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特開2024-95836機械的係止装置を有するパネルのセット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095836
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】機械的係止装置を有するパネルのセット
(51)【国際特許分類】
   F16B 12/12 20060101AFI20240703BHJP
   A47B 96/20 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
F16B12/12 B
A47B96/20 B
A47B96/20 C
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024069327
(22)【出願日】2024-04-22
(62)【分割の表示】P 2021509806の分割
【原出願日】2019-08-28
(31)【優先権主張番号】1851027-1
(32)【優先日】2018-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(71)【出願人】
【識別番号】504033441
【氏名又は名称】ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(72)【発明者】
【氏名】ヨーアン、スベンソン
(72)【発明者】
【氏名】ペーター、デレレブ
【テーマコード(参考)】
3J024
【Fターム(参考)】
3J024AA13
3J024AA34
3J024AA45
3J024CA14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】容易に組み立てられ得るパネルを提供する。
【解決手段】第1パネル(10)と第2パネル(20)と前記第1パネル(10)を第2パネル(20)を係止するための機械的係止装置とを含むセットにおいて、前記機械的係止装置は、第1縁部面に設けられた少なくとも1つのロッド形状要素(31)は、前記第2パネル面に設けられた少なくとも1つの挿入溝(32)内に挿入されるように構成され、前記セットは、第1パネル溝(12)および第2パネル溝(23)のうちの少なくとも一方に挿入され、これと協働するように構成された背面パネル(40)を更に備え、少なくとも1つの係止具(50)が、前記第1パネル(10)を前記第2パネル(20)に係止すべく、前記背面パネル(40)と、且つ前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの少なくとも一方と協働するように構成される。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パネル(10)と、第2パネル(20)と、前記第1パネル(10)を前記第2パネル(20)に係止するための機械的係止装置と、を備えるセットにおいて、
-前記第1パネル(10)は、第1縁部面(11)を備え、
-前記第2パネル(20)は、第2パネル面(22)を備え、
-前記第1および第2パネル(10、20)の係止状態において、前記第1縁部面(11)は、前記第2パネル面(22)に面しており、または平行であり、
-前記機械的係止装置は、前記第1縁部面(11)における少なくとも1つのロッド形状要素(31)と、前記第2パネル面(22)における少なくとも1つの挿入溝(32)と、を備え、
-前記ロッド形状要素(31)は、前記挿入溝(32)内に挿入されるように構成され、-前記ロッド形状要素(31)は、前記第1縁部面(11)から第1角度(α1)で延び出し、
-前記挿入溝(32)は、前記第2パネル面(22)から第2角度(α2)で前記第2パネル面(22)内に延び入り、
-前記機械的係止装置は、前記第1パネル(10)の第1パネル面(13)における少なくとも1つの第1パネル溝(12)および前記第2パネル(20)の前記第2パネル面(22)における第2パネル溝(23)と、
-前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの少なくとも一方に挿入され、これと協働するように構成された背面パネル(40)と、を備え
-前記第1角度(α1)は、約30°乃至約60°の範囲にある、または約40°乃至約50°の範囲にある、または約45°であり、
-前記第1パネル(10)を前記第2パネル(20)に係止すべく、前記背面パネル(40)と、且つ前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの少なくとも一方と協働するように構成された少なくとも1つの係止具(50)をさらに備える、であるセット。
【請求項2】
前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの少なくとも一方の幅(W1、W2)から前記背面パネル(40)の厚さ(T)を引いたものは、前記第1縁部面(11)に沿った前記ロッド形状要素(31)の延出部(E)より大きい、またはこれと本質的に同一である、
請求項1に記載のセット。
【請求項3】
前記ロッド形状要素(31)は、前記第1縁部面(11)のロッド要素溝(36)に配置される、
請求項1または2に記載のセット。
【請求項4】
前記第1パネル溝(12)の前記幅(W1)は、前記第2パネル溝(23)の前記幅(W2)と本質的に同一である、
請求項1乃至3のいずれかに記載のセット。
【請求項5】
前記第1パネル(10)は、第2縁部面(14)を備え、
前記第2パネル(20)は、第3縁部面(24)を備え、
前記第1パネル溝(12)は、前記第2縁部面(14)と実質的に平行であり、
前記第2パネル溝(23)は、前記第3縁部面(24)と実質的に平行である、
請求項1乃至4のいずれかに記載のセット。
【請求項6】
前記第1パネル溝(12)は、前記第2縁部面(14)の全体に実質的に沿って延び、 前記第2パネル溝(23)は、前記第3縁部面(24)の全体に本質的に沿って延びる、
請求項1乃至5のいずれかに記載のセット。
【請求項7】
前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの少なくとも一方は、有底である、
請求項1乃至6のいずれかに記載のセット。
【請求項8】
前記係止具(50)は、前記背面パネル(40)を前記第1パネル(10)および/または前記第2パネル(20)に係止すべく、前記背面パネル(40)と更に協働するように構成される、
請求項1乃至7のいずれかに記載のセット。
【請求項9】
前記係止具(50)は、可撓性を有する、
請求項1乃至8のいずれかに記載のセット。
【請求項10】
前記係止具(50)は、ばねを備える、
請求項1乃至9のいずれかに記載のセット。
【請求項11】
前記係止具(50)は、楔要素を備える、
請求項1乃至9のいずれかに記載のセット。
【請求項12】
1つの第1パネルと、1つの第2パネルと、1つの背面パネルとが組み付けられたとき、前記背面パネルの前記第1パネル(10)の前記第1縁部(11)からの延出部(H)は、前記ロッド形状要素(31)の前記第1パネル(10)の前記第1縁部面(11)からの延出部より小さい、
請求項1乃至11のいずれかに記載のセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、互いに対して垂直に配置され得るとともに、機械的係止装置により互いに係止され得るパネルに関する。パネルは、本棚、食器棚、衣装だんす、箱、引出、家具部品等の家具製品を得るべく、組み立てられて互いに係止され得る。
【背景技術】
【0002】
WO2015/038059号から明らかなように、機械的係止装置を有する家具製品が本技術で知られている。家具製品は、挿入溝内に可撓性タングを備える機械的係止装置により第2パネルに垂直に接続された第1パネルを含んでいる。
【0003】
様々の既知の態様についての上記の説明は、出願人のものの特徴であり、上述の説明が先行技術とみなされることを認めるものではない。
【0004】
本発明の実施形態は、容易に組み立てられ得るパネルを提供する必要性に応える。
【発明の概要】
【0005】
本発明のある態様の目的は、上記技術および既知の技術を改善することであり、特に、工具を使用する必要なく組み立てられるように構成されたパネルの組立を容易にすることである。
【0006】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、製造および使用が簡単な係止装置により組み立てるように構成されたパネルの組立を容易にすることであり、パネルを誤って設置するリスクを低減する。
【0007】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、より安定した美しい態様で組み立てるように構成されたパネルの組立を容易にすることである。
【0008】
詳細な説明から明らかになる以上の目的および他の目的、ならびに利点の少なくともいくつかは、第1パネルと、第2パネルと、前記第1パネルを前記第2パネルに係止するための機械的係止装置と、を備えるセットにおいて、前記第1パネルは、第1縁部面を備え、前記第2パネルは、第2パネル面を備え、前記第1および第2パネルの係止状態において、前記第1縁部面は、前記第2パネル面に面し、及び/または平行であり、前記機械的係止装置は、前記第1縁部面における少なくとも1つのロッド形状要素と、前記第2パネル面における少なくとも1つの挿入溝と、を備え、前記ロッド形状要素は、前記挿入溝内に挿入されるように構成され、前記ロッド形状要素は、前記第1縁部面から第1角度で延び出し、前記挿入溝は、前記第2パネル面から第2角度で前記第2パネル面内に延び入り、前記機械的係止装置は、前記第1パネルの第1パネル面における少なくとも1つの第1パネル溝及び/または前記第2パネルの前記第2パネル面における第2パネル溝と、前記第1パネル溝および前記第2パネル溝のうちの少なくとも一方に挿入され、これと協働するように構成された背面パネルとを備え、前記第1角度は、約30°乃至約60°の範囲にある、または約40°乃至約50°の範囲にある、または約45°であり、前記第1パネルを前記第2パネルに係止すべく、前記第1パネル溝および前記第2パネル溝のうちの少なくとも一方と協働するように構成された少なくとも1つの係止具をさらに備える、セットにより達成された。
【0009】
係止具50は、背面パネル40を第1パネル10および、または第2パネル20に係止すべく、背面パネル40と協働するように構成され得る。
【0010】
一態様によれば、前記第1パネル溝および前記第2パネル溝のうちの少なくとも一方の幅から前記背面パネルの厚さを引いたものは、前記第1縁部面に沿った前記ロッド形状要素の延出部より大きい、またはこれと本質的に同一である。
【0011】
一態様によれば、前記ロッド形状要素は、前記第1縁部面のロッド要素溝に配置される。
【0012】
一態様によれば、前記第1パネル溝の幅は、前記第2パネル溝の幅と本質的に同一である。
【0013】
一態様によれば、前記第1パネルと前記第2パネルとが組み付けられた状態にあるが、前記係止具が前記第1パネルを前記第2パネルに係止することで前記第1パネル及び前記第2パネルが最終係止状態となる前において、前記第1パネル溝と前記第2パネル溝とを、互いに対して、約0.1mm乃至約0.6mm、または約0.2mm乃至約0.3mm変位される。
【0014】
一態様によれば、前記第1パネルは、第2縁部面を備え、前記第2パネルは、第3縁部面を備え、前記第1パネル溝は、前記第2縁部面と実質的に平行であり、前記第2パネル溝は、前記第3縁部面と実質的に平行である。
【0015】
一態様によれば、前記第1パネル溝は、前記第2縁部面の全体に実質的に沿って延び、前記第2パネル溝は、前記第3縁部面の全体に本質的に沿って延びる。
【0016】
一態様によれば、前記第1パネル溝および/または前記第2パネル溝は、有底である。
【0017】
一態様によれば、前記係止具は可撓性を有する。
【0018】
一態様によれば、前記係止具は、ばねを備える。
【0019】
一態様によれば、前記係止具は、楔要素を備える。
【0020】
一態様によれば、1つの第1パネルと、1つの第2パネルと、1つの背面パネルとが組み付けられたとき、前記背面パネルの前記第1パネルの前記第1縁部からの延出部は、前記ロッド形状要素の前記第1縁部面からの延出部より小さい。
【0021】
一態様によれば、前記第1パネルおよび/または前記第2パネル20のコアは、MDF、HDF、OSB、WPC、合板、またはパーチクルボード等の木材ベースのコアであり得る。また、コアは、熱硬化性プラスチック、または、ビニル、PVC、PUやPET等の熱可塑性プラスチックからなるプラスチックコアであり得る。プラスチックコアは、フィラーを含み得る。
【0022】
また、前記第1パネルおよび/または前記第2パネル20は、無垢材であり得る。
【0023】
前記第1パネルおよび/または前記第2パネルは、単数または複数の面上に、箔やベニヤ等の装飾層を設けられ得る。
【0024】
説明から明らかになり得る上記の認定された目的および他の目的、ならびに利点の少なくともいくつかは、上述の家具製品用の係止装置により達成された。
【0025】
本発明の実施形態が可能である以上のおよび他の態様、特徴および利点は、添付図面を参照しつつなされる本発明の実施形態および態様に関する以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1A】本発明の一態様の組み立てられていない状態のセットの上方からの立体図。
図1B】ロッド形状要素の実施形態の側面図。
図2】本発明の一態様の組み立てられていない状態のセットの上方からの立体図。
図3】本発明の一態様の組み立てられていない状態のセットの上方からの立体図。
図4A】本発明の一態様の組み立てられていない状態のセットの立体側面図。
図4B】本発明の一態様の部分的に組み立てられた状態のセットの側面図。
図5A】組み立てられた状態のセットの部分拡大図であって、第1および第2パネルの一部を係止具とともに拡大して示す図。
図5B】組み立てられた状態のセットの部分拡大図であって、第1および第2パネルの一部を係止具とともに拡大して示す図。
図5C】組み立てられた状態のセットの部分拡大図であって、第1および第2パネルの一部を係止具とともに拡大して示す図。
図6】組み立てられた状態のセットの部分拡大立体図。
図7】本発明の一態様の組み立てられた状態のセットの側面図。
図8】本発明の一実施態様による組み立てられた状態のセットの部分拡大図。
図9】本発明の一態様の組み立てられた状態のセットの拡大側面図。
図10】本発明の一態様の組み立てられた状態のセットの側面図。
図11図10に示したセットの部分拡大側面図。
図12A図10に示したセットの部分拡大側面図。
図12B】第1パネルの実施形態の側面図。
図13】本発明の一態様の組み立てられていない状態のセットの側面図。
図14図13に示したセットの部分拡大図。
図15】2つの第1パネルと、2つの第2パネルと、1つの背面パネルと、を備えたセットであって、本発明の一態様の組み立てられていない状態のセットを示す図。
図16】本発明の一態様の係止具の拡大図。
図17】本発明の一態様の係止具の拡大図。
図18】本発明の一態様の係止具の拡大図。
図19A】組立中のセットの部分拡大図。
図19B】組立中のセットの部分拡大図。
図19C】組立中のセットの部分拡大図。
図19D】組立中のセットの部分拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の特定の実施形態を、添付図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態において具現化され得るものであって、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が完璧且つ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝達するように提供される。添付図面に示す実施形態の詳細な説明において使用される用語は、本発明を限定することを意図したものではない。図面において、同様の符号は同様の要素を指す。
【0028】
本明細書中で使用される用語は、開示の特定の態様を単に説明することを目的としているにすぎず、開示を限定しようとするものではない。本明細書中で使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び、「その(the)」は、文脈が別途明確に示唆しなければ、複数形も含むように意図される。
【0029】
図面および明細書において、本開示の例示的な態様が開示されている。しかしながら、本開示の原理から実質的に逸脱することなく、これらの態様を様々に変更および変形することができる。したがって、本開示は、限定的ではなく例示的であるとみなされるべきであり、上述の特定の態様に限定されるものではない。したがって、特定に用語が使用されるが、それらは一般的且つ説明的な意味でのみ使用されるものであり、限定を目的とするものではない。例えば、幅、または横幅、または高さ、または長さ、または直径等の寸法の定義は、例示的な態様がいかに描写されるかに依存する。したがって、描写が異なった態様でなされる場合、ある描写で示された幅または直径は、別の描写では長さまたは厚さである。
【0030】
「備える」という単語が挙げられた要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を必ずしも排除するものではなく、また、要素に先行する「1つの(a)」又は「1つの(an)」という単語が複数のそのような要素の存在を排除しないことに留意すべきである。更に、参照符号のいずれも特許請求の範囲を限定するものではなく、態様の例がハードウェア及びソフトウェアの両方によって少なくとも部分的に実施されてもよく、及び、幾つかの「手段」、「ユニット」、又は、「装置」がハードウェアの同一アイテムにより表わされてもよいことに留意すべきである。
【0031】
本明細書中に開示される本発明の異なる態様、代替物、及び、実施形態は、本明細書中に記載される他の態様、代替物、及び、実施形態のうちの1つ以上と組み合わせられ得る。2つ以上の態様を組み合わせることができる。
【0032】
セットを含む本発明の実施形態を図1乃至18に示す。セットは、第1パネル10と、第2パネル20と、第1パネル10を第2パネル20に係止するための機械的係止装置と、を備えている。第1パネル10は、第1縁部面11と第1パネル面13とを備えている。第2パネル20は、第2パネル面22を備えている。第1および第2パネル10、20の係止状態において、第1縁部面11は、第2パネル面22に面している、または平行である。機械的係止装置は、第1縁部面11に設けられた少なくとも1つの要素31と、第2パネル面22に設けられた少なくとも1つの挿入溝32と、を備えている。要素31はロッド形状を有し得る。ロッド形状要素31は、挿入溝32内に挿入されるように構成されている。ロッド形状要素31は、第1縁部面11から第1角度α1で延び出し、挿入溝32は、第2パネル面22から第2角度α2で第2パネル面22内に延び入る。複数の要素31が存在する場合、各要素31は、他の各要素31と互いに平行に配置され得る。複数の挿入溝32が存在する場合、各挿入溝32は、他の挿入溝32と互いに平行に配置され得る。機械的係止装置は、第1パネル10の第1パネル面13における第1パネル溝12、および/または第2パネル20の第2パネル面22における第2パネル溝23と、第1および第2パネル溝12、23に挿入され、これらと協働するように構成された背面パネル40と、を備え、第1角度α1は、約30°乃至約60°の範囲にある、または約40°乃至約50°の範囲にある、または約45°である。また、機械的係止装置は、第1パネル10を第2パネル20に係止すべく、少なくとも第1および第2パネル溝12、23と協働するように構成された少なくとも1つの係止具50を備えている。
【0033】
係止具50は、背面パネル40を第1パネル10または第2パネル20に係止すべく、背面パネル40と協働するように構成され得る。
【0034】
第2パネル20は、第4縁部面25を備え得る。挿入溝32は、第4縁部面25に隣接して配置され得る。当該セットは、第1パネル面13が第4縁部面25に対して平行または本質的に平行である状態で、第1パネル10を第2パネル20に係止するように構成され得る。
【0035】
第1パネル10および第2パネル20は、家具製品用のパネルであり得るとともに、家具製品のフレームの一部であり得る。
【0036】
当該セットは、第1パネル10が第2パネル面22に対して垂直または本質的に垂直である状態で、第1パネル10を第2パネル20に係止するように構成され得る。
【0037】
図1A-3、13-15は、組み立てられていない状態のセットの実施形態を開示している。図4A-12Bは、組み立てられた状態のセットの実施形態を開示している。セットは、第1パネル10を第2パネル20に対して、第1パネル面13に対して本質的に平行である組立方向111、112、114に変位させることにより組み立てられ得る。
【0038】
組立方向111、112、114は、第1角度α1および/または第2角度α2に対して本質的に平行であり得る。挿入溝32は、ドリル孔であり得る。ドリル孔は、有底のドリル孔であり得る。
【0039】
挿入溝32は、直径D2を有し得る。
【0040】
図13および14に示すように、挿入溝32は、組立中にロッド形状要素を案内するように構成された面取部60または丸みを備え得る。
【0041】
ロッド形状要素31は、第1パネル10の第1縁部面11における、または第2パネル20の第2パネル面22におけるロッド要素溝36に配置され得る。
【0042】
ロッド形状要素31は、直径D1を有し得る。挿入溝32の直径D2は、ロッド形状要素31の直径D1より大きくてもよい。最適な組立を目的として、挿入溝32の直径D2は、ロッド形状要素31の直径D1より約0.3乃至約0.8mm大きくてもよい。
【0043】
係止具50は、第1パネル10、第2パネル20および背面パネル40が組み付けられた後、パネルのセットに組み付けられ得るとともに、第1パネル溝12および/または第2パネル溝23に挿入されることで、第1パネル10を第2パネル20に係止する。
【0044】
係止具50は、背面パネル40を第1パネル溝12および/または第2パネル溝に係止し得るとともに、第1パネル10が第2パネルに対して組立方向と反対の方向に変位することを防止する。
【0045】
一態様において、係止具50は、背面パネル40を第1パネル10および/または第2パネル20に係止するように、背面パネル40と協働する。
【0046】
第1パネル面13における第1パネル溝12は、幅W1を備え得る。
【0047】
第2パネル面22における第2パネル溝23は、幅W2を備え得る。
【0048】
第1パネル溝12の幅W1は、第2パネル溝23の幅W2と本質的に同一であり得る。
【0049】
図4Bは、背面パネル40を第1パネル10および第2パネル20に対して、第2パネル20の第2パネル面22に対して本質的に垂直である組立方向113に変位させることにより、背面パネル40が第1パネル10および第2パネル20に組み付けられ得ることを示す。背面パネル40の厚さTは、第1パネル溝12および/または第2パネル溝23の幅W1、W2と本質的に同一であり得る。
【0050】
背面パネル40と第1パネル溝12および/または第2パネル溝23との間には、遊びがあってもよい。これにより、背面パネル40の縁部が、第1パネル溝12および/または第2パネル溝23において変位しやすくなる。この遊びは、約0mm乃至約0.5mm、または約0.1mm乃至約0.2の範囲にあり得る。
【0051】
一態様において、第1パネル溝12および/または第2パネル溝23の幅W1、W2から背面パネル40の厚さTを引いたもの、すなわち、ΔWは、第1パネル10、第2パネル20、および背面パネル40が組み付けられた後の第1パネル10または第2パネル20に対する背面パネル40の延出部Hに等しいか、またはこれより大きい。すなわち、ΔW≧Hである。図10-14を参照されたい。
【0052】
一態様において、Hは、ロッド形状要素31の第1縁部面11からの延出部Dより小さい。
【0053】
ロッド形状要素31は、第1縁部面11に沿った延出部Eを有し得る。
【0054】
一態様において、2つの第1パネル10および2つの第2パネル20を備えるセットを組み立てる場合、少なくとも1つのパネル10、20は、第1パネル溝12および/または第2パネル溝23内で背面パネル40の延出部H(図10および12A参照)が変位することを許容する第1パネル溝12および/または第2パネル溝23の幅W1、W1を有し得る。変位は、ΔW以上である。一態様において、パネルの製造を容易とすべく、全てのパネルが、同一の第1パネル溝12および/または第2パネル溝23の幅W1、W2を有している。
【0055】
背面パネル40の長さは、背面パネル40の延出部Hを避けて設計され得る。背面パネル40の縁部は、第1パネル10の第1縁部面11と本質的に同一平面であり得る。
【0056】
図12Bは、第1パネル溝12を有する第1パネル10の実施形態の側面図である。第1パネル溝12は、幅W1及び高さH1を有し得る。
【0057】
一態様によれば、第1パネル10と第2パネル20とが組み付けられた状態にあるが、係止具50が第1パネル10を第2パネル20に係止することで第1パネル10及び第2パネル20が最終係止状態となる前において、第1パネル溝12と第2パネル溝23とは、互いに対して、約0.1mm乃至約0.6mm、または約0.2mm乃至約0.3mm変位され得る。
【0058】
第1パネル10は、第2縁部面14を備え得る。第2パネル20は、第3縁部面24を備え得る。第1パネル溝12は、第2縁部面14に対して実質的に平行であり得る。第2パネル溝23は、第3縁部面24に対して実質的に平行であり得る。第1パネル溝12は、第2縁部面14の全体に実質的に沿って更に延び得る。第2パネル溝23は、第3縁部面24の全体に本質的に沿って延び得る。
【0059】
第1パネル溝12および/または第2パネル溝23は、有底であり得る。第1パネル溝12および/または第2パネル溝23は、フライス加工または鋸引き等の機械的切削により形成され得る。
【0060】
第1パネル溝12は、第1パネル面13において第1パネル10のコアに形成され得る。第2パネル溝23は、第2パネル面22において第2パネル20のコアに形成され得る。
【0061】
一態様において、図5、6、10、および11に示すように、係止具50は、第1パネル溝12および/または第2パネル溝23に挿入されて第1パネル10、および/または第2パネル20、および/または背面パネル40を所定位置に係止する少なくとも1つの楔であり得る。
【0062】
図5A-Cは、第1楔状縁部61と第2楔状縁部62とを備えた係止具50の実施形態を示す。第1パネル10、第2パネル20、および背面パネル40を係止位置に係止すべく、第1楔状縁部61は第1パネル溝12に挿入され得るとともに、第2楔状縁部62は第2パネル溝23に挿入され得る。
【0063】
図6および11は、第1楔部51と第2楔部52とを備えた係止具50の実施形態を示す。
【0064】
係止具50は、例えば、木質材料、金属、ポリマー材料等から構成され得る。
【0065】
一態様において、係止具50は、長方形、正方形、または三角形であり得る。
【0066】
係止具50は、例えば、木質材料、金属、ポリマー材料等から構成され得る。
【0067】
一態様において、図7-9および16-18に示すように、係止具50は、レバーアーム54と、レバーの第1端部に設けられた偏心係止ヘッド53と、を備え得る。係止具50は、レバー54の反対側の第2端部に係止部56を備え得る。偏心ヘッド53を第1パネル溝12に挿入する場合、係止部53は第2パネル溝23に挿入され得る。この逆も可能である。
【0068】
レバーアーム54は、係止部53を第1パネル溝12または第2パネル溝23に挿入する際に曲がることができるように可撓性を有し得る。レバーアーム54が曲がることより、係止部と第1パネル溝12または第2パネル溝23との間に係止力が生成される。
【0069】
偏心係止ヘッド53の外側部分53は、レバーの第1端部に隣接する偏心係止ヘッド53の部分より厚くてもよい。
【0070】
偏心係止ヘッド53の外側部分53は、第1パネル溝12または第2パネル溝23と協働するように構成された摩擦接続部59を備え得る。
【0071】
係止具50は、熱可塑性材料等のポリマー材料、または金属材料からなり得る。
【0072】
図9は、第1パネル10と第2パネル20とが組み付けられた状態の本発明の一態様を示す。ロッド形状要素31は、47°の第1角度α1で延びている。最適な組立を目的として、挿入溝32の直径D2は、ロッド形状要素31の直径D1より約0.3乃至約0.8mm大きくてもよい。
【0073】
第1縁部面11は、2つ以上の前記ロッド形状要素31を備え得るとともに、第2パネル面22は、2つ以上の前記挿入溝32を備え得て、この逆も可能であり、2つ以上の前記挿入溝32は、直線状に配置され得る。各ロッド形状要素31は、1つの挿入溝32に挿入されるように構成されている。
【0074】
第2パネル面22に平行な面に設けられた挿入溝32の横断面は、第1縁部面11に平行な平面に設けられたロッド形状要素31の横断面に対応する形状を有し得る。これは、第1パネル10の第2パネル20に対する係止が向上するという点、およびパネルのセットの組立が容易になるという点で有利であり得る。
【0075】
ロッド形状要素31および挿入溝32を、図1B、9、11および14により詳細に開示す。これらの図は、ロッド形状要素31および挿入溝32に沿った横断面を示す。図14に示すように、ロッド形状要素31は、第1縁部面11から第1角度α1で延び出し、挿入溝32は、第2パネル面22から第2パネル面22内に第2角度α2で延び入る。図1Bは、ロッド形状要素31の実施形態を示す。ロッド形状要素31は、細長い形状を有し得るとともに、長さ方向86と、幅方向85と、長さ方向に延びる中心線81と、を備え得る。
【0076】
一態様によれば、ロッド形状要素31は、第1縁部面11におけるロッド要素溝36に挿入されるように構成される。
【0077】
一態様によれば、ロッド形状要素31は、第2パネル面22におけるロッド要素溝36に挿入されるように構成される。
【0078】
一態様によれば、ロッド形状要素31は、ロッド要素溝36内に摩擦により取り付けられるように構成され得る。
【0079】
一態様によれば、ロッド形状要素31は、ロッド要素溝36内に接着されるように構成され得る。
【0080】
一態様によれば、ロッド形状要素31、およびロッド要素溝36、および挿入溝32は、実質的に円形の形状を有し得るが、三角形、長方形、正方形等の他の形状も可能である。
【0081】
一態様によれば、α1≠α2の場合、ロッド形状要素31の延出部Dは、係止具50から生成される最大の係止力が達成され得る方向を向くように変更され得る。
【0082】
図13に示す一態様によれば、第1縁部面11は、少なくとも1つの要素31を有し得る一方、対向する縁部面は、少なくとも1つの挿入溝32を有し得る。
【0083】
別の態様によれば、第1縁部面11は、少なくとも1つの要素31と少なくとも1つの挿入溝32とを組み合わせて有し得る。対応する第2パネル面22は、少なくとも1つの挿入溝32と少なくとも1つの要素31とを対応するように組み合わせて有し得る。
【0084】
図14に示す一態様によれば、少なくとも1つのロッド形状要素31の位置は、第2縁部面14から第1距離83を置いて配置され得る。第1距離は、第2縁部面14からロッド形状要素31の中心線81までの寸法であり得る。対応する挿入溝32は、第3縁部面24から第2距離84を置いて配置され得る。第2距離は、第3縁部面24から挿入溝32の中心線82までの寸法であり得る。第1距離は、第2距離と異なり得る。これにより、係止力が増大し得る。
【0085】
第1距離と第2距離との差は、約0.1mm乃至約0.5mmの範囲にあり得る。
【0086】
一態様によれば、ロッド形状要素31は、木質材料やポリマー材料のうちの1つ以上から構成される。ポリマー材料は、ガラスファイバーや金属等の補強材を含み得る。
【0087】
一態様によれば、組立を容易とするように、ロッド形状要素31は、ワックス加工された表面を有し得る。
【0088】
一態様によれば、ロッド形状要素31は、係止状態において、挿入溝32の底面と協働するように構成され得る。
【0089】
挿入溝32の側壁は、第1パネル10または第2パネル20のコアの材料から構成され得る。これは、挿入溝32がいずれのパネルに作製されるか、およびロッド形状要素31がいずれのパネルに取り付けられるかに依存する。一態様によれば、それらは、例えば金属やガラスファイバーで補強され得る。
【0090】
一態様によれば、第1パネル溝12および/または第2パネル溝23は、液体で含侵され得る/強化され得る。
【0091】
一態様によれば、第1パネル10と第2パネル20とは、第1パネル10を第2パネル20に対して、第1パネル面13に本質的に平行である方向に変位させることにより組み付けられ得る。
【0092】
一態様によれば、第1パネル10は、2つ以上の上述の前記第2縁部面11を備えている。換言すれば、図2、3および10に開示するように、単数または複数のロッド形状要素31が、第1パネル10の2つ以上の縁部に配置され得る。
【0093】
一態様によれば、第1パネル10は、2つ以上の上述の前記第2縁部面11を備え得る。換言すれば、図2-4、9、11、12、および16に開示するように、単数または複数のロッド形状要素31が、第1パネル10の2つ以上の縁部に配置され得る。
【0094】
一態様によれば、第2パネル20は、2つ以上の上述の前記第4縁部面25を備え得る。換言すれば、図1A、2、3、13および15に開示するように、単数または複数の前記挿入溝32が、第2パネル10の2つ以上の縁部に隣接して配置され得る。
【0095】
一態様によれば、図15に示すように、2つの第1パネル10と、2つの第2パネル20と、1つの背面パネル40とが、組み付けられ得る。
【0096】
第1パネル10の左側の実施形態は、第2パネル20の底部側の実施形態に、第1パネル10の左側の実施形態を第2パネル20の底部側の実施形態に対して組立方向111に変位させることにより組み付けられ得る。第1パネル10の右側の実施形態は、第2パネル20の底部側の実施形態に、第1パネル10の右側の実施形態を第2パネル20の底部側の実施形態に対して組立方向112に変位させることにより組み付けられ得る。背面パネル40の実施形態は、第1パネル10の左側および右側の実施形態および第2パネル20の底部側の実施形態に、背面パネル40の実施形態を第2パネル20の底部側の実施形態の第2パネル面22に対して本質的に垂直である組立方向113に変位させることにより組み付けられ得る。第2パネル20の頂部側の実施形態は、第1パネル10の左側および右側の実施形態および背面パネル40の実施形態に、第2パネル20の頂部側の実施形態を組立方向114に変位させることにより組み付けられ得る。
【0097】
係止状態において第1パネル10のパネル溝12に挿入され得る背面パネル40の長さ93は、第1パネルの第2縁部面14での第1パネル10の長さ94と本質的に同一であり得るか、またはこれより大きくてもよい。背面パネル40の長さ93は、第1パネル10の長さ94に、パネル溝12の高さH1の約半分乃至パネル溝12の高さH1の約2倍を加えたものに等しくてもよいし、または第1パネル10の長さ94に、パネル溝12の高さH1を加えたものに等しくてもよい。図15は、背面パネルの上側縁部87と背面パネルの下側縁部88との間で延びる背面パネル40の長さ93を示す。
【0098】
図19A-Dは、組立中のセットの部分拡大図である。図19Aは、背面パネル40が第1パネル10のパネル溝12に挿入された第1状態の実施形態を示す。背面パネル40の上側縁部87は、第1パネル第1縁部面11の下方にある。図19Cは、この第1状態において、背面パネルの下側縁部88が、下側の第2パネル20のパネル溝23の下面89に接触し得ることを示す。図19Bは、上側の第2パネル20を114に変位させて第1パネル10に組み付けるとともに、背面パネル40を、背面パネル40の上側縁部87が上側の第2パネル20のパネル溝23内に達する位置まで変位させた第2状態の実施形態を示す。図19Dは、この第2状態において、背面パネルの下側縁部88が、下側の第2パネル20のパネル溝23の下面89から距離91を置き得ることを示す。背面パネル40の下側縁部88は、第2パネルの第2パネル面22から距離91を置いて配置され得る。この距離は、第2パネルのパネル溝23の高さH2の約1/3乃至約2/3の範囲にあり得る、または第2パネルのパネル溝23の高さH2の約半分であり得る。
【0099】
下側の第2パネル溝のパネル溝23の高さH2は、上側の第2パネル溝のパネル溝23の高さH2より大きくてもよい。セットを回転させて、重力によって背面パネルが変位することにより、背面パネル40の上側縁部87が上側の第2パネル20のパネル溝23内に入る状態を得るようにしてもよい。
【0100】
背面パネルは、重力または手で変位させることができる。背面パネル40の上側縁部87が上側の第2パネル20のパネル溝23内にある状態は、位置決め要素92を背面パネルと第1パネルのパネル溝12との間、および/または背面パネルと第2パネルのパネル溝23との間に配置することによって維持され得る。
【0101】
第1パネル溝12の実施形態は、背面パネル40の厚さTと本質的に同一の幅W1を含み得る。第1パネル溝12の一部は、より幅広であってもよい。これにより、係止具50の実施形態を背面パネルと第1パネル溝12との間に配置することが可能となり得るため、背面パネル40の上側縁部87が上側の第2パネル20のパネル溝23内にある状態が維持される。
【0102】
第2パネル溝24の実施形態は、背面パネル40の厚さTと本質的に同一の幅Wを含み得る。第2パネル溝23の一部は、より幅広であってもよい。これにより、係止具50の実施形態を背面パネル40と第2パネル溝23との間に配置することが可能となり得るため、背面パネル40の上側縁部87が上側の第2パネル20の第2パネル溝23内にある状態が維持される。
【0103】
WO2019125292またはWO2019125291に開示された係止装置4の実施形態により、背面パネルは変位可能であり得るとともに、背面パネル40の上側縁部87が上側の第2パネル20のパネル溝23内にある状態が維持され得る。
【0104】
第1パネル10および/または第2パネル20のコアは、MDF、HDF、OSB、WPC、合板、またはパーチクルボード等の木材ベースのコアであり得る。また、コアは、熱硬化性プラスチック、または、ビニル、PVC、PUやPET等の熱可塑性プラスチックからなるプラスチックコアであり得る。プラスチックコアは、フィラーを含み得る。
【0105】
また、第1パネル10および/または第2パネル20は、無垢材であり得る。
【0106】
第1パネル10および/または第2パネル20は、単数または複数の面上に、箔やベニヤ等の装飾層を設けられ得る。
【0107】
一態様によれば、パネルのセットは、弾性を有するパネルである。弾性を有するパネルは、熱可塑性材料からなるコアを備え得る。熱可塑性材料は発泡させてもよい。
【0108】
熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、またはこれらの組み合わせを含み得る。コアは、複数の層で形成され得る。
【0109】
上述の態様は、熱可塑性材料からなる装飾箔等の装飾層を備え得る。装飾層の熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、またはこれらの組み合わせであり得る、またはこれらを含み得る。装飾箔は、例えば直接印刷、グラビア印刷、またはデジタル印刷により印刷され得る。一態様によれば、装飾層は、メラミン、高圧ラミネート(HPL)またはベニヤからなる。
【0110】
上述の態様は、フィルムまたは箔等の摩耗層を備え得る。摩耗層は、熱可塑性材料からなり得る。熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、またはこれらの組み合わせであり得る。
【0111】
上述の態様は、HDF、MDF、合板、パーチクルボード、OSBまたはメゾナイト等の木材ベースコアを備え得る。
【0112】
上述の種々の態様、実施形態および代替案は、記載された別の態様、実施形態及び代替案の単数または複数の組み合わせることができる。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図19D
【手続補正書】
【提出日】2024-05-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パネル(10)と、第2パネル(20)と、前記第1パネル(10)を前記第2パネル(20)に係止するための機械的係止装置と、を備えるセットにおいて、
-前記第1パネル(10)は、第1縁部面(11)と、第1パネル面(13)とを備え、
-前記第2パネル(20)は、第2パネル面(22)を備え、
-前記第1パネル(10)および前記第2パネル(20)は、家具製品のフレームの一部のような家具製品のためのパネルであり、
-前記第1および第2パネル(10、20)の係止状態において、前記第1縁部面(11)は、前記第2パネル面(22)に面しており、または平行であり、
-前記第1および第2パネル(10、20)の係止状態において、前記第1パネル(10)の前記第1パネル面(13)は、前記第2パネル(20)の前記第2パネル面(22)に垂直であり、
-前記機械的係止装置は、前記第1縁部面(11)における少なくとも1つのロッド形状要素(31)と、前記第2パネル面(22)における少なくとも1つの挿入溝(32)と、を備え、
-前記ロッド形状要素(31)は、前記挿入溝(32)内に挿入されるように構成され、
-前記ロッド形状要素(31)は、前記第1縁部面(11)から第1角度(α1)で延び出し、
-前記挿入溝(32)は、前記第2パネル面(22)から第2角度(α2)で前記第2パ
ネル面(22)内に延び入り、
-前記機械的係止装置は、前記第1パネル(10)の前記第1パネル面(13)における第1パネル溝(12)および前記第2パネル(20)の前記第2パネル面(22)における第2パネル溝(23)の少なくとも一つと
-前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの一方に挿入され、これと協働するように構成された背面パネル(40)と、を備え
-前記第1角度(α1)は、約30°乃至約60°の範囲にある、または約40°乃至約
50°の範囲にある、または約45°であり、
-前記第1パネル(10)を前記第2パネル(20)に係止すべく、前記背面パネル(40)と、且つ前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの少なくとも一方と協働するように構成された少なくとも1つの係止具(50)をさらに備え、
前記係止具(50)は、レバーアーム(54)と、前記レバーアーム(54)の第1端部に設けられた偏心係止ヘッド(53)とを備え,

前記偏心係止ヘッド(53)は、前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)の一方に挿入され、前記レバーアーム(54)の前記第1端部と反対側の第2端部は前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)の他方に挿入され、前記偏心係止ヘッド(53)の一端および前記第2端部は前記背面パネル(40)に係合して、前記レバーアーム(54)が湾曲して前記第1パネル(10)が前記第2パネル(20)に係止される、セット。
【請求項2】
前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの一方の幅(W1、W2)から前記背面パネル(40)の厚さ(T)を引いたものは、前記第1パネル(10)、前記第2パネル(20)、および前記背面パネル(40)が組み付けられた後の前記第1パネル(10)または前記第2パネル(20)に対する背面パネル(40)の延出部(H)より大きい、またはこれと本質的に同一である、
請求項1に記載のセット。
【請求項3】
前記ロッド形状要素(31)は、前記第1縁部面(11)のロッド要素溝(36)に配
置される、
請求項1または2に記載のセット。
【請求項4】
前記第1パネル溝(12)の幅(W1)は、前記第2パネル溝(23)の幅(W2)と
本質的に同一である、
請求項1乃至3のいずれかに記載のセット。
【請求項5】
前記第1パネル(10)は、第2縁部面(14)を備え、
前記第2パネル(20)は、第3縁部面(24)を備え、
前記第1パネル溝(12)は、前記第2縁部面(14)と実質的に平行であり、
前記第2パネル溝(23)は、前記第3縁部面(24)と実質的に平行である、
請求項1乃至4のいずれかに記載のセット。
【請求項6】
前記第1パネル溝(12)は、前記第2縁部面(14)の全体に実質的に沿って延び、
前記第2パネル溝(23)は、前記第3縁部面(24)の全体に本質的に沿って延びる

請求項に記載のセット。
【請求項7】
前記第1パネル溝(12)および前記第2パネル溝(23)のうちの少なくとも一方は
、有底である、
請求項1乃至6のいずれかに記載のセット。
【請求項8】
前記係止具(50)は、前記背面パネル(40)を前記第1パネル(10)および/または前記第2パネル(20)に係止すべく、前記背面パネル(40)と更に協働するように構成される、
請求項1乃至7のいずれかに記載のセット。
【請求項9】
前記偏心係止ヘッド(53)の外側部分は、前記第1パネル溝(12)又は前記第2パネル溝(23)と協働するように構成された摩擦接続部(59)を備える、
請求項1乃至8のいずれかに記載のセット。
【請求項10】
前記偏心係止ヘッド(53)の外側部分は、前記レバーアームの前記第1端部に隣接する前記偏心係止ヘッド(53)の一部よりも厚い、
請求項1乃至9のいずれかに記載のセット。
【請求項11】
前記係止具(50)は、熱可塑性材料のようなポリマー材料を含む、
請求項1乃至9のいずれかに記載のセット。
【請求項12】
1つの第1パネルと、1つの第2パネルと、1つの背面パネルとが組み付けられたとき、前記背面パネルの前記第1パネル(10)の前記第1縁部面(11)からの延出部(H)は、前記ロッド形状要素(31)の前記第1パネル(10)の前記第1縁部面(11)からの延出部より小さい、
請求項1乃至11のいずれかに記載のセット。
【請求項13】
前記ロッド形状要素(31)は、木質材料から形成される、請求項1乃至12のいずれかに記載のセット。
【請求項14】
前記ロッド形状要素(31)は、前記第1縁部面(11)におけるロッド要素溝(36)内に接着されるように構成される、請求項1乃至13のいずれかに記載のセット。
【外国語明細書】