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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095942
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20240704BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
H05K3/46 T
H05K3/46 B
H05K3/46 Z
H01L23/12 N
H01L23/12 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110892
(22)【出願日】2023-07-05
(31)【優先権主張番号】10-2022-0188460
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】權 ▲ヒョン▼優
(72)【発明者】
【氏名】朴 鍾殷
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA22
5E316AA35
5E316AA38
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC05
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC31
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD22
5E316EE31
5E316FF01
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH26
5E316HH33
5E316JJ02
(57)【要約】
【課題】プリント回路基板を提供する。
【解決手段】本発明は、第1絶縁層、第1絶縁層上に配置される第2絶縁層、及び第2絶縁層上に配置される第3絶縁層を含む第1基板部と、第1基板部上に配置され、最上側にビルドアップ絶縁層として第1微細絶縁層を含む第2基板部と、を含み、第1絶縁層の厚さ、上記第2絶縁層の厚さ、及び上記第3絶縁層の厚さは順次に小さくなり、第1微細絶縁層の厚さは第3絶縁層の厚さよりも小さいプリント回路基板に関する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層、前記第1絶縁層上に配置される第2絶縁層、及び前記第2絶縁層上に配置される第3絶縁層を含む第1基板部と、
前記第1基板部上に配置され、最上側にビルドアップ絶縁層として第1微細絶縁層を含む第2基板部と、を含み、
前記第1絶縁層の厚さ、前記第2絶縁層の厚さ、及び前記第3絶縁層の厚さは順次に小さくなり、
前記第1微細絶縁層の厚さは前記第3絶縁層の厚さよりも小さい、プリント回路基板。
【請求項2】
前記第1基板部は、前記第1絶縁層の下側に配置される第1回路、前記第1絶縁層上に配置される第2回路、及び前記第2絶縁層上に配置される第3回路をさらに含み、
前記第2基板部は、前記第1微細絶縁層の下側に配置される第1微細回路をさらに含み、
前記第1回路の厚さ、前記第2回路の厚さ、前記第3回路の厚さは順次に小さくなり、
前記第1微細回路の厚さは前記第3回路の厚さよりも小さい、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第2基板部は、前記第1微細絶縁層の下側に配置される第2微細絶縁層、及び前記第2微細絶縁層の下側に配置される第3微細絶縁層をさらに含み、
前記第1微細絶縁層の厚さ、前記第2微細絶縁層の厚さ、及び前記第3微細絶縁層の厚さは実質的に同一である、請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第2基板部は、前記第2微細絶縁層の下側に配置される第2微細回路、前記第3微細絶縁層の下側に配置される第3微細回路をさらに含み、
前記第1微細回路の厚さ、前記第2微細回路の厚さ、及び前記第3微細回路の厚さは実質的に同一である、請求項3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第1基板部は、前記第1回路と前記第2回路とを互いに連結するように前記第1絶縁層を貫通する第1ビア、前記第2回路と前記第3回路とを互いに連結するように前記第2絶縁層を貫通する第2ビア、前記第3回路と前記第2基板部とを連結するように前記第3絶縁層を貫通する第3ビアをさらに含み、
前記第1ビアの上面の直径、前記第2ビアの上面の直径、前記第3ビアの上面の直径は順次に小さくなる、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記第2基板部は、前記第1微細回路と前記第2微細回路とを互いに連結するように前記第1微細絶縁層を貫通する第1微細ビア、前記第2微細回路と前記第3微細回路とを互いに連結するように前記第2微細絶縁層を貫通する第2微細ビアをさらに含み、
前記第1微細ビアの上面の直径は前記第3ビアの直径よりも小さく、
前記第1微細ビアの上面の直径と前記第2微細ビアの上面の直径とは実質的に同一である、請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第1微細回路の密度は、前記第1回路~第3回路の密度よりも小さい、請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第2基板部上に配置され、開口を含む半田レジスト層をさらに含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第2基板部は、前記第1微細絶縁層上に配置される第2パッドをさらに含み、
前記開口を介して前記第2パッドの一部が外部に露出する、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第2基板部は、前記第2パッドの露出した一部をカバーする表面処理層をさらに含む、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記第1微細絶縁層及び前記第1絶縁層~第3絶縁層は無機フィラーを含み、
前記第1微細絶縁層の無機フィラーの直径は、前記第1絶縁層~第3絶縁層の無機フィラーの直径よりも小さい、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第1基板部はコア層をさらに含み、
前記第1絶縁層~第3絶縁層は、前記コア層の両面にそれぞれ順次に配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第1基板部は、前記第1絶縁層の下側に配置される第1回路、前記第1絶縁層上に配置される第2回路、前記第2絶縁層上に配置される第3回路、及び前記第1基板部の下面に配置される第1パッドをさらに含み、
前記第2基板部は、前記第1微細絶縁層の下側に配置される第1微細回路、及び前記第1微細絶縁層上に配置される第2パッドをさらに含む、請求項12に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記第2基板部の上側及び前記第1基板部の下側にそれぞれ配置される半田レジスト層をさらに含む、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
第1回路層、前記第1回路層の上層に配置される第2回路層、及び前記第2回路層の上層に配置される第3回路層を含む第1基板部と、
前記第1基板部上に配置され、最上側にビルドアップ回路層として第1微細回路層を含む第2基板部と、を含み、
前記第1回路層の厚さ、前記第2回路層の厚さ、及び前記第3回路層の厚さは順次に小さくなり、
前記第1微細回路層の厚さは前記第3回路層の厚さよりも小さい、プリント回路基板。
【請求項16】
前記第2基板部は、前記第1微細回路層の下層に配置される第2微細回路層、及び前記第2微細回路層の下層に配置される第3微細回路層をさらに含み、
前記第1微細回路層の厚さ、前記第2微細回路層の厚さ、及び前記第3微細回路層の厚さは実質的に同一である、請求項15に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人工知能(Artificial Intelligence、AI)技術などの発達により、指数関数的に増加したデータを処理するためのHBM(High Bandwidth Memory)などのメモリチップ及びCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプロセッサチップなどを含むマルチチップパッケージが使用されている。様々なチップを基板上に実装する基板構造において、チップの実装時に発生する不良を低減し、歩留まりを向上させるための研究が続いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の様々な目的の一つは、電子部品及びチップなどを実装するためのプリント回路基板において、不良を予防することができるプリント回路基板を提供することである。
【0004】
本発明の様々な目的の他の一つは、信号経路をより微細に実現することができるプリント回路基板を提供することである。
【0005】
本発明の様々な目的の他の一つは、信頼性を向上させることができるプリント回路基板の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明を通じて提案するいくつかの解決手段のうち一つは、第1絶縁層、第1絶縁層上に配置される第2絶縁層、及び第2絶縁層上に配置される第3絶縁層を含む第1基板部と、第1基板部上に配置され、最上側にビルドアップ絶縁層として第1微細絶縁層を含む第2基板部と、を含み、第1絶縁層の厚さ、上記第2絶縁層の厚さ、及び上記第3絶縁層の厚さは順次に小さくなり、第1微細絶縁層の厚さは第3絶縁層の厚さよりも小さいプリント回路基板を提供することである。
【0007】
本発明を通じて提案するいくつかの解決手段のうち他の一つは、第1回路層、第1回路層の上層に配置される第2回路層、及び第2回路層の上層に配置される第3回路層を含む第1基板部と、第1基板部に配置され、最上側に層間回路層として第1微細回路層を有する第2基板部と、を含み、第1回路層の厚さ、第2回路層の厚さ、及び第3回路層の厚さは順次に小さくなり、第1微細回路層の厚さは第3回路層の厚さよりも小さいプリント回路基板を提供することである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の様々な効果のうち一効果として、不良を予防することができるプリント回路基板を提供することができる。
【0009】
本発明の様々な効果のうち他の一効果として、信号経路をより微細に実現することができるプリント回路基板を提供することができる。
【0010】
本発明の様々な効果のうち他の一効果として、信頼性を向上させることができるプリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図3】一例に係るプリント回路基板を概略的に示す断面図である。
図4図3のプリント回路基板の一部を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付の図面を参照して本発明について説明する。図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために誇張又は縮小することができる。
【0013】
電子機器
図1は、電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0014】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは、後述する他の電子部品とも結合されて様々な信号ライン1090を形成する。
【0015】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ;セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ;アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよいことは言うまでもない。また、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよいことは勿論である。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージの形態であってもよい。
【0016】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる多数の無線又は有線標準やプロトコルのうちの任意のものが含まれてもよい。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と併せて互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0017】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる様々な用途のために使用されるチップ部品形態の受動素子などが含まれてもよい。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0018】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されても又はされなくてもよい他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例としては、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリ1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであってもよい。これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために使用されるその他の電子部品などが含まれてもよいことは言うまでもない。
【0019】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0020】
図2は、電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0021】
図面を参照すると、電子機器は、例えば、スマートフォン1100であり得る。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカ1140のようにマザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されても又はされなくてもよい他の部品が内部に収容されている。部品1120のうち一部は、上述したチップ関連部品であってもよく、例えば、部品パッケージ1121であってもよいが、これに限定されるものではない。 部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装配置されたプリント回路基板の形態であり得る。あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であってもよい。一方、電子機器は必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0022】
プリント回路基板
図3は、一例に係るプリント回路基板を概略的に示す断面図であり、図4は、図3のプリント回路基板の一部を拡大した断面図である。
【0023】
図3を参照すると、一例に係るプリント回路基板は、第1基板部100と第2基板部200とを含む。第1基板部100はプリント回路基板の信号経路を実現する部分であり、第2基板部200は第1基板部100とプリント回路基板上に配置される構成を連結する部分に該当する。第2基板部200は、緩衝役割によって微細な信号経路を実現する部分であって、第1基板部100よりも相対的にさらに微細なチップ等の構成及び電気的信号経路を安定的に維持するための部分に該当する。
【0024】
第1基板部100は、コア層110、コア層110上に配置される第1絶縁層111、第1絶縁層111上に配置される第2絶縁層112、第2絶縁層112上に配置される第3絶縁層113を含み、コア層110上に配置される第1回路121、第1絶縁層111上に配置される第2回路122、第2絶縁層112上に配置される第3回路123を含むことができる。
【0025】
コア層110は絶縁材料を含むことができる。絶縁材料は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこのような樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、and/or Glass Fabric)を含む材料を含むことができ、感光性材料及び/又は非感光性材料であり得る。絶縁材料としては、SR(Solder Resist)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材、CCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材などが用いられてもよいが、これらに限定されるものではなく、その他の高分子素材が含まれてもよい。一方、これらの樹脂にシリカなどの無機フィラーとガラス繊維などの補強材が含まれたものを用いることもできる。例えば、プリプレグ(prepreg)が用いられてもよいが、これに限定されるものではない。また、図3では、コア層110を一つの層として表現しているが、これに限定されるものではなく、薄いコアが複数個積層されてコア層110を構成することもできる。
【0026】
第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113は絶縁材料を含むことができる。第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113の絶縁材料としては、コア層110の絶縁材料と同じ群の絶縁材料の中から一つを選択することができるが、これに限定されるものではなく、プリント回路基板の絶縁物質として使用できるものであれば、如何なるものでも選択できる。第1絶縁層111、第2絶縁層112及び第3絶縁層113は、互いに同じ絶縁材料を含むことができるが、これに限定されるものではなく、互いに異なる材料を含むこともできる。
【0027】
一方、図3及び図4では、第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113をそれぞれ一つの絶縁層として描写し、第1基板部100が3つの絶縁層で構成されるものとして描写しているが、これに限定されるものではなく、それぞれの絶縁層の厚さを有する複数の絶縁層をさらに含むことができ、第1絶縁層111の下側に第1絶縁層よりも厚い絶縁層をさらに含んでもよいなど、第1基板部100の絶縁層の数に制限はない。
【0028】
一例に係るプリント回路基板の第1基板部100は、第1回路121、第2回路122及び第3回路123を含むことができる。第1回路121は、コア層110の上側に配置されることができ、これは第1絶縁層111の下側に配置されることができることと同じ意味である。第2回路122は第1絶縁層111上に配置され、第3回路123は第2絶縁層112上に配置される。
【0029】
第1回路121、第2回路122、及び第3回路123はそれぞれ金属物質を含む。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができ、好ましくは銅(Cu)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。それぞれの回路は一般的な信号経路のための回路パターンであってもよく、部品が実装されてもよいなど、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含むことができる。ここで、信号パターンとは、グランド、パワーなどを除く各種の信号、例えば、データ信号などの電気的連結のためのパターンを含むことを意味することができる。第1回路121、第2回路122、第3回路123は、複数の回路パターンで形成されてもよく、金属板で形成されてもよく、複数の回路パターン及び金属板が共に形成されるものとして構成されてもよい。
【0030】
第1回路121、第2回路122、及び第3回路123は、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、TT(Tenting)又はサブトラクティブ工法のうちいずれか一つで形成されてもよいが、これらに限定されるものではなく、プリント回路基板において回路を構成できる工法であれば、制限なく利用可能である。
【0031】
一方、図3及び図4では、第1回路121、第2回路122、及び第3回路123をそれぞれ一つの回路層として描写し、第1基板部100が3つの回路層で構成されるものとして描写しているが、これに限定されるものではなく、それぞれの回路層の厚さを有する複数の回路層をさらに含むことができ、第1回路121の下層に第1回路層よりも厚い回路層をさらに含んでもよいなど、第1基板部100の回路層の数に制限はなく、絶縁層の数と同じ層数を有することができる。
【0032】
一例に係るプリント回路基板の第1基板部100は、第1パッド140をさらに含むことができる。第1パッド140は、プリント回路基板がメインボード等に実装されて電気的に連結されるための手段として用いられることができ、第1基板部100の最外層に配置されることができる。第1パッド140は、第3絶縁層上に配置されて外部に露出することができる。第1回路121、第2回路122、及び第3回路123と同じ材料、同じ工法で構成されることができ、同じ機能を行うことができるが、これに限定されるものではない。一方、図3には示していないが、第1パッド140の露出部上には表面処理層をさらに含むことができる。
【0033】
一例に係るプリント回路基板は、最外層として半田レジスト層150をさらに含むことができる。半田レジスト層150は、外部からプリント回路基板を保護することができ、第1基板部100の最下側に配置されることができ、第2基板部200の最上側にも配置されることができる。半田レジスト層150は、熱硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂に分散した無機フィラーとを含むものの、ガラス繊維は含まなくてもよい。絶縁樹脂は感光性絶縁樹脂であってもよく、フィラーは無機フィラー及び/又は有機フィラーであってもよいが、これに限定されるものではない。但し、半田レジスト層150の材料はこれに限定されるものではなく、必要に応じて、それ以外に、異なるその他の高分子素材が用いられてもよい。半田レジスト層150は開口を含むことができ、開口を介して第1パッド140が外部に露出して他の構成と連結されることができる。
【0034】
一例に係るプリント回路基板の第1基板部100は、第1回路121と第2回路122とを互いに連結するように第1絶縁層111を貫通する第1ビア131、第2回路122と第3回路123とを互いに連結するように第2絶縁層112を貫通する第2ビア132、第3回路123と第2基板部200とを連結するように第3絶縁層113を貫通する第3ビア133をさらに含むことができる。
【0035】
第1ビア131、第2ビア132、及び第3ビア133はそれぞれ金属物質を含む。金属物質は、第1回路121、第2回路122、及び第3回路123の金属物質と同じ群の金属物質の中から一つを選択することができるが、これに限定されるものではなく、プリント回路基板の金属物質として使用できるものであれば、如何なるものでも選択できる。第1ビア131、第2ビア132、及び第3ビア133は、第1回路121、第2回路122、及び第3回路123と同じ工法で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0036】
第1回路121、第2回路122、及び第3回路123が複数の回路パターンを含むことができることによって、第1ビア131、第2ビア132、及び第3ビア133は複数のビアを含むことができる。それぞれのビアが設計デザインに応じて様々な機能を行うことができることは、第1回路121、第2回路122、及び第3回路123にて上述した通りである。
【0037】
一方、上述したように絶縁層の数、及び回路層の数に制限がないため、回路層の間を連結するように絶縁層を貫通する構成であるビアの数も層数に制限がないことは言うまでもない。
【0038】
一例に係るプリント回路基板の第1基板部100は、貫通ビア130をさらに含むことができる。貫通ビア130は、コア層110を貫通してコア層110の両側に配置された第1回路121を互いに連結する構成に該当し、他の第1基板部100のビアと同様の説明を適用することができるが、これに限定されるものではなく、コア層110の厚さ、材質に応じて様々な構造を適用することができる。図3では、便宜上、コアを貫通する貫通孔を充填したものとして貫通ビア130を示しているが、これに限定されず、貫通孔の側面をカバーし、貫通孔の壁面をめっきした後、他の物質を充填して貫通ビアを完成することもできる。すなわち、貫通ビア130はその形状に制限がなく、コア層を貫通してコア層110の両側に配置された第1回路121を互いに連結する構成であれば、制限なく用いることができる。
【0039】
一例に係るプリント回路基板の第2基板部200は、第1微細絶縁層211、第2微細絶縁層212、及び第3微細絶縁層213を含み、第1微細絶縁層211の下側に配置される第1微細回路221、第1微細絶縁層211上に配置される第2微細回路222、及び第2微細絶縁層212上に配置される第3微細回路223を含むことができる。
【0040】
第1微細絶縁層211、第2微細絶縁層212、及び第3微細絶縁層213は絶縁材料を含むことができる。絶縁材料は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこのような樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、and/or Glass Fabric)を含む材料を含むことができ、感光性材料及び/又は非感光性材料であり得る。絶縁材料としては、SR(Solder Resist)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材、CCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材又はPID(Photo Imageable Dielectric)のような感光性絶縁材料などが用いられてもよいが、これらに限定されるものではなく、その他の高分子素材が含まれてもよい。一方、これらの樹脂にシリカなどの無機フィラーとガラス繊維などの補強材とが含まれたものを用いることもできる。例えば、プリプレグ(prepreg)が用いられてもよいが、これに限定されるものではない。一方、第1微細絶縁層211、第2微細絶縁層212、及び第3微細絶縁層213としてPID材料を用いる場合、微細な回路を実現するのに容易であり得る。
【0041】
第1絶縁層111、第2絶縁層112及び第3絶縁層113は、互いに同じ絶縁材料を含むことができるが、これに限定されるものではなく、互いに異なる材料を含むこともできる。
【0042】
第2基板部200は、第1基板部100よりも微細な回路パターンを実現するため、第1微細絶縁層211、第2微細絶縁層212、及び第3微細絶縁層213は、第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113よりも微細加工にさらに有利な絶縁材料を含むことができる。例えば、第1微細絶縁層211、第2微細絶縁層212、及び第3微細絶縁層213に含有される無機フィラーは、第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113に含有される無機フィラーよりも微細なものであってもよい。例えば、第1基板部100の絶縁層に含まれる無機フィラーは0.5μm以上の平均直径を有することができ、第2基板部200の微細絶縁層に含まれる無機フィラーは0.1μm以下の平均直径を有することができるが、これに限定されるものではない。直径は、プリント回路基板の研磨又は切断断面を基準に走査顕微鏡又は光学顕微鏡を用いて測定することができ、平均数値は任意の5個の地点で測定した値の平均値で比較することができる。すなわち、相対的に小さいサイズのビアホールが形成される第1微細絶縁層211、第2微細絶縁層212、及び第3微細絶縁層213は、相対的に大きいサイズのビアホールが形成される第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113よりも相対的に小さいサイズの無機フィラーを含むことができる。但し、これに必ずしも限定されるものではなく、第2基板部200の微細絶縁層及び第1基板部100の絶縁層は同じ絶縁材料を含むこともできる。
【0043】
第1微細回路221、第2微細回路222、及び第3微細回路223はそれぞれ金属物質を含む。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができ、好ましくは銅(Cu)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。それぞれの微細回路は、一般的な信号経路のための回路パターンであってもよく、部品が実装されてもよいなど、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含むことができる。ここで、信号パターンとは、グランド、パワーなどを除く各種の信号、例えば、データ信号などの電気的連結のためのパターンを含むものを意味することができる。第1微細回路221、第2微細回路222、第3微細回路223は、複数の回路パターンで形成されてもよく、金属板で形成されてもよく、複数の回路パターン及び金属板が共に形成されるものとして構成されてもよい。
【0044】
第1微細回路221、第2微細回路222、及び第3微細回路223は、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、TT(Tenting)又はサブトラクティブ工法のうちいずれか一つで形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、プリント回路基板において回路を構成できる工法又は微細回路を実現できる方法であれば、制限なく利用可能である。
【0045】
一方、図3及び図4では、第1微細回路221、第2微細回路222、及び第3微細回路223をそれぞれ一つの回路層として描写し、第2基板部200が3つの回路層で構成されるものとして描写しているが、これに限定されるものではなく、それぞれの回路層の厚さを有する複数の回路層をさらに含むことができ、ある一つの微細回路が省略されてもよいなど、第2基板部200の回路層の数に制限はなく、絶縁層の数と同じ層数を有することができる。
【0046】
一例に係るプリント回路基板の第2基板部200は、第1微細回路221と第2微細回路222とを互いに連結するように第1微細絶縁層211を貫通する第1微細ビア231、第2微細回路222と第3微細回路223とを互いに連結するように第2微細絶縁層212を貫通する第2微細ビア232、第3微細回路223と第2パッド240とを連結するように第3微細絶縁層213を貫通する第3微細ビア233をさらに含むことができる。
【0047】
第1微細ビア231、第2微細ビア232、及び第3微細ビア233はそれぞれ金属物質を含む。金属物質は、第1微細回路221、第2微細回路222、及び第3微細回路223の金属物質と同じ群の金属物質の中から一つを選択することができるが、これに限定されるものではなく、プリント回路基板の金属物質として使用できるものであれば、如何なるものでも選択できる。第1微細ビア231、第2微細ビア232、及び第3微細ビア233は、第1微細回路221、第2微細回路222、及び第3微細回路223と同じ工法で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0048】
第2基板部200は、第2パッド240をさらに含むことができる。第2パッド240は、プリント回路基板上にチップなどの電子部品が実装されたときに、これらと電気的に連結されるための手段として用いられることができ、第2基板部200の最外層に配置されることができる。第2パッド240は、第1微細回路221、第2微細回路222、及び第3微細回路223と同じ材料、同じ工法で構成されることができ、同じ機能を行うことができるが、これに限定されるものではない。第2パッド240は、第3微細絶縁層213上に配置されることができ、第3微細絶縁層213の外側に突出することができる。
【0049】
第2基板部200は、第2パッド240の突出した領域をカバーする表面処理層241をさらに含むことができる。表面処理層241は、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、金(Au)のうちいずれか一つの金属を含むことができ、これらの金属層が複数で実現されることもできる。一方、これに限定されず、表面処理層は有機物を含むこともできる。表面処理層241は、第2パッド240と第2パッド240上に実装される構成の結合力及び信号伝達力を向上させることができ、表面処理層241は、上述したように第1基板部100の第1パッド140上にも配置されることができる。
【0050】
一例に係るプリント回路基板は、第2基板部200上に半田レジスト層150をさらに含むことができ、半田レジスト層150の具体的な特徴は上述した通りであるが、これに限定されるものではなく、公知の半田レジスト層150が有する特徴を含むこともできる。
【0051】
第1微細絶縁層211、第2微細絶縁層212、及び第3微細絶縁層213はビルドアップ絶縁層に該当し、第1微細回路221、第2微細回路222、及び第3微細回路223はビルドアップ回路層に該当することができる。ビルドアップ絶縁層及びビルドアップ回路層は、第2基板部200の構成の中で半田レジスト層150及び第2パッド240と区別されるための構成であることを意味することができる。図3を参照すると、第2基板部200の第3微細絶縁層213上には半田レジスト層150がさらに配置されてもよく、第3微細回路223上には第2パッド240がさらに含まれてもよいことを意味するものである。このとき、微細絶縁層及び微細回路層がより多くの絶縁層及び回路層を含んでもよいとは、ビルドアップ絶縁層及びビルドアップ回路層として微細絶縁層及び微細回路層がより多くの絶縁層を含んでもよいことを意味する。
【0052】
第3微細絶縁層213は、第2基板部200の最上側に配置されるビルドアップ絶縁層に該当し得るものであり、第3微細回路223は第2基板部200の最上層側に配置されるビルドアップ回路層に該当し得るものである。すなわち、第2基板部200は、最上側にビルドアップ絶縁層として第3微細絶縁層213を含むものであり、最上側にビルドアップ回路層として第3微細回路223を含むものと理解されることができる。
【0053】
図4を参照すると、第1絶縁層111の厚さa1、第2絶縁層112の厚さa2、及び第3絶縁層113の厚さa3は順次に小さくなることができる。すなわち、第3絶縁層113の厚さa3は第2絶縁層112の厚さa2より小さくてもよく、第2絶縁層112の厚さa2は第1絶縁層111の厚さa1より小さくてもよい。
【0054】
本発明において、ある構成の厚さは大まかなものを含む概念であり、ある構成の上面及び下面を縦断する距離という意味に解釈されることができるが、測定誤差又は製造過程における誤差を含むことができる。すなわち、第1絶縁層111の厚さa1は、第1絶縁層111の上面と第1絶縁層111の下面との間の距離を意味することができる。
【0055】
第1絶縁層111の厚さa1、第2絶縁層112の厚さa2、及び第3絶縁層113の厚さa3が順次に小さくなるように第1絶縁層111、第2絶縁層112及び第3絶縁層113を配置することによって、第1基板部100と第2基板部200との間の結合力を向上させるのに役立つことができる。第1基板部100の絶縁層と第2基板部200の微細絶縁層は厚さの差が大きいため、第1基板部100と第2基板部200とが連結される部分の絶縁層間の界面において接触信頼性が低下するおそれがある。第1絶縁層111の厚さa1、第2絶縁層112の厚さa2、及び第3絶縁層113の厚さa3が順次に小さくなるように第1絶縁層111、第2絶縁層112及び第3絶縁層113を配置する場合、第1基板部100と第2基板部200との間の界面で集中する応力が第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113の間の界面にそれぞれ分散することができる。したがって、第1基板部100の絶縁層と第2基板部200の微細絶縁層との間の界面における応力を低減できる効果がある。
【0056】
第1微細絶縁層211の厚さa4、第2微細絶縁層212の厚さa5、及び第3微細絶縁層213の厚さa6は実質的に同一であり得る。
【0057】
本発明において実質的に同一であり得るとは、大まかなものを含む概念であり、例えば、製造工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含めて判断することができる。すなわち、ある構成の厚さが実質的に同一であり得るとは、ある構成の厚さが他の構成の厚さと同一であるだけでなく、測定及び製造段階における誤差を一部含むとしても、厚さが類似していることを含むものと理解されることができる。第1微細絶縁層211の厚さa4、第2微細絶縁層212の厚さa5、及び第3微細絶縁層213の厚さa6のそれぞれに対する比率が第1絶縁層111の厚さa1、第2絶縁層112の厚さa2、第3絶縁層113の厚さa3のそれぞれに対する比率に比べて小さい数値を有するという意味を含むことができる。
【0058】
また、本発明において、第1構成~第3構成の厚さが実質的に同一であり得るとは、第1構成~第3構成の厚さが誤差範囲内で同じであることを含むことはもちろん、第1構成~第3構成の厚さが、順次に変化することを排除するという意味をさらに含むことができる。第1微細絶縁層211の厚さa4、第2微細絶縁層212の厚さa5、及び第3微細絶縁層213の厚さa6が実質的に同一であるとは、第1微細絶縁層211の厚さa4、第2微細絶縁層212の厚さa5、及び第3微細絶縁層213の厚さa6が測定過程又は製造工程上の誤差の差を超えるように順次に小さくなることを排除するという意味を含むことができる。すなわち、第1微細絶縁層211の厚さa4が最も大きく形成され、第3微細絶縁層213の厚さa6が最も小さく形成されることで、第2微細絶縁層212の厚さa5は第1微細絶縁層211の厚さa4と第3微細絶縁層213の厚さa6の中間値となること(a4>a5>a6)は排除されるものであり、第1微細絶縁層211の厚さa4が最も大きく形成され、第2微細絶縁層212の厚さa5が最も小さく形成されることで、第3微細絶縁層213の厚さa6がこれらの間のいずれかの値を有する場合(a4>a6>a5)を含むことができるという意味である。
【0059】
一方、第1微細絶縁層211の厚さa4は、第3絶縁層113の厚さより小さくてもよい。第1基板部100の回路よりも第2基板部200の微細回路がさらに微細な構造を有するため、微細な回路を実現するために第2基板部200の微細絶縁層がより薄く且つ微細に実現されることができる。
【0060】
第2基板部200の微細絶縁層は、第1基板部100の絶縁層に比べて微細且つ一定に形成されるものであり、第1微細絶縁層211の厚さa4、第2微細絶縁層212の厚さa5、及び第3微細絶縁層213の厚さa6が実質的に同一であることによって、第1微細絶縁層211の厚さa4、第2微細絶縁層212の厚さa5、及び第3微細絶縁層213の厚さa6は、第1絶縁層111の厚さa1、第2絶縁層112の厚さa2、及び第3絶縁層113の厚さa3よりも小さいことができる。特に、第2基板部200は、プリント回路基板の最外側に配置されることができるため、プリント回路基板の最外側に配置される微細絶縁層は、第1基板部100の絶縁層よりも薄く形成されることができる。
【0061】
図4を参照すると、第1回路121の厚さb1、第2回路122の厚さb2、及び第3回路123の厚さb3は順次に小さくなることができる。すなわち、第3絶縁層113の厚さa3は第2絶縁層112の厚さa2より小さくてもよく、第2絶縁層112の厚さa2は第1絶縁層111の厚さa1より小さくてもよい。
【0062】
第1回路121の厚さb1、第2回路122の厚さb2、及び第3回路123の厚さb3が順次に小さくなるように第1回路121、第2回路122及び第3回路123を配置することによって、第1基板部100と第2基板部200との間の結合力を向上させるのに役立つことができる。第1絶縁層111の厚さa1、第2絶縁層112の厚さa2、及び第3絶縁層113の厚さa3が順次に小さくなるように第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113を配置することによって、それぞれの絶縁層に配置される第1回路121、第2回路122、及び第3回路123も順次に小さい厚さを有するように配置することができる。これにより、第1基板部100の絶縁層及び回路と第2基板部200の微細絶縁層及び微細回路との間の界面における応力を低減できる効果が得られる。
【0063】
また、第1回路121の厚さb1、第2回路122の厚さb2、及び第3回路123の厚さb3が順次に小さくなるように第1回路121、第2回路122、及び第3回路123を配置することによって、第1基板部100で発生し得るアンジュレーション(undulation)問題を改善することができる。アンジュレーションは絶縁層積層において発生する問題であって、回路の厚さだけ絶縁層に屈曲が発生し得る問題点に該当する。複数の絶縁層が積層されるほど、アンジュレーションが激しくなることができ、第1基板部100上に第2基板部200を配置する段階でこのようなアンジュレーションが問題となる。第1基板部100上に第2基板部200を積層するために第1基板部100の上面を平坦化する工程を行うか、別途の第2基板部の基板を製造して結合することが一般的であるが、このような工程は別途の装備及び工程を伴うべきである。また、第1回路121の厚さb1、第2回路122の厚さb2、及び第3回路123の厚さb3が順次に小さくなるように第1回路121、第2回路122及び第3回路123を配置することによってアンジュレーションを低減することができ、平坦化工程段階を省略又は簡素化することができ、第1基板部100及び第2基板部200を連続的に製造できる効果がある。
【0064】
第1微細回路221の厚さb4、第2微細回路222の厚さb5、及び第3微細回路223の厚さb6は実質的に同一であり得る。実質的に同一であるとは、上述の意味として理解されることができる。
【0065】
一方、第1微細回路221の厚さb4は、第3回路123の厚さb3より小さくてもよい。第1基板部100の回路よりも第2基板部200の微細回路がさらに微細な構造を有するため、微細な回路を実現するために第2基板部200の微細回路が第1基板部100の回路よりも薄く且つ小さく実現されることができる。
【0066】
第2基板部200の微細回路は、第1基板部100の回路に比べて微細且つ一定に形成されるものであり、第1微細回路221の厚さb4、第2微細回路222の厚さb5、及び第3微細回路223の厚さb6が実質的に同一であることによって、第1微細回路221の厚さb4、第2微細回路222の厚さb5、及び第3微細回路223の厚さb6は、第1回路121の厚さb1、第2回路122の厚さb2、及び第3回路123の厚さb3より小さいことができる。特に、第2基板部200は、プリント回路基板の最外側に配置されることができるため、プリント回路基板の最外側に配置される微細回路は第1基板部100の回路よりも薄く形成されることができる。
【0067】
一例に係るプリント回路基板は、第2基板部200の回路密度が第1基板部100の回路密度より高くてもよい。回路密度がより高いというのは、相対的な概念であり、同じ面積内により多くの回路パターンが含まれてもよいことを意味することができるが、これに限定されるものではなく、より微細な回路が含まれることを意味することができる。例えば、第2基板部200の第1微細回路221、第2微細回路222、及び第3微細回路223は、第1基板部100の第1回路121、第2回路122、及び第3回路123よりも配線の厚さ、ライン/スペース、ピッチなどが相対的にさらに小さくてもよい。また、第2基板部200の微細回路の絶縁距離も第1基板部100の回路層の間の絶縁距離より小さくてもよい。一方、厚さ、ライン、スペース、ピッチなどは、プリント回路基板の研磨又は切断断面を基準に走査顕微鏡又は光学顕微鏡を用いて測定することができ、これらの数値が一定でない場合には任意の5個の地点で測定した値の平均値で比較することができる。
【0068】
図4を参照すると、第1ビア131の上面の直径c1、第2ビア132の上面の直径c2、及び第3ビア133の上面の直径c3は順次に小さくなることができる。第1ビア131の上面の直径c1は、第1絶縁層111の上面で測定される第1ビア131の上面の直径を意味することができる。但し、本発明におけるビアの直径は、ビアのトップビュー形状が円形であることを制限するものではなく、ビアの上面が占める空間に対応するものと理解することができる。すなわち、ビアのトップビュー形状が正多角形の場合には、正多角形の中心から正多角形の最外地点までの距離の2倍を意味することができる。第1ビア131の上面の直径c1、第2ビア132の上面の直径c2、及び第3ビア133の上面の直径c3が順次に小さくなることによって、第1ビア131の上面の横断面積、第2ビア132の上面の横断面積、及び第3ビア133の上面の横断面積も順次に小さくなることができる。
【0069】
第1絶縁層111の厚さa1、第2絶縁層112の厚さa2、及び第3絶縁層113の厚さa3が順次に小さくなることができることによって、それぞれの絶縁層を貫通する第1ビア131、第2ビア132、及び第3ビア133も順次に小さくなることができる。一般的に、絶縁層の厚さが大きくなるほど、絶縁層を貫通するビアの直径が大きくなるべきであるため、薄い絶縁層であるほど、ビアの直径が小さいことができる。第1ビア131、第2ビア132及び第3ビア133が順次に小さくなるように配置されるため、第1基板部100の絶縁層及び回路構成と共に第2基板部200と第1基板部100との間の隙間を狭めることができる。これにより、第2基板部200と第1基板部100との間の結合力及び平坦度を向上させることができる。
【0070】
第1微細ビア231の上面の直径c4、第2微細ビア232の上面の直径c5、及び第3微細ビア233の上面の直径c6は実質的に同一であり得る。微細ビアの上面の直径は、上述したビアの上面の直径と同じ意味として解釈することができ、実質的に同一であるという意味も上述の意味として理解することができる。
【0071】
一方、第1微細ビア231の上面の直径c4は、第3ビア133の上面の直径c3より小さくてもよい。第1基板部100の回路よりも第2基板部200の微細回路がさらに微細な構造を有するため、微細な回路を実現するために第2基板部200の微細ビアが第1基板部100のビアよりも薄く且つ小さく実現されることができる。
【0072】
第2基板部200の微細ビアは、第1基板部100のビアに比べて微細且つ一定に形成されるものであり、第1微細ビア231の上面の直径c4、第2微細ビア232の上面の直径c5、及び第3微細ビア233の上面の直径c6が実質的に同一であることによって、第1微細ビア231の上面の直径c4、第2微細ビア232の上面の直径c5、及び第3微細ビア233の上面の直径c6は、第1ビア131の上面の直径c1、第2ビア132の上面の直径c2、及び第3ビア133の上面の直径c3よりも小さいことができる。特に、第2基板部200はプリント回路基板の最外側に配置されることができるため、プリント回路基板の最外側に配置される微細ビアは第1基板部100のビアよりも小さく形成されることができる。
【0073】
一方、図3を参照すると、一例に係るプリント回路基板の第1基板部100は対称構造を有することができる。このとき、対称構造とは、全く同じ設計を有することを意味するものではなく、プリント回路基板の構成に対応し得るそれぞれの構成が配置されてもよいことを意味するものである。すなわち、第1基板部100は、コア層110の上下面にそれぞれ絶縁層、回路及びビアが配置されることができ、これらは互いに対称になる構成に該当することができる。このとき、絶縁層、回路、及びビアの数は、図3に示すものに限定されるものではなく、複数の層で構成されてもよく、層数は対称にならなくてもよい。
【0074】
コア層110の上面に積層される第1絶縁層111、第2絶縁層112及び第3絶縁層113に対する説明は、コア層110の下面に積層される第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113にそのまま適用することができる。これは回路及びビアに対しても同様に適用することができる。各構成の間の大小関係もそのまま適用できることは言うまでもない。
【0075】
コア層110の下面に積層される第1絶縁層111、第2絶縁層112、及び第3絶縁層113の厚さを順次に小さくなるように配置すると、コア層110の上側を積層すると同時に下側を積層することもでき、工程を単純化することができる。また、コア層110の下側を薄く形成することは、プリント回路基板の全厚さを減少させる効果をもたらすこともできる。
【0076】
一方、一例に係るプリント回路基板は、図3及び図4に示す構成に限定されるものではなく、これ以外にも、キャビティなどのプリント回路基板の一般的な構成をさらに含むことができる。すなわち、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば利用できる構成をさらに含むことができる。
【0077】
本発明において、断面上における意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物をサイドビューで見たときの断面形状を意味することができる。また、平面上における意味は、対象物を水平に切断したときの形状、又は対象物をトップビュー又はボトムビューで見たときの平面形状であることができる。
【0078】
本発明において、「上側」、「上部」、「上面」などは、便宜上、図面の断面を基準に電子部品が実装可能な面に向かう方向を意味するものとして使用し、「下側」、「下部」、「下面」などは、その反対方向として使用している。但し、これは説明の便宜上、方向を定義したものであって、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことは勿論である。
【0079】
本発明において「連結される」とは、直接連結されることだけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結されることを含む概念である。また、「電気的に連結される」とは、物理的に連結された場合と、連結されていない場合の両方を含む概念である。さらに、「第1」、「第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために使用されるものであり、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0080】
本発明において使用された「一例」という表現は、互いに同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例に説明されている事項が他の一例に説明されていなくても、他の一例においてその事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一例に関する説明として理解することができる。
【0081】
本発明において使用された用語は、単に一例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0082】
100:第1基板部
110:コア層
130:貫通ビア
111:第1絶縁層
a1:第1絶縁層の厚さ
112:第2絶縁層
a2:第2絶縁層の厚さ
113:第3絶縁層
a3:第3絶縁層の厚さ
121:第1回路
b1:第1回路の厚さ
122:第2回路
b2:第2回路の厚さ
123:第3回路
b3:第3回路の厚さ
131:第1ビア
c1:第1ビアの厚さ
132:第2ビア
c2:第2ビアの厚さ
133:第3ビア
c3:第3ビアの厚さ
140:第1パッド
150:半田レジスト層
200:第2基板部
211:第1微細絶縁層
a4:第1微細絶縁層の厚さ
212:第2微細絶縁層
a5:第2微細絶縁層の厚さ
213:第3微細絶縁層
a6:第3微細絶縁層の厚さ
221:第1微細回路
b4:第1微細回路の厚さ
222:第2微細回路
b5:第2微細回路の厚さ
223:第3微細回路
b6:第3微細回路の厚さ
231:第1微細ビア
c4:第1微細ビアの厚さ
232:第2微細ビア
c5:第2微細ビアの厚さ
233:第3微細ビア
240:第2パッド
241:表面処理層
1000:電子機器
1010:メインボード
1020:チップ関連部品
1030:ネットワーク関連部品
1040:その他の部品
1050:カメラモジュール
1060:アンテナモジュール
1070:ディスプレイ
1080:バッテリ
1090:信号ライン
1100:スマートフォン
1110:スマートフォン内部のメインボード
1120:スマートフォン内部の電子部品
1121:スマートフォン内部のアンテナモジュール
1130:スマートフォン内部のカメラモジュール
1140:スマートフォン内部のスピーカ
図1
図2
図3
図4