IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オービックの特許一覧

特開2024-95458ログ照会装置、ログ照会方法、及びログ照会プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095458
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】ログ照会装置、ログ照会方法、及びログ照会プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240703BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212763
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蒲原 崇士
(72)【発明者】
【氏名】里 彰真
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】業務データに対する異常判定自動実行の実行ログを高精度に確認することが可能なログ照会装置を提供すること。
【解決手段】本実施の形態に係るログ照会装置は、ログ照会画面において、異常判定実行ログデータ及び異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログの明細画面を表示し、当該明細画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示するログ照会手段を備えている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、業務データに対する異常判定自動実行の処理結果のログを照会するログ照会装置であって、
前記制御部は、
異常判定自動実行1処理に関する処理状況のログであり、実行ID、実行日時、及び異常検知が正常に行われたか否かを示すステータスを含む異常判定実行ログデータと、
異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定単位の処理状況のログであり、実行明細ID、実行ID、実行した定義である処理区分、ステータス、スケジュール定義ID、及び異常判定定義IDを含む異常判定実行ログ明細データと、
異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定のそれぞれに紐づく内訳処理単位のログであり、ログID、ステータス、処理内容を示すメッセージ、実行した定義ID及びエラー時のエラー原因メッセージを保持する詳細、ログを更新する際に処理していた定義情報を保持するログ更新元、実行明細ID、更新日時を含む異常判定ログデータと、
にアクセス可能に構成されており、
ログ照会画面において、前記異常判定実行ログデータ及び前記異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログの明細画面を表示し、当該明細画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、前記異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示するログ照会手段を備えたことを特徴とするログ照会装置。
【請求項2】
前記ログ照会手段は、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示する際には、実行日時を表示すると共に、実行日時の降順で表示することを特徴とする請求項1に記載のログ照会装置。
【請求項3】
前記ログ照会手段は、前記明細画面では、選択された実行ログで行われる処理をグループ化して表示することを特徴とする請求項1に記載のログ照会装置。
【請求項4】
前記ログ照会手段は、前記明細画面の処理内訳でオペレータにより選択された処理について、前記異常判定実行ログ明細データの異常判定定義ID及び前記異常判定ログデータのログ更新元に紐づく異常値定義の設定画面を起動することを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載のログ照会装置。
【請求項5】
制御部を備えた情報処理装置で実行されるログ照会方法であって、
前記制御部は、
異常判定自動実行1処理に関する処理状況のログであり、実行ID、実行日時、及び異常検知が正常に行われたか否かを示すステータスを含む異常判定実行ログデータと、
異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定単位の処理状況のログであり、実行明細ID、実行ID、実行した定義である処理区分、ステータス、スケジュール定義ID、及び異常判定定義IDを含む異常判定実行ログ明細データと、
異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定のそれぞれに紐づく内訳処理単位のログであり、ログID、ステータス、処理内容を示すメッセージ、実行した定義ID及びエラー時のエラー原因メッセージを保持する詳細、ログを更新する際に処理していた定義情報を保持するログ更新元、実行明細ID、及び更新日時を含む異常判定ログデータと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
ログ照会画面において、前記異常判定実行ログデータ及び前記異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログの明細画面を表示し、当該明細画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、前記異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示するログ照会工程を含むことを特徴とするログ照会方法。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置が実行するためのログ照会プログラムであって、
前記制御部は、
異常判定自動実行1処理に関する処理状況のログであり、実行ID、実行日時、及び異常検知が正常に行われたか否かを示すステータスを含む異常判定実行ログデータと、
異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定単位の処理状況のログであり、実行明細ID、実行ID、実行した定義である処理区分、ステータス、スケジュール定義ID、及び異常判定定義IDを含む異常判定実行ログ明細データと、
異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定のそれぞれに紐づく内訳処理単位のログであり、ログID、ステータス、処理内容を示すメッセージ、実行した定義ID及びエラー時のエラー原因メッセージを保持する詳細、ログを更新する際に処理していた定義情報を保持するログ更新元、実行明細ID、更新日時を含む異常判定ログデータと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
ログ照会画面において、前記異常判定実行ログデータ及び前記異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログの明細画面を表示し、当該明細画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、前記異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示するログ照会工程を実行させるためのログ照会プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ログ照会装置、ログ照会方法、及びログ照会プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、会計・補助簿といった業務データに対して不正が行われるケースが増加傾向にあり、業務データ上の異常を自動判定するシステムがある。システムによる自動処理のため、正常に処理されたかどうかのチェックができることが重要となる。従来、ログ照会システムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-062243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、業務データに対する異常判定自動実行の実行ログを高精度に確認することに関して何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、業務データに対する異常判定自動実行の実行ログを高精度に確認することが可能なログ照会装置、ログ照会方法、及びログ照会プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備え、業務データに対する異常判定自動実行の処理結果のログを照会するログ照会装置であって、前記制御部は、異常判定自動実行1処理に関する処理状況のログであり、実行ID、実行日時、及び異常検知が正常に行われたか否かを示すステータスを含む異常判定実行ログデータと、
異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定単位の処理状況のログであり、実行明細ID、実行ID、実行した定義である処理区分、ステータス、スケジュール定義ID、及び異常判定定義IDを含む異常判定実行ログ明細データと、異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定のそれぞれに紐づく内訳処理単位のログであり、ログID、ステータス、処理内容を示すメッセージ、実行した定義ID及びエラー時のエラー原因メッセージを保持する詳細、ログを更新する際に処理していた定義情報を保持するログ更新元、実行明細ID、更新日時を含む異常判定ログデータと、にアクセス可能に構成されており、ログ照会画面において、前記異常判定実行ログデータ及び前記異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログの明細画面を表示し、当該明細画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、前記異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示するログ照会手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記ログ照会手段は、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示する際には、実行日時を表示すると共に、実行日時の降順で表示することにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記ログ照会手段は、前記明細画面では、選択された実行ログで行われる処理をグループ化して表示することにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記ログ照会手段は、前記明細画面の処理内訳でオペレータにより選択された処理について、前記異常判定実行ログ明細データの異常判定定義ID及び前記異常判定ログデータのログ更新元に紐づく異常値定義の設定画面を起動することにしてもよい。
【0010】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行されるログ照会方法であって、前記制御部は、異常判定自動実行1処理に関する処理状況のログであり、実行ID、実行日時、及び異常検知が正常に行われたか否かを示すステータスを含む異常判定実行ログデータと、異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定単位の処理状況のログであり、実行明細ID、実行ID、実行した定義である処理区分、ステータス、スケジュール定義ID、及び異常判定定義IDを含む異常判定実行ログ明細データと、異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定のそれぞれに紐づく内訳処理単位のログであり、ログID、ステータス、処理内容を示すメッセージ、実行した定義ID及びエラー時のエラー原因メッセージを保持する詳細、ログを更新する際に処理していた定義情報を保持するログ更新元、実行明細ID、及び更新日時を含む異常判定ログデータと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、ログ照会画面において、前記異常判定実行ログデータ及び前記異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログの明細画面を表示し、当該明細画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、前記異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示するログ照会工程を含むことを特徴とする。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行するためのログ照会プログラムであって、前記制御部は、異常判定自動実行1処理に関する処理状況のログであり、実行ID、実行日時、及び異常検知が正常に行われたか否かを示すステータスを含む異常判定実行ログデータと、異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定単位の処理状況のログであり、実行明細ID、実行ID、実行した定義である処理区分、ステータス、スケジュール定義ID、及び異常判定定義IDを含む異常判定実行ログ明細データと、異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定のそれぞれに紐づく内訳処理単位のログであり、ログID、ステータス、処理内容を示すメッセージ、実行した定義ID及びエラー時のエラー原因メッセージを保持する詳細、ログを更新する際に処理していた定義情報を保持するログ更新元、実行明細ID、更新日時を含む異常判定ログデータと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において、ログ照会画面において、前記異常判定実行ログデータ及び前記異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログの明細画面を表示し、当該明細画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、前記異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示するログ照会工程を実行させるためのログ照会プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、業務データに対する異常判定自動実行の実行ログを高精度に確認することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の課題(1)を説明するための図である。
図2図2は、本発明の課題(2)を説明するための図である。
図3図3は、本発明の課題(3)を説明するための図である。
図4図4は、本発明の課題(4)を説明するための図である。
図5図5は、本実施の形態に係るログ照会装置の構成の一例を示すブロック図である。
図6図6は、異常判定定義マスタの構成例を示す図である。
図7図7は、データ取得定義マスタの構成例を示す図である。
図8図8は、スケジュール判定定義マスタの構成例を示す図である。
図9図9は、スケジュール判定定義マッピングマスタの構成例を示す図である。
図10図10は、異常判定実行ログデータの構成例を示す図である。
図11図11は、異常判定実行ログ明細データの構成例を示す図である。
図12図12は、異常判定ログデータの構成例を示す図である。
図13図13は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図14A図14Aは、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図14B図14Bは、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図14C図14Cは、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図15図15は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図16図16は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図17図17は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図18図18は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図19A図19Aは、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図19B図19Bは、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図19C図19Cは、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図20図20は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図21図21は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図22図22は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図23図23は、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図24A図24Aは、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図24B図24Bは、本実施形態に係るログ照会装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
本発明の概要を、背景、課題・施策の順に説明する。
【0016】
(1-1.背景)
近年、会計・補助簿といった業務データに対して不正が行われるケースが増加傾向にある。これに対応すべく業務データ上の異常を自動判定するシステムが求められている。膨大なデータの中から異常を確認する必要があるので、人の手での確認が困難、システムの精度が頼りとなる。正常に・想定通りに自動判定するシステムが必要なため、実行結果を詳細追跡できることが望ましい。そこで本発明では、これに対応すべく、実行ログを細かく確認できる機能を搭載した。
【0017】
(1-2.課題・施策)
図1図4を参照して、本発明の課題(1)~(4)、それに対する施策を説明する。図1図4は、本発明の課題(1)~(4)とそれに対する施策、その機能概要を説明するための図である。
【0018】
(1)課題(1)
異常判定が正常に行われていない場合に、エラーの原因を特定するまでに時間がかかるという課題がある。具体的には、異常判定処理の途中でエラーが発生していた場合に、異常の判定結果がデータに落ちないため、すぐに気づけない、どこでエラーが出ているか確認が必要なため、確認漏れのリスクや時間がかかる、異常判定の際に内部的な計算が必要な場合、人の手で再度計算が必要であり、計算ミス・考慮漏れのリスクがある。
【0019】
これに対する施策として、本発明では、異常判定の実行ログを可視化した。具体的には、1画面で処理の細かい単位で正常に処理が完了できているか確認可能とし、また、エラーが発生している異常判定処理のみのデータを抽出して確認可能とした。
【0020】
これにより、素早くエラーが出ていないか等の処理状況を把握でき、細かな処理単位でエラーが出ているかの把握が可能となる。
【0021】
(2)課題(2)
想定しているタイミングで予定通りの異常判定が行われたか、想定外のタイミングで異常判定が行われていないかの確認が困難であるという課題がある。具体的には、実行されるはずの異常判定が行われなかった場合は、異常の判定結果がデータに落ちないため、すぐに気づけない、人の手で実行ログデータを辿る必要がある、確認漏れや確認コストがかかる。実行されないはずの異常判定が行われていた場合は、そもそも実行されない設定となっているか定義の確認といった、確認の手間がかかる、意図的に人の手で、異常が出ない日の実行として定義の変更が行われていた場合に、気づくための手段は定義の確認のみとなるため、気づくことが困難である。
【0022】
これに対する施策として、本発明は、異常判定実行処理毎の実行日付を可視化した。具体的には、実行日付の降順で異常判定実行ログを出力することで、処理の実行漏れがないか確認を可能とした。
【0023】
これにより、実行される日付・時間で処理が実行されていなかった場合に気づくことができ、また、想定外のタイミングで異常判定が実行されていた場合に気づくことができる。
【0024】
(3)課題(3)
想定する順番で異常判定が行われたか確認が困難であるという課題がある。具体的には、事前に設定した異常判定の順番で判定が行われているかのチェックについて、異常判定の際にデータ加工処理が挟まれている場合に想定通りに処理が行われているか人の手で計算・チェックが必要である、人の手で実行ログデータを辿る必要がある、確認漏れや確認コストがかかる。
【0025】
これに対する施策として、本発明は、1つの自動実行で行われる処理をグループにして可視化した。具体的には、1処理内で想定している異常判定が正常に行われているか、まとめて確認を可能とした。
【0026】
これにより、異常値定義マスタメンテで登録した定義の順番で、正常に処理が行われているか確認が可能となる。具体的には、1処理で複数の異常判定を実行する際、想定していた定義が一部漏れて実行されていた場合に気づくことができ、また、想定に無い定義が実行されていた場合に気づくことができる。
【0027】
(4)課題(4)
異常判定を行う定義に問題があった場合に、実行ログとマスタメンテの設定値を比較して問題部分を確認・修正する必要があるという課題がある。具体的には、下記の手順が必要となる。1.実行ログの確認、2.異常値定義マスタメンテを起動、3.問題となっている異常判定の定義を表示、4.実行ログと比較して問題となっている部分を確認・修正。
【0028】
このため、複数画面の比較確認が必要、人の手で確認作業となるため、確認ミスのリスクがあり、時間がかかる。
【0029】
これに対する施策として、本発明は、実行ログを確認している画面から、問題となっている定義を表示した異常値定義マスタメンテへ画面遷移を可能とした。問題となっているログと紐づく定義を修正できる画面へ、すぐに遷移して修正を可能とした。
【0030】
これにより、問題の確認と修正を迅速化することができる。画面遷移はあるものの、基本1画面内で処理が完了するため、視点の行き来が少なく済む(確認ミス予防)。
【0031】
本発明のログ照会装置は、全業種・全業界に適用可能である。
【0032】
[2.構成]
図5を参照して、本実施形態に係るログ照会装置100の構成の一例について説明する。図5は、ログ照会装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0033】
ログ照会装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、ログ照会装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0034】
ログ照会装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。ログ照会装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0035】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、ログ照会装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、ログ照会装置100と、サーバ200、業務システム400とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。業務システム400は、ネットワーク300を介して、ログ照会装置100とデータ通信可能に構成されている。業務システム400は、原価データ、製造データ、受注データ、発注データ、仕入データ、売上データ、仕訳データ等の各種の業務データを生成する。ログ照会装置100の異常検知部102bは、この業務データの自動異常検知(判定)を実行する。
【0036】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及び、マイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112又はマウス112として記載する場合がある。また、モニタ114に情報を表示して、ユーザが入力装置112を操作すること等を、「UIを介したユーザ操作」と記載する場合がある。
【0037】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0038】
記憶部106は、異常判定定義マスタ106a、データ取得定義マスタ106b、スケジュール判定定義マスタ106c、スケジュール判定定義マッピングマスタ106d、他のマスタ106e、異常判定実行ログデータ、異常判定実行ログ明細データ、異常判定ログデータ等を格納する。図6は、異常判定定義マスタ106aの構成例を示す図である。図7は、データ取得定義マスタ106bの構成例を示す図である。図8は、スケジュール判定定義マスタ106cの構成例を示す図である。図9は、スケジュール判定定義マッピングマスタ106dの構成例を示す図である。図10は、異常判定実行ログデータの構成例を示す図である。図11は、異常判定実行ログ明細データの構成例を示す図である。図12は、異常判定ログデータの構成例を示す図である。
【0039】
異常判定定義マスタ106aは、異常判定定義を設定したマスタであり、業務データ上の異常判定の定義を管理するためのものである。異常判定定義マスタ106aは、図6に示すように、異常判定定義ID、異常判定定義名、データ取得定義ID、前処理定義ID、集計条件ID、変化点定義ID、使用アルゴリズム・パラメータ・抽出条件定義ID、及び異常度ランク定義ID等を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。
同図に示す例では、1行目は、異常判定定義ID「JD001」、異常判定定義名「在庫回転アラート」、データ取得定義ID「JDS01」となっている。
【0040】
データ取得定義マスタ106bは、データ取得定義を設定したマスタであり、異常判定定義マスタ106aのデータ取得定義IDの詳細データを管理するためのものである。異常判定の際に使用するデータを取得する定義を管理するためのものである。データ取得定義マスタ106bは、図7に示すように、データ取得定義ID、データ取得定義名、及びデータ取得用ストアド名等を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。同図に示す例では、1行目は、データ取得定義ID「JDS01」、データ取得定義名「商品別在庫回転率データ取得」、データ取得用ストアド名「pr_」となっている。
【0041】
スケジュール判定定義マスタ106cは、スケジュール判定定義を設定したマスタであり、業務データ上の異常判定の定義を実行するタイミングを管理するためのものである。スケジュール判定定義マスタ106cは、図8に示すように、スケジュール定義ID、スケジュール定義名、及び実行タイミング等を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。同図に示す例では、1行目は、スケジュール定義ID「SC001」、スケジュール定義名「在庫系異常判定実行スケジュール」、実行タイミング「月初5営業日目」となっている。
【0042】
スケジュール判定定義マッピングマスタ106dは、異常判定定義とスケジュール判定定義との紐付を管理するためのマスタである。スケジュール判定定義マッピングマスタ106dは、図9に示すように、スケジュール定義IDと異常判定定義IDを関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。同図に示す例では、1行目は、スケジュール定義ID「SC001」、異常判定定義ID「JD001」となっている。
【0043】
他のマスタ106eは、前処理定義を設定した前処理定義マスタ、集計定義を設定した集計定義マスタ、変化点定義を設定した変化点定義マスタ、使用アルゴリズム・パラメータ・抽出条件定義を設定した使用アルゴリズム・パラメータ・抽出条件定義マスタ、異常度ランク定義を設定した異常度ランク定義マスタ、メッセージ定義を規定したメッセージ定義マスタ、結果テーブル定義を設定した結果テーブル定義マスタ等である。
【0044】
異常判定実行ログデータは、異常判定の自動実行1処理に関する処理状況ログのデータを管理するためのデータである。異常判定実行ログデータは、図10に示すように、実行ID、実行日時、及びステータスを含んでいてもよい。同図に示す例では、1行目は、実行ID「EX001」、実行日時「2022/5/5 23:00:00」、ステータス「異常判定実行完了」となっている。
【0045】
異常判定実行ログ明細データは、異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定単位の処理状況ログのデータを管理するためのデータである。異常判定実行ログ明細データは、図11に示すように、実行明細ID、実行ID、処理区分、ステータス、スケジュール定義ID、及び異常判定定義IDを含んでいてもよい。「処理区分」は、実行した定義の区分(異常値判定の定義を実行orスケジュール判定の定義を実行)である。「スケジュール定義ID」は、スケジュール判定定義マスタ106cのKey項目であり、ログとスケジュール判定定義マスタ106cのデータを紐づける。「異常判定定義ID」は、異常判定定義マスタ106aのキー項目であり、ログと異常判定定義マスタ106aのデータを紐づける。同図に示す例では、1行目は、実行明細ID「EXD001」、実行ID「EX001」、処理区分「スケジュール判定」、ステータス「実行完了」、スケジュール定義ID「SC001」となっている。
【0046】
異常判定ログデータは、異常判定の自動実行1処理内で行われる、異常判定・スケジュール判定のそれぞれに紐づく、内訳処理単位の実行ログデータを管理するためのデータである。異常判定ログデータは、図12に示すように、ログID、ステータス、メッセージ、詳細、ログ更新元、実行明細ID、更新日時を含んでいてもよい。「ログID」は、ログの識別番号である。「詳細」は、処理の詳細をメッセージ化した情報を保持(実行した定義IDやエラー時のエラー原因メッセージを保持)するためのものである。「ログ更新元」は、ログを更新する際に処理していた定義情報を保持、エラーの場合はエラーが出た定義の情報を保持するためのものである。
【0047】
制御部102は、ログ照会装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0048】
制御部102は、記憶部106に格納されている、異常判定定義マスタ106a、データ取得定義マスタ106b、スケジュール判定定義マスタ106c、スケジュール判定定義マッピングマスタ106d、他のマスタ106e、異常判定実行ログデータ、異常判定実行ログ明細データ、異常判定ログデータ等にアクセス可能に構成されている。なお、これらのマスタ及びデータは、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0049】
制御部102は、機能概念的に、マスタメンテ部102aと、異常検知部102bと、ログ照会部102cと、画面表示制御部102dと、を備えている。
【0050】
マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作等に応じて、異常判定定義マスタ106a、データ取得定義マスタ106b、スケジュール判定定義マスタ106c、スケジュール判定定義マッピングマスタ106d、他のマスタ106e等に対して、定義(データ)を設定する。
【0051】
異常検知部102bは、異常判定定義マスタ106a、データ取得定義マスタ106b、スケジュール判定定義マスタ106c、スケジュール判定定義マッピングマスタ106d、他のマスタ106e等の定義に従って、業務システム400で生成される各種業務データの自動異常検出を行いその処理結果を、異常判定実行ログデータ、異常判定実行ログ明細データ、及び異常判定ログデータとして記憶部106に登録する。
【0052】
ログ照会部102cは、モニタ114に表示されるログビューア(一覧)画面(ログ照会画面)において、異常判定実行ログデータ及び異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログのログビューア(明細)画面(明細画面)を表示し、当該ログビューア(明細)画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示する。
【0053】
また、ログ照会部102cは、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示する際には、実行日時を表示すると共に、実行日時の降順で表示することにしてもよい。
【0054】
また、ログ照会部102cは、ログビューア(明細)画面では、選択された実行ログで行われる処理をグループ化して表示することにしてもよい。
【0055】
また、ログ照会部102cは、ログビューア(明細)画面の処理内訳でオペレータにより選択された処理について、異常判定実行ログ明細データの異常判定定義ID及び異常判定ログデータのログ更新元に紐づく異常値定義の設定画面(マスタメンテ画面)を起動することにしてもよい。
【0056】
画面表示制御部102dは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、ログ一覧画面、ログ明細画面等)の表示及びその入力を制御する。
【0057】
[3.具体例]
図13図24Bを参照して、本実施の形態におけるログ照会装置100の制御部102の処理の具体例について説明する。図13図24Bは、本実施の形態におけるログ照会装置100の制御部102の処理の具体例について説明するための図である。
【0058】
(3-1.自動異常検知)
図13図16を参照して、異常検知部102bで実行される自動異常検知を説明する。
【0059】
図13は、異常検知部102bが使用する定義の一覧を示す図である。スケジュール定義は、異常の判定をいつ・どのような条件の時に実行するかを定義である。データ取得定義は、異常の判定を行う対象データの取得方法に関する定義である。前処理定義は、異常判定前に必ず行うデータ加工の定義(例:データがない数値項目には0固定で埋め込み)である。集計定義は、異常判定前に必ず行うデータ集計の定義(例:事業所別の売上金額を小計として集計する)である。変化点定義は、異常の判定を行う対象データの、時系列軸における変化を確認する方法の定義である。
【0060】
使用アルゴリズム・パラメータ・抽出条件定義は、異常の判定方法と異常の判定を行った後のデータに対して、異常の閾値を別途行う定義(例:過去の売上と比較して異常に高い売上に対して、1000円以上のもののみを対象にする)である。異常度ランク定義は、異常の判定を行った後のデータに対する異常度(会社への影響度)の設定を行う定義である。メッセージ定義は、異常の判定を行った後のデータを説明するために、どのようなメッセージ文とするかの定義である。結果テーブル定義は、異常の判定を行った後のデータを蓄積させるテーブルの定義である。
【0061】
図14A図14Cは、異常検知部102bで実行される自動異常判定の処理フローを示す図であり、使用する定義と、異常判定実行ログデータ、異常判定実行ログ明細データ、及び異常判定ログデータの変遷を併せて記載している。
【0062】
図14A図14Cにおいて、まず、ステップS1において、異常判定の処理を開始すると、実行する異常判定の定義を取得する。ステップS2において、データ取得定義に基づいて、判定に使用するデータを取得する。
【0063】
ステップS3において、前処理定義及び集計条件に基づいて、欠損補間及び標準化等の前処理やデータの集計を行う。ステップS4において、変化点定義に基づいて、時系列データの変化点を検出する。
【0064】
ステップS5において、使用アルゴリズム・パラメータ・抽出条件定義、異常度ランク定義に基づいて、統計的に算出した閾値又は任意に指定した閾値に基づいて、異常検知を実行する。この際、異常の度合いに応じたランク付けも行う。
【0065】
ステップS6において、メッセージ定義及び結果テーブル定義に基づいて、判定結果の更新を行い、加えて、補足となる情報も更新する。そして、ステップS7において、処理を終了する。
【0066】
つぎに、図15及び図16を参照して、処理フロー上でエラーが起きる想定パターンを説明する。様々なパターンが考えられるが想定されるパターンの一例を説明する。想定されるパターンとしては、例えば、(1)使用想定のテーブル(マスタ)の構造が意図しないところで変更された、(2)使用想定のデータ取得条件が意図しないところで変更された等がある。
【0067】
(1)図15を参照して、異常判定定義・スケジュール定義で使用するテーブルの形式が、定義設定時と判定実行時で変更されたしまったパターンを説明する。例えば、何らかの理由により外部からのバッチ処理等でテーブルの構造が変更されてしまうと、定義と実際のテーブルの整合性が取れない場合にエラーが発生する。
【0068】
(2)図16を参照して、異常判定実行時に使用するデータ取得の引数や戻り値が、定義設定時と判定実行時で変更されてしまったパターンを説明する。例えば、何らかの理由により外部からのバッチ処理等で引数・戻り値を操作して構造が変更されてしまうと、定義と実際の引数・戻り値の整合性が取れない場合にエラーが発生する。
【0069】
(3-2.ログ照会)
図17図24Bを参照して、ログ照会部102により実行されるログ照会を詳細に説明する。図17を参照して、ログビューア(一覧)画面(ログ初期画面)を説明する。ログビューア(一覧)画面では、異常検知部102bの異常判定自動実行における1処理を1明細として、実行ログを一覧で表示する。
【0070】
図17は、ログビューア(一覧)画面50の表示例を示す図である。同図では、異常判定実行ログデータ、異常判定実行ログ明細データ、異常判定定義マスタ106a、スケジュール判定定義マスタ106cのどの列を参照してデータを抽出しているかを示している。
【0071】
ログビューア(一覧)画面50は、抽出条件指定領域51と、ログ一覧表示領域52と、を備えている。抽出条件指定領域51は、実行日、異常判定定義名、異常判定スケジュール定義名の抽出条件入力欄と、表示ボタンと、を備えている。
【0072】
抽出条件を指定して表示ボタンを押すと、抽出条件に該当する実行ログが異常判定実行ログデータ及び異常判定実行ログ明細データが抽出されてログ一覧表示領域52に表示される。実行ログは、異常判定自動実行における1処理(異常判定実行ログデータの実行ID単位毎)を1明細として、ログ一覧表示領域52に表示される。抽出条件を指定しない場合は、全実行ログが表示される。図17に示す例では、抽出条件を指定しない場合を示している。
【0073】
「実行日」を指定した場合は、異常判定実行ログデータの実行日時が該当するレコードが抽出される。「異常判定定義名」を指定した場合は、異常判定定義マスタ106aから指定される異常判定定義名の異常判定定義IDが取得され、異常判定実行ログ明細データから取得した異常判定定義IDとなっているレコードが抽出される。「異常判定スケジュール定義名」を指定した場合は、スケジュール判定定義マスタ106cから指定されるスケジュール定義名のスケジュール定義IDが取得され、異常判定実行ログ明細データから取得したスケジュール定義IDとなっているレコードが抽出される。
【0074】
ログ一覧表示領域52の表示は、切り替えボタン(全てを表示、エラーを表示、正常を表示)で切り換え可能になっている。ログ一覧表示領域52において、1明細には、左側に、正常に終了したことを示す正常系アイコン又はエラーが発生したことを示すエラー系アイコンが表示され、1行目に、異常判定実行ログデータのステータス及び実行時間が表示され、2行目に、異常判定実行ログ明細データの異常判定定義ID又はスケジュール定義IDに紐づく異常判定定義マスタ106a又はスケジュール判定定義マスタ106cの異常判定定義名又はスケジュール定義名(実行された定義)が表示される。
【0075】
実行ログの明細の並び順は、異常判定実行ログデータの実行日時を基準として降順でソートしたものを出力する。また、実行ログの明細を画面に出力する際に、実行IDをキーとして、異常判定実行ログ明細データの実行明細IDを昇順でソートし、その異常判定定義ID又はスケジュール定義IDの異常判定定義名又はスケジュール定義名(実行された定義)を異常判定定義マスタ106a又はスケジュール判定定義マスタ106cから取得して、「→」を間に付与しながらつなげて1行情報として出力する。
【0076】
図18は、画面上の実行ログ毎のアイコンを説明するための図である。異常判定実行ログデータのステータスの設定値に応じたアイコンを出力する。図18(A)は、異常判定実行ログデータの例、図18(B)は、アイコンの種類を説明するための図である。図18(B)において、ステータスが正常の場合は正常系アイコンを使用する。ステータスがエラーの場合はエラー系アイコンを使用する。
【0077】
それ以外に、判定処理を実行している最中のステータスの場合は、実行中アイコンを使用する。処理が正常終了かエラー終了となるまではこの実行中アイコンを使用する。また、判定処理を実行する直前のステータスの場合は、未実行アイコンを使用する。具体的な処理を開始する前にログを作成する段階ではこの未実行アイコンを使用する。
【0078】
図19A及び図19Bを参照して、ログビューア(明細)画面を説明する。図19A及び図19Bにおいて、(A)は、ログビューア(一覧)画面、(B)は、ログビューア(明細)画面を示している。また、同図では、異常判定実行ログデータ、異常判定実行ログ明細データ、異常判定ログデータのどの列を参照して(キーとして)データを抽出しているかを示している。
【0079】
(A)に示すログビューア(一覧)画面50のログ一覧表示領域52の実行ログの明細をクリックすると、(B)に示すような、対応するログビューア(明細)画面60が表示される。ログビューア(明細)画面は、実行された定義の情報が表示されるヘッダ項目及び実行された定義が持つ詳細な処理毎の情報を表示する処理内訳(内訳項目)が表示される明細領域61と、処理内訳のログの詳細が表示されるログ詳細領域62と、を備えている。
【0080】
ログ一覧表示領域52の実行ログの明細をクリックすると、対応する異常判定実行ログデータの実行IDをキーとして、異常判定実行ログ詳細データの実行明細IDを取得し、
取得した実行明細IDをキーとして、異常判定ログデータのステータス、メッセージ、詳細を取得して、明細領域61に表示する。ヘッダ項目には、実行された定義と、取得された詳細の定義IDが表示される。処理内訳には、取得したステータスに応じたアイコンと、取得したメッセージ(処理内容)が表示される。詳細を後述するが、処理内訳のログをクリックすることで、ログ詳細領域62にそのログの詳細が表示される。
【0081】
図20は、明細領域61の表示項目を説明するための図である。明細領域には、実行された定義の情報が表示されるヘッダ項目と、実行された定義が持つ詳細な処理毎の情報を表示する内訳項目(処理内訳)が表示される。ヘッダ項目をクリックすることで、画面上の表示をヘッダ項目のみにすることが可能となっている。再度、ヘッダ項目をクリックすることで内訳項目を表示することが可能である。
【0082】
図21は、画面上の実行定義ログ毎に表示するアイコンを説明するための図である。明細領域61のヘッダ項目には、実行ログの定義毎にアイコンが表示される。ヘッダ項目には、2種類のアイコンを表示する。異常判定実行ログ明細データの処理区分が「スケジュール判定」の場合は、スケジュール定義の(1)スケジュール定義アイコンを表示し、異常判定実行ログ明細データの処理区分が「異常値判定」の場合は、異常判定を行う定義の(2)異常判定定義アイコンを表示する。
【0083】
図22は、明細領域61に表示されるアイコンを説明するための図である。明細領域61には、表示する定義が正常に処理を完了したかどうかの処理のステータスを表すアイコンが表示される。(1)処理が正常に終了した場合は、正常系アイコンを表示し、(2)処理がエラー終了の場合は、エラー系アイコンを表示する(ログビューア(一覧)画面のログ一覧表示領域52で使用するアイコンと同様である)。
【0084】
異常判定実行ログ明細データのステータスに応じて、ヘッダ項目の定義のアイコンの右上に正常系アイコン又はエラー系アイコンを表示する。また、異常判定ログデータのステータスに応じて、内訳項目の処理(メッセージ)毎に正常系アイコン又はエラー系アイコンを表示する。
【0085】
図23は、ログ詳細領域62に表示する項目を説明するための図である。明細領域61の処理内訳のログをクリックすることで、ログ詳細領域62にそのログの詳細が表示される。ログ詳細領域62は、ログID、ログ日時、ログメッセージ、ログの詳細情報、ログ更新元の項目が表示される。具体的には、クリックされたログの処理(メッセージ)をキーとして、異常判定ログデータのレコードを抽出して、ログ詳細領域62に、ログID、ログ日時、ログメッセージ、ログの詳細情報、ログ更新元のデータを表示する。
【0086】
図24A及び図24Bを参照して、異常判定ログデータにある各処理(メッセージ)と紐づく異常判定定義を参照する機能を説明する。ログの明細は異常判定定義内の各処理定義単位で作成する。明細領域61のログの処理内訳にあるアイコンをクリックすることで、異常値定義マスタメンテを起動して、ログに紐づく処理定義の設定画面(マスタメンテ画面)を起動する。この処理定義の設定画面において、定義を修正することができる。
【0087】
図24A及び図24Bにおいて、(A)は、ログビューア(明細)画面60の明細領域61の表示例、(B)は、異常値定義マスタメンテのデータ取得定義設定画面の表示例、(C)は、データ取得用ストアド(pr_UriageNebikiKingaku_select)の中身を示す図、(D)は、ログビューア(明細)画面60のログ詳細領域62の表示例を示す図である。また、同図では、異常判定実行ログ明細データ、異常判定ログデータのどの列を参照して(キーとして)、ログに紐づく処理定義の設定画面を起動しているかを示している。
【0088】
(A)において、明細領域61の処理内訳には、異常値定義マスタメンテで設定する処理定義に紐づくログ明細について、エラーが発生した場合に右側にマスタメンテ遷移用アイコンが表示される。
【0089】
対象の処理について、マスタメンテ遷移用アイコンをクリックすると、異常判定実行ログ明細データの対応する異常判定定義ID及び異常判定ログデータの対応するログ更新元をキーとして、(B)に示すように、異常値定義マスタメンテの対象の定義の設定画面に画面遷移する。同図に示す例では、処理内訳でデータ取得がクリックされた場合を示しており、異常値定義マスタメンテのデータ取得定義の設定画面が表示される。同図に示す例では、データ取得定義IDとデータ取得定義名が表示されている。このデータ取得定義の設定画面でデータを修正することで、データ取得定義(データ取得定義マスタ106b)を修正することができる。
【0090】
また、同図に示す例では、(D)に示すように、ログ詳細領域62の詳細で、「参照するテーブルが存在しません」と表示されているので、(C)に示すように、データ取得定義IDに紐づくストアド名からデータ取得ストアドの中身を確認して、存在しないテーブルが設定されているかを確認することができる。この場合、テーブルの中身が変更されたことがエラーの原因と考えられる。なお、処理内訳で、例えば、「前処理」がクリックされた場合は、前処理定義の設定画面が表示されて、前処理定義(前処理定義マスタ)を修正することができ、また、「集計」がクリックされた場合、集計定義の設定画面が表示され、集計定義(集計定義マスタ)を修正することができる。他も同様である。
【0091】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ログ照会画面において、異常判定実行ログデータ及び異常判定実行ログ明細データを参照して、異常検知自動実行の1処理を1明細として、実行ログの一覧をログ一覧表示領域に表示し、当該ログ一覧表示領域でオペレータにより選択された実行ログの明細画面を表示し、当該明細画面では、実行IDに紐づく実行明細IDをキーとして、異常判定ログデータからデータを抽出して、処理内訳とそのステータスを表示するログ照会部102cを備えているので、業務データに対する異常判定自動実行の実行ログを高精度に確認することが可能となる。
【0092】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0093】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0094】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0095】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0096】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0097】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0098】
また、ログ照会装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0099】
例えば、ログ照会装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU及び当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じてログ照会装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0100】
また、このコンピュータプログラムは、ログ照会装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0101】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0102】
また、「プログラム」とは、任意の言語又は記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成及び読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0103】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0104】
また、ログ照会装置100は、既知のパーソナルコンピュータ又はワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、ログ照会装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0105】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0106】
100 ログ照会装置
102 制御部
102a マスタメンテ部
102b 異常検知部
102c ログ照会部
102d 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 異常判定定義マスタ
106b データ取得定義マスタ
106c スケジュール判定定義マスタ
106d スケジュール判定定義マッピングマスタ
106e 他のマスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
400 業務システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図20
図21
図22
図23
図24A
図24B