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特開2024-95644プログラム、ゲーム装置及びゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095644
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】プログラム、ゲーム装置及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20240703BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240703BHJP
   A63F 13/71 20140101ALI20240703BHJP
   A63F 13/20 20140101ALI20240703BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/69
A63F13/71
A63F13/20 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024014276
(22)【出願日】2024-02-01
(62)【分割の表示】P 2022212685の分割
【原出願日】2022-12-28
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ▲1▼ウェブサイトの掲載日:令和 4年 4月 28日 ウェブサイトのアドレス:https://www.carddass.com/dbh/sdbh_ugm/event/championship2022/ https://www.carddass.com/dbh/sdbh_ugm/event/jvc2022/ 公開者:株式会社バンダイ ▲2▼公開期間:令和 4年 4月23日~ 5月15日 令和 4年 5月21日~ 6月12日 令和 4年 6月13日~ 6月26日 公開した場所:製品名「データカードダス スーパードラゴンボールヒーローズ」の筐体を設置した日本国内の店舗 公開者:株式会社バンダイ ▲3▼開催日:令和 4年 7月17日 イベント名:ジャンプビクトリーカーニバル2022 開催場所:幕張メッセ国際展示場 展示ホール5・6 公開者:株式会社バンダイ ▲4▼開催日:令和 4年 7月23日 イベント名:ウルトラゴッドミッションチャンピオンシップ2022西代表決定戦 開催場所:大阪マーチャンダイズ・マート Cホール 公開者:株式会社バンダイ ▲5▼開催日:令和 4年10月23日 イベント名:ウルトラゴッドミッションチャンピオンシップ2022日本一決定戦 開催場所:バンダイ本社ビル 公開者:株式会社バンダイ ▲6▼ウェブサイトの掲載日:令和 4年10月23日 ウェブサイトのアドレス:ライブ配信 https://twitter.com/i/broadcasts/1ZkKzXaqVNdJv https://www.youtube.com/watch?v=lsIjRE39KFY アーカイブ配信 https://www.youtube.com/watch?v=fP6l_8EumG8 公開者:株式会社バンダイ
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福岡 麗南
(72)【発明者】
【氏名】小川 大地
(72)【発明者】
【氏名】赤井 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】三田 健介
(72)【発明者】
【氏名】中川 太志
(72)【発明者】
【氏名】衣川 航平
(57)【要約】
【課題】プレイヤの対戦ゲームへのモチベーションを向上させる。
【解決手段】第1種別の対戦ゲームの実行を制御するコンピュータに、第1種別の対戦ゲームのプレイ要求がなされたことを条件として、当該プレイ要求を行ったプレイヤが、第1種別の対戦ゲームをプレイ可能な第1種別のプレイヤと、第1種別の対戦ゲームをプレイ不可能な第2種別のプレイヤのいずれであるかを判別する判別処理と、プレイ要求を行ったプレイヤの種別に応じて、第1種別の対戦ゲームを実行させるか否かを制御する制御処理と、を実行させ、制御処理において、プレイ要求を行ったプレイヤが第1種別のプレイヤと判別された場合に、第1種別の対戦ゲームを実行させ、プレイ要求を行ったプレイヤが第2種別のプレイヤと判別された場合に、第1種別の対戦ゲームを実行させずに、所定の特典を当該プレイヤに付与させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置と通信し、当該ゲーム装置における対戦ゲームの実行を制御するコンピュータに、
前記ゲーム装置からの第1種別の対戦ゲームのプレイ要求が受け付けられた場合に、当該プレイ要求を行ったプレイヤが、前記第1種別の対戦ゲームをプレイ可能な第1種別のプレイヤと、前記第1種別の対戦ゲームをプレイ不可能な第2種別のプレイヤのいずれであるかを判別する判別処理と、
前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別に応じて、前記ゲーム装置において前記第1種別の対戦ゲームを実行させるか否かを制御する制御処理と、
を実行させるプログラムであって、
前記判別処理において、
前記プレイ要求を行ったプレイヤについて、当該プレイヤの種別の判別が既になされているか否かが判断され、
前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別がまだ判別されていない場合に、抽選処理が実行されて、当該抽選処理の抽選結果に基づいて前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別が判別され、
前記制御処理において、
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別された場合に、前記ゲーム装置において前記第1種別の対戦ゲームを実行させ、
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第2種別のプレイヤと判別された場合に、前記ゲーム装置において前記第1種別の対戦ゲームを実行させずに、所定の特典を当該プレイヤに付与させる
制御が行われるプログラム。
【請求項2】
前記判別処理において、前記抽選結果が当選である場合に、前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別される請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記抽選処理は、当選する確率が落選する確率より低く設定される請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別された場合、所定の期間内に含まれることを条件として、当該プレイヤに対して前記第1種別の対戦ゲームのプレイ体験が最大で複数回提供されるよう、前記制御処理において前記ゲーム装置における前記第1種別の対戦ゲームの実行が制御される請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記複数回の前記第1種別の対戦ゲームの実行は、回を重ねるごとにプレイ体験が提供される前記第1種別のプレイヤの総数が減少するよう制御される請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータは、前記ゲーム装置における前記第1種別の対戦ゲームとは異なる第2種別の対戦ゲームの実行をさらに制御し、
前記制御処理において、前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第2種別のプレイヤと判別された場合に、前記ゲーム装置において前記第2種別の対戦ゲームが実行可能に制御される
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第1種別の対戦ゲーム及び前記第2種別の対戦ゲームは、ゲーム用実物品を使用することで進行可能に構成されたゲームであり、
前記第1種別の対戦ゲームに使用可能な前記ゲーム用実物品は、前記第2種別の対戦ゲームで使用可能な前記ゲーム用実物品の一部に限定される
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第1種別の対戦ゲーム及び前記第2種別の対戦ゲームは、ゲーム用実物品を使用することで進行可能に構成されたゲームであり、
前記ゲーム用実物品は、第1種別の実物品と第2種別の実物品を含み、
前記第1種別の実物品は、プレイヤを一意に特定する識別情報を少なくとも含み、
前記判別処理における判別及び前記制御処理における前記第1種別の対戦ゲームの実行制御は、前記第1種別の実物品から前記識別情報が取得されていることを条件として行われる
請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
前記所定の特典は、前記第2種別の実物品を含む請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記所定の特典は、前記第2種別の実物品との引き換え権利が付与された実物品を含む請求項8に記載のプログラム。
【請求項11】
前記所定の特典は、前記第2種別の実物品との引き換え権利が付与された仮想物品を含む請求項8に記載のプログラム。
【請求項12】
前記制御処理において、前記プレイ要求を行ったプレイヤに対応付けられた通信端末に前記仮想物品が送信されることにより、前記所定の特典が当該プレイヤに付与される請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記プレイ要求は、前記ゲーム装置において代価の支払いがなされていることを条件として受け付けられる請求項1に記載のプログラム。
【請求項14】
対戦ゲームを実行するゲーム装置であって、
前記対戦ゲームのプレイ要求が受け付けられた場合に、当該プレイ要求を行ったプレイヤが、前記対戦ゲームをプレイ可能な第1種別のプレイヤと、前記対戦ゲームをプレイ不可能な第2種別のプレイヤのいずれであるかを判別する判別手段と、
前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別に応じて、前記対戦ゲームを実行するか否かを制御する制御手段と、
を備え、
前記判別手段は、
前記プレイ要求を行ったプレイヤについて、当該プレイヤの種別の判別が既になされているか否かを判断し、
前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別がまだ判別されていない場合に、抽選処理を実行し、当該抽選処理の抽選結果に基づいて前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別を判別し、
前記制御手段は、
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別された場合に、前記対戦ゲームを実行し、
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第2種別のプレイヤと判別された場合に、前記対戦ゲームを実行せずに、所定の特典を当該プレイヤに付与する
制御を行うゲーム装置。
【請求項15】
対戦ゲームを実行するゲーム装置と、当該ゲーム装置における対戦ゲームの実行を制御する情報処理装置とを含むゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
前記情報処理装置との間で情報を送受信する第1通信手段と、
プレイヤにより前記対戦ゲームのプレイ要求がなされたことを検出し、当該プレイ要求がなされたことを示す情報を、前記第1通信手段を介して前記情報処理装置に送信する検出手段と、
前記対戦ゲームを実行する実行手段と、
所定の特典を付与する付与手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記ゲーム装置との間で情報を送受信する第2通信手段と、
前記第2通信手段が前記プレイ要求がなされたことを示す情報を受信した場合に、前記プレイヤが、前記対戦ゲームをプレイ可能な第1種別のプレイヤと、前記対戦ゲームをプレイ不可能な第2種別のプレイヤのいずれであるかを判別する判別手段と、
前記プレイヤの種別に応じて、前記対戦ゲームを実行させるか否かを制御する制御手段と、
を備え、
前記判別手段は、
前記プレイヤの種別の判別が既になされているか否かを判断し、
前記プレイヤの種別がまだ判別されていない場合に、抽選処理を実行し、当該抽選処理の抽選結果に基づいて前記プレイヤの種別を判別し、
前記制御手段は、
前記プレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別された場合に、前記対戦ゲームを実行させる第1制御信号を前記第2通信手段を介して前記ゲーム装置に送信し、
前記プレイヤが前記第2種別のプレイヤと判別された場合に、前記対戦ゲームを実行させずに、前記所定の特典を付与させる第2制御信号を前記第2通信手段を介して前記ゲーム装置に送信し、
前記第1通信手段が前記第1制御信号を受信した場合に、前記実行手段は前記対戦ゲームを実行し、
前記第1通信手段が前記第2制御信号を受信した場合に、前記実行手段は前記対戦ゲームを実行せず、前記付与手段は前記所定の特典を前記プレイヤに付与するゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びゲーム装置に関し、特に参加者を公募する機能を備えた電子ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗等におけるゲームの大会を容易に開催可能ならしめるゲームシステムがある(特許文献1)。特許文献1のゲームシステムは、プレイヤからの大会への参加申請を受け付け、全参加者を配したトーナメントの対戦表を生成する機能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-097923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のゲームシステムは、店舗等で開催可能な規模の大会を想定しているため、例えばオンライン大会等、参加人数がより多い大会に用いた場合に、対戦表の全試合が完了するまでの期間が長期化する、システム側で管理すべき情報が膨大になる等、好適な大会運営が実現されない虞があった。
【0005】
本発明は、一部のゲームのプレイ体験の提供を制御しつつ、プレイヤ間の公平性を担保するプログラム及びゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様のプログラムは、第1種別の対戦ゲームの実行を制御するコンピュータに、第1種別の対戦ゲームのプレイ要求がなされたことを条件として、当該プレイ要求を行ったプレイヤが、第1種別の対戦ゲームをプレイ可能な第1種別のプレイヤと、第1種別の対戦ゲームをプレイ不可能な第2種別のプレイヤのいずれであるかを判別する判別処理と、プレイ要求を行ったプレイヤの種別に応じて、第1種別の対戦ゲームを実行させるか否かを制御する制御処理と、を実行させ、制御処理において、プレイ要求を行ったプレイヤが第1種別のプレイヤと判別された場合に、第1種別の対戦ゲームを実行させ、プレイ要求を行ったプレイヤが第2種別のプレイヤと判別された場合に、第1種別の対戦ゲームを実行させずに、所定の特典を当該プレイヤに付与させる。
制御が行われる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、一部のゲームのプレイ体験の提供を制御しつつ、プレイヤ間の公平性を担保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100のハードウェア構成を例示したブロック図
図2】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムの構成を例示した図
図3】本発明の実施形態及び変形例に係るサーバ200のハードウェア構成を例示したブロック図
図4】本発明の実施形態1に係る大会制御処理を例示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
以下に説明する一実施形態は、情報処理装置の一例としての、プレイ要求を行ったプレイヤの種別に応じて当該プレイヤが利用するゲーム装置において対戦ゲームを実行させるか否かを制御するサーバに、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、プレイ要求を行ったプレイヤの種別に応じて対戦ゲームの実行を切り替えることが可能な任意の機器に適用可能である。
【0011】
《ゲームシステムの構成》
図2は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を例示した図である。図示されるように、本実施形態のゲームシステムは、それぞれが複数種別の対戦ゲームのプレイ体験を提供可能に構成された複数のゲーム装置100と、ゲーム装置100における対戦ゲームの実行可否を制御するサーバ200とを含む。より詳しくは、サーバ200は、ゲーム装置100において少なくとも一部の種別の対戦ゲームを実行させるかを制御する。
【0012】
ゲーム装置100とサーバ200とは、ネットワーク300を介して情報の送受信が可能に構成される。本実施形態では、ネットワーク300はインターネット等の広域の情報通信網であるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、例えばLAN等の狭域の通信網であってもよいことは言うまでもない。
【0013】
なお、本実施形態では詳細な説明は省略するが、サーバ200は一部の種別の対戦ゲームについて、オンラインでの対戦を可能ならしめるマッチングサーバとしても機能してもよい。サーバ200は、ゲーム装置100からマッチング要求を受信したことを契機として、当該ゲーム装置100を利用するプレイヤと、同時期にマッチング要求を行っている他のゲーム装置100を利用するプレイヤをマッチングさせる処理も行うものであってよい。
【0014】
以下、各装置のハードウェア構成について、別図を参照して説明する。
【0015】
《ゲーム装置のハードウェア構成》
図1は、本実施形態に係るゲーム装置100のハードウェア構成を示したブロック図である。
【0016】
制御部101は、CPU等のプロセッサであり、ゲーム装置100が備える各ハードウェアの動作制御、及びゲームのプレイ体験の提供機能を含む各種機能の実現に係る制御を行う。具体的には制御部101は、例えば記憶装置102に記憶されている必要なプログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより該当の制御を行う。
【0017】
記憶装置102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的な情報記憶が可能な装置である。記憶装置102は、ゲーム装置100を動作させるためのオペレーティングシステムやプレイ体験を提供するゲームに係るプログラムに加え、各種制御の実現に必要となるパラメータの情報や、プレイ体験を提供するゲームに係る各種データを記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各種ハードウェアの動作や各種制御の過程で出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられるものであってよい。
【0018】
GPU104は、ゲームのプレイ体験の提供中に提示されるゲーム画面やその他の画面・画像の生成に係る、各種の描画処理を実行する描画装置である。GPU104は、不図示のGPUメモリを含み、記憶装置102から読み出された各種グラフィックスデータを展開し、所定の演算を行って画面をはじめとする各種の画像を生成する。GPU104により生成された画面や画像は、例えばゲーム装置100が具備する提示装置110が含む表示装置に表示されることで、プレイヤに提示される。
【0019】
提示装置110は、ゲーム装置100が備える情報提示機能を備えた装置である。1つの態様では、提示装置110は、GPU104により生成された画面を表示する、液晶ディスプレイ等の表示装置を含む。またゲーム装置100における情報提示の手段は、表示装置や照明装置のような視覚的な情報提示を実現するものに限られるものではなく、聴覚的な情報提示を実現するスピーカ等の音声出力装置、触覚的な情報提示を実現する力覚提示装置等、他の種類の情報提示手段を含むものであってよい。その場合、提示する情報は、例えば記憶装置102から読み出されたデータや、制御部101が随時構成したデータであってよい。
【0020】
操作I/F105は、ゲーム装置100が備える操作入力を受け付けるユーザインタフェースである。操作I/F105は、操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。1つの態様において、操作I/F105は、例えば決定入力用のボタンや選択入力用のボタン等の操作部材や各種センサ等を含む。また提示装置110がタッチ入力を検出可能な表示装置を含む態様では、操作I/F105は、当該表示装置に設けられた、タッチ入力検出センサを含む。
【0021】
通信I/F106は、ゲーム装置100が備える外部装置との通信インタフェースである。通信I/F106と外部装置との間の情報通信は、インターネット等の広域通信網(WAN)を介して行われるものであってもよいし、LAN等を介して行われるものであってもよい。通信I/F106が行う情報通信は、有線及び無線のいずれで行われるものであってもよく、後者の場合、例えば近距離無線通信や近接無線通信も含み得る。
【0022】
支払装置120は、ゲーム装置100の利用に係る代価の支払いを受け付ける装置である。代価は、例えば不図示の投入口に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決済処理が完了したこと等により支払われたものとして扱うことができる。支払装置120は、代価の支払いがなされたことを検出すると、その旨を示す制御信号を制御部101に出力する。以下の説明では特に断りのない限り、ゲーム装置100は、いずれのプレイヤにも利用されていない状態(スタンバイ状態)において代価の支払いが検出された場合に、その状態を、ゲームのプレイ体験を提供可能な状態に切り替え、プレイヤへのサービス提供を開始するものとする。
【0023】
リーダ130は、ゲーム装置100が備える実物品からの情報取得を行う装置である。リーダ130の情報取得方式は、例えば撮像装置により実物品の外観に付されたコードを読み取る方式を用いることができる。別の態様では、リーダ130の情報取得方式は、例えば実物品に内蔵された所定のチップから情報を読み出す方式や、ゲーム装置100に実物品を装着した際の装着部における所定のスイッチの入力態様や接続端子の導通態様等を監視する方式等、任意の情報取得方式を採用することもできる。リーダ130により取得された情報は、制御部101に伝送され、例えばゲームの進行やサービス提供内容を制御するために用いられる。
【0024】
提供装置140は、予め収容した実物品を提供する機能を具備した装置である。本実施形態のゲーム装置100は、例えばサービス提供の開始時等の所定の条件が満たされた場合に、制御部101による制御を受けて提供装置140が規定数の実物品を提供するよう構成される。1つの態様において、提供装置140は、内蔵するストッカに収容された実物品を、その収容順に提供することができる。また別の態様では、提供装置140は、収容された実物品に対して、所定の加工を施した上で提供することもできる。提供装置140により提供される実物品は、1つの態様では、リーダ130によって取得可能な情報が付された物品とすることもできる。
【0025】
本実施形態では、ゲーム装置100の筐体にこれらのハードウェア構成が内蔵されるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、提示装置110、支払装置120、リーダ130及び提供装置140の少なくともいずれかは、ゲーム装置100の筐体外部に設けられ、ゲーム装置100と接続されることにより利用可能に構成されるものであってもよい。
【0026】
《サーバ200のハードウェア構成》
図3は、本実施形態に係るサーバ200のハードウェア構成を示したブロック図である。なお、以下の説明において、ゲーム装置100と同様の機能を実現するハードウェア構成については、ゲーム装置100の構成と峻別すべく「サーバ」の接頭文字を付すものとする。
【0027】
サーバ制御部201は、CPU等のプロセッサであり、サーバ200が備える各ハードウェアの動作制御、及びプレイヤのマッチング機能を含む各種機能の実現に係る制御を行う。具体的にはサーバ制御部201は、例えばサーバ記憶装置202に記憶されている必要なプログラムを読み出し、サーバメモリ203に展開して実行することにより該当の制御を行う。
【0028】
サーバ記憶装置202は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的な情報記憶が可能な装置である。サーバ記憶装置202は、サーバ200を動作させるためのオペレーティングシステムやマッチングに係るプログラムに加え、各種制御の実現に必要となるパラメータの情報や、マッチング機能の提供に必要な各種データを記憶する。またサーバ記憶装置202は、ゲームシステムの利用者として登録された各プレイヤの情報を管理するデータベース機能も具備するものとする。サーバメモリ203は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。サーバメモリ203は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各種ハードウェアの動作や各種制御の過程で出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられるものであってよい。
【0029】
サーバ通信I/F204は、サーバ200が備える外部装置との通信インタフェースである。サーバ通信I/F204と外部装置との間の情報通信は、インターネット等の広域通信網(WAN)を介して行われるものであってもよいし、LAN等を介して行われるものであってもよい。サーバ通信I/F204が行う情報通信は、有線及び無線のいずれで行われるものであってもよい。
【0030】
《対戦ゲームの実行制御の概要》
以下、本実施形態のゲームシステムにおいて行われる、一部の種別の対戦ゲームの実行制御について、その概要を説明する。
【0031】
ゲーム装置100は、代価の支払いを行うことにより、同時期に他のゲーム装置100を利用する他のプレイヤとの間、あるいはNPC(Non-Player Character)との間で、各プレイヤの使用するキャラクター同士を対戦させる対戦ゲームを実行することが可能である。本実施形態のゲーム装置100は、大きく分けて2種類の対戦ゲームを実行可能に構成される。
【0032】
実行可能な対戦ゲームの1つは、本発明に係る第2種別の対戦ゲームとしての、代価の支払いを行った全てのプレイヤが無条件にプレイ可能な「通常ゲーム」である。通常ゲームは、他のプレイヤとオンラインで対戦するか、NPCとローカルで対戦するかを選択可能に構成される。そして対戦相手の選択がなされると、必要に応じてサーバ200によるマッチングを経て、ゲーム装置100において対戦ゲームが実行され、当該対戦ゲームのプレイ体験がプレイヤに提供される。
【0033】
また実行可能な対戦ゲームのもう1つは、本発明に係る第1種別の対戦ゲームとしての、代価の支払いを行い、さらに所定のエントリー操作を行ったプレイヤのうちからサーバ200によってプレイ可能と判別されたプレイヤのみがプレイ可能な「特殊ゲーム」である。特殊ゲームは、本実施形態ではゲーム装置100を利用する全てのプレイヤがエントリー可能に構成された大会に係り実行される対戦ゲームであり、一部のレギュレーションが大会用に調整されている以外は、通常ゲームと同様のプレイ体験を提供するものであってよい。詳細は後述するが、大会は複数の段階を経て完了するよう構成されており、各段階において特殊ゲームをプレイ可能な人数が順次少なくなるよう制御される。また、他のプレイヤとNPCのいずれが対戦相手となるかも、各段階について予め設定される。
【0034】
通常ゲームと特殊ゲームは、いずれもゲーム用実物品を使用することで進行可能に構成される。本実施形態のゲーム装置100にて使用可能なゲーム用実物品は、対戦ゲームに登場可能に設けられたキャラクターのいずれかが対応付けられた、本発明の第2種別の実物品としてのキャラクターカードを含む。プレイヤは、使用するキャラクターの登録シーケンスにおいて、対戦ゲームに登場させたいキャラクターが対応付けられたキャラクターカードの情報をリーダ130に取得させることで、当該キャラクターを使用キャラクターとして登録することができる。
【0035】
また、特殊ゲームに係る大会へのエントリーは、各プレイヤについて1回のみ可能とするため、ゲーム装置100にて使用可能なゲーム用実物品は、プレイヤを一意に特定する識別情報を少なくとも含んだ、本発明に係る第1種別の実物品としてのライセンスカードも含む。プレイヤは、ゲーム装置100の利用時にライセンスカードの情報をリーダ130に取得させることで、いずれのプレイヤがゲーム装置100を利用中であるかをゲーム装置100及びサーバ200に識別させることができる。プレイヤの識別がなされることで、ゲーム装置100において大会へのエントリーが可能となる。本実施形態では、ライセンスカードは主として大会へのエントリーのために用いられるものとして説明するが、例えば、プレイヤによるゲーム装置100の過去の利用履歴の把握や、直近の利用時のゲームの進行状況を反映した状態からの利用再開、過去の利用時に取得したゲーム要素の使用等、他の機能のためにライセンスカードは利用されてもよい。
【0036】
〈プレイヤの判別〉
ゲーム装置100においてエントリーに係る操作入力がなされると、特殊ゲームのプレイ要求がサーバ200に送信され、プレイヤが特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤと特殊ゲームをプレイ不可能なプレイヤのいずれであるかの判別が行われる。本実施形態では、特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤであるか否かの判別は、サーバ200における抽選処理によってなされる。より詳しくは、サーバ制御部201は、特殊ゲームのプレイ要求の受信に応じて抽選処理を実行し、その抽選結果が当選である場合にはプレイヤを特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤとして判別する。他方、抽選結果が落選である場合には、サーバ制御部201は、プレイヤを特殊ゲームをプレイ不可能なプレイヤとして判別する。ここで、ゲーム装置100は例えば日本全国のゲームセンター等の店舗に設置され、多数のプレイヤに利用されることが想定されるため、抽選処理の当選確率は落選確率より低く設定されているものとする。判別結果の情報は、プレイヤの識別情報に関連付けてサーバ記憶装置202に記憶され、当該プレイヤから再度のプレイ要求がなされた場合に参照される。
【0037】
プレイヤの判別が完了すると、サーバ制御部201は当該判別結果に基づいて、プレイ要求を送信したゲーム装置100における特殊ゲームの実行制御を行う。具体的にはサーバ制御部201は、特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤと判別した場合には、送信元のゲーム装置100に特殊ゲームを実行させる制御命令を返送する。当該制御命令を受信すると、制御部101は、大会への参加資格を獲得した旨を通知し、特殊ゲームを実行してプレイ体験の提供を開始する。またサーバ制御部201は、特殊ゲームをプレイ不可能なプレイヤと判別した場合には、送信元のゲーム装置100に特殊ゲームを実行させない制御命令を返送する。当該制御命令を受信すると、制御部101は、大会の参加資格が得られなかった旨を通知して特殊ゲームを実行不可能に制御し、代わりに通常ゲームを実行してプレイ体験の提供を開始する。
【0038】
換言すれば、大会のエントリーを行ったプレイヤが特殊ゲームをプレイ可能であるかの判別及び特殊ゲームの実行制御は、ゲーム装置100においてライセンスカードからの情報取得がなされ、プレイヤの識別情報が取得されていることを条件として行われる。
【0039】
〈特典の付与〉
ところで、エントリーを行ったにもかかわらず大会の参加資格が得られない状況は、プレイヤ間の公平性が担保されないため、当該プレイヤの対戦ゲームへの関心を低減させ得る。このため、ゲーム装置100では、サーバ制御部201により特殊ゲームをプレイ不可能なプレイヤであると判別された場合には、プレイヤに所定の特典を付与する制御が行われる。本実施形態では所定の特典として、提供装置140からキャラクターカードの提供がなされる。ここで、特典として提供されるキャラクターカードは、通常のゲーム装置100の利用(大会へのエントリーを行わずに通常ゲームのプレイのみを行う利用)時に提供装置140から提供されるキャラクターカードとは異なる種別のキャラクターカードであるものとする。つまり、大会の参加資格が得られなかったプレイヤは、通常のゲーム装置100の利用時には入手できないキャラクターカードを入手することができる。
【0040】
なお、本実施形態ではゲーム装置100において対戦ゲームに使用可能な実物品がキャラクターカードであるため、特典としてキャラクターカードが提供されるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。対戦ゲームに使用可能な実物品がキャラクターカードではない態様では、特典として提供される実物品もこれに合わせた実物品としてもよい。あるいは、特典が必ずしも対戦ゲームに使用可能な実物品と同一の種別の実物品である必要はなく、対戦ゲームでは使用不可能な実物品が特典として提供されるものであってもよい。
【0041】
〈大会の構成〉
大会は、その開催期間において、例えば一次予選と二次予選と本戦の3段階で構成されて行われ、各段階に参加するプレイヤはゲーム装置100において特殊ゲームをプレイすることができる。大会の参加資格を得た全てのプレイヤは、一次予選の段階に係る特殊ゲームをプレイすることができるが、二次予選及び本戦の段階は、全てのプレイヤが特殊ゲームをプレイできるものではない。より詳しくは、各段階では、当該段階に係り実行された特殊ゲームの成績や抽選処理によって、次の段階に進むことができるプレイヤ数が減少するよう構成される。即ち、最終段階の本戦を特定の規模のプレイヤ数で実行するために、一次予選と二次予選の段階では、参加プレイヤの間引きが行われる。
【0042】
従って、大会の参加資格を得たプレイヤに対し、特殊ゲームのプレイ体験の提供は、大会の開催期間内であることを条件として、最大で3回提供されるよう制御される。また、各段階にて特殊ゲームをプレイしたプレイヤのうちから、次の段階に係る特殊ゲームのプレイ体験が提供されるプレイヤの間引きが行われるため、段階を重ねるごとに、特殊ゲームのプレイ体験が提供されるプレイヤの総数は減少するよう制御される。
【0043】
《大会制御処理》
以下、本実施形態のサーバ200において大会のエントリー時のゲーム装置100の動作制御を行う大会制御処理について、図4のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、サーバ制御部201が、例えばサーバ記憶装置202に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、サーバメモリ203に展開して実行することにより実現することができる。なお、本大会制御処理は、例えばゲーム装置100から大会のエントリーに係るプレイ要求を受信した際に開始されるものとして説明する。
【0044】
S401で、サーバ制御部201は、受信したプレイ要求を行ったプレイヤ(以下、対象プレイヤとして言及)が識別された状態であるか否かを判断する。即ち、サーバ制御部201は、プレイ要求を送信したゲーム装置100においてライセンスカードからの情報取得がなされた上で、大会のエントリーに係る操作入力がなされたか否かを判断する。本ステップの判断は、受信したプレイ要求に対象プレイヤの識別情報が関連付けられているか否かに基づいて行われる。サーバ制御部201は、対象プレイヤが識別された状態であると判断した場合は処理をS402に移し、識別されていない状態であると判断した場合は本大会制御処理を完了する。
【0045】
S402で、サーバ制御部201は、対象プレイヤについて、特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤであるかの判別が既に行われているか否かを判断する。本ステップの判断は、サーバ記憶装置202に管理されるプレイヤの判別結果の情報の中に、対象プレイヤの識別情報が関連付けられた判別結果の情報が含まれるか否かによりなされる。サーバ制御部201は、対象プレイヤについての判別が既に行われていると判断した場合は処理をS407に移し、まだ行われていないと判断した場合は処理をS403に移す。
【0046】
S403で、サーバ制御部201は、対象プレイヤについて所定の当選確率の抽選処理を実行する。
【0047】
S404で、サーバ制御部201は、S403において実行した抽選処理において当選したか否かを判断する。サーバ制御部201は、抽選処理において当選したと判断した場合は処理をS405に移し、対象プレイヤが特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤであると判別する。またサーバ制御部201は、抽選処理において落選したと判断した場合は処理をS406に移し、対象プレイヤが特殊ゲームをプレイ不可能なプレイヤであると判別する。これらの判別結果の情報は、対象プレイヤの識別情報を関連付けてサーバ記憶装置202に格納される。
【0048】
S407で、サーバ制御部201は、対象プレイヤが特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤであるか否かを判断する。サーバ制御部201は、対象プレイヤが特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤであると判断した場合は処理をS408に移し、プレイ不可能なプレイヤであると判断した場合は処理をS409に移す。
【0049】
S408で、サーバ制御部201は、プレイ要求を送信したゲーム装置100に対して、特殊ゲームを実行させる制御命令をサーバ通信I/F204を介して送信して本大会制御処理を完了する。
【0050】
またS407において対象プレイヤが特殊ゲームをプレイ不可能なプレイヤであると判断した場合、サーバ制御部201はS409で、プレイ要求を送信したゲーム装置100に対して、特殊ゲームを実行させない制御命令と、特典を付与させる制御命令をサーバ通信I/F204を介して送信して本大会制御処理を完了する。
【0051】
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置によれば、一部のゲームのプレイ体験の提供を制御しつつ、プレイヤ間の公平性を担保することができる。
【0052】
[変形例1]
上述した実施形態では、エントリーを行ったが大会の参加資格が得られなかったプレイヤに対し、通常のゲーム装置100の利用時には提供されない種別のキャラクターカードが、特典として提供装置140から提供される態様について説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、特典として、種別の異なるキャラクターカードとの引き換え権利が付与されたカードが提供されるものであってもよい。この場合、当該カードを入手したプレイヤは、ゲーム装置100が設置されている店舗の従業員等に申し出ることで、当該カードと引き換えに種別の異なるキャラクターカードを入手することができる。
【0053】
また例えば、提供装置140が異なる種別の実物品を提供可能に構成されていない態様では、上述したような引き換え権利が付与されたカードを別途提供することができないため、引き換え権利が付与された仮想物品が提供される構成としてもよい。当該仮想物品は、例えばゲーム装置100が有する表示装置(提示装置110)に表示されることにより、プレイヤに提供されるものであってよい。この場合、プレイヤは、店舗の従業員等を呼んで表示装置に表示された仮想物品を確認させることで、種別の異なるキャラクターカードを入手することができる。
【0054】
あるいは、仮想物品は、プレイヤが所有する通信端末に送信されて提供されるものであってもよい。この場合、プレイヤは通信端末の表示装置等に当該仮想物品を表示させた状態で従業員等に当該表示を確認させることで、種別の異なるキャラクターカードを入手することができる。
【0055】
[変形例2]
上述した実施形態では、特典として通常のゲーム装置100の利用時には提供されない、異なる種別のキャラクターカードが提供される態様を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。特典として提供されるキャラクターカードは、通常のゲーム装置100の利用時に提供され得るキャラクターカードのうちの、例えば所定のレアリティ以上のキャラクターカード等の一部のキャラクターカードに限定して提供されるものであってもよい。
【0056】
[変形例3]
上述した実施形態では、ゲームシステムとして、ゲーム装置100から大会のエントリーに係るプレイ要求を受信したサーバ200が、特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤであるか否かの判別、及びゲーム装置100における特殊ゲームの実行制御を行う態様を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、判別及び実行制御は、プレイヤの利用するゲーム装置100において制御部101が実行されるものとしてもよい。この場合、特殊ゲームをプレイ可能なプレイヤであるか否かの情報がサーバ200に送信され、プレイヤの識別情報に関連付けて管理されるものとしてもよい。
【0057】
[実施形態のまとめ]
上記実施形態は以下のプログラム、ゲーム装置及びゲームシステムを少なくとも開示する。
【0058】
(1) 第1種別の対戦ゲームの実行を制御するコンピュータに、
前記第1種別の対戦ゲームのプレイ要求がなされたことを条件として、当該プレイ要求を行ったプレイヤが、前記第1種別の対戦ゲームをプレイ可能な第1種別のプレイヤと、前記第1種別の対戦ゲームをプレイ不可能な第2種別のプレイヤのいずれであるかを判別する判別処理と、
前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別に応じて、前記第1種別の対戦ゲームを実行させるか否かを制御する制御処理と、
を実行させ、
前記制御処理において、
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別された場合に、前記第1種別の対戦ゲームを実行させ、
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第2種別のプレイヤと判別された場合に、前記第1種別の対戦ゲームを実行させずに、所定の特典を当該プレイヤに付与させる
制御が行われるプログラム。
【0059】
(2) 前記判別処理において、
抽選処理が実行され、
当該抽選処理の抽選結果に応じて、前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別が判別される、(1)に記載のプログラム。
【0060】
(3) 前記判別処理において、前記抽選結果が当選である場合に、前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別される(2)に記載のプログラム。
【0061】
(4) 前記抽選処理は、当選する確率が落選する確率より低く設定される(3)に記載のプログラム。
【0062】
(5) 前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別された場合、所定の期間内に含まれることを条件として、当該プレイヤに対して前記第1種別の対戦ゲームのプレイ体験が最大で複数回提供されるよう、前記制御処理において前記第1種別の対戦ゲームの実行が制御される(1)乃至(4)のいずれか1つに記載のプログラム。
【0063】
(6) 前記複数回の前記第1種別の対戦ゲームの実行は、回を重ねるごとにプレイ体験が提供される前記第1種別のプレイヤの総数が減少するよう制御される(5)に記載のプログラム。
【0064】
(7) 前記コンピュータは、前記第1種別の対戦ゲームとは異なる第2種別の対戦ゲームの実行をさらに制御し、
前記制御処理において、前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第2種別のプレイヤと判別された場合に、前記第2種別の対戦ゲームが実行可能に制御される、(1)乃至(6)のいずれか1つに記載のプログラム。
【0065】
(8) 前記第1種別の対戦ゲーム及び前記第2種別の対戦ゲームは、ゲーム用実物品を使用することで進行可能に構成されたゲームであり、
前記第1種別の対戦ゲームに使用可能な前記ゲーム用実物品は、前記第2種別の対戦ゲームで使用可能な前記ゲーム用実物品の一部に限定される、(7)に記載のプログラム。
【0066】
(9) 前記第1種別の対戦ゲーム及び前記第2種別の対戦ゲームは、ゲーム用実物品を使用することで進行可能に構成されたゲームであり、
前記ゲーム用実物品は、第1種別の実物品と第2種別の実物品を含み、
前記第1種別の実物品は、プレイヤを一意に特定する識別情報を少なくとも含み、
前記判別処理における判別及び前記制御処理における前記第1種別の対戦ゲームの実行制御は、前記第1種別の実物品から前記識別情報が取得されていることを条件として行われる、(7)に記載のプログラム。
【0067】
(10) 前記所定の特典は、前記第2種別の実物品を含む(9)に記載のプログラム。
【0068】
(11) 前記所定の特典は、前記第2種別の実物品との引き換え権利が付与された実物品を含む(9)に記載のプログラム。
【0069】
(12) 前記所定の特典は、前記第2種別の実物品との引き換え権利が付与された仮想物品を含む(9)に記載のプログラム。
【0070】
(13) 前記制御処理において、前記プレイ要求を行ったプレイヤに対応付けられた通信端末に前記仮想物品が送信されることにより、前記所定の特典が当該プレイヤに付与される(12)に記載のプログラム。
【0071】
(14) 対戦ゲームを実行するゲーム装置であって、
前記対戦ゲームのプレイ要求がなされたことを条件として、当該プレイ要求を行ったプレイヤが、前記対戦ゲームをプレイ可能な第1種別のプレイヤと、前記対戦ゲームをプレイ不可能な第2種別のプレイヤのいずれであるかを判別する判別手段と、
前記プレイ要求を行ったプレイヤの種別に応じて、前記対戦ゲームを実行するか否かを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別された場合に、前記対戦ゲームを実行し、
前記プレイ要求を行ったプレイヤが前記第2種別のプレイヤと判別された場合に、前記対戦ゲームを実行せずに、所定の特典を当該プレイヤに付与する
制御を行うゲーム装置。
【0072】
(15) 対戦ゲームを実行するゲーム装置と、当該ゲーム装置における対戦ゲームの実行を制御する情報処理装置とを含むゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
前記情報処理装置との間で情報を送受信する第1通信手段と、
プレイヤにより前記対戦ゲームのプレイ要求がなされたことを検出し、当該プレイ要求がなされたことを示す情報を、前記第1通信手段を介して前記情報処理装置に送信する検出手段と、
前記対戦ゲームを実行する実行手段と、
所定の特典を付与する付与手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記ゲーム装置との間で情報を送受信する第2通信手段と、
前記第2通信手段が前記プレイ要求がなされたことを示す情報を受信した場合に、前記プレイヤが、前記対戦ゲームをプレイ可能な第1種別のプレイヤと、前記対戦ゲームをプレイ不可能な第2種別のプレイヤのいずれであるかを判別する判別手段と、
前記プレイヤの種別に応じて、前記対戦ゲームを実行させるか否かを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記プレイヤが前記第1種別のプレイヤと判別された場合に、前記対戦ゲームを実行させる第1制御信号を前記第2通信手段を介して前記ゲーム装置に送信し、
前記プレイヤが前記第2種別のプレイヤと判別された場合に、前記対戦ゲームを実行させずに、前記所定の特典を付与させる第2制御信号を前記第2通信手段を介して前記ゲーム装置に送信し、
前記第1通信手段が前記第1制御信号を受信した場合に、前記実行手段は前記対戦ゲームを実行し、
前記第1通信手段が前記第2制御信号を受信した場合に、前記実行手段は前記対戦ゲームを実行せず、前記付与手段は前記所定の特典を前記プレイヤに付与するゲームシステム。
【0073】
[その他の実施形態]
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0074】
100:ゲーム装置、101:制御部、102:記憶装置、103:メモリ、104:GPU、105:操作I/F、106:通信I/F、110:提示装置、120:支払装置、130:リーダ、140:提供装置、200:サーバ、201:サーバ制御部、202:サーバ記憶装置、203:サーバメモリ、204:サーバ通信I/F、300:ネットワーク
図1
図2
図3
図4