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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095731
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】増幅変形型圧電アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   B06B 1/06 20060101AFI20240703BHJP
   G06F 3/01 20060101ALN20240703BHJP
【FI】
B06B1/06 Z
G06F3/01 560
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024059586
(22)【出願日】2024-04-02
(62)【分割の表示】P 2021538450の分割
【原出願日】2019-12-31
(31)【優先権主張番号】1874409
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】521285724
【氏名又は名称】アップ2ユー
【氏名又は名称原語表記】HAP2U
(74)【代理人】
【識別番号】100080447
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】リュパン,マチュー
【テーマコード(参考)】
5D107
5E555
【Fターム(参考)】
5D107AA02
5D107BB08
5D107CC02
5E555AA08
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC04
5E555DA24
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】一方の面の嵌込みを必要とせずに機能することのできるアクチュエータを提供する。
【解決手段】増幅変形型電気機械式アクチュエータは、一方では駆動要素(21)の変形を生成するような形で交流電圧源に接続された少なくとも1つの駆動要素(21)、他方では起動すべき支持体(40)に対して駆動要素(21)が伝達しなければならない振動の振幅を増幅するように構成されたプレート(22)を含む。プレート(22)の第1の面が駆動要素(21)に対して剛性固定されること、および第1の面とは反対側のプレート(22)の第2の面が、起動すべき支持体(40)に対して起動用パッド(23)を介して固定されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
増幅変形型電気機械式アクチュエータ(20;50;60)において、一方では駆動要素(21)の変形を生成するような形で交流電圧源に接続された少なくとも1つの前記駆動要素(21)、他方では起動すべき支持体(40)に対して前記駆動要素(21)が伝達しなければならない超音波振動の振幅を増幅するように構成されたプレート(22)を含む増幅変形型電気機械式アクチュエータであって、
プレート(22)の第1の面が、駆動要素に対して剛性固定されること、および第1の面とは反対側のプレート(22)の第2の面が、起動すべき支持体(40)に対して起動用パッド(23)を介して固定されていることを特徴とする、増幅変形型電気機械式アクチュエータ。
【請求項2】
前記起動用パッド(23)が、プレート(22)に比べて小さい寸法を有し、プレート(22)との関係において心出しされていることを特徴とする、請求項1に記載の電気機械式アクチュエータ。
【請求項3】
前記駆動要素(21)が、圧電アクチュエータ、磁気アクチュエータまたは静電アクチュエータであることを特徴とする、請求項1または2に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記プレート(22)が、20kHz~200kHzの主共振周波数で最大の曲げ変形を生成するように構成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一つに記載のアクチュエータ。
【請求項5】
前記プレート(22)の形状、寸法および材料は、共振周波数においてプレート(22)によって生成される振動の振幅が、駆動要素(21)単独で生成される振動の振幅よりも4~50の増幅係数だけ大きくなるような形で選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一つに記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記プレート(22)が、約60kHzの無負荷動作周波数について直径9mm~12mm、厚み0.2mm~1mmのディスクの形状を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載のアクチュエータ(20)。
【請求項7】
前記プレート(22)が、直径11mm、厚み0.5mmのディスクの形状を有することを特徴とする、請求項6に記載のアクチュエータ(20)。
【請求項8】
前記プレート(22)が、長さL、幅Bおよび厚みhの平行六面体形状を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載のアクチュエータ(20)。
【請求項9】
およそ70kHzの無負荷動作周波数について、前記プレート(22)の長さLが9mm~11mm、幅Bが4mm~6mm、そして厚みhが1mm~2mmであることを特徴とする、請求項8に記載のアクチュエータ(20)。
【請求項10】
前記プレート(22)が、10mmの長さL、5mmの幅B、および1.5mmの厚みhを有することを特徴とする、請求項8に記載のアクチュエータ(20)。
【請求項11】
各々の前記駆動要素(21)の運動の増幅係数が、起動用パッド(23)の幅bとプレート(22)の長さLとの間の比b/Lの関数であることを特徴とする、請求項8に記載のアクチュエータ(20)。
【請求項12】
前記プレート(22)の長さLに対する起動用パッドの幅bの比b/Lが、0.1~0.45であることを特徴とする、請求項11に記載のアクチュエータ。
【請求項13】
前記プレート(22)の長さLがその幅Bよりもかなり大きいこと、およびプレート(22)がその面の1つの上に複数の駆動要素(21)を含み、その反対側の面にはプレートと同じ長さLおよびプレート(22)の幅Bより小さい幅bの起動用パッド(23)を含むことを特徴とする、請求項1から5および8のいずれか一つに記載のアクチュエータ(50)。
【請求項14】
前記プレート(22)が、平坦なまたは3Dのリングの形状にその両端で閉じていること、およびプレート(22)の面の一方の上に位置する離隔した駆動要素(21)および、プレートの反対側の面に位置しプレートの長さL上に延在しかつプレート(22)の長さBより小さい幅bを有する起動用パッド(23)を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載のアクチュエータ(60)。
【請求項15】
各々の前記駆動要素(21)の運動の増幅係数が、起動用パッド(23)の幅bとプレート(22)の幅Bとの間の比b/Bの関数であることを特徴とする、請求項13または14に記載のアクチュエータ(50;60)。
【請求項16】
前記駆動要素(21)が、64kHzの動作周波数について、6mm~8mm、特に7mmの最大寸法(長さ、幅、直径)を有する方形、矩形または円形形状の圧電セラミックスラブであることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一つに記載のアクチュエータ(20;50;60)。
【請求項17】
主共振周波数における前記支持体(40)に直交する方向での変形振幅が、支持体に結合されていないアクチュエータについて10マイクロメートル~30マイクロメートルとなり、結合モードでアクチュエータによって支持体(40)に対し伝達される変形の振幅が1~2.5マイクロメートルとなるような形で構成されていることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一つに記載のアクチュエータ(20;50;60)。
【請求項18】
前記駆動要素(21)とプレート(22)が、エネルギ散逸の少ない強力な接着剤、特にエポキシ接着剤を用いて一体化されることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一つに記載のアクチュエータ(20;50;60)。
【請求項19】
増幅変形型電気機械式アクチュエータ(20;50;60)において、一方では駆動要素(21)の変形を生成するような形で交流電圧源に接続された少なくとも1つの前記駆動要素(21)、他方では触覚効果により起動すべき支持体(40)に対して前記駆動要素(21)が伝達しなければならない超音波振動の振幅を増幅するように構成されたプレート(22)を含み、
プレート(22)の第1の面が、駆動要素(21)に対して剛性固定されること、および第1の面とは反対側のプレート(22)の第2の面が、起動すべき支持体(40)に対して、該支持体(40)に直交して固定された固定用薄板(43)、および起動用パッド(23)を介して固定されていることを特徴とする、増幅変形型電気機械式アクチュエータ。
【請求項20】
前記支持体(40)が、表示スクリーンであることを特徴とする、請求項19に記載のアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、増幅変形型電気機械式アクチュエータ、詳細には増幅変形型圧電アクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
増幅変形型圧電アクチュエータの使用はすでに、様々な状況、すなわちソナー、超音波クリーナ、超音波による機械加工/溶接技術、HIFU(英語の「High Intensity Focused Ultrasounds」の頭字語)と呼ばれるシステム、および利用しようとする表面変位の大振幅を必要とする多くの利用分野において知られている。
【0003】
圧電アクチュエータの別の使用例は、超音波潤滑による触覚フィードバックを有する装置の例である。しかしながら、媒体がプラスチック材料製支持体または他の粘弾性媒体などのように散逸的である場合、表面の大きな変位は、従来の設計の単純な圧電アクチュエータを用いて得ることが困難である。
【0004】
実際、公知の圧電アクチュエータは、剛性表面(すなわち純粋に弾性の材料で構成された表面)ひいては非散逸的表面、特にエネルギの散逸を創出する接着剤またはそれと等価のタイプのいかなる粘弾性要素とも接触していない金属製またはガラス製の表面上でのみ有意な超音波潤滑に基づく触覚フィードバックを実現することを可能にする。詳細には、スクリーンの分野において、公知のアクチュエータは薄層状であり、表面ガラスとディスプレー(例えばOLEDまたはLCD)との間に空域を有するタッチスクリーンについてしか使用可能でなく、アクチュエータをガラス上に直接適用して、スクリーンの粘弾性部分によって散逸されない定常波をそこに創出しなければならない。
【0005】
起動すべき媒体が、例えばプラスチック、木材他のタイプの粘弾性材料などのより散逸的なものである場合、触覚効果をユーザが容易に知覚できるようにするために、単純な薄層圧電アクチュエータによって得られると思われるものに比べて増幅された変形を有する圧電アクチュエータを使用することが必要である。
【0006】
しかしながら、公知の増幅変形型圧電アクチュエータには、スクリーンを除く一定の利用分野に対する使用を制限する複数の欠点がある。
【0007】
したがって、工業的状況下では、増幅変形型圧電アクチュエータの使用は一定数の問題を提起する。
【0008】
第1に、多くの場合、機械的基準が必要となる。実際には、多くの場合、圧電アクチュエータの面のうちの1つの変形を最大限にすることが求められ、このことは、その反対側の面を支持体内に嵌込むことを暗に意味する。ところが、この嵌込みを得ることは、さほど簡単なことではない。支持体は、起動すべき要素よりも有意に剛性が高く堅固なものでなければならない。例えば、厚み2mmの保護用ガラスを備えたディスプレーを起動させるためには、アクチュエータを少なくとも厚み1cmの金属製支持体内に定着させなくてはならない。多数のアクチュエータが必要である場合には、このことは、この機械的基準という機能を果たすためだけに大きな金属製構造を追加する能力を暗に意味している。
【0009】
第2に、公知の増幅変形型アクチュエータの外形寸法は大きく、それらを内蔵させたい製品と常に両立するとは限らない。一例を挙げると、およそ10~30μmの変形を創出することができかつ40kHz~120kHzの周波数範囲内で機能するThorlabsの商標で市販されている圧電アクチュエータが知られているが、これらは、例えばスクリーンまたは厚みの小さい他の構造への内蔵といった一定の利用分野における用途にとって受容可能な寸法よりもおよそ10倍大きい約10mm~30mmの寸法を有する。
【0010】
国際公開第91/01814A1号中に記載のものなどの磁歪アクチュエータを伴う、これらの共振圧電アクチュエータの1つの変形形態が存在するが、増幅効果が同様に、20kHz~120kHzの範囲内でセンチメートル単位の波長を有する圧縮-膨張共振に基づいているため、それらの外形寸法は同程度のものであり続けている。
【0011】
第3に、公知の増幅変形型圧電アクチュエータのコストは、それらの数量および用途を大幅に制限している。
【0012】
例えば米国特許出願公開第2013/328447A1号明細書中に記載されているような電気活性ポリマに基づくものなどの他のタイプの増幅変形型アクチュエータが存在するものの、これらは、低周波数振動に限定されている。いかなる場合であれ、これらは、超音波潤滑による触覚フィードバックを創出できる超音波振動を生成することを可能にするものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】国際公開第91/01814A1号
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/328447A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の主要な目的は、既知のアクチュエータについての上述の欠点を軽減することのできる新しいタイプの増幅変形型電気機械式アクチュエータ、特に圧電アクチュエータを提案することにある。
【0015】
詳細には、本発明は、その一方の面の嵌込みを必要とせずに機能することのできるアクチュエータを提案するという具体的な目的を有する。
【0016】
本発明の別の目的は、既知のものよりもさらに大きい支持体表面の変位振幅、つまりおよそ20kHz~200kHzの超音波周波数範囲内で1~3マイクロメートルの変位が関与する多数の新規利用分野における用途と両立する、非常にサイズの小さい、つまり厚み2~5mmのアクチュエータを提案することにある。
【0017】
本発明の別の目的は、製造および使用が容易でならびに、公知のアクチュエータのコストに比べて大幅にコストが削減され、ここでもまた新規利用分野におけるその用途を一般化できるようにするアクチュエータを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、原理的に、低コストの「一般的な」モノリシック圧電セラミックなどの駆動要素を、曲げモードで振動するプレートに対して結合させることからなる。説明の中では、圧電アクチュエータに限定するものの、他のタイプの駆動要素(磁気、静電気)が使用可能であるかぎりにおいて、これにより本発明の範囲が限定されるわけではない。
【0019】
本発明に係るアクチュエータは、したがって次の3つの要素で構成される。
- 例えば方形、円形または矩形形状の圧電セラミックなどの小型化された駆動要素。
- 小型化された駆動要素により振動させられ、駆動要素の運動の増幅効果を誘発する、青銅、鋼、亜鉛などでできた剛性プレート。
- および、剛性プレート上に配置されこのプレートとの関係において浮彫りになっており、起動すべき支持体の表面に対して適用されるようになっている起動用パッド。
起動用パッドは、完全にプレートの一部を成しているかまたは後付けされ特に接着によりプレート上に固定されるかに関わらず、プレートの上に設置される。
【0020】
起動用パッドは、プレートに比べて小さな寸法のものであり、プレートとの関係において心出しされている。
【0021】
これら3つの要素は、強い機械的応力が関与する超音波周波数の運動に対しても要素間の付着力を維持できる能力を有する、例えば二成分系エポキシタイプの接着剤などの強力な接着剤などを用いて互いにしっかりと連結されている。
【0022】
したがって本発明は、増幅変形型電気機械式アクチュエータにおいて、一方では駆動要素の変形を生成するような形で交流電圧源に接続された少なくとも1つの前記駆動要素、他方では起動すべき支持体に対して前記駆動要素が伝達しなければならない振動の振幅を増幅するように構成されたプレートを含む増幅変形型電気機械式アクチュエータであって、プレートの第1の面が駆動要素に対して剛性固定されること、および第1の面とは反対側のプレートの第2の面が、起動すべき支持体に対して起動用パッドを介して固定されていることを特徴とする、増幅変形型電気機械式アクチュエータを対象とする。
【0023】
本発明の一実施形態によると、前記駆動要素は、好ましくは圧電アクチュエータであるが、これは磁気アクチュエータまたは静電アクチュエータなどの他のタイプのアクチュエータであってもよい。
【0024】
一実施形態によると、プレートは、20kHz~200kHzの主共振周波数で最大の曲げ変形を生成するように構成されている。
【0025】
該アクチュエータが超音波潤滑式触覚プロセスと両立し得るために、プレートは、共振周波数においてプレートの生成する振動の振幅が、駆動要素単独で生成される振動の振幅よりも4~50の増幅係数だけ大きくなるような形で構成されている。
【0026】
一実施形態によると、プレートは、約60kHzの無負荷動作周波数について直径9mm~12mm、例えば11mm、厚み0.2mm~1mm、例えば0.5mmのディスクの形状を有する。
【0027】
有利な一実施形態によると、プレートは、およそ70kHzの無負荷動作周波数について、9mm~11mm、例えば10mmの長さL、4mm~6mm、例えば5mmの幅B、および1mm~2mm、例えば1.5mmの厚みhの平行六面体のプレートの形状を有している。
【0028】
有利な別の実施形態(図8A)によると、プレートは、長さLがその幅Bよりもかなり大きい矩形であり、その面の1つの上に複数の駆動要素を、そして、その反対側の面には、プレートの長さLに対応する長さとプレートの幅Bより小さい幅bとを有する起動用パッドを含んでいる。
【0029】
別の実施形態(図10A図10B)によると、長さLのプレートは、平坦なリングまたは3Dリングの形状にその両端で閉じている。リングの形をしたこのプレートは、リングの面の一方の上に位置する離隔した駆動要素、およびリングの他方の面上でその円周全体にわたって延在しプレートの幅Bより小さい幅bを有する起動用パッドを含む。
【0030】
一実施形態(図3)によると、駆動要素の運動の増幅係数は、起動用パッドの幅bとプレートの長さLとの間の比の関数であり、こうしてこの比を操作することで所望の増幅係数を制御することが可能になる。好ましい一実施形態によると、プレートの長さに対する起動用パッドの幅の比b/Lは0.1~0.45である。しかしながら、他の実施形態(図8A-8C、図10A図10B)によると、増幅係数を制御できるようにするのは、パッドの幅bとプレートの幅Bとの間の比である。
【0031】
一実施形態によると、アクチュエータの駆動要素は、64kHzの動作周波数について、6mm~8mm、特に7mmの最大寸法(長さ、幅、直径)を有する方形、矩形または円形形状の圧電セラミックスラブである。
【0032】
実際的な一実施形態によると、アクチュエータは、主共振周波数における支持体に直交する方向での変形振幅が、支持体に結合されていないアクチュエータについて10マイクロメートル~30マイクロメートルとなり、結合モードでアクチュエータによって表面に対し伝達される変形の振幅が1~2.5マイクロメートルとなるような形で構成されている。
【0033】
好ましくは、駆動要素とアクチュエータのプレートは、エネルギ散逸の少ない強力な接着剤、特にエポキシ接着剤を用いて一体化される。
【0034】
本発明は同様に、触覚効果、特に超音波潤滑による触覚効果により起動すべき粘弾性表面を含みかつ先に記述した通りの複数のアクチュエータを含む装置も目的としている。
【0035】
有利な一変形形態によると、前記装置は、該支持体に直交して固定された固定用薄板、および前記固定用薄板に、その起動用パッドを介して固定されている単数または複数のアクチュエータを含む。
【0036】
有利な一実施形態において、起動すべき前記支持体は、粘弾性コアを内含する多層プレートまたはプラスチックなどの超音波振動伝導能力の低い表面を含む。したがって、これは、触覚効果、特に超音波潤滑による触覚効果によって起動すべきOLEDまたはLCDスクリーンなどの装置であり得る。
【0037】
詳細な説明
本発明について以下で、添付図を参照しながらさらに詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】増幅変形型圧電アクチュエータの3つの公知の例を概略的に表す。
図2】分解斜視図、組立斜視図および断面斜視図の形で、本発明に係るアクチュエータの第1の実施形態の概略図を表す。
図3】本発明に係るアクチュエータの第2の実施形態の概略図の複数の概略図を表す。
図4】起動すべき支持体の本発明に係るアクチュエータの組付け例の断面図を表す。
図5】起動すべき表面上の本発明に係る多数のアクチュエータの分布概略図を表す。
図6】本発明に係るアクチュエータの運動の振幅増幅効果を例示するグラフを表す。
図7】圧電アクチュエータの起動用パッドの幅と増幅プレートの長さとの間の比に応じたアクチュエータの支持体の最大変形振幅を示す曲線を表す。
図8A-8C】それぞれ単独の上面図(図8A)および下面図(図8B)そしてそのモード歪みを伴う上面図(図8C)である、本発明に係るアクチュエータの一変形形態の斜視図を表す。
図9】起動すべき表面の2つの異なる幾何形状についての振動表面および図8にしたがったアクチュエータによって構成されたアセンブリの固有値の計算によって得られるモード歪み41を示す仕上がった要素による3Dデジタルシミュレーション(COMSOL)を表す。
図10A.10B】リングの形をした増幅プレートを用いたアクチュエータの2つの変形形態を表す。
図11A.11B】それぞれ、図8A-8Cにしたがったアクチュエータを内蔵する装置の斜視図および断面図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
圧電アクチュエータの変形を増幅することを可能にする公知の3つのタイプの装置に関する図1を参照する。
【0040】
主として以下の2つのタイプの圧電アクチュエータが存在することを再度換起しておく。
- 得られる変位が、電圧印加下での圧電材料の変形に直接等しいものである、非増幅型アクチュエータ。
- 機械的装置が、典型的に2~20の係数で圧電材料の運動を増幅する、増幅型アクチュエータ。
【0041】
今日、増幅型圧電アクチュエータ内で駆動要素として従来使用されているのは多層セラミックである。このタイプの材料の内蔵には、例えば、機械的プレストレスを保証する必要性かまたは捩り応力を回避する必要性などの特定的な注意が課せられる。設計および使用が正しいことを条件として、圧電アクチュエータは極めて信頼性が高く丈夫である。
【0042】
図1aは、積重ねた基本圧電セラミック2の層のアセンブリで構成された、増幅型圧電アクチュエータ1aの公知の一例に対応する。増幅効果は、装置内に存在する単位セラミックの数を基本セラミック2の変形に乗算することによって得られる。したがって、二方向矢印によって概略的に示されている生成された垂直方向運動の振幅の観点から見て、このことが効果的であり得ることはわかるが、積重ねは、このアクチュエータの寸法が過度に大きくなり、小さな寸法のアクチュエータを必要とする一定の利用分野からこの装置が排除される、ということを暗に意味している。その上、この装置は、それ自体同様にかなり嵩高いものである非常に剛性の高い固定付着点3を必要とする。
【0043】
図1bは、図1aの単位セラミック2の積重ねの原理を取入れているものの、セラミック2の変形を垂直方向の2重矢印によって概略的に示された直交方向の変形へと変換する機械的構造4の中に積重ねを傾けて閉じ込める、いわゆる曲げ-張力型圧電アクチュエータ1bに対応する。結局、この公知の変形形態は、図1aの変形形態に固有の問題を解決するものではない。
【0044】
図1cは、相対して機能する2つの圧電セラミック2、2’を含む、いわゆる2形態アクチュエータに対応する。この構造は、大きな移動間隔を提供するという利点を有するが、固定した剛性の基準点3も同様に必要とし、最終的に、例えばスクリーンの表面などの表面を起動するためには適していない。
【0045】
図2では、本発明の第1の実施形態に係る増幅型アクチュエータ20が、分解斜視図(a)、組立斜視図(b)および断面斜視図(c)の形で、表されている。
【0046】
この第1の実施形態は、上部部分の圧電駆動要素21と、曲げモードにおいてプレートを振動させる駆動要素21と一体化されており、ここでは円形形状である増幅プレート22と、プレート22と一体化した起動用パッドまたは起動用ピン23とで構成されている。この起動用パッドは、起動すべき表面(この図では図示せず)に対して駆動要素21およびプレート22で構成された複合アセンブリの運動を伝達するためのものである。起動用パッド23は、プレート22の駆動要素21を担持する面とは反対側の面上に位置する。
【0047】
駆動要素21は好ましくは、セラミックスラブの形をした基本圧電アクチュエータであるが、必ずしもそうでなくてもよい。このスラブは、方形形状で表されているが、円形または他の形状のものであり得る。公知のように、セラミックスラブ21は、圧電効果、つまり印加された電圧に応じたセラミックの厚みの変形を得ることを可能にする供給電圧の印加用の2つの金属電極(図示せず)を有する。
【0048】
本発明によると、セラミックスラブ21は、セラミックスラブ21とプレート22との間の界面におけるエネルギの散逸を可能なかぎり回避するために、例えばエポキシ接着剤層(図示せず)を用いて増幅プレート22上に可能なかぎり剛性の高い形で接着される。使用される接着剤が電気絶縁性である場合、圧電スラブの電極上に励起電圧を直接印加する必要がある。これに対して、使用される接着剤が導電性でありかつプレート22が金属製、例えば真ちゅう製、鋼製または亜鉛製である場合には、圧電スラブ21の上部電極とプレート22との間に励起電圧を印加することが可能である。
【0049】
図2に表されている第1の実施形態によると、プレート22は、円形ディスクの形状を有する。意図された超音波範囲つまり20kHz~200kHz内の共振周波数を得るためには、特に例えば無負荷でつまり起動すべき表面との結合前の60kHzといった求められる共振周波数に応じて、そして同様に特にプレート用に使用される材料の密度といった他のパラメータにも応じて、プレートの厚みは例えば、0.2mm~1mm、例えば0.5mmであり得、その直径は9mm~12mm、例えば11mmであり得る。
【0050】
有利な実施形態によると、圧電セラミック21は、およそ64kHzという意図された動作周波数の場合において、プレート22の表面に内接する一辺約7mmそして厚み約0.5mmの方形の形状を有する表面を呈する。
【0051】
起動用パッド23は、プレート22と一体化された、後付けで例えば金属製またはガラス製の剛性要素によって(図2a)か、またはプレート22の材料の延長によって(図2c)構成される。この第2の解決法は、プレート22と起動用パッド23との間に接着剤界面が存在しないことから、補足的なエネルギの散逸を回避することを可能にする。
【0052】
アクチュエータ20が、起動すべき表面(図2では図示せず)に固定されている場合、セラミックスラブ21の変形はプレート22に伝達され、このプレートはこれらの変形を増幅し、起動用パッド23を介して前記起動すべき表面に伝達する。
【0053】
図3aでは、本発明に係るアクチュエータ20の実際的な第2の実施形態が表されている。この構成では、駆動要素21およびプレート22のために、矩形断面の梁のような曲げ挙動を示す直角平行六面体構造が使用される。
【0054】
起動用パッド23は、プレートに比べて小さい寸法を有し、プレートとの関係において心出しされている。
【0055】
表された実施形態において、プレート22は、幅B、長さLおよび厚みhを有する。
【0056】
y(x、t)と記される曲げにおける矩形断面をもつ梁の横断方向変位は、以下の波動方程式で表される。
【0057】
[数式1]
【数1】
式中、Eはヤング率を表し、
[数式2]I=B.h3/L3は、軸yに沿った二次モーメントを表し、ρは梁の嵩密度を表す。調和解(正弦波状態)で、等式[数式1]は以下のようになる。
【0058】
[数式3]
【数2】
式中、Y(x)は、軸xに沿った横断方向振動の振幅を表す。自由-自由条件下では、等式[数式3]の解法は、以下の式[数式4]を導き、この式中、[数式5]
【数3】
は、波動数を表している。
【0059】
[数式4]
【数4】
式中、指数nは振動モードの番号を示す。曲げモードでの梁単独の各固有振動モードの周波数は、以下の公式[数式6]から得られる。
【0060】
[数式6]
【数5】
【0061】
したがって、所与の振動周波数を得るためには、梁の形をしたプレート22の複数の幾何形状(長さ、幅、厚み)が適している可能性があると考えられる。
【0062】
図3bおよび3cは、それぞれ、作動中のアクチュエータの特定の瞬間に対応する曲がった状態での幅Bおよび長さLの平行六面体のアクチュエータ20の特定の一実施形態の側面図および斜視図を表している。表現された実施例において、セラミックスラブ21の幅および長さは、プレート22のものに等しいが、それは義務的なものではない。起動用パッド23は、プレートの幅に等しい長さBおよびプレートの長さLより小さい幅bを有する。
【0063】
図4は、プレートの形をした、起動すべき支持体40の1つの面への本発明に係る増幅型アクチュエータ20の組付けを概略的に表している。アクチュエータ20は、起動用パッド23の自由な面24で、起動すべき支持体40の下部面42に固定(接着)されている。こうして、アクチュエータのプレート22は、起動用パッド23とセラミックスラブ21との間にある。エネルギの散逸による損失を制限する目的で、起動すべき支持体40の下部面42に起動用パッド23を固定するために使用される固定手段は、例えばエポキシ接着剤などを使用することにより、可能なかぎり剛性のあるものでなければならない。このとき、圧電スラブ21の端子には、電極(図示せず)を介して超音波周波数における励磁信号を用いて給電が行なわれる。
【0064】
このとき、結合されていない増幅型アクチュエータ20の運動の振幅は、公知の圧電アクチュエータの振幅よりも係数4~50だけ大きい、およそ10~30マイクロメートルであり得る。
【0065】
さらに、起動すべき支持体40の表面において起動用パッド23を介してアクチュエータ20により誘発される運動の振幅も同様に、技術的現状に適合した非増幅型アクチュエータによって伝達されると考えられるものに比べて4~50という係数で増幅される。
【0066】
このとき、支持体40の増幅された変形は、超音波共振周波数においておよそ1~2.5マイクロメートルの振幅を有し、このとき、たとえ起動すべき支持体40がプラスチック材料、木材またはそれと同等のものなどの粘弾性材料でできている場合であっても、この支持体の上部面上に位置付けられたユーザの指41によって明らかに感じ取られる。
【0067】
起動すべき支持体40の複数の点で弁別される触覚効果を生成することが必要である場合、または起動すべき支持体が過度に大きい振動損失を呈している場合には、この支持体40の1つの面に、増幅型アクチュエータ20または50のネットワーク(図8A-8C)、例えば、図5に概略的に表されているようなアクチュエータ20、または50のマトリクスネットワークを装備することがこのとき可能である。
【0068】
図6には、起動すべき支持体40に結合され、かつ71.3kHzの超音波周波数で機能する、本発明に係る増幅型圧電アクチュエータ20の変位振幅のシミュレーションの結果が表されている。
【0069】
図6の左側部分では、使用されたアクチュエータは非増幅型の単純な圧電スラブ21である。変形の腹に対応する中心と縁部との間の曲げ変形の振幅は、およそ2・10-8メートル、つまり0.02マイクロメートルに等しい。
【0070】
図6の右側部分では、使用されたアクチュエータは、本発明に適合した増幅型アクチュエータ20である。変形の腹に対応する中心と縁部との間の曲げ変形の振幅は、およそ10-6メートル、つまり1マイクロメートルに等しい。したがって、本発明は、この図の場合において、人間の指ではほとんどまたは全く知覚できない振幅(0.02マイクロメートル)を、1マイクロメートルというはるかに知覚可能なプレートの表面の変位振幅へと、係数50だけ増幅することを可能にした。
【0071】
試験により、本発明に係る増幅型アクチュエータ20によって得られる支持体40の変位振幅が、所与の作動周波数および所与の表面タイプについて、増幅プレート22の寸法とその起動用パッド23の寸法との間の比に大きく左右される、ということが示された。試験の結果は、図7の曲線に再現されており、この図では、横座標にある図3のアクチュエータの起動用パッドの幅bとプレート22の長さLとの間のb/Lとして記される比に応じた、本発明に係るアクチュエータの変形の振幅が縦座標に示されている。
【0072】
ここで分かるように、この変形振幅は、前述の比b/Lが約0.1~0.45の値の範囲内にとどまるかぎり1マイクロメートル超であり続けている。したがって結合モードで唯一の基板および唯一の周波数について、最大振幅は、前記寸法比がおよそ0.3である場合2.5マイクロメートル近くにさえ至る。
【0073】
本発明の原理はさらに、図2および3の実施形態以外の実施形態において使用可能である。
【0074】
したがって、図8A、8Bに表されているように、極めて有利な一実施形態は、ひき続き形状が矩形であるものの長さLがその幅Bよりもはるかに大きいプレート22の1つの面上に、複数の駆動要素21を加えることからなる。このプレートの1つの面には、特にセラミック製の一連の駆動要素21が固定される。駆動要素21は、駆動要素の無い範囲によって離隔されており、これにより、得られる結果を損なうことなく、かなりコストの高い構成要素である必要な駆動要素の表面を節約することが可能になる。駆動要素21を担持している面とは反対側のプレート22の面には、以前のように起動用パッド23が配置される、または設けられる。しかしながら、この実施形態においては、起動用パッドは、(図3の場合のようにプレートの幅B上ではなく)矩形プレート22の長さL上を走行する幅bの長手方向レールの形をしている。起動用パッドまたは起動用レール23は、ここでもまた、プレート22上に後付けされ剛性固定されるか、またはプレート22の突出物によって直接形成されている。この実施形態において、増幅係数を制御できるようにするのは、起動用パッド23の幅bとプレート22の幅Bとの間の比である。
【0075】
図8cは、結合されていないアクチュエータ50について、起動用パッドの垂直方向変位を最大限にすることができるモード歪み41の断面形状を提示している。
【0076】
図9aおよび9bは、起動すべき2つの異なる構造40(一方は図9aの矩形プレートの形をしたもの、他方は図9bの半円形プレートの形をしたもの)を伴うアクチュエータ50の2つの結合されたシステム上で実現されたモード解析を表しており、図9aおよび9bの2つの構成の各々の中に図8cのモード歪み41の断面形状が再び見出せることがわかる。換言すると、自由なアクチュエータ50の共振モードは、起動すべきプレートの幾何形状とは無関係に、結合されたシステムについて保存される。
【0077】
本発明に係るアクチュエータ60の別の実施形態が、図10A図10Bに概略的に示されている。この実施形態では、平坦なリングの形をしたプレート22(図10A)、または3Dリングの形をしたプレート22(図10B)が使用される。これらの図の場合において、駆動要素21は、プレート22の面の1つの上に位置していてよく、このとき、起動用パッド23はプレート22の反対側の面に位置し、その円周全体にわたりプレートに沿って延在する。この実施形態においてもまた、増幅係数を制御できるようにするのは、起動用パッドの幅bとプレート22の幅Bとの間の比である。3Dリングの形をしたアクチュエータ60は特に、球、シリンダ、レバーなどを起動するために使用可能である。
【0078】
ここで、例えば、その上で超音波潤滑による触覚フィードバック効果を発生させたいスクリーンの一部を成す支持体40の表面である矩形表面を振動させることを目的とした、図8のアクチュエータ50の有利な使用を表す図11を参照する。
【0079】
この実施形態において、図8A-8Cのアクチュエータ50は、90°回転させられ、振動させるべき支持体40の表面に対して剛性固定手段42によって結合された固定用薄板43(図11B)上に組付けられてよい。これによって、アクチュエータ50の表面は、もはや起動すべき支持体40の平面内ではなくこの表面に直交する平面内にあることから、小型化することが可能になる。
【0080】
図11に表されている唯一のアクチュエータ50の代わりに、固定用薄板43の上に図2または図3による複数の基本アクチュエータ20および/または図8の複数のアクチュエータ50を固定することも同様に可能であると思われるということを指摘しておかなければならない。
【0081】
図11A図11Bの構成においては、振動させるべき支持体40内の曲げ波動は、曲げモーメントの創出によって生成される。この曲げモーメントは、図9に関連して言及した通り、振動させるべき表面の形状とは無関係に大きな振幅の振動を創出するアクチュエータ50の存在によって最大化される。この振動の最適化は、アクチュエータ50の異なる寸法を操作することによって得ることができる。
【0082】
発明の利点
本発明は、定められた目的を満たし、超音波の強い減衰を呈する粘弾性表面、例えばプラスチック材料、木材、あるいは表面ガラスとディスプレーとの間に光学的接着を伴うタッチスクリーンなどの上を含め、大きな触覚フィードバック振幅を得ることを可能にする。
【0083】
本発明は、定常波によって励起された表面がたとえ振動エネルギを散逸させるタイプのものであっても、これらの表面上で超音波潤滑効果つまり指の摩擦の修正を得るのに十分なものである、公知の圧電アクチュエータの場合よりも大きい超音波変位を創出することを可能にする。
【0084】
本発明は同様に、大規模な機械的基準を無しですませることができ、これにより増幅型アクチュエータのさらに大幅な小型化が可能になる。
【0085】
したがって、本発明は、超音波潤滑によって摩擦がプログラミングされた表面上で直接増幅変形型アクチュエータを使用することを可能にする。
【0086】
新規の構造は、製造が極めて簡単で経済的であり、そのため、大きな表面またはこれまで有意な触覚フィードバック効果の恩恵を受けることのできなかった表面、例えばスクリーンの背面などに本発明に係るアクチュエータを装備することが可能である。
【符号の説明】
【0087】
2 基本圧電セラミック
4 機械的構造
20 アクチュエータ
21 駆動要素
22 プレート
23 起動用パッド
24 面
40 支持体
41 指
43 固定用薄板
50 アクチュエータ
60 アクチュエータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図11A
図11B