各前記レシーバから前記液冷媒を排出する排出管と、
を備え、
前記排出管は、
各前記レシーバから排出される前記液冷媒を合流させる合流部と、
前記合流部と各前記レシーバとを接続する複数の排出側接続管と、
を有する室外機。
【請求項2】
前記連通管は、上下方向に離間して複数設けられている請求項1に記載の室外機。
【請求項3】
前記レシーバは、3つ以上設けられるとともに、
前記連通管で連通される前記レシーバの組のうち異なる前記組に属する前記連通管同士は、上下方向で重なる位置に設けられている請求項1又は2に記載の室外機。
【請求項4】
前記供給管が接続された前記1つのレシーバに設けられ、前記冷媒のうちガス冷媒を前記レシーバから排出するガスインジェクション管と、
前記ガスインジェクション管が設けられた前記1つのレシーバに設けられ、前記1つのレシーバに貯留される前記液冷媒の液面を検出する液面検出部と、
前記ガスインジェクション管に設けられ、前記ガスインジェクション管内の前記ガス冷媒の流量を調節する制御弁と、
前記液面検出部の検出結果に基づいて、前記制御弁の開度を制御する制御装置と、
を備える請求項1又は2に記載の室外機。
【請求項5】
冷媒のうち液冷媒を貯留する複数のレシーバと、
各前記レシーバに前記冷媒を供給する供給管と、
各前記レシーバから前記液冷媒を排出する排出管と、
を備え、
前記供給管は、
前記冷媒を各前記レシーバに分配する分配部と、
前記分配部と各前記レシーバとを接続する複数の供給側接続管と、
を有し、
前記排出管は、
各前記レシーバから排出される前記液冷媒を合流させる合流部と、
前記合流部と各前記レシーバとを接続する複数の排出側接続管と、
を有する室外機。
【請求項6】
各前記レシーバに設けられ、前記冷媒のうちガス冷媒を前記レシーバから排出する複数のガスインジェクション管と、
前記レシーバに貯留される前記液冷媒の液面を検出する液面検出部と、
前記ガスインジェクション管に設けられ、前記ガスインジェクション管内の前記ガス冷媒の流量を調節する制御弁と、
前記液面検出部の検出結果に基づいて、前記制御弁の開度を制御する制御装置と、
を備える請求項5に記載の室外機。
【請求項7】
前記分配部は、水平方向に対して傾いて延びるように配置され、前記冷媒を前記液冷媒とガス冷媒とに気液分離して前記液冷媒を貯留する分配管であり、
前記分配管に設けられ、前記ガス冷媒を排出するガスインジェクション管と、
前記分配管に設けられ、前記貯留される前記液冷媒の液面を検出する液面検出部と、
を備える請求項5に記載の室外機。
【請求項8】
複数の前記レシーバを全て連通させる連通管を備える請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の室外機。
【請求項9】
前記連通管は、上下方向に離間して複数設けられている請求項8に記載の室外機。
【請求項10】
前記レシーバは、3つ以上設けられるとともに、
前記連通管で連通される前記レシーバの組のうち異なる前記組に属する前記連通管同士は、上下方向で重なる位置に設けられている請求項8に記載の室外機。
【請求項11】
複数の前記レシーバを全て連通させる連通管と、
複数の前記レシーバのうち一部の前記レシーバにそれぞれ設けられ、前記冷媒のうちガス冷媒を前記レシーバから排出するガスインジェクション管と、
前記ガスインジェクション管が設けられた一部の前記レシーバにそれぞれ設けられ、前記レシーバに貯留される前記液冷媒の液面を検出する液面検出部と、
前記ガスインジェクション管に設けられ、前記ガスインジェクション管内の前記ガス冷媒の流量を調節する制御弁と、
前記液面検出部の検出結果に基づいて、前記制御弁の開度を制御する制御装置と、
を備える請求項5に記載の室外機。
【請求項12】
複数の前記レシーバのうち前記ガスインジェクション管が設けられた一部の前記レシーバの上端は、他の前記レシーバの上端よりも上方に位置する請求項11に記載の室外機。
【請求項13】
複数の前記レシーバのうち前記ガスインジェクション管が設けられた一部の前記レシーバは、他の前記レシーバよりも上下方向に長い請求項12に記載の室外機。
【請求項14】
上下方向の長さが最長の前記レシーバの上下方向の長さと、上下方向の長さが最短の前記レシーバの上下方向の長さと、の差は、0mm以上800mm以下である請求項11または請求項12に記載の室外機。
【請求項15】
前記連通管は、上下方向に離間して複数設けられている請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の室外機。
【請求項16】
前記レシーバは、3つ以上設けられるとともに、
前記連通管で連通される前記レシーバの組のうち異なる前記組に属する前記連通管同士は、上下方向で重なる位置に設けられている請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の室外機。
【請求項17】
最長の前記供給側接続管の長さと最短の前記供給側接続管の長さとの差は、0mm以上800mm以下であり、
最長の前記排出側接続管の長さと最短の前記排出側接続管の長さとの差は、0mm以上800mm以下である請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、室外機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、冷媒のレシーバとして機能する複数のタンク等を備えた冷凍サイクルが開示されている。各レシーバは、冷媒の上流側から順番に直列に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-204454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、CO冷媒のような高圧冷媒を使用する場合、例えばコンデンサからエバポレータに向かう中圧の冷媒が供給される中圧レシーバは、十分な耐圧設計が必要となる。このようなレシーバを大型化するには、製造コストや取扱い等の観点から、設計上の制約が厳しくなる場合があった。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、設計上の制約を軽減することができる室外機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示に係る室外機は、冷媒のうち液冷媒を貯留する複数のレシーバと、複数の前記レシーバの1つに接続され、前記1つのレシーバに前記冷媒を供給する供給管と、前記1つのレシーバと残りの前記レシーバとを連通させる連通管と、各前記レシーバから前記液冷媒を排出する排出管と、を備え、前記排出管は、各前記レシーバから排出される前記液冷媒を合流させる合流部と、前記合流部と各前記レシーバとを接続する複数の排出側接続管と、を有する。
【0007】
本開示に係る室外機は、冷媒のうち液冷媒を貯留する複数のレシーバと、各前記レシーバに前記冷媒を供給する供給管と、各前記レシーバから前記液冷媒を排出する排出管と、を備え、前記供給管は、前記冷媒を各前記レシーバに分配する分配部と、前記分配部と各前記レシーバとを接続する複数の供給側接続管と、を有し、前記排出管は、各前記レシーバから排出される前記液冷媒を合流させる合流部と、前記合流部と各前記レシーバとを接続する複数の排出側接続管と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の室外機によれば、設計上の制約を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の第一実施形態に係る冷媒回路を示す図である。
図2】本開示の第一実施形態に係る中圧回路を示す図である。
図3】本開示の第一実施形態の変形例に係る中圧回路を示す図である。
図4】本開示の第二実施形態に係る中圧回路を示す図である。
図5】本開示の第二実施形態の第一変形例に係る中圧回路を示す図である。
図6】本開示の第二実施形態の第二変形例に係る中圧回路を示す図である。
図7】本開示の第三実施形態に係る中圧回路を示す図である。
図8】本開示の第四実施形態に係る中圧回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第一実施形態>
(冷凍装置)
以下、本開示の第一実施形態に係る室外機1を備えた冷凍装置100について、図1図2を参照して説明する。冷凍装置100は、例えば冷凍倉庫等に用いられる。
図1に示すように、冷凍装置100は、室外機1と、室内機2と、を備える。
【0011】
室外機1は、第1ユニット3と、第2ユニット4と、を備えたコンデンシングユニットである。第1ユニット3は、圧縮部10と、中間熱交換器13と、中圧回路20と、ガスインジェクション回路30と、アキュムレータ40と、制御装置6と、を備える。第2ユニット4は、コンデンサ5を備える。室内機2は、利用側の熱交換器として機能するエバポレータ7を備える。
本実施形態の冷媒回路は、圧縮部10、中間熱交換器13、中圧回路20、アキュムレータ40、コンデンサ5及びエバポレータ7、それらを接続する配管や制御弁35等を含んで構成される。
【0012】
圧縮部10は、冷媒を圧縮し、圧縮した高温高圧の冷媒を冷媒回路に供給する。冷媒には、例えばCOが用いられる。圧縮部10は、二段圧縮式に構成される。圧縮部10は、第1圧縮機11と、第2圧縮機12と、を有する。第1圧縮機11と第2圧縮機12とは、直列に接続される。第1圧縮機11が低段圧縮要素であり、第2圧縮機12が高段圧縮要素である。
【0013】
以下、冷媒の流通方向を単に「流通方向」と称する。流通方向のうち、第1圧縮機11を最も上流とし、流通方向の上流を単に「上流」、流通方向の下流を単に「下流」と称する。
第1圧縮機11には、第1吸入管11a及び第1吐出管11bが接続される。第2圧縮機12には、第2吸入管12a及び第2吐出管12bが接続される。第1吐出管11bと第2吸入管12aとは、中間流路14によって接続される。
【0014】
中間流路14には、中間熱交換器13が設けられている。すなわち、中間熱交換器13は、流通方向で第1圧縮機11と第2圧縮機12との間に設けられている。中間熱交換器13は、第1圧縮機11から吐出された冷媒を冷却して第2圧縮機12に供給する冷却器として機能する。
第2圧縮機12に供給された冷媒は、第2吐出管12bを通じて吐出される。第2吐出管12bには、ガス管15が接続される。第2圧縮機12から吐出された高温高圧の冷媒は、ガス管15を流れる。
【0015】
ガス管15を流れる冷媒は、第1接続配管4aを通じて、外部の第2ユニット4内のコンデンサ5に供給される。コンデンサ5は、冷媒を凝縮するガスクーラとして機能する。コンデンサ5に供給された冷媒は、不図示のファンによって送り込まれる空気との熱交換により凝縮される。CO冷媒の場合は冷却される。
【0016】
コンデンサ5で冷却あるいは凝縮された冷媒は、第2接続配管4bを通じて、第1ユニット3内の気液二相管16に戻される。図2に示すように、気液二相管16を流れる冷媒は、気液二相管16に設けられた第1膨張弁17によって膨張される。CO冷媒の場合は、例えば6Mpa程度の中圧に降圧される。第1膨張弁17を通過した気液二相状態の冷媒は、中圧回路20に供給される。中圧回路20は、供給管22と、レシーバ21と、排出管23と、を備える。
【0017】
(供給管)
供給管22は、分配部22aと、供給側接続管22bと、を備える。分配部22aは、気液二相管16の第1膨張弁17よりも下流側に接続されるヘッダー管である。分配部22aには、3つの排出口が設けられている。分配部22aの3つの排出口には、それぞれ供給側接続管22bが接続されている。
【0018】
供給側接続管22bは、計3本設けられている。3本の供給側接続管22bは、全て長さが等しくなるように形成されている。具体的には、最長の供給側接続管22bの長さと最短の供給側接続管22bの長さとの差は、0mm以上800mm以下である。各供給側接続管22bには、レシーバ21が1つずつ接続される。
【0019】
(レシーバ)
レシーバ21は、計3つ設けられている。各レシーバ21は、同形状に形成され、大きさも等しい。レシーバ21は、胴部21aと、鏡板21bと、を有する圧力容器である。胴部21aは、軸線方向が上下方向と一致する円筒状に形成されている。鏡板21bは、胴部21aの軸線方向両端部に設けられている。鏡板21bは、胴部21aから離間するに従い胴部21aの軸線方向外側に張り出すドーム状に形成されている。また、レシーバ21の上方には、上述した中間熱交換器13等の他の機器が配置される。
【0020】
第1膨張弁17で膨張された気液二相状態の冷媒は、分配部22aで各レシーバ21に分配され、各供給側接続管22bを通じて各レシーバ21に供給される。各レシーバ21は、気液二相状態の冷媒を、気相の冷媒であるガス冷媒と液相の冷媒である液冷媒とに分離し、液冷媒を貯留する。各レシーバ21には、内部に貯留される液冷媒の液面を検出する液面検出部33が設けられている。
【0021】
(ガスインジェクション回路)
各レシーバ21に設けられた液面検出部33は、レシーバ21内のガス冷媒を圧縮部10に戻すガスインジェクション回路30を構成する。ガスインジェクション回路30は、ガスインジェクション管32と、制御弁35と、液面検出部33と、を備える。
【0022】
(ガスインジェクション管)
ガスインジェクション管32は、ガス冷媒をレシーバ21から排出する。ガスインジェクション管32は、各レシーバ21に設けられている。すなわち、ガスインジェクション管32は、全てのレシーバ21に1本ずつ設けられている。ガスインジェクション管32とレシーバ21との接続部は、レシーバ21の上部であって、レシーバ21と供給管22との接続部よりも下方に設けられている。各ガスインジェクション管32には、ストレーナ34が設けられている。各ガスインジェクション管32は、下流側で合流し、第2圧縮機12の中圧部に接続される。ガスインジェクション管32を流れるガス冷媒は、ストレーナ34を通って、第2圧縮機12に戻される。
【0023】
(制御弁)
制御弁35は、各ガスインジェクション管32に設けられている。制御弁35は、ガスインジェクション管32内のガス冷媒の流量を調節する電磁式の制御弁35である。
液面権主部は、レシーバ21の上部であって、レシーバ21とのガスインジェクション管32との接続よりも下方に設けられている。液面検出部33は、接触により液冷媒の液面を検出するレベルスイッチである。レベルスイッチは、液面を検出すると、制御装置6(図1参照)に液面の上昇を示す信号を送信する。
【0024】
(制御装置)
制御装置6は、液面検出部33の検出結果に基づいて、制御弁35の開度を調整する。本実施形態では、制御装置6は、レベルスイッチからの信号に基づいて、制御弁35の開閉を切り替える。
制御装置6は、制御弁35だけでなく、不図示の各センサや圧縮部10、各種弁と接続されている。制御装置6は、各センサによる計測値を取得し、圧縮部10の回転数や各種弁の開閉を調整し、室外機1を運転する。
【0025】
(排出管)
排出管23は、レシーバ21から液冷媒を排出する。排出管23は、各レシーバ21の下部に接続されている。排出管23は、排出側接続管23bと、合流部23aと、を備える。
【0026】
供給側接続管22bは、各レシーバ21の下部に1本ずつ設けられている。すなわち、排出側接続管23bは、計3本設けられている。3本の排出側接続管23bは、全て長さが等しくなるように形成されている。具体的には、最長の排出側接続管23bの長さと最短の排出側接続管23bの長さとの差は、0mm以上800mm以下である。
合流部23aは、3本の排出側接続管23bに接続されるヘッダー管である。合流部23aには、液管36が接続される。
【0027】
各レシーバ21内の液冷媒は、排出管23を通って、液管36に排出される。液管36には、不図示の過冷却熱交換器が設けられている。液管36を流れる冷媒は、過冷却熱交換器で冷却され、第3接続配管2aを通って、室内機2に供給される。
【0028】
室内機2は、第2膨張弁8と、エバポレータ7と、を備えるユニットクーラである。室内機2に供給された冷媒は、第2膨張弁8で減圧され、エバポレータ7において熱交換を行い、対象物を冷却する。熱交換後の冷媒は、第4接続配管2bを通じて室外機1に戻る。
【0029】
第4接続配管2bは、室外機1内の戻り配管41に接続される。第4接続配管2bを流れる冷媒は、戻り配管41を通じてアキュムレータ40に供給される。アキュムレータ40は、第1吸入管11aを介して第1圧縮機11に接続される。アキュムレータ40は、第1圧縮機11に供給される冷媒の気液分離を行う。アキュムレータ40で気相だけが抽出されたガス冷媒は、第1圧縮機11の吸入側に供給される。
【0030】
(作用効果)
ところで、レシーバ21の上方に中間熱交換器13等の他の機器が配置される場合、レシーバ21を大型化するには、レシーバ21を径方向に大型化しなければならない。レシーバ21が所定の容積以下の場合、予め管状に形成された管材を用いてレシーバ21の胴部21aを製造することができる。しかしながら、レシーバ21が所定の容積以上の場合、複数の平板をプレス成形によりロールし、溶接する等して胴部21aを製造する必要がある。また、レシーバ21が大型化する程、レシーバ21の鏡板21bが肉厚化するため、鏡板21bの加工に大型のプレス機が必要となる。このため、レシーバ21を大型化すると、製造コストが増大してしまう。
【0031】
これに対し、本実施形態の室外機1では、中圧回路20において、複数のレシーバ21と、各レシーバ21に冷媒を供給する供給管22と、各レシーバ21から液冷媒を排出する排出管23と、を備える。供給管22は、冷媒を各レシーバ21に分配する分配部22aを有する。これにより、複数のレシーバ21に液冷媒を分配できる。このため、レシーバ21が1つしか設けられていない場合と比較して、各レシーバ21を小型化することができる。このため、既製品の管材を用いて各レシーバ21を製造できるので、レシーバ21を容易に製造することができる。また、鏡板21bを小型化することができるので、大型のプレス機を用いる必要がなくなる。したがって、本実施形態によれば、製造コストを低減させることができる。
【0032】
また、レシーバ21を小型化することができるので、各種機器や配管が存在する室外機1内において、レシーバ21の配置を調整することが容易となり、各レシーバ21は軽量化される。これにより、レシーバ21の取扱い、いわゆるハンドリングが容易となる。また、各レシーバ21が軽量化されるので、レシーバ21の重量を支持するために必要な強度を容易に確保することができる。
また、各レシーバ21は、分配部22a及び供給側接続管22bと、合流部23a及び排出側接続管23bとによって、1つのユニットとされている。これにより、レシーバ21の取扱いがより一層容易となる。
よって、製造コストや取扱い等の観点から、設計上の制約を軽減することができる。
【0033】
本実施形態の室外機1では、各レシーバ21にガスインジェクション管32が設けられている。これにより、各レシーバ21で、貯留される液冷媒の液面の高さを揃えることができる。したがって、レシーバ21ごとに冷媒の気液分離を管理することができるので、制御性を向上させることができる。
また、室外機1は、レシーバ21に貯留される液冷媒の液面を検出する液面検出部33と、ガスインジェクション管32内のガス冷媒の流量を調節する制御弁35と、液面検出部33の検出結果に基づいて、ガスインジェクション管32内の制御弁35の開度を制御する制御装置6と、を備える。これにより、冷媒の気液分離を自動化することができるので、冷媒の気液分離を容易に管理することができる。
また、液面検出部33は、各レシーバ21に1つずつ設けられている。これにより、各レシーバ21の冷媒の気液分離の管理を容易に行うことできる。
【0034】
本実施形態の室外機1では、最長の供給側接続管22bの長さと最短の供給側接続管22bの長さとの差は、0mm以上800mm以下であり、最長の排出側接続管23bの長さと最短の排出側接続管23bの長さとの差は、0mm以上800mm以下である。これにより、複数のレシーバ21間で、冷媒の供給時及び液冷媒の排出時における圧力損失に差が生じることを抑制することができる。これにより、各レシーバ21で、貯留される液冷媒の液面が揃いやすくなるので、レシーバ21ごとの冷媒の気液分離の管理を容易に行うことできる。したがって、制御性を向上させることができる。
【0035】
<第一実施形態の変形例>
図3を参照して、第一実施形態の変形例について説明する。第一実施形態では、レシーバ21は3つ設けられていたのに対し、この変形例では、レシーバ21は2つ設けられている。
【0036】
<第二実施形態>
以下、本開示の第二実施形態に係る室外機1Aについて、図4を参照して説明する。第二実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。第二実施形態の室外機1Aは、中圧回路20Aに各レシーバ21を連通させる連通管31をさらに備える。
【0037】
図4に示すように、中圧回路20Aには、レシーバ21が複数設けられている。本実施形態では、中圧回路20A内のレシーバ21の個数は、2個である。
連通管31は、中圧回路20A内の全てのレシーバ21を連通させる。連通管31の内径は、例えば22.22mmである。液面検出部33は、複数のレシーバ21のうち1つのレシーバ21にのみ設けられている。
【0038】
(作用効果)
本実施形態の室外機1Aでは、連通管31により、全てのレシーバ21間で液冷媒を流動可能とすることができる。したがって、各レシーバ21に貯留される液冷媒の液面の高さを揃えることができる。よって、液冷媒の液面の高さを容易に管理することができるので、制御性を向上させることができる。
また、複数のレシーバ21は連通管31によって連通されているため、複数のレシーバ21間でガス冷媒が移動可能となる。これにより、複数のレシーバ21が均圧化される。
【0039】
また、各レシーバ21にガスインジェクション管32が設けられて、なおかつ、全てのレシーバ21を連通させる連通管31が設けられていることにより、各レシーバ21で液冷媒の液面の高さに差が生じる蓋然性を極めて低くすることができる。これにより、複数のレシーバ21のうち1つのレシーバ21に液面検出部33を設けるだけで、液冷媒の液面の高さを十分に管理することができる。したがって、全てのレシーバ21に液面検出部33を設ける場合と比較して、室外機1を簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0040】
<第二実施形態の第一変形例>
図5を参照して、第二実施形態の第一変形例について説明する。
図5に示すように、本変形例の室外機1Bでは、中圧回路20B内のレシーバ21の個数は、3個である。各レシーバ21の上下方向の長さは等しい。具体的には、上下方向の長さが最長のレシーバ21の上下方向の長さと、上下方向の長さが最短のレシーバ21の上下方向の長さと、の差は、0mm以上800mm以下である。さらに、本実施形態では、各レシーバ21は、同形状に形成され、大きさも等しい。3つのレシーバ21のうち1つのレシーバ21にのみガスインジェクション管32が設けられ、ガスインジェクション管32が設けられるレシーバ21にのみ液面検出部33が設けられている。
本変形例のガスインジェクション管32は、流通方向の中間部において2本に分岐している。分岐した各ガスインジェクション管32には、ストレーナ34と制御弁35とが1つずつ設けられている。
【0041】
連通管31は、複数設けられている。各レシーバ21は、複数のレシーバ21のうちいずれか2つのレシーバ21を連通させて、1つのレシーバ21の組を形成する。レシーバ21の各組において、連通管31は上下方向に離間して2本設けられている。上下方向に離間した2本の連通管31のうち、上方の連通管31は、主にレシーバ21間のガス冷媒の移動のために機能し、下方の連通管31は、主にレシーバ21間の液冷媒の移動のために機能する。異なる組に属する連通管31同士は、上下方向で重なる位置に設けられている。すなわち、異なる組に属する上方の連通管31同士が上下方向で重なる位置に設けられ、異なる組に属する下方の連通管31同士が上下方向で重なる位置に設けられている。
【0042】
(作用効果)
本変形例では、全てのレシーバ21を連通させる連通管31が設けられていることにより、各レシーバ21で液冷媒の液面の高さに差が生じる蓋然性を低くすることができる。これにより、ガスインジェクション管32が設けられたレシーバ21にのみ液面検出部33が設けるだけで、液冷媒の液面の高さを十分に管理することができる。したがって、全てのレシーバ21にガスインジェクション管32及び液面検出部33を設ける場合と比較して、室外機1を簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0043】
本変形例では、連通管31は、上下方向に離間して複数設けられている。これにより、冷媒貯留の早期段階で各レシーバ21に貯留される液面の高さを揃えることができる。したがって、液冷媒の高さの管理をより一層容易に行うことができるので、制御性をより一層向上させることができる。
【0044】
本変形例では、異なるレシーバ21の組に属する連通管31同士は、上下方向で重なる位置に設けられている。これにより、全てのレシーバ21で、液冷媒が他のレシーバ21への流動を開始する液面の高さを揃えることができる。したがって、レシーバ21の個数によらず、液冷媒の高さの管理をより一層容易に行うことができるので、制御性をより一層向上させることができる。
【0045】
本変形例では、上下方向の長さが最長のレシーバ21の上下方向の長さと、上下方向の長さが最短のレシーバ21の上下方向の長さと、の差は、0mm以上800mm以下である。これにより、複数のレシーバ21間で、許容できる液冷媒の高さを揃えることができる。したがって、レシーバ21に貯留される液冷媒の液面の高さをより一層容易に管理することができるので、制御性をより一層向上させることができる。
【0046】
なお、本変形例では、連通管31によって連通されるレシーバ21の各組に、連通管31が2本ずつ設けられている場合について説明したが、これに限られず、レシーバ21の各組に、連通管31は3本以上設けられていてもよい。
【0047】
なお、本変形例では、3つのレシーバ21のうち1つのレシーバ21にのみガスインジェクション管32が設けられている場合について説明したが、これに限られず、2つ以上の一部のレシーバ21にそれぞれガスインジェクション管32が設けられていてもよい。この場合、ガスインジェクション管32が設けられる各レシーバ21に1つずつ液面検出部33が設けられる。
【0048】
<第二実施形態の第二変形例>
図6を参照して、第二実施形態の第二変形例について説明する。
図6に示すように、本変形例の室外機1Cの中圧回路20Cでは、3つのレシーバ21のうちガスインジェクション管32が設けられた1つのレシーバ21は、他のレシーバ21よりも例えば100mm浮かせて配置されている。すなわち、3つのレシーバ21のうちガスインジェクション管32が設けられた1つのレシーバ21の上端は、他のレシーバ21の上端よりも上方に位置する。これにより、ガスインジェクション管32が設けられたレシーバ21の上方にガス冷媒が充填される空間を残すことができる。このため、ガスインジェクション管32が設けられていない他のレシーバ21の全ての容量を液冷媒の貯留に活用することができる。
【0049】
<第二実施形態の第三変形例>
ここで第二実施形態の室外機1Cの第三変形例として、上述した第二変形例におけるガスインジェクション管32が設けられた1つのレシーバ21が、他のレシーバ21よりも上下方向に長くなるように形成されたものを採用してもよい。これにより、ガスインジェクション管32が設けられた一部のレシーバ21の容量を増大することができる。
【0050】
<第三実施形態>
以下、本開示の第三実施形態に係る室外機1Dについて、図7を参照して説明する。第三実施形態では、上述した各実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。第三実施形態の室外機1Dの中圧回路20Dでは、分配部22aで冷媒の気液分離を行う。
【0051】
分配部22aは、冷媒を液冷媒とガス冷媒とに気液分離して液冷媒を貯留する分配管22a1である。分配管22a1は、一方向に延びるように形成されている。分配管22a1は。水平方向に対して傾いて延びるように配置されている。ガスインジェクション管32は、分配管22a1に接続される。ガスインジェクション管32と分配管22a1との接続部は、供給側接続管22bと分配管22a1との接続部よりも上方に配置されている。液面検出部33は、分配管22a1に設けられている。液面検出部33は、供給側接続管22bと分配管22a1との接続部よりも上方かつガスインジェクション管32と分配管22a1との接続部よりも下方に設けられている。
【0052】
(作用効果)
本実施形態では、レシーバ21よりも上流側の分配部22aで冷媒の気液分離を行うことができる。これにより、レシーバ21の容量をすべて液冷媒の貯留に活用することができるので、各レシーバ21にガス冷媒が充填される空間を設ける必要がなくなる。したがって、各レシーバ21をより一層小型化することができるので、設計上の制約をより一層軽減することができる。
【0053】
また、分配部22aは、一方向に延びる分配管22a1である。これにより、例えばレシーバ21の上方に中間熱交換器13等の他の機器が配置される場合であっても、レシーバ21と他の機器のとの間の比較的狭いスペースに冷媒を気液分離するための機構を設けることができる。したがって、設計上の制約をより一層軽減することができる。
また、分配管22a1は、水平方向に対して傾いて配置されている。これにより、分配管22a1が水平方向に沿って配置される場合と比較して、液面検出部33が液冷媒の液面を検出するタイミングを遅らせることができるので、分配管22a1の容量をより多く活用することができる。
【0054】
なお、本実施形態では、分配部22aは分配管22a1であるとしたが、これに限られず、分配部22aは、貯留用の補助タンクであってもよい。
【0055】
<第四実施形態>
以下、本開示の第四実施形態に係る室外機1Eについて、図8を参照して説明する。第四実施形態では、上述した各実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。第四実施形態の室外機1Eの中圧回路20Eでは、1本の供給管22によって、複数のレシーバ21のうち1つのレシーバ21に冷媒が直接供給される。
【0056】
図8に示すように、本実施形態の室外機1Eは、中圧回路20Eと、ガスインジェクション回路30と、制御装置6(図1参照)と、を備える。中圧回路20Eは、レシーバ21と、供給管22と、連通管31と、排出管23と、を備える。
【0057】
レシーバ21は、複数(本実施形態では計3つ)設けられている。全てのレシーバ21は、同形状に形成され、大きさも等しく、同じ上下方向位置に配置されている。
【0058】
供給管22は、複数のレシーバ21のうち1つのレシーバ21に1本設けられている。供給管22は、気液二相管16とレシーバ21とを接続している。
【0059】
連通管31は、複数のレシーバ21間に設けられている。連通管31は、上下方向に離間して複数設けられている。連通管31で連通されるレシーバ21の組のうち異なるレシーバ21の組に属する連通管31同士は、上下方向で重なる位置に設けられている。
【0060】
また、連通管31は、隣り合うレシーバ21同士を接続し、供給管22が接続された1つのレシーバ21と残りのレシーバ21とを連通させている。本実施形態では、隣り合うレシーバ21の組毎に、連通管31は上下に1本ずつ、計2本設けられている。上下に配置された2本の連通管31のうち、上方の連通管31は、主にレシーバ21間のガス冷媒の移動のために機能し、下方の連通管31は、主にレシーバ21間の液冷媒の移動のために機能する。
【0061】
排出管23は、各レシーバ21から液冷媒を排出する。排出管23は、合流部23aと、排出側接続管23bと、を有する。合流部23aは、各レシーバ21から排出される液冷媒を合流させる。排出側接続管23bは、各レシーバ21に1本ずつ設けられている。排出側接続管23bは、合流部23aと各レシーバ21とを接続している。
【0062】
ガスインジェクション回路30は、ガスインジェクション管32と、制御弁35と、液面検出部33と、を備える。
ガスインジェクション管32は、供給管22が接続された1つのレシーバ21に設けられている。ガスインジェクション管32は、冷媒のうちガス冷媒をレシーバ21から排出する。
【0063】
液面検出部33は、ガスインジェクション管32が設けられた1つのレシーバ21に設けられている。液面検出部33は、レシーバ21の鏡板21bに設けられ、供給管22とレシーバ21との接続部よりも下方に位置している。液面検出部33は、1つのレシーバ21に貯留される液冷媒の液面を検出する。
【0064】
制御弁35は、ガスインジェクション管32に設けられ、ガスインジェクション管32内のガス冷媒の流量を調節する。
【0065】
制御装置6は、液面検出部33の検出結果に基づいて、制御弁35の開度を制御する。
【0066】
(作用効果)
本実施形態の室外機1Eでは、複数のレシーバ21のうち液面検出部33が設けられた1つのレシーバ21に供給管22から冷媒が直接供給される。レシーバ21内に供給された冷媒のうちガス冷媒は、連通管31を通じて他のレシーバ21に分配される。これにより、複数のレシーバ21が均圧化される。ガス冷媒は、ガスインジェクション管32を通ってレシーバ21外に引き出される。
【0067】
また、レシーバ21内に供給された冷媒のうち液冷媒は、レシーバ21内に一時的に貯留され、排出管23を通って下流側に移送される。レシーバ21内に貯留された液冷媒が下方の連通管31の高さまで到達すると、連通管31を通って他のレシーバ21内に供給される。
このようにして、複数のレシーバ21に冷媒がバランスよく分配される。
【0068】
本実施形態では、室外機1Eは、冷媒のうち液冷媒を貯留する複数のレシーバ21と、複数のレシーバ21の1つに接続され、1つのレシーバ21に冷媒を供給する供給管22と、1つのレシーバ21と残りのレシーバ21とを連通させる連通管31と、各レシーバ21から液冷媒を排出する排出管23と、を備え、排出管23は、各レシーバ21から排出される液冷媒を合流させる合流部23aと、合流部23aと各レシーバとを接続する複数の排出側接続管23bと、を有する。
【0069】
これにより、1つのレシーバ21に液冷媒を貯留しつつ、複数のレシーバ21でガス冷媒を分配することができる。このため、レシーバ21が1つしか設けられていない場合と比較して、各レシーバ21を小型化することができる。よって、本実施形態によれば、装置全体として製造コストを低減させることができるとともに、レシーバ21の取扱い、いわゆるハンドリングが容易となる。よって、製造コストや取扱い等の観点から、設計上の制約を軽減することができる。
【0070】
本実施形態では、連通管31は、上下方向に離間して複数設けられている。
【0071】
これにより、主に下方の連通管31によって冷媒貯留の早期段階で各レシーバ21に貯留される液面の高さを揃えることができる。したがって、液冷媒の高さの管理を容易に行うことができるので、制御性を向上させることができる。また、主に上方の連通管31によってレシーバ21間でガス冷媒を移動させることができる。
【0072】
本実施形態では、レシーバ21は、3つ設けられている。さらに、連通管31で連通されるレシーバ21の組のうち異なるレシーバ21の組に属する連通管31同士は、上下方向で重なる位置に設けられている。
【0073】
これにより、全てのレシーバ21で、液冷媒が他のレシーバ21への流動を開始する液面の高さを揃えることができる。したがって、レシーバ21の個数によらず、液冷媒の高さの管理をより一層容易に行うことができるので、制御性をより一層向上させることができる。
【0074】
本実施形態では、室外機1Eは、供給管22が接続された1つのレシーバ21に設けられ、冷媒のうちガス冷媒をレシーバ21から排出するガスインジェクション管32と、ガスインジェクション管32が設けられた1つのレシーバ21に設けられ、1つのレシーバ21に貯留される液冷媒の液面を検出する液面検出部33と、ガスインジェクション管32に設けられ、ガスインジェクション管32内のガス冷媒の流量を調節する制御弁35と、液面検出部33の検出結果に基づいて、制御弁35の開度を制御する制御装置6と、を備える。
【0075】
これにより、全てのレシーバ21にガスインジェクション管32及び液面検出部33を設ける場合と比較して、室外機1Eを簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0076】
なお、本実施形態では、隣り合うレシーバ21の組毎に、連通管31が上下に1本ずつ計2本設けられているとしたが、これに限られない。隣り合うレシーバ21の組毎に、連通管31は1本のみ設けられ、例えば2本の連通管31のうち下方の連通管31は設けられていなくてもよい。
【0077】
なお、本実施形態では、全てのレシーバ21は、同形状に形成され、大きさも等しく、同じ上下方向位置に配置されているとしたが、これに限られない。例えば、複数のレシーバ21の形状は、それぞれ異なっていてもよい。また、複数のレシーバ21のうちガスインジェクション管32が設けられたレシーバ21は、他のレシーバ21よりも上下方向に長くてもよい。また、複数のレシーバ21のうちガスインジェクション管32が設けられたレシーバ21の上端は、他のレシーバ21の上端よりも上方に位置するように、複数のレシーバ21が配置されていてもよい。
また、レシーバ21の個数は、適宜変更可能である。
【0078】
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。上記各実施形態、及び各変形例を適宜組み合わせてもよい。
なお、上記実施形態では、冷凍装置100は、冷凍倉庫等に用いられるとしたが、これに限られず、冷凍装置100は、オフィスビルや商業施設、工場等の空調に用いられてもよい。
なお、上記実施形態では、冷媒には、例えば、COが用いられるとしたが、これに限られず、冷媒には、例えば、プロパンガスやブタン、プロピレン等が用いられてもよい。
【0079】
なお、上記実施形態では、中圧回路20,20A,20B,20C,20D、20E内のレシーバ21の個数は、2個または3個であるとしたが、これに限られず、4個以上であってもよい。
【0080】
なお、室外機1A,1Dにおいて、連通管31は、上下方向に離間して複数設けられていてもよい。また、室外機1A,1Dにおいて、レシーバ21は、3つ以上設けられるとともに、連通管31で連通されるレシーバ21の組のうち異なる組に属する連通管31同士は、上下方向で重なる位置に設けられていてもよい。
【0081】
<付記>
各実施形態に記載の室外機1,1A,1B,1C,1D,1Eは、例えば以下のように把握される。
【0082】
(1)第1の態様に係る室外機1Eは、冷媒のうち液冷媒を貯留する複数のレシーバ21と、複数の前記レシーバ21の1つに接続され、前記1つのレシーバ21に前記冷媒を供給する供給管22と、前記1つのレシーバ21と残りの前記レシーバ21とを連通させる連通管31と、各前記レシーバ21から前記液冷媒を排出する排出管23と、を備え、前記排出管23は、各前記レシーバ21から排出される前記液冷媒を合流させる合流部23aと、前記合流部23aと各前記レシーバ21とを接続する複数の排出側接続管23bと、を有する。
【0083】
これにより、1つのレシーバ21に液冷媒を貯留しつつ、複数のレシーバ21でガス冷媒を分配することができる。このため、レシーバ21が1つしか設けられていない場合と比較して、各レシーバ21を小型化することができるので、設計上の制約を軽減することができる。
【0084】
(2)第2の態様の室外機1Eは、(1)の室外機1Eであって、前記連通管31は、上下方向に離間して複数設けられていてもよい。
【0085】
これにより、主に下方の連通管31によって冷媒貯留の早期段階で各レシーバ21に貯留される液面の高さを揃えることができる。したがって、液冷媒の高さの管理を容易に行うことができる。また、主に上方の連通管31によってレシーバ21間でガス冷媒を移動させることができる。
【0086】
(3)第3の態様の室外機1Eは、(1)または(2)の室外機1Eであって、前記レシーバ21は、3つ以上設けられるとともに、前記連通管31で連通される前記レシーバ21の組のうち異なる前記組に属する前記連通管31同士は、上下方向で重なる位置に設けられていてもよい。
【0087】
これにより、全てのレシーバ21で、液冷媒が他のレシーバ21への流動を開始する液面の高さを揃えることができる。したがって、レシーバ21の個数によらず、液冷媒の高さの管理をより一層容易に行うことができる。
【0088】
(4)第4の態様の室外機1Eは、(1)から(3)のいずれかの室外機1Eであって、前記供給管22が接続された前記1つのレシーバ21に設けられ、前記冷媒のうちガス冷媒を前記レシーバ21から排出するガスインジェクション管32と、前記ガスインジェクション管32が設けられた前記1つのレシーバ21に設けられ、前記1つのレシーバ21に貯留される前記液冷媒の液面を検出する液面検出部33と、前記ガスインジェクション管32に設けられ、前記ガスインジェクション管32内の前記ガス冷媒の流量を調節する制御弁35と、前記液面検出部33の検出結果に基づいて、前記制御弁35の開度を制御する制御装置6と、を備えてもよい。
【0089】
これにより、全てのレシーバ21にガスインジェクション管32及び液面検出部33を設ける場合と比較して、室外機1Eを簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0090】
(5)第5の態様に係る室外機1,1A,1B,1C,1Dは、冷媒のうち液冷媒を貯留する複数のレシーバ21と、各前記レシーバ21に前記冷媒を供給する供給管22と、各前記レシーバ21から前記液冷媒を排出する排出管23と、を備え、前記供給管22は、前記冷媒を各前記レシーバ21に分配する分配部22aと、前記分配部22aと各前記レシーバ21とを接続する複数の供給側接続管22bと、を有し、前記排出管23は、各前記レシーバ21から排出される前記液冷媒を合流させる合流部23aと、前記合流部23aと各前記レシーバ21とを接続する複数の排出側接続管23bと、を有する。
【0091】
これにより、複数のレシーバ21に液冷媒を分配できる。このため、レシーバ21が1つしか設けられていない場合と比較して、各レシーバ21を小型化することができるので、設計上の制約を軽減することができる。
【0092】
(6)第6の態様の室外機1,1Aは、(5)の室外機1,1Aであって、各前記レシーバ21に設けられ、前記冷媒のうちガス冷媒を前記レシーバ21から排出する複数のガスインジェクション管32と、前記レシーバ21に貯留される前記液冷媒の液面を検出する液面検出部33と、前記ガスインジェクション管32に設けられ、前記ガスインジェクション管32内の前記ガス冷媒の流量を調節する制御弁35と、前記液面検出部33の検出結果に基づいて、前記制御弁35の開度を制御する制御装置6と、を備えてもよい。
【0093】
これにより、レシーバ21ごとに冷媒の気液分離を管理できるので制御性を向上させることができる。
【0094】
(7)第7の態様の室外機1Dは、(5)の室外機1Dであって、前記分配部22aは、水平方向に対して傾いて延びるように配置され、前記冷媒を前記液冷媒とガス冷媒とに気液分離して前記液冷媒を貯留する分配管22a1であり、前記分配管22a1に設けられ、前記ガス冷媒を排出するガスインジェクション管32と、前記分配管22a1に設けられ、前記貯留される前記液冷媒の液面を検出する液面検出部33と、を備えてもよい。
【0095】
これにより、分配部22aで冷媒の気液分離を行うことができるので、レシーバ21の容量をすべて液冷媒の貯留に活用することができる。
【0096】
(8)第8の態様の室外機1A,1Dは、(5)から(7)のいずれかの室外機1A,1Dであって、複数の前記レシーバ21を全て連通させる連通管31を備えてもよい。
【0097】
これにより、全てのレシーバ21間で液冷媒を流動可能とすることができる。したがって、各レシーバ21に貯留される液冷媒の液面の高さを揃えることができる。よって、液冷媒の液面の高さを容易に管理することができる。
【0098】
(9)第9の態様の室外機1A,1Dは、(8)の室外機1A,1Dであって、前記連通管31は、上下方向に離間して複数設けられていてもよい。
【0099】
これにより、冷媒貯留の早期段階で各レシーバ21に貯留される液面の高さを揃えることができる。したがって、液冷媒の高さの管理をより一層容易に行うことができる。
【0100】
(10)第10の態様の室外機1A,1Dは、(8)または(9)の室外機1A,1Dであって、前記レシーバ21は、3つ以上設けられるとともに、前記連通管31で連通される前記レシーバ21の組のうち異なる前記組に属する前記連通管31同士は、上下方向で重なる位置に設けられていてもよい。
【0101】
これにより、全てのレシーバ21で、液冷媒が他のレシーバ21への流動を開始する液面の高さを揃えることができる。したがって、レシーバ21の個数によらず、液冷媒の高さの管理をより一層容易に行うことができる。
【0102】
(11)第11の態様の室外機1B,1Cは、(5)の室外機1B,1Cであって、複数の前記レシーバ21を全て連通させる連通管31と、複数の前記レシーバ21のうち一部の前記レシーバ21にそれぞれ設けられ、前記冷媒のうちガス冷媒を前記レシーバ21から排出するガスインジェクション管32と、前記ガスインジェクション管32が設けられた一部の前記レシーバ21にそれぞれ設けられ、前記レシーバ21に貯留される前記液冷媒の液面を検出する液面検出部33と、前記ガスインジェクション管32に設けられ、前記ガスインジェクション管32内の前記ガス冷媒の流量を調節する制御弁35と、前記液面検出部33の検出結果に基づいて、前記制御弁35の開度を制御する制御装置6と、を備えてもよい。
【0103】
これにより、全てのレシーバ21にガスインジェクション管32及び液面検出部33を設ける場合と比較して、室外機1B,1Cを簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0104】
(12)第12の態様の室外機1Cは、(11)の室外機1Cであって、複数の前記レシーバ21のうち前記ガスインジェクション管32が設けられた一部の前記レシーバ21の上端は、他の前記レシーバ21の上端よりも上方に位置してもよい。
【0105】
これにより、ガスインジェクション管32が設けられたレシーバ21の上方にガス冷媒が充填される空間を残すことができる。このため、ガスインジェクション管32が設けられていない他のレシーバ21の全ての容量を液冷媒の貯留に活用することができる。
【0106】
(13)第13の態様の室外機1Cは、(12)の室外機1Cであって、複数の前記レシーバ21のうち前記ガスインジェクション管32が設けられた一部の前記レシーバ21は、他の前記レシーバ21よりも上下方向に長くてもよい。
【0107】
これにより、ガスインジェクション管32が設けられた一部のレシーバ21の容量を増大することができる。
【0108】
(14)第14の態様の室外機1B,1Cは、(11)または(12)の室外機1B,1Cであって、上下方向の長さが最長の前記レシーバ21の上下方向の長さと、上下方向の長さが最短の前記レシーバ21の上下方向の長さと、の差は、0mm以上800mm以下であってもよい。
【0109】
これにより、複数のレシーバ21間で、許容できる液冷媒の高さを揃えることができる。したがって、レシーバ21に貯留される液冷媒の液面の高さをより一層容易に管理することができる。
【0110】
(15)第15の態様の室外機1B,1Cは、(11)から(14)のいずれかの室外機1B,1Cであって、前記連通管31は、上下方向に離間して複数設けられていてもよい。
【0111】
(16)第16の態様の室外機1B,1Cは、(11)から(15)のいずれかの室外機1B,1Cであって、前記レシーバ21は、3つ以上設けられるとともに、前記連通管31で連通される前記レシーバ21の組のうち異なる前記組に属する前記連通管31同士は、上下方向で重なる位置に設けられていてもよい。
【0112】
(17)第17の態様の室外機1,1A,1B,1C,1Dは、(5)から(16)のいずれかの室外機1,1A,1B,1C,1Dであって、最長の前記供給側接続管22bの長さと最短の前記供給側接続管22bの長さとの差は、0mm以上800mm以下であり、最長の前記排出側接続管23bの長さと最短の前記排出側接続管23bの長さとの差は、0mm以上800mm以下であってもよい。
【0113】
これにより、複数のレシーバ21間で、冷媒の供給時及び液冷媒の排出時における圧力損失に差が生じることを抑制することができる。
【符号の説明】
【0114】
1,1A,1B,1C,1D,1E…室外機 2…室内機 2a…第3接続配管 2b…第4接続配管 3…第1ユニット 4…第2ユニット 4a…第1接続配管 4b…第2接続配管 5…コンデンサ 6…制御装置 7…エバポレータ 8…第2膨張弁 10…圧縮部 11…第1圧縮機 11a…第1吸入管 11b…第1吐出管 12…第2圧縮機 12a…第2吸入管 12b…第2吐出管 13…中間熱交換器 14…中間流路 15…ガス管 16…気液二相管 17…第1膨張弁 20,20A,20B,20C,20D,20E…中圧回路 21…レシーバ 22…供給管 22a…分配部 22a1…分配管 22b…供給側接続管 23…排出管 23a…合流部 23b…排出側接続管 30…ガスインジェクション回路 31…連通管 32…ガスインジェクション管 33…液面検出部 34…ストレーナ 35…制御弁 36…液管 40…アキュムレータ 41…戻り配管 100…冷凍装置
図1
図2
図3
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図7
図8