(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095546
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240703BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240703BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20240703BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240703BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/00 309Z
G02F1/1368
H01L29/78 618B
H01L29/78 616Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023201821
(22)【出願日】2023-11-29
(31)【優先権主張番号】202211716307.2
(32)【優先日】2022-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523439149
【氏名又は名称】グァンチョウ チャイナスター オプトエレクトロニクス セミコンダクター ディスプレイ テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】シュアイイー・ワン
【テーマコード(参考)】
2H192
5C094
5F110
5G435
【Fターム(参考)】
2H192AA24
2H192FA81
2H192GA31
2H192JA33
5C094AA02
5C094AA25
5C094AA42
5C094BA03
5C094BA43
5C094DB02
5C094EA10
5C094FA01
5C094FA02
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5C094FB02
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5C094FB14
5F110AA06
5F110AA11
5F110BB01
5F110CC01
5F110CC07
5F110DD02
5F110GG01
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5F110GG15
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5F110GG30
5F110HM04
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5F110NN03
5F110NN15
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5F110NN35
5G435AA01
5G435AA16
5G435AA17
5G435BB12
5G435GG31
5G435HH12
5G435HH13
(57)【要約】
【課題】本願は、表示パネルを提供する。
【解決手段】該表示パネルが静電気保護回路を含み、静電気保護回路が少なくとも1つの薄膜トランジスタを含み、薄膜トランジスタが活性層を含み、活性層がチャネル部を有し、チャネル部に少なくとも1つの補助電極を設け、且つ補助電極をチャネル部に直接接触させることにより、追加された補助電極を利用してチャネル部に作用するプラズマの均一性を向上させることができ、これにより薄膜トランジスタのリーク電流を低下させ、それによって表示パネルの表示品質を改善することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電気保護回路を含む表示パネルであって、前記静電気保護回路が少なくとも1つの薄膜トランジスタを含み、前記薄膜トランジスタが活性層を含み、前記活性層がチャネル部を有し、
前記チャネル部に少なくとも1つの補助電極が設けられ、前記補助電極が前記チャネル部に直接接触することを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記チャネル部には、チャネル長さ方向に沿って間隔をおいて分布する複数の前記補助電極が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記チャネル部は、少なくとも部分的に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記チャネル部は、複数の湾曲セグメントを有し、任意の隣接する2つの前記湾曲セグメントの湾曲方向が異なることを特徴とする請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記複数の湾曲セグメントのそれぞれには1つの補助電極が設けられることを特徴とする請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記チャネル部は、チャネル幅方向に沿って間隔をおいて設けられた少なくとも2つのサブチャネル部を有することを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
隣接する2つのサブチャネル部が、互いに平行又は対称に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記薄膜トランジスタは、ソース及びドレインをさらに含み、前記補助電極は、前記ソース及び前記ドレインと同層に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記薄膜トランジスタは、ゲートを含み、前記補助電極は、前記活性層の前記ゲートに近い表面又は前記ゲートから遠い表面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記活性層の材料は、酸化物半導体又はシリコン半導体であることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示技術分野に関し、特に表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
表示パネルの生産、テスト及び輸送の過程では、静電気が不可避的に起こり、摩擦や接触によって発生する瞬間的なキロボルトの高電圧に起因して、表示パネルが破壊され、表示パネル内部の部品の故障を引き起こす。
【0003】
関連技術では、通常、静電気の蓄積による高レベルを解放し、静電気による表示パネル内の部品の損傷を回避するために、表示パネル内に静電気保護回路が設けられている。しかし、表示パネルが正常に動作している場合、静電気保護回路における薄膜トランジスタにリーク電流が発生する場合があり、この場合、表示パネルが正常な階調及び輝度を表示できなくなり、表示パネルの表示品質に影響を与えてしまう。
【0004】
そこで、この欠点を改善するための表示パネルを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、静電気保護回路における薄膜トランジスタのリーク電流を低減し、表示パネルの表示品質を改善することができる表示パネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例は、表示パネルを提供し、前記表示パネルが静電気保護回路を含み、前記静電気保護回路が少なくとも1つの薄膜トランジスタを含み、前記薄膜トランジスタが活性層を含み、前記活性層がチャネル部を有し、
ここで、前記チャネル部に少なくとも1つの補助電極が設けられ、前記補助電極が前記チャネル部に直接接触する。
【0007】
本願の一実施例によれば、前記チャネル部には、チャネル長さ方向に沿って間隔をおいて分布する複数の前記補助電極が設けられている。
【0008】
本願の一実施例によれば、前記チャネル部は、少なくとも部分的に湾曲している。
【0009】
本願の一実施例によれば、前記チャネル部は、複数の湾曲セグメントを有し、任意の隣接する2つの前記湾曲セグメントの湾曲方向が異なる。
【0010】
本願の一実施例によれば、前記複数の湾曲セグメントのそれぞれには1つの補助電極が設けられている。
【0011】
本願の一実施例によれば、前記チャネル部は、チャネル幅方向に沿って間隔をおいて設けられた少なくとも2つのサブチャネル部を有する。
【0012】
本願の一実施例によれば、隣接する2つの前記サブチャネル部は、互いに平行又は対称に設けられている。
【0013】
本願の一実施例によれば、前記薄膜トランジスタは、ソース及びドレインをさらに含み、前記補助電極は、前記ソース及び前記ドレインと同層に設けられている。
【0014】
本願の一実施例によれば、前記薄膜トランジスタは、ゲートを含み、前記補助電極は、前記活性層の前記ゲートに近い表面又は前記ゲートから遠い表面に設けられている。
【0015】
本願の一実施例によれば、前記活性層の材料は、酸化物半導体又はシリコン半導体である。
【発明の効果】
【0016】
本願の実施例の有益な効果は、以下のとおりである。本願の実施例は、表示パネルを提供し、前記表示パネルが静電気保護回路を含み、前記静電気保護回路が少なくとも1つの薄膜トランジスタを含み、前記薄膜トランジスタが活性層を含み、前記活性層がチャネル部を有し、チャネル部に少なくとも1つの補助電極を設け、且つ補助電極をチャネル部に直接接触させることにより、追加された補助電極を利用してプラズマがチャネル部に作用する均一性を向上させることができ、これにより薄膜トランジスタのリーク電流を低下させ、それによって表示パネルの表示品質を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本願の実施例によって提供される第1実施例の表示パネルの部分概略図である。
【
図2】
図1に示す第1実施例の表示パネルのA-A’方向に沿った断面図である。
【
図3】本願の実施例によって提供される第2実施例の表示パネルの部分概略図である。
【
図4】本願の実施例によって提供される第3実施例の表示パネルの部分概略図である。
【
図5】本願の実施例によって提供される第4実施例の表示パネルの部分概略図である。
【
図6】本願の実施例によって提供される第5実施例の表示パネルの部分概略図である。
【
図7】本願の実施例によって提供される第6実施例の表示パネルのA-A’方向に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の各実施例の説明は、本願を実施することができる特定の実施例を例示するために添付の図面を参照する。本願でいう「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」、「側面」などの方向用語は、単に添付の図面の方向を参照するものとする。したがって、用いられる方向用語は、本願を限定するためではなく、本願を説明及び理解するために用いられる。図中、同様の構造を有するユニットには同じ符号を付している。
【0019】
以下、添付の図面及び特定の実施例と併せて本願についてさらに説明する。
【0020】
本願の実施例は、表示パネルを提供し、静電気保護回路における薄膜トランジスタのリーク電流を低減し、表示パネルの表示品質を改善することができる。
【0021】
図1及び
図2を参照すると、前記表示パネルは、基板10と、前記基板10に設けられた静電気保護回路とを含む。本願の実施例において、前記表示パネルは、液晶表示パネルであり、前記基板10は、ガラス基板である。
【0022】
具体的には、前記表示パネルは、フリンジフィールドスイッチング(Fringe Field Switching、FFS)モードの液晶表示パネルであり、前記表示パネルは、表示領域と、前記表示領域を取り囲む非表示領域と、を含んでもよく、前記静電気保護回路は、前記非表示領域の前記表示領域を取り囲む四隅及び非表示領域の先端に設けられてもよい。
【0023】
さらに、前記静電気保護回路は、少なくとも1つの薄膜トランジスタ20を含み、前記薄膜トランジスタ20は、活性層21を含み、前記活性層21は、ソースコンタクト部211と、ドレインコンタクト部212と、チャネル部210とを有し、前記チャネル部210は、前記ソースコンタクト部211と前記ドレインコンタクト部212との間に設けられている。
【0024】
前記薄膜トランジスタ20は、ゲート22と、ソース23と、ドレイン24とをさらに含み、前記ゲート22が前記基板10に設けられ、前記ソース23及び前記ドレイン24が前記活性層21の前記ゲート22から離れた側に設けられ、前記ソース23が前記活性層21のソースコンタクト部211に接触し、前記ドレイン24が前記活性層21のドレインコンタクト部212に接触する。
【0025】
なお、前記ゲート22が前記基板10に設けられることは、ゲート22が基板10の上方に位置し、且つ基板10に直接接触することであってもよく、あるいは、ゲート22が基板10の上方に位置するが、基板10と間隔をおいて設けられ、ゲート22と基板10との中間が他の膜層(例えばバリア層、バッファ層など)を介して離間されることであってもよい。
【0026】
図2に示す実施例において、ゲート22は、基板10の上方に位置し、且つ基板10に直接接触し、ゲート22の上方にゲート絶縁層11が設けられ、活性層21は、ゲート絶縁層11のゲート22から離れた表面に設けられ、ソース23及びドレイン24は、活性層21のゲート絶縁層11から離れた表面に設けられている。
【0027】
さらに、前記チャネル部210に少なくとも1つの補助電極30が設けられ、前記補助電極30が前記チャネル部210に直接接触する。
【0028】
その一実施例において、前記チャネル部210には、チャネル長さ方向に沿って間隔をおいて分布する複数の前記補助電極30が設けられている。
【0029】
なお、本願の実施例に記載のチャネル長さ方向は、
図1に示す第1方向Xであり、チャネル幅方向は、
図1に示す第2方向Yであり、表示パネルの厚さ方向は、
図2に示す第3方向Zである。本願の実施例において、第1方向Xは、第2方向Yに直交し、第3方向Zは、それぞれ第1方向X及び第2方向Yに直交する。実際の応用において、第1方向X及び第2方向Yは、互いに交差するが直交しないこともあり、ここで一意に限定されるものではない。
【0030】
図1に示すように、第1方向X及び第2方向Yによって規定される平面において、チャネル部210は、直線的な長尺状を呈しており、チャネル部210に4つの補助電極30が設けられ、4つの補助電極30は前記チャネル部210において第1方向Xに沿って互いに間隔をおいて分布する。4つの補助電極30の間は互いに接続されておらず、補助電極30は、チャネル部210に接触する他は、他の信号引き回し線に接続されていない。
【0031】
その一実施例において、複数の前記補助電極30は、前記チャネル部210において第1方向Xに沿って等間隔に分布してもよい。
【0032】
その一実施例において、前記第2方向Yにおいて、前記補助電極30の長さは、前記チャネル部210の長さよりも大きく、それにより補助電極30とチャネル部210との接触面積を増大し、補助電極30とチャネル部210との間の電気抵抗を低減し、補助電極30が隣接する短いチャネルを導通することを保証することができる。他の実施例において、前記第2方向Yにおいて、前記補助電極30の長さは、前記チャネル部210の長さに等しくてもよい。
【0033】
図2に示すように、4つの補助電極30は、いずれも前記チャネル部210の基板10から離れた表面に位置し、且つチャネル部210に直接接触し、隣接する2つの補助電極30の間に切欠部を有し、該切欠部が一部のチャネル部210を露出させる。
【0034】
本実施例において、前記補助電極30は、前記ソース23及び前記ドレイン24と同層に設けられており、前記補助電極30は、前記ソース23及び前記ドレイン24と同一の金属成膜工程により製造して形成してもよい。
【0035】
本実施例において、前記活性層の材料は、酸化物半導体である。具体的には、前記活性層の材料は、インジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium Gallium Zinc Oxide、IGZO)である。他の実施例において、前記活性層の材料は、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンなどのシリコン半導体であってもよい。
【0036】
図2を例に説明すると、チャネル部210の上方に補助電極30が設けられていないと仮定すると、活性層21にソース23及びドレイン24を形成した後、活性層21、ソース23及びドレイン24に化学気相蒸着の方式によって酸化シリコン材料の1つの絶縁層を形成する必要があり、チャネル部210の長さが長いため、化学気相蒸着過程において、プラズマがチャネル部210の各領域に均一に作用できず、それにより、チャネル部210に対する酸素補充が不均一になり、薄膜トランジスタに大きなリーク電流が発生しやすくなり、表示パネルの表示効果に影響を与える。
【0037】
本実施例は、チャネル部210の上方に4つの補助電極30を設けることにより、4つの補助電極30がチャネル部210の表面の一部を遮蔽し、且つ長さの長いチャネル部210を短い5つの短いチャネルに分割し、隣接する2つの短いチャネルの間を補助電極30によって電気的に接続することができ、後続の化学気相蒸着過程において、プラズマは、より短い5つの短いチャネルにより均一に作用することができ、短いチャネルに対する酸素補充を比較的均一にすることができ、これにより薄膜トランジスタのリーク電流を低減し、それによって表示パネルの表示効果を改善することができるとともに、静電気保護回路の保護効果を向上させることができる。
【0038】
実際の応用において、チャネル部210の上方に設けられた補助電極30の数は、チャネル部210のチャネル長さに応じて設定してもよく、上記実施例の4つに限定されず、チャネル部210に1つ、2つ又は3つ以上の補助電極30を設定してもよい。
【0039】
その一実施例において、前記チャネル部210は、少なくとも部分的に湾曲している。
【0040】
図3に示すように、
図3に示す第2実施例の表示パネルの構造は、
図1に示す第1実施例の表示パネルの構造とほぼ同じであり、相違点は以下のとおりである。
図3に示す第2実施例の表示パネルにおけるチャネル部210が複数の湾曲セグメント2101を有し、任意の隣接する2つの湾曲セグメント2101の湾曲方向が異なり、隣接する2つの湾曲セグメント2101の1つが第2方向Yに沿って突出し、別の1つが第2方向Yと反対方向に沿って突出し、複数の湾曲セグメント2101が順次接続されて波状のチャネル部210を形成する。
【0041】
図1に示す実施例と比較して、
図3に示す実施例は、薄膜トランジスタのサイズを増加させることなく、チャネル部210の少なくとも一部を湾曲させることにより、薄膜トランジスタのチャネル長さを増加させ、薄膜トランジスタのインピーダンスを向上させ、それによって薄膜トランジスタのリーク電流をさらに低減し、さらに表示パネルの表示効果を改善することができるとともに、静電気保護回路の保護効果を向上させることができる。
【0042】
さらに、前記複数の湾曲セグメント2101のそれぞれには1つの補助電極30が設けられている。
【0043】
図3に示すように、チャネル部210は、順次接続された4つの湾曲セグメント2101を有し、各湾曲セグメント2101の中央領域の上方に1つの補助電極30が設けられている。
【0044】
その一実施例において、前記チャネル部210は、少なくとも2つのサブチャネル部を有し、前記サブチャネル部がチャネル幅方向に間隔をおいて設けられている。
【0045】
図4に示すように、
図4に示す第3実施例の表示パネルの構造は、
図1に示す第1実施例の表示パネルの構造とほぼ同じであり、相違点は以下のとおりである。
図4に示す第3実施例の表示パネルにおけるチャネル部210が2つのサブチャネル部を有し、それぞれ第1サブチャネル部2102及び第2サブチャネル部2103であり、第1サブチャネル部2102及び第2サブチャネル部2103がいずれも直線的な長尺状を呈し、第1サブチャネル部2102及び第2サブチャネル部2103が第2方向Yにおいて間隔をおいて設けられ、且つ前記第1サブチャネル部2102が前記第2サブチャネル部2103と互いに平行である。
【0046】
第1サブチャネル部2102の第1端及び第2サブチャネル部2103の第1端は、同一のソースコンタクト部に接続され、第1サブチャネル部2102の第2端及び第2サブチャネル部2103の第2端は、同一のドレインコンタクト部に接続される。
【0047】
図1に示す実施例と比較して、
図4に示す実施例は、チャネル部210をチャネル幅方向に互いに間隔をおいて設けられた2つのサブチャネル部に分割することにより、チャネル部210のチャネル幅を低減し、それによって静電気の大きな電圧や大きな電流による熱の蓄積によるデバイスの故障のリスクを低下させることができる。
【0048】
その一実施例において、前記第2方向Yにおいて、前記第1サブチャネル部2102及び前記第2サブチャネル部2103の幅は等しいである。
【0049】
実際の応用において、前記チャネル部210は、上記実施例における2つのサブチャネル部に分割されてもよいし、3つ以上の互いに間隔をおいて設けられたサブチャネル部に分割されてもよく、これも同様に上記実施例と類似の技術的効果を実現することができ、ここに一意に限定されるものではない。
【0050】
図5に示すように、
図5に示す第4実施例の表示パネルの構造は、
図4に示す第3実施例の表示パネルの構造とほぼ同じであり、相違点は以下のとおりである。
図5に示す第4実施例の表示パネルにおいて、前記補助電極30が少なくとも隣接する2つの前記サブチャネル部に跨っている。
【0051】
図5に示す実施例において、前記チャネル部210の上方に複数の補助電極30が設けられ、複数の前記補助電極30がいずれも前記第1サブチャネル部2102及び前記第2サブチャネル部2103の上に跨り、且つ第1サブチャネル部2102を前記第2サブチャネル部2103に電気的に接続する。この構造では、大きな電圧や大きな電流によるデバイスの熱故障のリスクを低下させることができるだけでなく、後続のプロセスにおいてプラズマがチャネル部210に作用する均一性を向上させることができ、それによって薄膜トランジスタのリーク電流を低減し、表示パネルの表示効果を改善することができるとともに、静電気保護回路の保護効果を向上させることができる。
【0052】
他の実施例において、異なるサブチャネル部にそれぞれ複数の補助電極が設けられ、且つ異なる前記サブチャネル部上の補助電極の同士が離間して設けられてもよい。例えば、第1サブチャネル部2102及び第2サブチャネル部2103にそれぞれ複数の補助電極30を設けて、第1サブチャネル部2102上の補助電極30が前記第2サブチャネル部2103上の補助電極30に接続されない。
【0053】
その一実施例において、隣接する2つの前記サブチャネル部は、互いに対称に設けられている。
【0054】
図6に示すように、
図6に示す第5実施例の表示パネルの構造は、
図5に示す第4実施例の表示パネルの構造とほぼ同じであり、相違点は以下のとおりである。
図5に示す第4実施例の表示パネルにおけるサブチャネル部がいずれも直線的な長尺状であり、
図6に示す第5実施例の表示パネルにおけるサブチャネル部の少なくとも一部が湾曲している。
【0055】
図6に示す実施例において、前記チャネル部210は、第1サブチャネル部2102と、第2サブチャネル部2103と、を含み、第1サブチャネル部2102及び第2サブチャネル部2103は、第2方向Yに互いに間隔をおいて設けられ、第1サブチャネル部2102及び第2サブチャネル部2103は、いずれも複数の湾曲セグメントを含み、前記第1サブチャネル部2102におけるいずれかの湾曲セグメントの湾曲方向が第2サブチャネル部2103における対応する湾曲セグメントの湾曲方向と反対であり、第1サブチャネル部2102及び第2サブチャネル部2103が互いに対称に設けられている。
【0056】
図7に示すように、
図7に示す第6実施例の表示パネルの構造は、
図1及び
図2に示す第1実施例の表示パネルの構造とほぼ同じであり、相違点は以下のとおりである。
図1及び
図2に示す第1実施例の表示パネルがボトムゲート構造であり、
図7に示す表示パネルがトップゲート構造であり、補助電極30が前記活性層21の前記ゲート22に近い表面に設けられている。
【0057】
具体的には、
図7に示す実施例において、活性層21は、前記基板10の上方に位置し、且つ前記基板10に直接接触し、ソース23、ドレイン24及び補助電極30は、活性層21の基板10から離れた表面に設けられ、ゲート絶縁層11は、ソース23、ドレイン24及び補助電極30の基板10から離れた表面に設けられ、ゲート22は、ゲート絶縁層11の基板10から離れた表面に設けられている。
【0058】
なお、本願の実施例における静電気保護回路は、1つ又は複数の薄膜トランジスタを有していてもよく、前記静電気保護回路が複数の薄膜トランジスタを有する場合、複数の薄膜トランジスタの構造は、本願の実施例における薄膜トランジスタ20の構造と同じであってもよい。本願の実施例における静電気保護回路の回路構造は、従来の静電気保護回路の回路構造を参照することができ、ここに限定されるものではない。
【0059】
本願の実施例の有益な効果は、以下のとおりである。本願の実施例は、表示パネルを提供し、前記表示パネルが静電気保護回路を含み、前記静電気保護回路が少なくとも1つの薄膜トランジスタを含み、前記薄膜トランジスタが活性層を含み、前記活性層がチャネル部を有し、チャネル部に少なくとも1つの補助電極を設け、且つ補助電極をチャネル部に直接接触させることにより、追加された補助電極を利用してプラズマがチャネル部に作用する均一性を向上させることができ、これにより薄膜トランジスタのリーク電流を低下させ、それによって表示パネルの表示品質を改善することができる。
【0060】
要約すると、本願は好ましい実施例で上記のように開示されたが、上記の好ましい実施例は本願を限定することを意図したものではなく、当業者であれば本願の精神と範囲から逸脱することなく様々な変更及び修飾を加えることができ、したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲に規定される範囲に基づくものとする。