IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オービックの特許一覧

特開2024-95391回帰テスト管理装置、回帰テスト管理方法、および、回帰テスト管理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095391
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】回帰テスト管理装置、回帰テスト管理方法、および、回帰テスト管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/36 20060101AFI20240703BHJP
【FI】
G06F11/36 164
G06F11/36 188
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212664
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】依岡 烈
(72)【発明者】
【氏名】馬場 健人
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GB02
5B042HH23
5B042HH26
5B042HH49
5B042MA08
5B042MC40
(57)【要約】
【課題】テストエビデンスの比較差異から、差異に該当する現象が起きたところまで画面操作を行わせることで、問題発生箇所の早期把握を可能とする回帰テスト管理装置、回帰テスト管理方法、および、回帰テスト管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】マスタデータに基づいて、所定実行環境においてアプリケーションソフトウェアにより自動実行されたテストシナリオのテストエビデンスを取得し、テストエビデンスと基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得し、マスタデータに基づいて、テストシナリオにおいて、比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまでアプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた回帰テスト管理装置であって、
前記記憶部は、
アプリケーションソフトウェア、前記アプリケーションソフトウェアに実行させるテストシナリオ、前記アプリケーションソフトウェアのユーザインタフェース定義、前記アプリケーションソフトウェアを自動実行するための画面操作命令、および、前記テストシナリオに沿った基準エビデンスを含むマスタデータを記憶するアプリケーション記憶手段、
を備え、
前記制御部は、
前記マスタデータに基づいて、所定実行環境において前記アプリケーションソフトウェアにより自動実行された前記テストシナリオのテストエビデンスを取得し、前記テストエビデンスと前記基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得する比較差異手段と、
前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオにおいて、前記比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させる画面操作手段と、
を備えたことを特徴とする回帰テスト管理装置。
【請求項2】
前記画面操作手段は、
更に、前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオに含まれる各ステップシナリオに対する実行制御指示を指定可能に表示させ、前記実行制御指示が指定された場合、指定ステップシナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた前記実行画面を表示させることを特徴とする請求項1に記載の回帰テスト管理装置。
【請求項3】
前記画面操作手段は、
前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオに含まれる前記各ステップシナリオに対する前記実行制御指示を指定可能に表示させ、前記実行制御指示が指定された際に、前記テストシナリオにおいて前記指定ステップシナリオが前記直前シナリオより後のステップである場合、前記直前シナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた前記実行画面を表示させることを特徴とする請求項2に記載の回帰テスト管理装置。
【請求項4】
前記実行制御指示は、
前記アプリケーションソフトウェアの実行予定に含まれる最後の前記ステップシナリオの一つ後の前記ステップシナリオまでを新たな前記実行予定に指定する指示であることを特徴とする請求項2または3に記載の回帰テスト管理装置。
【請求項5】
前記実行制御指示は、
ユーザ選択された前記ステップシナリオまでを前記アプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であることを特徴とする請求項2または3に記載の回帰テスト管理装置。
【請求項6】
前記実行制御指示は、
前記テストシナリオに含まれる最後の前記ステップシナリオまでを前記アプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であることを特徴とする請求項2または3に記載の回帰テスト管理装置。
【請求項7】
前記実行制御指示は、
現在実行中の前記ステップシナリオまでを前記アプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であることを特徴とする請求項2または3に記載の回帰テスト管理装置。
【請求項8】
前記アプリケーションソフトウェアは、
ローコード開発ツール、または、ノーコード開発ツールにより作成されたソフトウェアであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の回帰テスト管理装置。
【請求項9】
記憶部と制御部とを備えた回帰テスト管理装置に実行させるための回帰テスト管理方法であって、
前記記憶部は、
アプリケーションソフトウェア、前記アプリケーションソフトウェアに実行させるテストシナリオ、前記アプリケーションソフトウェアのユーザインタフェース定義、前記アプリケーションソフトウェアを自動実行するための画面操作命令、および、前記テストシナリオに沿った基準エビデンスを含むマスタデータを記憶するアプリケーション記憶手段、
を備え、
前記制御部において実行される、
前記マスタデータに基づいて、所定実行環境において前記アプリケーションソフトウェアにより自動実行された前記テストシナリオのテストエビデンスを取得し、前記テストエビデンスと前記基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得する比較差異ステップと、
前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオにおいて、前記比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させる画面操作ステップと、
を含むことを特徴とする回帰テスト管理方法。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた回帰テスト管理装置に実行させるための回帰テスト管理プログラムであって、
前記記憶部は、
アプリケーションソフトウェア、前記アプリケーションソフトウェアに実行させるテストシナリオ、前記アプリケーションソフトウェアのユーザインタフェース定義、前記アプリケーションソフトウェアを自動実行するための画面操作命令、および、前記テストシナリオに沿った基準エビデンスを含むマスタデータを記憶するアプリケーション記憶手段、
を備え、
前記制御部において、
前記マスタデータに基づいて、所定実行環境において前記アプリケーションソフトウェアにより自動実行された前記テストシナリオのテストエビデンスを取得し、前記テストエビデンスと前記基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得する比較差異ステップと、
前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオにおいて、前記比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させる画面操作ステップと、
を実行させるための回帰テスト管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回帰テスト管理装置、回帰テスト管理方法、および、回帰テスト管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、異常や不具合と判断すべきであることを設定する情報ではない比較元データと、回帰テスト対象の比較先データと、の差分を抽出し、差分相違が発生した場合、回帰テストでエラー発生と判定し、実行結果を画面表示する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-43181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、エラー直前までの操作命令を再現した画面表示をすることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、テストエビデンスの比較差異から、差異に該当する現象が起きたところまで画面操作を行わせることで、問題発生箇所の早期把握を可能とする回帰テスト管理装置、回帰テスト管理方法、および、回帰テスト管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る回帰テスト管理装置は、記憶部と制御部とを備えた回帰テスト管理装置であって、前記記憶部は、アプリケーションソフトウェア、前記アプリケーションソフトウェアに実行させるテストシナリオ、前記アプリケーションソフトウェアのユーザインタフェース定義、前記アプリケーションソフトウェアを自動実行するための画面操作命令、および、前記テストシナリオに沿った基準エビデンスを含むマスタデータを記憶するアプリケーション記憶手段、を備え、前記制御部は、前記マスタデータに基づいて、所定実行環境において前記アプリケーションソフトウェアにより自動実行された前記テストシナリオのテストエビデンスを取得し、前記テストエビデンスと前記基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得する比較差異手段と、前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオにおいて、前記比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させる画面操作手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る回帰テスト管理装置において、前記画面操作手段は、更に、前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオに含まれる各ステップシナリオに対する実行制御指示を指定可能に表示させ、前記実行制御指示が指定された場合、指定ステップシナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた前記実行画面を表示させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る回帰テスト管理装置において、前記画面操作手段は、前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオに含まれる前記各ステップシナリオに対する前記実行制御指示を指定可能に表示させ、前記実行制御指示が指定された際に、前記テストシナリオにおいて前記指定ステップシナリオが前記直前シナリオより後のステップである場合、前記直前シナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた前記実行画面を表示させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る回帰テスト管理装置において、前記実行制御指示は、前記アプリケーションソフトウェアの実行予定に含まれる最後の前記ステップシナリオの一つ後の前記ステップシナリオまでを新たな前記実行予定に指定する指示であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る回帰テスト管理装置において、前記実行制御指示は、ユーザ選択された前記ステップシナリオまでを前記アプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る回帰テスト管理装置において、前記実行制御指示は、前記テストシナリオに含まれる最後の前記ステップシナリオまでを前記アプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る回帰テスト管理装置において、前記実行制御指示は、現在実行中の前記ステップシナリオまでを前記アプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る回帰テスト管理装置において、前記アプリケーションソフトウェアは、ローコード開発ツール、または、ノーコード開発ツールにより作成されたソフトウェアであることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る回帰テスト管理方法は、記憶部と制御部とを備えた回帰テスト管理装置に実行させるための回帰テスト管理方法であって、前記記憶部は、アプリケーションソフトウェア、前記アプリケーションソフトウェアに実行させるテストシナリオ、前記アプリケーションソフトウェアのユーザインタフェース定義、前記アプリケーションソフトウェアを自動実行するための画面操作命令、および、前記テストシナリオに沿った基準エビデンスを含むマスタデータを記憶するアプリケーション記憶手段、を備え、前記制御部において実行される、前記マスタデータに基づいて、所定実行環境において前記アプリケーションソフトウェアにより自動実行された前記テストシナリオのテストエビデンスを取得し、前記テストエビデンスと前記基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得する比較差異ステップと、前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオにおいて、前記比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させる画面操作ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る回帰テスト管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた回帰テスト管理装置に実行させるための回帰テスト管理プログラムであって、前記記憶部は、アプリケーションソフトウェア、前記アプリケーションソフトウェアに実行させるテストシナリオ、前記アプリケーションソフトウェアのユーザインタフェース定義、前記アプリケーションソフトウェアを自動実行するための画面操作命令、および、前記テストシナリオに沿った基準エビデンスを含むマスタデータを記憶するアプリケーション記憶手段、を備え、前記制御部において、前記マスタデータに基づいて、所定実行環境において前記アプリケーションソフトウェアにより自動実行された前記テストシナリオのテストエビデンスを取得し、前記テストエビデンスと前記基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得する比較差異ステップと、前記マスタデータに基づいて、前記テストシナリオにおいて、前記比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまで前記アプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させる画面操作ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、自動回帰テスト履歴に基づくエラー時点までのステップ再現実行を可能とすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、比較差異一覧プログラムから、差異のある自動テストの全く同じ操作を画面操作プログラムに対してワンクリックで行わせることで、問題発生箇所の早期把握を可能とするという効果を奏する。また、本発明によれば、ローコード開発・ノーコード開発における、開発負担を下げることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、課題特定、解決にかかる時間、必要な知識のハードルを下げることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、自動テスト結果エラー行の入力、エラー直前までの操作命令再現を実現することで、自動テスト結果再現確認を支援することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、Webアプリケーションの自動テスト結果確認の効率化を図るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本実施形態における回帰テスト管理処理の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態における回帰テスト管理処理の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態における回帰テスト管理処理の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における回帰テスト管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、本実施形態における回帰テスト管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行動作の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態におけるテストシナリオ読込処理の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図11図11は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図12図12は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図13図13は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図14図14は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図15図15は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図16図16は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図17図17は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図18図18は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図19図19は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図20図20は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図21図21は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図22図22は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
図23図23は、本実施形態におけるステップ実行プログラム呼出処理の一例を示す図である。
図24図24は、本実施形態におけるステップ実行プログラム呼出処理の一例を示す図である。
図25図25は、本実施形態におけるステップ実行プログラム呼出処理の一例を示す図である。
図26図26は、本実施形態におけるステップ実行プログラム呼出処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0019】
[1.概要]
まず、図1から図3を参照して、本発明の概要を説明する。図1から図3は、本実施形態における回帰テスト管理処理の一例を示す図である。
【0020】
変化の激しいビジネス環境において、価値ある業務ソリューションを提供するためには、素早くリリースすることが必要であり、OSやブラウザ等の進化のスピードが加速している外部環境の変化に対応するため、業務アプリケーションの開発・テストの効率化が求められているため、開発されたWebアプリケーションソフトウェアのWebブラウザによるテストの自動化が必要なものとなってきている。
【0021】
従来、Webアプリケーションソフトウェアに対する自動テストにおいて、テスト結果の画像を出力するだけでは、テストケースおよび自動実行定義の実行条件の内容が把握できず、喩え、テストケースおよび自動実行定義の実行条件の内容が把握できていたとしても、途中の細かいオペレーションの違いによって、現象の発生有無が変わってしまうようなデリケートな事象の再現が困難であった。
【0022】
そこで、本実施形態においては、Webアプリケーションソフトウェアに対する自動テストにおいて、テストエビデンスから問題発生箇所を早期把握する仕組みを提供している。ここで、エラーが発現するのに複雑な条件があったり、タイミングが重要であったりする場合、高い集中力および正確なオペレーションが必要であるケースが間々あるが、本実施形態においては、100%同じ操作を自動で何度でも行うことができるので、時間や人への負担を軽減する効果が期待できる。
【0023】
例えば、本実施形態においては、図1に示すように、ユーザにより問題発生の該当箇所までの実行指示が設定された場合、比較差異一覧プログラムが実行されて差異(問題発生箇所)が特定され、図2に示すように、画面操作(ステップ実行)プログラムが起動され、図3に示すように、問題発生の該当箇所の直前(点線で囲まれた箇所)まで自動実行される。
【0024】
[2.構成]
本実施形態に係る回帰テスト管理装置100の構成の一例について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態における回帰テスト管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図4に示すように、回帰テスト管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、回帰テスト管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0026】
回帰テスト管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。回帰テスト管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0027】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、回帰テスト管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、回帰テスト管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0028】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0029】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、アプリケーションデータベース106aを備えている。
【0030】
アプリケーションデータベース106aは、アプリケーションソフトウェアを記憶する。ここで、アプリケーションデータベース106aは、アプリケーションソフトウェア、アプリケーションソフトウェアに実行させるテストシナリオ、アプリケーションソフトウェアのユーザインタフェース定義、アプリケーションソフトウェアを自動実行するための画面操作命令、および、テストシナリオに沿った基準エビデンスを含むマスタデータを記憶していてもよい。また、アプリケーションソフトウェアは、ローコード開発ツール、または、ノーコード開発ツールにより作成されたソフトウェアであってもよい。
【0031】
制御部102は、回帰テスト管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、比較差異部102aと画面操作部102bとを備えている。
【0032】
比較差異部102aは、アプリケーションソフトウェアにより自動実行されたテストシナリオのテストエビデンスを取得し、テストエビデンスと基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得する。ここで、比較差異部102aは、マスタデータに基づいて、所定実行環境においてアプリケーションソフトウェアにより自動実行されたテストシナリオのテストエビデンスを取得し、テストエビデンスと基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得してもよい。
【0033】
画面操作部102bは、アプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させる。ここで、画面操作部102bは、マスタデータに基づいて、テストシナリオにおいて、比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまでアプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させてもよい。また、画面操作部102bは、マスタデータに基づいて、テストシナリオに含まれる各ステップシナリオに対する実行制御指示を指定可能に表示させ、実行制御指示が指定された場合、指定ステップシナリオまでアプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させてもよい。また、画面操作部102bは、マスタデータに基づいて、テストシナリオに含まれる各ステップシナリオに対する実行制御指示を指定可能に表示させ、実行制御指示が指定された際に、テストシナリオにおいて指定ステップシナリオが直前シナリオより後のステップである場合、直前シナリオまでアプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を表示させてもよい。ここで、実行制御指示は、アプリケーションソフトウェアの実行予定に含まれる最後のステップシナリオの一つ後のステップシナリオまでを新たな実行予定に指定する指示であってもよい。また、実行制御指示は、ユーザ選択されたステップシナリオまでをアプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であってもよい。また、実行制御指示は、テストシナリオに含まれる最後のステップシナリオまでをアプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であってもよい。また、実行制御指示は、現在実行中のステップシナリオまでをアプリケーションソフトウェアの実行予定に指定する指示であってもよい。
【0034】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図5から図26を参照して説明する。
【0035】
[回帰テスト管理処理]
ここで、図5を参照して、本実施形態における回帰テスト管理処理の一例について説明する。図5は、本実施形態における回帰テスト管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0036】
図5に示すように、比較差異部102aは、アプリケーションデータベース106aに記憶されたマスタデータに基づいて、所定実行環境においてアプリケーションソフトウェアにより自動実行されたテストシナリオのテストエビデンスを取得し、テストエビデンスと基準エビデンスとの間の比較差異エビデンスを取得する(ステップSA-1)。
【0037】
ここで、比較差異部102aは、比較差異エビデンスを取得できたか否かを判定する(ステップSA-2)。
【0038】
そして、比較差異部102aは、比較差異エビデンスを取得できなかったと判定した場合(ステップSA-2:No)、処理をステップSA-3に移行させる。
【0039】
そして、画面操作部102bは、テストシナリオに含まれる各ステップシナリオに対する実行制御指示を指定可能に出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して実行制御指示が指定されたか否かを判定する(ステップSA-3)。
【0040】
そして、画面操作部102bは、実行制御指示が指定されたと判定した場合(ステップSA-3:Yes)、処理をステップSA-8に移行させる。
【0041】
一方、画面操作部102bは、実行制御指示が指定されていないと判定した場合(ステップSA-3:No)、処理をステップSA-4に移行させる。
【0042】
そして、画面操作部102bは、アプリケーションデータベース106aに記憶されたマスタデータに基づいて、テストシナリオに含まれる最終ステップシナリオまでアプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を出力装置114に表示させ(ステップSA-4)、処理を終了する。
【0043】
一方、比較差異部102aは、比較差異エビデンスを取得できたと判定した場合(ステップSA-2:Yes)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0044】
そして、画面操作部102bは、テストシナリオに含まれる各ステップシナリオに対する実行制御指示を指定可能に出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して実行制御指示が指定されたか否かを判定する(ステップSA-5)。
【0045】
そして、画面操作部102bは、実行制御指示が指定されていないと判定した場合(ステップSA-5:No)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0046】
そして、画面操作部102bは、アプリケーションデータベース106aに記憶されたマスタデータに基づいて、テストシナリオにおいて、比較差異エビデンスが発生する直前である直前シナリオまでアプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を出力装置114に表示させ(ステップSA-6)、処理を終了する。
【0047】
一方、画面操作部102bは、実行制御指示が指定されたと判定した場合(ステップSA-5:Yes)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0048】
そして、画面操作部102bは、テストシナリオにおいて指定ステップシナリオが直前シナリオより後のステップであるか否かを判定する(ステップSA-7)。
【0049】
そして、画面操作部102bは、テストシナリオにおいて指定ステップシナリオが直前シナリオより後のステップであると判定した場合(ステップSA-7:Yes)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0050】
一方、画面操作部102bは、テストシナリオにおいて指定ステップシナリオが直前シナリオより後のステップではない(前のステップである)と判定した場合(ステップSA-7:No)、処理をステップSA-8に移行させる。
【0051】
そして、画面操作部102bは、アプリケーションデータベース106aに記憶されたマスタデータに基づいて、指定ステップシナリオまでアプリケーションソフトウェアを実行させた実行画面を出力装置114に表示させ(ステップSA-8)、処理を終了する。
【0052】
ここで、図6および図7を参照して、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行概要について説明する。図6は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行動作の一例を示す図である。図7は、本実施形態におけるテストシナリオ読込処理の一例を示す図である。
【0053】
図6に示すように、本実施形態におけるステップ実行プログラムでは、画面操作プログラムを用いて、「実行中の行」の番号:1~4が「実行予定の番号」で指定された番号まで画面操作命令を実行する。また、図6に示すように、本実施形態におけるステップ実行プログラムと画面操作プログラムとは、非同期で動作しており、お互いのリソースを参照・更新しながら動作する。また、図6に示すように、本実施形態におけるステップ実行プログラム起動時には、「実行予定の番号」が0となっており、「実行制御ボタン」が押下された場合、「実行予定の番号」を更新し、更新した実行予定の番号まで画面操作命令を実行する。また、図6に示すように、本実施形態においては、ユーザが処理実行を途中で一時停止したい場合、停止ボタン(四角ボタン)を押下することで、現在「実行中の行」の番号が「実行予定の番号」となり、画面操作が一時停止する。また、図6に示すように、本実施形態におけるステップ実行プログラムは、比較差異一覧プログラムから呼び出された際に、「実行予定の番号」に現象の起きたアクションの行番号を指定した状態で起動する。
【0054】
また、図7に示すように、本実施形態におけるテストシナリオ読込処理においては、テスト実行対象の定義IDより画面操作命令が取得され、画面操作命令に応じてローコード実行基盤が操作される。ここで、本実施形態におけるローコード実行基盤は、ローコード開発基盤にて設定された内容を解析し、業務アプリケーションとして実行されるプログラムである。ここで、本実施形態におけるローコード開発基盤は、レイアウト、および、ロジックフローの設定を行うツールである。また、本実施形態における画面操作プログラムは、ローコード実行基盤にて提供されるアプリケーションの画面を操作するプログラムであり、自動回帰テストにおいて、操作を行う主体となる。
【0055】
また、図8から図11を参照して、本実施形態における画面起動・操作処理の一例について説明する。図8から図11は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
【0056】
図8に示すように、本実施形態における画面操作プログラムは、指示された指定定義IDの画面を起動するようにローコード実行基盤を操作し、図9に示すように、テキストボックスに「abc」と入力し、図10に示すように、「ボタン1」をクリックし、図11に示すように、スクリーンショットを取る。
【0057】
また、図12に示すように、本実施形態にテストシナリオのステップ実行処理の一例について説明する。図12は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
【0058】
図12に示すように、本実施形態においては、ステップ実行プログラムにより外部(比較差異一覧プログラム)より受け渡された定義IDが取得され(ステップSB-1)、ステップ実行プログラムにより定義IDより画面操作命令テーブルから画面操作命令が取得され、アクション一覧に表示され(ステップSB-2)、ステップ実行プログラムにより画面操作プログラムが別プロセス(非同期)で起動(定義IDを引数として受渡)される(ステップSB-3)。
【0059】
そして、図12に示すように、本実施形態においては、ステップ実行プログラムにより「実行制御ボタン」が押されたか否かが判定され(ステップSB-4)、「実行制御ボタン」が押されていない場合(ステップSB-4:No)、処理がステップSB-6に移行し、「実行制御ボタン」が押された場合(ステップSB-4:Yes)、ステップ実行プログラムにより押されたボタンに応じて「実行予定の番号」が更新され(ステップSB-5)、処理がステップSB-6に移行する。
【0060】
そして、図12に示すように、本実施形態においては、ステップ実行プログラムにより「閉じるボタン(バツボタン)」が押されたか否かが判定され(ステップSB-6)、「閉じるボタン」が押されていない場合(ステップSB-6:No)、処理がステップSB-4に移行し、「閉じるボタン」が押された場合(ステップSB-6:Yes)、画面操作プログラムが起動しているか否かが判定される(ステップSB-7)。
【0061】
そして、図12に示すように、本実施形態においては、画面操作プログラムが起動している場合(ステップSB-7:Yes)、ステップ実行プログラムにより画面操作プログラムが終了され(ステップSB-8)、処理が終了し、画面操作プログラムが起動していない場合(ステップSB-7:No)、処理が終了する。
【0062】
ここで、図12に示すように、本実施形態においては、ステップ実行プログラムにより画面操作プログラムが起動された場合(ステップSB-3)、画面操作プログラムにより外部(ステップ実行プログラム)より受け渡された定義IDが取得され(ステップSC-1)、画面操作プログラムにより定義IDより画面操作命令テーブルから画面操作命令が取得され(ステップSC-2)、画面操作プログラムにより画面が起動され(ステップSC-3)、画面操作プログラムにより次の画面操作命令が1件取得され(ステップSC-4)、画面操作プログラムにより実行中の番号が更新され(ステップSC-5)、画面操作プログラムにより「実行予定の番号」が取得され(ステップSC-6)、画面操作プログラムにより画面操作命令実行中の番号が「実行予定の番号」より小さいか否かが判定され(ステップSC-7)、画面操作命令実行中の番号が「実行予定の番号」より小さくない場合(ステップSC-7:No)、処理がステップSC-6に移行し、画面操作命令実行中の番号が「実行予定の番号」より小さい場合(ステップSC-7:Yes)、処理がステップSC-8に移行する。
【0063】
そして、図12に示すように、本実施形態においては、画面操作プログラムにより画面操作命令がScreenShot命令か否かが判定され(ステップSC-8)、画面操作命令がScreenShot命令ではない場合(ステップSC-8:No)、画面操作プログラムにより画面操作命令に従い画面操作され(ステップSC-9)、処理がステップSC-11に移行し、画面操作命令がScreenShot命令である場合(ステップSC-8:Yes)、画面操作プログラムによりスクリーンショットが出力され(ステップSC-10)、処理がステップSC-11に移行する。
【0064】
そして、図12に示すように、本実施形態においては、画面操作プログラムにより正常に操作できたか否かが判定され(ステップSC-11)、正常に操作できなかった場合(ステップSC-11:No)、画面操作プログラムによりエラーログが出力され(ステップSC-12)、処理が終了し、正常に操作できた場合(ステップSC-11:Yes)、画面操作プログラムにより正常動作ログが出力される(ステップSC-13)。
【0065】
そして、図12に示すように、本実施形態においては、画面操作プログラムにより次の画面操作命令が存在するか否かが判定され(ステップSC-14)、次の画面操作命令が存在する場合(ステップSC-14:Yes)、処理がステップSC-4に移行し、次の画面操作命令が存在しない場合(ステップSC-14:No)、処理が終了する。このように、本実施形態においては、読み込んだ画面操作命令分、処理が繰り返される。
【0066】
ここで、図12に示すように、本実施形態においては、実行画面にて「停止ボタン(四角ボタン)」が押された場合、「3まで実行中」に替えて2の操作まで完了され、3の手前まで実行されて動作が一時停止される。この際、図12に示すように、本実施形態においては、「3の行」に「矢印マーク」が表示される。続いて、図12に示すように、本実施形態においては、「再生ボタン(三角ボタン)」が押された場合、「4まで実行中」に変わり、3の操作が行われ、4の手前まで実行され動作が一時停止される。
【0067】
また、図13から図22を参照して、本実施形態にテストシナリオのステップ実行処理の一例について説明する。図13から図22は、本実施形態におけるテストシナリオのステップ実行処理の一例を示す図である。
【0068】
図13に示すように、本実施形態においては、ステップ実行プログラムが起動され、画面操作プログラムおよびブラウザも起動され、「実行予定の番号」が1のため、これ以上の操作が行われない。
【0069】
そして、図14に示すように、本実施形態においては、4行目が選択されて「指定行まで再生ボタン(三角縦棒ボタン)」が押下された場合、「実行予定の番号」が「4まで実行中」に変更される。
【0070】
そして、図15に示すように、本実施形態においては、「実行中の番号<実行予定の番号」となったため、1のアクションが実行される。
【0071】
そして、図16に示すように、本実施形態においては、1の処理が完了すると、画面操作プログラムによりログが出力され、「実行中の番号」が更新され、画面のインジケータが更新される。
【0072】
そして、図17に示すように、本実施形態においては、「実行中の番号<実行予定の番号」となったため、2のアクションが実行される。
【0073】
そして、図18に示すように、本実施形態においては、2のアクションが実行されている最中に「停止ボタン(四角ボタン)」が押下された場合、「実行中の番号」が2であるため、「実行予定の番号」が「3まで実行中」に変更される。
【0074】
そして、図19に示すように、本実施形態においては、2の処理が完了した場合、画面操作プログラムによりログが出力され、「実行中の番号」が更新され、画面のインジケータが更新される。この際、本実施形態においては、「実行中の番号<実行予定の番号」ではなくなったため、画面操作プログラムが待機となる。
【0075】
そして、図20に示すように、本実施形態においては、続けて「再生ボタン(三角ボタン)」が押下された場合、「実行予定の番号」が「4まで実行中」に変更される。
【0076】
そして、図21に示すように、本実施形態においては、「実行中の番号<実行予定の番号」となったため、3のアクションが実行される。
【0077】
そして、図22に示すように、本実施形態においては、3の処理が完了した場合、画面操作プログラムによりログが出力され、「実行中の番号」が更新され、画面のインジケータが更新される。この際、本実施形態においては、「実行中の番号<実行予定の番号」ではなくなったため、画面操作プログラムが待機となる。
【0078】
また、図23を参照して、本実施形態における比較差異一覧プログラムからステップ実行プログラム呼出処理の概要について説明する。図23は、本実施形態におけるステップ実行プログラム呼出処理の一例を示す図である。
【0079】
本実施形態においては、図23右図に示す画面のプログラムに対して、ボタンがクリックされることでテキストの内容がラベルにコピーされることを前提として、(1)メニューから定義が起動され、(2)テキストにabcと入力され、(3)ボタンがクリックされ、(4)ラベルにabcが表示されていることが確認され、図23左図に示す操作が実行されるシナリオのテストが行われる。ここで、本実施形態においては、例えば、何らかの原因により(3)のタイミングでエラーが発生した場合、自動テストの動作が停止する。
【0080】
また、図24から図26を参照して、本実施形態における比較差異一覧プログラムからステップ実行プログラム呼出処理の一例について説明する。図24から図26は、本実施形態におけるステップ実行プログラム呼出処理の一例を示す図である。
【0081】
本実施形態においては、図24に示すように、比較差異一覧プログラムからステップ実行プログラムが起動され、図25に示すように、起動したステップ実行プログラムにより、「実行予定の番号」に比較差異一覧プログラムから渡された3がセットされ、図26に示すように、該当エラーが発生した3の操作の直前まで操作が実行される。この際、図26に示すように、本実施形態においては、ボタンが無効になっており、エラーの直接の原因をボタン無効によりユーザに知らせることができる。すなわち、図26に示すように、本実施形態においては、3のアクションを実行しようとした場合、ボタンが押せないためエラーとなり、処理が停止する(比較差異一覧プログラムに記録されている現象)。
【0082】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0083】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0084】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0085】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0086】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0087】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0088】
また、回帰テスト管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0089】
例えば、回帰テスト管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて回帰テスト管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0090】
また、このコンピュータプログラムは、回帰テスト管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0091】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0092】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0093】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0094】
また、回帰テスト管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、回帰テスト管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0095】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、アプリケーションソフトウェアに係るIT業界等を含む様々な業界において有用である。
【符号の説明】
【0097】
100 回帰テスト管理装置
102 制御部
102a 比較差異部
102b 画面操作部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a アプリケーションデータベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26