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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095499
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】基板処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240703BHJP
【FI】
H01L21/304 642B
H01L21/304 643A
H01L21/304 651A
H01L21/304 651B
H01L21/304 651C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104736
(22)【出願日】2023-06-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0187891
(32)【優先日】2022-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ジュン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】パク,グイ,ス
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ヤン ジン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ユン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リム,ジュン ヒュン
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AA73
5F157AA76
5F157AB02
5F157AB03
5F157AB13
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB34
5F157AB36
5F157AB48
5F157AB90
5F157AC04
5F157AC56
5F157BB04
5F157BB11
5F157BB23
5F157BB43
5F157BB52
5F157BB79
5F157BE48
5F157CB13
5F157CB14
5F157CB27
5F157CF04
5F157CF14
5F157CF34
5F157CF38
5F157CF74
5F157CF92
5F157CF99
(57)【要約】
【課題】本発明は、基板を処理する装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、液処理室と、前記液処理室内で基板を支持する支持ユニットと、前記液処理室に第1処理液を供給して前記基板を前記第1処理液で処理する第1処理液供給ユニットと、前記液処理室に第2処理液を供給して前記基板を前記第2処理液で処理する第2処理液供給ユニットを含むが、前記第2処理液供給ユニットは、前記第2処理液を冷却させる冷却機を具備することができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液処理室と、
前記液処理室内で基板を支持する支持ユニットと、
前記液処理室に第1処理液を供給して前記基板を前記第1処理液で処理する第1処理液供給ユニットと、
前記液処理室に第2処理液を供給して前記基板を前記第2処理液で処理する第2処理液供給ユニットを含み、
前記第2処理液供給ユニットは、前記第2処理液を冷却させる冷却機を具備する基板処理装置。
【請求項2】
前記第1処理液供給ユニット及び前記第2処理液供給ユニットを制御する制御機をさらに含み、
前記制御機は、前記第1処理液で基板を処理した後前記第2処理液で前記基板上の第1処理液を置換するように前記第1処理液供給ユニット及び第2処理液供給ユニットを制御する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記制御機は、前記第1処理液の氷点より低い温度で前記第2処理液を冷却するように前記冷却機を制御する請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第1処理液はリン酸水溶液を含み、
前記第1処理液供給ユニットはリン酸水溶液を加熱する加熱器を含み、
前記第2処理液は水を含む請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記液処理室は、
複数枚の基板を前記第1処理液に浸漬させて処理する第1処理槽と、
複数枚の基板を前記第2処理液に浸漬させて処理する第2処理槽と、
前記第1処理槽から前記第2処理槽に基板を返送する返送ユニットをさらに含む請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第2処理槽は、
基板を浸漬させる収容空間を有した内槽と、
前記内槽からオーバーフローされた第2処理液を収容する外槽と、
前記内槽に第2処理液を供給する液供給管と、
前記外槽の下部及び前記液供給管と連結されて第1処理液を循環させる循環ラインとを含む請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記冷却機は前記循環ラインに設けられる請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記支持ユニットは前記内槽に配置され、
前記液供給管は、前記内槽内で前記支持ユニットより下に位置する請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項9】
基板に有機溶剤を供給して前記第2処理液を前記有機溶剤で置換する溶剤処理室と、
超臨界流体を利用して基板を1枚ずつ乾燥させる乾燥室をさらに含む請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記液処理室は、内部に処理空間を有するコップをさらに具備し、
前記支持ユニットは、前記処理空間内で基板を水平状態で支持及び回転させるスピンチャックを具備して、
前記装置は前記第1処理液供給ユニット及び前記第2処理液供給ユニットを制御する制御機をさらに含み、
前記制御機は、基板が前記スピンチャックに支持された状態で前記第1処理液及び前記第2処理液を順次、かつ、連続的に前記基板に供給して前記基板上の第1処理液を前記第2処理液に置換するように前記第1処理液供給ユニット及び第2処理液供給ユニットを制御する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
基板を処理する方法において、
第1処理液で基板を液処理する段階と、
第2処理液で基板上の前記第1処理液を前記第2処理液に置換する段階とを有し、
前記第2処理液は前記第1処理液の氷点より低い温度で提供される基板処理方法。
【請求項12】
前記第2処理液は水を含み、
前記第2処理液は冷却された状態で前記基板に供給される請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項13】
前記第1処理液はリン酸水溶液を含み、
前記第1処理液は加熱された状態で基板に供給される請求項12に記載の基板処理方法。
【請求項14】
前記液処理する段階では、前記第1処理液が満たされた第1処理槽内に複数枚の基板が浸漬され、
前記置換する段階では、前記第2処理液が満たされた第2処理槽内に前記複数枚の基板を浸漬される請求項12に記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記置換する段階以後に超臨界流体を利用して基板を1枚ずつ乾燥する段階をさらに含む請求項14に記載の基板処理方法。
【請求項16】
前記置換する段階以後に有機溶剤を基板に供給して前記基板上の第2処理液を1枚ずつ前記有機溶剤で置換し、
前記乾燥する段階は、前記基板上の有機溶剤を前記超臨界流体で乾燥させる請求項15に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記第2処理槽は前記第2処理液が収容される内槽と、前記内槽でオーバーフローされる前記第2処理液を収容する外槽と、前記第2処理液が循環する循環ラインとを含み、
前記第2処理液に置換する段階は、前記内槽に配置された供給管を通じて前記第2処理液が供給されて前記内槽から前記外槽にオーバーフローされ、前記外槽に連結された前記循環ラインを通じて前記供給管に循環する過程を含み、
前記供給管は前記内槽に位置する前記複数枚の基板の下に配置される、請求項12に記載の基板処理方法。
【請求項18】
前記液処理する段階では、スピンチャック上に支持されて前記スピンチャックと共に回転される基板に前記第1処理液が供給され、
前記置換する段階では、前記スピンチャックと共に回転される前記基板に前記第2処理液が供給される請求項12に記載の基板処理方法。
【請求項19】
基板を処理する方法であって、
リン酸を含む第1処理液が満たされた第1処理槽内に複数枚の基板を浸漬させて前記複数枚の基板を前記第1処理液で処理する段階と、
前記複数枚の基板を第2処理槽に返送する段階と、
水を含む第2処理液が満たされた前記第2処理槽内に前記複数枚の基板を浸漬させて前記複数枚の基板上の第1処理液を前記第2処理液に置換する段階とを含み、
前記第1処理槽内で前記第1処理液は加熱された状態で提供され、
前記第2処理槽内で前記第2処理液は前記第1処理液の氷点より低い温度で提供される基板処理方法。
【請求項20】
前記第2処理槽は、第2処理液が収容される内槽と、内槽でオーバーフローされる第2処理液を収容する外槽と、第2処理液が循環する循環ラインとを含み、
前記第2処理液に置換する段階は、前記内槽に配置された供給管を通じて前記第2処理液が供給されて前記内槽から前記外槽にオーバーフローされ、前記外槽に連結された循環ラインを通じて前記供給管に循環する過程を含み、
前記供給管は前記内槽に浸漬された前記複数枚の基板下に配置される請求項19に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する装置及び方法に関するものであり、より詳細には、基板上に処理液を供給して基板を処理する基板処理装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するため、基板に写真、蝕刻、アッシング、イオン注入、そして、薄膜蒸着などの多様な工程らを通じて所望のパターンをウェハーなどの基板上に形成する。それぞれの工程には多様な処理液、処理ガスらが使用され、工程進行中にはパーティクル(particle)、そして、工程副産物が発生する。このような基板上の薄膜、パーティクル、そして、工程副産物を基板から除去するためにそれぞれの工程前後には基板に対する液処理工程が遂行される。一般に液処理工程は、ケミカルで基板を処理し、以後にリンス液で基板上のケミカルを除去した後乾燥処理する。
【0003】
例えば、ケミカルでリン酸水溶液が使用される場合、薬液槽内に満たされた高温のリン酸水溶液内に基板らを浸漬させてリン酸水溶液で基板を処理する。以後、リンス槽内に満たされた高温の純水に基板らを浸漬させて基板をリンスする。
【0004】
しかし、上述した方法の場合リンス槽内で基板上に残留する微細粒子のリン酸パーティクルらが基板からよく離脱されないか、または、リンス槽内から外部に排出されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許公開第10-2001-0006830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、基板を効率的に液処理することができる基板処理装置及び方法を提供することを一目的とする。
【0007】
本発明は、基板をケミカルで処理した以後にリンス液で基板上のケミカルを除去する時、基板上でケミカルの除去率を向上させることができる。
【0008】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から通常の技術者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、液処理室と、前記液処理室内で基板を支持する支持ユニットと、前記液処理室に第1処理液を供給して前記基板を前記第1処理液で処理する第1処理液供給ユニットと、前記液処理室に第2処理液を供給して前記基板を前記第2処理液で処理する第2処理液供給ユニットとを含み、前記第2処理液供給ユニットは、前記第2処理液を冷却させる冷却機を具備することができる。
【0010】
一実施例によれば、前記装置は、前記第1処理液供給ユニット及び前記第2処理液供給ユニットを制御する制御機をさらに含み、前記制御機は、前記第1処理液で基板を処理した後前記第2処理液で前記基板上の第1処理液を置換するように前記第1処理液供給ユニット及び第2処理液供給ユニットを制御することができる。
【0011】
一実施例によれば、前記制御機は、前記第1処理液の氷点より低い温度で前記第2処理液を冷却するように前記冷却機を制御することができる。
【0012】
一実施例によれば、前記第1処理液はリン酸水溶液を含み、前記第1処理液供給ユニットはリン酸水溶液を加熱する加熱器を含み、前記第2処理液は水を含むことができる。
【0013】
一実施例によれば、前記液処理室は、複数枚の基板を前記第1処理液に浸漬させて処理する第1処理槽と、複数枚の基板を前記第2処理液に浸漬させて処理する第2処理槽と、前記第1処理槽から前記第2処理槽に基板を返送する返送ユニットをさらに含むことができる。
【0014】
一実施例によれば、前記第2処理槽は基板を浸漬させる収容空間を有した内槽と、前記内槽からオーバーフローされた第2処理液を収容する外槽と、前記内槽に第2処理液を供給する液供給管と、前記外槽の下部及び前記液供給管と連結されて第1処理液を循環させる循環ラインとを含むことができる。
【0015】
一実施例によれば、前記冷却機は前記循環ラインに設けられ得る。
【0016】
一実施例によれば、前記支持ユニットは前記内槽に配置され、前記液供給管は前記内槽内で前記支持ユニットより下に位置し得る。
【0017】
一実施例によれば、前記装置は、基板に有機溶剤を供給して前記第2処理液を前記有機溶剤に置換する溶剤処理室と、超臨界流体を利用して基板を1枚ずつ乾燥させる乾燥室とをさらに含むことができる。
【0018】
一実施例によれば、前記液処理室は、内部に処理空間を有するコップをさらに具備し、前記支持ユニットは、前記処理空間内で基板を水平状態で支持及び回転させるスピンチャックを具備し、前記装置は前記第1処理液供給ユニット及び前記第2処理液供給ユニットを制御する制御機をさらに含み、前記制御機は、基板が前記スピンチャックに支持された状態で前記第1処理液及び前記第2処理液を順次、かつ、連続的に前記基板に供給して前記基板上の第1処理液を前記第2処理液に置換するように前記第1処理液供給ユニット及び第2処理液供給ユニットを制御することができる。
【0019】
また本発明は、基板を処理する方法を提供する。基板処理方法は、第1処理液で基板を液処理する段階と、第2処理液で基板上の前記第1処理液を前記第2処理液に置換する段階とを有し、前記第2処理液は前記第1処理液の氷点より低い温度で提供され得る。
【0020】
一実施例によれば、前記第2処理液は水を含み、前記第2処理液は冷却された状態で前記基板に供給され得る。
【0021】
一実施例によれば、前記第1処理液はリン酸水溶液を含み、前記第1処理液は加熱された状態で基板に供給され得る。
【0022】
一実施例によれば、前記液処理する段階では、前記第1処理液が満たされた第1処理槽内に複数枚の基板が浸漬され、前記置換する段階では、前記第2処理液が満たされた第2処理槽内に前記複数枚の基板が浸漬され得る。
【0023】
一実施例によれば、前記方法は、前記置換する段階以後に超臨界流体を利用して基板を1枚ずつ乾燥する段階をさらに含むことができる。
【0024】
一実施例によれば、前記方法は、前記置換する段階以後に有機溶剤を基板に供給して前記基板上の第2処理液を1枚ずつ前記有機溶剤に置換し、前記乾燥する段階では、前記基板上の有機溶剤を前記超臨界流体で乾燥させることができる。
【0025】
一実施例によれば、前記第2処理槽は前記第2処理液が収容される内槽と、前記内槽でオーバーフローされる前記第2処理液を収容する外槽と、前記第2処理液が循環する循環ラインとを含み、前記第2処理液に置換する段階は、前記内槽に配置された供給管を通じて前記第2処理液が供給されて前記内槽から前記外槽にオーバーフローされ、前記外槽に連結された前記循環ラインを通じて前記供給管に循環する過程を含み、前記供給管は前記内槽に位置する前記複数枚の基板の下に配置され得る。
【0026】
一実施例によれば、前記液処理する段階では、スピンチャック上に支持されて前記スピンチャックと共に回転される基板に前記第1処理液が供給され、前記置換する段階では、前記スピンチャックと共に回転される前記基板に前記第2処理液が供給され得る。
【0027】
また本発明は、基板を処理する方法を提供する。基板処理方法は、リン酸を含む第1処理液が満たされた第1処理槽内に複数枚の基板を浸漬させて前記複数枚の基板を前記第1処理液で処理する段階と、前記複数枚の基板を第2処理槽に返送する段階と、水を含む第2処理液が満たされた前記第2処理槽内に前記複数枚の基板を浸漬させて前記複数枚の基板上の第1処理液を前記第2処理液に置換する段階とを含み、前記第1処理槽内で前記第1処理液は加熱された状態で提供され、前記第2処理槽内で前記第2処理液は前記第1処理液の氷点より低い温度で提供され得る。
【0028】
一実施例によれば、前記第2処理槽は第2処理液が収容される内槽と、内槽でオーバーフローされる第2処理液を収容する外槽と、第2処理液が循環する循環ラインとを含み、前記第2処理液に置換する段階は、前記内槽に配置された供給管を通じて前記第2処理液が供給されて前記内槽で前記外槽にオーバーフローされ、前記外槽に連結された循環ラインを通じて前記供給管で循環する過程を含み、前記供給管は前記内槽に浸漬された前記複数枚の基板の下に配置され得る。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一実施例によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0030】
また、本発明の一実施例よれば、ケミカルで処理された基板に残留するケミカルをリンス液で除去する時のケミカルの除去効率を向上させることができる。
【0031】
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面らから本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に表す平面図である。
図2図1のバッチ処理部の薬液槽を概略的に表す図面である。
図3図2の薬液槽の支持ユニットの一例を概略的に表す斜視図である。
図4図1のバッチ処理部のリンス槽を概略的に表す図面である。
図5図1のバッチ処理部の第2バッチ返送ユニットの一例を概略的に表す斜視図である。
図6】従来方式により、リンス槽で基板をリンス処理する時のリンス槽内での純水とパーティクル粒子の流動を概略的に表す図面である。
図7図3のリンス槽で基板をリンス処理する時のリンス槽内での純水とパーティクル粒子の流動を概略的に表す図面である。
図8】リン酸水溶液の濃度による凝固点を表すグラフである。
図9図1の姿勢変更処理槽を概略的に表す平面図である。
図10図1の姿勢変更ロボットの構成を概略的に示した図面である。
図11図1の待機チャンバを概略的に示した図面である。
図12図1の液処理チャンバを概略的に示した図面である。
図13】本発明の一実施例による基板処理方法を表すフローチャートである。
図14】本発明の液処理室に対する他の実施例を概略的に表す図面である。
図15】従来方式により、枚葉処理部で基板をリンス処理する時の処理空間内での純水とパーティクル粒子の流動を概略的に表す図面である。
図16図14の処理空間で基板をリンス処理する時の処理空間内での純水とパーティクル粒子の流動を概略的に表す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
例示的な実施例は添付された図面を参照してさらに完全に説明されるであろう。例示的な実施例は本開示内容が徹底的になるように提供され、本技術分野で通常の知識を有した者にその範囲を充分に伝達するであろう。本開示内容の実施例に対する完全な理解を提供するため、特定構成要素、装置及び方法の例のような複数の特定詳細事項が提示される。特定詳細事項が利用される必要がなくて、例示的な実施例が多くの相異な形態で具現されることができるし、二つとも本開示の範囲を制限することで解釈されてはいけないということが当業者に明白であろう。一部例示的な実施例で、公知されたプロセス、公知された装置構造及び公知された技術は詳細に説明されない。
【0034】
ここで使用される用語は単に、特定例示的な実施例らを説明するためのものであり、例示的な実施例らを制限するためではない。ここで使用されたもののような、単数表現らをまたは単複数が明示されない表現らは、文脈上明白に異なるように現われない以上、複数表現らを含むことで意図される。用語、“包含する”、“含む”、“具備する”、“有する”は、開放型意味であり、したがって言及された特徴ら、構成ら(integers)、段階ら、作動ら、要素ら及び/または構成要素らの存在を特定するものであり、一つ以上の異なることを特徴ら、構成ら、段階ら、作動ら、要素ら、構成要素ら及び/または、これらグループの存在または追加を排除しない。本明細書で方法段階ら、プロセスら及び作動らは、遂行する手順が明示されない限り、論議されるか、または説明された特定手順に必ず遂行されることで解釈されるものではない。また、追加的なまたは代案的な段階らが選択されることができる。
【0035】
要素または層が他の要素または層“上に”、“連結された”、“結合された”、“付着された”、“隣接した”または“覆う”で言及される時、これは直接的に前記他の要素または層上にあるか、または、連結されるか、または、結合されるか、または、付着するか、または、接するか、または覆うか、または中間要素ら、または層らが存在することができる。反対に、要素が異なる要素または層の“直接的に上に”、“直接的に連結された”、または“直接的に結合された”で言及される時、中間要素らまたは層らが存在しないことで理解されなければならないであろう。明細書全体にかけて同一参照符号は同一要素を指称する。本願発明で使用された用語“及び/または”は列挙された項目らのうちで一つ以上の項目のすべての組合ら及び副組合らを含む。
【0036】
たとえ第1、第2、第3などの用語らが本願発明で多様な要素ら、領域ら、層ら、及び/またはセクションらを説明するために使用されることができるが、この要素ら、領域ら、層ら、及び/またはセクションらはこれら用語らによって制限されてはいけないことで理解されなければならない。これら用語はある一つの要素、領域、層、またはセクションを単に、他の要素、領域、層またはセクションと区分するために使用される。よって、以下で論議される第1要素、第1領域、第1層、または第1セクションは例示的な実施例らの教示を脱しないで第2要素、第2領域、第2層、または第2セクションで指称されることができる。
【0037】
空間的に相対的な用語ら(例えば、“下に”、“底に”、“下部”、“上に”、“上端”など)は図面に示されたところのように一つの要素または特徴と異なる要素(ら)または特徴(ら)との関係を説明するために説明の便宜のために使用されることができる。空間的に相対的な用語は図面に示された配向だけではなく、使用または作動中の装置の他の配向らを含むように意図されるということで理解されなければならない。例えば、図面内の前記装置が引っ繰り返ったら、他の要素らまたは特徴らの“底に”または“下に”で説明された要素らは他の要素らまたは特徴らの“上に”配向されるであろう。よって、前記“下に”用語は上及び下の配向をすべて含むことができる。前記装置は異なるように配向されることができるし(90度回転されるか、または、他の配向で)、本願発明で使用された空間的に相対的な説明語句はそれに合わせて解釈されることができる。
【0038】
実施例らの説明で“同一”または“同じ”という用語を使用する場合、少しの不正確さが存在することができることを理解しなければならない。よって、一要素または値が他の要素または値と等しいもので言及される場合、該当要素または値が製造または作動誤差(例えば、±10%)内の他の要素または値と等しいということを理解しなければならない。
【0039】
数値と関連されて本明細書で“大略”または“実質的に”という単語を使用する場合、当該数値は言及された数値の製造または作動誤差(例えば、±10%)を含むことで理解されなければならない。また、幾何学的形態と関連されて“一般的に”と“実質的に”という単語を使用する場合幾何学的形態の正確性が要求されないが、形態に対する自由(latitude)は開示範囲内にあることを理解しなければならない。
【0040】
異なるように定義されない限り、本願発明で使用されるすべての用語ら(技術的及び科学的用語を含む)は例示的な実施例らが属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般的に理解されるものと等しい意味を有する。また、一般的に使用される辞書に定義された用語らを含み、用語らは関連技術の脈絡でその意味と一致する意味を有することで解釈されなければならないし、本願発明で明示上に定義されない限り、理想的であるか、または、やすぎるほど公式的な意味で解釈されないことで理解されるであろう。
【0041】
また、以下で説明する基板(W)を返送する構成ら、例えば、以下の返送ユニットまたは返送ロボットらは、返送モジュールと呼ばれることもできる。
【0042】
以下では、図1乃至図16を参照して本発明の実施例に対して説明する。
【0043】
図1は、本発明の一実施例による基板処理装置を上部から眺めた概略的な図面である。
【0044】
図1を参照すれば、基板処理装置10は第1工程処理部100、第2工程処理部200、および、制御機600を含むことができる。第1工程処理部100、および、第2工程処理部200は上から眺める時、一列で配列されることができる。以下では、第1工程処理部、そして、第2工程処理部が配列された方向を第1方向(X)といって、上部から眺める時、第1方向(X)に垂直な方向を第2方向(Y)といって、第1方向(X)及び第2方向(Y)に垂直な方向を第3方向(Z)という。
【0045】
第1工程処理部100はバッチ(Batch)式で複数の基板(W)をまとめて液処理することができる。例えば、液処理は基板(W)上で不必要な膜やパーティクルを除去する洗浄処理であることができる。第1工程処理部100では基板(W)のパターン面が地面に垂直な方向に位置された状態で複数の基板(W)らを同時に処理することができる。
【0046】
第1工程処理部100は、第1ロードポートユニット110、インデックスチャンバ120、返送ユニット130、液処理室、及び姿勢変更部150を含むことができる。
【0047】
第1ロードポートユニット110は少なくとも一つ以上のロードポートらを含むことができる。第1ロードポートユニット110が有するロードポートらには基板(W)が収納された移送容器(F)が置かれ得る。移送容器(F)には複数の基板(W)らが収納され得る。例えば、移送容器(F)には25枚の基板(W)が収納され得る。移送容器(F)はカセット(Cassette)、ポッド(FOD)、またはフープ(FOUP)であることがある。移送容器(F)は、容器返送装置によって第1ロードポートユニット110にローディング(Loading)され得る。第1ロードポートユニット110に置かれる移送容器(F)に収納された基板(W)らは、未処理基板(W)であることがある。未処理基板(W)は、例えば、処理が遂行されない基板(W)、または、一部処理が遂行されたが、液処理が要求される基板(W)等であり得る。
【0048】
また、第1ロードポートユニット110には未処理の基板(W)が収納された容器(F)が配置され得る。すなわち、第1ロードポートユニット110は、処理が要求される基板(W)をローディング(Loading)させる役割を遂行することができる。
【0049】
インデックスチャンバ120には、第1ロードポートユニット110が結合され得る。インデックスチャンバ120と第1ロードポートユニット110は、第2方向(Y)に沿って配列され得る。第1インデックスチャンバ120は、インデックスロボット122および姿勢変更ユニット124を含むことができる。インデックスロボット122は、第1ロードポートユニット110に安着された容器(F)から未処理の、または、処理が要求される基板(W)を搬出することができる。第1返送ロボット122は、容器(F)から基板(W)を搬出して第1インデックスチャンバ120内に提供された収納容器(C)に基板(W)を搬入することができる。第1返送ロボット122は複数枚(例えば、25枚)の基板(W)を同時に把持及び返送することができるバッチハンド(batch hand)を有することができる。
【0050】
収納容器(C)は概して桶形状を有することができる。収納容器(C)は内部に収納空間を有することができる。収納容器(C)の収納空間には複数の基板(W)が収納され得る。例えば、収納容器(C)の収納空間には50枚の基板(W)が収納され得る。収納容器(C)は、収納容器(C)が有する面らのうちで、少なくともふたつ以上の面が開放された桶形状を有することができる。収納容器(C)の収納空間には、基板(W)を支持/把持する支持部材が設けられ得る。
【0051】
移送容器(F)から搬出された基板(W)の収納容器(C)への搬入が完了すれば、収納容器(C)は、図示されない返送手段によってインデックスチャンバ120内に配置された姿勢変更ユニット124に返送され得る。姿勢変更ユニット124は、収納容器(C)を回転させることができる。例えば、姿勢変更ユニット124は、収納容器(C)の開放された部分が上部に向くに収納容器(C)を回転させることができる。収納容器(C)の開放された部分が上部に向くように回転されると、収納容器(C)に収納された基板(W)は、水平姿勢(基板(W)の上面及び下面が地面と水平な姿勢)で垂直姿勢にその姿勢が変更されることがある。水平姿勢は、基板(W)上面(例えば、パターンが形成された面)がX-Y平面(すなわち、地面)と並んでいるような状態を意味し、垂直姿勢は、基板(W)の上面がX-Z平面またはY-Z平面(すなわち、地面に垂直な面)と並んでいるような状態を意味する。
【0052】
返送ユニット130はインデックスチャンバ120とバッチ処理部140との間に、基板(W)を返送する第1返送ユニット132と、バッチ処理部140および後述する姿勢変更部150の間に基板(W)を返送する第2返送ユニット134とを含むことができる。
【0053】
第1返送ユニット132は、第1方向(X)に沿って延長されるレール、および、複数の基板(W)を一度に返送できるように構成されるハンドを含むことができる。第1返送ユニット132は、姿勢変換ユニット124で姿勢が変換された基板(W)らを把持し、把持された基板(W)を液処理室に返送することができる。例えば、第1返送ユニット132は、姿勢変換ユニット124で姿勢が変換された基板(W)らをバッチ処理部140が有するバッチ処理槽ら141a乃至143bのうちで選択された何れか一つの処理槽に返送することができる。第2返送ユニット134は第1方向(X)に沿って延長されるレール、および、複数の基板(W)を一度に返送できるように構成されるハンドを含むことができる。
【0054】
第2返送ユニット134は、後述するバッチ処理部140が有する第1バッチ処理部141、第2バッチ処理部142、および、第3バッチ処理部143の間で基板(W)を返送できるように構成され得る。また、第2返送ユニット134は、バッチ処理部140および姿勢変更部150の間で基板(W)を返送できるように構成され得る。
【0055】
液処理室は基板(W)に処理液を供給して基板(W)を液処理する。
【0056】
一例によれば、液処理室は、複数の基板(W)を一度に液処理するバッチ処理部140で提供される。バッチ処理部140では処理液を利用して複数の基板(W)を一度に液処理することができる。バッチ処理部140で使用される処理液は、ケミカル及び/またはリンス液であり得る。例えば、ケミカルは強酸または強塩基の性質を有するケミカルであり得る。例えば、ケミカルはAPM(Ammonia-Hydrogen Peroxide Mixture)、HPM(Hydrochloric acid-Hydrogen Peroxide Mixture)、FPM(Hydrofluoric acid-Hydrogen Peroxide Mixture)、DHF(Diluted Hydrofluoric acid)、DSP(Diluted Sulfuric acid Peroxide)、SiNを除去するケミカル、リン酸を含むケミカル、または硫酸を含むケミカルなどから適切に選択され得る。リンス液は水であってもよい。例えば、リンス液は純水であり得る。
【0057】
バッチ処理部140は第1バッチ処理部141、第2バッチ処理部142、および、第3バッチ処理部143を含み得る。
【0058】
第1バッチ処理部141、第2バッチ処理部142、および、第3バッチ処理部143は、それぞれ薬液槽、リンス槽、および、これらの間に基板(W)らを返送するバッチ返送ユニットを含む。
【0059】
それぞれのバッチ処理部では、基板(W)が薬液槽の第1処理液で処理され、以後、リンス槽の第2処理液で処理される。第1処理液はケミカルであり、第2処理液はリンス液であり得る。
【0060】
姿勢変更ユニット124によって姿勢が変更されて収納容器(C)に収納された基板(W)らと、バッチ処理部140が有するバッチ処理槽に収納される基板(W)らとは、上部から眺める時、第1方向(X)に沿って並んでいるように配列され得る。
【0061】
また、バッチ処理部140が有するバッチ処理槽ら141a乃至143bに収納される基板(W)らと、姿勢変更部150が有する姿勢変更処理槽151に収納される基板(W)らとは、上部から眺める時、第1方向(X)に沿って並んでいるように配列され得る。また、バッチ処理部140が有するバッチ処理槽ら141a乃至143bに収納される基板(W)らは、上部から眺める時、第1方向(X)に沿って並んでいるように配列され得る。すなわち、バッチ処理槽ら141a乃至143bらそれぞれが有する支持ユニット520と、姿勢変更処理槽151が有する支持部材153とは、上部から眺める時、第1方向(X)に沿って並んでいるように配列され得る。
【0062】
第1バッチ処理部141は、第1薬液槽141a、第1リンス槽141b、および、第1バッチ返送ユニット141cを含むことができる。
【0063】
第1薬液槽141aでは、DHFのようなケミカルで複数枚の基板(W)を同時に液処理することができる。第1リンス槽141bでは、リンス液で複数枚の基板(W)を同時に処理することができる。しかし、これに限定されるものではなくて、第1薬液槽141aで使用される処理液は上述した処理液らのうちで選択された処理液で多様に変形され得る。
【0064】
第1薬液槽141aでは、基板(W)上の薄膜、基板(W)上の残留膜質、または基板(W)上の異物などがケミカルによって除去されることができる。第1リンス槽141bでは、純水のようなリンス液で複数枚の基板(W)を同時に処理することができる。第1リンス槽141bでは、第1薬液槽141aで基板(W)処理時に使用された後基板(W)上に残留するケミカルが基板(W)から除去される。
【0065】
第1バッチ返送ユニット141cは、第1薬液槽141a及び第1リンス槽141bの間で基板(W)を返送できるように構成され得る。
【0066】
第2バッチ処理部142は、第2薬液槽142a、第2リンス槽142b、および、第2バッチ返送ユニット142cを含み得る。
【0067】
第2薬液槽142aでは、リン酸を含むケミカルで複数枚の基板(W)を同時に液処理することができる。第2リンス槽142bでは、リンス液で複数枚の基板(W)を同時に処理することができる。しかし、これに限定されるものではなくて、第2薬液槽142aで使用される処理液は上述した処理液らのうちで選択された処理液で多様に変形され得る。
【0068】
第2バッチ返送ユニット142cは、第2薬液槽142a及び第2リンス槽142bの間で基板(W)を返送するように構成され得る。
【0069】
第3バッチ処理部143は、第3薬液槽143a、第3リンス槽143b、および、第3バッチ返送ユニット143cを含むことができる。
【0070】
第3薬液槽143aでは、リン酸を含むケミカルで複数枚の基板(W)を同時に液処理することができる。第3リンス槽143bでは、リンス液で複数枚の基板(W)を同時に処理することができる。しかし、これに限定されるものではなくて、第3薬液槽143aで使用される処理液は上述した処理液らのうちで選択された処理液で多様に変形され得る。
【0071】
第3バッチ返送ユニット143cは、第3薬液槽143a及び第3リンス槽143bの間で基板(W)を返送できるように構成され得る。
【0072】
一例によれば、第2バッチ処理部142および第3バッチ処理部143は、同じケミカルで基板(W)を処理し、第1バッチ処理部141は、第2バッチ処理部142または第3バッチ処理部143と異なるケミカルで基板(W)を処理することができる。以下では第2バッチ処理部142および第3バッチ処理部143が、リン酸水溶液で基板(W)を処理し、第1バッチ処理部141が前記例示したケミカルらのうちの何れか一つのケミカルで基板(W)を処理することを例にあげて説明する。
【0073】
図1ではバッチ処理部140が第1バッチ処理部141、第2バッチ処理部142、および、第3バッチ処理部143を含むことで示したが、これに限定されるものではない。
【0074】
例えば、追加的なバッチ処理部がさらに提供され得る。追加的なバッチ処理部は、第1バッチ処理部141、第2バッチ処理部142、または、第3バッチ処理部143と同じ、または異なるケミカルで基板(W)を処理することができる。
【0075】
選択的にバッチ処理部140は、第1バッチ処理部141を有さずに、第2バッチ処理部142および第3バッチ処理部143だけ具備することができる。
【0076】
選択的にバッチ処理部140は、第2バッチ処理部142だけ具備することができる。
【0077】
以下、バッチ処理部140の構造に対して詳しく説明する。
【0078】
第1バッチ処理部141、第2バッチ処理部142、および、第3バッチ処理部143は同一または類似な構造で提供される。以下では、第2バッチ処理部142を中心に説明する。
【0079】
第2バッチ処理部142は、第2薬液槽142a、第2リンス槽142b、および、第2バッチ返送ユニット142cを有する。
【0080】
図2は、図1の第2薬液槽の構造を概略的に表す図面である。
【0081】
第2薬液槽142aは、液槽510、支持ユニット520、循環ライン530、および、液供給管531を有する。
【0082】
液槽510は、内槽512および外槽514を有することができる。内槽512は内部に収容空間516を有する。内槽512は上部が開放された桶形状を有することができる。例えば、内槽512は直方体形状を有することができる。収容空間516にはリン酸水溶液が収容され得る。
【0083】
外槽514は、内槽512の外側で内槽512をくるむように提供される。例えば、外槽514は、内槽512と類似の直方体の桶形状を有する。外槽514は内槽512よりさらに大きい大きさで提供される。外槽514は、内槽512からオーバーフローされるリン酸水溶液を収容する。外槽514には、リン酸水溶液を配液する排出口538が形成される。排出口538は外槽514の底面に形成される。内槽512から外槽514にオーバーフローされるリン酸水溶液は、排出口538を通じて後述する循環ライン530に排出される。
【0084】
支持ユニット520は収容空間516に配置される。支持ユニット520は基板(W)を支持することができる。支持ユニット520は複数の基板(W)を支持できるように構成され得る。例えば、支持ユニット520は25枚または50枚の基板(W)を支持するように構成され得る。
【0085】
図3は、図2の支持ユニットの一例を表す斜視図である。
【0086】
支持ユニット520は、支持台521および固定板525を有する。
【0087】
支持台521は複数個提供される。基板(W)らが安定的に支持されるように、2個乃至5個の支持台521が提供され得る。一例によれば、第1支持台521a、第2支持台521b、および、第3支持台521cが提供される。第1支持台521a、第2支持台521b、および、第3支持台521cはそれぞれ棒形状を有する。第1支持台521aおよび第2支持台521bは、互いに同一高さで、互いに離隔されるように位置する。
【0088】
第1支持台521aおよび第2支持台521bは、基板(W)の側端を支持する。第1支持台521aおよび第2支持台521bは、互いに向い合うように配置される。
【0089】
第3支持台521cは、上から眺める時、第1支持台521aと第2支持台521bとの間に位置する。第3支持台521cは、第1支持台521aより低い位置に配置される。第3支持台521cは、基板(W)の下端を支持する。
【0090】
支持台ら521a、521b、521cの上端には、支持台ら521a、521b、521cの長さ方向に所定の間隔を置いて複数個のスロット523が形成されている。スロット523には、基板(W)の縁が挿入され得る。スロット523は、基板(W)の個数と対応される個数で形成される。例えば、25個または50個のスロット523が形成され得る。
【0091】
固定板525は、支持台ら521a、521b、521cを互いに固定する。固定板525は、2個が提供される。第1固定板525aには、支持台ら521a、521b、521cの一端が結合される。第2固定板525bには、支持台ら521a、521b、521cの他端が結合される。
【0092】
再び図2を参照すれば、循環ライン530は液槽510内のリン酸水溶液を循環させる。循環ライン530の一端は外槽514の排出口538に連結され、他端は液供給管531と連結される。また、内槽512にはその内部の廃液を排出するドレインライン539が連結され得る。ドレインライン539は循環ラインで分岐され得る。
【0093】
循環ライン530には、ポンプ532、フィルター533、バルブ535、および、加熱器537が設置される。ポンプ532は、リン酸水溶液が循環ライン530に沿って循環されるようにリン酸水溶液に流動圧を提供する。
【0094】
フィルター533は循環ライン530内を循環するリン酸水溶液で異物を除去する。
【0095】
バルブ535は循環ライン530を開閉する。バルブ535が開放される場合液槽510内のリン酸水溶液は循環ライン530に沿って継続的に循環される。
【0096】
加熱器537は、内槽512に供給されるリン酸水溶液の温度を設定温度で加熱することができる。
【0097】
液供給管531は内槽512にリン酸水溶液を供給する。液供給管531は内槽512内に配置される。液供給管531は内槽512内で支持ユニット520より下に配置され得る。
【0098】
液供給管531は、その長さ方向が基板(W)らの配列方向と平行に配置される。液供給管531には、その長さ方向に沿って複数の供給ホール(hole)らが形成される。供給ホールは、液供給管531の上端に形成され得る。液供給管531の一端には、循環ライン530が接続される。液供給管531の他端はブロッキング面で提供され得る。
【0099】
液供給管531は複数個が提供され得る。この場合、液供給管531らはお互いに平行に配置され得る。
【0100】
選択的に、内槽512内には気泡を提供する気泡供給管(図示せず)が設置され得る。気泡供給管は、内槽512内で支持ユニット520より下に配置され得る。
【0101】
図4は、図1の第2リンス槽の構造を概略的に表す図面である。
【0102】
第2リンス槽142bは、液槽550、支持ユニット560、循環ライン570、および、液供給管571を有する。
【0103】
液槽550は、内槽552および外槽554を有し得る。内槽552及び外槽554は、第2薬液槽142aの内槽512及び外槽554と等しい形状及び構造で提供され得る。支持ユニット560は収容空間556に配置される。支持ユニット560は基板(W)を支持することができる。支持ユニット560は前記第2薬液槽142aでの支持ユニット520と等しい構造及び形状を有し得る。
【0104】
循環ライン570は液槽内の純水を循環させる。循環ライン570の一端は外槽554の排出口578に連結され、他端は液供給管571と連結される。
【0105】
また、内槽552にはその内部の廃液を排出するドレインライン579が連結され得る。ドレインライン579は循環ラインで分岐され得る。
【0106】
循環ライン570にはポンプ572、フィルター573、バルブ575、および、冷却機577が設置される。
【0107】
ポンプ572、フィルター573、バルブ575は、第2薬液槽142aのポンプ532、フィルター533、バルブ535と等しい機能を遂行して同一または類似に配置され得る。冷却機577は、内槽552に供給される純水の供給温度を設定温度で冷却することができる。一例によれば、冷却機577は第2薬液槽142aで使用されるリン酸水溶液の凝固点より低い温度で冷却する。
【0108】
液供給管571は内槽552に純水を供給する。液供給管571は第2薬液槽142aの液供給管531と等しい構造及び配置で提供され得る。
【0109】
選択的に、内槽552内には気泡を提供する気泡供給管(図示せず)が設置され得る。気泡供給管は内槽552内で支持ユニット560より下に配置され得る。
【0110】
第2バッチ返送ユニット142cは、第2薬液槽142a及び第2リンス槽142bの間で基板(W)を返送するように構成され得る。
【0111】
図5は、図1の第2バッチ返送ユニットの一例を表す斜視図である。
【0112】
図5を参照すれば、第2バッチ返送ユニット142cは、ボディー580、グリップ部材582、グリッパー駆動機587、および、ボディー駆動機589を有する。
【0113】
ボディー580は、第2バッチ処理部142の一側に結合されて直線移動可能に提供される。グリップ部材582はボディー580に装着される。グリップ部材582は基板(W)をホールディング可能に提供される。グリップ部材582はボディー580に対して上下方向に移動可能に提供される。グリップ部材582は第1グリッパー584a及び第2グリッパー584bを有する。第1グリッパー584aと第2グリッパー584bはお互いに離隔されるように配置される。
【0114】
第1グリッパー584aおよび第2グリッパー584bは等しい構造を有する。
【0115】
それぞれのグリッパー584a、584bには、その長さ方向に沿って複数の把持溝586らが提供される。
【0116】
グリッパー駆動機587はグリップ部材582を第1位置及び第2位置の間に移動することができる。
【0117】
第1位置はグリップ部材582が基板(W)をホールディング(holding)する位置であり、第2位置はグリップ部材582が基板(W)と離隔される位置である。
【0118】
第2位置から第1位置に移動する時、第1グリッパー584aと第2グリッパー584bは、互いに向ける方向に回転移動することができる。
【0119】
第1位置から第2位置に移動する時、第1グリッパー584aと第2グリッパー584bは、互いから遠くなる方向に回転移動することができる。
【0120】
以下では図2乃至図5によって第2バッチ処理部で基板(W)を処理する方法の一実施例を説明する。
【0121】
基板(W)は、リン酸水溶液が満たされた第2薬液槽142aに搬入され、収容空間516に配置された支持ユニット520に引き継ぎされる。基板(W)は第2薬液槽142aの内槽512に満たされたリン酸水溶液に浸漬される。リン酸水溶液は加熱された状態で第2薬液槽142a内に収容される。
【0122】
第2薬液槽142a内のリン酸水溶液は循環ライン530を通じて循環しながら基板(W)をリン酸水溶液で処理する。
【0123】
内槽512内で液供給管531を通じて供給されたリン酸水溶液は、収容空間516内で下から上に向ける方向に流動し、以後外槽514にオーバーフロー(Overflow)される。
【0124】
外槽514の排出口538に排出されたリン酸水溶液は循環ライン530に沿って移動してポンプ532、フィルター533、バルブ535、および、加熱器537を経て、設定温度で循環する。循環ライン530に沿って流れる間、リン酸水溶液で異物はフィルター533によって除去され、またリン酸水溶液は設定温度で継続的に加熱される。
【0125】
リン酸水溶液処理が完了すれば、内槽512にリン酸水溶液が満たされた状態で第2バッチ返送ユニット142cが基板(W)らを同時に取り出して第2リンス槽142bに返送する。これと異なり、循環ライン530の配液口539を通じてリン酸水溶液を配液した後、第2バッチ返送ユニット142cが基板(W)らを取り出して第2リンス槽142bに移動させることができる。
【0126】
第2バッチ返送ユニット142cはグリップ部材582を利用して基板(W)を把持し、ボディー580を垂直及び水平移動させることで把持した基板(W)を第2リンス槽142bに移動させる。
【0127】
基板(W)は第2バッチ返送ユニット142cによって純水が満たされた第2リンス槽142bに搬入される。基板(W)らは第2バッチ返送ユニット142cから内槽552の収容空間556に配置された支持ユニット560に引き継ぎされる。基板(W)は第2リンス槽142bの内槽552に満たされた純水に浸漬される。純水は第2薬液槽142aで使用されたリン酸水溶液の凝固点より低い温度で収容空間556に提供される。
【0128】
第2リンス槽142b内の純水は循環ライン570を通じて循環しながら、基板(W)を純水で処理する。
【0129】
内槽552内で液供給管571を通じて供給された純水は収容空間556内で下から上に向かう方向に流動し、以後外槽554にオーバーフロー(Overflow)される。
【0130】
外槽554の排出口578に排出された純水は循環ライン570に沿って移動してポンプ572、フィルター573、バルブ575、および、冷却機577を経て設定温度で循環する。循環ライン570に沿って流れる間、純水で異物はフィルター573によって除去され、また、純水は設定温度で継続的に冷却される。
【0131】
再び図1を参照すれば、純水処理が完了された後、内槽552に純水が満たされた状態で第2返送ユニット134が基板(W)を取り出して姿勢変更処理槽151に返送することができる。これと異なり、循環ライン570の配液口579を通じて純水を配液した後、第2返送ユニット134が基板(W)を取り出して姿勢変更処理槽151に移動させることができる。
【0132】
また、基板(W)を姿勢変更処理槽151に返送する時、基板(W)の濡れ性(Wetting)を維持するために基板(W)にスプレー液処理を追加的に遂行することができる。
【0133】
本発明の実施例によれば、第2リンス槽142bで純水の設定温度は第2薬液槽142aで使用されるリン酸水溶液の凝固点より低い温度である。
【0134】
リン酸水溶液の凝固点より低い温度の純水を使えば、リン酸水溶液処理後基板(W)に残留するリン酸パーティクルの除去率が向上される。以下、図6図7を通じて詳しく説明する。
【0135】
図6は、第2リンス槽での純水の温度を第2薬液槽で使用するリン酸水溶液の凝固点より高い温度で設定して供給した時、第2リンス槽内部で起きるリン酸パーティクルの挙動を概略的に表している。
【0136】
第2リンス槽142bの液供給管571で純水を供給することによって、純水は収容空間556内で下から上に向かう方向に流動する。このような上向き流(upflow)を利用して、リン酸パーティクルを外槽554にオーバーフローさせて除去する。
【0137】
図6を参照すれば、純水の温度がリン酸水溶液の凝固点より高い場合、リン酸パーティクル(P1)が純水の流動方向(f1、f2)に沿わないで不規則的に移動する。
【0138】
リン酸パーティクル(P1)は微小粒子であるので、主にブラウン運動によって漂流する。すなわち、純水で満たされた第2リンス槽142b内で分子間の衝突などの理由で不規則に挙動することがある。小さなリン酸パーティクル(P1)はこのようなブラウン運動の影響を受けて、純水と共に外槽554にオーバーフローされないで内槽552内で漂流する。
【0139】
したがって、図6に表現されたところのように純水の流動方向(f1、f2)とリン酸パーティクル(P1)の移動方向が一致しなくて、純水が外槽554にオーバーフローされるうちにもリン酸パーティクル(P1)は継続的に基板(W)表面に残留するか、または基板(W)表面から離脱された以後にも内槽552に残留する。
【0140】
図7は、第2リンス槽で純水の温度を第2薬液槽で使用するリン酸水溶液の凝固点より低い温度で設定して供給した時、第2リンス槽内部で起きるリン酸パーティクルの挙動を概略的に表している。
【0141】
図7を参照すれば、リン酸水溶液の凝固点より低い温度で純水を供給した時、リン酸パーティクル(P2)が純水の流れに沿って外槽554にオーバーフローされる。
【0142】
リン酸パーティクル(P2)はその凝固点より低い温度で核生成反応が起きる。核生成反応はリン酸パーティクル(P2)の結晶核を生成する。これによってリン酸パーティクル(P2)の粒子が大きくなる。リン酸パーティクル(P2)粒子が大きくなるほどブラウン運動の影響は減って、物理力に支配的(dominant)である影響を受けるようになる。
【0143】
したがって、結晶化されたリン酸パーティクル(P2)は物理力に依存して挙動することがある。物理力は例えば、第2リンス槽142b内で純水の流動によって発生する上向き流(upflow)であることがある。すなわち、結晶化されたリン酸パーティクル(P2)は、図7に表されているように、純水の循環に便乗して基板(W)から内槽552上部に流動して、外槽554にオーバーフローされた後、循環ライン570に排出されることができる。
【0144】
前記例で純水をさらに低い温度で冷却して供給するほど、さらに小さなリン酸パーティクル(P2)も易しく結晶化されることができる。
【0145】
図8は、リン酸水溶液の濃度による凝固点を表すグラフである。図8を参照すれば、リン酸水溶液の濃度が略85%の場合にはリン酸パーティクルは略21.1℃で凝固される。リン酸水溶液の濃度が略91.6%の場合にはリン酸パーティクルは略29.3℃で凝固される。
【0146】
一例によれば、第2バッチ処理部142から供給されるリン酸水溶液の温度は略160℃以上であり、その濃度は略87.5%である。この時、リン酸水溶液の凝固点は略27℃である。純水はリン酸水溶液の凝固点より低い温度で供給される。冷却機を通じて純水の供給温度を調節することができる。
【0147】
前述したリン酸水溶液の濃度やリン酸の温度に限定されない。また、リン酸水溶液の濃度によって凝固点が変わるので、純水の供給温度も変わることがある。
【0148】
選択的にリン酸水溶液の凝固点が常温より高い温度の場合、純水はリン酸水溶液の凝固点よりは低く常温より高い温度で供給されることができる。
【0149】
選択的にリン酸水溶液の凝固点が常温より高い温度の場合、純水は常温に供給され得る。この場合、循環ライン570には冷却機577が提供されないこともある。
【0150】
一例によれば、第2リンス槽142bはバブルを供給するバブル供給管(図示せず)を含むことができる。バブルは内槽552の下部で供給されて上昇しながら基板(W)の表面に物理的な力を提供することができる。これを通じて基板(W)の表面に残留するリン酸水溶液を基板(W)から除去することができる。
【0151】
一例によれば、第2薬液槽142aの循環ライン530は、リン酸水溶液の供給温度を設定温度で正確に維持するために冷却機をさらに含むことができる。
【0152】
一例によれば、第2リンス槽142bの循環ライン570は、純水の供給温度を設定温度で正確に維持するために加熱器をさらに含むことができる。
【0153】
前述した実施例では、第2バッチ処理部142が第2薬液槽142aおよび第2リンス槽142bを具備した例を説明した。しかし、一つの液槽内で、リン酸水溶液による液処理とリンス液による液処理とが順次になされてもよい。
【0154】
前述した実施例では、第2薬液および第2リンス液が、それぞれリン酸水溶液および純水である例を説明したが、これに限定されるものではない。バッチ処理部140で使用される処理液、例えばケミカル、リンス液または有機溶剤のような乾燥液のうちで基板(W)を処理することに必要な一つ以上の処理液を適切に選択することができる。
【0155】
再び図1を参照すれば、姿勢変更部150は基板(W)の姿勢を変更することができる。姿勢変更部150は、垂直姿勢の基板(W)を水平姿勢に変更することができる。姿勢変更部150は、バッチ処理部140において、垂直姿勢で処理された基板(W)を、水平姿勢で単一枚の基板(W)に対して基板(W)を処理する枚葉処理チャンバ230、240で後処理されることができるように基板(W)の姿勢を変更することができる。姿勢変更部150はバッチ処理部140と第2工程処理部200との間に配置され得る。
【0156】
姿勢変更部150は、姿勢変更処理槽151、および、姿勢変更ロボット156を含み得る。姿勢変更処理槽151は、上部から眺める時、バッチ処理槽ら141a乃至143bよりさらに大きな幅を有することができる。例えば、姿勢変更処理槽151は上部から眺める時、バッチ処理槽ら141a乃至143bより第2方向(Y、一方向)にさらに大きな幅を有することができる。また、姿勢変更処理槽151は上部から眺める時、バッチ処理槽ら141a乃至143bと第1方向(X、他の方向)に同じ幅を有することができる。
【0157】
図9は、図1の姿勢変更処理槽の構成を表す図面である。
【0158】
図9を参照すれば、姿勢変更処理槽151は、処理槽152、支持部材153、供給ライン154、および、配液ライン155を含むことができる。
【0159】
処理槽152は上部が開放された桶形状を有することができる。例えば、処理槽152は、上部が開放された四角の桶形状を有することができる。処理槽152は、内部に処理液(L)が収容(底流)されることができる収容空間(A、B)を有することができる。処理槽152に底流する処理液(L)は、水を含む液であり得る。
【0160】
支持部材153は収容空間(A、B)に配置されて基板(W)を支持することができる。支持部材153は、複数の基板(W)を支持するように構成され得る。例えば、支持部材153は、50枚の基板(W)を支持するように構成され得る。支持部材153は一番の棒形状の胴体が互いに向い合うように配置され、それぞれの胴体に基板(W)が支持され得る支持溝(図示せず)が形成されて構成され得る。
【0161】
供給ライン154は、収容空間(A、B)に処理液(L)を供給することができる。配液ライン155は、収容空間(A、B)で処理液(L)をドレインすることができる。供給ライン154および配液ライン155それぞれにはバルブが設置され、図示されない液面レベルセンサーがセンシングする処理液(L)の液面レベルに基づき、収容空間(A、B)に供給された処理液(L)の液面(すなわち、収容空間(A、B))に底流する処理液(L)の量)を設定レベルで調節することができる。
【0162】
また、収容空間(A、B)は、第1領域および第2領域を含み、第1領域および第2領域は上から眺める時並んで配置される。第1領域は支持領域(A)に設けられる。第2領域は姿勢変更領域(B)に設けられる。支持部材は支持領域(A)に位置する。後述する姿勢変更ロボット156は姿勢変更領域(B)で基板(W)の姿勢を変更する。
【0163】
再び図1を参照すれば、姿勢変更ロボット156は姿勢変更処理槽151の一側に配置され得る。姿勢変更ロボット156は姿勢変更処理槽151と後述する待機チャンバ210との間に配置され得る。
【0164】
姿勢変更ロボット156は、ハンド(156-H)、および関節部(156-R)を含み得る。ハンド(156-H)は関節部(156-R)と結合され得る。関節部(156-R)はハンド(156-H)の位置を変更させ得る。
【0165】
図10は、図1の姿勢変更ロボットの構成を概略的に示した図面である。図10を参照すれば、本発明の一実施例による姿勢変更ロボット156は姿勢変更処理槽151で基板(W)の姿勢を垂直姿勢から水平姿勢に変更させ、水平姿勢に変更された基板(W)を第2工程処理部200の待機チャンバ210に返送することができる。また、姿勢変更ロボット156はすべて関節ロボットであることができる。姿勢変更ロボット156は6軸多関節ロボットであることができる。
【0166】
関節部(156-R)は少なくともふたつ以上の軸で構成される多関節アームであることができる。例えば、関節部(156-R)は6軸多関節アームであり得る。関節部(156-R)はハンド(156-H)を第1方向(X)、第2方向(Y)及び第3方向(Z)のうちで少なくとも一つ以上の方向に沿ってハンド(156-H)を移動させてハンド(156-H)の位置を変更させることができる。また、関節部(156-R)はハンド(156-H)を第1方向(X)、第2方向(Y)及び第3方向(Z)のうちで一つの軸を基準でハンド(156-H)を回転させることができる。姿勢変更ロボット156はベース171、回転ボディー172、第1アーム173、第2アーム174、第3アーム175、および、第4アーム176を含むことができる。
【0167】
ベース171は回転ボディー172と結合されることができる。回転ボディー172はベース171を基準に回転することができる。回転ボディー172は地面に垂直な方向を回転軸にして回転され得る。第1アーム173は回転ボディー172と結合され得る。第1アーム173は、回転ボディーに対して水平方向を回転軸にして回転され得る。第2アーム174は第1アーム173と結合され得る。第2アーム174は第1アーム173に対して水平方向を回転軸にして回転され得る。第3アーム175は第2アーム174と結合され得る。第3アーム175は第2アーム174の長さ方向(または、第3アーム175の長さ方向)を回転軸にして回転され得る。第4アーム176は第3アーム175の長さ方向に垂直な方向を回転軸にして回転され得る。また、第4アーム176はハンド(156-H)を回転させることができる。例えば、第4アーム176はハンド(156-H)を回転可能な回転シャフト(図示せず)を有することができる。ハンド(156-H)は第4アーム176の回転軸に垂直な方向を回転軸にして回転され得る。
【0168】
再び図1を参照すれば、第2工程処理部200は第1工程処理部100で処理された基板(W)を処理することができる。第2工程処理部200は第1工程処理部100で処理された基板(W)を処理し、枚葉式で基板(W)を液処理または乾燥処理することができる。
【0169】
第2工程処理部200は待機チャンバ210、第1返送チャンバ220、液処理チャンバ230、乾燥チャンバ240、バッファー部250、第2返送チャンバ260、および、第2ロードポートユニット270を含み得る。液処理チャンバ230と乾燥チャンバ240はすべて1枚の基板(W)ずつを処理する枚葉処理チャンバで提供され得る。
【0170】
第1返送チャンバ220は、その長さ方向が第1方向に並んでいるように配置される。第1返送チャンバ220の一側には液処理チャンバ230及び乾燥チャンバ240が配置される。液処理チャンバ230及び乾燥チャンバ240は第1方向に沿って配列される。液処理チャンバ230は複数個が提供され、これらは上下方向に積層されることができる。また、乾燥チャンバ240は複数個が提供され、これらは上下方向に積層されることができる。一例によれば、乾燥チャンバ240は液処理チャンバ230より第1工程処理部100にさらに接するように配置される。第1返送チャンバ220の他側には待機チャンバ210及びバッファー部250が配置される。待機チャンバ210及びバッファー部250は第1方向に沿って配列される。待機チャンバ210はバッファー部250より第1工程処理部100にさらに接するように配置される。
【0171】
第2返送チャンバ260は待機チャンバ210及びバッファー部250を基準に、第1返送チャンバ220と反対側に配置される。また、第1返送チャンバ220の一側には第2ロードポートユニット270が配置される。前述した配置によって、乾燥チャンバ240、第1返送チャンバ220、待機チャンバ210、第2返送チャンバ260、および、第2ロードポートユニット270は順次に第2方向に沿って配列される。
【0172】
待機チャンバ210は基板(W)を臨時保管する貯蔵空間を提供することができる。待機チャンバ210はバッチ処理部140で処理された基板(W)らが姿勢変更部150で姿勢変更ロボット156によって姿勢変更され、枚葉処理チャンバ230、240で返送される基板(W)の返送経路上に配置され得る。すなわち、バッファーチャンバ210はバッチ処理部140と枚葉処理チャンバ230、240の間で返送される基板(W)の返送経路上に配置され得る。
【0173】
待機チャンバ210は基板(W)を臨時保管する。また、待機チャンバ210は姿勢変更ロボット156によって返送された基板(W)のウェティング状態を維持する。
【0174】
一例によれば、待機チャンバはハウジング710、コップ720、スピンチャック730、および、液供給ユニット740を有する。
【0175】
スピンチャック730は基板(W)を支持する。基板(W)は地面に平行な状態でスピンチャック730上に置かれる。スピンチャック730はその中心軸を基準で回転可能に提供される。液供給ユニット740はスピンチャック730に支持された基板(W)にウェティング液(wetting liquid)を供給する。コップ720はハウジング710内でスピンチャック730をくるむように配置される。コップ720は回転される基板(W)に液が供給されるうちに液がハウジング710内の全体領域に飛散されることを防止する。
【0176】
基板(W)が待機チャンバ210で待機する間、液供給ユニット740から基板(W)にウェティング液を供給して基板(W)上にウェティング液の液膜を維持する。これは基板(W)が枚葉処理チャンバ230、240に返送される前に基板(W)が自然乾燥されることを防止する。
【0177】
液膜が維持された基板(W)は後述する第1返送ロボット222によって待機チャンバ210から搬出され得る。待機チャンバ210から搬出された基板(W)は枚葉処理チャンバ230、240で第1返送ロボット222によって枚葉処理チャンバ230、240に返送され得る。
【0178】
第1返送チャンバ220は、第1返送ロボット222および返送レール223を含み得る。第1返送ロボット222は第1返送レール223に沿って移動することができる。返送レール223はその長さ方向が第1方向(X)と並んでいてもよい。
【0179】
液処理チャンバ230は、水平姿勢の基板(W)を回転させるが、回転される基板(W)に処理液を供給して基板(W)を処理することができる。液処理チャンバ230では基板(W)を1枚ずつ処理することができる。液処理チャンバ230で供給される処理液は有機溶剤であることができる。例えば、液処理チャンバ230で供給される処理液はイソプロピルアルコール(IPA)であってもよい。液処理チャンバ230では回転する基板(W)に有機溶剤を供給し、基板(W)を回転させて基板(W)を乾燥処理することができる。これと異なり、液処理チャンバ230では回転する基板(W)に有機溶剤を供給し、基板(W)が有機溶剤に濡れた状態で後述する乾燥チャンバ240に返送され、乾燥チャンバ240で基板(W)が乾燥され得る。
【0180】
図12は、図1の液処理チャンバ230を概略的に示した図面である。
【0181】
図12を参照すれば、液処理チャンバ230はハウジング410、コップ420、支持ユニット440、昇降ユニット460、および、液供給ユニット480を含むことができる。
【0182】
ハウジング410は内部に処理空間412を有する。ハウジング410は内部に空間を有する桶形状を有することができる。ハウジング410が有する内部空間412にはコップ420、支持ユニット440、昇降ユニット460、液供給ユニット480が提供されることができる。ハウジング410は正断面から眺める時四角の形状を有することができる。しかし、これに限定されるものではなくて、ハウジング410は処理空間412を有することができる多様な形状で変形されることができる。
【0183】
コップ420は上部が開放された桶形状を有する。コップ420は内部回収筒422及び外部回収筒426を有する。それぞれの回収筒422、426は工程に使用された処理液らのうちでお互いに相異な処理液を回収する。内部回収筒422は基板(W)支持ユニット440をくるむ環形のリング形状で提供され、外部回収筒426は内部回収筒426をくるむ環形のリング形状で提供される。内部回収筒422の内側空間422a及び内部回収筒422は内部回収筒422に処理液が流入される第1流入口422aとして機能する。内部回収筒422と外部回収筒426の間空間426aは外部回収筒426に処理液が流入される第2流入口426aとして機能する。一例によれば、それぞれの流入口422a、426aは互いに異なる高さに位置し得る。それぞれの回収筒422、426の底面下には回収ライン422b、426bが連結される。それぞれの回収筒422、426に流入された処理液らは回収ライン422b、426bを通じて外部の処理液再生システム(図示せず)に提供されて再使用され得る。
【0184】
支持ユニット440は処理空間412で基板(W)を支持する。支持ユニット440は工程進行中に基板(W)を支持及び回転させる。支持ユニット440は支持板442、支持ピン444、チャックピン446、および、回転駆動部材448、449を有する。
【0185】
支持板442は概して円形の板形状で提供され、上面及び底面を有する。下部面は上部面に比べて小さな直径を有する。すなわち、支持板442は上部面が広くて下部面が狭い形状を有することができる。上面及び底面はその中心軸がお互いに一致するように位置する。また、支持板442には加熱手段(図示せず)が設けられてもよい。支持板442に設けられる加熱手段は、支持板442に置かれた基板(W)を加熱することができる。加熱手段は熱を発生させることができる。加熱手段が発生させる熱は温熱または冷熱であることができる。加熱手段が発生させた熱は支持板442に置かれた基板(W)に伝達することができる。また、基板(W)に伝達された熱は基板(W)に供給された処理液を加熱することができる。加熱手段はヒーター及び/または冷却コイルであることができる。しかし、これに限定されるものではなくて加熱手段は公知の装置で多様に変形されることができる。
【0186】
支持ピン444は複数個提供される。支持ピン444は支持板442の上面の縁部に所定間隔で離隔されるように配置されて支持板442で上部に突き出される。支持ピン444らは、互いの間に組合によって全体的に環形のリング形状を有するように配置される。支持ピン444は支持板442の上部面から基板(W)が一定距離離隔されるように基板(W)の後面縁を支持する。
【0187】
チャックピン446は複数個提供される。チャックピン446は支持板442の中心で支持ピン444より遠く離れるように配置される。チャックピン446は支持板442の上面から上に突き出されるように設けられる。チャックピン446は、支持板442が回転される時基板(W)が正位置で側方向に離脱されないように、基板(W)の側部を支持する。チャックピン446は、支持板442の半径方向に沿って外側位置と内側位置との間に直線移動が可能になるように設けられる。外側位置は、内側位置に比べて支持板442の中心から遠く離れた位置である。基板(W)が支持板442にローディングまたはアンローディング時チャックピン446は外側位置に位置され、基板(W)に対して工程遂行時チャックピン446は内側位置に位置される。内側位置は、チャックピン446と基板(W)の側部とが互いに接触される位置であり、外側位置はチャックピン446と基板(W)とが互いに離隔される位置である。
【0188】
回転駆動部材448、449は支持板442を回転させる。支持板442は回転駆動部材448、449によって磁気中心軸を中心に回転可能である。回転駆動部材448、449は支持軸448及び駆動部449を含む。支持軸448は第4方向16を向ける桶形状を有する。支持軸448の上端は、支持板442の底面に固定結合される。一例によれば、支持軸448は支持板442の底面中心に固定結合されることができる。駆動部449は支持軸448が回転されるように駆動力を提供する。支持軸448は駆動部449によって回転され、支持板442は支持軸448と共に回転可能である。
【0189】
昇降ユニット460は、コップ420を上下方向に直線移動させる。コップ420が上下に移動されることによって支持板442に対するコップ420の相対高さが変更される。昇降ユニット460は、基板(W)が支持板442にローディングされるか、または、アンローディングされる時支持板442がカップ420の上部に突き出されるようにコップ420を下降する。また、工程が進行される時には基板(W)に供給された処理液の種類によって処理液が既設定された回収筒422、426に流入されることができるようにコップ420の高さを調節する。昇降ユニット460は、ブラケット462、移動軸464、および、駆動機466を有する。ブラケット462はコップ420の外壁に固定設置され、ブラケット462には駆動機466によって上下方向に移動される移動軸464が固定結合される。選択的に、昇降ユニット460は支持板442を上下方向に移動させることができる。液供給ユニット480は基板(W)に処理液を供給することができる。処理液は有機溶剤、前述したケミカルまたはリンス液であってもよい。有機溶剤はイソプロピルアルコール(IPA)液であってもよい。
【0190】
液供給ユニット480は移動部材481、および、ノズル489を含むことができる。移動部材481はノズル489を工程位置及び待機位置に移動させる。工程位置は、ノズル489が支持ユニット440に支持された基板(W)と対向される位置である。一例によれば、工程位置は基板(W)の上面に処理液を吐出する位置である。また、工程位置は第1供給位置及び第2供給位置を含む。第1供給位置は第2供給位置より基板(W)の中心にさらに近い位置であり、第2供給位置は基板(W)の端部を含む位置であり得る。選択的に、第2供給位置は基板(W)の端部に隣接した領域であり得る。待機位置はノズル489が工程位置を脱した位置で定義する。一例によれば、待機位置は基板(W)に工程処理前または工程処理が完了された以後にノズル489が待機する位置であり得る。
【0191】
移動部材481は、アーム482、支持軸483、および、駆動機484を含む。支持軸483はコップ420の一側に位置される。支持軸483は、その長さ方向が第4方向を向くロード形状を有する。支持軸483は駆動機484によって回転可能になるように提供される。支持軸483は昇降移動が可能になるように提供される。アーム482は支持軸483の上端に結合される。アーム482は駆動機484から垂直に延長される。アーム482の末端にはノズル489が結合される。支持軸483が回転されることによってノズル489はアーム482と共にスイング移動され得る。ノズル489はスイング移動されて工程位置及び待機位置に移動され得る。選択的にアーム482はその長さ方向に向けて前進及び後進移動が可能になるように提供され得る。上部から眺める時ノズル489が移動する経路は、工程位置で基板(W)の中心軸と一致し得る。
【0192】
乾燥チャンバ240は、超臨界状態の乾燥用流体(G)を利用して基板(W)上に残留する有機溶剤を除去することができる。乾燥チャンバ240は超臨界流体を利用して基板(W)上に残留する有機溶剤を除去する高圧チャンバであり得る。乾燥用流体は二酸化炭素(CO2)であり得る。
【0193】
枚葉処理チャンバ230、240で処理された基板(W)は、第1返送ロボット222によってバッファー部250に返送され得る。バッファー部250は、第1返送チャンバ220と第2返送チャンバ260との間に配置され得る。バッファー部250は、枚葉式処理チャンバ230、240と第2ロードポートユニット270との間に配置され得る。
【0194】
バッファー部250は、待機チャンバ210と類似に、基板(W)が臨時貯蔵または保管される空間を提供することができる。例えば、バッファー部250は枚葉式処理チャンバである液処理チャンバ230及び/または乾燥チャンバ240で処理された基板(W)を臨時保管することができる。
【0195】
第2返送チャンバ260は、バッファー部250と第2ロードポートユニット270との間に配置され得る。第2返送チャンバ260には第2返送ロボット262が提供され得る。第2返送ロボット262は、処理が完了されてバッファー部250に収納された基板(W)を移送容器(F)に返送することができる。
【0196】
第2返送ロボット262が有するハンドは、基板(W)を1枚ずつ返送する枚葉ハンドであり得る。第2返送ロボット262が有する返送ハンドは、第1方向(X)、第2方向(Y)、および、第3方向(Z)に沿って移動可能に提供され得る。また、第2返送ロボット262が有する返送ハンドは第3方向(Z)を回転軸にして回転可能に提供され得る。
【0197】
第2ロードポートユニット270は少なくとも一つ以上のロードポートを含むことができる。第2ロードポートユニット270が有するロードポートには、複数の基板(W)を収納することができる移送容器(F)が置かれてもよい。例えば、第2ロードポートユニット270に置かれる移送容器(F)は、第1工程処理部100及び第2工程処理部200で処理が完了された基板(W)らが収納され得る。第2ロードポートユニット270に置かれる移送容器(F)には、第1工程処理部100及び第2工程処理部200で処理が完了された基板(W)らだけ収納され得る。すなわち、第2ロードポートユニット270は、処理された基板(W)を基板処理装置からアンローディング(Unloading)する機能を遂行することができる。
【0198】
前述した第2返送ロボット262は、処理された基板(W)を第2ロードポートユニット270が有するロードポートに置かれた容器(F)に搬入することができる。容器(F)は、上述した物品返送装置(例えば、OHT)によって基板処理装置10の外部に返送されることができる。
【0199】
制御機600は基板処理装置10を制御することができる。例えば、制御機600は基板処理装置10が有する構成らを制御することができる。例えば、制御機600は基板処理装置10が基板(W)を処理する工程を遂行できるように基板処理装置10を制御することができる。
【0200】
例えば、制御機600は第1ロードポートユニット110、インデックスチャンバ120、返送ユニット130、バッチ処理部140、姿勢変更部150、バッファーチャンバ210、第1返送チャンバ220、液処理チャンバ230、乾燥チャンバ240、第2返送チャンバ260、および第2ロードポートユニット270のうちで少なくとも一つ以上を制御することができる。
【0201】
また、制御機600は、基板処理装置10の制御を行うマイクロプロセッサー(コンピューター)でなされるプロセスコントローラーと、オペレーターが基板処理装置10を管理するためにコマンド入力操作などを行うキーボードと、基板処理装置10の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどでなされるユーザーインターフェースと、基板処理装置10で実行される処理をプロセスコントローラーの制御で行うための制御プログラムと、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが記憶された記憶部とを具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び記憶部はプロセスコントローラーに接続され得る。処理レシピは記憶部のうちで記憶媒体に記憶され得り、記憶媒体は、ハードディスクでも良く、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリーなどの半導体メモリーであってもよい。
【0202】
図13は、本発明の一実施例による基板(W)処理方法を表すフローチャートである。
【0203】
図13を参照すれば、本発明の一実施例による基板(W)処理方法は、基板(W)ローディング段階(S10)、第1姿勢変更段階(S20)、バッチ式処理段階(S30)、第2姿勢変更段階(S40)、ウェティング段階(S50)、枚葉式処理段階(S60)、および、基板(W)アンローディング段階(S70)を含むことができる。
【0204】
基板(W)ローディング段階(S10)では、処理が要求される、いわゆる、未処理状態の基板(W)が基板処理装置10にローディングされ得る。基板(W)ローディング段階(S10)では、第1ロードポートユニット110に移送容器(F)が配置され得る。
【0205】
移送容器(F)に収納された基板(W)は、インデックスロボット122によって搬出されて収納容器(C)に返送され得る。
【0206】
第1姿勢変更段階(S20)では、基板(W)の姿勢を水平姿勢から垂直姿勢に変更することができる。第1姿勢変更段階(S20)では、収納容器(C)が姿勢変更ユニット124によって第1方向(X)を軸に回転することで基板(W)の姿勢が変更され得る。姿勢変更ユニット124は、収納容器(C)を、第1方向(X)を軸に回転させることができる回転軸を有し得る。第1姿勢変更段階(S20)では、複数枚の基板(W)の姿勢が一度に変更され得る。
【0207】
垂直姿勢に変更された基板(W)は、第1返送ユニット132によって第1バッチ処理部141に返送され得る。
【0208】
バッチ式処理段階(S30)では、垂直姿勢の複数の基板(W)に対する液処理が遂行され得る。バッチ式処理段階(S30)では、少なくとも一つ以上のバッチ処理部(141乃至143)で基板(W)らが返送されて基板(W)に対する液処理が遂行され得る。バッチ式処理段階(S30)は、第1バッチ処理部141で前処理され、第2バッチ処理部142または第3バッチ処理部143で後処理される方式で遂行され得る。
【0209】
例えば、第1バッチ処理部141に返送された基板(W)は、第1薬液槽141a及び/または第1リンス槽141bで液処理され得る。第1薬液槽141a及び/または第1リンス槽141bで液処理された基板(W)は、第2バッチ処理部142または第3バッチ処理部143のうちで選択された何れか一つの処理部に返送されて処理され得る。第1薬液槽141aで基板(W)は、DHFのようなケミカル(第1薬液の一例)で処理され、第1リンス槽141bで基板(W)は純水のようなリンス液で処理され得る。
【0210】
例えば、第2バッチ式処理部142に基板(W)が返送されたら、基板(W)はまず第2薬液槽142aでリン酸を含むケミカル(第2薬液の一例)によって処理され、以後第2リンス槽142bで水を含むリンス液によってリンス処理され得る。
【0211】
リンス処理された基板(W)らは第2返送ユニット134によって姿勢変更処理槽151に返送され得る。
【0212】
第2姿勢変更段階(S40)は、姿勢変更部150で遂行されることができる。第2姿勢変更段階(S40)は、基板(W)をグリップするグリップ段階、および、基板(W)の姿勢を変更する回転段階で構成され得る。第2姿勢変更段階(S40)では基板(W)の姿勢変更を1枚ずつ遂行することができる。
【0213】
第2姿勢変更段階(S40)が遂行された以後、ウェティング段階(S50)が遂行されることができる。ウェティング段階(S50)は、第2姿勢変更段階(S40)と枚葉式処理段階(S60)との間に遂行され得る。
【0214】
ウェティング段階(S50)は、姿勢変更ロボット156及び/または待機チャンバ210によって遂行され得る。ウェティング段階(S50)には、処理液(L)から脱して外部に露出された基板(W)にウェティング液を噴射して基板(W)の自然乾燥を防止することができる。ウェティング液は、上述した姿勢変更処理槽151に底流する処理液(L)のような種類の液であり得る。これと異なり、ウェティング液は上述した処理液(L)とは異なる種類の液であってもよい。
【0215】
また、ウェティング段階(S50)は上述したところのように待機チャンバ210で遂行されてもよい。姿勢変更ロボット156は、基板(W)に対して第2姿勢変更段階(S40)を遂行後基板(W)を待機チャンバ210に返送する。ウェティング段階(S50)は基板(W)が待機チャンバ210に搬入されれば、液供給ユニット740がウェティング液を基板(W)に供給することができる。
【0216】
ウェティング段階(S50)が遂行されることによって、基板(W)が枚葉処理チャンバ230、240に搬入される以前に自然乾燥することを最小化することができる。
【0217】
枚葉式処理段階(S60)では、水平姿勢の単一の基板(W)に対する処理が遂行され得る。枚葉式処理段階(S60)は液処理段階(S61)、および、乾燥段階(S62)を含むことができる。
【0218】
液処理段階(S61)では、枚葉式で基板(W)を液処理することができる。液処理段階(S61)では、待機チャンバ210で臨時保管された基板(W)が液処理チャンバ230に返送されれば、液処理チャンバ230で遂行されることができる。液処理段階(S40)では、基板(W)上にIPAのような有機溶剤を供給することができる。
【0219】
乾燥段階(S62)は、枚葉式で基板(W)を乾燥処理することができる。乾燥段階(S62)は、液処理段階(S61)では、液処理された基板(W)が乾燥チャンバ240に返送されれば、乾燥チャンバ240で遂行されることができる。乾燥段階(S50)では、基板(W)に超臨界状態の処理流体(例えば、超臨界状態の二酸化炭素)を基板(W)上に供給して基板(W)上に残留する有機溶剤、ウェティング液または処理液(L)などを除去することができる。
【0220】
場合によっては、乾燥段階(S50)は乾燥チャンバ240で遂行されないで、液処理チャンバ230で基板(W)を速い速度で回転させて基板(W)を乾燥させることもできる(いわゆる、スピン乾燥)。
【0221】
枚葉式処理段階(S60)以後に遂行される基板(W)アンローディング段階(S70)では、枚葉式処理段階(S60)が遂行された基板(W)がバッファー部250に返送され、以後第2返送チャンバ260の第2返送ロボット262によって第2ロードポートユニット270に置かれた移送容器(F)に返送されることができるし、第2ロードポートユニット270に置かれた移送容器(F)をOHTのような返送装置が把持して基板処理装置10からアンローディングさせることができる。
【0222】
図14は、本発明の液処理室に対する他の実施例である。
【0223】
前述した例では液処理室がバッチ処理部に提供されたことで説明した。しかし、これと他に液処理室は基板(W)を一枚ずつ処理する枚葉処理部で提供されることができる。図14は、液処理室が枚葉処理部に提供された例を表す図面である。
【0224】
図14による枚葉処理部300は、支持ユニット310、第1処理液供給ユニット320、第2処理液供給ユニット330、および、コップ340を有する。
【0225】
枚葉処理部300は内部に処理空間を有する。枚葉処理部300は内部に空間を有する桶形状を有することができる。枚葉処理部300が有する内部空間には支持ユニット310、第1処理液供給ユニット320、第2処理液供給ユニット330、および、コップ340が設けられ得る。
【0226】
支持ユニット310は、処理空間で基板(W)を支持する。支持ユニット310は工程進行中に基板(W)を支持及び回転させることができる。支持ユニット310はスピンチャック312、支持ピン314、回転駆動部材315、316を有する。
【0227】
スピンチャック312は、概して円形の板形状で提供され、上面及び底面を有する。下部面は上部面に比べて小さな直径を有する。すなわち、スピンチャック312は上部面が広くて下部面が狭い形状を有することができる。上面及び底面は、その中心軸が互いに一致するように位置される。また、スピンチャック312には加熱手段(図示せず)が設けられ得る。スピンチャック312に設けられる加熱手段は、スピンチャック312に置かれた基板(W)を加熱することができる。これによって基板(W)上に供給された処理液を加熱することができる。
【0228】
スピンチャック312には、支持ピン314が設置され得る。支持ピン314は基板(W)下面及び/または側面を支持及びチャッキングすることができる。支持ピン314は図示されないピン移動メカニズムによって側方向に移動可能に提供され得る。
【0229】
回転駆動部材315、316はスピンチャック312を回転させる。スピンチャック312は回転駆動部材315、316によって磁気中心軸を中心に回転可能である。回転駆動部材315、316は回転シャフト315及び駆動部316を含む。回転シャフト315は円筒形状を有する。回転シャフト315の上端はスピンチャック312の底面に固定結合される。一例によれば、回転シャフト315はスピンチャック312の底面中心に固定結合されることができる。駆動部316は回転シャフト315が回転されるように駆動力を提供する。回転シャフト315は駆動部316によって回転され、スピンチャック312は回転シャフト315と共に回転可能である。
【0230】
第1処理液供給ユニット320は、基板(W)に第1処理液を供給する。第1処理液はケミカルであることができる。一例によれば、ケミカルはリン酸水溶液であることができる。第2処理液供給ユニット330は、基板(W)に第2処理液を供給する。第2処理液はリンス液であり得る。リンス液は水であってもよい。例えば、リンス液は純水であり得る。
【0231】
第1処理液供給ユニット320は第1ノズル322、第1処理液供給源324、および、加熱器326を含むことができる。第1ノズル322は基板(W)の上面に第1処理液を供給する。第1処理液供給源324は第1処理液を貯蔵し、第1処理液を第1ノズル322に供給する。第1処理液供給源324から第1処理液の伝達を受けた第1ノズル322は基板(W)に第1処理液を吐出する。第1ノズル322は、図示されないノズル移動メカニズムによって上下方向及び/または側方向に移動可能に提供され得る。加熱器326は、吐出されるリン酸水溶液の供給温度を設定温度で加熱することができる。
【0232】
第2処理液供給ユニット330は、第2ノズル332、第2処理液供給源334、および、冷却機336を含み得る。第2ノズル332、第2処理液供給源334は、前記第1処理液供給ユニット320の第1ノズル322、第1処理液供給源324と液体の種類が異なるだけで、構造及び役割が同一である。冷却機336は吐出される純水を設定温度で冷却することができる。設定温度はリン酸水溶液の凝固点より低い温度であり得る。
【0233】
コップ340は上部が開放された桶形状を有する。コップ340は第1処理液及び第2処理液を回収することができる。コップ340は第1処理液供給ユニット320が供給する第1処理液と、第2処理液供給ユニット330が供給する第2処理液とを別に回収するように構成され得る。また、コップ340は第1処理液供給ユニット320及び第2処理液供給ユニット330が供給する処理液が外部に飛散されることを遮断することができる。
本実施例による処理装置は、第1処理液供給ユニット320が処理空間にリン酸水溶液を供給して基板(W)を処理する。この時、リン酸水溶液は第1処理液供給ユニット320の加熱器326によって加熱された状態で処理空間に供給される。
【0234】
リン酸水溶液処理が完了すれば、リン酸水溶液はコップ340を通じて回収される。
【0235】
リン酸水溶液の回収が終われば、第2処理液供給ユニット330が処理空間に純水を供給して基板(W)を処理する。この時、純水は処理空間に供給されたリン酸水溶液の凝固点より低い温度で収容空間に供給される。純水は第2処理液供給ユニット330の冷却機336で冷却されて提供されることができる。
【0236】
リン酸水溶液の凝固点より低い温度の純水を使えば、リン酸水溶液処理後基板(W)に残留するリン酸パーティクルの除去率が向上される。図15図16を通じて詳しく説明する。
【0237】
図15は、純水の温度を第1処理液供給ユニット320を通じて供給されたリン酸水溶液の凝固点より高い温度で設定して供給した時、基板(W)上に位置したリン酸パーティクルの挙動を概略的に表している。
【0238】
スピンチャック312に置かれた基板(W)に純水を供給すれば、純水は基板(W)に吐出された後、基板(W)の回転による遠心力によって基板(W)の外側に流れる。このような純水の流れ(flow)を利用してリン酸パーティクルが基板(W)から除去される。
【0239】
図15を参照すれば、純水を供給する途中にもリン酸パーティクル(P1)は基板(W)からよく離れない。また、基板(W)から離れたリン酸パーティクル(P1)も基板(W)の外側に流れないで、基板(W)の上部に飛散された後再び基板(W)に吸着される。
【0240】
リン酸パーティクル(P1)は微小粒子であるので、主にブラウン運動によって漂流する。すなわち、処理空間内で分子間衝突などの理由で不規則に挙動することができる。小さなリン酸パーティクル(P1)はこのようなブラウン運動の影響を受けて、処理空間内で漂流する。
【0241】
したがって、図15に表現されたところのように、遠心力などによる純水の移動方向(f3)とリン酸パーティクル(P1)の移動方向とが一致せず、純水が基板(W)外に跳ね飛ばされてコップ340を通じて回収されるうちにもリン酸パーティクル(P1)は継続的に基板(W)表面に残留するか、または基板(W)表面から離脱された以後にも処理空間に残留する。
【0242】
図16は、リン酸水溶液の凝固点より低い温度で純水を供給する時基板(W)上のリン酸パーティクルの挙動を概略的に表している。
【0243】
図16を参照すれば、リン酸水溶液の凝固点より低い温度で純水を供給した時、リン酸パーティクル(P2)が純水の流れに沿って移動する。
【0244】
リン酸パーティクル(P2)はその凝固点より低い温度で核生成反応が起きる。核生成反応はリン酸パーティクル(P2)の結晶核を生成する。これによってリン酸パーティクル(P2)の粒子が大きくなる。リン酸パーティクル(P2)粒子が大きくなるほどブラウン運動の影響は減って、物理力に支配的(dominant)な影響を受けるようになる。
【0245】
したがって、結晶化されたリン酸パーティクル(P2)は物理力に依存して挙動することができる。物理力は例えば、純水の流動(flow)であり得る。また、物理力は前記遠心力であることができる。すなわち、結晶化されたリン酸パーティクル(P2)は図16に表現されたところのように純水の移動(f3)に便乗し、遠心力によって基板(W)から跳ね飛ばされて行って除去され得る。
【0246】
前記例で純水をさらに低い温度で冷却して供給するほど、さらに小さなリン酸パーティクル(P2)も易しく結晶化され得る。
【0247】
例示的な実施例らがこれに開示されたし、他の変形ができることを理解しなければならない。特定実施例の個別要素または特徴は一般的にその特定実施例に制限されないが、適用可能な場合、特別に図示されるか、または説明されなくても相互交換可能で選択された実施例で使用されることができる。このような変形は本開示内容の思想及び範囲を脱することで見なされてはいけないし、通常の技術者に自明なそのようなすべての変形は次の請求範囲の範囲内に含まれるように意図される。
【符号の説明】
【0248】
W 基板
10 基板処理装置
100 第1工程処理部
140 バッチ処理部
142a 第2薬液槽
512 内槽
514 外槽
520 支持ユニット
530 循環ライン
531 液供給管
537 加熱器
142b 第2リンス槽
552 内槽
554 外槽
556 収容空間
560 支持ユニット
570 循環ライン
571 液供給管
572 ポンプ
573 フィルター
575 バルブ
577 冷却機
600 制御機

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16