(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095893
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20240704BHJP
G16H 50/20 20180101ALI20240704BHJP
【FI】
G16H20/00
G16H50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212866
(22)【出願日】2022-12-30
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和4年度、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター「スタートアップ総合支援プログラム(SBIR支援)(市販食品・外食の個別栄養最適化による健康実現ビジネスモデルの構築)」、産業技術力強化法第17条の適用を受けるもの
(71)【出願人】
【識別番号】504180239
【氏名又は名称】国立大学法人信州大学
(71)【出願人】
【識別番号】518366544
【氏名又は名称】株式会社ウェルナス
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】中村 浩蔵
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】個々のユーザに最適な食情報を提供する情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】サーバ装置が、ユーザ端末と通信ネットワークを介して通信可能に接続される情報システムにおいて、サーバ装置2は、ユーザ毎に、ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいてユーザの身体に関する身体データを予測する予測モデルを記憶する予測モデル記憶部と、食物に含まれる食成分の含有量を記憶する食物データベースと、食物に含まれる食成分の含有量及び食成分に係る度合に基づいて、食物がユーザの身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算する影響量計算部と、を含む。前記予測モデルは、食成分のそれぞれについて食成分が身体データを改善又は改悪する度合を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザごとに、前記ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいて前記ユーザの身体に関する身体データを予測する予測モデルであって、前記食成分のそれぞれについて前記食成分が前記身体データを改善又は改悪する度合を含む前記予測モデルを記憶する予測モデル記憶部と、
食物に含まれる食成分の含有量を記憶する食物データベースと、
前記食物に含まれる前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記食物が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算する影響量計算部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記影響量又は前記影響量に応じた値の大きさの順に所定数の前記食物を出力する食物出力部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
料理に用いられる食材の使用量を記憶する料理データベースを備え、
前記食物データベースには、前記食材に含まれる前記食成分の前記含有量が記憶されており、
前記影響量計算部は、前記料理データベース及び前記食物データベースから、前記料理に含まれる前記食成分の前記含有量を特定し、特定した前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて前記影響量を計算すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理システムであって、
前記影響量又は前記影響量に応じた値の大きさの順に前記料理を出力する料理出力部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記予測モデルは前記食成分を説明変数とし前記身体データを目的変数とする回帰式であり、
前記度合は回帰係数であり、
前記影響量計算部は、前記回帰係数に前記含有量を乗じた値を合計して前記影響量を算出すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムであって、
前記身体データの目標値を取得する目標値取得部と、
前記回帰式の定数と前記目標値との差の前記影響量に対する割合である寄与妨害度を計算する寄与妨害度計算部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記食物データベースは、前記食物に対応するカテゴリを記憶しており、
前記カテゴリ別に、前記影響量又は前記影響量に応じた値の大きさの順に前記食物を出力する食物出力部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項8】
請求項3に記載の情報処理システムであって、
前記料理データベースは、前記料理に対応するカテゴリを記憶しており、
前記カテゴリ別に、前記影響量又は前記影響量に応じた値の大きさの順に前記料理を出力する料理出力部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
料理に用いられる前記食物の使用量及び前記料理のレシピを記憶する料理データベースと、
前記食物の指定を受け付ける食物指定部と、
受け付けた前記食物を用いた前記料理の前記レシピを前記料理データベースから読み出し、読み出した前記レシピを出力するレシピ出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記食物の指定を受け付ける食物指定部と、
前記影響量を出力する影響量出力部と、
を備え、
前記影響量計算部は、前記食物指定部が受け付けた前記食物について、前記影響量を計算すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理システムであって、
商品に含まれる前記食成分の前記含有量を記憶する商品データベースを備え、
前記食物指定部は、商品に表示されている、前記商品を示す識別情報が符号化されたコードから前記識別情報を読み取り、読み取った前記識別情報に対応する前記食成分の前記含有量を前記商品データベースから読み出し、
前記影響量計算部は、前記商品データベースから読み出した前記含有量と前記度合とに基づいて前記影響量を計算すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項12】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記身体データの目標値を取得する目標値取得部と、
前記予測モデルに基づいて、前記目標値を達成するために必要な前記食成分を含む1又は複数の前記食物を前記食物データベースから検索する達成食物検索部と、検索した前記食物を出力する食物出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項13】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
商品に含まれる前記食成分の前記含有量を記憶する商品データベースと、
店舗ごとに前記店舗で販売される前記商品を記憶する店舗データベースと、
前記店舗の指定を受け付ける店舗指定部と、
前記影響量を出力する影響量出力部と、
を備え、
前記影響量計算部は、前記店舗データベースを参照して、前記店舗指定部が受け付けた前記店舗に対応する前記商品を特定し、特定した前記商品のそれぞれについて、前記含有量と前記度合とに基づいて前記影響量を計算し、
前記影響量出力部は、特定された前記商品に対応付けて前記影響量を出力すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項14】
請求項13に記載の情報処理システムであって、
前記商品データベースはさらに、前記商品についての説明情報を記憶し、
前記商品の指定を受け付ける商品指定部と、
受け付けた前記商品に対応する前記説明情報を前記商品データベースから読み出して出力する説明情報出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項15】
請求項13に記載の情報処理システムであって、
前記商品に対応付けて、前記商品を購入するオンラインストアにアクセスするためのアクセス情報を記憶するストアデータベースと、
前記商品の指定を受け付ける商品指定部と、
受け付けた前記商品に対応する前記アクセス情報を前記ストアデータベースから読み出して出力するアクセス情報出力部と、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項16】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
商品に含まれる前記食成分の前記含有量を記憶する商品データベースと、
店舗ごとに前記店舗で販売される前記商品及び前記店舗についての説明情報を記憶する店舗データベースと、
を備え、
前記影響量計算部は、前記商品に対応する前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記商品が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算し、
前記影響量の大きさの順に所定数の前記商品を出力する商品出力部と、
前記商品の指定を受け付ける商品指定部と、
受け付けた前記商品に対応する前記説明情報を前記店舗データベースから読み出して出力する店舗情報出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項17】
ユーザごとに、前記ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいて前記ユーザの身体に関する身体データを予測する予測モデルであって、前記食成分のそれぞれについて前記食成分が前記身体データを改善又は改悪する度合を含む前記予測モデルを記憶するステップと、
食物に含まれる食成分の含有量を記憶するステップと、
前記食物に含まれる前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記食物が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項18】
ユーザごとに、前記ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいて前記ユーザの身体に関する身体データを予測する予測モデルであって、前記食成分のそれぞれについて前記食成分が前記身体データを改善又は改悪する度合を含む前記予測モデルを記憶するステップと、
食物に含まれる食成分の含有量を記憶するステップと、
前記食物に含まれる前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記食物が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、食事情報やバイタルデータを分析してアドバイスを提供するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、事前にデータベースとしてアドバイスを準備しておく必要があるため、個人差を考慮することは難しい。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、個々のユーザに最適な食情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、ユーザごとに、前記ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいて前記ユーザの身体に関する身体データを予測する予測モデルであって、前記食成分のそれぞれについて前記食成分が前記身体データを改善又は改悪する度合を含む前記予測モデルを記憶する予測モデル記憶部と、食物に含まれる食成分の含有量を記憶する食物データベースと、前記食物に含まれる前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記食物が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算する影響量計算部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、個々のユーザに最適な食情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態の食情報提供システムの構成例を示す図である。
【
図2】サーバ装置2のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】サーバ装置2のソフトウェア構成例を示す図である。
【
図5】貢献量及び妨害量の判定処理の流れを示す図である。
【
図6】食材出力部221による出力例を示す図である。
【
図7】食材出力部221による出力例を示す図である。
【
図8】料理出力部222による出力例を示す図である。
【
図9】料理出力部222による出力例を示す図である。
【
図10】商品出力部226による出力例を示す図である。
【
図11】商品出力部226による出力例を示す図である。
【
図12】食材出力部221による出力例を示す図である。
【
図13】料理出力部222による出力例を示す図である。
【
図14】レシピ出力部223による出力例を示す図である。
【
図15】説明情報出力部224による出力例を示す図である。
【
図16】アクセス情報出力部225によりアクセス情報を出力する例を示す図である。
【
図17】店舗情報出力部227による出力例を示す図である。
【
図18】店舗情報出力部227による出力例を示す図である。
【
図19】食情報提供システムの動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<システム概要>
以下、本発明の一実施形態に係る食情報提供システムについて説明する。食情報は、食物に関する情報である。食物には、食材、食品、献立、商品などが含まれる。食材は、そのまま消費され、または食品の原料となるものをいう。食品は、保存や調味を目的に単一又は複数の食材を加工したものをいう。食品は料理、調味料などを含む。献立は、食事として複数の食材及び/又は食品を組み合わせたものをいう。商品は、食材、食品、料理などを販売する目的物であり、サービスを含む。食情報は、例えば、食材(素材)に関する情報、食物に関する商品やサービス(飲食店のメニュー)に関する情報、レシピ等の料理に関する情報などを含みうる。本実施形態の食情報提供システムは、個々のユーザに対して最適な食情報を提供する。本実施形態の食情報提供システムでは、ユーザの身体に関する情報(以下、身体データという。)の実測値と、ユーザが摂取した食成分(栄養素、カロリーなど)との間の関係を解析し、食成分ごとに、食成分が身体データを改善又は改悪する度合(以下、改善改悪度合という。)を求める。
【0011】
身体データは、ユーザの身体(知力、精神力を含む。)に関する測定可能な値である。身体データは、例えば、体重、体脂肪率、筋肉量、血圧などのバイタルデータであってもよいし、競技タイムや記憶力などのユーザの人的な能力の測定値であってもよい。
【0012】
身体データと、食成分の摂取量との関係は、例えば、多変量解析により解析することができる。多変量解析は、例えば、単回帰分析、重回帰分析、主成分分析、独立成分分析、因子分析、判別分析、正準判別分析、数量化理論(I類、II類、III類、IV類)、多群数量化II類、クラスター分析、コンジョイント分析、ロジスティック回帰、多次元尺度構成法(MDS)、拡張型数量化I類、拡張型数量化II類、コレスポンデンス分析、共分散構造分析を含みうる。
【0013】
改善改悪度合は、例えば、偏回帰係数などの回帰係数とすることができる。身体データの種類と、ユーザの目標値によって、身体データが増えた方が好ましい場合と、減った方が好ましい場合とが存在する。例えば、身体データが体重であり、ユーザの目標体重が現在の体重よりも軽い場合には、体重を落とすことに寄与する度合(負の回帰係数)が改善であり、ユーザの目標体重が現在の体重よりも重い場合には、体重を増やすことに寄与する度合(正の回帰係数)が改善である。
【0014】
本実施形態の食情報提供システムでは、個々のユーザについて解析した改善改悪度合を用いて、当該ユーザについて身体データを改善又は改悪する食材及び/又は料理を提案する。
【0015】
図1は、本実施形態の食情報提供システムの構成例を示す図である。本実施形態の食情報提供システムは、サーバ装置2を含んで構成される。サーバ装置2は、ユーザ端末1と通信ネットワーク3を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク3は、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0016】
ユーザ端末1は、ユーザが操作する、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末1を操作してサーバ装置2にアクセスし、食情報を取得することができる。なお、ユーザ端末1においてプログラム(アプリ)を実行し、アプリがユーザインタフェースを提供して、ユーザ端末1からサーバ装置2にアクセスさせるようにするようにしてもよい。
【0017】
サーバ装置2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0018】
<サーバ装置2>
図2は、サーバ装置2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。サーバ装置2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述するサーバ装置2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、サーバ装置2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0019】
図3は、サーバ装置2のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ装置2は、予測モデル記憶部231と、食材データベース232と、料理データベース233と、献立データベース234と、商品データベース235と、ストアデータベース236と、店舗データベース237と、実績値記憶部238、実績値取得部211と、予測モデル作成部212と、目標値取得部213と、食材指定部214と、店舗指定部215と、商品指定部216と、影響量計算部217と、寄与度計算部218と、達成食材検索部219と、影響量出力部220と、食材出力部221と、料理出力部222と、レシピ出力部223と、説明情報出力部224と、アクセス情報出力部225と、商品出力部226と、店舗情報出力部227と、を備える。
【0020】
<記憶部>
予測モデル記憶部231は、食成分の摂取量に基づいて身体データを予測するための予測モデルを記憶する。予測モデル記憶部231は、ユーザごとに予測モデルを記憶する。すなわち、予測モデル記憶部231は、ユーザごとに、当該ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいてユーザの身体データを予測する予測モデルを記憶する。予測モデルには、食成分のそれぞれについての改善改悪度合を含む。予測モデルは、食成分の摂取量を説明変数とし身体データを目的変数とする回帰式とすることができ、改善改悪度合は回帰係数(例えば偏回帰係数)とすることができる。予測モデルは、重回帰分析の手法を用いて作成することができる。なお、食成分の摂取量と身体データとをトレーニングデータとして機械学習の方法を用いて作成した学習モデルを予測モデルとして採用するようにしてもよい。
【0021】
食材データベース232は、食材に関する情報(以下、食材情報という。)を記憶する。食材情報には、食材に含まれる食成分の含有量が含まれる。本実施形態では、食材情報には、食材を特定する食材ID、当該食材のカテゴリ(例えば、野菜類や魚介類、肉類など)、食材名、当該食材に含まれる食成分(成分リスト)が含まれ得る。成分リストには、食材に含まれる1つ又は複数の食成分について、食成分を特定する情報(成分名)及び含有量が含まれ得る。
【0022】
料理データベース233は、料理に関する情報(以下、料理情報という。)を記憶する。料理は、食材を使って調理されるものであり、料理情報には、料理に用いられる食材の使用量が含まれ得る。本実施形態では、料理情報には、料理を特定する料理ID、料理のカテゴリ(例えば、主食、主菜、副菜、汁物、デザートなど)、料理名、当該料理に用いられる1つ又は複数の食材(食材リスト)、当該料理のレシピ(作り方)が含まれ得る。食材リストには、料理に用いられる食材のそれぞれについて、食材IDと、食材の使用量(食材量)とが含まれ得る。また、料理情報には、当該料理についての説明(テキスト情報や画像データなど)を含めるようにしてもよい。
【0023】
献立データベース234は、献立に関する情報(以下、献立情報という。)を記憶する。献立は、1つ又は複数の料理から構成される。献立情報には、当該献立を構成する料理を示す情報が含まれうる。本実施形態では、献立情報には、献立を特定する献立IDと、当該献立のカテゴリ(例えば、和食、洋食、朝食、夕食、軽食など)、献立名、当該献立を構成する料理(料理リスト)が含まれ得る。料理リストには、当該献立を構成する料理を特定する料理IDが含まれうる。
【0024】
商品データベース235は、販売される商品に関する情報(以下、商品情報という。)を記憶する。商品は、1つ又は複数の食材、料理、献立を含みうる。商品はサービスを含む。商品は、オンラインストアで販売され、又は実店舗において提供されうる。商品情報には、当該商品に含まれる食成分の含有量が含まれ得る。また、商品情報には、商品についての説明情報を含めることもできる。商品情報には、商品を購入するオンラインストアまたは実店舗にアクセスするためのアクセス情報を含めることもできる。アクセス情報は、例えば、オンラインストアであればURL、実店舗であれば住所や地図情報である。本実施形態では、商品情報には、商品を特定する商品ID、当該商品のカテゴリ、商品の名称(商品名)、当該商品を説明する説明情報(テキストであってもよいし、画像を含めてもよい。)、当該商品に含まれる食成分(成分リスト)、当該商品を購入するためのアクセス情報、商品の販売価格や商品の来歴を含めうる。成分リストには、商品に含まれる1つ又は複数の食成分について、食成分を特定する情報(成分名)及び含有量が含まれ得る。商品の来歴には、ユーザーによる安全性や、独自の価値観(宗教または信条、食品製造に係る環境への配慮等)に基づいた商品購入の判断に有益な、原料産地、原料生産者、製造工程、製造者などの原料から最終製品販売までの加工や流通までのサプライチェーンに関連する情報を含み得る。
【0025】
ストアデータベース236は、商品を販売するオンラインストア(ECサイトなど)に関する情報(以下、ストア情報という。)を記憶する。オンラインストアでは、オンラインショッピングにより食品が販売されうる。ストア情報には、オンラインストアにアクセスするためのアクセス情報を含めることができる。本実施形態では、ストア情報には、オンラインストアを特定するストアID、オンラインストアの名称(ストア名)、当該オンラインストアにアクセスするための情報(アクセス情報、例えば、URL等)、当該オンラインストアにおいて販売されている商品(販売商品)が含まれ得る。なお、販売商品には、1つ以上の商品を特定する情報(商品ID)が含まれ、大量の商品IDが含まれていてもよい。
【0026】
店舗データベース237は、商品を販売する実店舗に関する情報(以下、店舗情報という。)を記憶する。店舗情報には、店舗で販売される商品を示す情報が含まれる。また、店舗情報には、店舗についての説明情報(テキストデータであってもよいし、画像データを含んでもよい。)を含みうる。本実施形態では、店舗情報には、店舗を特定する店舗ID、店舗の名称(店舗名)、当該店舗についての説明情報、当該店舗の位置情報(例えば、緯度経度であってもよいし、住所であってもよい。)、当該店舗で販売されている商品(販売商品)が含まれ得る。なお、販売商品には、1つ以上の商品を特定する情報(商品ID)が含まれ、大量の商品IDが含まれていてもよい。
【0027】
実績値記憶部238は、ユーザの身体データ及び食成分摂取量の実績値を含む情報(以下、実績情報という。)を記憶する。実績情報には、ユーザを示すユーザID、日付、身体データの実績値(測定値)、摂取した食成分(食成分リスト)が含まれ得る。食成分リストには、ユーザが摂取した食成分のそれぞれについて、食成分を特定する情報(成分名)と摂取量とが含まれる。
図4は、実績情報の一例を示す図である。
図4の例は、特定のユーザについてのデータの例を示しており、日付と、食成分(たんぱく質、脂質、炭水化物等)の摂取量とが対応付けて1レコード(実績情報)を構成している。
【0028】
<機能部>
実績値取得部211は、ユーザの身体データの実績値を取得する。実績値取得部211はまた、ユーザが摂取した食成分の摂取量の実績値を取得する。実績値取得部211は、例えば、身体データの測定装置(不図示、例えば血圧計や体重計とすることができる。)から測定値を取得するようにすることができる。例えば、ユーザ端末1で実行される、身体データの測定値を自動的に記録するアプリ又は当該アプリが通信するサーバから、記録された身体データを取得し記録するようにすることができる。また、実績値取得部211は、ユーザから身体データの測定値の入力を受け付けるようにしてもよい。また、実績値取得部211は、例えば、ユーザ端末1で実行される、食事の写真を撮影した画像データに基づいて、当該食事に含まれる栄養素の摂取量を推定するアプリ又は当該アプリが通信するサーバから、推定された栄養素(食成分)の摂取量を取得し記録するようにすることができる。また、実績値取得部211は、ユーザから摂取した食成分の入力を受け付けるようにしてもよい。
【0029】
また、実績値取得部211は、ユーザから摂取した料理の指定を受け付け、受け付けた料理に対応する料理情報を料理データベース233から読み出し、読み出した料理情報に含まれている食材リストに含まれる各食材について、対応する食材情報を食材データベース232から読み出し、読み出した食材情報の食成分及び含有量を実績情報に設定するようにしてもよい。
【0030】
また、実績値取得部211は、ユーザから摂取した献立の指定を受け付け、受け付けた献立に対応する献立情報を献立データベース234から読み出し、読み出した献立情報の料理リストに含まれる各料理IDに対応する料理情報を料理データベース233から読み出し、読み出した料理情報に含まれている食材リストに含まれる各食材について、対応する食材情報を食材データベース232から読み出し、読み出した食材情報の食成分及び含有量を実績情報に設定するようにしてもよい。
【0031】
予測モデル作成部212は、実績情報に基づいて予測モデルを作成する。予測モデル作成部212は、例えば、身体データを目的変数とし、食成分の摂取量を説明変数として、重回帰分析の手法により予測モデルを作成することができる。予測モデル作成部212は、食成分の摂取量を入力データとし、身体データを教師データとして機械学習の手法により予測モデルを作成することもできる。
【0032】
目標値取得部213は、身体データの目標値を取得する。目標値取得部213は、ユーザから目標値の入力を受け付ける(ユーザ端末1から目標値を受信する)ことができる。
【0033】
食材指定部214は、食材の指定を受け付けることができる。食材指定部214は、ユーザから食材IDの入力を受け付ける(ユーザ端末1から食材IDを受信する)ことができる。
【0034】
店舗指定部215は、店舗の指定を受け付けることができる。例えば、ユーザ端末1は、店舗情報の一覧をサーバ装置2から取得し、店舗名などの一覧を表示し、あるいは、位置情報に基づいて地図上に店舗の位置を表示して、店舗の指定を受け付け、指定された店舗を示す店舗IDをサーバ装置2に送信し、店舗指定部215がこれを受信することができる。
【0035】
商品指定部216は、商品の指定を受け付けることができる。例えば、ユーザ端末1は、商品に表示されているコードから、符号化された商品を示す識別情報(商品ID)を読み取り、読み取った識別情報をサーバ装置2に送信し、商品指定部216は、これを受信することができる。なお、この場合に、食材指定部214が、受け付けた商品IDに対応する商品情報を商品データベース235から読み出し、読み出した商品情報の成分リストに含まれる食成分の含有量を受け付けるようにしてもよい。
【0036】
影響量計算部217は、食物がユーザの身体データを改善又は改悪する量(以下、影響量という。)を計算する。
【0037】
影響量計算部217は、食物に含まれる食成分について、次式により影響量を計算することができる。
影響量 = 係数a × 食成分量A + 係数b × 食成分量B + … + 係数n × 食成分量N
= Σ(係数i × 食成分量i) …式(1)
ここで、係数は、予測モデルに含まれる食成分の回帰係数とすることができる。予測モデルに含まれる説明変数としての食成分が食物に含まれない場合には、食成分量=0として計算することができる。
【0038】
なお、影響量は、改善に寄与する場合には「貢献量」とも称し、改悪に寄与する場合には「妨害量」とも称する。また、改善又は改悪に寄与するも、一定量以上摂取した場合には改悪又は改善に転化する食材については、貢献量でも妨害量でもない「除外」として判定するようにしてもよい。
【0039】
図5は、貢献量及び妨害量の判定処理の流れを示す図である。
【0040】
影響量計算部217は、上記の式(1)により影響量を計算し(S301)、影響量の符号が、身体データの目標値から、身体データの現在値(例えば実績値の最新値)を引いた値の符号と一致している場合には(S302:YES)、当該影響量を「貢献量」と判定する(S303)。
【0041】
影響量計算部217は、予測モデルの定数項から目標値を引いた値の符号が、目標値から現在値を引いた値の符号と異なる場合には(S304:YES)、当該影響量を「妨害量」と判定することができる(S305)。
【0042】
影響量計算部217は、影響量の絶対値が、目標値から定数項を引いた値の絶対値よりも大きければ(S306:YES)、当該影響量を「妨害量」と判定することができる(S307)。
【0043】
影響量計算部217は、S302、S304、S306のいずれも該当しない場合(S306:NO)、当該影響量は「除外」と判定することができる。
【0044】
なお、定期的に影響量を更新する場合には、身体データが目標値を超えると改善方向が逆転するところ、これを逆転させないようにしてもよい。例えば、体重減少を目指して利用を開始したユーザについて、体重が目標値を超えて減少した場合に、体重を増加させるのではなく、引き続き体重を減少させることを目標とすることができる。この場合、
図5のステップS302及びステップS304において、身体データの目標値から引く値は、身体データの現在値ではなく、利用開始時の身体データとすることができる。利用開始時の身体データは、実績値記憶部238に登録されている当該ユーザに対応する最先の身体データとすることができる。利用開始時の身体データは、予想モデル記憶部231にユーザIDに対応付けて予測モデルとともに記憶するようにしてもよいし、利用開始時の身体データを記憶する身体データ記憶部を設けるようにしてもよい。
【0045】
==食材の影響量==
影響量計算部217は、食材に含まれる食成分の含有量及び食成分に係る改善改悪度合(本実施形態では回帰係数)に基づいて、影響量を計算することができる。影響量計算部217は、回帰係数に含有量を乗じた値を合計して、当該食材に係る影響量を算出することができる。
【0046】
例えば、予測モデルが次式により表されることを想定する。
起床時体重(kg) = 0.0424×食物繊維(g) - 0.00176×カルシウム(mg) - 0.0362×亜鉛(mg) - 0.819×ビタミンB1(mg) + 0.683×ビタミンB2(mg) + 0.34×ビタミンB6(mg) - 0.015×飽和脂肪酸(g) + 76.29
【0047】
ここで、食材である「えだまめ」の食成分量(100 g当たり)が、食物繊維 = 5.0 g、カルシウム = 58 mg、亜鉛 = 1.4 mg、ビタミンB1= 0.31 mg、ビタミンB2 = 0.15 mg、ビタミンB6 = 0.15 mg、飽和脂肪酸 = 0.84 gであったとすると、「えだまめ」の影響量は、-0.05となる。体重減少を目標とする場合、「えだまめ」は改善食材となる。
【0048】
また、食材である「アスパラガス」の食成分量(100 g当たり)が、食物繊維 = 1.8 g、カルシウム = 19 mg、亜鉛 = 0.5 mg、ビタミンB1 = 0.14 mg、ビタミンB2 = 0.15 mg、ビタミンB6 = 0.12 mg、飽和脂肪酸 = 0.07 gであったとすると、「アスパラガス」の影響量は、+0.05となる。体重減少を目標とする場合、「アスパラガス」は改悪食材となる。
【0049】
また、影響量計算部217は、食材指定部214が食材の指定を受け付けた場合には、受け付けた食材について影響量を計算するようにしてもよい。
【0050】
影響量出力部220は、影響量計算部217が計算した影響量を出力することができる。影響量出力部220は、全ての食材についての影響量を出力するようにしてもよい。影響量出力部220は、全ての料理についての影響量を出力するようにしてもよい。影響量出力部220は、全ての献立についての影響量を出力するようにしてもよい。影響量出力部220は、指定された食材についてのみ影響量を出力するようにしてもよい。影響量出力部220は、指定された料理についてのみ影響量を出力するようにしてもよい。影響量出力部220は、指定された商品についてのみ影響量を出力するようにしてもよい。影響量出力部220は、指定された店舗で販売されている商品についてのみ影響量を出力するようにしてもよい。影響量出力部220は、複数の食材や商品、料理についての食成分量の集計値(例えば平均値など)を出力するようにしてもよい。
【0051】
==ランキング表示==
影響量計算部217は、食材データベース232に登録されている全ての食材の全てについて影響量を算出することができる。また、影響量計算部217は、食材についても貢献量、妨害量及び除外の判定を行うことができる。
【0052】
食材出力部221は、影響量の大きさの順に所定数の食材に関する情報を出力することができる。食材出力部221は、貢献量及び/又は妨害量について、その貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の大きさの順に所定数の食材に関する情報を出力することもできる。除外と判定した場合には、当該食材をランキングから外すことができる。
図6は、食材出力部221による出力例を示す図である。
図6の例では、改善食材(おすすめ食材)及び改悪食材(おすすめできない食材)が出力されている。食材出力部221は、影響量計算部217が影響量を「貢献量」と判定したものについて改善食材と判定し、影響量を「妨害量」と判定したものについて改悪食材と判定し、影響量を「除外」と判定したものについては改善食材にも改悪食材にも含めないものと判定することができる。食材出力部221は、改善食材(おすすめ食材)について、貢献量の絶対値の大きい順に食材名を表示しており、改悪食材(おすすめできない食材)について、妨害量の絶対値の大きい順に食材名を表示することができる。なお、食材出力部221は、影響量が除外と判定された場合には、当該食材はランキングに入れないようにすることができる。
【0053】
食材出力部221は、カテゴリ別に、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の大きさの順に食材に関する情報を出力することもできる。
図7は、食材出力部221による出力例を示す図である。
図7の例では、「野菜類」のカテゴリの改善食材及び改悪食材について、
図6と同様に、改善食材については貢献量の絶対値の大きい順に、改悪食材については妨害量の絶対値の大きい順に食材名を表示している。
【0054】
==料理の影響量==
影響量計算部217はまた、料理についての影響量を計算することもできる。また、影響量計算部217は、料理についても、貢献量、妨害量及び除外の判定を行うことができる。影響量計算部217は、料理データベース233及び食材データベース232から、料理に含まれる食成分の含有量を特定し、特定した食成分の含有量及び食成分に係る改善改悪度合(回帰係数)に基づいて、料理に係る影響量(ならびに貢献量及び妨害量)を計算することができる。影響量計算部217は、料理データベース233に登録されている全ての料理について、影響量を計算することができる。
【0055】
料理出力部222は、影響量の大きさの順に所定数の料理に関する情報を出力することができる。料理出力部222は、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の大きさの順に所定数の料理に関する情報を出力することもできる。除外と判定した場合には、当該料理をランキングから外すことができる。料理出力部222は、影響量計算部217が影響量を「貢献量」と判定した料理について改善料理と判定し、影響量を「妨害量」と判定したものについて改悪料理と判定し、影響量を「除外」と判定したものについては改善料理にも改悪料理にも含めないものと判定することができる。
図8は、料理出力部222による出力例を示す図である。
図8の例では、改善料理(おすすめ料理)について、貢献量の絶対値の大きい順に料理名を表示しており、改悪料理(おすすめできない料理)について、妨害量の絶対値の大きい順に料理名を表示している。
【0056】
料理出力部222は、カテゴリ別に、影響量、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の大きさの順に料理に関する情報を出力することもできる。
図9は、料理出力部222による出力例を示す図である。
図9の例では、「副菜」のカテゴリの改善料理及び改悪料理について、
図8と同様に、それぞれ貢献量の絶対値及び妨害量の絶対値の大きい順に料理名を表示している。
【0057】
==商品の影響量==
影響量計算部217はまた、商品についての影響量を計算することもできる。また、影響量計算部217は、商品についても、貢献量、妨害量及び除外の判定を行うことができる。影響量計算部217は、商品指定部216が商品の指定を受け付けた場合には、受け付けた商品に係る影響量を計算するようにすることもできる。影響量計算部217は、商品指定部216が受け付けた商品IDに対応する商品情報を商品データベース235から読み出し、読み出した商品情報の成分リストに含まれる各食成分について、含有量と改善改悪度合とに基づいて(例えば、含有量に回帰係数を乗じた値を合計して)、当該商品が身体データを改善又は改悪する度合(商品の影響量)を計算することができる。
【0058】
商品出力部226は、影響量の大きさの順に所定数の商品に関する情報を出力することができる。商品出力部226は、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の大きさの順に所定数の商品に関する情報を出力することもできる。除外と判定した場合には、当該商品をランキングから外すことができる。食材出力部221は、影響量計算部217が影響量を「貢献量」と判定したものについて改善商品と判定し、影響量を「妨害量」と判定したものについて改悪商品と判定し、影響量を「除外」と判定したものについては改善商品にも改悪商品にも含めないものと判定することができる。商品出力部226は、
図6に示す食材及び
図8に示す料理と同様に、改善商品(おすすめ商品)について、貢献量の絶対値の大きい順に商品名を表示し、改悪商品(おすすめできない商品)について、妨害量の絶対値の大きい順に商品名を表示することができる。
【0059】
商品出力部226は、カテゴリ別に貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の大きさの順に商品に関する情報を出力することもできる。この場合、商品出力部216は、
図7に示す食材及び
図9に示す料理と同様に、特定のカテゴリの改善商品及び改悪商品について、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の順に商品名を表示することができる。
【0060】
==店舗で販売されている商品の影響量==
影響量計算部217は、店舗指定部215が店舗の指定を受け付けた場合には、受け付けた店舗で販売されている商品について影響量(ならびに貢献量及び妨害量)を計算することができる。影響量計算部217は、店舗指定部215が受け付けた店舗IDに対応する店舗情報を店舗データベース237から読み出し、読み出した店舗情報の販売商品に含まれる商品IDのそれぞれについて、商品IDに対応する商品情報を商品データベース235から読み出し、読み出した商品情報の成分リストに含まれる各食成分について、含有量と改善改悪度合とに基づいて当該商品の影響量を計算することができる。
【0061】
商品出力部226は、指定された店舗で販売されている商品についてのみ、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の順に商品に関する情報(例えば、商品名)を表示することができる。影響量出力部220(又は商品出力部226)は、商品のそれぞれに対応付けて影響量(貢献量及び/又は妨害量)を出力することができる。
【0062】
図10は、商品出力部226による出力例を示す図である。
図10の上段では、店舗(コンビニB)が指定された場合に、当該店舗で販売されている商品が貢献量及び妨害量の値又は絶対値に応じてランキング表示されており、
図10の下段では、店舗(外食店A)が指定された場合に、当該店舗で提供されている商品が貢献量及び妨害量の値又は絶対値に応じてランキング表示されている。
【0063】
また、商品出力部226は、商品を絞り込んで出力することもできる。
図11は、商品出力部226による出力例を示す図である。
図11の例では、商品のうち特定のメーカーのもの(商品情報のカテゴリにメーカーを設定し、指定されたメーカーが含まれるカテゴリを検索することができる。)に絞り込んだうえで、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値に応じて商品をランキング表示することができる。
【0064】
==寄与度==
寄与度計算部218は、身体データに係る目標達成に寄与する度合(以下、寄与度という。)を計算する。寄与度は、回帰式の定数と目標値との差の影響量に対する割合とすることができる。すなわち、寄与度計算部218は、次式により寄与度を計算することができる。
寄与度 = {影響量 ÷ (目標値 - 予測モデルの定数項)} × 100
となっている寄与度を用いて
【0065】
上述した食材、料理、商品などのランキング表示において、貢献量及び/又は妨害量に代えて、寄与度を用いるようにしてもよい。なお、貢献量に基づき計算された寄与度を貢献度、妨害量に基づき計算された寄与度を妨害度として、貢献量及び妨害量と読み替えればよい。
【0066】
貢献度および妨害度の総和が100になるように食品を摂取すれば目標を達成する摂取食成分量となる。このように食品の摂取量を決定することも可能となる。
【0067】
食材出力部221は、寄与度を食材に関する情報に含めて表示することができる。
図12は、食材出力部221による出力例を示す図である。
図12の例では、商品名とともに、寄与度を表示している。また、
図12の例では、貢献度が大きい食材を「おすすめ食材」として示し、妨害度の小さい(絶対値が大きい)食材を「おすすめできない食材」として示している。
【0068】
料理出力部222は、寄与度を料理に関する情報に含めて表示することができる。
図13は、料理出力部222による出力例を示す図である。
図13の例では、料理名とともに、寄与度を表示している。
図13の例においても、貢献度が大きい料理を「おすすめ料理」として示し、妨害度の小さい(絶対値が大きい)料理を「おすすめできない料理」として示している。
【0069】
==目標達成のための提案==
達成食材検索部219は、身体データの目標を達成するための食材を検索する。達成食材検索部219は、目標値及び実績値の差ならびに影響量に基づいて、実績値を目標値と一致させる又は目標値を超えるために必要な食成分を含む1又は複数の食材を食材データベース232から検索することができる。達成食材検索部219は、例えば、改善食材のうち、貢献量又は貢献度の高い順に所定数を検索することができる。なお、目標を超えた改善を行うような提案となってもよい。例えば、予測モデルの定数項に貢献量を加算した場合に、目標値を超える場合も許容してよい。
【0070】
食材出力部221は、達成食材検索部219が検索した食材に関する情報(例えば、食材名)を出力することができる。
【0071】
なお、上述した食材出力部221は、食材名を出力するものとしていたが、食材情報に説明情報を含めるようにして説明情報を出力してもよいし、食材を含む商品を商品データベース235から検索し、検索した商品情報に含まれる1つ又は複数の項目を出力してもよいし、検索した商品を販売している店舗又はオンラインストアを店舗データベース237又はストアデータベース236から検索し、検索した店舗又はオンラインストアのアクセス情報や位置情報を出力してもよい。
【0072】
==レシピの出力==
レシピ出力部223は、指定された食材を用いた料理のレシピを出力することができる。レシピ出力部223は、例えば、食材指定部214が受け付けた食材IDを含む料理情報を料理データベース233から検索し、検索した料理情報に含まれるレシピを出力することができる。レシピ出力部223は、検索した料理情報のうち、料理の貢献量又は貢献度の絶対値の大きい順に1又は複数の料理についてのレシピを出力することができる。また、レシピ出力部223は、料理の指定(料理IDの入力)を受け付けて、指定された料理IDに対応する料理情報のレシピを出力するようにしてもよい。
【0073】
図14は、レシピ出力部223による出力例を示す図である。
図14の例では、「小松菜」の食材が選択された場合に、「小松菜」が用いられた貢献量又は貢献度の絶対値が最も大きい料理のレシピが表示される様子が示されている。
【0074】
==商品の説明の出力==
説明情報出力部224は、商品についての説明情報を出力する。説明情報出力部224は、商品指定部216が受け付けた商品IDに対応する商品情報を商品データベース235から読み出し、読み出した商品情報に含まれる説明情報を出力することができる。
【0075】
図15は、説明情報出力部224による出力例を示す図である。
図15の例では、「さばの水煮缶(メーカーA)」の商品が選択された場合に、当該商品についての説明情報が表示される様子が示されている。
【0076】
==ストア/店舗の出力==
アクセス情報出力部225は、指定された商品を購入可能なオンラインストアにアクセスするためのアクセス情報を出力する。アクセス情報出力部225は、商品指定部216が受け付けた商品IDに対応する商品情報を商品データベース235から読み出し、読み出した商品情報に含まれるアクセス情報を出力することができる。アクセス情報は、例えば、URLである。
【0077】
図16は、アクセス情報出力部225によりアクセス情報を出力する例を示す図である。
図16の例では、「さばの水煮(缶詰)」の商品が選択された場合に、当該商品を購入可能なECサイト等のオンラインストアにアクセスするためのURL等のアクセス情報が表示され、当該アクセス情報に応じてユーザ端末1からオンラインストアにアクセスした画面例を示している。
図16の右図に示すようなオンラインストアの画面で、一般的なオンラインショッピングの処理により、当該商品を購入することが可能である。
【0078】
店舗情報出力部227は、指定された商品を購入可能な店舗に関する情報を出力することができる。店舗情報出力部227は、商品指定部216が受け付けた商品IDを販売商品に含む店舗情報を店舗データベース237から検索し、検索した店舗情報に含まれる店舗名や説明情報、位置情報などを出力することができる。
【0079】
図17は、店舗情報出力部227による出力例を示す図である。
図17の例では、左図において「さばの水煮(缶詰)」の商品が選択された場合に、右図において、当該商品を販売している店舗の名前が表示されている。店舗情報出力部227は、ユーザ端末1から現在位置の情報を取得し、取得した現在位置から、指定された商品IDを含む店舗情報の位置情報までの距離を計算し、距離の近い順に所定数(
図17の例では3つ)の店舗についての店舗名と、当該店舗までの距離とを出力することができる。また、店舗情報に営業時間を含めるようにし、
図17に示すように、店舗情報出力部227は、現在時刻が営業時間内であるか否かを示す情報を併せて出力するようにしてもよい。
【0080】
なお、店舗情報出力部227は、食材の指定を受け付けたときに、当該食材を販売している店舗を出力するようにすることもできる。この場合、例えば、スーパーマーケットなど、食材を商品として販売している店舗については、店舗情報の販売商品に食材IDを入れるようにすることができる。また、店舗情報の販売商品には、商品IDや食材IDと、その販売価格とを含めるようにして、店舗ごとの販売価格を併せて表示するようにしてもよい。
図18は、店舗情報出力部227による出力例を示す図である。
図18の例では、「ナス」の食材が選択された場合に、「ナス」を販売している店舗(スーパーマーケット)についての店舗情報が右図に示されている。
【0081】
<動作>
図19は、食情報提供システムの動作を説明する図である。
【0082】
サーバ装置2は、ユーザの身体データ及び食成分の摂取量に係る実績データを取得し(S301)、実績データに基づいて、食成分の摂取量から身体データを予測するための予測モデルを作成する(S302)。
【0083】
サーバ装置2は、食材による身体データの改善改悪に対する影響量、食材を用いた料理による身体データの改善改悪に対する影響量、料理を含む献立による身体データの改善改悪に対する影響量、及び/又は食成分を含む商品による身体データの改善改悪に対する影響量を計算し(S303)、食材、料理、献立及び/又は商品に関する情報を影響量の順に表示し(S304)、ユーザから食材、料理及び/又は商品についての指定を受け付けた場合には、指定された食材、料理及び/又は商品に関する情報(食材や料理、商品の名称、説明情報、販売しているオンライストアや店舗の情報、商品の価格、商品の来歴など)を出力する(S305)。なお、食材、料理、献立及び/又は商品の表示は影響量の他に寄与度を計算して寄与度の順に表示してもよい。
【0084】
以上のようにして本実施形態の食情報提供システムによれば、身体データの改善及び/又は改悪に影響する食材、料理、献立、商品に関する情報を出力することができる。したがって、ユーザは身体データの改善に有効な食材や料理、献立、商品を容易に選択することができるので、身体データが目標値を達成することが期待される。
【0085】
また、本実施形態の食情報提供システムによれば、例えば、料理を組み合わせて目標を達成するための一日分の献立を作成することも可能である。現実的な食生活を想定した場合、一日の献立には料理の他に、食材としてそのまま摂取されるもの(トマト、バナナなど)が組み合わされることも考えられ、商品(事業者が販売する食材、食品、献立)が部分的に組み合わされることもある。このように、予測モデルを用いた目標達成をひとつの基準として、ユーザの食生活において、ユーザが摂取する食物を嗜好、機会(朝食、昼食、夕食、間食・夜食)、コスト(経済的、いつも通り、贅沢)、方法(自炊、テイクアウト、外食、宅配など)、価値観等の判断基準に基づいて自身で設計あるいは自動的に設計し、調理あるいは購入まで促すことができる。
【0086】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0087】
例えば、上述した実施形態では、食材、料理、商品について、貢献量及び/又は妨害量(あるいは貢献度及び/又は妨害度)の絶対値の大きい順に、改善食材/改善料理/改善商品及び/又は改悪食材/改悪料理/改悪商品のランキングを行うものとしたが、影響量又は影響度の値をそのまま用いてランキングを行うようにしてもよい。この場合、身体データの増加が目標の場合には、影響量が大きいものを改善食材/改善料理/改善商品と判定し、影響量が小さいものを改悪食材/改悪料理/改悪商品と判定すればよい。この場合のランキングは、改善食材/改善料理/改善商品では影響量の大きい順に、改悪食材/改悪料理/改悪商品では影響量の小さい順に並べ替えればよい。逆に、身体データの減少が目標の場合には、影響量が小さいものを改善食材/改善料理/改善商品と判定し、影響量が大きいものを改悪食材/改悪料理/改悪商品と判定すればよい。この場合のランキングは、改善食材/改善料理/改善商品では影響量の小さい順に、改悪食材/改悪料理/改悪商品では影響量の大きい順に並べ替えればよい。寄与度を用いる場合には、目標が身体データの増加又は減少であることに関わらず、寄与度が大きいものを改善食材/改善料理/改善商品と判定し、寄与度が小さいものを改悪食材/改悪料理/改悪商品と判定すればよく、ランキングは改善食材/改善料理/改善商品では寄与度の大きい順、改悪食材/改悪料理/改悪商品では寄与度の小さい順に並べ替えればよい。
【0088】
==献立の影響量/寄与度===
また、本発明には1又は複数の食材、料理、商品から構成される献立についても同様に、当該献立に含まれる食成分量から、影響量または寄与度を算出し、改善献立/改悪献立のランキングを行うことも含まれる。
【0089】
この場合、影響量計算部217は、例えば、献立データベース234に登録されている献立情報のそれぞれ(全ての献立情報であってもよいし、ユーザが指定したカテゴリなどの検索条件にマッチするもののみであってもよい。)について、料理リストに含まれる料理IDに対応する料理情報を料理データベース233から読み出し、読み出した料理情報の食材リストに含まれる食材IDに対応する食材情報を食材データベース232から読み出し、読み出した食材情報に含まれる食成分及びその含有量に基づいて、献立に含まれる食成分の含有量を特定することができる。影響量計算部217は、特定した食成分の含有量及び食成分に係る改善改悪度合(回帰係数)に基づいて、献立に係る影響量、貢献量、及び/又は妨害量を計算することができる。
【0090】
また、サーバ装置2は、献立出力部を備えるようにすることができる。献立出力部は、影響量の大きさの順に所定数の献立に関する情報を出力することができる。献立出力部は、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の大きさの順に所定数の献立に関する情報を出力することもできる。献立出力部は、影響量計算部217が影響量を「貢献量」と判定した料理について改善献立と判定し、影響量を「妨害量」と判定したものについて改悪献立と判定することができる。なお、「除外」の料理が含まれる場合に、その献立を外すようにしてもよい。献立出力部は、例えば、改善献立を「おすすめ献立」として、貢献量の絶対値の大きい順に献立名や献立の内容(例えば、含まれる料理の名前等)を表示し、改悪献立を「おすすめできない献立」として、妨害量の絶対値の大きい順に献立名や献立の内容を表示するようにすることができる。
【0091】
また、献立出力部は、カテゴリ別に、影響量、貢献量及び/又は妨害量の値又は絶対値の大きさの順に献立に関する情報を出力するようにしてもよい。献立出力部は、例えば、「和食」や「洋食」、「朝食」などのカテゴリに関する改善献立及び改悪献立について、貢献量の絶対値及び妨害量の絶対値の大きい順に献立名や献立の内容を表示することができる。
【0092】
<開示事項>
なお、本開示には、以下のような構成も含まれる。
[項目1]
ユーザごとに、前記ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいて前記ユーザの身体に関する身体データを予測する予測モデルであって、前記食成分のそれぞれについて前記食成分が前記身体データを改善又は改悪する度合を含む前記予測モデルを記憶する予測モデル記憶部と、
食物に含まれる食成分の含有量を記憶する食物データベースと、
前記食物に含まれる前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記食物が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算する影響量計算部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記影響量又は前記影響量に応じた値の大きさの順に所定数の前記食物を出力する食物出力部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目3]
項目1に記載の情報処理システムであって、
料理に用いられる食材の使用量を記憶する料理データベースを備え、
前記食物データベースには、前記食材に含まれる前記食成分の前記含有量が記憶されており、
前記影響量計算部は、前記料理データベース及び前記食物データベースから、前記料理に含まれる前記食成分の前記含有量を特定し、特定した前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて前記影響量を計算すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目4]
項目3に記載の情報処理システムであって、
前記影響量又は前記影響量に応じた値の大きさの順に前記料理を出力する料理出力部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目5]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記予測モデルは前記食成分を説明変数とし前記身体データを目的変数とする回帰式であり、
前記度合は回帰係数であり、
前記影響量計算部は、前記回帰係数に前記含有量を乗じた値を合計して前記影響量を算出すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目6]
項目5に記載の情報処理システムであって、
前記身体データの目標値を取得する目標値取得部と、
前記回帰式の定数と前記目標値との差の前記影響量に対する割合である寄与妨害度を計算する寄与妨害度計算部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目7]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記食物データベースは、前記食物に対応するカテゴリを記憶しており、
前記カテゴリ別に、前記影響量又は前記影響量に応じた値の大きさの順に前記食物を出力する食物出力部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目8]
項目3に記載の情報処理システムであって、
前記料理データベースは、前記料理に対応するカテゴリを記憶しており、
前記カテゴリ別に、前記影響量又は前記影響量に応じた値の大きさの順に前記料理を出力する料理出力部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目9]
項目1に記載の情報処理システムであって、
料理に用いられる前記食物の使用量及び前記料理のレシピを記憶する料理データベースと、
前記食物の指定を受け付ける食物指定部と、
受け付けた前記食物を用いた前記料理の前記レシピを前記料理データベースから読み出し、読み出した前記レシピを出力するレシピ出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目10]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記食物の指定を受け付ける食物指定部と、
前記影響量を出力する影響量出力部と、
を備え、
前記影響量計算部は、前記食物指定部が受け付けた前記食物について、前記影響量を計算すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目11]
項目10に記載の情報処理システムであって、
商品に含まれる前記食成分の前記含有量を記憶する商品データベースを備え、
前記食物指定部は、商品に表示されている、前記商品を示す識別情報が符号化されたコードから前記識別情報を読み取り、読み取った前記識別情報に対応する前記食成分の前記含有量を前記商品データベースから読み出し、
前記影響量計算部は、前記商品データベースから読み出した前記含有量と前記度合とに基づいて前記影響量を計算すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目12]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記身体データの目標値を取得する目標値取得部と、
前記予測モデルに基づいて、前記目標値を達成するために必要な前記食成分を含む1又は複数の前記食物を前記食物データベースから検索する達成食物検索部と、検索した前記食物を出力する食物出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目13]
項目1に記載の情報処理システムであって、
商品に含まれる前記食成分の前記含有量を記憶する商品データベースと、
店舗ごとに前記店舗で販売される前記商品を記憶する店舗データベースと、
前記店舗の指定を受け付ける店舗指定部と、
前記影響量を出力する影響量出力部と、
を備え、
前記影響量計算部は、前記店舗データベースを参照して、前記店舗指定部が受け付けた前記店舗に対応する前記商品を特定し、特定した前記商品のそれぞれについて、前記含有量と前記度合とに基づいて前記影響量を計算し、
前記影響量出力部は、特定された前記商品に対応付けて前記影響量を出力すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目14]
項目13に記載の情報処理システムであって、
前記商品データベースはさらに、前記商品についての説明情報を記憶し、
前記商品の指定を受け付ける商品指定部と、
受け付けた前記商品に対応する前記説明情報を前記商品データベースから読み出して出力する説明情報出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目15]
項目13に記載の情報処理システムであって、
前記商品に対応付けて、前記商品を購入するオンラインストアにアクセスするためのアクセス情報を記憶するストアデータベースと、
前記商品の指定を受け付ける商品指定部と、
受け付けた前記商品に対応する前記アクセス情報を前記ストアデータベースから読み出して出力するアクセス情報出力部と、
を特徴とする情報処理システム。
[項目16]
項目1に記載の情報処理システムであって、
商品に含まれる前記食成分の前記含有量を記憶する商品データベースと、
店舗ごとに前記店舗で販売される前記商品及び前記店舗についての説明情報を記憶する店舗データベースと、
を備え、
前記影響量計算部は、前記商品に対応する前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記商品が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算し、
前記影響量の大きさの順に所定数の前記商品を出力する商品出力部と、
前記商品の指定を受け付ける商品指定部と、
受け付けた前記商品に対応する前記説明情報を前記店舗データベースから読み出して出力する店舗情報出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目17]
ユーザごとに、前記ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいて前記ユーザの身体に関する身体データを予測する予測モデルであって、前記食成分のそれぞれについて前記食成分が前記身体データを改善又は改悪する度合を含む前記予測モデルを記憶するステップと、
食物に含まれる食成分の含有量を記憶するステップと、
前記食物に含まれる前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記食物が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目18]
ユーザごとに、前記ユーザが摂取する複数の食成分の摂取量に基づいて前記ユーザの身体に関する身体データを予測する予測モデルであって、前記食成分のそれぞれについて前記食成分が前記身体データを改善又は改悪する度合を含む前記予測モデルを記憶するステップと、
食物に含まれる食成分の含有量を記憶するステップと、
前記食物に含まれる前記食成分の前記含有量及び前記食成分に係る前記度合に基づいて、前記食物が前記ユーザの前記身体データを改善又は改悪する量である影響量を計算するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0093】
1 ユーザ端末
2 サーバ装置