(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095747
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
H02K 3/04 20060101AFI20240703BHJP
H02K 3/50 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
H02K3/04 J
H02K3/50 A
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024060792
(22)【出願日】2024-04-04
(62)【分割の表示】P 2021137419の分割
【原出願日】2017-05-10
(31)【優先権主張番号】10-2016-0056981
(32)【優先日】2016-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0169537
(32)【優先日】2016-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】522202920
【氏名又は名称】マンド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】パク,キョンサン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソンジン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ジョンウ
(72)【発明者】
【氏名】パク,チャンヒョン
【テーマコード(参考)】
5H603
5H604
【Fターム(参考)】
5H603AA09
5H603BB01
5H603CA01
5H603CA10
5H603CB03
5H603EE04
5H604AA08
5H604BB01
5H604QB01
5H604QB14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】部品数を減らし、構成を簡素化し、製造工程および製造費用を減らす有利な効果を提供することができるモータを提供する。
【解決手段】本発明は第1コイルガイド411が形成される環状の胴体410;および前記胴体に突出形成され、前記第1コイルガイド411が連結される第2コイルガイドが形成されたガイド部420を含むモータ用ルーター400を提供する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸;
前記回転軸に結合するロータ;
前記ロータの外側に配置されるステータ;および
ターミナルカバーを含み、
前記ターミナルカバーは前記ステータ上を覆う胴体部と、前記胴体部から下向きに延び
る側面部を含み、
前記胴体部は前記ステータのコイルと連結されるターミナルを含み、
前記側面部は、前記ターミナルより外側に配置され、
前記側面部は、前記ステータの上端部と接触するモータ。
【請求項2】
前記ターミナルはターミナル胴体と、前記ターミナル胴体の端部に形成された端子を含
み、
前記胴体部は
前記端子が露出して位置するホールを含む、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記胴体部は円周に沿って配置される複数個の前記ホールを含む、請求項2に記載のモ
ータ。
【請求項4】
複数個の前記ホールは前記胴体部の中心を基準として円周方向に同一間隔で配置される
、請求項3に記載のモータ。
【請求項5】
前記胴体部は円周に沿って区画される第1領域部と第2領域部に区分され、
前記第1領域部と前記第2領域部のうち前記第1領域部にのみ複数個の前記ホールが配
置される、請求項2に記載のモータ。
【請求項6】
前記ターミナル胴体は互いに連結される第1ターミナル胴体と第2ターミナル胴体を含
み、
前記第1ターミナル胴体は前記端子を含み、
前記第2ターミナル胴体は前記第1ターミナル胴体から垂直に延長配置される、請求項
2に記載のモータ。
【請求項7】
前記胴体部は第1胴体と第2胴体を含み、
前記第1胴体は前記第1ターミナル胴体を内部に含み、
前記第2胴体は前記第1胴体に垂直に配置されて前記第2ターミナル胴体を内部に含む
、請求項5に記載のモータ。
【請求項8】
前記第2胴体は前記第1領域部に配置される、請求項7に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例はモータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータはステータとロータを含む。ステータはステータコアとステータコアのティース
に巻かれるコイルを含むことができる。ステータは複数個のステータコアからなり得る。
そして、それぞれのステータコアにはコイルが巻かれ得る。
【0003】
この時、モータはステータ上に配置されてそれぞれのステータコアに巻かれたコイルを
連結するバスバーを含むことができる。この時、バスバーに含まれたターミナルはコイル
とフュージングされて連結される。しかし、ステータコアが複数個の場合、フュージング
工程が多くの問題点がある。
【0004】
また、このようなモータがブレーキ装置のような車両用部品と連結される時、モータの
回転力を伝達する動力伝達手段が必要である。例えば、動力伝達方向が垂直である場合、
モータの回転軸はねじ山が形成された回転軸からなるウォームシャフトが設けられ得る、
そして、ウォームシャフトと噛合されるウォームホイールが設けられ得る。この時、アク
チュエータはウォームシャフトの長さとウォームホイールの要求直径によって大きさが大
きくならざるを得ない問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、実施例はフュージング工程を減らし、部品を減らし、大きさを減らすことがで
きるモータを提供することをその目的とする。
【0006】
実施例が解決しようとする課題は以上で言及された課題に限定されず、ここで言及され
ていないさらに他の課題は下記の記載から当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための実施例は、第1コイルガイドを含む環状の胴体および前記胴
体から突出配置され、前記第1コイルガイドと連結される第2コイルガイドを含むガイド
部を含むモータを提供することができる。
【0008】
好ましくは、前記ガイド部は前記胴体の中心を通る回転軸方向に前記胴体の上面から突
出形成され得る。
【0009】
好ましくは、前記第1コイルガイドは前記胴体の上面で凹んで配置され得る。
【0010】
好ましくは、前記胴体は前記胴体の上面と下面を貫通して前記第1コイルガイドと連結
される貫通ホールを含むことができる。
【0011】
好ましくは、前記第1コイルガイドは複数個が形成され、前記胴体の中心を基準として
前記第1コイルガイドは異なる半径を有する軌道上に配置され得る。
【0012】
好ましくは、前記ガイド部は前記胴体の中心を基準として内周面と、外周面と、前記内
周面と外周面を連結する側面を含むことができる。
【0013】
好ましくは、前記第2コイルガイドは前記ガイド部の内周面で凹んで配置され得る。
【0014】
好ましくは、前記第2コイルガイドは前記ガイド部の側面で凹んで配置され得る。
【0015】
好ましくは、前記胴体は第1胴体と、前記第1胴体の上側に配置される第2胴体を含み
、前記第1胴体は上面と下面を貫通する貫通ホールを含み、前記ガイド部は前記第2胴体
の上面に突出配置され得る。
【0016】
好ましくは、前記第1コイルガイドは、前記胴体の中心を基準として半径方向に前記第
2胴体の外周面から前記胴体の中心方向に凹んで配置され、前記第2コイルガイドは、前
記ガイド部の外周面から前記胴体の中心方向に凹んで配置され得る。
【0017】
他の実施例は、回転軸と、前記回転軸に結合するロータと、前記ロータの外側に配置さ
れるステータおよび前記ステータの上側に配置されるルーターを含み、前記ルーターは、
第1コイルガイドを含む環状の胴体および前記胴体から突出配置され、前記第1コイルガ
イドと連結される第2コイルガイドを含むガイド部を含むモータを提供することができる
。
【0018】
好ましくは、ハウジングをさらに含み、前記ハウジングは互いに連通するように配置さ
れる第1収容部と第2収容部と第3収容部を含み、前記ロータ、前記ステータおよび前記
ルーターの胴体は前記第1収容部に配置され、前記ルーターのガイド部は前記第2収容部
に配置され、前記回転軸は前記第3収容部に配置され得る。
【0019】
他の実施例は、回転軸と、前記回転軸に結合するロータと、前記ロータの外側に配置さ
れるステータおよびターミナルカバーを含み、前記ターミナルカバーは前記ステータ上を
覆う胴体部と、前記胴体部から下向きに延びる側面部を含み、前記胴体部は前記ステータ
のコイルと連結されるターミナルを含み、前記ターミナルは前記側面部より内側に配置さ
れ得る。
【0020】
好ましくは、前記ターミナルはターミナル胴体と、前記ターミナル胴体の端部に形成さ
れた端子を含み、前記胴体部は前記端子が露出して位置するホールを含むことができる。
【0021】
好ましくは、前記胴体部は円周に沿って配置される複数個の前記ホールを含むことがで
きる。
【0022】
好ましくは、複数個の前記ホールは前記胴体部の中心を基準として円周方向に同一間隔
で配置され得る。
【0023】
好ましくは、前記胴体部は円周に沿って区画される第1領域部と第2領域部に区分され
、前記第1領域部と前記第2領域部のうち前記第1領域部にのみ複数個の前記ホールが配
置され得る。
【0024】
好ましくは、前記ターミナル胴体は互いに連結される第1ターミナル胴体と第2ターミ
ナル胴体を含み、前記第1ターミナル胴体は前記端子を含み、前記第2ターミナル胴体は
前記第1ターミナル胴体から垂直に延長配置され得る。
【0025】
好ましくは、前記胴体部は第1胴体と第2胴体を含み、前記第1胴体は前記第1ターミ
ナル胴体を内部に含み、前記第2胴体は前記第1胴体に垂直に配置されて前記第2ターミ
ナル胴体を内部に含むことができる。
【0026】
好ましくは、前記第2胴体は前記第1領域部に配置され得る。
【発明の効果】
【0027】
実施例によると、バスバー組立体を削除し、コイル結線方式の変更を通じてステータに
巻かれたコイルをターミナルにすぐに案内するように構成し、部品数を減らし、構成を簡
素化して、製造工程および製造費用を減らす有利な効果を提供する。
【0028】
実施例によると、バスバー組立体を削除することによって、ステータに巻かれたコイル
とバスバー組立体のターミナル間のフュージング工程を排除することによって、フュージ
ング工程で発生し得る不良を根本的に除去する有利な効果を提供する。
【0029】
実施例によると、バスバーを省略することによって、アクチュエータ全体の長さを減ら
す有利な効果を提供する。
【0030】
実施例によると、コイルとターミナルのフュージングポイントを減らすことによって、
フュージング工程を大きく減らす有利な効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図2】
図1のA-Aを基準とするモータの断面を図示した図面。
【
図4】実施例に係るルーターを含むステータを図示した図面。
【
図6】第1コイルガイドと第2コイルガイドを図示した図面。
【
図7】他の実施例に係るルーターを含むステータを図示した図面。
【
図8】
図7のB-Bを基準とした断面図であって、第1コイルガイドを示した図面。
【
図10】他の実施例に係るモータに適用されるターミナルカバーを図示した図面。
【
図11】ステータの外径とターミナルカバーの外径を図示した図面。
【
図13】3個のターミナルをそれぞれ図示した図面。
【
図14】3個のターミナルをそれぞれ図示した図面。
【
図15】3個のターミナルをそれぞれ図示した図面。
【
図16】ターミナルカバーのホールを図示した図面。
【
図17】ターミナルカバーの変形例を図示した図面。
【
図18】
図17で図示したターミナルカバーのホールを図示した図面。
【
図20】インシュレーターを含むステータを図示した図面。
【
図22】ターミナルとシーリングカバーを図示した図面。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の好ましい実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。本発明の
目的、特定の長所および新規の特徴は、添付された図面と関連する以下の詳細な説明と好
ましい実施例からより明確となるはずである。そして、本明細書および特許請求の範囲に
使用された用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明
者は自分の発明を最も最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという
原則に則って、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。そし
て、本発明を説明するにおいて、本発明の要旨を不要に曖昧にする恐れがある関連した公
知技術に対する詳細な説明は省略する。
【0033】
図1は実施例に係るアクチュエータを図示した図面であり、
図2は
図1のA-Aを基準
とするアクチュエータの断面を図示した図面である。このような、
図1および
図2は本発
明を概念的に明確に理解するために、主な特徴部分だけを明確に図示したものであって、
その結果、図解の多様な変形が予想され、図面に図示された特定の形状によって本発明の
範囲が制限される必要はない。
【0034】
図1は、実施例に係るアクチュエータを図示した図面であり、
図2は、
図1のA-Aを
基準とするアクチュエータの断面図である。このような、
図1および
図2は本発明を概念
的に明確に理解するために、主な特徴部分だけを明確に図示したものであって、その結果
、図解の多様な変形が予想され、図面に図示された特定の形状によって本発明の範囲が制
限される必要はない。
【0035】
図1および
図2を参照すると、実施例に係るアクチュエータ10は、回転軸100と、
ロータ200と、ステータ300と、ルーター400と、ハウジング500を含むことが
できる。
【0036】
回転軸100は外周面にねじ山が形成され、ウォームシャフトの形態で具現され得る。
【0037】
ロータ200はステータ300の内側に配置され得る。ロータ200はロータコアとマ
グネットを含むことができる。ロータ200はロータコアとマグネットの結合方式によっ
て次のような形態に区分され得る。ロータ200はマグネットがロータコアの外周面に結
合されるタイプで具現され得る。このようなタイプのロータ200は、マグネットの離脱
を防止し、結合力を高めるために別途の缶部材がロータコアに結合され得る。またはマグ
ネットとロータコアが二重射出されて一体に形成され得る。ロータ200はマグネットが
ロータコアの内部に結合されるタイプで具現され得る。このようなタイプのロータ200
はロータコア内部にマグネットが挿入されるポケットが設けられ得る。
【0038】
一方、ロータコアは大きく二種類の形態であり得る。
【0039】
第1には、ロータコアは薄い鋼板の形態の複数個のプレートが相互に積層されて構成さ
れ得る。この時、ロータコアはスキュー(skew)角を形成しない単品で形成されるか
、スキュー(skew)角を形成する複数個の単位コア(Puck)が結合される形態か
らなり得る。
【0040】
第2には、ロータコアは一つの筒の形態からなり得る。この時、ロータコアはスキュー
(skew)角を形成しない単品で形成されるか、スキュー(skew)角を形成する複
数個の単位コア(Puck)が結合される形態からなり得る。
【0041】
一方、単位コアは外部または内部にマグネットをそれぞれ含むことができる。
【0042】
ステータ300はロータ200の外側に配置される。ステータ300はロータ200と
電気的な相互作用を誘発してロータ200の回転を誘導する。ロータ200との相互作用
を誘発するために、ステータ300にコイル1が巻かれ得る。コイル1が巻かれるための
ステータ300の具体的な構成は次の通りである。ステータ300は複数個のティースを
含むステータコアを含むことができる。ステータコアは環状のヨークが設けられ、ヨーク
から中心に向かうティースが設けられ得る。ティースはヨークの周りに沿って一定の間隔
で設けられ得る。一方、ステータ300は薄い鋼板の形態の複数個のプレートが相互に積
層されて構成され得る。また、ステータコアは複数個の分割コアが相互に結合されるか連
結されて構成され得る。ティースにはコイル1が巻かれて磁極を有するようになり、コイ
ル1の巻線によって形成される磁場によってロータ200が回転すると共に回転軸100
が回転することになる。
【0043】
ルーター400はステータ300上に配置され得る。ルーター400はステータ300
に巻かれたコイル1をガイドしてハウジング500の上部に位置するターミナル電源部6
00まで連結させる役割をする。この時、ターミナル電源部600は銀U、V、W相の電
源が連結される箇所であり得る。
【0044】
【0045】
図2および
図3を参照すると、ハウジング500は第1収容部510と、第2収容部5
20と、第3収容部530と、ウォームホイール収容部540を含むことができる。
【0046】
第1収容部510はハウジング500の下部に配置されるものであって、ロータ200
、ステータ300およびルーター400の胴体(
図4の410)を収容する内部空間を有
する。
【0047】
第2収容部520は上下に長く配置され、ルーター400のガイド部(
図4の420)
の収容空間を有する。第2収容部520の下部は第1収容部510と連通し、上部は開放
された形態である。
【0048】
第3収容部530は第1収容部510上に配置され、第1収容部510と連通する。こ
のような第3収容部530は上下に長く配置される。第3収容部530には回転軸100
が配置される。第3収容部530の入口は第1収容部510と連結され、出口はブレーキ
装置のような車両用部品と連結され得る。そして、第3収容部530は第2収容部520
と区画される。一方、第3収容部530の出口を通じてブレーキ装置のブレーキオイルや
潤滑油が第3収容部530の内部に流れ込むことができる。これを防止するために、第3
収容部530の出口はシーリングカバー700で覆われ得る。
【0049】
ウォームホイール収容部540は第3収容部530と連通する。ウォームホイール収容
部540は回転軸100と噛合されるウォームホイールの収容空間を有する。ウォームホ
イール収容部540は第3収容部530を基準としていずれか一側に配置され得、第2収
容部520は他側に配置され得る。一例として、ウォームホイール収容部540は第3収
容部530の前方に位置し、第2収容部520の第3収容部530の後方に位置すること
ができる。
【0050】
図4は実施例に係るルーター400を含むステータ300を図示した図面であり、
図5
は
図4のA領域の拡大図であり、
図6は第1コイルガイドと第2コイルガイドを図示した
図面である。
【0051】
図4~
図6を参照すると、ステータ300上にルーター400が配置され得る。ルータ
ー400は環状の胴体410とガイド部420を含むことができる。
【0052】
胴体410は一定の高さを有し、中心部にホールが配置された環状の板状部材であり得
る。そして、胴体410は第1コイルガイド411を含むことができる。第1コイルガイ
ド411はステータ300に巻かれたコイル1の延長部をガイド部420まで案内する役
割をする。このような第1コイルガイド411は、胴体410の上面で凹んで配置されて
コイル1が収容される空間を形成することができる。第1コイルガイド411は、ルータ
ー400の中心を基準として円周方向に沿って長く形成されてステータ300に巻かれて
上ってきたコイル1の延長部をガイド部420まで誘導する。このために第1コイルガイ
ド411はルーター400の中心を基準として半径方向にステータ300に巻かれたコイ
ル1の延長部が上ってくる位置に対応するように配置され得る。
【0053】
第1コイルガイド411には貫通ホール412が配置され得る。貫通ホール412は胴
体410の上面と下面を貫通して配置され得る。胴体410の下に位置したコイル1は貫
通ホール412を通過して第1コイルガイド411に位置するようになる。第1コイルガ
イド411に位置したコイル1は第1コイルガイド411に沿って案内されてガイド部4
20に連結される。貫通ホール412の個数はコイル1の巻線方式に対応して設定され得
る。
【0054】
図6を参照すると、複数個の第1コイルガイド411a、411bが設けられ得る。そ
れぞれの第1コイルガイド411a、411bは、ルーター400の中心を基準として異
なる半径R1を有する円形軌道に沿って配置され得る。これはコイル1が上ってくる位置
に対応するためのものであるか、ガイド部420の第2コイルガイド421に連結のため
の空間を確保するためのものであり得る。
【0055】
ガイド部420は胴体410に垂直に突出して配置され得る。すなわち、ガイド部42
0は胴体410の中心Cを通る回転軸方向に沿って長く配置され得る。このようなガイド
部420は、胴体410の第1コイルガイド411を通じて案内されたコイル1をハウジ
ング500の上部に位置した電源部ターミナル600まで案内する役割をする。このため
に、ガイド部420は第1コイルガイド411と連結される第2コイルガイド421を含
むことができる。
【0056】
第2コイルガイド421はガイド部420の上面で凹んで配置され得る。しかし、実施
例はこれに限定されず、ガイド部420の内部に配置されてもよい。
【0057】
一方、ガイド部420は複数個の第2コイルガイド421a、421b、421cを含
むことができる。一例として、ガイド部420は内周面420aと、外周面420bと、
内周面420aと外周面420bを連結する側面420cを含む形状を有するように実施
され得る。この時、第2コイルガイド421は内周面420aまたは側面420cに凹ん
で配置され得る。
【0058】
第2コイルガイド421a、421b、421cは3個設けられ得る。それぞれの第2
コイルガイド421a、421b、421cには、U、V、W相のコイル1がそれぞれ収
容され得る。一例として、2個の第2コイルガイド121a、121b、421a、42
1bはガイド部420の内周面420aに配置され、残りの一つの第2コイルガイド42
1cはガイド部420の側面420cに配置され得る。
【0059】
それぞれの第2コイルガイド421a、421b、421cは第1コイルガイド411
a、411bと連結される。
【0060】
ステータ100に巻かれたコイル1の延長部は貫通ホール412を貫通して第1コイル
ガイド411に収容される。第1コイルガイド411に収容されたコイル1は、ルーター
400の中心を基準として円周方向に沿って案内されてガイド部420の第2コイルガイ
ド421に到達する。第2コイルガイド421に収容されたコイル1は、ハウジング50
0の上部に案内されて電源部ターミナル600まで到達するようになる。
【0061】
図7は他の実施例に係るルーター400を含むステータ300を図示した図面であり、
図8は
図7のB-Bを基準とした断面図であって、第1コイルガイド411を示した図面
、
図9は第2コイルガイド421を図示した図面である。
【0062】
さらに他の形態のルーター400として、胴体410は高さが異なる多段の形態である
環状の板状部材で実施され得る。例えば、胴体410は第1胴体410aと、第1胴体4
10a上に形成された第2胴体410bからなり得る。相対的に上側に配置された第2胴
体410bは外径が第1胴体410aの外径より小さい。そして、第2胴体410bの外
周面には凹んで配置された第1コイルガイド411を含むことができる。
【0063】
第2胴体410baは貫通ホール412を含むことができる。貫通ホール412は第2
胴体410bの上面と下面を貫通して形成される。
【0064】
ガイド部420は第2胴体410bに垂直に突出して配置され得る。すなわち、胴体4
10の中心Cを通る回転軸方向に沿って長く形成され得る。一例として、ガイド部420
は内周面420aと、外周面420bと、内周面420aと外周面420bを連結する側
面420cを含む形状を有するように実施され得るが、第2コイルガイド421はすべて
外周面420bに配置され得る。
【0065】
第1コイルガイド411に第2胴体410bの外周面に沿って案内されたコイル1は、
第2コイルガイド421によりハウジング500の上部に案内されて電源部ターミナル(
図2の600)まで達するようになる。
【0066】
図10は、他の実施例に係るモータに適用されるターミナルカバーを図示した図面であ
る。
【0067】
図10を参照すると、ルーター(
図4の400)を代替するターミナルカバー800が
配置され得る。ターミナルカバー800はステータ300の上部と側面の一部を覆う。
【0068】
このようなターミナルカバー800は、胴体部810と、側面部820と、ターミナル
830を含むことができる。ここで、胴体部810と側面部820はその形状および機能
的な特性によってのみ区分されて説明され得るだけで、互いに上下に連結された一つの手
段であり得る。
【0069】
胴体部810はステータ300上を覆う。胴体部810は中心にホール401801が
配置された環状の部材であり得る。ホール401801は回転軸100が貫通する所であ
る。
【0070】
胴体部810は第1胴体811と第2胴体812を含むことができる。第1胴体811
はステータ300上で水平に配置される環状の部材であって、第2胴体812は第1胴体
811で垂直に配置されて長さ方向に長く配置される部材である。第1胴体811と第2
胴体812は互いに連結された一つのモールド部材であり得る。一方、胴体部810は第
1胴体811の下端から突出するガイド802を含むことができる。ガイド802はステ
ータ300のインシュレーター310またはコイル1と接して第1胴体811を支持する
。側面部820は胴体部810の縁から下向きに延長形成され得る。
【0071】
図11は、ステータ300の外径とターミナルカバー800の外径を図示した図面であ
る。
【0072】
図11を参照すると、ターミナルカバー800の直径すなわち、側面部820の外径D
1はステータ300の外径D2と同じであり得る。側面部820の下端部はステータ30
0の上端部に接するようになる。具体的には、側面部820の下端部はステータ300の
ステータコアの上端面に接する。
【0073】
図12はターミナル830を図示した図面であり、
図13~
図15は3個のターミナル
をそれぞれ図示した図面である。
【0074】
図12~
図15を参照すると、ターミナル830は第1胴体811の内部に一部が含ま
れ得る。U、V、Wの3個のターミナル830が設けられ得る。3個のターミナル830
の共通の特徴は次の通りである。
【0075】
それぞれのターミナル830はターミナル胴体831と端子832を含むことができる
。
【0076】
ターミナル胴体831は第1胴体811と第2胴体812に含まれ、端子832は第1
胴体811から外部に露出する。
【0077】
ターミナル胴体831は第1ターミナル胴体831aと第2ターミナル胴体831bを
含むことができる。第1ターミナル胴体831aは第1胴体811の内部に配置され、第
2ターミナル胴体831bは第2胴体812の内部に配置され得る。ここで、第1ターミ
ナル胴体831aと第2ターミナル胴体831bはその形状および機能的な特性によって
のみ区分されて説明され得るだけで、互いに上下に連結された一つの手段である。
【0078】
第1ターミナル胴体831aの両端部にはそれぞれ端子832が設けられ得る。端子8
32はステータ300に巻かれたコイル1とのフュージングのために曲がって形成され得
る。そして、第1ターミナル胴体831aはターミナル胴体831の円周方向に沿って曲
がって形成され得る。
【0079】
第2ターミナル胴体831bは第1ターミナル胴体831aで垂直に延びるように折れ
曲がって形成され得る。
【0080】
図16は、ターミナルカバーのホールを図示した図面である。
【0081】
図16を参照すると、第1胴体811には端子832が露出して位置するホール811
aが配置され得る。ホール811aは第1胴体811の円周に沿って複数個が配置され得
る。複数個のホール811aの構造的な強度を補強するために、ホール811aとホール
811a間にはブリッジ815が配置され得る。そして、ホール811aはターミナル8
30の端子832の位置と整列するように設けられ得る。
【0082】
ホール811aを貫通したステータ300のコイル1は端子832に接触してフュージ
ングされる。ホール811aの形成の有無により、第1胴体811は第1領域部813と
第2領域部814に区分され得る。第1領域部813は複数個のホール811aが形成さ
れる部分であり、第2領域部814はホール811aが形成されない部分である。ターミ
ナル830の端子832は第1領域部813に配置される。垂直に形成される第2ターミ
ナル胴体831bも第1領域部813に配置され得る。
【0083】
第1胴体811の外部に露出した端子832は側面部820の内側に位置する。したが
って、コイル1がフュージングされる端子832を側面部820が囲むようになる。実施
例に係るアクチュエータは、胴体部810と側面部820がステータ300上を覆うと共
にコイル1を連結するバスバーに代わる役割をするので、バスバーを省略することが可能
である。実施例に係るアクチュエータはバスバーが省略されるため、アクチュエータ全体
の長さを減らすことができる。また、バスバーを省略して部品数を減らすことができるた
め製造費用を節減できる利点もある。
【0084】
第1領域部813には例えば、合わせて6個の端子832が配置され得る。これは、コ
イル1が連結される端子832の個数を減らすことによって可能な構造である。端子83
2の個数を減らすためにステータ300の構造と巻線方式を変更することができる。
【0085】
図17はターミナルカバーの変形例を図示した図面であり、
図18は
図17で図示した
ターミナルカバーのホールを図示した図面であり、
図19はターミナルの変形例を図示し
た図面である。
【0086】
図17および
図18を参照すると、ターミナルカバー800は複数個のホール811a
を含むものの、第1胴体811の全体に亘ってホール811aが一定間隔毎に配置され得
る。具体的には、複数個のホール811aは胴体部810の中心を基準として円周方向に
同一間隔で配置され得る。
【0087】
ホール811aの位置は端子832の位置と対応する。ホール811aは端子832の
曲がった形状に対応してラウンド状の縁を含むことができる。
【0088】
図18および
図19を参照すると、ターミナル830の変形例として、U、V、Wの3
個のターミナル830が設けられ、合わせて12個の端子832が配置され得る。
【0089】
図20はインシュレーターを含むステータを図示した図面であり、
図21はインシュレ
ーターを図示した図面である。
【0090】
図20および
図21を参照すると、実施例に係るアクチュエータのステータ300は、
隣接するステータコアが互いに連結された展開型ステータで実施され得る。このような展
開型ステータはステータコアが帯状に平面上に広げられ得る。ステータコアが帯状に広げ
られると、スロットオープン(slot open)が拡張されるためコイル1の占積率
が高くなるだけでなく、隣接するステータコアに対する巻線作業を一度に進行させること
ができる。例えば、隣接する2個のステータコアに対して一つのコイル1で巻線作業を共
に進行すると、フュージングポイントを半分に減らすことができる。
【0091】
この時、ステータ300に巻かれたコイル1は、インシュレーター310の後方(外側
)に巻いてガイドすることができる。具体的には、インシュレーター310は内側ガイド
311と外側ガイド312を含むことができる。内側ガイド311と外側ガイド312は
、インシュレーター310に巻線されたコイル1が離脱するのを防止する役割をする。外
側ガイド312は上方に延びた延長部312aを含む。そして、延長部312aには溝3
12bが形成され得る。溝312bにはステータ300に巻かれたコイル1が挿入されて
インシュレーター310の外側にコイル1が案内され得る。
【0092】
図22は、ターミナルとシーリングカバーを図示した図面である。
【0093】
図22を参照すると、シーリングカバー700は外部電源と連結されるターミナル電源
部600を含むことができる。ターミナル胴体831は回転軸100の軸方向に沿って長
く配置されてターミナル電源部600と連結される。
【0094】
以上、本発明の好ましい一実施例に係るモータ用ルーターおよびこれを含むアクチュエ
ータに関して添付された図面を参照して具体的に詳察した。
【0095】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術
分野で通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様
な修正、変更および置換が可能である。したがって、本発明に開示された実施例および添
付された図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのもので
あって、このような実施例および添付された図面によって本発明の技術思想の範囲が限定
されるものではない。本発明の保護範囲は下記の特許請求の範囲によって解釈されるべき
であり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるもの
と解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0096】
10:アクチュエータ
100:回転軸
200:ロータ
300:ステータ
400:ルーター
410:胴体
411:第1コイルガイド
420:ガイド部
421:第2コイルガイド
500:ハウジング
600:電源部ターミナル
700:シーリングカバー
800:ターミナルカバー
810:胴体部
820:側面部
830:ターミナル
【手続補正書】
【提出日】2024-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸;
前記回転軸に結合するロータ;
前記ロータの外側に配置されるステータ;および
ターミナルカバーを含み、
前記ターミナルカバーは胴体部と、前記胴体部から下向きに延びる側面部を含み、
前記胴体部はターミナルを含み、
前記ターミナルは前記側面部よりシャフトに近接して配置され、
前記胴体部は第1胴体と第2胴体を含み、
前記ターミナルは、前記第1胴体の外面に半径方向に配置された複数の端子を含み、
前記第2胴体は、前記第1胴体から軸方向に延びる第1延長領域と、前記第1延長領域から半径方向に延びる第2延長領域とを含み、前記第2延長領域は、前記端子の少なくとも1つと軸方向に重なるように配置されるアクチュエータ。
【請求項2】
前記半径方向に、前記第2胴体の最外側面は、前記第1胴体の最外側面の内側に配置される、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記第1胴体は、上面と、前記上面から突出する突出部とを含み、
前記端子は前記突出部の外側に配置され、
前記第2胴体は前記突出部から延び、前記軸方向に少なくとも1つの前記端子と重なるように配置される、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記ターミナルはターミナル胴体と、前記ターミナル胴体の端部に形成された端子を含み、
前記胴体部は、
前記端子が露出して位置するホールを含む、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
前記胴体部は円周に沿って配置される複数個の前記ホールを含む、請求項4に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
複数個の前記ホールは前記胴体部の中心を基準として円周方向に同一間隔で配置される、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
前記ホールはラウンド状の縁取りを含む、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項8】
前記端子は、軸方向に 前記ホールと重なるように配置される、請求項7に記載のアクチュエータ。
【請求項9】
前記ターミナル胴体は互いに連結される第1ターミナル胴体と第2ターミナル胴体を含み、
前記第1ターミナル胴体は前記端子を含み、
前記第2ターミナル胴体は前記第1ターミナル胴体から垂直に延長配置される、 請求項8に記載のアクチュエータ。
【請求項10】
前記第1胴体は前記第1ターミナル胴体を内部に含み、
前記第2胴体は前記第1胴体に垂直に配置されて前記第2ターミナル胴体を内部に含む、請求項9に記載のアクチュエータ。
【請求項11】
前記第1胴体は、前記第1胴体の下端から突出するガイドを含む、請求項10に記載のアクチュエータ。
【請求項12】
前記ターミナルカバーの外径は前記ステータの外径と同じである、請求項1に記載のアクチュエータ。