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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095445
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】接続部材および接続ユニット
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/32 20060101AFI20240703BHJP
   F16L 21/00 20060101ALI20240703BHJP
   F16L 21/08 20060101ALI20240703BHJP
   F16L 55/00 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
F16L37/32
F16L21/00 C
F16L21/08 Z
F16L55/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212735
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138689
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 慶
(72)【発明者】
【氏名】玉岡 健人
(72)【発明者】
【氏名】北村 佳久
【テーマコード(参考)】
3H015
3H025
3J106
【Fターム(参考)】
3H015KA00
3H025BA21
3H025BB02
3J106AA02
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC04
3J106BC12
3J106BD01
3J106BE13
3J106CA19
3J106EA01
3J106EB03
3J106EC06
3J106ED24
3J106GA03
3J106GA14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本体部材および管部材からの流体漏れを抑制可能な接続部材および接続ユニットを提供する。
【解決手段】接続部材100は、中心軸に沿った軸方向に延びる流路が設けられる。接続部材は、軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材110と、軸方向に延びる貫通孔を有する管部材120と、本体部材と管部材との間を封止する封止材を含む封止部材130とを備える。本体部材は、管部材と対向する本体部材側対向面110fを有する。管部材は、本体部材と対向する管部材側対向面120fを有する。封止部材は、本体部材側対向面と管部材側対向面との間に位置する。封止部材は、本体部材側対向面および管部材側対向面との間に封止材が溜まった溜まり部134を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸に沿った軸方向に延びる流路が設けられた接続部材であって、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、
前記本体部材と前記管部材との間を封止する封止材を含む封止部材と
を備え、
前記本体部材は、前記管部材と対向する本体部材側対向面を有し、
前記管部材は、前記本体部材と対向する管部材側対向面を有し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面と前記管部材側対向面との間に位置し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に前記封止材が溜まった溜まり部を有する、接続部材。
【請求項2】
前記本体部材および前記管部材の位置を保持する保持機構をさらに備える、請求項1に記載の接続部材。
【請求項3】
前記保持機構は、前記本体部材および前記管部材の一方の部材から延びて前記本体部材および前記管部材の他方の部材に掛かる爪部を有し、
前記爪部は、
前記一方の部材から前記軸方向に延びる第1部分と、
前記第1部分の先端から周方向に延びる第2部分と
を有し、
前記第2部分は、前記他方の部材と前記軸方向に対向する、請求項2に記載の接続部材。
【請求項4】
前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面の少なくとも一方は、前記軸方向、または、前記軸方向に対して直交する径方向に平行な平面を切り欠いた切欠面を有する、請求項1に記載の接続部材。
【請求項5】
前記封止部材は、前記溜まり部として複数の溜まり部を有し、
前記複数の溜まり部は、
前記複数の溜まり部のうち最も径方向外側に位置する外径側溜まり部と、
前記複数の溜まり部のうち最も径方向内側に位置する内径側溜まり部と
を含み、
前記切欠面として複数の切欠面が配置され、
前記複数の切欠面は、
前記複数の切欠面のうち前記本体部材側対向面または前記管部材側対向面の径方向外端部に位置する外径側切欠面と、
前記複数の切欠面のうち前記貫通孔と連絡する内径側切欠面と
を含み、
前記外径側溜まり部と前記内径側溜まり部とが前記径方向に露出する場合、前記内径側切欠面の前記軸方向に対する傾きは、前記外径側切欠面の前記軸方向に対する傾きよりも小さく、
前記外径側溜まり部と前記内径側溜まり部とが前記軸方向に露出する場合、前記内径側切欠面の前記径方向に対する傾きは、前記外径側切欠面の前記径方向に対する傾きよりも小さい、請求項4に記載の接続部材。
【請求項6】
前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面は、前記軸方向および前記中心軸に対して直交する径方向にそれぞれ対向する、請求項1から5のいずれかに記載の接続部材。
【請求項7】
前記封止部材は、
前記軸方向に対向する前記本体部材の側面と前記管部材の外周面との間に位置する第1板状部と、
前記第1板状部に連結し、前記径方向に対向する前記本体部材の内周面と前記管部材の外周面との間に位置する第2板状部と、
前記第2板状部に連結し、前記軸方向に対向する前記本体部材の内周面と前記管部材の側面との間に位置する第3板状部と
を有する、請求項6に記載の接続部材。
【請求項8】
前記封止部材は、前記径方向に対向する前記本体部材の内周面と前記管部材の外周面との間に位置する板状部をさらに有し、
前記溜まり部は、前記板状部の軸方向一方側に位置する溜まり部、および、前記板状部の軸方向他方側に位置する溜まり部の少なくとも一方を含む、請求項6に記載の接続部材。
【請求項9】
前記封止部材は、前記径方向に対向する前記本体部材の内周面と前記管部材の外周面との間に位置する板状部をさらに有し、
前記溜まり部は、
前記板状部の軸方向一方側に位置する軸方向一方側溜まり部と、
前記板状部の軸方向他方側に位置する軸方向他方側溜まり部と
を含み、
前記軸方向一方側溜まり部の断面積は、前記軸方向他方側溜まり部の断面積よりも大きい、請求項6に記載の接続部材。
【請求項10】
前記流路に配置された弾性部材と、
前記貫通孔に配置され、前記弾性部材と接触して前記弾性部材に応じて前記軸方向に移動する弁部材と
をさらに備え、
前記溜まり部は、前記弾性部材および前記弁部材よりも前記径方向外側に位置する、請求項6に記載の接続部材。
【請求項11】
前記弁部材は、前記本体部材の開口部を塞ぐ、請求項10に記載の接続部材。
【請求項12】
前記管部材は、柱部を有し、
前記弁部材は、前記柱部とともに前記流路を塞ぐ、請求項10に記載の接続部材。
【請求項13】
前記封止材の溶解度パラメータと前記流路を流れる流体の溶解度パラメータとの差が1以上である、請求項1から5のいずれかに記載の接続部材。
【請求項14】
第1接続部材と、第2接続部材とを備える接続ユニットであって、
前記第1接続部材および前記第2接続部材のそれぞれには、中心軸に沿った軸方向に延びる流路が設けられており、
前記第1接続部材は、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、
前記本体部材と前記管部材との間を封止する封止材を含む封止部材と、
前記流路に配置された弾性部材と、
前記貫通孔に配置され、前記弾性部材と接触して前記弾性部材に応じて前記軸方向に移動する弁部材と
を備え、
前記第1接続部材において、
前記本体部材は、前記管部材と対向する本体部材側対向面を有し、
前記管部材は、前記本体部材と対向する管部材側対向面を有し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に位置し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に前記封止材が溜まった溜まり部を有し、
前記弁部材は、前記本体部材の開口部を塞ぎ、
前記第2接続部材は、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、
前記本体部材と前記管部材との間を封止する封止材を含む封止部材と、
前記流路に配置された弾性部材と、
前記貫通孔に配置され、前記弾性部材と接触して前記弾性部材に応じて前記軸方向に移動する弁部材と
を備え、
前記第2接続部材において、
前記本体部材は、前記管部材と対向する本体部材側対向面を有し、
前記管部材は、前記本体部材と対向する管部材側対向面を有し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に位置し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に前記封止材が溜まった溜まり部を有し、
前記管部材は、柱部を有し、
前記弁部材は、前記柱部とともに流路を塞ぐ、接続ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続部材および接続ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ソケットにプラグを挿入することにより、流体を流すことが可能な管継手を組み立てできる。ソケットとプラグとを接続または離脱させる際に、管継手内部の流体が漏出することを防ぐ管継手が検討されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載された管継手では、ソケットは、バックボディのネジ溝をソケットボディのネジ溝と螺合して一体となって円筒形状を形成し、プラグは、バックボディのネジ溝をプラグボディのネジ溝と螺合して一体となって円筒形状を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-372184号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のソケットおよびプラグでは、ソケットボディとバックボディとの寸法、および/または、プラグボディとバックボディとの寸法に誤差が生じると、適切に組みたてできず、流体が漏れることがある。
【0006】
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、本体部材および管部材からの流体漏れを抑制可能な接続部材および接続ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の例示的な接続部材は、中心軸に沿った軸方向に延びる流路が設けられる。接続部材は、軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、前記本体部材と前記管部材との間を封止する封止材を含む封止部材とを備える。本体部材は、管部材と対向する本体部材側対向面を有する。管部材は、本体部材と対向する管部材側対向面を有する。封止部材は、本体部材側対向面と管部材側対向面との間に位置する。封止部材は、本体部材側対向面および管部材側対向面との間に封止材が溜まった溜まり部を有する。
【0008】
本開示の例示的な接続ユニットは、第1接続部材と、第2接続部材とを備える。第1接続部材および第2接続部材のそれぞれには、中心軸に沿った軸方向に延びる流路が設けられている。第1接続部材は、軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、本体部材と管部材との間を封止する封止材を含む封止部材と、流路に配置された弾性部材と、貫通孔に配置され、弾性部材と接触して弾性部材に応じて軸方向に移動する弁部材とを備える。第1接続部材において、本体部材は、管部材と対向する本体部材側対向面を有し、管部材は、本体部材と対向する管部材側対向面を有し、封止部材は、本体部材側対向面および管部材側対向面との間に位置し、封止部材は、本体部材側対向面および管部材側対向面との間に封止材が溜まった溜まり部を有し、弁部材は、本体部材の開口部を塞ぐ。第2接続部材は、軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、本体部材と管部材との間を封止する封止材を含む封止部材と、流路に配置された弾性部材と、貫通孔に配置され、弾性部材と接触して弾性部材に応じて軸方向に移動する弁部材とを備える。第2接続部材において、本体部材は、管部材と対向する本体部材側対向面を有し、管部材は、本体部材側と対向する管部材側対向面を有し、封止部材は、本体部材側対向面および管部材側対向面との間に位置し、封止部材は、本体部材側対向面および管部材側対向面との間に封止材が溜まった溜まり部を有し、管部材は、柱部を有し、弁部材は、柱部とともに流路を塞ぐ。
【発明の効果】
【0009】
例示的な本開示によれば、本体部材および管部材からの流体漏れを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本実施形態に係る接続部材の斜視図である。
図2図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。
図3図3は、図1のII-II線に沿った断面図である。
図4図4は、図1の接続部材の分解斜視図である。
図5図5は、図2の一部拡大図である。
図6図6は、図1の接続部材における本体部材、管部材および封止部材の分解断面部である。
図7A図7Aは、図1の接続部材の一部拡大斜視図である。
図7B図7Bは、図1の接続部材の一部拡大分解斜視図である。
図8図8は、本実施形態に係る接続部材の斜視図である。
図9図9は、図8のIX-IX線に沿った断面図である。
図10図10は、図8のIX-IX線に沿った断面図である。
図11図11は、図8の接続部材の分解斜視図である。
図12図12は、図9の一部拡大図である。
図13図13は、図9の接続部材における本体部材、管部材および封止部材の分解断面図である。
図14A図14Aは、図8の接続部材の一部拡大斜視図である。
図14B図14Bは、図8の接続部材の一部拡大分解斜視図である。
図15図15は、本実施形態に係る接続ユニットの斜視図である。
図16図16は、図15のXVI-XVI線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図中、理解の容易のため、三次元直交座標系のX軸、Y軸、およびZ軸を適宜記載している。
【0012】
本明細書では、接続部材100の中心軸AX1(例えば図1)に対して平行な方向を「軸方向AD1」と記載する。また、中心軸AX1に対して直交する方向を「径方向RD1」と記載する。「径方向RD1」は、中心軸AX1に直交する方向である限りにおいては、任意の方向であってよく、特に限定されない。軸方向AD1と径方向RD1とは互いに直交する。また、中心軸AX1を中心とする円弧に沿う方向を「周方向CD1」と記載する。
【0013】
また、接続部材200の中心軸AX2(例えば図8)に対して平行な方向を「軸方向AD2」と記載する。また、中心軸AX2に対して直交する方向を「径方向RD2」と記載する。「径方向RD2」は、中心軸AX2に直交する方向である限りにおいては、任意の方向であってよく、特に限定されない。軸方向AD2と径方向RD2とは互いに直交する。また、中心軸AX2を中心とする円弧に沿う方向を「周方向CD2」と記載する。
【0014】
また、本明細書において、「平行な方向」は、略平行な方向を含み、「直交する方向」は、略直交する方向を含む。更に、本明細書において、「円環形状」、「筒状」、「環状」、「円筒形状」、「円環状」、「筒形状」、「円形形状」、および、「波形状」等は、厳密な意味の形状を表すのではなく、例えば本開示における接続部材100または接続部材200の機能を実現できる程度の形状を含む。
【0015】
以下、図1図7Bを参照して本実施形態に係る接続部材100を説明する。典型的には、接続部材100には、流体が流れるチューブが取り付けられる。接続部材100は、チューブを流れる流体が流れ出ないように閉じることができる。また、接続部材100は、別の部材と組み合わせて、チューブを流れる流体が流れ出るように構成できる。接続部材100は、いわゆるプラグとして機能する。
【0016】
まず、図1を参照して本実施形態に係る接続部材100を説明する。図1は、本実施形態に係る接続部材100の斜視図である。
【0017】
図1に示すように、接続部材100は、本体部材110と、管部材120と、封止部材130とを備える。本体部材110は、管部材120に対して+Y方向側に位置する。封止部材130は、本体部材110と管部材120との間を封止する。
【0018】
本体部材110は、貫通孔110pを有する。貫通孔110pは、軸方向AD1に沿って延びる。例えば、本体部材110は、樹脂から構成される。
【0019】
管部材120は、貫通孔120pを有する。貫通孔120pは、貫通孔110pと連結する。貫通孔120pは、軸方向AD1に沿って延びる。例えば、管部材120は、樹脂から構成される。
【0020】
封止部材130は、本体部材110と管部材120との間に位置する。管部材120には、流体が流れるチューブが装着される。封止部材130は、本体部材110と管部材120との間を封止する。これにより、チューブを流れる流体が、本体部材110と管部材120との間から外部に流出することを抑制できる。
【0021】
本体部材110は、筒部112と、取付部114とを有する。取付部114は、筒部112に対して軸方向AD1に連結する。取付部114は、筒部112に対して-Y方向側に位置する。
【0022】
筒部112は、略筒状である。筒部112は、軸方向AD1に沿って延びる貫通孔を有する。取付部114は、筒部112の貫通孔と連絡する貫通孔を有する。取付部114には、管部材120が取り付けられる。
【0023】
筒部112の外周面には突起部112pが設けられる。突起部112pは、筒部112の外周面から径方向外側に延びる。ここでは、突起部112pは、筒部112の外周面の2か所に設けられる。突起部112pは、筒部112の外周面から+Z方向に突起する突起部112aと、筒部112の外周面から-Z方向に突起する突起部112bとを含む。
【0024】
取付部114は、略筒状である。取付部114の外周面の外径は、筒部112の外周面の外径よりも大きい。
【0025】
管部材120は、筒部122と、取付部124とを有する。取付部124は、筒部122に対して軸方向AD1に連結する。取付部124は、筒部122に対して+Y方向側に位置する。
【0026】
筒部122は、軸方向AD1に沿って延びる貫通孔を有する。取付部124は、筒部122の貫通孔と連絡する貫通孔を有する。取付部124には、本体部材110が取り付けられる。
【0027】
典型的には、筒部122に流体が流れるチューブが取り付けられる。チューブを流れる流体は、管部材120の貫通孔120pから本体部材110の貫通孔110pに浸入する。
【0028】
筒部122の外周面には段差部122sが設けられる。ここでは、段差部122sは、軸方向AD1から見たときに、筒部122の外周面において径方向外側に拡がる。段差部122sは、略円環状であり、周方向に延びる。段差部122sは、筒部122の外周面の3箇所に設けられる。段差部122sは、筒部122の外周面の-Y方向側に位置する段差部122aと、段差部122aに対して+Y方向側に位置する段差部122bと、段差部122bに対して+Y方向側に位置する段差部122cとを含む。段差部122sにより、チューブが筒部122から安易に外れることを抑制できる。
【0029】
取付部124は、略筒状である。取付部124の外周面の外径は、筒部122の外周面の外径よりも大きい。
【0030】
例えば、封止部材130は、本体部材110と管部材120とを接着する。封止部材130により、本体部材110と管部材120との間から流体が外部に流出することを抑制できる。
【0031】
接続部材100は、密閉部材140をさらに備える。本体部材110には、密閉部材140が配置される溝112qが設けられる。溝112qは、周方向に延びる。密閉部材140は、本体部材110の溝110qに配置される。密閉部材140は、本体部材110と本体部材110を収容する部材(収容部材)との間で本体部材110と収容部材との間を密閉する。例えば、密閉部材140は、環状の弾性体である。一例では、密閉部材140は、Oリングである。
【0032】
本体部材110には爪部116が設けられる。爪部116は、取付部114から-Y方向に位置する。爪部116は、取付部114から-Y方向に延び、その先端において周方向一方側に延びる。爪部116は、管部材120の取付部124に圧入して取付けられる。爪部116により、本体部材110および管部材120の位置が保持される。爪部116は、保持機構の一例である。
【0033】
次に、図1図3を参照して本実施形態に係る接続部材100を説明する。図2および図3は、図1のII-II線に沿った断面図である。
【0034】
図2および図3に示すように、接続部材100は、本体部材110、管部材120、封止部材130および密閉部材140に加えて、弾性部材150、移動部材160および密閉部材170をさらに備える。
【0035】
本体部材110は、軸方向AD1に延びる。本体部材110の貫通孔110pは、軸方向AD1に延びる。
【0036】
管部材120は、軸方向AD1に延びる。管部材120の貫通孔120pは、軸方向AD1に延びる。
【0037】
接続部材100の中心軸AX1は、本体部材110の貫通孔110pおよび管部材120の貫通孔120pを通過する。
【0038】
管部材120は、本体部材110に部分的に収容される。管部材120の一部は、本体部材110の貫通孔110p内に配置される。管部材120の貫通孔120pは、本体部材110の貫通孔110pと連絡する。
【0039】
本体部材110は、管部材120と対向する対向面110fを有する。管部材120は、本体部材110と対向する対向面120fを有する。本体部材110の対向面110fおよび管部材120の対向面120fは互いに対向する。本体部材110の対向面110fは、本体部材側対向面の一例であり、管部材120の対向面120fは、管部材側対向面の一例である。
【0040】
封止部材130は、本体部材110と管部材120との間に位置する。封止部材130は、本体部材110の対向面110fと管部材120の対向面120fとの間に位置する。封止部材130は、本体部材110の対向面110fと管部材120の対向面120fとの間を封止する。これにより、チューブを流れる流体が、本体部材110と管部材120との間から外部に流出することを抑制できる。
【0041】
本体部材110は、筒部112と、取付部114とを有する。取付部114は、筒部112に対して-Y方向に位置する。取付部114は、筒部112に対して軸方向AD1に連結する。取付部114の外径(径方向の長さ)は、筒部112の外径(径方向の長さ)よりも大きい。
【0042】
突起部112aは、筒部112の外周面から+Z方向に突起する。突起部112bは、筒部112の外周面から-Z方向に突起する。
【0043】
取付部114は、連絡部114aと、底筒部114bとを有する。連絡部114aおよび底筒部114bは、それぞれ略筒状である。連絡部114aは、筒部112と底筒部114bとの間に位置する。連絡部114aと筒部112との接続部において、連絡部114aの内径は、-Y方向に進むにつれて大きくなる。
【0044】
連絡部114aの軸方向AD1の長さは、底筒部114bの軸方向AD1の長さよりも小さい。底筒部114bの内周面の内径は、連絡部114aの内周面の内径よりも大きい。
【0045】
本体部材110は、略円筒形状である。本体部材110は、外周面110oと、内周面110iと、側面110s1と、側面110s2とを有する。側面110s1は、+Y方向に位置し、側面110s2は、-Y方向に位置する。
【0046】
内周面110iは、部分110i1と、部分110i2と、部分110i3と、部分110i4と、部分110i5と、部分110i6と、部分110i7と,部分110i8とを有する。
【0047】
部分110i1は、側面110s1と部分110i2とを接続する。部分110i1は、湾曲形状である。部分110i1は、貫通孔110pの内径の最も狭い部分に相当する。部分110i1は、筒部112の内周面の一部である。
【0048】
部分110i2は、部分110i1と部分110i3とを接続する。部分110i2の内径は、-Y方向に進むにつれて大きくなる。部分110i2は、筒部112の内周面の一部である。
【0049】
部分110i3は、部分110i2と部分110i4とを接続する。部分110i3の内径は、-Y方向に進むにつれて大きくなる。部分110i3の傾斜の角度は、部分110i2の傾斜の角度よりも小さい。部分110i3は、筒部112の内周面の一部である。
【0050】
部分110i4は、部分110i3と部分110i5とを接続する。部分110i4は、軸方向AD1に延びる。部分110i4は、筒部112の内周面の一部である。
【0051】
本体部材110の内周面110iにおいて、部分110i2~部分110i4において段差が設けられる。内周面110iにおいて、部分110i2の内径は、部分110i4の内径よりも小さい。
【0052】
部分110i5は、部分110i4と部分110i6とを接続する。部分110i5の内径は、-Y方向に進むにつれて大きくなる。部分110i5は、筒部112の内周面の一部および取付部114の内周面の一部である。
【0053】
部分110i6は、部分110i5と部分110i7とを接続する。部分110i6は、径方向RD1に延びる。部分110i6は、取付部114の内周面の一部である。
【0054】
部分110i7は、部分110i6と部分110i8とを接続する。部分110i7は、軸方向AD1に延びる。部分110i7は、取付部114の内周面の一部である。
【0055】
部分110i8は、部分110i7と側面110s2とを接続する。部分110i8の内径は、-Y方向に進むにつれて大きくなる。部分110i8は、取付部114の内周面の一部である。
【0056】
本体部材110の対向面110fは、内周面110iの一部と側面110s2の一部とを含む。ここでは、本体部材110の対向面110fは、内周面110iの部分110i5の一部と、部分110i6~110i8と、側面110s2の一部とを含む。
【0057】
管部材120は、筒部122と、取付部124とを有する。取付部124は、筒部122に対して軸方向AD1に連結する。筒部122は、軸方向AD1に沿って延びる貫通孔を有する。取付部124は、筒部122の貫通孔と連絡する貫通孔を有する。取付部124には、本体部材110が取り付けられる。
【0058】
取付部124は、基台部124aと、突出部124bとを有する。基台部124aおよび突出部124bは、それぞれ略筒状である。基台部124aは、筒部122と突出部124bとの間に位置する。基台部124aの内径は、+Y方向に進むにつれて大きくなる。突出部124bの内径は、基台部124aの内径よりも大きい。突出部124bの外径は、基台部124aの外径よりも小さい。
【0059】
管部材120は、略円筒形状である。管部材120は、外周面120oと、内周面120iと、側面120s1と、側面120s2とを有する。側面120s1は、-Y方向に位置し、側面120s2は、+Y方向に位置する。
【0060】
内周面120iは、部分120i1と、部分120i2と、部分120i3と、部分120i4と、部分120i5と、部分120i6とを有する。
【0061】
部分120i1は、側面120s1と部分120i2とを接続する。部分120i1は、軸方向AD1に延びる。部分120i1の内径は、ほぼ一定である。部分120i1は、筒部122の内周面と取付部124の内周面の一部である。
【0062】
部分120i2は、部分120i1と部分120i3とを接続する。部分120i2は、径方向RD1に延びる。部分120i2は、取付部124の内周面の一部である。
【0063】
部分120i3は、部分120i2と部分120i4とを接続する。部分120i3は、軸方向AD1に延びる。部分120i3は、取付部124の内周面の一部である。
【0064】
部分120i4は、部分120i3と部分120i5とを接続する。部分120i4の内径は、+Y方向に進むにつれて大きくなる。部分120i4は、取付部124の内周面の一部である。
【0065】
部分120i5は、部分120i4と部分120i6とを接続する。部分120i5は、径方向RD1に延びる。部分120i5は、取付部124の内周面の一部である。
【0066】
部分120i6は、部分120i5と側面120s2とを接続する。部分120i6は、軸方向AD1に延びる。部分120i6は、取付部124の内周面の一部である。
【0067】
外周面120oは、部分120o1と、部分120o2と、部分120o3と、部分120o4と、部分120o5とを有する。
【0068】
部分120o1は、取付部124の径方向外側に位置する。部分120o1は、部分120o2と接続する。部分120o1は、軸方向AD1に延びる。部分120o1の外径は、ほぼ一定である。部分120o1は、取付部124の外周面の一部である。
【0069】
部分120o2は、部分120o1と部分120o3とを接続する。部分120o2は、軸方向AD1に対して斜めに延びる。部分120o2の外径は、+Y方向に進むにつれて小さくなる。部分120o2は、取付部124の外周面の一部である。
【0070】
部分120o3は、部分120o2と部分120o4とを接続する。部分120o3は、径方向RD1に延びる。部分120o3は、取付部124の外周面の一部である。
【0071】
部分120o4は、部分120o3と部分120o5とを接続する。部分120o4は、軸方向AD1に延びる。部分120o4は、取付部124の外周面の一部である。
【0072】
部分120o5は、部分120o4と側面120s2とを接続する。部分120o5は、軸方向AD1に対して斜めに延びる。部分120o5の外径は、+Y方向に進むにつれて小さくなる。部分120o5は、取付部124の外周面の一部である。
【0073】
管部材120の対向面120fは、外周面120oの一部と側面120s2の一部とを含む。ここでは、管部材120の対向面120fは、外周面120oの部分120o2の一部と、部分120o3~120o5と、側面120s2の一部とを含む。
【0074】
本体部材110の貫通孔110pおよび管部材120の貫通孔120pには、弾性部材150、移動部材160および密閉部材170が収容される。
【0075】
弾性部材150は、軸方向AD1に延びる。弾性部材150の-Y方向側端部は管部材120に対向する。弾性部材150の+Y方向側端部は移動部材160に対向する。例えば、弾性部材150は、バネである。一例では、弾性部材150は、巻きバネである。
【0076】
移動部材160は、弾性部材150に対して+Y方向側に位置する。移動部材160は、弾性部材150と接触し、弾性部材150の動きに応じて本体部材110に対して移動する。移動部材160は、本体部材110に対して軸方向AD1に移動可能である。移動部材160が本体部材110に対して-Y方向に移動することにより、接続部材100の流路が開通する。移動部材160が本体部材110に対して+Y方向に移動して本体部材110の開口部を塞ぐことにより、接続部材100の流路が閉鎖する。移動部材160の幅(径方向RD1の長さ)は、内周面110iの部分110i4の内径と略等しいか、部分110i4の内径よりも若干小さい。移動部材160は、弁部材の一例である。
【0077】
移動部材160は、板状部161と、柱状部162とを有する。板状部161は、柱状部162に対して-Y方向側に位置する。板状部161は、略板状である。柱状部162は、外径の異なる複数の略円柱形状部分を含む。板状部161の幅(径方向RD1の長さ)は、柱状部162の幅よりも大きい。
【0078】
板状部161は、部分161aと、部分161bとを有する。部分161aは、部分161bに対して-Y方向側に位置する。部分161aの径方向の外径は、部分161bの径方向の外径よりも小さい。
【0079】
部分161aは、弾性部材150の径方向内側に位置する。部分161aの径方向RD1の長さは、弾性部材150の内径よりも小さい。
【0080】
部分161bは、弾性部材150の軸方向外側に位置する。部分161bの径方向RD1の長さは、弾性部材150の外径よりも大きい。
【0081】
柱状部162は、部分162aと、部分162bと、部分162cとを有する。部分162a~部分162cは、それぞれ略円柱形状である。
【0082】
部分162a、部分162bおよび部分162cは、軸方向AD1に配置される。部分162bは、部分162aに対して+Y方向側に連結する。部分162cは、部分162bに対して+Y方向側に連結する。
【0083】
部分162aは、板状部161に対して+Y方向側に位置する。部分162aの径方向RD1の長さは、板状部161の部分161bの外径よりも小さい。また、部分162aの径方向RD1の長さは、筒部112の開口部の内径よりも大きい。
【0084】
部分162bは、軸方向AD1に沿って部分162aと部分162cとの間に位置する。部分162bの径方向RD1の長さは、部分162aおよび部分162cのそれぞれの径方向RD1の長さよりも小さい。また、部分162bの径方向RD1の長さと密閉部材170の厚さとの和は、筒部112の開口部の内径よりも大きい。
【0085】
部分162cは、部分162bに連結する。部分162cの径方向RD1の長さは、本体部材110の内周面110iの部分110i1の内径よりも若干大きい。
【0086】
部分162a~部分162cにより、溝160qが形成される。溝160qには、密閉部材170が配置される。
【0087】
移動部材160において柱状部162の部分162aの径方向RD1の長さは、本体部材110の内周面110iの部分110i3の内径よりも小さく、本体部材110の内周面110iの部分110i1の内径よりも大きい。このため、密閉部材170が過度に潰れた場合でも、移動部材160の柱状部162が、本体部材110の貫通孔110pから抜け出ることを抑制できる。
【0088】
また、移動部材160において板状部161の部分161bの径方向RD1の長さは、本体部材110の内周面110iの部分110i3の内径よりも大きい。このため、移動部材160の板状部161が、本体部材110の貫通孔110pの所定の位置よりも+Y方向側に進むことが抑制される。
【0089】
上述したように、移動部材160には、密閉部材170が配置される溝160qが設けられる。溝160qは、周方向に延びる。密閉部材170は、移動部材160の溝160qに配置される。密閉部材170は、本体部材110と移動部材160との間を密閉する。例えば、密閉部材170は、環状の弾性体である。一例では、密閉部材170は、Oリングである。
【0090】
次に、図1図4を参照して本実施形態に係る接続部材100を説明する。図4は、図1の接続部材100の分解斜視図である。なお、図4は、図面が過度に複雑になることを避けるために封止部材130を省略して示している。
【0091】
図4に示すように、接続部材100において、本体部材110、管部材120、密閉部材140、弾性部材150、移動部材160および密閉部材170は、中心軸AX1に沿って配列される。管部材120の貫通孔120pは、本体部材110の貫通孔110pと接続する。弾性部材150、移動部材160および密閉部材170は、本体部材110の貫通孔110pおよび管部材120の貫通孔120pに収容される。
【0092】
密閉部材140は、本体部材110の溝112qに配置される。密閉部材140は、筒部112の+Y方向側の端部に周方向に位置する。
【0093】
弾性部材150は、管部材120の貫通孔120pおよび本体部材110の貫通孔110pにまたがって配置される。
【0094】
移動部材160は、本体部材110の貫通孔110p内に配置される。
【0095】
移動部材160は、4つの板状部161および柱状部162に加えて連結部163をさらに有する。連結部163は、柱状部162と4つの板状部161のうちの隣接する2つの板状部161の間にわたって傾斜して連結する。連結部163は、柱状部162に対して傾斜した傾斜面を有する。
【0096】
密閉部材170は、移動部材160の溝160qに配置される。密閉部材170は、移動部材160の+Y方向側の端部に周方向に位置する。
【0097】
次に、図1図6を参照して本実施形態に係る接続部材100を説明する。図5は、図2の一部拡大図である。図6は、図1の接続部材100における本体部材110、管部材120および封止部材130の分解断面図である。
【0098】
図5および図6に示すように、本体部材110の貫通孔110pおよび管部材120の貫通孔120pは、連絡する。
【0099】
弾性部材150は、本体部材110の貫通孔110pおよび管部材120の貫通孔120pにまたがって配置される。
【0100】
本体部材110は、管部材120と対向する。本体部材110は、管部材120と対向する対向面110fを有する。
【0101】
本体部材110において、部分110i5、部分110i6、部分110i7、部分110i8および側面110s2は、管部材120と対向する。部分110i5、部分110i6、部分110i7、部分110i8および側面110s2は、対向面110fを構成する。
【0102】
部分110i5は、軸方向AD1に対して斜めに延びる。部分110i5の内径は、-Y方向に進むにつれて大きくなる。部分110i5は、部分110i4と部分110i6とを接続する。部分110i5は、部分110i4を切り欠いた切欠面である。
【0103】
部分110i6は、径方向RD1および周方向CD1に延びる。部分110i6の法線は、軸方向AD1に延びる。
【0104】
部分110i7は、軸方向AD1および周方向CD1に延びる。部分110i7の法線は、径方向RD1に延びる。
【0105】
部分110i8は、軸方向AD1に対して斜めに延びる。部分110i8の内径は、-Y方向に進むにつれて大きくなる。部分110i8は、部分110i7と側面110s2とを接続する。部分110i8は、部分110i7を切り欠いた切欠面である。
【0106】
側面110s2は、内周面の部分110i8と外周面110oとを接続する。側面110s2は、径方向RD1および周方向CD1に延びる。側面110s2の法線は、軸方向AD1に延びる。
【0107】
管部材120は、本体部材110と対向する。管部材120は、本体部材110と対向する対向面120fを有する。
【0108】
管部材120において、部分120o2、部分120o3、部分120o4、部分120o5および側面120s2は、対向面120fを構成する。
【0109】
部分120o2は、部分120o1と部分120o3とを接続する。部分120o2は、部分120o1を切り欠いた切欠面である。
【0110】
部分120o3は、径方向RD1および周方向CD1に延びる。部分120o3の法線は、軸方向AD1に延びる。
【0111】
部分120o4は、軸方向AD1および周方向CD1に延びる。部分120o4の法線は、径方向RD1に延びる。
【0112】
部分120o5は、部分120o4と側面120s2とを接続する。部分120o5は、部分120o4を切り欠いた切欠面である。
【0113】
側面120s2は、径方向RD1および周方向CD1に延びる。側面120s2の法線は、軸方向AD1に延びる。
【0114】
本体部材110の内周面110iと側面110s2と管部材120の外周面120oと側面120s2とにおいて、部分110i5は、側面120s2と対向し、部分110i6は、側面120s2および部分120o5と対向する。また、部分110i7は、部分120o5および部分120o4と対向し、部分110i8は、部分120o4および部分120o3と対向し、側面110sは、部分120o3および部分120o2と対向する。
【0115】
封止部材130は、板状部132と、溜まり部134とを有する。板状部132は、本体部材110の対向面110fの部分と管部材120の対向面120fの部分とが平行になる場所に位置する。
【0116】
溜まり部134は、板状部132に隣接して位置する。溜まり部134の厚さは、板状部132の厚さよりも大きい。
【0117】
例えば、溜まり部134は、本体部材110の対向面110fの2つの平面の部分と管部材120の対向面120fの切欠面との間に位置する。あるいは、溜まり部134は、本体部材110の対向面110fのうちの切欠面と管部材120の対向面120fの2つの平面の部分との間に位置する。
【0118】
本実施形態によれば、本体部材110と管部材120との間を封止する封止部材130が、溜まり部134を有することにより、本体部材110および管部材120からの流体漏れを抑制できる。
【0119】
本実施形態の接続部材100では、封止部材130は、複数に分かれた板状部132と、複数に分かれた溜まり部134を有する。板状部132は、第1板状部132aと、第2板状部132bと、第3板状部132cとを含む。第2板状部132bは、第1板状部132aに連結し、第3板状部132cは、第2板状部132bに連結する。
【0120】
本明細書において、複数の溜まり部134のうち径方向に最も外側に位置する溜まり部を外径側溜まり部と記載し、複数の溜まり部134のうち径方向に最も内側に位置する溜まり部を内径側溜まり部と記載することがある。
【0121】
第1板状部132aは、径方向RD1および周方向CD1に延びる。第1板状部132aは、軸方向AD1に対向する本体部材110の対向面110fと管部材120の対向面120fとの間に位置する。詳細には、第1板状部132aは、本体部材110の側面110s2と管部材120の部分120o3との間に位置する。第1板状部132aは、周方向CD1に円弧状に延びる。
【0122】
第2板状部132bは、軸方向AD1および周方向CD1に延びる。第2板状部132bは、径方向に対向する本体部材110の対向面110fと管部材120の対向面120fとの間に位置する。詳細には、第2板状部132bは、本体部材110の部分110i7と管部材120の部分120o4との間に位置する。第2板状部132bは、周方向CD1に筒状に延びる。
【0123】
第3板状部132cは、径方向RD1および周方向CD1に延びる。第3板状部132cは、軸方向に対向する本体部材110の対向面110fと管部材120の対向面120fとの間に位置する。詳細には、第3板状部132cは、本体部材110の部分110i6と管部材120の側面120s2との間に位置する。第3板状部132cは、周方向CD1に環状に延びる。
【0124】
溜まり部134は、第1溜まり部134aと、第2溜まり部134bと、第3溜まり部134cと、第4溜まり部134dとを有する。
【0125】
第1溜まり部134aは、第1板状部132aの径方向外端部に位置する。第1溜まり部134aは、本体部材110の側面110s2と、管部材120の部分120o2との間に位置する。第1溜まり部134aは、管部材120の部分120o2に応じて管部材120側に広がる。第1溜まり部134aは、周方向CD1に円弧状に延びる。
【0126】
第2溜まり部134bは、第1板状部132aおよび第2板状部132bの境界にまたがって位置する。第2溜まり部134bは、本体部材110の部分110i8と、管部材120の部分120o3、部分120o4との間に位置する。第2溜まり部134bは、本体部材110の部分110i8に応じて本体部材110側に広がる。第2溜まり部134bは、周方向CD1に環状に延びる。
【0127】
第3溜まり部134cは、第2板状部132bおよび第3板状部132cの境界にまたがって位置する。第3溜まり部134cは、本体部材110の部分110s6、部分110s7と、管部材120の部分120o5との間に位置する。第3溜まり部134cは、管部材120の部分120o5に応じて管部材120側に広がる。第3溜まり部134cは、周方向CD1に環状に延びる。
【0128】
第4溜まり部134dは、第3板状部132cの径方向内端部に位置する。第4溜まり部134dは、本体部材110の部分110i5と、管部材120の側面120s2との間に位置する。第4溜まり部134dは、本体部材110の部分110i5に応じて本体部材110側に広がる。第4溜まり部134dは、周方向CD1に環状に延びる。
【0129】
このように、第1溜まり部134a~第4溜まり部134dは、軸方向AD1または径方向RD1に対して傾斜した管部材120の部分120o2、本体部材110の部分110i8、管部材120の部分120o5、本体部材110の部分110i5に対応して形成される。封止材が、毛細管現象により、管部材120の部分120o2、本体部材110の部分110i8、管部材120の部分120o5、本体部材110の部分110i5で規定される空間に浸入して溜まることにより、第1溜まり部134a~第4溜まり部134dが形成される。
【0130】
本明細書において、軸方向AD1に延びる第2板状部132bに対して、軸方向一方側(-Y方向)に位置する溜まり部を軸方向一方側溜まり部と記載することがあり、軸方向他方側(+Y方向)に位置する溜まり部を軸方向他方側溜まり部と記載することがある。ここでは、第2溜まり部134bが軸方向一方側溜まり部であり、第3溜まり部134cが軸方向他方側溜まり部である。
【0131】
図6に示すように、本体部材110は、封止部材130を介して管部材120と対向する。封止部材130は、本体部材110と管部材120との間に位置する。封止部材130は、本体部材110の対向面110fと管部材120の対向面120fの形状に応じて形成される。
【0132】
封止部材130は、封止材を有する。例えば、封止材は、接着剤を含む。一例では、接着剤は、エポキシ樹脂を含む。エポキシ樹脂により、低温硬化性、柔軟性および破壊に対する耐力を実現できる。接着剤の具体例は、NB3041Bを含む。あるいは、接着剤は、AE-780を含む。
【0133】
封止材の溶解度パラメータ(Solubility Parameter:SP値)と接続部材200を流れる流体の溶解度パラメータとの差が1以上であることが好ましい。例えば、流体は、水である。
【0134】
このように、封止材の溶解度パラメータと流路を流れる流体の溶解度パラメータとの差が1以上であることが好ましい。これにより、封止材が流体に溶解することを抑制できる。
【0135】
封止部材130は、第1溜まり部134aと、第1板状部132aと、第2溜まり部134bと、第2板状部132bと、第3溜まり部134cと、第3板状部132cと、第4溜まり部134dとを含む。
【0136】
第1溜まり部134aは、本体部材110の側面110s2と管部材120の部分120o2との隙間に形成される。
【0137】
第1板状部132aは、本体部材110の側面110s2と管部材120の部分120o3との隙間に形成される。
【0138】
第2溜まり部134bは、本体部材110の部分110i8と管部材120の部分120o3と部分120o4との隙間に形成される。
【0139】
第2板状部132bは、本体部材110の部分110i7と管部材120の部分120o4との隙間に形成される。
【0140】
第3溜まり部134cは、本体部材110の部分110i6と部分110i7と管部材120の部分120o5との隙間に形成される。
【0141】
第3板状部132cは、本体部材110の部分110i6と管部材120の側面120s2との隙間に形成される。
【0142】
第4溜まり部134dは、本体部材110の部分110i5と管部材120の側面120s2との隙間に形成される。
【0143】
典型的には、第1溜まり部134aの軸方向AD1の幅は、第1板状部132aの軸方向AD1の幅よりも大きい。これにより、接続部材100の外観から封止部材130による封止が行われていることを容易に視認できる。
【0144】
また、第4溜まり部134dの軸方向AD1の幅は、第3板状部132cの軸方向AD1の幅よりも大きい。これにより、封止部材130と本体部材110の対向面110fとの隙間および/または管部材120の対向面120fとの隙間に流体が浸入することを抑制できる。
【0145】
さらに、典型的には、第2溜まり部134bの断面積は、第3溜まり部134cの断面積よりも大きい。これにより、本体部材110と管部材120とをより確実に封止できるとともに、貫通孔110pへの封止材の流入を抑制できる。例えば、第2溜まり部134bをY方向に沿って切断した断面積は、0.10mm2であり、第3溜まり部134cをY方向に沿って切断した断面積は、0.04mm2である。
【0146】
本実施形態において、接続部材100は、中心軸AX1に沿った軸方向AD1に延びる流路が設けられる。接続部材100は、軸方向AD1に延びる貫通孔を有する本体部材110と、軸方向AD1に延びる貫通孔を有する管部材120と、本体部材110と管部材120との間を封止する封止材を含む封止部材130とを備える。本体部材110は、管部材120と対向する本体部材側対向面110fを有する。管部材120は、本体部材110と対向する管部材側対向面120fを有する。封止部材130は、本体部材側対向面110fと管部材側対向面120fとの間に位置する。封止部材130は、本体部材側対向面110fおよび管部材側対向面120fとの間に封止材が溜まった溜まり部134を有する。
【0147】
封止部材130は、本体部材側対向面110fと管部材側対向面120fとの間に本体部材110と管部材120とを封止する封止材が溜まった溜まり部134を有することにより、本体部材110と管部材120との間を充分に封止でき、本体部材110と管部材120との間からの流体漏れを抑制できる。
【0148】
本体部材側対向面110fおよび管部材側対向面120fは、軸方向AD1および中心軸AX1に対して直交する径方向RD1にそれぞれ対向する。これにより、本体部材110と管部材120との間から本体部材110および/または管部材120内に異物が混入することを抑制できる。
【0149】
封止部材130は、軸方向AD1に対向する本体部材110の側面110s2と管部材120の外周面(部分120o3)との間に位置する第1板状部132aと、第1板状部132aに連結し、径方向RD1に対向する本体部材110の内周面(部分110i7)と管部材120の外周面(部分120o4)との間に位置する第2板状部132bと、第2板状部132bに連結し、軸方向AD1に対向する本体部材110の内周面(部分110i6)と管部材120の側面120s2との間に位置する第3板状部132cと有する。これにより、本体部材110と管部材120との間から本体部材110および/または管部材120内に異物が混入することをさらに抑制できる。
【0150】
本体部材側対向面110fおよび管部材側対向面120fの少なくとも一方は、軸方向AD1または径方向RD1に平行な平面を切り欠いた切欠面(部分110i5、110i8、120o2、120o5)を有する。これにより、封止材の溜まり部(第1溜まり部134a~第4溜まり部134d)を容易に形成できる。
【0151】
封止部材130は、溜まり部として複数の溜まり部(第1溜まり部134a~第4溜まり部134d)を有する。複数の溜まり部は、複数の溜まり部のうち最も径方向外側に位置する外径側溜まり部(第1溜まり部134a)と、複数の溜まり部のうち最も径方向内側に位置する内径側溜まり部(第4溜まり部134d)とを含む。
【0152】
ここで、図6に示すように、接続部材100には、切欠面として複数の切欠面(部分110i5、110i8、120o2、120o5)が配置される。複数の切欠面は、外径側切欠面(部分120o2)と、内径側切欠面(部分110i5)とを含む。外径側切欠面(部分120o2)は、複数の切欠面のうち管部材側対向面120fの径方向外端部に位置する切欠面である。内径側切欠面(部分110i5)は、複数の切欠面のうち貫通孔110pと連絡する切欠面である。
【0153】
外径側溜まり部(第1溜まり部134a)と内径側溜まり部(第4溜まり部134d)とが径方向RD1に露出する場合、内径側切欠面(部分110i5)の軸方向AD1に対する傾き(傾斜角θ1)は、外径側切欠面(部分120o2)の軸方向AD1に対する傾き(傾斜角θ2)よりも小さい従って、封止部材130を形成する場合において、毛細管力により封止材(接着剤)を保持する際に、封止材(接着剤)と弾性部材150とが接触することを抑制できる。つまり、内径側溜まり部(第4溜まり部134d)が径方向RD1に広がることを抑制できる。このため、内径側溜まり部の封止材が弾性部材150等に付着することが抑制される。図5の例では、外径側溜まり部(第1溜まり部134a)は径方向外側に向かって露出する。また、内径側溜まり部(第4溜まり部134d)は径方向内側に向かって露出する。
【0154】
以上のように外径側切欠面(部分120o2)および内径側切欠面(部分110i5)が構成されるため、内径側溜まり部(第4溜まり部134d)の軸方向AD1に対する傾き(傾斜角θ11)は、外径側溜まり部(第1溜まり部134a)の軸方向AD1に対する傾き(傾斜角θ21)よりも小さい。なお、図5では、内径側溜まり部(第4溜まり部134d)及び外径側溜まり部(第1溜まり部134a)は、模式化されて三角形状に示されているが、実際には、サークルC10、C20内に示すように、湾曲している。具体的には、サークルC10、C20内に示すように、表面張力と大気圧とを利用して封止部材130を保持しているため、内径側溜まり部(第4溜まり部134d)と外径側溜まり部(第1溜まり部134a)とで、曲率が略等しくなる。そのため、傾斜角θ1(図6)を小さくすることで、封止部材130を構成する封止材(接着剤)の径方向RD1への拡がりを抑制できる。
【0155】
封止部材130は、径方向RD1に対向する本体部材110の内周面(部分110i7)と管部材120の外周面(部分120o4)との間に位置する板状部(第2板状部132b)を有する。溜まり部134は、この板状部(第2板状部132b)の軸方向一方側(-Y方向)に位置する溜まり部(第2溜まり部134b)、および、この板状部(第2板状部132b)の軸方向他方側(+Y方向)に位置する溜まり部(第3溜まり部134c)の少なくとも一方を含む。これにより、封止部材130において軸方向AD1に延びる第2板状部132bの端部に溜まり部(第2溜まり部134bおよび/または第3溜まり部134c)を容易に形成できる。
【0156】
封止部材130は、径方向RD1に対向する本体部材110の内周面(部分110i7)と管部材120の外周面(部分120o4)との間に位置する板状部(第2板状部132b)を有する。溜まり部134は、この板状部(第2板状部132b)の軸方向一方側(-Y方向)に位置する軸方向一方側溜まり部(第2溜まり部134b)と、この板状部(第2板状部132b)の軸方向他方側(+Y方向)に位置する軸方向他方側溜まり部(第3溜まり部134c)とを含む。軸方向一方側溜まり部(第2溜まり部134b)の断面積は、軸方向他方側溜まり部(第3溜まり部134c)の断面積よりも大きい。このように、断面積の大きい溜まり部を設けることで封止材を容易に充填できる一方で、断面積の小さい溜まり部を設けることで必要な封止材の量を低減できる。
【0157】
本実施形態の接続部材100は、流路に配置された弾性部材150と、貫通孔110pに配置され、弾性部材150と接触して弾性部材150に応じて軸方向AD1に移動する弁部材(移動部材160)とをさらに備える。溜まり部134は、弾性部材150および弁部材よりも径方向外側に位置する。これにより、封止部材130が弾性部材150および弁部材と接触することを抑制できる。
【0158】
本実施形態において、弁部材(移動部材160)は、本体部材110の開口部を塞ぐ。これにより、接続部材100をプラグとして使用できる。
【0159】
なお、図6において、封止部材130は、単一の部材として構成されていた。ただし、封止部材130は、複数の部材によって構成されていてもよい。例えば、封止部材130は、第1板状部132a、第2板状部132b、および、第3板状部132cのうち、全部または一部を有していなくてもよい。例えば、封止部材130において、第1溜まり部134aと第2溜まり部134bと第3溜まり部134cと第4溜まり部134dとの全てが連結されておらず、第1溜まり部134a、第2溜まり部134b、第3溜まり部134c、および、第4溜まり部134dのうち、全部または一部が分離されていてもよい。
【0160】
また、図6では、外径側切欠面(部分120o2)は、管部材側対向面120fの径方向外端部に位置する切欠面であり、内径側切欠面(部分110i5)は、貫通孔110pと連絡する切欠面であった。ただし、外径側切欠面が、本体部材側対向面110fの径方向外端部に位置する切欠面(部分)であり、内径側切欠面が、貫通孔120pと連絡する切欠面(部分)であってもよい。
【0161】
なお、外径側溜まり部と内径側溜まり部とが軸方向AD1に露出する場合は、内径側切欠面の径方向RD1に対する傾き(傾斜角)は、外径側切欠面の径方向RD1に対する傾き(傾斜角)よりも小さい。
【0162】
次に、図1図7Bを参照して本実施形態に係る接続部材100を説明する。図7Aは、図1の接続部材100の一部拡大斜視図であり、図7Bは、図1の接続部材100の一部拡大分解斜視図である。なお、図7Aおよび図7Bは、図面が過度に複雑になることを避ける目的で封止部材130を省略して示す。
【0163】
図7Aおよび図7Bに示すように、本体部材110は、筒部112と、取付部114と、爪部116とを有する。
【0164】
爪部116は、本体部材110の端部から軸方向AD1に延びる第1部分116aと、第1部分116aの端部から周方向に延びる第2部分116bとを有する。
【0165】
管部材120は、筒部122と、取付部124とを有する。取付部124は、筒部122と連結する基台部124aと、基台部124aに連結して+Y方向側に位置する突出部124bとを有する。基台部124aは、径方向RD1の外径が部分的に異なり、突出部124bは、円筒状である。基台部124aは、中心部124a1と、中心部124a1に連結して中心部124a1の外径から部分的に径方向RD1に延びた拡張部124a2と、拡張部124a2から周方向に延びる突出部124a3とを有する。拡張部124a2は、中心部124a1から互いに直交する4方向に径方向RD1に延びる。突出部124a3は、拡張部124a2の周方向一方側において+Y方向側から周方向一方側に延びる。突出部124a3は、保持機構の一例である。
【0166】
図7Aおよび図7Bから理解されるように、本体部材110の爪部116は、管部材120の隣接する2つの拡張部124a2の間から挿入される。その後、本体部材110に対して管部材120を周方向一方側に回転させることにより、本体部材110の爪部116が管部材120の突出部124a3に対して圧入する。これにより、本体部材110と管部材120の位置を効果的に保持できる。
【0167】
また、本体部材110の爪部116の軸方向AD1の長さは、管部材120の基台部124aの軸方向AD1の長さと略等しい。また、第1部分116aの軸方向AD1の長さは、突出部124a3の軸方向AD1の長さと略等しい。これにより、本体部材110の爪部116を管部材120の突出部124a3に比較的速やかに圧入できるとともに、本体部材110の爪部116が管部材120の取付部124から突出することを抑制でき、爪部116が意図せぬ部材と衝突することを抑制できる。
【0168】
また、爪部116は、周方向CD1に延びる第2部分116bを有する。このため、本体部材110の爪部116を管部材120の隣接する2つの拡張部124a2の間から挿入した後で、本体部材110を周方向CD1に回転させて爪部116の第2部分116bを管部材120の突出部124a3に圧入する。これにより、弾性部材150が管部材120を強く押す場合でも本体部材110を管部材120に強く取り付けできる。
【0169】
図7Bにおいて、サークルC2内の爪部116は、サークルC1内の爪部116を、径方向RD1から見た状態を示す。第2部分116bは、取付部114に対して軸方向AD1に対向する対向面15を有する。対向面15は周方向CD1に延びる。対向面15は傾斜面16を含む。傾斜面16は、取付部114から軸方向AD1に離れるように、周方向CD1に対して傾斜する。従って、爪部116を管部材120の突出部124a3に容易に圧入できる。換言すれば、対向面15と取付部114との隙間17に、突出部124a3を容易に圧入できる。
【0170】
なお、上述した説明では、爪部116は、本体部材110に設けられていたが、本実施形態はこれに限定されない。爪部は、管部材120に設けられてもよい。
【0171】
また、上述した説明では、本体部材110と管部材120の位置を保持する保持機構の一例として爪部116および突出部124a3について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。保持機構は、管部材120の一部を本体部材110に挿入した後で、本体部材110に対する管部材120の位置を固定する固定ピンを含んでもよい。
【0172】
この場合、保持機構は、Z方向に平行な複数のピンと、Y方向に平行な複数のピンとを含む。管部材120の一部を本体部材110に挿入した後、これらのピンのそれぞれが、本体部材110内の管部材120の壁部の間を通過して管部材120を貫通するように挿入される。これにより、本体部材110に対する管部材120の位置を規定して本体部材110と管部材120の位置を保持してもよい。
【0173】
あるいは、保持機構は、本体部材110の爪部116と管部材120の拡張部124a2との間を充填する突起部分と、突起部分を保持するベース部材とを有してもよい。または、保持機構は、本体部材110の取付部114および管部材120の取付部124を軸方向に固定するクランプを含んでもよい。
【0174】
このように、本実施形態の接続部材100は、本体部材110および管部材120の位置を保持する保持機構をさらに備える。本体部材110および管部材120の位置を保持する保持機構により、封止部材130は本体部材110および管部材120との間を充分に封止できる。また、保持機構により、本体部材110と管部材120とが外力によってねじれることが抑制され、封止部材130(封止材)が取れ難くなる。
【0175】
保持機構は、本体部材110および管部材120の一方の部材から延びて本体部材110および管部材120の他方の部材に掛かる爪部を有してもよい。爪部は、一方の部材から軸方向AD1に延びる第1部分と、第1部分の先端から周方向CD1に延びる第2部分とを有し、第2部分は、他方の部材と軸方向に対向する。例えば、保持機構は、本体部材110から延びて管部材120に掛かる爪部116を有してもよい。爪部116は、本体部材110から軸方向AD1に延びる第1部分116aと、第1部分116aの先端から周方向に延びる第2部分116bとを有し、第2部分116bは、管部材120に軸方向AD1に対向する。爪部116により、簡易な構造で周方向CD1および軸方向AD1の移動を抑制できる。
【0176】
図1図7Bを参照して、いわゆるプラグとして機能する接続部材100について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。接続部材は、いわゆるソケットとして機能してもよい。
【0177】
以下、図8図14Bを参照して本実施形態に係る接続部材200を説明する。典型的には、接続部材200には、流体が流れるチューブが取り付けられる。接続部材200は、チューブを流れる流体が流れ出ないように閉じることができる。また、接続部材200は、別の部材と組み合わせて、チューブを流れる流体が流れ出るように構成できる。接続部材200は、いわゆるソケットとして機能する。
【0178】
まず、図8を参照して本実施形態に係る接続部材200を説明する。図8は、本実施形態に係る接続部材200の斜視図である。
【0179】
図8に示すように、接続部材200は、本体部材210と、管部材220と、封止部材230とを備える。本体部材210は、管部材220に対して-Y方向側に位置する。封止部材230は、本体部材210と管部材220との間を封止する。
【0180】
本体部材210は、貫通孔210pを有する。貫通孔210pは、軸方向AD2に沿って延びる。例えば、本体部材210は、樹脂から構成される。
【0181】
本体部材210は、貫通孔210qを有する。貫通孔210qは、径方向RD2に本体部材210を貫通する。また、本体部材210は、一対の凹部213を有する。凹部213は、軸方向AD2に延びる。また、凹部213は、径方向外側に窪む。
【0182】
管部材220は、貫通孔220pを有する。貫通孔220pは、貫通孔210pと連結する。貫通孔220pは、軸方向AD2に沿って延びる。例えば、管部材220は、樹脂から構成される。
【0183】
封止部材230は、本体部材210と管部材220との間に位置する。管部材220には、流体が流れるチューブが装着される。封止部材230は、本体部材210と管部材220との間を封止する。これにより、チューブを流れる流体が、本体部材210と管部材220との間から外部に流出することを抑制できる。
【0184】
本体部材210は、筒部212と、取付部214とを有する。取付部214は、筒部222に対して軸方向AD2に連結する。筒部212は、軸方向AD2に沿って延びる貫通孔を有する。取付部214は、筒部212の貫通孔と連絡する貫通孔を有する。取付部214には、管部材220が取り付けられる。
【0185】
取付部214は、略筒状である。取付部214の外周面の外径は、筒部212の外周面の外径よりも大きい。
【0186】
管部材220は、筒部222と、取付部224とを有する。取付部224は、筒部222に対して軸方向AD2に連結する。筒部222は、軸方向AD2に沿って延びる貫通孔を有する。取付部224は、筒部222の貫通孔と連絡する貫通孔を有する。取付部224は、筒部222に対して-Y方向側に位置する。取付部224には、本体部材210が取り付けられる。
【0187】
典型的には、筒部222には流体が流れるチューブが取り付けられる。チューブを流れる流体は、管部材220の貫通孔220pから本体部材210の貫通孔210pに浸入する。
【0188】
筒部222の外周面には段差部222sが設けられる。ここでは、段差部222sは、軸方向AD2から見たときに、筒部222の外周面において周方向に拡がる。段差部222sは、略円環状であり、周方向に延びる。段差部222sは、筒部222の外周面の3箇所に設けられる。段差部222sは、筒部222の外周面の+Y方向側に位置する段差部222aと、段差部222aに対して-Y方向側に位置する段差部222bと、段差部222bに対して-Y方向側に位置する段差部222cとを含む。段差部222a~222cは、それぞれ周方向に延びる。段差部222sにより、チューブが筒部222から安易に外れることを抑制できる。
【0189】
取付部224は、略筒状である。取付部224の外周面の外径は、筒部222の外周面の外径よりも大きい。
【0190】
例えば、封止部材230は、本体部材210と管部材220とを接着する。封止部材230により、本体部材210と管部材220との間から流体が外部に流出することを抑制できる。
【0191】
本体部材210には爪部216が設けられる。爪部216は、取付部214から+Y方向に延びる。爪部216は、取付部214から+Y方向に位置する。爪部216は、取付部214から+Y方向に延び、その先端において周方向一方側に延びる。爪部216は、管部材220の取付部224に掛けられる。爪部216により、本体部材210および管部材220の位置が保持される。爪部216は、保持機構の一例である。
【0192】
次に、図8図10を参照して本実施形態に係る接続部材200を説明する。図9および図10は、図8のIX-IX線に沿った断面図である。
【0193】
図9および図10に示すように、接続部材200は、本体部材210、管部材220および封止部材230に加えて、密閉部材240、弾性部材250、移動部材260および密閉部材270をさらに備える。
【0194】
本体部材210は、軸方向AD2に延びる。本体部材210の貫通孔210pは、軸方向AD2に延びる。
【0195】
管部材220は、軸方向AD2に延びる。管部材220の貫通孔220pは、軸方向AD2に延びる。
【0196】
接続部材200の中心軸AX2は、本体部材210の貫通孔210pおよび管部材220の貫通孔220pを通過する。
【0197】
管部材220は、本体部材210に部分的に収容される。管部材220の一部は、本体部材210の貫通孔210p内に配置される。管部材220の貫通孔220pは、本体部材210の貫通孔210pと連絡する。
【0198】
本体部材210は、管部材220と対向する対向面210fを有する。管部材220は、本体部材210と対向する対向面220fを有する。本体部材210の対向面210fおよび管部材220の対向面220fは互いに対向する。本体部材210の対向面210fは、本体部材側対向面の一例であり、管部材220の対向面220fは、管部材側対向面の一例である。
【0199】
封止部材230は、本体部材210と管部材220との間に位置する。封止部材230は、本体部材210の対向面210fと管部材220の対向面220fとの間に位置する。封止部材230は、本体部材210の対向面210fと管部材220の対向面220fとの間を封止する。これにより、チューブを流れる流体が、本体部材210と管部材220との間から外部に流出することを抑制できる。
【0200】
本体部材210は、筒部212と、取付部214とを有する。取付部214は、筒部212に対して+Y方向に位置する。取付部214は、筒部212に対して軸方向AD2に連結する。取付部214の外径(径方向の長さ)は、筒部212の外径(径方向の長さ)よりも大きい。
【0201】
本体部材210は、略円筒形状である。本体部材210は、外周面210oと、内周面210iと、側面210s1と、側面210s2とを有する。側面210s1は、-Y方向に位置し、側面210s2は、+Y方向に位置する。
【0202】
内周面210iは、部分210i1と、部分210i2と、部分210i3と、部分210i4と、部分210i5と、部分210i6と、部分210i7と,部分210i8と、部分210i9とを有する。
【0203】
部分210i1は、側面210s1と部分210i2とを接続する。部分210i1は、軸方向AD2に延びる。部分210i1は、筒部212の内周面の一部である。
【0204】
部分210i2は、部分210i1と部分210i3とを接続する。部分210i2の内径は、+Y方向に進むにつれて小さくなる。部分210i2は、筒部212の内周面の一部である。
【0205】
部分210i3は、部分210i2と部分210i4とを接続する。部分210i3の内径は、軸方向AD2に延びる。部分210i3は、筒部212の内周面の一部である。
【0206】
部分210i4は、部分210i3と部分210i5とを接続する。部分210i4は、径方向RD2に延びる。部分210i4は、筒部212の内周面の一部である。
【0207】
部分210i5は、部分210i4と部分210i6とを接続する。部分210i5は、軸方向AD2に延びる。部分210i5は、筒部212の内周面の一部および取付部214の内周面の一部である。
【0208】
部分210i6は、部分210i5と部分210i7とを接続する。部分210i6の内径は、+Y方向に進むにつれて大きくなる。部分210i6は、取付部214の内周面の一部である。
【0209】
部分210i7は、部分210i6と部分210i8とを接続する。部分210i7は、径方向RD2に延びる。部分210i7は、取付部214の内周面の一部である。
【0210】
部分210i8は、部分210i7と部分210i9とを接続する。部分210i8は、軸方向AD2に延びる。部分210i8は、取付部214の内周面の一部である。
【0211】
部分210i9は、部分210i8と側面210s2とを接続する。部分210i9の内径は、+Y方向に進むにつれて大きくなる。部分210i9は、取付部214の内周面の一部である。
【0212】
本体部材210の対向面210fは、内周面210iの一部と側面210s2とを含む。ここでは、本体部材210の対向面210fは、内周面210iの部分210i6の一部と、部分210i7~210i9と、側面210s2とを含む。
【0213】
管部材220は、筒部222と、取付部224とを有する。取付部224は、筒部222に対して軸方向AD2に連結する。
【0214】
取付部224は、基台部224aと、突出部224bと、柱部226とを有する。基台部224aおよび突出部224bは、それぞれ略筒状である。基台部224aは、筒部222と突出部224bとの間に位置する。基台部224aの内径は突出部224bの内径と略等しい。突出部224bの外径は、基台部224aの外径よりも小さい。
【0215】
柱部226は、突出部224bから軸方向AD2に連結する。柱部226は、突出部224bから-Y方向に延びる。
【0216】
管部材220は、略円筒形状を有する。管部材220は、外周面220oと、内周面220iと、側面220s1と、側面220s2とを有する。側面220s1は、+Y方向に位置し、側面220s2は、-Y方向に位置する。
【0217】
内周面220iは、側面220s1と側面220s2とを接続する。内周面220iは、軸方向AD2に延びる。内周面220iの内径は、ほぼ一定である。内周面220iは、筒部222の内周面と取付部224の内周面を含む。
【0218】
外周面220oは、部分220o1と、部分220o2と、部分220o3と、部分220o4と、部分220o5とを有する。
【0219】
部分220o1は、取付部224の径方向外側に位置する。部分220o1は、部分220o2と接続する。部分220o1は、軸方向AD2に延びる。部分220o1の外径は、ほぼ一定である。部分220o1は、取付部224の外周面の一部である。
【0220】
部分220o2は、部分220o1と部分220o3とを接続する。部分220o2は、軸方向AD2に対して斜めに延びる。部分220o2の外径は、-Y方向に進むにつれて小さくなる。部分220o2は、取付部224の外周面の一部である。
【0221】
部分220o3は、部分220o2と部分220o4とを接続する。部分220o3は、径方向RD2に延びる。部分220o3は、取付部224の外周面の一部である。
【0222】
部分220o4は、部分220o3と部分220o5とを接続する。部分220o4は、軸方向AD2に延びる。部分220o4は、取付部224の外周面の一部である。
【0223】
部分220o5は、部分220o4と側面220s2とを接続する。部分220o5は、軸方向AD2に対して斜めに延びる。部分220o5の外径は、-Y方向に進むにつれて小さくなる。部分220o5は、取付部224の外周面の一部である。
【0224】
管部材220の対向面220fは、外周面220oの一部と側面220s2の一部とを含む。ここでは、管部材220の対向面220fは、外周面220oの部分220o2~220o5と、側面220s2の一部とを含む。
【0225】
本体部材210の貫通孔210pおよび管部材220の貫通孔220pには、密閉部材240、弾性部材250、移動部材260および密閉部材270が収容される。
【0226】
密閉部材240は、移動部材260の溝260qに配置される。溝260qは、周方向に延びる。密閉部材240は、本体部材210と移動部材260の間を密閉する。例えば、密閉部材240は、環状の弾性体である。一例では、密閉部材240は、Oリングである。
【0227】
弾性部材250は、軸方向AD2に延びる。弾性部材250の-Y方向側端部は、移動部材260に対向する。弾性部材250の+Y方向側端部は、管部材220の側面220s2に対向する。例えば、弾性部材250は、バネである。一例では、弾性部材250は、巻きバネである。
【0228】
移動部材260は、弾性部材250に対して-Y方向側に位置する。移動部材260は、弾性部材250に接触し、弾性部材250の動きに応じて本体部材210に対して移動する。移動部材260は、本体部材210に対して軸方向AD2に移動可能である。移動部材260が本体部材210に対して+Y方向に移動することにより、接続部材200の流路が開通する。移動部材260が本体部材210に対して-Y方向に移動して移動部材260と柱部226と接触することにより、接続部材200の流路が閉鎖する。移動部材260は、弁部材の一例である。
【0229】
移動部材260の外径(径方向RD2の長さ)は、内周面210iの部分210i5の内径と略等しいか、部分210i5の内径よりも若干小さい。また、移動部材260の外径は、内周面210iの部分210i3の内径よりも大きい。移動部材260の内径は、弾性部材250の外径よりも大きい。
【0230】
密閉部材270は、柱部226の溝226qに配置される。溝226qは、周方向に延びる。密閉部材270は、柱部226と移動部材260との間を密閉する。例えば、密閉部材270は、環状の弾性体である。一例では、密閉部材270は、Oリングである。
【0231】
次に、図8図11を参照して本実施形態に係る接続部材200を説明する。図11は、図8の接続部材200の分解斜視図である。なお、図11は、図面が過度に複雑になることを避ける目的で封止部材230を省略して示す。
【0232】
図11に示すように、接続部材200において、本体部材210、管部材220、密閉部材240、弾性部材250、移動部材260および密閉部材270は、中心軸AX2に沿って配列される。管部材220の貫通孔220pは、本体部材210の貫通孔210pと接続する。弾性部材250、移動部材260および密閉部材270は、管部材220の貫通孔220pに収容される。
【0233】
密閉部材240は、移動部材260の溝260qに配置される。密閉部材240は、移動部材260の-Y方向側の端部に周方向に位置する。
【0234】
弾性部材250および移動部材260は、本体部材210の貫通孔210pに配置される。
【0235】
密閉部材270は、管部材220の溝226qに配置される。密閉部材270は、管部材220の-Y方向側の端部に周方向に位置する。
【0236】
次に、図8図13を参照して本実施形態に係る接続部材200を説明する。図12は、図9の一部拡大図である。図13は、図9の接続部材200における本体部材210、管部材220および封止部材230の分解断面図である。
【0237】
図12に示すように、弾性部材250は、本体部材210の貫通孔210pに配置される。
【0238】
本体部材210は、管部材220と対向する。本体部材210は、管部材220と対向する対向面210fを有する。
【0239】
本体部材210において、部分210i6、部分210i7、部分210i8、部分210i9および側面210s2は、管部材220と対向する。部分210i6、部分210i7、部分210i8、部分210i9および側面210s2は、対向面210fを構成する。
【0240】
部分210i6は、軸方向AD2に対して斜めに延びる。部分210i6の内径は、-Y方向に進むにつれて大きくなる。部分210i6は、部分210i5と部分210i7とを接続する。部分210i6は、部分210i5を切り欠いた切欠面である。
【0241】
部分210i7は、径方向RD2および周方向CD2に延びる。部分210i7の法線は、軸方向AD2に延びる。
【0242】
部分210i8は、軸方向AD2および周方向CD2に延びる。部分210i8の法線は、径方向RD2に延びる。
【0243】
部分210i9は、軸方向AD2に対して斜めに延びる。部分210i9の内径は、+Y方向に進むにつれて大きくなる。部分210i9は、部分210i8と側面210s2とを接続する。部分210i9は、部分210i8を切り欠いた切欠面である。
【0244】
側面210s2は、内周面の部分210i9と外周面210oとを接続する。側面210s2は、径方向RD2および周方向CD2に延びる。側面210s2の法線は、軸方向AD2に延びる。
【0245】
管部材220は、本体部材210と対向する。管部材220は、本体部材210と対向する対向面220fを有する。
【0246】
管部材220において、部分220o2、部分220o3、部分220o4、部分220o5および側面220s2は、対向面220fを構成する。
【0247】
部分220o2は、部分220o1と部分220o3とを接続する。部分220o2は、部分220o1を切り欠いた切欠面である。部分220o2の外径は、-Y方向に進むにつれて小さくなる。
【0248】
部分220o3は、径方向RD2および周方向CD2に延びる。部分220o3の法線は、軸方向AD2に延びる。
【0249】
部分220o4は、軸方向AD2および周方向CD2に延びる。部分220o4の法線は、径方向RD2に延びる。
【0250】
部分220o5は、部分220o4と側面220s2とを接続する。部分220o5は、部分220o4を切り欠いた切欠面である。部分220o5の外径は、-Y方向に進むにつれて小さくなる。
【0251】
側面220s2は、径方向RD2および周方向CD2に延びる。側面220s2の法線は、軸方向AD2に延びる。
【0252】
本体部材210の内周面210iと側面210s2と管部材220の外周面220oと側面220s2とにおいて、部分210i6は、側面220s2と対向し、部分210i7は、側面220s2および部分220o5と対向する。また、部分210i8は、部分220o5および部分220o4と対向し、部分210i9は、部分220o4および部分220o3と対向し、側面210sは、部分220o3および部分220o2と対向する。
【0253】
封止部材230は、板状部232と、溜まり部234とを有する。板状部232は、本体部材210の対向面210fの部分と管部材220の対向面220fの部分の間の場所に位置する。
【0254】
溜まり部234は、板状部232に隣接して位置する。溜まり部234の厚さは、板状部232の厚さよりも大きい。
【0255】
例えば、溜まり部234は、本体部材210の対向面210fの部分と管部材220の対向面220fの切欠面との間に位置する。あるいは、溜まり部234は、本体部材210の対向面210fの切欠面と管部材220の対向面220fの部分の間に位置する。
【0256】
本実施形態によれば、本体部材210と管部材220との間を封止する封止部材230が、溜まり部234を有することにより、本体部材210および管部材220からの流体漏れを抑制できる。
【0257】
本実施形態の接続部材200では、封止部材230は、複数に分かれた板状部232と、複数に分かれた溜まり部234を有する。板状部232は、第1板状部232aと、第2板状部232bと、第3板状部232cとを含む。第2板状部232bは、第1板状部232aに連結し、第3板状部232cは、第2板状部232bに連結する。
【0258】
本明細書において、複数の溜まり部234のうち径方向に最も外側に位置する溜まり部を外径側溜まり部と記載し、複数の溜まり部234のうち径方向に最も内側に位置する溜まり部を内径側溜まり部と記載することがある。
【0259】
第1板状部232aは、径方向RD2および周方向CD2に延びる。第1板状部232aは、軸方向に対向する本体部材210の対向面210fと管部材220の対向面220fとの間に位置する。詳細には、第1板状部232aは、本体部材210の側面210s2と管部材220の部分220o3との間に位置する。第1板状部232aは、周方向CD2に円弧状に延びる。
【0260】
第2板状部232bは、軸方向AD2および周方向CD2に延びる。第2板状部232bは、径方向に対向する本体部材210の対向面210fと管部材220の対向面220fとの間に位置する。詳細には、第2板状部232bは、本体部材210の部分210i8と管部材220の部分220o4との間に位置する。第2板状部232bは、周方向CD2に筒状に延びる。
【0261】
第3板状部232cは、径方向RD2および周方向CD2に延びる。第3板状部232cは、軸方向に対向する本体部材210の対向面210fと管部材220の対向面220fとの間に位置する。詳細には、第3板状部232cは、本体部材210の部分210i7と管部材220の側面220s2との間に位置する。第3板状部232cは、周方向CD2に環状に延びる。
【0262】
溜まり部234は、第1溜まり部234aと、第2溜まり部234bと、第3溜まり部234cと、第4溜まり部234dとを有する。
【0263】
第1溜まり部234aは、第1板状部232aの径方向外端部に位置する。第1溜まり部234aは、本体部材210の側面210s2と、管部材220の部分220o2との間に位置する。第1溜まり部234aは、管部材220の部分220o2に応じて管部材220側に広がる。第1溜まり部234aは、周方向CD2に円弧状に延びる。
【0264】
第2溜まり部234bは、第1板状部232aおよび第2板状部232bの境界にまたがって位置する。第2溜まり部234bは、本体部材210の部分210i9と、管部材220の部分220o3、部分220o4との間に位置する。第2溜まり部234bは、本体部材210の部分210s9に応じて本体部材210側に広がる。第2溜まり部234bは、周方向CD2に環状に延びる。
【0265】
第3溜まり部234cは、第2板状部232bおよび第3板状部232cの境界にまたがって位置する。第3溜まり部234cは、本体部材210の部分210i7、部分210i8と、管部材220の部分220o5との間に位置する。第3溜まり部234cは、管部材220の部分220o5に応じて管部材220側に広がる。第3溜まり部234cは、周方向CD2に環状に延びる。
【0266】
第4溜まり部234dは、第3板状部232cの径方向内端部に位置する。第4溜まり部234dは、本体部材210の部分210i6と、管部材220の側面220s2との間に位置する。第1溜まり部234aは、本体部材210の部分210i6に応じて本体部材210側に広がる。第4溜まり部234dは、周方向CD2に環状に延びる。
【0267】
本明細書において、軸方向AD2に延びる第2板状部232bに対して、軸方向一方側(+Y方向)に位置する溜まり部を軸方向一方側溜まり部と記載することがあり、軸方向他方側(-Y方向)に位置する溜まり部を軸方向他方側溜まり部と記載することがある。
【0268】
図13に示すように、本体部材210は、封止部材230を介して管部材220と対向する。封止部材230は、本体部材210と管部材220との間に位置する。封止部材230は、本体部材210の対向面210fと管部材220の対向面220fの形状に応じて形成される。
【0269】
封止部材230は、封止材を含む。例えば、封止部材230は、接着剤を含む。一例では、接着剤は、エポキシ樹脂を含む。エポキシ樹脂により、低温硬化性、柔軟性および破壊に対する耐力を実現できる。接着剤の具体例は、NB3041Bを含む。あるいは、接着剤は、AE-780を含む。
【0270】
封止材の溶解度パラメータ(Solubility Parameter:SP値)と接続部材200を流れる流体の溶解度パラメータとの差が1以上であることが好ましい。例えば、流体は、水である。
【0271】
このように、封止材の溶解度パラメータと流路を流れる流体の溶解度パラメータとの差が1以上であることが好ましい。これにより、封止材が流体に溶解することを抑制できる。
【0272】
封止部材230は、第1溜まり部234aと、第1板状部232aと、第2溜まり部234bと、第2板状部232bと、第3溜まり部234cと、第3板状部232cと、第4溜まり部234dとを含む。
【0273】
第1溜まり部234aは、本体部材210の側面210s2と管部材220の部分220o2との隙間に形成される。
【0274】
第1板状部232aは、本体部材210の側面210s2と管部材220の部分220o3との隙間に形成される。
【0275】
第2溜まり部234bは、本体部材210の部分210i9と管部材220の部分220o3と部分220o4との隙間に形成される。
【0276】
第2板状部232bは、本体部材210の部分210i8と管部材220の部分220o4との隙間に形成される。
【0277】
第3溜まり部234cは、本体部材210の部分210i8と部分210i7と管部材220の部分220o5との隙間に形成される。
【0278】
第3板状部232cは、本体部材210の部分210i7と管部材220の側面220s2との隙間に形成される。
【0279】
第4溜まり部234dは、本体部材210の部分210i6と管部材220の側面220s2との隙間に形成される。
【0280】
本実施形態において、接続部材200は、中心軸AX2に沿った軸方向AD2に延びる流路が設けられる。接続部材200は、軸方向AD2に延びる貫通孔を有する本体部材210と、軸方向AD2に延びる貫通孔を有する管部材220と、本体部材210と管部材220との間を封止する封止材を含む封止部材230とを備える。本体部材210は、管部材220と対向する本体部材側対向面210fを有する。管部材220は、本体部材210と対向する管部材側対向面220fを有する。封止部材230は、本体部材側対向面210fと管部材側対向面220fとの間に位置する。封止部材230は、本体部材側対向面210fおよび管部材側対向面220fとの間に封止材が溜まった溜まり部を有する。
【0281】
封止部材230は、本体部材側対向面210fと管部材側対向面220fとの間に本体部材210と管部材220とを封止する封止材が溜まった溜まり部234を有することにより、本体部材210と管部材220との間を充分に封止でき、本体部材210と管部材220との間からの流体漏れを抑制できる。
【0282】
本体部材側対向面210fおよび管部材側対向面220fは、軸方向AD2および中心軸AX2に対して直交する径方向RD2にそれぞれ対向する。これにより、本体部材210と管部材220との間から本体部材210および/または管部材220内に異物が混入することを抑制できる。
【0283】
封止部材230は、軸方向AD2に対向する本体部材210の側面210s2と管部材220の外周面(部分220o3)との間に位置する第1板状部232aと、第1板状部232aに連結し、径方向RD2に対向する本体部材210の内周面(部分210i8)と管部材220の外周面(部分220o4)との間に位置する第2板状部232bと、第2板状部232bに連結し、軸方向AD2に対向する本体部材210の内周面(部分210i7)と管部材220の側面220s2との間に位置する第3板状部232cと有する。これにより、本体部材210と管部材220との間から本体部材210および/または管部材220内に異物が混入することをさらに抑制できる。
【0284】
本体部材側対向面210fおよび管部材側対向面220fの少なくとも一方は、軸方向AD2または径方向RD2に平行な平面を切り欠いた切欠面(部分210i6、210i9、220o2、220o5)を有する。これにより、封止材の溜まり部(第1溜まり部234a~第4溜まり部234d)を容易に形成できる。
【0285】
封止部材230は、溜まり部として複数の溜まり部(第1溜まり部234a~第4溜まり部234d)を有する。複数の溜まり部は、複数の溜まり部のうち最も径方向外側に位置する外径側溜まり部(第1溜まり部234a)と、複数の溜まり部のうち最も径方向内側に位置する内径側溜まり部(第4溜まり部234d)とを含む。
【0286】
ここで、図13に示すように、接続部材200には、切欠面として複数の切欠面(部分210i6、210i9、220o2、220o5)が配置される。複数の切欠面は、外径側切欠面(部分220o2)と、内径側切欠面(部分210i6)とを含む。外径側切欠面(部分220o2)は、複数の切欠面のうち管部材側対向面220fの径方向外端部に位置する切欠面である。内径側切欠面(部分210i6)は、複数の切欠面のうち貫通孔210pと連絡する切欠面である。
【0287】
外径側溜まり部(第1溜まり部234a)と内径側溜まり部(第4溜まり部234d)とが径方向RD2に露出する場合、内径側切欠面(部分210i6)の軸方向AD2に対する傾き(傾斜角θ3)は、外径側切欠面(部分220o2)の軸方向AD2に対する傾き(傾斜角θ4)よりも小さい従って、封止部材230を形成する場合において、毛細管力により封止材(接着剤)を保持する際に、封止材(接着剤)と弾性部材250とが接触することを抑制できる。つまり、内径側溜まり部(第4溜まり部234d)が径方向RD2に広がることを抑制できる。このため、内径側溜まり部の封止材が弾性部材250等に付着することが抑制される。図12の例では、外径側溜まり部(第1溜まり部234a)は径方向外側に向かって露出する。また、内径側溜まり部(第4溜まり部234d)は径方向内側に向かって露出する。
【0288】
以上のように外径側切欠面(部分220o2)および内径側切欠面(部分210i6)が構成されるため、内径側溜まり部(第4溜まり部234d)の軸方向AD2に対する傾き(傾斜角θ31)は、外径側溜まり部(第1溜まり部234a)の軸方向AD2に対する傾き(傾斜角θ41)よりも小さい。なお、図12では、内径側溜まり部(第4溜まり部234d)及び外径側溜まり部(第1溜まり部234a)は、模式化されて三角形状に示されているが、実際には、サークルC30、C40内に示すように、湾曲している。具体的には、サークルC30、C40内に示すように、表面張力と大気圧とを利用して封止部材230を保持しているため、内径側溜まり部(第4溜まり部234d)と外径側溜まり部(第1溜まり部234a)とで、曲率が略等しくなる。そのため、傾斜角θ3(図13)を小さくすることで、封止部材230を構成する封止材(接着剤)の径方向RD2への拡がりを抑制できる。
【0289】
封止部材230は、径方向RD2に対向する本体部材210の内周面(部分210i8)と管部材220の外周面(部分220o4)との間に位置する板状部(第2板状部232b)を有する。溜まり部234は、この板状部(第2板状部232b)の軸方向一方側(+Y方向)に位置する溜まり部(第2溜まり部234b)、および、この板状部(第2板状部232b)の軸方向他方側(-Y方向)に位置する溜まり部(第3溜まり部234c)の少なくとも一方を含む。これにより、封止部材230において軸方向AD2に延びる第2板状部232bの端部に溜まり部(第2溜まり部234bおよび/または第3溜まり部234c)を容易に形成できる。
【0290】
封止部材230は、径方向RD2に対向する本体部材210の内周面(部分210i8)と管部材220の外周面(部分220o4)との間に位置する板状部(第2板状部232b)を有する。溜まり部234は、この板状部(第2板状部232b)の軸方向一方側(+Y方向)に位置する軸方向一方側溜まり部(第2溜まり部234b)と、この板状部(第2板状部232b)の軸方向他方側(-Y方向)に位置する軸方向他方側溜まり部(第3溜まり部234c)とを含む。軸方向一方側溜まり部(第2溜まり部234b)の断面積は、軸方向他方側溜まり部(第3溜まり部234c)の断面積よりも大きい。このように、断面積の大きい溜まり部を設けることで封止材を容易に充填できる一方で、断面積の小さい溜まり部を設けることで必要な封止材の量を低減できる。
【0291】
本実施形態の接続部材200は、流路に配置された弾性部材250と、貫通孔210pに配置され、弾性部材250と接触して弾性部材250に応じて軸方向AD2に移動する弁部材(移動部材260)とをさらに備える。溜まり部234は、弾性部材250および弁部材よりも径方向外側に位置する。これにより、封止部材230が弾性部材250および弁部材と接触することを抑制できる。
【0292】
本実施形態によれば、管部材220は、柱部226を有し、弁部材(移動部材260)は、柱部226とともに流路を塞ぐ。このため、接続部材200をソケットとして使用できる。
【0293】
なお、図13において、封止部材230は、単一の部材として構成されていた。ただし、封止部材230は、複数の部材によって構成されていてもよい。例えば、封止部材230は、第1板状部232a、第2板状部232b、および、第3板状部232cのうち、全部または一部を有していなくてもよい。例えば、封止部材230において、第1溜まり部234aと第2溜まり部234bと第3溜まり部234cと第4溜まり部234dとの全てが連結されておらず、第1溜まり部234a、第2溜まり部234b、第3溜まり部234c、および、第4溜まり部234dのうち、全部または一部が分離されていてもよい。
【0294】
また、図13では、外径側切欠面(部分220o2)は、管部材側対向面220fの径方向外端部に位置する切欠面であり、内径側切欠面(部分210i6)は、貫通孔210pと連絡する切欠面であった。ただし、外径側切欠面が、本体部材側対向面210fの径方向外端部に位置する切欠面(部分)であり、内径側切欠面が、貫通孔220pと連絡する切欠面(部分)であってもよい。
【0295】
なお、外径側溜まり部と内径側溜まり部とが軸方向AD2に露出する場合は、内径側切欠面の径方向RD2に対する傾き(傾斜角)は、外径側切欠面の径方向RD2に対する傾き(傾斜角)よりも小さい。
【0296】
次に、図8図14Bを参照して本実施形態に係る接続部材200を説明する。図14Aは、図8の接続部材200の一部拡大斜視図である。図14Bは、図8の接続部材200の一部拡大分解斜視図である。なお、図14Aおよび図14Bは、図面が過度に複雑になることを避ける目的で封止部材230を省略して示す。
【0297】
図14Aおよび図14Bに示すように、本体部材210は、筒部212と、取付部214と、爪部216とを有する。爪部216は、本体部材210の端部から軸方向AD2に延びる第1部分216aと、第1部分216aの端部から周方向に延びる第2部分216bとを有する。
【0298】
管部材220は、筒部222と、取付部224とを有する。取付部224は、筒部222と連結する基台部224aと、基台部224aに連結して-Y方向側に位置する突出部224bとを有する。基台部224aは、径方向RD2の外径が部分的に異なり、突出部224bは、円筒状である。基台部224aは、中心部224a1と、中心部224a1に連結して中心部224a1の外径から部分的に径方向RD2に延びた拡張部224a2と、拡張部224a2から周方向に延びる突出部224a3とを有する。拡張部224a2は、中心部224a1から互いに直交する4方向に径方向RD2に延びる。突出部224a3は、拡張部224a2の周方向一方側において-Y方向側から周方向一方側に延びる。突出部224a3は、保持機構の一例である。
【0299】
図14Aおよび図14Bから理解されるように、本体部材210の爪部216は、管部材220の隣接する2つの拡張部224a2の間から挿入される。その後、本体部材210に対して管部材220を周方向一方側に回転させることにより、本体部材210の爪部216が管部材220の突出部224a3に対して圧入する。これにより、本体部材210と管部材220の位置を効果的に保持できる。
【0300】
また、本体部材210の爪部216の軸方向AD2の長さは、管部材220の基台部224aの軸方向AD2の長さと略等しい。また、第1部分216aの軸方向AD2の長さは、突出部224a3の軸方向AD2の長さと略等しい。これにより、本体部材210の爪部216を管部材220の突出部224a3に比較的速やかに圧入できるとともに、本体部材210の爪部216が管部材220の取付部224から突出することを抑制でき、爪部216が意図せぬ部材と衝突することを抑制できる。
【0301】
また、爪部216は、周方向CD2に延びる第2部分216bを有する。このため、本体部材210の爪部216を管部材220の隣接する2つの拡張部224a2の間から挿入した後で、本体部材210を周方向CD2に回転させて爪部216の第2部分216bを管部材220の突出部224a3に圧入する。これにより、弾性部材250が管部材220を強く押す場合でも本体部材210を管部材220に強く取り付けできる。
【0302】
図14Bにおいて、サークルC4内の爪部216は、サークルC3内の爪部216を、径方向RD2から見た状態を示す。第2部分216bは、取付部214に対して軸方向AD2に対向する対向面18を有する。対向面18は周方向CD2に延びる。対向面18は傾斜面19を含む。傾斜面19は、取付部214から軸方向AD2に離れるように、周方向CD2に対して傾斜する。従って、爪部216を管部材220の突出部224a3に容易に圧入できる。換言すれば、対向面18と取付部214との隙間20に、突出部224a3を容易に圧入できる。
【0303】
なお、上述した説明では、爪部216は、本体部材210に設けられていたが、本実施形態はこれに限定されない。爪部は、管部材220に設けられてもよい。
【0304】
また、上述した説明では、本体部材210と管部材220の位置を保持する保持機構の一例として爪部216および突出部224a3について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。保持機構は、管部材220の一部を本体部材210に挿入した後で、本体部材210に対する管部材220の位置を固定する固定ピンを含んでもよい。
【0305】
この場合、保持機構は、Z方向に平行な複数のピンと、Y方向に平行な複数のピンとを含む。管部材220の一部を本体部材210に挿入した後、これらのピンのそれぞれが、本体部材210内の管部材220の壁部の間を通過して管部材220を貫通するように挿入される。これにより、本体部材210に対する管部材220の位置を規定して本体部材210と管部材220の位置を保持してもよい。
【0306】
あるいは、保持機構は、本体部材210の爪部216と管部材220の拡張部224a2との間を充填する突起部分と、突起部分を保持するベース部材とを有してもよい。または、保持機構は、本体部材210の取付部214および管部材220の取付部224を軸方向に固定するクランプを含んでもよい。
【0307】
このように、本実施形態の接続部材200は、本体部材210および管部材220の位置を保持する保持機構をさらに備える。本体部材210および管部材220の位置を保持する保持機構により、封止部材230は体部材210および管部材220との間を充分に封止できる。また、保持機構により、本体部材210と管部材220とが外力によってねじれることが抑制され、封止部材230(封止材)が取れ難くなる。
【0308】
保持機構は、本体部材210および管部材220の一方の部材から延びて本体部材210および管部材220の他方の部材に掛かる爪部を有してもよい。爪部は、一方の部材から軸方向AD2に延びる第1部分と、第1部分の先端から周方向CD2に延びる第2部分とを有し、第2部分は、他方の部材と軸方向に対向する。例えば、保持機構は、本体部材210から延びて管部材220に掛かる爪部216を有してもよい。爪部216は、本体部材210から軸方向AD2に延びる第1部分216aと、第1部分216aの先端から周方向に延びる第2部分216bとを有し、第2部分216bは、管部材220と軸方向AD2に対向する。爪部216により、簡易な構造で周方向CD2および軸方向AD2の移動を抑制できる。
【0309】
なお、上述した説明では、プラグとして機能する接続部材100およびソケットとして機能する接続部材200を説明したが、接続部材100および接続部材200を同時に用いてもよい。
【0310】
次に、図1図15を参照して本実施形態に係る接続ユニット10を説明する。図15は、本実施形態に係る接続ユニット10の斜視図である。
【0311】
図15に示すように、接続ユニット10は、接続部材100および接続部材200を備える。接続ユニット10は、接続部材100の中心軸AX1と接続部材200の中心軸AX2とが一致した中心軸AXに延びており、接続部材100および接続部材200は、軸方向AD1および軸方向AD2とが一致した軸方向ADに並んで配置される。本明細書において、接続部材100を第1接続部材100と記載し、接続部材200を第2接続部材200と記載することがある。
【0312】
接続ユニット10において、接続部材100および接続部材200は、中心軸AXに沿って配列される。接続部材100の一部は、接続部材200に収容される。詳細には、接続部材100の本体部材110の一部は、接続部材200の本体部材210に収容される。
【0313】
具体的には、接続部材100と接続部材200とを結合する際には、突起部112a(二点鎖線)を凹部213(図8)から軸方向ADに挿入する。その結果、突起部112a(二点鎖線)は、貫通孔210qの位置P1に配置される。さらに、接続部材100を周方向CDに回転させると、突起部112aは、貫通孔210qの位置P2に配置される。つまり、接続部材100において本体部材110の突起部112aは、接続部材200において本体部材210の貫通孔210q内の位置P2に配置される。その結果、突起部112aの位置が凹部213に対して周方向CDにずれるため、接続部材100と接続部材200とがロックされる。
【0314】
次に、図1図16を参照して本実施形態に係る接続ユニット10を説明する。図16は、図15のXVI-XVI線に沿った断面図である。詳細には、図16は、図15の中心軸AX含む切断面であって、突起部112aを切断する切断面による断面を示している。
【0315】
図16に示すように、接続部材100の本体部材110の筒部112が、接続部材200の本体部材210の筒部212に挿入されると、本体部材110の軸方向ADの前端(側面110s1)と、移動部材260の軸方向ADの前端とが接触する。従って、本体部材110によって移動部材260が、+Y方向に向かって移動する。同時に、本体部材110の筒部112を本体部材210の筒部212に挿入することによって、柱部226の軸方向ADの前端部と、移動部材160の軸方向ADの前端部とが接触する。従って、移動部材160は、-Y方向に移動する。その結果、接続部材100の流路と接続部材200の流路とが繋がる。よって、接続部材100と接続部材200との間で流体が流通する。
【0316】
本実施形態において、接続ユニット10は、第1接続部材100と、第2接続部材200とを備える。第1接続部材100および第2接続部材200のそれぞれには、中心軸AXに沿った軸方向ADに延びる流路が設けられている。第1接続部材100は、軸方向ADに延びる貫通孔を有する本体部材110と、軸方向ADに延びる貫通孔を有する管部材と、本体部材110と管部材120との間を封止する封止材を含む封止部材130と、流路に配置された弾性部材150と、貫通孔110pに配置され、弾性部材150と接触して弾性部材150に応じて軸方向ADに移動する弁部材とを備える。
【0317】
第1接続部材100において、本体部材110は、管部材120と対向する本体部材側対向面110fを有する。管部材120は、本体部材110と対向する管部材側対向面120fを有する。封止部材130は、本体部材側対向面110fおよび管部材側対向面120fとの間に位置する。封止部材130は、本体部材側対向面110fおよび管部材側対向面120fとの間に封止材が溜まった溜まり部134を有する。弁部材は、本体部材110の開口部を塞ぐ。
【0318】
第2接続部材200は、軸方向ADに延びる貫通孔を有する本体部材210と、軸方向ADに延びる貫通孔を有する管部材220と、本体部材210と管部材220との間を封止する封止材を含む封止部材230と、流路に配置された弾性部材250と、貫通孔に配置され、弾性部材250と接触して弾性部材250に応じて軸方向に移動する弁部材とを備える。第2接続部材200において、本体部材210は、管部材と対向する本体部材側対向面210fを有する。管部材220は、本体部材と対向する管部材側対向面220fを有する。封止部材230は、本体部材側対向面210fおよび管部材側対向面220fとの間に位置する。封止部材230は、本体部材側対向面210fおよび管部材側対向面220fとの間に封止材が溜まった溜まり部234を有する。管部材220は、柱部226を有する。弁部材は、柱部226とともに流路を塞ぐ。これにより、本体部材110と管部材120との間、および、本体部材210と管部材220との間を充分に封止できる。
【0319】
以上、図面を参照して本実施形態について説明した。ただし、本開示は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、または、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0320】
また、図面は、開示の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0321】
なお、本技術は以下のような構成をとることが可能である。
【0322】
(1)中心軸に沿った軸方向に延びる流路が設けられた接続部材であって、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、
前記本体部材と前記管部材との間を封止する封止材を含む封止部材と
を備え、
前記本体部材は、前記管部材と対向する本体部材側対向面を有し、
前記管部材は、前記本体部材と対向する管部材側対向面を有し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面と前記管部材側対向面との間に位置し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に前記封止材が溜まった溜まり部を有する、接続部材。
【0323】
(2)前記本体部材および前記管部材の位置を保持する保持機構をさらに備える、(1)に記載の接続部材。
【0324】
(3)前記保持機構は、前記本体部材および前記管部材の一方の部材から延びて前記本体部材および前記管部材の他方の部材に掛かる爪部を有し、
前記爪部は、
前記一方の部材から前記軸方向に延びる第1部分と、
前記第1部分の先端から周方向に延びる第2部分と
を有し、
前記第2部分は、前記他方の部材と前記軸方向に対向する、(2)に記載の接続部材。
【0325】
(4)前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面の少なくとも一方は、前記軸方向または径方向に平行な平面を切り欠いた切欠面を有し、前記径方向は、前記中心軸に対して直交する、(1)から(3)のいずれかに記載の接続部材。
【0326】
(5)前記封止部材は、前記溜まり部として複数の溜まり部を有し、
前記複数の溜まり部は、
前記複数の溜まり部のうち最も径方向外側に位置する外径側溜まり部と、
前記複数の溜まり部のうち最も径方向内側に位置する内径側溜まり部と
を含み、
前記切欠面として複数の切欠面が配置され、
前記複数の切欠面は、
前記複数の切欠面のうち前記本体部材側対向面または前記管部材側対向面の径方向外端部に位置する外径側切欠面と、
前記複数の切欠面のうち前記貫通孔と連絡する内径側切欠面と
を含み、
前記外径側溜まり部と前記内径側溜まり部とが前記径方向に露出する場合、前記内径側切欠面の前記軸方向に対する傾きは、前記外径側切欠面の前記軸方向に対する傾きよりも小さく、
前記外径側溜まり部と前記内径側溜まり部とが前記軸方向に露出する場合、前記内径側切欠面の前記径方向に対する傾きは、前記外径側切欠面の前記径方向に対する傾きよりも小さい、(4)に記載の接続部材。
【0327】
(6)前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面は、前記軸方向および前記中心軸に対して直交する径方向にそれぞれ対向する、(1)から(5)のいずれかに記載の接続部材。
【0328】
(7)前記封止部材は、
前記軸方向に対向する前記本体部材の側面と前記管部材の外周面との間に位置する第1板状部と、
前記第1板状部に連結し、前記径方向に対向する前記本体部材の内周面と前記管部材の外周面との間に位置する第2板状部と、
前記第2板状部に連結し、前記軸方向に対向する前記本体部材の内周面と前記管部材の側面との間に位置する第3板状部と
を有する、(6)に記載の接続部材。
【0329】
(8)前記封止部材は、前記径方向に対向する前記本体部材の内周面と前記管部材の外周面との間に位置する板状部をさらに有し、
前記溜まり部は、前記板状部の軸方向一方側に位置する溜まり部、および、前記板状部の軸方向他方側に位置する溜まり部の少なくとも一方を含む、(4)から(7)のいずれかに記載の接続部材。
【0330】
(9)前記封止部材は、前記径方向に対向する前記本体部材の内周面と前記管部材の外周面との間に位置する板状部をさらに有し、
前記溜まり部は、
前記板状部の軸方向一方側に位置する軸方向一方側溜まり部と、
前記板状部の軸方向他方側に位置する軸方向他方側溜まり部と
を含み、
前記軸方向一方側溜まり部の断面積は、前記軸方向他方側溜まり部の断面積よりも大きい、(4)から(7)のいずれかに記載の接続部材。
【0331】
(10)前記流路に配置された弾性部材と、
前記貫通孔に配置され、前記弾性部材と接触して前記弾性部材に応じて前記軸方向に移動する弁部材と
をさらに備え
前記溜まり部は、前記弾性部材および前記弁部材よりも前記径方向外側に位置する、(4)から(9)のいずれかに記載の接続部材。
【0332】
(11)前記弁部材は、前記本体部材の開口部を塞ぐ、(10)に記載の接続部材。
【0333】
(12)前記管部材は、柱部を有し、
前記弁部材は、前記柱部とともに前記流路を塞ぐ、(10)に記載の接続部材。
【0334】
(13)前記封止材の溶解度パラメータと前記流路を流れる流体の溶解度パラメータとの差が1以上である、(1)から(12)のいずれかに記載の接続部材。
【0335】
(14)第1接続部材と、第2接続部材とを備える接続ユニットであって、
前記第1接続部材および前記第2接続部材のそれぞれには、中心軸に沿った軸方向に延びる流路が設けられており、
前記第1接続部材は、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、
前記本体部材と前記管部材との間を封止する封止材を含む封止部材と、
前記流路に配置された弾性部材と、
前記貫通孔に配置され、前記弾性部材と接触して前記弾性部材に応じて前記軸方向に移動する弁部材と
を備え、
前記第1接続部材において、
前記本体部材は、前記管部材と対向する本体部材側対向面を有し、
前記管部材は、前記本体部材と対向する管部材側対向面を有し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に位置し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に前記封止材が溜まった溜まり部を有し、
前記弁部材は、前記本体部材の開口部を塞ぎ、
前記第2接続部材は、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する本体部材と、
前記軸方向に延びる貫通孔を有する管部材と、
前記本体部材と前記管部材との間を封止する封止材を含む封止部材と、
前記流路に配置された弾性部材と、
前記貫通孔に配置され、前記弾性部材と接触して前記弾性部材に応じて前記軸方向に移動する弁部材と
を備え、
前記第2接続部材において、
前記本体部材は、前記管部材と対向する本体部材側対向面を有し、
前記管部材は、前記本体部材と対向する管部材側対向面を有し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に位置し、
前記封止部材は、前記本体部材側対向面および前記管部材側対向面との間に前記封止材が溜まった溜まり部を有し、
前記管部材は、柱部を有し、
前記弁部材は、前記柱部とともに流路を塞ぐ、接続ユニット。
【産業上の利用可能性】
【0336】
本開示は、例えば、接続部材および接続ユニットに利用できる。
【符号の説明】
【0337】
10 接続ユニット
100 接続部材(第1接続部材)
110 本体部材
110i5、210i6 部分(内径側切欠面)
120 筒部材
120o2、220o2 部分(外径側切欠面)
120f 対向面
130 封止部材
132 板状部
134 溜まり部
200 接続部材(第2接続部材)
210 本体部材
220 筒部材
220f 対向面
230 封止部材
232 板状部
234 溜まり部
AX1 中心軸
AX2 中心軸
AD1 軸方向
AD2 軸方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16