(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095666
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】基材をコーティングするためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B05C 9/14 20060101AFI20240703BHJP
B05C 5/00 20060101ALI20240703BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20240703BHJP
B05D 3/02 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
B05C9/14 ZAB
B05C5/00 101
B05D3/00 C
B05D3/00 D
B05D3/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】37
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024038787
(22)【出願日】2024-03-13
(62)【分割の表示】P 2020525880の分割
【原出願日】2018-11-09
(31)【優先権主張番号】62/584,259
(32)【優先日】2017-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391019120
【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】ファン デ ヴェイヴェル ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】エティエンヌ ステファーヌ
(72)【発明者】
【氏名】フランケン ロニー
(72)【発明者】
【氏名】クニッペンベルグ マルク
【テーマコード(参考)】
4D075
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
4D075AC06
4D075AC07
4D075AC73
4D075AC88
4D075AC92
4D075AC93
4D075AC97
4D075BB26Z
4D075BB38Z
4D075BB99Z
4D075DA06
4D075DC19
4D075DC22
4D075EA19
4D075EB22
4D075EB38
4D075EB42
4F041AA02
4F041AA05
4F041AB01
4F041BA05
4F041BA34
4F042AA02
4F042AA06
4F042AB00
4F042CA01
4F042DB02
4F042DB17
4F042DB51
4F042DF17
4F042DF26
4F042DF34
4F042DH09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】基材にコーティングを塗布するためのシステム及び方法が開示される。
【解決手段】コーティングシステムは、コーティング材料を基材に塗布するためのコーティングステーション24であって、底部を有するコーティングステーションと、基材上のコーティング材料を硬化させるためのオーブン34であって、前記底部の鉛直下方に位置付けられたオーブンと、前記コーティングステーションから前記オーブンへと基材を移送するための第1リフト28と、を含む。当該システムはまた、基材を検査するための検査ステーション54を含み得る。コーティングステーション、第1リフト、オーブン、及び検査ステーションを含むコーティングシステムの別個の要素の各々が、内蔵型モジュールを画定し得る。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材にコーティングを塗布するためのシステムであって、
前記基材にコーティング材料を塗布するためのコーティングステーションであって、底部を有する、コーティングステーションと、
前記基材上の前記コーティング材料を硬化させるためのオーブンであって、前記底部の鉛直下方に位置付けられている、オーブンと、
前記コーティングステーションから前記オーブンへと前記基材を移送するための第1リフトと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記基材を検査するための検査ステーションを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記検査ステーションと前記コーティングステーションとの間に配置された積載領域を更に備え、
前記積載領域は、前記検査ステーションから前記コーティングステーションまで延在するコンベヤを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記オーブンは、第1オーブンであり、
当該システムは、前記コンベヤの鉛直下方に位置付けられた第2オーブンを更に備え、
前記第2オーブンも、前記コーティングステーションの前記底部の鉛直下方に位置付けられている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2オーブンは、前記第1オーブンに隣接している、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2オーブンは、前記第1オーブンとは異なる温度で動作する、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記検査ステーションの鉛直下方に位置付けられた第3オーブン
を更に備え、
前記第3オーブンも、前記底部の下方に位置付けられている、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記第3オーブンは、前記第1オーブンから離間配置されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第3オーブンは、前記第1オーブンとは異なる温度で動作する、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記第3オーブンから前記検査ステーションへと前記基材を移送するための第2リフト
を更に備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記検査ステーションは、前記基材の画像を捕捉するためのカメラを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項12】
前記コーティングステーションは、前記基材に前記コーティング材料を塗布するための噴射ディスペンサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記コーティング材料から気泡を除去するための真空チャンバ
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記基材を処理するためのプラズマシステム
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
基材にコーティングを塗布するための方法であって、
コーティングステーションで前記基材にコーティング材料を塗布する工程と、
前記コーティングステーションからオーブンへと鉛直下向方向に前記基材を移送する工程と、
前記オーブン内で前記基材上の前記コーティングを硬化させる工程と、
前記コーティングを硬化させた後、前記オーブンから検査ステーションへと、前記下向方向とは反対の鉛直上向方向に前記基材を移送する工程と、
前記検査ステーションで前記基材を検査する工程と、を含む、方法。
【請求項16】
前記コーティングを塗布する工程は、前記基材を前記コーティングステーションを通して第1方向に沿って移動させる工程を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記コーティングを検査する工程は、前記基材を前記検査ステーションを通して前記第1方向に沿って移動させる工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記コーティングを硬化させる工程が、前記基材を前記オーブンを通して前記第1方向とは反対の第2方向に沿って移動させる工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記オーブンは、第1オーブンと、前記第1オーブンに隣接する第2オーブンと、を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記オーブンは、前記第2オーブンに隣接する第3オーブンを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記コーティングステーションから前記基材を移送する工程は、前記コーティングステーションの底部の上方から当該底部の下方へと前記鉛直下向方向に前記基材を移動させる工程を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記オーブンから前記基材を移送する工程が、前記コーティングステーションの前記底部の下方から当該底部の上方へと前記鉛直上向方向に前記基材を移動させる工程を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
基材にコーティングを塗布するためのシステムであって、
コーティング材料を前記基材に塗布するためのコーティングステーションを含む第1内蔵型モジュールと、
前記基材上の前記コーティング材料を硬化させるためのオーブンを含む第2内蔵型モジュールであって、前記第1内蔵型モジュールに隣接している、第2内蔵型モジュールと、
前記第1内蔵型モジュールから前記第2内蔵型モジュールへと前記基材を移送するための第1リフトを含む第3内蔵型モジュールであって、前記第1及び第2内蔵型モジュールに隣接している、第3内蔵型モジュールと、
を備える、システム。
【請求項24】
前記第1、第2、及び第3内蔵型モジュールは、互いに独立して分離可能である、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記基材を検査するための検査ステーションを含む第4内蔵型モジュール
を更に備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記第2内蔵型モジュールから前記第4内蔵型モジュールへと前記基材を移送するための第2リフトを含む第5内蔵型モジュール
を更に備える、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記オーブンは、第1温度まで加熱されるように構成された第1加熱ゾーンと、第2温度まで加熱されるように構成された第2加熱ゾーンと、を含み、
前記第1及び第2温度は異なる、請求項23に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その開示が当該参照により本明細書に組み込まれる、2017年11月10日に出願された米国特許仮出願第62/584,259号の優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、基材にコーティングを塗布すること、より具体的には、基材にコーティングを塗布し、当該コーティングを硬化させ、当該基材を検査するためのモジュール式システムに関する。
【背景技術】
【0003】
プリント回路基板(PCB)などの基材にコンフォーマルコーティングを塗布するための様々なコーティングシステムが存在する。コンフォーマルコーティングは、基板上の回路に環境的及び機械的保護を提供するために基材に塗布される誘電材料の薄層である。当該コーティングは、回路を水分から保護し、金属導体及びはんだ付けされた接合部の短絡及び腐食を防止する。コンフォーマルコーティングはまた、後に短絡をモータらし得る、はんだ付けされた接合部における金属の樹枝状成長(電気化学的移動)を防止または最小化する。コーティングが塗布された後、当該コーティングは、コーティングシステムに含まれる1または複数のオーブンを使用して基材上で熱硬化され得る。更に、当該コーティングは、コーティングシステムの操作者によって手動で検査され得るか、あるいは、またはコーティングシステムに含まれる検査ステーションによって自動的に検査され得る。
【0004】
従来のコーティングシステムは、コーティングプロセスの開始から終了まで基材を移動させるために、コーティングシステムの各々の部分を通って延在するコンベヤを含み得る。結果として、このようなコンベヤは、コーティングシステムを通って実質的に直線状の経路に沿って基材を移動させる。コーティングシステムの特定の部分のサイズ、特に一部のオーブンの長い長さのため、従来のコーティングシステムは非常に長くなり得る。したがって、これらのコーティングシステムは、大きい設置面積を画定し、同様に、操作のために大きい床空間を必要とする。
【0005】
その結果、工場設定において、縮小された設置面積を画定し、それによって床空間を節約するコーティングシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本開示の一実施形態は、基材にコーティングを塗布するためのシステムを含む。当該システムは、コーティング材料を基材に塗布するためのコーティングステーションであって、底部を有するコーティングステーションと、基材上のコーティング材料を硬化させるためのオーブンであって、前記底部の鉛直下方に位置付けられたオーブンと、を含む。当該
システムはまた、コーティングステーションからオーブンへと基材を移送するための第1リフトを含む。
【0007】
本開示の別の実施形態は、基材にコーティングを塗布するための方法を含む。当該方法は、コーティングステーションを用いて基材にコーティング材料を塗布する工程と、コーティングステーションからオーブンへと鉛直下向方向に基材を移送する工程と、オーブン内で基材上のコーティングを硬化させる工程と、を含む。当該方法はまた、コーティングを硬化させた後、オーブンから検査ステーションへと、下方方向と反対側の鉛直上向方向に基材を移送する工程と、基材を検査ステーションで検査する工程と、を含む。
【0008】
本開示の別の実施形態は、基材にコーティングを塗布するためのシステムを含む。当該システムは、基材にコーティング材料を塗布するためのコーティングステーションを含む第1のの内蔵型モジュールと、基材上のコーティング材料を硬化させるためのオーブンを含む第2内蔵型モジュールと、を含み、第2内蔵型モジュールは、第1内蔵型モジュールに隣接する。システムはまた、第1内蔵型モジュールから第2内蔵型モジュールへと基材を移送するための第1リフトを含む第3内蔵型モジュールを含み、第3内蔵型モジュールは、第1及び第2内蔵型モジュールに隣接する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
前述の「発明の概要」、並びに、本出願の例示的実施形態についての以下の「発明を実施するための形態」は、添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。本出願を例示するために、本開示の例示的実施形態が図面において示されている。しかしながら、本願は、図示されている正確な配置及び手段に制限されるものではないことを理解されたい。
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態による、コーティングシステムの斜視図である。
【0011】
【
図2】
図1に示されるコーティングシステムのコーティングステーションの側面断面図である。
【0012】
【
図3A】
図1に示されるコーティングシステムの検査ステーションの概略図である。
【0013】
【
図3B】
図1に示されるコーティングシステムの検査ステーションの概略図である。
【0014】
【
図4】明確のためにいくつかの要素が除去された、
図1に示されるコーティングシステムの斜視図である。
【0015】
【
図5】
図1に示されるコーティングシステムの概略図である。
【0016】
【
図6A】本開示の一実施形態による、コーティングシステムの斜視図である。
【0017】
【
図6B】本開示の一実施形態による、コーティングシステムの斜視図である。
【0018】
【
図6C】本開示の一実施形態による、コーティングシステムの斜視図である。
【0019】
【
図6D】本開示の一実施形態による、コーティングシステムの斜視図である。
【0020】
【
図7】本開示の一実施形態による、制御システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書では、コーティングを基材100に塗布するためのコーティングステーション24と、コーティングステーション24の下方に位置付けられコーティングを硬化するためのオーブン34と、を含むモジュール式コーティングシステム10が記載される。特定の用語は、以下の説明において便宜のためにのみコーティングシステム10を記載するために使用されており、制限を意図するものではない。「右」、「左」、「下」及び「上」という用語は、参照される図面内での方向を示す。「内」及び「外」という用語は、コーティングシステム10及びその関連部分を記載する説明の幾何学的中心に向かう方向及びそこから離れる方向をそれぞれ指す。「前」及び「後」という用語は、コーティングシステム10及びその関連部分に沿って、横方向4の方向及び横方向4の反対の方向を指す。用語は、上に挙げた語、その派生語、及び類似の意味の語、を含む。
【0022】
本明細書において別途記載のない限り、用語「鉛直(の)」及び「横(の)」は、鉛直方向2及び横方向4によって指定されるように、コーティングシステム10の様々な構成要素のうちの直交方向構成要素を記載するために使用される。鉛直方向2及び横方向4は鉛直面に沿って延在するものとして例示されているが、様々な方向を包含する平面は、使用中に異なる場合があることを理解されたい。
【0023】
図1、
図4及び
図5を参照すると、コーティングシステム10は、基材100にコーティング材料を塗布し、当該コーティング102を硬化させ、基材100を検査するための、取外可能かつ交換可能な構成要素のモジュール式アセンブリである。基材100は、プリント回路基板(PCB)であり得て、または、所望に応じて任意の他の種類の基材を含み得る。コーティングシステム10は、コーティングされていない基材100をコーティングシステム10に追加し、コーティングされた基材100をコーティングシステム10から取り出すための積載領域(loading area)20を含む。基材100は、コーティングシステム10の操作者によって手動で、または、ローディング機から自動的に、積載領域20に追加され得て、そこから取り出され得る。コーティングシステム10は、後述するように、第1平面P
1の上方に配置されたコーティングシステム10の様々な構成要素間で基材100を移送するための上部コンベヤシステム300を含み得る。具体的には、積載領域20は、当該積載領域20から当該積載領域20のすぐ右側に位置し得るコーティングステーション24へと横方向4に沿って基材100を移送する上部コンベヤシステム300の第2セクション312を含み得る。図示の実施形態では、上部コンベヤシステム300の各セクションがエンドレスコンベヤであるが、コンベヤシステムの他の実施形態も企図される。
【0024】
図2を参照すると、コーティングシステム10は、基材100にコーティングを塗布するためのコーティングステーション24を含み得る。コーティングステーション24は、ハウジング104と、ハウジング104内に配置されるように構成されたアプリケータアセンブリ106と、を含み得る。ハウジング104の底部は、横方向4に平行な平面P
1を画定する。アプリケータアセンブリ106は、材料源116と流体連通しているアプリケータ108を含み、材料源116からコーティング材料(図示せず)を移動させて、基材100上にコーティング102を形成するように構成されている。コーティング材料は、アクリル、ポリウレタン、シリコーン、または基材コーティングに典型的に使用される他の種類の材料であり得る。アプリケータ108は、噴射ディスペンサ、接触ディスペンサ、エア式若しくはエアレス式のスプレーアプリケータ、または所望に応じて他の種類のアプリケータ、を含み得る。アプリケータ108を通って基材100に移動するコーティング材料の量は、流量計124によって監視され得る。図示の実施形態では、流量計124は、アプリケータ先端部115などのアプリケータ108の一部上に配置され、それにより、当該流量計124は、どれだけのコーティング材料がアプリケータ108から基材100へと通過するかを測定し得る。別の実施形態では、流量計124は、コーティング材料源116に、または、材料源116とアプリケータ108との間に、配置され得る。あるいは、複数の流量計が、アプリケータアセンブリ106内の複数の場所に位置付けられ得る。
【0025】
流量計124は、コーティング材料が材料源116から流れるときに、当該流れの1または複数のパラメータを測定し得る。いくつかの実施形態では、流量計124は、容量(体積)、速度、圧力、及び/または流れの継続時間(duration)を測定し得る。流量計は、制御装置402に接続され得て、当該制御装置402は、流量計124からデータを受信し、当該データに対して分析を実行するように構成されている。制御装置402はまた、コーティング材料の種類、アプリケータ108の特性、及び/または、コーティングシステム10の他の部分の特性など、流れの他のパラメータを分析するように、構成され得る。流量計124に加えて、アプリケータアセンブリ106はまた、溶媒センサなどの、コーティング材料の態様(特徴)を検出するための他の種類のセンサも含み得る。アプリケータアセンブリ106の一実施形態について上述したが、コーティングステーション24は、コーティングされる基材100の種類や実行されるコーティング操作の種類によって、所望に応じた様々な他の種類のアプリケータアセンブリ106を含み得ることが企図される。コーティングシステム10のモジュール式の性質により、上述の特定のコーティングステーション24は、コーティングシステム10から容易に取り外され、コーティングシステム10の残りの部分に対する影響がほとんどまたは全くない状態で、別のコーティングステーションと交換され得る。コンフォーマルコーティング用に構成されたアプリケータを含むものとして記載されているが、コーティングステーション24は、他の様々な分配方法を実行するように構成されたアプリケータを、代替的に含み得る。例えば、コーティングステーション24は、アンダーフィル、カプセル化、ダム&フィル、または所望に応じた他の操作など、の分配方法を実行するように構成されたアプリケータを含み得る。
【0026】
引き続き
図1、
図4及び
図5を参照すると、コーティングステーション24はまた、上部コンベヤシステム300の第3セクション316を含み得る。第3セクション316は、積載領域20から基材100を受容し、アプリケータアセンブリ106からコーティング材料を受容するために適切に位置付けられるように基材100を移動させるように、構成されている。コーティングステーション24が基材100にコーティング102を塗布した後、上部コンベヤシステム300の第3セクション316は、基材100を第1リフト28に移動させる。当該第1リフト28は、オーブン34へと鉛直方向2に沿って下向に基材100を移送するように構成されている。
【0027】
第1リフト28は、コーティングステーション24、特に上部コンベヤシステム300の第3セクション316から、コーティングステーション24に面する第1リフト28の面によって画定された第1リフト入口320を介して、基材100を受容するように、構成されている。基材100は、第1リフト28の上部に位置する第1リフト28の上部チャンバ28aによって、コーティングステーション24から受容される。基材100が上部チャンバ28a内に完全に入ると、上部チャンバ28a内のセンサ29aが基材100の位置を感知し、制御装置402に通知し得る。次いで、制御装置402は、第1リフト28に対し、上部チャンバ28aから第1リフト28の下部チャンバ28bへと鉛直方向2に沿って下向に基材100を移送するように指示する。下部チャンバ28bは、上部チャンバ28aの反対側の第1リフト28の底部に位置付けられている。結果として、下部チャンバ28bは、完全に第1平面P1の下方に位置付けられ、上部チャンバ28aは、第1平面P1の上方に位置付けられている。基材100が下部チャンバ28b内に完全に配置されると、下部チャンバ28b内に配置されたセンサ29bが制御装置402に通知し、当該制御装置402は、第1リフト28に対し、基材100を下部チャンバ28bからオーブン34へと第1リフト出口324を介して移動させるように命令する。
【0028】
オーブン34は、完全に第1平面P1の下方に配置され、モジュール式であり得て、複数の別個のオーブン34a~34cを含み得る。オーブン34は、基材100を第1リフト28から第2リフト50へとオーブン34を介して移動させるための下部コンベヤシステム304を含む。一実施形態では、下部コンベヤシステム304の各セクションはエンドレスコンベヤであり得るが、他の種類のコンベヤもまた企図される。加えて、オーブン34の各オーブンは、所定の温度まで加熱されるように構成される。図示のように、オーブン34は、横方向4に沿って第1リフト28のすぐ左側に配置された第1オーブン34aを含む。更に、第1オーブン34aは、鉛直方向2に沿ってコーティングステーション24のすぐ下方に完全に位置付けられている。第1オーブン34aの内部は、基材100に塗布されたコーティング102を熱硬化させるために、第1温度まで昇温されて維持され得る。例えば、第1オーブン34aは、摂氏約60度~摂氏約130度の温度まで昇温され得る。コーティングシステム10は、第1リフト28と第1オーブン34aとの間に熱封止を生成するための、第1リフト28と第1オーブン34aとの間に配置された封止部(シール)30を含み得る。封止部30は、第1オーブン34aから第1リフト28へ、同様に、第1オーブン34aからコーティングシステム10が位置する環境へ、熱が逃げることを防止し得る。封止部30は、Viton、シリコーン、またはオーブン34内で遭遇する温度に耐え得る他の材料、を含み得る。あるいは、封止部30は、金属フランジであり得る。封止部30は、第1オーブン34a若しくは第1リフト28の一部を画定し得るか、または、封止部30がコーティングシステム10内の構成要素の他の構成と共に使用され得るように、第1オーブン34a及び第1リフト28に解放可能に取り付けられ得る。第1オーブン34aは、基材100を第1リフト28から第1オーブン34aを介して移動させるための下部コンベヤシステム304の第1セクション328を含み得る。基材100が下部コンベヤシステム304の第1セクション328上の第1オーブン34aを通過すると、当該基材100は、横方向4に沿って第1オーブン34aのすぐ左側に配置された第2オーブン34bに入り得る。
【0029】
第2オーブン34bは、横方向4に沿って第1オーブン34aのすぐ左側に配置されている。加えて、第2オーブン34bは、積載領域20のすぐ下方に完全に位置付けられている。第2オーブン34bの内部は、基材100に塗布されたコーティング102を更に熱硬化させるために、第2温度まで昇温されて維持され得る。例えば、第2オーブン34bは、摂氏約60度~摂氏約130度の温度まで昇温され得る。第2オーブン34bの第2温度は、第1オーブン34aの第1温度と同じであってもよく、または異なっていてもよい。コーティングシステム10は、第1オーブン34aと第2オーブン34bとの間に熱封止を生成するための、第2オーブン34bと第1オーブン34aとの間に配置された封止部(シール)38を含み得る。封止部38は、第1オーブン34a及び第2オーブン34bの各々の熱レベルが互いに影響を及ぼすことを防止し、同様に、第1オーブン34a及び第2オーブン34bから外部環境へ熱が逃げることを防止し得る。封止部38は、封止部30と同様に構成され得るか、または所望に応じて異なり得る。更に、封止部38は、第1オーブン34a若しくは第2オーブン34bの一部を画定し得るか、または、封止部38がコーティングシステム10内の構成要素の他の構成と共に使用され得るように、第1オーブン34a及び第2オーブン34bに解放可能に取り付けられ得る。第2オーブン34bは、基材100を第1オーブン34bから第2オーブン34bを介して移動させるための下部コンベヤシステム304の第2セクション332を含み得る。基材100が下部コンベヤシステム304の第2セクション332上の第2オーブン34bを通過すると、当該基材100は、横方向4に沿って第2オーブン34bのすぐ左側に配置された第3オーブン34cに入り得る。
【0030】
第3オーブン34cは、横方向4に沿って第2オーブン34bのすぐ左側に配置されている。加えて、第3オーブン34cは、以下で更に記載され検査ステーション54のすぐ下方に完全に位置付けられている。第3オーブン34cの内部は、基材100に塗布されたコーティング102を更に熱硬化させるために、第3温度まで昇温されて維持され得る。例えば、第3オーブン34cは、摂氏約60度~摂氏約130度の温度まで昇温され得る。第3オーブン34cの第3温度は、第1及び/または第2温度と同じであってもよく、または異なっていてもよい。コーティングシステム10は、第3オーブン34cと第2オーブン34cとの間に熱封止を生成するための、第3オーブン34cと第2オーブン34bとの間に配置された封止部(シール)42を含み得る。封止部42は、第2オーブン34b及び第3オーブン34cの各々の熱レベルが互いに影響を及ぼすことを防止し、同様に、第2オーブン34b及び第3オーブン34cから外部環境へ熱が逃げることを防止し得る。封止部42は、封止部30及び/若しくは38と同様に構成され得るか、または所望に応じて異なり得る。更に、封止部42は、第2オーブン34b若しくは第3オーブン34cの一部を画定し得るか、または、封止部42がコーティングシステム10内の構成要素の他の構成と共に使用され得るように、第2オーブン34b及び第3オーブン34cに解放可能に取り付けられ得る。第3オーブン34cは、基材100を第2オーブン34bから第3オーブン34cを介して移動させるための下部コンベヤシステム304の第3セクション336を含み得る。
【0031】
オーブン34は、3つのオーブン34a~34cを含むものとして記載されているが、コーティングシステム10のモジュール式の性質は、コーティングシステム10の残りの部分に有意な影響を及ぼすことなく、より多くのオーブンがコーティングシステム10に取り付けられて、異なる種類の基材、コーティング材料、コーティング操作などに適応することを許容する。同様に、オーブン34a~34cのいずれも、所望に応じて除去され得る。例えば、オーブン34は、1つのオーブンのみを含み得る。特定の温度まで昇温されることができるものとして記載されているが、オーブン34a~34cの各々は、オーブン34a~34cの各々が複数の温度に同時に昇温され得るように、複数の温度ゾーンを内部的に画定し得る。各々の追加のオーブンは、既に記載されているオーブン34a~34cと同様に構成され得るか、または所望に応じて代替的に構成され得る。各々の追加のオーブンはまた、下部コンベヤシステム304の一部を含む追加のコンベヤ部分を含み得る。オーブン34を構成するオーブンの数にかかわらず、オーブン34のオーブンのいずれかの下面が、横方向4に平行な第2平面P2を画定し得る。第2平面P2は、鉛直方向2に沿って第1平面P1から離間配置されている。オーブン34の他のオーブンの下面もまた、実質的に第2平面P2上に配置され得る。
【0032】
基材100が第3オーブン34cを通過すると、当該基材100は、第3オーブン34cのすぐ左側に配置された第2リフト50に入り得る。第2リフト50は、オーブン34から第2リフト入口(図示せず)を介して基材100を受容し、検査ステーション54へと鉛直方向2に沿って上向に基材100を移送するように構成されている。基材100は、オーブン34に面する第2リフト50の面によって画定された第2リフト入口を通過する。コーティングシステム10は、第3オーブン34cと第2リフト50との間に熱封止を生成するための、第3オーブン34cと第2リフト50との間に配置された封止部(シール)46を含み得る。封止部46は、第3オーブン34bの熱レベルが第2リフト50の動作に影響を及ぼすことを防止し、同様に、第3オーブン34cから外部環境へ熱が逃げることを防止し得る。封止部46は、封止部30、38及び/若しくは42と同様に構成され得るか、または所望に応じて異なり得る。更に、封止部46は、第3オーブン34c及び第2リフト50の一部を画定し得るか、または、封止部46がコーティングシステム10内の構成要素の他の構成と共に使用され得るように、第3オーブン34c及び第2リフト50に解放可能に取り付けられ得る。
【0033】
基材100は、オーブン34から、第2リフト50の下部に位置する第2リフト50の下部チャンバ50b内に受容される。基材100が下部チャンバ50b内に完全に入ると、下部チャンバ50b内のセンサ51bが、基材100の位置を感知し、制御装置402に通知し得る。次いで、制御装置402は、第2リフト50に対し、下部チャンバ50bから第2リフト50の上部チャンバ50aへと鉛直方向2に沿って上向に基材100を移送するように指示する。上部チャンバ50aは、下部チャンバ50bの反対側の第2リフト50の上部に位置付けられている。結果として、上部チャンバ50aは、完全に第1平面P1の上方に位置付けられ、下部チャンバ50bは、第1平面P1の下方に位置付けられている。基材100が上部チャンバ50a内に完全に配置されると、上部チャンバ50a内に配置されたセンサ51aが制御装置402に通知し、当該制御装置402は、第2リフト50に対し、基材100を上部チャンバ50aから検査ステーション54へと移動させるように命令する。
【0034】
引き続き
図3A~
図3Bを参照すると、検査ステーション54は検査システム200を含む。検査システム200は、UV光をコーティング102に方向付ける紫外線(UV)光源208を有する照明サブシステム204を含み得る。コーティング102は、UV光の存在下で蛍光を発するトレーサを含み得る。照明サブシステム204はまた、基材100のコーティング102上に白色光を方向付ける選択的な白色光源212を含み得る。検査システム200は、カメラ240を含むカメラサブシステム216を更に含む。カメラ240は、光が基材100上に放射される時に照明される基材100の1または複数の画像を捕捉するための、基材100の上方に位置付けられたレンズ244を有する。具体的には、カメラ240は、基材100の対向面100aに対して直角に角度付けられまたは位置付けられ得る。
図3Bに示されるように、対向面100aに対して直角に位置付けられるとき、検査システム200は角度付きミラー248を含み得る。
図3Aでは基材100の上方に位置するものとして、また
図3Bでは基材100に対して直角をなすものとして示されているが、カメラ240は、基材100の対向面100aに対して、例えば45°の角度に角度付けされ得て、その場合、レンズ244は、照明された基材100の外縁部100bの1または複数の縁部画像を捕捉する。カメラ240からの画像は、基材100が適切にコーティングされているか否かを判定するため、制御装置402であり得る画像処理コンピュータ224に搬送される。あるいは、画像処理コンピュータ224は、制御装置402とは別個であるが電子通信し得る。
【0035】
検査ステーション54はまた、上部コンベヤシステム300の第1セクション308を含む基板ホルダサブシステム228を含み得る。第1セクション308は、検査中に基材100をその縁部の1または複数の周囲に保持するように構成され得る。別の実施形態では、基板ホルダサブシステム228は、検査中に基材100を保持する支持ピン(図示せず)を含み得る。第1セクション308は、第2リフト50から検査ステーション54のすぐ右側に位置し得る積載領域20へと横方向4に沿って基材100を移送する。カメラ216の位置を調整するために、カメラ216は、X-Y軸モータ220に接続され得る。X-Y軸モータ220は、運動制御装置232及び/または画像処理コンピュータ224からの命令を受信する時カメラ216を基材100に対して移動させるように、構成される。運動制御装置232は、制御装置402であり得るか、または代替的に制御装置402とは別個であるが電子通信し得る。1つの種類の検査装置が記載されているが、検査ステーション54は、光学3Dスキャナ、2Dレーザープロファイラ、または3Dレーザープロファイラなど、所望に応じた様々な他の種類の検査装置を含み得る。あるいは、コーティングシステム10は検査ステーション54を含まなくてもよく、手動または半自動の検査ステーション(図示せず)を含み得る。その場合、コーティングシステム10の操作者が各基材100のコーティング品質を検証しなければならない。
【0036】
コーティングステーション24、第1リフト28、オーブン34(同様に、第1、第2、及び第3オーブン34a~34c)、第2リフト50、及び検査ステーション54を含むコーティングシステム10の別個の要素の各々は、内蔵型の独立した分離可能モジュールを画定し得る。結果として、これらのモジュールの各々は、コーティングシステム10の他のモジュールの構成に影響を及ぼすことなく、コーティングシステム10から個別に取り出され、かつ/または、コーティングシステム10内で再編成され得る。例えば、コーティングステーション24は、第1オーブン34aの上部に配置されるものとして示されているが、コーティングステーション24または第1オーブン34aは、他のモジュールに影響を及ぼすことなく、コーティングシステム10から除去され得る。同様に、検査ステーション54は、第3オーブン34cの上部に配置されるものとして示されているが、第3オーブン34cの検査ステーション54は、他のモジュールに影響を及ぼすことなく、コーティングシステム10から除去され得る。このようなモジュール構造により、コーティングシステム10は、まだ言及されていない他のモジュール式ステーション、例えば、コーティング材料から気泡を除去するための真空チャンバ、基材表面処理のための大気圧若しくは真空プラズマシステム、または所望に応じた他のモジュール、を含み得る。
【0037】
図6A~
図6Dは、それぞれ、コーティングシステム111、112、113、及び114を示す。コーティングシステム111、112、113、及び114は、
図1、
図4、及び
図5に示されるコーティングシステム10の代替的な実施形態または構成として機能し得る。コーティングシステム111、112、113、及び114は、本明細書に記載されるコーティングシステムのモジュール式の性質を例証している。すなわち、特定の必要性に応じて、本明細書に記載される様々なコーティングシステム構成要素(例えば、コーティングステーション24、オーブン34、検査ステーション54、積載領域20、リフト28、など)及び/またはモジュールが、追加(構成要素/モジュールの追加のインスタンスを含む)または省略され得る。更に、様々な構成要素及び/またはモジュールは、特定の必要性に応じて、様々な順序で構成され得る。コーティングシステム111、112、113、及び114は、一部の態様において、コーティングシステム10と同様であってもよい。したがって、図面中の同様の参照符号は、同様の要素を指すものとする。
【0038】
図6Aを参照すると、コーティングシステム110は、基材が処理前に最初に装填される積載領域20を含む。基材は、コーティングステーション24に進み、コーティング操作を受ける。コーティングされた基材は、その後、第4オーブン34dに搬送され、コーティングされた基材の硬化プロセスが開始される。第4オーブン34dは、以下の第5オーブン34eと共にモジュールを形成してもよい。第4オーブン34d及び第5オーブン34eの温度は、別個に独立に制御され得る。第4オーブン34dから、コーティングされた基材はリフト27に進む。リフト27は、いくつかの態様において、
図1、
図4、及び
図5のリフト28と同様であってもよい。リフト27は、基材を最初に受容するように構成された上部セクション27aを含む。基材は、リフト27の下部セクション27bまで降下される。リフト27は、第4オーブン34dと第5オーブン34eとの間の移送中に基材を冷却から保護するように、絶縁及び/または加熱されてもよい。上部セクション27aは、コーティングシステム111の上面上に位置し、下部セクション27bは、コーティングシステム111の下面上に位置する。リフト27の下部セクション27bから、コーティングされた基材は、第5オーブン34e、第1オーブン34a、第2オーブン34b、及び第3オーブン34cを順次通過して、硬化プロセスを完了する。基材は、リフト50によって上面に運ばれる。基材は、当該基材に塗布されたコーティングの検査など、検査のために検査ステーション54内に位置付けられる。その後、検査された基材は、積載領域20で取り出される。
【0039】
図6Bを参照すると、コーティングシステム112は、コーティングされていない基材を受容するための積載領域20を含む。基材は、コーティングされるためにコーティングステーション24に渡される。次いで、コーティングされた基材は、第4オーブン34dに運ばれる。当該第4オーブン34dは、リフト28と共に鉛直スタックの上部を形成している。第4オーブン34dからリフトによってコーティングシステム112の下面へと降下される。その後、基材は、コーティングされた基材の硬化プロセスを完了させるために、第1オーブン34a、第2オーブン34b、及び第3オーブン34cを順次通過する。次いで、基材は、当該基材をコーティングシステム111の下面から上面まで上昇させるために、別のリフト50に移動される。上面上で、基材は、検査ステーション54で検査され、積載領域20でコーティングシステムから取り出される。
【0040】
図6Cを参照すると、コーティングシステム113は、コーティングされていない基材を受容するための初期積載領域20aを含む。受容された基材は、コーティングステーション24に運ばれてコーティングされる。コーティングされた基材は、コーティングシステム113の上面から、リフト28によって、コーティングシステム113の下面へと降下される。コーティングされた基材は、第1オーブン34a、第2オーブン34b、第4オーブン34d及び第3オーブン34cを順次通過しながら、硬化される。第4オーブン34dを収容する構成要素は、第4オーブン34dの上方に位置する取り出し領域(unloading area)20bを有するように構成されている。硬化された基材は、第3オーブン34cからリフト50に渡され、リフト50は、基材をコーティングシステム113の上面まで上昇させる。基材はその後、基材に塗布されたコーティングの検査などの検査のために、検査ステーション54に搬送される。検査の後、基材は、人間の操作者またはロボット付属器などによって、取り出しのために取り出し領域20bに移動される。
【0041】
図6Dを参照すると、コーティングシステム114は、コーティングシステム113の線形アセンブリの一端部に積載領域22a(幾つかの態様において、
図1、
図4及び
図5の積載領域20と同様)を有するように構成されている。基材は、コーティングプロセスを受けるために、最初にコーティングステーション24に進む。コーティングされた基材は、搬送領域23を越えて検査ステーション54に移動され、検査ステーション54は、硬化される前に基材上のコーティングを検査し得る。検査の後、基材は、リフト28によってコーティングシステム114の上面から下面へと降下される。下面上で、基材を第1オーブン34a、第2オーブン34b、及び第3オーブン34cを通って移動させることによって、基材上のコーティングが硬化される。第3オーブン34cで最終的に硬化した後、基材は、取り出し領域22bに移される。下部の取り出し領域22bは、上部の積載領域22aと同じ鉛直構成要素の一部である。
【0042】
更なる実施形態(図示せず)もまた企図される。一実施形態は、コーティングシステムの上面上に位置付けられたコーティングステーション24または検査ステーション54に対して追加的または代替的であり得る、コーティングシステムの下面上に位置付けられたコーティングステーション24及び/または検査ステーション54を含んでもよい。例えば、一実施形態は、
図1、
図4及び
図5に示されるものと同様に構成されてもよいが、但し、第3オーブン34cは、別の検査ステーション54と交換される。すなわち、
図1、
図4及び
図5に示すように、第3オーブン34cの上方に位置付けられた検査ステーション54を含むモジュールは、上面上であって、下面上の第2検査ステーション54の上方に位置付けられた第1検査ステーション54を含むモジュールと交換されてもよい。
【0043】
別の例として、一実施形態は、
図6Dに示すコーティングシステム114と同様に構成されてもよいが、但し、第3オーブン34cは、第1オーブン34aの上方の初期検査ステーション54に加えて、別の検査ステーション54と交換される。このように、
図6Dのコーティングステーション24を最初に含むモジュールは、コーティングシステム114の上面上のコーティングステーション24と、下面上の第2検査ステーション54と、を含むように再構成され得る。そのように構成されるコーティングシステムは、第1オーブン34a及び第2オーブン34bによって硬化される前に、第1検査ステーション54(第1オーブン34aの上方)によるコーティングの初期検査を許容し得る。次いで、基材上で硬化したコーティングは、コーティングステーション24の下方に位置付けられた第2検査ステーション54によって検査され得る。
【0044】
本明細書に記載されるコーティングシステム(例えば、モジュール)は、乾燥構成要素及び/またはフラッシュオフ構成要素を含み得る。例えば、一実施形態は、
図1、
図4及び
図5に示されるコーティングシステム10と同様であってもよいが、但し、第1オーブン34aは、乾燥構成要素またはフラッシュオフ構成要素で置き換えられ得る。このように、コーティングステーション24によって基材に最初に塗布されたコーティングは、当該コーティングが第2オーブン34b及び第3オーブン34cによって硬化される前に乾燥させることが可能であり得る。乾燥構成要素及び/またはフラッシュオフ構成要素は、コーティングシステムの上面または下面のいずれかに位置付けられ得る。
【0045】
図7を参照すると、コーティングシステム10は、制御装置402及び/または当該制御装置402と通信するHMI装置408を含む制御システム400によって制御され得る。制御装置402は、1または複数の制御装置を含んでもよく、1または複数のプロセッサと称される場合もある。制御装置402は、画像処理コンピュータ224を含み得るか、または、画像処理コンピュータ224とは別個であるが電子通信し得る。
図7に示されるように、制御装置402及び/またはHMI装置408は、積載領域20、コーティングステーション24、第1リフト28、オーブン34、第2リフト50、及び検査ステーション54など、コーティングシステム10の各態様(特徴)と有線及び/または無線接続され得て、当該無線及び/または有線接続を介してコーティングシステム10のこれらの態様(特徴)の各々に命令を送信するように構成されている。制御装置402はまた、経時的にコーティングシステム10に追加される追加のモジュールに容易に接続され得る。制御装置402は、プログラマブル論理制御装置(PLC)、マイクロプロセッサベースの制御装置、パーソナルコンピュータ、または当業者に理解されるように本明細書に記載される機能を実施することができる別の従来の制御装置、であり得る。例えば、制御装置402は、以下に詳細に記載されるように、ユーザー入力に基づいてコーティングシステム10を制御することに関する様々な方法を実行し得る。加えて、制御装置402は、当該制御装置402のメモリユニット404に記憶されている動作サイクルまたはシーケンスのライブラリに基づいて、コーティングシステム10を制御することに関連する様々な方法を実行し得る。メモリユニット404は、1または複数のメモリユニットを含み得て、記憶装置と称される場合もある。操作シーケンスは、必要に応じて、制御装置402で実行する特定の制御プログラムに呼び出され、そこに配置される。操作シーケンスは、異なる分配操作、異なる基材のタイプ、または異なる材料のタイプ、に適応するように、例えばHMI装置408を介して調整され得る。
【0046】
HMI装置408は、既知の態様で制御装置402に動作可能に接続される。HMI装置408は、キーパッド、押しボタン、制御ノブ、タッチスクリーンなどの入力装置及び制御部と、ディスプレイ及び他の視覚的インジケータなどの出力装置と、を含み得て、操作者は、これらを使用して、制御装置402の動作を制御し、それによって、コーティングシステム10の動作を制御する。HMI装置408は、スピーカなどのオーディオ出力装置を更に含んでもよく、それによって、音響警告が操作者に伝達され得る。HMI装置408を使用して、操作者は、コーティング材料のタイプ、基材100のタイプ、所望のコーティングパターン、及びオーブン34の所望の温度などの、パラメータを入力することができる。加えて、制御装置402及び/またはHMI装置408は、外部ネットワーク(図示せず)と有線及び/または無線通信し得て、それにより、コーティングシステム10の操作者は、別個のシステムまたはデバイスから遠隔で制御装置402にアクセスすることができる。
【0047】
操作時、コーティングシステム10の操作者は、基材100を積載領域20、特に上部コンベヤシステム300の第2セクション312上、に置くことによって、コーティング操作を開始する。これは、操作者によって手動で実行され得るか、または、シャトルコンベヤなどの別個のロボットないしは別の方法で自動化された器具(図示せず)によって実行され得る。コーティングシステム10の操作を開始するために、操作者は、コーティングシステム10の本体上の手動ボタン若しくはスイッチを起動させるか、または、制御装置402のHMI装置408などを介して、コーティングシステム10に対して動作することを命令するように、制御装置402に遠隔で指示する。もっとも、自動装填機構が使用される場合、コーティングシステム10の動作は、自動的に開始し得る。コーティングシステム10が動作を開始すると、上部コンベヤシステム300の第2セクション312は、基材100を、横方向4に沿った第1方向に、上部コンベヤシステム300の第3セクション316へと、同様にコーティングステーション24のハウジング104内へと、移動させる。第1方向は、コーティングシステム10の向きに応じて、横方向4に沿って左方または右方のいずれかであり得る。アプリケータアセンブリ106は、コーティングステーション24内に配置されると、自動的に、操作者からの指示に応じて、または、制御装置402からの指示に応じて、コーティング操作を開始する。コーティング操作の様々な態様(パターン、方向など)は、HMI装置408を介して操作者によって予め選択され得るか、または、制御装置402のメモリユニット404から呼び出され得る。コーティング操作が完了した後、基材100は、上部コンベヤシステム300の第3セクション316によって、第1方向に、第1リフト28の上部チャンバ28a内へと移動される。上部チャンバ28a内に配置されたセンサ29aが、基材100が完全に上部チャンバ28a内にあることを感知すると、第1リフト28は、基材100を鉛直方向2に沿って第1リフト28の下部チャンバ28bへと下方に搬送する。下部チャンバ28b内に配置されたセンサ29bが、基材100が完全に下部チャンバ28b内にあることを感知すると、第1リフト28は、基材100を、第1方向とは反対の第2方向に、オーブン34、特に第1オーブン34a、へと搬送する。
【0048】
基材100が第1オーブン34aに入ると、当該基材100は、下部コンベヤシステム304の第1セクション328上に配置される。それは、基材100を第1オーブン34aを通るように移送する。コーティングステーション24の下方に位置し得る第1オーブン34aは、基材100のコーティング102上で硬化操作の一部を実行するために、第1温度まで加熱される。基材100は、第1期間にわたって、第1オーブン34a内に維持される。第1温度及び第1期間は、HMI装置408を介してコーティングシステム10の操作者によって選択され得るか、基材タイプやコーティングタイプなどコーティング操作の特定の特徴に基づいてメモリユニット404から呼び出され得るか、またはデフォルト値であり得る。第1オーブン34aによって実行される硬化操作の一部が完了した後、下部コンベヤシステム304の第1セクション328は、基材100をオーブン34の第2オーブン34bへと第2方向に搬送し得る。
【0049】
基材100が第2オーブン34bに入ると、当該基材100は、下部コンベヤシステム304の第2セクション332上に配置される。それは、第2オーブン34bを通るように基材100を移送する。積載領域20の下方に位置し得る第2オーブン34bは、基材100のコーティング102上で硬化操作の第2一部を実行するために、第2温度まで加熱される。基材100は、第2期間にわたって、第2オーブン34b内に維持される。第2温度及び第2期間は、HMI装置408を介してコーティングシステム10の操作者によって選択され得るか、基材タイプやコーティングタイプなどコーティング操作の特定の機能に基づいてメモリユニット404から呼び出され得るか、またはデフォルト値であり得る。第2温度及び第2期間は、それぞれ、第1温度及び期間と同じであってもよく、または所望に応じて異なっていてもよい。第2オーブン34bによって実行される硬化操作の一部が完了した後、下部コンベヤシステム304の第2セクション332は、基材100をオーブン34の第3オーブン34cへと第2方向に搬送し得る。
【0050】
基材100が第3オーブン34cに入ると、当該基材100は、下部コンベヤシステム304の第3セクション336上に配置される。それは、第3オーブン34cを通るように基材100を移送する。検査ステーション54の下方に位置し得る第3オーブン34cは、基材100のコーティング102上で硬化操作の第3一部を実行するために、第3温度まで加熱される。基材100は、第3期間にわたって、第3オーブン34c内に維持される。第3温度及び第3期間は、HMI装置408を介してコーティングシステム10の操作者によって選択され得るか、基材タイプやコーティングタイプなどコーティング操作の特定の機能に基づいてメモリユニット404から呼び出され得るか、またはデフォルト値であり得る。第3温度及び第3期間は、それぞれ、第1及び第2温度及び期間と同じであってもよく、または所望に応じて異なっていてもよい。第3オーブン34cによって実行される硬化操作の一部が完了した後、下部コンベヤシステム304の第3セクション336は、基材100を第2リフト50へと第2方向に搬送し得る。コーティングシステム10は、3つの別個のオーブン34a~34cを含むオーブン34を含むものとして記載されているが、コーティングシステム10のモジュール式の性質は、追加のオーブンが追加されること、または、オーブン34a~34cのいずれかが取り出されることを可能にする。例えば、第2オーブン34bは、第1及び第3オーブン34a及び34cのみが残り、下部コンベヤシステム304の第2セクション332のみが積載領域20の下方に配置されるように、コーティングシステム10から除去され得る。加えて、第1及び第2オーブン34a及び34bが、コーティングシステムから除去され得る。あるいは、第1~第3オーブン34a~34cは、オーブン34の全体を含む単一のオーブンで置き換えられ得る。
【0051】
硬化操作が完了した後、基材100は、下部コンベヤシステム304の第3セクション336によって第2方向に、第2リフト50の下部チャンバ50b内へと移動される。下部チャンバ50b内に配置されたセンサ51bが、基材100が完全に下部チャンバ50b内にあることを感知すると、第2リフト50は、基材100を鉛直方向2に沿って第2リフト50の上部チャンバ50aへと上方に搬送する。上部チャンバ50a内に配置されたセンサ51aが、基材100が完全に上部チャンバ50a内にあることを感知すると、第2リフト50は、基材100を検査ステーション54へと第1方向に搬送する。
【0052】
アプリケータアセンブリ106は、検査ステーション54内に配置されると、自動的に、操作者からの指示に応じて、または、制御装置402からの指示に応じて、検査操作を開始する。検査操作の様々な態様(基材100及びコーティング102のどの部分が検査されるか、どの種類の検査が実行されるかなど)は、HMI装置408を介して操作者によって予め選択され得るか、または、制御装置402のメモリユニット404から呼び出され得る。検査操作は、検査ステーション54自体によって実施され得るが、検査はまた、基材100が検査ステーション54内にあるときに、コーティングシステム10の操作者による目視検査を少なくとも部分的に含み得る。検査ステーション54が、品質基準を満たさない基材100のコーティング102の特徴を検出する場合、検査ステーション54は、信号を制御装置402に送信し得て、制御装置402は、HMI装置408を介してコーティングシステム10の操作者に警告し得る。警告は、音、光、テキスト通知などの形態であり得る。検査操作が完了した後、基材100は、上部コンベヤシステム300の第1セクション308によって第1方向に、積載領域20へと移動され、そこで基材100は、コーティングシステム10から除去され得る。これは、操作者によって手動で実行され得るか、または、シャトルコンベヤ(図示せず)などの別個のロボットないしは別の方法で自動化された器具によって実行され得る。選択的に、一人の操作者が、積載領域20上に基材100を置くために積載領域20の一方の側に位置し、別の操作者が、積載領域20から基材100を除去するために積載領域20の反対側に位置することができる。
【0053】
本発明は、本明細書において限られた数の実施形態を用いて説明されているが、これらの具体的な実施形態は、特許請求される本発明の範囲を限定することを意図してはいない。本明細書に記載されている物品及び方法の正確な様々な要素の配置及び工程の順序は、限定するものとみなすべきではない。具体的には、方法の工程は、図中のブロックの連続的な一連の参照記号及び進行を参照して説明されているが、方法は、所望により、特定の順序で実行されることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材にコーティングを塗布するためのシステムであって、
前記基材にコーティング材料を塗布するためのコーティングステーションであって、底部を有する、コーティングステーションと、
前記基材上の前記コーティング材料を硬化させるためのオーブンであって、前記底部のすぐ鉛直下方に位置付けられている、オーブンと、
前記コーティングステーションから前記オーブンへと前記基材を移送するための第1リフトと、
を備え、
前記第1リフトは、前記オーブンへと鉛直方向に沿って下向に前記基材を搬送するように構成されている、システム。
【請求項2】
前記基材を検査するための検査ステーションを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記検査ステーションと前記コーティングステーションとの間に配置された積載領域を更に備え、
前記積載領域は、前記検査ステーションから前記コーティングステーションまで延在するコンベヤを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記オーブンは、第1オーブンであり、
当該システムは、前記コンベヤの鉛直下方に位置付けられた第2オーブンを更に備え、
前記第2オーブンも、前記コーティングステーションの前記底部の鉛直下方に位置付けられている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2オーブンは、前記第1オーブンに隣接している、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2オーブンは、前記第1オーブンとは異なる温度で動作する、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記検査ステーションの鉛直下方に位置付けられた第3オーブン
を更に備え、
前記第3オーブンも、前記底部の下方に位置付けられている、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記第3オーブンは、前記第1オーブンから離間配置されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第3オーブンは、前記第1オーブンとは異なる温度で動作する、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記第3オーブンから前記検査ステーションへと前記基材を移送するための第2リフト
を更に備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記検査ステーションは、前記基材の画像を捕捉するためのカメラを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項12】
前記コーティングステーションは、前記基材に前記コーティング材料を塗布するための噴射ディスペンサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記コーティング材料から気泡を除去するための真空チャンバ
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記基材を処理するためのプラズマシステム
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
基材にコーティングを塗布するための方法であって、
コーティングステーションで前記基材にコーティング材料を塗布する工程と、
前記コーティングステーションからオーブンへと鉛直下向方向に前記基材を移送する工程と、
前記オーブン内で前記基材上の前記コーティングを硬化させる工程と、
前記コーティングを硬化させた後、前記オーブンから検査ステーションへと、前記鉛直下向方向とは反対の鉛直上向方向に前記基材を移送する工程と、
前記検査ステーションで前記基材を検査する工程と、を含む、方法。
【請求項16】
前記コーティングを塗布する工程は、前記基材を前記コーティングステーションを通して第1方向に沿って移動させる工程を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記コーティングを検査する工程は、前記基材を前記検査ステーションを通して前記第1方向に沿って移動させる工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記コーティングを硬化させる工程が、前記基材を前記オーブンを通して前記第1方向とは反対の第2方向に沿って移動させる工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記オーブンは、第1オーブンと、前記第1オーブンに隣接する第2オーブンと、を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記オーブンは、前記第2オーブンに隣接する第3オーブンを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記コーティングステーションから前記基材を移送する工程は、前記コーティングステーションの底部の上方から当該底部の下方へと前記鉛直下向方向に前記基材を移動させる工程を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記オーブンから前記基材を移送する工程が、前記コーティングステーションの前記底部の下方から当該底部の上方へと前記鉛直上向方向に前記基材を移動させる工程を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
基材にコーティングを塗布するためのシステムであって、
コーティング材料を前記基材に塗布するためのコーティングステーションを含む第1内蔵型モジュールと、
前記基材上の前記コーティング材料を硬化させるためのオーブンを含む第2内蔵型モジュールであって、前記第1内蔵型モジュールに隣接している、第2内蔵型モジュールと、
前記第1内蔵型モジュールから前記第2内蔵型モジュールへと前記基材を移送するための第1リフトを含む第3内蔵型モジュールであって、前記第1及び第2内蔵型モジュールに隣接している、第3内蔵型モジュールと、
を備え、
前記オーブンは、前記コーティングステーションのすぐ鉛直下方に位置付けられており、
前記第1リフトは、前記オーブンへと鉛直方向に沿って下向に前記基材を搬送するように構成されている、システム。
【請求項24】
前記第1、第2、及び第3内蔵型モジュールは、互いに独立して分離可能である、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記基材を検査するための検査ステーションを含む第4内蔵型モジュール
を更に備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記第2内蔵型モジュールから前記第4内蔵型モジュールへと前記基材を移送するための第2リフトを含む第5内蔵型モジュール
を更に備える、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記オーブンは、第1温度まで加熱されるように構成された第1加熱ゾーンと、第2温度まで加熱されるように構成された第2加熱ゾーンと、を含み、
前記第1及び第2温度は異なる、請求項23に記載のシステム。
【請求項28】
前記オーブンは、前記コーティングステーションの鉛直下方に完全に位置決めされている、請求項23に記載のシステム。
【請求項29】
前記オーブンは、摂氏60度~摂氏130度の温度まで昇温され得る、請求項23に記載のシステム。
【請求項30】
前記オーブンは、前記底部の鉛直下方に完全に位置決めされている、請求項1に記載のシステム。
【請求項31】
前記オーブンは、摂氏60度~摂氏130度の温度まで昇温され得る、請求項1に記載のシステム。
【請求項32】
前記オーブンは、摂氏60度~摂氏130度の温度まで昇温され得る、請求項15に記載の方法。
【請求項33】
前記オーブンは、前記基材を受容するように構成された第1開口部を有しており、
前記オーブンは、前記第1開口部からオフセットされている第2開口部を有しており、
前記第1開口部及び前記第2開口部は、前記基材が前記第1開口部及び前記第2開口部を通って移送可能であるように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項34】
前記オーブンの前記第1開口部及び前記第2開口部は、互いに対して反対側にあり、
前記第1開口部は、第1方向に移動する前記基材を受容するように構成されており、
前記第2開口部は、前記基材が当該第2開口部を出るように前記第1方向に移動するように構成されている
ことを特徴とする請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記第1開口部から前記第2開口部まで前記基材を移送するように構成されたエンドレス下部コンベヤシステム
を更に備えたことを特徴とする請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記基材を前記コーティングステーションを通して移送するように構成されたエンドレス上部コンベヤシステム
を更に備えたことを特徴とする請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記コーティングステーションから前記オーブンへと前記基材を移送する工程は、
前記オーブンが当該オーブンの第1開口部にて前記基材を受容する工程と、
前記基材が前記第1開口部を通って移動する工程と、
を有し、
前記コーティングを硬化させた後に前記基材を移送する工程は、
前記基材を前記第1開口部からオフセットされている前記オーブンの第2開口部を通して移送する工程と、
前記オーブンの前記第2開口部から前記鉛直上向方向に前記基材を移送する工程と、
を有する
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
本発明は、本明細書において限られた数の実施形態を用いて説明されているが、これらの具体的な実施形態は、特許請求される本発明の範囲を限定することを意図してはいない。本明細書に記載されている物品及び方法の正確な様々な要素の配置及び工程の順序は、限定するものとみなすべきではない。具体的には、方法の工程は、図中のブロックの連続的な一連の参照記号及び進行を参照して説明されているが、方法は、所望により、特定の順序で実行されることができる。
なお、出願時の特許請求の範囲は、以下の通りである。
<請求項1>
基材にコーティングを塗布するためのシステムであって、
前記基材にコーティング材料を塗布するためのコーティングステーションであって、底部を有する、コーティングステーションと、
前記基材上の前記コーティング材料を硬化させるためのオーブンであって、前記底部の鉛直下方に位置付けられている、オーブンと、
前記コーティングステーションから前記オーブンへと前記基材を移送するための第1リフトと、
を備える、システム。
<請求項2>
前記基材を検査するための検査ステーションを更に備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項3>
前記検査ステーションと前記コーティングステーションとの間に配置された積載領域を更に備え、
前記積載領域は、前記検査ステーションから前記コーティングステーションまで延在するコンベヤを含む、請求項2に記載のシステム。
<請求項4>
前記オーブンは、第1オーブンであり、
当該システムは、前記コンベヤの鉛直下方に位置付けられた第2オーブンを更に備え、
前記第2オーブンも、前記コーティングステーションの前記底部の鉛直下方に位置付けられている、請求項3に記載のシステム。
<請求項5>
前記第2オーブンは、前記第1オーブンに隣接している、請求項4に記載のシステム。
<請求項6>
前記第2オーブンは、前記第1オーブンとは異なる温度で動作する、請求項4に記載のシステム。
<請求項7>
前記検査ステーションの鉛直下方に位置付けられた第3オーブン
を更に備え、
前記第3オーブンも、前記底部の下方に位置付けられている、請求項2に記載のシステム。
<請求項8>
前記第3オーブンは、前記第1オーブンから離間配置されている、請求項7に記載のシステム。
<請求項9>
前記第3オーブンは、前記第1オーブンとは異なる温度で動作する、請求項7に記載のシステム。
<請求項10>
前記第3オーブンから前記検査ステーションへと前記基材を移送するための第2リフト
を更に備える、請求項7に記載のシステム。
<請求項11>
前記検査ステーションは、前記基材の画像を捕捉するためのカメラを含む、請求項2に記載のシステム。
<請求項12>
前記コーティングステーションは、前記基材に前記コーティング材料を塗布するための噴射ディスペンサを含む、請求項1に記載のシステム。
<請求項13>
前記コーティング材料から気泡を除去するための真空チャンバ
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項14>
前記基材を処理するためのプラズマシステム
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項15>
基材にコーティングを塗布するための方法であって、
コーティングステーションで前記基材にコーティング材料を塗布する工程と、
前記コーティングステーションからオーブンへと鉛直下向方向に前記基材を移送する工程と、
前記オーブン内で前記基材上の前記コーティングを硬化させる工程と、
前記コーティングを硬化させた後、前記オーブンから検査ステーションへと、前記下向方向とは反対の鉛直上向方向に前記基材を移送する工程と、
前記検査ステーションで前記基材を検査する工程と、を含む、方法。
<請求項16>
前記コーティングを塗布する工程は、前記基材を前記コーティングステーションを通して第1方向に沿って移動させる工程を含む、請求項15に記載の方法。
<請求項17>
前記コーティングを検査する工程は、前記基材を前記検査ステーションを通して前記第1方向に沿って移動させる工程を含む、請求項16に記載の方法。
<請求項18>
前記コーティングを硬化させる工程が、前記基材を前記オーブンを通して前記第1方向とは反対の第2方向に沿って移動させる工程を含む、請求項16に記載の方法。
<請求項19>
前記オーブンは、第1オーブンと、前記第1オーブンに隣接する第2オーブンと、を含む、請求項18に記載の方法。
<請求項20>
前記オーブンは、前記第2オーブンに隣接する第3オーブンを更に含む、請求項19に記載の方法。
<請求項21>
前記コーティングステーションから前記基材を移送する工程は、前記コーティングステーションの底部の上方から当該底部の下方へと前記鉛直下向方向に前記基材を移動させる工程を含む、請求項15に記載の方法。
<請求項22>
前記オーブンから前記基材を移送する工程が、前記コーティングステーションの前記底部の下方から当該底部の上方へと前記鉛直上向方向に前記基材を移動させる工程を含む、請求項21に記載の方法。
<請求項23>
基材にコーティングを塗布するためのシステムであって、
コーティング材料を前記基材に塗布するためのコーティングステーションを含む第1内蔵型モジュールと、
前記基材上の前記コーティング材料を硬化させるためのオーブンを含む第2内蔵型モジュールであって、前記第1内蔵型モジュールに隣接している、第2内蔵型モジュールと、
前記第1内蔵型モジュールから前記第2内蔵型モジュールへと前記基材を移送するための第1リフトを含む第3内蔵型モジュールであって、前記第1及び第2内蔵型モジュールに隣接している、第3内蔵型モジュールと、
を備える、システム。
<請求項24>
前記第1、第2、及び第3内蔵型モジュールは、互いに独立して分離可能である、請求項23に記載のシステム。
<請求項25>
前記基材を検査するための検査ステーションを含む第4内蔵型モジュール
を更に備える、請求項23に記載のシステム。
<請求項26>
前記第2内蔵型モジュールから前記第4内蔵型モジュールへと前記基材を移送するための第2リフトを含む第5内蔵型モジュール
を更に備える、請求項25に記載のシステム。
<請求項27>
前記オーブンは、第1温度まで加熱されるように構成された第1加熱ゾーンと、第2温度まで加熱されるように構成された第2加熱ゾーンと、を含み、
前記第1及び第2温度は異なる、請求項23に記載のシステム。
【外国語明細書】