(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095956
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】加湿コンポーネント及び加湿器
(51)【国際特許分類】
F24F 6/06 20060101AFI20240704BHJP
F24F 6/00 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
F24F6/06
F24F6/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023139221
(22)【出願日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】202223586820.2
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516285032
【氏名又は名称】広東美的環境電器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA ENVIRONMENT APPLIANCES MFG CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.28 East District Hesui Industrial Park,Dongfu Road,Dongfeng Zhongshan,Guangdong 528425,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】梁浩輝
(72)【発明者】
【氏名】余勇
(72)【発明者】
【氏名】梁毅南
(72)【発明者】
【氏名】周燕龍
【テーマコード(参考)】
3L055
【Fターム(参考)】
3L055AA07
3L055BA04
3L055DA02
3L055DA05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】加湿量を効果的に向上させる加湿コンポーネントを提供する。
【解決手段】加湿コンポーネントは、加湿部材、貯水部材及び駆動部材を含み、加湿部材は、環状を呈しており、中央部に取り付け空間が形成され、貯水部材に貯水槽が形成されており、駆動部材は、加湿部材に接続されており、加湿部材が回転して前記貯水槽に部分的に入るように駆動する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状を呈しており、中央部に取り付け空間が形成されている加湿部材と、
貯水槽が形成されている貯水部材と、
前記加湿部材に接続されており、前記加湿部材が回転して前記貯水槽に部分的に入るように駆動する駆動部材と、を含むことを特徴とする加湿コンポーネント。
【請求項2】
前記取り付け空間内に設けられる送風部材をさらに含み、前記送風部材の吸気方向は前記加湿部材の軸方向に沿っており、且つ前記送風部材の送気方向は前記加湿部材の径方向に沿っていることを特徴とする請求項1に記載の加湿コンポーネント。
【請求項3】
送気板及び吸気板を含むファンネルをさらに含み、前記送気板の形状は前記加湿部材に適合するものであり、前記送気板は前記取り付け空間内に固定され、且つ前記送気板には前記加湿部材に向かって送風口が形成されており、前記吸気板は前記加湿部材の端部と面一であるか、前記取り付け空間の外に位置し、且つ前記吸気板には吸風口が形成されており、
前記送風部材は前記ファンネルの内部に固定され、且つ前記送風部材は前記吸風口から前記送風口に気流を送るためのものであることを特徴とする請求項2に記載の加湿コンポーネント。
【請求項4】
前記加湿部材は、
前記駆動部材に動力結合され、且つ環状を呈する支持枠と、
前記支持枠に固定され、且つ環状を呈する吸水体と、を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の加湿コンポーネント。
【請求項5】
前記支持枠は、
枠体と、
前記枠体に接続されるエンドキャップと、を含み、
前記枠体と前記エンドキャップはいずれも環状を呈し、
前記吸水体は前記枠体と前記エンドキャップとの間に設けられることを特徴とする請求項4に記載の加湿コンポーネント。
【請求項6】
前記駆動部材は駆動歯車を含み、前記枠体と前記エンドキャップにはいずれもリングギアが設けられており、前記枠体のリングギア又は前記エンドキャップのリングギアは、前記駆動歯車と噛み合うことを特徴とする請求項5に記載の加湿コンポーネント。
【請求項7】
前記吸水体に切欠きが設けられ、前記切欠きは第1の寸法を有し、前記駆動部材の駆動によって前記貯水槽に入る前記吸水体の一部は第2の寸法を有し、前記第1の寸法は前記第2の寸法以上であることを特徴とする請求項4に記載の加湿コンポーネント。
【請求項8】
前記切欠きの位置にはカウンターウエイト体が設けられており、前記駆動部材は、前記カウンターウエイト体が前記加湿部材の非作動時に前記貯水槽に入るように駆動することを特徴とする請求項7に記載の加湿コンポーネント。
【請求項9】
前記カウンターウエイト体は、
前記吸水体の周方向に沿って配置される複数のカウンターウエイト板と、
前記複数のカウンターウエイト板を接続する接続体と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の加湿コンポーネント。
【請求項10】
前記複数のカウンターウエイト板には、凹溝と突起とのうちの少なくとも一方が設けられ、及び/又は、
前記複数のカウンターウエイト板は曲面板であることを特徴とする請求項9に記載の加湿コンポーネント。
【請求項11】
前記貯水部材に設けられる支持部材をさらに含み、前記支持部材は径方向係合面及び軸方向係合面を有し、前記支持枠の端部は前記径方向係合面及び前記軸方向係合面に適合されることを特徴とする請求項4に記載の加湿コンポーネント。
【請求項12】
筐体と、請求項1に記載の加湿コンポーネントとを含む加湿器であって、前記加湿コンポーネントは前記筐体内に設けられ、前記筐体には吸気口及び吹出口が設けられており、前記吸気口と前記吹出口はいずれも前記取り付け空間と流体的に連通していることを特徴とする加湿器。
【請求項13】
前記筐体の異なる囲い板には、いずれも前記吹出口が設けられており、
及び/又は、
前記吹出口にはフラップが取り付けられており、前記フラップの揺動角度は、異なる開き角度と閉じ角度との間で切り替えるように調整可能であることを特徴とする請求項12に記載の加湿器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気処理機器の技術分野に関し、特に加湿コンポーネント及び加湿器に関する。
【背景技術】
【0002】
経済の発展及び生活水準の向上に伴い、人々の生活品質及び健康に対する要求はますます高まっている。その中で、室内の空気の湿度は多かれ少なかれ人々の生活や仕事に影響を与えるため、直接蒸発型空気加湿器は、人々の生活や仕事に徐々に取り入れられ、特に乾燥地域の家庭にとって不可欠な小型家電製品となっている。
【0003】
従来技術では、加湿器は水車の加湿手段を採用し、具体的には、水車の一部を水槽内の水に浸漬させ、水車が周方向に回転することにより、水車における通水孔によって水槽内の水を吸い込み、水車が水槽から吸い込んだ水を蒸発させることにより、加湿効果を達成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、水車は薄片状の構造であり、その吸水能力は比較的小さいので、加湿量が比較的小さい。
【0005】
本発明は、関連技術に存在している少なくとも1つの技術課題を解決するものである。そのためには、本発明は加湿量を効果的に向上させる加湿コンポーネントを提供する。
【0006】
本発明は、加湿器をさらに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様の実施形態に係る加湿コンポーネントは、
環状を呈しており、中央部に取り付け空間が形成されている加湿部材と、
貯水槽が形成されている貯水部材と、
前記加湿部材に接続されており、前記加湿部材が回転して前記貯水槽に部分的に入るように駆動する駆動部材と、を含む。
【0008】
本発明の実施形態に係る加湿コンポーネントによれば、加湿部材が環状であるように設計することにより、駆動部材が加湿部材を回転駆動すると、加湿部材は貯水部材の貯水槽に部分的に入り、環状の構造の加湿部材は貯水槽から大量の水を吸い込むことができ、それにより、加湿量を向上させた。
【0009】
本発明の1つの実施形態によれば、
前記取り付け空間内に設けられる送風部材をさらに含み、前記送風部材の吸気方向は前記加湿部材の軸方向に沿っており、且つ前記送風部材の送気方向は前記加湿部材の径方向に沿っている。
【0010】
本発明の1つの実施形態によれば、
送気板及び吸気板を含むファンネルをさらに含み、前記送気板の形状は前記加湿部材に適合するものであり、前記送気板は前記取り付け空間内に固定され、且つ前記送気板には前記加湿部材に向かって送風口が形成されており、前記吸気板は前記加湿部材の端部と面一であるか、前記取り付け空間の外に位置し、且つ前記吸気板には吸風口が形成されており、
前記送風部材は前記ファンネルの内部に固定され、且つ前記送風部材は前記吸風口から前記送風口に気流を送るためのものである。
【0011】
本発明の1つの実施形態によれば、前記加湿部材は、
前記駆動部材に動力結合され、且つ環状を呈する支持枠と、
前記支持枠に固定され、且つ環状を呈する吸水体と、を含む。
【0012】
本発明の1つの実施形態によれば、前記支持枠は、
枠体と、
前記枠体に接続されるエンドキャップと、を含み、
前記枠体と前記エンドキャップはいずれも環状を呈し、
前記吸水体は前記枠体と前記エンドキャップとの間に設けられる。
【0013】
本発明の1つの実施形態によれば、前記駆動部材は駆動歯車を含み、前記枠体と前記エンドキャップにはいずれもリングギアが設けられており、前記枠体のリングギア又は前記エンドキャップのリングギアは、前記駆動歯車と噛み合う。
【0014】
本発明の1つの実施形態によれば、前記吸水体に切欠きが設けられ、前記切欠きは第1の寸法を有し、前記駆動部材の駆動によって前記貯水槽に入る前記吸水体の一部は第2の寸法を有し、前記第1の寸法は前記第2の寸法以上である。
【0015】
本発明の1つの実施形態によれば、前記切欠きの位置にはカウンターウエイト体が設けられており、前記駆動部材は、前記カウンターウエイト体が前記加湿部材の非作動時に前記貯水槽に入るように駆動する。
【0016】
本発明の1つの実施形態によれば、前記カウンターウエイト体は、
前記吸水体の周方向に沿って配置される複数のカウンターウエイト板と、
前記複数のカウンターウエイト板を接続する接続体と、を含む。
【0017】
本発明の1つの実施形態によれば、前記複数のカウンターウエイト板には、凹溝と突起とのうちの少なくとも一方が設けられ、及び/又は、
前記複数のカウンターウエイト板は曲面板である。
【0018】
本発明の1つの実施形態によれば、
前記貯水部材に設けられる支持部材をさらに含み、前記支持部材は径方向係合面及び軸方向係合面を有し、前記支持枠の端部は前記径方向係合面及び前記軸方向係合面に適合される。
【0019】
本発明の第2の態様の実施形態に係る加湿器は、筐体と、上記のいずれか1項に記載の加湿コンポーネントとを含み、前記加湿コンポーネントは前記筐体内に設けられ、前記筐体には吸気口及び吹出口が設けられており、前記吸気口と前記吹出口はいずれも前記取り付け空間と流体的に連通している。
【0020】
本発明の1つの実施形態によれば、前記筐体の異なる囲い板には、いずれも前記吹出口が設けられており、
及び/又は、
前記吹出口にはフラップが取り付けられており、前記フラップの揺動角度は、異なる開き角度と閉じ角度との間で切り替えるように調整可能である。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施形態における上記1つ又は複数の技術的手段は、以下の技術効果の少なくとも1つを有する。
【0022】
本発明の実施形態に係る加湿コンポーネントによれば、加湿部材が環状であるように設計することにより、駆動部材が加湿部材を回転駆動すると、加湿部材は貯水部材の貯水槽に部分的に入り、環状の構造の加湿部材は貯水槽から大量の水を吸い込むことができ、それにより、加湿量を向上させた。
【0023】
本発明の付加的な態様及び利点は、一部が以下の説明で与えられ、一部が以下の説明から明らかになり、又は本発明の実施によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
以下、本発明の実施形態又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、実施形態又は従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働を行わずに、これらの図面に基づいて他の図面をさらに得ることができる。
【
図1】本発明の実施形態に係る加湿コンポーネントの構造の概略図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る送風部材とファンネルとの装着関係の模式図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る加湿部材と貯水部材との装着関係の模式図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る加湿部材の構造の概略図その1である。
【
図6】本発明の実施形態に係る加湿部材の構造の概略図その2である。
【
図8】本発明の実施形態に係る加湿部材の構造の概略図その3である。
【
図10】本発明の実施形態に係るカウンターウエイト体の構造の概略図である。
【
図11】本発明の実施形態に係るカウンターウエイト板の構造の概略図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る支持体の構造の概略図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る加湿器の構造の概略図その1である。
【
図14】本発明の実施形態に係る加湿器の構造の概略図その2である。
【
図15】本発明の実施形態に係る加湿器の構造の概略図その3である。
【
図16】本発明の実施形態に係る加湿器の構造の概略図その4である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面及び実施形態を参照しながら、本発明の実施形態をさらに詳しく説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するためのものであるが、本発明の範囲を制限するものではない。
【0026】
本発明の実施形態の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「トップ」、「ボトム」、「内」、「外」などの用語により示される方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本発明の実施形態の説明の便宜や説明の簡略化のためのものに過ぎず、示される装置又は素子が特定の方位を有したり、特定の方位で構成又は操作されたりすることを指示又は示唆するものではないので、本発明に対する限定としては理解されることができない。また、「第1」、「第2」、「第3」のような用語は、説明するためのものに過ぎず、比較的な重要性を指示又は示唆するものとしては理解されることができない。
【0027】
本発明の実施形態の説明において、明確な規定又は限定がない限り、「連結」、「接続」のような用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続や、着脱可能な接続や、又は一体的な接続でも可能である。機械的な接続や、電気的な接続でも可能であり、直接的に互いに接続することや、中間媒体を介して間接的に互いに接続することも可能である。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本発明の実施形態における具体的な意味を理解することができる。
【0028】
本発明の実施形態において、明確な規定又は限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」に位置することは、第1の特徴及び第2の特徴は、直接接触することであってもよく、中間媒体を介して間接的に接触することであってもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上側」に位置することは、第1の特徴が第2の特徴の真上や斜め上に位置することであってもよく、或いは、単に第1の特徴の水平方向の高さが第2の特徴より高いことを意味してもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」や「下側」に位置することは、第1の特徴が第2の特徴の直下や斜め下方に位置することであってもよく、或いは、単に第1の特徴の水平方向の高さが第2の特徴より低いことを意味してもよい。
【0029】
本明細書の説明において、「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」等の用語を参照した説明は、当該実施形態又は例を参照しながら説明されている具体的な特徴、構造、材料、又は特性が、本発明の実施形態の少なくとも1つの実施形態又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記の用語の模式的な表現は、必ずしも同じ実施形態又は例に向けられているわけではない。さらに、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、任意の1つ又は複数の実施形態又は例においては適切な形式で組み合わせることができる。さらに、当業者であれば、本明細書に説明された異なる実施形態または例と、異なる実施形態または例の特徴とを、互いに矛盾することなく結合及び組み合わせることができる。
【0030】
本発明の第1の態様の実施形態は、加湿コンポーネントを提供し、
図1は、本発明の実施形態に係る加湿コンポーネントの構造の概略図を例示する。
図1に示すように、当該加湿コンポーネント10は、加湿部材2、貯水部材3、及び駆動部材4を含み、ここで、貯水部材3には貯水槽が形成されており、加湿部材2は、環状を呈し、中央部に取り付け空間24が形成されており、駆動部材4は、加湿部材2に接続されており、加湿部材2が回転して貯水槽に部分的に入るように駆動する。
【0031】
理解されるように、加湿部材2は貯水部材3の上に設けられ、加湿部材2の一部は貯水部材3の貯水槽内に配置される。そうすると、駆動部材4が加湿部材2を回転駆動すると、加湿部材2は周方向に沿って持続的に貯水槽に入って浸漬吸水することができる。
【0032】
なお、加湿部材2は、環状を呈するため、軸方向長さを有し、加湿部材2が貯水槽に入った時に、貯水槽内にある加湿部材2は軸方向長さ及び径方向長さを有し、それにより、比較的大きな吸水領域を有し、ひいては大量の水を吸い込むことができる。
【0033】
本発明の実施形態に係る加湿コンポーネントによれば、加湿部材2が環状であるように設計することにより、駆動部材4が加湿部材2を回転駆動すると、加湿部材2は貯水部材3の貯水槽に部分的に入り、環状の構造の加湿部材2は貯水槽から大量の水を吸い込むことができ、それにより、加湿量を向上させ、大空間の加湿要求を満たすことができる。
【0034】
理解されるように、加湿部材2が環状を呈するため、加湿部材2の中央部は水を吸着せず、ひいては貯水槽内の水をムダにすることがない。
【0035】
本発明の実施形態によれば、
図2は、本発明の実施形態に係る送風部材とファンネルとの装着関係の模式図を例示し、
図1及び
図2に示すように、加湿コンポーネント10は、送風部材5をさらに含み、送風部材5は取り付け空間24内に設けられ、送風部材5の吸気方向は加湿部材2の軸方向に沿っており、且つ送風部材5の送気方向は加湿部材2の径方向に沿っている。
【0036】
理解されるように、送風部材5は加湿部材2の中央部の取り付け空間24内に設けられ、送風部材5は、吸送風の役割を果たし、吸風方式を採用して気流(空気)を吸い込んで、送風方式を採用して吸い込まれた気流を加湿部材2に送る。この場合、送風部材5の吸気方向は加湿部材2の軸方向に沿っており、送風部材5の送気方向は加湿部材2の径方向に沿っている。
【0037】
本発明の1つの実施形態において、
図2に示すように、送風部材5はモータ51及び風車52を含んでもよく、風車52は加湿部材2内に同軸に設けられ、且つ風車52はモータ51の出力軸と同軸に接続されている。
【0038】
本発明の実施形態によれば、
図1及び
図2に示すように、加湿コンポーネント10はファンネル6をさらに含み、ファンネル6は送気板61及び吸気板62を含む。送気板61の形状は加湿部材2に適合するものであり、送気板61は取り付け空間24内に固定され、且つ送気板61には加湿部材2に向かって送風口611が形成されている。吸気板62は加湿部材2の端部と面一であるか、又は取り付け空間24の外に位置し、且つ吸気板62には吸風口621が形成されている。送風部材5はファンネル6の内部に固定され、且つ送風部材5は吸風口621から送風口611に気流を送るためのものである。
【0039】
理解されるように、送気板61は環状の構造であってもよく、吸気板62は円形の構造であってもよく、吸気板62は送気板61の一端に設けられ、送気板61は加湿部材2内に同軸に設けられ、送風部材5はファンネル6の内部に設けられる。
【0040】
理解されるように、送気板61には周方向に配置された複数の送風口611が設けられており、且つ送風口611は加湿部材2に向かっており、吸気板62には吸風口621が径方向に沿って設けられている。
【0041】
理解されるように、モータ51によって風車52が回転駆動され、風車52は、吸気板62における吸風口621を介して入り込んだ気流(風)を吸い込んで、吸い込んだ気流を送気板61の送風口611を介して吹き出す。風は円周方向に沿って加湿部材2に向かって吹き出され、加湿部材2が貯水槽から吸い込んだ大量の水を蒸発させることができ、それにより、加湿効果を達成することができる。
【0042】
理解されるように、ファンネル6が加湿部材2内に設けられた場合、ファンネル6の吸気板62の位置は、加湿部材2の端部と面一であってもよい。ファンネル6の送気板61の一端は吸気板62と接続する必要があるので、送気板61の吸気板62と接続される一端の端部には一般的に接続部材が設けられている。接続部材の安定性を向上させるために、送気板61の、接続部材が設けられる環状端部の領域には、送風口611が設けられていない。そうすると、吸気板62の位置が加湿部材2の端部と面一であると、接続部材の設置により、加湿部材2と接続部材との係合領域に気流が作用せず、それよって、加湿部材2が貯水槽から吸い込んだ水に対する完全蒸発を実現することができず、ひいては加湿効果に影響を与える。従って、本発明の実施形態は、吸気板62を取り付け空間24の外に位置させることで、ファンネル6の送気板61と吸気板62との接続がしやすく、且つ送気板61と加湿部材2との係合領域の全てに送風口611を設けることができ、それにより、加湿効果に影響を与えずに済む。
【0043】
本発明の1つの実施形態において、
図3は、本発明の実施形態に係る加湿部材と貯水部材との装着関係の模式図を例示し、
図3に示すように、加湿部材2は、支持枠21及び吸水体22を含み、ここで、支持枠21は駆動部材4に動力結合され、且つ支持枠21は環状を呈し、吸水体22は支持枠21に固定され、且つ吸水体22は環状を呈する。
【0044】
理解されるように、吸水体22は支持枠21に固定され、駆動部材4によって支持枠21は回転駆動され、さらに支持枠21に取り付けられた吸水体22は同期して回転する。
【0045】
理解されるように、
図3に示すように、支持枠21の両端にはいずれもリングギア213が設けられており、且つ
図1に示すように、駆動部材4は、駆動モータ42と、駆動モータ42の出力軸に設けられる駆動歯車41とを含んでもよく、駆動歯車41は支持枠21のリングギア213と噛み合う。そして、駆動モータ42は駆動歯車41を回転駆動し、駆動歯車41は支持枠21を回転駆動し、それにより、支持枠21に取り付けられた吸水体22は同期して回転する。
【0046】
なお、駆動部材4の取り付け位置は通常固定されており、仮に支持枠21の一端にのみリングギア213を設けた場合、支持枠21が貯水部材3に設けられた時に、支持枠21のリングギア213が設けられた一端が駆動部材4から離れた側に位置し、駆動歯車41との噛み合いを実現できない状況が存在しうる。この場合、支持枠21のリングギア213が設けられた一端が駆動歯車41と噛み合うように、支持枠21を改めて装着する必要があり、それにより、加湿コンポーネント10の装着効率に影響を与える。従って、本発明の実施形態は、支持枠21の両端に駆動歯車41と噛み合うリングギア213がそれぞれ設けられており、それにより、支持枠21が貯水部材3にどの方向に取り付けられても、駆動歯車41との噛み合いを実現することができる。
【0047】
なお、駆動歯車41との噛み合いが確保されれば、支持枠21でのリングギア213は、支持枠21の内円面に設けられたインナーリングギアであってもよく、支持枠21の外円面に設けられたアウターリングギアであってもよい。
【0048】
図4は、本発明の実施形態に係る加湿部材の構造の概略図その1を例示し、
図5は、
図4に係る加湿部材の分解図を例示する。
図4及び
図5に示すように、支持枠21は、連結された枠体211とエンドキャップ212とを含んでもよく、枠体211及びエンドキャップ212はいずれも環状の構造であり、吸水体22は枠体211とエンドキャップ212との間に配置され、枠体211とエンドキャップ212との接続により、吸水体22を枠体211とエンドキャップ212との間に固定することができる。枠体211及びエンドキャップ212に取り付けられたリングギア213はいずれもインナーリングギアであってもよい。
【0049】
なお、
図4に示すように、貯水槽内の水の上面は水位面31であり、吸水体22の貯水槽の水位面31以下に入った部分は貯水槽から大量の水を吸い込むことができる。
【0050】
本発明の他の好ましい実施形態において、
図6は、本発明の実施形態に係る加湿部材の構造の概略図その2を例示し、
図7は、
図6に係る加湿部材の分解図を例示する。
図6及び
図7に示すように、吸水体22には切欠き221が設けられており、切欠き221は第1の寸法を有し、駆動部材4の駆動によって、吸水体22の貯水槽に入った部分は第2の寸法を有し、第1の寸法は第2の寸法以上である。
【0051】
なお、吸水体22の全体が円環の構造である場合、加湿コンポーネント10の非作動時に、貯水槽に長期間浸漬された吸水体22(吸水体22の貯水槽の水位面31以下に位置する部分)は臭くなりやすく、吸水体22を取り外して洗浄する必要があるが、通常、利用者にとって、吸水体22の取り外しは容易ではなく、加湿コンポーネント10の破損を引き起こす。従って、本発明の実施形態は、吸水体22が臭くなりやすくなることを回避するために、吸水体22の構造を最適化する。
【0052】
理解されるように、吸水体22には切欠き221が設けられており、加湿コンポーネント10の非作動時に、吸水体22の切欠き221部分を貯水槽に配置させ、他の部分を貯水槽の外に配置させる。そうすると、吸水体22は水に浸漬し続けることなく、吸水体22が臭くなり難くなる。
【0053】
理解されるように、切欠き221は第1の寸法を有し、第1の寸法は切欠き221に対応する中心角γであってもよく、吸水体22の駆動部材4の駆動によって貯水槽に入った部分は第2の寸法を有し、第2の寸法は吸水体22の貯水槽に位置する部分に対応する中心角であってもよい。第1の寸法は第2の寸法以上であり、即ち第1の寸法は第2の寸法よりも大きいか、又は第2の寸法と等しい。これは、吸水体22が貯水槽の水位面31よりも上方に位置することを表す。
【0054】
なお、吸水体22の切欠き221の寸法は第2の寸法と等しく設計することができる。
【0055】
なお、吸水体22の切欠き221の寸法が第2の寸法と等しい場合に、吸水体22の切欠き221の側面が貯水槽内の水とわずかに接触する状況が存在する。従って、第1の寸法が第2の寸法よりも大きくなるように設計することができるが、第1の寸法は大きければ大きいほどよいものではなく、第1の寸法が大きいほど、吸水体22の切欠き221が大きくなり過ぎ、吸水体22の吸水可能な領域が小さくなり、それにより、加湿量に影響を与える。従って、本発明の実施形態は、第1の寸法が第2の寸法よりやや大きく、即ち、吸水体22の切欠き221の表面と貯水槽内の水との間にはわずかな隙間が存在する。
【0056】
本発明の実施形態によれば、位置センサにより吸水体22の位置を測位することができ、加湿コンポーネント10の非作動時に、吸水体22の切欠き221がちょうど貯水槽の中に位置するようにすることができる。
【0057】
本発明の実施形態に係る加湿コンポーネントによれば、吸水体22に1つの切欠き221を設け、加湿コンポーネント10の非作動時に、吸水体22の切欠き221部分を貯水槽内の水に浸漬させ、吸水体22の他の部分(吸水部分)を貯水槽の外に位置させることができ、このようにすることで、吸水体22が貯水槽内の水に浸漬されることによって臭くなるという問題を回避することができる。
【0058】
本発明の他の好ましい実施形態において、
図8は、本発明の実施形態に係る加湿部材の構造の概略図その3を例示し、
図9は、
図8に係る加湿部材の分解図を例示する。
図8及び
図9に示すように、切欠き221の位置にカウンターウエイト体23が設けられており、駆動部材4はカウンターウエイト体23が加湿部材2の非作動時に貯水槽に入り込むように駆動する。
【0059】
なお、駆動モータ42は駆動歯車41を回転駆動し、駆動歯車41は支持枠21を回転駆動し、さらに支持枠21に取り付けられた吸水体22は同期して回転する。吸水体22には切欠き221が設けられているので、吸水体22が回転する過程において余計なノイズが発生する。従って、本発明の実施形態は、吸水体22が回転する過程において発生するノイズを回避するために、吸水体22の構造をさらに最適化する。
【0060】
理解されるように、吸水体22の切欠き221を埋めるように、吸水体22の切欠き221の箇所にカウンターウエイト体23が設けられ、駆動部材4はカウンターウエイト体23が加湿部材2の非作動時に貯水槽に入り込むように駆動する。
【0061】
理解されるように、カウンターウエイト体23は、非吸水性を有する素材、例えば金属を採用してもよい。カウンターウエイト体23は、吸水性を有する素材を採用してもよく、且つ吸水性の素材は、水に浸漬されても臭くならない機能を有する必要があり、例えば、プラスチックが挙げられる。
【0062】
なお、カウンターウエイト体23が非吸水性の素材を採用する場合、カウンターウエイト体23は主に切欠き221を埋め、ノイズを低下させる役割を果たし、カウンターウエイト体23が吸水性の素材を採用する場合、カウンターウエイト体23は、切欠き221を埋め、ノイズを低下させる役割を果たすだけではなく、加湿量を増加させる役割をさらに果たす。
【0063】
本発明の実施形態に係る加湿コンポーネントによれば、吸水体22の切欠き221の箇所にはカウンターウエイト体23が設けられており、加湿コンポーネント10の非作動時に、吸水体22の切欠き221の箇所にあるカウンターウエイト体23を貯水槽内の水に浸漬させる。このようにすることで、吸水体22が貯水槽内の水に浸漬することによって臭くなるという問題を回避することができると同時に、カウンターウエイト体23は切欠き221を埋め、ノイズを低下させる役割を果たす。
【0064】
本発明の実施形態によれば、
図10は、本発明の実施形態に係るカウンターウエイト体の構造の概略図を例示し、
図10に示すように、カウンターウエイト体23は、複数のカウンターウエイト板231及び接続体232を含んでもよく、ここで、複数のカウンターウエイト板231は吸水体22の周方向に沿って配置され、接続体232は複数のカウンターウエイト板231を接続する。
【0065】
理解されるように、複数のカウンターウエイト板231は吸水体22の周方向に沿って間隔を空けて配置され、隣接する2枚ずつのカウンターウエイト板231は接続体232を介して接続される。
【0066】
本発明の1つの実施形態において、複数のカウンターウエイト板231には凹溝2311と突起とのうちの少なくとも一方が設けられており、及び/又は、複数のカウンターウエイト板231は曲面板である。
【0067】
理解されるように、カウンターウエイト板231は、以下のいくつかの態様として設計されてもよく、且つ以下のいくつかの態様は互いに組み合わせることができる。
【0068】
第1の態様において、
図11は、本発明の実施形態に係るカウンターウエイト板の構造の概略図を例示し、
図11に示すように、カウンターウエイト板231に凹溝2311が設けられ、吸水体22のカウンターウエイト板231が貯水槽まで回転すると、当該凹溝2311は貯水槽内の水を吸着することができる。
【0069】
なお、カウンターウエイト板231に陥没構造が設けられてもよく、陥没構造は凹溝構造と同一の機能を有する。
【0070】
第2の態様において、カウンターウエイト板231に突起が設けられ、吸水体22のカウンターウエイト板231が貯水槽まで回転すると、複数の突起の間には貯水槽内の水を吸着する収容空間が形成される。
【0071】
第3の態様において、カウンターウエイト板231が曲面板として設計されてもよく、吸水体22のカウンターウエイト板231が貯水槽まで回転すると、各カウンターウエイト板231全体が貯水槽における水を吸着する収容空間を形成することができる。
【0072】
なお、カウンターウエイト板231は貯水槽内の水を吸着することができ、隣接する2枚のカウンターウエイト板231の間に風路が形成され、当該風路は風を通す機能を実現することができ、それにより、カウンターウエイト板231から風が吹き抜けると、カウンターウエイト板231に吸着された水分を蒸発させ、加湿量を向上させる。
【0073】
本発明の実施形態に係る加湿コンポーネントによれば、カウンターウエイト板231に凹溝2311や突起を設けること、及び複数のカウンターウエイト板231を曲面板として設計することにより、いずれもカウンターウエイト板231に貯水槽内の水を吸着させ、吸水体22の吸水量を増加させ、さらに加湿量を向上させることができる。
【0074】
本発明の他の好ましい実施形態において、吸水体22の全体が円環の構造である場合、加湿コンポーネント10の非作動時に、貯水槽に長時間浸漬される吸水体22が臭くなるという問題を回避するために、貯水槽に殺菌機構を設けたり、貯水槽に殺菌物質を添加したりしてもよく、吸水体22として吸水性を有し且つ臭くならない素材を選択してもよい。
【0075】
本発明の他の好ましい実施形態において、吸水体22に切欠き221が設けられており、
図9に示すように、支持枠21において、吸水体22の切欠き221に対応する位置にも、適合した切欠き構造が設けられる。支持枠21には、適合した切欠き構造が設けられなくてもよい。支持枠21において、吸水体22の切欠き221に対応する位置に切欠き構造が設けられていない場合、支持枠21と吸水体22によって形成される加湿部材2は、回転する過程において安定性が比較的に高く、ノイズが比較的に小さく、従って、吸水体22の切欠き221にはカウンターウエイト体が設けられなくてもよい。
【0076】
本発明の他の実施形態において、
図1に示すように、加湿コンポーネント10は支持部材7をさらに含み、支持部材7は貯水部材3に設けられ、支持部材7は径方向係合面73及び軸方向係合面74を有し、支持枠21の端部は径方向係合面73及び軸方向係合面74に適合する。
【0077】
理解されるように、支持部材7は貯水部材3上に設けられ、支持枠21は支持部材7上に設けられ、且つ支持枠21は支持部材7上で回転することができる。支持枠21に対する位置制限のために、支持部材7における支持枠21の端部と係合する位置には、径方向係合面73及び軸方向係合面74が設けられ、径方向係合面73は支持枠21の径方向位置に対する制限のためのものであり、軸方向係合面74は支持枠21の軸方向位置に対する制限のためのものである。
【0078】
具体的に、
図12は、本発明の実施形態に係る支持体の構造の概略図を例示し、
図1に示すように、支持部材7は2つの支持体を含んでもよく、2つの支持体は貯水部材3に設けられ、且つ2つの支持体は貯水槽の両側にそれぞれ位置する。
図12に示すように、各支持体は、転がり軸受部71及び2つの位置制限環板72を含み、転がり軸受部71は取り付けフレームを介して貯水部材3に回転可能に設けられる。各位置制限環板72は階段状の構造であり、2つの位置制限環板72の小径端は転がり軸受部71の両端とそれぞれ接続され、位置制限環板72の小径端の外円面は径方向係合面73を形成し、位置制限環板72の大径端の小径端に接続される表面は軸方向係合面74を形成する。支持枠21の端部には、いずれも第1の係合面214及び第2の係合面215が設けられており、つまり、枠体211及びエンドキャップ212にはいずれも第1の係合面214及び第2の係合面215が設けられている。支持枠21は2つの支持体に置かれ、且つ支持枠21は、支持体の2つの位置制限環板72の間に位置し、支持枠21の第1の係合面214は位置制限環板72の径方向係合面73に当接し、支持枠21の第2の係合面215は位置制限環板72の軸方向係合面74に当接し、それにより、支持枠21の軸方向及び径方向の位置制限を実現し、加湿部材2を支持体において効果的に回転させる。
【0079】
本発明の第2の態様の実施形態は、加湿器を提供し、
図13は、本発明の実施形態に係る加湿器の構造の概略図その1を例示し、
図14は、本発明の実施形態に係る加湿器の構造の概略図その2を例示し、
図15は、本発明の実施形態に係る加湿器の構造の概略図その3を例示し、
図16は、本発明の実施形態に係る加湿器の構造の概略図その4を例示する。
図13から
図16に示すように、当該加湿器は、筐体1と、上記のいずれかの実施形態に係る加湿コンポーネント10とを含み、ここで、加湿コンポーネント10は筐体1内に設けられ、筐体1には吸気口11及び吹出口が設けられており、吸気口11及び吹出口はいずれも取り付け空間24と流体的に連通している。
【0080】
理解されるように、加湿コンポーネント10の駆動モータ42は筐体1に設けられ、加湿コンポーネント10の送風部材5のモータ51も筐体1に設けられる。
【0081】
本発明の実施形態によれば、筐体1の異なる囲い板にはいずれも吹出口が設けられ、及び/又は、吹出口にはフラップが取り付けられており、フラップの揺動角度は、異なる開き角度と閉じ角度との間で切り替えるように調整可能である。
【0082】
理解されるように、筐体1は、ボトム囲い板と、トップ囲い板と、ボトム囲い板とトップ囲い板との間に設けられたサイド囲い板とを含んでもよく、具体的に、サイド囲い板はそれぞれ左囲い板、前囲い板、右囲い板、及び後囲い板の4つの囲い板を含み、且つ左囲い板、前囲い板、右囲い板、及び後囲い板は順次に接続される。
【0083】
理解されるように、筐体1には少なくとも1つの吸気口11が設けられており、本発明の実施形態では、前囲い板には吸気口11が設けられ、トップ囲い板、左囲い板、及び右囲い板にはいずれも吹出口が設けられる。ここで、トップ囲い板での吹出口はトップ吹出口12であり、左囲い板での吹出口は左吹出口13であり、右囲い板での吹出口は右吹出口14であり、気流は、吸気口11から入り込んで、トップ吹出口12、左吹出口13、及び右吹出口14から吹き出すことができる。
【0084】
理解されるように、筐体1の吹出口にフラップを取り付け、フラップにより吹出口の吹出角度を調整することができる。具体的に、トップ囲い板のトップ吹出口12にはトップフラップ15が設けられ、トップフラップ15によりトップ吹出口12の吹出角度が調整され、左囲い板の左吹出口13には左フラップ16が設けられ、左フラップ16により左吹出口13の吹出角度が調整され、右囲い板の右吹出口14には右フラップ17が設けられ、右フラップ17により右吹出口14の吹出角度が調整される。
【0085】
理解されるように、フラップはフラップ駆動機構により駆動されることができ、トップフラップ15、左フラップ16、及び右フラップ17はそれぞれが1つのフラップ駆動モータ18により駆動されてもよく、この場合、加湿器には各フラップ(トップフラップ15、左フラップ16及び右フラップ17)を回転駆動するフラップ駆動モータ18が配置されており、それにより、トップフラップ15、左フラップ16及び右フラップ17は独立して作動する。トップフラップ15、左フラップ16及び右フラップ17は1つのフラップ駆動モータ18により駆動されてもよく、この場合、加湿器には全てのフラップ(トップフラップ15、左フラップ16及び右フラップ17)を回転駆動するフラップ駆動モータ18が配置されており、フラップ駆動モータ18は、トップフラップ15、左フラップ16及び右フラップ17が同期して作動することを実現することができ、伝動コンポーネントによりトップフラップ15、左フラップ16及び右フラップ17の独立作動を実現することもできる。
【0086】
理解されるように、筐体1におけるトップ吹出口12、左吹出口13及び右吹出口14は、一箇所又は複数の箇所で気流を吹き出すことを実現することができる。筐体1におけるトップ吹出口12、左吹出口13及び右吹出口14は対応するフラップの揺動角度に応じて開閉を実現することができ、フラップが閉じ角度にある場合に、対応する吹出口は閉じ状態であり、フラップが開き角度にある場合に、対応する吹出口は開き状態であり、フラップを回転させることにより吹出角度を調整することができる。
【0087】
なお、筐体1におけるトップ吹出口12、左吹出口13及び右吹出口14のうちの少なくとも1つは開き状態である必要がある。一般的には、トップ吹出口12が開き状態であることが選択され、対応するトップフラップ15は開き角度である。
【0088】
本発明の実施形態によれば、
図17は、
図13のA-A方向における断面図を例示し、
図13及び
図17に示すように、加湿器は筐体1内に設けられる濾過コンポーネント8をさらに含み、濾過コンポーネント8は集塵の役割を果たし、それにより、加湿器は、加湿機能を有するだけでなく、気流を浄化する役割をさらに有する。
【0089】
理解されるように、濾過コンポーネント8は、加湿コンポーネント10の前側、即ち、筐体1の吸気口11の送気方向に位置してもよく、気流は、吸気口11を通過した後に、まず濾過コンポーネント8を通過して、さらに加湿コンポーネント10に入り込み、そして、濾過コンポーネント8には平面構造の集塵フィルタが配置され、濾過コンポーネント8は気流における不純物(塵)を濾過することにより、気流を浄化する役割を果たす。
【0090】
理解されるように、濾過コンポーネント8は加湿コンポーネント10の後側、即ち、加湿コンポーネント10の外周側に位置してもよく、気流は、吸気口11を通過した後に、まず加湿コンポーネント10を通過して、さらに濾過コンポーネント8を入り込み、そして、濾過コンポーネント8には加湿部材2に適した環状の構造の集塵フィルタが配置され、濾過コンポーネント8は加湿部材2から吹き出された気流における不純物(塵)を濾過することにより、気流を浄化する役割を果たす。
【0091】
なお、濾過コンポーネント8が加湿コンポーネント10の前側に位置する場合に、濾過コンポーネント8は気流における不純物(塵)を濾過し、これにより、不純物が加湿コンポーネント10に入り込むことで加湿コンポーネント10の動作に影響を与えて、さらに加湿器の加湿効果及び耐用年数に影響を与えることを回避することができる。
【0092】
本発明の実施形態によれば、加湿器の1つの作動過程は、次のようなものであり得る。吸水体22は部分的に貯水槽に置かれ、駆動モータ42により吸水体22が回転しつづけて貯水槽内の水を吸収するように駆動され、それと同時に、風は、筐体1での吸気口11から入り込んで、濾過コンポーネント8を通過した後、吸風口621によって吸い込まれて、送風口611から円周方向に沿って吹き出されるとともに吸水体22に向かって吹き付け、吸水体22における水蒸気を蒸発させ、最終的に、トップ吹出口12、左吹出口13及び右吹出口14から吹き出され、加湿効果をもたらす。
【0093】
最後に説明すべきなのは、上記の実施形態は、本発明の技術的手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではないことである。前述の実施形態を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者にとって、前述の各実施形態に記載された技術的手段を修正すること、または一部の技術特徴を同等のものに置き換えることは、依然として可能であることが理解されるべきである。そして、これらの修正または置き換えは、対応する技術的手段の本質を本発明の各実施形態の技術的手段の精神及び範囲から逸脱させることはない。
【符号の説明】
【0094】
1…筐体、10…加湿コンポーネント、11…吸気口、12…トップ吹出口、13…左吹出口、14…右吹出口、15…トップフラップ、16…左フラップ、17…右フラップ、18…フラップ駆動モータ、2…加湿部材、21…支持枠、211…枠体、212…エンドキャップ、213…リングギア、214…第1の係合面、215…第2の係合面、22…吸水体、221…切欠き、23…カウンターウエイト体、231…カウンターウエイト板、2311…凹溝、232…接続体、24…取り付け空間、3…貯水部材、31…水位面、4…駆動部材、41…駆動歯車、42…駆動モータ、5…送風部材、51…モータ、52…風車、6…ファンネル、61…送気板、611…送風口、62…吸気板、621…吸風口、7…支持部材、71…転がり軸受部、72…位置制限環板、73…径方向係合面、74…軸方向係合面、8…濾過コンポーネント。