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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095971
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20240704BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20240704BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240704BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240704BHJP
   H05B 33/14 20060101ALI20240704BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 59/129 20230101ALI20240704BHJP
【FI】
G09G3/20 670M
G09G3/3233
G09G3/20 612G
G09G3/20 612R
G09G3/20 623A
G09G3/20 670L
G09F9/00 346Z
G09F9/30 360
H05B33/14 Z
H10K59/131
H10K59/129
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023185140
(22)【出願日】2023-10-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0190935
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】洪 茂 慶
【テーマコード(参考)】
3K107
5C080
5C094
5C380
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107AA05
3K107BB01
3K107CC33
3K107CC41
3K107DD39
3K107EE57
3K107HH05
5C080BB05
5C080DD05
5C080DD14
5C080DD16
5C080FF01
5C080FF11
5C080KK02
5C080KK07
5C080KK43
5C094AA41
5C094BA03
5C094BA21
5C094CA19
5C094DB01
5C094DB02
5C380AB06
5C380AB18
5C380AC07
5C380AC08
5C380AC11
5C380AC12
5C380BA36
5C380BA39
5C380BB04
5C380CC27
5C380CC33
5C380CC63
5C380CD013
5C380CE01
5C380CF01
5C380CF41
5C380CF43
5C380FA02
5C380FA03
5C380GA13
5G435AA19
5G435BB01
5G435CC09
5G435EE40
5G435EE47
(57)【要約】
【課題】チップオンフィルムを通じて流入する過電流をデータドライバがセンシングできる発光表示装置を提供する。
【解決手段】一実施例による発光表示装置は、発光素子が設けられた発光表示パネルに電源を供給する電源供給部と、前記電源供給部および制御ドライバが設けられたプリント回路基板と、前記プリント回路基板および前記発光表示パネルの間に接続されたチップオンフィルムと、前記チップオンフィルムに設けられたデータドライバと、前記プリント回路基板から前記チップオンフィルムを通じて前記発光表示パネルに延在し、前記発光素子に接続された低電圧ラインと、前記プリント回路基板に設けられ、前記低電圧ラインに接続され、前記電源供給部に接続されたメイン低電圧ラインと、前記データドライバに対応するように前記メイン低電圧ラインに接続されたセンシング用キャパシタを含み、前記センシング用キャパシタの各々がデータドライバーに接続される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子を備える発光表示パネルに電力を供給する電源供給部と、
前記電源供給部が装着されているプリント回路基板と、
前記プリント回路基板および前記発光表示パネルの間に接続されたチップオンフィルムと、
前記チップオンフィルムに装着されているデータドライバと、
前記電源供給部および前記データドライバを制御する制御ドライバと、
前記プリント回路基板から前記チップオンフィルムを通じて前記発光表示パネルに延在し、前記発光素子に接続された低電圧ライン、
前記プリント回路基板に設けられ、前記低電圧ラインに連結し、前記電源供給部に接続されたメイン低電圧ラインと、
前記データドライバに対応するように前記メイン低電圧ラインに接続されたセンシング用キャパシタとを含み、
前記センシング用キャパシタの各々が、前記データドライバに接続された発光表示装置。
【請求項2】
前記データドライバの中の第1チップオンフィルムに装着された第1データドライバが、
前記発光表示パネルに設けられたデータラインにデータ電圧を供給するデータ電圧生成部と、
前記メイン低電圧ラインの中の前記第1データドライバに隣接する位置に接続された第1センシング用キャパシタから伝送された信号をデジタル値に変更し、前記制御ドライバに伝送するセンシング部とを含む、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項3】
前記データドライバの中の第1チップオンフィルムに装着された第1データドライバが、センシング部を含み、
前記センシング部は、過電流センシング期間に、
前記メイン低電圧ラインの中の前記第1データドライバに隣接した位置に接続された第1センシング用キャパシタから伝送された電流をデジタル値に変更し、前記デジタル値を前記制御ドライバに伝送し、または、
前記第1センシング用キャパシタに印加された電圧を分割して生成したデジタル値を前記制御ドライバに伝送する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項4】
前記制御ドライバが、過電流センシング期間に、
前記データドライバから伝送されたデジタル値を用いて、前記チップオンフィルムの中の過電流が発生した前記チップオンフィルムを判断する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項5】
前記データドライバの中の第1チップオンフィルムに設けられた第1データドライバには、第1-1センシング用キャパシタおよび第1-2センシング用キャパシタが接続され、
前記第1-1センシング用キャパシタが、前記メイン低電圧ラインの中の前記第1データドライバの第1側に隣接した位置に設けられ、
前記第1-2センシング用キャパシタは、前記メイン低電圧ラインの中の前記第1データドライバの第2側に隣接する位置に設けられる、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項6】
前記第1データドライバが、過電流センシング期間に、
前記第1-1センシング用キャパシタから伝送された信号を第1-1デジタル値に変更して前記制御ドライバに伝送し、前記第1-2センシング用キャパシタから伝送された信号を第1-2デジタル値に変更して前記制御ドライバに伝送する、請求項5に記載の発光表示装置。
【請求項7】
前記制御ドライバが、過電流センシング期間に、
第1チップオンフィルムに装着された第1データドライバから伝送されたデジタル値を用いて、第1データドライバを基準に前記第1チップオンフィルムの第1側または第2側の中の過電流が発生した位置を判断する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項8】
前記電源供給部が、
前記メイン低電圧ラインおよびグランドの間に接続された電源スイッチング部と、
前記電源スイッチング部をターンオンまたはターンオフにするスイッチング制御部とを含む、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項9】
前記制御ドライバが、電源オフ信号を受信し、または、電源オン信号を受信すると、前記スイッチング制御部にフローティング制御信号を供給し、
前記スイッチング制御部は、前記フローティング制御信号を受信すると、前記電源スイッチング部をターンオフにする、請求項8に記載の発光表示装置。
【請求項10】
前記データドライバが、前記電源スイッチング部がターンオフした後、前記センシング用キャパシタから伝送された信号をデジタル値に変更して前記制御ドライバに伝送する、請求項9に記載の発光表示装置。
【請求項11】
画像を表示するように構成された表示パネルと、
メイン低電圧ラインと、
前記メイン低電圧ラインに接続された低電圧ラインと、
データドライバを含むチップオンフィルムと、
センシング用キャパシタとを含み、
前記センシング用キャパシタの各々は、前記低電圧ラインのいずれかの低電圧ラインに接続され、前記データドライバのいずれかのデータドライバに接続される発光表示装置。
【請求項12】
制御ドライバをさらに含み、
前記制御ドライバは、
前記センシング用キャパシタのうち1つ以上のキャパシタンスに基づいて1つ以上のセンシング値を受信し、
前記1つ以上のセンシング値に基づいて前記チップオンフィルムのうち過電流が発生するチップオンフィルムを判断する,請求項11に記載の発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光表示装置は、テレビ、モニタ、ノートパソコン、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子パッド、ウェアラブル機器、ウォッチフォン、ポータブル情報機器、ナビゲーション、または車両制御表示機器などの電子製品に搭載され、映像を表示する機能を行う。
【0003】
発光表示装置は、自ら光を出力して映像を表示する機能を行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光表示装置では、データドライバが装着されているチップオンフィルム(COF:Chip On Film)を介して発光表示パネルに電流が流れる。この場合、発光表示パネルにクラックが発生すると、クラック部にショート等が発生して熱が発生し得、これにより発光表示パネルが燃える現象が発生し得る。従来の発光表示装置には、このような現象を保護するために各種の保護機能が適用されている。
【0005】
しかし、従来の発光表示装置では、データドライバが装着されているチップオンフィルム(COF)に電流が集中し、発光表示パネルとチップオンフィルム(COF)の連結部分で熱が発生することがあり、これにより、チップオンフィルム(COF)が燃焼または溶融するという問題が発生し得る。すなわち、本明細書の発明者は、従来の発光表示装置には、チップオンフィルム(COF)に電流が集中してチップオンフィルム(COF)が損傷する問題を解決する機能が備えられていないことを認識した。
【0006】
したがって、本明細書の発明者は、チップオンフィルム(COF)に過電流が流れる現象をセンシングすることができる発光表示装置を発明した。
【0007】
本明細書の一実施例が解決しようとする課題は、チップオンフィルムを通じて流入する過電流をデータドライバがセンシングできる発光表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書の一実施例に係る発光表示装置は、発光素子を具備した発光表示パネルに電源を供給する電源供給部と、前記電源供給部が設けられたプリント回路基板と、前記プリント回路基板および前記発光表示パネルの間に接続されたチップオンフィルムと、前記チップオンフィルムに設けられたデータドライバと、前記プリント回路基板から前記チップオンフィルムを通じて前記発光表示パネルに延在し、前記発光素子に接続された低電圧ラインと、前記プリント回路基板に設けられ、前記低電圧ラインに接続され、前記電源供給部に接続されたメイン低電圧ラインと、前記データドライバに対応するように前記メイン低電圧ラインに接続されたセンシング用キャパシタを含み、前記センシング用キャパシタの各々は、データドライバに接続される。
【0009】
上で言及した課題の解決手段以外の本明細書の様々な例による具体的な事項は、以下の記載内容および図に含まれている。
【発明の効果】
【0010】
本明細書によれば、チップオンフィルムを通じて流入する過電流をデータドライバがセンシングすることができ、これにより、過電流が発生したチップオンフィルムを検出することができる。過電流が発生したチップオンフィルムが検出されると、制御ドライバは外部システムに過電流検出信号を送信することができる。
【0011】
これにより、チップオンフィルムが過電流によって焼損または溶融する前に使用者によって適切な措置を取ることができ、したがって過電流によって発光表示装置が破損するという問題を防止することができる。
【0012】
本明細書によれば、チップオンフィルムを通過する過電流をデータドライバによってセンシングすることができる。したがって、過電流センシングの精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本明細書に係る発光表示装置の構成を例示する図である。
図2】本明細書に係る発光表示装置に適用される画素の構造を例示する図である。
図3】本明細書に係る発光表示装置に適用される制御ドライバの構造を例示する図である。
図4】本明細書に係る発光表示装置に適用されるデータドライバのいずれか1つと、センシング用キャパシタと発光表示パネルを例示する図である。
図5】本明細書に係る発光表示装置に適用されるデータドライバの構成を例示する図である。
図6】本明細書に係る発光表示装置に適用されるセンシング部の構成また他の構成を例示する図である。
図7】本明細書に係る発光表示装置に適用される電源供給部の構成を例示する図である。
図8】本明細書による発光表示装置の動作方法を示す一実施例のフローチャートである。
図9図8に示した動作方法に用いられる信号を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書の利点および特徴、ならびにそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述される実施例を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本明細書は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現されるものであり、単に本実施例は本明細書の開示を完全なるようにし、本明細書が属する技術分野における通常の知識を有する者に、発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。
【0015】
本明細書の実施例を説明するための図に開示された形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものであり、本明細書が図に示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照番号は同じ構成要素を指す。なお、本明細書の説明において、関連する公知技術に対する具体的な説明が、本明細書の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及する「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0016】
構成要素を解釈するにおいて、誤差範囲に対する別途の明示的な記載がなくても、誤差範囲を含むものと解釈する。
【0017】
位置関係に対する説明である場合、例えば、「~上」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明される場合、例えば、「すぐ」または、「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が配置することもできる。
【0018】
時間関係に対する説明の場合、「~後に」、「~に続き」、「~の次に」、「~前に」などで時間的先後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含むことができる。
【0019】
第1、第2などは、様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素でもあり得る。
【0020】
本出願の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当構成要素の性質、順番、順序、または数などが限定されない。ひとつの構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」すると記載された場合、その構成要素は、他の構成要素に直接に連結または接続することができるが、特に明示的な記載事項がない限り、間接的に連結または接続することができる各構成要素の間に、他の構成要素が「介在」し得ることを理解されなければならない。
【0021】
「少なくとも1つ」は、関連する構成要素の1つ以上のすべての組み合わせを含むことと理解しなければならない。例えば、「第1、第2、および第3項構成要素の少なくとも1つ」の意味は、第1、第2または第3構成要素のみならず、第1、第2および第3構成要素の2つ以上のすべての構成要素の組み合わせを含むことを意味することができる。
【0022】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例は互いに対して独立して実施することもでき、関連して一緒に実施することもできる。
【0023】
以下、添付の図を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。図に示した構成要素のスケールは、説明の便宜のために実際と異なるスケールを有するので、図に示したスケールに限定されない。
【0024】
図1は、本明細書に係る発光表示装置の構成を示す例示図であり、図2は、本明細書に係る発光表示装置に適用される画素の構造を示す例示図であり、図3は、本明細書に係る発光表示装置に適用される制御ドライバの構造を示す例示図である。
【0025】
本明細書による発光表示装置は、各種電子機器を構成することができる。電子機器は、例えば、スマートフォン、タブレットPC、テレビ、モニタなどであり得る。
【0026】
本明細書による発光表示装置は、図1に示すように、映像が出力される表示領域(DA)と表示領域(DA)の外側に設けられた非表示領域(NDA)とを含む発光表示パネル100、発光表示パネル100の表示領域(DA)に設けられたゲートライン(GL1~GLg)にゲート信号(GS)を供給するゲートドライバ200、発光表示パネル100に設けられたデータライン(DL1~DLd)にデータ電圧(Vdata)を供給するデータドライバ300、ゲートドライバ200とデータドライバ300の駆動を制御する制御ドライバ400、及び制御ドライバ400と、ゲートドライバ200と、データドライバ300と発光表示パネル100に電源を供給する電源供給部500とを含む。また、本明細書に係る発光表示装置は、電源供給部500と制御ドライバ400が装着されているプリント回路基板700、プリント回路基板700と発光表示パネル100の間に接続されたチップオンフィルム600、プリント回路基板700からチップオンフィルム600を通じて発光表示パネル100に延びており、発光素子(ED)に接続された低電圧ライン20、プリント回路基板700に設けられ、低電圧ライン20に接続され、電源供給部500に絶族されたメイン低電圧ライン10及びデータドライバ300に対応するようにメイン低電圧ライン10に接続されたセンシング用キャパシタ800を含む。センシング用キャパシタ800の各々は、データドライバ300に接続される。
【0027】
まず、発光表示パネル100は、表示領域(DA)および非表示領域(NDA)を含む。表示領域(DA)には、ゲートライン(GL1~GLg)、データライン(DL1~DLd)、およびピクセル(P)を具備する。したがって、表示領域(DA)では映像が出力される。gおよびdは自然数である。非表示領域(NDA)は、表示領域(DA)の外郭を包含する。
【0028】
発光表示パネル100に設けられるピクセル(P)は、図2に示すように、スイッチングトランジスタ(Tsw1)、ストレージキャパシタ(Cst)、駆動トランジスタ(Tdr)及びセンシングトランジスタ(Tsw2)を含むピクセル駆動回路(PDC)およびピクセル駆動回路(PDC)に連結した発光素子(ED)を含むことができる。
【0029】
駆動トランジスタ(Tdr)の第1端子は、高電圧(EVDD)が供給される高電圧ライン30に連結し、駆動トランジスタ(Tdr)の第2端子は、発光素子(ED)に連結することができる。
【0030】
スイッチングトランジスタ(Tsw1)の第1端子は、データライン(DL)に連結していて、スイッチングトランジスタ(Tsw1)の第2端子は、駆動トランジスタ(Tdr)のゲートに連結し、スイッチングトランジスタ(Tsw1)のゲートは、ゲートライン(GL)と連結することができる。
【0031】
データドライバ300からデータライン(DL)を通じてデータ電圧(Vdata)が供給される。ゲートドライバ200からゲートライン(GL)を通じてゲート信号(GS)が供給される。ゲート信号(GS)は、スイッチングトランジスタ(Tsw1)をターンオンさせるゲートパルス(GP)、およびスイッチングトランジスタ(Tsw1)をターンオフさせるゲートオフ信号を含む。
【0032】
駆動トランジスタ(Tdr)のしきい値電圧または移動度を測定するため、またはピクセル駆動回路(PDC)に基準電圧(Vref)を供給するために、センシングトランジスタ(Tsw2)を具備することができる。センシングトランジスタ(Tsw2)の第1端子は、駆動トランジスタ(Tdr)の第2端子と発光素子(ED)に連結し、センシングトランジスタ(Tsw2)の第2端子は、基準電圧(Vref)が供給されるセンシングライン(SL)と連結し、センシングトランジスタ(Tsw2)のゲートは、センシング制御信号(SCS)が供給されるセンシング制御ライン(SCL)と連結することができる。
【0033】
センシングライン(SL)は、データドライバ300に連結することができ、データドライバ300を通じて電源供給部500に連結することができる。すなわち、電源供給部500から供給された基準電圧(Vref)は、センシングライン(SL)を通じてピクセル(P)に供給することができ、ピクセル(P)から伝送されたデータセンシング信号は、データドライバ300で処理することができる。
【0034】
発光素子(ED)は、駆動トランジスタ(Tdr)を通じて高電圧(EVDD)が供給される第1電極と、高電圧(EVDD)より低い低電圧(EVSS)が供給される低電圧ライン20と接続された第2電極及び第1電極と第2電極の間に設設けられる発光層を含む。
【0035】
本明細書に適用されるピクセル(P)の構造は、図2に示す構造に限定されるものではない。したがって、ピクセル(P)の構造は、様々な形態に変更することができる。
【0036】
次に、データドライバ300は、データライン(DL1~DLd)にデータ電圧を供給し、センシングライン(SL)に基準電圧(Vref)を供給することができる。データドライバ300は、センシングライン(SL)を通じて受信したデータセンシング信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0037】
データドライバ300の各々は、チップオンフィルム600に装着される。
【0038】
データドライバ300は、センシング用キャパシタ800から受信した信号をデジタル値に変更して、デジタル値を制御ドライバ400に伝送する。
【0039】
データドライバ300の具体的な構造を図5および図6を参照して説明する。
【0040】
次に、制御ドライバ400は、外部システム900から伝送されたタイミング同期信号(TSS)を用いて、外部システム900から伝送された入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を再整列することができ、データドライバ300およびゲートドライバ200に供給する制御信号(GCS、DCS)を生成することができる。
【0041】
このために、制御ドライバ400は、図3に示すように、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を再整列して映像データ(Data)を生成し、映像データ(Data)をデータドライバ300に供給するためのデータ整列部430、タイミング同期信号(TSS)を用いてゲート制御信号(GCS)とデータ制御信号(DCS)を生成するための制御信号生成部420、外部システム900からタイミング同期信号(TSS)と入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を受信して制御信号生成部420とデータ整列部430に伝送するための制御部410、及びデータ整列部430で生成された映像データ(Data)と制御信号生成部420で生成されたデータ制御信号(DCS)をデータドライバ300に供給し、制御信号生成部420で生成されたゲート制御信号(GCS)をゲートドライバ200に出力するための出力部440を含むことができる。
【0042】
制御信号生成部420は、電源供給部500に供給される電源制御信号(PCS)を生成することもできる。
【0043】
制御ドライバ400は、様々な情報を貯蔵する貯蔵部をさらに含むことができる。貯蔵部は、制御ドライバ400に含むことができるが、制御ドライバ400から分離して独立して具備することもできる。
【0044】
制御ドライバ400の制御部410は、データドライバ300から受信したデジタル信号を分析して、過電流が発生したチップオンフィルム600を検出することができ、またはチップオンフィルム600の中で過電流が発生した領域を検出することもできる。過電流が検出されると、制御ドライバ400は過電流検出信号を外部システム900に伝送することができる。過電流は、チップオンフィルム600を損傷し得ると認められる電流を意味する。すなわち、過電流がチップオンフィルム600に流れると、チップオンフィルム600が溶融または燃焼する不良が発生し得る。
【0045】
過電流検出信号を受信すると、外部システム900は既設定された保護機能を行うことができる。例えば、外部システム900は、過電流に関する警告メッセージを表示することができるように制御ドライバ400を制御することができ、または電子機器に装備されたアラーム装置を駆動することができる。
【0046】
外部システム900は、制御ドライバ400および電子機器を駆動する機能を行う。例えば、電子機器がテレビ(TV)の場合、外部システム900は通信網を通じて各種音声情報、映像情報及び文字情報等を受信することができ、受信した映像情報を制御ドライバ400に伝送することができる。この場合、映像情報は入力映像データ(Ri、Gi、Bi)であり得る。
【0047】
次に、電源供給部500は様々な電源を生成し、生成した電源を制御ドライバ400、ゲートドライバ200、データドライバ300および表示パネル100に供給する。
【0048】
次に、ゲートドライバ200は、非表示領域(NDA)にゲートインパネル(GIP:Gate In Panel)方式を用いて直接に内蔵することができ、あるいは、発光素子(ED)が設けられた表示領域(DA)に具備することもでき、非表示領域(NDA)に装着されたフィルムに具備することもできる。
【0049】
ゲートドライバ200がゲートインパネル方式を用いて非表示領域(NDA)に設けられる場合、またはゲートドライバ200が表示領域(DA)に設けられる場合、ゲートドライバ200を構成するトランジスタは、表示領域(DA)のピクセル(P)に設けられるトランジスタと同じ工程を通じて構成することができる。
【0050】
ゲートドライバ200は、ゲートライン(GL1~GLg)にゲートパルスを供給する。
【0051】
ゲートドライバ200で生成されたゲートパルス(GP)がピクセル(P)に設けられたスイッチングトランジスタ(Tsw1)のゲートに供給されるとき、スイッチングトランジスタ(Tsw1)がターンオンする。スイッチングトランジスタ(Tsw1)がターンオンすると、データライン(DL)を通じて供給されたデータ電圧(Vdata)がピクセル(P)に供給される。
【0052】
ゲートドライバ200で生成されたゲートオフ信号がスイッチングトランジスタ(Tsw1)に供給されると、スイッチングトランジスタ(Tsw1)はターンオフする。スイッチングトランジスタ(Tsw1)がターンオフすると、データ電圧(Vdata)は、それ以上ピクセル(P)に供給されない。
【0053】
ゲートライン(GL)に供給されるゲート信号(GS)は、ゲートパルス(GP)およびゲートオフ信号を含む。
【0054】
次に、プリント回路基板700には、電源供給部500および制御ドライバ400を装着することができる。
【0055】
次に、低電圧ライン20は、プリント回路基板700からチップオンフィルム600を通じて発光表示パネル100に延びており、発光素子(ED)と接続される。すなわち、低電圧ライン20を通じて発光素子(ED)に低電圧(EVSS)を供給することができる。
【0056】
次に、プリント回路基板700には、低電圧ライン20と連結し、電源供給部500と接続されたメイン低電圧ライン10が設けられる。すなわち、電源供給部500からメイン低電圧ライン10および低電圧ライン20を通じて発光素子(ED)に低電圧(EVSS)を供給することができる。例えば、メイン低電圧ライン(10)は、低電圧ライン(20)と垂直な方向(例えば、垂直方向)に配列することができる。プリント回路基板700には、電源供給部500が設けられる。制御ドライバ400は、プリント回路基板700に具備することができるが、別途の回路基板に具備することもできる。一方、発光表示パネル100は、チップオンフィルム600によって第1プリント回路基板と連結し、第1プリント回路基板は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)と連結部材を通じて第2プリント回路基板と連結する場合、電源供給部500および制御ドライバ400は、第2プリント回路基板に設けられ、メイン低電圧ライン10は、第1プリント回路基板に具備することができる。
【0057】
次に、プリント回路基板700と発光表示パネル100をチップオンフィルム600によって連結することができる。この場合、チップオンフィルム600は、プリント回路基板700と発光表示パネル100を物理的に連結することができ、電気的にも接続することができる。
【0058】
例えば、上述したように、低電圧ライン20は、チップオンフィルム600を通じて発光表示パネル100に延長される。また、制御ドライバ400から伝送されたデータ制御信号(DCS)及びゲート制御信号(GCS)は、チップオンフィルム600を通じてデータドライバ300及びゲートドライバ200に伝送される。また、データドライバ300に接続されたデータライン(DL)は、チップオンフィルム600を通じて発光表示パネル100に延長される。
【0059】
最後に、センシング用キャパシタ800は、データドライバ300に対応するようにメイン低電圧ライン10に連結する。
【0060】
センシング用キャパシタ800がデータドライバ300に対応することは、センシング用キャパシタ800のそれぞれが、データドライバ300のいずれか1つに隣接するようにメイン低電圧ライン10に連結することを意味する。
【0061】
例えば、図1に示すように、プリント回路基板700の左側に設けられたチップオンフィルム600のデータドライバ300に隣接するように、センシング用キャパシタ800がプリント回路基板700に装着されており、プリント回路基板700の中央部分に設けられたチップオンフィルム600のデータドライバ300に隣接するように、また他のセンシング用キャパシタ800が装着されており、プリント回路基板700右側に設けられたチップオンフィルム600のデータドライバ300に隣接するように、また他のセンシング用キャパシタ800がプリント回路基板700に装着されている。例えば、センシング用キャパシタ(800)それぞれはデータドライバー(300)のうち一つに連結でき、それぞれのデータドライバー(300)はチップオンフィルム(600)上に配置できるが、これに制限されるものではない。
【0062】
センシング用キャパシタ800の各々は、図1に示すように、データドライバ300に連結する。
【0063】
図4は、本明細書に係る発光表示装置に適用されるデータドライバの中のいずれか1つとセンシング用キャパシタと発光表示パネルを示す例示図であり、図5は、本明細書に係る発光表示装置に適用されるデータドライバの構成を示す例示図であり、図6は、本明細書に係る発光表示装置に適用されるセンシング部の構成を示すまた他の例示図である。
【0064】
例えば、図1には、1つのデータドライバ300に1つのセンシング用キャパシタ800が示されているが、図4では、1つのデータドライバ300に2つのセンシング用キャパシタ811、812が接続される。
【0065】
すなわち、本明細書による発光表示装置では、図1に示すように、1つのデータドライバ300に1つのセンシング用キャパシタ800を連結することができ、または、図4に示すように、1つのデータドライバ300に2つのセンシング用キャパシタ811、812を連結することができる。
【0066】
以下の説明において、本明細書の一例として図1に示す発光表示装置を用いる場合、図1に示すセンシング用キャパシタ800の中の最も左側に設けられたセンシング用キャパシタ800は、第1センシング用キャパシタ810とし、第1センシング用キャパシタ810が接続されたデータドライバ300は、第1データドライバ301とし、第1データドライバ301が装着しているチップオンフィルム600は、第1チップオンフィルム610とする。
【0067】
また、以下の説明において、本明細書の一例として図4に示す発光表示装置を用いる場合、図4に示すセンシング用キャパシタ800の中で左側に設けられたセンシング用キャパシタ800は、第1-1センシング用キャパシタ811とし、右側に設けられたセンシング用キャパシタ800は、第1-2センシング用キャパシタ812とし、第1-1センシング用キャパシタ811と第1-2センシング用キャパシタ812が接続されたデータドライバ300は、第1データドライバ301とし、第1データドライバ301が装着しているチップオンフィルム600は、第1チップオンフィルム610とする。すなわち、図1および図4に示す第1データドライバ301には、図1に示すように第1センシング用キャパシタ810のみが連結することができ、また、図4に示すように、第1-1センシング用キャパシタ811および第1-2センシング用キャパシタ812を連結することができる。また、図4に示す発光表示装置において、データドライバ300は、第1-1センシング用キャパシタ811とメイン低電圧ライン10の間に連結し、第1-2センシング用キャパシタ812とメイン低電圧ライン10の間に連結する。
【0068】
残りのデータドライバ300のそれぞれにも、図1に示すように1つのセンシング用キャパシタ800のみを連結することもでき、図4に示すように2つのセンシング用キャパシタ800を連結することができる。また、以下で説明する内容は、第1データドライバ301以外の残りのデータドライバ300にも適用することができる。
【0069】
まず、図1図3を参照して説明したように、プリント回路基板700と発光表示パネル100は、チップオンフィルム600によって連結し、チップオンフィルム600のそれぞれには、データドライバ300が装着され、プリント回路基板700からチップオンフィルム600を通じて発光表示パネル100に低電圧ライン20が延び、低電圧ライン20は発光素子(ED)と連結し、プリント回路基板700には、低電圧ライン20と接続されたメイン低電圧ライン10が設けられ、メイン低電圧ライン10には、データドライバ300に対応するようにセンシング用キャパシタ800が連結する。この場合、センシング用キャパシタ800の各々は、データドライバ300に連結する。
【0070】
例えば、図1に示すように、メイン低電圧ライン10には低電圧ライン20が連結し、メイン低電圧ライン10の中の第1データドライバ301に隣接する位置には第1センシング用キャパシタ810が連結し、第1センシング用キャパシタ810は第1データドライバ301に連結する。また、電気抵抗を向上させ電圧降下を防止するために、メイン低電圧ライン(10)の幅は低電圧ライン(20)の幅より大きく形成されることができる。
【0071】
この場合、第1データドライバ301が装着された第1チップオンフィルム610には、複数の低電圧ライン20が設けられる。第1チップオンフィルム610に設けられた低電圧ライン20の一部は、第1データドライバ301の第1側、例えば図1において第1データドライバ301の左側に具備することができ、残りの低電圧ライン20は、第1データドライバ301の第2側、例えば図1の第1データドライバ301の右側に具備することができる。すなわち、複数の低電圧ライン20は、第1チップオンフィルム610において第1データドライバ301の第1側及び第2側に分散することができる。
【0072】
また、図4に示すように、メイン低電圧ライン10には低電圧ライン20が連結し、メイン低電圧ライン10の中の第1データドライバ301に隣接する位置には、第1-1センシング用キャパシタ811および第1-2センシング用キャパシタ812が連結し、第1-1センシング用キャパシタ811及び第1-2センシング用キャパシタ812は、第1データドライバ301に連結する。
【0073】
この場合、第1-1センシング用キャパシタ811は、メイン低電圧ライン10の中の第1データドライバ301の第1側に隣接する位置に具備することができ、第1-2センシング用キャパシタ812は、メイン低電圧ライン10の中の第1データドライバ301の第2側に隣接する位置に具備することができる。
【0074】
次に、第1データドライバ301は、発光表示パネル100に設けられたデータライン(DL)にデータ電圧(Vdata)を供給するデータ電圧生成部310及びメイン低電圧ライン10の中の第1データドライバ301に隣接する位置に接続された第1センシング用キャパシタ810から伝送された信号をデジタル値(DV)に変更し、デジタル値(DV)を制御ドライバ400に伝送する感知部320を含むことができる。
【0075】
データ電圧生成部310は、データ電圧(Vdata)をデータライン(DL)に供給するための一般的な発光表示装置に全て適用される。したがって、それに対する詳細な説明は、省略する。
【0076】
この場合、図5に示すセンシング部320は、駆動トランジスタ(Tdr)のしきい値電圧または移動度をセンシングしたり、発光素子(ED)のしきい値電圧または他の特性をセンシングすることができ、追加的に低電圧ライン20に流れる電流をセンシングすることができる。
【0077】
このために、センシング部320は、図5に示すように、第1-1センシング用キャパシタ811から伝送された信号を第1-1ダミーセンシングライン(DSL1-1)に伝送するための第1-1スイッチ321aと第1-2センシング用キャパシタ812から伝送された信号を第1-2ダミーセンシングライン(DSL1-2)に伝送するための第1-2スイッチ321bとを具備したダミースイッチング部321、ピクセル(P)に設けられたセンシングライン(SL)に接続されたセンシングスイッチを備えたセンシングスイッチング部322、ダミースイッチング部321、またはセンシングスイッチング部322から伝送された信号を保持する保持部323、および保持部323から伝送された信号をデジタル値(DV)に変換してデジタル値(DV)を制御ドライバ400に伝送する変換部324とを含むことができる。
【0078】
第1-1スイッチ321aは、第1-1センシング用キャパシタ811と第1-1ダミーセンシングライン(DSL1-1)の間に設けられ、第1-2スイッチ321bは、第1-2センシング用キャパシタ812と第1-2ダミーセンシングライン(DSL1-2)の間に設けられる。第1-1スイッチ321aと第1-2スイッチ321bは、制御ドライバ400から伝送される制御信号に応じて同時にオンまたは同時にオフすることができる。
【0079】
センシングスイッチング部322は、センシングライン(SL)から受信したセンシング信号を保持部323に伝送することができる。センシングスイッチング部322に設けられたセンシングスイッチも、制御ドライバ400から伝送される制御信号に応じて同時にオンまたは同時にオフすることができる。
【0080】
保持部323は、ダミースイッチング部321またはセンシングスイッチング部322から伝送された信号を保持していて、同時に変換部324に伝送することができる。
【0081】
変換部324は、過電流センシング期間にはダミースイッチング部321及び保持部323を通じて伝送された信号をデジタル値(DV)に変換し、デジタル値(DV)を制御ドライバ400に伝送することができる。ピクセルセンシング期間には、センシングスイッチング部322および保持部323を通じて伝送された信号をデジタル値(DV)に変換してデジタル値(DV)を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0082】
すなわち、図5に示すセンシング部320は、低電圧ライン20に印加される電流をセンシングするための構成を含んでいて、従来の発光表示装置においてピクセルセンシング期間に駆動トランジスタ(Tdr)及び発光素子(ED)の特性をセンシングするための構成も含んでいる。
【0083】
したがって、ピクセルセンシング期間中に駆動トランジスタ(Tdr)および発光素子(ED)の特性をセンシングするための構成および機能の詳細な説明は省略する。
【0084】
次に、第1データドライバ301は、過電流センシング期間に、第1-1センシング用キャパシタ811から伝送された信号を第1-1デジタル値に変更して第1-1デジタル値を制御ドライバ400に伝送し、第1-2センシング用キャパシタ812から伝送された信号を第1-2デジタル値に変更して第1-2デジタル値を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0085】
このために、第1-1スイッチ321aと第1-2スイッチ321bは、過電流センシング期間にターンオンすることができる。
【0086】
この場合、制御ドライバ400の制御部410は、過電流センシング期間に、第1チップオンフィルム610に装着された第1データドライバ301から伝送されたデジタル値(DV)を用いて、第1データドライバ301を基準にして、第1チップオンフィルム610の第1側または第2側の中の過電流が発生した位置を判断することができる。例えば、制御部410は、第1データドライバ301に対して第1チップオンフィルム610の左側または右側の欠陥を正確に検出することができる。
【0087】
例えば、図4及び図5に示すように、メイン低電圧ライン10の中の第1チップオンフィルム610の第1側に隣接する位置で、第1-1センシング用キャパシタ811がメイン低電圧ライン10に連結し、第1-2センシング用キャパシタ812がメイン低電圧ライン10の中の第1チップオンフィルム610の第2側に隣接した位置で、メイン低電圧ライン10に連結し、第1チップオンフィルム610の第1側で過電流が流れるとき、第1-1スイッチ321aを通じて変換部324に流れる第1-1電流の大きさは、第1-2スイッチ321bを通じて変換部324に流れる第1-2電流の大きさよりも大きくなり得る。したがって、第1-1電流が変換された第1-1デジタル値と第1-2電流が変換された第1-2デジタル値とは、異なり得る。この場合、第1-1デジタル値は、既設定された範囲を外れ得る。所定の範囲は、過電流ではないと判断することができるデジタル値を意味する。
【0088】
また、第1チップオンフィルム610の第2側で過電流が流れるとき、第1-2スイッチ321bを通じて変換部324に流れる第1-2電流の大きさは、第1-1スイッチ321aを通じて変換部324に流れる第1-1電流の大きさよりも大きくなり得る。したがって、第1-2電流が変換された第1-2デジタル値と第1-1電流が変換された第1-1デジタル値とは異なり得る。この場合、第1-2デジタル値は、既設定された範囲を外れ得る。所定の範囲は、過電流ではないと判断することができるデジタル値を意味する。
【0089】
この場合、制御ドライバ400は、第1-1スイッチ321aに関する情報と一致する第1-1デジタル値を受信することができ、第1-2スイッチ321bに関する情報と一致する第1-2デジタル値を受信することができる。したがって、制御ドライバ400は、第1-1デジタル値および第1-2デジタル値を比較し、第1-1センシング用キャパシタ811及び第1-2センシング用キャパシタ812のいずれを通じて過電流が流れているのかを判断することができる。したがって、制御ドライバ400は、第1データドライバ301を基準にして第1チップオンフィルム610の第1側または第2側の中の過電流が発生した位置を判断することができる。
【0090】
過電流が流れないと、第1-1デジタル値と第1-2デジタル値は既設定された範囲に含まれ得、類似の値を有することができる。したがって、制御ドライバ400は、第1チップオンフィルム610に設けられた低電圧ライン20を通じて過電流が流れないと判断することができる。
【0091】
次に、制御ドライバ400は、過電流センシング期間において、データドライバ300から伝送されたデジタル値(DV)を用いて、チップオンフィルム600の中の過電流が発生したチップオンフィルム600を判断することができる。すなわち、図4及び図5を参照して上で説明した例によれば、制御ドライバ400は、過電流が発生したチップオンフィルム600の位置だけでなく、チップオンフィルム600の第1側及び第2側のどの場所で過電流が発生したかを判断することができる。
【0092】
しかし、図4及び図5では、第1-1センシング用キャパシタ811及び第1-2キャパシタ812の中のいずれか1つのみが第1データドライバ301に連結し、残りのデータドライバ300のそれぞれにも、1つのセンシング用キャパシタ800が連結すると、制御ドライバ400は、チップオンフィルム600の中の過電流が発生したチップオンフィルム600を判断することができる。
【0093】
すなわち、図1に示す第1センシング用キャパシタ810が図5に示すセンシング部320に連結するとき、第1センシング用キャパシタ810は、第1-1センシング用キャパシタ811、および第1-2センシング用キャパシタ812の中のいずれか1つであり得る。以下では、第1-1センシング用キャパシタ811が第1センシング用キャパシタ810である例について説明する。この場合、図5に示すセンシング部320には、第1-2スイッチ321bを具備せず、第1-1スイッチ321aのみを具備することができる。また、残りのデータドライバ300のそれぞれにも、第1-1センシング用キャパシタ811に接続された第1-1スイッチ321aのみを、センシング部320に具備することができる。
【0094】
データドライバ300の各々に1つのセンシング用キャパシタ800のみが連結し、第1チップオンフィルム610の第1側及び第2側の少なくとも一方に過電流が流れるとき、第1-1スイッチ321aを通じて変換部324に流れる第1-1電流の大きさは、残りのデータドライバ300の変換部324に流れる電流の大きさより大きくなり得る。したがって、第1-1電流が変換された第1-1デジタル値と残りのデータドライバ300で生成されたデジタル値とは異なり得る。この場合、第1-1デジタル値は既設定された範囲を外れ得る。既設定された範囲は、過電流ではないと判断することができるデジタル値を意味する。
【0095】
この場合、制御ドライバ400は、第1データドライバ301に関する情報と一致する第1-1デジタル値を受信することができ、残りのデータドライバ300に関する情報と一致する残りのデジタル値を受信することができる。したがって、制御ドライバ400は、第1-1デジタル値および残りのデジタル値を比較して、第1-1センシング用キャパシタ811を通じて過電流が流れているか否かを判断することができる。したがって、制御ドライバ400は、第1データドライバ301を具備した第1チップオンフィルム610で過電流が発生したと判断することができる。
【0096】
過電流が流れないと、第1-1デジタル値と残りのデジタル値は既設定された範囲に含まれ得、類似の値を有し得る。したがって、制御ドライバ400は、全てのチップオンフィルム600に過電流が流れていないと判断することができる。
【0097】
さらに説明すると、図5に示すセンシング部320は、過電流センシング期間において、メイン低電圧ライン10の中の第1データドライバ301に隣接する位置に接続された第1センシング用キャパシタ810(または第1-1センシング用キャパシタ811)から伝送された電流を、デジタル値(DV)に変更して、デジタル値を制御ドライバ400に伝送することができる。この場合、制御ドライバ400は、第1データドライバ301から受信したデジタル値と残りのデータドライバ300から受信したデジタル値とを比較し、過電流が入力した第1データドライバ301を認識することができ、これにより、第1データドライバ301が装着された第1チップオンフィルム610で過電流が流れていると判断することができる。すなわち、制御ドライバ400は、過電流センシング期間において、データドライバ300から伝送されたデジタル値(VD)を用いて、チップオンフィルム600の中の過電流が発生したチップオンフィルム600を判断することができる。
【0098】
すなわち、センシング部320は、チップオンフィルム600の中の過電流が発生したチップオンフィルム600を判断することができ、過電流が発生したチップオンフィルム600の第1側及び第2側のいずれで過電流が発生しているのかを判断することもできる。
【0099】
最後に、感知部320は、図5に示す構造で形成することもでき、図6に示す構造で形成することもできる。しかし、図6に示すセンシング部320は、図5に示すセンシング部320に含むことができ、この場合、図5に示すセンシング部320では、ダミースイッチ部321を省略することができる。
【0100】
例えば、図6に示すセンシング部320は、センシング用キャパシタ800に印加された電圧を分岐させ、これにより発生したデジタル値(DV)を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0101】
このために、センシング部320は、図6に示すように、センシング用キャパシタ800に接続された抵抗部340及び抵抗部340から受信した信号を用いてデジタル値(DV)を生成し、デジタル値(DV)を制御ドライバ400に伝送する比較部350を含むことができる。
【0102】
抵抗部340は、センシング用キャパシタ800に印加される電圧を互いに異なる大きさの電圧に分岐させるために、少なくとも2つの抵抗(R1、R2)を含むことができる。例えば、2つの抵抗(R1、R2)が互いに異なる抵抗値を有し、センシング用キャパシタ800に過電流が流れる場合、2つの抵抗(R1、R2)の間では既設定された範囲を外れる電圧または電流が発生し得る。既設定の範囲は、過電流ではないと判断することができる電圧の範囲または電流の範囲を意味する。
【0103】
この場合、2つの抵抗(R1、R2)の間で発生した電圧または電流は、比較部350に伝送され、比較部350は、抵抗部340から伝送された電圧または電流を基準信号(Ref)と比較することができる。
【0104】
例えば、比較結果、2つの抵抗(R1、R2)の間で発生した電圧または電流が既設定された範囲に含まれると判断されると、比較部350は1というデジタル値(DV)を出力することができる。2つの抵抗(R1、R2)の間で発生した電圧または電流が既設定された範囲を外れると判断されると、比較部350は0というデジタル値(DV)を出力することができる。
【0105】
この場合、0または1のデジタル値(DV)は、抵抗部340の情報とマッチングして制御ドライバ400に伝送することができる。
【0106】
したがって、制御ドライバ400は、ゼロのデジタル値(DV)が伝送された抵抗部340に接続されたセンシング用キャパシタ800に過電流が流れていると判断することができる。
【0107】
例えば、図1に示すように、データドライバ300の各々に1つのセンシング用キャパシタ800のみが接続された場合、制御ドライバ400は、0のデジタル値(DV)が伝送された抵抗部340を含むデータドライバ300を認識することができる。したがって、制御ドライバ400は、0のデジタル値(DV)が伝送されたデータドライバ300を装着したチップオンフィルム600を過電流が発生したチップオンフィルム600と判断することができる。
【0108】
また他の例として、図4に示すように、データドライバ300の各々に2つのセンシング用キャパシタ800が接続された場合、制御ドライバ400は、ゼロのデジタル値(DV)が伝送された抵抗部340を含むデータドライバ300を認識することができる。特に、ゼロのデジタル値(DV)が伝送された抵抗部340が、データドライバ300の第1側および第2側のどの位置に設けられているのかを認識することができる。したがって、制御ドライバ400は、0のデジタル値(DV)が伝送されたデータドライバ300が装着されたチップオンフィルム600で過電流が発生したと判断することができ、特にチップオンフィルム600の第1側および第2側の中のいずれの位置で過電流が発生したのかを判断することができる。
【0109】
図7は、本明細書に係る発光表示装置に適用される電源供給部の構成を示す例示図である。
【0110】
本明細書に係る発光表示装置に適用される電源供給部500は、図7に示すように、メイン低電圧ライン10とグランドの間に接続された電源スイッチング部530、電源スイッチング部530をターンオンにしたり、ターンオフさせるスイッチング制御部510およびピクセルセンシング期間に低電圧ライン20に供給されるセンシング電圧を生成するためのセンシング電圧生成部520を含むことができる。
【0111】
例えば、発光表示装置がイメージを表示する表示期間に、制御ドライバ400は、電源スイッチング部530がターンオンするようにする電源制御信号(PCS)をスイッチング制御部510に伝送することができ、センシング電圧生成部520がターンオフするようにする電源制御信号(PCS)をセンシング電圧生成部520に伝送することができる。
【0112】
これにより、メイン低電圧ライン10をグランドに連結することができる。すなわち、表示期間において、発光素子(ED)の第2電極はグランドに連結し、それにより発光素子(ED)から光を出力することができる。
【0113】
また、制御ドライバ400は、パワーオフ信号を受信したり、パワーオン信号を受信したりすると、スイッチング制御部510にフローティング制御信号を供給することができ、スイッチング制御部510は、フローティング制御信号を受信すると、電源スイッチング部530をターンオフさせることができる。
【0114】
これにより、メイン低電圧ライン10がフローティングし、メイン低電圧ライン10がフローティングした状態で、センシング用キャパシタ800から伝送された信号をデータドライバ300でデジタル値(DV)に変更して制御ドライバ400に伝送することができる。すなわち、パワーオフ信号を受信するか、またはパワーオン信号を受信すると、過電流センシング期間が開始され、過電流センシング期間に、メイン低電圧ライン10および低電圧ライン20はフローティングする。
【0115】
また、過電流センシング期間が過ぎると、ピクセルセンシング期間を開始することができる。この場合、制御ドライバ400は、電源スイッチング部530がターンオフするようにする電源制御信号(PCS)をスイッチング制御部510に伝送することができ、センシング電圧生成部520がセンシング電圧を生成するようにする電源制御信号(PCS)をセンシング電圧生成部520に伝送することができる。
【0116】
これにより、発光素子(ED)の第2電極にはセンシング電圧を供給することができ、センシング電圧に応じて駆動トランジスタ(Tdr)のしきい電圧または移動度、または発光素子(ED)のしきい電圧もまたは他の特性をセンシングすることができる。
【0117】
あるいは、ピクセルセンシング期間にセンシング電圧生成部520は、データドライバ300の熱特性センシング駆動に必要な熱特性センシング用電圧をデータドライバ300に供給することができる。これにより、ダミーセンシングライン(DSL)を通じて受信する熱特性センシング用電圧を用いて、チップオンフィルム600の温度変化による各データドライバ300の特性をセンシングすることができる。
【0118】
図8は、本明細書による発光表示装置の動作方法を示す一実施例のフローチャートであり、図9は、図8に示した動作方法に用いられる信号の例示図である。以下の説明の中で、図1図7を参照して説明した内容と同一または類似の内容は、省略または簡単に説明する。特に、以下の説明では、発光表示装置がパワーオフしたときに行われる動作方法を、本発明による発光表示装置の動作方法の一例として説明する。ただし、以下の説明は、発光表示装置がパワーオンしたときにも同様に適用することができる。すなわち、図8において、パワーオフ信号を受信した後の過程(S104~S112)は、パワーオン信号を受信した後の過程にも同様に適用することができ、上記の過程(S104~S112)が行われた後、発光表示装置をパワーオフすることもでき、イメージを表示することもできる(S114)。
【0119】
以下の説明において、パワーオフ信号(P_off)は、表示期間(DP)でイメージを表示する動作を中断させる信号であり、パワーオフ信号(P_off)を受信すると発光表示装置では過電流センシング期間(SP1)を始めることができる。パワーオン信号(P_on)は、イメージを表示する動作を開始させる信号である。
【0120】
発光表示装置がパワーオフすると、発光表示装置に電源のみが供給されるだけで、発光表示装置は駆動しない。すなわち、過電流センシング期間(SP1)およびピクセルセンシング期間(SP2)が過ぎると、発光表示装置はパワーオフする。発光表示装置がパワーオンすると、発光表示装置は過電流をセンシングする動作及びピクセルをセンシングする動作を開始し、過電流センシング期間及びピクセルセンシング期間が過ぎると、発光表示装置はイメージを表示することができる。しかしながら、上述したように、以下では、発光表示装置がパワーオフしたときに行われる動作方法を、本発明による発光表示装置の動作方法の一例として説明する。
【0121】
まず、発光表示装置の表示期間(DP)でイメージが表示されるとき、制御ドライバ400は外部システム900からパワーオフ信号(P_off)を受信することができる(S102)。
【0122】
次に、パワーオフ信号(P_off)を受信すると、制御ドライバ400は、ブラックイメージが表示されるようにゲートドライバ200、データドライバ300、および電源供給部500を制御することができる。
【0123】
次に、ブラックイメージが表示されている間、制御ドライバ400はスイッチング制御部510にフローティング制御信号を伝送し、センシング電圧生成部520をターンオフするようにする電源制御信号(PCS)をセンシング電圧生成部520に伝送することができ、これにより電源スイッチング部530がターンオフされ、メイン低電圧ライン10がフローティングする(S106)。メイン低電圧ライン10がフローティングすると、低電圧ライン20もフローティングする。
【0124】
過電流センシング期間は、スイッチング制御部510にフローティング制御信号が供給されたときから開始することもでき、メイン低電圧ライン10がフローティングしたときから開始することもできる。
【0125】
特に、第1-1スイッチ321aと第1-2スイッチ321bが制御ドライバ400から伝送された制御信号(SAM)によってターンオンするとき、低電圧ライン20を通じて流れる過電流をセンシング部320に伝送することができる。
【0126】
次に、メイン低電圧ライン10がフローティングすると、データドライバ300は、上記で図1図7を参照して説明したように、センシング用キャパシタ800から伝送された信号をデジタル値(DV)に変更して、デジタル値(DV)を制御ドライバ400に伝送することができる(S108)。
【0127】
この場合、図5に示すセンシング部320の第1-1スイッチ321aと第1-2スイッチ321bが、制御信号(SAM)によってターンオンされる期間、メイン低電圧ライン10がフローティングする期間及び図6に示す比較部350が、抵抗部340から伝送された電圧又は電流を基準信号(Ref)と比較する期間は、センシング用キャパシタ800が充分に充電される期間よりも短く設定することができる。
【0128】
すなわち、いずれか1つの低電圧ライン20に流れる過電流は、メイン低電圧ライン10に流れ、したがって、メイン低電圧ライン10に接続された全てのセンシング用キャパシタ800には、過電流による電圧が充電され得る。
【0129】
この場合、過電流をセンシングする期間が、過電流によってセンシング用キャパシタ800が充電される期間と類似かまたは長いと、全てのセンシング用キャパシタ800から受信した信号の大きさは同じかまたは類似することができる。
【0130】
しかし、過電流をセンシングする期間が、過電流によってセンシング用キャパシタ800が充電される期間より短いと、例えば、過電流をセンシングする期間が過電流によりセンシング用キャパシタ800が完全に充電される期間の1/2程度に設定されると、過電流が流れる低電圧ライン20に隣接しているセンシング用キャパシタ800に充電される電圧の大きさは、過電流が流れる低電圧ライン20から離隔しているセンシング用キャパシタ800に充電される電圧の大きさより大きくなり得る。
【0131】
これにより、過電流が流れる低電圧ライン20に隣接しているセンシング用キャパシタ800をセンシングすることができる。
【0132】
したがって、図5に示すセンシング部320の第1-1スイッチ321aと第1-2スイッチ321bがターンオンする期間、メイン低電圧ライン10がフローティングする期間、および図6に示す比較部350が抵抗部340から伝送された電圧または電流を基準信号(Ref)と比較する期間は、センシング用キャパシタ800が十分に充電される期間を考慮して様々に設定することができる。
【0133】
次に、前記過電流センシング過程(S108)を通じてデジタル値(DV)を受信すると、制御ドライバ400は、デジタル値(DV)を用いて過電流が発生した位置を検出することができる(S110)。
【0134】
過電流が発生した位置が検出されると、制御ドライバ400は、過電流が発生した位置に対する情報を外部システム900に伝送することができ、それによって外部システム900は、既設定された様々な保護機能を行うことができる。例えば、外部システム900は、過電流に関する警告メッセージを表示することができるように制御ドライバ400を制御することができ、または電子機器に装備されたアラーム装置を駆動させることもできる。この場合、ピクセルセンシング過程(S112)を行うこともでき、行わないこともできる。ピクセルセンシング過程(S112)を行わない場合、発光表示装置をパワーオフすることができる。また、過電流が感知されれば、制御ドライバ(400)または外部システム(900)は過電流が発生したデータドライバ(300)およびチップオンフィルム(600)の電源を自動的に遮断し、または、発光表示装置全体を遮断することができ、追加的な損傷を防止することができる。
【0135】
次に、過電流が発生した位置が検出されなかった場合、または過電流が発生したと判断されてもピクセルセンシング過程(S112)が行われるように設定した場合、制御ドライバ400は、ピクセルセンシング過程(S112)を行うことができる。
【0136】
ピクセルセンシング過程(S112)では、駆動トランジスタ(Tdr)のしきい値電圧、駆動トランジスタ(Tdr)の移動度、発光素子(ED)のしきい値電圧、駆動トランジスタ(Tdr)と発光素子(ED)の他の特性および発光表示パネル100のバーント(burnt)の有無の中の少なくとも1つをセンシングすることができる。
【0137】
ピクセルセンシング過程(S112)においても、センシングスイッチング部322のスイッチが、制御ドライバ400から伝送された制御信号(SAM)に応じてターンオンする間、センシングライン(SL)を通じて受信したセンシング信号を、センシング部320に伝送しデジタル値に変更することができる。
【0138】
最後に、ピクセルセンシング過程(S112)が終了すると、発光表示装置はパワーオフする(S114)。
【0139】
上記で説明したように、本明細書に係る発光表示装置によれば、チップオンフィルム600の中で、過電流が流れるチップオンフィルム600を検出することができ、過電流が流れるチップオンフィルム600の第1側および第2側の中で、過電流が流れる位置を検出することもできる。この場合、発光表示装置または発光表示装置を含む電子装置では、過電流に関する様々な保護機能を行うことができる。
【0140】
したがって、本明細書に係る発光表示装置によれば、過電流により発光表示パネル、発光表示装置及び電子装置が破損する不良を防止することができる。
【0141】
本発明が属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施できることを理解できるであろう。したがって、上記で記述した実施例はすべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されなければならない。本発明の範囲は、上記の詳細な説明よりも、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、及びその等価概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0142】
100:表示パネル
200:ゲートドライバ
300:データドライバ
400:制御ドライバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9