(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095871
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】滑走ボード用ビンディング
(51)【国際特許分類】
A63C 10/18 20120101AFI20240704BHJP
A63C 5/00 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
A63C10/18
A63C5/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212835
(22)【出願日】2022-12-29
(71)【出願人】
【識別番号】523003191
【氏名又は名称】株式会社ベアエックス
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(72)【発明者】
【氏名】岸野 大輔
(57)【要約】
【課題】本発明は、従来に無い非常に実用的な滑走ボード用ビンディングを提供することを目的とする。
【解決手段】足を固定する足固定体1と、この足固定体1を滑走ボード50に取り付ける取付具10を備えた滑走ボード用ビンディングであって、前記取付具10は、前記滑走ボード50の上面に止着され前記足固定体1に形成された孔部2が回転不能に被嵌されるディスク体11と、前記足固定体1の孔部2を介して前記ディスク体11に連結して該足固定体1を押さえ込み固定する押え込み固定体12とから成るものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足を固定する足固定体と、この足固定体を滑走ボードに取り付ける取付具を備えた滑走ボード用ビンディングであって、前記取付具は、前記滑走ボードの上面に止着され前記足固定体に形成された孔部が回転不能に被嵌されるディスク体と、前記足固定体の孔部を介して前記ディスク体に連結して該足固定体を押さえ込み固定する押え込み固定体とから成り、前記ディスク体には角度目印が設けられ、前記足固定体にして前記孔部の周囲には角度表示部が設けられ、この角度表示部は、前記足固定体の孔部を前記ディスク体に前記角度目印を指標として被嵌した場合、前記角度目印を指標とした前記角度表示部の角度が前記滑走ボードに対する前記足固定体の取付角度となるように構成され、更に、前記押え込み固定体には、前記角度表示部を指示する角度指示部が設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項2】
請求項1記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記角度表示部は、前記孔部の周辺部にして前記押え込み固定体により隠蔽されない位置に設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項3】
請求項1,2いずれか1項に記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記押え込み固定体は、前記ディスク体に回転させることで連結する構成の基部材と、この基部材に該基部材と同一回転中心を有して相対回転自在に設けられる固定部材とから成り、前記固定部材に前記角度指示部が設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項4】
請求項3記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記押え込み固定体を前記ディスク体に回転させることで連結する場合、前記固定部材の回転を阻止する回転阻止部を前記固定部材と前記足固定体との間に設けたことを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項5】
請求項3記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記孔部の周囲には、前記固定部材が嵌合する環状の段部が設けられ、この段部の内周面は前記孔部に向かう下り傾斜状に構成されていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項6】
請求項4記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記孔部の周囲には、前記固定部材が嵌合する環状の段部が設けられ、この段部の内周面は前記孔部に向かう下り傾斜状に構成されていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項7】
足を固定する足固定体と、この足固定体を滑走ボードに取り付ける取付具を備えた滑走ボード用ビンディングであって、前記取付具は、前記滑走ボードの上面に止着され前記足固定体に形成された孔部が回転不能に被嵌されるディスク体と、前記足固定体の孔部を介して前記ディスク体に連結して該足固定体を押さえ込み固定する押え込み固定体とから成り、前記足固定体にして前記孔部の周囲には角度目印が設けられ、前記ディスク体には第一角度表示部が設けられ、この第一角度表示部は、前記足固定体の孔部を前記ディスク体に前記角度目印を指標として被嵌した場合、前記角度目印を指標とした前記第一角度表示部の角度が前記滑走ボードに対する前記足固定体の取付角度となるように構成され、更に、前記押え込み固定体には、前記角度目印により指標された前記第一角度表示部と同じ角度を表示するように構成された第二角度表示部が設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項8】
請求項7記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記角度目印は、前記孔部の周辺部にして前記押え込み固定体により隠蔽されない位置に設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項9】
請求項7,8いずれか1項に記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記押え込み固定体は、前記ディスク体に回転させることで連結する構成の基部材と、この基部材に該基部材と同一回転中心を有して相対回転自在に設けられる固定部材とから成り、前記固定部材に前記第二角度表示部が設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項10】
請求項9記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記押え込み固定体を前記ディスク体に回転させることで連結する場合、前記固定部材の回転を阻止する回転阻止部を前記固定部材と前記足固定体との間に設けたことを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項11】
請求項9記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記孔部の周囲には、前記固定部材が嵌合する環状の段部が設けられ、この段部の内周面は前記孔部に向かう下り傾斜状に構成されていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【請求項12】
請求項10記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記孔部の周囲には、前記固定部材が嵌合する環状の段部が設けられ、この段部の内周面は前記孔部に向かう下り傾斜状に構成されていることを特徴とする滑走ボード用ビンディング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滑走ボード用ビンディングに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、スノーボードにブーツを固定するためのものとして、例えば特許文献1に開示されるスノーボード用ビンディングが提案されている。
【0003】
このスノーボード用ビンディングは、
図10に図示したように足を固定する足固定体61と、この足固定体61をスノーボード50に取り付ける取付具62とを備え、この取付具62は、スノーボード50の上面に設けられるネジ穴50aに合致する止着孔62aを有し、足固定体61に形成された孔部61aに回転不能に嵌合する構成の円形板状体であり、この取付具62を足固定体61の孔部61aに嵌合させた状態でスノーボード50の上面に4本のビス63で止着することで、足固定体61を取付具62とスノーボード50とで挟み込むようにして固定する構造である。
【0004】
ところで、スノーボード滑走者の体格、技術レベル、滑りのスタイルによってスノーボード50に対する足固定体61の取付角度(アングル)が異なる為、取付具62は、スノーボード50に対してビス63を介して常に所定の向きで止着されるように構成され且つ角度目盛り64が設けられ、一方、足固定体61の孔部61aの周辺部にはこの角度目盛り64を指示する角度指示部65が設けられており、スノーボード50に対する足固定体61の取り付けに際し、この角度指示部65で角度目盛り64の任意の角度を指示した状態としておくことで、スノーボード50に対して足固定体61を任意の角度で取り付けることができる。
【0005】
しかしながら、足固定体61の取り付け後に、このスノーボード50に対する足固定体61の取付角度を調整する場合、スノーボード50から全てのビス63を外して足固定体61から取付具62を分離し、足固定体61と取付具62との角度(角度指示部65で角度目盛り64を指示する角度)を変更し、その後、取付具62を全てのビス63でスノーボード50に止着することになるが、例えば、スノーボード50のレンタルショップなど、多数の異なる人に対応してスノーボード50に対する足固定体61の取付角度の調整が頻繁に行われる場面において、この取付角度の調整を迅速に行うのは非常に厄介である。上記のようにスノーボード50に対する足固定体61の取付角度の調整は屋内で行われる場合に限らず、屋外(滑走するフィールド)で調整する場合もあり、上記構造だと非常に厄介である。
【0006】
そこで、従来においてもスノーボード50に対する足固定体71の取付角度の調整を簡易且つ迅速に行えるようにすべく、特許文献2に開示される滑走ボード用ビンディング(以下、「従来例」と言う。)が提案されている。
【0007】
この従来例は、
図11に図示したように足を固定する足固定体71と、この足固定体71をスノーボード50に取り付ける取付具を備え、この取付具は、スノーボード50の上面に止着され足固定体71に形成された孔部71aが回転不能に被嵌されるディスク体72と、足固定体71の孔部71aを介してディスク体72に回転させることで螺着連結して該足固定体71を押さえ込み固定する押え込み固定体73とから成り、足固定体71には角度目印75が設けられ、また、ディスク体72には角度目盛り74が設けられ、この角度目盛り74は、足固定体71の孔部71aをディスク体72に角度目印75を指標として被嵌した場合、角度目印75を指標とした角度目盛り74の角度がスノーボード50に対する足固定体71の取付角度となるように構成されたものである。
【0008】
更に詳細に説明すると、このディスク体72の外周面には凹凸部72aが設けられ、足固定体71の孔部71aの内周面には凹凸部72aに係合する凹凸部71a’が設けられており、このディスク体72に対し足固定体71の孔部71aは回転不能に被嵌するように構成されている。
【0009】
また、押え込み固定体73は、ディスク体72に螺着連結する構成の基部材73aと、この基部材73aの下面部に該基部材73aと同一回転中心を有して相対回転自在に設けられるリング部材73bとから成り、このリング部材73bには、足固定体71の孔部71aの周囲に設けられた凹凸部71a”に係合する凹凸部73b’が設けられており、押え込み固定体73に設けられたハンドル73a’を握持して、押え込み固定体73を回転させてディスク体72に螺着連結する際、リング部材73bの凹凸部73b’が足固定体71の凹凸部71a”に凹凸係合することで該リング部材73bの回転は阻止され、基部材73aは螺着が完了するまで回転するように構成されている。
【0010】
従って、従来例は、スノーボード50の上面に止着されたディスク体72に足固定体71の孔部71aを被嵌し、この状態でディスク体72にハンドル73aを回転させて押え込み固定体73を螺着連結することでスノーボード50に足固定体71を取り付けることができ、このディスク体72に足固定体71の孔部71aを被嵌する際、足固定体71の角度目印75をディスク体72に設けられた角度目盛り74の指標として、足固定体71の孔部71aをディスク体72に被嵌させることで、スノーボード50に対し、足固定体71を任意の角度となるように取り付けることができる。
【0011】
また、従来例は、押え込み固定体73の取り付け後、スノーボード50に対する足固定体71の取付角度を調整する場合、ハンドル73aを回転させて押え込み固定体73をディスク体72から取り外し、足固定体71とディスク体72との角度(角度指示部75で角度目盛り74を指示する角度)を変更し、ディスク体72にハンドル73aを回転させて押え込み固定体73を螺着連結することで完了する。
【0012】
以上のように、従来例は、ディスク体72に対する押え込み固定体73の脱着がハンドル73aの回転操作で簡易に行える為、スノーボード50に対する足固定体71の取付角度の調整を簡易且つ迅速に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特表2006-524526号公報
【特許文献2】フランス特許出願公開2999946号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、従来例は、ディスク体72の上面に角度目盛り74が設けられており、このディスク体72に押え込み固定体73を螺着連結すると角度目盛り74が隠蔽されてしまう為、足固定体71をスノーボード50に所定角度で取り付けた後、この取付角度を確認する為には、その都度押え込み固定体73を外さないと確認できず、よって、現在の取付角度が一目で確認できないという問題点がある。
【0015】
本発明は、前述した問題点について鑑みてなされたものであり、従来に無い非常に実用的な滑走ボード用ビンディングを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0017】
足を固定する足固定体1と、この足固定体1を滑走ボード50に取り付ける取付具10を備えた滑走ボード用ビンディングであって、前記取付具10は、前記滑走ボード50の上面に止着され前記足固定体1に形成された孔部2が回転不能に被嵌されるディスク体11と、前記足固定体1の孔部2を介して前記ディスク体11に連結して該足固定体1を押さえ込み固定する押え込み固定体12とから成り、前記ディスク体11には角度目印3が設けられ、前記足固定体1にして前記孔部2の周囲には角度表示部4が設けられ、この角度表示部4は、前記足固定体1の孔部2を前記ディスク体11に前記角度目印3を指標として被嵌した場合、前記角度目印3を指標とした前記角度表示部4の角度が前記滑走ボード50に対する前記足固定体1の取付角度となるように構成され、更に、前記押え込み固定体12には、前記角度表示部4を指示する角度指示部5が設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0018】
また、請求項1記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記角度表示部4は、前記孔部2の周辺部にして前記押え込み固定体12により隠蔽されない位置に設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0019】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記押え込み固定体12は、前記ディスク体11に回転させることで連結する構成の基部材13と、この基部材13に該基部材13と同一回転中心を有して相対回転自在に設けられる固定部材14とから成り、前記固定部材14に前記角度指示部5が設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0020】
また、請求項3記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記押え込み固定体12を前記ディスク体11に回転させることで連結する場合、前記固定部材14の回転を阻止する回転阻止部7を前記固定部材14と前記足固定体1との間に設けたことを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0021】
また、請求項3記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記孔部2の周囲には、前記固定部材14が嵌合する環状の段部1aが設けられ、この段部1aの内周面1a’は前記孔部2に向かう下り傾斜状に構成されていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0022】
また、請求項4記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記孔部2の周囲には、前記固定部材14が嵌合する環状の段部1aが設けられ、この段部1aの内周面1a’は前記孔部2に向かう下り傾斜状に構成されていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0023】
また、足を固定する足固定体1と、この足固定体1を滑走ボード50に取り付ける取付具10を備えた滑走ボード用ビンディングであって、前記取付具10は、前記滑走ボード50の上面に止着され前記足固定体1に形成された孔部2が回転不能に被嵌されるディスク体11と、前記足固定体1の孔部2を介して前記ディスク体11に連結して該足固定体1を押さえ込み固定する押え込み固定体12とから成り、前記足固定体1にして前記孔部2の周囲には角度目印34が設けられ、前記ディスク体11には第一角度表示部33が設けられ、この第一角度表示部33は、前記足固定体1の孔部2を前記ディスク体11に前記角度目印34を指標として被嵌した場合、前記角度目印34を指標とした前記第一角度表示部33の角度が前記滑走ボード50に対する前記足固定体1の取付角度となるように構成され、更に、前記押え込み固定体12には、前記角度目印34により指標された前記第一角度表示部33と同じ角度を表示するように構成された第二角度表示部35が設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0024】
また、請求項7記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記角度目印34は、前記孔部2の周辺部にして前記押え込み固定体12により隠蔽されない位置に設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0025】
また、請求項7,8いずれか1項に記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記押え込み固定体12は、前記ディスク体11に回転させることで連結する構成の基部材13と、この基部材13に該基部材13と同一回転中心を有して相対回転自在に設けられる固定部材14とから成り、前記固定部材14に前記第二角度表示部35が設けられていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0026】
また、請求項9記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記押え込み固定体12を前記ディスク体11に回転させることで連結する場合、前記固定部材14の回転を阻止する回転阻止部7を前記固定部材14と前記足固定体1との間に設けたことを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0027】
また、請求項9記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記孔部2の周囲には、前記固定部材14が嵌合する環状の段部1aが設けられ、この段部1aの内周面1a’は前記孔部2に向かう下り傾斜状に構成されていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【0028】
また、請求項10記載の滑走ボード用ビンディングにおいて、前記孔部2の周囲には、前記固定部材14が嵌合する環状の段部1aが設けられ、この段部1aの内周面1a’は前記孔部2に向かう下り傾斜状に構成されていることを特徴とする滑走ボード用ビンディングに係るものである。
【発明の効果】
【0029】
本発明は上述のように構成したから、滑走ボードに対する足固定体の取付角度の調整を迅速に行うことができ、しかも、滑走ボードに対する足固定体の取付角度が外見から一目で確認できるなど、従来に無い非常に実用的な滑走ボード用ビンディングとなる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図2】実施例1の要部を説明する分解斜視図である。
【
図3】実施例1を滑走ボード50に取り付ける方法の説明図である。
【
図4】実施例1を滑走ボード50に取り付ける方法の説明図である。
【
図5】実施例1を滑走ボード50に取り付ける方法の説明図である。
【
図6】実施例1を滑走ボード50に取り付ける方法の説明断面である。
【
図7】実施例1を滑走ボード50に取り付ける方法の説明図である。
【
図8】実施例1を滑走ボード50に取り付ける方法の説明断面図である。
【
図10】従来から提案されるスノーボード用ビンディングの説明図である。
【
図11】従来から提案されるスノーボード用ビンディングの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0032】
本発明は、例えば、滑走ボード50の上面に止着されたディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌すると、足固定体1はディスク体11に対して回転不能となり、この状態でディスク体11に押え込み固定体12を連結することで滑走ボード50に足固定体1を取り付ける。
【0033】
このディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌する際、ディスク体11の角度目印3を足固定体1の角度表示部4の指標にすると、この角度目印3が指標した角度表示部4の任意の角度が滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度となり、また、ディスク体11に押え込み固定体12を連結する際、ディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌する際に角度目印3が指標した角度表示部4の任意の角度を、押え込み固定体12に設けられた角度指示部5で指示するようにして行う。
【0034】
また、滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度を調整する場合、押え込み固定体12をディスク体11から取り外して足固定体1を分離し、その後は前述した要領にて滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度が任意の角度となるように考慮しながら、ディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌し、そして、ディスク体11に押え込み固定体12を連結する。
【0035】
本発明は、滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度が外見から看取でき、前述した従来例のように押え込み固定体12を取り外すなどして確認する必要はない。
【実施例0036】
<実施例1>
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
【0037】
本実施例は、足を固定する足固定体1と、この足固定体1を滑走ボード50に取り付ける取付具10を備えた滑走ボード用ビンディングである。
【0038】
尚、本実施例では、滑走ボード50として、スノーボード滑走者(ライダー)が履くスノーボードブーツを足固定体1に装着して雪上を滑走するスノーボードに適用しているが、例えば雪上スキーや、足をブーツ形状の足固定体1に固定して行うウェイクボードや、水上スキーにも適用できるなど、本実施例の特性を発揮する構成であれば適宜採用し得るものである。
【0039】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0040】
足固定体1は、
図1に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、ベースプレート1A,ヒールカップ1B,トゥストラップ1C,アンクルストラップ1D及びハイバック1Eなどのスノーボードブーツを装着する基本構造を備えた装着構造体である。
【0041】
この足固定体1のベースプレート1Aには、平面視円形状の孔部2が設けられている。
【0042】
この孔部2は、
図1に図示したようにベースプレート1Aの中央部に貫通形成されており、後述するディスク体11に被嵌する径に設定されている。
【0043】
また、この孔部2の内周面には、先鋭山形状の凸部とV字形状の凹部が連続するギザギザ形状の第一凹凸部6aが設けられ、この第一凹凸部6aは、孔部2をディスク体11に被嵌すると、ディスク体11の外周端部に設けられる第二凹凸部6bと係合して、足固定体1はディスク体11に対して回転不能となる足固定体回転阻止部6として構成されている。
【0044】
また、第一凹凸部6aにおける隣接する凸部同士は6度の角度間隔で設けられている。
【0045】
従って、この足固定体1の孔部2をディスク体11に被嵌すると、足固定体1は足固定体回転阻止部6により回転不能となり、しかも、足固定体1をディスク体11から分離した状態で適宜回転させることで、滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度を6度刻みの任意の角度に設定することができる。尚、この取付角度を3度刻みなどのその他の角度で設定できるように変更しても良い。
【0046】
また、足固定体1(ベースプレート1A)にして孔部2の周囲には、この孔部2に連設し後述する押え込み固定体12の固定部材14が落ち込み嵌合する平面視環状の段部1a(凹段部)が設けられている。
【0047】
即ち、この段部1aは、孔部2の内周面と連続する水平状の底面1a”と、この底面1a”からベースプレート1Aの上面まで立ち上がり形成される内周面1a’とから成り、この段部1aの内周面1a’は、孔部2に向かう下り傾斜状に構成されている。
【0048】
従って、押し込み固定体12を嵌合する凹状部位が上方程経大となるテーパー形状である為、押し込み固定体12を嵌合させる操作が良好に行える。
【0049】
また、この段部1aの内周面1a’には、先鋭山形状の凸部とV字形状の凹部が連続するギザギザ形状の第三凹凸部7aが設けられ、この第三凹凸部7aは、押し込み固定体12を段部1aに嵌合すると、押し込み固定体12(固定部材14)の外周端部に設けられる第四凹凸部7bが係合して該固定部材14を回転不能とする回転阻止部7として構成されている。
【0050】
従って、押し込み固定体12をディスク体11に嵌合すると、押し込み固定体12の固定部材14は、回転阻止部7により回転不能となる。
【0051】
尚、本実施例では、第三凹凸部7aにおける隣接する凸部同士は3度の角度間隔で設けられ、更に、この第三凹凸部7aは、孔部2の第一凹凸部6aとは段部1aの底面1a”が介在した分離した状態で設けられている。
【0052】
また、足固定体1には、角度表示部4が設けられている。
【0053】
この角度表示部4は、足固定体1の孔部2を後述するディスク体11に角度目印3を指標として被嵌した場合、角度目印3を指標とした角度表示部4の角度が滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度となるように構成されている。
【0054】
具体的には、この角度表示部4は、
図1に図示したように孔部2の周辺部にして後述する押え込み固定体12により隠蔽されない位置に設けられ、目盛り線4aと数字4bを表示して構成されている。尚、角度表示部4は、目盛り線4aのみで表示、若しくは数字4bのみで表示しても良い。
【0055】
また、本実施例では、この角度表示部4の内側にして段部1aの底面1a”に補助角度表示部8が設けられている。
【0056】
この補助角度表示部8は、足固定体1の孔部2をディスク体11に設けられた角度目印3を指標として被嵌した場合、角度目印3を指標とした補助角度表示部8の角度が滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度となるように構成されている。
【0057】
具体的には、この補助角度表示部8は、
図5に図示したように孔部2の周辺近傍位置となる段部1aの底面1a”に角度を表示する数字8aを設けて、角度目印3により指標される角度表示部4と同じ角度が指標されるように構成されている。尚、補助角度表示部8は、目盛り線のみで表示、若しくは数字8と目盛り線を併用して表示しても良い。
【0058】
従って、前述した角度表示部4のみでも良いが、この補助角度表示部8は、角度表示部4よりも角度目印3に近い位置となる為、この補助角度表示部8を用いてより正確に角度を合わせることができる。
【0059】
取付具10は、滑走ボード50の上面に止着され足固定体1に形成された孔部2が被嵌されるディスク体11と、足固定体1の孔部2を介してディスク体11に連結して該足固定体1を押さえ込み固定する押え込み固定体12とで構成されている。
【0060】
ディスク体11は、
図1に図示したように適宜な合成樹脂製の部材(ナイロングラスファイバー)で形成した円形板状体であり、外周端部には先鋭山形状の凸部とV字形状の凹部が連続するギザギザ形状の第二凹凸部6bが設けられ、この第二凹凸部6bは、足固定体1をディスク体11に被嵌すると、足固定体1(孔部2の内周面)に設けられる第一凹凸部6aと係合して、足固定体1がディスク体11に対して回転不能となる足固定体回転阻止部6として構成されている。
【0061】
また、第二凹凸部6bは、前述した第一凹凸部6aと任意の角度で係合すべく、隣接する凸部同士は6度の角度間隔で設けられている。
【0062】
また、ディスク体11には、中心部に雌螺子部11a(筒状のネジ穴部)が設けられ、この雌螺子部11aは、後述する押え込み固定体12の雄螺子部15a(ボルト部)が螺着連結するように構成されている。
【0063】
この雌螺子部11aは、ネジ穴を有する金属製の筒状部材11a’を設けて構成されており、この筒状部材11a’の上端部は、滑走ボード50にディスク体11を取り付けた状態で他の滑走ボード50を重ねた際、この他の滑走ボード50の滑走面が触れたとしても傷が付かない構成(上端部の周縁に角が無く面取りやアール面加工が施された構造)としている(
図6参照)。尚、他の滑走ボード50の滑走面に触れない構成(ディスク体11の上面に対して雌螺子部11aの上端部が面一状態若しくは没入状態の構造)としても良い。
【0064】
従って、滑走ボード50にディスク体11を取り付けた状態において、滑走ボード50を保管したり輸送する際、滑走ボード50同士を重ねても、他の滑走ボード50の滑走面を傷付けてしまうことが防止される。
【0065】
また、この雌螺子部11aの周囲には、滑走ボード50の上面に設けられるネジ穴50a(インサートホール)にビス9で止着する際に使用する複数の止着孔11bが設けられており、この各止着孔11bは金属製の雌螺子部材を配設して構成されている。
【0066】
本実施例では、止着孔11bとして滑走ボード50によって異なる複数種類の止め方に対応した数,位置及び形状に設定されており、具体的には、4つの長孔形状の止着孔11bと、3つの円形状の止着孔11bとが設けられ、4つの長孔形状の止着孔11bと4本のビス9を使って止着するタイプと、2つの円形状の止着孔11bと2本のビス9を使用して止着するタイプと、2つの長孔形状の止着孔11b及び1つの円形状の止着孔11bと3本のビス9を使用して止着するタイプに対応するように構成されている。尚、4つの長孔形状の止着孔11bを使用して止着する場合、ディスク体11における滑走ボード50の長手方向と直交する方向への取付位置を適宜変更して足固定体1(スノーボーダー滑走者の足)のセンター位置を調整することができる。
【0067】
また、各止着孔11bの内面には係止凸リブ11b’が形成され、この止着孔11bの内面に当接するビス9の頭部下面には、ビス9を止着孔11bに止着した際、係止凸リブ11b’に係合する係合凸リブ9aが設けられている。
【0068】
従って、各止着孔11bにビス9を螺着した際、係止凸リブ11b’に係合凸リブ9aが係合して緩みにくい堅固な止着が可能となる。
【0069】
また、ディスク体11には角度目印3が設けられている。
【0070】
この角度目印3は、
図1に図示したようにディスク体11の上面周縁部にして90度間隔の4か所に先鋭部を有する直線形状部を設けて構成されている。尚、角度目印3の形状は三角形状部や矢印形状部などでも良い。
【0071】
また、角度目印3は、ディスク体11を滑走ボード50に止着した際、前後対向位置に設けられる角度目印3は、滑走ボード50の長手方向と同一方向を向く状態で設けられ、左右対向位置に設けられる角度目印3は、滑走ボード50の長手方向と直交する方向を向く状態で設けられており、ディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌した際、この角度目印3が前述した角度表示部4及び補助角度表示部8の指標となるように構成されている。
【0072】
押え込み固定体12は、
図1に図示したようにディスク体11に回転させることで連結する構成の基部材13と、この基部材13に該基部材13と同一回転中心を有して相対回転自在に設けられる固定部材14とから成るものである。
【0073】
具体的には、基部材13は、
図2に図示したように適宜な金属製の部材で形成した円形板状体であり、中央部に螺子部材15(ボルト部材)を上部から下部へ向けて貫通して回転不能状態に設けられ、この螺子部材15は後述する固定部材14の下面から突出状態に設けられ、前述したディスク体11の雌螺子部11aに螺着する雄螺子部15aとして構成されている。
【0074】
従って、押し込み固定体12は、ディスク体11に対して回転させることで螺着連結することができる。
【0075】
尚、前述したように押し込み固定体12はディスク体11に回転させて連結させる構造(螺着連結構造)に限らず、例えば押し込み操作により係止爪が可動して着脱自在に連結される所謂ワンタッチ構造でも良い。
【0076】
また、基部材13の上面には、アーチ形状のハンドル16が起伏自在に設けられている。
【0077】
従って、このハンドル16を握持して押し込み固定体12をディスク体11に対して着脱する際に回転させることができ、しかも、螺子部材15の頭部の溝15b(ビット篏入溝)を利用して工具(手動ドライバーや電動ドライバー)を用いて押し込み固定体12を回転させることもできる。符号16aはハンドル16を枢着する枢着軸である。
【0078】
固定部材14は、
図2に図示したように適宜な合成樹脂製の部材(ナイロングラスファイバー)で形成した円形板状体であり、この固定部材14の外周面は、足固定体1の段部1aの内周面1a’における下り傾斜状と合致する傾斜面に形成されている。
【0079】
また、固定部材14は、中央部に前述した基部材13に設けられた螺子部材15を回転可能に貫通する孔14bが設けられている。
【0080】
従って、押し込み固定体12の下面中央部には螺子部材15の螺子溝形成部が突出状態となり、この螺子溝形成部がディスク体11の雌螺子部11aに螺着する雄螺子部15aとなる。
【0081】
また、固定部材14は、上面部に基部材13が螺子部材15を軸に相対回転自在に嵌合配設される凹状部14’が設けられており、基部材13を嵌合配設した際、該基部材13の外周部位を囲繞して平面方向から見て露出する環形状の囲繞部14aを有し、この囲繞部14aの上面に角度指示部5が設けられている。
【0082】
この角度指示部5は、
図1に図示したように囲繞部14aの上面の90度間隔の4か所に三角形状部を設けて構成されており、足固定体1の角度表示部4を指示するように構成されている。尚、角度指示部5の形状は先鋭部を有する直線形状部や矢印形状部などでも良い。
【0083】
また、固定部材14は、下面周端部(囲繞部14aの下方位置)には、先鋭山形状の凸部とV字形状の凹部が連続するギザギザ形状の第四凹凸部7bが設けられ、この第四凹凸部7bは、押し込み固定体12を足固定体1の段部1aに嵌合すると、この段部1aに設けた第三凹凸部7aに第四凹凸部7bが係合して該固定部材14を回転不能とする回転阻止部7として構成されている。
【0084】
また、第四凹凸部7bは、前述した第三凹凸部7aと任意の角度で係合すべく、隣接する凸部同士は3度の角度間隔で設けられている。
【0085】
従って、押し込み固定体12をディスク体11に嵌合して回転させると、固定部材14は回転阻止部7により回転が阻止され、基部材13のみ螺着が完了するまで回転することになり、角度指示部5における角度表示部4を指示した状態が維持される。尚、固定部材14は、基部材13と足固定体1との間に挟まれることで所謂ワッシャーとしての機能も発揮する。
【0086】
符号17は螺子部材15を抜け止め止着するためのC字状リングである。
【0087】
本実施例は上述のように構成したから、滑走ボード50の上面にディスク体11を止着し、この滑走ボード50の上面に止着されたディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌すると、足固定体1はディスク体11に対して回転不能となり、この状態でディスク体11に押え込み固定体12を螺着連結することで滑走ボード50に足固定体1を取り付ける。
【0088】
このディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌する際、ディスク体11の角度目印3を足固定体1の角度表示部4及び補助角度表示部8の指標にすると、この角度目印3が指標した角度表示部4及び補助角度表示部8の任意の角度(同じ角度)が滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度となり、続いて、ディスク体11に押え込み固定体12を螺着連結する際、ディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌する際に角度目印3を指標とした角度表示部4及び補助角度表示部8の任意の角度を、押え込み固定体12(固定部材14)に設けられた角度指示部5で指示するようにして行う。ディスク体11への螺着は基部材13のみの回転で行われ、固定部材14は回転が阻止される為、角度指示部5における指示は維持される。
【0089】
また、滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度を調整する場合、押え込み固定体12をディスク体11から取り外して足固定体1を分離し、その後は前述した要領にて滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度が任意の角度となるように考慮しながら、ディスク体11に足固定体1の孔部2を被嵌し、そして、ディスク体11に押え込み固定体12を螺着連結する。
【0090】
本実施例は、滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度が外見から看取でき、前述した従来例のように押え込み固定体12を取り外すなどして確認する必要はない。
【0091】
よって、本実施例によれば、滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度の調整を迅速に行うことができ、しかも、滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度が外見から一目で確認することができる。
【0092】
また、本実施例は、角度表示部4は、孔部2の周辺部にして押え込み固定体12により隠蔽されない位置に設けられているから、前述した作用効果を確実に奏することができる。
【0093】
また、本実施例は、押え込み固定体12は、ディスク体11に回転させることで連結する構成の基部材13と、この基部材13に該基部材13と同一回転中心を有して相対回転自在に設けられる固定部材14とから成り、固定部材14に角度指示部5が設けられているから、この点においても前述した作用効果を確実に奏することができる。
【0094】
また、本実施例は、押え込み固定体12をディスク体11に回転させることで連結する場合、固定部材14の回転を阻止する回転阻止部7を固定部材14と足固定体1との間に設けたから、押し込み固定体12を回転させても角度指示部5における角度表示部4を指示した状態を確実に維持することができる。
【0095】
また、本実施例は、孔部2の周囲には、固定部材14が嵌合する環状の段部1aが設けられ、この段部1aの内周面1a’は孔部2に向かう下り傾斜状に構成されているから、足固定体1に対する押え込み固定体12の嵌合配設が良好に行えることになる。
【0096】
<実施例2>
本発明の具体的な実施例2について図面に基づいて説明する。
【0097】
本実施例は、足を固定する足固定体1と、この足固定体1を滑走ボード50に取り付ける取付具10を備えた滑走ボード用ビンディングであって、取付具10は、滑走ボード50の上面に止着され足固定体1に形成された孔部2が回転不能に被嵌されるディスク体11と、足固定体1の孔部2を介してディスク体11に連結して該足固定体1を押さえ込み固定する押え込み固定体12とから成り、足固定体1にして孔部2の周囲には角度目印34が設けられ、ディスク体11には第一角度表示部33が設けられ、この第一角度表示部33は、足固定体1の孔部2をディスク体11の角度目印34を指標として被嵌した場合、角度目印34を指標とした第一角度表示部33の角度が滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度となるように構成され、更に、押え込み固定体12には、角度目印34により指標された第一角度表示部33と同じ角度を表示するように構成された第二角度表示部35が設けられたものである。
【0098】
即ち、足固定体1に角度目印34を設け、ディスク体11に第一角度表示部33を設け、押え込み固定体12に第二角度表示部34を設けており、前述した実施例1とは角度目印と角度表示部を逆の関係に設けている。
【0099】
この角度目印34は、
図9に図示したように孔部2の周辺部にして押え込み固定体12により隠蔽されない位置に三角形状部を設けて構成されている。
【0100】
また、本実施例では、この角度目印34の内側にして段部1aの底面1a”に補助角度目印36が設けられている。
【0101】
補助角度目印36は、足固定体1の孔部2をディスク体11に補助角度目印36を指標として被嵌した場合、補助角度目印36を指標とした第一角度表示部33の角度が滑走ボード50に対する足固定体1の取付角度となるように構成されている。
【0102】
具体的には、この補助角度目印36は、
図9に図示したように孔部2の周辺近傍位置となる段部1aの底面1a”に目印となる三角形状部を設けて、第一角度表示部33の任意の角度にして角度目印34と同じ角度を指標するように構成されている。
【0103】
従って、前述した角度目印34のみでも良いが、この補助角度目印36は、角度目印34よりも第一角度表示部33に近い位置となる為、この補助角度目印36を用いてより正確に角度を合わせることができる。
【0104】
第一角度表示部33は、
図9に図示したようにディスク体11の上面周縁部に数字33aを表示して構成されている。尚、第一角度表示部33は、目盛り線のみで表示、若しくは数字33aと目盛り線を併用して表示しても良い。
【0105】
第二角度表示部35は、
図9に図示したように押え込み固定体12に係る固定部材14の囲繞部14aの上面に目盛り線35aと数字35bを表示して構成されている。尚、第二角度表示部35は、目盛り線35aのみで表示、若しくは数字35bのみで表示しても良い。
【0106】
その余は実施例1と同様である。
【0107】
尚、本発明は、実施例1,2に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。