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特開2024-95274細胞由来成分測定時における培地由来成分の補正方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095274
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】細胞由来成分測定時における培地由来成分の補正方法
(51)【国際特許分類】
   C12Q 1/00 20060101AFI20240703BHJP
【FI】
C12Q1/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212440
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】504059429
【氏名又は名称】ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002963
【氏名又は名称】弁理士法人MTS国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三瓶 真菜
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 一謹
【テーマコード(参考)】
4B063
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA18
4B063QQ08
4B063QQ15
4B063QR78
4B063QS14
4B063QS36
(57)【要約】
【課題】培地成分を完全に除去することが難しい場合でも、細胞由来成分のみを算出可能とする。
【解決手段】培地から細胞由来成分を算出する際に、細胞由来成分と同時に培地成分を分析し、該細胞由来成分に含まれない化合物を基準として補正することで、細胞由来成分のみを算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
培地と細胞が混在する材料から培地成分と共通する細胞由来成分の量を算出する際に、
培地由来成分を含んだ細胞抽出物と同時に培地を分析し、該細胞由来成分に含まれない化合物を基準として補正することで、細胞由来成分のみを算出することを特徴とする細胞由来成分測定時における培地由来成分の補正方法。
【請求項2】
培地中に、前記細胞由来成分に含まれない化合物を添加剤として加えた補正用標準溶液を加え、
遠心分離して補正用培地を回収し、
補正用培地を除去した細胞を洗浄用水溶液で洗浄した後、
洗浄用水溶液を除去した細胞に有機溶媒を加えて混合し、
内部標準溶液を加えて混合した後遠心分離し、
遠心分離した上清を限外ろ過してたんぱくを除き、
分析して得られた細胞の測定値を前記補正用培地を分析して得られた培地の測定値を基準として補正することを特徴とする請求項1に記載の細胞由来成分測定時における培地由来成分の補正方法。
【請求項3】
前記洗浄用水溶液に前記細胞由来成分に含まれない化合物である添加剤を加え、
細胞の測定値を洗浄用水溶液の測定値で補正することを特徴とする請求項2に記載の細胞由来成分測定時における培地由来成分の補正方法。
【請求項4】
前記細胞由来成分に含まれない化合物である添加剤が、HEPES、ビシン、HEPPSOを含むグッドバッファのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の細胞由来成分測定時における培地由来成分の補正方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞由来成分測定時における培地由来成分の補正方法に係り、特に、完全に除去することが困難な培地成分の存在に関わらず、細胞由来成分のみを算出することが可能な、細胞由来成分測定時における培地由来成分の補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
出願人は、既に特許文献1や2で細胞からの代謝物成分の抽出方法を提案している。
【0003】
従来、細胞から親水性代謝物を抽出する際には、培地成分を除去するため、例えば5%マンニトール水溶液で細胞を洗浄した後、メタノールなどの有機溶媒や水で親水性代謝物の抽出を行っている。
【0004】
又、非特許文献1及び非特許文献2では、浮遊細胞を液体クロマトグラフ-質量分析計(LC-MS)で測定して代謝物を検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-5778号公報
【特許文献2】特開2014-61459号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Ulmer, C. Z. et al. J. Proteomics Bioinform. 2015 June; 8(6): 126-132.
【非特許文献2】Miwa, H. et al. Oncology Reports 2013 May; 29(5): 2053-2057.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、培地成分を完全に除去することは不可能であり、細胞数が十分あるとき(例えば1×10セル以上)は、細胞由来成分濃度への影響はほとんどないが、細胞数が少数の時は無視できないことが明らかになった。
【0008】
培地成分は主にアミノ酸であり、培地由来成分を細胞由来として捉えてしまうと結果の解釈を誤る可能性がある。
【0009】
しかしながら、非特許文献1及び2には、培地残存量については言及されていない。
【0010】
洗浄効果をより高めるために、例えば洗浄回数を増やすことが考えられるが、発明者らが検討した結果、洗浄回数が2回以上では洗浄効果に大きな変化が見られなかった。洗浄回数を増やすと作業時間も長くなるため、代謝の変動が起こる可能性も高まり、洗浄回数を増やすことは現実的ではない。又、精密ろ過フィルターを用いた洗浄方法も検討したが、フィルター無しの条件と比較して代謝の変動が見られるという問題点を有していた。
【0011】
その他、抽出操作の回数を増やして細胞数が少数でも十分な量の細胞由来成分を抽出できないか検討を行ったが効果がなかった。
【0012】
本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたもので、培地成分を完全に除去することが難しい場合でも、細胞由来成分のみを算出することを可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、培地と細胞が混在する材料から細胞由来成分のみを算出する際に、細胞由来成分と同時に培地成分を分析し、該細胞由来成分に含まれない化合物を基準として補正することで、細胞由来成分のみを算出することにより前記課題を解決するものである。
【0014】
ここで、細胞懸濁液に、前記細胞由来成分に含まれない化合物を添加剤として加えた補正用標準溶液を加え、遠心分離して補正用培地を回収し、補正用培地を除去した細胞を洗浄用水溶液で洗浄した後、洗浄用水溶液を除去した細胞にアルコールなどの有機溶媒を加えて混合し、内部標準溶液を加えて混合した後遠心分離し、遠心分離した上清を限外ろ過してたんぱくを除き、分析して得られた細胞の測定値を前記補正用培地を分析して得られた培地の測定値を基準にして補正することができる。
【0015】
又、前記洗浄用水溶液に前記細胞由来成分に含まれない化合物である添加剤を加え、該添加剤を加えた洗浄用水溶液を回収して、細胞の測定値を洗浄用水溶液の測定値で補正することができる。
【0016】
又、前記細胞由来成分に含まれない化合物である添加剤を、4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid(以下HEPES)、ビシン、4-(2-Hydroxyethyl)piperazine-1-(2-hydroxypropane-3-sulfonic Acid) Hydrate(以下HEPPSO)を含むグッドバッファのいずれかとすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、培地成分を完全に除去することが難しい場合でも、細胞由来成分のみを算出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明における第1実施形態の処理手順を示す図
図2】本発明における第2実施形態の処理手順を示す図
図3】本発明の原理を説明するための、細胞由来成分に含まれない化合物の一例であるHEPESの細胞数cellsと内部標準物質に対する相対面積Rel.Areaの関係の例を示す線図
図4】同じく、HEPESの細胞数と相対面積(細胞数での補正無し)、平均、標準偏差SD、相対標準偏差RSDの例を示す図
図5】同じく培地中の特に問題となる物質について細胞数と相対面積をプロットし、補正前後での決定係数R値について比較した結果を示す図
図6】同じくデータ補正前後の細胞数と相対面積/細胞数の関係の例を示す図
図7】同じくデータ補正前後の検量線の例を示す図
図8】同じく添加剤の検討結果の主成分分析PCAを示す図
図9】同じく添加剤を検討した全体マップの1番目を示す図
図10】同じく添加剤を検討した全体マップの2番目を示す図
図11】同じくJurkat細胞について細胞数と相対面積をプロットし、補正前後でのR値について比較した結果を示す図
図12】同じくHSC-1細胞について細胞数と相対面積をプロットし、補正前後でのR値について比較した結果を示す図
図13】同じく各細胞における検出物質数を比較して示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
【0020】
本発明の第1実施形態における処理手順を図1に示す。
【0021】
図1(A)に示すような容器12中の、例えば0.1~5.0×10個の細胞10から、図1(B)に示す如く、ピペット14を用いたピペッティングにより軟接着した細胞を剥離する。
【0022】
次いで、図1(C)に示す如く、培養した細胞10をピペッティングにより培養培地中に懸濁させた細胞懸濁液18に、補正用標準溶液20を加えて例えば15mlの遠沈管16に入れる。ここで、補正用標準溶液20は、培地成分および細胞由来成分に含まれない化合物として、例えば前記HEPES溶液を用い、該溶液に例えば水酸化ナトリウム、超純水を用いて1MHEPES(pH7.5)を調整して補正用標準溶液20とする。そして該溶液を終濃度2mMとなるように添加した培地を用いる。
【0023】
そして遠心分離し、補正用培地22を例えば240μl回収する。
【0024】
次いで図1(E)に示すように、例えば5重量%のマンニトール水溶液26の10mlを遠沈管16に加え、細胞数をカウントする。細胞数は段階的に変化させることができる。
【0025】
次いで遠心分離し、上澄みを除去した後、図1(F)で示すように、再び5重量%マンニトール水溶液26を2ml加える。
【0026】
次いで懸濁し、遠心分離して、マンニトール水溶液26を完全に除去する。
【0027】
次いで図1(G)に示すように、例えば特級(99%以上)のメタノール250μlを遠沈管16内の細胞10に加える。
【0028】
次いで、例えばボルテックスにより30秒混合した後、図1(H)に示す如く、内部標準溶液30を例えば170μl加える。ここで、内部標準溶液30は、所定の内部標準溶液を超純水で1000倍に希釈して調整する。メスフラスコを用いてメスアップを行い、よく混合する。必ず使用時に調整したものを使用する。
【0029】
次いで、例えばボルテックスを用いて30秒混合し、例えば2300×gで4℃、5分間遠心分離した後、その遠心上清32を図1(I)に示す如く容器34に加える。
【0030】
次いで限外ろ過ユニットでたんぱくを除き、例えば9100×g、4℃で2-5時間遠心分離して、図1(J)に示す分析用細胞液36を得る。ここで、限外ろ過ユニットは洗浄したものを用いる。
【0031】
補正は、次のようにして行う。
【0032】
細胞を測定し検出された成分Aの相対面積をA、HEPESの相対面積をXとおく。
【0033】
培地を測定し検出された成分Aの相対面積をA’、HEPESの相対面積をX’とおく。
【0034】
HEPESは本来細胞には含まれず培地のみから検出されるため、培地由来の成分を除いた細胞中の成分Aの相対面積はA-(X/X’)×A’となる。
【0035】
本発明の第1実施形態では培地が一種類とされ細胞数を後でカウントするようにされていたが、図2に示す第2実施形態のように、細胞数を変えた複数(第2実施形態では3×10、1×10、3×10、1×10cells/mLの4種類)の培地21を予め調整した実施形態について説明する。
【0036】
この第2実施形態では、例えばHEPES・NaOH(pH7.5)(2mM)入りの培地21を、例えばメスピペットで4本の15mL遠沈管16’に例えば5mLずつ分注したものに、図2(C’’’)で細胞懸濁液18を加える。以後の手順は、第1実施形態と基本的に同じであるので、同じ符号を付して説明は省略する。
【0037】
なお、1×10cellsの時のみ800μLのメタノール28を用いて550μLの内部標準溶液30で処理後、350μL2本を限外ろ過し、2本を25μLで再溶解している。
【0038】
細胞由来成分に含まれない化合物として、HEPES溶液(pH7.5)を終濃度2mMとなるように添加した培地を用いて、図2のように細胞数を段階的に変化させた系で検討を行った。その時のHEPESの細胞数と相対面積の関係を図3に、細胞数での補正を行わなかったときのHEPESの相対面積、その平均、標準偏差SD、相対標準偏差RSDを図4に示す。図3及び4から、各サンプルでのHEPESの相対面積は安定せず、培地由来成分の持ち込みが一定になりにくいことが分かる。
【0039】
培地中の特に問題となる29物質について、細胞数と相対面積をプロットし、補正前後での決定係数R値について比較した結果を図5に示す。図中の()標記は傾きが負のものである。
【0040】
ベタイン、シスチン以外の27物質でR値に改善が見られた。又、オルニチン、トリプトファンのR補正後は他の物質より小さいことが分かった。
【0041】
データ補正前後の細胞数と相対面積/細胞数の関係を図6に示す。
【0042】
細胞数1×10個以上では、補正前後で殆ど相対面積に変化が見られなかったが、3×10個以下では化合物によって大きく変動するものもあった。本発明による補正を行うことにより、細胞数が少なくても細胞由来成分をより正確に測定できることがわかった。
【0043】
又、データ補正前後の細胞数と相対面積の検量線の例を図7に示す。
【0044】
HEPES(pH7.3)、HEPES、ビシン、HEPPSOについて主成分分析PCAにより添加剤を検討した結果を図8に示す。図中の数字は試料番号である。
【0045】
又、添加剤を検討した全体マップの1番目を図9に、2番目を図10に示す。図中の丸囲み数字は1.糖質代謝、2.糖代謝/糖新生代謝、3.TCA回路、4.分岐鎖アミノ酸代謝、5.グルタミン酸代謝と尿素回路、6.コリン代謝とメチオニン回路、7.芳香族アミノ酸代謝(トリプトファン代謝)、8.芳香族アミノ酸代謝(フェニルアラニンとチロシン代謝)、9.プリン代謝-アデノシン、10.プリン代謝-グアノシン、11.ピリミジン代謝を示す。
【0046】
これらの全体マップは、添加剤検討の試験結果を示したものである。各成分の棒グラフは、左から添加剤無し、HEPES pH 7.3(Aldrich) 1 mM添加、HEPES(pH調整なし)1 mM添加、Bicine 1 mM添加、HEPPSO 1 mM添加の結果を表している。5つの検討状態があったが、それぞれ添加剤無しに対して結果が近ければ、問題なく添加剤も使用できると解釈できる。図8乃至図10の結果から、いずれも使用可能と判断できる。ここで用いた添加剤HEPES、ビシン、HEPPSOは、いずれもグッドバッファGood bufferの一種であることから、他のグッドバッファも添加剤として使用できると考えられる。
【0047】
Jurkat細胞について、細胞数と相対面積をプロットし、補正前後でのR値について比較した結果を図11に示す。()標記は傾きが負のものである。
【0048】
シスチン、ピリドキシンは補正後全ての検体で、メチオニンは1検体以外で相対面積が0以下となった。又、ニコチンアミドは細胞数3×10個までのデータではR値が改善することが分かった。
【0049】
HSC-1細胞について細胞数と相対面積をプロットし、補正前後でのR値について比較した結果を図12に示す。()標記は傾きが負のものである。
【0050】
シスチン、ビリドキシンは補正後、全ての検体で相対面積が0以下となった。又、グルタミン、リシンは細胞数1×10個までのデータではR値が改善することが確認できた。
【0051】
HL-60細胞、Jurkat細胞、HSC-1細胞について、補正前後の検出物質数を比較した結果を図13に示す。ここで、Jurkat細胞とHSC-1は細胞洗浄回数が1回であるため、HL-60細胞より多く減っている。
【0052】
なお、前記実施形態においては、洗浄液としてマンニトール水溶液が用いられていたが、洗浄液の種類はこれに限定されない。
【0053】
更に、洗浄液に例えばビシンを添加して、培地と同様に洗浄液の残りも算出して補正することができる。
【0054】
なお、前記実施形態では、マンニトール水溶液を洗浄に用いていたが、洗浄液はこれに限定されず、エリスリトール水溶液、キシリトール水溶液、アラビトール水溶液といった希少糖水溶液の他、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、トリス緩衝生理食塩水(TBS)といった生理食塩水、酢酸アンモニウム溶液、ギ酸アンモニウム溶液といった中性溶液アンモニウム緩衝液など代謝に影響を与えない(与えにくい)成分で調整された等張液を洗浄に用いることができる。
【符号の説明】
【0055】
10…細胞
14…ピペット
16、16’…遠沈管
18…細胞懸濁液
20…補正用標準溶液
21…培地
22…補正用培地
26…マンニトール水溶液
28…メタノール
30…内部標準溶液
32…遠心上清
36…分析用細胞液
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13