(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095853
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】アンテナ装置、および指向性調整方法
(51)【国際特許分類】
H01Q 3/44 20060101AFI20240704BHJP
H01Q 21/08 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
H01Q3/44
H01Q21/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212800
(22)【出願日】2022-12-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】熊本 政真
(72)【発明者】
【氏名】山岸 傑
(72)【発明者】
【氏名】桑山 一郎
(72)【発明者】
【氏名】福永 貴徳
(72)【発明者】
【氏名】三木 祐太郎
(72)【発明者】
【氏名】神林 正篤
【テーマコード(参考)】
5J021
【Fターム(参考)】
5J021AA01
5J021AA02
5J021AA04
5J021AA07
5J021AA11
5J021AB02
5J021BA01
5J021CA03
5J021DA03
5J021GA02
5J021HA10
(57)【要約】
【課題】筐体内に配置されるアンテナ素子の指向性の調整を容易にすることができる技術を提供する。
【解決手段】アンテナ装置は、筐体内に固定される線状の第1アンテナ素子と、第1無給電素子と、前記第1アンテナ素子に対して対向配置されるように前記第1無給電素子を支持する支持機構と、を備え、前記支持機構は、前記第1アンテナ素子の長手方向に沿う第1基準軸の回りに前記第1無給電素子を回動させる可動部を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に固定される線状の第1アンテナ素子と、
第1無給電素子と、
前記第1アンテナ素子に対して対向配置されるように前記第1無給電素子を支持する支持機構と、を備え、
前記支持機構は、前記第1アンテナ素子の長手方向に沿う第1基準軸の回りに前記第1無給電素子を回動させる可動部を備える
アンテナ装置。
【請求項2】
前記支持機構は、前記筐体の外部に設けられ、回動軸回りに回動可能な操作部をさらに備え、
前記可動部は、前記操作部の回動に応じて前記第1無給電素子を回動させるものであり、
さらに、前記第1無給電素子の回動位置を示す表示部を備える
請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記第1無給電素子は、前記第1アンテナ素子に平行な線状であり、
前記支持機構は、前記第1アンテナ素子に対して平行となるように前記第1無給電素子を支持する
請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記第1無給電素子の長手方向の寸法は、前記第1アンテナ素子の長手方向の寸法よりも長く、
前記第1アンテナ素子は、前記第1無給電素子の長手方向の範囲内に位置する
請求項3に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記可動部は、
前記第1無給電素子が実装された帯状部材と、
前記第1アンテナ素子の両端に隣接して設けられ、前記帯状部材が巻き掛けられることで前記帯状部材を前記第1基準軸回りに折り返し屈曲させる一対のガイドと、を備える
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記可動部は、
前記第1無給電素子が実装された棒状部材と、
前記第1アンテナ素子の両端に隣接して設けられ、前記棒状部材の両端を支持する一対の腕部と、を備え、
前記腕部は、前記棒状部材を前記第1基準軸回りに回動可能に支持する
請求項1から請求項4のいずれか一項記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記筐体内に固定された線状の第2アンテナ素子と、
第2無線給電素子と、をさらに備え、
前記第2アンテナ素子は、前記第2アンテナ素子の長手方向に沿う第2基準軸が前記第1基準軸と一致するように前記第1アンテナの隣に並べられ、
前記支持機構は、前記第2アンテナ素子に対して対向配置されるように前記第2無給電素子を支持し、
前記可動部は、前記第1基準軸の回りに前記第2無給電素子を回動させる
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
線状の第1アンテナ素子と、前記第1アンテナ素子に対して対向配置される第1無給電素子と、を備えるアンテナ装置の指向性調整方法であって、
前記アンテナ装置を設置するステップと、
前記第1アンテナ素子の長手方向に沿う第1基準軸の回りに前記第1無給電素子を回動させるステップと、を含む
指向性調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アンテナ装置、および指向性調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型化に伴い、電子機器に搭載される無線通信用のアンテナは基板に実装されることがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板に実装されるアンテナは、通常、筐体内に配置される。
このような筐体内に配置されるアンテナの指向性を調整する場合、筐体外部からの操作によってアンテナの指向性を調整することは困難である。また、筐体の向きを変更すればアンテナの指向性を調整することは可能であるが、筐体が周囲の部材に固定されていたり、周囲に他の機器が配置されていたりすることで、筐体の向きの変更が阻害されることがある。
【0005】
このように、筐体内に配置されるアンテナの指向性の調整は困難な場合があり、指向性の調整を容易にし得る方策が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態であるアンテナ装置は、筐体内に固定される線状の第1アンテナ素子と、第1無給電素子と、前記第1アンテナ素子に対して対向配置されるように前記第1無給電素子を支持する支持機構と、を備え、前記支持機構は、前記第1アンテナ素子の長手方向に沿う第1基準軸の回りに前記第1無給電素子を回動させる可動部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、筐体内に配置されるアンテナ素子の指向性の調整が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、アンテナ装置を備える無線通信機器の一例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、第1アンテナ部を拡大して示す分解斜視図である。
【
図4】
図4は、第1アンテナ素子が設けられている部分を示した回路基板の斜視図である。
【
図5】
図5は、第1アンテナ素子が設けられている部分を拡大した回路基板の平面図である。
【
図6】
図6は、回路基板と、第1無給電素子との位置関係を示す図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態に係る第1アンテナ部を拡大して示す分解斜視図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態に係る支持機構の断面図である。
【
図9】
図9は、第3実施形態に係る第1アンテナ部および第2アンテナ部を有する回路基板を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、第3実施形態に係る第1アンテナ部を拡大して示す分解斜視図である。
【
図11】
図11は、第1アンテナ部の全体を筐体の内部に収容した場合の無線通信機器を示す斜視図である。
【
図12】
図12は、第1アンテナ部のモデルの各部の寸法を説明するための図である。
【
図13】
図13は、Y-Z平面における比較例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、Y-Z平面における実施例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、Y-Z平面における実施例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
【
図16】
図16は、Y-Z平面における実施例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
【
図17】
図17は、Y-Z平面における実施例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に実施形態の内容を列記して説明する。
[実施形態の概要]
【0010】
(1)本開示の実施形態であるアンテナ装置は、筐体内に固定される線状の第1アンテナ素子と、第1無給電素子と、前記第1アンテナ素子に対して対向配置されるように前記第1無給電素子を支持する支持機構と、を備える。前記支持機構は、前記第1アンテナ素子の長手方向に沿う第1基準軸の回りに前記第1無給電素子を回動させる可動部を備える。
【0011】
上記構成によれば、可動部によって、第1無給電素子を第1基準軸の回りに回動させることができるので、第1アンテナ素子の放射パターンと、第1無給電素子の放射パターンとの合成パターンを変化させ、この合成パターンによって定まる指向性を調整することができる。
この可動部を動作させるための操作部を筐体の外部に設ければ、筐体内に第1アンテナ素子が配置されているとしても、アンテナ装置の指向性の調整が容易になる。
【0012】
(2)よって、上記(1)のアンテナ装置において、前記支持機構が、前記筐体の外部に設けられ、回動軸回りに回動可能な操作部をさらに備え、前記可動部が、前記操作部の回動に応じて前記第1無給電素子を回動させるものである場合、アンテナ装置は、さらに、前記第1無給電素子の回動位置を示す表示部を備えるように構成されていてもよい。
この場合、筐体内に第1アンテナ素子が配置されているとしても、操作部によってアンテナ装置の指向性の調整が容易になる。また、筐体の外部から第1無給電素子の位置を把握することができ、現在の指向性の設定を把握することができる。
【0013】
(3)また、上記(1)または(2)のアンテナ装置において、前記第1無給電素子は、前記第1アンテナ素子に平行な線状である場合、前記支持機構は、前記第1アンテナ素子に対して平行となるように前記第1無給電素子を支持するものであってもよい。
この場合、第1アンテナ素子の長手方向に沿って均一に放射パターンを変化させることができる。
【0014】
(4)さらに、上記(3)のアンテナにおいて、前記第1無給電素子の長手方向の寸法は、前記第1アンテナ素子の長手方向の寸法よりも長い場合、前記第1アンテナ素子は、前記第1無給電素子の長手方向の範囲内に位置するものであってもよい。
この場合、長手方向において放射パターンが不均一になったり、第1無給電素子による再放射の効率が低下したりするのを抑制することができる。
【0015】
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つのアンテナ装置において、前記可動部は、前記第1無給電素子が実装された帯状部材と、前記第1アンテナ素子の両端に隣接して設けられ、前記帯状部材が巻き掛けられることで前記帯状部材を前記第1基準軸回りに折り返し屈曲させる一対のガイドと、を備えるように構成されていてもよい。
この場合、一対のガイドに沿って帯状部材を移動させることで、第1無給電素子を回動させることができる。また、帯状部材に第1無給電素子が実装される。よって、多様な形状の第1無給電素子を容易に設けることが可能になる。
【0016】
(6)また、上記(1)から(4)いずれか1つのアンテナ装置において、前記可動部は、前記第1無給電素子が実装された棒状部材と、前記第1アンテナ素子の両端に隣接して設けられ、前記棒状部材の両端を支持する一対の腕部と、を備える場合、前記腕部は、前記棒状部材を前記第1基準軸回りに回動可能に支持するように構成されていてもよい。
この場合、棒状部材によって、第1無給電素子を回動させることができる。
【0017】
(7)上記(1)から(6)のいずれか1つのアンテナ装置において、前記筐体内に固定された線状の第2アンテナ素子と、第2無線給電素子と、をさらに備え、前記第2アンテナ素子は、前記第2アンテナ素子の長手方向に沿う第2基準軸が前記第1基準軸と一致するように前記第1アンテナの隣に並べられ、前記支持機構は、前記第2アンテナ素子に対して対向配置されるように前記第2無給電素子を支持する場合、前記可動部は、前記第1基準軸の回りに前記第2無給電素子を回動させるように構成されていてもよい。
この場合、1つの支持機構によって第1無給電素子及び第2無給電素子の両方を回動させることができる。
【0018】
(8)他の観点からみた実施形態である指向性調整方法は、線状の第1アンテナ素子と、前記第1アンテナ素子に対して対向配置される第1無給電素子と、を備えるアンテナ装置の指向性調整方法である。この指向性調整方法は、前記アンテナ装置を設置するステップと、前記第1アンテナ素子の長手方向に沿う第1基準軸の回りに前記第1無給電素子を回動させるステップと、を含む。
上記構成によれば、アンテナ装置の指向性を容易に調整することができる。
【0019】
[実施形態の詳細]
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に記載する各実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔第1実施形態について〕
図1は、アンテナ装置を備える無線通信機器の一例を示す斜視図である。
この無線通信機器100は、例えば、無線LAN通信が可能なルータとしての機能を有する。
無線通信機器100は、第1実施形態に係るアンテナ装置1と、回路基板2と、筐体102と、を有する。
筐体102は、回路基板2を内部に収容する。なお、
図1では、筐体102の一部を省略して記載している。回路基板2は、筐体102の内部に固定されている。本実施形態では、無線通信機器100が、1つの回路基板2を有する場合を例示しているが、無線通信機器100は、多段に組み合わせた複数の回路基板2を有することもある。
【0020】
回路基板2には、無線通信機器100が有する機能を実現するための各種装置が実装されている。回路基板2に実装される装置には、例えば、無線LAN通信用の通信モジュールや、送受信信号を処理するための処理装置等が含まれる。
また、アンテナ装置1も回路基板2に実装されている。無線通信機器100が複数の回路基板2を有する場合、アンテナ装置1は、複数の回路基板2のうちのいずれかに実装される。
アンテナ装置1は、無線LAN通信に用いられるアンテナである。アンテナ装置1は、第1アンテナ部11と、第2アンテナ部12と、を有する。
【0021】
なお、以下の説明では、各図中、互いに直交する3方向をX方向、Y方向、及びZ方向とする。また、
図1に示すように、X方向のうちの一方向をX1方向、X1方向の反対方向をX2方向とする。Y方向のうちの一方向をY1方向、Y1方向の反対方向をY2方向とする。Z方向のうちの一方向をZ1方向、Z1方向の反対方向をZ2方向とする。
【0022】
本実施形態において、X-Y平面は水平面である。また、Z1方向は上方向、Z2方向は下方向である。
また、本実施形態において、回路基板2は、第1面2aが、X-Z面に平行となるように配置されているものとする。第1面2aは、回路基板2の一対の板面のうちY1方向に向く面である。
第1アンテナ部11は、回路基板2のZ1方向側の縁部2gに沿って設けられる。第2アンテナ部12は、回路基板2のX2方向側の縁部2hに沿って設けられる。
【0023】
図2は、第1アンテナ部11を拡大して示す分解斜視図である。
ここでは、第1アンテナ部11のみについて説明するが、第2アンテナ部12は、配置方向が異なるのみで、第1アンテナ部11と同じ構成である。
第1アンテナ部11は、第1アンテナ素子14と、第1無給電素子16と、支持機構18と、を備える。
第1アンテナ素子14は、回路基板2に実装されている。第1無給電素子16は、支持機構18に支持されている。
図2に示すように、回路基板2の縁部2gは、縁部本体2g1と、突出部2g2と、を有する。突出部2g2は、縁部本体2g1に対してZ1方向に矩形状に突出している。
第1アンテナ素子14及び支持機構18は、突出部2g2に設けられている。
【0024】
図3は、第1アンテナ部11の断面図である。
図3は、第1アンテナ部11のX方向のほぼ中央を通過するY-Z平面に沿う断面を示している。
支持機構18は、第1アンテナ素子14に対して対向配置されるように第1無給電素子16を支持する。支持機構18は、可動部20と、一対の支柱22と、一対の操作部24と、カバー26と、を備える。
また、可動部20は、帯状部材28と、一対のガイドローラ30と、を備える。
【0025】
図2および
図3を参照して、一対の支柱22は、回路基板2の縁部2gに固定される。
一対の支柱22は、突出部2g2のX方向両端に固定される。よって、一対の支柱22は、第1アンテナ素子14の長手方向両端に隣接して設けられる。
一対の支柱22のそれぞれは、Z方向に延びる矩形板状の部材である。支柱22は、樹脂等によって形成される。
支柱22は、スリット22aを有する。スリット22aは、支柱22のZ2方向側の端部からZ1方向へ向かって切り欠かれている。
スリット22aには、回路基板2の縁部本体2g1が差し込まれる。これにより、支柱22は、突出部2g2のX方向両側に隣接して固定される。
【0026】
また、縁部2gと一対の支柱22との間には枠板32が介在する。枠板32は矩形状であり、開口32aを有する。
開口32aには、回路基板2の突出部2g2と、一対の支柱22とが差し込まれる。開口32aに、回路基板2の突出部2g2と、一対の支柱22とが差し込まれると、枠板32は縁部本体2g1に当接する。
枠板32は、樹脂もしくは金属により形成される。枠板32を樹脂によって形成した場合、枠板32を金属で形成した場合と比較してブロードな指向性が得られる。逆に、枠板32を金属で形成した場合、Z1方向側の指向性を強める反射板として機能させることができる。
【0027】
また、一対の支柱22のそれぞれは、枠板32に当接する一対の段差部22bを有する。一対の段差部22bは、一対の縁面22dに対して突出して設けられている。一対の縁面22dは、支柱22のZ2方向側の端部に繋がる縁面であってY1方向およびY2方向に向く縁面である。
枠板32は、縁部本体2g1と、段差部22bとの間で挟まれている。これにより、枠板32は、回路基板2に固定される。また、段差部22bは、枠板32に当接することで、一対の支柱22のZ方向の位置を定めている。
一対の支柱22は、一対のガイドローラ30を回転可能に支持する。
【0028】
一対のガイドローラ30は、一対の支柱22の内面側に設けられる。一対の支柱22の内面とは、一対の支柱22において互いに対向する面である。
一対のガイドローラ30は、それぞれ、ローラ本体30aと、軸部30bと、複数の歯部30cと、を有する。ガイドローラ30は、樹脂等によって形成される。
ローラ本体30aは、円板状の部材である。ローラ本体30aは、X方向に平行な中心軸を有する。ローラ本体30aの外周面には、帯状部材28が巻き掛けられる。
軸部30bは、ローラ本体30aの中心軸に沿う円筒状の部材である。軸部30bは、ローラ本体30aからX方向に突出する。軸部30bは、支柱22のスリット22aが有する幅広部22a1に差し込まれる。
【0029】
幅広部22a1は、軸部30bを回転可能に支持するための部分である。幅広部22a1は、スリット22aのZ1方向の端部に設けられている。幅広部22a1は、スリット22aの幅寸法が部分的に拡げられている部分である。
軸部30bは、幅広部22a1回転可能に差し込まれる。これにより、ガイドローラ30は、支柱22によって回転可能に支持される。
一対のガイドローラ30は、回転軸C1回りに回転する(
図3)。回転軸C1は、回路基板2の第1面2a上に位置する。また、回転軸C1は、第1アンテナ素子14の第1基準軸B1(後に詳述する。)と一致している。
【0030】
一対の支柱22に支持される一対のガイドローラ30は、突出部2g2のX方向の側面2g3に隣接して設けられる。一対のガイドローラ30は、第1アンテナ素子14のX方向両側に隣接して設けられる。
【0031】
複数の歯部30cは、ローラ本体30aの外周面から突出する矩形状の突起である。
複数の歯部30cは、帯状部材28のX方向両側の縁部に設けられた複数の角孔28aに噛み合う。
【0032】
帯状部材28は、フレキシブル基板によって構成されている。フレキシブル基板は、ポリイミド等の樹脂フィルムを用いた柔軟性を有する基板である。
帯状部材28は、上述のように、一対のガイドローラ30に巻き掛けられる。帯状部材28は、一対のガイドローラ30によって折り返され屈曲している。帯状部材28は、X方向から見ると、U字型に屈曲している。
帯状部材28のZ方向の端部28b、28cは、両方ともに回路基板2側に位置する。
帯状部材28は、一対のガイドローラ30によって屈曲されることで、Z1方向に向くR面28dを有する。帯状部材28は、R面28dを筐体102の外部へ向けて配置される。
帯状部材28のX方向両側の縁部には、上述のように、複数の角孔28aが設けられている。複数の角孔28aは、縁部に沿って配列される。
複数の角孔28aは、ガイドローラ30の複数の歯部30cに噛み合う。よって、一対のガイドローラ30が回転すると、帯状部材28は、一対のガイドローラ30の回転に従って移動する。
【0033】
一対の支柱22は、それぞれ、支柱の外縁に沿う段部22cを有する。段部22cは、帯状部材28のX方向両側の縁部に接触する。段部22cは、帯状部材28の屈曲形状に合わせてX方向から見たときの形状がU字型となるように形成されている。これによって、段部22cは、移動する帯状部材28をガイドする。
【0034】
第1無給電素子16は、帯状部材28に実装されている。第1無給電素子16は、第1アンテナ素子14の周囲に配置されることで、第1アンテナ素子14が放射する電波を受け、再放射する機能を有している。これにより、第1アンテナ素子14の放射パターンと、第1無給電素子16の放射パターンとが合成され、第1アンテナ部11の放射パターンを、一定の指向性を有する放射パターンにすることができる。つまり、第1アンテナ部11の指向性は、第1アンテナ素子14の放射パターンと、第1無給電素子16の放射パターンとの合成パターンによって定まる。
【0035】
第1無給電素子16は、X方向に平行な線状である。第1無給電素子16は、フレキシブル基板である帯状部材28にパターン印刷したり、銅箔を配線したりすることで実装されている。
【0036】
カバー26は、X方向に延びている長尺の部材である。カバー26は、樹脂等によって形成された断面U字型の部材である。
カバー26は、一対の支柱22の間に装着され、帯状部材28のうち、枠板32よりもZ1方向側に位置する部分を覆う。これにより、カバー26は、帯状部材28を外部環境から保護する。また、カバー26は、移動する帯状部材28をガイドする機能も有する。
【0037】
一対の操作部24は、円板状の部材である。一対の操作部24は、一対の支柱22の外面側に設けられる。一対の支柱22の外面とは、一対の支柱22の内面の反対側の面である。
一対の操作部24は、一対のガイドローラ30の軸部30bに一体に設けられている。一対の操作部24は、軸部30bを回動軸として回動可能である。
よって、一対の操作部24が回動すると、一対のガイドローラ30は回動する。すると、帯状部材28は、一対のガイドローラ30の回転に従って、移動する。
このとき、帯状部材28は、一対の支柱22の段部22cやカバー26によってガイドされる。よって、帯状部材28は、U字型に屈曲した状態を維持しつつ移動する。
【0038】
帯状部材28が移動することで、第1無給電素子16は、少なくともR面28dに沿って回動する。
一対の操作部24は、第1無給電素子16の回動位置を示す表示部24aを有する。表示部24aは、一対の操作部24の側面に設けられている矢印等の表示である。矢印の先端が第1無給電素子16の回動位置を示している。
【0039】
図3に示すように、帯状部材28は、突出部2g2に設けられている第1アンテナ素子14の周囲を囲むように配置される。また、帯状部材28には、第1無給電素子16が実装されている。よって、支持機構18は、第1アンテナ素子14に対して第1無給電素子16を支持している。
また、帯状部材28を含む可動部20は、一対の操作部24の回転に応じて第1アンテナ素子14の回りに第1無給電素子16を回動させる。
【0040】
なお、上述したように、回路基板2(突出部2g2)は、筐体102の内部に固定されている。よって、第1アンテナ部11は、カバー26のZ1方向側の先端R面および一対の操作部24のZ1方向側の先端面を筐体102の外部へ露出させた状態で、回路基板2に設けられる。
【0041】
図4は、第1アンテナ素子14が設けられている部分を示した回路基板2の斜視図である。
図5は、第1アンテナ素子14が設けられている部分を拡大した回路基板2の平面図である。
図4及び
図5では、回路基板2のうち、第1アンテナ部11の第1アンテナ素子14の周囲のみを部分的に示している。
【0042】
回路基板2は、第1アンテナ素子14等が実装される誘電体基板である。回路基板2はリジット基板である。回路基板2の材質としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、PPE樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0043】
回路基板2において、第1アンテナ素子14の近傍には、第1接地導体部40、第2接地導体部42、給電導体部44、及び、短絡導体部46が設けられる。
第1接地導体部40は、第1面2aに実装される導体パターンである。
第2接地導体部42は、第2面2bに実装される導体パターンである。第2面2bは回路基板2における第1面2aの反対側の面である。
【0044】
第1面2aは、第1領域2a1と、第2領域2a2とを有する。第1領域2a1は、第1接地導体部40が実装されている領域である。第2領域2a2は、第1面2aにおいて、第1領域2a1以外の領域である。
また、第2面2bは、第3領域2b1と、第4領域2b2とを有する。第3領域2b1は、第2接地導体部42が実装されている領域である。第4領域2b2は、第2面2bにおいて、第3領域2b1以外の領域である。
【0045】
第1アンテナ素子14、短絡導体部46、及び給電導体部44は、第1面2aにおける第2領域2a2に実装される導体パターンである。
図5に示すように、第1接地導体部40は、スリット40bを有する。スリット40bは、第1接地導体部40の縁部40aからZ2方向へ延びている。縁部40aはX方向に沿っている。スリット40bは、縁部40aのX方向の中央に設けられている。
第1面2aにおけるスリット40bの部分には、第1接地導体部40が設けられていない。よって、第1面2aにおけるスリット40bの部分は、第2領域2a2である。
なお、本実施形態では、スリット40bを縁部40aのX方向の中央に設けた場合を例示したが、これに限定されるわけではなく、スリット40bはX方向の中央に対してオフセットして設けられていてもよい。
【0046】
スリット40bのX方向両側には、複数のビア48が設けられている。複数のビア48は、回路基板2を貫通する銅等の導体からなる柱状の部材である。複数のビア48それぞれの第1端は、第2接地導体部42に接続される。複数のビア48それぞれの第1端の反対側の第2端は、第1接地導体部40に接続される。これにより、複数のビア48は、第2接地導体部42と、第1接地導体部40とを接続する。複数のビア48は、スリット40bに沿って並べて配置されている。
なお、本実施形態において、ビア48と第1接地導体部40とが接続されるとは、ビア48と第1接地導体部40とが電気的に接続されていることをいう。ビア48と第1接地導体部40とが電気的に接続されているとは、ビア48と第1接地導体部40とが互いに直接接触又は他の導体を介して導通することの他、ビア48と第1接地導体部40とが互いに容量結合することで高周波的に接続されている場合も含む。以下の説明における導体同士における「接続」においても同様である。
【0047】
給電導体部44は、スリット40b内を通過し、第1アンテナ素子14に繋がっている。給電導体部44は、Z方向に沿って延びている。
給電導体部44は、第1給電線路44aと、第2給電線路44bと、を含む。
第1給電線路44aは、給電導体部44のうち、スリット40b内に設けられている部分である。第1給電線路44aのX方向の両縁と、スリット40bにおける第1接地導体部40の端縁との間には、僅かな間隔が設けられている。
第1給電線路44aは、第1給電線路44aの両側に位置する第1接地導体部40とともにコプレーナ線路を構成する。
第1給電線路44aは給電点44a1を有する。給電点44a1は第1給電線路44aのZ2方向側の端部に設けられる。給電点44a1には、信号源である無線LAN通信用の通信モジュールMが接続される。通信モジュールMは、無線周波数の信号を生成しアンテナ装置1へ与えるとともに、アンテナ装置1が受信した無線周波数の信号の処理を行う機能を有する。
【0048】
第2給電線路44bは、給電導体部44のうち、第1給電線路44a以外の部分であって、縁部40aから第1アンテナ素子14までの範囲の部分である。
第2給電線路44bの端部44b1は、第1アンテナ素子14に繋がっている。
これにより、給電点44a1を含む給電導体部44は、第1アンテナ素子14に接続される。
よって、給電点44a1に与えられる信号は、第1アンテナ素子14へ与えられる。
【0049】
上述のように、第1アンテナ素子14及び短絡導体部46は、第2領域2a2に実装される導体パターンである。
図4および
図5に示すように、第1アンテナ素子14は、線状である。第1アンテナ素子14は、X方向に沿って延びている。第2領域2a2において、第1アンテナ素子14は、縁部40aとの間に所定の間隔を置いて対向配置されている。
なお、線状とは、細長く続く形状をいい、本明細書では、第1アンテナ素子14のような一定の幅を有しかつ細長く続く形状も含む。
【0050】
第1アンテナ素子14の一端14aは開放端である。一方、第1アンテナ素子14の他端14bには短絡導体部46が接続されている。短絡導体部46は、第1アンテナ素子14のZ2方向側の端縁からZ2方向に沿って延びている。短絡導体部46は、第1アンテナ素子14の他端14bと、第1接地導体部40とを接続する。
また、給電導体部44は、第1アンテナ素子14における長手方向一端14aと他端14bとの間に接続されている。
このように、第1アンテナ素子14は開放端である一端14aを有し、第1アンテナ素子14の一端14aと他端14bとの間に給電導体部44が接続されている。つまり、第1アンテナ素子14は、逆F型アンテナ素子を構成しており、逆F型アンテナとして機能する。
【0051】
図4および
図5中、第1無給電素子16は、上述したように、支持機構18によって、アンテナ素子14に対して対向配置されるように支持される。なお
図4及び
図5では、支持機構18については省略して示している。
第1無給電素子16の長手方向(X方向)の中心は、給電導体部44のX方向の中心位置と一致している。
第1無給電素子16の長手方向(X方向)の寸法は、第1アンテナ素子14の長手方向(X方向)の約2倍の寸法である。また、第1アンテナ素子14は、第1無給電素子16の長手方向の範囲内に位置する。
【0052】
第1アンテナ素子14と、第1無給電素子16とが、互いに長手方向(X方向)に重複する部分を一部でも有していれば、第1無給電素子16において再放射が生じ、一定の指向性を有する放射パターンが得られる。しかし、第1アンテナ素子14の長手方向において、第1無給電素子16と重複しない部分が存在すると、長手方向(X方向)において放射パターンが不均一になったり、第1無給電素子16による再放射の効率が低下したりする。
【0053】
この点、本実施形態では、第1アンテナ素子14は、第1無給電素子16の長手方向の範囲内に位置するので、第1無給電素子16は、第1アンテナ素子14から放射される電波を第1アンテナ素子14の長手方向全域に亘って受けることができ、長手方向において放射パターンが不均一になったり、第1無給電素子16による再放射の効率が低下したりするのを抑制することができる。
【0054】
線状の導体素子である第1無給電素子16は、第1基準軸B1の回りに所定の間隔Rをおいて配置される。第1基準軸B1は、第1アンテナ素子14に沿う軸である。
第1基準軸B1は、第1アンテナ素子14の長手方向に沿っており、X方向に平行である。また、第1基準軸B1は、回路基板2の第1面2aに沿っている。さらに、第1基準軸B1は、第1アンテナ素子14のZ方向の幅の中心を通過する。つまり、第1基準軸B1は、第1アンテナ素子14の長手方向に沿う中心軸である。
上述したように、第1基準軸B1は、一対のガイドローラ30の回転中心である回転軸C1と一致している。よって、第1無給電素子16は、第1基準軸B1回りに回動可能である。
【0055】
図6は、回路基板2と、第1無給電素子16との位置関係を示す図である。
図6では、回路基板2および第1無給電素子16をX2方向に沿ってみたときの図を示している。
図6では、第1無給電素子16が、第1基準軸B1のZ1方向側に位置する。
【0056】
ここで、無線通信機器100のユーザが操作部24を操作し、操作部24を回転させると、一対のガイドローラ30が回転するとともに帯状部材28が移動する。これによって、第1無給電素子16は、円K1に沿って、第1基準軸B1回りに回動する。円K1は、第1基準軸B1を中心とする円である。円K1の半径は間隔Rである。
第1無給電素子16は、少なくとも、位置p1から位置p2までの180度の範囲で円K1上を回動する。位置p1は、第1基準軸B1のY1方向側の位置である。位置p2は、第1基準軸B1のY2方向側の位置である。
よって、少なくとも、位置p1から位置p2までの範囲では、第1無給電素子16は、一定の間隔Rで第1基準軸B1回りに回動する。
【0057】
位置p1よりもZ2方向側においては、第1無給電素子16は、直線K2に沿って移動する。また、位置p2よりもZ2方向側においては、第1無給電素子16は、直線K3に沿って移動する。
第1無給電素子16は帯状部材28に実装されており、帯状部材28はU字型に屈曲されているからである。
【0058】
上記構成のアンテナ装置1によれば、支持機構18が有する可動部20よって、第1無給電素子16を第1基準軸B1の回りに回動させることができるので、第1アンテナ素子14の放射パターンと、第1無給電素子16の放射パターンとの合成パターンを変化させ、この合成パターンによって定まる第1アンテナ部11の指向性を調整することができる。
よって、この可動部20を動作させれば、筐体102内に第1アンテナ素子14が配置されているとしても、指向性の調整が容易になる。
【0059】
ここで、本実施形態では、支持機構18が筐体102の外部に設けられた一対の操作部24をさらに備え、可動部20(帯状部材28)は、一対の操作部24の回転に応じて第1無給電素子16を回動させるように動作する。
よって、筐体102内に第1アンテナ素子14が配置されているとしても、この操作部24によって、第1アンテナ部11の指向性の調整が容易になる。
【0060】
また、本実施形態では、操作部24が第1無給電素子16の回動位置を示す表示部24aを有するので、筐体102の外部から第1無給電素子16の位置を把握することができ、現在の指向性の設定を把握することができる。
【0061】
また、第1無給電素子16は、第1アンテナ素子14に平行な線状であり、支持機構18は、第1アンテナ素子14に対して平行となるように第1無給電素子16を支持するように構成されている。
このため、第1アンテナ素子14の長手方向に沿って均一に放射パターンを変化させることができる。
【0062】
また、本実施形態において、可動部20は、第1無給電素子16が実装された帯状部材28と、第1アンテナ素子14の両端に隣接して設けられた一対のガイドローラ30と、を備えるので、一対のガイドローラ30を回転させれば、帯状部材28を移動させることができ、第1無給電素子16を回動させることができる。また、帯状部材28に第1無給電素子16が実装される。よって、多様な形状の第1無給電素子16を容易に設けることが可能になる。
また、本実施形態の帯状部材28は、フレキシブル基板であるので、帯状部材28に対して第1無給電素子16を容易に実装することができる。
【0063】
本実施形態のアンテナ装置1は、筐体102の内部に固定されている。よって、アンテナ装置1は、回路基板2とともに筐体102に設置され、その後、第1無給電素子16を回動させてアンテナ装置1の指向性が調整されることがある。
また、本実施形態のアンテナ装置1は、当該アンテナ装置1を備えた無線通信機器100とともに情報分電盤等の筐体内に設置され、その後、第1無給電素子16を回動させてアンテナ装置1の指向性が調整されることがある。
【0064】
なお、本実施形態では、帯状部材28が巻き掛けられる一対のガイドローラ30が回転可能な場合を例示した。しかし、帯状部材28が巻き掛けられるガイドとしては、例えば、帯状部材28に対して滑り接触しつつU字型に屈曲保持するガイド等、回転可能なものである必要はない。
また、本実施形態では、第1アンテナ部11を回路基板2の縁部2gに沿って設け、第2アンテナ部12を回路基板2の縁部2hに沿って設けた場合を例示したが、第1アンテナ部11及び第2アンテナ部12を同じ縁部に設けてもよい。また、第1アンテナ部11と同様の構成を有する第3アンテナ部を縁部2gや、縁部2h、または、縁部2g、2h以外の他の縁部に設けてもよい。
【0065】
〔第2実施形態について〕
図7は、第2実施形態に係る第1アンテナ部11を拡大して示す分解斜視図である。
本実施形態の第1アンテナ部11の支持機構18は、第1アンテナ素子14が実装された棒状部材50を有している点において第1実施形態と相違する。
【0066】
本実施形態の支持機構18は、可動部20と、操作部24と、カバー26と、を備える。
本実施形態の可動部20は、カバー26の内部に回動可能に取り付けられる。
【0067】
図8は、第2実施形態に係る支持機構18の断面図である。
図8は、支持機構18のX方向のほぼ中央を通過するY-Z平面に沿う断面を示している。
図7および
図8を参照して、可動部20は、上述の棒状部材50と、一対の腕部52と、を備える。可動部20は、樹脂等によって形成される部材であり、棒状部材50及び一対の腕部52は一体に形成される。
【0068】
棒状部材50は、X方向に沿って延びる部材である。棒状部材50は、R面部50aと、平面部50bと、を有する。よって、棒状部材50のY-X平面に沿う断面形状は、R面部50aに対応する円弧と、平面部50bに対応する弦とによって囲まれた形状を有する。
【0069】
第1無給電素子16は、R面部50aに実装されている。第1無給電素子16は、X方向に平行な線状である。
本実施形態の第1無給電素子16は、例えば、銅箔によって構成される。第1無給電素子16は、R面部50aに接着することで実装されている。なお、第1無給電素子16は、銅箔に代えて、R面部50aに設けられた銅薄膜であってもよい。この場合、第1無給電素子16は、蒸着等によってR面部50aに形成される。
また、本実施形態では、R面部50aに第1無給電素子16を設けたが、平面部50bに第1無給電素子16を設けてもよい。
【0070】
一対の腕部52は、棒状部材50のX方向の両端部に設けられている。
一対の腕部52は、それぞれ、本体部52aと、軸部52bと、を有する。
本体部52aは、円板状の部材である。本体部52aは、X方向に平行な中心軸を有する。本体部52aの内面52a1の縁部に棒状部材50が繋がっている。これによって棒状部材50は、一対の腕部52を互いに繋いでいる。
本体部52aの外周面と、棒状部材50のR面部50aとは、同じR面を有している。よって、本体部52aの外周面と、R面部50aとは、面一である。
【0071】
軸部52bは、本体部52aの中心軸に沿う円筒状の部材である。軸部52bは、本体部52aからX方向に突出する。軸部52bは、カバー26の軸受孔26b1に差し込まれる。
【0072】
カバー26は、カバー本体26aと、一対の側板26bと、を有する。カバー本体26aは、樹脂等によって形成された断面U字型の部材である。カバー本体26aは、回路基板2の突出部2g2のY1方向側、Y2方向側、及びZ1方向側を覆う。
一対の側板26bは、カバー本体26aのX方向両端を塞ぐように設けられている。
一対の側板26bは、それぞれ、上述の軸受孔26b1を有する。
軸受孔26b1には、上述のように軸部52bが差し込まれる。これにより、一対の腕部52は、回転軸C2回りに回転する。回転軸C2は、一対の側板26bの一対の軸受孔26b1によって定まる軸である。回転軸C2は、第1アンテナ素子14の第1基準軸B1(
図4、
図5)と一致している。
一対の腕部52が回転することで、棒状部材50は回転軸C2(第1基準軸B1)回りに回動可能である。
なお、カバー26は、枠板32の開口32aに差し込まれることで、枠板32に固定されている。また、本実施形態の枠板32は、筐体102に固定されている。
【0073】
操作部24は、一対の側板26bのうちのX1方向側の側板26bの外面側に設けられる。操作部24は、X1方向側の腕部52の軸部52bに一体回転可能に設けられている。
よって、操作部24が回転すると、一対の腕部52及び棒状部材50を含む可動部20は回転する。すると、第1無給電素子16は、操作部24の回転に応じて回動する。
無線通信機器100のユーザが操作部24を操作し、操作部24を回転させると、可動部20が回転する。これによって、第1無給電素子16は、第1基準軸B1回りに回動する。
【0074】
本実施形態では、可動部20が、棒状部材50と、第1アンテナ素子14の両端に隣接して設けられ、棒状部材50の両端を支持する一対の腕部52と、を備え、腕部52が、棒状部材50を第1基準軸B1回りに回動可能に支持するので、棒状部材50によって、第1無給電素子16を回動させることができる。
【0075】
〔第3実施形態について〕
図9は、第3実施形態に係る第1アンテナ部11および第2アンテナ部12を有する回路基板2を示す斜視図である。
本実施形態の第1アンテナ部11は、第1アンテナ素子14に加えて、第2アンテナ素子60、第3アンテナ素子62、および、第4アンテナ素子64を備える点において第1実施形態と相違する。さらに、本実施形態の第1アンテナ部11は、第1無給電素子16に加えて、第2無給電素子66、第3無給電素子68、第4無給電素子70を備える点においても第1実施形態と相違する。
【0076】
第2アンテナ部12も、第1アンテナ部11と同様の構成であり、4つのアンテナ素子(第1アンテナ素子114、第2アンテナ素子160、第3アンテナ素子162、および第4アンテナ素子164)と、4つの無給電素子(第1無給電素子116、第2無給電素子166、第3無給電素子168、および第4無給電素子170)と、支持機構118と、を備える。また、支持機構118は、可動部120と、一対の支柱122と、一対の操作部124と、カバー126と、を備える。また、可動部120は、帯状部材128を備える。
【0077】
図10は、第3実施形態に係る第1アンテナ部11を拡大して示す分解斜視図である。
上述のように、第1アンテナ部11と、第2アンテナ部12と、は同様の構成であるので、ここでは、第1アンテナ部11のみについて説明する。
【0078】
第2アンテナ素子60、第3アンテナ素子62、および、第4アンテナ素子64は、第1アンテナ素子14と同様の構成である。すなわち、第2アンテナ素子60、第3アンテナ素子62、および、第4アンテナ素子64は、それぞれ、回路基板2の突出部2g2に実装され、逆F型アンテナ素子を構成している。
【0079】
また、第2アンテナ素子60の第2基準軸B2、第3アンテナ素子62の第3基準軸B3、および、第4アンテナ素子64の第4基準軸B4は、第1アンテナ素子14の第1基準軸B1と一致している。つまり、第2アンテナ素子60、第3アンテナ素子62、および、第4アンテナ素子64は、基準軸B2、B3、B4が第1基準軸B1と一致するように第1アンテナ素子14の隣に順番に並べられている。
【0080】
支持機構18は、第2アンテナ素子60に対して対向配置されるように第2無給電素子66を支持する。
また、支持機構18は、第3アンテナ素子62に対して対向配置されるように第3無給電素子68を支持する。
さらに、支持機構18は、第4アンテナ素子64に対して対向配置されるように第4無給電素子70を支持する。
【0081】
第2無給電素子66、第3無給電素子68、および第4無給電素子70は、第1無給電素子16とともに、帯状部材28に実装されている。第1無給電素子16、第2無給電素子66、第3無給電素子68、および第4無給電素子70は、X2方向へ向かって順番に所定の間隔をおいて一列に配置されている。
【0082】
本実施形態の可動部20は、帯状部材28に設けられた第2無給電素子66、第3無給電素子68、および第4無給電素子70を第1基準軸B1回りに回動させる。
このように、本実施形態では、1つの支持機構18によって、複数の無給電素子16、66、68、70を回動させることができる。
【0083】
本実施形態に示すように、多数のアンテナ素子を備えるアンテナ装置1は、マルチユーザMIMO(Multiple Input Multiple Output)による無線通信に用いられる。
アンテナ装置1の通信モジュールは、各アンテナ素子を選択的に用いてマルチユーザMIMOによる無線通信を実行することができる。
【0084】
なお、本実施形態では、無給電素子16、66、68、70をX方向に沿って一列に配置した場合を例示したが、無給電素子16、66、68、70をそれぞれ回動方向に対して互いにずれた位置に配置してもよい。この場合、指向性に多様性(不揃い)を持たせることができ、マルチユーザMIMOにおける特性を良好にすることができる。
【0085】
また、
図9および
図10に示す本実施形態のアンテナ部11、12では、アンテナ素子は等間隔に並べられている。よって、アンテナ素子と無給電素子との組み合わせも等間隔に並べられている。しかし、互いに隣り合う一対の組み合わせ同士の間隔は一定である必要はなく、不揃いであってもよい。また、アンテナ素子および無給電素子の形状も全て同一である必要はなく、不揃いであってもよい。
【0086】
また、本実施形態のように、2辺に分けてアンテナ素子および無給電素子を配置するのではなく、1辺ないし3辺以上に分けてアンテナ素子および無給電素子を配置してもよい。本実施形態では、第1アンテナ部11を回路基板2の縁部2gに沿って設け、第2アンテナ部12を回路基板2の縁部2hに沿って設けた場合を例示したが、第1アンテナ部11及び第2アンテナ部12を同じ縁部に設けてもよい。また、第1アンテナ部11と同様の構成を有する第3アンテナ部を縁部2gや、縁部2h、または、縁部2g、2h以外の他の縁部に設けてもよい。
【0087】
さらに、複数のアンテナ素子の全てに無給電素子を設ける必要はなく、一部のアンテナ素子に対して無給電素子を設けてもよい。すなわち、本実施形態では、アンテナ素子14、60、62、64、114、160、162、164の全てに対応して無給電素子16、66、68、70、116、166、168、170を設けた場合を例示したが、例えば、アンテナ素子14、60、62、64、114、160、162、164のうち、少なくともいずれか1つに無給電素子を設ければよい。
【0088】
また、無線LAN通信においてマルチユーザMIMOによる無線通信を行う場合は、複数のアンテナの配置について、多様性(不揃い)を有することが好ましい。複数のアンテナの配置に多様性(不揃い)を持たせることで、マルチユーザMIMOにおける特性を良好にすることができる。
【0089】
また、第1アンテナ部11及び第2アンテナ部12のアンテナ素子の数は、4つに限定されることはない。第1アンテナ部11及び第2アンテナ部12のアンテナ素子の数は、より少ない個数であってもよいし、5つ以上であってもよい。また、第1アンテナ部11のアンテナ素子の数と、第2アンテナ部12のアンテナ素子の数と、は同じ個数でなくてもよい。
なお、アンテナ素子の数の上限は、無線LAN通信の規格によって定められる。
【0090】
〔その他〕
上記各実施形態では、カバー26のZ1方向側の先端R面および操作部24のZ1方向側の先端面を筐体102の外部へ露出させた状態で、第1アンテナ部11が回路基板2に設けられる場合を例示したが、第1アンテナ部11の全体が筐体102の内部に収容されていてもよい。
【0091】
図11は、第1アンテナ部11の全体を筐体102の内部に収容した場合の無線通信機器100を示す斜視図である。
図11に示す無線通信機器100は、回路基板2の他に、第1アンテナ素子14が実装されたアンテナ基板72を備える。
よって、第1アンテナ部11と、回路基板2とは、別体となっている。本実施形態では、アンテナ基板72は、X-Y平面に平行となるように配置されている。このように、第1アンテナ部11と、回路基板2とを、別体にすることで、第1アンテナ素子14の向きが回路基板2に限定されることがなくなり、第1アンテナ素子14の向きの設定の自由度が高まる。
【0092】
回路基板2と、アンテナ基板72と、は同軸ケーブル74によって互いに接続されている。回路基板2と、アンテナ基板72と、の間で行われる無線周波数の信号の授受は、同軸ケーブル74を介して行われる。
【0093】
また、
図11において、第1アンテナ部11は筐体102内に収容されている。
一方、操作部24は、筐体102の外部に設けられる。
ガイドローラ30の軸部30bと、操作部24とは、延長シャフト76によって、連結されている。
よって、第1アンテナ部11の全体を筐体102内に収容したとしても、操作部24を操作することができ、筐体102の外部から第1アンテナ部11の指向性を調整することができる。
【0094】
また、上記各実施形態では、アンテナ素子が、逆F型アンテナ素子を構成する場合を例示したが、アンテナ素子は、逆L型アンテナ素子を構成するものであってもよいし、基板に実装される他のアンテナ素子であってもよい。
さらに、上記各実施形態では、回路基板2にアンテナ素子を実装した場合を例示したが、第1アンテナ部11は、回路基板2上のアンテナ素子に代えて、例えば、回路基板2上の通信モジュールに対してケーブルで接続されたロッド状のアンテナ素子を有していてもよい。
【0095】
また、上記各実施形態では、可動部20を操作部24による操作に応じて回動させた場合を例示したが、筐体102の内部にアクチュエータを設け、アクチュエータによって可動部20を回動させてもよい。このアクチュエータは、筐体102の外部から操作可能であってもよいし、通信モジュールによって制御されてもよい。
【0096】
また、上記各実施形態では、第1無給電素子16がX方向に平行な線状である場合を例示したが、これに限定されるわけではない。第1無給電素子16は、X方向に対して傾斜する線状であってもよいし、曲線を含んでいてもよい。
また、上記各実施形態では、1つのアンテナ素子に対して1つの無給電素子を設けた場合を例示したが、1つのアンテナ素子に対して複数の無給電素子を設けてもよい。
【0097】
また、上記各実施形態では、操作部24に表示部24aを設けた場合を例示したが
、表示部24aは、操作部24に設ける必要はない。例えば、第1無給電素子16の位置を示す機構を設け、これを表示部24aとすることができる。また、第1アンテナ部11の内部を外部から目視させるためののぞき窓を表示部とすることもできる。
【0098】
〔検証試験について〕
次に、アンテナ装置1による効果について行った検証試験について説明する。
試験方法としては、第1実施形態に係る第1アンテナ部11のモデルを構築し、そのモデルを用いて第1アンテナ部11の指向特性をコンピュータによるシミュレーションによって求めた。第1アンテナ部11が対象とする高周波信号の周波数は、2.45GHzとした。
また、モデルにおける第1無給電素子16は断面円形の棒状とした。
検証試験では、下記の実施例、及び比較例を試験対象とし、垂直偏波成分及び水平偏波成分それぞれの放射パターンを求めた。
【0099】
また、実施例については、第1無給電素子16を回動させたときの放射パターンの変化を確認した。
図6に示すように、第1無給電素子16が第1基準軸B1のZ1方向側に位置するときの第1無給電素子16の角度位置を0度、第1無給電素子16が第1基準軸B1のY1方向側に位置するときの第1無給電素子16の角度位置を90度、第1無給電素子16が第1基準軸B1のY2方向側に位置するときの第1無給電素子16の角度位置を-90度とする。
このとき、第1無給電素子16の角度位置が90度、60度、30度、0度、-30度、-60度、-90度のとき、それぞれについて、垂直偏波成分及び水平偏波成分それぞれの放射パターンを求めた。
【0100】
・実施例
第1実施形態にて示した第1アンテナ部11をモデルとして構築した。
図12は、第1アンテナ部11のモデルの各部の寸法を説明するための図である。
図12中、回路基板2および第1アンテナ素子14等の各部の寸法は、下記の通りに設定した。
回路基板2のZ方向の寸法S1:50mm
回路基板2のX方向の寸法S2:100mm
第2領域2a2のZ方向の寸法S3:9mm
第2給電線路44bのX方向の寸法W1:1mm
第1給電線路44aのX方向の寸法W2:0.95mm
第1給電線路44aのZ方向の寸法W3;10mm
第1給電線路44aと第1接地導体部40との間隔W4:0.185mm
第1給電線路44aのX方向中心と、短絡導体部46のX方向中心と、の間のX方向の間隔W5:9mm
ビア48のZ方向の間隔W6:1mm
ビア48の直径:0.3mm
第1無給電素子16のX方向の寸法V1:57mm
第1無給電素子16の直径:0.5mm
第1アンテナ素子14のX方向の寸法V2:27mm
第1アンテナ素子14のZ方向の寸法V3:3mm
第1アンテナ素子14のZ1方向の端縁と、縁部40aとの間のZ方向の寸法V4:8mm
短絡導体部46のX方向の寸法V5:4mm
第1アンテナ素子14と、第1無給電素子16との間の所定の間隔R:5mm
【0101】
第1無給電素子16のX方向の中心は、給電導体部44のX方向の中心位置と一致している。
また、回路基板2の厚さは1.462mm、回路基板2の比誘電率は4.355、誘電正接は0.0157とした。
第1アンテナ素子14や、第1接地導体部40、第2接地導体部42といった回路基板2に実装される導体パターンは厚さ0.036mmの銅箔とした。
【0102】
・比較例
第1実施形態にて示したアンテナ装置1から第1無給電素子16を除いたものを比較例のモデルとして構築した。
【0103】
・偏波成分について
実施例について第1無給電素子16を回動させ、第1無給電素子16の角度位置が90度、60度、30度、0度、-30度、-60度、-90度のときの放射パターンを求めた。
放射パターンとしては、X-Y平面、Y-Z平面、および、X-Z平面のそれぞれについて、垂直偏波成分及び水平偏波成分の放射パターンを求めた。
その結果、Y-Z平面の水平偏波成分以外の放射パターンにおいては、第1無給電素子16の回動による放射パターンの変化が見られなかった。
そこで、以下の説明では、Y-Z平面の水平偏波成分の放射パターンを示し、比較を行う。
【0104】
図13は、Y-Z平面における比較例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
図13中、中心は第1基準軸B1、「0」はZ1方向を示しており、「90」はY1方向を示している。
図13に示すように、比較例では、全域に亘って利得に極端な低下等は見られない。
【0105】
図14は、Y-Z平面における実施例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
図14中、左に示す放射パターンは第1無給電素子16の角度位置が90度のときの放射パターンである。右に示す放射パターンは第1無給電素子16の角度位置が60度のときの放射パターンである。
また、
図14中、チャート中央の矩形状の図形は回路基板2を模式的に表し、図形周囲の点は第1無給電素子16を模式的に表している。以下、
図15、16、17において同様である。
【0106】
図15は、Y-Z平面における実施例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
図15中、左に示す放射パターンは第1無給電素子16の角度位置が30度のときの放射パターンである。右に示す放射パターンは第1無給電素子16の角度位置が0度のときの放射パターンである。
図16は、Y-Z平面における実施例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
図16中、左に示す放射パターンは第1無給電素子16の角度位置が-30度のときの放射パターンである。右に示す放射パターンは第1無給電素子16の角度位置が-60度のときの放射パターンである。
図17は、Y-Z平面における実施例の水平偏波成分の放射パターンの一例を示す図である。
図17に示す放射パターンは第1無給電素子16の角度位置が-90度のときの放射パターンである。
【0107】
図14、15、16、17を見ると、第1無給電素子16が配置されることで、放射パターンに、利得の高い部分と、利得の低い部分とが現れ、一定の指向性を有する放射パターンとなっていることが判る。
また、第1無給電素子16の角度位置に応じて、指向性が変化していることが判る。
【0108】
以上の結果から、第1無給電素子16を回動させることで、第1アンテナ部11の指向性を調整できることが確認できる。
【0109】
〔むすび〕
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
本発明の範囲は、上記した意味ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0110】
1 アンテナ装置
2 回路基板
2a 第1面
2a1 第1領域
2a2 第2領域
2b 第2面
2b1 第3領域
2b2 第4領域
2g 縁部
2g1 縁部本体
2g2 突出部
2g3 側面
2h 縁部
11 第1アンテナ部
12 第2アンテナ部
14 第1アンテナ素子
14a 長手方向一端
14a 一端
14b 他端
16 第1無給電素子
18 支持機構
20 可動部
22 支柱
22a スリット
22a1 幅広部
22b 段差部
22c 段部
24 操作部
24a 表示部
26 カバー
26a カバー本体
26b 側板
26b1 軸受孔
28 帯状部材
28a 角孔
28b 端部
28c 端部
28d R面
30 ガイドローラ
30a ローラ本体
30b 軸部
30c 歯部
32 枠板
32a 開口
40 第1接地導体部
40a 縁部
40b スリット
42 第2接地導体部
44 給電導体部
44a 第1給電線路
44a1 給電点
44b 第2給電線路
44b1 端部
46 短絡導体部
48 ビア
50 棒状部材
50a R面部
50b 平面部
52 腕部
52a 本体部
52a1 内面
52b 軸部
60 第2アンテナ素子
62 第3アンテナ素子
64 第4アンテナ素子
66 第2無給電素子
68 第3無給電素子
70 第4無給電素子
72 アンテナ基板
74 同軸ケーブル
76 延長シャフト
100 無線通信機器
102 筐体
114 第1アンテナ素子
116 第1無給電素子
118 支持機構
120 可動部
122 支柱
124 操作部
126 カバー
128 帯状部材
160 第2アンテナ素子
162 第3アンテナ素子
164 第4アンテナ素子
166 第2無給電素子
168 第3無給電素子
170 第4無給電素子
B1 第1基準軸
B2 第2基準軸
B3 第3基準軸
B4 第4基準軸
C1 回転軸
C2 回転軸
M 通信モジュール