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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095965
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】光学検査システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20240704BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20240704BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
H01L21/66 B
H01L21/68 A
H01L21/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023171341
(22)【出願日】2023-10-02
(31)【優先権主張番号】111150748
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】505441638
【氏名又は名称】致茂電子股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chroma Ate Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【弁理士】
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【弁理士】
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】譚培汝
(72)【発明者】
【氏名】李明翰
(72)【発明者】
【氏名】翁義龍
【テーマコード(参考)】
4M106
5F131
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106BA01
4M106DD03
4M106DD10
4M106DD13
4M106DH12
4M106DH31
4M106DJ02
4M106DJ07
5F131AA02
5F131BA39
5F131CA42
5F131DA22
5F131DA42
5F131DB12
5F131DB22
5F131DB62
(57)【要約】
【課題】光学検査システムを提供する。
【解決手段】ウェーハプロービング設備内で載置装置の表面検査を追加的に実行するための光学検査システムであって、レール組立体と、ブリッジベースと、ラインスキャンイメージングモジュールと、光源モジュールとを含む。ラインスキャンイメージングモジュールは、ブリッジベースに取り付けられ、下向きの撮像平面を画定する。ウェーハ交換段階にあり、載置装置が新しい被検査ウェーハを待っている時、ブリッジベースの移動を通じて作業領域内の撮像平面まで持ち上げられた載置装置の表面への走査型撮像を実行することで、載置装置の表面検査手順を追加的に運用する。光源モジュールは、撮像平面に入射角が70度を超える検査光を提供する。これにより、プロービング設備内の他の装置の動作に影響を与えることなく、載置装置の表面の異物検出機能を追加することで、ウェーハの歩留まりをさらに向上させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロービング設備の光学検査システムであって、ウェーハを検査するためのプロービング設備内に配置され、前記プロービング設備内には移動可能でウェーハを載置するための載置装置と、前記ウェーハの位置を確認するための光学測位装置とを有し、前記プロービング設備の動作には、位置決め段階、プロービング段階及びウェーハ交換段階が含まれ、前記光学検査システムは、
前記プロービング設備内の前端から後端まで水平に架け渡されるレール組立体と、
前記プロービング設備内で作業領域内を移動する或いは待機領域に移動するように制御されるため、前記レール組立体に移動可能に設けられ、前記光学測位装置の設置に使用され、前記位置決め段階において前記光学測位装置を前記作業領域に入らせるために用いられ、前記位置決め段階が完了した後前記待機領域に戻るブリッジベースと、
前記ブリッジベースに取り付けられ、下向きの撮像平面を画定し、前記ウェーハ交換段階にあり、前記載置装置が新しい被検査ウェーハを待っている時、前記ブリッジベースの移動を通じて前記作業領域内の前記撮像平面まで持ち上げられた前記載置装置の表面への走査型撮像を実行することで、前記ウェーハ交換段階内において載置装置の表面検査手順を追加的に運用するラインスキャンイメージングモジュールと、
前記プロービング設備の筐体内側又は前記ブリッジベースに配置され、前記載置装置の表面検査手順において前記撮像平面に入射角が70度を超える検査光を提供するための光源モジュールと
を含む光学検査システム。
【請求項2】
前記載置装置は、直径が12インチ以下のウェーハを載置するために用いられ、前記ブリッジベースは前記プロービング設備内の左側から右側まで架け渡され、前記撮像平面上の前記ブリッジベースの投影は前記ブリッジベースの移動方向に垂直な中心線を画定し、前記中心線箇所で前記撮像平面から前記ブリッジベースのエッジまでチルトアップし45度以下のリフトアップ角度を有する請求項1に記載の光学検査システム。
【請求項3】
前記ラインスキャンイメージングモジュールは、前記ブリッジベースのスリット内、又は前記ブリッジベースの両側の一方に配置され、前記載置装置の表面検査手順において5秒以内の時間範囲の走査型撮像を実施できるように構成される請求項2に記載の光学検査システム。
【請求項4】
前記ラインスキャンイメージングモジュールの作動距離は、4.8(mm)に構成され、前記撮像平面と前記ラインスキャンイメージングモジュールとの間の距離が前記作動距離に相当する請求項3に記載の光学検査システム。
【請求項5】
前記ラインスキャンイメージングモジュールは、27(mm)以下の厚さ及び前記ブリッジベースの頂面と底面を超えない高さを有する請求項4に記載の光学検査システム。
【請求項6】
前記光源モジュールは、前記プロービング設備の前端又は後端の筐体内側に配置される請求項3~5のいずれか一項に記載の光学検査システム。
【請求項7】
前記ラインスキャンイメージングモジュールは、前記ブリッジベースの両側の一方に配置され、前記ブリッジベースと比較すると、前記光源モジュールが前記ラインスキャンイメージングモジュールと同じ側に位置する請求項6に記載の光学検査システム。
【請求項8】
前記光源モジュールは、前記ブリッジベースの両側の一方に配置される請求項3~5のいずれか一項に記載の光学検査システム。
【請求項9】
前記ラインスキャンイメージングモジュールは、前記ブリッジベースの両側の一方に配置され、前記光源モジュール及び前記ラインスキャンイメージングモジュールはそれぞれ前記ブリッジベースの反対側に位置する請求項8に記載の光学検査システム。
【請求項10】
前記ラインスキャンイメージングモジュールは、前記ブリッジベースの両側の一方に配置され、前記光源モジュール及び前記ラインスキャンイメージングモジュールは前記ブリッジベースの同じ側に位置し、かつ前記ラインスキャンイメージングモジュールが前記ブリッジベースと前記光源モジュールとの間に位置する請求項8に記載の光学検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光学検査システムに関し、特に、ウェーハを検査するためのプロービング設備内に配置された光学検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェーハの製造プロセスにおいて、異なる製造工程段階内に通常対応する検査手順が設けられ、ウェーハの歩留まりを確保するため、ウェーハは検査ステージに搬送されて特定の検査項目を実施する必要がある。
【0003】
しかしながら、従来の各種検査設備において、往々にして内部空間が限られているため、検査設備は付加機能の拡張において、装置の追加及び/又は検査精度の向上を問わず、課題に直面していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示のいくつかの実施形態において、光学検査システムは、プローブカードを使用するプロービング検査設備内に暗視野照明下での載置装置表面上の異物の検査手順をさらに提供する。
【0005】
本開示のいくつかの実施形態において、光学検査システムは、暗視野照明下での検査精度を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態によれば、プロービング設備の光学検査システムは、ウェーハを検査するためのプロービング設備内に配置され、前記プロービング設備内には移動可能でウェーハを載置するための載置装置と、前記ウェーハの位置を確認するための光学測位装置とを有する。前記プロービング設備の動作には、位置決め段階、プロービング段階及びウェーハ交換段階が含まれる。前記光学検査システムは、レール組立体と、ブリッジベースと、ラインスキャンイメージングモジュールと、光源モジュールとを含む。レール組立体は、前記プロービング設備内で前端から後端まで水平に架け渡される。ブリッジベースは、前記プロービング設備内で作業領域内を移動する或いは待機領域に移動するように制御されるため、前記レール組立体に移動可能に設けられ、かつ前記ブリッジベースは前記光学測位装置の設置に使用され、前記位置決め段階において前記光学測位装置を前記作業領域に入らせるために用いられ、前記位置決め段階が完了した後前記待機領域に戻る。ラインスキャンイメージングモジュールは、前記ブリッジベースに取り付けられ、下向きの撮像平面を画定し、前記ウェーハ交換段階にあり、前記載置装置が新しい被検査ウェーハを待っている時、前記ブリッジベースの移動を通じて前記作業領域内の前記撮像平面まで持ち上げられた前記載置装置の表面への走査型撮像を実行することで、前記ウェーハ交換段階内において載置装置の表面検査手順を追加的に運用する。光源モジュールは、前記プロービング設備内に配置され、前記載置装置の表面検査手順において前記撮像平面に入射角が70度を超える検査光を提供するために用いられる。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、前記載置装置は、直径が12インチ以下のウェーハを載置するために用いられ、前記ブリッジベースは前記プロービング設備内の左側から右側まで架け渡すよう構成され得る。前記撮像平面上の前記ブリッジベースの投影は、前記ブリッジベースの移動方向に垂直な中心線を画定し、前記中心線箇所で前記撮像平面から前記ブリッジベースのエッジまでチルトアップし45度以下のリフトアップ角度を有してもよい。
【発明の効果】
【0008】
これによれば、ウェーハを検査するためのプロービング設備内において、ブリッジベースに取り付けられたラインスキャンイメージングモジュールを介して載置装置にウェーハ交換段階でより速く所定位置に移動できる撮像平面を提供し、さらに特定の光源を介して載置装置の表面に暗視野照明を形成して、ラインスキャンイメージングモジュールを、載置装置の表面検査手順におけるスキャンイメージングを実行するために供し、載置装置の表面に異物があるかどうかを知ることができる。このとき、プロービング設備内の他の装置の動作に影響を与えることはなく、プロービング設備の検査に必要な全体の時間が増加することもない。
【0009】
なお、プロービング設備に載置装置表面の異物検出機能を追加できるため、載置装置上の異物によるウェーハのスクラッチ、クラック等の問題が解決され得る。ウェーハに損傷を与える異物が載置装置にあると、この状況は直ちに検出され、その後の警告と妥当な処理により、ウェーハの歩留まりを向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態に係るプロービング設備を概略的に示す上面図である。
図2図1の実施形態のプロービング設備の一部の内部を概略的に示す側面図である。
図3】一実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュールを概略的に示す側面図である。
図4】別の実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュールを概略的に示す側面図である。
図5】更なる実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュールを概略的に示す側面図である。
図6】一実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュール及び光源モジュールを概略的に示す側面図である。
図7】別の一実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュール及び光源モジュールを概略的に示す側面図である。
図8】更なる実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュール及び光源モジュールを概略的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の目的、特徴、効果について充分に理解できるように、以下で具体的な実施例に添付の図面を組み合わせ、本発明について詳細に説明する。
【0012】
本明細書において用いられるところ、用語「一」または「一個」は、ユニット、部材、構造、装置、モジュール、システム、部位または領域などを記載するために使用される。これは、単に便宜のために、および、本発明の範囲の一般的な意味を与えるためになされるだけである。この記載は、1つまたは少なくとも1つを含むと読むべきであり、それが違うことを意味することが明らかでない限り、単数は複数も含む。
【0013】
本明細書において用いられるところ、用語「含む」、「包括(comprising)」、「有する」またはこれらの他のいかなる変形形態も、必ずしもそれらの構成要素だけに限定されず、このようなユニット、部材、構造、装置、モジュール、システム、部位または領域に対して明示的に列挙してない、あるいは固有の他の構成要素も含むことができる。
【0014】
本明細書において、空間に関連する用語(例:「上方に、の上に、下方に、の下に」などの類似用語)が1つの要素又は特徴部と(1つ或いは複数の)他の要素又は(1つ或いは複数の)特徴部との関係についての説明を容易にするために用いられる。空間に関連する用語は、図面に描かれている方位に加えて、使用時又は操作時における各要素又は特徴部の別の方位も含むものである。これらの要素又は特徴部はこれ以外に配向されることもあり(例:90°又は他の方位に回転することもあり)、この場合には、本明細書において用いられている空間に関連する用語も、これに応じて解釈される。
【0015】
本明細書において、これらの空間に関連する用語は、これらの要素又は特徴部の間に(1つ或いは複数の)他の要素又は(1つ或いは複数の)特徴部を配置若しくは配置しないことを包含する。例えば説明において第1部材が第2部材の上又は上方に形成されることに言及する場合、第1と第2の部材が直接接触する実施形態、若しくは追加の部材が第1部材と第2部材との間に形成されて、第1と第2の部材が互いに直接接触しない実施形態を含み得る。
【0016】
本明細書で使用される場合、用語「大体」、「およそ」、「約」、「ほぼ」、「実質的に」又は「基本的に」は、通常、「与えられた数値の任意の近似値」或いは「与えられた範囲の任意の近似値」を意味する。これらの近似値は、関連技術分野に応じて変化し、変化範囲は、類似の実施及びこのような変化に基づく全ての修正をカバーするため、当業者によって理解される最も広い解釈と一致するべきである。いくつかの実施形態において、通常、「与えられた数値」又は「与えられた範囲」の20パーセント以内、さらには10パーセント以内、さらには5パーセント以内を意味するべきである。本明細書で与えられる数値は近似値であり、特に明確に指示しない限り、これらの数値が「大体」、「およそ」、「約」、「ほぼ」、「実質的に」又は「基本的に」の範囲に入ることが推定できるか、他の近似値を含むことを意味する。
【0017】
プロービング設備内の光学検査システムの構成及び動作の説明を強調するため、図面内の各図は簡略化して示されている。
【0018】
図1及び図2を参照すると、図1は第1の実施形態に係るプロービング設備を概略的に示す上面図、図2図1の実施形態のプロービング設備の一部の内部を概略的に示す側面図である。プロービング設備は、設備上方の筐体上の取り付け口300にプローブカード310を取り付け、プローブカード310をプロービング設備の内部に下向きに面させることで、ウェーハに関する検査を実施するものである。具体的にプローブカード310は、下方に突き出たプローブ311を利用し、ウェーハが載置装置200及び搬送装置210によって検査高さまで持ち上げられると、プローブ311はウェーハ上のコンタクトパッドに接触することで、関連の電気特性テストを実施できる。
【0019】
プロービング設備の動作には、位置決め段階、プロービング段階及びウェーハ交換段階が含まれ、これらの制御はコントローラによって取り決め、動作される。位置決め段階は、被検査ウェーハ上のコンタクトパッドをプローブカード310上の対応するプローブ311と正確に位置合わせさせて、その後のプロービング段階内で被検査ウェーハが載置装置200及び搬送装置210を介して検査高さまで持ち上げられた時、プローブ311は被検査ウェーハ上の対応するコンタクトパッドに電気的に接続されることができるようにする。位置決め段階において、正しい位置に到達したかどうかを判定するため、ブリッジベース120に設けられた光学測位装置の撮像装置121及び照明装置122が協働してウェーハを載置する載置装置200及びウェーハを撮像する。
【0020】
ウェーハ交換段階において、各方向(X、Y、Z)に自由に動作できる搬送装置210は、載置装置200を低い位置まで下げ、プロービング設備内の交換領域に入らせることで、プロービング設備外部のウェーハピックアンドプレース装置がウェーハを交換できるようにする。例えばウェーハピックアンドプレース装置は、先に検査済みウェーハを載置装置200上からピックアップして、ウェーハボックス内に移載すること、及びウェーハボックス内から未検査のウェーハをピックアップして載置装置200上に移載する。
【0021】
プロービング設備の動作過程中でウェーハは載置装置200から頻繁にピックアップされたり、載置装置200にプレースされたりすることがあり、載置装置の表面がウェーハと密着しているため、ウェーハ表面に異物がある場合、プロービング段階のプローブ311の押下力により、ウェーハにスクラッチ、クラック等の問題が発生しやすくなる。本実施形態において、ラインスキャンイメージングモジュール130及び光源モジュール140がウェーハ交換段階内で載置装置の表面検査手順を追加的に実行するようにさらに構成される。
【0022】
プロービング設備内のレール組立体110は、プロービング設備内の前端Fから後端Bまで水平に架け渡される。ブリッジベース120は、レール組立体110に移動可能に設けられ、コントローラの制御に従いプロービング設備内の前端Fと後端Bとの間を移動することができる。具体的にラインスキャンイメージングモジュール130の動作が必要な載置装置の表面検査手順、又は撮像装置121及び照明装置122の動作が必要な位置決め段階において、ブリッジベース120は待機領域S2から離れて作業領域S1内で動作する。ブリッジベース120がレール組立体110に沿って作業領域S1内で移動することにより、撮像装置121及び照明装置122が位置決め段階での位置情報の確認を完了し、搬送装置210はコントローラによって制御されて、位置情報に基づいて載置装置200を微調整させ、ブリッジベース120が待機領域S2に戻った後、位置決め段階が完了して終了する。
【0023】
プロービング段階中では、ウェーハを持ち上げてプローブ311をウェーハに接触させるため、電気的接続経路を確立することで、各種電気特性テストの実施に供する。その後ウェーハ交換段階に入り、次の被検査ウェーハと交換する。ウェーハ交換段階中では、検査済みのウェーハがピックアップされるため、載置装置200の上面が空になり、この時、次の被検査ウェーハがすぐに搬送されて載置装置200にプレースされる。載置装置200の表面に任意のウェーハが載置されておらず、次の被検査ウェーハを待っている短い期間中、本実施形態は、コントローラの制御を通じて、この段階において元々待機領域S2にのみあるブリッジベース120が作業領域S1に入るようにさらに制御され、ならびに搬送装置210が載置装置200を撮像平面P1まで持ち上げ、ブリッジベース120が方向Xに並進して載置装置200の上方まで移動し、載置装置200の表面が撮像平面P1に到達した時、載置装置の表面検査手順を運用できる。撮像平面P1は、ラインスキャンイメージングモジュール130が載置装置の表面検査手順に必要な画像を取得するために用いられる。
【0024】
具体的に光源モジュール140は、撮像平面P1に対して入射角θ1が70度を超える検査光Iを載置装置200の表面に提供し、ラインスキャンイメージングモジュール130は載置装置200の上方において、ブリッジベース120を介してゆっくりと並進する、或いは搬送装置210がラインスキャンイメージングモジュール130に対して載置装置200をゆっくりと並進させる方法でラインスキャンイメージングを実現する。載置装置200上方のラインスキャンイメージングモジュール130及び入射角θ1が70度を超える検査光Iを通じて、暗視野照明下の撮像を構築する。載置装置200の表面に異物がある場合、表面の不規則な特性に基づき光をラインスキャンイメージングモジュール130に反射し、ラインスキャンイメージングモジュール130の撮像画面に輝点情報を示し、輝点が異物の所在位置である。対照的に、載置装置200の表面に異物がない場合、撮像画面には暗い情報を示し、載置装置200表面が低角度の検査光Iを反射し、光がラインスキャンイメージングモジュール130に入射することができない。
【0025】
ブリッジベース120に取り付けられたラインスキャンイメージングモジュール130を介して、ウェーハ交換段階中の搬送装置210と2軸方向上のクイックマッチ(ブリッジベース120の移動方向Xを搬送装置210の移動方向Yにマッチする)を形成できるため、短時間内で載置装置の表面検査手順を完了でき、プロービング設備内の他の装置の動作に影響を及ぼすことがない。これにより、載置装置の表面検査手順において、5秒以内の時間範囲で走査型撮像を実施することができる。載置装置200の表面が検査された後、搬送装置210は次のウェーハを受け取るための高さまで降下され、コントローラはウェーハ交換段階において継続的に動作し、新しい被検査ウェーハを取得した後、位置決め段階及びプロービング段階を続行し、各ウェーハの検査を完了する。
【0026】
その他の実施形態において、コントローラは、1つのウェーハボックス(Front Opening Unified Pod、FOUP)内の全てのウェーハがプロービング段階を実施してから載置装置200の表面に対し載置装置の表面検査手順を実行するように構成されることができる。したがって、1枚のウェーハを交換するたびに載置装置の表面検査手順を実行するか、1つのウェーハボックスを交換するたび(複数のウェーハのプロービングを実施した後)に載置装置の表面検査手順を実行するかは、様々な実施形態に係る変形例であり、各実施形態に適用することができる。コントローラは、プロービング設備内の各装置の動作制御及び協働の制御センターであり、各実施形態において様々な機能動作を伴って説明されるが、図面を簡潔に表現するために、図面ではコントローラの図示を省略している。
【0027】
次に図1及び図3を同時に参照すると、図3は、一実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュールを概略的に示す側面図である。図1の上面図から見ると、ブリッジベース120は、略長方形を呈しているため、撮像平面P1上に対応する投影面積を形成でき、さらに図1及び図3に示すように、この投影面積にはブリッジベース120の移動方向Xに垂直な中心線CLが画定されることができる。ブリッジベース120は、プロービング設備内の左側Lから右側Rまで架け渡す。
【0028】
プロービング設備の内部空間が限られ、ウェーハ交換段階の時間が短く、載置装置の表面検査手順の正確性をさらに向上させるため、直径が12インチ以下の被検査ウェーハにとって、ラインスキャン型ラインスキャンイメージングモジュール130の撮像平面P1は次の条件でさらに特定できる。すなわち、中心線CLの位置で撮像平面のP1面からチルトアップし、ブリッジベース120のエッジまでチルトアップした後に停止してリフトアップ角度θ2を形成し、このリフトアップ角度θ2は45度以下である。この特定の条件を介してラインスキャンイメージングモジュール130のラインスキャンカメラの作動距離及び光源モジュール140の相対的な取付位置(撮像平面P1に入射角が70度を超える検査光Iを提供するため)を調整して、マッチング構成を実現し、載置装置の表面の異物の有無について優れた検出効果を奏する。特に、表面に溝を有する載置装置200を使用する場合、載置装置の表面検査手順は、より優れた検出効果を有する構成条件が必要となる。
【0029】
図3に示すように、ラインスキャンイメージングモジュール130の作動距離(すなわち、ラインスキャンカメラの作動距離)は、約4.8(mm)で、すなわち、撮像平面P1とラインスキャンイメージングモジュール130との間隔距離D1はこの作動距離に相当する。なお、ラインスキャンイメージングモジュール130は、27(mm)以下の厚さD2を有するように構成され、ならびにラインスキャンイメージングモジュール130の頂面と底面はブリッジベース120の頂面と底面を超えないようにこの条件を満たす高さを有する。
【0030】
一方、図2と一緒に参照すると、光源モジュール140は、プロービング設備の前端F又は後端Bの筐体内側(図2は、前端Fの筐体内側に配置されることを示している)に配置される。さらに図3の例と組み合わせて、ブリッジベース120と比較すると、光源モジュール140がラインスキャンイメージングモジュール130と同じ側に位置する場合、検査光Iは図3に示すように右側から照射される。
【0031】
次に図4を参照すると、別の実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュールを概略的に示す側面図である。図3と比較すると、光源モジュール140はブリッジベース120の両側の他方の側に配置される。対照的に、図2に示す光源モジュール140が図4に示すラインスキャンイメージングモジュール130と同じ側に位置する場合、検査光Iは図4に示すように左側から照射される。
【0032】
次に図5を参照すると、更なる実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュールを概略的に示す側面図である。ラインスキャンイメージングモジュール130は、ブリッジベース120のスリット内に配置され、ブリッジベース120の中央に位置する。図5の例では、ラインスキャンイメージングモジュール130が約26~27(mm)の厚さを有することでブリッジベース120の間に配置されることができる。
【0033】
次に図6図8を参照すると、図6は一実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュール及び光源モジュールを概略的に示す側面図で、図7は別の実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュール及び光源モジュールを概略的に示す側面図で、図8は更なる実施形態に係るラインスキャンイメージングモジュール及び光源モジュールを概略的に示す側面図である。
【0034】
図6図8の例では、光源モジュール140は、ブラケット141を介してブリッジベース120の両側の一方に配置されている。ラインスキャンイメージングモジュール130は、同様にブリッジベース120の両側の一方に、又はブリッジベース120スリット内に配置することもできる。図6の例では、光源モジュール140及びラインスキャンイメージングモジュール130は、それぞれブリッジベース120の同じ側に位置し、対照的に図7の例では、光源モジュール140及びラインスキャンイメージングモジュール130は、それぞれブリッジベース120の反対側に位置する。
【0035】
要するに、プロービング設備内においてブリッジベースに取り付けられたラインスキャンイメージングモジュールを介して、載置装置にウェーハ交換段階で所定の位置に持ち上げられることができる撮像平面を提供し、さらに特定の光源を介して載置装置の表面に暗視野照明を形成して、載置装置の表面検査手順を実行し、プロービング設備内の他の装置の動作に影響を与えることなく、載置装置の表面の異物検出機能を追加することで、ウェーハの歩留まりをさらに向上させることができる。
【0036】
本発明は上述で最良の実施例を開示したが、当業者であれば理解できるように、この実施例は単に本発明を説明するために用いたのみであり、本発明の範囲を限定すると理解されるべきではない。注意すべきは、この実施例と同等効果を有する変形および置換はすべて、本発明の範疇内に含まれることである。このため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の定義に準じる。
【符号の説明】
【0037】
110 レール組立体
120 ブリッジベース
121 撮像装置
122 照明装置
130 ラインスキャンイメージングモジュール
140 光源モジュール
141 ブラケット
200 載置装置
210 搬送装置
300 取り付け口
310 プローブカード
311 プローブ
θ1 入射角
θ2 リフトアップ角
B 後端
CL 中心線
D1 間隔距離
D2 厚さ
F 前端
I 検査光
L 左側
P1 撮像平面
R 右側
S1 作業領域
S2 待機領域
X 方向
Y 方向
Z 方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8