(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095909
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】バッテリモジュールおよびバッテリ管理システム。
(51)【国際特許分類】
H01M 10/48 20060101AFI20240704BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240704BHJP
H01M 10/42 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
H01M10/48 P
H02J7/00 A
H01M10/42 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212888
(22)【出願日】2022-12-31
(71)【出願人】
【識別番号】520321535
【氏名又は名称】株式会社知財事業研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100170449
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 英彦
(72)【発明者】
【氏名】大賀 信幸
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BB01
5G503DA07
5H030AS01
5H030AS08
5H030AS11
5H030FF41
(57)【要約】 (修正有)
【課題】バッテリモジュールの充放電履歴によりバッテリ管理を行うバッテリ管理システム及びバッテリモジュールを提供する。
【解決手段】複数のバッテリモジュールが夫々、複数の充電装置又は放電装置夫々を介してブロックチェーンネットワークに接続しているバッテリ管理システムにおいて、バッテリモジュール4は、バッテリセル41とメモリ42と、を有し、メモリ42は、バッテリセル41の充放電履歴を記憶する。充放電履歴は、バッテリセルを充電した充電機器情報とバッテリセルを放電した放電機器情報とを含む。充電機器情報は、充電機器に電力を供給した供給源情報を含んでいてもよい。バッテリ管理システムにおいて、複数のバッテリモジュールと、バッテリモジュールに接続する複数の充電機器と、バッテリモジュールに接続する複数の放電機器とは、ブロックチェーンネットワークの一部を構築する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリセルとメモリとを有し、
前記メモリは前記バッテリセルの充放電履歴を記憶し、
前記充放電履歴はバッテリセルを充電した充電機器情報とバッテリセルを放電した放電機器情報とを含む、バッテリモジュール。
【請求項2】
前記充電機器情報は、充電機器に電力を供給した供給源情報を含む、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の複数のバッテリモジュールと、
前記バッテリモジュールに接続する複数の充電機器と、
前記バッテリモジュールに接続する複数の放電機器と、
前記充電機器および前記放電機器はブロックチェーンネットワークの一部を構築する、バッテリ電管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力を蓄電するバッテリモジュールおよびバッテリ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電力を蓄積するバッテリセルを含むバッテリモジュールがある。バッテリモジュールは、電子機器はもとより、近年では車両や住宅等にも備え付けられることがある。バッテリーモジュールは、バッテリセルに含まれる物質の化学反応により充電および放電が繰り返し行われる。
【0003】
バッテリモジュールでは、充放電が繰り返されることによりバッテリセルが劣化し放電容量化減少することが知られている。そのようなバッテリモセルの劣化の状態を把握するために充放電履歴を記憶するメモリを備えたバッテリモジュールがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のバッテリモジュールは充放電の履歴を記憶するものではあるが、充放電が行われた充電機器または放電機器について記憶するものではない。したがって、複数のバッテリモジュールの充放電履歴からバッテリモジュールを管理するという思想はなかった。
【0006】
(1)本発明に係るバッテリモジュールは、バッテリセルとメモリとを有し、前記メモリは前記バッテリセルの充放電履歴を記憶し、前記充放電履歴はバッテリセルを充電した充電機器情報とバッテリセルを放電した放電機器情報とを含むことを特徴とする。
【0007】
(2)前記したバッテリモジュールにおいて、前記充電機器情報は、充電機器に電力を供給した供給源情報を含んでいてもよい。
【0008】
(3)前記した複数のバッテリモジュールと、前記バッテリモジュールに接続する複数の充電機器と、前記バッテリモジュールに接続する複数の放電機器と、前記充電機器および前記放電機器はブロックチェーンネットワークの一部を構築する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、利便性の高いバッテリモジュールおよびバッテリ管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】バッテリ管理システムの構成ブロック図である。
【
図2】バッテリモジュールの構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0012】
図1に示すように、バッテリ管理システムSは、ブロックチェーンネットワーク1と、ブロックチェーンネットワーク1に接続する放電装置2および充電装置2と、充電装置3または放電装置2に接続するバッテリモジュール4とを備える。すなわち、バッテリモジュール4は充電装置3または放電装置2を介してブロックチェーンネットワーク1に接続している。
【0013】
バッテリ管理システムSのブロックチェーンネットワーク1は、従来よく知られるように、ネットワークに接続する装置の履歴をブロックチェーン技術により管理できる。これにより、バッテリ管理システムSにおいて、充電装置3によりバッテリモジュール4に充電された場合の充電履歴情報、放電装置2によりバッテリモジュール4に放電された放電履歴情報を管理することができる。
【0014】
充電装置3は、従来知られる電力供給を受けバッテリモジュール4に電力を充電する充電装置3である。充電装置3は、電力を受ける電力供給源についての情報を備えていてもよい。電力供給源として、原子力発電、火力発電、水力発電、太陽光発電等のタイプの電力供給源に係る情報がある。例えば充電装置3は、どのタイプの電力供給源から電力を受けているかの電力供給情報を保有できる。
【0015】
放電装置2は、スマートフォン、電気自動車等のいわゆる電気機器である。放電装置2は、バッテリモジュール4から直流電力の供給を受け所定の機能を発揮する。電気機器は、自身の情報を有する。例えば、放電装置2は、自身がどういった機器であるかの情報を備える。
【0016】
バッテリモジュール4は、電力を蓄電するバッテリセル41とバッテリセル41の充放電履歴を記憶するメモリ42とバッテリモジュール4を制御する制御部43とを備える。バッテリモジュール4は、バッテリセル41に対して充電装置3により充電され、放電装置2によりバッテリセル41から放電する。
【0017】
メモリ42は、充放電履歴としてバッテリセル41の充電回数、充電量、充電に利用した充電装置3、放電を行った放電装置2に係る情報を含む。これら情報は充電装置3または放電装置2に接続することでブロックチェーンネットワーク1に出力され、ブロックチェーンネットワーク1で管理される。
【0018】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は、充電バッテリのようなバッテリの管理に利用できる。
【符号の説明】
【0020】
S バッテリ管理システム
1 ブロックチェーンネットワーク
2 放電装置
3 充電装置
4 バッテリモジュール4