特開 2024-95934 基板処理装置及び基板処理方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024095934

(43)【公開日】2024-07-11

(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法

(51)【国際特許分類】

   H01L 21/027 20060101AFI20240704BHJP

   G03F 7/26 20060101ALI20240704BHJP

   B05D 1/36 20060101ALI20240704BHJP

   B05D 3/00 20060101ALI20240704BHJP

【ＦＩ】

H01L21/30 569C

G03F7/26

B05D1/36 Z

B05D3/00 D

【審査請求】未請求

【請求項の数】20

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023102826

(22)【出願日】2023-06-22

(31)【優先権主張番号】10-2022-0189826

(32)【優先日】2022-12-29

(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR

(71)【出願人】

【識別番号】520236767

【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド

(74)【代理人】

【識別番号】110001519

【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】ヨン、ソ ピン

(72)【発明者】

【氏名】パク、ミン チュン

【テーマコード（参考）】

2H196

4D075

5F146

【Ｆターム（参考）】

2H196AA25

2H196AA28

4D075AC64

4D075AC88

4D075AC91

4D075AC92

4D075AC94

4D075AE03

4D075BB14Z

4D075BB18Z

4D075BB20Z

4D075BB21Z

4D075BB41Z

4D075CA36

4D075CA47

4D075CA48

4D075DA06

4D075DA08

4D075DA34

4D075DC22

4D075DC24

4D075EA05

5F146LA03

5F146LA08

5F146LA12

5F146LA14

(57)【要約】

【課題】本発明は、基板を処理する方法を提供する。
【解決手段】一実施例による基板処理方法は、回転する基板に第１液を供給して基板を処理する第１液処理段階と、及び回転する基板に前記第１液と相異な第２液を供給し、基板上に第２液を塗布する第２液処理段階を含むが、前記第１液処理段階と前記第２液処理段階で基板の回転方向はお互いに相異なことがある。
【選択図】図７

【特許請求の範囲】

【請求項1】

基板を処理する方法において、
回転する基板に第１液を供給して基板を処理する第１液処理段階と、及び
回転する基板に前記第１液と相異な第２液を供給し、基板上に第２液を塗布する第２液処理段階を含むが、
前記第１液処理段階と前記第２液処理段階で基板の回転方向はお互いに相異なことを特徴とする基板処理方法。

【請求項2】

前記第１液処理段階は、
回転する基板に前記第１液を供給して基板上に液膜を形成する１次供給段階と、及び
１次供給段階以後、前記液膜が形成された基板に前記第１液を供給する２次供給段階を含むが、
前記１次供給段階及び前記２次供給段階は前記第２液処理段階以前に遂行されることを特徴とする請求項１に記載の基板処理方法。

【請求項3】

前記１次供給段階と前記第２液処理段階で基板は第１方向に回転し、
前記２次供給段階で基板は前記第１方向と反対方向である第２方向に回転することを特徴とする請求項２に記載の基板処理方法。

【請求項4】

前記１次供給段階で基板の平均回転速度は、
前記２次供給段階で基板の平均回転速度と同じであるか速いことを特徴とする請求項３に記載の基板処理方法。

【請求項5】

前記１次供給段階では前記基板を第１回転速度で回転させながら前記第１液を供給し、
前記２次供給段階では前記基板を第２回転速度で回転させながら前記第１液を供給し、
前記第１液処理段階は、
前記１次供給段階以後、そして、前記２次供給段階以前に遂行されて前記第１液の供給を中止した状態で前記第１回転速度より遅い回転速度で前記基板を回転させて前記基板上に液膜を形成する１次パドル段階と、
前記１次パドル段階以後、そして、前記２次供給段階以前に遂行されて前記第１液の供給を中止した状態で前記１次パドル段階でより速い速度で前記基板を回転させて前記基板上に形成された前記液膜を除去する１次除去段階と、
前記２次供給段階以後、そして、前記第２液処理段階以前に遂行されて前記第１液供給を中止した状態で前記第２回転速度より遅い回転速度で前記基板を回転させて前記基板上に液膜を形成する２次パドル段階と、及び
前記２次パドル段階以後、そして、前記第２液処理段階以前に遂行されて前記第１液の供給を中止した状態で前記２次パドル段階より速い速度で前記基板を回転させて前記基板上に形成された液膜を除去する２次除去段階を含む請求項３に記載の基板処理方法。

【請求項6】

前記第１液処理段階は、前記第２液処理段階以前及び以後にそれぞれ遂行され、
前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階は、
回転する基板に前記第１液を回転する基板に前記第１液を供給して基板のエッジ領域に残留する前記第２液を除去することを特徴とする請求項１に記載の基板処理方法。

【請求項7】

前記第２液処理段階以前に遂行される前記第１液処理段階と、前記第２液処理段階で基板はそれぞれ第１方向に回転し、
前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階で基板は前記第１方向と反対方向である第２方向に回転することを特徴とする請求項６に記載の基板処理方法。

【請求項8】

前記方法は、
前記第２液処理段階と、前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階の間に遂行される基板を回転させて基板上に供給された前記第２液を拡散させるリフロー段階と、及び
基板を回転させて基板上に供給された前記第２液の厚さを調節する厚さ調節段階をさらに含む請求項７に記載の基板処理方法。

【請求項9】

前記方法は、
前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階以後に基板を回転させて基板上に供給された前記第１液を基板から除去する乾燥段階をさらに含むが、
前記リフロー段階及び前記厚さ調節段階で基板は前記第１方向に回転し、前記乾燥段階で基板は前記第２方向に回転することを特徴とする請求項８に記載の基板処理方法。

【請求項10】

前記第２液処理段階以前に遂行される前記第１液処理段階で、前記第１液は基板のセンター領域に供給され、
前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階で、前記第１液は基板のエッジ領域に供給されることを特徴とする請求項６に記載の基板処理方法。

【請求項11】

前記第１液はシンナー（Ｔｈｉｎｎｅｒ）であり、前記第２液は感光液であることを特徴とする請求項１に記載の基板処理方法。

【請求項12】

基板の前記回転方向を変更して基板上に形成されたパターンらの間に残留する空隙（Ａｉｒ Ｖｏｉｄ）を除去することを特徴とする請求項１に記載の基板処理方法。

【請求項13】

基板を処理する方法において、
回転する基板にシンナー（Ｔｈｉｎｎｅｒ）を供給して基板を疎水化させる前処理段階と、
回転する基板に感光液を供給し、基板上に感光液を塗布する塗布段階と、及び
基板を後処理する後処理段階を含むが、
前記後処理段階は、
基板を回転させて基板上に供給された前記感光液を拡散させるリフロー段階と、
基板を回転させて基板上に供給された前記感光液の厚さを調節する厚さ調節段階と、
回転する基板に前記シンナーを供給して基板のエッジ領域に残留する前記感光液を除去するビード除去（Ｂｅａｄ ｒｅｍｏｖａｌ）段階と、及び
基板を回転させて前記シンナーを基板から除去する乾燥段階を含むが、
前記前処理段階または前記後処理段階のうちで少なくとも何れか一つの段階で基板の回転方向が変更されることを特徴とする基板処理方法。

【請求項14】

前記前処理段階、前記塗布段階、前記リフロー段階、そして、前記厚さ調節段階で基板はそれぞれ第１方向に回転し、
前記ビード除去段階と前記乾燥段階で基板はそれぞれ前記第１方向と反対方向である第２方向に回転することを特徴とする請求項１３に記載の基板処理方法。

【請求項15】

前記前処理段階は、
回転する基板に前記シンナーを供給して基板上に液膜を形成する１次供給段階と、
前記シンナーの供給を中止した状態で基板を回転させて基板上に液膜を形成する１次パドル段階と、
１次供給段階以後、前記液膜が形成された基板に前記シンナーを供給する２次供給段階と、及び
前記シンナーの供給を中止した状態で基板を回転させて基板上に液膜を形成する２次パドル段階を含むが、
前記１次供給段階、前記１次パドル段階、前記塗布段階、前記リフロー段階、そして、前記後処理段階で基板はそれぞれ第１方向に回転し、
前記２次供給段階及び前記２次パドル段階で基板はそれぞれ前記第１方向と反対方向である第２方向に回転することを特徴とする請求項１３に記載の基板処理方法。

【請求項16】

基板を処理する装置において、
基板を回転させる支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された基板のセンター領域に第１液を供給する第１ノズルと、
前記支持ユニットに支持された基板のセンター領域に前記第１液と相異な第２液を供給する第２ノズルと、
前記支持ユニットに支持された基板のエッジ領域に前記第１液を供給する第３ノズルと、及び
前記支持ユニット、第１ノズル、前記第２ノズル、そして、前記第３ノズルを制御する制御機を含むが、
前記制御機は、
回転する基板のセンター領域に前記第１液を供給した以後、回転する基板のセンター領域に前記第２液を供給し、前記第２液が供給された基板のエッジ領域に前記第１液を供給するが、
基板に前記第１液を供給するある一部区間で前記支持ユニットの回転方向を変更させるように前記支持ユニットと前記第１ノズル、前記第２ノズル、そして、前記第３ノズルを制御する基板処理装置。

【請求項17】

前記制御機は、
回転する基板のセンター領域に前記第１液を１次供給した以後に前記第１液の供給を中止した状態で前記支持ユニットを一定時間の間に回転させ、前記一定時間以後回転する基板のセンター領域に前記第１液を２次供給するが、
前記第１液の２次供給区間で基板の回転方向が変更されるように前記第１ノズルと前記支持ユニットを制御する請求項１６に記載の基板処理装置。

【請求項18】

前記制御機は、
前記２次供給区間以後に前記センター領域に前記第２液を供給する区間で基板の回転方向が変更されるように前記第２ノズルと前記支持ユニットを制御する請求項１７に記載の基板処理装置。

【請求項19】

前記制御機は、
前記センター領域に前記第２液を供給した以後に前記エッジ領域に前記第１液を供給する区間で基板の回転方向が変更されるように前記第３ノズルと前記支持ユニットを制御する請求項１６に記載の基板処理装置。

【請求項20】

前記第１液はシンナー（Ｔｈｉｎｎｅｒ）であり、前記第２液は感光液であることを特徴とする請求項１６に記載の基板処理装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、基板を処理する装置及び方法に関するものであり、より詳細には、基板に液を供給する基板処理装置及び方法に関するものである。

【背景技術】

【0002】

半導体素子または平板表示パネルを製造するために写真（Ｐｈｏｔｏ－ｌｉｔｈｏｇｒａｐｈｙ ｐｒｏｃｅｓｓ）工程、エッチング工程、アッシング工程、薄膜蒸着工程、そして、洗浄工程など多様な工程らが遂行される。このような工程らのうちで写真工程は半導体基板にフォトレジストを供給して基板表面に塗布膜を形成する塗布工程、そして、マスクを使用して形成された塗布膜に対して露光処理する露光工程を遂行した以後、現像液を供給して半導体基板上に所望のパターンを得る現像工程を順次または選択的に遂行する。

【0003】

高いアスペクト比（Ａｓｐｅｃｔ ｒａｔｉｏ）を有する微細なパターンが形成された基板上に薬液を供給する場合、パターンの間に薬液が浸透し難い。特に、一軸を回転軸にして基板を一方向に回転させながら基板上に薬液を供給する場合、パターンの一空間だけに薬液が満たされる。薬液が易しく浸透することができないパターンの他の空間にはバブルなどの空隙（Ａｉｒ ｖｏｉｄ）が形成される。パターンの間に空隙が多量に形成される場合、空隙が形成された空間には薬液が満たされることができずに、薬液が基板上に均一に塗布されることができない。これは後続工程で基板に対する効率的な処理を阻害する要因で作用する。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【特許文献1】韓国特許公開第１０－２０１１－００８２８３８号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明は、基板を効率的に処理することができる基板処理装置及び方法を提供することを一目的とする。

【0006】

また、本発明は、基板に液を均一に塗布することができる基板処理装置及び方法を提供することを一目的とする。

【0007】

また、本発明はパターンの間に空隙が発生することを最小化することができる基板処理装置及び方法を提供することを一目的とする。

【0008】

本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から当業者に明確に理解されることができるであろう。

【課題を解決するための手段】

【0009】

本発明は、基板を処理する方法を提供する。一実施例による基板処理方法は、回転する基板に第１液を供給して基板を処理する第１液処理段階と、及び回転する基板に前記第１液と相異な第２液を供給し、基板上に第２液を塗布する第２液処理段階を含むが、前記第１液処理段階と前記第２液処理段階で基板の回転方向はお互いに相異なことがある。

【0010】

一実施例によれば、前記第１液処理段階は、回転する基板に前記第１液を供給して基板上に液膜を形成する１次供給段階と、及び１次供給段階以後、前記液膜が形成された基板に前記第１液を供給する２次供給段階を含むが、前記１次供給段階及び前記２次供給段階は前記第２液処理段階以前に遂行されることができる。

【0011】

一実施例によれば、前記１次供給段階と前記第２液処理段階で基板は第１方向に回転し、前記２次供給段階で基板は前記第１方向と反対方向である第２方向に回転することができる。

【0012】

一実施例によれば、前記１次供給段階で基板の平均回転速度は、前記２次供給段階で基板の平均回転速度と同じであるか速いことがある。

【0013】

一実施例によれば、前記１次供給段階では前記基板を第１回転速度で回転させながら前記第１液を供給し、前記２次供給段階では前記基板を第２回転速度で回転させながら前記第１液を供給し、前記第１液処理段階は、前記１次供給段階以後、そして、前記２次供給段階以前に遂行されて前記第１液の供給を中止した状態で前記第１回転速度より遅い回転速度で前記基板を回転させて前記基板上に液膜を形成する１次パドル段階と、前記１次パドル段階以後、そして、前記２次供給段階以前に遂行されて前記第１液の供給を中止した状態で前記１次パドル段階でより速い速度で前記基板を回転させて前記基板上に形成された前記液膜を除去する１次除去段階と、前記２次供給段階以後、そして、前記第２液処理段階以前に遂行されて前記第１液の供給を中止した状態で前記第２回転速度より遅い回転速度で前記基板を回転させて前記基板上に液膜を形成する２次パドル段階と、及び前記２次パドル段階以後、そして、前記第２液処理段階以前に遂行されて前記第１液の供給を中止した状態で前記２次パドル段階より速い速度で前記基板を回転させて前記基板上に形成された液膜を除去する２次除去段階を含むことができる。

【0014】

一実施例によれば、前記第１液の処理段階は、前記第２液処理段階以前及び以後にそれぞれ遂行され、前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階は、回転する基板に前記第１液を供給して基板のエッジ領域に残留する前記第２液を除去することができる。

【0015】

一実施例によれば、前記第２液処理段階以前に遂行される前記第１液処理段階と、前記第２液処理段階で基板はそれぞれ第１方向に回転し、前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階で基板は前記第１方向と反対方向である第２方向に回転することができる。

【0016】

一実施例によれば、前記方法は、前記第２液処理段階と、前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階の間に遂行される基板を回転させて基板上に供給された前記第２液を拡散させるリフロー段階と、及び基板を回転させて基板上に供給された前記第２液の厚さを調節する厚さ調節段階をさらに含むことができる。

【0017】

一実施例によれば、前記方法は、前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階以後に基板を回転させて基板上に供給された前記第１液を基板から除去する乾燥段階をさらに含むが、前記リフロー段階及び前記厚さ調節段階で基板は前記第１方向に回転し、前記乾燥段階で基板は前記第２方向に回転することができる。

【0018】

一実施例によれば、前記第２液処理段階以前に遂行される前記第１液処理段階で、前記第１液は基板のセンター領域に供給され、前記第２液処理段階以後に遂行される前記第１液処理段階で、前記第１液は基板のエッジ領域に供給されることができる。

【0019】

一実施例によれば、前記第１液シンナー（Ｔｈｉｎｎｅｒ）であり、前記第２液は感光液であることがある。

【0020】

一実施例によれば、基板の前記回転方向を変更して基板上に形成されたパターンらの間に残留する空隙（Ａｉｒ Ｖｏｉｄ）を除去することができる。

【0021】

また、本発明は、基板を処理する方法を提供する。一実施例による基板処理方法は、回転する基板にシンナー（Ｔｈｉｎｎｅｒ）を供給して基板を疎水化させる前処理段階と、回転する基板に感光液を供給し、基板上に感光液を塗布する塗布段階と、及び基板を後処理する後処理段階を含むが、前記後処理段階は、基板を回転させて基板上に供給された前記感光液を拡散させるリフロー段階と、基板を回転させて基板上に供給された前記感光液の厚さを調節する厚さ調節段階と、回転する基板に前記シンナーを供給して基板のエッジ領域に残留する前記感光液を除去するビード除去（Ｂｅａｄ ｒｅｍｏｖａｌ）段階と、及び基板を回転させて前記シンナーを基板から除去する乾燥段階を含むが、前記前処理段階または前記後処理段階のうちで少なくとも何れか一つの段階で基板の回転方向が変更されることができる。

【0022】

一実施例によれば、前記前処理段階、前記塗布段階、前記リフロー段階、そして、前記厚さ調節段階で基板はそれぞれ第１方向に回転し、前記ビード除去段階と前記乾燥段階で基板はそれぞれ前記第１方向と反対方向である第２方向に回転することができる。

【0023】

一実施例によれば、前記前処理段階は、回転する基板に前記シンナーを供給して基板上に液膜を形成する１次供給段階と、前記シンナーの供給を中止した状態で基板を回転させて基板上に液膜を形成する１次パドル段階と、１次供給段階以後、前記液膜が形成された基板に前記シンナーを供給する２次供給段階と、及び前記シンナーの供給を中止した状態で基板を回転させて基板上に液膜を形成する２次パドル段階を含むが、前記１次供給段階、前記１次パドル段階、前記塗布段階、前記リフロー段階、そして、前記後処理段階で基板はそれぞれ第１方向に回転し、前記２次供給段階及び前記２次パドル段階で基板はそれぞれ前記第１方向と反対方向である第２方向に回転することができる。

【0024】

また、本発明は、基板を処理する装置を提供する。一実施例による基板処理装置は、基板を回転させる支持ユニットと、前記支持ユニットに支持された基板のセンター領域に第１液を供給する第１ノズルと、前記支持ユニットに支持された基板のセンター領域に前記第１液と相異な第２液を供給する第２ノズルと、前記支持ユニットに支持された基板のエッジ領域に前記第１液を供給する第３ノズルと、及び前記支持ユニット、第１ノズル、前記第２ノズル、そして、前記第３ノズルを制御する制御機を含むが、前記制御機は、回転する基板のセンター領域に前記第１液を供給した以後、回転する基板のセンター領域に前記第２液を供給し、前記第２液が供給された基板のエッジ領域に前記第１液を供給するが、基板に前記第１液を供給するある一部区間で前記支持ユニットの回転方向を変更させるように前記支持ユニットと前記第１ノズル、前記第２ノズル、そして、前記第３ノズルを制御することができる。

【0025】

一実施例によれば、前記制御機は、回転する基板のセンター領域に前記第１液を１次供給した以後に前記第１液の供給を中止した状態で前記支持ユニットを一定時間の間回転させ、前記一定時間以後回転する基板のセンター領域に前記第１液を２次供給するが、前記第１液の２次供給区間で基板の回転方向が変更されるように前記第１ノズルと前記支持ユニットを制御することができる。

【0026】

一実施例によれば、前記制御機は、前記２次供給区間以後に前記センター領域に前記第２液を供給する区間で基板の回転方向が変更されるように前記第２ノズルと前記支持ユニットを制御することができる。

【0027】

一実施例によれば、前記制御機は、前記センター領域に前記第２液を供給した以後に前記エッジ領域に前記第１液を供給する区間で基板の回転方向が変更されるように前記第３ノズルと前記支持ユニットを制御することができる。

【0028】

一実施例によれば、前記第１液はシンナー（Ｔｈｉｎｎｅｒ）であり、前記第２液は感光液であることがある。

【発明の効果】

【0029】

本発明の実施例によれば、基板を効率的に処理することができる。

【0030】

また、本発明の実施例によれば、基板に液を均一に塗布することができる。

【0031】

また、本発明の実施例によれば、パターンの間に空隙が発生することを最小化することができる。

【0032】

本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。

【図面の簡単な説明】

【0033】

【図1】一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる斜視図である。

【図2】図１の塗布ブロックまたは現像ブロックを概略的に見せてくれる断面図である。

【図3】図１の基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。

【図4】一実施例による熱処理チャンバを概略的に見せてくれる平面図である。

【図5】一実施例による熱処理チャンバを概略的に見せてくれる正面図である。

【図6】一実施例による液処理チャンバを概略的に見せてくれる断面図である。

【図7】一実施例による基板処理方法のフローチャートである。

【図8】図７の基板処理方法を遂行する過程で基板が回転する方向を説明するためのグラフである。

【図9】図７の前処理段階で基板の回転速度を説明するためのグラフである。

【図10】図７の１次供給段階で基板に供給された第１液が基板上で流動する姿を概略的に見せてくれる拡大図である。

【図11】図７の２次供給段階で基板に供給された第１液が基板上で流動する姿を概略的に見せてくれる拡大図である。

【図12】他の実施例による基板処理方法のフローチャートである。

【図13】図１２の基板処理方法を遂行する過程で基板が回転する方向を説明するためのグラフである。

【図14】他の実施例による基板処理方法のフローチャートである。

【図15】図１４の基板処理方法を遂行する過程で基板が回転する方向を説明するためのグラフである。

【発明を実施するための形態】

【0034】

以下、本発明の実施例を添付された図面らを参照してより詳細に説明する。本発明の実施例はさまざまな形態で変形されることができるし、本発明の範囲が以下で敍述する実施例によって限定されることで解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での構成要素の形状などはより明確な説明を強調するために誇張されたものである。

【0035】

第１、第２などの用語は多様な構成要素らを説明することに使用されることができるが、前記構成要素らは前記用語らによって限定されてはいけない。前記用語らは一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第１構成要素は第２構成要素で命名されることができるし、類似に第２構成要素も第１構成要素で命名されることができる。

【0036】

以下で説明する一実施例による基板は、半導体ウェーパー（Ｗａｆｅｒ）のような円形の基板を例であげて説明する。但し、これに限定されるものではなくて、本発明の一実施例で説明する基板はマスク（Ｍａｓｋ）、または、ディスプレイパネルなどのような四角形の基板であることがある。

【0037】

以下で説明する本発明の一実施例では、基板にフォトレジストなどの感光液を供給して基板の表面に塗布膜を形成する塗布工程、塗布膜に対して露光処理する露光工程、そして、基板に現像液を供給して基板上に所望のパターンを形成する現像工程のうちで少なくとも何れか一つ以上が遂行される基板処理装置を例であげて説明する。但し、前述した例に限定されるものではなくて、一実施例による基板処理装置は基板に対する所定の工程を遂行する多様な装置に適用されることができる。

【0038】

図１は、一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる斜視図である。図２は、図１の塗布ブロックまたは現像ブロックを概略的に見せてくれる断面図である。図３は、図１の基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。

【0039】

基板処理装置１はインデックスモジュール１０（Ｉｎｄｅｘ Ｍｏｄｕｌｅ）、処理モジュール２０（Ｔｒｅａｔｉｎｇ Ｍｏｄｕｌｅ）、そして、インターフェースモジュール５０（Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ Ｍｏｄｕｌｅ）を含むことができる。

【0040】

インデックスモジュール１０、処理モジュール２０、そして、インターフェースモジュール５０は一列で、そして、順次に配置されることができる。以下では、インデックスモジュール１０、処理モジュール２０、そして、インターフェースモジュール５０が配置された方向をＸ方向２と定義する。また、上から眺める時、Ｘ方向２と垂直な方向をＹ方向４と定義し、Ｘ方向２及びＹ方向４をすべて含んだ平面に垂直な方向をＺ方向６と定義する。例えば、Ｚ方向６は地面に対して垂直な方向であることがある。

【0041】

インデックスモジュール１０は容器（Ｆ）と処理モジュール２０との間に基板を返送する。より具体的には、インデックスモジュール１０は容器（Ｆ）から基板を引き出して、基板を処理する処理モジュール２０に引き出しされた基板を返送する。また、インデックスモジュール１０は処理モジュール２０で所定の処理が完了された基板を引き出して、容器（Ｆ）に返送する。インデックスモジュール１０はロードポート１２０とインデックスフレーム１４０を有する。

【0042】

ロードポート１２０には基板が収納された容器（Ｆ）が収容される。ロードポート１２０には後述するインデックスフレーム１４０を基準で、処理モジュール２０の反対側に配置される。ロードポート１２０は複数個具備されることができるし、複数個のロードポート１２０らはＹ方向４に沿って一列に配置される。ロードポート１２０の個数は処理モジュール２０の工程効率またはフットプリント条件などによって増加するか、または減少することができる。

【0043】

容器（Ｆ）には基板が収納される。一実施例によるロードポート１２０に収容される容器（Ｆ）としては、前面開放一体型ポッド（Ｆｒｏｎｔ Ｏｐｅｎｉｎｇ Ｕｎｉｆｉｅｄ Ｐｏｄ：ＦＯＵＰ）のような密閉用容器が使用されることができる。容器（Ｆ）はオーバーヘッドトランスファー（Ｏｖｅｒｈｅａｄ Ｔｒａｎｓｆｅｒ）、オーバーヘッドコンベヤー（Ｏｖｅｒｈｅａｄ Ｃｏｎｖｅｙｏｒ）、または自動案内車両（Ａｕｔｏｍａｔｉｃ Ｇｕｉｄｅｄ Ｖｅｈｉｃｌｅ）のような移送手段や作業者によってロードポート１２０に収容されることができる。

【0044】

インデックスフレーム１４０はＹ方向４と水平な長さ方向を有する。インデックスフレーム１４０の内部にはインデックスレール１４２とインデックスロボット１４４が配置される。インデックスレール１４２はインデックスフレーム１４０の長さ方向と平行な長さ方向を有する。インデックスロボット１４４は基板を返送する。より具体的には、インデックスロボット１４４はロードポート１２０に収容された容器（Ｆ）と、後述する前端バッファー２４２の間に基板を返送することができる。インデックスロボット１４４はインデックスレール１４２上で、インデックスレール１４２の長さ方向に沿って前進及び後進する。

【0045】

インデックスロボット１４４はインデックスハンド１４６を有する。インデックスハンド１４６には基板が置かれる。インデックスハンド１４６は前進及び後進移動、Ｚ方向６を軸にした回転移動、そして、Ｚ方向６に沿って上下移動する。

【0046】

処理モジュール２０は塗布工程及び／または現像工程を遂行することができる。一実施例によれば、処理モジュール２０は塗布ブロック２０ａと現像ブロック２０ｂを含むことができる。塗布ブロック２０ａは基板に対して塗布工程（Ｃｏａｔｉｎｇ ｐｒｏｃｅｓｓ）を遂行する。現像ブロック２０ｂは基板に対して現像工程（Ｄｅｖｅｌｏｐｉｎｇ ｐｒｏｃｅｓｓ）を遂行する。

【0047】

塗布ブロック２０ａと現像ブロック２０ｂはそれぞれ複数で具備されることができるし、複数の塗布ブロック２０ａらと複数の現像ブロック２０ｂらはお互いに積層されるように配置されることができる。一実施例によれば、塗布ブロック２０ａらは現像ブロック２０ｂらの下側に配置されることができる。また、それぞれの塗布ブロック２０ａらはお互いに同一または類似な構造を有して、お互いに同一または類似な工程を遂行することができる。また、それぞれの現像ブロック２０ｂらはお互いに同一または類似な構造を有して、お互いに同一または類似な工程を遂行することができる。但し、これに限定されるものではなくて、それぞれの塗布ブロック２０ａはお互いに異なる工程を遂行し、それぞれの現像ブロック２０ｂはお互いに異なる工程を遂行することができる。また、塗布ブロック２０ａらの個数及び配置、そして、現像ブロック２０ｂらの個数及び配置は多様に変更されることができる。

【0048】

一実施例による塗布ブロック２０ａと現像ブロック２０ｂはお互いに同一または類似な構造及び配置を有するので、以下では、重複される説明を避けるため、現像ブロック２０ｂに対する説明は略して塗布ブロック２０ａを中心に説明する。

【0049】

塗布ブロック２０ａは返送チャンバ２２０、バッファーチャンバ２４２、２４４、熱処理チャンバ３００、そして、液処理チャンバ４００を有する。

【0050】

返送チャンバ２２０はＸ方向２と平行な長さ方向を有する。返送チャンバ２２０にはＸ方向２と平行な長さ方向を有するガイドレール２２２と、返送ロボット２２４が配置される。返送ロボット２２４はバッファーチャンバ２４２、２４４、熱処理チャンバ３００、そして、液処理チャンバ４００の間に基板を返送する。返送ロボット２２４はガイドレール２２２上で、ガイドレール２２２の長さ方向に沿って前進及び後進する。返送ロボット２２４は基板が置かれる返送ハンド２２６を有する。返送ハンド２２６の構造は前述したインデックスハンド１４６と同一または類似な構造を有するので、これに対する重複説明は略する。

【0051】

バッファーチャンバ２４２、２４４は塗布ブロック２０ａに搬入される基板と塗布ブロック２０ａから搬出される基板が一時的にとどまる空間を提供する。バッファーチャンバ２４２、２４４は複数個具備されることができる。バッファーチャンバ２４２、２４４らのうちである一部はインデックスフレーム１４０と返送チャンバ２２０との間に配置される。以下では、これらバッファーチャンバを前端バッファー２４２（Ｆｒｏｎｔ ｂｕｆｆｅｒ）で定義する。また、バッファーチャンバ２４２、２４４らのうちで他の一部は返送チャンバ２２０と後述するインターフェースモジュール５０の間に配置される。以下では、これらバッファーチャンバを後端バッファー２４４（Ｒｅａｒ ｂｕｆｆｅｒ）で定義する。前端バッファー２４２は複数個具備され、複数の前端バッファー２４２らは上下方向に積層されることができる。また、後端バッファー２４４は複数個具備され、複数の後端バッファー２４４らは上下方向に積層されることができる。

【0052】

前端バッファー２４２らと後端バッファー２４４らはそれぞれ複数の基板らを一時的に保管する。前端バッファー２４２に保管された基板はインデックスロボット１４４と返送ロボット２２４によって搬入または搬出される。また、後端バッファー２４４に保管された基板は返送ロボット２２４と後述する第１ロボット５５２によって搬入または搬出される。

【0053】

バッファーチャンバ２４２、２４４の一側にはバッファーロボット２４６、２４８が配置されることができる。一実施例によれば、前端バッファー２４２の一側には前端バッファーロボット２４６が配置され、後端バッファー２４４の一側には後端バッファーロボット２４８が配置されることができる。但し、これに限定されるものではなくて、前端バッファー２４２の両側にバッファーロボットらがそれぞれ配置され、後端バッファー２４４の両側にバッファーロボットらがそれぞれ配置されることができる。

【0054】

前端バッファーロボット２４６は前端バッファー２４２らの間に基板を返送する。より具体的には、前端バッファーロボット２４６はＺ方向６に沿って移動しながら、積層されるように配置された前端バッファー２４２らの間に基板を返送する。また、後端バッファーロボット２４８はＺ方向６に沿って移動しながら、積層されるように配置された後端バッファー２４４らの間に基板を返送する。

【0055】

熱処理チャンバ３００は基板の温度を調節する熱処理工程を遂行する。一実施例による熱処理工程は、基板の温度を低める冷却工程と基板の温度を昇温させる加熱工程を含むことができる。熱処理チャンバ３００は複数個具備されることができる。熱処理チャンバ３００らはＸ方向２に沿って配置される。また、熱処理チャンバ３００らはＺ方向６に沿って積層されるように配置される。熱処理チャンバ３００らは返送チャンバ２２０の一側に位置する。

【0056】

液処理チャンバ４００は基板に液を供給する液処理工程を遂行する。液処理チャンバ４００は複数個具備されることができる。液処理チャンバ４００らはＸ方向２に沿って配置される。また、液処理チャンバ４００らはＺ方向６に沿って積層されるように配置される。液処理チャンバ４００らは返送チャンバ２００の他の側に位置する。すなわち、熱処理チャンバ３００と液処理チャンバ４００は返送チャンバ２２０を基準にお互いに対向されるように配置される。

【0057】

図４は、一実施例による熱処理チャンバを概略的に見せてくれる平面図である。図５は、一実施例による熱処理チャンバを概略的に見せてくれる正面図である。

【0058】

熱処理チャンバ３００はハウジング３２０、冷却ユニット３４０、加熱ユニット３６０、そして、返送プレート３８０を含む。

【0059】

ハウジング３２０は概して直方体の形状を有する。また、ハウジング３２０は内部空間を有する。ハウジング３２０の側壁には基板が出入りする出入口（図示せず）が形成される。ハウジング３２０の内部空間には冷却ユニット３４０、加熱ユニット３６０、そして、返送プレート３８０が位置する。冷却ユニット３４０と加熱ユニット３６０はＹ方向４に沿って並んで位置する。

【0060】

一実施例によれば、冷却ユニット３４０は加熱ユニット３６０より返送チャンバ２２０にさらに近く位置することができる。冷却ユニット３４０は冷却プレート３４２と冷却流路３４４を含む。冷却プレート３４２は上から眺める時、概して円形状を有することができる。冷却流路３４４は冷却プレート３４２の内部に配置される。冷却流路３４４には冷却流体が流れることがある。冷却流体は、冷却流路３４４の内部を流動しながら冷却プレート３４２の温度を低めることができる。

【0061】

加熱ユニット３６０は加熱プレート３６１、カバー３６２、そして、ヒーター３６３を含むことができる。

【0062】

加熱プレート３６１は上から眺める時、円形状を有することができる。加熱プレート３６１は基板より大きい直径を有することができる。加熱プレート３６１の内部にはヒーター３６３が配置される。ヒーター３６３は電流に抵抗して発熱する公知された発熱体のうちで何れか一つであることがある。

【0063】

加熱プレート３６１にはＺ方向６に沿って上下移動する複数の昇降ピン３６４らが配置される。昇降ピン３６４らは加熱ユニット３６０外部の返送手段（例えば、返送プレート３８０から基板の引受を受けて、加熱プレート３６１に引き継ぐことができる。また、昇降ピン３６４らは加熱プレート３６１から基板を持ち上げて加熱ユニット３６０の外部の返送手段に基板を引き継ぐことができる。

【0064】

カバー３６２は下部（ｌｏｗｅｒ ｐｏｒｔｉｏｎ）が開放された形状を有する。カバー３６２は加熱プレート３６１の上側に位置し、カバー３６２に結合された駆動機３６５によって上下方向に移動することができる。駆動機３６５は駆動力を伝達する公知されたモータのうちで何れか一つであることがある。カバー３６２が駆動機３６５によっての下方向に移動すれば、カバー３６２と加熱プレート３６１の組合によって密閉された空間が形成されることができる。カバー３６２と加熱プレート３６１の組合によって形成された空間は基板を加熱する加熱空間で機能する。

【0065】

返送プレート３８０は概して円板形状を有する。また、返送プレート３８０は基板と対応される直径を有することができる。返送プレート３８０の縁にはノッチ３８２が形成される。また、返送プレート３８０にはプレート駆動機３８６が結合されることができる。プレート駆動機３８６はＹ方向４と水平な長さ方向を有するレール３８４上に装着される。これに、返送プレート３８０はプレート駆動機３８６によってレール３８４に沿って直線移動することができる。

【0066】

また、返送プレート３８０にはスリット形状のガイド溝３８８が複数個形成される。ガイド溝３８８は返送プレート３８０の末端で返送プレート３８０の内部まで延長される。ガイド溝３８８はＹ方向４と水平な長さ方向を有して、複数個のガイド溝３８８らはＸ方向２に沿って離隔されるように形成される。返送プレート３８０と加熱ユニット３６０との間に基板に対する引受及び引き継ぎがなされる時、返送プレート３８０に形成されたガイド溝３８８によって、返送プレート３８０と昇降ピン３６４らがお互いに干渉されることを避けることができる。

【0067】

返送プレート３８０は昇降ピン３６４に基板を引き継いで、昇降ピン３６４は下の方向に移動して加熱プレート３６１に基板を安着させる。加熱プレート３６１に安着された基板はヒーター３６３の発熱によってその温度が上昇されることができる。また、返送プレート３８０は冷却プレート３４２と接触することができる。より具体的には、返送プレート３８０の上側に基板が置かれた状態で、返送プレート３８０は冷却プレート３４２と接触することができる。返送プレート３８０上に安着された基板は冷却流路３４４に流れる冷却流体によってその温度が下降することができる。

【0068】

また、一実施例によれば、複数個の熱処理チャンバ３００らのうちである一部に提供された加熱ユニット３６０は、基板を加熱する間にガスを供給して基板に対するフォトレジストの付着率を向上させることができる。一実施例によれば、ガスはヘキサメチルジシラン（ｈｅｘａｍｅｔｈｙｌｄｉｓｉｌａｎｅ）であることがある。

【0069】

図６は、一実施例による液処理チャンバを概略的に見せてくれる断面図である。

【0070】

液処理チャンバ４００は処理容器４２０、支持ユニット４３０、液供給ユニット４４０、そして、制御機４９０を含むことができる。

【0071】

処理容器４２０、支持ユニット４３０、液供給ユニット４４０は図示されない直方体形状のハウジングの内部に配置されることができる。また、ハウジング（図示せず）の側壁には基板（Ｗ）が搬出入される出入口が形成される。また、ハウジング（図示せず）の上壁にはハウジング（図示せず）の内部に気流を供給するファンフィルターユニットが設置され、ハウジング（図示せず）の下壁にはハウジング（図示せず）の内部雰囲気を排気するホールが形成されることができる。

【0072】

処理容器４２０は上部（ｕｐｐｅｒ ｐｏｒｔｉｏｎ）が開放されたコップ形状を有する。処理容器４２０の内部は基板（Ｗ）が処理される処理空間で機能する。処理空間は後述する支持ユニット４３０が基板（Ｗ）を支持して回転させる空間で機能することができる。また、処理空間は、後述する液供給ユニット４４０が基板（Ｗ）に液を供給して基板（Ｗ）を処理する空間で機能することができる。

【0073】

処理容器４２０は内側コップ４２２と外側コップ４２４を含むことができる。

【0074】

内側コップ４２２は外側コップ４２４の内側に位置する。内側コップ４２２は後述するチャック４３２をくるむことができる。また、内側コップ４２２は後述する回転軸４３４をくるむ円板形状を有することができる。

【0075】

内側コップ４２２は内側部と外側部を有することができる。内側部と外側部それぞれの上面は仮想の水平線を基準でお互いに異なる角度を有することができる。一実施例によれば、内側部は上から眺める時、後述するチャック４３２と重畳される領域に位置することができる。また、内側部は回転軸４３４から遠くなるほどその上面が上向き傾くことがある。

【0076】

外側部は内側部から外側方向に延長される。一実施例によれば、外側部は回転軸４３４から遠くなるほどその上面が下向き傾くことができる。内側部の上端は上から眺める時、基板（Ｗ）の側端と重畳されるように位置することができる。すなわち、内側部の上端は基板（Ｗ）の側端と上下方向に一致することができる。一実施例によれば、内側部と外側部の会う支点は内側部の上端より低い位置であることがある。また、内側部と外側部の会う支点はラウンドになるように形成されることができる。外側部と外側コップ４２４との間空間は処理空間に流入された液が回収される回収経路で機能する。

【0077】

また、内側コップ４２２は上から眺める時排気ライン４８０と重畳されるように配置されることができる。排気ライン４８０には図示されないポンプが設置される。ポンプ（図示せず）は排気ライン４８０を通じて、外側部と外側コップ４２４の間空間に陰圧を加えることができる。すなわち、処理容器４２０の内側雰囲気は排気ライン４８０を通じて排気され、処理容器４２０の外側雰囲気は前述したハウジング（図示せず）の下壁に形成されたホール（図示せず）を通じて排気されることができる。

【0078】

外側コップ４２４は内側コップ４２２をくるむ形状を有することができる。外側コップ４２４は底部４２４ａ、側部４２４ｂ、そして、傾斜部４２４ｃを有する。底部４２４ａは中空を有する円板形状で形成されることができる。底部４２４ａには回収ライン４７０が連結される。回収ライン４７０は基板（Ｗ）上に供給された液を回収する。回収ライン４７０によって回収された液は外部の再生システム（図示せず）によって再使用されることができる。

【0079】

側部４２４ｂと傾斜部４２４ｃは概してリング形状を有することができる。側部４２４ｂは底部４２４ａの末端から上の方向に延長される。傾斜部４２４ｃは側部４２４ｂの上端から延長される。例えば、傾斜部４２４ｃは側部４２４ｂの上端から後述する回転軸４３４の中心軸を向ける方向に延長されることができる。また、傾斜部４２４ｃは回転軸４３４の中心軸を向ける方向に行くほど地面に対して上向き傾くことができる。

【0080】

内側コップ４２２には内側昇降ユニット４２６が結合される。また、外側コップ４２４には外側昇降ユニット４２８が結合される。内側昇降ユニット４２６は内側コップ４２２を昇降させることができる。また、外側昇降ユニット４２８は外側コップ４２４を昇降させることができる。内側昇降ユニット４２６と外側昇降ユニット４２８はそれぞれ駆動力を伝達する公知されたモータのうちで何れか一つであることがある。一実施例によれば、基板（Ｗ）を処理する中に、外側昇降ユニット４２８は外側コップ４２４を上の方向に移動させることができる。これに、傾斜部４２４ｃの上端は、基板（Ｗ）を処理する間支持ユニット４３０に支持された基板（Ｗ）の上面より高く位置することができる。これと反対に、基板（Ｗ）に対する処理が完了された以後には、傾斜部４２４ｃの上端が支持ユニット４３０に支持された基板（Ｗ）の上面より低く位置するように、外側昇降ユニット４２８は外側コップ４２４を下の方向に移動させることができる。

【0081】

支持ユニット４３０は基板（Ｗ）を支持して回転させる。支持ユニット４３０はチャック４３２、回転軸４３４、そして、軸駆動機４３６を含むことができる。

【0082】

チャック４３２の上面には基板（Ｗ）が安着される。チャック４３２の上面は上から眺める時、概して円形状を有する。また、チャック４３２の上面は基板（Ｗ）より小さな直径を有することができる。回転軸４３４はチャック４３２の下端に結合する。回転軸４３４はＺ方向６と平行な長さ方向を有する。回転軸４３４は軸駆動機４３６から動力の伝達を受けて回転することができる。一実施例によれば、軸駆動機４３６は回転軸４３４に回転力を伝達することができる回転モータであることがある。また、軸駆動機４３６は回転軸４３４の回転速度を可変できる回転モータであることがある。回転軸４３４が軸駆動機４３６によって回転することで、基板（Ｗ）も一緒に回転軸４３４の軸方向を中心軸にして回転することができる。

【0083】

液供給ユニット４４０は支持ユニット４３０に支持された基板（Ｗ）に液を供給する。一実施例による液は第１液と第２液含むことができる。

【0084】

一実施例による第１液は、基板（Ｗ）の表面性質を変化させる液であることがある。また、第１液は、第２液を希釈させる液であることがある。また、第１液は基板（Ｗ）と第２液との間の接着力を増加させる液であることがある。すなわち、第１液は、基板（Ｗ）に供給されて基板（Ｗ）を前処理する液であることがある。例えば、第１液はシンナー（Ｔｈｉｎｎｅｒ）であることがある。

【0085】

一実施例による第２液は、特定の波長を有する特定光と感応する液であることがある。また、一実施例による第２液は疎水性の性質を有することができる。例えば、第２液はフォトレジスト（Ｐｈｏｔｏｒｅｓｉｓｔ、ＰＲ）のような感光液であることがある。

【0086】

液供給ユニット４４０は第１ノズル４４１、第２ノズル４４２、そして、第３ノズル４４４を含むことができる。

【0087】

第１ノズル４４１は支持ユニット４３０に支持された基板（Ｗ）に第１液を供給する。より具体的には、第１ノズル４４１は回転する基板（Ｗ）のセンター領域に第１液を供給する。センター領域に供給された第１液は遠心力によって、基板（Ｗ）のセンター領域から基板（Ｗ）の縁領域に流れる。これに、基板（Ｗ）の全領域に第１液が均一に供給されることができる。

【0088】

第２ノズル４４２は支持ユニット４３０に支持された基板（Ｗ）に第２液を供給する。より具体的には、第２ノズル４４２は回転する基板（Ｗ）のセンター領域に第２液を供給する。センター領域に供給された第２液は遠心力によって、基板（Ｗ）の全領域に均一に塗布されることができる。

【0089】

第１ノズル４４１と第２ノズル４４２は第１アーム４４３に支持される。第１アーム４４３の一端には第１ノズル４４１と第２ノズル４４２が設置される。第１アーム４４３は図示されない第１ノズル駆動機と結合されてその位置が変更されることができる。これに、第１ノズル４４１と第２ノズル４４２も一緒にその位置が変更され、基板（Ｗ）に供給される液の位置が変更されることができる。例えば、第１ノズル４４１が基板（Ｗ）に第１液を供給する時には、上から眺める時第１ノズル４４１と基板（Ｗ）のセンター領域が重畳されるように第１ノズル４４１の位置を変更させることができる。これと異なり、第２ノズル４４２が基板（Ｗ）に第２液を供給する時には、上から眺める時第２ノズル４４２と基板（Ｗ）のセンター領域が重畳されるように第２ノズル４４２の位置を変更させることができる。

【0090】

第３ノズル４４４は支持ユニット４３０に支持された基板（Ｗ）に第１液を供給する。より具体的には、第３ノズル４４４は回転する基板（Ｗ）のエッジ領域に第１液を供給する。エッジ領域に供給された第１液は既供給された第２液と応じて、基板（Ｗ）のエッジ領域に残留する第１液を除去することができる。これに対する詳細なメカニズムは後述する。一実施例による第３ノズル４４４は傾くように形成されることができる。より具体的には、第３ノズル４４４は基板（Ｗ）のエッジ領域を向ける方向に傾くように形成されることができる。但し、これに限定されるものではなくて、第３ノズル４４４は傾くように形成されないこともある。

【0091】

第３ノズル４４４は第２アーム４４５によって支持される。第２アーム４４５の一端には第３ノズル４４４が設置される。第２アーム４４５は図示されない第２ノズル駆動機と結合されてその位置が変更されることができる。第２ノズル駆動機（図示せず）の駆動によって第２アーム４４５に設置された第３ノズル４４４の位置も変更されることができる。例えば、第３ノズル４４４が基板（Ｗ）に第１液を供給する時には、上から眺める時第３ノズル４４４と基板（Ｗ）のエッジ領域が重畳されるように第３ノズル４４４の位置を変更させることができる。

【0092】

前述した例と異なり、基板（Ｗ）に液を供給するノズルらの個数は多様に変更されることができる。例えば、ノズルは少なくともＮ以上の個数（Ｎは、４以上の自然数）で具備されることができる。それぞれのノズルらは第１液と第２液を含んだお互いに異なる液らを基板（Ｗ）に供給することができる。また、一部ノズルらはお互いに同じ液を基板（Ｗ）に供給するが、その組成の割合が異なる液を基板（Ｗ）に供給することができる。

【0093】

制御機４９０は支持ユニット４３０、第１ノズル４４１、第２ノズル４４２、そして、第３ノズル４４４を制御することができる。制御機（図示せず）は支持ユニット４３０、第１ノズル４４１、第２ノズル４４２、そして、第３ノズル４４４の制御を行うマイクロプロセッサー（コンピューター）でなされるプロセスコントローラーと、オペレーターがコマンド入力操作などを行うキーボードや、稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどでなされるユーザーインターフェースと、制御プログラムや、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが記憶された記憶部を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び記憶部はプロセスコントローラーに接続されてあり得る。処理レシピは記憶部のうちで記憶媒体に記憶されてあり得て、記憶媒体は、ハードディスクでも良く、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリーなどの半導体メモリーであることがある。制御機４９０は支持ユニット４３０、第１ノズル４４１、第２ノズル４４２、そして、第３ノズル４４４を制御して、基板（Ｗ）を処理する具体的なメカニズムに対しては後述する。

【0094】

再び図１乃至図３を参照すれば、インターフェースモジュール５０は処理モジュール２０と外部の露光装置９０を連結する。インターフェースモジュール５０はインターフェースフレーム５１０、インターフェースバッファー５３０、返送部５５０、そして、付加工程チャンバ５７０を含む。

【0095】

インターフェースフレーム５１０の内部にはインターフェースバッファー５３０、返送部５５０、そして、付加工程チャンバ５７０が位置する。インターフェースバッファー５３０は塗布ブロック２０ａ、付加工程チャンバ５７０、露光装置９０、そして、現像ブロック２０ｂの間に基板を返送する過程で、基板が一時的に保管される空間を提供する。インターフェースバッファー５３０は複数個具備されることができるし、複数個のインターフェースバッファー５３０らはお互いに積層されるように配置されることができる。

【0096】

返送部５５０は塗布ブロック２０ａ、付加工程チャンバ５７０、露光装置９０、または現像ブロック２０ｂの間に基板を返送する。返送部５５０は少なくとも一つ以上のロボットを含む。一実施例によれば、返送部５５０は第１ロボット５５２、第２ロボット５５４、そして、第３ロボット（図示せず）を含むことができる。

【0097】

第１ロボット５５２は塗布ブロック２０ａ、付加工程チャンバ５７０、そして、露光装置９０の間に基板を返送することができる。より具体的には、第１ロボット５５２は後端バッファー２４４、付加工程チャンバ５７０、そして、露光装置９０の間に基板を返送することができる。また、第２ロボット５５４はインターフェースバッファー５３０と露光装置９０との間に基板を返送することができる。図示されない第３ロボットはインターフェースバッファー５３０と現像ブロック２０ｂとの間に基板を返送することができる。第１ロボット５５２、第２ロボット５５４、そして、第３ロボット（図示せず）はそれぞれ基板が置かれるハンドを含むことができる。それぞれのハンドは前進及び後進移動、Ｚ方向６と平行な軸を基準にした回転移動、そして、Ｚ方向６に沿って垂直移動することができる。

【0098】

付加工程チャンバ５７０は塗布ブロック２０ａで所定の処理が完了された基板が露光装置９０に搬入される前に、所定の付加工程を遂行することができる。また、付加工程チャンバ５７０は露光装置９０で所定の処理が完了された基板が現像ブロック２０ｂに搬入される前に所定の付加工程を遂行することができる。

【0099】

付加工程チャンバ５７０は複数個具備されることができる。また、複数個の付加工程チャンバ５７０らはお互いに積層されるように配置されることができる。付加工程チャンバ５７０はすべて等しい工程を遂行することができる。選択的に、付加工程チャンバ５７０らはお互いに異なる工程を遂行することができる。例えば、複数の付加工程チャンバ５７０らのうちである一部では、基板のエッジ領域を露光するエッジ露光工程を遂行することができる。また、複数の付加工程チャンバ５７０らのうちで他の一部では、基板の上面を洗浄する上面洗浄工程を遂行することができる。また、複数の付加工程チャンバ５７０らのうちでまた他の一部では、基板の下面を洗浄する下面洗浄工程を遂行することができる。

【0100】

以下では、一実施例による基板処理方法に対して説明する。以下で説明する基板処理方法は、図２乃至図７を参照して説明した基板処理装置によって遂行されることができる。これに、以下では、図２乃至図７に示された参照符号をそのまま引用して一実施例による基板処理方法を説明する。また、以下で説明する基板処理方法は上述した制御機４９０が上述した支持ユニット４３０、第１ノズル４４１、第２ノズル４４２、そして、第３ノズル４４４を制御して遂行されることができる。

【0101】

図７は、一実施例による基板処理方法のフローチャートである。図８は、図７の基板処理方法を遂行する過程で基板が回転する方向を説明するためのグラフである。図９は、図７の前処理段階で基板の回転速度を説明するためのグラフである。図１０は図７の１次供給段階で基板に供給された第１液が基板上で流動する姿を概略的に見せてくれる拡大図である。図１１は、図７の２次供給段階で基板に供給された第１液が基板上で流動する姿を概略的に見せてくれる拡大図である。

【0102】

一実施例による基板処理方法は、前処理段階（Ｓ１００）、塗布段階（Ｓ２００）、そして、後処理段階（Ｓ３００）を含む。一実施例による前処理段階（Ｓ１００）、塗布段階（Ｓ２００）、そして、後処理段階（Ｓ３００）は時系列の順に遂行されることができる。

【0103】

一実施例による、前処理段階（Ｓ１００）では、基板（Ｗ）に第１液を供給することができる。塗布段階（Ｓ２００）では基板（Ｗ）に第２液を供給することができる。また、後処理段階（Ｓ３００）では、基板（Ｗ）に第１液を供給することができる。これによって、前処理段階（Ｓ１００）と後処理段階（Ｓ３００）は第１液処理段階で定義されることができるし、塗布段階（Ｓ２００）は第２液処理段階で定義されることができる。また、前処理段階（Ｓ１００）は塗布段階（Ｓ２００）以前に遂行される第１液処理段階で定義されることができる。また、後処理段階（Ｓ３００）は塗布段階（Ｓ２００）以後に遂行される第１液処理段階で定義されることができる。但し、以下では理解の便宜のために、塗布段階（Ｓ２００）以前に遂行される第１液処理段階を前処理段階（Ｓ１００）と称して、塗布段階（Ｓ２００）以後に遂行される第１液処理段階を後処理段階（Ｓ３００）で称する。

【0104】

一実施例によれば、前処理段階（Ｓ１００）で第１ノズル４４１は基板（Ｗ）に第１液を供給することができる。また、塗布段階（Ｓ２００）で第２ノズル４４２は基板（Ｗ）に第２液を供給することができる。また、後処理段階（Ｓ３００）で第３ノズル４４４は基板（Ｗ）に第１液を供給することができる。また、支持ユニット４３０は基板（Ｗ）に対して液を供給する間に、基板（Ｗ）を回転させることができる。また、支持ユニット４３０は基板（Ｗ）に対して液を供給するある一部区間で基板（Ｗ）の回転方向を変更させることができる。

【0105】

一実施例による前処理段階（Ｓ１００）は１次供給段階（Ｓ１２０）、１次パドル段階（Ｓ１４０）、１次除去段階（Ｓ１５０）、２次供給段階（Ｓ１６０）、２次パドル段階（Ｓ１８０）、そして、２次除去段階（Ｓ１９０）を含むことができる。１次供給段階（Ｓ１２０）、１次パドル段階（Ｓ１４０）、１次除去段階（Ｓ１５０）、２次供給段階（Ｓ１６０）、２次パドル段階（Ｓ１８０）、そして、２次除去段階（Ｓ１９０）は順次に遂行されることができる。

【0106】

１次供給段階（Ｓ１２０）では、回転する基板（Ｗ）のセンター領域に第１液（Ｌ１）を供給する。基板（Ｗ）のセンター領域に供給された第１液（Ｌ１）は遠心力によって基板（Ｗ）の全領域に均一に塗布される。図８及び図１０に示されたところのように、１次供給段階（Ｓ１２０）で基板（Ｗ）は第１方向（ＣＣＷ）に回転することができる。より具体的には、１次供給段階（Ｓ１２０）で基板（Ｗ）は一軸（Ｃ）を回転軸にして第１方向（ＣＣＷ）に回転することができる。一実施例による一軸（Ｃ）とは、前述した回転軸４３４の中心軸であることがある。また、一実施例による第１方向（ＣＷ）とは、反時計方向であることがある。図９に示されたところのように、１次供給段階（Ｓ１２０）で基板（Ｗ）は第１回転速度（Ｖ１）に回転することができる。第１回転速度（Ｖ１）は１次供給段階（Ｓ１２０）区間での基板（Ｗ）の平均回転速度であることがある。第１回転速度（Ｖ１）は１０００ＲＰＭ乃至１５００ＲＰＭ程度であることがある。必要によって、第１回転速度（Ｖ１）は０～３０ＲＰＭであることもある。

【0107】

１次パドル段階（Ｓ１４０）では、基板（Ｗ）を回転させて基板（Ｗ）上に液膜を形成する。より具体的には、基板（Ｗ）を第１方向（ＣＣＷ）に回転させ、基板（Ｗ）上に液膜（Ｐｕｄｄｌｅ）を形成する。１次パドル段階（Ｓ１４０）では基板（Ｗ）を第３回転速度（Ｖ３）に回転させる。一実施例による第３回転速度（Ｖ３）は１次パドル段階（Ｓ１４０）区間での基板（Ｗ）の平均回転速度であることがある。第３回転速度（Ｖ３）は１次供給段階（Ｓ１２０）での第１回転速度（Ｖ１）より遅いことがある。また、第３回転速度（Ｖ３）は後述する２次供給段階（Ｓ１６０）での第２回転速度（Ｖ２）より遅いことがある。第３回転速度（Ｖ３）は０乃至３０ＲＰＭ程度であることがある。

【0108】

１次除去段階（Ｓ１５０）では、基板（Ｗ）を回転させて基板（Ｗ）上に形成された液膜の少なくとも一部を除去することができる。１次除去段階（Ｓ１５０）では基板（Ｗ）を第１方向（ＣＣＷ）に回転させることができる。１次除去段階（Ｓ１５０）では第１液（Ｌ１）の供給を中止した状態で、１次パドル段階（Ｓ１４０）より速い速度である第４回転速度（Ｖ４）で基板（Ｗ）を回転させ、基板（Ｗ）上に形成された液膜を乾燥または飛散させることができる。１次除去段階（Ｓ１５０）での第４回転速度（Ｖ４）は略１０００ＲＰＭ乃至１５００ＲＰＭ程度であることがある。

【0109】

２次供給段階（Ｓ１６０）では、回転する基板（Ｗ）のセンター領域に第１液（Ｌ１）を供給する。第１液（Ｌ１）は遠心力によって基板（Ｗ）の全領域に均一に塗布される。図８及び図１１に示されたところのように、２次供給段階（Ｓ１６０）で基板（Ｗ）は第１方向（ＣＣＷ）と反対方向である第２方向（ＣＷ）に回転することができる。一実施例による第２方向（ＣＷ）は時計方向であることがある。すなわち、２次供給段階（Ｓ１６０）で基板（Ｗ）の回転方向が変更されることができる。

【0110】

また、図９に示されたところのように、２次供給段階（Ｓ１６０）で基板（Ｗ）は第２回転速度（Ｖ２）に回転することができる。一実施例による第２回転速度（Ｖ２）は２次供給段階（Ｓ１４０）区間での基板（Ｗ）の平均回転速度であることがある。一実施例による第２回転速度（Ｖ２）は１次供給段階（Ｓ１２０）で基板（Ｗ）の平均回転速度である第１回転速度（Ｖ１）より遅いことがある。但し、これに限定されるものではなくて、一実施例による第２回転速度（Ｖ２）は第１回転速度（Ｖ１）と同じ速度であることがある。

【0111】

２次パドル段階（Ｓ１８０）では、基板（Ｗ）を回転させて基板（Ｗ）上に２次的に液膜を形成する。より具体的には、２次パドル段階（Ｓ１８０）では基板（Ｗ）を第２方向（例えば、時計方向）に回転させ、基板（Ｗ）上に再び液膜を形成する。２次パドル段階（Ｓ１４０）では基板（Ｗ）を第３回転速度（Ｖ３）で回転させる。

【0112】

２次除去段階（Ｓ１９０）では、基板（Ｗ）を回転させて基板（Ｗ）上に形成された液膜の少なくとも一部を除去することができる。２次除去段階（Ｓ１９０）では基板（Ｗ）を第２方向（ＣＷ）に回転させることができる。２次除去段階（Ｓ１９０）では第１液（Ｌ１）の供給を中止した状態で、２次パドル段階（Ｓ１８０）より速い速度である第４回転速度（Ｖ４）で基板（Ｗ）を回転させ、基板（Ｗ）上に形成された液膜を乾燥または飛散させることができる。２次除去段階（Ｓ１９０）での第４回転速度（Ｖ４）は略１０００ＲＰＭ乃至１５００ＲＰＭ程度であることがある。

【0113】

前述した例では、１次除去段階（Ｓ１５０）での基板（Ｗ）の回転速度と、２次除去段階（Ｓ１９０）での基板（Ｗ）の回転速度がお互いに等しいことを例であげて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、１次除去段階（Ｓ１５０）での基板（Ｗ）の回転速度と、２次除去段階（Ｓ１９０）での回転速度はお互いに異なることがある。また、１次除去段階（Ｓ１５０）での基板（Ｗ）の回転速度と、２次除去段階（Ｓ１９０）での回転速度は基板（Ｗ）上に形成された液膜を乾燥または飛散させて除去することに適切な速度なら、多様に変形されることができる。

【0114】

図１０に示されたところのように、１次供給段階（Ｓ１２０）で基板（Ｗ）に供給された第１液（Ｌ１）は基板（Ｗ）上に形成されたパターン（Ｐ）らの間空間に浸透する。この時、基板（Ｗ）は第１方向（ＣＣＷ）に回転するので、第１液（Ｌ１）は遠心力によって一方向に流れる。これによって、第１液（Ｌ１）はパターン（Ｐ）らの間空間のうちで第１液（Ｌ１）が流れる方向と見合わせる一部空間だけに集中的に浸透する。第１液（Ｌ１）が易しく浸透することができないパターン（Ｐ）らの間空間のうちで他の空間にはエア（Ａｉｒ）などがトラップされて空隙（Ｖ、Ａｉｒ Ｖｏｉｄ）が形成されることができる。

【0115】

図１１に示されたところのように、２次供給段階（Ｓ１６０）で基板（Ｗ）上に供給された第１液（Ｌ１）はパターン（Ｐ）らの間空間に再び浸透する。この時、基板（Ｗ）は第２方向（ＣＷ）に回転するので、基板（Ｗ）に供給された第１液（Ｌ１）は１次供給段階（Ｓ１２０）で第１液（Ｌ１）が流れる方向と反対方向に流れる。これによって、第１液（Ｌ１）はパターン（Ｐ）らの間空間のうちで第１液（Ｌ１）が流れる方向と見合わせる空間に集中的に浸透することができる。すなわち、２次供給段階（Ｓ１６０で供給される第１液（Ｌ１）は、１次供給段階（Ｓ１２０）で供給された第１液（Ｌ１）が易しく浸透することができない空間に浸透することができる。これに、１次供給段階（Ｓ１２０）でパターン（Ｐ）らの間空間に形成されることができる空隙（Ｖ）は２次供給段階（Ｓ１６０）で供給された第１液（Ｌ１）によって除去されることができる。

【0116】

結果的に、パターン（Ｐ）らの間に第１液（Ｌ１）が均一に浸透して基板（Ｗ）の全領域に第１液（Ｌ１）が均一に塗布されることができる。これによって、後続する塗布段階（Ｓ２００）で基板（Ｗ）と第２液との間の接着力を増加させることができる。また、塗布段階（Ｓ２００）で疎水性の性質を有する第２液と基板（Ｗ）との間の反応性を向上させることができる。また、塗布段階（Ｓ２００）でレシピによる第２液の濃度を容易に調節することができる。また、後続する工程でパーティクルのソースになることができる空隙（Ｖ）を基板（Ｗ）から確実に除去することができる。

【0117】

また、前述した例によると、２次供給段階（Ｓ１６０）で基板（Ｗ）は第１回転速度（Ｖ１）と同じであるか、または遅い第２回転速度（Ｖ２）で回転するので、基板（Ｗ）に供給された第１液は基板（Ｗ）のパターンらの間でさらに容易に浸透することができる。パターンの間に浸透された第１液は基板（Ｗ）のパターンらの間に残留する空隙（Ｖ）を基板（Ｗ）から容易に除去する。

【0118】

一実施例による塗布段階（Ｓ２００）では、回転する基板（Ｗ）のセンター領域に第２液を供給する。図８に示されたところのように塗布段階（Ｓ２００）では、第１方向（例えば、反時計方向）に回転する基板（Ｗ）に第２液を供給する。すなわち、２次除去段階（Ｓ１９０）が遂行された以後に基板（Ｗ）の回転方向は再び変更されることができる。基板（Ｗ）のセンター領域に供給された第２液は遠心力によって基板（Ｗ）の全領域に均一に塗布されることができる。

【0119】

後処理段階（Ｓ３００）では、第１方向（ＣＣＷ）に回転する基板（Ｗ）のエッジ領域に第１液を供給する。基板（Ｗ）のエッジ領域に供給された第１液は、基板（Ｗ）のエッジ領域に残留する第２液を除去する。すなわち、後処理段階（Ｓ３００）では、塗布段階（Ｓ２００）で基板（Ｗ）のエッジ領域に垂れ下がった第２液によって形成されたビード（Ｂｅａｄ）を除去する。

【0120】

前述した例と異なり、前処理段階（Ｓ１００）は１次供給段階（Ｓ１２０）、２次供給段階（Ｓ１６０）、そして、２次パドル段階（Ｓ１８０）を順次に遂行することができる。すなわち、回転する基板（Ｗ）に第１液を供給する間に、基板（Ｗ）の回転方向を変更させることができる。

【0121】

以下では、本発明の他の実施例による基板処理方法に対して説明する。以下で説明する基板処理方法は追加的に説明する場合外には、前述した基板処理方法のメカニズムと大部分同一または類似である。これに、重複される内容に対する説明は略する。

【0122】

図１２は、他の実施例による基板処理方法のフローチャートである。図１３は、図１２の基板処理方法を遂行する過程で基板が回転する方向を説明するためのグラフである。

【0123】

一実施例による基板処理方法は、前処理段階（Ｓ１００）、塗布段階（Ｓ２００）、そして、後処理段階（Ｓ３００）を含むことができる。

【0124】

前処理段階（Ｓ１００）では回転する基板（Ｗ）に第１液を供給する。より具体的には、前処理段階（Ｓ１００）では第１方向（ＣＣＷ）に回転する基板（Ｗ）のセンター領域に設定時間の間に第１液を供給する。設定時間が経過された以後、第１液の供給を停止し、基板（Ｗ）を第１方向に回転させて基板（Ｗ）上に液膜を形成する。以後、基板（Ｗ）を第１方向に回転させて基板（Ｗ）上に形成された液膜の少なくとも一部を除去することができる。すなわち、一実施例による前処理段階（Ｓ１００）では回転方向が変更されないこともある。また、一実施例による前処理段階（Ｓ１００）で基板（Ｗ）に第１液を供給する間、基板（Ｗ）の回転速度は一定であることがある。

【0125】

塗布段階（Ｓ２００）では、第１方向（ＣＣＷ）に回転する基板のセンター領域に第２液を供給する。一実施例による塗布段階（Ｓ２００）は図７乃至図１１を参照して説明した塗布段階（Ｓ２００）と大部分同一または類似なメカニズムで遂行されるので、これに対する説明は略する。

【0126】

後処理段階（Ｓ３００）は塗布段階（Ｓ２００）以後に遂行されることができる。後処理段階（Ｓ３００）はリフロー段階（Ｓ３２０）、厚さ調節段階（Ｓ３４０）、ビード除去段階（Ｓ３６０）、そして、乾燥段階（Ｓ３８０）を含むことができる。後処理段階（Ｓ３００）はリフロー段階（Ｓ３２０）、厚さ調節段階（Ｓ３４０）、ビード除去段階（Ｓ３６０）、そして、乾燥段階（Ｓ３８０）は時系列の順に遂行されることができる。

【0127】

リフロー段階（Ｓ３２０）では、基板（Ｗ）を回転させて塗布段階（Ｓ３２０）で基板（Ｗ）に供給された第２液を拡散させる。すなわち、塗布段階（Ｓ３２０）で基板（Ｗ）のセンター領域に供給された第２液を基板（Ｗ）のエッジ領域まで均一に拡散させる。リフロー段階（Ｓ３２０）を遂行することによって、基板（Ｗ）上に第２液が均一に塗布されることができる。一実施例によるリフロー段階（Ｓ３２０）では、基板（Ｗ）を第１方向（ＣＣＷ）に回転させることができる。一実施例による第１方向（ＣＣＷ）は反時計方向であることがある。

【0128】

厚さ調節段階（Ｓ３４０）では、基板（Ｗ）を回転させて基板（Ｗ）上に塗布された第２液の厚さを調節する。厚さ調節段階（Ｓ３４０）で基板（Ｗ）の回転速度は、リフロー段階（Ｓ３２０）で基板（Ｗ）の回転速度より相対的に速いことがある。また、厚さ調節段階（Ｓ３４０）では、基板（Ｗ）を第１方向（ＣＣＷ）に回転させることができる。

【0129】

ビード除去段階（Ｓ３６０）では、回転する基板（Ｗ）に第１液を供給する。より具体的には、ビード除去段階（Ｓ３６０）では、第２方向（ＣＷ）に回転する基板（Ｗ）のエッジ領域に第２液を供給する。一実施例による第２方向（ＣＷ）は時計方向であることがある。すなわち、ビード除去段階（Ｓ３６０）で基板（Ｗ）の回転方向は変更されることができる。ビード除去段階（Ｓ３６０）では、基板（Ｗ）のエッジ領域に第１液を供給して基板（Ｗ）のエッジ領域に残留する第２液を除去する。すなわち、ビード除去段階（Ｓ３６０）では、塗布段階（Ｓ２００）で基板（Ｗ）のエッジ領域に垂れ下がった第２液によって形成されたビード（Ｂｅａｄ）を除去する。

【0130】

続いて、乾燥段階（Ｓ３８０）では基板（Ｗ）を回転させて基板（Ｗ）上に残留する第１液を除去する。一実施例によれば、乾燥段階（Ｓ３８０）で基板（Ｗ）の回転方向は第２方向（ＣＷ）であることがある。また、乾燥段階（Ｓ３８０）で基板（Ｗ）の回転速度は厚さ調節段階（Ｓ３４０）での基板（Ｗ）の回転速度より相対的に速いことがある。

【0131】

前述したところのように、一般に基板（Ｗ）を一方向に回転させる間に基板（Ｗ）に液を供給する場合、液がパターンらの間空間のうちである一部空間だけに集中的に浸透されることがある。このような現象は基板（Ｗ）のセンター領域より基板（Ｗ）のエッジ領域でさらに深くなる。すなわち、基板（Ｗ）のエッジ領域で空隙がさらに頻度高く形成されることができる。前述した実施例によれば、基板（Ｗ）のエッジ領域に第１液を供給するビード除去段階（Ｓ３６０）で、基板（Ｗ）の回転方向を変更することで液が浸透することができない空間に第１液を効率的に浸透させることができる。これに、パターンらの間に第１液を効率的に浸透させて基板（Ｗ）に残留する空隙を効率的に除去することができる。また、パターンらの間に第１液を効率的に浸透させて基板（Ｗ）のエッジ領域に形成されたビードを効率的に除去することができる。これによって、後続する露光工程で基板（Ｗ）のエッジ領域下面に付着された第２液によるパーティクル形成を最小化することができる。

【0132】

図１４は、他の実施例による基板処理方法のフローチャートである。図１５は、図１４の基板処理方法を遂行する過程で基板が回転する方向を説明するためのグラフである。

【0133】

一実施例による基板処理方法は、前処理段階（Ｓ１００）、塗布段階（Ｓ２００）、そして、後処理段階（Ｓ３００）を含むことができる。前処理段階（Ｓ１００）、塗布段階（Ｓ２００）、そして、後処理段階（Ｓ３００）は順次に遂行されることができる。

【0134】

また、一実施例による前処理段階（Ｓ１００）は図７乃至図１１を参照して説明した前処理段階（Ｓ１００）と同一または類似なメカニズムで遂行され、一実施例による後処理段階（Ｓ３００）は図１２乃至図１３を参照して説明した後処理段階（Ｓ３００）と同一または類似なメカニズムで遂行されることができる。

【0135】

すなわち、一実施例による１次供給段階（Ｓ１２０）、１次パドル段階（Ｓ１４０）、１次除去段階（Ｓ１５０）、塗布段階（Ｓ２００）、リフロー段階（Ｓ３２０）、そして、厚さ調節段階（Ｓ３４０）では基板（Ｗ）が第１方向（ＣＣＷ）に回転することができる。これと反対に、一実施例による２次供給段階（Ｓ１６０）、２次パドル段階（Ｓ１８０）、２次除去段階（Ｓ１９０）、ビード除去段階（Ｓ３６０）、そして、乾燥段階（Ｓ３８０）では基板（Ｗ）が第１方向と反対方向である第２方向（ＣＷ）に回転することができる。本発明の一実施例によれば、基板（Ｗ）に形成されたパターンらの間の空間に残留することができる空隙をより確実に基板（Ｗ）から除去することができる。

【0136】

前述した実施例らでは、第１方向が反時計方向であることができるし、第２方向が時計方向であることができるという趣旨で説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第１方向は時計方向であることができるし、第２方向は反時計方向であることがある。

【0137】

以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び／または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。著わした実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。

【符号の説明】

【0138】

１０ インデックスモジュール
２０ 処理モジュール
５０ インターフェースモジュール
９０ 露光装置
３００ 熱処理チャンバ
４００ 液処理チャンバ
４２０ 処理容器
４３０ 支持ユニット
４４０ 液供給ユニット
４４１ 第１ノズル
４４２ 第２ノズル
４４４ 第３ノズル
Ｓ１００ 前処理段階
Ｓ２００ 塗布段階
Ｓ３００ 後処理段階

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】