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<図1>
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095362
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】複合機
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240703BHJP
   B41J 11/70 20060101ALI20240703BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
H04N1/00 519
B41J11/70
H04N1/00 E
H04N1/00 567K
B41J29/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212591
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】水野 智之
(72)【発明者】
【氏名】篠矢 翔太
(72)【発明者】
【氏名】古山 達也
【テーマコード(参考)】
2C058
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C058AB02
2C058AC08
2C058AE02
2C058AF51
2C058LA03
2C058LB10
2C058LB19
2C058LB36
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061BB02
2C061CK01
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB08
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB25
5C062AB30
5C062AB31
5C062AB32
5C062AB33
5C062AB34
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC16
5C062AD02
5C062AE01
5C062BA01
(57)【要約】
【課題】切断機構を備える複合機において、従来よりも小型化を実現した複合機を提供する。
【解決手段】シート(P)に形成されたトナー像を前記シートに定着させる定着器(5)と、前記定着器よりも前記シートの搬送方向における下流に設けられ、前記定着器にて前記トナー像が定着された前記シートを切断する切断刃(100B)を有する切断機構(100)と、原稿の画像を読み取る読取センサ(87)と、前記読取センサを収容するケーシング(81)と、を有する画像読取部(3)と、を備え、前記ケーシングは、前記読取センサの下方に位置する底板(81A)を備え、前記底板は、上方に向かって窪んだ窪み(95、96)を有し、前記切断機構は前記窪み内に位置するように構成する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに形成されたトナー像を前記シートに定着させる定着器と、
前記定着器よりも前記シートの搬送方向における下流に設けられ、前記定着器にて前記トナー像が定着された前記シートを切断する切断刃を有する切断機構と、
原稿の画像を読み取る読取センサと、前記読取センサを収容するケーシングと、を有する画像読取部と、
を備え、
前記ケーシングは、
前記読取センサの下方に位置する底板を備え、
前記底板は、上方に向かって窪んだ窪みを有し、前記切断機構は前記窪み内に位置する、
ことを特徴とする複合機。
【請求項2】
前記切断機構は、
前記切断刃を保持し移動可能なキャリッジと、
前記キャリッジの駆動源である第1モータと、
をさらに備え、
前記第1モータは、前記窪みに位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載の複合機。
【請求項3】
前記画像読取部は、
前記読取センサとして、前記シートの搬送方向と同じ方向である主走査方向に複数の読取素子を有する第1読取センサと、
前記ケーシングに支持され前記第1読取センサの上方に位置する原稿支持ガラスと、
前記第1読取センサを保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なセンサキャリッジと、
前記センサキャリッジをガイドするガイドレールと、
前記センサキャリッジの駆動源である第2モータと、
前記第2モータの駆動力を前記センサキャリッジに伝達する駆動列と、を有するセンサ駆動機構をさらに備え、
前記センサ駆動機構と前記切断機構とが、前記主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の複合機。
【請求項4】
前記切断機構は、
前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、
前記キャリッジの駆動源である第1モータと、
をさらに備え、
前記第1モータと前記第2モータとが、前記主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の複合機。
【請求項5】
前記切断機構は、
前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、
前記キャリッジの駆動源である第1モータと、
をさらに備え、
前記駆動列と前記第1モータとが、前記主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の複合機。
【請求項6】
前記センサ駆動機構は、前記切断機構よりも前記搬送方向における下流に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の複合機。
【請求項7】
前記切断機構は、
前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、
前記キャリッジの駆動源である第1モータと、
をさらに備え、
前記第1モータは前記副走査方向の一端側に配置され、前記第2モータは前記一端側とは反対側である他端側に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の複合機。
【請求項8】
前記切断機構は、
前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、
前記キャリッジの駆動源である第1モータと、
をさらに備え、
前記画像読取部は、
供給ローラの駆動源である第3モータと、
前記第3モータによって駆動されて、前記供給ローラにて供給される原稿を前記読取センサに搬送する搬送ローラと、を有する原稿搬送機構をさらに備え、
前記第1モータは前記副走査方向の一端側に配置され、前記第3モータは前記一端側とは反対側である他端側に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の複合機。
【請求項9】
前記切断機構は、
前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、
前記キャリッジの駆動源である第1モータと、
前記切断刃に対向する位置に配置され、前記副走査方向に延びて形成される固定刃と、
をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載の複合機。
【請求項10】
前記底板の前記窪みは、第1の窪みと、前記第1の窪みの深さよりも深い第2の窪みと、を有し、
前記切断機構は、前記固定刃を支持する支持ガイドと、前記支持ガイドを上方から保持するカバーと、を有し、
前記第1の窪み内に前記カバーが位置し、前記第2の窪み内に前記第1モータが位置する、
ことを特徴とする請求項9に記載の複合機。
【請求項11】
前記定着器と前記切断機構とが配置される装置本体は、
感光ドラムと、
前記感光ドラム上にトナーを供給する現像ローラと、
前記感光ドラム上に形成されたトナー像を前記シートに転写する転写回転体と、
をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載の複合機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複合機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原稿を読み取る画像読取部と、印刷のために搬送中である定型サイズのシートを切断する切断部とを備えた画像形成装置がある。例えば、特許文献1には、画像形成部にて画像が形成されたシートをシート裁断部により裁断する画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-186448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の画像形成装置では、画像形成部にて画像が形成されたシートを裁断するシート裁断部が画像形成部の上方に配置されている構成のため、画像形成装置の高さ方向の大きさが大きくなってしまう、という問題がある。
【0005】
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、原稿の画像を読み取る画像読取部と切断機構とを備える複合機において、従来よりも小型化を実現した複合機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の複合機では、シートに形成されたトナー像を前記シートに定着させる定着器と、前記定着器よりも前記シートの搬送方向における下流に設けられ、前記定着器にて前記トナー像が定着された前記シートを切断する切断刃を有する切断機構と、原稿の画像を読み取る読取センサと、前記読取センサを有するケーシングと、を有する画像読取部と、を備え、前記ケーシングは、前記読取センサの下方に位置する底板を備え、前記底板は、上方に向かって窪んだ窪みを有し、前記切断機構は前記窪み内に位置する構成である。
【0007】
上記の構成によれば、読取センサを収容するケーシングの底板は、上方に向かって窪んだ窪みを有する。また、窪み内には切断機構が位置する。これにより、窪みの大きさ分、切断機構の上下方向における配置の高さを抑えることができる。よって、原稿の画像を読み取る画像読取部と切断機構とを備える複合機において、従来よりも小型化を実現した複合機を提供できる。
【0008】
本開示の複合機では、前記切断機構は、前記切断刃を保持し移動可能なキャリッジと、前記キャリッジの駆動源である第1モータと、をさらに備え、前記第1モータは、前記窪みに位置する、構成としてもよい。上記の構成によれば、切断機構が第1モータを備える構成であっても、窪みの大きさ分、切断機構の上下方向における配置の高さを抑えることができる。よって、従来よりも小型化を実現した複合機を提供できる。
【0009】
本開示の複合機では、前記画像読取部は、前記読取センサとして、前記シートの搬送方向と同じ方向である主走査方向に複数の読取素子を有する第1読取センサと、前記ケーシングに支持され前記第1読取センサの上方に位置する原稿支持ガラスと、前記第1読取センサを保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なセンサキャリッジと、前記センサキャリッジをガイドするガイドレールと、前記センサキャリッジの駆動源である第2モータと、前記第2モータの駆動力を前記センサキャリッジに伝達する駆動列と、を有するセンサ駆動機構をさらに備え、前記センサ駆動機構と前記切断機構とが、前記主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置されている、構成としてもよい。
【0010】
上記の構成によれば、センサ駆動機構と切断機構とが、主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置できる。これにより、複合機の上下方向における配置の高さを抑えることができる。よって、従来よりも小型化を実現した複合機を提供できる。
【0011】
本開示の複合機では、前記切断機構は、前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、前記キャリッジの駆動源である第1モータと、をさらに備え、前記第1モータと前記第2モータとが、前記主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置されている、構成としてもよい。
【0012】
上記の構成によれば、第1モータと第2モータとが、主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置できる。これにより、複合機の上下方向における配置の高さを抑えることができる。よって、従来よりも小型化を実現した複合機を提供できる。
【0013】
本開示の複合機では、前記切断機構は、前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、前記キャリッジの駆動源である第1モータと、をさらに備え、前記駆動列と前記第1モータとが、前記主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置されている、構成としてもよい。上記の構成によれば、第2モータの駆動力をセンサキャリッジに伝達する駆動列と第1モータとが、主走査方向から視る側面視において上下方向の同じ高さ位置に配置できる。これにより、複合機の上下方向における配置の高さを抑えることができる。よって、従来よりも小型化を実現した複合機を提供できる。
【0014】
本開示の複合機では、前記センサ駆動機構は、前記切断機構よりも前記搬送方向における下流に配置されている、構成としてもよい。上記の構成によれば、センサ駆動機構は、切断機構よりも搬送方向における下流すなわち複合機の前後方向において前方にずらした位置に配置できる。これにより、センサ駆動機構による画像の読取動作の妨げとならない位置に切断機構を配置できる。よって、従来よりも小型化を実現しつつ、センサ駆動機構と切断機構との配置効率を向上させた複合機を提供することができる。
【0015】
本開示の複合機では、前記切断機構は、前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、前記キャリッジの駆動源である第1モータと、をさらに備え、前記第1モータは前記副走査方向の一端側に配置され、前記第2モータは前記一端側とは反対側である他端側に配置されている、構成としてもよい。
【0016】
上記の構成によれば、例えば、第1モータは副走査方向すなわち複合機の左右方向における右側に配置され、第2モータは左側に配置できる。これにより、複合機の左右方向における重量のバランスがとれる。よって、従来よりも小型化を実現しつつ、左右方向における重量のバランスがとれた複合機を提供できる。
【0017】
本開示の複合機では、前記切断機構は、前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、前記キャリッジの駆動源である第1モータと、をさらに備え、前記画像読取部は、供給ローラの駆動源である第3モータと、前記第3モータによって駆動されて、前記供給ローラにて供給される原稿を前記読取センサに搬送する搬送ローラと、を有する原稿搬送機構をさらに備え、前記第1モータは前記副走査方向の一端側に配置され、前記第3モータは前記一端側とは反対側である他端側に配置されている、構成としてもよい。
【0018】
上記構成によれば、例えば、第1モータは副走査方向すなわち複合機の左右方向における右側に配置され、第3モータは左側に配置できる。これにより、複合機の左右方向における重量のバランスがとれる。よって、従来よりも小型化を実現しつつ、左右方向における重量のバランスがとれた複合機を提供できる。
【0019】
本開示の複合機では、前記切断機構は、前記切断刃を保持して前記シートの搬送方向と直交する方向である副走査方向へ駆動可能なキャリッジと、前記キャリッジの駆動源である第1モータと、前記切断刃に対向する位置に配置され、前記副走査方向に延びて形成される固定刃と、をさらに備えている、構成としてもよい。上記構成によれば、第1モータを駆動することによって、キャリッジに保持された切断刃が副操作方向に延びる固定刃に対向して移動をさせることができ、シートを副操作方向に沿って切断することができる。
【0020】
本開示の複合機では、前記底板の前記窪みは、第1の窪みと、前記第1の窪みの深さよりも深い第2の窪みと、を有し、前記切断機構は、前記固定刃を支持する支持ガイドと、前記支持ガイドを上方から保持するカバーと、を有し、前記第1の窪み内に前記カバーが位置し、前記第2の窪み内に前記第1モータが位置する、構成としてもよい。上記構成によれば、第2の窪みに第1モータが位置するため、第2の窪みの大きさ分、切断機構の上下方向における配置の高さを抑えることができる。よって、従来よりも小型化を実現した複合機を提供できる。
【0021】
本開示の複合機では、前記定着器と前記切断機構とが配置される装置本体は、感光ドラムと、前記感光ドラム上にトナーを供給する現像ローラと、前記感光ドラム上に形成されたトナー像を前記シートに転写する転写回転体と、をさらに備えている、構成としてもよい。上記構成によれば、現像ローラを介して感光ドラム上にトナーが供給され、トナー像が感光ドラム上に形成される。そして、感光ドラム上に形成されたトナー像が、転写回転体によってシートに転写され、シート上に画像を形成することができる。
【発明の効果】
【0022】
本開示の一態様によれば、原稿の画像を読み取る画像読取部と切断機構とを備える複合機において、従来よりも小型化を実現した複合機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態に係る複合機の外観の一例を示す斜視図である。
図2】複合機のプリンタ部を含む内部構成を示す前後方向の断面図である。
図3】複合機の後方側から切断機構を見た左右方向の断面図である。
図4】カッターの概略構成を説明する斜視図である。
図5】複合機の前方側から見たスキャナ部の内部構成を示す断面図である。
図6】読取センサを収容するケーシングを下方から見た斜視図である。
図7】第1モータおよびケーシングを含む前後方向の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[複合機1の概略構成]
以下、本実施形態における複合機1について、図1図7を参照して説明する。図1は、本実施形態の複合機1の外観を示す斜視図である。図1に示す複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)1は、プリント機能、コピー機能、スキャン機能、及びファックス機能等を備えている。なお、複合機1は、前述した全ての機能を備えた複合機に限られるものではなく、例えば、ファックス機能を備えていない複合機であってもよい。以下、図1の矢印で示されるように、複合機1の上下方向、前後方向、及び左右方向を定義する。
【0025】
複合機1は、プリンタ部2と、スキャナ部3とを備えている。プリンタ部2は、シートPに画像を形成する電子写真方式のプリント機能を有する。スキャナ部3は、原稿Mの画像を読み取って、読み取った画像である読取画像(以下、スキャン画像と称す)の画像データ(以下、スキャンデータと称す)を生成する機能であるスキャン機能を有する。スキャナ部3は、画像読取部の一例として機能する。
【0026】
プリンタ部2の印刷方式は、電子写真方式に限らず、インクジェット方式であってもよい。プリンタ部2は、モノクロ画像のみを印刷可能であってもよいし、カラー画像及びモノクロ画像を印刷可能であってもよい。スキャナ部3は、カラー画像及びモノクロ画像の読み取りが可能であってもよいし、モノクロ画像のみの読み取りが可能であってもよい。
【0027】
複合機1は、前面側に操作パネル110を備えている。操作パネル110には、表示部121と、操作部122とを有している。表示部121は、液晶ディスプレイからなる。操作部122は、タッチパネルなどからなり、表示部121に表示された各種ボタンを押下することによって各種コマンドを入力可能となっている。
【0028】
[プリンタ部2の構成]
次に、プリンタ部2の構成について、図1図3を参照して説明する。図1に示すように、プリンタ部2は、モノクロレーザプリンタであり、筐体20を備えている。筐体20は、装置本体の一例として機能する。筐体20の底部には、給送トレイ21が前後方向に移動可能に設けられている。より詳細には、給送トレイ21は装置前方の手掛けから前方に向かって引き出される。給送トレイ21は、複数枚のシートPを支持可能に構成されている。筐体20の上部には、排出トレイ22が設けられている。排出トレイ22は、画像が形成されたシートPを支持する。なお、シートPは、例えばA4サイズの普通紙であるとする。本実施形態の場合、A4サイズのシートの長辺が前後方向、すなわちシートの搬送方向に沿う方向になるよう、給送トレイ21に支持される。なお、シートのサイズはA4サイズに限定されない。また、給送トレイ21の数は、適宜変更可能である。
【0029】
図2は、複合機1のプリンタ部2の内部構成を示す断面図である。図2に示すように、プリンタ部2の内部には、画像形成部4と、定着器5と、カッター100と、搬送経路201と、分岐経路200とを有している。搬送経路201は、給送トレイ21に載置されたシートPを、画像形成部4を経由してカッター100へ搬送し、カッター100により切断された第1シート及び第2シートを排出トレイ22へ向けて搬送するための経路である。分岐経路200は、搬送経路201とは別に、カッター100により切断されていないシートPを排出トレイ22へ向けて搬送するための経路である。カッター100は、切断機構の一例として機能する。
【0030】
分岐経路200のシートPの搬送開始地点は、搬送経路201との合流位置Cである。合流位置Cは、第1排出ローラ36および第3排出ローラ40よりも搬送方向の上流に設けられている。また、分岐経路200は、搬送経路201の下方に配置されている。また、合流位置Cの近傍には、シートPを搬送経路201または分岐経路200に振り分けるためのフラッパ8が設けられている。フラッパ8は、実線で示す第1位置に位置する場合は、シートPを分岐経路200に振り分ける。また、フラッパ8は、破線で示す第2位置に位置する場合は、シートPを搬送経路201に振り分ける。フラッパ8は、不図示の駆動モータからの駆動力により、動作するように構成されている。
【0031】
プリンタ部2の内部には、ピックアップローラ31、分離ローラ32、紙粉取りローラ33、レジストレーションローラ34、ローラ35、第1排出ローラ36、第2排出ローラ37、および第3排出ローラ40を有している。
【0032】
ピックアップローラ31は、給送トレイ21内のシートPをピックアップして、搬送経路201に向けてシートPを搬送する。分離ローラ32は、ピックアップローラ31がピックアップしたシートPを1枚ずつ分離する。紙粉取りローラ33は、シートPの表面上の紙粉等を除去する。
【0033】
搬送経路201において画像形成部4よりも上流側には、感光ドラム61に最も近い搬送ローラであるレジストレーションローラ34が配置されている。レジストレーションローラ34は、シートPの先端の方向を揃えた後、画像形成部4へ向けてシートPを搬送する。ローラ35は、定着器5を通過後のシートPを、第1排出ローラ36側へ搬送する。
【0034】
搬送経路201において合流位置Cよりも下流側には、第1排出ローラ36及び第2排出ローラ37が配置されている。カッター100を挟んだ上流位置及び下流位置に、第1排出ローラ36及び第2排出ローラ37が配置されている。
【0035】
分岐経路200において合流位置Cよりも下流側には、第3排出ローラ40が配置されている。第1排出ローラ36、第2排出ローラ37および第3排出ローラ40は、回転することで、シートPを前方に向かって搬送することで排出トレイ22に排出する。
【0036】
画像形成部4は、感光ドラム61と、トナー収容部62と、供給ローラ63と、現像ローラ64と、不図示の帯電器と、転写ローラTRと、レーザユニット7とを有している。感光ドラム61は、不図示のメインモータから伝達される駆動力により回転することで、シートPを搬送方向に搬送する。トナー収容部62には、トナーが収容されている。供給ローラ63は、トナー収容部62内のトナーを現像ローラ64に供給する。
【0037】
感光ドラム61に対向する位置には、転写ローラTRが配置されている。転写ローラTRは、転写回転体の一例であり、搬送経路201における感光ドラム61との間に転写ニップを形成する。なお、転写ローラTRの代わりに、転写ベルトを用いてもよい。
【0038】
筐体20は、その内部における上部に、レーザユニット7を有している。レーザユニット7は、ポリゴンミラー、レーザ発光部、レンズ及び反射鏡等を有している。レーザユニット7は、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光が、不図示の帯電器によって表面を一様に帯電された感光ドラム61の表面で高速走査されることで、感光ドラム61の表面を露光する。
【0039】
感光ドラム61の表面は、レーザユニット7により露光されることで、画像データに基づく静電潜像が形成される。現像ローラ64は、感光ドラム61の表面に形成された静電潜像にトナーを供給することで、感光ドラム61の表面にトナー像を形成する。
【0040】
転写ローラTRには、図示しない電圧印加部により転写電圧が印加される。転写ローラTRは、感光ドラム61との間でシートPを搬送することで、感光ドラム61の表面に形成されたトナー像を、転写ニップを通過するシートPに転写する。このようにして、シートPへの画像形成が行われる。
【0041】
搬送経路201において画像形成部4よりも下流側には、定着器5が配置されている。定着器5は、ヒータ53を含む加熱ローラ51と、加圧ローラ52とを有している。加熱ローラ51は、シートPを加熱する。加圧ローラ52は、加熱ローラ51との間でニップを形成し、シートPを加圧する。加熱ローラ51は、加圧ローラ52に従動して回転する。ヒータ53は、例えばハロゲンヒータであり、加熱ローラ51を加熱する。
【0042】
図2および図3に示すように、定着器5は、加熱ローラ51によりシートPを加熱して、加圧ローラ52を回転させることにより、加熱ローラ51及び加圧ローラ52によりシートPを加圧しながら搬送することで、画像形成部4によりシートPに形成されたトナー像をシートPに定着させる。
【0043】
搬送経路201において定着器5及び合流位置Cよりも下流側にある第1排出ローラの下流側に、シートPを切断可能なカッター100が配置されている。
【0044】
ここで、カッター100の概略構成について図3および図4に基づいて説明する。図4は、カッター100の概略構成を説明する斜視図である。図3および図4に示すように、カッター100は、支持ガイド71と、スライドレール72と、固定刃100Aと、切断刃100Bと、キャリッジ76と、第1モータM1と、駆動プーリー77と、従動プーリー78と、プーリーベルト79と、カバー73と、を有している。
【0045】
支持ガイド71は、シート搬送方向と直交する方向である副走査方向に延びている。本実施形態の場合、副走査方向は、左右方向であり、第1排出ローラ36及び第2排出ローラ37の回転軸線方向である。また、シートの幅方向にも相当する。スライドレール72は、支持ガイド71に形成された副走査方向に延びるレールである。固定刃100Aは、支持ガイド71に固定された副走査方向に延びる平板状の刃である。支持ガイド71は、スライドレール72と固定刃100Aとにより空間74が形成されている。スライドレール72と固定刃100Aとにより形成された空間74をシートPが通過する。切断刃100Bは、円板状の刃であり、キャリッジ76に回転可能に固定されている。
【0046】
キャリッジ76は、スライドレール72と係合し、スライドレール72に沿って、スライド移動可能に支持ガイド71に取り付けられている。キャリッジ76は、図4に実線で示す初期位置から破線で示す切断完了位置まで移動可能である。キャリッジ76は、シートPを切断する前は、図4において実線で示す初期位置に位置している。キャリッジ76がスライドレール72に沿って切断完了位置まで移動すると、1枚のシートPが固定刃100Aと切断刃100Bとに挟まれて第1シートP1と第2シートP2とに切断される。
【0047】
本実施形態においては、例えば、A4サイズのシートPが搬送された場合、シートPの搬送方向における中央位置がカッター100の固定刃100A及び切断刃100Bの位置に搬送されて停止することで、A4サイズ(210mm×297mm)から二等分されたA5サイズ(210mm×148mm)の第1シートP1と第2シートP2とに切断される。本実施形態では、レターサイズ(216mm×279mm)のシートPも切断可能であり、切断後の第1シートP1及び第2シートP2とは、(216mm×139mm)となる。
【0048】
カッター100は、第1モータM1の回転力を用いてキャリッジ76を、副走査方向に移動させることで、シートPを切断する。これにより、シートPに対して固定刃100A及び切断刃100Bによる切断処理が実行されて、シートPは、搬送方向で前後する、第1シートP1と第2シートP2とに完全に分けられる。
【0049】
駆動プーリー77は、支持ガイド71の副走査方向の他方側、すなわち、左右方向における右側に設けられている。駆動プーリー77は、第1モータM1の駆動力を受けて、正転および逆転に回転可能である。従動プーリー78は、支持ガイド71の副走査方向の一方側に設けられている。プーリーベルト79は、駆動プーリー77および従動プーリー78に巻き掛けられている。また、プーリーベルト79には、キャリッジ76が固定されている。
【0050】
これにより、プーリーベルト79の回転に対応してキャリッジ76が副走査方向にスライド移動するようになっている。詳しくは、第1モータM1を正転させると、キャリッジ76が副査方向の一方側から他方側に向けてスライド移動し、第1モータM1を逆転させると、キャリッジ76が副走査方向の他方側から一方側に向けてスライド移動するようになっている。
【0051】
図3に示すように、支持ガイド71を上方から保護するカバー73が、支持ガイド71のシート搬送方向における上流側に取り付けられている。カバー73は、シートPが通過する空間74に対向する位置に、副走査方向に延びるスリット75が形成され、シートPが空間74に進入可能に構成されている。カバー73は、スキャナ部3の下面を構成するケーシング81の底板81Aにボルト等によって取り付けられている。
【0052】
[スキャナ部3の構成]
次に、スキャナ部3の内部構成について、図1図3図5図7に基づいて説明する。図5は、複合機1の前方側から見たスキャナ部3の内部構成を示す断面図である。図6は、読取センサ87を収容するケーシング81を下方から見た斜視図である。図7は、第1モータM1およびケーシング81を含む前後方向の部分断面図である。読取センサ87は、第1読取センサの一例として機能する。
【0053】
図1及び図3に示すように、スキャナ部3は、ケーシング81と、ADF(Auto Document Feeder)82と、原稿カバー83とを有している。なお、スキャナ部3は、カラー画像及びモノクロ画像の読み取りが可能であってもよいし、モノクロ画像のみの読み取りが可能であってもよい。スキャナ部3は、画像読取部の一例として機能する。
【0054】
図5に示すように、ケーシング81の上面には、第1コンタクトガラス84及び第2コンタクトガラス85が、左右方向に並んで設けられている。ケーシング81内には、読取センサ87が、第1コンタクトガラス84及び第2コンタクトガラス85の下方で左右方向、即ち、シートPの搬送方向に直交する方向である副走査方向に移動可能に設けられている。第1コンタクトガラス84及び第2コンタクトガラス85は、原稿支持ガラスの一例として機能する。
【0055】
読取センサ87は、原稿Mの一方の面を読み取るセンサである。読取センサ87は、例えば、CIS(Contact Image Sensor)などである。CISは、シートPの搬送方向と同じ方向である主走査方向に複数の読取素子が一列に並んで配置され、原稿Mからの反射光を電気信号に変換して出力する。なお、本実施形態においては、主走査方向は、前後方向と一致する。また、読取センサ87は、CISではなくCCD(Charged Coupled Device)であってもよい。
【0056】
図3および図5に示すように、読取センサ87は、センサキャリッジ88に保持されている。センサキャリッジ88は、両端を一対のガイドレール89(図3では、後側のガイドレール89を示している。)に対してスライド可能に支持されている。ガイドレール89は、副走査方向に延び、両端部がケーシング81に固定されている。センサキャリッジ88は、通常時には、図5において、読取センサ87が第1コンタクトガラス84に対向する初期位置に位置している。
【0057】
初期位置に位置するセンサキャリッジ88の下側には、センサキャリッジ88を移動させる第2モータM2が配置されている。つまり、図3において、第2モータM2は、副走査方向の右端側に配置されたカッター100の第1モータM1に対して、副走査方向の反対側である左端側に配置されている。これにより、複合機1の左右方向における重量のバランスがとれる。よって、従来よりも小型化を実現しつつ、左右方向における重量のバランスがとれた複合機1を提供できる。
【0058】
第2モータM2の駆動力は、初期位置に位置するセンサキャリッジ88と第2モータM2との間に配置された駆動プーリー91に伝達される。従って、駆動プーリー91は、第2モータM2の駆動力を受けて、正転および逆転に回転可能である。
【0059】
従動プーリー92は、ガイドレール89の副走査方向の右端側に設けられている。駆動プーリー91と従動プーリー92との間にはタイミングベルト93が巻きかけられている。また、タイミングベルト93には、センサキャリッジ88が固定されている。これにより、タイミングベルト93の回転に対応してセンサキャリッジ88が副走査方向にスライド移動するようになっている。駆動プーリー91と従動プーリー92とタイミングベルト93とは、駆動列の一例を構成する。センサキャリッジ88とガイドレール89と駆動プーリー91と従動プーリー92とタイミングベルト93と第2モータM2とは、センサ駆動機構の一例を構成する。
【0060】
詳しくは、第2モータM2を正転させると、センサキャリッジ88が副査方向の左方側から右方側に向けてスライド移動し、第2モータM2を逆転させると、センサキャリッジ88が副査方向の右方側から左方側に向けてスライド移動するようになっている。そして、センサキャリッジ88が第2コンタクトガラス85に対向して副走査方向に移動することによって、第2コンタクトガラス85上に載置された原稿Mの一方の面を読み取る。
【0061】
ここで、ケーシング81の構成について図3図6および図7に基づいて説明する。図3および図6に示すように、ケーシング81は、平面視略矩形状の上方に開放された浅い箱形状に形成され、読取センサ87の下方に位置する底板81Aを有している。ケーシング81の開放された上端部は、第1コンタクトガラス84や第2コンタクトガラス85などにより覆われている。
【0062】
底板81Aは、カッター100のカバー73が配置される後方側の部分が平面視長方形状に上方へ窪む第1の窪み95が形成されている。また、底板81Aは、カッター100の第1モータM1が配置される後方側の部分の右端側において、第1の窪み95の深さよりも深い上方へ窪む第2の窪み96が形成されている。第2の窪み96は、第1の窪み95の前後方向の幅を長辺とし、第1モータM1を挿入可能な幅を有する平面視長方形状に上方へ窪んでいる。
【0063】
また、第1の窪み95の前縁の左端側には、左右方向に長い平面視長方形の箱状に下方へ突出する突出部97が形成されている。図3に示すように、突出部97には、センサキャリッジ88を駆動する第2モータM2が上方から配置されている。また、第2の窪み96には、キャリッジ76を駆動する第1モータM1が下方から配置されている。
【0064】
従って、図3に示すように、第1モータM1と第2モータM2と駆動プーリー91と従動プーリー92とタイミングベルト93とは、主走査方向の後方側から見た側面視において、上下方向の同じ高さに配置されている。また、図7に示すように、突出部97(図6参照)内に配置された第2モータM2は、第2窪み96内に配置された第1モータM1よりも前後方向の前側、つまり、シートPの搬送方向における下流側に配置されている。従って、駆動プーリー91と従動プーリー92とタイミングベルト93とは、第2モータM2と同様に、第2窪み96内に配置された第1モータM1よりも前後方向の前側、つまり、シートPの搬送方向における下流側に配置されている。
【0065】
従って、駆動プーリー91、従動プーリー92、タイミングベルト93、第2モータM2、及び第1モータM1を上下方向においてラップさせて配置することができる。これにより、複合機1の上下方向における配置の高さを抑えることができる。また、読取センサ87による原稿Mの読取動作の妨げとならない位置にカッター100を配置できる。よって、従来よりも小型化を実現しつつ、センサキャリッジ88を駆動する第2モータM2などとカッター100との配置効率を向上させた複合機1を提供することができる。
【0066】
なお、「上下方向に同じ高さに配置」とは、カッター100が有する第1モータM1とスキャナ部3が有する第2モータM2と駆動プーリー91と従動プーリー92とタイミングベルト93とが、完全に重なる必要はなく、左右方向や前後方向から見たときに、少なくとも一部が同じ高さ領域にあればよい。また、カッター100が有する第1モータM1以外の部品、例えば支持ガイド71やカバー73等と、スキャナ部3が有する第2モータM2と駆動プーリー91と従動プーリー92とタイミングベルト93以外の部品、例えばガイドレール89など、とが上下方向に同じ高さに配置されていてもよい。
【0067】
次に、ADF82の内部構成について図3および図5に基づいて説明する。ADF82は、原稿の自動搬送を行うためのものであり、原稿カバー83に一体的に設けられている。原稿カバー83は、ケーシング81に対して回動自在に設けられ、ケーシング81の上面を開閉する。ADF82は、原稿搬送機構の一例として機能する。
【0068】
図5に示すように、ADF82の内部には、供給ローラ111、分離ローラ112、第1搬送ローラ113、第2搬送ローラ114、排出ローラ115、および搬送経路203を有している。搬送経路203は、原稿トレイ82Aに載置された原稿Mを、第1コンタクトガラス84へ搬送し、読取センサ87によって画像を読み取った原稿Mを排出トレイ117へ向けて搬送する経路である。
【0069】
供給ローラ111は、原稿トレイ82Aに載置された原稿Mをピックアップして、搬送経路203に向けて原稿Mを搬送する。分離ローラ112は、供給ローラ111がピックアップした原稿Mを1枚ずつ分離する。第1搬送ローラ113および第2搬送ローラ114は、搬送経路203に沿って原稿Mを搬送し、第1コンタクトガラス84上を通過させる。その後、排出ローラ115を介して、第1コンタクトガラス84上を通過した原稿Mを排出トレイ117上に排出する。
【0070】
また、図3に示すように、主走査方向の後方側から見た側面視において、ADF82の左右方向の略中央部には、第3モータM3が配置されている。第3モータM3は、供給ローラ111、分離ローラ112、第1搬送ローラ113、第2搬送ローラ114、および排出ローラ115を駆動する。また、カッター100の第1モータM1は、副走査方向の右端側に配置され、ADF82の第3モータM3は、第1モータM1とは反対側である副走査方向の左端側に配置されている。これにより、複合機1の左右方向における重量のバランスがとれる。よって、従来よりも小型化を実現しつつ、左右方向における重量のバランスがとれた複合機1を提供できる。
【0071】
[変形例1]
上記実施形態では、定着器5は、加熱ローラ51と、加熱ローラ51の温度を上昇させるためのヒータ53と、加圧ローラ52とを備える構成としたが、これに限定されない。例えば、定着器5は、ヒータと、ヒータからの輻射熱を受けるニップ板と、ニップ板の周りを回転する加熱ベルトと、加圧ローラとを備える構成であってもよい。また、加熱ローラと、ベルトと、ベルトを加熱ローラとの間で加圧するパッドを有するニップ形成部材とを備える構成であってもよい。
【0072】
[変形例2]
また、例えば、カッター100は、シートPの幅方向に移動する回転しない移動刃を有する構成であってもよい。例えば、ハサミのようにシートPの幅より長い二つの刃が上下方向に動作して、シートを挟み込んで切断する構成であってもよい。また、シートPの面に対して略垂直、つまり上下方向に移動する、シートPの幅より長い刃を一つ有する構成、例えば、ギロチン式の刃を有する構成であってもよい。また、本実施形態のように、シートPの幅方向に移動する切断刃100Bのみがあり、固定刃100Aがない構成であってもよい。
【0073】
〔付記事項〕
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
1 複合機、2 プリンタ部、3 スキャナ部、4 画像形成部、5 定着器、20 筐体、61 感光ドラム、64 現像ローラ、71 支持ガイド、73 カバー、76 キャリッジ、81 ケーシング、81A 底板、82 ADF、84 第1コンタクトガラス、85 第2コンタクトガラス、87 読取センサ、88 センサキャリッジ、89 ガイドレール、91 駆動プーリー、92 従動プーリー、93 タイミングベルト、95 第1の窪み、96 第2の窪み、100 カッター、100A 固定刃、100B 切断刃、111 供給ローラ、113 第1搬送ローラ、114 第2搬送ローラ、M1 第1モータ、M2 第2モータ、M3 第3モータ、TR 転写ローラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7