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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095410
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】プログラム及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/795 20140101AFI20240703BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20240703BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20240703BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240703BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240703BHJP
   A63F 13/98 20140101ALI20240703BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/55
A63F13/52
A63F13/53
A63F13/79
A63F13/98
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212683
(22)【出願日】2022-12-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ▲1▼ウェブサイトの掲載日:令和 4年 4月 8日 ウェブサイトのアドレス:https://www.carddass.com/dbh/sdbh_ugm/news/ 公開者:株式会社バンダイ ▲2▼公開日:令和 4年 4月11日 公開した場所:製品名「データカードダス スーパードラゴンボールヒーローズ」の筐体を設置した日本国内の店舗 公開者:株式会社バンダイ ▲3▼ウェブサイトの掲載日:令和 4年 4月21日 ウェブサイトのアドレス:https://twitter.com/dbh_10th/ 公開者:株式会社バンダイ ▲4▼発行日:令和 4年 7月21日 刊行物:雑誌「Vジャンプ」2022年9月号(第30巻 第9号)、集英社 公開者:株式会社バンダイ
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福岡 麗南
(72)【発明者】
【氏名】小川 大地
(72)【発明者】
【氏名】赤井 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】三田 健介
(72)【発明者】
【氏名】中川 太志
(72)【発明者】
【氏名】衣川 航平
(57)【要約】
【課題】興趣性の高いプレイヤマッチングを行う。
【解決手段】プログラムは、コンピュータに、対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得処理と、プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示処理と、第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する候補プレイヤとプレイヤとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行させる。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得処理と、
プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、前記候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示処理と、
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤと前記プレイヤとをマッチングさせるマッチング処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記第1仮想キャラクターは、前記仮想空間において移動可能に制御され、
前記第2仮想キャラクターは、前記仮想空間において移動不可能に制御される
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、当該第2仮想キャラクターに対応する候補プレイヤが対戦中であるか否かに応じて異なる表示態様で表示される請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされた場合に、前記表示処理において、当該第2仮想キャラクターが対戦中でないことを条件として、前記第1仮想キャラクターが当該第2仮想キャラクターの近傍まで移動される請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターが前記第2仮想キャラクターの近傍まで移動したことを条件として、当該第2仮想キャラクターに対応する候補プレイヤとの間で行われる前記対戦ゲームに関する情報と、当該候補プレイヤへの対戦を申し込むか否かの選択肢とがさらに表示される請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示処理において、
前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとはアイコンの態様で前記仮想空間に配置されて表示され、
対戦を申し込む選択肢が選択された場合に、当該対戦に関与する前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとが、アイコンの態様から人型のキャラクター画像の態様に変更されて表示される
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記マッチング処理は、前記対戦を申し込む選択肢が選択された場合に、当該対戦に関与するプレイヤが使用するゲーム装置の通信接続と前記候補プレイヤが使用するゲーム装置の通信接続とが維持されていることを条件として、マッチングを成立させる請求項5に記載のプログラム。
【請求項8】
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤが前記プレイヤとマッチング可能であるか否かに応じて異なる表示態様で表示される請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
マッチング不可能な前記候補プレイヤは、前記プレイヤとの前記対戦ゲームにおけるレベル差が所定値以上である請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターが中央に配置されるように制御される請求項1に記載のプログラム。
【請求項11】
前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターの周囲に前記第2仮想キャラクターが配置されるように制御される請求項1に記載のプログラム。
【請求項12】
所定の基準について前記プレイヤと前記候補プレイヤの差を評価する評価処理をさらに前記コンピュータに実行させ、
前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとの前記仮想空間における距離が、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤに関する前記評価処理の評価結果に応じて決定される
請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記所定の基準は、前記プレイヤが使用するゲーム装置と前記候補プレイヤが使用するゲーム装置との空間距離、当該ゲーム装置間の通信遅延量の差、前記プレイヤと前記候補プレイヤの戦績の差、及び前記プレイヤと前記候補プレイヤの前記対戦ゲームの進行度の差の少なくともいずれかである請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記第2仮想キャラクターは、前記仮想空間に複数配置可能であり、
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクター同士は前記仮想空間において離間されて表示される
請求項1に記載のプログラム。
【請求項15】
前記仮想空間は、複数種類設けられ、
前記仮想空間ごとに、当該仮想空間に配置される前記第2仮想キャラクターは異なって定められ、
前記プログラムは、前記第1仮想キャラクターを配置する前記仮想空間を決定する決定処理をさらに前記コンピュータに実行させ、
前記仮想空間の変更に係る操作入力がなされた場合に、
前記決定処理において、前記第1仮想キャラクターが現在配置されている第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間を決定し、
前記表示処理において、前記第1の仮想空間に代えて前記第2の仮想空間に前記第1仮想キャラクターが配置されて表示される
請求項1に記載のプログラム。
【請求項16】
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、前記仮想空間の種類に応じて異なる表示態様で表示される請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記決定処理において、前記第2の仮想空間への変更後に、前記第1の仮想空間への変更は行われないよう制御される請求項15に記載のプログラム。
【請求項18】
前記対戦ゲームは、マッチングを行うマッチング段階と、当該対戦ゲームに係るプレイ体験を提供する実行段階と、を含み、
前記マッチング段階において前記プレイヤと前記候補プレイヤとのマッチングが成立したことを条件として、前記対戦ゲームが前記実行段階に遷移する
請求項1乃至17のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項19】
対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得手段と、
プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、前記候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示手段と、
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤと前記プレイヤとをマッチングさせるマッチング手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項20】
前記表示手段は、第1表示手段と第2表示手段を含み、
前記第1表示手段は、前記第1仮想キャラクター及び前記第2仮想キャラクターをアイコンの態様で表示し、
前記第2表示手段は、前記第1仮想キャラクター及び前記第2仮想キャラクターを人型のキャラクター画像の態様で表示する
請求項19に記載のゲーム装置。
【請求項21】
前記第1表示手段は、前記第1仮想キャラクターに対応する実物品を載置可能に構成され、
前記第2表示手段は、前記第1仮想キャラクターに対応する実物品を載置不可能に構成される
請求項20に記載のゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びゲーム装置に関し、特にネットワーク上で対戦相手をマッチングする電子ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
同一グループにマッチングされた複数のプレイヤを参加させたマルチプレイのゲームを提供するゲームシステムがある(特許文献1)。特許文献1のゲームシステムでは、ゲームが開始するまで、同一グループにマッチングされたプレイヤのプレイヤ名を表示する画面が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-062178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、プレイヤからのマッチング要求に基づいてサーバ装置が同一グループに含めるプレイヤを選択するマッチング方式は、受動的なものであり、興趣性が低いとの印象をプレイヤに与える可能性があった。
【0005】
本発明は、興趣性の高いプレイヤマッチングを行うプログラム及びゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様のプログラムは、コンピュータに、対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得処理と、プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示処理と、第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する候補プレイヤとプレイヤとをマッチングさせるマッチング処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性の高いプレイヤマッチングを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100のハードウェア構成を例示したブロック図
図2】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムの構成を例示した図
図3】本発明の実施形態及び変形例に係るサーバ200のハードウェア構成を例示したブロック図
図4】本発明の実施形態及び変形例に係る提示装置110の構成を例示した図
図5】本発明の実施形態1に係る仮想空間を表示する画面を例示した図
図6】本発明の実施形態1に係るマッチング用の各種インタフェースを例示した図
図7】本発明の実施形態1に係るマッチング成立時の表示を例示した図
図8】本発明の実施形態及び変形例に係る対戦ゲームの設定画面を例示した図
図9】本発明の実施形態及び変形例に係るミニゲームを説明するための図
図10】本発明の実施形態1に係る対戦ゲーム処理を例示したフローチャート
図11】本発明の実施形態1に係るマッチング段階処理を例示したフローチャート
図12】本発明の実施形態1に係る申込待機処理を例示したフローチャート
図13】本発明の実施形態2に係るマッチング用の各種インタフェースを例示した図
図14】本発明の実施形態2に係る付与条件の達成状況を通知するマップを例示した図
図15】本発明の実施形態2に係る付与制御処理を例示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態1]
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、マッチングされた他のプレイヤとの間で対戦ゲームを実行するゲーム装置と、当該ゲーム装置を含むゲームシステムに、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、対戦ゲームに係るマッチングを行うゲームシステムに属する任意の機器に適用可能である。
【0011】
《ゲームシステムの構成》
図2は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を例示した図である。図示されるように、本実施形態のゲームシステムは、それぞれ対戦ゲームのプレイ体験を提供可能な複数のゲーム装置100と、同時期にゲーム装置100を利用中のプレイヤを対戦ゲームの参加者としてマッチングするサーバ200とを含む。より詳しくは、サーバ200は、同時期にゲーム装置100においてロビー接続要求を行ったプレイヤをマッチングする機能を提供する。
【0012】
ゲーム装置100とサーバ200とは、ネットワーク300を介して情報の送受信が可能に構成される。本実施形態では、ネットワーク300はインターネット等の広域の情報通信網であるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、例えばLAN等の狭域の通信網であってもよいことは言うまでもない。
【0013】
以下、各装置のハードウェア構成について、別図を参照して説明する。
【0014】
《ゲーム装置のハードウェア構成》
図1は、本実施形態に係るゲーム装置100のハードウェア構成を示したブロック図である。
【0015】
制御部101は、CPU等のプロセッサであり、ゲーム装置100が備える各ハードウェアの動作制御、及びゲームのプレイ体験の提供機能を含む各種機能の実現に係る制御を行う。具体的には制御部101は、例えば記憶装置102に記憶されている必要なプログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより該当の制御を行う。
【0016】
記憶装置102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的な情報記憶が可能な装置である。記憶装置102は、ゲーム装置100を動作させるためのオペレーティングシステムやプレイ体験を提供するゲームに係るプログラムに加え、各種制御の実現に必要となるパラメータの情報や、プレイ体験を提供するゲームに係る各種データを記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各種ハードウェアの動作や各種制御の過程で出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられるものであってよい。
【0017】
GPU104は、ゲームのプレイ体験の提供中に提示されるゲーム画面やその他の画面・画像の生成に係る、各種の描画処理を実行する描画装置である。GPU104は、不図示のGPUメモリを含み、記憶装置102から読み出された各種グラフィックスデータを展開し、所定の演算を行って画面をはじめとする各種の画像を生成する。GPU104により生成された画面や画像は、例えばゲーム装置100が具備する提示装置110が含む表示装置に表示されることで、プレイヤに提示される。
【0018】
提示装置110は、ゲーム装置100が備える情報提示機能を備えた装置である。1つの態様では、提示装置110は、GPU104により生成された画面を表示する、液晶ディスプレイ等の表示装置を含む。またゲーム装置100における情報提示の手段は、表示装置や照明装置のような視覚的な情報提示を実現するものに限られるものではなく、聴覚的な情報提示を実現するスピーカ等の音声出力装置、触覚的な情報提示を実現する力覚提示装置等、他の種類の情報提示手段を含むものであってよい。その場合、提示する情報は、例えば記憶装置102から読み出されたデータや、制御部101が随時構成したデータであってよい。
【0019】
操作I/F105は、ゲーム装置100が備える操作入力を受け付けるユーザインタフェースである。操作I/F105は、操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。1つの態様において、操作I/F105は、例えば決定入力用のボタンや選択入力用のボタン等の操作部材や各種センサ等を含む。また提示装置110がタッチ入力を検出可能な表示装置を含む態様では、操作I/F105は、当該表示装置に設けられた、タッチ入力検出センサを含む。
【0020】
通信I/F106は、ゲーム装置100が備える外部装置との通信インタフェースである。通信I/F106と外部装置との間の情報通信は、インターネット等の広域通信網(WAN)を介して行われるものであってもよいし、LAN等を介して行われるものであってもよい。通信I/F106が行う情報通信は、有線及び無線のいずれで行われるものであってもよく、後者の場合、例えば近距離無線通信や近接無線通信も含み得る。
【0021】
支払装置120は、ゲーム装置100の利用に係る代価の支払いを受け付ける装置である。代価は、例えば不図示の投入口に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決済処理が完了したこと等により支払われたものとして扱うことができる。支払装置120は、代価の支払いがなされたことを検出すると、その旨を示す制御信号を制御部101に出力する。以下の説明では特に断りのない限り、ゲーム装置100は、いずれのプレイヤにも利用されていない状態(スタンバイ状態)において代価の支払いが検出された場合に、その状態を、ゲームのプレイ体験を提供可能な状態に切り替え、プレイヤへのサービス提供を開始するものとする。
【0022】
リーダ130は、ゲーム装置100が備える実物品からの情報取得を行う装置である。リーダ130の情報取得方式は、例えば撮像装置により実物品の外観に付されたコードを読み取る方式を用いることができる。別の態様では、リーダ130の情報取得方式は、例えば実物品に内蔵された所定のチップから情報を読み出す方式や、ゲーム装置100に実物品を装着した際の装着部における所定のスイッチの入力態様や接続端子の導通態様等を監視する方式等、任意の情報取得方式を採用することもできる。リーダ130により取得された情報は、制御部101に伝送され、例えばゲームの進行やサービス提供内容を制御するために用いられる。
【0023】
提供装置140は、予め収容した実物品を提供する機能を具備した装置である。本実施形態のゲーム装置100は、例えばサービス提供の開始時等の所定の条件が満たされた場合に、制御部101による制御を受けて提供装置140が規定数の実物品を提供するよう構成される。1つの態様において、提供装置140は、内蔵するストッカに収容された実物品を、その収容順に提供することができる。また別の態様では、提供装置140は、収容された実物品に対して、所定の加工を施した上で提供することもできる。提供装置140により提供される実物品は、1つの態様では、リーダ130によって取得可能な情報が付された物品とすることもできる。
【0024】
本実施形態では、ゲーム装置100の筐体にこれらのハードウェア構成が内蔵されるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、提示装置110、支払装置120、リーダ130及び提供装置140の少なくともいずれかは、ゲーム装置100の筐体外部に設けられ、ゲーム装置100と接続されることにより利用可能に構成されるものであってもよい。
【0025】
〈提示装置の詳細〉
本実施形態の提示装置110は、図4に示されるように、第1表示部111と第2表示部112とを含んで構成される。
【0026】
第1表示部111は、リーダ130を兼ねて構成された表示装置であり、ゲーム用の実物品(以下、ゲーム用実物品として言及する場合がある)を載置可能に構成される。第1表示部111は、例えば背面投影方式で表示画面が提示される表示装置であり、載置面(表示面)に載置されたゲーム用実物品を背面から間欠的に撮像することにより、当該実物品の識別、当該実物品の載置位置の検出、及び当該実物品に付された情報の取得が行われる。第1表示部111が有する載置面は、実物品からの情報取得に利用されるだけでなく、当該載置面上における実物品の移動操作によって、ゲームの操作入力を行うことが可能に構成される。
【0027】
対して、第1表示部111の上方に設けられた第2表示部112は、LCD等の表示装置である。第2表示部112は、ゲーム用実物品を載置不可能な傾斜態様となっており、情報提示にのみ用いられる。
【0028】
《サーバ200のハードウェア構成》
図3は、本実施形態に係るサーバ200のハードウェア構成を示したブロック図である。なお、以下の説明において、ゲーム装置100と同様の機能を実現するハードウェア構成については、ゲーム装置100の構成と峻別すべく「サーバ」の接頭文字を付すものとする。
【0029】
サーバ制御部201は、CPU等のプロセッサであり、サーバ200が備える各ハードウェアの動作制御、及びプレイヤのマッチング機能を含む各種機能の実現に係る制御を行う。具体的にはサーバ制御部201は、例えばサーバ記憶装置202に記憶されている必要なプログラムを読み出し、サーバメモリ203に展開して実行することにより該当の制御を行う。
【0030】
サーバ記憶装置202は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的な情報記憶が可能な装置である。サーバ記憶装置202は、サーバ200を動作させるためのオペレーティングシステムやマッチングに係るプログラムに加え、各種制御の実現に必要となるパラメータの情報や、マッチング機能の提供に必要な各種データを記憶する。またサーバ記憶装置202は、ゲームシステムの利用者として登録された各プレイヤの情報を管理するデータベース機能も具備するものとする。サーバメモリ203は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。サーバメモリ203は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各種ハードウェアの動作や各種制御の過程で出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられるものであってよい。
【0031】
サーバ通信I/F204は、サーバ200が備える外部装置との通信インタフェースである。サーバ通信I/F204と外部装置との間の情報通信は、インターネット等の広域通信網(WAN)を介して行われるものであってもよいし、LAN等を介して行われるものであってもよい。サーバ通信I/F204が行う情報通信は、有線及び無線のいずれで行われるものであってもよい。
【0032】
《ゲームの概要》
以下、本実施形態のゲーム装置100においてプレイ体験が提供されるゲームについて説明する。
【0033】
ゲーム装置100においてプレイ体験が提供されるゲームは、上述したように同時期に他のゲーム装置100を利用する他のプレイヤとの間、あるいはNPC(Non-Player Character)との間で、各プレイヤの使用するキャラクター同士を対戦させる対戦ゲームである。各プレイヤの使用するキャラクターは、当該プレイヤが第1表示部111の載置面に載置したゲーム用実物品に基づいて登録される。
【0034】
本実施形態ではゲーム用実物品は、カードの態様で構成されたゲームカードであるものとして説明するが、本発明の実施がこれに限られるものではないことは容易に理解されよう。ゲームカードには、対戦ゲームに登場可能に設けられた複数のキャラクターのいずれかが対応付けられている。ゲームカードへのキャラクターの対応付けは、当該キャラクターを一意に特定する情報(キャラクターID等)がゲームカードに付されることにより行われる。従って、各プレイヤは、対戦ゲームにおいて使用を所望するキャラクターに係るゲームカードを第1表示部111の載置面に載置することにより、リーダ130に当該情報を取得させ、該当のキャラクターを使用キャラクターとするゲームプレイを行うことが可能となる。
【0035】
対戦ゲームは、代価の支払いがなされたことを支払装置120が検出したことを契機として開始される。対戦ゲームは、プレイヤに対して対戦相手がマッチングされる「マッチング段階」と、当該対戦ゲームに係るプレイ体験が提供される(対戦ゲームについて設けられた遊戯の体験を可能ならしめる)「実行段階」とを含む。マッチング段階では、プレイヤは、同時期にゲーム装置100を利用する他のプレイヤと対戦するか、NPCと対戦するかを選択することができる。前者は、代価の支払い後に、プレイヤがロビー接続要求に係る操作(メニュー選択等)を行ったことに応じて選択され、後者は、ロビー接続要求を行わなかった、あるいはロビー接続要求を行ったが対戦相手となるプレイヤとマッチングしなかった場合に選択される。
【0036】
ロビー接続要求に係る操作がなされると、ゲーム装置100からサーバ200に対して当該ロビー接続要求が転送される。サーバ制御部201は、ロビー接続要求を受信すると、当該ロビー接続要求を行ったプレイヤを割り当てるマッチングロビーを決定する。サーバ制御部201は、複数のマッチングロビーを管理しており、同時期にロビー接続要求を行ったプレイヤをこれらのマッチングロビーのいずれかに分類する。ここで、マッチングロビーとは複数のプレイヤが任意に対戦相手のプレイヤを選択して対戦ゲームを開始可能なネットワーク上の場である。各プレイヤは、割り当てられたマッチングロビーにて、当該マッチングロビーに同じく割り当てられたプレイヤとの間で対戦ゲームをプレイする機会を得る。
【0037】
詳細は後述するが、マッチングロビーに割り当てられたプレイヤは、同ロビーに割り当てられた他のプレイヤに対して対戦を申し込むか、同ロビーに割り当てられた他のプレイヤからの対戦申し込みを待機するか(マッチング待機状態となるか)を選択することができる。従って、サーバ制御部201は、ゲーム装置100からロビー接続要求を受信した場合に、当該ゲーム装置100を利用するプレイヤに対して1つのマッチングロビーを割り当て、当該マッチングロビーに同じく割り当てられている他のプレイヤの情報を当該ゲーム装置100に共有する。またマッチングロビーへのプレイヤの割り当てや、対戦申込の成立により各プレイヤのマッチング状況に変更が生じた場合には、サーバ制御部201は、その旨を示す情報を当該ロビーに分類されているプレイヤが利用するゲーム装置100のそれぞれに共有する。
【0038】
このように、マッチングロビーの利用時にはプレイヤ間の情報共有が必要になるため、当該機能(マッチングロビーを介したマッチング機能)の利用には、プレイヤの識別情報の取得が要件付けられるものとする。本実施形態のゲーム装置100において使用可能なゲームカードには、予め定められたキャラクターが対応付けられたカード(キャラクターカード)に加え、プレイヤ固有に設定されたキャラクターが対応付けられたカード(ライセンスカード)を含む。ライセンスカードは、プレイヤを一意に特定する識別情報(プレイヤID)が少なくとも付されており、他のプレイヤとマッチングする機能の利用にあたっては、当該ライセンスカードからの情報取得がなされていることが必要である。
【0039】
なお、ライセンスカードを所有するプレイヤは、プレイヤ固有のアバタを登録することができる。プレイヤ固有のアバタの情報は、プレイヤIDに対応付けてサーバ200にて管理され、ライセンスカードを使用時のゲーム装置100の利用において、当該アバタを含んだ表示が可能に構成される。また、ライセンスカードは、ゲームカードとして利用することも可能であり、使用キャラクターの登録時に情報取得させることで、プレイヤ固有のアバタを1体のキャラクター(以下、プレイヤキャラクターとして言及)として対戦ゲームに登場させることができる。即ち、ライセンスカードは、プレイヤを識別するためだけでなく、プレイヤキャラクターを登録し、操作するためにも用いることができる。
【0040】
〈マッチングロビーの機能概要〉
以下、マッチングロビーを介して提供される各種機能について、図を参照して概要を説明する。
【0041】
サーバ制御部201によるマッチングロビーへのプレイヤの割り当てが行われると、当該プレイヤの利用するゲーム装置100では、マッチングロビーに対応する仮想空間が表示される。仮想空間には、プレイヤに係るプレイヤキャラクターに加えて、同仮想空間が割り当てられた他のプレイヤに係るプレイヤキャラクターが配置され得る。より詳しくは、1つのゲーム装置100において表示される仮想空間には、当該ゲーム装置100を利用するプレイヤのプレイヤキャラクターと、当該仮想空間においてマッチング待機状態にあるプレイヤのプレイヤキャラクターとが配置される。以下、ゲーム装置100を利用するプレイヤであって、マッチング待機状態にあるプレイヤに対して対戦申込を行うプレイヤを「申込プレイヤ」、当該申込プレイヤのプレイヤキャラクターを「操作キャラクター」として説明する。また、マッチング待機状態にあるプレイヤを「候補プレイヤ」、当該候補プレイヤのプレイヤキャラクターを「待機キャラクター」として説明する。
【0042】
仮想空間は、第2表示部112では図5に示されるように、3次元空間を俯瞰する態様で表示される。図5に示される表示では、操作キャラクター501と待機キャラクター502は、人型のキャラクター画像の態様で表示される。図示されるように、第2表示部112になされる表示は、操作キャラクター501を中央に捉えるよう仮想空間内に視点が設定されている。操作キャラクター501は、仮想空間内を移動可能に制御されており、申込プレイヤによる操作に基づいて操作キャラクター501の移動が生じた際には、描画する視点もこれに追従して(操作キャラクター501を中央に捉えるように)移動する。
【0043】
他方、マッチング待機状態にある待機キャラクター502は、仮想空間内において操作キャラクター501の周囲に配置され、移動不可能に制御される。詳細は後述するが、待機キャラクター502は申込プレイヤによる対戦申込の操作を受け付けやすいよう、仮想空間における配置位置は固定される。申込プレイヤによる対戦申込の選択肢を増大させるべく、サーバ制御部201は各仮想空間に複数の待機キャラクター502が存在するよう候補プレイヤのマッチングロビー割り当てを制御することが好ましい。仮想空間に複数の待機キャラクター502が存在する場合、当該仮想空間内において各待機キャラクター502は互いに離間して配置される。
【0044】
また仮想空間は、第1表示部111では図6(a)の領域601に示される態様で表示される。図6(a)に示される表示では、操作キャラクターと待機キャラクターはアイコンの態様で表示されている。アイコンの配置は、仮想空間における各キャラクターの配置位置と対応しており、領域601の中央に操作キャラクターのアイコン602が配置され、待機キャラクターのアイコン603がその周囲に配置されるよう表示制御がなされている。
【0045】
〈対戦申込(マッチング要求)機能〉
待機キャラクターのアイコン603は、当該待機キャラクターへの対戦申込の操作入力を受け付けるユーザインタフェースとして機能する。申込プレイヤは、第1表示部111において所望の待機キャラクターに係るアイコン603に対して操作入力を行うことで、図6(b)に示されるように、操作キャラクター(のアイコン602)を当該待機キャラクター(のアイコン603)の近傍まで移動させることができる。即ち、第2表示部112の表示と同様、待機キャラクターのアイコン603は仮想空間において移動不可能に制御され、操作キャラクターのアイコン602は移動可能に制御される。
【0046】
操作キャラクターが待機キャラクターの近傍まで移動すると、図6(c)に示されるような申込画面611が第1表示部111に表示される。申込画面611は、待機キャラクターに係る候補プレイヤがマッチングを希望している対戦ゲームについての詳細を示した対戦情報の表示621と、対戦を申し込むか否かのGUI622とを含む。対戦情報は、当該候補プレイヤにより設定された、対戦ゲームに関するメッセージと、対戦ゲームの仕様を規定する情報の少なくともいずれかを含んで構成されるものであってもよい。図6(c)の態様では、表示621は、候補プレイヤのメッセージ631として「負けないぞ」が、対戦ゲームの対戦ルール(勝敗条件や使用デッキのコスト等)632として「ノーマル」が、対戦システム(対戦形式)633として「タイムブレイクバトル」が設定されていることを対戦情報として示している。
【0047】
申込プレイヤは、当該申込画面611においてGUI622に対する操作入力を行うことで、候補プレイヤに対戦申込を行うか否かを決定することができる。対戦申込を行う旨の選択肢に対して操作入力がなされた場合には、ゲーム装置100から該当の候補プレイヤに対するマッチング要求がサーバ200に送信される。サーバ制御部201は、当該マッチング要求を受信すると、申込プレイヤと候補プレイヤ間で対戦ゲームを成立させるためのマッチング処理を実行する。このとき、サーバ制御部201は、申込プレイヤの利用するゲーム装置100と当該候補プレイヤの利用するゲーム装置100との通信接続が維持されていることを条件として、マッチングを成立させる。
【0048】
ここで、マッチング要求がサーバ200に到達したタイミングにおいて、他の申込プレイヤの操作に起因するマッチング要求と競合する、あるいは、既に対戦中に移行している場合には、サーバ制御部201は、後発のマッチング要求を送信したゲーム装置100に対してマッチング失敗を返すものとする。即ち、マッチングは、対戦申込の操作により必ず成立するものではなく、競合時には先着順で成立するよう制御される。
【0049】
なお、対戦申込を行ったにも関わらずマッチングが成立しない状況を回避するため、既に候補プレイヤが対戦中となった待機キャラクターについては、仮想空間における表示態様を異ならせ、対戦申込を受け付け不可能にする制御がなされてもよい。あるいは、対戦申込のためにアイコン603に対する操作入力がなされた際に、当該アイコン603に係る待機キャラクター(候補プレイヤ)が対戦中でないことを条件として、操作キャラクターに係るアイコン602の移動が行われるよう制御してもよい。
【0050】
またこの他、例えばプレイヤ間におけるゲーム装置100の利用状況の差やプレイスキルの差、所有している/使用するゲームカードの差によっては、対戦ゲームの進行が一方のプレイヤに有利な傾向となり得るため、当該観点からマッチングを成立させることが好ましくない候補プレイヤも存在し得る。従って、このように申込プレイヤと候補プレイヤとの関係によっては、当該候補プレイヤの待機キャラクターの仮想空間における表示態様を異ならせ、対戦申込を受け付け不可能にする制御がなされてもよい。例えば、対戦ゲームにおけるレベル(通常、利用回数が増大するほど大きくなる、プレイヤごとに管理されるパラメータ)が申込プレイヤのレベルよりも所定値以上大きい候補プレイヤ、あるいは所定値以上小さい候補プレイヤについては、表示態様を異ならせ、マッチング不可能に制御される。このような制御は、申込プレイヤが割り当てられたマッチングロビーに係る候補プレイヤの情報に基づいて、各ゲーム装置100においてなされる。
【0051】
マッチングが成立すると、提示装置110においてその旨の情報提示がなされる。本実施形態のゲーム装置100では、第1表示部111及び第2表示部112を用いて成立したマッチングに関する情報が表示される。第1表示部111では、マッチング成立したことを明示するべく、操作キャラクター及び対戦相手となった待機キャラクターが、アイコンの態様から図7に示されるような人型のキャラクター画像の態様に変更されて表示される。
【0052】
そして、ゲーム装置100において実行される対戦ゲームは、マッチング段階から実行段階に遷移する。即ち、成立したマッチングに関与するゲーム装置100では、プレイヤ(申込プレイヤ)と対戦相手のプレイヤ(候補プレイヤ)とを参加させた対戦ゲームのプレイ体験を提供する処理が実行される。当該処理の実行にあたっては、各ゲーム装置100においてなされた操作入力の情報がサーバ200に送信され、サーバ200において種々の演算がなされ、各ゲーム装置100に情報共有がなされることが繰り返し行われる。
【0053】
〈ロビー移動機能〉
また、申込プレイヤが対戦申込を行うことができる候補プレイヤがマッチングロビーに存在しない、あるいは、申込プレイヤが対戦を所望する候補プレイヤがマッチングロビーに存在しない状況を考慮し、他のマッチングロビーへの移動機能も設けられる。他のマッチングロビーへの移動は、図6(a)に示した第1表示部111に表示される仮想空間の画面において、ロビー移動メニュー604に対する操作入力がなされたことに応じて行われる。このとき、ゲーム装置100からはロビー移動要求がサーバ200に対して送信され、サーバ制御部201は該当の申込プレイヤに対して割り当てる新たなマッチングロビーを決定し、当該新たなマッチングロビーへの申込プレイヤの割り当てに係る処理を行う。
【0054】
上述したように、サーバ制御部201は複数のマッチングロビーを管理しており、異なるマッチングロビーに割り当てられた申込プレイヤは、移動前のマッチングロビーとは異なる候補プレイヤに対して対戦申込を行うことが可能となる。換言すれば、マッチングロビーの移動操作によりゲーム装置100に表示される仮想空間は、移動前とは異なる面々の待機キャラクターが配置されることになる。従って、第1表示部111及び第2表示部112には、移動後のマッチングロビーに含まれる待機キャラクターが、移動前と同様にアイコンまたはキャラクター画像の態様で表示され、対戦申込機能が提供される。
【0055】
なお、マッチングロビーの移動先を申込プレイヤが任意に選択可能としてしまうとマッチングの公平性が担保されないため、サーバ制御部201は、1回の利用に係り申込プレイヤに割り当てたマッチングロビーを新たなマッチングロビーとして選択しないよう制御する。即ち、申込プレイヤは、一度マッチングロビーの移動要求を行った後は、当該マッチングロビーに再度戻って対戦申込を行うことはできない。
【0056】
〈申込待機機能〉
またプレイヤは、マッチングロビーが割り当て後、所定の操作入力を行うことでマッチング待機状態に遷移させることができる。即ち、申込待機機能により、プレイヤ自身が候補プレイヤとなり(申込プレイヤではなくなり)、マッチングロビーに割り当てられた他の申込プレイヤから対戦申込を受け付けることが可能となる。
【0057】
本実施形態のゲーム装置100では、図6(a)に示した第1表示部111に表示される仮想空間の画面において、待機メニュー605に対する操作入力が行われたことに応じて、プレイヤの状態がマッチング待機状態に移行される。より詳しくは、制御部101は、待機メニュー605に対する操作入力が受け付けられた際に、プレイヤがマッチングを希望する対戦ゲームについての詳細を示す対戦情報の入力をさらに受け付ける。対戦情報の入力は、図8に示されるような設定画面800を介して行われる。
【0058】
設定画面800は例えば第1表示部111に表示され、プレイヤは当該画面において各種項目に対する操作入力を行うことで詳細を設定できる。図示されるように、設定画面800には、プレイヤの対戦ゲームに対する意気込み等を設定するメッセージ設定部801と、マッチングを希望する対戦ゲームの対戦ルール及び対戦システムを設定する対戦ルール設定部802及び対戦システム設定部803が含まれる。制御部101は、このうち少なくとも1つの設定が行われた後に、設定完了ボタン804に対する操作入力が行われたことに応じて、サーバ200にマッチング待機要求を対戦情報とともに送信する。
【0059】
サーバ制御部201は、マッチング待機要求を受信すると、該当のマッチングロビーに係るプレイヤの情報に当該対戦情報を関連付け、マッチング待機状態にある(候補プレイヤである)ものとして管理する。当該プレイヤの情報は、同一のマッチングロビーに分類されている他のプレイヤが利用するゲーム装置100に共有される。
【0060】
〈練習機能〉
プレイヤの状態がマッチング待機状態に移行されると、当該プレイヤの利用するゲーム装置100では仮想空間において操作キャラクターの移動に係る操作(待機キャラクターのアイコンへの操作)を行うことが不可能に制御される。また、他のマッチングロビーへの移動操作も不可能に制御されるため、結果的にプレイヤは、1つのマッチングロビーにおいてマッチング待機状態に移行した後、他のマッチングロビーにてマッチング待機状態に移行することが不可能に制御される。即ち、ひとたびマッチング待機状態となったプレイヤが利用するゲーム装置100は、当該状態を解除する操作を行わない限り、仮想空間において操作キャラクターに関する他の操作を行うことが不可能に制御される。
【0061】
一方で、マッチング待機状態にある期間、他の申込プレイヤからのマッチング要求がなされるまでプレイヤが何もすることがない状態とすることは、プレイヤの関心を低減させ得る。このため、本実施形態のゲーム装置100では、プレイヤがマッチング待機状態となった際には、所定の操作入力を要するミニゲーム(以下、待機中ミニゲームとして言及)が実行される。待機中ミニゲームは、マッチング待機状態が解除されるまで、即ち、他の申込プレイヤからのマッチング要求がなされるまで、あるいは、マッチング待機状態の解除操作がなされるまでプレイ可能に制御される。
【0062】
待機中ミニゲームは、どのような種類のゲームであってもよいが、本実施形態のゲーム装置100では、対戦ゲーム中に実行されるミニゲーム(以下、対戦中ミニゲームとして言及)と同一内容のゲームであるものとして説明する。本実施形態の対戦ゲームは、ターン制で各プレイヤが対戦行動を決定し、ターン中の当該対戦中ミニゲームによって当該行動の成否が決定される。対戦中ミニゲームでは、図9(a)に示されるように、プレイヤごとのメータ901が第2表示部112に表示される。
【0063】
対戦中ミニゲームが開始すると、メータ901の充填量が最小量から最大量まで連続的に変化しながら表示される。各プレイヤは、所定の操作入力を行うことで、当該操作入力がなされたタイミングにおいて表示されていた充填量を、対戦行動に係る当該プレイヤの評価値として確定することができる。このとき、メータ901の変化は操作入力がなされたタイミングに停止され、評価値に対応する充填量を示す状態となる。対戦行動の成否は、両プレイヤに係る評価値に基づいて評価される。より詳しくは、プレイヤの対戦行動は、当該プレイヤに係る評価値が対戦相手に係る評価値よりも高い(充填量が多い)場合に成功として判断される。
【0064】
従って、マッチング待機状態にある期間にゲーム装置100においてプレイ可能となる待機中ミニゲームは、対戦中ミニゲームの、メータ901の充填量を所定の操作入力によって停止させる部分を興趣要素として提供する。即ち、マッチング待機状態にある期間、第2表示部112には、待機中ミニゲームの表示として図9(b)に示されるようなメータ911が提示され、その充填量が最小値から最大値まで連続的に変化するよう制御される。候補プレイヤは、所定の操作入力を行うことで当該メータ911の変化を停止させることができ、都度、停止時の充填量を待機中ミニゲームの結果として確認することができる。このように構成することで、候補プレイヤは、マッチング待機状態にある期間に、その後実行される対戦中ミニゲームの練習を行うことができる。換言すれば、対戦中ミニゲームはその結果が対戦ゲームの進行に影響を及ぼす一方で、待機中ミニゲームはその結果が対戦ゲームの進行に影響を及ぼすことはないため、候補プレイヤは結果を気にすることなく繰り返し練習を行うことができる。
【0065】
《対戦ゲーム処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲーム装置100において、対戦ゲームのプレイ体験の提供に係り実行される対戦ゲーム処理について、図10のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記憶装置102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。
【0066】
なお、本対戦ゲーム処理は、例えばゲーム装置100の利用に係る代価の支払いが検出された際に開始されるものとして説明する。また本対戦ゲーム処理において、第1表示部111または第2表示部112への画面表示を伴う処理については、GPU104が所定の間隔で対応する画面を生成し、生成された画面を制御部101が第1表示部111または第2表示部112に表示させる制御を行うものとする。
【0067】
S1001で、制御部101は、ロビー接続要求に係る操作入力がなされたか否かを判断する。制御部101は、ロビー接続要求に係る操作入力がなされたと判断した場合は処理をS1002に移す。また制御部101は、メニュー操作について設けられた待機時間を経過するまでロビー接続要求に係る操作入力がなされなかったと判断した場合、あるいは、NPCとの対戦要求に係る操作入力がなされた場合は、処理をS1006に移す。
【0068】
S1002で、制御部101は、プレイヤの識別情報を取得する。本ステップにおいて制御部101は、プレイヤにライセンスカードの情報読み取りを要求し、リーダ130を介してライセンスカードからプレイヤの識別情報を取得する。
【0069】
S1003で、制御部101は、プレイヤの識別情報を関連付けたロビー接続要求を、通信I/F106を介してサーバ200に送信する。また制御部101は、当該ロビー接続要求に対してサーバ制御部201により割り当てられたマッチングロビーの情報及び当該マッチングロビーに含まれるプレイヤに関する情報をサーバ200から受信すると、対戦ゲームをマッチング段階に遷移させる。
【0070】
S1004で、制御部101は、マッチング段階に係るマッチング段階処理を実行する。
【0071】
〈マッチング段階処理〉
ここで、本ステップにおいて実行されるマッチング段階処理について、図11のフローチャートを参照して詳細を説明する。
【0072】
S1101で、制御部101は、割り当てられたマッチングロビーについて、当該ロビーに含まれる候補プレイヤの情報をサーバ200から取得する。
【0073】
S1102で、制御部101は、マッチングロビーに係る仮想空間に操作キャラクター及び待機キャラクターを配置する。これらキャラクターは、操作キャラクターと待機キャラクターとが離間し、また待機キャラクター同士も離間するように配置位置が決定される。
【0074】
S1103で、制御部101は、GPU104に仮想空間を描画させ、第1表示部111及び第2表示部112に表示される画面を生成させる。仮想空間の描画は、操作キャラクターを中央に捉えるように仮想空間を描画する視点が決定され、当該視点に基づいて行われる。GPU104は、第1表示部111に表示される画面については各キャラクターをアイコンの態様で、第2表示部112に表示される画面については各キャラクターを人型のキャラクター画像の態様で描画する。制御部101は、GPU104により画面が生成されると、当該画面を第1表示部111及び第2表示部112に表示させる。
【0075】
S1104で、制御部101は、第1表示部111に示される画面中の待機キャラクターのアイコンに対する操作入力がなされたか否かを判断する。制御部101は、待機キャラクターのアイコンに対する操作入力がなされたと判断した場合は処理をS1105に移し、なされていないと判断した場合は処理をS1110に移す。
【0076】
S1105で、制御部101は、操作入力がなされたアイコンに対応する候補プレイヤ(以下、対象プレイヤとして言及)が対戦申込を受け付け可能な状態であるか否かを判断する。本ステップの判断は、対象プレイヤが既にマッチング済みであるか否か、あるいは、申込プレイヤとの対戦ゲームにおけるレベル差が所定値以上大きいか否かによってなされる。制御部101は、対象プレイヤが対戦申込を受け付け可能な状態であると判断した場合は処理をS1106に移し、受け付け可能な状態ではないと判断した場合は処理をS1110に移す。
【0077】
S1106で、制御部101は、操作キャラクターを対象キャラクターの近傍まで移動させる表示制御を行い、近傍までの移動が完了後、対象キャラクターに係る申込画面を第1表示部111に表示させる。
【0078】
S1107で、制御部101は、対象キャラクターへの対戦申込を行うか否かを判断する。本ステップの判断は、S1106において表示された申込画面に含まれる、対戦申込に係るGUIに対する操作入力がいずれであるかに基づいて行われる。制御部101は、対象キャラクターへの対戦申込を行うと判断した場合は処理をS1108に移し、行わないと判断した場合は処理をS1103に戻す。
【0079】
S1108で、制御部101は、対象プレイヤに対するマッチング要求を通信I/F106を介してサーバ200に送信する。
【0080】
S1109で、制御部101は、対象キャラクターとのマッチングが成立したか否かを判断する。制御部101は、対象キャラクターとのマッチングが成立したと判断した場合は本マッチング段階処理を完了し、成立しなかったと判断した場合は処理をS1103に戻す。
【0081】
またS1104において待機キャラクターのアイコンに対する操作入力がなされていないと判断した場合、あるいは、S1105において対象プレイヤが対戦申込を受け付け可能な状態ではないと判断した場合、制御部101はS1110で、マッチング待機要求に係る操作入力がなされたか否かを判断する。制御部101は、マッチング待機要求に係る操作入力がなされたと判断した場合は処理をS1111に移し、なされていないと判断した場合は処理をS1113に移す。
【0082】
S1111で、制御部101は、申込待機処理を実行する。
【0083】
〈申込待機処理〉
ここで、本ステップにおいて実行される申込待機処理について、図12のフローチャートを参照して詳細を説明する。
【0084】
S1201で、制御部101は、設定画面を表示させ、プレイヤが対戦申込を待機する対戦ゲームに係る対戦情報の入力を受け付ける。制御部101は、対戦情報が入力され、設定完了ボタンに対する操作入力がなされたことを検出すると、処理をS1202に移す。
【0085】
S1202で、制御部101は、対戦情報を関連付けたマッチング待機要求を、通信I/F106を介してサーバ200に送信する。制御部101は、サーバ200から待機状態に移行したことを示す情報が返送されると、処理をS1203に移す。
【0086】
S1203で、制御部101は、待機中ミニゲームを開始する。当該待機中ミニゲームについては、申込待機処理と並行して行われる別スレッドの処理にて、入力評価や結果表示の処理が行われるものであってよい。
【0087】
S1204で、制御部101は、プレイヤに対する対戦申込がなされたか否かを判断する。本ステップの判断は、サーバ200からマッチング成立に係る情報を受信したか否かに基づいて判断される。制御部101は、プレイヤに対する対戦申込がなされたと判断した場合は本申込待機処理を完了し、なされていないと判断した場合は処理をS1205に移す。
【0088】
S1205で、制御部101は、マッチング待機状態の解除に係る操作入力がなされたか否かを判断する。制御部101は、マッチング待機状態の解除に係る操作入力がなされたと判断した場合は本申込待機処理を完了し、なされていないと判断した場合は処理をS1204に戻す。
【0089】
申込待機処理が完了すると、制御部101はマッチング段階処理のS1112で、マッチングが成立したか否かを判断する。制御部101は、マッチングが成立したと判断した場合は本マッチング段階処理を完了し、成立していないと判断した場合は処理をS1103に戻す。
【0090】
一方、S1110においてマッチング待機要求に係る操作入力がなされていないと判断した場合、制御部101はS1113で、ロビー移動要求に係る操作入力がなされたか否かを判断する。制御部101は、ロビー移動要求に係る操作入力がなされたと判断した場合は処理をS1114に移し、なされていないと判断した場合は処理をS1103に戻す。
【0091】
S1114で、制御部101は、ロビー移動要求を通信I/F106を介してサーバ200に送信する。そして制御部101はS1115で、新たに割り当てられたマッチングロビーについて、当該ロビーに含まれる候補プレイヤの情報をサーバ200から取得し、処理をS1103に戻す。
【0092】
このようなマッチング段階処理が完了すると、制御部101は対戦ゲーム処理のS1005で、対戦ゲームを実行段階に遷移させ、マッチングが成立したプレイヤが参加する対戦ゲームのプレイ体験を提供する提供処理を実行する。
【0093】
一方、S1001においてメニュー操作について設けられた待機時間を経過するまでロビー接続要求に係る操作入力がなされなかったと判断した場合、あるいは、NPCとの対戦要求に係る操作入力がなされた場合、制御部101はS1006で、対戦ゲームを実行段階に遷移させ、プレイヤとNPCが参加する対戦ゲームのプレイ体験を提供する提供処理を実行する。
【0094】
提供処理が完了すると、制御部101はS1007で、対戦ゲームの結果表示等を行う終了処理を実行して、本対戦ゲーム処理を完了する。
【0095】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置によれば、興趣性の高いプレイヤマッチングを行うことができる。
【0096】
[変形例1]
上述した実施形態では、仮想空間において待機キャラクター502が単に操作キャラクター501の周囲の固定の位置に配置されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。上述したように、プレイヤ間におけるゲーム装置100の利用状況の差やプレイスキルの差、所有している/使用するゲームカードの差等が小さい方が、好適なゲームバランスの対戦ゲームが実現される可能性が高い。従って、仮想空間における操作キャラクター501と待機キャラクター502との距離は、このようなプレイヤ間の利用状況等の差に応じて設定されるものとしてもよい。
【0097】
具体的には、制御部101は、申込プレイヤが割り当てられたマッチングロビーに含まれるプレイヤの情報を受信すると、当該情報に基づいて申込プレイヤと各候補プレイヤとについて、所定の基準における差を評価する。ここで、所定の基準とは、上述したゲーム装置100の利用状況、プレイスキル、所有している/使用するゲームカード等、プレイヤによる対戦ゲームの進行能力に関するパラメータであってよい。あるいは、所定の基準には、単純に申込プレイヤと候補プレイヤの対戦ゲームの戦績(勝率や対戦レート等)や、対戦ゲームの進行度(シナリオやミッションの達成度等)を用いてもよい。この他、通信遅延に起因する操作入力に対する応答性の低下や対戦ゲームの進行遅延によって生じる、対戦ゲームの快適性を改善するとの観点では、所定の基準として、申込プレイヤが利用するゲーム装置100と候補プレイヤが利用するゲーム装置100との空間距離や、各プレイヤが利用するゲーム装置100とサーバ200との情報通信における通信遅延量を用いてもよい。あるいは、所定の基準は、これらパラメータの組み合わせであってもよい。
【0098】
制御部101は、このようにして申込プレイヤと各候補プレイヤとの差を評価すると、当該評価結果に基づいて仮想空間において申込プレイヤに係る操作キャラクター501と該候補プレイヤに係る待機キャラクター502とを離間させる距離を決定する。このとき、制御部101は、評価結果において所定の基準におけるプレイヤ間の差が小さいほど離間させる距離を短くするように決定すればよい。
【0099】
このようにすることで、好適な対戦ゲームのプレイ体験が提供され得る候補プレイヤを申込プレイヤが仮想空間において発見しやすくなり、結果として、これらのプレイヤがマッチングされやすい状況に申込プレイヤを誘導することができる。
【0100】
[変形例2]
上述した実施形態ではマッチングロビーの移動前後において、待機キャラクターの面々は異なるが、同様の表示態様で対戦申込機能が提供されるものとして説明した。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、例えばアイコンの形状や装飾等、マッチングロビーごとに表示テーマが設定され、マッチングロビーを移動するごとに待機キャラクターの表示態様が異なるよう構成されてもよい。このようにすることで、マッチングロビー移動を繰り返す際に、マッチングロビーが切り替えられたことをプレイヤが把握しやすくしつつ、所望の条件のプレイヤが含まれるマッチングロビーにマッチングするまでの期間において、プレイヤに興趣要素を提供することができる。
【0101】
[実施形態2]
上述した実施形態のゲームシステムでは、マッチングロビーを単にプレイヤが対戦申込を行う空間、または、対戦申込を受け付ける空間として利用する態様について説明した。本実施形態では、より興趣性の高いマッチングを実現する空間としてマッチングロビーを利用する態様について説明する。
【0102】
《マッチングロビーの機能概要》
以下、本実施形態のゲームシステムのマッチングロビーで提供される機能について、図を参照して説明する。
【0103】
ゲーム装置100において代価の支払いがなされて対戦ゲームが開始すると、各プレイヤはマッチング段階においてロビー接続要求を行うことでマッチングロビーを利用することができる。このとき、ロビー接続要求を受け付けたサーバ制御部201は、当該ロビー接続要求を行ったプレイヤを、当該プレイヤの位置情報に応じたエリアに分類する。本実施形態では、プレイヤの位置情報は、ロビー接続要求と共に受信した、当該プレイヤが利用するゲーム装置100の設置場所の情報に基づいて決定されるものとする。エリアは、ゲーム装置100が日本全国に設置される態様では、例えば「北海道・東北エリア」、「関東エリアA」、「関東エリアB」、「中部エリア」、「関西エリア」、「中国・四国エリア」、「九州・沖縄エリア」等、複数の都道府県を含む地域ごとに設けられるものであってよい。
【0104】
サーバ制御部201は、各プレイヤを複数のエリアのいずれかに分類すると、当該分類結果に基づいてプレイヤに割り当てるマッチングロビーを決定する。詳細は後述するが、本実施形態のゲームシステムでは、全てのエリアのプレイヤと対戦したことを条件として、プレイヤへの特典付与がなされる。このため、サーバ制御部201は、当該条件をプレイヤが達成しやすいよう、マッチングロビーの割り当て及びマッチングロビーにおける各プレイヤの状態管理を行う。
【0105】
具体的にはサーバ制御部201は、ロビー接続要求を行ったプレイヤを申込プレイヤとして振り分けるマッチングロビーを、当該プレイヤが特典の付与条件を満たすために対戦が必要となるエリアの候補プレイヤが少なくとも含まれるマッチングロビーに決定する。即ち、申込プレイヤが、「中部エリア」、「関西エリア」、「九州・沖縄エリア」のプレイヤとの対戦履歴がない状況である場合、サーバ制御部201は、当該申込プレイヤに割り当てるマッチングロビーを、その時点で、「中部エリア」、「関西エリア」及び「九州・沖縄エリア」の少なくともいずれかの候補プレイヤが含まれるマッチングロビーのうちから決定する。このようにすることで、申込プレイヤに対して、効率的に付与条件を達成し得るマッチング環境を提供することができる。
【0106】
他方、候補プレイヤ側の観点では、同一エリアの候補プレイヤが同一のマッチングロビーに存在する場合、対戦申込がなされる確率が低くなり、待機時間が長期化したり、マッチングの不成立によりプレイヤ同士の対戦ゲームをプレイできなくなったり等、好適ではない。このため、サーバ制御部201は、1つのマッチングロビーには、同一のエリアに分類されたマッチング待機状態のプレイヤ(候補プレイヤ)が複数含まれないように制御する。即ち、サーバ制御部201は、申込プレイヤからのマッチング待機要求を受信した場合に、既にマッチングロビーに同一のエリアの候補プレイヤが存在する場合には、当該申込プレイヤをマッチング待機要求に移行させない、あるいは、移行させるために他のマッチングロビーに移動させる(割り当てを変更する)制御を行う。
【0107】
このようにすることで、申込プレイヤが所望のエリアの候補プレイヤを発見して対戦申込をしやすく、かつ、候補プレイヤが好適な待機時間でマッチングされる環境を提供することができる。
【0108】
なお、申込プレイヤについては、同一のエリアの候補プレイヤがマッチングロビーに含まれるか否かに依らず、マッチングロビーの割り当てを行ってよい。これは、マッチング待機状態においては候補プレイヤがマッチングロビーを変更できないことを踏まえると、当該候補プレイヤのエリアについて対戦ゲームを希望する可能性が高い申込プレイヤを同マッチングロビーにより多く割り当てることで、候補プレイヤの待機時間が短縮されやすくなることに依る。他方、申込プレイヤについては、実施形態1と同様にロビー移動機能が提供されるため、例えば所望のエリアの候補プレイヤが他の申込プレイヤとの間でマッチング成立した場合等に任意にマッチングロビーを変更できる。このとき、サーバ制御部201は、当該申込プレイヤが付与条件を達成するために対戦が必要な候補プレイヤが含まれるマッチングロビーを再決定する。
【0109】
〈仮想空間の表示〉
マッチングロビーが割り当てられると、申込プレイヤの利用するゲーム装置100の第1表示部111には、実施形態1と同様に仮想空間が表示される。本実施形態の対戦ゲームでは、図13(a)に示されるように、第1表示部111の領域1301に示される仮想空間では各キャラクターのアイコンには、当該キャラクターに係るプレイヤが分類されたエリアを示すエリア情報が付される。図の例では、領域1301の中央に配置された申込プレイヤに係る操作キャラクターのアイコン1302には、当該申込プレイヤが利用するゲーム装置100の設置場所に対応した「関東エリアB」のエリア情報1303が付されている。また、アイコン1302の周囲に配置された待機キャラクターのアイコン1304には、当該待機キャラクターに係る候補プレイヤが利用するゲーム装置100の設置場所に対応したエリア情報1305がそれぞれ付されている。
【0110】
申込プレイヤは、実施形態1と同様に、第1表示部111において所望の待機キャラクターのアイコン1304に対して操作入力を行うことで、図13(b)に占めされるように、操作キャラクター(のアイコン1302)を当該待機キャラクター(のアイコン1304)の近傍まで移動させることができる。このとき、アイコン1302に付された申込プレイヤに係るエリア情報1303は、アイコン1302の移動に追従して仮想空間内で移動されて表示される。他方、待機キャラクターのアイコン1304及びこれに付されたエリア情報1305は、仮想空間において固定され、移動不可能に表示される。
【0111】
〈付与条件〉
以下、プレイヤへの特典の付与条件の詳細を説明する。本実施形態のゲームシステムでは、プレイヤへの特典の付与条件として全エリア対戦制覇条件と全エリア勝利制覇条件の2種類が設けられる。いずれもの付与条件も、上述したように全エリアに分類されたプレイヤとマッチングしたことを前提条件とする。従って、本実施形態のサーバ200では、各プレイヤについて、プレイヤ同士をマッチングさせて行われた対戦ゲームの対戦結果の情報を、対戦相手が分類されたエリアの情報と関連付けて管理される。当該対戦結果の情報の管理は、サーバ記憶装置202の記憶領域を使用して構築される不図示のプレイヤDBを用いて行われる。プレイヤDBでは、各プレイヤの識別情報に関連付けて、当該プレイヤに関する各種の情報が管理される。
【0112】
全エリア対戦制覇条件は、プレイヤが全エリアに分類された他のプレイヤとマッチングし、かつ、各プレイヤとの対戦ゲームを終了条件が満たされるまで実行したことにより達成される。ここで、対戦ゲームの終了条件は、例えば、対戦ゲームが最終ターンまで進行した後に対戦結果の確定及び表示がなされたこと、あるいは、参加するいずれかのプレイヤが使用するキャラクターの全てが行動不能になったことを条件として満たされるものとする。一方で対戦ゲームは、いずれかのプレイヤによる降参宣言や通信切断等によっても進行不可能となり、強制的に終了せざるを得ない状況となる。しかしながら、このような手法により特典が付与可能となるとプレイヤ間の公平性が担保されないため、強制的に終了せざるを得ない状況により対戦ゲームが終了した場合には、対戦ゲームの終了条件が満たされたとは判断されないものとする。
【0113】
対して、全エリア勝利制覇条件は、プレイヤが全エリアに分類された他のプレイヤとマッチングし、かつ、各プレイヤとの対戦ゲームに勝利したことにより達成される。即ち、全エリア勝利制覇条件を達成した場合は、同時に全エリア対戦制覇条件も達成する。
【0114】
本実施形態のゲームシステムでは、全エリア対戦制覇条件と全エリア勝利制覇条件のそれぞれについて達成時に付与される特典が設けられる。付与される特典は、各条件で異なるものが設定されるが、いずれも対戦ゲームにおいて使用可能なゲーム要素である。一方で、全エリア勝利制覇条件の達成は、全エリア対戦制覇条件の達成よりも難度が高いものであるため、全エリア勝利制覇条件の達成時に付与される特典は、全エリア対戦制覇条件の達成時に付与される特典よりも対戦ゲームの進行を有利にせしめるよう構成されるものとする。
【0115】
一例として、全エリア対戦制覇条件の達成時に付与される特典は、実行した対戦ゲームについて得られる経験値を増大させるゲーム要素等、プレイヤのプレイヤキャラクターの強化を促進し、これによりプレイヤキャラクターを使用した対戦ゲームの進行を間接的に有利にせしめるものであってよい。また全エリア勝利制覇条件の達成時に付与される特典は、例えば対戦ゲームにおいて使用することでプレイヤを有利にせしめる効果を発動し、直接的に対戦ゲームの進行を有利にせしめるものであってよい。
【0116】
〈付与条件の達成状況〉
また本実施形態のゲームシステムでは、プレイヤはマッチングロビーを利用したマッチングを行うモードにおいて、現時点の当該プレイヤの付与条件の達成状況を確認可能に構成される。付与条件の達成状況は、例えば図14に示されるように各エリアに対応する領域が配置されたマップを用いてプレイヤに知らしめるものであってよい。当該マップは、例えば対戦ゲームが終了した後に第2表示部112に表示されるものであってよい。
【0117】
図14(a)は、全エリア対戦制覇条件の達成状況に係り表示されるマップを例示している。当該マップでは、プレイヤが参加し、終了条件を満たした対戦ゲームの対戦相手のプレイヤが分類されていたエリアに対応する領域とそれ以外の領域とが、異なる色に着色されている。図の例では、ハッチングが付された領域が、終了条件まで対戦ゲームをプレイした対戦相手が分類されていたエリアに対応する領域を示している。
【0118】
また図14(b)は、全エリア勝利制覇条件の達成状況に係り表示されるマップを例示している。当該マップでは、プレイヤが参加し、勝利した対戦ゲームの対戦相手のプレイヤが分類されていたエリアに対応する領域とそれ以外の領域とが、異なる色に着色されている。図の例では、ハッチングが付された領域が、対戦ゲームにおいて勝利した対戦相手が分類されていたエリアに対応する領域を示している。
【0119】
なお、本実施形態のゲームシステムでは、全エリア対戦制覇条件と全エリア勝利制覇条件のそれぞれについてマップが表示されるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。上述したように、全エリア勝利制覇条件は、当該条件の達成により全エリア対戦制覇条件も達成する関係となっているため、これらの達成状況は1つのマップにまとめて表示されるものであってもよい。即ち、各エリアに対応する領域を配置したマップは、対戦ゲームにおいて勝利した対戦相手が分類されていたエリアに対応する領域と、敗北したが終了条件を満たした対戦ゲームの対戦相手のプレイヤが分類されていたエリアに対応する領域と、それ以外の領域とが異なる表示態様で示されるものであってもよい。
【0120】
《付与制御処理》
このような構成をもつ本実施形態のサーバ200においてプレイヤへの特典の付与を制御する付与制御処理について、図15のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、サーバ制御部201が、例えばサーバ記憶装置202に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、サーバメモリ203に展開して実行することにより実現することができる。なお、本付与制御処理は、例えばプレイヤ同士をマッチングさせて実行された対戦ゲームのゲーム結果の情報を取得した際に開始されるものとして説明する。
【0121】
S1501で、サーバ制御部201は、実行された対戦ゲームに参加したプレイヤ(参加プレイヤ)のそれぞれについてプレイヤDBで管理される情報に、対戦相手のプレイヤが分類されたエリアの情報を関連付けた対戦結果の情報を追加する。
【0122】
S1502で、サーバ制御部201は、参加プレイヤのうちの、まだ特典の付与条件の達成有無を判断していない1人のプレイヤを対象プレイヤとして選択する。
【0123】
S1503で、サーバ制御部201は、対象プレイヤの対戦履歴の情報に基づいて、全エリア勝利制覇条件が達成されたか否かを判断する。サーバ制御部201は、対象プレイヤについて全エリア勝利制覇条件が達成されたと判断した場合は処理をS1504に移し、達成されていないと判断した場合は処理をS1505に移す。
【0124】
S1504で、サーバ制御部201は、対象プレイヤの利用しているゲーム装置100に、全エリア対戦制覇条件の達成に係る特典と全エリア勝利制覇条件の達成に係る特典を提供させる制御命令を、サーバ通信I/F204を介して送信する。サーバ制御部201は、制御命令を送信すると、処理をS1507に移す。
【0125】
一方、S1503において対象プレイヤについて全エリア勝利制覇条件が達成されていないと判断した場合、サーバ制御部201はS1505で、対象プレイヤについて全エリア対戦制覇条件が達成されたか否かを判断する。サーバ制御部201は、対象プレイヤについて全エリア対戦制覇条件が達成されたと判断した場合は処理をS1506に移し、達成されていないと判断した場合は処理をS1507に移す。
【0126】
S1506で、サーバ制御部201は、対象プレイヤの利用しているゲーム装置100に、全エリア対戦制覇条件の達成に係る特典を提供させる制御命令を、サーバ通信I/F204を介して送信する。サーバ制御部201は、制御命令を送信すると、処理をS1507に移す。
【0127】
S1507で、サーバ制御部201は、全ての参加プレイヤについて特典の付与条件の達成有無を判断済みか否かを判断する。サーバ制御部201は、全ての参加プレイヤについて特典の付与条件の達成有無を判断済みと判断した場合は本付与制御処理を完了し、判断済みではないと判断した場合は処理をS1502に戻す。
【0128】
このようにすることで、プレイヤを繰り返しのゲーム装置100の利用に誘導することができる。なお、特典の付与条件については、達成した後にリセットすることで再度挑戦可能とし、特典の入手機会を増大させるよう構成してもよい。あるいは、全エリア対戦制覇条件が達成されたとしても、全エリア勝利制覇条件が達成されるまではリセットは行わないよう制御するものとしてもよい。
【0129】
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置によれば、プレイヤの対戦ゲームへのモチベーションを向上させることができる。
【0130】
なお、本実施形態ではサーバ制御部201は、対戦ゲームが実行されるごとに特典の付与条件が満たされたか否かを判定し、満たされた場合に特典を付与するものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。特典の付与は、例えば対戦ゲームにおける期間限定のキャンペーンとして行われるものであってもよい。この場合、サーバ制御部201は、付与条件が満たされた時期がキャンペーンについて定められた付与期間に含まれることを条件として、特典の付与に係る制御を行うものとしてもよい。
【0131】
[変形例3]
上述した実施形態2では、プレイヤが利用するゲーム装置100の設置場所の情報を当該プレイヤの位置情報として利用し、プレイヤが属するエリアを分類するものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。プレイヤの位置情報は、例えばロビー接続要求の送信時にプレイヤが所有する通信端末の測位機能を用いて取得され、当該通信端末からサーバ200に対して送信される、あるいは当該通信端末からゲーム装置100を介してサーバ200に送信されるものであってもよい。あるいは、プレイヤの位置情報は、ライセンスカード等に予め登録された住所や居所等の情報が利用されるものであってもよい。
【0132】
[実施形態のまとめ]
上記実施形態は以下のプログラム及びゲーム装置を少なくとも開示する。
【0133】
(1) コンピュータに、
対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得処理と、
プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、前記候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示処理と、
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤと前記プレイヤとをマッチングさせるマッチング処理と、
を実行させるプログラム。
【0134】
(2) 前記第1仮想キャラクターは、前記仮想空間において移動可能に制御され、
前記第2仮想キャラクターは、前記仮想空間において移動不可能に制御される、(1)に記載のプログラム。
【0135】
(3) 前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、当該第2仮想キャラクターに対応する候補プレイヤが対戦中であるか否かに応じて異なる表示態様で表示される(2)に記載のプログラム。
【0136】
(4) 前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされた場合に、前記表示処理において、当該第2仮想キャラクターが対戦中でないことを条件として、前記第1仮想キャラクターが当該第2仮想キャラクターの近傍まで移動される(3)に記載のプログラム。
【0137】
(5) 前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターが前記第2仮想キャラクターの近傍まで移動したことを条件として、当該第2仮想キャラクターに対応する候補プレイヤとの間で行われる前記対戦ゲームに関する情報と、当該候補プレイヤへの対戦を申し込むか否かの選択肢とがさらに表示される(4)に記載のプログラム。
【0138】
(6) 前記表示処理において、
前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとはアイコンの態様で前記仮想空間に配置されて表示され、
対戦を申し込む選択肢が選択された場合に、当該対戦に関与する前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとが、アイコンの態様から人型のキャラクター画像の態様に変更されて表示される、(5)に記載のプログラム。
【0139】
(7) 前記マッチング処理は、前記対戦を申し込む選択肢が選択された場合に、当該対戦に関与するプレイヤが使用するゲーム装置の通信接続と前記候補プレイヤが使用するゲーム装置の通信接続とが維持されていることを条件として、マッチングを成立させる(5)または(6)に記載のプログラム。
【0140】
(8) 前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤが前記プレイヤとマッチング可能であるか否かに応じて異なる表示態様で表示される(1)乃至(7)のいずれか1つに記載のプログラム。
【0141】
(9) マッチング不可能な前記候補プレイヤは、前記プレイヤとの前記対戦ゲームにおけるレベル差が所定値以上である(8)に記載のプログラム。
【0142】
(10) 前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターが中央に配置されるように制御される(1)乃至(9)のいずれか1つに記載のプログラム。
【0143】
(11) 前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターの周囲に前記第2仮想キャラクターが配置されるように制御される(1)乃至(10)のいずれか1つに記載のプログラム。
【0144】
(12) 所定の基準について前記プレイヤと前記候補プレイヤの差を評価する評価処理をさらに前記コンピュータに実行させ、
前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとの前記仮想空間における距離が、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤに関する前記評価処理の評価結果に応じて決定される、(11)に記載のプログラム。
【0145】
(13) 前記所定の基準は、前記プレイヤが使用するゲーム装置と前記候補プレイヤが使用するゲーム装置との空間距離、当該ゲーム装置間の通信遅延量の差、前記プレイヤと前記候補プレイヤの戦績の差、及び前記プレイヤと前記候補プレイヤの前記対戦ゲームの進行度の差の少なくともいずれかである(12)に記載のプログラム。
【0146】
(14) 前記第2仮想キャラクターは、前記仮想空間に複数配置可能であり、
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクター同士は前記仮想空間において離間されて表示される、(1)乃至(13)のいずれか1つに記載のプログラム。
【0147】
(15) 前記仮想空間は、複数種類設けられ、
前記仮想空間ごとに、当該仮想空間に配置される前記第2仮想キャラクターは異なって定められ、
前記プログラムは、前記第1仮想キャラクターを配置する前記仮想空間を決定する決定処理をさらに前記コンピュータに実行させ、
前記仮想空間の変更に係る操作入力がなされた場合に、
前記決定処理において、前記第1仮想キャラクターが現在配置されている第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間を決定し、
前記表示処理において、前記第1の仮想空間に代えて前記第2の仮想空間に前記第1仮想キャラクターが配置されて表示される、(1)乃至(14)のいずれか1つに記載のプログラム。
【0148】
(16) 前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、前記仮想空間の種類に応じて異なる表示態様で表示される(15)に記載のプログラム。
【0149】
(17) 前記決定処理において、前記第2の仮想空間への変更後に、前記第1の仮想空間への変更は行われないよう制御される(15)または(16)に記載のプログラム。
【0150】
(18) 前記対戦ゲームは、マッチングを行うマッチング段階と、当該対戦ゲームに係るプレイ体験を提供する実行段階と、を含み、
前記マッチング段階において前記プレイヤと前記候補プレイヤとのマッチングが成立したことを条件として、前記対戦ゲームが前記実行段階に遷移する、(1)乃至(17)のいずれか1つに記載のプログラム。
【0151】
(19) 対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得手段と、
プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、前記候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示手段と、
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤと前記プレイヤとをマッチングさせるマッチング手段と、
を備えるゲーム装置。
【0152】
(20) 前記表示手段は、第1表示手段と第2表示手段を含み、
前記第1表示手段は、前記第1仮想キャラクター及び前記第2仮想キャラクターをアイコンの態様で表示し、
前記第2表示手段は、前記第1仮想キャラクター及び前記第2仮想キャラクターを人型のキャラクター画像の態様で表示する、(19)に記載のゲーム装置。
【0153】
(21) 前記第1表示手段は、前記第1仮想キャラクターに対応する実物品を載置可能に構成され、
前記第2表示手段は、前記第1仮想キャラクターに対応する実物品を載置不可能に構成される、(20)に記載のゲーム装置。
【0154】
[その他の実施形態]
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0155】
100:ゲーム装置、101:制御部、102:記憶装置、103:メモリ、104:GPU、105:操作I/F、106:通信I/F、110:提示装置、111:第1表示部、112:第2表示部、120:支払装置、130:リーダ、140:提供装置、200:サーバ、201:サーバ制御部、202:サーバ記憶装置、203:サーバメモリ、204:サーバ通信I/F、300:ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2023-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得処理と、
所定の基準について前記プレイヤと前記候補プレイヤの差を評価する評価処理と、
プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、前記候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示処理と、
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤと前記プレイヤとをマッチングさせるマッチング処理と、
を実行させるプログラムであって、
前記表示処理において、
前記第1仮想キャラクターの周囲に前記第2仮想キャラクターが配置されるように制御され、
前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとの前記仮想空間における距離が、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤに関する前記評価処理の評価結果に応じて決定されるプログラム
【請求項2】
前記第1仮想キャラクターは、前記仮想空間において移動可能に制御され、
前記第2仮想キャラクターは、前記仮想空間において移動不可能に制御される
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、当該第2仮想キャラクターに対応する候補プレイヤが対戦中であるか否かに応じて異なる表示態様で表示される請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされた場合に、前記表示処理において、当該第2仮想キャラクターが対戦中でないことを条件として、前記第1仮想キャラクターが当該第2仮想キャラクターの近傍まで移動される請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターが前記第2仮想キャラクターの近傍まで移動したことを条件として、当該第2仮想キャラクターに対応する候補プレイヤとの間で行われる前記対戦ゲームに関する情報と、当該候補プレイヤへの対戦を申し込むか否かの選択肢とがさらに表示される請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示処理において、
前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとはアイコンの態様で前記仮想空間に配置されて表示され、
対戦を申し込む選択肢が選択された場合に、当該対戦に関与する前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとが、アイコンの態様から人型のキャラクター画像の態様に変更されて表示される
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記マッチング処理は、前記対戦を申し込む選択肢が選択された場合に、当該対戦に関与するプレイヤが使用するゲーム装置の通信接続と前記候補プレイヤが使用するゲーム装置の通信接続とが維持されていることを条件として、マッチングを成立させる請求項5に記載のプログラム。
【請求項8】
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤが前記プレイヤとマッチング可能であるか否かに応じて異なる表示態様で表示される請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
マッチング不可能な前記候補プレイヤは、前記プレイヤとの前記対戦ゲームにおけるレベル差が所定値以上である請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記表示処理において、前記第1仮想キャラクターが中央に配置されるように制御される請求項1に記載のプログラム。
【請求項11】
前記所定の基準は、前記プレイヤが使用するゲーム装置と前記候補プレイヤが使用するゲーム装置との空間距離、当該ゲーム装置間の通信遅延量の差、前記プレイヤと前記候補プレイヤの戦績の差、及び前記プレイヤと前記候補プレイヤの前記対戦ゲームの進行度の差の少なくともいずれかである請求項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記第2仮想キャラクターは、前記仮想空間に複数配置可能であり、
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクター同士は前記仮想空間において離間されて表示される
請求項1に記載のプログラム。
【請求項13】
前記仮想空間は、複数種類設けられ、
前記仮想空間ごとに、当該仮想空間に配置される前記第2仮想キャラクターは異なって定められ、
前記プログラムは、前記第1仮想キャラクターを配置する前記仮想空間を決定する決定処理をさらに前記コンピュータに実行させ、
前記仮想空間の変更に係る操作入力がなされた場合に、
前記決定処理において、前記第1仮想キャラクターが現在配置されている第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間を決定し、
前記表示処理において、前記第1の仮想空間に代えて前記第2の仮想空間に前記第1仮想キャラクターが配置されて表示される
請求項1に記載のプログラム。
【請求項14】
前記表示処理において、前記第2仮想キャラクターが、前記仮想空間の種類に応じて異なる表示態様で表示される請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記決定処理において、前記第2の仮想空間への変更後に、前記第1の仮想空間への変更は行われないよう制御される請求項13に記載のプログラム。
【請求項16】
前記対戦ゲームは、マッチングを行うマッチング段階と、当該対戦ゲームに係るプレイ体験を提供する実行段階と、を含み、
前記マッチング段階において前記プレイヤと前記候補プレイヤとのマッチングが成立したことを条件として、前記対戦ゲームが前記実行段階に遷移する
請求項1乃至15のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項17】
対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得手段と、
所定の基準について前記プレイヤと前記候補プレイヤの差を評価する評価手段と、
プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、前記候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示手段と、
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤと前記プレイヤとをマッチングさせるマッチング手段と、
を備え
前記表示手段は、
前記第1仮想キャラクターの周囲に前記第2仮想キャラクターを配置し、
前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとの前記仮想空間における距離を、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤに関する前記評価手段による評価結果に応じて決定するゲーム装置。
【請求項18】
前記表示手段は、第1表示手段と第2表示手段を含み、
前記第1表示手段は、前記第1仮想キャラクター及び前記第2仮想キャラクターをアイコンの態様で表示し、
前記第2表示手段は、前記第1仮想キャラクター及び前記第2仮想キャラクターを人型のキャラクター画像の態様で表示する
請求項17に記載のゲーム装置。
【請求項19】
前記第1表示手段は、前記第1仮想キャラクターに対応する実物品を載置可能に構成され、
前記第2表示手段は、前記第1仮想キャラクターに対応する実物品を載置不可能に構成される
請求項18に記載のゲーム装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
コンピュータに、
対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得処理と、
所定の基準についてプレイヤと前記候補プレイヤの差を評価する評価処理と、
前記プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、前記候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示処理と、
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤと前記プレイヤとをマッチングさせるマッチング処理と、
を実行させるプログラムであって、
前記表示処理において、
前記第1仮想キャラクターの周囲に前記第2仮想キャラクターが配置されるように制御され、
前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとの前記仮想空間における距離が、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤに関する前記評価処理の評価結果に応じて決定されるプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項17
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項17】
対戦ゲームの対戦相手の候補である候補プレイヤの情報を取得する取得手段と、
所定の基準についてプレイヤと前記候補プレイヤの差を評価する評価手段と、
前記プレイヤに対応する第1仮想キャラクターと、前記候補プレイヤの各々に対応する第2仮想キャラクターとを配置した仮想空間を表示する表示手段と、
前記第2仮想キャラクターのいずれかに対する操作入力がなされたことを契機として、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤと前記プレイヤとをマッチングさせるマッチング手段と、
を備え、
前記表示手段は、
前記第1仮想キャラクターの周囲に前記第2仮想キャラクターを配置し、
前記第1仮想キャラクターと前記第2仮想キャラクターとの前記仮想空間における距離を、当該第2仮想キャラクターに対応する前記候補プレイヤに関する前記評価手段による評価結果に応じて決定するゲーム装置。