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特開2024-95619MRI乳房生検システムのための一体化された過大ガウス通知
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095619
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】MRI乳房生検システムのための一体化された過大ガウス通知
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20240703BHJP
   A61B 5/055 20060101ALN20240703BHJP
【FI】
A61B10/02 300Z
A61B5/055 390
【審査請求】未請求
【請求項の数】29
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023220814
(22)【出願日】2023-12-27
(31)【優先権主張番号】63/435,614
(32)【優先日】2022-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511148271
【氏名又は名称】デビコー・メディカル・プロダクツ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Devicor Medical Products, Inc.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, 300 E Business Way, Cincinnati, OH 45241, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】カイル・ワグナー
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・シャディックス
(72)【発明者】
【氏名】ゲーリー・エス・ワグナー
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AA18
4C096AB46
4C096AD19
4C096FB03
4C096FC01
4C096FC20
(57)【要約】
【課題】MRIコイルを使用するMRIガイド下生検処置で使用するための制御モジュールを提供すること。
【解決手段】MRIコイルを使用するMRIガイド下生検処置で使用するための制御モジュールは、本体と、ガウス検出アセンブリと、を含む。本体は、1つ以上のポートと、ディスプレイと、を含む。ポートは、制御モジュールを生検装置に結合するように構成されている。ディスプレイは、1つ以上の生検装置状態インジケータを出力するように構成されている。ガウス検出アセンブリは、制御モジュールの本体に一体化された1つ以上のセンサを含む。1つ以上のセンサのうちの各センサは、MRIコイルから放出される電磁場を検出するように構成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
MRIコイルを使用するMRIガイド下生検処置で使用するための制御モジュールであって、
(a)本体であって、
(i)前記制御モジュールを生検装置に結合するように構成された1つ以上のポートと、
(ii)1つ以上の生検装置状態インジケータを出力するように構成されたディスプレイと、
を含む、本体と、
(b)ガウス検出アセンブリであって、前記ガウス検出アセンブリは、前記制御モジュールの前記本体に一体化された1つ以上のセンサを含み、前記1つ以上のセンサのうちの各センサは、前記MRIコイルから放出される電磁場を検出するように構成されている、ガウス検出アセンブリと、を含む、制御モジュール。
【請求項2】
前記ガウス検出アセンブリは、検出器アレイをさらに含み、前記1つ以上のセンサのうちの各センサは、前記検出器アレイ上に配置されている、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項3】
前記検出器アレイは、単一のセンサを含む、請求項2に記載の制御モジュール。
【請求項4】
前記検出器アレイは、複数のセンサを含み、各センサは、前記本体の幾何学的特徴と整列された軸に沿って位置付けられ、各センサは、前記MRIコイルから放出された前記電磁場を単一次元または複数次元で検出するように構成されている、請求項2に記載の制御モジュール。
【請求項5】
信号処理システムをさらに含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場が所定の閾値を超えた場合に、1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御モジュール。
【請求項6】
信号処理システムをさらに含み、前記1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、前記信号処理システムは、前記複数のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、
前記複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、
前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの位置を計算する、
ように構成されている、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項7】
信号処理システムをさらに含み、前記1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、前記信号処理システムは、前記複数のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、
前記複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、
前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの向きを計算し、
前記検出電磁場信号のうちの1つ以上を、前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの計算された前記向きに対応する所定の閾値と比較する、
ように構成されている、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項8】
信号処理システムをさらに含み、前記1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、前記信号処理システムは、前記複数のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、
前記複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、
前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの向きを計算し、
前記検出電磁場信号のうちの1つ以上を、前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの計算された前記向きに対応する所定の閾値と比較し、
前記所定の閾値が前記検出電磁場信号のうちの1つ以上によって超えられた場合に1つ以上の動作制御を開始する、
ように構成されている、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項9】
信号処理システムおよびインジケータをさらに含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、前記インジケータとさらに通信しており、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場が所定の閾値を超えた場合に、前記インジケータを介して1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御モジュール。
【請求項10】
前記インジケータは、第1の照明器、第2の照明器、および第3の照明器を含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場に基づいて、前記第1の照明器、前記第2の照明器、および前記第3の照明器のそれぞれを点灯させるように構成されている、請求項9に記載の制御モジュール。
【請求項11】
前記インジケータは、所定の色の光を発するように構成され、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場に基づいて、前記所定の色の前記光を発するように構成されている、請求項9に記載の制御モジュール。
【請求項12】
前記インジケータは、第1のインジケータおよび第2のインジケータを含み、前記第1のインジケータは、緑色の光を発するように、かつ黄色の光を発するように構成され、前記第2のインジケータは、ブザーを含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場に基づいて、前記緑色の光または前記黄色の光を発するように構成され、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場が所定の閾値を超えたときに、前記ブザーを起動するようにさらに構成されている、請求項9に記載の制御モジュール。
【請求項13】
前記インジケータは、前記本体に取り付けられた1つ以上のホイールに関連付けられたホイールロックを含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場が所定の閾値を超えた場合に、前記ホイールロックを開位置から閉位置に遷移させるようにさらに構成されている、請求項9に記載の制御モジュール。
【請求項14】
前記インジケータは、前記本体に対して遠隔に位置付けられている、請求項9に記載の制御モジュール。
【請求項15】
前記1つ以上のセンサのうちの各センサは、ホール効果センサを含む、請求項1に記載の制御モジュール。
【請求項16】
MRI室内でMRIガイド下生検処置を行うための生検システムであって、前記MRI室はMRIコイルを含み、前記システムは、
(a)制御モジュールと、
(b)前記制御モジュールと通信している生検装置と、
(c)ガウス検出アセンブリと、を含み、前記ガウス検出アセンブリは、
(i)検出器アレイであって、前記検出器アレイは、前記制御モジュールの一部に対して固定位置に永続的に固定された1つ以上のセンサを含む、検出器アレイと、
(ii)信号処理システムであって、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサのうちの各センサから検出された電磁場を受信するために、前記検出器アレイと通信しており、前記信号処理システムは、前記検出器アレイから伝達された前記検出された電磁場に基づいて、1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、信号処理システムと、を含む、生検システム。
【請求項17】
前記検出器アレイは、前記制御モジュールの上面に近接して位置付けられている、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記検出器アレイは、複数のセンサを含み、前記複数のセンサのうちの各センサは、共通の平面上に位置付けられ、前記複数のセンサのうちの各センサは、前記共通の平面上のその他のセンサのそれぞれからオフセットしてさらに位置付けられている、請求項16または17に記載のシステム。
【請求項19】
前記検出器アレイは、第1のセンサおよび第2のセンサを含み、前記制御モジュールは、前記制御モジュールの最も広い水平方向寸法に沿って延びる幅軸を画定し、前記第1のセンサおよび前記第2のセンサは、センサ軸に沿って位置付けられ、前記センサ軸は、前記幅軸に平行である、請求項16または17に記載のシステム。
【請求項20】
前記制御モジュールは、ディスプレイを含み、前記信号処理システムは、前記ディスプレイと通信しており、前記信号処理システムは、前記検出された電磁場に基づいて、前記ディスプレイ上で1つ以上の警告を駆動するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項21】
前記生検装置は、インジケータを含み、前記信号処理システムは、前記インジケータと通信しており、前記信号処理システムは、前記検出器アレイから伝達された前記検出された電磁場に基づいて、前記インジケータの1つ以上の特徴の照明を駆動するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項22】
MRI生検システムの制御モジュールに対する、MRIコイルによって生成される電磁場の存在を検出する方法であって、
(a)前記制御モジュールを前記MRIコイルに対して移動させるステップと、
(b)前記制御モジュールに一体化された検出器アレイを用いて前記MRIコイルによって生成される前記電磁場を検出し、検出電磁場信号を生成するステップと、
(c)前記検出電磁場信号を1つ以上の閾値と比較するステップと、
(d)前記検出電磁場信号が前記1つ以上の閾値のうちの少なくとも1つの閾値を超えたときに1つ以上の動作制御を開始するステップと、
を含む、方法。
【請求項23】
前記MRIコイルによって生成された前記電磁場を検出するステップは、第1の検出電磁場信号および第2の検出電磁場信号を生成するステップを含み、前記第1の検出電磁場信号は前記検出器アレイの第1のセンサに対応し、前記第2の検出電磁場信号は前記検出器アレイの第2のセンサに対応する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
第1の検出電磁場信号および第2の検出電磁場信号に基づいて、前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの空間位置を計算するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記1つ以上の閾値は、複数の閾値を含み、前記複数の閾値のうちの各閾値は、前記制御モジュールの特定の空間位置に対応し、
前記方法は、前記第1の検出電磁場信号および前記第2の検出電磁場信号に基づいて計算された前記制御モジュールの前記空間位置に基づいて、前記複数の閾値から特定の閾値を選択するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記1つ以上の動作制御を開始するステップは、インジケータの1つ以上のライトを点灯させるステップを含む、請求項22から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記1つ以上の動作制御を開始するステップは、1つ以上の音を発するステップ、または1つ以上の振動パターンを生成するステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記1つ以上の動作制御を開始するステップは、前記制御モジュールの1つ以上のホイールの動きをロックするステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
前記1つ以上の動作制御を開始するステップは、前記制御モジュールの1つ以上の機能を無効にするステップを含む、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔優先権〕
本出願は、2022年12月28日に出願された「Integrated Excessive Gauss Notification for MRI Breast Biopsy System」という名称の米国仮特許出願第63/435,614号の優先権を主張するものであり、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
生検サンプルは、様々な医療処置において、様々な装置を用いて様々な方法で採取されてきた。生検装置は、定位誘導、超音波誘導、磁気共鳴画像法(MRI)誘導、陽電子放出マンモグラフィ(PEM)誘導、乳房特異的ガンマイメージング(BSGI)誘導などの下で使用され得る。例えば、一部の生検装置は、ユーザーが片手で十分に操作可能であり、1回の挿入で、患者から1つ以上の生検サンプルを捕捉することができる。さらに、一部の生検装置は、例えば流体(例えば、加圧空気、食塩水、大気、真空など)の連通のため、電力伝達のため、および/またはコマンドなどの通信のために、真空モジュールおよび/または制御モジュールにつながれることができる。他の生検装置は、別の装置とつながれたり、別様に接続されたりせずに、完全に、または少なくとも部分的に動作可能とすることができる。
【0003】
このような生検装置および生検システム構成要素の例は、以下に開示されている:「Method and Apparatus for Automated Biopsy and Collection of Soft Tissue」の名称で1996年6月18日に発行された米国特許第5,526,822号;「Control Apparatus for an Automated Surgical Biopsy Device」の名称で2000年7月11日に発行された米国特許第6,086,544号;「Remote Thumbwheel for a Surgical Biopsy Device」の名称で2008年10月8日に発行された米国特許第7,442,171号;「Clutch and Valving System for Tetherless Biopsy Device」の名称で2010年12月1日に発行された米国特許第7,854,706号;「Vacuum Timing Algorithm for Biopsy Device」の名称で2011年5月10日に発行された米国特許第7,938,786号;「Biopsy Sample Storage」の名称で2012年2月21日に発行された米国特許第8,118,755号;「MRI Biopsy System」の名称で2019年2月12日に発行された米国特許第10,201,333号。前記に列挙した米国特許それぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
MRIガイド下生検処置は、MRIコイルに近接するエリアに関連する強い磁場のために、特有の操作上の制約を伴うことがある。この強い磁場の存在は、強磁性物体が強い磁場に引き寄せられ得るため、そのような物体に関して特別な制約をもたらす可能性がある。さらに、強磁性材料を含む1つ以上の構成要素の動作は、強い磁場による動作妨害、損傷、および/または劣化を受ける可能性がある。したがって、MRIガイド下生検処置の間、特定の構成要素がMRIコイルから隔離されるか、または別様に分離されることがある。
【0005】
MRIコイルから構成要素を隔離または分離することは、つまずきの危険などの有用性の課題、患者との相互作用の課題、および、処置に関連する様々な構成要素間を移動することによる物流上の課題をもたらす可能性がある。したがって、状況によっては、特定の構成要素をMRIコイルに近づけることが望ましい場合がある。MRIコイルに対する強磁性物体のある程度の近接は許容され得るが、磁場の強さおよびMRIコイルを強磁性物体から離す具体的な距離は、この許容度に直接影響する要因である。
【0006】
いくつかの構成要素は、MRIガイド下生検処置に伴う課題を最小化するために使用され得る。例えば、強磁性物体がMRIコイルに近づきすぎたときにフィードバックを与えるためにガウスアラームを使用することができる。このようなガウスアラームの例は、「Magnetic Field Strength Threshold Alarm」の名称で2013年2月19日に発行された米国特許第8,378,836号に開示されている。しかし、このようなガウスアラームは、強磁性物体にクリップ留めされるか、または別様に固定され得る別個の構成要素として構成されてきた。この別個の構成は、ガウスアラームの配置が、強磁性物体内に含まれる強磁性成分の特定の濃度に関してではなく、一般的に強磁性物体に関するのみである場合があるため、望ましくない可能性がある。さらに、ガウスアラームの配置は、強磁性物体の特定の領域に限定される場合がある。制御モジュールのような大きな物体では、ガウスアラームの位置付けの結果、MRIコイルに対する物体の特定の向きに起因して、MRIコイルに対する物体の配置に差異が生じる可能性がある。したがって、MRIガイド下乳房生検処置に関連して、他のガウス検出および/または固定構成を使用することが望ましくなり得る。
【0007】
生検サンプルを得るためのいくつかのシステムおよび方法が作られ、使用されてきたが、本発明者より前に、添付の特許請求の範囲に記載された発明を行うかまたは使用した者はいないと考えられる。
【0008】
本明細書は、本技術を具体的に指摘し明確に主張する特許請求の範囲で締めくくられているが、本技術は、同様の参照符号が同一の要素を特定している添付の図面と併せて理解される特定の実施例の以下の説明から、よりよく理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】生検装置と制御モジュールとを含むMRI生検システムの一実施例の斜視図を描く。
図2図1のMRI生検システムと共に使用されるMRIコイルの斜視図を描く。
図3図1のMRI生検システムと共に使用されるMRI室の上面図を描く。
図4図1のMRI生検システムと共に使用される制御モジュールの代替的な実施例の斜視図を描く。
図5図4の制御モジュールと共に使用される信号処理システムの概略図を描く。
図6図1のMRI生検システムおよび図4の制御モジュールと共に使用されるMRI室の上面図を描く。
図7図1のMRI生検システムと共に使用される制御モジュールの別の代替的な実施例の斜視図を描く。
図8図1のMRI生検システムと共に使用される制御モジュールのさらに別の代替的な実施例の斜視図を描く。
図9図1図4、および図8の制御モジュールのいずれか1つと共に使用されるユーザーインターフェース画面の概略図を描く。
【0010】
図面は、何ら限定することを意図するものではなく、本技術の様々な実施形態は、必ずしも図面に描かれていないものも含めて、他の様々な方法で実施され得ることが企図されている。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本技術のいくつかの態様を例示し、説明と共に、本技術の原理を説明するのに役立つが、本技術は、示された厳密な配置に限定されないことが理解される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本技術の特定の実施例に関する以下の説明は、その範囲を制限するために使用されるべきではない。本技術の他の実施例、特徴、態様、実施形態、および利点は、実例として本技術を実施するために企図される最良の方式のうちの1つである、以下の説明から、当業者には明らかとなるであろう。認識されるであろうが、本明細書に記載される技術は、本技術から逸脱しない、他の異なる明らかな態様が可能である。したがって、図面および説明は、例示的な性質のものとみなされるべきであり、限定的なものではない。
【0012】
I.例としてのMRI生検システムの概要
図1は、MRIガイド下生検処置中に1つ以上の生検サンプルを採取するために使用され得る磁気共鳴画像法(MRI)適合生検システム(10)の一実施例を示している。MRI生検システム(10)は、制御モジュール(12)を含み、これは、MRIコイルを収容するシールドルームの外部に配置されて、その強い磁場ならびに/または高感度無線周波数(RF)信号検出センサおよび/もしくはアンテナとの有害な相互作用を緩和することができる。参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,752,768号に記載されているように、様々な事前プログラムされた機能性が、制御モジュール(12)に組み込まれて、組織サンプルの採取を支援することができる。
【0013】
MRI生検システム(10)は、生検装置(14)、定位固定具(16)、および患者支持台(18)をさらに含む。制御モジュール(12)は、一般に、定位アセンブリ(15)と共に使用される間に生検装置(14)を制御し、これに電力供給するように構成されている。理解されるように、生検装置(14)は、MRIコイルまたは他の撮像機のガントリ(図示せず)上に載置され得る患者支持台(18)に取り付けられた定位固定具(16)によって位置付けられ、ガイドされ得る。
【0014】
本バージョンでは、制御モジュール(12)は、MRIコイルの強い磁場および高感度RF受信構成要素から離間する必要がある構成要素が分離され得るように、生検装置(14)に機械的、電気的、および/または空気圧的に結合され得る。したがって、いくつかのバージョンでは、制御モジュール(12)は、電気ケーブル(24)および/または機械ケーブル(26)などの様々なケーブルの管理を補助するように構成され得るケーブル管理スプール(20)を含み得る。このようなケーブル(24、26)は、制御信号およびカッターの回転/前進運動をそれぞれ伝達するように構成され得、制御モジュール(12)のそれぞれの電気的および機械的ポート(28、30)に接続され得る。制御モジュール(12)に関連するものとして上述した構成要素は、単にオプションであることを理解されたい。
【0015】
真空補助が、制御モジュール(12)と液体および固体の屑を受け止める真空キャニスタ(50)の出口ポート(48)との間を接続する第1の真空ライン(46)によってもたらされる。チューブキット(52)は、制御モジュール(12)と生検装置(14)との間の空気圧式連絡を完成させる。特に、第2の真空ライン(54)は真空キャニスタ(50)の入口ポート(56)に接続されている。第2の真空ライン(54)は、生検装置(14)に取り付けられる2つの真空ライン(58、60)に分かれる。この構成では、制御モジュール(12)は、真空、食塩水、大気、および/または他の流体を、1つ以上の組織サンプルを採取する際に使用される生検装置(14)の様々な部分に伝達することができる。
【0016】
制御モジュール(12)は、ディスプレイ(40)をさらに含むことができる。ディスプレイ(40)は、制御モジュール(12)および/または生検装置(14)の特定の動作特徴を制御するように構成され得る。ディスプレイ(40)は、特定の制御モジュール(12)および/または生検装置(14)の状態インジケータを出力するようにさらに構成され得る。ほんの一例として、いくつかのこのような状態インジケータは、生検装置(14)に供給される真空のレベル、生検装置(14)に関連する特定の動作モード、生検装置(14)内の構成要素(例えば、針、カッター、組織サンプルホルダーなど)の位置、および/またはその他を含み得る。いくつかのバージョンでは、ディスプレイ(40)は、ディスプレイ(40)がタッチスクリーンとして構成されることにより、操作者の入力を直接受信することができる。加えて、または別の方法では、ディスプレイ(40)は、入力の受信を容易にするために、1つ以上のボタンと関連付けられ得る。
【0017】
もちろん、上述の制御モジュール(12)は単に一例に過ぎない。任意の他の適切なタイプの制御モジュール(12)および関連する構成要素を使用することができる。いくつかのバージョンでは、制御モジュール(12)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「MRI Biopsy System」の名称で2019年2月12日に発行された米国特許第10,201,333号の教示のいずれか1つ以上に従って構成され得る。他のバージョンでは、制御モジュール(12)は、代わりに、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Vacuum Timing Algorithm for Biopsy Device」の名称で2008年9月18日に公開された米国特許出願公開第2008/0228103号の教示に従って構成され、かつ動作可能であってよい。さらに他のバージョンでは、制御モジュール(12)は、代わりに、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Control Module Interface for MRI Biopsy Device」の名称で2012年12月11日に発行された米国特許第8,328,732号の教示に従って構成され、かつ動作可能であってよい。あるいは、制御モジュール(12)は、任意の他の好適な構成要素、特徴、構成、機能性、操作性などを有することができる。制御モジュール(12)および関連する構成要素の他の好適な変形例は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0018】
定位固定具(16)は、定位フレームワーク(68)とグリッドプレート(96)とを含む。定位フレームワーク(68)は、1つ以上のガイド、支柱、柱、および/またはトラックを含むことができる。このような構造は、グリッドプレート(96)を患者支持台(18)に対して所定の位置に取り外し可能に保持するように構成され得る。さらに、定位フレームワーク(68)のいくつかのバージョンでは、その特定の構造は、患者支持台(18)に対するグリッドプレート(96)の特定の位置付けへの制御を可能にするように調整可能であってもよい。以下でさらに詳細に説明するように、定位フレームワーク(68)とグリッドプレート(96)の組み合わせは、患者への生検装置(14)の挿入を制御するために、生検装置(14)に関連する1つ以上の構成要素を受容するように構成され得る。さらに、いくつかのバージョンでは、定位フレームワーク(68)および/またはグリッドプレート(96)の構造は、患者への生検装置(14)の挿入をさらに容易にするために、患者の一部を操作する(例えば、乳房圧迫)ために使用され得る。
【0019】
上述の定位固定具(16)は単に一例であることを理解されたい。上述したものとは異なる定位フレームワーク(68)、グリッドプレート(96)および/または患者支持台(18)を使用する定位固定具(16)を含むがこれに限定されない、他の任意の適切なタイプの定位固定具(16)またはアセンブリを使用することができる。定位固定具(16)のための他の適切な構成要素、特徴、構成、機能性、操作性などは、本明細書の教示に照らして当業者には明らかであろう。
【0020】
図1に示すように、生検装置(14)の1つのバージョンは、ホルスター部分(32)とプローブ(91)とを含み得る。いくつかのバージョンでは、ホルスター部分(32)は再使用可能な構成要素として構成され得、プローブ(91)は使い捨て構成要素として構成され得る。したがって、ホルスター部分(32)は、駆動構成要素(例えば、歯車、シャフト、親ねじなど)、制御回路、および/またはその他のような、再使用に特に適した構成要素を含むことができる。さらに、ホルスター部分(32)は、再使用および関連する滅菌処置を可能にするために、全体が密封されていてもよい。一方、プローブ(91)は、廃棄性に特に適した構成要素を含み得る。このような構成要素には、例えば、流体チューブ、針、切断面、組織サンプルホルダー、および/またはその他などの、組織および/または体液と直接接触する構成要素が含まれ得る。
【0021】
本実施例のプローブ(91)は、患者を貫通して1つ以上の組織サンプルを採取するために使用され得る針(90)を含む。図示されていないが、針(90)は、側方開口を画定する外側カニューレと、側方開口内に受容された組織を切断するために外側カニューレに対して移動可能なカッターと、を含み得ることを理解されたい。したがって、プローブ(91)またはホルスター部分(32)のいずれか1つ以上は、針(90)および/またはカッターなどの針(90)に関連する他の構成要素の移動を容易にするための特定の駆動構成要素を含み得ることを理解されたい。
【0022】
ほんの一例として、生検装置(14)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2010/0160824号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Biopsy Device with Slide-In Probe」の名称で2013年6月6日に公開された米国特許出願公開第2013/0144188号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Control for Biopsy Device」の名称で2013年12月5日に公開された米国特許出願公開第2013/0324882号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Biopsy System」の名称で2014年2月6日に公開された米国特許出願公開第2014/0039343号;および/または、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Tissue Collection Assembly for Biopsy Device」の名称で2014年8月27日に出願された米国特許出願第14/469,761号、の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。
【0023】
いくつかのバージョンでは、MRI生検システム(10)は、患者支持台(18)上に配置された患者に対する針(90)の定位を容易にするための照準セット(89)をさらに含むことができる。このようなバージョンでは、照準セット(89)は、カニューレ(94)、オブチュレータ(92)、ガイドキューブ(104)、および深さストップ(95)を含むことができる。このようなバージョンでは、ガイドキューブ(104)は、患者に対する貫通の場所を提供するために上述のグリッドプレート(96)と関連して使用され得る。そして、カニューレ(94)とオブチュレータ(92)の組み合わせは、ガイドキューブ(104)を通って患者内に挿入されるように使用され得る。その挿入中、カニューレ(94)およびオブチュレータ(92)の挿入深さは、深さストップ(95)を用いて制限することができ、この深さストップは、ガイドキューブ(104)との係合によってカニューレ(94)およびオブチュレータ(92)の遠位側への進行を止めることができる。カニューレ(94)およびオブチュレータ(92)は、限られた強磁性材料を含むか、または強磁性材料を含まなくてよいので、患者内のカニューレ(94)およびオブチュレータ(92)の特定の位置は、MRI誘導下で確認することができる。所望の位置が確立されると、MRIコイルがオフの間に、オブチュレータ(92)がカニューレ(94)から取り外され得、針(90)がオブチュレータ(92)の代わりに挿入され得、1つ以上の組織サンプルが、針(90)を用いて採取され得る。
【0024】
もちろん、上述の照準セット(89)は単に一例である。任意の他の適切なタイプの照準セット(89)および関連する構成要素が使用され得る。いくつかのバージョンでは、照準セット(89)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「MRI Biopsy System」の名称で2019年2月12日に発行された米国特許第10,201,333号の教示のいずれか1つ以上に従って構成され得る。他のバージョンでは、照準セット(89)は、代わりに、「Grid and Rotatable Cube Guide Localization Fixture for Biopsy Device」の名称で2007年11月1日に公開され、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2007/0255168号の教示に従って構成され、動作可能であり得る。あるいは、照準セット(89)は、任意の他の好適な構成要素、特徴、構成、機能性、操作性などを有し得る。照準セット(89)および関連する構成要素の他の好適な変形例は、本明細書の教示に鑑みて、当業者に明らかであろう。
【0025】
上述したように、MRI生検システム(10)は、1つ以上の組織サンプルの採取を容易にするために、MRI誘導と関連して使用され得る。MRI生検システム(10)と組み合わせて使用され得るMRIコイル(110)の一例を図2に示す。見られるように、MRIコイル(110)は。電磁場(EMF)を放出することができる。電磁場(EMF)は、MRIコイル(110)のすぐ隣のエリアで最も強く、MRIコイル(110)からの距離が長くなるにつれて弱くなり得る。換言すれば、電磁場(EMF)の強さは、図2で見ることができる矢印の方向に増大し得る。
【0026】
図2に示す電磁場(EMF)の結果として、強磁性材料が電磁場(EMF)と実質的に相互作用する可能性があるMRIコイル(110)の近傍にそのような強磁性材料を位置付けることは望ましくない場合がある。例えば、状況によっては、十分な濃度の強磁性材料を有する物体は、電磁場(EMF)の影響下でMRIコイル(110)の方に引き寄せられ得る。極端な例では、電磁場(EMF)の力は、強磁性材料を有する特定の物体をMRIコイル(110)に向かって急速に移動させ、そのような物体を発射体に変えるのに十分強い場合がある。他の状況においては、物体は所定の位置に留まり得るが、MRIコイル(110)によって生成される信号に干渉し、よって、MRIコイル(110)によって生成される撮像を歪める可能性がある。さらに他の状況では、強磁性材料を含む電気装置は、電磁場(EMF)の存在下では、誤動作したり、予期せぬ動作をしたり、損傷したり、劣化したりすることがある。
【0027】
図3は、MRIガイド下生検処置を可能にすると共に、電磁場(EMF)とMRI生検システム(10)の強磁性構成要素との間の相互作用による厄介な問題を排除または低減し得る、MRI生検システム(10)のレイアウト例の概略図を示す。分かるように、MRIコイル(110)は、MRI室(116)または部屋内に位置付けられ得る。MRI室(116)は、電磁場(EMF)を所定のエリアに隔離するための電磁シールドを有する壁を含むことができる。
【0028】
上述したように、制御モジュール(12)は、モータ、電気回路、駆動構成要素、および/またはその他の形態の実質的な強磁性材料を含むことができる。したがって、制御モジュール(12)は、そのような構成要素を電磁場(EMF)から隔離するために、MRI室(116)の外部に位置付けられ得る。一方、生検装置(14)の操作性を可能にするために、ケーブル(24、26)および/またはチューブキット(52)は、制御モジュール(12)から、MRI室(116)内に、そして、MRIコイル(110)に近接する領域まで延びることができ、ここで、生検装置(14)が1つ以上の組織サンプルを患者から採取するのに使用され得る。いくつかのバージョンでは、ケーブル(24、26)およびチューブキット(52)は、7.62m(25フィート)以上の長さにわたって延び得る。したがって、本バージョンのMRI生検システム(10)は、一般に、多くの強磁性構成要素を生検装置(14)ではなく制御モジュール(12)内に分離するように構成されており、そのような強磁性構成要素は、制御モジュール(12)をMRI室(116)の外部に位置付けることにより電磁場(EMF)から隔離され得ることを理解されたい。
【0029】
II.一体式ガウス検出(Integral Gauss Detection)を備えた代替的な制御モジュールの例
状況によっては、制御モジュール(12)と同様の構成要素を、上述したMRI室(116)と同様のMRI室内に含めることが望ましい場合がある。例えば、上述した制御モジュール(12)およびMRI室(116)の構成では、MRI室(116)の外部に制御モジュール(12)を配置することは、状況によっては操作上の課題につながる可能性がある。例えば、生検処置を実行する臨床医に対して制御モジュール(12)が離れている性質は、特に生検処置の途中で、制御モジュール(12)に操作上の調整を行う際の課題の一因となる可能性がある。さらに、状況によっては、ケーブル(24、26)および/またはチューブキット(52)の長さが、操作上の課題の一因となることがある。例えば、ケーブル(24、26)および/またはチューブキット(52)は、MRI室(116)のドアを閉じる際に操作上の遅延または非効率をもたらす可能性があり、これにより、ケーブル(24、26)および/またはチューブキット(52)の後退を必要とする可能性がある。ケーブル(24、26)および/またはチューブキット(52)はまた、状況によってはつまずきの危険をはらむことがある。機械ケーブル(26)の比較的長い長さは、機械ケーブル(26)内の内部トルクに起因して、生検処置中の機械ケーブル(26)の意図しない移動につながる可能性もある。
【0030】
上述の議論を考慮すると、状況によっては、MRI室(116)のようなMRI室内で制御モジュール(12)と同様の構成要素を使用することが望ましい場合がある。しかしながら、上述したように、MRIコイル(110)のようなMRIコイルの存在は、MRIコイルによって生成される電磁場により、望ましくない影響をもたらす可能性がある。したがって、制御モジュールとMRIコイルによって生成される電磁場との間の相互作用を制限した状態で制御モジュールをMRI室内で使用することを可能にするために、制御モジュール(12)と同様の制御モジュール内に特定の特徴を含めることが望ましい場合がある。
【0031】
図4は、上述したMRI室(116)と同様のMRI室内で使用されるように構成された制御モジュール(212)の実施例を示している。本明細書に別段の記載がない限り、本バージョンの制御モジュール(212)は、制御モジュール(12)に関して上述したのと同様に、制御モジュール(12)の代わりにMRI生検システム(10)と共に使用され得る。本バージョンの制御モジュール(212)は、制御モジュール(212)が一般に、定位アセンブリ(15)と共に使用される間に生検装置(14)を制御し、これに電力供給するように構成されている点で、上述した制御モジュール(12)と同様である。
【0032】
同様に上述したように、本バージョンの制御モジュール(212)は、MRIコイルの強い磁場および高感度RF受信構成要素から離間する必要がある構成要素を分離することができるように、生検装置(14)に機械的、電気的、および/または空気圧的に結合され得る。したがって、いくつかのバージョンでは、制御モジュール(212)は、上述のようなケーブル(24、26)に結合することができるポート(228、230)を含むことができる。制御モジュール(212)は、真空キャニスタ(50)を受容してチューブキット(52)をそれに接続するようにさらに構成され得る。
【0033】
上述の制御モジュール(12)と同様に、本バージョンの制御モジュール(212)は、ディスプレイ(240)をさらに含むことができる。上述のディスプレイ(40)と同様に、ディスプレイ(240)は、制御モジュール(12)および/または生検装置(14)の特定の動作特徴を制御し、制御モジュール(12)および/または生検装置(14)に関連する動作状態情報を通信するように構成され得る。さらに、以下でさらに詳細に説明するように、本バージョンのディスプレイ(240)は、操作者に状態情報を提供するために、本明細書で説明する他の構成要素とインターフェースするように構成されてもよい。
【0034】
上述の制御モジュール(12)とは異なり、本バージョンの制御モジュール(212)は、ガウス検出アセンブリ(250)を含む。ガウス検出アセンブリ(250)は、一般に、制御モジュール(212)に対する電磁放射線を検出し、検出された電磁放射線の特定のレベルに関する表示を操作者に提供するように構成される。以下でさらに詳細に説明するように、ガウス検出アセンブリ(250)によって提供される検出によって、制御モジュール(212)をMRIコイルの比較的近くに、しかし、MRIコイルによって生成される電磁場からの許容できない影響を回避するように十分に離れて、位置付けることができる。
【0035】
ガウス検出アセンブリ(250)の少なくとも一部は、制御モジュール(212)の1つ以上の構造に一体化されている。言い換えれば、ガウス検出アセンブリ(250)の1つ以上の構成要素は、制御モジュール(212)の一部に対して固定位置に永続的に固定され得る。この構成では、「永続的に固定される」とは、ガウス検出アセンブリ(250)の1つ以上の部分が、制御モジュール(212)の一部(例えば、制御モジュール(212)のハウジング)内に固定されるかまたは入れられて、そのような構成要素が臨床医によって容易に取り外すことができないようにする方法を指す。もちろん、いくつかのバージョンでは、「永続的に固定された」とは、例えば臨床環境外でそのような構成要素を取り外すための1つ以上の工具を使用する保守技術者による、いくらかの取り外し可能性も含むことができる。
【0036】
ガウス検出アセンブリ(250)は、電磁放射線を受信して検出するように構成された検出器アレイ(252)を含むことができる。図4に見られるように、検出器アレイ(252)は、制御モジュール(212)の上部または最高点に近接する制御モジュール(212)上の固定位置に位置付けられ得る。本明細書で言及される制御モジュール(212)の上部は、制御モジュール(212)のホイール(使用される場合)または制御モジュール(212)の基部の反対側にある、制御モジュールの部分を指すことができる。いくつかのバージョンでは、検出器アレイ(252)は、制御モジュール(212)の上部分内に位置付けられ得る。いくつかの状況における制御モジュール(212)の上部分という用語は、制御モジュール(212)の上部1/2を指すことができる。他の状況では、この用語は、制御モジュール(212)の上部1/4または上部1/8を指すことができる。
【0037】
理解されるように、検出器アレイ(252)の固定位置は、すべての検出された電磁放射線が固定基準点からのものであることを可能にするために望ましくなり得る。固定基準点を有することによって、ガウス検出アセンブリ(250)は、制御モジュール(212)の特定のサイズおよび形状に対して正確に較正され得る。さらに、検出器アレイ(252)の比較的高い位置付けは、電磁場が最低(例えば、制御モジュール(212)の底部)ではなく最高(例えば、制御モジュール(212)の最高点)である場所で電磁放射線の検出が起こるために、望ましい場合がある。検出器アレイ(252)は本実施例では比較的高い位置に位置付けられているが、検出器アレイ(252)の低い位置付けが、他の実施例では使用される。このような実施例では、検出器アレイ(252)の較正またはソフトウェアプロトコルの調整が、低い位置付けに関連する低いガウスレベルを補償するために行われる。
【0038】
本バージョンでは、検出器アレイ(252)は、オプションの保護カバーを含むことができる。このような保護カバーは、検出器アレイ(252)の一部を生検処置の構成要素、流体、および/またはその他との偶発的な接触から保護するために望ましい場合がある。このような保護カバーはまた、検出器アレイ(252)の1つ以上の部分が不規則な表面を画定し得るため、制御モジュール(212)の外側表面の効率的な洗浄を容易にすることができる。もちろん、保護カバーは単にオプションであり、いくつかのバージョンでは省略することができる。
【0039】
図5で最もよく分かるように、検出器アレイ(252)は、検出器アレイ(252)の表面上に配置された1つ以上のセンサ(254)を含むことができる。1つ以上のセンサ(254)のうちの各センサ(254)は、ホール効果センサ、または電磁放射線および/もしくは電磁場を検出するように構成された他の適切なセンサを含むことができる。特に、各センサ(254)は、電磁場の存在および大きさを検出し、出力電圧を生成するように構成され得る。出力電圧は、1つ以上のプロセッサによって処理されて、電磁場の強さに正比例し得るデジタル信号を生成することができる。以下でさらに詳細に説明するように、このデジタル信号は、閾値と組み合わせて使用されて、生検処置中の特定の動作状態を識別することができる。
【0040】
1つ以上のセンサ(254)のうちの各センサ(254)は、一般に、制御モジュール(212)の一部に対して一体化されるか、または別様に永続的に固定される。以下でさらに詳細に説明されるように、各センサ(254)のこの一体化または固定は、電磁場に対する制御モジュール(212)の位置を説明するために、各センサ(254)が制御モジュール(212)と相関され得るために、望ましい場合がある。いくつかのバージョンでは、各センサ(254)は、各センサ(254)が所定の位置に保持され得るように、制御モジュール(212)のハウジングの一部の中に入れられ得る。他のバージョンでは、各センサ(254)は、機械的または接着性の固定システムによって制御モジュール(212)の一部に固定され得る。1つ以上のセンサ(254)が本明細書では「センサ」という用語で説明されるが、本明細書での1つ以上のセンサ(254)への言及は、1つ以上のセンサ(254)がプリント回路基板(PCB)上の集積回路チップに一体化されるなど、他の構成要素の存在を包含し得ることを理解されたい。
【0041】
上述のように、検出器アレイ(252)は、1つのセンサ(254)、2つのセンサ(254)、3つのセンサ(254)、またはそれ以上を含む、任意の適切な数のセンサ(254)を含むことができる。特定の要因により、いくつかのセンサ(254)の構成が他の構成よりも望ましくなる場合がある。いくつかの要因には、例えば、制御モジュール(212)の特定の形状、または生検処置中の制御モジュール(212)の所望の実用的用途が含まれ得る。例えば、単一センサ(254)構成では、検出器アレイ(252)は、制御モジュール(212)上の特定の点において電磁場の存在を検出することができる。この構成は、制御モジュール(212)が概ね対称的な構成であり、検出器アレイ(252)が制御モジュール(212)の上部中央に位置付けられる状況において望ましい場合がある。この構成は、制御モジュール(212)がMRIコイルの特に近くに位置付けられる必要がない状況においても望ましい場合がある。
【0042】
他の構成では、複数のセンサ(254)の使用が望ましい場合がある。例えば、制御モジュール(212)が非対称形状であるか、またはそこから突出する他の器具もしくは構造を有する場合、一点における電磁場の検出が制御モジュール(212)の全ての部分と良好に相関しない可能性があるため、単一のセンサ(254)の使用はあまり望ましくない可能性がある。したがって、そのような状況では、複数のセンサ(254)が、複数の次元にわたる電磁場の検出を提供するために使用され得る。換言すれば、複数のセンサ(254)の使用は、検出器アレイ(252)の検出能力により大きな分解能を提供するために望ましい場合がある。
【0043】
複数のセンサ(254)構成の単に1つの実施例では、各センサ(254)がセンサ軸に沿って互いに反対側に位置付けられた、2つのセンサ(254)を使用することができる。このセンサ軸は、制御モジュール(212)の任意の特定の構造と整列され得るが、1つの構成では、センサ軸は、制御モジュール(212)の最も広い寸法を横切って制御モジュール(212)の一方の側から他方の側に延びる制御モジュール(212)の幅軸と整列され得る。この構成では、各センサ(254)は、制御モジュール(212)の最も広い部分に対応する電磁場検出を提供するために、制御モジュール(212)の最も広い側面と相関され得る。
【0044】
複数のセンサ(254)構成の別の実施例では、各センサ(254)が三角形構成に位置付けられた、3つのセンサ(254)が使用され得る。このような三角形構成では、2つのセンサ(254)は、2つのセンサ(254)構成に関して上述したセンサ軸と同様のセンサ軸に沿って位置付けられ得る。一方、第3のセンサ(254)は、制御モジュール(212)の特定の幾何学的特徴(例えば、制御モジュール(212)の前部または後部)に向かって、センサ軸に対してオフセットされ得る。この構成では、第3のセンサ(254)の追加は、電磁場の検出に追加の分解能を提供する(例えば、X軸およびY軸の周り)ように構成され得る。さらに、いくつかの構成では、3つのセンサ(254)のうちの1つ以上が、上述の軸に加えて別の軸に沿って位置付けられて、電磁場の検出にさらなる分解能を提供する(例えば、X軸、Y軸、およびZ軸の周り)ことができる。
【0045】
複数のセンサ(254)構成のさらに別の実施例では、各センサ(254)が正方形または格子状のパターンに位置付けられた、4つのセンサ(254)が使用され得る。このような正方形の構成では、各センサ(254)は、各コーナーなど、制御モジュール(212)の特定の幾何学的特徴と整列され得る。したがって、各センサ(254)は、制御モジュール(212)の所与の特徴と相関させられて、電磁場の検出のための追加の分解能を提供することができる。
【0046】
上述した様々な複数のセンサ(254)構成では、各個々のセンサ(254)からのデータが組み合わせられて、そのデータをある所定の閾値と比較することができる。このような比較は、許容可能なガウスレベルまたは許容できないガウスレベルの存在を決定するために望ましい場合がある。ほんの一例として、1つの構成では、データは各個々のセンサ(254)から収集され、次に、すべてのセンサ間の最高ガウスレベルが識別され、次に、最高レベルが所定の閾値に対する比較のために使用される。他の実施例では、すべてのセンサからのデータが組み合わせられて単一の値を形成することができ、次にこれが所定の閾値と比較され得る。データを組み合わせる様々な方法が使用され得る。例えば、1つの方法では、以下の式を用いて複合値を計算し:C=√(a2+b2+c2)、式中、Cは出力複合値を表し、文字a、b、cは各センサによって生成された出力値を表す。もちろん、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかなように、センサ(254)のデータを組み合わせるための様々な代替的な方法を使用することができる。
【0047】
いくつかの特定のセンサ(254)構成が本明細書に記載されているが、他の好適な構成が他のバージョンにおいて使用され得ることを理解されたい。他の好適な構成では、本明細書に記載された1つ、2つ、3つ、および4つのセンサ(254)構成以外の追加のセンサ(254)が使用されてもよい。さらに、複数のセンサ(254)構成は、各センサ(254)が共通の平面上に位置付けられることに関して本明細書で説明されるが、他のバージョンでは、1つ以上のセンサ(254)が他のセンサ(254)に対して異なる平面上に位置付けられてもよいことを理解されたい。そのような多平面センサ(254)構成は、単一平面構成に比べて、異なる次元にわたる電磁場の検出を提供するように構成され得る。
【0048】
ガウス検出アセンブリ(250)は、1つ以上のセンサ(254)によって生成された信号を受信して処理するために、検出器アレイ(252)と通信している信号処理システム(260)をさらに含む。目下示されているが、いくつかのバージョンでは、信号処理システム(260)の1つ以上の部分が、制御モジュール(212)の他の部分と通信していてもよいことを理解されたい。そのような構成では、信号処理システム(260)は、制御モジュール(212)および/または生検装置(14)の様々な機能を実施するように構成されることもできる。
【0049】
信号処理システム(260)は、データプロセッサ(262)と、メモリ(264)と、インジケータ(266)と、を含む。データプロセッサ(262)は、検出器アレイ(252)と通信しており、検出器アレイ(252)の1つ以上のセンサ(254)から信号を受信する。データプロセッサ(262)はさらに、メモリ(264)と通信しており、このメモリ(264)は、データプロセッサ(262)と組み合わせて使用され、以下でさらに詳細に説明されるデータプロセッサ(262)の様々な機能を容易にすることができる。本バージョンのデータプロセッサ(262)は単一の要素として示されているが、データプロセッサ(262)は、いくつかの実施例では複数のプロセッサを含むことができ、そのような複数のプロセッサのうちの1つ以上が特定の機能専用とされることを理解されたい。
【0050】
メモリ(264)は、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、これは、データの短期記憶用に構成され得る。さらに、または別の方法では、メモリ(264)は、ソリッドステートドライブまたはハードディスクドライブをさらに含むことができ、これらは、データの長期記憶用に構成されることができる。メモリ(264)がデータの短期記憶と長期記憶の両方を含むバージョンでは、そのような短期記憶要素と長期記憶要素は、短期記憶と長期記憶との間のデータの転送を容易にするために、互いに通信していてもよい。データプロセッサ(262)およびメモリ(264)は共に、以下でさらに詳細に説明するように、生検装置(14)、制御モジュール(212)、および/またはガウス検出アセンブリ(250)の様々な機能を実行するために、コンピュータプログラムを、ソフトウェアの形態で実行するように構成され得る。
【0051】
いくつかのバージョンでは、データプロセッサ(262)およびメモリ(264)は制御モジュール(212)内に配置され得、ケーブル(24)を介してMRI生検システム(10)の他の要素と通信することができる。他のバージョンでは、データプロセッサ(262)および/またはメモリ(264)は、生検装置(14)の1つ以上の部分などの他の構成要素内に配置されてもよい。このような構成は、データプロセッサ(262)が複数の別個のデータプロセッサ(262)またはサブプロセッサに分割されている場合に特に望ましい場合がある。このような実施例では、1つ以上のデータプロセッサ(262)が生検装置(14)の1つ以上の部分内に配置され得、一方、1つ以上のデータプロセッサ(262)が制御モジュール(212)内に配置され得る。このような構成では、特定のデータプロセッサ(262)が特定の機能に関連してローカライズされ得る。さらに他のバージョンでは、データプロセッサ(262)および/またはメモリ(264)は、他の場所でのデータの処理(例えば、クラウドベースのソリューション)を可能にするために、MRI生検システム(10)に対して完全に遠隔に配置されてもよい。
【0052】
図6は、制御モジュール(212)と組み合わせたMRI生検システム(10)のレイアウト例の概略図を示す。図6に示すレイアウトは、このレイアウトがMRIガイド下生検処置を可能にすると共に、電磁場(EMF)とMRI生検システム(10)の強磁性構成要素との間の相互作用による厄介な問題を排除または低減し得るという点で、図3に示すレイアウトと類似している。しかしながら、図3に関して上述したレイアウトとは異なり、本レイアウトは、以下でさらに詳細に説明するように、制御モジュール(212)が臨床医に近接していることにより、使用を向上させるように構成され得る。
【0053】
分かるように、MRIコイル(310)は、同様に、MRI室(316)または部屋内に位置付けられ得る。MRI室(316)は、電磁場(EMF)を所定のエリアに隔離するための電磁シールドを有する壁を含むことができる。本バージョンの制御モジュール(212)は、モータ、電気回路、駆動構成要素、および/またはその他の形態の実質的な強磁性材料を依然として含み得るが、制御モジュール(212)は、それでもなお、MRI室(316)内に位置付けられ得る。具体的には、ガウス検出アセンブリ(250)により、制御モジュール(212)をMRIコイル(310)から十分に離して位置付け、そのような構成要素を電磁場(EMF)から効果的に隔離することができるが、制御モジュール(212)はまた、生検装置(14)、ケーブル(24、26)、および/またはチューブキット(52)に関して操作の容易性を高めるのに十分に近いままとすることができる。換言すれば、制御モジュール(212)、生検装置(14)、ケーブル(24、26)およびチューブキット(52)のすべては、MRI室(316)内の、MRIコイル(310)に近接する領域内に位置付けられ、ここで、生検装置(14)が1つ以上の組織サンプルを患者から採取するために使用され得る。その結果、本構成のケーブル(24、26)およびチューブキット(52)は、3.048m(10フィート)以下の短縮された長さを有することができる。あるいは、同じ長さを依然として使用してもよいが、ケーブル(24、26)および/またはチューブキット(52)の有効長を短くするために、ケーブル(24、26)および/またはチューブキット(52)の一部をしまい込むことができる。
【0054】
上述した構成では、ガウス検出アセンブリ(250)は、MRIコイル(310)に比較的近接した制御モジュール(212)の使用を容易にするために様々な方法で使用され得る。例えば、ガウス検出アセンブリ(250)は、一般に、制御モジュール(212)が所定のガウスゾーン(320)を横切るのを回避するために1つ以上の動作制御を提供するように構成され得る。分かるように、ガウスゾーン(320)は、MRIコイル(310)の一方の側から他方の側へ延びる概ね円弧状の線の形態とすることができる。ガウスゾーン(320)は、円弧状の線として二次元的に図示されているが、実際には、ガウスゾーン(320)は、三次元で概ね半球状の形状を画定することを理解されたい。ともあれ、このような線(または三次元の半球体)は一般に想像上の線であり、MRIコイル(310)への近接が制御モジュール(212)の最適動作にとって近すぎる点を表し得る。いくつかのバージョンでは、ガウスゾーン(320)は、MRI室(316)の床上の線の形で物理的に存在することもできる。ガウスゾーン(320)の物理的明示は単にオプションであるが。単一のガウスゾーン(320)が本バージョンでは図示されているが、複数のガウスゾーン(320)を用いて異なるレベルの電磁場(EMF)の強さを表現し得ることを理解されたい。例えば、いくつかのバージョンでは、3つのガウスゾーン(320)を使用することができ、1つのガウスゾーン(320)は制御モジュール(212)の最適な動作を表し、別のガウスゾーン(320)は制御モジュール(212)の次善の動作を表し、もう1つのガウスゾーン(320)は、制御モジュール(212)とMRIコイル(310)とを同時に動作させることができない領域を表す。
【0055】
ガウス検出アセンブリ(250)は、ガウスゾーン(320)に対する制御モジュール(212)の位置を検出し、ガウスゾーン(320)に対する制御モジュール(212)の様々な位置において1つ以上の動作制御を開始するように構成され得る。特に、検出器アレイ(252)は、信号処理システム(260)と通信していてよく、信号処理システム(260)は、検出器アレイ(director array)(252)によって検出された電磁場(EMF)の強さを連続的に監視し得る。信号処理システム(260)はまた、検出された電磁場(EMF)の強さをある所定の閾値と比較し得る。信号処理システム(260)が、検出された電磁場(EMF)の強さが1つ以上の所定の閾値を超えたことを検出すると、信号処理システム(260)は、以下でさらに詳細に論じる1つ以上の動作制御を開始することができる。いくつかのバージョンでは、信号処理システム(260)は、制御モジュール(212)の物理的位置と、検出された電磁場(EMF)の強さと、ガウスゾーン(320)との間に対応があり得るように、検出された電磁場(EMF)の強さおよびガウスゾーン(320)に対する制御モジュール(212)の寸法を考慮するように較正され得る。
【0056】
検出器アレイ(252)が単一のセンサ(254)を含むバージョンでは、信号処理システム(260)は、ガウスゾーン(320)に対する制御モジュール(212)の位置を決定するために、比較的単純な比較および/または計算を使用することができる。複数のセンサ(254)が使用されるバージョンでは、信号処理システム(260)は、ガウスゾーン(320)に対する制御モジュール(212)の位置を決定するために、より複雑なアルゴリズムを使用することができる。例えば、いくつかのバージョンでは、信号処理システム(260)は、検出された電磁場(EMF)の強さを複数のセンサ(254)から同時に受信してもよい。次いで、信号処理システム(260)は、複数のセンサ(254)からの同時入力を使用して、三次元空間におけるガウスゾーン(320)に対する制御モジュール(212)の位置を計算または三角測量することができる。信号処理システム(260)は、次に、この位置付けをある所定の閾値と比較すると共に、制御モジュール(212)の特定の幾何学的特徴について調整を行うこともできる。この比較に基づいて、信号処理システム(260)は、次に、以下でさらに詳細に論じるように、1つ以上の動作制御を開始するか否かを決定することができる。
【0057】
検出器アレイ(252)からのデータを処理するために使用されるプロセスにかかわらず、所定の閾値を超えると、1つ以上の動作制御を開始することができる。このような動作制御は、リアルタイムで動作するように構成され、一般に、MRIコイル(310)に対する制御モジュール(212)の位置に操作者の注意を引くように構成された様々な動作を含むことができる。例えば、動作制御の一態様において、インジケータ(266)は、制御モジュール(212)の少なくとも一部がガウスゾーン(320)を越えたことを操作者に警告するために、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、触覚的フィードバック、またはそれらの組み合わせを提供することができる。より具体的には、インジケータ(266)は、特定の色(例えば、赤色、黄色など)のライトを点灯させ、(例えば、圧電ブザーを介して)聴覚的アラームを生成し、かつ/または、生検装置(14)などの、MRI生検システム(10)の1つ以上の構成要素に振動を発生させることができる。いくつかのバージョンでは、インジケータ(266)は、制御モジュール(212)、生検装置(14)、生検システム(10)の他の構成要素の1つ以上の部分上に位置付けられるか、または独立型構成要素として位置付けられ得る。他のバージョンでは、インジケータ(266)は、グラフィカルユーザーインターフェースの一部としてディスプレイ(240)に組み込まれ得る。
【0058】
いくつかのバージョンでは、上述のバイナリ出力動作制御ではなく、より詳細な動作制御を提供することが望ましい場合がある。例えば、いくつかのバージョンでは、インジケータ(266)は、異なる制御モジュール(212)位置情報を示すために、異なる色の複数のライトを含むことができる。具体的には、インジケータ(266)は、ストップライト構成を含み得る。いくつかのそのようなストップライト構成では、インジケータ(266)は、緑色、黄色、および赤色のライトで構成されるか、または別様にそのような色を発するように構成され得る。そのような構成では、緑色は、制御モジュール(212)がガウスゾーン(320)の外側に位置付けられていることを示すことができ、黄色は、制御モジュール(212)がガウスゾーン(320)の近くに位置付けられていることを示すことができ、赤色は、制御モジュール(212)がガウスゾーン(320)の内側に位置付けられていることを示すことができる。別のストップライト構成では、赤色のライトは省略されるか、または別様に使用されなくてよく、インジケータ(266)は、緑色および黄色の光のみを発するように構成され得る。このような構成では、緑色のライトは、制御モジュール(212)がガウスゾーン(320)の外側に位置付けられていることを示すために、心拍に似た周波数で点滅することができる。一方、黄色のライトは、制御モジュール(212)がガウスゾーン(320)の内側に位置付けられていることを示すために、切れ目なしに点灯することができる。さらに他の実施例では、制御モジュール(212)がガウスゾーン(320)の内側に位置付けられている場合にのみ、単一のライトが使用され点灯され得る(例えば、赤色または黄色のライト)。そのような実施例では、単一のライトまたは他のインジケータの使用は、使用を単純化し、他のアラームとの混同を避け、かつ/または操作効率を改善するために望ましい場合がある。同様のフィードバックシステムは、視覚的なストップライト構成の代わりに、または視覚的なストップライト構成と組み合わせて、聴覚的および/または触覚的な形態のインジケータ(266)によって提供され得る。このような聴覚的および/または触覚的な形態では、ガウスゾーン(320)に対する制御モジュール(212)の異なる位置を示す異なる音または振動を使用することができる。さらに他のバージョンでは、インジケータ(266)の視覚的なストップライト構成は、圧電ブザーなどのブザーと組み合わせて使用することができる。このような構成では、インジケータ(266)の視覚的なストップライト構成は、リアルタイムの状態情報を提供するために使用され得、一方、ブザーは、制御モジュール(212)が所定の閾値を超えた(例えば、ガウスゾーン(320)を横切った)ときを示すために使用され得る。
【0059】
加えて、または別の方法では、このようなストップライト構成は、グラフィカルユーザーインターフェースと組み合わせてディスプレイ(240)に一体化されてもよい。さらに他のバージョンでは、ディスプレイ(240)は、MRIコイル(310)に対する制御モジュール(212)の位置をグラフィカルに示すために、制御モジュール(212)およびMRIコイル(310)の概略表現を含むことができる。このようなバージョンでは、ディスプレイ(240)は、制御モジュール(212)がMRIコイル(310)に対して所定の位置に移動されると、プロンプト、ダイアログボックス、警告アイコン、または他のグラフィカルな特徴を表示することができる。
【0060】
本明細書で使用される動作制御には、MRI生検システム(10)の物理的動作に影響を及ぼす制御も含まれ得る。例えば、信号処理システム(260)は、MRI生検システム(10)の1つ以上の機能を無効にするために、特定の機能ロックアウトを開始するように構成され得る。1つのそのような機能ロックアウトは、組織サンプルの採取を防止するために生検装置(14)を無効にすることを含み得る。別のそのような機能ロックアウトは、制御モジュール(212)の移動を防止するために制御モジュール(212)に対するホイールロックを開始することを含み得る。
【0061】
動作制御のいくつかの態様を本明細書で説明したが、動作制御の様々な好適な組み合わせが使用され得ることを理解されたい。例えば、インジケータ(266)に関して上述した1つ以上の機能を1つ以上の機能ロックアウトと組み合わせてもよい。他のバージョンでは、複数のインジケータ(266)を組み合わせて使用して、複数の動作制御モードおよび/または複数の動作制御ソース/場所を提供してもよい。
【0062】
III.タスクライトを備えた代替的な制御モジュールの例
場合によっては、MRI室(116、316)などのMRI室は、MRI生検システム(10)を用いて実施される乳房生検処置の目的で次善の周囲照明を有し得る。例えば、MRI室は様々な医療処置を行うように構成され得る。このような医療処置での照明は重要でないことが多く、それは、MRIコイルに近接する領域において臨床医と患者との実質的な相互作用が必要とされないことがあるためである。対照的に、MRI生検システム(10)を用いて行われるMRIガイド下乳房生検処置では、MRIコイルに近接する領域において、臨床医と患者との実質的な相互作用が生じ得る。具体的には、定位固定具(16)、患者支持台(18)、定位フレームワーク(68)、照準セット(89)、および/またはその他の使用により、MRIコイルに近接する領域において複数のステップが実行され得る。
【0063】
MRIコイルに近接する領域での、定位固定具(16)、患者支持台(18)、定位フレームワーク(68)、照準セット(89)、および/またはその他の使用中、そのような構成要素の近傍の作業エリアの照明は、最適には及ばない場合がある。例えば、頭上の照明は、MRI室ごとに異なり得る。さらに、MRIコイルおよびMRI生検システム(10)の構成要素が作業エリアに影を落とすことがある。これらの要因の結果として、定位固定具(16)、患者支持台(18)、定位フレームワーク(68)、照準セット(89)、および/またはその他のような構成要素を伴う処置ステップは、煩わしいか、非効率的であるか、または別様に困難である可能性がある。したがって、MRI室ごとに一貫した照明を提供する特徴をMRI生検システム(10)に組み込むことが望ましくなり得る。
【0064】
図7図9は、MRIガイド下生検処置中の照明を改善するように構成された特徴を含む、上述の制御モジュール(12、212)などの制御モジュールの態様を示す。例えば、図7は、一般に、MRIガイド下乳房生検処置中に作業エリアを照らすように構成された制御モジュール(412)の実施例を示す。本明細書に別段の記載がない限り、本バージョンの制御モジュール(412)は、制御モジュール(12)に関して上述したのと同様に、制御モジュール(12)の代わりに、MRI生検システム(10)と共に使用することができる。本バージョンの制御モジュール(412)は、制御モジュール(412)が一般に、定位アセンブリ(15)と共に使用される間に生検装置(14)を制御し、これに電力供給するように構成されている点で、上述した制御モジュール(12、212)と実質的に類似している。さらに、図示されていないが、制御モジュール(412)は、上述したガウス検出アセンブリ(250)のようなガウス検出アセンブリをオプションとして含むこともできることを理解されたい。
【0065】
上述の制御モジュール(12、212)とは異なり、本バージョンの制御モジュール(412)は、制御モジュール(412)の一部に固定され、制御モジュール(412)の外側ハウジングから延びるタスクライト(425)を含む。タスクライト(425)は、一般に、制御モジュール(412)に近接するエリアの方に移動可能に向けられ得る光を提供するように構成される。提供される光は、一般に、あるエリアに均一な照明を提供するために、一点に集中していないか、または拡散されていてよい。他のバージョンでは、タスクライト(425)は、放出される光の焦点を、一般的に一点に集中していないかまたは拡散された構成から、明るく集中した構成に調整するように構成され得る。このようなバージョンでは、焦点を調整することは、広いエリアをむらなく照らすことと、小さなエリアを明るく集中した光で照らすことと、を切り替えるために望ましい場合がある。
【0066】
本バージョンのタスクライト(425)は、タスクライト(425)の光源から制御モジュール(412)まで延び得るグースネック(427)を含む。グースネック(427)は一般に、タスクライト(425)の光源を1つの領域から別の領域へ空間的に調整するように構成されている。本バージョンでは、グースネック(427)は半剛性構造であり、その意図的な曲げを可能にし得るが、いったん曲げると静止したままとなり得る。他のバージョンでは、グースネック(427)は、グースネック(427)の半剛性構造に加えて、またはその代わりに、様々な代替的な形態をとることができる。グースネック(427)の適切な追加的または代替的特徴には、1つ以上のヒンジ付き支持アーム、1つ以上のパネル旋回マウント、および/またはその他などの特徴が含まれ得る。さらに、タスクライト(425)の指向性は、制御モジュール(412)自体を移動させることによって提供され得る。
【0067】
タスクライト(425)は、一般的に制御モジュール(412)の上方部分に近接して固定されている。このような位置付けは、照明されるエリア上の上向きの影を減らすために、いくつかのバージョンにおいて望ましい場合がある。さらに、グースネック(427)または他の特徴の存在により、制御モジュール(412)に対するタスクライト(425)の高さがさらに高くなり、上向きの影の存在をさらに減らすことができる。さらに他のバージョンでは、複数のタスクライト(425)を使用して、様々な角度から照明を提供することができる。
【0068】
タスクライト(425)は、操作者がタスクライト(425)を手動でオンおよびオフできるようにスイッチを含むことができる。他のバージョンでは、タスクライト(425)は自動オン/オフ機能を含んでもよい。例えば、いくつかのバージョンでは、タスクライト(425)のための電力は、制御モジュール(412)の内部制御回路およびプロセッサと一体化され得る。そのようなバージョンでは、制御回路および/またはプロセッサは、制御モジュール(412)がスリープモード、撮像モード、および/またはその他のような照明が必要とされないモードで操作されるとき、タスクライト(425)をオフに切り替えることができる。
【0069】
図8は、一般に、MRIガイド下乳房生検処置中に作業エリアを照明するように構成された別の制御モジュール(512)を示す。本明細書に別段の記載がない限り、本バージョンの制御モジュール(512)は、制御モジュール(12)に関して上述したのと同様に、制御モジュール(12)の代わりに、MRI生検システム(10)と共に使用され得る。本バージョンの制御モジュール(512)は、制御モジュール(512)が一般に、定位アセンブリ(15)と共に使用される間に生検装置(14)を制御し、これに電力供給するように構成されている点で、上述した制御モジュール(12、212)と実質的に類似している。同様に、本バージョンの制御モジュール(512)は、グラフィカルユーザーインターフェースを介して生検装置(14)の動作の制御を可能にするためのディスプレイ(540)を含むことができる。さらに、図示されていないが、制御モジュール(512)は、上述のガウス検出アセンブリ(250)のようなガウス検出アセンブリをオプションとして含んでもよいことを理解されたい。
【0070】
上述の制御モジュール(12、212)とは異なり、本バージョンの制御モジュール(512)は、制御モジュール(512)の一部に固定され、制御モジュール(512)の外側ハウジングから延びるタスクライト(525)を含む。タスクライト(525)は、一般に、制御モジュール(512)に近接するエリアの方に移動可能に向けられ得る光を提供するように構成される。提供される光は、一般に、あるエリアに均一な照明を提供するために、一点に集中していないか、または拡散されている場合がある。他のバージョンでは、タスクライト(525)は、放出される光の焦点を、一般的に一点に集中していないかまたは拡散された構成から、明るく集中した構成に調整するように構成され得る。このようなバージョンでは、焦点を調整することは、広いエリアをむらなく照らすことと、小さなエリアを明るく集中した光で照らすことと、を切り替えるために望ましい場合がある。
【0071】
上述のタスクライト(425)とは異なり、本バージョンのタスクライト(525)はディスプレイ(540)に近接して位置付けられている。特に、タスクライト(525)はディスプレイ(540)の真上に位置付けられる。本バージョンでは、タスクライト(525)は、制御モジュール(512)に対するタスクライト(523)の位置および方向の調整を可能にするために、旋回特徴および/または伸縮特徴を含むことができる。いくつかのバージョンでは、このような伸縮特徴は、グースネック(427)と同様に構成されると共に、制御モジュール(512)の一部内に引っ込むように構成されることもできる。他のバージョンでは、タスクライト(525)は、光が一定の方向に放出されるように、制御モジュール(512)に固定され得る。
【0072】
図9は、上述したディスプレイ(40、240、540)のいずれか1つで使用され得るユーザーインターフェース画面(615)の実施例を示す。見ることができるように、ユーザーインターフェース画面(615)は、実質的に白色であり、かなりの量の白色光が上述のディスプレイ(40、240、540)のいずれか1つから放出され得るようになっている。言い換えれば、いくつかのバージョンでは、光は、上述のタスクライト(425、525)に加えて、またはそれらの代わりに、ディスプレイ(40、240、540)によって直接提供され得る。図示されていないが、いくつかのバージョンでは、本明細書に記載の制御モジュール(12、212、512)は、ディスプレイ(40、240、540)によって提供される光の量をさらに増加させるために、それぞれのディスプレイ(40、240、540)の輝度を最大輝度レベルまで増加させるように構成されてもよいことを理解されたい。
【0073】
IV.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるかまたは適用することができる様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願または本出願の後の出願においていつでも提示され得る任意の請求項の範囲を制限することを意図するものではないことを理解されたい。ディスクレーマーを意図するものではない。以下の実施例は、単に例示目的で提供されているに過ぎない。本明細書における様々な教示は、多数の他の方法で改作および適用され得ることが企図される。また、いくつかの変形例では以下の実施例で言及されている特定の特徴を省略し得ることも企図される。したがって、本発明者らまたは本発明者らの利益承継人により後日そのように明示的に示されない限り、以下に言及される態様または特徴のいずれも重要であるとみなされるべきではない。本出願または本出願に関連する後続の出願において、以下に言及される以外の追加的な特徴を含む任意の請求項が提示された場合、それらの追加的な特徴は、特許性に関する理由によって追加されたとはみなされないものとする。
【0074】
実施例1
MRIコイルを使用するMRIガイド下生検処置で使用するための制御モジュールであって、制御モジュールを生検装置に結合するように構成された1つ以上のポートと、1つ以上の生検装置状態インジケータを出力するように構成されたディスプレイと、を含む本体と;ガウス検出アセンブリであって、ガウス検出アセンブリは、制御モジュールの本体に一体化された1つ以上のセンサを含み、1つ以上のセンサのうちの各センサは、MRIコイルから放出される電磁場を検出するように構成されている、ガウス検出アセンブリと、を含む、制御モジュール。
【0075】
実施例2
ガウス検出アセンブリは、検出器アレイをさらに含み、1つ以上のセンサのうちの各センサは、検出器アレイ上に配置されている、実施例1に記載の制御モジュール。
【0076】
実施例3
検出器アレイは、単一のセンサを含む、実施例2に記載の制御モジュール。
【0077】
実施例4
検出器アレイは、複数のセンサを含み、各センサは、本体の幾何学的特徴と整列された軸に沿って位置付けられ、各センサは、MRIコイルから放出された電磁場を単一次元または複数次元で検出するように構成されている、実施例2に記載の制御モジュール。
【0078】
実施例5
信号処理システムをさらに含み、信号処理システムは、1つ以上のセンサのうちの各センサと通信しており、信号処理システムは、1つ以上のセンサによって検出された電磁場が所定の閾値を超えた場合に、1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、実施例1から4のいずれかに記載の制御モジュール。
【0079】
実施例6
信号処理システムをさらに含み、1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、信号処理システムは、複数のセンサのうちの各センサと通信しており、信号処理システムは、複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、MRIコイルに対する制御モジュールの位置を計算するように構成されている、実施例1に記載の制御モジュール。
【0080】
実施例7
信号処理システムをさらに含み、1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、信号処理システムは、複数のセンサのうちの各センサと通信しており、信号処理システムは、複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、MRIコイルに対する制御モジュールの向きを計算し、検出電磁場信号のうちの1つ以上を、MRIコイルに対する制御モジュールの計算された向きに対応する所定の閾値と比較するように構成されている、実施例1に記載の制御モジュール。
【0081】
実施例8
信号処理システムをさらに含み、1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、信号処理システムは、複数のセンサのうちの各センサと通信しており、信号処理システムは、複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、MRIコイルに対する制御モジュールの向きを計算し、検出電磁場信号のうちの1つ以上を、MRIコイルに対する制御モジュールの計算された向きに対応する所定の閾値と比較し、所定の閾値が検出電磁場信号のうちの1つ以上によって超えられた場合に1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、実施例1に記載の制御モジュール。
【0082】
実施例9
信号処理システムおよびインジケータをさらに含み、信号処理システムは、1つ以上のセンサのうちの各センサと通信しており、信号処理システムは、インジケータとさらに通信しており、信号処理システムは、1つ以上のセンサによって検出された電磁場が所定の閾値を超えた場合に、インジケータを介して1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、実施例1から4のいずれかに記載の制御モジュール。
【0083】
実施例10
インジケータは、第1の照明器、第2の照明器、および第3の照明器を含み、信号処理システムは、1つ以上のセンサによって検出された電磁場に基づいて、第1の照明器、第2の照明器、および第3の照明器のそれぞれを点灯させるように構成されている、実施例9に記載の制御モジュール。
【0084】
実施例11
インジケータは、所定の色の光を発するように構成され、信号処理システムは、1つ以上のセンサによって検出された電磁場に基づいて、所定の色の光を発するように構成されている、実施例9に記載の制御モジュール。
【0085】
実施例12
インジケータは、第1のインジケータおよび第2のインジケータを含み、第1のインジケータは、緑色の光を発するように、かつ黄色の光を発するように構成され、第2のインジケータは、ブザーを含み、信号処理システムは、1つ以上のセンサによって検出された電磁場に基づいて、緑色の光または黄色の光を発するように構成され、信号処理システムは、1つ以上のセンサによって検出された電磁場が所定の閾値を超えたときに、ブザーを起動するようにさらに構成されている、実施例9に記載の制御モジュール。
【0086】
実施例13
インジケータは、本体に取り付けられた1つ以上のホイールに関連付けられたホイールロックを含み、信号処理システムは、1つ以上のセンサによって検出された電磁場が所定の閾値を超えた場合に、ホイールロックを開位置から閉位置に遷移させるようにさらに構成されている、実施例9のいずれかに記載の制御モジュール。
【0087】
実施例14
インジケータは、本体に対して遠隔に位置付けられている、実施例9から13のいずれかに記載の制御モジュール。
【0088】
実施例15
1つ以上のセンサのうちの各センサは、ホール効果センサを含む、実施例1から14のいずれかに記載の制御モジュール。
【0089】
実施例16
MRI室内でMRIガイド下生検処置を行うための生検システムであって、MRI室はMRIコイルを含み、システムは、制御モジュールと;制御モジュールと通信している生検装置と;ガウス検出アセンブリと、を含み、ガウス検出アセンブリは、検出器アレイであって、検出器アレイは、制御モジュールの一部に対して固定位置に永続的に固定された1つ以上のセンサを含む、検出器アレイと、信号処理システムであって、信号処理システムは、1つ以上のセンサのうちの各センサから検出された電磁場を受信するために、検出器アレイと通信しており、信号処理システムは、検出器アレイから伝達された、検出された電磁場に基づいて、1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、信号処理システムと、を含む、生検システム。
【0090】
実施例17
検出器アレイは、制御モジュールの上面に近接して位置付けられている、実施例16に記載のシステム。
【0091】
実施例18
検出器アレイは、複数のセンサを含み、複数のセンサのうちの各センサは、共通の平面上に位置付けられ、複数のセンサのうちの各センサは、共通の平面上のその他のセンサのそれぞれからオフセットしてさらに位置付けられている、実施例16または17に記載のシステム。
【0092】
実施例19
検出器アレイは、第1のセンサおよび第2のセンサを含み、制御モジュールは、制御モジュールの最も広い水平方向寸法に沿って延びる幅軸を画定し、第1のセンサおよび第2のセンサは、センサ軸に沿って位置付けられ、センサ軸は、幅軸に平行である、実施例16または17に記載のシステム。
【0093】
実施例20
制御モジュールは、ディスプレイを含み、信号処理システムは、ディスプレイと通信しており、信号処理システムは、検出された電磁場に基づいて、ディスプレイ上で1つ以上の警告を駆動するように構成されている、実施例16から19のいずれかに記載のシステム。
【0094】
実施例21
生検装置は、インジケータを含み、信号処理システムは、インジケータと通信しており、信号処理システムは、検出器アレイから伝達された、検出された電磁場に基づいて、インジケータの1つ以上の特徴の照明を駆動するように構成されている、実施例16から20のいずれかに記載のシステム。
【0095】
実施例22
MRI生検システムの制御モジュールに対する、MRIコイルによって生成される電磁場の存在を検出する方法であって、制御モジュールをMRIコイルに対して移動させるステップと;制御モジュールに一体化された検出器アレイを用いてMRIコイルによって生成される電磁場を検出し、検出電磁場信号を生成するステップと;検出電磁場信号を1つ以上の閾値と比較するステップと;検出電磁場信号が1つ以上の閾値のうちの少なくとも1つの閾値を超えたときに1つ以上の動作制御を開始するステップと、を含む、方法。
【0096】
実施例23
MRIコイルによって生成された電磁場を検出するステップは、第1の検出電磁場信号および第2の検出電磁場信号を生成するステップを含み、第1の検出電磁場信号は検出器アレイの第1のセンサに対応し、第2の検出電磁場信号は検出器アレイの第2のセンサに対応する、実施例22に記載の方法。
【0097】
実施例24
第1の検出電磁場信号および第2の検出電磁場信号に基づいて、MRIコイルに対する制御モジュールの空間位置を計算するステップをさらに含む、実施例22に記載の方法。
【0098】
実施例25
1つ以上の閾値は、複数の閾値を含み、複数の閾値のうちの各閾値は、制御モジュールの特定の空間位置に対応し、方法は、第1の検出電磁場信号および第2の検出電磁場信号に基づいて計算された制御モジュールの空間位置に基づいて、複数の閾値から特定の閾値を選択するステップをさらに含む、実施例24に記載の方法。
【0099】
実施例26
1つ以上の動作制御を開始するステップは、インジケータの1つ以上のライトを点灯させるステップを含む、実施例22から25のいずれかに記載の方法。
【0100】
実施例27
1つ以上の動作制御を開始するステップは、1つ以上の音を発するステップ、または1つ以上の振動パターンを生成するステップを含む、実施例22から26のいずれかに記載の方法。
【0101】
実施例28
1つ以上の動作制御を開始するステップは、制御モジュールの1つ以上のホイールの動きをロックするステップを含む、実施例22から27のいずれかに記載の方法。
【0102】
実施例29
1つ以上の動作制御を開始するステップは、制御モジュールの1つ以上の機能を無効にするステップを含む、実施例22から28のいずれかに記載の方法。
【0103】
VI.結論
全体として、または部分的に、参照により本明細書に組み込まれると言われた任意の特許、公報、または他の開示資料は、組み込まれる資料が本開示に記載される既存の定義、陳述、または他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることを理解されたい。したがって、必要な範囲で、本明細書に明白に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれると言われたが、本明細書に記載される既存の定義、陳述、または他の開示資料と矛盾する、あらゆる資料またはその一部は、その組み込まれる資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲で、組み込まれるに過ぎない。
【0104】
本発明の様々な実施形態を図示し説明してきたが、本明細書に記載された方法およびシステムのさらなる改作物が、本発明の範囲を逸脱せずに、当業者による適切な改変により達成され得る。このような潜在的な改変のいくつかには言及しており、他のものは、当業者には明らかであろう。例えば、前述した実施例、実施形態、幾何学的特徴、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲に関して検討されるべきであり、本明細書および図面に示し説明した構造および動作の詳細に限定されないことが理解される。
【0105】
〔実施の態様〕
(1) MRIコイルを使用するMRIガイド下生検処置で使用するための制御モジュールであって、
(a)本体であって、
(i)前記制御モジュールを生検装置に結合するように構成された1つ以上のポートと、
(ii)1つ以上の生検装置状態インジケータを出力するように構成されたディスプレイと、
を含む、本体と、
(b)ガウス検出アセンブリであって、前記ガウス検出アセンブリは、前記制御モジュールの前記本体に一体化された1つ以上のセンサを含み、前記1つ以上のセンサのうちの各センサは、前記MRIコイルから放出される電磁場を検出するように構成されている、ガウス検出アセンブリと、を含む、制御モジュール。
(2) 前記ガウス検出アセンブリは、検出器アレイをさらに含み、前記1つ以上のセンサのうちの各センサは、前記検出器アレイ上に配置されている、実施態様1に記載の制御モジュール。
(3) 前記検出器アレイは、単一のセンサを含む、実施態様2に記載の制御モジュール。
(4) 前記検出器アレイは、複数のセンサを含み、各センサは、前記本体の幾何学的特徴と整列された軸に沿って位置付けられ、各センサは、前記MRIコイルから放出された前記電磁場を単一次元または複数次元で検出するように構成されている、実施態様2に記載の制御モジュール。
(5) 信号処理システムをさらに含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場が所定の閾値を超えた場合に、1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、実施態様1から4のいずれかに記載の制御モジュール。
【0106】
(6) 信号処理システムをさらに含み、前記1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、前記信号処理システムは、前記複数のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、
前記複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、
前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの位置を計算する、
ように構成されている、実施態様1に記載の制御モジュール。
(7) 信号処理システムをさらに含み、前記1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、前記信号処理システムは、前記複数のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、
前記複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、
前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの向きを計算し、
前記検出電磁場信号のうちの1つ以上を、前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの計算された前記向きに対応する所定の閾値と比較する、
ように構成されている、実施態様1に記載の制御モジュール。
(8) 信号処理システムをさらに含み、前記1つ以上のセンサは、複数のセンサを含み、前記信号処理システムは、前記複数のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、
前記複数のセンサのうちの各センサから検出電磁場信号を受信し、
前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの向きを計算し、
前記検出電磁場信号のうちの1つ以上を、前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの計算された前記向きに対応する所定の閾値と比較し、
前記所定の閾値が前記検出電磁場信号のうちの1つ以上によって超えられた場合に1つ以上の動作制御を開始する、
ように構成されている、実施態様1に記載の制御モジュール。
(9) 信号処理システムおよびインジケータをさらに含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサのうちの各センサと通信しており、前記信号処理システムは、前記インジケータとさらに通信しており、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場が所定の閾値を超えた場合に、前記インジケータを介して1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、実施態様1から4のいずれかに記載の制御モジュール。
(10) 前記インジケータは、第1の照明器、第2の照明器、および第3の照明器を含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場に基づいて、前記第1の照明器、前記第2の照明器、および前記第3の照明器のそれぞれを点灯させるように構成されている、実施態様9に記載の制御モジュール。
【0107】
(11) 前記インジケータは、所定の色の光を発するように構成され、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場に基づいて、前記所定の色の前記光を発するように構成されている、実施態様9に記載の制御モジュール。
(12) 前記インジケータは、第1のインジケータおよび第2のインジケータを含み、前記第1のインジケータは、緑色の光を発するように、かつ黄色の光を発するように構成され、前記第2のインジケータは、ブザーを含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場に基づいて、前記緑色の光または前記黄色の光を発するように構成され、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場が所定の閾値を超えたときに、前記ブザーを起動するようにさらに構成されている、実施態様9に記載の制御モジュール。
(13) 前記インジケータは、前記本体に取り付けられた1つ以上のホイールに関連付けられたホイールロックを含み、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサによって検出された前記電磁場が所定の閾値を超えた場合に、前記ホイールロックを開位置から閉位置に遷移させるようにさらに構成されている、実施態様9に記載の制御モジュール。
(14) 前記インジケータは、前記本体に対して遠隔に位置付けられている、実施態様9に記載の制御モジュール。
(15) 前記1つ以上のセンサのうちの各センサは、ホール効果センサを含む、実施態様1に記載の制御モジュール。
【0108】
(16) MRI室内でMRIガイド下生検処置を行うための生検システムであって、前記MRI室はMRIコイルを含み、前記システムは、
(a)制御モジュールと、
(b)前記制御モジュールと通信している生検装置と、
(c)ガウス検出アセンブリと、を含み、前記ガウス検出アセンブリは、
(i)検出器アレイであって、前記検出器アレイは、前記制御モジュールの一部に対して固定位置に永続的に固定された1つ以上のセンサを含む、検出器アレイと、
(ii)信号処理システムであって、前記信号処理システムは、前記1つ以上のセンサのうちの各センサから検出された電磁場を受信するために、前記検出器アレイと通信しており、前記信号処理システムは、前記検出器アレイから伝達された前記検出された電磁場に基づいて、1つ以上の動作制御を開始するように構成されている、信号処理システムと、を含む、生検システム。
(17) 前記検出器アレイは、前記制御モジュールの上面に近接して位置付けられている、実施態様16に記載のシステム。
(18) 前記検出器アレイは、複数のセンサを含み、前記複数のセンサのうちの各センサは、共通の平面上に位置付けられ、前記複数のセンサのうちの各センサは、前記共通の平面上のその他のセンサのそれぞれからオフセットしてさらに位置付けられている、実施態様16または17に記載のシステム。
(19) 前記検出器アレイは、第1のセンサおよび第2のセンサを含み、前記制御モジュールは、前記制御モジュールの最も広い水平方向寸法に沿って延びる幅軸を画定し、前記第1のセンサおよび前記第2のセンサは、センサ軸に沿って位置付けられ、前記センサ軸は、前記幅軸に平行である、実施態様16または17に記載のシステム。
(20) 前記制御モジュールは、ディスプレイを含み、前記信号処理システムは、前記ディスプレイと通信しており、前記信号処理システムは、前記検出された電磁場に基づいて、前記ディスプレイ上で1つ以上の警告を駆動するように構成されている、実施態様16に記載のシステム。
【0109】
(21) 前記生検装置は、インジケータを含み、前記信号処理システムは、前記インジケータと通信しており、前記信号処理システムは、前記検出器アレイから伝達された前記検出された電磁場に基づいて、前記インジケータの1つ以上の特徴の照明を駆動するように構成されている、実施態様16に記載のシステム。
(22) MRI生検システムの制御モジュールに対する、MRIコイルによって生成される電磁場の存在を検出する方法であって、
(a)前記制御モジュールを前記MRIコイルに対して移動させるステップと、
(b)前記制御モジュールに一体化された検出器アレイを用いて前記MRIコイルによって生成される前記電磁場を検出し、検出電磁場信号を生成するステップと、
(c)前記検出電磁場信号を1つ以上の閾値と比較するステップと、
(d)前記検出電磁場信号が前記1つ以上の閾値のうちの少なくとも1つの閾値を超えたときに1つ以上の動作制御を開始するステップと、
を含む、方法。
(23) 前記MRIコイルによって生成された前記電磁場を検出するステップは、第1の検出電磁場信号および第2の検出電磁場信号を生成するステップを含み、前記第1の検出電磁場信号は前記検出器アレイの第1のセンサに対応し、前記第2の検出電磁場信号は前記検出器アレイの第2のセンサに対応する、実施態様22に記載の方法。
(24) 第1の検出電磁場信号および第2の検出電磁場信号に基づいて、前記MRIコイルに対する前記制御モジュールの空間位置を計算するステップをさらに含む、実施態様22に記載の方法。
(25) 前記1つ以上の閾値は、複数の閾値を含み、前記複数の閾値のうちの各閾値は、前記制御モジュールの特定の空間位置に対応し、
前記方法は、前記第1の検出電磁場信号および前記第2の検出電磁場信号に基づいて計算された前記制御モジュールの前記空間位置に基づいて、前記複数の閾値から特定の閾値を選択するステップをさらに含む、実施態様24に記載の方法。
【0110】
(26) 前記1つ以上の動作制御を開始するステップは、インジケータの1つ以上のライトを点灯させるステップを含む、実施態様22から25のいずれかに記載の方法。
(27) 前記1つ以上の動作制御を開始するステップは、1つ以上の音を発するステップ、または1つ以上の振動パターンを生成するステップを含む、実施態様22に記載の方法。
(28) 前記1つ以上の動作制御を開始するステップは、前記制御モジュールの1つ以上のホイールの動きをロックするステップを含む、実施態様22に記載の方法。
(29) 前記1つ以上の動作制御を開始するステップは、前記制御モジュールの1つ以上の機能を無効にするステップを含む、実施態様22に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】