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特開2024-95669無線センサネットワーク内の改善されたネットワークフレーム構造アーキテクチャとの通信を提供するためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095669
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】無線センサネットワーク内の改善されたネットワークフレーム構造アーキテクチャとの通信を提供するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/12 20090101AFI20240703BHJP
   H04W 4/38 20180101ALI20240703BHJP
   H04W 84/18 20090101ALI20240703BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20240703BHJP
【FI】
H04W28/12
H04W4/38
H04W84/18 110
H04W28/06 110
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024039381
(22)【出願日】2024-03-13
(62)【分割の表示】P 2020510535の分割
【原出願日】2018-08-22
(31)【優先権主張番号】15/684,894
(32)【優先日】2017-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】518200503
【氏名又は名称】ザイナー, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Zainar, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】チェ,スン・ヒョク
(72)【発明者】
【氏名】イラムルト,トミ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA28
5K067BB27
5K067EE02
5K067EE06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】無線センサネットワーク内で改善されたネットワークフレーム構造を備えた通信を実現するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】無線センサネットワークにおいて、システムは、無線ネットワークの無線ネットワークアーキテクチャ内で通信を送受信するための1つ以上の処理ユニット及びRF回路を有するハブと、各々が無線ネットワークアーキテクチャ内のハブとの双方向通信を可能にする送信機および受信機を備えた無線デバイスを有する複数のセンサノードと、を含む。無線センサネットワーク内において、ハブの1つ以上の処理ユニットによりエネルギー効率良くセンサノードを動作させる方法は、ハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中に、センサノードに通知を送信すると、センサノードの受信機の第1の電力モードから第2の電力モードへ変更を引き起こすための命令を実行することを含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークの無線ネットワークアーキテクチャ内で通信を送受信するための1つ以上の処理ユニットおよびRF回路を有するハブと、
各々が前記無線ネットワークアーキテクチャ内の前記ハブとの双方向通信を可能にする送信機機能および受信機機能を備えた無線デバイスを有する複数のセンサノードとを含み、前記ハブの前記1つ以上の処理ユニットは、繰り返しのハブブロードキャストタイムスロット中にセンサノードに通知を送信すると、前記センサノードの受信機の第1の電力モードから第2の電力モードへ変更を引き起こすための命令を実行するように構成されるシステム。
【請求項2】
前記通知は、前記ハブまたは異なるセンサノードから発信される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記センサノードの前記受信機機能は、前記第1の電力モード中にブロードキャストメッセージをリッスンするための最小電力レベルで構成され、動作可能な送信機機能を有することを含む前記最小電力レベルを超えた任意のレベルで前記第2の電力モード中に動作可能である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサノードは、前記受信された通知のグループ識別子を特定し、前記センサノードのグループ識別子を特定し、前記受信された通知の前記グループ識別子が前記センサノードの前記グループ識別子と一致して、前記無線ネットワーク内の輻輳が軽減される場合、前記センサノードからの通信の送信をキャンセルするための命令を実行するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記センサノードは、通知を送信し、通知転送のために次のハブブロードキャストスロットをチェックすることによりノードグループの通知の正常な受信を確認し、正常な受信が確認されない場合に擬似ランダム関数の少なくとも1つの変更されたパラメータで通知を再送信するための命令を実行するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ハブの前記1つ以上の処理ユニットは、グループ内のセンサノードが前記グループ内の他のセンサノードと比較して同じタイムスロットを有する可能性が低く、一方、異なるグループ内のセンサノードは同じタイムスロットを占有する可能性が高いことに基づいて擬似ランダムスロット位置を使用して、前記複数のセンサノードの送信タイムスロットを特定するための命令を実行するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ハブの前記1つ以上の処理ユニットは、前記無線ネットワーク内の通知用の第1の長さのタイムスロットとデータ通信用の第2の長さのタイムスロットを特定するための命令を実行するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
装置であって
命令を保存するためのメモリと、
無線ネットワークアーキテクチャ内で複数のセンサノードを監視するための命令を実行する1つ以上の処理ユニットと、
送信機と受信機を備えた無線デバイスをそれぞれ有する前記複数のセンサノードと通信を送受信する無線周波数(RF)回路であって、前記無線ネットワークアーキテクチャ内の前記装置の前記RF回路との双方向通信を可能にするRF回路とを含み、前記装置の前記1つ以上の処理ユニットは、センサノードの少なくとも1つのグループのセンサノードからのアラーム情報との少なくとも1つの通信を受信し、ある特定の期間において追加のセンサノードおよび潜在的に異なるグループのセンサノードからのアラーム情報との追加の通信の受信を待機することにより、ターゲットアラーム遅延を提供するための命令を実行するように構成される装置。
【請求項9】
前記装置の前記1つ以上の処理ユニットは、前記少なくとも1つのグループのセンサノードから受信した前記少なくとも1つの通信から固有のアラームを識別するための命令を実行するように構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記装置の前記1つ以上の処理ユニットは、異なるグループのセンサノードの前記固有のアラームの複数のアラーム情報をアラームパケットを有する通信に結合するための命令を実行するように構成される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記装置の前記1つ以上の処理ユニットは、第1のグループのセンサノードからの第1のアラーム情報を有する第1の複数の通信を受信し、第2のグループのセンサノードからの第2のアラーム情報を有する第2の複数の通信を受信するための命令を実行するように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記装置の前記1つ以上の処理ユニットは、ハッシュ関数を使用することにより、前記センサノードに送信される前記アラームパケットのダウンリンクアラームタイムスロットを割り当てるための命令を実行するように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記装置の前記1つ以上の処理ユニットは、繰り返しのハブブロードキャストタイムスロット中に前記アラーム情報を備えた前記アラームパケットを前記センサノードに送信すると、センサノードの受信機の第1の電力モードから第2の電力モードへの変更を引き起こすための命令を実行するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
無線ネットワークアーキテクチャ用のセンサノードであって、
少なくとも1つのセンサと、
命令を保存するためのメモリと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのセンサに結合された処理ロジックであって、前記処理ロジックは、前記少なくとも1つのセンサから受信したデータを処理し、前記センサノードの通信を処理するための命令を実行する処理ロジックと、
前記処理ロジックに結合された無線周波数(RF)回路であって、前記RF回路は、前記無線ネットワークアーキテクチャ内でハブと通信を送受信する送信機および受信機の機能を含むRF回路とを含み、前記処理ロジックは、前記ハブまたはセンサノードのグループから発信された制御またはアラーム情報との繰り返しのハブブロードキャストタイムスロット中に、前記ハブから制御またはアラーム情報を有する通信を受信すると、前記受信機機能の第1の低電力モードを第2の電力モードへ変更するための命令を実行するように構成されるセンサノード。
【請求項15】
前記制御またはアラーム情報は、前記ハブまたはセンサノードのグループから発信される、請求項14に記載のセンサノード。
【請求項16】
前記センサノードの前記受信機機能は、第1の電力モード中にブロードキャストメッセージをリッスンするための最小電力レベルで構成され、操作可能な送信機機能を有することを含む前記最小電力レベルを超える任意のレベルで第2の電力モード中に動作可能である、請求項14に記載のセンサノード。
【請求項17】
前記処理ロジックは、前記受信した通信のグループ識別子を特定し、前記センサノードのグループ識別子を特定し、前記受信した通信の前記グループ識別子が、前記センサノードの前記グループ識別子と一致して、前記無線ネットワーク内の輻輳を軽減する場合、前記センサノードからの通信の送信をキャンセルするための命令を実行するように構成される、請求項14に記載のセンサノード。
【請求項18】
前記センサノードのグループは、前記センサノードのグループがほぼ同時にまたは近い時間に通信を送信する可能性を高めるように形成される、請求項17に記載のセンサノード。
【請求項19】
前記センサノードは、電池源で動作する、請求項14に記載のセンサノード。
【請求項20】
前記処理ロジックは、通信を送信し、通知転送のために次のハブブロードキャストスロットをチェックすることにより通信の正常な受信を確認し、正常な受信が確認されない場合に擬似ランダム関数の少なくとも1つの変更されたパラメータで通信を再送信するための命令を実行するように構成される、請求項14に記載のセンサノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2017年8月23日に出願された米国特許出願第15/684,894号の利益を主張し、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施形態は、無線センサネットワーク内の改善されたネットワークフレーム構造アーキテクチャとの通信を提供するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
家庭用電化製品およびコンピュータ業界では、無線センサネットワークが長年にわたって研究されてきた。典型的な無線センサネットワークでは、1つ以上のセンサが無線と組み合わせて実装され、ネットワーク内に配備された1つ以上のセンサノードからのデータの無線収集を可能にする。各センサノードは1つ以上のセンサを含むことができ、センサノードの動作に電力を供給するための無線機と電源を含む。従来の無線システムでは、多数のセンサノードを有するネットワークで低電力と低遅延を同時に実現することは困難である。各センサノードに専用のタイムスロットを提供すると、次のスロットの待機時間が長くなりすぎる。多数のセンサノードが同時に送信する場合、各センサノードにランダムアクセスを提供すると衝突が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施形態において、センサノードの改善されたネットワークフレーム構造のために無線センサネットワーク内で通信を提供するためのシステムおよび方法が本明細書で開示される。一実施形態では、システムは、無線ネットワークの無線ネットワークアーキテクチャ内で通信を送受信するための1つ以上の処理ユニットおよびRF回路を有するハブを含む。システムはまた、各々が無線ネットワークアーキテクチャ内のハブとの双方向通信を可能にする送信機および受信機を備えた無線デバイスを有する複数のセンサノードを含む。ハブの1つ以上の処理ユニットは、ハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中に、センサノードに通知を送信すると、センサノードの受信機の第1の電力モードから第2の電力モードへ変更を引き起こすための命令を実行するように構成される。
【0005】
一例では、無線ネットワークアーキテクチャ用のセンサノードは、少なくとも1つのセンサと、命令を格納するためのメモリと、メモリと少なくとも1つのセンサに結合された処理ロジックとを含む。処理ロジックは、少なくとも1つのセンサから受信したデータを処理し、センサノードの通信を処理するための命令を実行する。無線周波数(RF)回路は、処理ロジックに結合される。RF回路には、無線ネットワークアーキテクチャ内でハブに通信を送信し、ハブから通信を受信するための送信機と受信機の機能が含まれている。処理ロジックは、ハブからまたはセンサノードのグループから発信される制御またはアラーム情報によるハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中に、ハブから制御またはアラーム情報を有する通信を受信すると、受信機機能の第1の低電力モードを第2の電力モードに変更する命令を実行するように構成される。
【0006】
本発明の実施形態の他の構成および利点は、添付の図面および以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0007】
本発明の実施形態は、添付図面の図に限定ではなく例として示されており、同様の参照番号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る、改善されたネットワークフレーム構造のための異なるタイプの通信のための異なる長さのタイムスロットを有する無線ノードの例示的なシステムを示す。
図2】一実施形態に係るネットワークフレーム構造の改善に適した場合に、センサノードが異なるタイプの通信および通知の抑制のための異なる長さのタイムスロットを有し得るメッシュ状ネットワーク機能が可能なツリーネットワークアーキテクチャを主に有するシステムを示す。
図3】一実施形態に係る、通信用の擬似ランダムアルゴリズムに基づいてセンサノードの各グループにタイムスロットが割り当てられた複数のハブを有する非対称ツリーおよびメッシュネットワークアーキテクチャを備えたシステムを示す。
図4】一実施形態に係る、無線ネットワークアーキテクチャ内の無線ノードの異なるタイプの通信のための異なる長さのタイムスロットを有するタイムラインを示す。
図5】一実施形態に係る、無線センサネットワーク内の無線センサノードの改善されたネットワークフレーム構造に適切な場合に、異なるタイプの通信および通知の抑制に対して異なる長さのタイムスロットを特定する方法を示す。
図6】一実施形態に係る、無線センサネットワーク内の無線センサノードに従って、スケーラブルでエネルギー効率の良いダウンリンクアラーム配信の方法を示す。
図7】一実施形態に係る、無線ネットワークアーキテクチャ内の無線ノードのためのダウンリンクアラーム配信のスケーラブルでエネルギー効率の良い方法を有するタイムラインを示す。
図8】一実施形態に係る、無線センサネットワーク内においてエネルギー効率の良い方法でセンサノードを動作させる方法を示す。
図9A】一実施形態に係る、電力コンセント用のオーバーレイ1500として実装されるハブの例示的な一実施形態を示す。
図9B】一実施形態に係る、電力コンセント用のオーバーレイとして実装されるハブ1520のブロック図の分解図の例示的な一実施形態を示す。
図10A】一実施形態に係る、コンピュータシステム、機器、または通信ハブに配備するためのカードとして実装されるハブの例示的な一実施形態を示す。
図10B】一実施形態に係る、コンピュータシステム、機器、または通信ハブに配備するためのカードとして実装されるハブ1664のブロック図の例示的な一実施形態を示す。
図10C】一実施形態に係る、機器(例えば、スマート洗濯機、スマート冷蔵庫、スマートサーモスタット、他のスマート機器など)内に実装されたハブの例示的な一実施形態を示す。
図10D】一実施形態に係る、機器(例えば、スマート洗濯機、スマート冷蔵庫、スマートサーモスタット、他のスマート機器など)内に実装されたハブ1684のブロック図の分解図の例示的な一実施形態を示す。
図11】一実施形態に係るセンサノードのブロック図を示す。
図12】一実施形態に係る、ハブを有するシステムまたは機器1800のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書では、改善されたネットワークフレーム構造アーキテクチャを備えた無線センサネットワーク内の通信を提供するためのシステムおよび方法を開示する。一実施形態では、システムは、無線ネットワークの無線ネットワークアーキテクチャ内で通信を送受信するための1つ以上の処理ユニットおよびRF回路を有するハブを含む。このシステムはまた、各々が無線ネットワークアーキテクチャ内のハブとの双方向通信を可能にする送信機機能および受信機機能を備えた無線デバイスを有する複数のセンサノードを含む。ハブの1つ以上の処理ユニットは、ハブまたは異なるセンサノードから発信される通知によるハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中にセンサノードに通知を送信すると、センサノードの受信機機能の第1の電力モードから第2の電力モードに変更する命令を実行するように構成される。
【0010】
一例では、通知はハブまたは別のセンサノードから発信される。
【0011】
ハブは、特に屋内環境において、無線ネットワーク内のセンサノードへの通信を送受信するための関連する期間中に動作可能なRF回路を含むことができる。この目的のために、屋内環境には、同様の問題(例えば、近くの壁の存在など)が存在する可能性のある建物やその他の構造物の周辺地域など、屋内に近い環境も含まれると想定される。
【0012】
無線ネットワークには、ハブと、1つ以上のデバイスグループ(例えば、センサノード)に属するデバイスが含まれる。ハブは常にデバイスからの通知をリッスンしている間、デバイスは電力を節約するために主にスリープしている。デバイスは、自身のグループ内のハブおよび他のデバイスに通知を送信する必要がある場合がある。通常、通知はバーストで表れる。一部のデバイスは、他のデバイスよりも同時に通知を受け取る可能性が高い。バースト中にランダムアクセスが許可された場合、デバイスの数は十分に大きいため、無線接続が混雑する。ランダムアクセスを有するデバイスは、多数のデバイスが同時に送信を行うと最終的に衝突を引き起こす。デバイスの数も十分に大きいため、各デバイスの専用タイムスロットはデバイスの2つのスロット間で長い時間を要するため、低レイテンシは保証できない。
【0013】
多数のデバイス(例えば、少なくとも5台のデバイス、少なくとも10台のデバイス)を有するネットワークでは、低電力と低レイテンシを同時に実現することは困難である。802.15.4 TSCHのようなスロット付きフレーム構造のスロット長は長く、これは単にデータ転送に効率的であるだけである。小さな制御パケットはスロットのごく一部しか使用しないため、多くの制御情報と大きなデータパケットが混在するアプリケーションでは、ネットワークスループットが非常に低くなる。
【0014】
現在の設計は、必要なときにいつでもデバイスの特定のサブセットと通信したり、低電力モードからウェイクアップできることがデバイスにとって有益なアプリケーションを対象としている。
【0015】
現在の設計には、以下の主要な改善点が含まれる。1)短いアップリンク制御スロット、ダウンリンク転送スロット、および長いデータスロットの組み合わせ2)デバイスのグループ化によって可能となる制御信号抑制。
【0016】
一実施形態では、電力供給の非対称性を利用して、無線非対称ネットワークアーキテクチャ内での長距離通信を提供すると同時に、電池源によって電力を供給されるノードの電池寿命を長く維持することができる。例示的な一実施形態では、通信ノード間で20メートルの通信範囲が達成され、同時に電池駆動ノードで長い電池寿命(例えば、約10年、少なくとも10年)が提供され得る。これは、本発明の実施形態に係るエネルギー認識ネットワーキングプロトコルを実装することにより達成され得る。具体的には、長寿命の電池駆動ノードがツリーの終端で使用される場合、メッシュベースの機能を有するツリー状のネットワークアーキテクチャを使用できる。
【0017】
例示的なツリー状のネットワークアーキテクチャは、2015年1月29日に出願された米国特許出願第14/607,045号、2015年1月29日に出願された米国特許出願第14/607,047号、2015年1月29日に出願された米国特許出願第14/607,048号、および2015年1月29日に出願された米国特許出願第14/607,050号に記載されており、これらは参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0018】
無線センサネットワークは、家、アパート、オフィス、商業ビルを含む屋内環境、および駐車場、歩道、庭園などの近くの外部の位置で使用するために説明されている。無線センサネットワークはまた、電源を備えたあらゆるタイプの建物、構造物、エンクロージャ、乗り物、ボートなどでも使用できる。センサシステムは、長い通信距離を維持しながら、センサノードの良好な電池寿命を提供する。
【0019】
図1は、一実施形態に係る、改善されたネットワークフレーム構造のための異なるタイプの通信のための異なる長さのタイムスロットを有する無線ノードの例示的なシステムを示す。システム100は、主に、一実施形態に係るメッシュのようなネットワーク機能が可能なツリーネットワークアーキテクチャを有する。システム100は、主に標準通信(例えば(例えば、ノード識別情報、通知、センサデータ、ノードステータス情報、同期情報、位置特定情報、無線センサネットワーク用の他のそのような情報、飛行時間(TOF)通信など)のためのツリーネットワークアーキテクチャを有する。システム100は、無線制御デバイス111を有するハブ110、無線デバイス121を有するセンサノード120、無線デバイス125を有するセンサノード124、無線デバイス129を有するセンサノード128、無線デバイス131を有するセンサノード130、および無線デバイス133を有するセンサノード132を含む。図示されていない追加のハブは、ハブ110または他のハブと通信できる。各ハブは、センサノード120、124、128、130、および132と双方向に通信する。ハブはまた、他のデバイス(例えば、クライアントデバイス、モバイルデバイス、タブレットデバイス、コンピューティングデバイス、スマートアプライアンス、スマートテレビなど)と双方向に通信するようにも設計されている。
【0020】
一実施形態では、ハブ110の制御デバイス111は、ハブとセンサノード(例えば、ノード120、124、128、130、132)との間の異なるタイプの通信に対して異なる長さのタイムスロットを特定するための命令を実行するように構成される。例えば、制御デバイス111は、より短いアップリンク制御タイムスロット、ダウンリンク転送タイムスロット、およびより長いデータタイムスロットを特定するように構成され得る。ハブまたはセンサノードはまた、センサノードのグループ化により、必要に応じて通知を抑制するように構成される。
【0021】
センサノードは、上位レベルのハブまたはノードとのアップストリーム通信のみがあり、別のハブまたはノードとのダウンストリーム通信がない場合、終端ノードである。各無線デバイスには、ハブまたは他のセンサノードとの双方向通信を可能にするための送信機と受信機(またはトランシーバ)を備えたRF回路が含まれる。
【0022】
図2は、一実施形態に係るネットワークフレーム構造の改善に適した場合に、センサノードが異なるタイプの通信および通知の抑制のための異なる長さのタイムスロットを有し得るメッシュ状ネットワーク機能が可能なツリーネットワークアーキテクチャを主に有するシステムを示す。システム250は、トリガーされる閾値基準(例えば、特定の距離による少なくとも1つのノードの移動、特定の距離によるノードとハブとの間の経路長の変化)に基づいて、位置センサノードを特定するためのメッシュ状ネットワークアーキテクチャを確立し得る。システム250は、ハブ210、第1のグループ295のノード220、224、228、230、232、および第2グループ296のノード270、280、および290を含む。センサノードは異なるグループに割り当てることができる。別の一例では、グループ296は、第1のサブグループのノード220および224と、第2のサブグループのノード228、230、および232とに分割される。一例では、各グループ(またはサブグループ)には、他のノードまたはハブと通信するための擬似ランダムタイムスロットが割り当てられる。
【0023】
ハブ210は無線デバイス211を含み、センサノード220は無線デバイス221を含み、センサノード224は無線デバイス225を含み、センサノード228は無線デバイス229を含み、センサノード230は無線デバイス231を含み、センサノード232は無線デバイス233を含み、センサノード270は無線デバイス271を含み、センサノード280は無線デバイス281を含み、センサノード290は無線デバイス291を含む。図示されていない追加のハブは、ハブ210または他のハブと通信することができる。ハブ210は、センサノードと双方向に通信する。
【0024】
これらの通信には、無線非対称ネットワークアーキテクチャ内の双方向通信240~244、272、282、および292が含まれる。センサノードは、通信261~266、273、および283に基づいて相互に双方向に通信し、ハブおよびセンサノードの位置の特定を含む異なるアプリケーションにメッシュ状の機能を提供する。
【0025】
一実施形態では、ハブ210の制御デバイス211は、ハブとセンサノードとの間の異なるタイプの通信に対して異なる長さのタイムスロットを特定するための命令を実行するように構成される。例えば、制御デバイス211は、より短いアップリンク制御タイムスロット、ダウンリンク転送タイムスロット、およびより長いデータタイムスロットを特定するように構成され得る。ハブまたはセンサノードはまた、センサノードのグループ化により、必要に応じて通知を抑制するように構成される。
【0026】
図3は、一実施形態に係る、通信用の擬似ランダムアルゴリズムに基づいてセンサノードの各グループにタイムスロットが割り当てられた複数のハブを有する非対称ツリーおよびメッシュネットワークアーキテクチャを備えたシステムを示す。システム700は、無線制御デバイス711を有する中央ハブ710、無線制御デバイス721を有するハブ720、無線制御デバイス783を有するハブ782、および無線制御デバイスnを有するハブnを含む追加のハブを含む。図示されていない追加のハブは、中央ハブ710、他のハブと通信することができるか、または追加の中央ハブとすることができる。各ハブは、他のハブおよび1つ以上のセンサノードと双方向に通信する。ハブはまた、デバイス780(クライアントデバイス、モバイルデバイス、タブレットデバイス、コンピューティングデバイス、スマート機器、スマートテレビなど)を含む他のデバイスと双方向に通信するように設計されている。
【0027】
センサノード730、740、750、760、770、788、792、n、およびn+1(または終端ノード)はそれぞれ、無線デバイス731、741、751、761、771、789、793、758、および753を含む。センサノードは、上位レベルのハブまたはノードとのアップストリーム通信のみがあり、別のハブまたはノードとのダウンストリーム通信がない場合、終端ノードである。各無線デバイスには、ハブまたは他のセンサノードとの双方向通信を可能にするための送信機と受信機(またはトランシーバ)を備えたRF回路が含まれる。
【0028】
一実施形態では、中央ハブ710は、ハブ720、782、ハブn、デバイス780、およびノード760および770と通信する。これらの通信には、無線非対称ネットワークアーキテクチャ内の通信722、724、774、772、764、762、781、784、786、714、および712が含まれる。無線制御デバイス711を有する中央ハブは、他のハブに通信を送信し、通信の異なるタイプに対して異なる長さのタイムスロットを用いる擬似ランダムアルゴリズムに基づいてノードのグループを割り当てることとタイムスロットを割り当てることとを含む無線非対称ネットワークアーキテクチャを制御および監視するために他のハブから通信を受信するように構成される。
【0029】
ハブ720は、中央ハブ710と通信し、センサノード730、740、および750とも通信する。これらのセンサノードとの通信には、通信732、734、742、744、752、および754が含まれる。例えば、ハブ720の観点から、通信732はハブによって受信され、通信734はセンサノードに送信される。センサノード730の観点から、通信732はハブ720に送信され、通信734はハブから受信される。
【0030】
一実施形態では、中央ハブ(または他のハブ)は、ノード760および770をグループ716に、ノード730、740、および750をグループ715に、ノード788および792をグループ717に、ノードnおよびn+1をグループnに割り当てる。別の一例では、グループ716および715は単一のグループに結合される。
【0031】
単独の、または他のハブと組み合わせた、中央ハブの無線制御デバイスは、(1または複数の)ハブとセンサノード間の異なるタイプの通信に対して異なる長さのタイムスロットを特定するための命令を実行するように構成される。例えば、ハブは、より短いアップリンク制御タイムスロット、ダウンリンク転送タイムスロット、およびより長いデータタイムスロットを特定するように構成され得る。ハブまたはセンサノードはまた、適切な場合(例えば、特定の通知が必要とされない、または望まれない場合)に通知を抑制するようにも構成される。
【0032】
図1図3に示すアーキテクチャを使用することにより、長い電池寿命を必要とするノードは、通信に費やされるエネルギーを最小限に抑え、ツリー階層内のより高いレベルのノードは、利用可能なエネルギー源を使用して実装されるか、またはその代わりに、より高い容量を提供するか、またはより短い電池寿命を提供する電池を使用することができる。電池で動作する終端ノードでの長い電池寿命の達成を促進するために、それらのノードとそれらの上位レベルの相当物(以下、最下位レベルハブと呼ぶ)間の通信は、最下位レベルのハブと終端ノードとの間で最小限の送受信トラフィックが発生するように確立され得る。
【0033】
一実施形態では、ノードは、ほとんどの時間(例えば、時間の90%超、時間の95%超、時間の約98%または99%超)を低エネルギーの非通信状態で費やす。ノードが起動して通信状態に入ると、ノードはデータを最低レベルのハブに送信するように動作可能になる。このデータには、ノード識別情報、センサデータ、ノードステータス情報、同期情報、位置特定情報、および無線センサネットワークに関するその他のそのような情報が含まれる。
【0034】
一例では、電力を節約するために、低電力モード(例えば、スリープ状態)に設定されたセンサノードは、高電力モードでのみウェイクアップし、ダウンリンク転送スロットに通信信号があるかどうかを確認する。通常、アップリンクトラフィックを受信しているハブは、このスロットを使用して、受信した短いグループメッセージを転送する。メッセージ内のグループ識別子は、このメッセージを受信した後、どのグループが反応すると考えられるか、または起動していると考えられるかを受信センサノードに伝える。グループメッセージを送信する必要があるセンサノードは、ランダムに特定された方法でアップリンクスロットの1つを使用する。ランダムスロットは、1つのグループ内で衝突の可能性がほとんどない(またはまったくない)ように計算できる。これは、同時に制御情報を送信する可能性が高いセンサノードからグループを形成できるアプリケーションで有益である。例えば、スペースの占有を検知するネットワークには、センサノードのグループが含まれる。第1のグループ内の各センサノードは、現在占有を検知していない第2のグループのセンサノードとは対照的に、占有が検出されるのとほぼ同時に制御情報を送信する可能性が高い。
【0035】
制御メッセージの主な目的がデバイスのグループをウェイクアップすることであり、グループが同時にウェイクアップするいくつかのデバイスを有する可能性が高いアプリケーションでは、ウェイクアップコマンドを送信することは、すべてのデバイス(例えば、センサノード)に必要ではない。本設計には、無線ネットワークの輻輳を軽減する信号抑制の概念が含まれている。グループ内のいくつかのデバイスが制御情報を送信しようとすると、これらのデバイスは擬似ランダムに割り当てられたタイムスロットを使用する。送信タイムスロットを待機している間、これらのデバイスには、同じグループからの他の送信を検出するための操作可能な受信モードがある。グループの別のデバイスからの送信が検出された場合、デバイスは無線ネットワークのネットワーク輻輳を軽減するために、それ自体の将来の送信をキャンセルする。通知の制御パケットが最終的にグループ内のデバイスの1つによって送信される場合、この制御パケットまたはこのグループ内のデバイスの別の制御パケットの正常な受信の確認は、後続のダウンリンクブロードキャストスロットで検出できる。確認が検出された場合、確認を受信するグループ内のすべてのデバイスは、以後の送信を抑制する。それ以外の場合、デバイスは、少なくとも1つの送信の確認が検出されるまで、制御パケットを使用して送信を繰り返し続ける。
【0036】
図4は、一実施形態に係る、無線ネットワークアーキテクチャ内の無線ノードの異なるタイプの通信のための異なる長さのタイムスロットを有するタイムラインを示す。ブロードキャストビーコン信号402~406は、タイムライン450で周期的に繰り返される。ブロードキャストビーコン信号は、これがビーコンフレームであることを他のシステムに示す1バイトフィールドxを含むことができ、フレーム関連情報441および442をビーコン情報440内で見つけることができる情報を含むことができるフィールドyがそれに続く。422のようなフレームは、他のシステムが干渉することなくハブとノードが通信できるタイムスロットである。フレーム中に、データ、確認応答、通知、ビーコン、またはMACコマンドパケットを送信できる。
【0037】
独自のコンテンツが、保証されたタイムスロットの期間中に他のシステムが送信するのを防ぐ前に、ビーコンの先頭で既知のプロトコルを使用してフレームを定義する。一例では、他のシステム(例えば、IEEE802.15.4システム)は、すべてのビーコンの先頭にフレーム情報441および442を含めることに基づいて、期間422(または他の同様の周期的期間)中に送信しない。フレーム順序フィールド442は、フレームの長さに関する情報を含み、ビーコン順序フィールド441は、2つのフレーム間の時間に関する情報を含む。
【0038】
ネットワークフレームアーキテクチャの追加の詳細は、2015年10月28日に出願された米国特許出願第14/925,889号に記載されており、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0039】
一例では、ハブは、擬似ランダムアルゴリズムを利用して、第1のグループのセンサノードのタイムスロット411~420を特定する。擬似ランダムアルゴリズムは、異なるタイプの通信に対して異なる長さのタイムスロットを定義できる。一例では、第1のグループ内のデバイス(例えば、センサノード)は、タイムスロット信号411、412、および415~420の間に通知(例えば、制御情報、アラーム情報)を送信するための動作可能な送信機を有する。第1のグループ内のデバイス(例えば、センサノード)は、より長いタイムスロット信号413~414の間にデータ通信を送信するための動作可能な送信機を有する。各タイムスロット信号は、複数のセンサノードに対してより短いタイムスロットに分割できる。
【0040】
図5は、一実施形態に係る、無線センサネットワーク内の無線センサノードの改善されたネットワークフレーム構造に適切な場合に、異なるタイプの通信および通知の抑制に対して異なる長さのタイムスロットを特定する方法を示す。方法500の動作は、処理回路または処理ロジックを含む無線デバイス、ハブの無線制御デバイス(例えば、装置)、またはシステムによって実行され得る。処理ロジックには、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステムまたは専用マシンまたはデバイス上で実行されるものなど)、または両方の組み合わせが含まれ得る。一実施形態では、アンカーノード、ハブ、または無線デバイスが方法500の動作を実行する。
【0041】
複数の無線ノードおよび少なくとも1つのハブを有する無線ネットワークアーキテクチャは、動作501で初期化される。初期化は、複数の無線ノードのそれぞれの位置を特定することを含み得る。
【0042】
動作502では、ハブの処理ロジックは、無線センサノードのグループ、各グループのグループ識別子、各センサノードの第1のデバイス識別子、および各センサノードの第2の短縮または縮小されたデバイス識別子を特定する。動作504では、ハブの処理ロジックは、無線ネットワーク内の通知のための第1の長さ(例えば、30ユニット、約300マイクロ秒、500マイクロ秒未満など)のタイムスロットと、データ通信用の第2の異なる長さ(例えば、1000単位、約10ミリ秒、少なくとも1ミリ秒など)のタイムスロットとを特定する。一例では、無線ネットワークは、第1の期間に対して第1の長さ(例えば、30単位、約300マイクロ秒、500マイクロ秒未満など)のタイムスロットと、第2の期間に対してデータ通信用に第2の異なる長さ(例えば、1000単位、約10ミリ秒、少なくとも1ミリ秒など)のタイムスロットを有する通知に対して最適化される。ハブは、無線センサネットワークの特定のアプリケーションに応じて、タイムスロットの第1と第2の長さの間で切り替えることができる。
【0043】
動作506では、ハブの処理ロジックは、各センサノードの第2のデバイス識別子に基づいて各センサノードのハッシュ関数を特定する。ハブは、短いデバイス識別子に基づくハッシュ関数が、利用可能なすべてのタイムスロットにわたってアップリンクパケットを効果的に拡散できるように、短縮されたデバイス識別子を割り当てることができる。
【0044】
動作508では、ハブの処理ロジックは、少なくともハッシュ関数、第2のデバイス識別子、時間、およびグループ識別子に基づいて各センサノードにタイムスロットをランダムに割り当てるために擬似ランダムアルゴリズムを実行する。擬似ランダムタイムスロットは、グループ内のセンサノードが同じグループ内の他のセンサノードと比較して同じタイムスロットを有する可能性が低く、異なるグループ内のセンサノードが同じタイムスロットを占有する可能性が高いことに基づいて設計される。
【0045】
一例では、無線センサネットワークによって検知されたトリガーイベントにより、アラーム信号が生成され、このアラーム信号は確実に配信される必要があり、このため再送信メカニズムが必要である。アラーム信号は複数のセンサノードから同時に送信できるため、多数のアップリンクアラームマイクロタイムスロットが必要が必要となる。ユニキャストに依存する再送信メカニズムでは、マイクロタイムスロットのサイズが大きくなる可能性があり、これはアップリンクアラームマイクロタイムスロットの数を制限する。
【0046】
一例では、アラーム信号は、コンスタレーションごと(例えば、グループごと)の制御パケットである。コンスタレーションの数が増えると、TDMAシステムには、スケーラブルではないより多くのダウンリンクアラームタイムスロットが必要になる。さらに、複数のダウンリンクアラームタイムスロットは、アラームパケットを受信するためにより多くのタイムスロットの間、アクティブな受信モードをセンサノードに強いるため、センサノードのRFモジュールのアクティブ期間の増加を引き起こす。
【0047】
したがって、本設計は、ダウンリンクアラーム配信のスケーラブルでエネルギー効率の良い方法を提供する。図6は、一実施形態に係る、無線センサネットワーク内の無線センサノードに従って、スケーラブルでエネルギー効率の良いダウンリンクアラーム配信の方法を示す。方法600の動作は、処理回路または処理ロジックを含む、無線デバイス、ハブの無線制御デバイス(例えば、装置)、またはシステムによって実行され得る。処理ロジックには、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステムまたは専用マシンまたはデバイス上で実行されるものなど)、または両方の組み合わせが含まれ得る。一実施形態では、ノード、ハブ、または無線デバイスが方法600の動作を実行する。
【0048】
動作602では、ハブは、センサノードの少なくとも1つのグループからアラーム情報との通信を受信する。動作604では、ハブは、特定の期間中に追加のセンサノードおよび潜在的に異なるグループのセンサノードのからアラーム情報(例えば、アップリンクアラーム)との追加の通信を受信するのを待つことにより、目標アラーム遅延を提供する。
【0049】
次に、動作606では、ハブは、センサノードのグループ(例えば、コンスタレーション)から独自のアラームを識別し、センサノードの異なるグループ(例えば、コンスタレーション)の複数のアラーム情報を、アラームパケットを有する通信に結合する。一例では、第1のグループのセンサノードは、ハブに第1のアラーム情報を送信し、第2のグループのセンサノードは、ハブに第2のアラーム情報を送信する。動作608では、ハブは、アクティブな受信モード中に各センサノードが受信する必要があるダウンリンクアラームタイムスロットを割り当てる。ハブは、ハッシュ関数(例えば、y=f(コンスタレーションID))を使用することによって、ダウンリンクアラームタイムスロットをセンサノードに割り当てることができる。
【0050】
動作610では、ハブは、ハブまたはセンサノードのグループから発信された制御またはアラーム情報によるハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中に少なくとも1つのセンサノードに通知を送信すると、少なくとも1つのセンサノードの受信機の第1の電力モードから第2の電力モードへの変更を引き起こす命令を実行するように構成される。センサノードには、第2の電力モード(例えば、アクティブな受信モード)が必要な場合がある。
【0051】
図7は、一実施形態に係る、無線ネットワークアーキテクチャ内の無線ノードのためのダウンリンクアラーム配信のスケーラブルでエネルギー効率の良い方法を有するタイムラインを示す。ブロードキャストビーコン信号702は、タイムライン700上で周期的に繰り返される。ブロードキャストビーコン信号は、これが他の情報を含むことができる他のフィールドが続くビーコンフレームであることを他のシステムに示す1バイトフィールドを含むことができる。集約されたアラーム信号704は、複数のセンサノードおよびセンサの複数のグループからのアラーム情報を含むことができる。ハブは、アラーム情報のデバイス識別子を削除し、グループ情報をアラーム情報に追加する。センサノードは、集約されたアラーム情報のうちのアラーム情報を監視して、特定のセンサノードに関連するグループ識別子を識別できる。信号706は、異なるグループ識別子に対する追加の集約されたアラーム情報を含むことができるか、または信号706は、異なるタイプの制御パケットとすることができる。例えば、複数の情報の集約は、センサノードを使用した画像のキャプチャ、画像の取得、画像の削除など、他の制御パケットに使用できる。
【0052】
一例では、集約アラーム信号704は、グループ1~4のアラーム情報を含み、集約アラーム信号706は、グループ5~8のアラーム情報を含む。
【0053】
本設計は、検出された転送アラーム信号を確認応答として利用することにより、アラーム再送信メカニズムを提供する。ブロードキャストアラーム信号を送信した後、アラーム信号を送信するセンサノードは、送信されたアラーム信号が転送されたか(例えば、ハブによって転送されたか)どうかを確認するために、次のアラームスロットを待つ。センサノードが転送されたアラーム信号を受信できる場合、これはハブがアラーム信号を受信したことを示し、これはアラーム信号の再送信をトリガーしない。そうでない場合、センサノードは、センサノードからハブへのアラーム配信がない場合などに関するアラーム信号を再送信する。
【0054】
一例では、センサノードは、次のランダムに特定されたタイムスロット中にセンサノードにアラーム信号を生成および送信させるトリガーイベントを検出する。ハブはアラーム信号を受信し、アラーム信号の受信に基づいて(例えば、すべてのノードを起動させるアラーム信号を繰り返し、住宅所有者、警察署、消防署、救急車などにアラーム信号を送信する)アクションを特定する。他のセンサノードを起動すると、ハブは他のセンサから追加の通信を受信する場合がある。そして、ハブは、追加の通信に基づいて適切なアクションを特定できる。例えば、ハブから起動信号を受信した後のすべてのセンサは、画像をキャプチャし、分析のために画像をハブに送信することができる。
【0055】
一例では、データの再送信は、確認応答通信が検出されたかどうかに基づいている。タイムスロットの長さを短くするには、キャリアセンシングとタイムスロット内のバックオフスロットは適切ではない。
【0056】
したがって、現在の設計では、アップリンクパケットをセンサノードから(1または複数の)ハブに利用可能なすべてのタイムスロットに分散させることにより、複数のノードからのアップリンクパケット送信中の衝突の可能性を減らす。現在の設計では、タイムスロットの選択にランダム性を利用している。
【0057】
図8は、一実施形態に係る、無線センサネットワーク内においてエネルギー効率の良い方法でセンサノードを動作させる方法を示す。方法800の動作は、処理回路または処理ロジックを含む無線デバイス、ハブ(例えば、装置)の無線制御デバイス、またはシステムによって実行され得る。処理ロジックには、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステムまたは専用マシンまたはデバイス上で実行されるものなど)、または両方の組み合わせが含まれ得る。一実施形態では、センサノードまたは無線デバイスは方法800の動作を実行する。
【0058】
動作802では、センサノードの処理ロジックは、ハブまたはセンサノードのグループから発信された制御またはアラーム情報によるハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中のハブからの制御またはアラーム情報を有する通信を受信すると、センサノードの受信機機能の第1の低電力モードを第2の電力モードに変更するように構成される。センサノードの受信機機能は、第1の電力モード中にブロードキャストメッセージをリッスンするために最小レベルの電力で構成され(例えば、動作可能な受信機機能のみ)、動作可能な送信機機能を有することを含む最小電力レベルを超えるレベルで第2の電力モード中に動作可能である。
【0059】
動作808では、センサノードの処理ロジックは、受信された通信のグループ識別子を特定し、センサノードのグループ識別子を特定し、受信された通信のグループ識別子がセンサノードのグループ識別子と一致して、無線ネットワーク内の輻輳が軽減される場合、センサノードからの通信の送信をキャンセルするための命令を実行するように構成される。
【0060】
一例では、センサノードのグループは、センサノードのグループがほぼ同時にまたは近い時間に通信を送信する可能性を高めるように形成される。
【0061】
動作810では、センサノードの処理ロジックは、通信を送信し、通知転送のために次のハブブロードキャストスロットをチェックすることによりノードグループの通知の正常な受信を確認し、正常な受信が確認されない場合に擬似ランダム関数の少なくとも1つの変更されたパラメータで通信を再送信するための命令を実行するように構成される。
【0062】
本明細書で説明するハブとノード間の通信は、無線周波数を使用した直接無線通信、家、アパート、商業ビルなどの中での電気配線に信号を変調することで達成される電力線通信、802.11a、802.11b、802.11n、802.11acなどの標準WiFi通信プロトコルおよび当業者には明らかな他のそのようなWifi通信プロトコルを使用したWiFi通信、GPRS、EDGE、3G、HSPDA、LTEなどのセルラー通信および当業者には明らかな他のセルラー通信プロトコル、Bluetooth通信、Zigbeeなどの周知の無線センサネットワークプロトコルを使用した通信、および当業者には明らかな他の有線ベースまたは無線通信スキームを含むが、これらに限定されない様々な手段を使用して達成できる。
【0063】
端末ノードとハブ間の無線周波数通信の実装は、狭帯域、チャネル重複、チャネルステッピング、マルチチャネル広帯域、およびウルトラワイドバンド通信を含む多様な方法で実装できる。
【0064】
ハブは、本発明の実施形態に係る多くの方法で物理的に実装されてもよい。図9Aは、一実施形態に係る、電力コンセント用のオーバーレイ1500として実装されるハブの例示的な一実施形態を示す。オーバーレイ1500(例えば、フェースプレート)は、ハブ1510と、ハブをコンセント1502に結合する接続1512(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を含む。代替的に(または追加的に)、ハブはコンセント1504に結合される。オーバーレイ1500は、安全性および美観を目的として、コンセント1502および1504を覆うかまたは囲む。
【0065】
図9Bは、一実施形態に係る、電力コンセント用のオーバーレイとして実装されるハブ1520のブロック図の分解図の例示的な一実施形態を示す。ハブ1520は、周期的に方向を反転させる交流(AC)を一方向のみに流れる直流(DC)に変換する電源整流器1530を含む。電源整流器1530は、接続1512(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコンセント1502からACを受け取り、ACをDCに変換して、接続1532(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1540に電力を供給し、接続1534(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してRF回路1550に電力を供給する。コントローラ回路1540は、メモリ1542を含むか、または、本明細書で説明されるような無線非対称ネットワークの位置特定を形成、監視、および実行するためのハブの動作を制御するためのコントローラ回路1540の処理ロジック1544(例えば、1つ以上の処理ユニット)によって実行される命令を格納するメモリに結合される。RF回路1550は、(1または複数の)アンテナ1552を介して無線センサノードと双方向通信を送受信するためのトランシーバまたは別個の送信機1554および受信機1556機能を含むことができる。RF回路1550は、接続1534(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1540と双方向に通信する。ハブ1520は、無線制御デバイス1520とすることができるか、またはコントローラ回路1540、RF回路1550、および(1または複数の)アンテナ1552の組み合わせは、本明細書で説明されるような無線制御デバイスを形成することができる。
【0066】
図10Aは、一実施形態に係る、コンピュータシステム、機器、または通信ハブに配備するためのカードとして実装されるハブの例示的な一実施形態を示す。カード1662は、矢印1663で示されるように、システム1660(例えば、コンピュータシステム、機器、または通信ハブ)に挿入することができる。
【0067】
図10Bは、一実施形態に係る、コンピュータシステム、機器、または通信ハブに配備するためのカードとして実装されるハブ1664のブロック図の例示的な一実施形態を示す。ハブ1664は、接続1674(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1668に電力(例えば、DC電源)を供給し、接続1676(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してRF回路1670に電力を供給する電源1666を含む。コントローラ回路1668は、メモリ1661を含むか、または本明細書で説明されるような無線非対称ネットワーク内で形成、監視、および通信するためのハブの動作を制御するコントローラ回路1668の処理ロジック1663(例えば、1つ以上の処理ユニット)によって実行される命令を格納するメモリに結合される。RF回路1670は、(1または複数の)アンテナ1678を介して無線センサノードと双方向通信を送受信するためのトランシーバまたは別個の送信機1675および受信機1677機能を含むことができる。RF回路1670は、接続1672(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1668と双方向に通信する。ハブ1664は、無線制御デバイス1664とすることができるか、またはコントローラ回路1668、RF回路1670、および(1または複数の)アンテナ1678は組み合わせて、本明細書で説明されるような無線制御装置を形成することができる。
【0068】
図10Cは、一実施形態に係る、機器(例えば、スマート洗濯機、スマート冷蔵庫、スマートサーモスタット、他のスマート機器など)内に実装されたハブの例示的な一実施形態を示す。機器1680(例えば、スマート洗濯機)は、ハブ1682を含む。
【0069】
図10Dは、一実施形態に係る、機器(例えば、スマート洗濯機、スマート冷蔵庫、スマートサーモスタット、他のスマート機器など)内に実装されたハブ1684のブロック図の分解図の例示的な一実施形態を示す。ハブは、接続1696(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1690に電力(例えば、DC電源)を供給し、接続1698(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してRF回路1692に電力を供給する電源1686を含む。コントローラ回路1690は、メモリ1691を含むか、または本明細書で説明されるような無線非対称ネットワークの位置特定を形成、監視、および実行するためのハブの動作を制御するためのコントローラ回路1690の処理ロジック1688(例えば、1つ以上の処理ユニット)によって実行される命令を格納するメモリに結合される。RF回路1692は、(1または複数の)アンテナ1699を介して無線センサノードと双方向通信を送受信するためのトランシーバまたは別個の送信機1694および受信機1695機能を含むことができる。RF回路1692は、接続1689(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1690と双方向に通信する。ハブ1684は、無線制御装置1684とすることができるか、またはコントローラ回路1690、RF回路1692、および(1または複数の)アンテナ1699を組み合わせて、本明細書で説明されるような無線制御デバイスを形成することができる。
【0070】
一実施形態では、無線非対称ネットワークアーキテクチャを提供するための装置(例えば、ハブ)は、命令を格納するメモリと、無線非対称ネットワークアーキテクチャ内で通信を確立および制御するための命令を実行するハブの処理ロジック(例えば、1つ以上の処理ユニット、処理ロジック1544、処理ロジック1663、処理ロジック1688、処理ロジック1763、処理ロジック1888)と、無線非対称ネットワークアーキテクチャ内で通信を送受信するための複数のアンテナ(例えば、(1または複数の)アンテナ1552、(1または複数の)アンテナ1678、(1または複数の)アンテナ1699、アンテナ1311、1312、1313など)を含む無線周波数(RF)回路(例えば、RF回路1550、RF回路1670、RF回路1692、RF回路1890)とを含む。RF回路と複数のアンテナは、無線非対称ネットワークアーキテクチャ内の装置のRF回路との双方向通信を可能にする送信機と受信機(またはトランシーバの送信機と受信機の機能)を備えた無線デバイスをそれぞれ有する複数のセンサノード(例えば、ノード1、ノード2)に通信を送信する。1つ以上の処理ユニットは、センサノードの少なくとも1つのグループのセンサノードからのアラーム情報との少なくとも1つの通信を受信し、ある特定の期間において追加のセンサノードおよび潜在的に異なるグループのセンサノードからのアラーム情報との追加の通信の受信を待機することにより、ターゲットアラーム遅延を提供するための命令を実行するように構成される。
【0071】
一例では、装置の1つ以上の処理ユニットは、少なくとも1つのグループのセンサノードから受信した少なくとも1つの通信から固有のアラームを識別するための命令を実行するように構成される。
【0072】
別の一例では、装置の1つ以上の処理ユニットは、異なるグループのセンサノードの固有のアラームの複数のアラーム情報をアラームパケットを有する通信に結合するための命令を実行するように構成される。
【0073】
別の一例では、装置の1つ以上の処理ユニットは、第1のグループのセンサノードからの第1のアラーム情報を有する第1の複数の通信を受信し、第2のグループのセンサノードからの第2のアラーム情報を有する第2の複数の通信を受信するための命令を実行するように構成される。
【0074】
別の一例では、装置の1つ以上の処理ユニットは、ハッシュ関数を使用することにより、センサノードに送信されるアラームパケットのダウンリンクアラームタイムスロットを割り当てるための命令を実行するように構成される。
【0075】
別の一例では、装置の1つ以上の処理ユニットは、ハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中のセンサノードへのアラーム情報を有するアラームパケットを送信すると、センサノードの受信機の第1の電力モードから第2の電力モードに変更する命令を実行するように構成される。
【0076】
無線センサノードでは、リチウムイオン、塩化チオニルリチウム、酸化マンガンリチウム、リチウムポリマー、リン酸リチウムなどのリチウムベースの化学物質、および当業者にとって明らかなその他の化学物質を含む様々な電池を使用できる。使用できる追加の化学物質には、ニッケル水素、標準アルカリ電池の化学物質、銀亜鉛および亜鉛空気電池の化学物質、標準炭素亜鉛電池の化学物質、鉛酸電池の化学物質、または当業者に明らかであるような他の化学物質が含まれる。
【0077】
本発明はまた、本明細書に記載の動作を実行するための装置に関する。この装置は、必要な目的のために特別に構築されてもよいし、またはコンピュータ内に保存されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピュータを備えてもよい。そのようなコンピュータプログラムは、フロッピーディスク、光ディスク、CD-ROM、および光磁気ディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カードまたは光カード、または電子命令の保存に適したあらゆるタイプの媒体を含む任意のタイプのディスクなどが挙げられるが、それらに限定されないコンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよい。
【0078】
本明細書で提示されるアルゴリズムおよびディスプレイは、特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関連するものではない。本明細書の教示に従って、様々な汎用システムをプログラムと共に使用することができるか、または必要な方法操作を実行するためにより特化した装置を構築することが便利であることが判明する場合がある。
【0079】
図11は、一実施形態に係るセンサノードのブロック図を示す。センサノード1700は、接続1774(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1720に電力(例えば、DC電源)を供給する電源1710(例えば、エネルギー源、電池源、一次セル、充電式セルなど)を含み、接続1776(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してRF回路1770に電力を供給し、接続1746(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介して検知回路1740に電力を供給する。コントローラ回路1720は、メモリ1761を含むか、または本明細書で説明されているような無線非対称ネットワークを形成および監視するためのセンサノードの動作を制御するためのコントローラ回路1720の処理ロジック1763(例えば、1つ以上の処理ユニット)によって実行される命令を格納するメモリに結合される。RF回路1770(例えば、通信回路)は、(1または複数の)ハブおよびオプションの無線センサノードとの(1または複数の)アンテナ1778を介した双方向通信を送受信するためのトランシーバまたは別個の送信機1775および受信機1777機能を含むことができる。RF回路1770は、接続1772(例えば、電気接続)を介してコントローラ回路1720と双方向に通信する。検知回路1740は、(1または複数の)画像センサと回路1742、(1または複数の)水分センサと回路1743、(1または複数の)温度センサと回路、(1または複数の)湿度センサと回路、(1または複数の)空気質センサと回路、(1または複数の)光センサと回路、(1または複数の)運動センサと回路1744、(1または複数の)音声センサと回路1745、(1または複数の)磁気センサと回路1746、および(1または複数の)センサと回路nなどを含む様々なタイプの検知回路および(
1または複数の)センサを含む。
【0080】
一実施形態では、無線ネットワークアーキテクチャのセンサノードは、少なくとも1つのセンサと、命令を記憶するメモリと、メモリおよび少なくとも1つのセンサに結合された処理ロジックとを含む。処理ロジックは、少なくとも1つのセンサから受信したデータを処理し、センサノードの通信を処理するための命令を実行する。センサノードには、処理ロジックに結合された無線周波数(RF)回路が含まれる。RF回路には、無線ネットワークアーキテクチャ内でハブに通信を送信し、ハブから通信を受信するための送信機と受信機の機能が含まれている。処理ロジックは、ハブまたはセンサノードのグループから発信される制御またはアラーム情報を使用して、ハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中にハブから制御またはアラーム情報を有する通信を受信すると、受信機機能の第1の低電力モードを第2の電力モードに変更する命令を実行するように構成される。
【0081】
一例では、制御またはアラーム情報は、ハブまたはセンサノードのグループから発信される。
【0082】
別の一例では、センサノードの受信機機能は、第1の電力モード中にブロードキャストメッセージをリッスンするために最小レベルの電力になる(例えば、動作可能な受信機機能のみを有する)ように、かつ、動作可能な送信機機能を有することを含む最小電力レベルを超えるどのレベルでも第2の電力モード中に動作可能になるように構成される。
【0083】
別の一例では、処理ロジックは、受信された通知のグループ識別子を特定し、センサノードのグループ識別子を特定し、受信された通知のグループ識別子がセンサノードのグループ識別子と一致して、無線ネットワーク内の輻輳が軽減される場合、センサノードからの通信の送信をキャンセルするための命令を実行するように構成される。
【0084】
別の一例では、センサノードのグループは、センサノードのグループがほぼ同時にまたは近い時間に通信を送信する可能性を高めるために形成される。
【0085】
別の一例では、センサノードは電池源で動作する。
【0086】
別の一例では、処理ロジックは、通信を送信し、通知転送のために次のハブブロードキャストスロットをチェックすることにより通信の正常な受信を確認し、正常な受信が確認されない場合に擬似ランダム関数の少なくとも1つの変更されたパラメータで通信を再送信するための命令を実行するように構成される。
【0087】
一例では、センサノードは、送信のデータを処理するための電力を消費することなく、送信のエネルギーおよび送信を確認するための送信のプリアンブルの少なくとも一方を検出するための命令を実行するように構成される。
【0088】
図12は、一実施形態に係るハブを有するシステム1800のブロック図を示す。システム1800は、無線非対称ネットワークアーキテクチャのハブ1882または中央ハブを含むか、またはそれと統合される。システム1800(例えば、コンピューティングデバイス、スマートTV、スマート機器、通信システムなど)は、あらゆるタイプの無線デバイス(例えば、携帯電話、無線電話、タブレット、コンピューティングデバイス、スマートTV、スマート機器など)と無線通信の送受信用に通信することができる。システム1800は、コントローラ1820および処理ユニット1814を含む処理システム1810を含む。処理システム1810は、ハブ1882、入力/出力(I/O)ユニット1830、無線周波数(RF)回路1870、オーディオ回路1860、1つ以上の画像またはビデオをキャプチャするための光学デバイス1880、システム1800用の運動データ(例えば、三次元の)を特定するためのオプションの運動ユニット1844(例えば、加速度計、ジャイロスコープなど)、電力管理システム1840、および機械アクセス可能な非一時的媒体1850と、1つ以上の双方向通信リンクまたは信号線1898、1818、1815、1816、1817、1813、1819、1811を介してそれぞれ通信する。
【0089】
ハブ1882は、接続1885(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1884に電力(例えば、DC電源)を提供し、RF回路1890に接続1887(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介して電力を提供する電源1891を含む。コントローラ回路1884は、メモリ1886を含むか、または本明細書で説明されるような無線非対称ネットワークを形成および監視するためのハブの動作を制御するためのコントローラ回路1884の処理ロジック1888(例えば、1つ以上の処理ユニット)によって実行される命令を格納するメモリに結合される。RF回路1890は、無線センサノードまたは他のハブとの(1または複数の)アンテナ1896を介した双方向通信を送受信するためのトランシーバまたは別個の送信機(TX)1892および受信機(RX)1894機能を含み得る。RF回路1890は、接続1889(例えば、通信リンク、信号線、電気接続など)を介してコントローラ回路1884と双方向に通信する。ハブ1882は、無線制御デバイス1884またはコントローラ回路1884、RF回路1890、および(1または複数の)アンテナ1896とすることができ、組み合わせて、本明細書で説明するような無線制御デバイスを形成することができる。
【0090】
システムのRF回路1870および(1または複数の)アンテナ1871またはハブ1882のRF回路1890および(1または複数の)アンテナ1896は、無線リンクまたはネットワークを介して本明細書で説明するハブまたはセンサノードの1つ以上の他の無線デバイスに情報を送受信するために使用される。オーディオ回路1860は、オーディオスピーカー1862およびマイクロフォン1064に結合され、音声信号を処理するための既知の回路を含む。1つ以上の処理ユニット1814は、コントローラ1820を介して1つ以上の機械アクセス可能な非一時的媒体1850(例えば、コンピュータ可読媒体)と通信する。媒体1850は、1つ以上の処理ユニット1814によって使用されるコードおよび/またはデータを格納できる任意のデバイスまたは媒体(例えば、記憶装置、記憶媒体)とすることができる。媒体1850には、キャッシュ、メインメモリ、および2次メモリを含むがこれらに限定されないメモリ階層を含めることができる。
【0091】
媒体1850またはメモリ1886は、本明細書で説明される方法論または機能のいずれか1つ以上を実施する1つ以上の命令セット(またはソフトウェア)を格納する。ソフトウェアは、オペレーティングシステム1852と、無線非対称ネットワークアーキテクチャを確立、監視、および制御するためのネットワークサービスソフトウェア1856と、通信モジュール1854と、アプリケーション1858(例えば、家または建物のセキュリティアプリケーション、家または建物の完全性アプリケーション、開発者アプリケーション等)とを含み得る。ソフトウェアはまた、デバイス1800によるその実行中に、媒体1850、メモリ1886、処理ロジック1888内、または処理ユニット1814内に、完全にまたは少なくとも部分的に存在してもよい。図18に示すコンポーネントは、1つ以上の信号処理および/または特定用途向け集積回路を含む、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせ内に実装されてもよい。
【0092】
通信モジュール1854は、他のデバイスとの通信を可能にする。I/Oユニット1830は、異なるタイプの入出力(I/O)デバイス1834(例えば、ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、陰極線管(CRT)、ユーザー入力を受信して出力を表示するためのタッチディスプレイデバイスまたはタッチスクリーン、オプションの英数字入力デバイス)と通信する。
【0093】
一実施形態では、システムは、無線ネットワークの無線ネットワークアーキテクチャ内で通信を送受信するための1つ以上の処理ユニットおよびRF回路を有するハブと、各々が無線ネットワークアーキテクチャ内のハブとの双方向通信を可能にする送信機機能および受信機機能を備えた無線デバイスを有する複数のセンサノードとを含む。ハブの1つ以上の処理ユニットは、ハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中に、センサノードに通知を送信すると、センサノードの受信機の第1の電力モードから第2の電力モードへ変更を引き起こすための命令を実行するように構成される。
【0094】
一例では、通知はハブまたは別のセンサノードから発信される。センサノードの受信機機能は、第1の電力モード中にブロードキャストメッセージをリッスンするための最小電力レベルで構成され、動作可能な送信機機能を有することを含む最小電力レベルを超えた任意のレベルで第2の電力モード中に動作可能である。
【0095】
別の一例では、センサノードは、受信された通知のグループ識別子を特定し、センサノードのグループ識別子を特定し、受信された通知のグループ識別子がセンサノードのグループ識別子と一致して、無線ネットワーク内の輻輳が軽減される場合、センサノードからの通信の送信をキャンセルするための命令を実行するように構成される。
【0096】
別の一例では、センサノードは、通知を送信し、通知転送のために次のハブブロードキャストスロットをチェックすることによりノードグループの通知の正常な受信を確認し、正常な受信が確認されない場合に擬似ランダム関数の少なくとも1つの変更されたパラメータで通知を再送信するための命令を実行するように構成される。
【0097】
別の一例では、ハブの1つ以上の処理ユニットは、グループ内のセンサノードがグループ内の他のセンサノードと比較して同じタイムスロットを有する可能性が低く、一方、異なるグループ内のセンサノードは同じタイムスロットを占有する可能性が高いことに基づいて擬似ランダムスロット位置を使用して、複数のセンサノードの送信タイムスロットを特定するための命令を実行するように構成される。
【0098】
別の一例では、ハブの1つ以上の処理ユニットは、無線ネットワーク内の通知用の第1の長さのタイムスロットとデータ通信用の第2の長さのタイムスロットを特定するための命令を実行するように構成される。
【0099】
前述の明細書では、本発明をその特定の例示的な実施形態を参照して説明した。しかしながら、本発明のより広い主旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更がそれになされ得ることは明らかであろう。したがって、明細書および図面は、制限的な意味ではなく、例示的な意味で見なされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-04-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムにおいて、
処理ユニットのセットおよび無線周波数回路を有するハブと、
センサーノードのセットと、を具え、
前記センサノードのセットの各々のセンサノードが、無線ネットワークにおいて前記ハブとの双方向の通信を可能にするように構成された送信機および受信機を有する無線デバイスを具え、
前記センサノードのセットが命令を実行するように構成された第1のセンサノードを具え、
前記第1のセンサノードが、前記命令を実行して、
ハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中にハブから通信を受信したことに応じて、前記第1のセンサノードの受信機を第1の電力モードから第2の電力モードに移行させ、前記通信が前記ハブからのアラーム情報を含むものであり、
受信した前記通信のグループ識別子を決定し、
前記第1のセンサノードのグループ識別子を決定し、
受信した前記通信のグループ識別子が前記第1のセンサノードのグループ識別子と一致したことに応じて、前記第1のセンサノードからの通信の送信をキャンセルして、前記無線ネットワーク内の輻輳を軽減させる、ように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記センサノードのセットが命令を実行するように構成された第2のセンサノードを具え、
前記第2のセンサノードが、前記命令を実行して、
第1のハブブロードキャストタイムスロットの間に、前記センサノードのセットの前記第1のセンサノードに、前記アラーム情報を含む第2の通知を送信するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムにおいて、
前記第2のセンサノードが、命令を実行して、
前記第1のハブブロードキャストタイムスロットの間に、前記ハブに前記第2の通知を送信し、
前記第1のハブブロードキャストタイムスロットに続く第2のハブブロードキャストタイムスロットの間に前記ハブから第3の通知を受信したことにより、前記ハブによる前記第2の通知の正常な受信を確認し 、
前記第2のハブブロードキャストタイムスロットの間に前記ハブから第3の通知を受信していないことに応じて、前記第2の通知を再送信する、ように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムにおいて、
前記処理ユニットのセットが、命令を実行して、
第1の通知のための前記第1のブロードキャストタイムスロットの第1の長さを規定し、
通信のための第3のブロードキャストタイムスロットの第2の長さを規定する、ように構成され、前記第2の長さは前記第1の長さと異なることを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第1のセンサノードの受信機および送信機が、
前記第1の電力モードにおいて第1の電力レベルで第1の通知を検出し、
前記第2の電力モードにおいて第2の電力レベルで第2の通知を前記ハブへ送信する、ように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ハブの前記処理ユニットのセットが、命令を実行して、
疑似ランダムアルゴリズムを実行して、ハッシュ関数、前記第1のセンサノードのグループ識別子、現在の時間、および受信した前記通信のグループ識別子に基づいて、ブロードキャストタイムスロットを前記第1のセンサノードにランダムに割り当てるように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項7】
センサノードにおいて、
センサのセットと、
命令を記憶するためのメモリと、
前記メモリおよび前記センサのセットに結合された処理ロジックであって、
前記のセンサのセットから受信したデータを処理し、
前記センサノードのための通信を処理する、ための命令を実行する処理ロジックと、
前記処理ロジックに結合された無線周波数回路であって、無線ネットワークアーキテクチャにおいてハブに通信を送信するとともにハブからの通信を受信するための送信機および受信機を含む、無線周波数回路と、を具え、
前記処理ロジックが、命令を実行して、
ハブブロードキャストタイムスロットの繰り返し中に、前記ハブから通信を受信したことに応じて、前記受信機を第1の電力モードから第2の電力モードへと変更させ、前記通信が前記ハブからのアラーム情報を含むものであり、
受信した前記通信のグループ識別子を決定し、
前記センサノードのグループ識別子を決定し、
受信した前記通信のグループ識別子が前記第1のセンサノードのグループ識別子と一致する場合に、前記無線ネットワーク内の輻輳を軽減させるために、前記センサノードからの通信の送信をキャンセルする、ように構成されていることを特徴とするセンサノード。
【請求項8】
請求項7に記載のセンサノードにおいて、
前記送信機および前記受信機が、前記第1の電力モードの間にブロードキャストメッセージを受信し、前記第2の電力モードの間にブロードキャストメッセージを受信および送信するように構成されていることを特徴とするセンサノード。
【請求項9】
請求項7に記載のセンサノードにおいて、
前記センサノードが電池源で動作するように構成されていることを特徴とするセンサノード。
【請求項10】
請求項7に記載のセンサノードにおいて、
前記処理ロジックが、命令を実行して、
第1のブロードキャストタイムスロットの間に第3の通信を送信し、
前記ハブから第2のブロードキャストタイムスロットの間に転送された第3の通信を受信したことに応じて、前記ハブによる前記第3の通信の正常な受信を確認し、
前記第2のブロードキャストタイムスロットの間に前記ハブから転送された第3の通知を受信していないことに応じて、前記第3の通信を再送信する、ように構成されていることを特徴とするセンサノード。
【請求項11】
システムにおいて、
無線ネットワークにおいて通信を送受信するための処理ユニットのセットおよび無線周波数回路を有するハブと、
センサノードのセットであって、当該センサノードのセットの各々のセンサノードが、前記無線ネットワークにおいて前記ハブとの双方向の通信を可能にするように構成された送信機および受信機を有する無線デバイスを具える、センサノードのセットと、を具え、
前記ハブの処理ユニットのセットが、命令であって、
第1のブロードキャストタイムスロットの間に前記センサノードのセットの第1のセンサノードにアラーム情報を含む第1の通知が送信されたことに応じて、前記第1のセンサノードの受信機および送信機を第1の電力モードから第2の電力モードへと変更させる、命令を実行させるように構成され、
前記センサノードのセットの各々のセンサノードが、前記ハブへの通信の送信と前記ハブからの通信の受信をするように構成され、
前記センサノードのセットの前記第1のセンサノードが、命令を実行して、
前記ハブから受信した通信のグループ識別子を決定し、
前記第1のセンサノードのグループ識別子を決定し、
受信した前記通信のグループ識別子が前記第1のセンサノードのグループ識別子と一致したことに応じて、前記第1のセンサノードからの通信の送信をキャンセルする、ように構成されていることを特徴とするシステム。
【外国語明細書】