(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095455
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】モータユニットおよび駆動装置
(51)【国際特許分類】
H02K 5/22 20060101AFI20240703BHJP
H02K 5/10 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
H02K5/22
H02K5/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212758
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】篠▲崎▼ 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】和田 直大
(72)【発明者】
【氏名】小川 幸祐
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605BB05
5H605BB17
5H605CC01
5H605CC06
5H605DD07
5H605EC20
(57)【要約】
【課題】ハウジングの圧力調整を容易に行うこと。
【解決手段】実施形態に係るモータユニットは、モータと、インバータと、バスバと、モータハウジングと、インバータハウジングとを備える。インバータは、モータと電気的に接続される。バスバは、モータとインバータとを接続する。モータハウジングは、モータ室を有する。インバータハウジングは、インバータ室を有する。インバータ室の少なくとも一部は、モータ室と径方向および軸方向に重なる。モータハウジングおよびインバータハウジングにおいて、モータ室とインバータ室とが軸方向に重なる部分には、モータ室とインバータ室とを区画する壁部が設けられる。モータ室およびインバータ室は、バスバが通過する連通孔を介して連通する。モータハウジングは、バスバが収容される第1収容部と、第1収容部とモータハウジング外部とを繋ぐ開口部と、開口部に取り付けられる圧力調整機構とを有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ軸を中心に回転可能なロータを有するモータと、
前記モータと電気的に接続されるインバータと、
前記モータおよび前記インバータを接続するバスバと、
前記モータおよび前記バスバが収容されるモータ室を有するモータハウジングと、
前記インバータが収容されるインバータ室を有するインバータハウジングと
を備え、
前記インバータ室の少なくとも一部は、前記モータ室と径方向および軸方向に重なり、
前記モータハウジングおよび前記インバータハウジングにおいて、前記モータ室と前記インバータ室とが軸方向に重なる部分には、前記モータ室および前記インバータ室を区画する壁部が設けられ、
前記モータ室および前記インバータ室は、前記壁部に形成された前記バスバが通過する連通孔を介して連通し、
前記モータハウジングは、
前記バスバが収容される第1収容部と、
前記第1収容部と前記モータハウジングの外部とを繋ぐ開口部と、
前記開口部に取り付けられる圧力調整機構と
を有する、
モータユニット。
【請求項2】
前記圧力調整機構は、前記モータハウジングの外周面に位置し、軸方向から見て前記バスバと径方向に重なる、
請求項1に記載のモータユニット。
【請求項3】
前記モータおよび前記インバータを接続するコネクタ
を備え、
前記第1収容部は、軸方向一方側から軸方向他方側へ向けて凹む第2収容部を有し、
前記コネクタは、前記第2収容部を通過して前記インバータに接続される、
請求項2に記載のモータユニット。
【請求項4】
前記ロータは、
軸方向に貫通する貫通孔を有するロータコアと、
前記ロータコアの軸方向の端部に位置し、前記貫通孔と繋がる少なくとも1つの通気孔が形成されたファンと
を有する、
請求項2に記載のモータユニット。
【請求項5】
前記モータハウジングは、冷媒が流通可能な流路を有し、
前記圧力調整機構は、前記流路の入口と前記モータ軸の周方向に重なる、
請求項2に記載のモータユニット。
【請求項6】
前記モータハウジングは、冷媒が流通可能な流路を有し、
前記第2収容部は、前記流路の入口と前記モータ軸の周方向に重なる、
請求項3に記載のモータユニット。
【請求項7】
前記圧力調整機構は、径方向から見て、前記第2収容部を構成する壁の軸方向一方側に位置する、
請求項3に記載のモータユニット。
【請求項8】
前記圧力調整機構は、径方向から見て、前記第2収容部を構成する壁の軸方向他方側に位置する、
請求項3に記載のモータユニット。
【請求項9】
前記モータハウジングは、前記モータハウジングの内側面から径方向の内側へ突出し、前記圧力調整機構の周囲の少なくとも一部を囲む壁部を有する、
請求項2に記載のモータユニット。
【請求項10】
前記モータハウジングは、冷媒が流通可能な流路を有し、
前記流路の一端部は、前記モータハウジングの軸方向一方側に位置し、
前記流路の他端部は、前記モータハウジングの軸方向他方側に位置し、
前記第2収容部の少なくとも一部は、径方向から見て、前記流路の一端部と前記流路の他端部との間に位置する、
請求項3に記載のモータユニット。
【請求項11】
前記モータ軸、前記バスバおよび前記圧力調整機構は、径方向に並ぶ、
請求項1に記載のモータユニット。
【請求項12】
前記圧力調整機構は、前記モータ軸よりも上方に位置するとともに前記モータハウジングの外周面よりも径方向の内側に位置する、
請求項11に記載のモータユニット。
【請求項13】
前記モータハウジングは、
軸方向一方側に開口する筒状の本体部と、
前記本体部の軸方向一方側の端部に設けられ、前記本体部の径方向へ向けて延びるフランジ部と
を有し、
前記圧力調整機構は、前記フランジ部に設けられ、前記インバータハウジングと軸方向に重なる、
請求項11に記載のモータユニット。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一つに記載のモータユニットと、
複数のギヤを有するギヤ部と
を備える、
駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータユニットおよび駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータと、モータが収容されるモータ室を有するハウジングとを備えるモータユニットにおいて、たとえば、ハウジング外部との通気を行う圧力調整機構(たとえば、ブリーザ)がカバーで遮蔽された構造が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、たとえば、駆動装置においては、モータの発熱などによってハウジング内部の圧力が変化する。ハウジングの内外で圧力差が生じると、ハウジング内部において結露が発生する場合がある。
【0005】
しかしながら、上記の従来構造では、圧力調整機構(ブリーザ)がカバーで覆われていることで、ハウジング内部における圧力調整が行われないおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたことであって、ハウジングの圧力調整を容易に行うことができるモータユニットおよび駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の一態様に係るモータユニットは、モータと、インバータと、バスバと、モータハウジングと、インバータハウジングとを備える。モータは、モータ軸を中心に回転可能なロータを有する。インバータは、モータと電気的に接続される。バスバは、モータおよびインバータを接続する。モータハウジングは、モータおよびバスバが収容されるモータ室を有する。インバータハウジングは、インバータが収容されるインバータ室を有する。インバータ室の少なくとも一部は、モータ室と径方向および軸方向に重なる。モータハウジングおよびインバータハウジングにおいて、モータ室とインバータ室とが軸方向に重なる部分には、モータ室およびインバータ室を区画する壁部が設けられる。モータ室およびインバータ室は、壁部に形成されたバスバが通過する連通孔を介して連通する。モータハウジングは、バスバが収容される第1収容部と、第1収容部とモータハウジングの外部とを繋ぐ開口部と、開口部に取り付けられる圧力調整機構とを有する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、ハウジングの圧力調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る駆動装置の軸方向一方側の上方から見た概略斜視図(その1)である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る駆動装置の軸方向一方側の上方から見た概略斜視図(その2)である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係るモータユニットの軸方向一方側から見た図(その1)である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係るモータユニットの軸方向一方側から見た図(その2)である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る第1収容部および圧力調整機構を示す図(その1)である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る第1収容部および圧力調整機構を示す図(その2)である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係るモータハウジングにおける空気の流れの説明図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る圧力調整機構の配置の説明図(その1)である。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係る圧力調整機構の配置の説明図(その2)である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係るモータハウジングにおいて圧力調整機構を囲む壁部を示す部分拡大図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係るモータユニットの軸方向一方側から見た図である。
【
図12】
図12は、第2実施形態に係る圧力調整機構の配置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係るモータユニットおよび駆動装置について詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0011】
また、本明細書では、モータユニット10(駆動装置1)が水平な路面上に位置する車両に搭載された場合の位置関係を基に、鉛直方向を規定して説明する。また、図面には、X,Y,Zの3次元直交座標系(X,Y,Z座標系)を示している場合がある。
【0012】
X,Y,Z座標系において、Z軸方向は、正方向を上側とし、負方向を下側とする鉛直方向である。X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であり、モータユニット10(駆動装置1)が搭載される車両の前後方向である。実施形態において、X軸の正方向は、車両の前側であり、X軸の負方向は、車両の後側である。Y軸方向は、X軸方向およびZ軸方向のそれぞれと直交する方向であり、モータユニット10(駆動装置1)が搭載される車両の左右方向である。実施形態において、Y軸の正方向は、車両の左側であり、Y軸の負方向は、車両の右側である。
【0013】
なお、前後方向の位置関係は、上記の位置関係に限られず、たとえば、X軸の正方向が車両の後側であり、X軸の負方向が車両の前側であってもよい。この場合、Y軸の正方向が車両の右側であり、X軸の負方向が車両の左側である。
【0014】
また、図面には、回転軸であるモータ軸AX1を示している場合がある。モータ軸AX1は、Y軸方向、すなわち、車両の左右方向に延びる。以下の説明では、とくに断りのない限り、モータ軸AX1に平行な方向を単に「軸方向」といい、モータ軸AX1を中心とする径方向を単に「径方向」という。また、モータ軸AX1を中心とする周方向、すなわち、モータ軸AX1の軸まわりを単に「周方向」という。
【0015】
また、本明細書において、「平行」は、完全な平行だけでなく、略平行も含む。また、本明細書において、「直交」は、完全な直交だけでなく、略直交も含む。
【0016】
<第1実施形態>
まず、
図1~4を参照して第1実施形態に係るモータユニット10および駆動装置1の概略構成について説明する。
図1および2は、第1実施形態に係る駆動装置1の軸方向一方側の上方から見た概略斜視図である。なお、
図2には、
図1において、モータハウジング50の蓋部56を取り外した状態を示している。
【0017】
図3および4は、第1実施形態に係るモータユニット10の軸方向一方側Iから見た図である。なお、
図3および4には、モータハウジング50の蓋部56を取り外した状態を示している。また、
図4には、
図3において、後述する基部42を省略した状態を示している。
【0018】
図1および2に示すように、駆動装置1は、モータユニット10と、ギヤ部70とを備える。モータユニット10は、モータ20と、インバータ30と、バスバユニット40(
図3参照)と、モータハウジング50と、インバータハウジング60とを備える。また、モータユニット10は、冷却機構(図示せず)などを備える。
【0019】
モータ20は、ロータ21(
図3参照)と、ステータ22(
図3参照)とを備える。ロータ21は、モータ軸AX1を中心に回転可能である。ロータ21は、軸方向他方側Tがギヤ部70の減速装置(図示せず)と接続される。ロータ21の回転は、ギヤ部70の減速装置で減速され、差動装置(図示せず)へ伝達される。
【0020】
差動装置は、モータ軸AX1と平行な差動軸AX2を中心に回転するドライブシャフト(図示せず)を備える。ドライブシャフトには、車両の車軸が接続される。車両の車軸は、差動軸AX2を中心に軸まわりに回転する。
【0021】
ギヤ部70は、上記のように、減速装置と、差動装置とを備える。減速装置は、複数のギヤを介してロータ21の回転を減速する。差動装置は、減速されたロータ21の回転を、差動ギヤを介して車輪へ伝達して、車輪を駆動する。言い換えると、ギヤ部70は複数のギヤを備える。ギヤ部70は、後述するモータハウジング50の軸方向他方側Tに位置するギヤ部収容部71内に収容される。
【0022】
ロータ21は、モータシャフト211(
図3参照)と、ロータコア212(
図7参照)と、ロータマグネット(図示せず)とを備える。
【0023】
モータシャフト211は、軸方向に延びるモータ軸AX1に沿って延びる。モータシャフト211は、モータ軸AX1を中心として回転する。モータシャフト211は、モータ軸AX1に沿って延びる中空状のシャフトである。なお、モータシャフト211は、中空状のものに限られず、中実状のシャフトであってもよい。
【0024】
モータシャフト211は、後述するモータ室51から軸方向他方側Tへ延びて、ギヤ部収容部71側へ突出する。ギヤ部収容部71の内部へ突出するモータシャフト211の端部には、ギヤ部70のギヤが接続される。モータシャフト211は、ベアリング(図示せず)を介して、モータハウジング50に回転可能に支持される。
【0025】
ロータコア212は、たとえば、珪素鋼板が積層されて形成される。ロータコア212は、軸方向に貫通する貫通孔212aを有する。すなわち、ロータコア212は、軸方向に延びる略円柱体である。ロータマグネットは、ロータコア212に固定される。ロータマグネットは、複数であり、ロータコア212において、周方向に磁極が交互にあらわれる配列で配置される。
【0026】
ステータ22は、ロータ21を径方向の外側から囲む。ステータ22は、ステータコア221と、複数のコイル(図示せず)と、ステータコア221とコイルとの間に介在するインシュレータ(図示せず)とを備える。ステータコア221は、略円環状のヨークの内周面から径方向の内側へ突出する複数の磁極歯を有する。コイルは、磁極歯に導線が装着されて形成される。コイルは、後述するバスバ41を介してインバータ30に電気的に接続される。
【0027】
インバータ30は、ワイヤハーネスなどを介して、モータ20と電気的に接続される。インバータ30は、モータ20を駆動する。また、インバータ30は、ワイヤハーネスなどを介して、オイルポンプなどと電気的に接続される。
【0028】
バスバユニット40は、モータ20とインバータ30とを接続する。
図3に示すように、バスバユニット40は、バスバ41と、基部42と、を備える。バスバ41は、銅などの導体であるとともに、左右方向に延びる長体である。なお、バスバ41の延びる方向は、左右方向に限られない。バスバ41は、たとえば、左右方向から上下のいずれかまたは前後のいずれかへ傾きを有して延びる長体であってもよい。
【0029】
図4に示すように、基部42は、少なくとも一つのバスバ41を支持する。本実施形態では、複数のバスバ41を支持する。本実施形態において、基部42は、絶縁性の樹脂材料から構成される。基部42は、モータハウジング50のモータ室51においてバスバ41を支持する。バスバ41は、左右方向に向かって(すなわち、Y軸の正方向からY軸の負方向に向かって)延びる。バスバ41の軸方向他方側T(
図1参照)の端部は、インバータ30に接続される。基部42は、第1収容部に、固定部材(例えば、ボルトなど)により固定される。
【0030】
モータハウジング50は、モータ室51を備える。モータ室51は、モータハウジング50内部に形成された空間である。モータ室51には、モータ20が収容される。また、モータ室51には、バスバ41を含むバスバユニット40が収容される。
【0031】
インバータハウジング60は、インバータ室61を備える。インバータ室61は、インバータハウジング60内部に形成された空間である。インバータ室61には、インバータ30が収容される。インバータ室61は、モータ室51の上方に配置されるとともに、インバータ室61の少なくとも一部がモータ室51と径方向および軸方向に重なる。
【0032】
図4に示すように、モータハウジング50およびインバータハウジング60は、共通の壁部52を備える。壁部52は、モータハウジング50およびインバータハウジング60において、モータ室51とインバータ室61とが軸方向に重なる部分に設けられる。壁部52は、モータ室51とインバータ室61とを、左右方向に分けるように区画する。壁部52の上下方向下側の部分は、モータ室51を構成する径方向外側の側壁よりも、下側に突出する。壁部52の下側の部位は、後述するフランジ部502と、軸方向に対向する。すなわち、軸方向において、壁部52の下側の部位と後述するフランジ部502との間には、空間が構成される。
【0033】
また、壁部52には、連通孔521が形成される。モータ室51およびインバータ室61は、連通孔521を介して連通する。連通孔521には、左右方向に延びるバスバ41が通過する。
【0034】
図1に示すように、モータハウジング50は、本体部501と、フランジ部502とを備える。本体部501は、軸方向一方側Iに開口する筒状である。なお、図示しないが、本体部501は、略円筒状である。本体部501の軸方向他方側Tには、ギヤ部収容部71が設けられる。ギヤ部収容部71には、ギヤ部70が収容される。フランジ部502は、本体部501の軸方向一方側Iの端部に設けられ、本体部501の径方向外側へ向けて延びる。フランジ部502の径方向外側の端部は、本体部501の外側面よりも径方向外側に突出する。
【0035】
次に、
図5および6を参照して第1実施形態に係るモータハウジング50についてさらに説明する。
図5および6は、第1実施形態に係る第1収容部53および圧力調整機構54を示す図である。なお、
図5には、モータハウジング50の軸方向一方側から見た状態を示している。また、
図6には、モータハウジング50の軸方向一方側の下方から見た状態を示している。
【0036】
図5および6に示すように、モータハウジング50は、第1収容部53と、開口部532と、圧力調整機構54とをさらに備える。第1収容部53は、たとえば、モータ室51におけるモータ20の上方に位置する。第1収容部53には、バスバ41(
図4参照)が収容される。また、第1収容部53は、第2収容部531を備える。
【0037】
第2収容部531は、第1収容部53において、軸方向一方側Iから軸方向他方側Tへ向けて凹む。このように、第2収容部531は、軸方向一方側Iから軸方向他方側Tへ向けて凹む空間である。
【0038】
開口部532は、第1収容部53における第2収容部531に形成される。開口部532は、第2収容部531とモータハウジング50の外部とを繋ぐ。
【0039】
圧力調整機構54は、モータハウジング50の内外で発生する圧力差の調整を行う。圧力調整機構54は、モータ室51内部から空気を逃がす(換気する)。圧力調整機構54は、たとえば、ベントフィルタである。ベントフィルタは、通気性を有する一方、水および塵埃などの通過を抑制可能な部品である。圧力調整機構54は、開口部532に取り付けられる。
【0040】
このような構成によれば、モータ室51を循環する空気のうち第1収容部53におけるバスバ41近傍を通過して暖められた空気が圧力調整機構54から排気されやすくなり、ハウジングの内外で圧力差が生じるのを抑えることができる。また、モータ室51内の空気が換気されやすくなることから、ハウジング内部における結露の発生などを抑えることができる。
【0041】
圧力調整機構54は、モータハウジング50の外周面に位置する。圧力調整機構54は、軸方向から見て、バスバ41と径方向に重なる。すなわち、圧力調整機構54が差動軸AX2とは反対側に位置する。そのため、例えば、モータユニット10が車両に搭載された際に、車両の車軸によって巻き上げられる土などが圧力調整機構54に付着するのを抑制することができる。
【0042】
図6に示すように、圧力調整機構54は、径方向から見て、第2収容部531を構成する壁533の軸方向一方側Iに位置する。すなわち、圧力調整機構54は、第2収容部531を構成する前側の壁533の軸方向一方側Iに位置する。圧力調整機構54が壁533においてモータ室51に近い側に設けられることにより、ハウジング内外の圧力の調整を容易に行うことができる。
【0043】
なお、圧力調整機構54は、径方向から見て、第2収容部を構成する壁533の軸方向他方側Tに位置してもよい。すなわち、圧力調整機構54は、第2収容部531を構成する前側の壁533の軸方向他方側Tに位置してもよい。圧力調整機構54が壁533においてモータ室51から遠い側に設けられることにより、モータハウジング50内部の混入物(コンタミネーション)などが圧力調整機構54に付着するのを抑制することができる。
【0044】
図3および4に示すように、モータユニット10は、コネクタ32を備える。コネクタ32は、モータ20とインバータ30とを接続する。コネクタ32は、たとえば、回転角センサ(例えば、レゾルバ)や、温度センサ(例えば、サーミスタ)などと、インバータ30とを接続する。本実施形態では、コネクタ32は、モータ20等と接続される端子部分および端子に接続されるケーブル部分を含む。コネクタ32は、モータ20から、第2収容部531を通過してインバータ30に接続される。
【0045】
コネクタ32が第2収容部531を通過することで、駆動装置が振動した場合でも、コネクタ32と他部材との干渉を抑制できる。一方で、第1収容部53が軸方向一方側Iから軸方向他方側Tへ向けて凹む第2収容部531を有するため、モータ室51内部の暖められた空気が第2収容部531内部に停留しやすくなる。第2収容部531に圧力調整機構54が配置されることで、第2収容部531内部の暖められた空気を効率よく逃がすことができ、換気効率が向上する。
【0046】
次に、
図7を参照して第1実施形態に係るモータハウジング50における空気の流れについて説明する。
図7は、第1実施形態に係るモータハウジング50における空気の流れの説明図である。なお、
図7には、モータ軸AX1と第2収容部531とを径方向に結ぶように切った概略断面を示している。また、
図7においては、空気の流れを矢線Aで示している。
【0047】
図7に示すように、ロータ21は、上記のモータシャフト211と、上記のロータコア212と、上記のロータマグネット(図示せず)と、ファン213とを備える。ファンは、ロータコア212の軸方向端部に位置する。ロータコア212は、軸方向に貫通する貫通孔212aを有する。ファン213には、ロータコア212の貫通孔212aと繋がる少なくとも1つの通気孔213aが形成される。モータ20の駆動時において、ロータ21が回転すると、ロータ21の回転に伴う遠心力によって、貫通孔212a内の空気が通気孔213aを介してファン213外に流れる。これにより、ロータコア212およびコイルエンド222を冷却することができる。
【0048】
一方で、ファン213の通気孔213aから出た空気は、バスバ41やコイルなどの発熱する部材の近傍を通過して暖められる。暖められた空気は、第1収容部53において他よりも広がった空間である第2収容部531に流れることで流速が低下し、第2収容部531の内部に停留する。さらに、暖められた空気がモータハウジング50外部の空気などにより冷やされることで、モータハウジング50内部に結露が発生する場合がある。しかしながら、本実施形態では、第2収容部531に圧力調整機構54が設けられることにより、空気が第2収容部531からモータハウジング50外部へ逃げやすくなる。
【0049】
圧力調整機構54の周辺に停留している空気は、後から送り込まれる空気によって圧力調整機構54からモータハウジング50外部へ押し出される。これにより、暖められた空気が圧力調整機構54から排気されるようになり、換気効率が向上する。したがって、モータハウジング50内部に結露が発生することを抑制できる。
【0050】
次に、
図8および9を参照して第1実施形態に係る圧力調整機構54の配置について説明する。
図8および9は、第1実施形態に係る圧力調整機構54の配置の説明図である。なお、
図8には、モータハウジング50の軸方向一方側Iの斜め上方から見た状態を示している。また、
図9には、モータハウジング50の径方向から見た状態を示している。
【0051】
モータユニット10は、モータ20およびインバータ30を共通の冷媒となる流体(たとえば、水など)で冷却する冷却機構を備える。冷却機構は、たとえば、ラジエータから供給された冷媒を用いて、モータ20およびインバータ30を冷却する。
【0052】
図8に示すように、モータハウジング50は、ステータ22の周囲に、冷媒が流通可能な流路80を備える。本実施形態において、流路80は、ステータ22の周囲に沿って、周方向および軸方向に螺旋状に延びる流路である。流路80は、モータハウジング50の径方向外側に位置する側壁の内部に設けられる。ステータ22は、モータハウジング50の内部(すなわち、当該側壁)に、例えば、圧入などにより固定される。すなわち、当該側壁の内側面は、ステータ22と径方向に接触する。ステータ22の周囲を囲む流路80の内部に冷媒が流れることにより、ステータ22が冷却される。この場合、インバータハウジング60からホース等の流路を介して流れてきた冷媒は、流路80の入口81からモータハウジング50内部へ流入する。入口81から流入した冷媒は、流路80内を流れ、流路80の出口82からモータハウジング50の外部へ流出する。
【0053】
なお、流路80は、軸方向および周方向に延びるS字状の流路であってもよい。なお、本実施形態では、流路80は、モータハウジング50の側壁の内部に設けられる。しかしながら、モータハウジング50の側壁が、内筒部と外筒部とから構成される二重筒構造とされ、内筒部の外側面と外筒部の内側面との間に、流路80が構成されてもよい。
【0054】
流路80の一端部は、モータハウジング50の軸方向一方側Iに位置する。流路80の一端部は、たとえば、流路80の入口81となる。流路80の他端部は、モータハウジング50の軸方向他方側Tに位置する。流路80の他端部は、たとえば、流路80の出口82となる。径方向から見たときに、流路80の一端部は、流路80の他端部よりも、上下方向において下側に位置する。流路80の入口81は、流路80の出口82よりも上下方向において下側に位置する。入口81は、モータ軸AX1よりも上下方向における下側に位置する。本実施形態において、入口81の開口する向きは、出口82の開口する向きとは異なる。入口81は、径方向外側に向かって開口する。出口82は、上下方向における下側に向かって開口する。
【0055】
なお、流路80において、入口81は、出口82よりも上下方向において上側に位置してもよく、上下方向において同じ位置であってもよい。また、入口81の開口する向きは、出口82の開口する向きと、同じであってもよい。
【0056】
図8に示すように、圧力調整機構54は、流路80の入口81とモータ軸AX1の周方向に重なる。径方向から見て、圧力調整機構54は、入口81と、上下方向に並ぶ。冷媒が流入する入口81の周囲では、モータハウジング50の内外における温度差が大きくなりやすい。しかしながら、本実施形態では、圧力調整機構54が入口81と周方向に重なり、圧力調整機構54が温度差が生じやすい位置に配置される。そのため、湿気を逃がしやすくなり、換気効率が向上する。
【0057】
第2収容部531は、流路80の入口81とモータ軸AX1の周方向に重なる。径方向から見て、第2収容部531は、入口81と、上下方向に並ぶ。径方向から見て、第2収容部531は、入口81の上側に位置する。第2収容部531の少なくとも一部は、径方向から見て、流路80の一端部(入口81)と流路80の他端部(出口82)との間に位置する。これにより、モータユニット10が車両へ設置される場合において、作業者や組み立て装置など(以下、作業者等)が圧力調整機構54へのアクセスする際に、入口81および出口82が圧力調整機構54へのアクセスの妨げとなるのを抑えることができる。
【0058】
また、圧力調整機構54が冷媒の流路80の入口81とモータ軸AX1の周方向に重なることで、圧力調整機構54が温度差が生じやすい位置に配置されることとなるため、湿気を逃がしやすくなり、換気効率が向上する。
【0059】
また、第2収容部531と冷媒の流路80の入口81とがモータ軸AX1の周方向に重なることで、空間を有効活用することができ、モータユニット10の大型化を抑制することができる。
【0060】
また、入口81は、モータ軸AX1よりも上下方向における下側に位置する。上述のように、壁部52の下側の部位は、フランジ部502と、軸方向に対向する。すなわち、軸方向において、壁部52の下側の部位とフランジ部502との間には、空間が構成される。当該空間には、モータハウジング50の径方向外側の側壁(モータ室51を構成する側壁)に設けられる、後述する流路80の一端部(入口81)が位置する。すなわち、入口81が、モータハウジング50におけるデッドスペースとなる空間に配置される。これにより、入口81がモータハウジング50の外側面から出っ張ることを抑制することができ、デッドスペースとなる空間を有効活用することができるとともに、モータユニット10の大型化を抑制することができる。
【0061】
次に、
図10を参照して第1実施形態に係るモータハウジング50に形成される壁部55について説明する。
図10は、第1実施形態に係るモータハウジング50において圧力調整機構54を囲む壁部55を示す部分拡大図である。なお、
図10には、モータハウジング50の軸方向一方側から見た状態を示している。
【0062】
図10に示すように、モータハウジング50は、壁部55を備える。壁部55は、モータハウジング50の内側面から径方向内側へ突出する。壁部55は、第2収容部531の内周面から径方向内側へ突出する。壁部55は、圧力調整機構54の周囲の少なくとも一部を囲む。言い換えると、圧力調整機構54は、壁部55の少なくとも一部と、径方向および上下方向の少なくとも一つの方向において、重なる。本実施形態では、モータハウジング50は、複数(本実施形態では3つ)の壁部55を有する。本実施形態では、壁部55は、3つの壁部55a、55b、55cを有し、それぞれが圧力調整機構54の一部を囲む。圧力調整機構54の径方向内側に、圧力調整機構54に最も近い壁部55aが設けられ、圧力調整機構54の一部を囲むように延びる。壁部55aよりも内側に設けられる壁部55bが圧力調整機構54の一部を囲むように延びる。壁部55bよりも内側に設けられる(すなわち、圧力調整機構54から最も遠い位置に設けられる)壁部55cが圧力調整機構54の一部を囲むように延びる。壁部55は、軸方向から見たときに、各壁部55の少なくとも一部は、互い違いに配置される。軸方向から見て、各壁部55の少なくとも一部は、少なくとも径方向において互いに重なる。これにより、モータ室51内部に貯留する冷媒が、ロータ21(
図3参照)によって飛散したとしても、当該冷媒は、各壁部55に当たり、圧力調整機構54に冷媒や冷媒に含まれる混入物(コンタミネーション)が接触することを抑制することができる。すなわち、壁部55は、圧力調整機構54を保護することができる。
【0063】
なお、壁部55は、1つの連続する部位として形成され、圧力調整機構54を囲む構造であってもよい。壁部55は、本実施形態のように複数形成され、複数の壁部55が圧力調整機構54を囲んでもよい。この場合、一の壁部55が他の壁部55の少なくとも一部と上下方向に重なる構造(いわゆるラビリンス構造)であることが望ましい。また、壁部55は、軸方向から見て、直線状に延びるリブ形状であってもよく、一部が湾曲や屈曲などしている形状であってもよい。
【0064】
<第2実施形態>
次に、
図11および12を参照して第2実施形態に係るモータユニット10Aおよび駆動装置について説明する。
図11は、第2実施形態に係るモータユニット10Aの軸方向一方側Iから見た図である。
図12は、第2実施形態に係る圧力調整機構54Aの配置の説明図である。
【0065】
以下で説明する第2実施形態では、モータハウジング50およびインバータハウジング60を冷却する冷却機構(図示せず)の構造が、上記の第1実施形態における構造とは異なる。また、第2実施形態では、圧力調整機構54Aの構成および配置が、上記の第1実施形態における圧力調整機構54と異なる。
【0066】
第2実施形態では、圧力調整機構54Aおよび冷却機構が第1実施形態とは異なる構成であり、この他の構成については第1実施形態と同等の構成である。このため、以下の説明では、第1実施形態と同等または同一の構成には同一の符号を付し、また、第1実施形態と同等または同一の構成については説明を省略する場合がある。
【0067】
第2実施形態に係るモータユニット10Aにおいては、モータハウジング50内部およびインバータハウジング60内部に異なる種類の冷媒をそれぞれ流通させることにより、モータ20およびインバータ30をそれぞれ冷却することができる。インバータハウジング60には、例えば、不凍液などの水などの冷媒が流される。モータハウジング50の内部を流れる冷媒としては、例えば、比較的粘度の低いオートマチックトランスミッション用潤滑油(ATF:Automatic Transmission Fluid)と同等のオイルを用いることが好ましい。
【0068】
また、第2実施形態に係るモータユニット10Aにおいては、圧力調整機構54Aは、たとえば、ブリーザである。ブリーザは、モータハウジング50内部の圧力調整を行うことができる。圧力調整機構54Aは、第2収容部531とモータハウジング50の外部とを繋ぐ開口部532Aに、取り付けられる。開口部532Aは、第2収容部531とモータハウジング50の外部とを連通する貫通孔である。
【0069】
図11に示すように、第2実施形態に係るモータユニット10Aにおいては、モータ軸AX1、バスバ41および圧力調整機構54Aが径方向に並ぶ。圧力調整機構54Aは、モータ軸AX1よりも上方に位置するとともに、モータハウジング50の外周面50aよりも径方向内側に位置する。バスバ41が圧力調整機構54Aの少なくとも一部を軸方向に覆う。そのため、モータ室51A内部に冷却機構を備える場合に、バスバ41が圧力調整機構54Aを保護する壁となり、オイルなどの冷媒が圧力調整機構54Aに付着するのを抑制することができる。
【0070】
図12に示すように、モータハウジング50は、本体部501と、フランジ部502とを備える。本体部501は、上記の第1実施形態と同様、軸方向一方側Iに開口する筒状である。フランジ部502は、上記の第1実施形態と同様、本体部501の軸方向一方側Iの端部に設けられ、本体部501の径方向外側へ向けて延びる。フランジ部502の径方向外側の端部は、本体部501の外側面よりも径方向外側に突出する。開口部532Aは、フランジ部502を径方向に貫通する貫通孔である。開口部502は、フランジ部502の内側面および外側面にそれぞれ開口する。
【0071】
圧力調整機構54Aは、フランジ部502に設けられる。すなわち、圧力調整機構54Aは、フランジ部502に設けられた開口部502Aに設けられる。また、圧力調整機構54Aは、インバータハウジング60と軸方向に重なる。フランジ部502の軸方向一方側の端面は、インバータハウジング60の軸方向一方側の側面と軸方向に対向する。フランジ部502の軸方向一方側の端面とインバータハウジング60の軸方向一方側の側面との間には、空間が設けられる。圧力調整機構54Aは、フランジ部502の軸方向一方側の端面とインバータハウジング60の軸方向一方側の側面との間のスペースに位置する。そのため、圧力調整機構54Aを設置するためのスペースを別途確保する必要がなくなり、省スペース化が可能となる。
【0072】
なお、圧力調整機構54Aの上側の端部は、インバータハウジング60の上側に位置するカバー(図示省略)よりも、上下方向における下側に位置するのが望ましい。
【0073】
なお、実施形態に係るモータユニット10(10A)および駆動装置1は、たとえば、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)および電気自動車(EV)に利用することができる。
【0074】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0075】
なお、本技術は以下のような構成をとることが可能である。
(1) モータ軸を中心に回転可能なロータを有するモータと、
前記モータと電気的に接続されるインバータと、
前記モータおよび前記インバータを接続するバスバと、
前記モータおよび前記バスバが収容されるモータ室を有するモータハウジングと、
前記インバータが収容されるインバータ室を有するインバータハウジングと
を備え、
前記インバータ室の少なくとも一部は、前記モータ室と径方向および軸方向に重なり、
前記モータハウジングおよび前記インバータハウジングにおいて、前記モータ室と前記インバータ室とが軸方向に重なる部分には、前記モータ室および前記インバータ室を区画する壁部が設けられ、
前記モータ室および前記インバータ室は、前記壁部に形成された前記バスバが通過する連通孔を介して連通し、
前記モータハウジングは、
前記バスバが収容される第1収容部と、
前記第1収容部と前記モータハウジングの外部とを繋ぐ開口部と、
前記開口部に取り付けられる圧力調整機構と
を有する、
モータユニット。
(2) 前記圧力調整機構は、前記モータハウジングの外周面に位置し、軸方向から見て前記バスバと径方向に重なる、
(1)に記載のモータユニット。
(3) 前記モータおよび前記インバータを接続するコネクタ
を備え、
前記第1収容部は、軸方向一方側から軸方向他方側へ向けて凹む第2収容部を有し、
前記コネクタは、前記第2収容部を通過して前記インバータに接続される、
(2)に記載のモータユニット。
(4) 前記ロータは、
軸方向に貫通する貫通孔を有するロータコアと、
前記ロータコアの軸方向の端部に位置し、前記貫通孔と繋がる少なくとも1つの通気孔が形成されたファンと
を有する、
(2)または(3)に記載のモータユニット。
(5) 前記モータハウジングは、冷媒が流通可能な流路を有し、
前記圧力調整機構は、前記流路の入口と前記モータ軸の周方向に重なる、
(2)~(4)のいずれか一つに記載のモータユニット。
(6) 前記モータハウジングは、冷媒が流通可能な流路を有し、
前記第2収容部は、前記流路の入口と前記モータ軸の周方向に重なる、
(3)~(5)のいずれか一つに記載のモータユニット。
(7) 前記圧力調整機構は、径方向から見て、前記第2収容部を構成する壁の軸方向一方側に位置する、
(3)~(6)のいずれか一つに記載のモータユニット。
(8) 前記圧力調整機構は、径方向から見て、前記第2収容部を構成する壁の軸方向他方側に位置する、
(3)~(6)のいずれか一つに記載のモータユニット。
(9) 前記モータハウジングは、前記モータハウジングの内側面から径方向の内側へ突出し、前記圧力調整機構の周囲の少なくとも一部を囲む壁部を有する、
(2)~(8)のいずれか一つに記載のモータユニット。
(10) 前記モータハウジングは、冷媒が流通可能な流路を有し、
前記流路の一端部は、前記モータハウジングの軸方向一方側に位置し、
前記流路の他端部は、前記モータハウジングの軸方向他方側に位置し、
前記第2収容部の少なくとも一部は、径方向から見て、前記流路の一端部と前記流路の他端部との間に位置する、
(3)~(9)のいずれか一つに記載のモータユニット。
(11) 前記モータ軸、前記バスバおよび前記圧力調整機構は、径方向に並ぶ、
(1)に記載のモータユニット。
(12) 前記圧力調整機構は、前記モータ軸よりも上方に位置するとともに前記モータハウジングの外周面よりも径方向の内側に位置する、
(11)に記載のモータユニット。
(13) 前記モータハウジングは、
軸方向一方側に開口する筒状の本体部と、
前記本体部の軸方向一方側の端部に設けられ、前記本体部の径方向へ向けて延びるフランジ部と
を有し、
前記圧力調整機構は、前記フランジ部に設けられ、前記インバータハウジングと軸方向に重なる、
(11)または(12)に記載のモータユニット。
(14) (1)~(13)のいずれか一つに記載のモータユニットと、
複数のギヤを有するギヤ部と
を備える、
駆動装置。
【符号の説明】
【0076】
1 駆動装置
10 モータユニット
10A モータユニット
20 モータ
21 ロータ
30 インバータ
32 コネクタ
41 バスバ
50 モータハウジング
51 モータ室
51A モータ室
53 第1収容部
60 インバータハウジング
61 インバータ室
501 本体部
502 フランジ部
52 壁部
521 連通孔
531 第2収容部
532 開口部
532A 開口部
533 壁
54 圧力調整機構
54A 圧力調整機構
55 壁部
70 ギヤ部
80 流路
81 入口
AX1 モータ軸