(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095618
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】磁気共鳴画像室で使用する生検システム
(51)【国際特許分類】
A61B 10/02 20060101AFI20240703BHJP
A61B 5/055 20060101ALN20240703BHJP
【FI】
A61B10/02 110J
A61B10/02 300Z
A61B5/055 390
【審査請求】未請求
【請求項の数】29
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023220807
(22)【出願日】2023-12-27
(31)【優先権主張番号】63/435,620
(32)【優先日】2022-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511148271
【氏名又は名称】デビコー・メディカル・プロダクツ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Devicor Medical Products, Inc.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, 300 E Business Way, Cincinnati, OH 45241, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・シャディックス
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ピー・ノック
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ジェイ・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】マーク・エイ・グラハム
(72)【発明者】
【氏名】ゲーリー・エス・ワグナー
(72)【発明者】
【氏名】ジェイク・シューベルト
(72)【発明者】
【氏名】メアリー・フリードル
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AA18
4C096AB18
4C096AB46
4C096AD19
4C096FB03
4C096FC01
4C096FC20
(57)【要約】
【課題】MRIコイルを使用する磁気共鳴画像法(MRI)ガイド下生検処置で使用される制御モジュールを提供すること。
【解決手段】MRIコイルを使用する磁気共鳴画像法(MRI)ガイド下生検処置で使用される制御モジュールは、本体と、複数のMRI適合性特徴部と、を含む。本体は、制御モジュールを生検装置に結合するように構成された1つ以上のポートを含む。本体は、1つ以上の生検装置状態インジケータを出力するように構成されたディスプレイをさらに含む。MRI適合性特徴部は、制御モジュールの電磁フットプリントを低減するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
MRIコイルを使用する磁気共鳴画像法(MRI)ガイド下生検処置で使用される制御モジュールであって、
(a)本体であって、
(i)前記制御モジュールを生検装置に結合するように構成された1つ以上のポートと、
(ii)1つ以上の生検装置状態インジケータを出力するように構成されたディスプレイと、
を含む、本体と、
(b)複数のMRI適合性特徴部であって、前記制御モジュールの電磁フットプリントを低減するように構成されている、複数のMRI適合性特徴部と、
を含む、制御モジュール。
【請求項2】
前記複数のMRI適合性特徴部は、1つ以上のデータプロセッサを含み、前記1つ以上のデータプロセッサは、撮像モードを開始するように構成されている、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項3】
前記複数のMRI適合性特徴部は、1つ以上のデータプロセッサを含み、前記1つ以上のデータプロセッサは、
撮像モードを開始し、
前記撮像モードの開始に応答して、1つ以上の電気機械制御システムの電源をオフにし、
前記撮像モードの開始に応答して、機能低減モードに入る、
ように構成されている、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項4】
前記1つ以上のデータプロセッサは、前記機能低減モードにおいて約30~40kHzの動作周波数を有する、請求項3に記載の制御モジュール。
【請求項5】
前記1つ以上のデータプロセッサは、ユーザー入力に応答して前記撮像モードを開始するようにさらに構成されている、請求項3または4のいずれか一項に記載の制御モジュール。
【請求項6】
前記1つ以上のデータプロセッサは、前記制御モジュールに関連する活動が所定の期間にわたり検出されなかった後で、前記撮像モードを開始するようにさらに構成されている、請求項3に記載の制御モジュール。
【請求項7】
前記複数のMRI適合性特徴部は、制御モジュール構造レイアウトを含み、前記制御モジュール構造レイアウトは、前記制御モジュールの底部分に近接して方向付けられた高密度鉄系構成要素を備えて構成されている、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項8】
前記高密度鉄系構成要素は、1つ以上のモータまたは1つ以上の真空ポンプを含む、請求項7に記載の制御モジュール。
【請求項9】
前記制御モジュール構造レイアウトは、1つ以上のリンケージをさらに含み、前記1つ以上のリンケージは、前記制御モジュールの下方部分から前記制御モジュールの上方部分へ回転動力を伝達するように構成されている、請求項7または8のいずれか一項に記載の制御モジュール。
【請求項10】
前記制御モジュール構造レイアウトは、非磁性金属ベースと、前記ベースから上方に延びる複数の非磁性金属構造部材と、前記複数の構造部材の間に配置された複数の非磁性本体パネルと、をさらに含む、請求項7に記載の制御モジュール。
【請求項11】
前記複数のMRI適合性特徴部は、回転駆動ケーブルをさらに含み、前記回転駆動ケーブルは、機械的動力を前記生検装置に伝達するように構成され、前記回転駆動ケーブルは、長さを規定し、前記長さは、前記制御モジュールの高さの約2倍以下である、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項12】
前記回転駆動ケーブルは、リン青銅を含む、請求項11に記載の制御モジュール。
【請求項13】
前記複数のMRI適合性特徴部は、前記制御モジュールが直流電流を用いて動作するように構成されていることを含む、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項14】
前記複数のMRI適合性特徴部は、バッテリーコンパートメントと、前記バッテリーコンパートメント内に受容されたバッテリーと、を含み、前記バッテリーコンパートメントは、ドアと、ロック機構と、を含み、前記ロック機構は、前記ドアをロックし、それによって前記バッテリーを前記バッテリーコンパートメント内に封入するように構成されている、請求項9に記載の制御モジュール。
【請求項15】
前記ロック機構は、電磁場の存在に応答して前記ドアを自動的にロックするように構成されている、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項16】
MRI室内で磁気共鳴画像法(MRI)ガイド下生検処置を実施するための生検システムであって、前記MRI室はMRIコイルを含み、前記システムは、
(a)プローブを含む生検装置であって、前記プローブは、プローブ本体と、前記プローブ本体から延びる針と、1つ以上の組織サンプルを切断するために前記針に対して移動可能なカッターと、を含む、生検装置と、
(b)制御モジュールであって、前記制御モジュールは、1つ以上のモータを含み、前記1つ以上のモータは、前記制御モジュールのベースに近接して方向付けられている、制御モジュールと、
(c)前記制御モジュールから前記生検装置まで延びるケーブルであって、前記ケーブルは、前記制御モジュールから前記生検装置に電力を伝達するように構成されている、ケーブルと、
を含む、生検システム。
【請求項17】
前記生検装置は、非磁性材料のみを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
フットスイッチをさらに含み、前記フットスイッチは、前記制御モジュールと通信していて、前記制御モジュールを介して生検装置の1つ以上の機能を制御し、前記フットスイッチは、MRI適合性材料のみを含む、請求項16または17に記載のシステム。
【請求項19】
前記制御モジュールは、データプロセッサと、前記1つ以上のモータと通信しているモータコントローラと、をさらに含み、前記データプロセッサは、撮像モードを開始するように構成され、前記データプロセッサは、前記撮像モードの開始時に前記モータコントローラを無効にするようにさらに構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記制御モジュールは、ディスプレイと、前記ディスプレイと通信しているデータプロセッサと、前記データプロセッサと通信している複数のコントローラと、をさらに含み、前記ディスプレイは、複数のユーザーインターフェース画面を描写するように構成され、前記複数のユーザーインターフェース画面のうちの各ユーザーインターフェース画面は、撮像モードボタンを含み、各ユーザーインターフェース画面の前記撮像モードボタンは、撮像モードを開始するように前記データプロセッサに入力を提供するように構成され、前記データプロセッサは、前記撮像モードを開始するときに、前記複数のコントローラのうちの1つ以上のコントローラを無効にするように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項21】
前記データプロセッサは、前記撮像モードを開始するときに、アクティブモードから機能低減モードに移行するようにさらに構成され、前記データプロセッサは、前記アクティブモードに対応するアクティブ動作周波数を有し、前記データプロセッサは、前記機能低減モードに対応する機能低減動作周波数を有し、前記機能低減動作周波数は、前記アクティブ動作周波数より低い、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
MRIコイルに近接して生検システムの制御モジュールを使用するために前記制御モジュールの磁気共鳴画像法(MRI)適合性を高める方法であって、
(a)信号をデータプロセッサに通信することによって撮像処理モードを開始するステップと、
(b)前記制御モジュールの現在の状態をメモリに保存するステップと、
(c)前記データプロセッサを使用してスリープ信号を生成するステップと、
(d)前記制御モジュールの1つ以上の構成要素を完全にまたは部分的に無効にすることによって前記制御モジュール内でスリープ状態を開始するステップと、
を含む、方法。
【請求項23】
前記スリープ状態を開始するステップは、前記データプロセッサをアクティブ状態から機能低減状態に移行させるステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記データプロセッサの前記機能低減状態は、前記アクティブ状態の動作周波数よりも低い動作周波数を有する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記スリープ状態を開始するステップは、1つ以上のコントローラと通信している1つ以上のパワーレールを無効にするステップを含む、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記スリープ状態を開始するステップは、カッターコントローラと通信しているパワーレールを無効にするステップと、真空コントローラと通信しているパワーレールを無効にするステップと、を含む、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記スリープ状態を開始するステップは、1つ以上の電力変換器を無効にするステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
ウェイク信号を前記データプロセッサに通信するステップと、前記スリープ状態を開始するステップの間に無効にされるかまたは部分的に無効にされた前記制御モジュールの前記1つ以上の構成要素を有効にするステップと、をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
前記制御モジュールが所定の期間にわたり活動していないことを検出した後で、前記制御モジュールの電源をオフにするステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔優先権〕
本出願は、2022年12月28日に出願された「Biopsy System for Use in Magnetic Resonance Imaging Suite」という名称の米国仮特許出願第63/435,620号の優先権を主張するものであり、これによって、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
生検サンプルは、様々な医療処置において、様々な装置を用いて様々な方法で採取されてきた。生検装置は、定位誘導、超音波誘導、磁気共鳴画像法(MRI)誘導、陽電子放出マンモグラフィ(PEM)誘導、乳房特異的ガンマイメージング(BSGI)誘導などの下で使用され得る。例えば、一部の生検装置は、ユーザーが片手で十分に操作可能であり、1回の挿入で、患者から1つ以上の生検サンプルを捕捉することができる。さらに、一部の生検装置は、例えば流体(例えば、加圧空気、食塩水、大気、真空など)の連通のため、電力伝達のため、および/またはコマンドなどの通信のために、真空モジュールおよび/または制御モジュールにつながれることができる。他の生検装置は、別の装置とつながれたり、別様に接続されたりせずに、完全に、または少なくとも部分的に動作可能とすることができる。
【0003】
このような生検装置および生検システム構成要素の例は、以下に開示されている:「Method and Apparatus for Automated Biopsy and Collection of Soft Tissue」の名称で1996年6月18日に発行された米国特許第5,526,822号;「Control Apparatus for an Automated Surgical Biopsy Device」の名称で2000年7月11日に発行された米国特許第6,086,544号;「Remote Thumbwheel for a Surgical Biopsy Device」の名称で2008年10月8日に発行された米国特許第7,442,171号;「Clutch and Valving System for Tetherless Biopsy Device」の名称で2010年12月1日に発行された米国特許第7,854,706号;「Vacuum Timing Algorithm for Biopsy Device」の名称で2011年5月10日に発行された米国特許第7,938,786号;「Biopsy Sample Storage」の名称で2012年2月21日に発行された米国特許第8,118,755号;「MRI Biopsy System」の名称で2019年2月12日に発行された米国特許第10,201,333号。前記に列挙した米国特許それぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
MRIガイド下生検処置は、MRIコイルに近接するエリアに関連する強い磁場のために、特有の操作上の制約を伴うことがある。この強い磁場の存在は、強磁性物体が強い磁場に引き寄せられ得るため、そのような物体に関して特別な制約をもたらす可能性がある。さらに、電子構成要素は、電磁放射線を放出する可能性があり、これは、MRIコイルに関連する高感度構成要素と干渉し、それによって、MRIコイルによって生成される画像に不規則性または画像アーチファクトを生じさせる可能性がある。したがって、MRIガイド下生検処置中に、MRIコイルから特定の構成要素を隔離するかまたは別様に分離することが望ましい場合がある。
【0005】
MRIコイルから構成要素を隔離または分離することは、つまずきの危険などの有用性の課題、患者との相互作用の課題、および、処置に関連する様々な構成要素間を移動することによる物流上の課題をもたらす可能性がある。したがって、状況によっては、特定の構成要素をMRIコイルに近づけるか、または処置で使用される他の構成要素に近接させることが望ましい場合がある。MRIコイルに対する強磁性物体のある程度の近接は許容され得るが、磁場の強さおよびMRIコイルを強磁性物体から離す具体的な距離は、この許容度に直接影響する要因である。
【0006】
生検サンプルを得るためのいくつかのシステムおよび方法が作られ、使用されてきたが、本発明者より前に、添付の特許請求の範囲に記載された発明を行うかまたは使用した者はいないと考えられる。
【0007】
本明細書は、本技術を具体的に指摘し明確に主張する特許請求の範囲で締めくくられているが、本技術は、同様の参照符号が同一の要素を特定している添付の図面と併せて理解される特定の実施例の以下の説明から、よりよく理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】例としてのMRI生検システムの斜視図を描く。
【
図2】MRI室の磁石室(magnet room)の一例の内部での
図1のMRI生検システムの使用例の上面図を描く。
【
図3】
図1のMRI生検システムの生検装置の斜視図を描く。
【
図4】
図1のMRI生検システムのフットスイッチの斜視図を描く。
【
図5】
図1のMRI生検システムの制御モジュールの斜視図を描く。
【
図6】
図5の制御モジュールの詳細な斜視図を描く。
【
図7】
図5の制御モジュールの斜視切り欠き図を描く。
【
図8】
図5の制御モジュールの詳細な斜視切り欠き図を描く。
【
図9】
図5の制御モジュールの別の斜視図を描いており、制御モジュールは、開放構成のドアを有するバッテリーコンパートメントを含んでいる。
【
図10A】
図9のバッテリーコンパートメントで使用されるロックアセンブリの断面図を描いており、ロックアセンブリはロック解除構成にある。
【
図10B】
図10Aのロックアセンブリの別の断面図を描いており、ロックアセンブリはロック構成にある。
【
図11A】
図9のバッテリーコンパートメントで使用される別のロックアセンブリの断面図を描いており、ロックアセンブリはロック解除構成にある。
【
図11B】
図11Aのロックアセンブリの別の断面図を描いており、ロックアセンブリはロック構成にある。
【
図12】
図9のバッテリーコンパートメントで使用されるさらに別のロックアセンブリの概略図を描く。
【
図13】
図1のMRI生検システムに関連して使用される信号処理システムの概略図を描く。
【
図14】
図1のMRI生検システムに関連して使用されるユーザーインターフェース画面の概略図を描く。
【
図15】
図1のMRI生検システムに関連して使用される別のユーザーインターフェース画面の概略図を描く。
【
図16】
図1のMRI生検システムに関連して使用される撮像モードアルゴリズムのフローチャートを描く。
【0009】
図面は、何ら限定することを意図するものではなく、本技術の様々な実施形態は、必ずしも図面に描かれていないものも含めて、他の様々な方法で実施され得ることが企図されている。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本技術のいくつかの態様を例示し、説明と共に、本技術の原理を説明するのに役立つが、本技術は、示された厳密な配置に限定されないことが理解される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本技術の特定の実施例に関する以下の説明は、その範囲を制限するために使用されるべきではない。本技術の他の実施例、特徴、態様、実施形態、および利点は、実例として本技術を実施するために企図される最良の方式のうちの1つである、以下の説明から、当業者には明らかとなるであろう。認識されるであろうが、本明細書に記載される技術は、本技術から逸脱しない、他の異なる明らかな態様が可能である。したがって、図面および説明は、例示的な性質のものとみなされるべきであり、限定的なものではない。
【0011】
I.例としてのMRI生検システムの概要
図1は、MRIガイド下生検処置中に1つ以上の生検サンプルを採取するために使用され得る磁気共鳴画像法(MRI)適合生検システム(10)の一実施例を示している。MRI生検システム(10)は、制御モジュール(110)を含む。以下でさらに詳細に説明するように、制御モジュール(110)は、MRIコイルを収容したシールドルーム内で使用されるように構成され得る。したがって、制御モジュール(110)は、制御モジュール(110)の電磁フットプリント(electromagnetic footprint)を低減するように構成された特定のMRI適合性特徴部を含むことができる。言い換えれば、そのようなMRI適合性特徴部は、MRIコイルに関連する強い磁場ならびに/または高感度無線周波数(RF)信号検出センサおよび/もしくはアンテナとの有害な相互作用を緩和するように構成され得る。制御モジュール(110)の電磁フットプリントの低減は、制御モジュール(110)の1つ以上の構成要素によって生成される電磁放射線を低減することを含み得る。制御モジュール(110)の電磁フットプリントの低減は、制御モジュール(110)が磁場に引き寄せられるかまたは別様に反応する傾向を低減することをさらに含み得る。制御モジュール(110)に容易に組み込むことができる、このようなMRI適合性特徴部の複数の具体例を、以下でさらに詳細に説明する。参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,752,768号に記載されているように、様々な事前プログラムされた機能性が、制御モジュール(110)に組み込まれて、1つ以上の組織サンプルの収集を支援することができる。
【0012】
MRI生検システム(10)は、生検装置(210)と、生検装置(210)の様々な機能を制御するように構成されたフットスイッチ(260)と、をさらに含む。制御モジュール(110)は、使用中に生検装置(210)を制御し、かつ/またはこれに電力供給するために、生検装置(210)と通信していてよい。特に、制御モジュール(110)は、生検装置(210)に機械的、電気的、および/または空気圧的に結合され得、構成要素は、MRIコイルの強い磁場および高感度RF受信構成要素に対して様々な距離で操作され得る。
【0013】
制御モジュール(110)は、生検装置(210)を制御モジュール(110)に結合する1つ以上のケーブル(112)および/またはチューブ(114、116、118)を含むことができる。このようなケーブル(112)および/またはチューブ(114、116、118)は、一般的に、以下でさらに詳細に説明されるように、特定の動作制御を提供するために生検装置(210)と通信するように構成され得る。本バージョンでは、制御モジュール(110)は、単一のケーブル(112)および複数のチューブ(114、116、118)を含むが、別の様々な代替的な数を使用してもよい。
【0014】
本バージョンでは、ケーブル(112)は、制御信号およびカッター回転/前進運動をそれぞれ通信するように構成され得、制御モジュール(110)内のそれぞれの電気的および機械的ポート(図示せず)に接続され得る。したがって、ケーブル(112)は、機械的回転駆動ケーブル、電気ケーブル、またはその両方として構成され得る。以下でさらに詳細に説明するように、ケーブル(112)は、制御モジュール(110)および/または生検装置(210)をMRIコイルに近接して使用することを促進するための特定の特徴部をさらに含むことができる。
【0015】
真空補助は、制御モジュール(110)の一部に配置された真空キャニスタ(120)の出口ポート(122)と連通するように構成された第1の真空チューブ(114)によって提供され得る。バルブアセンブリ(113)が、第1の真空チューブ(114)と生検装置(210)との間に配置され得る。第2の真空チューブ(116)および第3の真空チューブ(118)が、バルブアセンブリ(113)から延びており、生検装置(210)に結合している。この構成では、制御モジュール(110)は、真空、食塩水、大気、および/または他の流体を、1つ以上の組織サンプルを収集する際に使用される生検装置(210)の様々な部分に伝達することができる。
【0016】
制御モジュール(110)は、バルブアセンブリ(113)を受容するように構成されたバルブポート(130)をさらに含み得る。具体的には、制御モジュール(110)は、バルブポート(130)に関連付けられ、バルブアセンブリ(113)がバルブポート(130)内に配置されたときにバルブアセンブリ(113)を駆動するように構成された1つ以上のモータ(図示せず)を含み得る。この構成では、バルブポート(130)は、チューブ(114、116、118)およびバルブアセンブリ(113)の集合体(これらの集合体は、「チューブセット」と呼ばれ得る)を完全に使い捨てにすることを可能にし得る。いくつかのバージョンでは、チューブ(114、116、118)およびバルブアセンブリ(113)のうちのいずれか1つ以上は、「Fluid Collection Apparatus for a Surgical Device」の名称で、2000年12月19日に発行された米国特許第6,162,187号;または、「Biopsy Device Valve Assembly」の名称で、2017年8月8日に発行された米国特許第9,724,076号の教示に従って構成され、かつ動作可能であり得、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0017】
制御モジュール(110)は、ディスプレイ(140)および物理的な電源ボタン(142)をさらに含むことができる。ディスプレイ(140)は、制御モジュール(110)および/または生検装置(210)の特定の動作特徴部を制御するように構成され得、一方、電源ボタン(142)は、制御モジュール(110)の電源のオフおよびオン、ならびに/または制御モジュール(110)のスリープ状態からの復帰(wake)に使用され得る。ディスプレイ(140)は、特定の制御モジュール(110)および/または生検装置(210)の状態インジケータを出力するようにさらに構成され得る。ほんの一例として、いくつかのこのような状態インジケータは、生検装置(210)に供給される真空のレベル、生検装置(210)に関連する特定の動作モード、生検装置(210)内の構成要素(例えば、針、カッター、組織サンプルホルダーなど)の位置、および/またはその他を含み得る。いくつかのバージョンでは、ディスプレイ(140)は、ディスプレイ(140)がタッチスクリーンとして構成されることにより、操作者の入力を直接受信することができる。加えて、または別の方法では、ディスプレイ(140)は、入力の受信を容易にするために、1つ以上のボタンと関連付けられ得る。
【0018】
もちろん、上述の制御モジュール(110)は単に一例に過ぎない。任意の他の適切なタイプの制御モジュール(110)および関連する構成要素を使用することができる。いくつかのバージョンでは、制御モジュール(110)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「MRI Biopsy System」の名称で2019年2月12日に発行された米国特許第10,201,333号の教示のいずれか1つ以上に従って構成され得る。他のバージョンでは、制御モジュール(110)は、代わりに、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Vacuum Timing Algorithm for Biopsy Device」の名称で2008年9月18日に公開された米国特許出願公開第2008/0228103号の教示に従って構成され、かつ動作可能であってよい。さらに他のバージョンでは、制御モジュール(110)は、代わりに、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Control Module Interface for MRI Biopsy Device」の名称で2012年12月11日に発行された米国特許第8,328,732号の教示に従って構成され、かつ動作可能であってよい。あるいは、制御モジュール(110)は、任意の他の好適な構成要素、特徴、構成、機能性、操作性などを有することができる。制御モジュール(110)および関連する構成要素の他の好適な変形例は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0019】
オプションとして、いくつかのバージョンでは、MRI生検システム(10)は、定位固定具(図示せず)および患者支持台(図示せず)を含むことができる。このような定位固定具および患者支持台は、生検装置(210)を患者に対して、また患者をMRIコイルに対して方向付けるために使用され得る。このような定位固定具および患者支持台は、さらに、オブチュレータおよび/またはカニューレを含む照準セットなどの特定の付属構成要素と組み合わせて使用され得る。好適な定位固定具、患者支持台、および/または照準セットは、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「MRI Biopsy System」の名称で2019年2月12日に発行された米国特許第10,201,333号の教示のいずれか1つ以上に従って構成され得る。他のバージョンでは、適切な定位固定具、患者支持台、および/または照準セットは、代わりに、「Grid and Rotatable Cube Guide Localization Fixture for Biopsy Device」の名称で、2007年11月1日に公開され、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2007/0255168号の教示に従って構成され、かつ動作可能とすることができる。
【0020】
図2はMRI室の磁石室(150)の例を示し、ここで、MRI生検システム(10)は、MRI誘導下で患者から1つ以上の組織サンプルを収集するために使用され得る。分かるように、磁石室(150)は、部屋または開放空間を画定する複数の壁(152)を含むことができる。磁石室(150)は、強い電磁場を生成し検出することによって患者の組織を撮像するように構成されたMRIコイル(154)をさらに含むことができる。いくつかのバージョンでは、壁(152)は、電磁放射線がMRIコイル(154)と干渉するのを妨げるためのシールドまたは他の形態の絶縁材を含み得ることを理解されたい。
【0021】
以下でさらに詳細に説明するように、MRI生検システム(10)は、全体が磁石室(150)内で使用されるように構成されている。
図2で最もよく分かるように、生検装置(210)およびフットスイッチ(260)は、1つ以上の組織サンプルを収集するために患者の近傍で使用され得る。一方、制御モジュール(110)もまた、磁石室(150)内で操作者に近接して、しかしガウスゾーン(156)の外側に、位置付けられ得る。
【0022】
本バージョンでは、ガウスゾーン(156)は、MRIコイル(154)に対して所定の半径を有する想像上の円弧であり、その外側で制御モジュール(110)を使用することができる。理解されるように、MRIコイル(154)によって生成される強い電磁場は、MRIコイル(154)の近傍の構成要素と相互作用する可能性がある。例えば、強磁性材料を含む構成要素は、MRIコイル(154)に引き付けられることがある。同様に、MRIコイル(154)内の高感度電磁検出構成要素に干渉する可能性のある電磁放射線を生成することによって、同じ構成要素または他の構成要素がMRIコイル(154)自体と相互作用する可能性がある。他の相互作用では、強磁性材料の1つ以上の機能が、MRIコイル(154)によって生成される強い電磁場によって損なわれ、それによって制御モジュール(110)に1つ以上の電気的または機械的な誤動作を引き起こす可能性がある。このような相互作用は、一般に、とりわけMRIコイル(154)に対する距離の関数である可能性がある。特に、制御モジュール(110)は、強磁性材料、ならびに(意図的にまたは偶発的に)電磁放射線を生成するように構成された構成要素の両方を含む、いくつかの構成要素を含み得る。したがって、
図2に示すガウスゾーン(156)は、MRIコイル(154)と制御モジュール(110)との間の相互作用が許容可能なレベル内に収まるような距離で、磁石室(150)内で制御モジュール(110)を使用するためのものである。もちろん、同様のガウスゾーンは、生検装置(210)またはフットスイッチ(260)などの他の構成要素についても描くことができる。しかしながら、以下でさらに詳細に説明するように、生検装置(210)およびフットスイッチ(260)は、MRIコイル(154)との相互作用が最小となるように構成されているため、それぞれのガウスゾーンが実質的に小さい。
【0023】
II.MRI適合性生検装置の例
生検装置(210)を
図3にさらに詳細に示す。生検装置(210)は、一般に、MRIコイル(154)のようなMRIコイルに近接して生検装置(210)を使用するのを容易にするための特定の特徴部を備えたコア針生検装置として構成されている。生検装置(210)は、プローブ(212)、針アセンブリ(220)、および組織サンプルホルダー(240)を含む。プローブ(212)は、一般に、針アセンブリ(220)を操作するために操作者により1つ以上の手で把持されるように構成されている。プローブ(212)は、歯車、シャフト、および/もしくはその他などの駆動構成要素、ならびにチューブ、導管、および/もしくはその他などの流体制御構成要素など、針アセンブリ(220)に関連する様々な動作構成要素を収容するようにさらに構成されている。そのような動作構成要素は、ポリマー、プラスチック、ゴム、セラミック、ならびに/または、非鉄金属(例えば、チタン、アルミニウム、真鍮、銅粉(copper bronze)、それらの合金、および/もしくはその他)を含む非磁性金属、またはフェライト相が限定された鋼種のような、完全にMRI適合性の材料を含むことができる。
【0024】
さらに、プローブ(212)は、MRI適合性をさらに促進するために、オンボード電源および/または電子機器を省略することができる。オンボード電源および/または電子機器を含む代わりに、プローブ(212)は、外部電源によって完全に電力供給され得る。例えば、本バージョンでは、電力は、ケーブル(112)および/またはチューブ(114、116、118)によってプローブ(212)に供給され得る。したがって、適切な電源は、プローブ(212)から隔離され、代わりに制御モジュール(110)に組み込まれ得る。したがって、プローブ(212)は、ケーブル(112)へのプローブ(212)の結合を可能にするようにケーブルポート(214)を含む。一方、チューブ(116、118)は、図示のようにプローブ(212)に一体化されてもよいし、代わりに、1つ以上の結合特徴部またはポートによってプローブ(212)に別個に結合されてもよい。
【0025】
針アセンブリ(220)はプローブ(212)から遠位に延びている。針アセンブリ(220)は、一般に、患者から1つ以上の組織サンプルを切断し、そのような切断された組織サンプルを、プローブ(212)を通して組織サンプルホルダー(240)に送るように構成されている。本バージョンでは、針アセンブリ(220)は、金属および/またはセラミックなどの高密度剛性材料を含む。いくつかのバージョンでは、針アセンブリ(220)は、非鉄金属(例えば、チタン、アルミニウム、真鍮、銅粉、それらの合金、および/もしくはその他)を含む非磁性金属、またはフェライト相が限定された鋼種、ならびに/または、セラミックのような、完全にMRI適合性の材料を含むことができる。他のバージョンでは、針アセンブリ(220)は、ステンレス鋼のようないくつかの鉄金属を含むことができる。状況によっては、針アセンブリ(220)の質量が比較的小さいため、少なくともいくつかの鉄金属が許容される場合がある。
【0026】
針アセンブリ(220)は、外側カニューレ(222)とカッター(230)とを含む。外側カニューレ(222)は、遠位先端部(224)、および遠位先端部(224)に近接する側方開口(226)を画定する。本バージョンでは、遠位先端部(224)は、鈍い構成のものである。このような鈍い構成は、針アセンブリ(220)が上述の照準セットと組み合わせて使用される状況にとって望ましい場合があり、その理由は、照準セットが組織貫通のための専用の特徴部を含み得るからである。他のバージョンでは、遠位先端部(224)は、組織を貫通するように構成された鋭利な構成を含み得る。
【0027】
カッター(230)は、外側カニューレ(222)の中空内部に配置され得る。カッター(230)は、一般に、側方開口(226)内に脱出した組織から組織サンプルを切断するために、側方開口(226)に対して外側カニューレ(222)の中空内部内で並進運動および回転するように構成されている。図示されていないが、カッター(230)は、チューブ(116、118)によって提供される真空下でカッター(230)を通る切断された組織サンプルの輸送を容易にするために中空であってよいことを理解されたい。
【0028】
プローブ(212)は、針回転特徴部(232)をさらに含む。針回転特徴部(232)は、一般に、針アセンブリ(220)の長手方向軸を中心として針アセンブリ(220)の外側カニューレ(222)を回転させるように構成されている。外側カニューレ(222)の回転は、側方開口(226)の向きの調節を可能にするために、いくつかのバージョンにおいて望ましい場合がある。例えば、外側カニューレ(222)は、側方開口(226)が外側カニューレ(222)の周囲部の周りの様々な位置で組織サンプルを収集するために使用され得るように、様々な時計位置で側方開口(226)を方向付けるために回転され得る。本バージョンでは、針回転特徴部(232)を含むが、他のバージョンでは、針回転特徴部(232)は完全にオプションであり、省略することができる。
【0029】
組織サンプルホルダー(240)はプローブ(212)から近位に延びている。組織サンプルホルダー(240)は、一般に、カッター(230)によって切断された組織サンプルを受け取り、収容するように構成されている。組織サンプルホルダー(240)は、様々な構成を含み得ることを理解されたい。例えば、いくつかのバージョンでは、組織サンプルホルダー(240)は、組織サンプルを一括して収集するための単一のトレイを含むことができる。他のバージョンでは、組織サンプルホルダー(240)は1つ以上のトレイを含むことができ、各トレイは、組織サンプルを個別に収集するための複数のストリップを有する。さらに他のバージョンでは、組織サンプルホルダー(240)はオプションであり、完全に省略することができる。組織サンプルホルダー(240)のさらに他の構成は、本明細書の教示に照らして当業者に明らかであろう。
【0030】
ほんの一例として、生検装置(210)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2010/0160824号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Biopsy Device with Slide-In Probe」の名称で2013年6月6日に公開された米国特許出願公開第2013/0144188号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Control for Biopsy Device」の名称で2013年12月5日に公開された米国特許出願公開第2013/0324882号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Biopsy System」の名称で2014年2月6日に公開された米国特許出願公開第2014/0039343号;および/または、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Tissue Collection Assembly for Biopsy Device」の名称で2014年8月27日に出願された米国特許出願第14/469,761号、の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。
【0031】
III.MRI適合性フットスイッチの例
フットスイッチ(260)は一般に、操作者の足を用いて生検装置(210)の動作を制御するように構成されている。この構成では、生検装置(210)は片手で把持することができ、付属構成要素または針回転機特徴部(232)の操作のためにもう一方の手を使用することができる。さらに、フットスイッチ(260)は、最小限の鉄材を含むことにより、MRIに適合するように構成されている。
【0032】
図4で最もよく分かるように、フットスイッチ(260)は、ベース(262)、ベース(262)から延びるケーブル(264)、および1つ以上のユーザー入力特徴部(266、268)を含む。ベース(262)は、一般に、上述した磁石室(150)の床のような床に位置付けられるように構成されている。床上にベース(262)を位置付けることにより、ベース(262)は、足を介した使用を促進し、フットスイッチ(260)の視認性を向上させるために、比較的大きなサイズを有することができる。また、ベース(262)は、フットスイッチ(260)を床上の所定の位置に維持するのを助けるために、重りまたは比較的密度の高い材料をオプションとして含むことができる。さらに、ベース(262)は、ベース(262)の底面に位置付けられた1つ以上のエラストマー足部または他の安定化特徴部をオプションとして含むことができる。このようなエラストマー足部の使用は、フットスイッチ(260)を床上の安定した位置に維持するために、いくつかのバージョンでは望ましい場合がある。
【0033】
ベース(262)は、ユーザー入力特徴部(266、268)に関連する構成要素を収容するようにさらに構成される。したがって、ベース(262)の一部は中空であってよい。MRI適合性を促進するために、ベースの構造は、ポリマー、プラスチック、ゴム、セラミック、および/または非鉄金属(例えば、チタン、アルミニウム、真鍮、銅粉、それらの合金、および/もしくはその他)を含む非磁性金属、またはフェライト相が限定された鋼種などのMRI適合性材料を含むことができる。
【0034】
本バージョンのユーザー入力特徴部(266、268)は、フットペダル(266)およびプッシュボタン(268)を含む。フットペダル(266)およびプッシュボタン(268)の両方は、フットペダル(266)またはプッシュボタン(268)を作動させると信号が制御モジュール(110)に伝達され得るように、スイッチとして機能するように構成される。フットペダル(266)とプッシュボタン(268)の両方は、さらに、操作者の足による作動を促進するように特大であってもよい。
【0035】
MRI適合性を促進するために、フットペダル(266)およびプッシュボタン(268)は、ポリマー、プラスチック、ゴム、セラミック、ならびに/または、非鉄金属(例えば、チタン、アルミニウム、真鍮、銅粉、それらの合金、および/もしくはその他)を含む非磁性金属、または、フェライト相が限定された鋼種などの、主にMRI適合性の材料を含むことができる。しかしながら、電磁場が弱くなる可能性がある床上にフットスイッチ(260)の位置があるため、有益な場合には、少なくともいくつかの鉄材が許容され得る。例えば、フットペダル(266)およびプッシュボタン(268)をスイッチとして許容するために使用される構成要素は、少なくともいくつかの強磁性材料を含むことができる。したがって、フットペダル(266)およびプッシュボタン(268)がスイッチとして機能することを可能にするために、様々な電子スイッチ構成要素を使用することができる。しかしながら、可能であれば、様々な電子構成要素を制御モジュール(110)に分離し、ケーブル(264)を介してフットスイッチ(260)と通信するようにしてもよい。
【0036】
IV.MRI室で使用される制御モジュールの例
上述したように、制御モジュール(110)を上述した磁石室(150)のようなMRI室の一部内に位置付けることが状況によっては望ましい場合がある。制御モジュール(110)が磁石室(150)の外側に位置付けられる場合、状況によっては、特定の操作上の課題が生じることがある。例えば、生検処置を実行する臨床医に対して制御モジュール(110)が離れている性質は、特に生検処置の途中で、制御モジュール(110)に操作上の調整を行う際の課題の一因となる可能性がある。さらに、状況によっては、ケーブル(112)および/またはチューブ(116、118)の長さが、操作上の課題の一因となることがある。例えば、ケーブル(112)および/またはチューブ(116、118)は、画像スキャンを実行する際に磁石室(150)のドアを閉じるときに操作上の遅延または非効率をもたらす可能性があり、これにより、ケーブル(112)および/またはチューブ(116、118)の後退を必要とする可能性がある。ケーブル(112)および/またはチューブ(116、118)はまた、状況によってはつまずきの危険をはらむことがある。また、ケーブル(112)の比較的長い長さは、ケーブル(112)内の内部トルクに起因して、生検処置中のケーブル(112)の意図しない移動につながる可能性もある。
【0037】
上述の議論を考慮すると、状況によっては、磁石室(150)のようなMRI室の一部内で制御モジュール(110)を使用することが望ましい場合がある。しかしながら、上述したように、MRIコイル(154)のようなMRIコイルの存在は、MRIコイルによって生成される電磁場により、望ましくない影響をもたらす可能性がある。したがって、制御モジュール(110)とMRIコイル(154)によって生成される電磁場との間の相互作用を制限した状態で制御モジュール(110)を磁石室(150)内で使用するのを促進するために、制御モジュール(110)内に特定の特徴部を含めることが望ましい場合がある。
【0038】
A.MRI適合性を高める制御モジュール特徴部例
図5は、ケーブル(112)をより詳細に示している。見られるように、本バージョンのケーブル(112)は比較的短い。この比較的短い構成では、ケーブル(112)は、ケーブル(112)内の内部トルクから生じる動きに対してより耐性を有することができる。本バージョンにおいて、「比較的短い」とは、制御モジュール(110)の高さの約2倍以下の長さに相当する。それ自体としては、「比較的短い」は、いくつかのバージョンでは約2.44m(約8フィート)以下、他のバージョンでは約1.83m(約6フィート)以下、さらに他のバージョンでは約1.22m(約4フィート)以下、またはさらに他のバージョンでは約2.13~1.22m(約7~4フィート)に対応することができる。
【0039】
ケーブル(112)の特定の構造は、磁石室(150)内での使用を促進するように構成することもできる。例えば、ケーブルの直径は、MRIコイル(154)によって生成される電磁場との相互作用を低減し、ケーブル(112)のよじれの傾向を低減するように最小化され得る。さらに、使用される特定の材料は、MRIコイル(154)によって生成される電磁場との相互作用を低減するように構成され得る。いくつかのバージョンでは、ケーブル(112)の少なくとも一部は、リン青銅、または非鉄金属(例えば、チタン、アルミニウム、真鍮、銅粉、それらの合金、および/もしくはその他)を含む他の非磁性金属、またはフェライト相が限定された鋼種を含むことができる。
【0040】
制御モジュール(110)は、作業エリア(160)をさらに含んでもよい。
図6で最もよく分かるように、本バージョンの作業エリア(160)は、制御モジュール(160)の上面における凹状の輪郭として画定される。作業エリア(160)は、一般に、生検装置(210)および/または照準セットなどの生検処置に関連する他の特徴部を配置するためのエリアを提供するように構成されている。作業エリア(160)は、鉄材を含む可能性のある別個のトレイまたは他の同様の特徴部の必要性を排除するために望ましい場合がある。本バージョンでは、作業エリア(160)は、制御モジュール(110)の上面における窪みまたはへこみとして構成されている。他のバージョンでは、作業表面(160)は、棚に類似した別個の平面構成要素として構成され得る。さらに他のバージョンでは、作業表面(160)は完全にオプションであり、完全に省略されてもよい。
【0041】
図示していないが、いくつかの実施例では、作業エリア(160)は特定の付属構成要素を受容するように構成されている。ほんの一例として、いくつかの実施例では、オプションのトレイが、作業エリア(160)またはその一部内に取り外し可能に受容され得る。このようなオプションのトレイは、作業エリアおよび/または制御モジュール(110)の他の部分の無菌性を維持するために望ましい場合がある。いくつかの実施例では、このようなオプションのトレイは、壁のへこみによって分離された複数の離散的なセクションもしくはセグメント、または他の特徴部を含むように構成され得る。例えば、一実施例では、1つのセクションはメイヨースタンドと同様の大きさであり、別のセクションはより小さい大きさであるが、床位置がより低い。もちろん、作業エリア(160)は、本明細書の教示に照らして当業者に理解されるように、他の適切なトレイまたは付属構成要素と共に使用されるように構成されてもよい。
【0042】
図7で最もよく分かるように、制御モジュール(110)は、上述した磁石室(150)と同様のMRI室の一部内での使用を促進するように構成された物理的構造を含む。特に、制御モジュール(110)は、全てMRI適合性材料の、ベース(162)、構造部材(164)、および本体パネル(166)を含む。例えば、ベース(162)および構造部材(164)は、チタン、アルミニウム、真鍮、銅粉、それらの合金、および/またはその他のような非鉄金属を含むことができる。ベース(162)および構造部材(164)は、非磁性金属を含んでもよく、この非磁性金属は、非鉄金属だけでなく、フェライト相が限定された特定の種の鋼(例えば、オーステナイト系ステンレス鋼)を包含し得る。ベース(162)および構造部材(164)に非鉄金属または非磁性金属を使用することは、強化された剛性および耐久性を提供するために、他のMRI適合性材料の本バージョンにおいて望ましい場合がある。一方、本体パネル(166)は、プラスチックなどの他のMRI適合性材料を含むことができる。本バージョンにおいて本体パネル(166)にプラスチックを使用することは、軽い重量、製造容易性、色のカスタマイズ、および/またはその他を提供するために望ましい場合がある。
【0043】
本バージョンでは、ベース(162)および構造部材(164)は、制御モジュール(110)の一般的な形状を画定することができ、本体パネル(166)は、制御モジュール(110)の内部を囲むためにベース(162)と構造部材(164)との間の空間を埋めることができる。したがって、ベース(162)は、様々な構成要素を上に取り付けるための概ね矩形のプラットフォームを形成することができ、一方、構造部材(164)は、ベース(162)から上方に延びて、制御モジュール(110)の矩形構造を画定することができる。ベース(162)は、ホイールなどの他の関連構成要素をさらに支持することができる。次いで、本体パネル(166)が、ベース(162)と構造部材(164)との間の空間を埋めるように構造部材(164)に取り付けられ得る。
【0044】
図7および
図8で最もよく分かるように、制御モジュール(110)の内部構成要素は、一般に、MRI適合性を促進するように構成されている。特に、制御モジュール(110)は、高密度の鉄系構成要素が制御モジュール(110)の底部分に向かって方向付けられ得るように構成される。本バージョンでは、この構成は、ベース(162)に近接して位置付けられる、1つ以上のモータ(170)および1つ以上の真空ポンプ(174)を含む。この位置において、モータ(170)および真空ポンプ(174)は、一般に、MRIコイル(154)と同様のMRIコイルによって生成される電磁場がより低くなる床の近くに方向付けられている。したがって、モータ(170)および真空ポンプ(174)をベース(162)の近くに位置付けることによって、制御モジュール(110)は、MRIコイルの動作に悪影響を及ぼすことなく、MRIコイル(154)と同様のMRIコイルの近くに位置付けられ得、またはその逆も同様である。いくつかのバージョンでは、「ベース(162)の近く」とは、任意の高密度鉄系構成要素が、制御モジュール(110)の全高の2分の1より下に位置付けられることを含み得る。他のバージョンでは、「ベース(162)の近く」とは、任意の高密度鉄系構成要素が、制御モジュール(110)の全高の4分の1より下に位置付けられることを含み得る。さらに他のバージョンでは、「ベース(162)の近く」とは、任意の高密度鉄系構成要素が、制御モジュール(110)の全高の8分の1より下に位置付けられることを含むことができる。
【0045】
モータ(170)および真空ポンプ(174)を位置付けることにより、制御モジュール(110)は、モータ(170)および/または真空ポンプ(174)と制御モジュール(110)の他の部分との通信を容易にするように構成された特定の通信特徴部をさらに含むことができる。例えば、本バージョンでは、制御モジュール(110)は、各それぞれのモータ(170)から制御モジュール(110)の別の部分へ回転運動を伝達するために、各モータ(170)に対応する1つ以上のリンケージ(172)を含むことができる。リンケージ(172)は、一般に、制御モジュール(110)の内部を通って延びるMRI適合性材料の1つ以上の細長いシャフトを含むことができる。他の構成要素への回転運動の伝達を容易にするために、リンケージ(172)は、軸受、歯車、ねじ、および/またはその他のような他の駆動構成要素に関連付けられてもよい。同様に、図示されていないが、真空ポンプ(174)は、制御モジュール(110)の1つの部分から別の部分へ真空を伝達するために、細長いチューブ、導管、および/またはパイプと連通していてもよいことを理解されたい。
【0046】
B.バッテリー制御特徴部例
いくつかのバージョンでは、コンセント経由の有線電力ではなく、バッテリー電力を使用して制御モジュール(110)に電力供給することが望ましい場合がある。このような構成は、様々な理由から望ましくなり得る。例えば、コンセントは、上述の磁石室(150)のようなMRI室の一部内に常に存在するとは限らない。さらに、バッテリー電力を使用することにより、制御モジュール(110)を交流電流ではなく直流電流によって完全に動作させることが可能になり、これにより、電磁ノイズを低減することができる。さらに、バッテリー電力の使用は、テザー無しの可動性(tetherless mobility)を促進することによって有用性を向上させ得る。
【0047】
図9は、制御モジュール(110)の一部に一体化され得るバッテリーコンパートメント(180)の一実施例を示す。見て分かるように、バッテリーコンパートメント(180)は、ドア(182)と、ドア(182)の後方でバッテリーコンパートメント(180)内に配置されたバッテリーレシーバ(186)とを含む。ドア(182)は、バッテリーレシーバ(186)を選択的に囲むために、開放構成と閉鎖構成との間で旋回するように構成されている。以下でさらに詳細に説明されるように、バッテリーコンパートメント(180)のいくつかのバージョンでは、ドア(182)は、閉鎖構成でドア(182)を選択的にロックするためのロックを備えることができ、それによりバッテリーコンパートメント(180)へのアクセスを制限する。加えて、または別の方法では、ドア(182)は、アラームまたは他のインジケータと関連付けることができる。このようなアラームまたはインジケータは、MRIコイル(154)がオンの間、バッテリー(184)の交換を防止するように構成され得る。
【0048】
バッテリーレシーバ(186)はバッテリー(184)を受容するように構成されている。本バージョンでは、バッテリーレシーバ(186)は、上部が開いたポケットとして構成されている。この構成では、バッテリーレシーバ(186)は、バッテリーレシーバ(186)内にバッテリー(184)を落とすことができるように、差し込み式構成を有することができる。他のバージョンでは、バッテリーレシーバ(186)は、1つ以上のラッチ特徴部を有する完全に開放された空洞、底部挿入式の空洞、および/またはその他のような、バッテリー(184)を受容するように構成された様々な形態をとることができる。図示されていないが、バッテリーレシーバ(186)の内部は、バッテリー(184)と制御モジュール(110)との間で電力を通信するように構成された1つ以上の電気接点を含み得ることを理解されたい。
【0049】
いくつかの実施例では、バッテリー(184)は、オプションとして、1つ以上のレベルインジケータと関連付けられる。このようなレベルインジケータは、バッテリー(184)ならびに/または専用ライトおよび/もしくは以下でさらに詳細に説明する様々なユーザーインターフェース画面(500、550)のような制御モジュールの1つ以上の部分に一体化され得る。いくつかの実施例では、レベルインジケータは、赤-黄-緑のストップライトまたはパーセント表示として構成されて、バッテリー(184)内のバッテリー残量のインジケータをユーザーに提供することができる。加えて、または別の方法ではレベルインジケータは、所与の充電で残っている生検サンプリングサイクルの数を示すカウンタを含むことができる。いずれにせよ、このようなレベルインジケータの1つ以上の機能は、バッテリー(184)の老朽化による性能差を考慮するために、バッテリー(184)の特定の年数に基づいて変更することができる。
【0050】
図10A~
図12は、上述のドア(182)と組み合わせて使用することができる様々なロックアセンブリ(310、340、370)を示している。ロックアセンブリ(310、340、370)は一般に、電磁場の検出などの様々な動作条件に応答してドア(182)を選択的にロックするように構成されている。ドア(182)と組み合わせたこのようなロック特徴部は、バッテリー(184)へのアクセスを制限するために望ましい場合がある。例えば、上述したMRIコイル(154)のようなMRIコイルの使用中に、MRIコイルに関連する強い電磁場が、バッテリー(184)内に含有される強磁性材料の存在に起因して、バッテリー(184)を引き寄せるか、または別様にこれに影響を及ぼす可能性がある。制御モジュール(110)は、MRIコイルがオンであり、したがって強い電磁場を生成しているときでも、バッテリー(184)が存在する状態で制御モジュール(110)の使用が行われ得るように構成される。しかしながら、バッテリー(184)が動作中に制御モジュール(110)から取り外された場合、バッテリー(184)とMRIコイルとの間の相対位置が許容できないレベルまで低下する可能性があり、その結果、バッテリー(184)がMRIコイルに引き寄せられることによる望ましくない結果が生じる。したがって、ドア(182)をロックし、バッテリー(184)へのアクセスを制御することにより、バッテリー(184)は、不注意にMRIコイルに引き寄せられることなく使用され得る。
【0051】
図10Aは、ガウスベースのロック機構を備えた例としてのロックアセンブリ(310)を示す。ロックアセンブリ(310)は、一般に、所定の強度レベルの電磁場に応答して、バッテリーコンパートメント(180)のドア(182)を自動的にロックするように構成されている。本バージョンのロックアセンブリ(310)は、作動部材(318)、ロックレバー(320)(トグル、またはロック部材とも呼ばれる)、およびロックキャッチ(330)を収容するロック本体(312)を含む。ロック本体(312)は、ロック本体(312)の底部に近接する円錐形の傾斜面(318)を有する中空内部(314)を画定する。以下でさらに詳細に説明するように、中空内部(314)は、作動部材(318)およびロックレバー(320)などのロックアセンブリ(310)の様々な部品を受容するように構成されている。
【0052】
作動部材(318)は一般に、電磁場の存在に応答してロック本体(312)内で移動可能であり、ロックアセンブリ(310)の状態をロック解除構成とロック構成との間で変更する。特に、作動部材(318)は、一般に、電磁場に応答するように構成される。本バージョンでは、このような応答性は、鉄材または磁性材料を含む作動部材(318)によって達成され得る。作動部材(318)はまた、傾斜面(316)のような特徴部に沿ったロック本体(312)内での移動の容易さを促進するために、円形または球形の形状を画定する。
【0053】
ロックレバー(320)は、傾斜面(316)および作動部材(318)の上方に位置付けられている。ロックレバー(320)は一般に円筒形であり、ロック部分(322)と係合部分(324)とを含む。本バージョンでは、ロック部分(322)は一般に、係合部分(324)と比べて、より小さい直径を画定する。他のバージョンでは、ロック部分(322)と係合部分(324)の直径は、ロック部分(322)の直径が係合部分(324)の直径よりも大きくなり得るように、変化させることができる。あるいは、他のバージョンでは、ロック部分(322)の直径は、係合部分(324)の直径と実質的に同様であってよい。
【0054】
ロックキャッチ(330)は、チャネルまたは他の導管のような、ロック本体(312)の一部内で移動可能であり、一般に、バッテリーコンパートメント(180)のドア(182)を閉鎖構成に保持するために、ロックアセンブリ(310)の1つ以上の部分によって所定の位置にロックされるように構成される。したがって、図示しないが、ロックキャッチ(330)はドア(182)の一部に固定され得、ロック本体(312)は制御モジュール(110)の別の部分に固定され得ることを理解されたい。あるいは、いくつかのバージョンでは、ロック本体(312)はドア(182)に固定され得、ロックキャッチ(330)は制御モジュール(110)の別の部分に固定され得る。
【0055】
ロックキャッチ(330)は、取り付け部分(332)と、取り付け部分(332)の一端部に近接して配置されたロック開口部(334)とを含む。取り付け部分(332)は、一般に、ドア(182)または制御モジュール(110)の別の特徴部に固定されるように構成されている。一方、ロック開口部(334)は、ロックレバー(320)のようなロックアセンブリ(310)の一部に選択的に係合して、ロックキャッチ(330)をロック構成に保持するように構成されている。
【0056】
図10Aおよび
図10Bは、ドア(182)をロックするためのロックアセンブリ(310)の使用例を示している。特に、
図10Aは、ロック解除構成のロックアセンブリ(310)を示す。この構成では、ロックアセンブリ(310)に近接する電磁場は比較的低いか、または検出できない可能性がある。状況によっては、この状態は、MRIコイルがオフであるか、待機中であるか、または別様に撮像していない状態に対応し得る。電磁場が比較的低いため、重力が作動部材(318)に作用して、作動部材(318)がロック本体(312)の傾斜面(316)に沿って傾斜面(316)の頂点まで下方に引っ張られ得る。
【0057】
作動部材(318)が重力で下方に引っ張られた状態で、ロックレバー(320)も同様に重力で傾斜面(316)に向かって、またロックキャッチ(330)から離れるように、下方に引っ張られ得る。ロックレバー(320)がロックキャッチ(330)から離れるように動かされると、ロック部分(322)は、ロックキャッチ(330)のロック開口部(334)から係合解除され得、それによって、ロック本体(312)に対するロックキャッチ(330)の自由な動きが可能になる。
【0058】
電磁場の存在下では、ロックアセンブリ(310)はロック構成に自動的に移動し得る。
図10Bで最もよく分かるように、電磁場の存在は、重力に打ち勝って、作動部材(318)を上方に引き寄せ得る。次に、作動部材(318)は、傾斜面(316)を移動して、ロックレバー(320)の係合部分(324)と接触する。その結果、作動部材(318)は、ロックレバー(320)を上方に押して、ロック部分(322)をロックキャッチ(330)のロック開口部(334)と係合させることができる。ロックキャッチ(330)はその後、ロック本体(312)に対して所定の位置に保持され、それによりドア(182)を閉じた状態に保持することができる。
【0059】
作動部材(318)が特定の電磁場に応答し得るように、作動部材(318)の特定の特性が必要に応じて変更され得ることを理解されたい。例えば、作動部材(318)を比較的低いかまたは弱い電磁場用に較正するために、作動部材(318)に含まれる鉄材の特定の量を増加させてもよい。同様に、重力に打ち勝つのに必要な力の量を変えるために、作動部材(318)の重量を減らしてもよい。他のバージョンでは、鉄材の量と作動部材(318)の重量の組み合わせが、組み合わせて調整されてもよい。もちろん、作動部材(318)を比較的高いかまたは強い電磁場用に較正するために、反対の、しかし類似の特性が変更され得る。
【0060】
図11Aは、ガウスベースのロック機構を備えた別の例のロックアセンブリ(340)を示す。ロックアセンブリ(340)は、一般に、所定の強度レベルの電磁場に応答して、バッテリーコンパートメント(180)のドア(182)を自動的にロックするように構成されている。本バージョンのロックアセンブリ(340)は、ロックレバー(350)(トグル、またはロック部材とも呼ばれる)を収容するロック本体(342)と、ロックキャッチ(360)とを含む。ロック本体(342)は、ロック本体(342)の少なくとも一部を通って延びるロックチャネル(344)およびキャッチチャネル(348)を画定する。具体的には、ロックチャネル(344)は、一般に、ロック本体(342)の底面から上方に延びてキャッチチャネル(348)と交差する。一方、キャッチチャネル(348)は、水平に、またはロックチャネル(344)に対して垂直に、ロック本体(342)の一方の側から他方の側まで延びている。
【0061】
上述のロックアセンブリ(310)とは異なり、本バージョンのロックアセンブリ(340)は、上述の作動部材(318)と同様の別個の構造を省略している。その代わりに、作動部材(318)に対応する特徴部をロックレバー(350)に組み込むことができる。特に、ロックレバー(350)は、一般に、電磁場の存在に応答してロック本体(342)内で移動可能であり、ロックアセンブリ(340)の状態をロック解除構成とロック構成との間で変更する。本バージョンでは、電磁場に対するロックレバー(350)の応答性は、鉄材または磁性材料を含むロックレバー(350)の1つ以上の部分によって達成され得る。
【0062】
ロックレバー(350)は、ロック本体(342)のロックチャネル(344)内に位置付けられ、ロック本体(342)内で上下に動くように構成されている。ロックレバー(350)は、概して矩形または円筒形であり、ロック部分(352)と係合部分(354)とを含む。本バージョンでは、ロック部分(352)は一般に係合部分(354)と実質的に類似しているが、係合部分(354)の上方に位置付けられている。この構成では、係合部分(354)は、ロックレバー(350)をロックチャネル(344)内に位置させるように構成され得、一方、ロック部分(352)は、ロックアセンブリ(340)をロック構成とロック解除構成との間で移動させるために、ロックキャッチ(360)の1つ以上の部分に選択的に係合するように構成され得る。
【0063】
ロックキャッチ(360)は、キャッチチャネル(346)のようなロック本体(342)の一部の中で移動可能であり、一般に、バッテリーコンパートメント(180)のドア(182)を閉鎖構成に保持するために、ロックアセンブリ(340)の1つ以上の部分によって所定の位置にロックされるように構成されている。したがって、図示されていないが、ロックキャッチ(360)は、ドア(182)の一部に固定され得、一方、ロック本体(342)は、制御モジュール(110)の別の部分に固定され得ることが理解されるべきである。あるいは、いくつかのバージョンでは、ロック本体(342)はドア(182)に固定され得、ロックキャッチ(360)は制御モジュール(110)の別の部分に固定され得る。
【0064】
ロックキャッチ(360)は、取り付け部分(362)と、ロックキャッチ(360)の底面内に延びるロック開口部(364)とを含む。取り付け部分(362)は、一般に、ドア(182)または制御モジュール(110)の別の特徴部に固定されるように構成されている。一方、ロック開口部(364)は、ロックレバー(350)のようなロックアセンブリ(340)の一部に選択的に係合して、ロックキャッチ(360)をロック構成に保持するように構成されている。
【0065】
図11Aおよび
図11Bは、ドア(182)をロックするためのロックアセンブリ(340)の使用例を示している。特に、
図11Aは、ロック解除構成のロックアセンブリ(340)を示す。この構成では、ロックアセンブリ(340)に近接する電磁場は、比較的低いか、または検出できないことがある。状況によっては、この状態は、MRIコイルがオフであるか、待機中であるか、または別様に撮像していない状態に対応し得る。電磁場が比較的低いため、重力がロックレバー(350)に作用して、ロックレバー(350)がロックチャネル(344)内でロック本体(342)の底部に向かって、また、ロックチャネル(344)およびロックキャッチ(360)から離れるように、下方に引っ張られ得る。
【0066】
ロックレバー(350)が重力で下方に引っ張られた状態で、ロックレバー(320)はロックキャッチ(360)から引き離され得る。その結果、ロック部分(352)は、ロックキャッチ(360)のロック開口部(364)から係合解除され得、それによって、キャッチチャネル(346)内でロック本体(342)に対するロックキャッチ(360)の自由な動きが可能になる。
【0067】
電磁場の存在下では、ロックアセンブリ(340)はロック構成に自動的に移動し得る。
図11Bで最もよく分かるように、電磁場の存在は、重力に打ち勝って、ロックレバー(350)を上方に引き寄せ得る。次いで、ロックレバー(350)は、ロック本体(342)のロックチャネル(344)内を上方に移動し、ロックキャッチ(360)のロック開口部(364)と係合することができる。ロックキャッチ(360)は次に、ロック本体(342)に対して所定の位置に保持され、それによってドア(182)を閉じた状態に保持することができる。
【0068】
ロックレバー(350)が特定の電磁場に応答し得るように、ロックレバー(350)の特定の特性が必要に応じて変更されてもよいことが理解されるべきである。例えば、ロックレバー(350)を比較的低いかまたは弱い電磁場用に較正するために、ロックレバー(350)に含まれる鉄材の特定の量を増加させてもよい。同様に、重力に打ち勝つのに必要な力の量を変えるために、ロックレバー(350)の重量を減らしてもよい。他のバージョンでは、鉄材の量とロックレバー(350)の重量の組み合わせが、組み合わせて調整されてもよい。もちろん、ロックレバー(350)を比較的高いかまたは強い電磁場用に較正するために、反対の、しかし類似の特性が変更され得る。
【0069】
図12は、上述したロックアセンブリ(310、340)と同様のロックアセンブリ(370)の別の実施例を示している。ロックアセンブリ(310、340)と同様に、本バージョンのロックアセンブリ(370)は、一般に、電磁場の存在が検出されると、ドア(182)を自動的にロックするように構成されている。しかしながら、ロックアセンブリ(310、340)とは異なり、本バージョンのロックアセンブリ(370)は、ドア(182)のロックを容易にするための1つ以上の電子的特徴部を含む。このような電子的特徴部は、ロックアセンブリ(370)の柔軟性または適応性を高めるために、状況によっては望ましい場合がある。このような電子的特徴部は、ロックアセンブリ(370)の機能を制御モジュール(110)の他の機能と統合するためにさらに望ましい場合がある。
【0070】
本バージョンのロックアセンブリ(370)は、ガウス検出器(378)、ロック機構(380)、およびロックキャッチ(390)を収容するロック本体(372)を含む。ロック本体(372)は、ロック本体(372)の少なくとも一部を通って延びるキャッチチャネル(376)を画定している。具体的には、キャッチチャネル(376)は、ロック本体(372)の一方の側からロック本体(372)内を水平に延びている。この構成では、キャッチチャネル(376)は、一般に、ロックキャッチ(390)を受容するように構成されている。
【0071】
ガウス検出器(378)は一般に、ロックアセンブリ(370)および/または制御モジュール(110)の他の構成要素に単一(a single)を通信することによって、電磁場の存在に応答するように構成される。いくつかのバージョンでは、ガウス検出器(378)によって生成される信号は、存在する電磁場に比例し得る。他のバージョンでは、ガウス検出器(378)によって生成される信号はバイナリであってよく、所定の閾値を超える電磁場が検出されたときに1つの信号が通信され、電磁場が所定の閾値未満であるときに別の信号が通信される。信号の所定の閾値が使用されてもよいが、いくつかのバージョンでは、所定の閾値は、特定の動作環境のためにガウス検出器(378)の動作をカスタマイズするように調整可能であってもよい。
【0072】
ガウス検出器(378)はロック本体(372)内に配置されるものとして示されているが、他のバージョンでは、ガウス検出器(378)は他の物理的場所に配置されてもよいことが理解されるべきである。例えば、いくつかのバージョンでは、ガウス検出器(378)は、電磁場の検出が、上述した磁石室(150)のようなMRI室の一部内の制御モジュールの物理的位置とより密接な関係を有し得る、制御モジュール(110)の1つ以上の部分に配置されてもよい。ガウス検出器(378)のこのような代替的な位置は、ガウス検出器(378)が、上述のMRIコイル(154)のようなMRIコイルに対する制御モジュールの位置を検出するなどの、制御モジュール(110)の他の機能と一体化される構成において望ましい場合がある。
【0073】
ガウス検出器(378)はロック機構(380)と通信している。本バージョンでは、ロック機構(380)は、ガウス検出器(378)によって生成された1つ以上の信号に応答してロック機能を開始するように構成されている。例えば、いくつかのバージョンでは、ロック機構(380)は、ソレノイドを含み得、これは、ドア(182)をロックするために、ラム、ロッド、ねじ、および/またはその他を駆動してロックキャッチ(390)と係合させるように、ガウス検出器(378)によって生成された信号によって起動され得る。他のバージョンでは、ロック機構(380)は、ロックキャッチ(390)に係合し、ロックキャッチ(390)を所与の位置に保持するように構成されたモータまたは他の電気機械装置を含むことができる。さらに他のバージョンでは、ロック機構(380)は磁石を含むことができ、この磁石は、ガウス検出器(378)によって生成された信号によって起動されて、ロックキャッチ(390)とロックドア(182)とを引き付けることができる。もちろん、ロック機構(380)の様々な代替的な構成は、本明細書の教示に照らして、当業者には明らかであろう。
【0074】
上述したロックキャッチ(330、360)と同様に、ロックキャッチ(390)は、取り付け部分およびロック開口部のような、ドア(182)のロックを促進するように構成された特徴部を含むことができる。同様に上述したように、そのような特徴部は、ドア(182)または制御モジュール(110)の他の構成要素へのロックキャッチ(390)の取り付けを可能にすることができる。そのような特徴部は、さらに、ロックキャッチ(390)とロック機構(380)との間の係合を可能にして、ロックキャッチ(390)をロック本体(372)に対して所与の位置に保持することができる。
【0075】
いくつかのバージョンでは、ロックキャッチ(390)を完全に省略することができる。例えば、そのようなバージョンでは、ロックアセンブリ(370)は、物理的なロックではなく、アラームベースのロックとして構成され得る。そのようなバージョンでは、ロック機構(380)は、ドア(182)を物理的にロックするために使用されない場合がある。その代わりに、ロック機構(380)は、ドア(182)の状態(例えば、開放または閉鎖)を検出し、その後、電磁場がガウス検出器(378)によって検出されたときにドア(182)の状態が変化した場合にアラーム(聴覚、視覚、触覚、および/またはその他)を発するように構成され得る。1つのバージョンでは、ロック機構(380)は、ドア(182)が開放状態にあり、電磁場がガウス検出器(378)によって検出された場合に、アラームを発することができる。
【0076】
V.MRI適合性のための動作モード例
状況によっては、制御モジュール(110)が使用される特定の方法が、制御モジュール(110)のMRI適合性を向上させることができる。例えば、特定のハードウェア構成要素は、電磁ノイズを発生しやすい場合がある。このような電磁ノイズは、上述したMRIコイル(154)と同様のMRIコイルと干渉する可能性がある。したがって、生検処置における特定の時点において電磁ノイズを低減するために、制御モジュール(110)に特定の動作モードを組み込むことが望ましい場合がある。
【0077】
図13は、上述の生検システム(10)に容易に組み込まれ得る信号処理システム(400)の一実施例の概略図を示す。特に、信号処理システム(400)は、一般に、生検装置(210)および制御モジュール(110)の機能を制御するように構成されている。信号処理システム(400)は、生検装置(10)および真空制御モジュール(110)に関連して使用される単一のシステムとして示されているが、信号処理システム(400)は、生検装置(210)および制御モジュール(110)の特定の機能専用の1つ以上の別個のシステムに分割されてもよいことを理解されたい。
【0078】
信号処理システム(400)は、生検装置(210)および制御モジュール(110)の様々な機能を実現するために使用される複数のコントローラおよび/またはインターフェース(420、430、440、450、460)と通信しているデータプロセッサ(410)を含む。データプロセッサ(410)はさらに、メモリ(412)およびデータストレージ(414)と通信しており、これらは、データプロセッサ(410)と組み合わせて使用されて、以下でさらに詳細に説明するデータプロセッサ(410)の様々な機能を容易にすることができる。本実施例のデータプロセッサ(410)は単一の要素として示されているが、データプロセッサ(410)は、いくつかの実施例では複数のプロセッサを含み得、そのような複数のプロセッサのうちの1つ以上が特定の機能専用であってよいことを理解されたい。
【0079】
メモリ(412)は、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、これは、データの短期記憶用に構成され得る。一方、データストレージ(414)は、ソリッドステートドライブもしくはハードディスクドライブ、またはデータの長期記憶用に構成された他の適切な装置を含むことができる。メモリ(412)とデータストレージ(414)は、短期記憶と長期記憶との間のデータの転送を容易にするために、互いに通信していてもよい。データプロセッサ(410)、メモリ(412)、およびデータストレージ(414)は共に、以下でさらに詳細に説明する生検装置(210)および/または制御モジュール(110)の様々な機能を実現するために、コンピュータプログラムを、ソフトウェアの形態で実行するように構成され得る。データプロセッサ(410)、メモリ(412)、およびデータストレージ(414)は、比較的物理的に近接しているものとして示されているが、データプロセッサ(410)、メモリ(412)、およびデータストレージ(414)のいずれか1つ以上が互いに物理的に離れていてもよく、本明細書で説明する1つ以上の機能が遠隔で実行されてもよい(例えば、クラウドベースの計算および信号処理)ことが理解されるべきである。
【0080】
いくつかの実施例では、データプロセッサ(410)、メモリ(412)、および/またはデータストレージ(414)は、制御モジュール(110)内に配置され得、ケーブル(112)を介して生検システム(10)の他の要素と通信することができる。他の実施例では、データプロセッサ(410)、メモリ(412)、および/またはデータストレージ(414)は、生検装置(210)の1つ以上の部分など、他の構成要素内に配置されてもよい。このような構成は、データプロセッサ(410)が複数の別個のデータプロセッサ(410)またはサブプロセッサに分割されている場合に特に望ましい場合がある。このような実施例では、1つ以上のデータプロセッサ(410)が生検装置(210)の1つ以上の部分内に配置され得、一方、1つ以上のデータプロセッサ(410)が制御モジュール(110)内に配置され得る。このような構成では、特定のデータプロセッサ(410)が特定の機能に関連してローカライズされ得る。
【0081】
信号処理システム(400)は、データプロセッサ(410)と通信している真空コントローラ(420)をさらに含む。データプロセッサ(410)と組み合わせた真空コントローラ(420)は、一般に、生検装置(210)に関連する様々な真空機能を制御するように構成されている。したがって、真空コントローラ(420)は、真空モジュール(422)と連通しており、この真空モジュール(422)は、真空キャニスタ(120)、バルブポート(130)、および/または制御モジュール(110)に関連する他の構成要素のうちの1つ以上と連通していて、生検装置(210)への真空、大気、および/または食塩水の送達を容易にすることができる。
【0082】
信号処理システム(400)は、データプロセッサ(410)と通信しているカッターコントローラ(430)をさらに含む。データプロセッサ(410)と組み合わされたカッターコントローラ(430)は、一般に、カッター(230)または他の関連する構成要素の移動に関連する様々な機能を制御するように構成されている。例えば、カッターコントローラ(410)は、1つ以上のモータ(432)と通信していて、1つ以上のモータ(432)を駆動するために、1つ以上のモータ(432)に対する信号を通信または受信することができる。次いで、1つ以上のモータ(432)は、ケーブル(112)および関連する駆動構成要素を介してカッター(230)の移動を駆動することができる。
【0083】
信号処理システム(400)は、電圧コントローラ(430)、電圧コントローラ(440)、および1つ以上の電力変換器(450)をさらに含む。電圧コントローラ(440)および電力変換器(450)は、制御モジュール(110)および/または生検装置(210)の様々な構成要素に様々な特性(例えば、異なる電圧、電流など)で電力を供給するために、データプロセッサ(410)と組み合わせて使用され得る。例えば、電圧コントローラ(440)および/または電力変換器(450)は、真空コントローラ(420)、カッターコントローラ(430)、および本明細書に記載される他の構成要素のいずれか1つ以上と通信していて、そのような構成要素を必要に応じて動作させるのに適した電力を供給することができる。したがって、データプロセッサ(440)は、電圧コントローラ(440)および電力変換器(450)と通信していて、制御モジュール(110)および/または生検装置(210)の様々な構成要素に適切な電力を選択的に印加することができる。
【0084】
信号処理システム(400)は、発光ダイオード(LED)コントローラ(460)をさらに含む。LEDコントローラ(460)は、一般に、データプロセッサ(410)と通信していて、制御モジュール(110)に関連する1つ以上のLEDの制御を提供する。以下でさらに詳細に説明されるように、そのようなLEDは、操作者に特定の動作状態を伝達するために使用され得る。LEDが本バージョンで使用され得るが、他のバージョンでは、ブザー、スピーカ、バイブレータ、トーンジェネレータ、および/またはその他のような、他の適切な操作者通信構成要素を使用することができる。さらに他のバージョンでは、LEDおよびLEDコントローラ(460)を完全に省略することもできる。
【0085】
データプロセッサ(410)はまた、制御モジュール(110)のディスプレイ(140)と通信していてもよい。オプションとして、グラフィック処理モジュールまたはグラフィック処理特徴部が、ディスプレイ(140)を駆動するために、ディスプレイ(140)およびデータプロセッサ(410)と組み合わせて使用され得る。一般に、データプロセッサ(410)は、操作者に特定の情報を伝達するためにディスプレイ(140)を駆動するように構成され得る。例えば、データプロセッサ(410)は、ディスプレイ(140)を駆動して、生検装置(210)に関連するグラフィック特徴を示し、側方開口(226)に対するカッター(230)の位置、針アセンブリ(220)および/もしくはカッター(230)内の真空レベル、組織サンプル収容率に関する組織サンプルホルダー(240)の状態、生検装置(210)の特定の動作モード、ならびに/またはその他などの動作状態を示すことができる。さらに、データプロセッサ(410)は、以下でさらに詳細に説明するように、生検装置(210)の1つ以上の動作モードに関連する特定のユーザーインターフェース画面を表示するようにディスプレイ(140)を駆動するように構成され得る。
【0086】
データプロセッサ(410)は、フットスイッチ(260)と通信していてもよい。一般に、データプロセッサ(410)は、フットスイッチ(260)から1つ以上のユーザー入力を受信し、そのようなユーザー入力に応答して1つ以上のアルゴリズムを開始するように構成され得る。ほんの一例として、ユーザー入力特徴部(266)を押し下げると、データプロセッサ(410)に信号を送信することができる。この信号を受信すると、データプロセッサ(410)は、切断シーケンスアルゴリズムを開始することができ、このアルゴリズムでは、真空コントローラ(420)およびカッターコントローラ(430)がデータプロセッサ(410)によって順に制御されて、カッター(230)を用いて組織サンプルを切断し、真空モジュール(420)によって制御される真空を用いて、切断された組織サンプルを、カッター(230)を通して輸送する。もちろん、フットスイッチ(260)からデータプロセッサ(410)への信号の伝達によって、他の様々なアルゴリズムが開始されてもよい。
【0087】
信号処理システム(400)は、データプロセッサ(410)と通信している通信ポート(470)をさらに含む。分かるように、通信ポート(470)は、信号処理システム(400)を病院の医療用画像管理システム(PACS)のようなネットワーク(480)と結合するために使用することができる。したがって、通信ポート(470)は、生検システム(10)に関連するデータを遠隔で見るために、信号処理システム(400)を複数の遠隔コンピュータ(482)およびディスプレイ(484)に連結することができる。本実施例は通信ポート(470)を含むが、通信ポート(470)は他の実施例ではオプションであり、省略されてもよいことを理解されたい。
【0088】
図14は、データプロセッサ(410)を介してディスプレイ(140)によって操作者に伝達され得るホーム画面(500)の実施例を示す。ホーム画面(500)は一般に、初期操作インターフェースまたはランディングページを提供するように構成される。ホーム画面(500)から、操作者は、動作モードの配列(510)から1つの動作モードを選択するか、トグルグラフィック(512)を使用して1つ以上の特徴部を起動するか、または、メニューボタン(514)を使用してシステム設定を調整することができる。さらに、ホーム画面(500)は、生検システム(10)をセットアップするための1つ以上のグラフィック指示を含み得る、指示ウィンドウ(520)を含むことができる。
【0089】
本バージョンの動作モジュールの配列(510)は、所与の動作モードを選択するための2つのボタン(522、524)を含む。例えば、ボタン(522)は、生検処置で使用するために生検装置(210)を準備するために使用され得る初期化モードを開始することができる。さらに、ボタン(524)は、撮像モードを開始することができる。以下でさらに詳細に説明するように、撮像モードは、撮像モードアルゴリズムを開始することができ、これは、制御モジュール(110)を、上述のMRIコイル(152)のようなMRIコイルとの干渉が制限される動作状態にするのに使用され得る。
【0090】
図15は、データプロセッサ(410)を介してディスプレイ(140)によって操作者に伝達され得る生検画面(550)の実施例を示す。生検画面(550)は一般に、生検装置(210)の操作を容易にするために生検処置中に使用されるように構成されている。特に、生検画面(550)は、モードペイン(552)、生検状態ペイン(560)、および開口設定ペイン(570)を含むことができる。ペイン(552、560、570)は、一般に、様々な共通のユーザーインターフェース機能を特定のグループにまとめるように構成される。本実施例では、ある特定のペイン(552、560、570)が示されているが、示されている特定のペイン(552、560、570)は単にオプションであり、ペイン(552、560、570)のいずれか1つ以上が、いくつかのバージョンでは省略されてもよい。
【0091】
モードペイン(552)は、一般に、操作者が1つ以上のボタン(554、556、558)を使用して様々な動作モードをトグルすることを可能にするように構成される。例えば、モードペイン(552)は、待機ボタン(554)を含み、これは、操作者が、制御モジュール(110)が待機モードに入ることを開始するのを可能にする。同様に、モードペイン(552)は、撮像モードを開始することができる撮像モードボタン(556)をさらに含む。以下でさらに詳細に説明されるように、撮像モードは、撮像モードアルゴリズムを開始することができ、これは、制御モジュール(110)を、上述のMRIコイル(152)のようなMRIコイルとの干渉が限定される動作状態にするために使用され得る。最後に、モードペイン(552)は、オプションのタスクライトボタン(558)を含み、これは、制御モジュール(110)の一部またはディスプレイ(140)自体に一体化されたタスクライトが制御モジュール(110)内に含まれる場合に、そのようなタスクライトを起動するために使用され得る。
【0092】
生検状態ペイン(560)は、生検装置(210)に関連する様々な状態情報を提供するように構成され得る。例えば、生検状態ペイン(560)は、針アセンブリ(220)および/またはカッター(230)の状態を示すグラフィックインジケータを含むことができる。生検状態ペイン(560)は、生検装置(210)を用いて生検サンプルが収集されるたびに自動的に更新されるように構成され得る、オプションのカウンタをさらに含み得る。いくつかのバージョンでは、カウンタは、手動でのリセットを可能にするリセットボタンを含むことができる。
【0093】
開口設定ペイン(570)は、可変開口機能性を提供するように構成され得る。例えば、開口設定ペイン(570)は、針アセンブリ(220)およびカッター(230)のグラフィック表現を含むことができ、これは、側方開口(226)内のカッター(230)の相対位置を示すことができる。開口設定ペイン(570)はまた、カッター(230)の遠位後退位置を調整するための1つ以上のボタンを含み、側方開口(226)のサイズを効果的に変更することができる。本バージョンでは、開口設定ペイン(570)は、完全開口位置と半開口位置との間の調整を可能にすることができる。他のバージョンでは、開口設定ペイン(570)は、4分の1の開口、4分の3の開口、および/またはその他など、他の設定を含むことができる。
【0094】
図16は、ディスプレイ(140)からの入力によりデータプロセッサ(410)を用いて制御モジュール(110)によって開始され得る撮像モードアルゴリズム(600)の実施例を示す。撮像モードは、制御モジュール(110)が、MRIコイルの動作中にMRIコイルの構成要素と干渉することなく、MRIコイルに近接してMRI室の一部内に位置付けられ得るように、一般に、制御モジュール(110)の電磁フットプリントを低減するように構成される。以下でさらに詳細に説明するように、このような電磁フットプリントの低減は、制御モジュール(110)によって発生する電磁ノイズを低減するために、データプロセッサ(410)が、データプロセッサ自体ならびに様々なコントローラおよび/またはインターフェース(420、430、440、450、460)の動作を調整することによって達成され得る。
【0095】
上述したように、撮像モードは、操作者がホーム画面(500)または生検画面(550)上のボタン(524、556)のいずれか1つを押すことによって開始することができる。撮像モードの開始は、
図16のブロック(610)に示されている。図示されていないが、他のユーザーインターフェース画面も撮像モードを起動するように構成されたボタンを含み得ることを理解されたい。制御モジュール(110)および生検装置(210)のセットアップ中、または生検処置中の制御モジュール(110)および生検装置(210)の使用中など、生検処置中の様々な処置ステップにおいて撮像モードの開始を容易にするために、複数のユーザーインターフェース画面上に専用の撮像モードボタンが存在することが一般的に望ましい。理解されるように、MRIコイルがいつ使用されているかに応じて、生検処置中の様々な時点で撮像モードを開始することが望ましい場合がある。したがって、複数の画面上で撮像モードを開始するように構成されたボタンを有することは、使いやすさを促進するとともに、撮像モードに入ることを操作者に視覚的に思い出させることができる。
【0096】
いったん撮像モードが開始されると、ブロック(620)に示すように、制御モジュール(110)の現在の状態がメモリに保存され得る。特に、データプロセッサ(410)は、メモリ(412)と通信して、制御モジュール(110)の現在の状態をRAMに保存し得る。あるいは、いくつかのバージョンでは、データプロセッサ(410)は、代わりに、データストレージ(414)と通信して、制御モジュール(110)の現在の状態を長期記憶に保存することができる。以下でさらに詳細に説明されるように、この現在の状態を保存することで、撮像モードが停止されたときに制御モジュール(110)の復帰を容易にすることができる。
【0097】
オプションとして、撮像モードの開始は、制御モジュール(110)の現在の状態をメモリに保存する前、または現在の状態を保存した後のいずれかの、ベント真空操作を含むことができる。いくつかの実施例では、ベント真空操作は、代替的に、操作者がボタン(524、556)を押して撮像モードに入ると直ちに行われる。いずれにせよ、ベント真空操作は、針アセンブリ(220)および/または生検装置(210)の他の部分を通気するためにバルブアセンブリ(113)を循環させることを含む。このような循環では、通気が所定の時間にわたり適用される。好適な所定の時間には、例えば、8秒、8秒以上、5~10セクション、5~15秒、および/またはその他が含まれる。特定の所定の時間にかかわらず、このような通気は一般に、システムから真空圧力の大部分を排出するように構成される。一部の用途では、撮像モードの開始時に真空圧力がシステム内に存在しない場合がある(例えば、生検が行われる前に撮像モードが開始される)ことが理解されるべきである。したがって、いくつかの実施例では、ベント真空操作は、ボタン(556)を用いて、生検画面(550)などの、ある特定の画面からのみ開始され、一方、ホーム画面(500)のような他の画面は、ボタン(524)を押すとベント真空操作を省略する。
【0098】
制御モジュール(110)の現在の状態が保存された後、データプロセッサ(410)は、ブロック(630)に示されるように、スリープ信号をトグルし得る。ブロック(630)に示されるスリープ信号の存在は、その後、ブロック(640)に示されるように、制御モジュール(110)の様々な構成要素内でスリープ状態を開始し得る。
【0099】
ブロック(640)に示されるスリープ状態の開始は、ブロック(642、644、646)に示されるように、制御モジュール(110)の様々な特徴部の機能性の遮断または低減を開始し得る。特に、ブロック(642)で分かるように、データプロセッサ(410)自体が、アクティブ状態から機能低減状態に変化することができる。アクティブ状態では、データプロセッサ(410)は、データプロセッサ(410)の通常の動作周波数(例えば、約1.8GHz以上)で動作するように構成され得る。対照的に、機能低減状態では、データプロセッサ(410)の動作周波数は、実質的に低減され得る。本バージョンでは、動作周波数は約32.768kHz(約32kHz)、またはいくつかのバージョンでは約30~40kHzまで、低減される。しかし、50kHz以下など、他の低減された動作周波数を使用してもよい。一般に、動作周波数の特定の低減は、MRIコイルの動作(例えば、1MHz~300MHz)未満の周波数でのデータプロセッサ(410)の動作を提供するのに十分である。その結果、データプロセッサ(410)によって生成されるあらゆる電磁放射線は、MRIコイルと干渉せず、画像アーチファクトを生成しにくくなる。
【0100】
ブロック(644)に示されるように、スリープ状態の開始は、電圧コントローラ(440)の動作を変更することも含み得る。特に、プロセッサ電圧ボードは12ボルトのままであってよい。しかしながら、電気機械システムのためのパワーレールは、電源オフされ得る。例えば、真空コントローラ(420)、真空モジュール(422)、カッターコントローラ(430)、および/またはその他への電力は、電源オフされ得る。さらに、ブロック(646)に示すように、電力変換器(450)も遮断され得る。
【0101】
このような電気機械システムの電源をオフにすることにより、制御モジュールによって生成される電磁放射線を低減することができる。例えば、典型的な電子および電気機械制御システムは、無線周波数ノイズを発生させる可能性のある複数のクロックおよび変換周波数を含み得る。このようなノイズは、付随的に、典型的なMRIコイルが動作する範囲(例えば、1MHz~300MHz)と同じ範囲内にある可能性がある。したがって、このような電気機械システムの電源をオフにすることにより、制御モジュール(110)は、特にMRIコイルの動作に使用される周波数範囲内で、生成するノイズがより少なくなり得る。
【0102】
ブロック(642、644、646)に示されるように、スリープ状態が達成されると、いくつかの構成要素のみがアクティブのままであってよい。例えば、上述したように、データプロセッサ(410)は部分的にアクティブのままであってよい。また、電力は、データプロセッサ(410)に12ボルトで依然として供給されていてもよい。さらに、LEDコントローラ(460)がアクティブのままであってもよい。特に、LEDコントローラ(460)は、電源ボタン(142)の周囲またはこれに近接して方向付けられた電源ボタンインジケータを提供するために、アクティブのままであってもよい。例えば、制御モジュールがスリープ状態にあるとき、LEDコントローラ(460)は、LEDを制御して、電源ボタン(142)が制御モジュール(110)を復帰させるために使用され得るという視覚インジケータ(例えば、脈動)を提供するために使用され得る。いくつかの実施例では、電力は、電源ボタン(142)に関連するLEDにのみ供給される。一方、そのようなLEDの制御は、個別論理によって提供される。
【0103】
スリープ状態は、ブロック(650)に示すように中断され得る。特に、スリープ状態は、電源ボタン(142)を押すことによって中断され得る。電源ボタン(142)が押されると、データプロセッサ(410)はウェイク信号を受信し得る。このウェイク信号により、データプロセッサ(410)は、まず、通常の動作周波数に戻ることができる。次に、データプロセッサは、電圧コントローラ(440)および電力変換器(450)をそれらのアクティブ状態に戻すことができる。これにより、真空コントローラ(420)、真空モジュール(422)およびカッターコントローラ(430)がすべてアクティブ状態に戻ることができる。最後に、データプロセッサ(410)は、メモリ(412)またはデータストレージ(414)から以前に保存された現在の状態を取り出し、制御モジュール(110)を、撮像モードに入る直前の動作状態に戻すことができる。
【0104】
上述した撮像モードは、グラフィックボタン(524、556)および/または物理ボタン(142)からの入力のようなユーザー入力を用いて起動または停止され得るが、いくつかのバージョンでは、撮像モードは、他の手段によって起動または停止されてもよい。例えば、データプロセッサ(410)は、タイムアウトカウンタを実装するように構成されてもよい。このタイムアウトカウンタは、所定の期間後に活動が検出されない場合に撮像モードを自動的に開始するために使用され得る。このような撮像モードの自動開始は、操作者が不注意で撮像モードに入らなかった場合でも撮像アーチファクトを防止するために望ましい場合がある。加えて、または別の方法では、このようなタイムアウトカウンタは、所定の期間後に活動が検出されない場合に制御モジュール(110)を自動的に遮断するために使用され得る。このような自動遮断は、バッテリーの消耗を防ぐために望ましい場合がある。自動遮断のための特定の所定の期間は様々であってよいが、いくつかのバージョンでは、MRI撮像を実施するために通常必要とされる時間の関数であってよい。
【0105】
撮像モードは、撮像中の撮像アーチファクトを低減させる文脈で上述されたが、撮像モードの1つ以上の態様は、他の状況において容易に使用され得ることが理解されるべきである。例えば、いくつかの実施例では、上述したような撮像モードは、撮像がアクティブに実行されているか否かに関係なく、電力節約のために使用することができる。電力節約は、生検サンプルの収集などの機能のためのバッテリー電力を節約するために制御モジュール(110)がバッテリー駆動される場合に望ましい場合がある。したがって、状況によっては、撮像モードは、スリープ機能と呼ばれ得、これは、制御モジュール(110)がアクティブに使用されていない任意の時間に、自動的に、ユーザー入力により、またはそれらの何らかの組み合わせのいずれかで、起動され得る。
【0106】
IV.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるかまたは適用することができる様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願または本出願の後の出願においていつでも提示され得る任意の請求項の範囲を制限することを意図するものではないことを理解されたい。ディスクレーマーを意図するものではない。以下の実施例は、単に例示目的で提供されているに過ぎない。本明細書における様々な教示は、多数の他の方法で改作および適用され得ることが企図される。また、いくつかの変形例では以下の実施例で言及されている特定の特徴を省略し得ることも企図される。したがって、本発明者らまたは本発明者らの利益承継人により後日そのように明示的に示されない限り、以下に言及される態様または特徴のいずれも重要であるとみなされるべきではない。本出願または本出願に関連する後続の出願において、以下に言及される以外の追加的な特徴を含む任意の請求項が提示された場合、それらの追加的な特徴は、特許性に関する理由によって追加されたとはみなされないものとする。
【0107】
実施例1
MRIコイルを使用する磁気共鳴画像法(MRI)ガイド下生検処置で使用される制御モジュールであって、制御モジュールを生検装置に結合するように構成された1つ以上のポートと、1つ以上の生検装置状態インジケータを出力するように構成されたディスプレイと、を含む、本体と;複数のMRI適合性特徴部と、を含み、MRI適合性特徴部は、制御モジュールの電磁フットプリントを低減するように構成されている、制御モジュール。
【0108】
実施例2
複数のMRI適合性特徴部は、1つ以上のデータプロセッサを含み、1つ以上のデータプロセッサは、撮像モードを開始するように構成されている、実施例1に記載の制御モジュール。
【0109】
実施例3
複数のMRI適合性特徴部は、1つ以上のデータプロセッサを含み、1つ以上のデータプロセッサは、撮像モードを開始し;撮像モードの開始に応答して、1つ以上の電気機械制御システムの電源をオフにし;撮像モードの開始に応答して、機能低減モードに入る、ように構成されている、実施例1に記載の制御モジュール。
【0110】
実施例4
1つ以上のデータプロセッサは、機能低減モードにおいて約30~40kHzの動作周波数を有する、実施例3に記載の制御モジュール。
【0111】
実施例5
1つ以上のデータプロセッサは、ユーザー入力に応答して撮像モードを開始するようにさらに構成されている、実施例3または4のいずれかに記載の制御モジュール。
【0112】
実施例6
1つ以上のデータプロセッサは、制御モジュールに関連する活動が所定の期間にわたり検出されなかった後で、撮像モードを開始するようにさらに構成されている、実施例3から5のいずれかに記載の制御モジュール。
【0113】
実施例7
複数のMRI適合性特徴部は、制御モジュール構造レイアウトを含み、制御モジュール構造レイアウトは、制御モジュールの底部分に近接して方向付けられた高密度鉄系構成要素を備えて構成されている、実施例1から7のいずれかに記載の制御モジュール。
【0114】
実施例8
高密度鉄系構成要素は、1つ以上のモータまたは1つ以上の真空ポンプを含む、実施例7に記載の制御モジュール。
【0115】
実施例9
制御モジュール構造レイアウトは、1つ以上のリンケージをさらに含み、1つ以上のリンケージは、制御モジュールの下方部分から制御モジュールの上方部分へ回転動力を伝達するように構成されている、実施例7または8のいずれかに記載の制御モジュール。
【0116】
実施例10
制御モジュール構造レイアウトは、非磁性金属ベースと、ベースから上方に延びる複数の非磁性金属構造部材と、複数の構造部材の間に配置された複数の非磁性本体パネルと、をさらに含む、実施例7から9のいずれかに記載の制御モジュール。
【0117】
実施例11
複数のMRI適合性特徴部は、回転駆動ケーブルをさらに含み、回転駆動ケーブルは、機械的動力を生検装置に伝達するように構成され、回転駆動ケーブルは、長さを規定し、長さは、制御モジュールの高さの約2倍以下である、実施例1から10のいずれかに記載の制御モジュール。
【0118】
実施例12
回転駆動ケーブルは、リン青銅を含む、実施例11に記載の制御モジュール。
【0119】
実施例13
複数のMRI適合性特徴部は、制御モジュールが直流電流を用いて動作するように構成されていることを含む、実施例1から12のいずれかに記載の制御モジュール。
【0120】
実施例14
複数のMRI適合性特徴部は、バッテリーコンパートメントと、バッテリーコンパートメント内に受容されたバッテリーと、を含み、バッテリーコンパートメントは、ドアと、ロック機構と、を含み、ロック機構は、ドアをロックし、それによってバッテリーをバッテリーコンパートメント内に封入するように構成されている、実施例9から13のいずれかに記載の制御モジュール。
【0121】
実施例15
ロック機構は、電磁場の存在に応答してドアを自動的にロックするように構成されている、実施例1に記載の制御モジュール。
【0122】
実施例16
MRI室内で磁気共鳴画像法(MRI)ガイド下生検処置を実施するための生検システムであって、MRI室はMRIコイルを含み、システムは、プローブを含む生検装置であって、プローブは、プローブ本体と、プローブ本体から延びる針と、1つ以上の組織サンプルを切断するために針に対して移動可能なカッターと、を含む、生検装置と;制御モジュールであって、制御モジュールは、1つ以上のモータを含み、1つ以上のモータは、制御モジュールのベースに近接して方向付けられている、制御モジュールと;制御モジュールから生検装置まで延びるケーブルであって、ケーブルは、制御モジュールから生検装置に電力を伝達するように構成されている、ケーブルと、を含む、生検システム。
【0123】
実施例17
生検装置は、非磁性材料のみを含む、実施例16に記載のシステム。
【0124】
実施例18
フットスイッチをさらに含み、フットスイッチは、制御モジュールと通信していて、制御モジュールを介して生検装置の1つ以上の機能を制御し、フットスイッチは、MRI適合性材料のみを含む、実施例16または17に記載のシステム。
【0125】
実施例19
制御モジュールは、データプロセッサと、1つ以上のモータと通信しているモータコントローラと、をさらに含み、データプロセッサは、撮像モードを開始するように構成され、データプロセッサは、撮像モードの開始時にモータコントローラを無効にするようにさらに構成されている、実施例16から18のいずれかに記載のシステム。
【0126】
実施例20
制御モジュールは、ディスプレイと、ディスプレイと通信しているデータプロセッサと、データプロセッサと通信している複数のコントローラと、をさらに含み、ディスプレイは、複数のユーザーインターフェース画面を描写するように構成され、複数のユーザーインターフェース画面のうちの各ユーザーインターフェース画面は、撮像モードボタンを含み、各ユーザーインターフェース画面の撮像モードボタンは、撮像モードを開始するようにデータプロセッサに入力を提供するように構成され、データプロセッサは、撮像モードを開始するときに、複数のコントローラのうちの1つ以上のコントローラを無効にするように構成されている、実施例16から18のいずれかに記載のシステム。
【0127】
実施例21
データプロセッサは、撮像モードを開始するときに、アクティブモードから機能低減モードに移行するようにさらに構成され、データプロセッサは、アクティブモードに対応するアクティブ動作周波数を有し、データプロセッサは、機能低減モードに対応する機能低減動作周波数を有し、機能低減動作周波数は、アクティブ動作周波数より低い、実施例20に記載のシステム。
【0128】
実施例22
MRIコイルに近接して生検システムの制御モジュールを使用するために制御モジュールの磁気共鳴画像法(MRI)適合性を高める方法であって、信号をデータプロセッサに通信することによって撮像処理モードを開始するステップと;制御モジュールの現在の状態をメモリに保存するステップと;データプロセッサを使用してスリープ信号を生成するステップと;制御モジュールの1つ以上の構成要素を完全にまたは部分的に無効にすることによって制御モジュール内でスリープ状態を開始するステップと、を含む、方法。
【0129】
実施例23
スリープ状態を開始するステップは、データプロセッサをアクティブ状態から機能低減状態に移行させるステップを含む、実施例22に記載の方法。
【0130】
実施例24
データプロセッサの機能低減状態は、アクティブ状態の動作周波数よりも低い動作周波数を有する、実施例23に記載の方法。
【0131】
実施例25
スリープ状態を開始するステップは、1つ以上のコントローラと通信している1つ以上のパワーレールを無効にするステップを含む、実施例22から24のいずれかに記載の方法。
【0132】
実施例26
スリープ状態を開始するステップは、カッターコントローラと通信しているパワーレールを無効にするステップと、真空コントローラと通信しているパワーレールを無効にするステップと、を含む、実施例22から24のいずれかに記載の方法。
【0133】
実施例27
スリープ状態を開始するステップは、1つ以上の電力変換器を無効にするステップを含む、実施例22から26のいずれかに記載の方法。
【0134】
実施例28
ウェイク信号をデータプロセッサに通信するステップと、スリープ状態を開始するステップの間に無効にされるかまたは部分的に無効にされた制御モジュールの1つ以上の構成要素を有効にするステップと、をさらに含む、実施例22から27のいずれかに記載の方法。
【0135】
実施例29
制御モジュールが所定の期間にわたり活動していないことを検出した後で、制御モジュールの電源をオフにするステップをさらに含む、実施例22から28のいずれかに記載の方法。
【0136】
VI.結論
全体として、または部分的に、参照により本明細書に組み込まれると言われた任意の特許、公報、または他の開示資料は、組み込まれる資料が本開示に記載される既存の定義、陳述、または他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることを理解されたい。したがって、必要な範囲で、本明細書に明白に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれると言われたが、本明細書に記載される既存の定義、陳述、または他の開示資料と矛盾する、あらゆる資料またはその一部は、その組み込まれる資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲で、組み込まれるに過ぎない。
【0137】
本発明の様々な実施形態を図示し説明してきたが、本明細書に記載された方法およびシステムのさらなる改作物が、本発明の範囲を逸脱せずに、当業者による適切な改変により達成され得る。このような潜在的な改変のいくつかには言及しており、他のものは、当業者には明らかであろう。例えば、前述した実施例、実施形態、幾何学的特徴、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲に関して検討されるべきであり、本明細書および図面に示し説明した構造および動作の詳細に限定されないことが理解される。
【0138】
〔実施の態様〕
(1) MRIコイルを使用する磁気共鳴画像法(MRI)ガイド下生検処置で使用される制御モジュールであって、
(a)本体であって、
(i)前記制御モジュールを生検装置に結合するように構成された1つ以上のポートと、
(ii)1つ以上の生検装置状態インジケータを出力するように構成されたディスプレイと、
を含む、本体と、
(b)複数のMRI適合性特徴部であって、前記制御モジュールの電磁フットプリントを低減するように構成されている、複数のMRI適合性特徴部と、
を含む、制御モジュール。
(2) 前記複数のMRI適合性特徴部は、1つ以上のデータプロセッサを含み、前記1つ以上のデータプロセッサは、撮像モードを開始するように構成されている、実施態様1に記載の制御モジュール。
(3) 前記複数のMRI適合性特徴部は、1つ以上のデータプロセッサを含み、前記1つ以上のデータプロセッサは、
撮像モードを開始し、
前記撮像モードの開始に応答して、1つ以上の電気機械制御システムの電源をオフにし、
前記撮像モードの開始に応答して、機能低減モードに入る、
ように構成されている、実施態様1に記載の制御モジュール。
(4) 前記1つ以上のデータプロセッサは、前記機能低減モードにおいて約30~40kHzの動作周波数を有する、実施態様3に記載の制御モジュール。
(5) 前記1つ以上のデータプロセッサは、ユーザー入力に応答して前記撮像モードを開始するようにさらに構成されている、実施態様3または4のいずれかに記載の制御モジュール。
【0139】
(6) 前記1つ以上のデータプロセッサは、前記制御モジュールに関連する活動が所定の期間にわたり検出されなかった後で、前記撮像モードを開始するようにさらに構成されている、実施態様3に記載の制御モジュール。
(7) 前記複数のMRI適合性特徴部は、制御モジュール構造レイアウトを含み、前記制御モジュール構造レイアウトは、前記制御モジュールの底部分に近接して方向付けられた高密度鉄系構成要素を備えて構成されている、実施態様1に記載の制御モジュール。
(8) 前記高密度鉄系構成要素は、1つ以上のモータまたは1つ以上の真空ポンプを含む、実施態様7に記載の制御モジュール。
(9) 前記制御モジュール構造レイアウトは、1つ以上のリンケージをさらに含み、前記1つ以上のリンケージは、前記制御モジュールの下方部分から前記制御モジュールの上方部分へ回転動力を伝達するように構成されている、実施態様7または8のいずれかに記載の制御モジュール。
(10) 前記制御モジュール構造レイアウトは、非磁性金属ベースと、前記ベースから上方に延びる複数の非磁性金属構造部材と、前記複数の構造部材の間に配置された複数の非磁性本体パネルと、をさらに含む、実施態様7に記載の制御モジュール。
【0140】
(11) 前記複数のMRI適合性特徴部は、回転駆動ケーブルをさらに含み、前記回転駆動ケーブルは、機械的動力を前記生検装置に伝達するように構成され、前記回転駆動ケーブルは、長さを規定し、前記長さは、前記制御モジュールの高さの約2倍以下である、実施態様1に記載の制御モジュール。
(12) 前記回転駆動ケーブルは、リン青銅を含む、実施態様11に記載の制御モジュール。
(13) 前記複数のMRI適合性特徴部は、前記制御モジュールが直流電流を用いて動作するように構成されていることを含む、実施態様1に記載の制御モジュール。
(14) 前記複数のMRI適合性特徴部は、バッテリーコンパートメントと、前記バッテリーコンパートメント内に受容されたバッテリーと、を含み、前記バッテリーコンパートメントは、ドアと、ロック機構と、を含み、前記ロック機構は、前記ドアをロックし、それによって前記バッテリーを前記バッテリーコンパートメント内に封入するように構成されている、実施態様9に記載の制御モジュール。
(15) 前記ロック機構は、電磁場の存在に応答して前記ドアを自動的にロックするように構成されている、実施態様1に記載の制御モジュール。
【0141】
(16) MRI室内で磁気共鳴画像法(MRI)ガイド下生検処置を実施するための生検システムであって、前記MRI室はMRIコイルを含み、前記システムは、
(a)プローブを含む生検装置であって、前記プローブは、プローブ本体と、前記プローブ本体から延びる針と、1つ以上の組織サンプルを切断するために前記針に対して移動可能なカッターと、を含む、生検装置と、
(b)制御モジュールであって、前記制御モジュールは、1つ以上のモータを含み、前記1つ以上のモータは、前記制御モジュールのベースに近接して方向付けられている、制御モジュールと、
(c)前記制御モジュールから前記生検装置まで延びるケーブルであって、前記ケーブルは、前記制御モジュールから前記生検装置に電力を伝達するように構成されている、ケーブルと、
を含む、生検システム。
(17) 前記生検装置は、非磁性材料のみを含む、実施態様16に記載のシステム。
(18) フットスイッチをさらに含み、前記フットスイッチは、前記制御モジュールと通信していて、前記制御モジュールを介して生検装置の1つ以上の機能を制御し、前記フットスイッチは、MRI適合性材料のみを含む、実施態様16または17に記載のシステム。
(19) 前記制御モジュールは、データプロセッサと、前記1つ以上のモータと通信しているモータコントローラと、をさらに含み、前記データプロセッサは、撮像モードを開始するように構成され、前記データプロセッサは、前記撮像モードの開始時に前記モータコントローラを無効にするようにさらに構成されている、実施態様16に記載のシステム。
(20) 前記制御モジュールは、ディスプレイと、前記ディスプレイと通信しているデータプロセッサと、前記データプロセッサと通信している複数のコントローラと、をさらに含み、前記ディスプレイは、複数のユーザーインターフェース画面を描写するように構成され、前記複数のユーザーインターフェース画面のうちの各ユーザーインターフェース画面は、撮像モードボタンを含み、各ユーザーインターフェース画面の前記撮像モードボタンは、撮像モードを開始するように前記データプロセッサに入力を提供するように構成され、前記データプロセッサは、前記撮像モードを開始するときに、前記複数のコントローラのうちの1つ以上のコントローラを無効にするように構成されている、実施態様16に記載のシステム。
【0142】
(21) 前記データプロセッサは、前記撮像モードを開始するときに、アクティブモードから機能低減モードに移行するようにさらに構成され、前記データプロセッサは、前記アクティブモードに対応するアクティブ動作周波数を有し、前記データプロセッサは、前記機能低減モードに対応する機能低減動作周波数を有し、前記機能低減動作周波数は、前記アクティブ動作周波数より低い、実施態様20に記載のシステム。
(22) MRIコイルに近接して生検システムの制御モジュールを使用するために前記制御モジュールの磁気共鳴画像法(MRI)適合性を高める方法であって、
(a)信号をデータプロセッサに通信することによって撮像処理モードを開始するステップと、
(b)前記制御モジュールの現在の状態をメモリに保存するステップと、
(c)前記データプロセッサを使用してスリープ信号を生成するステップと、
(d)前記制御モジュールの1つ以上の構成要素を完全にまたは部分的に無効にすることによって前記制御モジュール内でスリープ状態を開始するステップと、
を含む、方法。
(23) 前記スリープ状態を開始するステップは、前記データプロセッサをアクティブ状態から機能低減状態に移行させるステップを含む、実施態様22に記載の方法。
(24) 前記データプロセッサの前記機能低減状態は、前記アクティブ状態の動作周波数よりも低い動作周波数を有する、実施態様23に記載の方法。
(25) 前記スリープ状態を開始するステップは、1つ以上のコントローラと通信している1つ以上のパワーレールを無効にするステップを含む、実施態様22から24のいずれかに記載の方法。
【0143】
(26) 前記スリープ状態を開始するステップは、カッターコントローラと通信しているパワーレールを無効にするステップと、真空コントローラと通信しているパワーレールを無効にするステップと、を含む、実施態様22から24のいずれかに記載の方法。
(27) 前記スリープ状態を開始するステップは、1つ以上の電力変換器を無効にするステップを含む、実施態様22に記載の方法。
(28) ウェイク信号を前記データプロセッサに通信するステップと、前記スリープ状態を開始するステップの間に無効にされるかまたは部分的に無効にされた前記制御モジュールの前記1つ以上の構成要素を有効にするステップと、をさらに含む、実施態様22に記載の方法。
(29) 前記制御モジュールが所定の期間にわたり活動していないことを検出した後で、前記制御モジュールの電源をオフにするステップをさらに含む、実施態様22に記載の方法。
【外国語明細書】