(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095882
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】空気清浄装置
(51)【国際特許分類】
A61L 9/00 20060101AFI20240704BHJP
A61L 9/20 20060101ALI20240704BHJP
F24F 8/167 20210101ALI20240704BHJP
F24F 8/22 20210101ALI20240704BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20240704BHJP
F24F 8/108 20210101ALI20240704BHJP
【FI】
A61L9/00 C
A61L9/20
F24F8/167
F24F8/22
F24F8/80 216
F24F8/80 110
F24F8/80 135
F24F8/108 100
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212852
(22)【出願日】2022-12-29
(71)【出願人】
【識別番号】514290661
【氏名又は名称】株式会社アイピー・フロント
(74)【代理人】
【識別番号】100193116
【弁理士】
【氏名又は名称】守田 敏宏
(72)【発明者】
【氏名】董 沛霖
(72)【発明者】
【氏名】永野 和之
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA02
4C180AA07
4C180CC03
4C180CC16
4C180DD03
4C180EA02X
4C180EA26Y
4C180EA34X
4C180HH05
4C180HH15
4C180HH19
(57)【要約】
【課題】よりコンパクトな空気清浄装置を提供する。
【解決手段】吸気口112と排気口113とを有する筒状の筐体109と、光触媒が担持された多孔質フィルタ24を内周面に備え筐体109の内部に同軸的に配置される筒状のフィルタユニット20と、吸気口112から排気口113への空気流路を形成するためのファン15と、多孔質フィルタ24に紫外線を照射するための光源17と、を備え、吸気口112は複数の貫通孔112aを含み、貫通孔112aは筐体109の側面においてフィルタユニット20の外周面に対向する位置に設けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と排気口とを有する筒状の筐体と、
光触媒が担持された多孔質フィルタを内周面に備え前記筐体の内部に同軸的に配置される筒状のフィルタユニットと、
前記吸気口から前記排気口への空気流路を形成するためのファンと、
前記多孔質フィルタに紫外線を照射するための光源と、を備え、
前記吸気口は複数の貫通孔を含み、
前記貫通孔は前記筐体の側面において前記フィルタユニットの外周面に対向する位置に設けられる、
ことを特徴とする空気清浄装置。
【請求項2】
前記筐体の内部を軸方向に上下に分画する仕切板をさらに備え、
前記排気口は、前記仕切板の上部及び下部のいずれか一方に配置され、
前記フィルタユニットは、前記仕切板の前記上部及び前記下部のいずれか他方に配置され、
前記仕切板は、前記フィルタユニットの内周側と前記排気口との間に空気流路を形成するための孔部を有する、
請求項1に記載の空気清浄装置。
【請求項3】
前記上部において軸方向に直行するように配置される基板をさらに備え、
前記基板は、前記フィルタユニットの内周側から前記排気口への空気流路を形成するための連通孔を有し、
前記光源は、前記紫外線が前記孔部を通って前記多孔質フィルタに照射されるように、前記基板の下面に配置される、
請求項2に記載の空気清浄装置。
【請求項4】
前記フィルタユニットの内径は、軸方向に直行する方向における前記孔部の最大幅以上に設定される、
請求項2に記載の空気清浄装置。
【請求項5】
前記フィルタユニットは、上端面から軸方向に立ち上がる環状のリブを有し、
前記リブの内径は、前記フィルタユニットの内径を構成する、
請求項4に記載の空気清浄装置。
【請求項6】
前記仕切板は、前記孔部の最大幅位置において軸方向に立ち上がる突出部を有する、
請求項2に記載の空気清浄装置。
【請求項7】
前記筐体の下端に配置される台座部をさらに備え、
前記台座部は、前記フィルタユニットの内径側を下端側から塞ぐように構成され、
前記フィルタユニットは、前記仕切板と前記台座部との間に固定される、
請求項2から6のいずれか一項に記載の空気清浄装置。
【請求項8】
前記台座部の上面に配置される反射板をさらに備え、
前記反射板は、前記台座部が前記フィルタユニットの下端を塞いだ状態において、前記多孔質フィルタに前記紫外線を反射するように構成される、
請求項7に記載の空気清浄装置。
【請求項9】
前記台座部に取り付けられ、軸方向に反発力を有する弾性部材をさらに備え、
前記弾性部材は、前記台座部が前記筐体に取り付けられた状態における前記反発力により、前記フィルタユニットの上端を前記仕切板に押し付けるように構成される、
請求項7に記載の空気清浄装置。
【請求項10】
前記台座部は、前記筐体に着脱可能に設けられ、
前記フィルタユニットは、前記筐体の下端が解放された状態で交換可能に構成される、
請求項7に記載の空気清浄装置。
【請求項11】
前記多孔質フィルタは不織布である、
請求項1に記載の空気清浄装置。
【請求項12】
前記フィルタユニットは、前記多孔質フィルタの外周側において同軸的に配置される筒状の集塵フィルタをさらに備える、
請求項1に記載の空気清浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光触媒を利用する空気清浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光触媒を利用して空気の脱臭や除菌を行う空気清浄装置が知られている。
【0003】
特許文献1では、光触媒が担持された膜と光触媒を励起するための光源とで構成される複数の反応管を備えた空気浄化装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よりコンパクトな空気清浄装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によると、吸気口と排気口とを有する筒状の筐体と、光触媒が担持された多孔質フィルタを内周面に備え筐体の内部に同軸的に配置される筒状のフィルタユニットと、吸気口から排気口への空気流路を形成するためのファンと、多孔質フィルタに紫外線を照射するための光源と、を備える空気清浄装置であって、吸気口は複数の貫通孔を含み、貫通孔は筐体の側面においてフィルタユニットの外周面に対向する位置に設けられる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、よりコンパクトな新しい空気清浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の第一実施形態に係る空気清浄装置を斜め上方から見た斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の第一実施形態に係る空気清浄装置の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の第一実施形態に係る空気清浄装置の内部構成を説明する図である。
【
図4】
図4は、本発明の第一実施形態に係るフィルタユニットを説明する図である。
【
図5】
図5は、本発明の第一実施形態に係る仕切板とLED基板とを説明する図である。
【
図6】
図6は、本発明の第一実施形態に係る空気清浄装置の機能構成図である。
【
図7】
図7は、本発明の第一実施形態に係る空気流路を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の第二実施形態に係る空気清浄装置を説明する図である。
【
図9】
図9は、本発明の第二実施形態に係る空気清浄装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第一実施形態]
以下、図面を参照して本実施形態の空気清浄装置100について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る空気清浄装置100の外観を斜め上方から見た斜視図である。図示のとおり、空気清浄装置100は、筐体109と、上蓋部110と、台座部111とを備える。
【0010】
筐体109は、筒状であればよく、図示の様な角筒状であってもよいし、円筒状や楕円筒状などであってもよい。本実施形態の筐体109は、軸方向に沿う側面を有し、上下方向の両端は解放されている(
図2参照)。筐体109は、吸気口112と排気口113とを有する。
【0011】
吸気口112は、筐体109の側面に設けられる。本実施形態の吸気口112は複数の貫通孔112aを含む。貫通孔112aは筐体109の側面の内外を貫通する孔であり、本実施形態では筐体109側面の周囲に亘って千鳥状に多数設けられる。なお、ここでの側面とは、筐体109の軸方向に沿う外面であってよく、特に言及しない限り正面、背面とは区別しないものとする。
【0012】
上蓋部110は、筐体109の上端に設けられ、筐体109の軸方向における上端を所定の間隙を形成しつつ塞ぐように構成される。本実施形態の上蓋部110は、筐体109の上端において筐体109の内外を貫通する所定の間隙を有し、当該間隙が排気口113として機能する。なお、本実施形態の排気口113の形状は、筐体109の上端から周囲360度に空気を吹き出すように構成されるが、製品仕様に応じて適宜変更されてよい。また、上蓋部110の上面には、ユーザが空気清浄装置100の電源をON/OFFしたり、風量を調整したりするための操作部が備わる。上蓋部110が筐体109に固定される方法は特に制限されない。
【0013】
台座部111は、筐体109の軸方向における下端を塞ぐように筐体109の下端に着脱可能に設けられる。台座部111を筐体109に着脱可能に取り付ける方法は特に制限されず、公知の方法が適宜採用されてよい(本発明における取付方法の一例については
図9を参照して後述する)。各構成の詳細及び筐体109の内部構成について、
図2から
図5を参照しながら以下に説明を続ける。
【0014】
図2は、本実施形態に係る空気清浄装置100が備える構成部品の一例を示す分解斜視図である。図の上下方向は、空気清浄装置100の使用状態における上下方向であって、本例では筒状の筐体109の長手方向と略一致する方向(以下、軸方向とも称する)を示す。
【0015】
図2に示すように、本実施形態の空気清浄装置100は、制御基板13と、ファン固定部材14と、ファン15と、LED基板16と、LED光源17と、防振部材18と、バッテリ19と、フィルタユニット20とが筐体109の内部に収まり、筐体109の上下の解放端を上蓋部110と台座部111とで塞ぐようにして構成される。これら構成部材は、筐体109内部において、上蓋部110と台座部111との間に軸方向に沿って配置される。
【0016】
例えば、本実施形態の上蓋部110は、上蓋10と、風向板11と、上蓋固定部材12と、から構成される。上蓋部110は、上蓋固定部材12によって筐体109の上端付近の内側に固定される。風向板11は、上蓋部110が筐体109に固定された状態において筐体109の上端から周囲360度に空気を吹き出すように構成された間隙を備える。また、ファン15は、ファン固定部材14によって筐体109内の所定位置に固定される。制御基板13は、上蓋固定部材12とファン固定部材14との間に配置され、ファン15、LED基板16、及びバッテリ19に電気的に接続される。LED基板16は、軸方向に直行する方向(水平方向)に固定され、下面にLED光源17を支持する。防振部材18は、例えば発泡スチロールからなるクッション部材であり、LED基板16と後述する仕切板30との間に設けられ、ファン15が稼働する際に発生する振動がLED基板16と仕切板30とを介して筐体109に伝わることを抑制する。ファン15及び仕切板30の詳細については
図3から
図5を参照して後述する。バッテリは、二つ、それぞれ筐体109の内面に接するように対向して配置される。そして、フィルタユニット20は、筒状を有し、仕切板30と台座部111との間に筐体109と同軸的に固定される。台座部111は、空気清浄装置100が床や机等の平らな面に載置できるような底面を有し、筐体109の下端を塞ぐように固定される。
【0017】
ただし、これら構成部品は一例であって、空気清浄装置100は
図2で示す構成部品のすべてを必ずしも備える必要はない。例えば、排気口113の構成および形状は特に制限されず、筐体109の内部から外部への空気の排出を過度に妨げない範囲で適宜決定されてよい。したがって、風向板の形状は適宜変更されてよいし、削除されてもよい。バッテリの数、サイズも製品仕様に合わせて適宜決定されてよい。また、ファン15、上蓋部110、および台座部111を筐体109に固定するための部材或いは方法は必ずしも図示するような態様である必要はなく、適宜選択されてよい。
【0018】
図3は、空気清浄装置100の内部構成を説明するための図である。
図3(A)は空気清浄装置100の側面図を示し、
図3(B)は
図3(A)のA-A断面図を示す。上述したように、空気清浄装置100は、筒状の筐体109の軸方向上端に上蓋部110を備え、軸方向下端に台座部111を備える。
図2で示した各構成部材は、筐体109の内部において上蓋部110と台座部111との間に配置される。また、
図3(B)に示すように、空気清浄装置100は、筐体109の内部を軸方向に上下に分画する仕切板30を備える。
【0019】
仕切板30は、筐体109の内部空間を上部と下部とに分画する。換言すれば、空気清浄装置100の筐体109内は、上蓋部110と仕切板30との間の領域である上部と、仕切板30と台座部111との間の領域である下部とに分割される。また、図から分かるように、下部に吸気口112が配置され、上部に排気口113が配置される。ファン15は上部に配置され、フィルタユニット20は下部に配置される。仕切板30の詳細については
図5を参照して後述する。
【0020】
ファン15は、吸気口112から筐体109内に空気を導入するとともに、排気口113から空気を排出する空気流路を形成する。このような空気流路を形成するために、本実施形態のファン15は、筐体109の軸方向下側から上側へ空気を送るように筐体109内に配置される。本実施形態のファン15は複数の羽根が回転するいわゆるプロペラファンが採用される。従って、本実施形態のファン15は、備える羽根の回転軸を軸方向に略一致させ、且つ、送風方向が軸方向上向きになるように筐体109の内部に取り付けられる。これにより、下部に配置された吸気口112から、上部に配置された排気口113まで空気を送ることができる。ただし、ファン15は必ずしもプロペラファンである必要はなく、例えばブロアファンなど仕様に応じて適宜選択されてよい。ファン15が形成する空気流路の詳細については
図7を参照して後述する。
【0021】
フィルタユニット20は、筒状であればよく、その内周面に多孔質フィルタ24が取り付けられる。また、フィルタユニット20は、台座部111を筐体109から取り外すことで解放された筐体109の下端側から簡単に出し入れすることができるので、新しいフィルタユニット20との交換作業を容易に行うことができる。本実施形態のフィルタユニット20の構成の詳細について、
図4を参照して説明する。
【0022】
図4は、フィルタユニット20の詳細を説明するための図である。
図4(A)はフィルタユニット20の側面図を、
図4(B)は
図4(A)のB-B断面図を、
図4(C)は
図4(A)に示す矢印IVBの方向に見た図を、
図4(D)は
図4(A)のC-C断面図を示す。
【0023】
本実施形態のフィルタユニット20は、円筒状のフィルタ部22と、フィルタ部22の上端を覆う上カバー21と、フィルタ部22の下端を覆う下カバー23と、を備える。
【0024】
フィルタ部22は、筒状を有し、光触媒が担持された多孔質フィルタ24を内周面に備える。本実施形態のフィルタ部22は、格子状に形成された樹脂製のフレームにより略円筒状に形成されており、その内周に、同じく筒状に形成された多孔質フィルタ24が取り付けられる。フィルタユニット20の外周面から内周面に至る好適な空気流路を形成するために、フィルタ部22の側面は通気性を有する。フィルタ部22の形状並びに素材は、側面が適度な通気性を有し、内周に取付けられた多孔質フィルタ24が筒状を維持できるかぎり特に限定されない。ここでの適度な通気性とは、ファン15の駆動によって筐体外の空気が吸気口112を通ってフィルタユニット20の内周側へ流れることを過度に阻害しない程度の通気性をいう。フィルタ部22は、図示するような真円形の円筒形状に限定されず、楕円筒状、又は角筒状などであってもよい。また、フィルタ部22の素材は樹脂製である必要は必ずしもなく、製品の仕様に応じた強度で筒状を維持できる限り、金属製、或いは紙製などであってもよい。或いは、フィルタ部22は、上述したようなフレームを有さずに、一又は複数のフィルタの少なくとも一部が糊で固められることによって筒状になるように構成されてもよい。また、本実施形態の多孔質フィルタ24としては、適度な通気性を確保しながら光触媒を好適に担持させる観点から、ステンレスや黄銅などの金属製フィルタ、ガラス繊維、またはセラミックスを素材とするシートなどから適宜選択されてよい。本実施形態では、屈曲性、加工性に優れ、比較的安価な不織布が多孔質フィルタ24として採用される。
【0025】
光触媒が担持された多孔質フィルタ24(光触媒フィルタ)は、吸着した空気中の酸素と水分とを光反応によって酸化分解し、反応性の高いスーパーオキサイドアニオンとOHラジカルとを生成する。スーパーオキサイドアニオン及びOHラジカルは、臭気の原因となる物質を分解したり、雑菌やウイルスを不活性化したりできる。
【0026】
多孔質フィルタ24に担持(添加)される光触媒としては、例えば、紫外線および/または可視光に応答性の光触媒が使用されてよく、特に制限されない。本実施形態では、高い浄化性能が得られ易い観点から紫外線応答性の光触媒が採用される。より具体的には、光触媒は、例えば、酸化チタン系光触媒、タングステン系光触媒などが採用されてよいが、特に限定されず、空気清浄装置100の仕様等に応じて適宜選択されてよい。なお、多孔質フィルタ24への光触媒の担持は、例えば、塗布、噴霧、積層、圧着等の公知の方法、手順で行われてよい。
【0027】
また、
図4(D)に示すように、フィルタ部22は、多孔質フィルタ24の外周側において、筒状に形成された一又は複数の集塵フィルタ25をさらに備えてもよい。集塵フィルタ25は、花粉や微細な埃などの微細粒子を捕集するHEPAフィルタ或いはULPAフィルタなどであってもよい。なお、本実施形態の集塵フィルタ25として、プリーツ加工されたHEPAフィルタが用いられてよい。またさらに、本実施形態のフィルタ部22は、集塵フィルタ25の外周側に、筒状に形成され、より大きな粒子の埃や毛髪などを捕集するためのいわゆるプレフィルタ26を備える。このように、フィルタ部22は、最も内周側に多孔質フィルタ24を備える限り、筒状に形成された複数のフィルタが径方向に同軸的に積層された多層フィルタとして構成されてよい。なお、フィルタ部22の径方向に係る厚み(径方向における内径と外径の差)は、フィルタの層数および/またはフィルタの形状などに応じて適宜変更されてよい。
【0028】
上カバー21は、フィルタ部22の上端を覆う環状の部材であって、その上面に環状のリブ21aを備える。下カバー23は、フィルタ部22の下端を覆う環状の部材であって、その下面に環状のリブ23aを備える。本実施形態の上カバー21と下カバー23とは樹脂製であってよい。また、上カバー21とフィルタ部22の上端、および下カバー23とフィルタ部22の下端は、例えば糊付けによって固定される。フィルタユニット20がこのように構成されることにより、少なくとも多孔質フィルタ24を含む多層フィルタの取り扱い性を向上させることができる。なお、上カバー21と下カバー23とは、図示するように同様の形状を有する。すなわち、本実施形態のフィルタユニット20の形状は、軸方向における上下の差異はない。このため、ユーザは、フィルタユニット20の交換作業をフィルタユニット20の上下方向を気にせずに行うことができる。
【0029】
リブ21aは、上カバー21の上面の径方向における内周と外周との間の所定の位置において、略垂直に立ち上がるように構成される。なお、リブ21aの内径は仕切板30の形状との関係に応じて決定される。リブ21aの内径の詳細については後述する。
【0030】
図5は、筐体109の内部構成を説明するための図であって、筐体109の内部を
図3(B)で示す矢印IVAの方向に見た図である。すなわち、
図5は、台座部111とフィルタユニット20とを取り外した状態の筐体109の内部を軸方向下側から見た図である。
図5(A)は仕切板30の構成例を示し、
図5(B)はさらにLED基板16の構成例を示す。
【0031】
本実施形態の仕切板30は、筐体109の内部を軸方向における上部と下部とに分画するとともに、下部から上部へと空気を通すための孔部(孔部31、32)を備える。仕切板30にこのような孔部が設けられることで、下部に配置された吸気口112から上部に配置された排気口113への空気流路を形成することが可能となる。本実施形態の仕切板30は、面方向(軸方向に直行する方向)における中央部分に所定幅の孔部31と、孔部31の周囲に設けられた複数の孔部32とを備える。
【0032】
ここで、仕切板30に設けられる孔部の面方向における最大幅は、フィルタユニット20の内径以下となることが望ましい。具体的には、本実施形態の仕切板30に設けられた孔部の最大幅(本実施形態においては最外径Wd)は、リブ21aの内径ri以下に設定される(Wd<=ri)。これにより、吸気口112からフィルタ部22の側面を介してフィルタ部22の内径側に導入された空気以外の空気(すなわち、多孔質フィルタ24によって浄化されていない空気)が下部から孔部を通って上部へと流れることを抑制することができる。その結果、空気清浄装置100の排気口113から排出される空気のうち、多孔質フィルタ24を通過して浄化された空気の割合を向上させることができるので、空気清浄装置100のファン15の駆動により排出される空気の浄化効率を高めることができる。ただし、フィルタユニット20は必ずしもリブ21aを備える必要はない。リブ21aに相当する構成が無い場合には、フィルタユニットの内径は、上カバー20の内径idに相当する。すなわち、フィルタユニット20の内径とは、仕切板30の下面に接するフィルタユニット20の上面における内径であって、本実施形態では、リブ21aの内径riがフィルタユニット20の内径を構成する。
【0033】
次に、
図5(B)を参照して、LED基板16の詳細について説明する。LED基板16は、LED光源17を支持する基板として、面方向が軸方向に対して直行するように筐体109の内部に設けられる。LED光源17は、筐体109の内部において、フィルタ部22の内面に取り付けられた多孔質フィルタ24を照射するように設けられる。本実施形態のLED光源17は、筐体109の軸方向に直行する面の略中央(軸中心)において下方を照射するように構成される。一方で、仕切板30は、面方向における略中央に孔部(孔部31)を設けることによりLED光源17から照射される光を遮らないように構成される。より詳細には、孔部31は、孔部31からLED光源17までの軸方向距離と、LED光源17から出力される光の指向角とを考慮して、LED光源17から照射される光を過度に遮らないように構成される。このように、仕切板30の面方向における略中央に設けられた孔部31は、空気流路を形成するためだけでなく、LED光源17からの光を下部に通過させるためにも構成される。
【0034】
また、図示するようにLED基板16も孔部(連通孔33)を備える。これにより、吸気口112から筐体109内に空気を導入するとともに、LED基板16よりも上方にある排気口113から空気を排出する空気流路を形成することが可能となる。ただし、仕切板30およびLED基板16に設けられる孔部の形状は、図示する形状に限られない。仕切板30に設けられる孔部は、面方向における最大幅がフィルタユニット20の内径以下であり、且つ、LED基板16に設けられたLED光源17からの光を下部に通す機能を備える限り、適宜変更されてよい。具体的に、例えば孔部32を削除し、仕切板30の面方向中央に最大径がwdの孔部31が一つ形成されるような構成であってもよい。また、LED基板16に設けられる連通孔33も、LED基板16がLED光源17を適切に支持できることを前提に、好適な空気流量を確保する観点から、大きさ、形状共に適宜変更されてよい。このように、本実施形態のLED基板16によれば、汎用基板を加工した形状の工夫によって、軸方向に延びる空気流路を確保しながら、支持するLED光源17によって多孔質フィルタ24を照射することができる。
【0035】
続いて、本実施形態の空気清浄装置100の動作について説明する。
図6に示すように、空気清浄装置100は、制御部1と、操作部114と、LED光源17と、ファン15と、バッテリ19と、を含んで構成される。
【0036】
制御部は、プロセッサ(CPU)と、記憶部(記憶媒体)として内蔵あるいは付設されたメモリと、入出力インタフェースとを含んで構成される。制御部は、操作部114を介して入力される制御信号に応じてLED光源17の発光と、ファン15による送風とを制御する機能部として構成される。
【0037】
操作部114は、筐体109または上蓋部110のいずれかの外壁に配置される、本実施形態では、上蓋部110の上面に配置された接触センサが操作部114として機能する。
【0038】
バッテリ19は、空気清浄装置100の電源として機能し、少なくとも、制御部1、操作部114、LED光源17、及びファン15に電力を供給する。本実施形態のバッテリ19は、外部電力を取得可能な不図示の電源コネクタなどを介して充電可能な二次電池が使用される。これにより、小型で携帯可能な空気清浄装置100を実現することができる。
【0039】
制御部1は、操作部を介して電源がONされると、バッテリからの電力を利用してLED光源17を発光させるとともに、ファン15を駆動する。これにより、LED光源17からの紫外線によって多孔質フィルタ24に担持された光触媒が活性化するとともに、吸気口112から導入された空気が励起状態の多孔質フィルタ24(光触媒フィルタ)を通過することにより浄化され、排気口113から排出される。このようにして形成される空気流路を
図7に示す。
【0040】
図7は、本実施形態の空気清浄装置100が形成する空気流路を説明するための図である。図中の矢印は、ファン15が形成する空気流路の一部を示す。なお、空気流路とは、空気清浄装置100が備えるファン15が駆動することによって形成される空気の流れを示す経路と定義されてよい。
【0041】
図中の矢印が示すとおり、本実施形態の空気清浄装置100は、ファン15を駆動させることによって、筐体109外から吸気口112を通って導入された空気がフィルタユニット20の外周側から多孔質フィルタ24を通って内周側へ通過し、仕切板30の孔部(31、32)とLED基板16の連通孔33とを通って、排気口113から筐体109外へ吹き出されるまでの空気流路を形成する。これにより、空気清浄装置100は、筐体109外から導入された空気を光触媒の作用で浄化するとともに、浄化された空気を排気口113から排出することができる。
【0042】
以上が空気清浄装置100の詳細である。ここで、空気清浄装置100の具体的な製品仕様例を示す。一例として、空気清浄装置100は、波長365nm、指向角120°、電流値500mAにて放射束1700mWを示すLED光源17と、風量11.36CFMのファン15と、二酸化チタン、ジルコニウム、粘土鉱物などからなる光触媒が担持されたサイズ105mm×60mm、厚さ0.4mmの多孔質フィルタ(不織布)24と、から構成されてよい。このように構成された空気清浄装置100は、容量15リットルの空気に含まれる37ppmのホルムアルデヒドを20分で99パーセント以上低減させる程度の浄化性能を示す。このように、本発明によれば、所定の浄化性能を確保しながら、よりコンパクトな空気清浄装置を提供することが可能となる。
【0043】
以上、本発明の第一実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、図面を用いて上述した具体的構成に必ずしも限定する趣旨ではない。例えば、筐体109の内部を軸方向に分割する仕切板30の軸方向位置(上部と下部の容量比)は、所望の浄化性能に応じたフィルタユニット20のサイズなどの製品仕様に応じて適宜変更されてよい。また仕切板30は、筐体109とは別部品であってもよいし、筐体109と一体成型されてもよい。また、筐体109の側面から導入された空気が仕切板30の孔部31を通って排気口113に至る空気流路を形成するかぎり筐体109の内部構成は適宜変更されてよい。例えば、筐体109の上部と下部との内部構成の全て、或いは一部が入れ替えられてもよい。例えば、フィルタユニット20が上部において上端側から取り換え可能に構成され、下部に排気口113が配置されてもよい。
【0044】
以上、第一実施形態の空気清浄装置100によれば、吸気口112と排気口113とを有する筒状の筐体109と、光触媒が担持された多孔質フィルタ24を内周面に備え筐体109の内部に同軸的に配置される筒状のフィルタユニット20と、吸気口112から排気口113への空気流路を形成するためのファン15と、多孔質フィルタ24に紫外線を照射するための光源17と、を備え、吸気口112は複数の貫通孔112aを含み、貫通孔112aは筐体109の側面においてフィルタユニット20の外周面に対向する位置に設けられる。
【0045】
これにより、筒状のフィルタユニット20の外周面と対向する位置に設けられた複数の貫通孔112aから導入された空気が多孔質フィルタ24を通過できるので、所定の浄化性能を得るために必要な多孔質フィルタ24の表面積を従来よりも小さな筐体109の内部で確保することが可能となり、よりコンパクトな空気清浄装置100を提供することができる。
【0046】
また、空気清浄装置100によれば、筐体109の内部を軸方向に上下に分画する仕切板30をさらに備え、排気口113は、仕切板30の上部及び下部のいずれか一方に配置され、フィルタユニット20は、仕切板30の上部及び下部のいずれか他方に配置され、仕切板30は、フィルタユニット20の内周側と排気口113との間に空気流路を形成するための孔部(31、32)を有する。
【0047】
これにより、空気清浄装置100を構成する各部材を軸方向に沿って適切に固定しつつ、筐体109側面からフィルタユニット20の内周側を経て孔部に向かう好適な空気流路を形成することができる。
【0048】
また、空気清浄装置100によれば、上部において軸方向に直行するように配置される基板16をさらに備え、基板16は、フィルタユニット20の内周側から排気口113への空気流路を形成するための連通孔33を有し、光源17は、紫外線が孔部32を通って多孔質フィルタ24に照射されるように、基板17の下面に配置される。
【0049】
これにより、筐体109側面からフィルタユニット20の内周側を経て孔部(31、32)と連通孔33とを通って筐体109外へ排出される空気流路を確保しながら、基板16に載置されたLED光源17を用いて多孔質フィルタ24に光を照射することができるので、汎用基板を用いて低コスト且つコンパクトな空気清浄装置100を提供することができる。
【0050】
また、空気清浄装置100によれば、フィルタユニット20の内径は、軸方向に直行する方向における孔部(31、32)の最大幅以上に設定される。
【0051】
これにより、多孔質フィルタ24によって浄化されていない空気が孔部から侵入することを抑制できるので、空気清浄装置100による空気の浄化効率を高めることができる。
【0052】
また、空気清浄装置100によれば、フィルタユニット20は、上端面から軸方向に立ち上がる環状のリブ21aを有し、リブ21aの内径は、フィルタユニット20の内径を構成する。
【0053】
これにより、リブ21aを有するフィルタユニット20を用いても、多孔質フィルタ24によって浄化されていない空気が孔部(31、32)から侵入することを抑制できるので、空気清浄装置100による空気の浄化効率を高めることができる。
【0054】
また、空気清浄装置100によれば、筐体109の下端に配置される台座部111をさらに備え、台座部111は、フィルタユニット20の内径側を下端側から塞ぐように構成され、フィルタユニット20は、下部において仕切板30と台座部111との間に固定される。
【0055】
これにより、フィルタユニット20の下端側を塞ぐことができるので、筐体109側面からフィルタユニット20の内周側を通って孔部(31、32)に向かう漏れの少ない好適な空気流路を形成することができる。
【0056】
また、空気清浄装置100によれば、台座部111は、筐体109に着脱可能に設けられ、フィルタユニットは、筐体109の下端が解放された状態で交換可能に構成される。
【0057】
これにより、筐体109から台座部111を着脱するだけで、フィルタユニット20を容易に交換することが可能となる。
【0058】
また、空気清浄装置100によれば、多孔質フィルタ24は不織布である。
【0059】
これにより、不織布を用いた光触媒による空気清浄装置100を実現することができる。
【0060】
また、空気清浄装置100によれば、フィルタユニット20は、多孔質フィルタ24の外周側において同軸的に配置される筒状の集塵フィルタ25をさらに備える。
【0061】
これにより、埃などが筐体109の内部へ侵入することを防ぐことができるので、埃などが多孔質フィルタ24やLED光源17に付着することによって空気清浄装置100の浄化効率が低下することを抑制することができる。
【0062】
[第2実施形態]
以下では、本発明に係る第2実施形態の空気清浄装置200について説明する。
【0063】
図8は、第2実施形態の空気清浄装置200を説明するための図である。図示するように。本実施形態の空気清浄装置200は、フィルタユニット20と台座部111との間に、反射板40と、弾性部材50とをさらに備える。反射板40と弾性部材50とが取り付けられた状態の空気清浄装置200の断面図を
図9に示す。
【0064】
図9に示すように、本例に係る台座部111は、台座部111の上面から軸方向に立ち上がる環状のリブ111aを有してもよい。リブ111aは、台座部111が筐体109に取り付けられた状態においてその内径がフィルタユニット20のリブ23aの外径又は内径と接するように構成されるのが望ましい。これにより、台座部111が筐体109に取り付けられる際に、フィルタユニット20を仕切板30と台座部111との間に筐体109と同軸的に固定しながらフィルタユニット20の下端側をより確実に塞ぐことができる。
【0065】
反射板40は、筐体109の内部においてLED光源17と対向するように台座部111の上面に取り付けられる。そして、反射板40は、台座部111が筐体109に取り付けられた状態(すなわち台座部111の上面がフィルタユニット20の下端を塞いだ状態)において、LED光源17から出力された紫外線を多孔質フィルタ24に反射する。これにより、筐体109の内部において紫外線が反射(乱反射)する量を増やし、多孔質フィルタ24に照射される光量(紫外線量)を増大させることができる。
【0066】
なお、本実施形態の反射板40は、台座部111の上面におけるリブ23aの内側に配置される。反射板40は、光を反射することが出来る部材であれば特に制限されず、鏡面加工された板又はシート、或いは単なる白板など、コストや加工性などを加味して適宜選択されてよい。
【0067】
弾性部材50は、台座部111の上面において、台座部111が筐体109に取り付けられた際にフィルタユニット20の下端に接する位置に配置される。また、弾性部材50は、軸方向に反発力を有するように構成される。このため、台座部111を筐体109に取り付けた状態において、フィルタユニット20の下端が弾性部材50に押し込まれる際の反発力によってフィルタユニット20の上端を仕切板30に押し付けることができる。その結果、仕切板30とフィルタユニット20の上端との間、及び、フィルタユニット20の下端と台座部111の上面との間の気密性を高めることができるので、仕切板30とリブ21aとの隙間および台座部111とリブ23aとの隙間から侵入する多孔質フィルタ24によって浄化されていない空気量をより低減し、空気清浄装置100による空気の浄化効率をより高めることができる。
【0068】
なお、本実施形態の弾性部材50はウレタン製のクッションであって、台座部111の上面におけるリブ111aの内側に配置される。ただし、弾性部材50の種類は特に制限されず、他の素材からなるクッションやコイルバネなどから適宜選択されてよい。
【0069】
ここで、本例に係る台座部111の構成について説明する。
図9に示すように台座部111の外径側には軸方向に直行する方向(水平方向)に突出する凸部111bが形成される。一方で、筐体109は、その内壁に凸部111bと嵌るように形成された凹部109aを有する。また、台座部111の外径のうち、少なくとも凸部111bを有する部分は水平方向に適度な弾性を有するように構成される。また、これら凸部111bと凹部109aとが形成される軸方向高さは、台座部111を筐体109に取り付けた際に仕切板30と台座部111との間にフィルタユニット20が筐体109と同軸的に固定される位置に形成される。筐体109の下端側の内側と台座部111の外側とがこのように形成されることにより、筐体109の下端側から、台座部111を凸部111bと凹部109aとが勘合するように押し込むことで、台座部111を筐体109に取り付けることができる。これにより、フィルタユニット20の上端を仕切板30の下面に押し付けつつ、フィルタユニット20を仕切板30と台座部111との間に固定することができる。また、台座部111を筐体109から下方に引き抜くことで、台座部111を筐体109から簡単に取り外すことができる。これにより、ユーザは、フィルタユニット20を筐体109から容易に取り出し、例えば新しいフィルタユニット20と簡単に交換することができる。
【0070】
また、図示するように、仕切板30は、面方向においてフィルタユニット20の内径と略一致する位置(すなわち、孔部(31、32)の面方向における最大幅と略一致する位置)にて軸方向下側、より好ましくは軸方向下側且つ中心軸側へ立ち上がる突出部30aを有していてもよい。このような突出部30aが設けられることにより、フィルタユニット20を筐体109に入れるとフィルタユニット20の内径と突出部とが接するので、フィルタユニット20の筐体109内における適切な水平方向位置に容易に固定することができる。その結果、フィルタユニット20が筐体109の内部において位置ずれし、例えばフィルタユニット20と仕切板30との間に非接触部分(隙間)ができるなどして浄化効率が下がってしまうことを回避することができる。
【0071】
以上、第2実施形態の空気清浄装置200によれば、台座部111は、上面に反射板40を有し、反射板40は、台座部111がフィルタユニットの下端を塞いだ状態において、多孔質フィルタ24に紫外線を反射するように構成される。
【0072】
これにより、LED光源17から出力される光をより効率的に多孔質フィルタ24に照射することができる。
【0073】
また、空気清浄装置200によれば、台座部111に取り付けられ、軸方向に反発力を有する弾性部材50を有し、弾性部材50は、台座部111が筐体109に取り付けられた状態における反発力により、フィルタユニット20の上端を仕切板30に押し付けるように構成される。
【0074】
これにより、仕切板30とフィルタユニット20の上端との間、及び、フィルタユニット20の下端と台座部111の上面との間の気密性をより高めることができる。
【0075】
また、空気清浄装置200によれば、仕切板30は、孔部(31、32)の最大幅位置において軸方向下側に立ち上がる突出部30aを有する。
【0076】
これにより、フィルタユニット20を筐体109に固定する際にフィルタユニット20の内径と突出部30aとが接するので、フィルタユニット20が筐体109内において水平方向に位置ずれすることを防止することができる。
【0077】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0078】
なお、上記の各実施形態についてそれぞれ説明した各構成は、矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0079】
16…LED基板(基板)
17…LED光源(光源)
20…フィルタユニット
21a…リブ
24…多孔質フィルタ
25…集塵フィルタ
30…仕切板
31、32…孔部
33…連通孔
40…反射板
50…弾性部材
109…筐体
110…上蓋部
111…台座部
112…吸気口
112a…貫通孔
113…排気口
【手続補正書】
【提出日】2024-04-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と排気口とを有する筒状の筐体と、
光触媒が担持された多孔質フィルタを内周面に備え前記筐体の内部に同軸的に配置される筒状のフィルタユニットと、
前記吸気口から前記排気口への空気流路を形成するためのファンと、
前記多孔質フィルタに紫外線を照射するための光源と、
前記筐体の内部において、軸方向に直行するように配置される基板と、を備え、
前記吸気口は複数の貫通孔を含み、
前記貫通孔は前記筐体の側面において前記フィルタユニットの外周面に対向する位置に設けられ、
前記排気口は、前記基板の上方に配置され、
前記フィルタユニットは、前記基板の下方に配置され、
前記基板は、前記フィルタユニットの内周側から前記排気口への空気流路を形成するための連通孔を有し、
前記光源は、前記紫外線が前記多孔質フィルタに照射されるように、前記基板の下面に配置される、
ことを特徴とする空気清浄装置。
【請求項2】
前記筐体の下端に配置される台座部をさらに備え、
前記台座部は、前記フィルタユニットの内径側を下端側から塞ぐように構成され、
前記フィルタユニットは、前記基板と前記台座部との間に配置され、
前記台座部は、前記筐体に着脱可能に設けられ、
前記フィルタユニットは、前記筐体の下端が解放された状態で交換可能に構成される、
請求項1に記載の空気清浄装置。
【請求項3】
前記多孔質フィルタは不織布である、
請求項1に記載の空気清浄装置。
【請求項4】
前記フィルタユニットは、前記多孔質フィルタの外周側において同軸的に配置される筒状の集塵フィルタをさらに備える、
請求項1に記載の空気清浄装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の一実施形態によると、吸気口と排気口とを有する筒状の筐体と、光触媒が担持された多孔質フィルタを内周面に備え筐体の内部に同軸的に配置される筒状のフィルタユニットと、吸気口から排気口への空気流路を形成するためのファンと、多孔質フィルタに紫外線を照射するための光源と、筐体の内部において、軸方向に直行するように配置される基板と、を備える空気清浄装置であって、吸気口は複数の貫通孔を含み、貫通孔は筐体の側面においてフィルタユニットの外周面に対向する位置に設けられ、排気口は、基板の上方に配置され、フィルタユニットは、基板の下方に配置され、基板は、フィルタユニットの内周側から排気口への空気流路を形成するための連通孔を有し、光源は、紫外線が多孔質フィルタに照射されるように、基板の下面に配置される。