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特開2024-95959ドローンステーションのバッテリー交換用移送装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095959
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】ドローンステーションのバッテリー交換用移送装置
(51)【国際特許分類】
   B64U 70/90 20230101AFI20240704BHJP
   B64U 10/13 20230101ALI20240704BHJP
   B64U 50/39 20230101ALI20240704BHJP
【FI】
B64U70/90
B64U10/13
B64U50/39
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023145286
(22)【出願日】2023-09-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0188197
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523342115
【氏名又は名称】インスペース カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INSPACE CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【弁理士】
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【弁理士】
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】チョェ ミョンジン
(57)【要約】
【課題】ドローンステーションのバッテリー交換用移送装置を提供する。
【解決手段】本発明のドローンステーションのバッテリー交換用移送装置は、ドローンステーションの下部に互いに一定距離離隔して水平に平行して設置される一対の下レールと、スライダーを用いて前記下レールの長さ方向に沿って往復移動できるように水平に設置される水平レール、及び水平レールを往復移動させる第1駆動部を含んで構成される水平レール部と、スライダーを用いて前記水平レールの長さ方向に沿って往復移動できるように垂直に設置される垂直レール、及び垂直レールを往復移動させる第2駆動部を含んで構成される垂直レール部と、スライダーを用いて前記垂直レールの長さ方向に沿って2段に昇降できるように設置される昇降部、昇降部を2段に昇降させる第3駆動部及び第4駆動部、及び昇降部の一側に設置されるグリッパーを含んで構成されるグリッパーモジュール部と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドローンステーションの下部に互いに一定距離離隔して水平に平行して設置される一対の下レールと、
スライダーを用いて前記下レールの長さ方向に沿って往復移動できるように水平に設置される水平レール、及び前記水平レールを往復移動させる第1駆動部を含んで構成される水平レール部と、
スライダーを用いて前記水平レールの長さ方向に沿って往復移動できるように垂直に設置される垂直レール、及び前記垂直レールを往復移動させる第2駆動部を含んで構成される垂直レール部と、
スライダーを用いて前記垂直レールの長さ方向に沿って2段に昇降できるように設置される昇降部、前記昇降部を2段に昇降させる第3駆動部及び第4駆動部、及び前記昇降部の一側に設置されるグリッパーを含んで構成されるグリッパーモジュール部と、を含むことを特徴とする、ドローンステーションのバッテリー移送装置。
【請求項2】
前記ドローンステーションは、
一側に一定長さの切開溝が設けられた状態で上端にドローンが着陸する着陸台と、
バッテリーが着脱される多数の充電スロットを上端に備える状態で前記着陸台の下方に両側に分割されて設置されるバッテリー保管台と、をさらに含んで構成されること特徴とする、請求項1に記載のドローンステーションのバッテリー移送装置。
【請求項3】
前記昇降部は、
スライダーを用いて前記垂直レールの長さ方向に沿って昇降できるように垂直に設置され、先順位に昇降する昇降レールと、
一側にグリッパーを備えた状態でスライダーを用いて昇降レールの長さ方向に沿って昇降できるように設置され、後順位に昇降する昇降モジュールと、を含んで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のドローンステーションのバッテリー移送装置。
【請求項4】
前記第1駆動部、前記第2駆動部、前記第3駆動部、前記第4駆動部及び前記グリッパーを制御してドローンのバッテリー交換が行われるようにする制御部をさらに含んで構成され、
前記制御部は、
着陸台にドローンの着陸と整列が完了した状態で前記第3駆動部と前記第4駆動部を順次制御して昇降レールと昇降モジュールが上昇するようにし、
上昇が完了した状態で前記第1駆動部を制御して前記水平レールが前進するようにし、
同時に前記グリッパーを制御して、前記ドローンの下部に装着されたバッテリーを把持するようにし、
前記バッテリーの把持が完了した状態では前記第1駆動部を制御して前記水平レールが後進するようにし、
後進が完了した状態で前記第3駆動部と前記第4駆動部を順次制御して前記昇降レールと前記昇降モジュールが垂直に下降するようにし、
下降が完了した状態で前記第2駆動部を制御して前記垂直レールが左右方向のいずれか一つに一定距離移動するようにし、
移動が完了した状態で前記第1駆動部を制御して前記水平レールが前進するようにし、
前進が完了した状態で前記グリッパーを制御してバッテリー保管の空きスロットに前記バッテリーが装着されるようにすることを特徴とする、請求項1に記載のドローンステーションのバッテリー移送装置。
【請求項5】
前記制御部は、
バッテリー保管台の空きスロットを対象とする前記バッテリーの装着が完了した状態で前記第1駆動部を制御して前記水平レールが一定距離後進するようにし、
後進が完了した状態で前記第2駆動部を制御して前記垂直レールが左右方向のいずれかに一定距離移動するようにし、
移動が完了した状態で前記第1駆動部を制御して前記水平レールが前進するようにし、
同時に前記グリッパーを制御して、スロットに装着されて充電が完了した状態のバッテリーを把持するようにし、
前記充電が完了した状態のバッテリーの把持が完了した状態で前記第1駆動部を制御して前記水平レールが後進するようにし、
後進が完了した状態で前記第3駆動部と前記第4駆動部を順次制御して前記昇降レールと前記昇降モジュールが垂直に上昇するようにし、
上昇が完了した状態で前記第1駆動部を制御して、前記水平レールが前進してドローンの下部に前記充電が完了した状態のバッテリーが装着されるようにし、
装着が完了した状態で前記グリッパーが、前記充電が完了した状態のバッテリーを把持した状態を解除するようにし、
前記第1駆動部を制御して前記水平レールが後進するようにし、
後進が完了した状態で前記第3駆動部と前記第4駆動部を順次制御して前記昇降レールと前記昇降モジュールが垂直に下降するようにすることを特徴とする、請求項4に記載のドローンステーションのバッテリー移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドローンステーションにおけるバッテリー交換に用いられる移送装置に関し、より詳細には、ステーションに着陸したドローンのバッテリー交換に用いられるグリッパーをX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向へ移動させることができるように構成され、グリッパーによるバッテリーの着脱と移送を含む全ての過程が順次行われるようにする、バッテリー交換用移送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、多数の回転翼を備える無人飛行チェーンドローンは、停止飛行だけでなく、自由自在に飛ぶ飛行形態の実現が可能であるという利点により、現在では軍事、放送、学術研究、消防、人命構造、レジャーなどの様々な分野で幅広く用いられており、これからもさらに多くの分野での利用が予想されている。
【0003】
ところが、バッテリー容量の限界により長時間の飛行が難しい問題は、まだ完全に解決されていない状態である。このため、長時間のミッション実行が必要な場合は、やむを得ずドローンを回収し、バッテリーを交換して再びミッションに投入する過程を繰り返し行わなければならない。
【0004】
このような長時間のミッション実行におけるドローンのバッテリー交換は、人手によって行われてきたが、人手による方式は、一定の限界が発生するしかなく、特に、自動監視システムなどの常時運営体制においては持続的な維持が事実上難しいという問題が発生する。
【0005】
ただし、かかる問題は技術的に解決できるため、ドローンのバッテリーを自動的に交換することが可能な技術についての研究開発が行われてきた。その結果として、韓国登録特許第10-2040047号公報の「バッテリーモジュール交換方法及び記録媒体」と韓国登録特許第10-2356575号公報の「マルチドローンステーション」などの発明が提案されて公開されたことがある。
【0006】
つまり、韓国登録特許第10-2040047号公報の「バッテリーモジュール交換方法及び記録媒体」には、コンベヤーベルトを用いるスライド方式で無人航空機のバッテリーモジュール収容部に取り付けられた状態である従来のバッテリーモジュールが排出できるようにし、充電されたバッテリーモジュールが代わりに挿入できるようにする装置に関する発明が提案されている。
【0007】
また、韓国登録特許第10-2356575号公報の「マルチドローンステーション」には、ドローンを同時に複数台装着させた状態でコンベヤーベルトと上下移動部材を含む空気圧式バッテリー交換部を用いてバッテリー交換が迅速に行われるようにする装置に関する発明が提案されている。
【0008】
しかし、これらの先行発明は、共通的にコンベヤーベルトを用いたスライド方式によるバッテリー交換を行うように構成されているが、その具体的な方式が、現在一般的に用いられているドローンバッテリー交換方式とは異なって実使用環境での適用が難しいおそれがあるという問題が発生し、バッテリーを装着するときの正確性においても問題の発生が予想される。
【0009】
したがって、バッテリーを正確に把持して着脱することが可能なグリッパーの利用がより好ましく、これと連係してグリッパーによるバッテリーの着脱と移送を含む全ての過程が順次行われるようにするバッテリー交換用移送装置に関する必要性が要求される実情であるといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2040047号公報(2019年10月29日)
【特許文献2】韓国登録特許第10-2356575号公報(2022年1月24日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明によるドローンステーションのバッテリー交換用移送装置は、前述した先行発明が共通に提示しているコンベヤーベルトを用いたバッテリー交換方式について、現在一般的に用いられているドローンバッテリー交換方式とは異なって実使用環境での適用が難しいおそれがあるという問題が発生しており、バッテリーを装着するときの正確性においても問題の発生が予想されるため、これについての解決方案を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明は、
ドローンステーションの下部に互いに一定距離離隔して水平に平行して設置される一対の下レールと、スライダーを用いて前記下レールの長さ方向に沿って往復移動できるように水平に設置される水平レール、及び水平レールを往復移動させる第1駆動部を含んで構成される水平レール部と、スライダーを用いて前記水平レールの長さ方向に沿って往復移動できるように垂直に設置される垂直レール、及び垂直レールを往復移動させる第2駆動部を含んで構成される垂直レール部と、スライダーを用いて前記垂直レールの長さ方向に沿って2段に昇降することができるように設置される昇降部、昇降部を2段に昇降させる第3駆動部及び第4駆動部、及び昇降部の一側に設置されるグリッパーを含んで構成されるグリッパーモジュール部と、を含むことを特徴とする、ドローンステーションのバッテリー移送装置を提供する。
【0013】
この時、前記昇降部は、スライダーを用いて前記垂直レールの長さ方向に沿って昇降できるように垂直に設置され、先順位に昇降する昇降レールと、一側にグリッパーを備えた状態でスライダーを用いて昇降レールの長さ方向に沿って昇降できるように設置され、後順位に昇降する昇降モジュールと、を含んで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によるドローンステーションのバッテリー移送装置は、
一対の下レールの長さ方向に沿って往復移動することが可能な水平レールと、水平レールの長さ方向に沿って往復移動することが可能な垂直レールと、垂直レールの長さ方向に従って2段に昇降することが可能な昇降部と、を含んで構成され、
昇降部の一側に設置されたグリッパーによるバッテリーの着脱と移送を含む全ての過程が順次誤差なく正確に行われるようにするという効果が発生する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明によるバッテリー移送装置が設置されるドローンステーションの斜視図である。
図2】発明によるバッテリー移送装置の斜視図である。
図3】本発明によるバッテリー移送装置の部分拡大図である。
図4】本発明によるバッテリー移送装置の作動のための制御部の構成を示す構成図である。
図5a】本発明によるバッテリー移送装置がドローンに装着されたバッテリーをバッテリー保管台へ移送する過程を順次示す動作図である。
図5b】本発明によるバッテリー移送装置がドローンに装着されたバッテリーをバッテリー保管台へ移送する過程を順次示す動作図である。
図5c】本発明によるバッテリー移送装置がドローンに装着されたバッテリーをバッテリー保管台へ移送する過程を順次示す動作図である。
図5d】本発明によるバッテリー移送装置がドローンに装着されたバッテリーをバッテリー保管台へ移送する過程を順次示す動作図である。
図5e】本発明によるバッテリー移送装置がドローンに装着されたバッテリーをバッテリー保管台へ移送する過程を順次示す動作図である。
図5f】本発明によるバッテリー移送装置がドローンに装着されたバッテリーをバッテリー保管台へ移送する過程を順次示す動作図である。
図5g】本発明によるバッテリー移送装置がドローンに装着されたバッテリーをバッテリー保管台へ移送する過程を順次示す動作図である。
図5h】本発明によるバッテリー移送装置がドローンに装着されたバッテリーをバッテリー保管台へ移送する過程を順次示す動作図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、ドローンステーションでのバッテリー交換に用いられる移送装置に関するものであって、
ドローンステーション10の下部に互いに一定距離離隔して水平に平行して設置される一対の下レール100と、スライダーS1を用いて前記下レール100の長さ方向に沿って往復移動できるように水平に設置される水平レール111、及び水平レール111を往復移動させる第1駆動部112を含んで構成される水平レール部110と、スライダーS2を用いて前記水平レール111の長さ方向に沿って往復移動できるように垂直に設置される垂直レール121、及び垂直レール121を往復移動させる第2駆動部122を含んで構成される垂直レール部120と、スライダーS3、S4を用いて前記垂直レール121の長さ方向に沿って2段に昇降できるように設置される昇降部131、昇降部131を2段に昇降させる第3駆動部132及び第4駆動部133、及び昇降部131の一側に設置されるグリッパー134を含んで構成されるグリッパーモジュール部130と、を含むことを特徴とする。
【0017】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0018】
まず、図1に示すように、本発明によるバッテリー移送装置が設置されるドローンステーション10は、上端にドローンが着陸する着陸台20と、バッテリーが保管されるか、或いは保管されて充電されるバッテリー保管台30と、を含んで構成される。
【0019】
この時、前記着陸台20の一側中心部には、一定長さの切開溝21が設けられることを特徴とし、これに連係してバッテリーが着脱される多数の充電スロットを上端に備える状態で着陸台20の下方に設置されるバッテリー保管台30の形も、両側に分割された形で構成されることを特徴とする。
【0020】
つまり、前記切開溝21は、本発明によるバッテリー移送装置の一部の構成が、着陸台20に着陸した状態のドローンに近く接近することができるようにする目的で形成されるものであるため、バッテリー移送装置との衝突が防止されるようにバッテリー保管台30の位置を調整する必要があるが、このような方式は、移動距離の増加によるバッテリー交換時間の増加につながるので、本発明は、バッテリー保管台30の形態を両側に分割された形で構成して上述の問題を同時に解決している。
【0021】
そして、上述したように前記切開溝21が設けられる方向にはバッテリー移送装置が設置されることにより、切開溝21を用いてドローンに近く接近することができ、バッテリー保管台30へバッテリーを移送するか、或いはバッテリー保管台30からバッテリーを収去することができる。
【0022】
このように、本発明は、着陸台20及びバッテリー保管台30と共にドローンステーション10を構成して、着陸台20に着陸した状態のドローンのバッテリーが自動的に交換できるようにすることにより、自動監視システムなどのドローンを用いた長時間のミッション実行が維持されるようにすることができる。
【0023】
より具体的に、図2に示すように、前記下レール100は、ドローンが着陸する着陸台20と、バッテリーが保管されるバッテリー保管台30と、を含んで構成されるドローンステーション10の下部に一定距離離隔して水平に平行して設置される一対のレールであり、バッテリーの着脱のための目的で用いられるグリッパー134の着陸台20の方向又はバッテリー保管台30の方向への前進と反対方向への後進のための目的で用いられる。
【0024】
したがって、前記下レール100は、着陸台20とバッテリー保管台30の下方に一側末端部が位置するが、他側末端部は着陸台20とバッテリー保管台30から離れる形で一対が設置されなければならず、それぞれの個体には、水平レール部110の往復移動のための目的で用いられるスライダーS1が締結設置され得る。
【0025】
つまり、本発明の一実施形態として、前記下レール100は、長さ方向に沿って両側面にスロットがそれぞれ設けられるLMガイドレールで構成されることができ、上部には両側面のスロットを用いてスライダーSlが締結設置されることにより、本発明の他の構成である水平レール部110が円滑に往復移動するようにすることができる。
【0026】
もちろん、前記下レール100の種類に何らの制限もないので、LMガイドレールを除く他の種類のレールで構成されてもよく、レールの種類によってスライダーSlの形態も異なるように構成されてもよい。
【0027】
また、図2に示すように、前記水平レール部110は、前記下レール100の長さ方向に沿って往復移動するように構成される移動体であり、スライダーSlを用いて下レール100に水平に設置される水平レール111と、水平レール111を往復移動させる第1駆動部112と、を含む形で構成されることを特徴とする。
【0028】
つまり、前記水平レール部110は、一つの水平レール111が一対の下レール100に水平に交差する形で設置された状態でその形態をそのまま維持し、第1駆動部112が提供する駆動力によって下レール100の長さ方向に沿って往復移動することにより、結果的には、装置の末端に備えられたグリッパー134がバッテリーの着脱と移送のための動きを実現することができるようにする。
【0029】
このとき、前記第1駆動部112は、正回転と逆回転が可能なモーターと多数のギアとが互いに連係される形で構成されて内蔵されるギアボックスを含む形で構成されることができ、前記一対の下レール100のうちのいずれか一つの末端部に設置された状態で、その下レール100に設置されたスライダーSlがスライド方式で移動するようにすることにより、水平レール111を往復移動させることができる。
【0030】
すなわち、前記一対の下レール100のそれぞれに設置された一対のスライダーSlのうち、一つのスライダーSlのみが第1駆動部112によって直接移動し、もう一つのスライダーSlは水平レール111を支持して一緒に移動する単純補助の役割を果たす。
【0031】
そして、前記水平レール111も、下レール100と同様に両側面にスロットがそれぞれ設けられるLMガイドレールで構成されることができ、上部には両側面のスロットを用いてスライダーS2が締結設置されることにより、グリッパー134を左右方向へ移動させる垂直レール部120の設置のために利用されることができる。
【0032】
つまり、前記水平レール部110は、装置の末端に備えられたグリッパー134の、着陸台20の方向又はバッテリー保管台30の方向への前進と反対方向への後進のための目的で用いられてもよく、グリッパー134の左右方向への動きを実現するための目的でも用いられてもよい。
【0033】
また、図2に示すように、前記垂直レール部120は、前記水平レール111の長さ方向に沿って往復移動するように構成される移動体であり、スライダーS2を用いて水平レール111の長さ方向に沿って往復移動できるように垂直に設置される垂直レール121と、垂直レール121を往復移動させる第2駆動部122と、を含む形で構成されることを特徴とする。
【0034】
つまり、前記垂直レール部120は、垂直レール121が水平レール111に垂直に交差する形(水平レール111と直角を形成する形)で設置された状態でその形態をそのまま維持し、第2駆動部122が提供する駆動力によって水平レール111の長さ方向に沿って往復移動することにより、結果的には、グリッパー134がバッテリーの着脱と移送のための動きを実現することができるようにする。
【0035】
この時、前記第2駆動部122も、正回転と逆回転が可能なモーターと多数のギアが互いに連係される形で構成されて内蔵されるギアボックスを含む形で構成されることができ、前記水平レール111の一側末端部に設置された状態でその水平レール111に設置されたスライダーS2がスライド方式で移動するようにすることにより、垂直レール121を往復移動させることができる。
【0036】
そして、前記垂直レール121も、下レール100及び水平レール111と同一に両側面にスロットがそれぞれ設けられるLMガイドレールで構成されることができ、水平レール111に設置されたスライダーS2の一側面に着陸台20とバッテリー保管台30へ向かう方向に設置されなければならないことが自明である。
【0037】
また、図2に示すように、前記グリッパーモジュール部130は、前記垂直レール121の長さ方向に沿って往復昇降するように構成される昇降体であり、スライダーS3、S4を用いて垂直レール121の長さ方向に沿って2段に昇降することができるように設置される昇降部131、昇降部131を2段に昇降させる第3駆動部132及び第4駆動部133、及び昇降部131の一側に設置されるグリッパー134を含む形で構成されることを特徴とする。
【0038】
この時、図3に示すように、前記昇降部131は、スライダーS3を用いて垂直レール121の長さ方向に沿って昇降できるように垂直に設置され、先順位に昇降する昇降レール131aと、一側にグリッパー134を備えた状態でスライダーS4を用いて昇降レール131aの長さ方向に沿って昇降できるように設置され、後順位に昇降する昇降モジュール131bと、を含む形で構成されることができる。
【0039】
すなわち、前記昇降レール131aは、スライダーS3を用いて垂直レール121に垂直に設置された状態でその形態をそのまま維持し、第3駆動部132が提供する駆動力によって垂直レール121の長さ方向に沿って昇降することにより、結果的には、グリッパー134がバッテリーの着脱と移送のための動きを実現することができるようにする。
【0040】
この過程で、前記昇降レール131aは、昇降モジュール131bよりも先順位に昇降することにより、グリッパー134の昇降が段階的に発生できるようにする。
【0041】
このとき、前記第3駆動部132も、正回転と逆回転が可能モーターと多数のギアが互いに連係される形で構成されて内蔵されるギアボックスを含む形で構成されることができ、前記垂直レール121の一側末端部に設置された状態で、その垂直レール121に設置されたスライダーS3がスライダー方式で移動するようにすることにより、昇降レール131aを昇降させることができる。
【0042】
そして、前記昇降レール131aも、下レール100、水平レール111、及び垂直レール121と同様に両側面にスロットがそれぞれ設けられるLMガイドレールで構成されることができ、垂直レール121に設置されたスライダーS3に、着陸台20とバッテリー保管台30へ向かわせる方向に設置されなければならない。
【0043】
これに加えて、前記昇降モジュール131bは、スライダーS4を用いて昇降レール131aに設置された状態で、第4駆動部133が提供する駆動力によって昇降レール131aの長さ方向に沿って昇降することにより、結果的には、一側に備えられたグリッパー134がバッテリーの着脱と移送のための動きを実現することができるようにする。
【0044】
この過程で、前記昇降モジュール131bは、昇降レール131aよりも後順位に昇降することにより、グリッパー134の昇降を順次発生できるようにする。
【0045】
この時、前記第4駆動部133も、正回転と逆回転が可能なモーターと多数のギアとが互いに連係される形で構成されて内蔵されるギアボックスを含む形で構成されることができ、前記昇降レール131aの一側末端部に設置された状態でその昇降レール131aに設置されたスライダーS4がスライド方式で移動するようにすることにより、昇降モジュール131bを昇降させることができる。
【0046】
また、図4に示すように、本発明によるバッテリー移送装置は、前記第1駆動部112、前記第2駆動部122、前記第3駆動部132、前記第4駆動部133、及び前記グリッパー134を制御してドローンのバッテリー交換が自動的に行われるようにする制御部140をさらに含む形で構成されることができる。
【0047】
この時、前記制御部140は、着陸台20を対象とするドローンの着陸と整列が完了した状態で所定の方式とおりに第1~第4駆動部112、122、132、133とグリッパー134を制御してドローンのバッテリー交換が自動的に行われるようにすることができ、その詳細な過程は、次のとおりである。
【0048】
つまり、図5a乃至図5cに示すように、前記制御部140は、着陸台20を対象とするドローンの着陸と整列が完了した状態で、基準座標に位置した状態であるバッテリー移送装置の第3駆動部132と第4駆動部133を順次制御して昇降レール131aと昇降モジュール131bが垂直に上昇するようにすることができ、上昇が完了した状態で第1駆動部112を制御して水平レール111が前進するようにすることができる。
【0049】
この時、前記水平レール111が前進移動するにつれて、垂直レール121と昇降レール131aは、着陸台20の切開溝21に進入し、その結果として、昇降モジュール131bの一側に備えられたグリッパー134が、ドローンの下部に装着されたバッテリーを把持することが可能な位置まで到達することができる。
【0050】
そして、前記制御部140は、第1駆動部112の制御と同時に、グリッパー134を制御して、ドローンの下部に装着されたバッテリーを把持するようにすることができ、バッテリーの把持が完了した状態で、図5d及び図5eに示すように、第1駆動部112を制御して水平レール111が後進するようにすることができる。
【0051】
次に、図5f及び図5gに示すように、前記制御部140は、第3駆動部132と第4駆動部133を順次制御して昇降レール131aと昇降モジュール131bが垂直に下降するようにすることができ、図5hに示すように、下降が完了した状態で第2駆動部122を制御して垂直レール121が左右方向のいずれかに一定距離移動するようにすることができ、移動が完了した状態では、さらに第1駆動部112を制御して水平レール111が前進するようにすることができる。
【0052】
このとき、前記制御部140は、バッテリー保管台30に備えられた多数のバッテリー装着スロットに対する位置情報のうち、空きスロットと確認される位置情報に基づいて第2駆動部122を制御することができる。
【0053】
したがって、前記グリッパー134によって把持された状態のバッテリーが、着陸台20の下方に位置したバッテリー保管台30の空きスロットに到達した状態となることができ、次いで発生する制御部140によるグリッパー134の制御によってバッテリーが分離されてそのスロットに装着することができる。
【0054】
次いで、前記制御部140は、第1駆動部112を制御して水平レール111が一定距離後進するようにすることができ、後進が完了した状態で第2駆動部122を制御して垂直レール121の左右方向のいずれか一つに一定距離移動するようにすることができ、移動が完了した状態で再び第1駆動部112を制御して水平レール111が前進するようにすることができる。
【0055】
この時、前記制御部140は、バッテリー保管台30に備えられた多数のバッテリー装着スロットに対する位置情報のうち、充電が完了した状態のバッテリーが装着されているスロットと確認される位置情報に基づいて第2駆動部122を制御することができる。
【0056】
そして、前記制御部140は、第1駆動部112の制御と同時に、グリッパー134を制御して、スロットに装着されて充電が完了した状態でバッテリーを把持するようにすることができ、バッテリーの把持が完了した状態で第1駆動部112を制御して水平レール111が後進するようにすることができる。
【0057】
次いで、前記制御部140は、水平レール111の後進が完了した状態では、第3駆動部132と第4駆動部133を順次制御して昇降レール131aと昇降モジュール131bが垂直に上昇するようにすることができ、上昇が完了した状態で第1駆動部112を制御して水平レール111が前進するようにすることができる。
【0058】
この時、前記水平レール111が前進移動することにより、垂直レール121と昇降レール131aは、着陸台20の切開溝21に再び進入し、その結果として、グリッパー134が把持した状態のバッテリーをドローンの下部に装着できる位置まで到達することができる。
【0059】
そして、前記制御部140は、水平レール111が前進してドローンの下部にバッテリーが装着された状態でグリッパー134を制御してグリッパー134がバッテリーを把持した状態を解除するようにすることができ、その状態で第1駆動部112を制御して水平レール111が後進するようにすることができる。
【0060】
最後に、前記制御部140は、水平レール111の後進が完了した状態で第3駆動部132と第4駆動部133を順次制御して、昇降レール131aと昇降モジュール131bが垂直に下降するようにすることができ、前記バッテリー移送装置は、次のバッテリー交換が行われるまで基準座標で待機状態を維持することができる。
【0061】
以上で紹介された実施形態は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の技術的思想を十分伝達できるようにするために、例として提供されるものであり、本発明は、上述した実施形態に限定されず、他の形態で具体化されることも可能である。
【0062】
本発明について、明確に説明するために、説明と関係のない部分を図面から省略し、図面において、構成要素の幅、長さ、厚さなどを、便宜のために誇張又は縮小して表現している。
【0063】
また、明細書全体にわたって、同一の参考番号は同一の構成要素を示す。
【符号の説明】
【0064】
10 ドローンステーション
20 着陸台
21 切開溝
30 バッテリー保管台
100 下レール
110 水平レール部
111 水平レール
112 第1駆動部
120 垂直レール部
121 垂直レール
122 第2駆動部
130 グリッパーモジュール部
131 昇降部
131a 昇降レール
131b 昇降モジュール
132 第3駆動部
133 第4駆動部
134 グリッパー
140 制御部
Sl、S2、S3、S4 スライダー
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図5f
図5g
図5h