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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024095991
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/30 20060101AFI20240704BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240704BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20240704BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 50/00 20230101ALN20240704BHJP
【FI】
G09G3/30 K
G09G3/20 670J
G09G3/20 670K
G09G3/20 612U
G09G3/20 660U
G09G3/20 642Z
G09G3/20 660W
G09G3/20 660G
G09G3/20 660P
G09G3/20 660V
G09G3/20 680W
G09G3/3233
H10K59/10
H10K50/00
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023201144
(22)【出願日】2023-11-28
(31)【優先権主張番号】10-2022-0189066
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム, テウ
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ドンジン
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ホンソク
【テーマコード(参考)】
3K107
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC41
3K107EE61
3K107HH04
3K107HH05
5C080AA06
5C080BB05
5C080DD29
5C080EE01
5C080EE19
5C080EE28
5C080FF11
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ07
5C080KK02
5C080KK43
5C380AA01
5C380AB06
5C380AB18
5C380AB19
5C380AB28
5C380AB50
5C380AC07
5C380AC08
5C380BA39
5C380BA45
5C380BD01
5C380BD09
5C380BD16
5C380BD20
5C380CA01
5C380CA12
5C380CA17
5C380CA32
5C380CC09
5C380CC26
5C380CC33
5C380CC63
5C380CD013
5C380CE04
5C380CE13
5C380CE19
5C380CE21
5C380CE30
5C380CF07
5C380CF09
5C380CF22
5C380CF48
5C380CF51
5C380CF57
5C380DA02
5C380DA19
5C380DA41
5C380DA42
5C380DA60
5C380FA09
5C380FA10
5C380FA24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本明細書の一実施例が解決しようとする課題は、制御ドライバで劣化防止機能が開始されると、入力映像データの分析結果に応じて、スケーラが制御ドライバの劣化防止機能を無効化できる発光表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施例による発光表示装置は、劣化防止機能を行う制御ドライバ、劣化防止機能アクティブ化要求信号を前記制御ドライバに伝送し、前記制御ドライバから劣化防止機能を開始する情報を受信すると、入力映像データの分析結果に応じて、劣化防止機能無効化要求信号を前記制御ドライバに伝送するスケーラ、及び前記制御ドライバの制御によって映像を出力する発光表示パネルを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
劣化防止機能を行う制御ドライバ、
劣化防止機能アクティブ化要求信号を前記制御ドライバに伝送し、前記制御ドライバから劣化防止機能開始情報を受信すると、入力映像データの分析結果に応じて、劣化防止機能無効化要求信号を前記制御ドライバに伝送するスケーラ、及び
前記制御ドライバの制御によって、映像を表示する発光表示パネルを含む、発光表示装置。
【請求項2】
前記制御ドライバが、
前記劣化防止機能アクティブ化要求信号を受信すると、前記スケーラから受信した入力映像信号を分析し、
入力映像信号を分析した結果、劣化防止機能の適用が可能であると判断されると、前記発光表示パネルから出力する映像の輝度を減少させるか、又は前記映像の中のロゴが表示される領域の輝度を減少させた後、
前記スケーラに前記劣化防止機能開始情報を伝送する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項3】
前記スケーラが、前記発光表示パネルから連続的に出力する映像の一部分で変化が発生したと判断した場合、前記劣化防止機能無効化要求信号を前記制御ドライバに伝送する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項4】
連続的に出力する前記映像の前記一部分の変化が、マウスカーソルの動きによる変化である、請求項3に記載の発光表示装置。
【請求項5】
連続的に出力する前記映像の前記一部分の変化が、文字の出力による変化である、請求項3に記載の発光表示装置。
【請求項6】
前記スケーラにおいて、前記劣化防止機能無効化要求信号を生成するために用いられる映像変化量が、前記制御ドライバが劣化防止機能を終了するために用いる映像変化量より小さい、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項7】
前記スケーラが、前記発光表示パネルの全体領域の中の既設定された特定領域で映像の変化が発生した場合には、前記劣化防止機能無効化要求信号を生成しない、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項8】
前記特定領域が、劣化防止機能に影響を与えてはならない領域である、請求項7に記載の発光表示装置。
【請求項9】
前記スケーラが、前記劣化防止機能無効化要求信号を前記制御ドライバに伝送した後、既設定された期間が経過すると、劣化防止機能アクティブ化要求信号を前記制御ドライバに伝送する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項10】
前記制御ドライバが、前記既設定された期間が経過した後、前記劣化防止機能アクティブ化要求信号を受信すると、前記スケーラから受信した入力映像信号を分析し、入力映像信号を分析した結果に応じて、前記発光表示パネルから出力する映像の輝度を変更する、請求項9に記載の発光表示装置。
【請求項11】
前記スケーラが、
映像情報を受信する映像情報受信部、
前記映像情報を前記入力映像データに変換する変換部、及び
前記劣化防止機能アクティブ化要求信号を前記制御ドライバに伝送し、前記制御ドライバから劣化防止機能開始情報を受信すると、前記入力映像データの分析結果に応じて、前記劣化防止機能無効化要求信号を前記制御ドライバへ伝送する分析部
を含む、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項12】
前記発光表示パネルはモニタとして使用できるように構成されたテレビに含まれる、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項13】
映像を表示するように構成された表示パネル、
前記表示パネルを駆動するように構成された少なくとも1つのドライバ、
前記少なくとも1つのドライバに映像データを供給し、前記表示パネルの劣化防止機能をアクティブ化する制御ドライバ、及び
入力映像データを分析して前記入力映像データの変化を判断し、前記入力映像データの変化が基準値以上に決定されると、前記制御ドライバに劣化防止機能無効化要求信号を伝送するスケーラ
を含む電子装置。
【請求項14】
前記制御ドライバは、前記映像データが静止映像及び/又はロゴを含む映像である場合、前記映像データを分析して前記劣化防止機能をアクティブ化する、請求項13に記載の電子装置。
【請求項15】
前記制御ドライバは、前記スケーラから受信された劣化防止機能アクティブ化要求信号に応答して、前記映像データの分析を開始する、請求項13に記載の電子装置。
【請求項16】
前記制御ドライバに前記劣化防止機能無効化要求信号を伝送した後、一定時間が経過すると、前記スケーラがまた別の劣化防止機能アクティブ化要求信号を生成し、前記制御ドライバに前記別の劣化防止機能アクティブ化要求信号を伝送する、請求項15に記載の電子装置。
【請求項17】
前記劣化防止機能は、TPC(Temporal Peak Luminance Control)機能又はLEA(Logo Extraction Algorithm)機能である、請求項16に記載の電子装置。
【請求項18】
前記スケーラによって決定される入力映像データの変化は、前記表示パネルに表示されるカーソルの動き又は前記表示パネルに関連する文字の変化を含む、請求項13に記載の電子装置。
【請求項19】
前記スケーラによって決定される前記入力映像データの変更は、前記表示パネルの特定表示領域での変更又は前記表示パネルの時計表示領域に対する変更を除く、請求項13に記載の電子装置。
【請求項20】
前記基準値は、一つの映像に対応する前記入力映像データの0.1%である、請求項13に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は発光表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発光表示装置は、テレビ、モニタ、ノートパソコン、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子パッド、ウェアラブル機器、ウォッチフォン、ポータブル情報機器、ナビゲーション、又は車両制御表示機器などの電子製品に搭載され、映像を表示する機能を行う。
【0003】
すなわち、発光表示装置は、テレビとして用いることもでき、モニタとして用いることもでき、様々な種類の電子製品として用いることもできる。場合によっては、発光表示装置はテレビ、モニタなどの複数の装置として使用することもできる。しかし、表示装置が多様に使用される場合、表示装置の性能と関連したいくつかの制約が発生する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光表示装置を長時間使用すると、発光素子の劣化により発光表示装置の性能が低下し得る。これを防止するために、発光表示装置では、発光素子の劣化を防止するための様々な種類の劣化防止機能が用いられており、例えば、静止映像が持続的に出力される場合、静止映像の輝度を徐々に減少させる方法、ロゴが表示される領域の輝度減少させる方法が用いられている。このような機能は、発光表示装置の制御ドライバで実行されている。
【0005】
本明細書の発明者は、テレビ用に製作された発光表示装置がモニタ用に用いられる場合には、従来、用いられていた劣化防止機能が適用され難いという問題点を認識した。
【0006】
すなわち、テレビ用に製作された発光表示装置では、マウスカーソルの動きのような小さな動きは無視されるため、劣化防止機能により発光表示パネルの輝度が減少した後、使用者によりマウスカーソルが移動しても、発光表示パネルの輝度は通常の輝度に変更されない。
【0007】
したがって、本明細書の発明者は、発光素子の劣化による発光表示装置の性能低下を防止することができる構造を発明し、特に、テレビとモニタとして混用することができ、劣化防止機能を正常に実行することができる発光表示装置を発明した。
【0008】
本明細書の一実施例が解決しようとする課題は、制御ドライバで劣化防止機能が開始されると、入力映像データの分析結果に応じて、スケーラが制御ドライバの劣化防止機能を無効化することができる発光表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書の一実施例による発光表示装置は、劣化防止機能を行う制御ドライバ、劣化防止機能アクティブ化要求信号を前記制御ドライバに伝送し、前記制御ドライバから劣化防止機能開始情報を受信すると、入力映像データの分析結果に応じて、劣化防止機能無効化要求信号を前記制御ドライバに伝送するスケーラ、及び前記制御ドライバの制御によって映像を出力する発光表示パネルを含む。
【0010】
上で言及した課題の解決手段以外の本明細書の様々な例による具体的な事項は、以下の記載内容及び図に含まれている。
【0011】
本明細書の一実施例によれば、劣化防止機能が実行される制御ドライバの構造及び機能を変更しなくても、制御ドライバの劣化防止機能を無効にすることができる。
【0012】
したがって、マウスカーソルの動きのような小さな動きは、無視するように設計された制御ドライバを装着した発光表示装置をモニタとして使用することができる。
【0013】
すなわち、本明細書の一実施例によれば、テレビとして製作されて劣化防止機能が行われる発光表示装置を、モニタ及びその他の様々な種類の電子機器としても用いることができる。
【0014】
また、本明細書によれば、劣化防止機能により発光表示装置の輝度を低減することができ、これにより、低電力発光表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本明細書に係る発光表示装置の構成を示す例示図。
図2】本明細書に係る発光表示装置に適用されるピクセルの構造を示す例示図。
図3】本明細書の他の発光表示装置に適用される制御ドライバの構造を示す例示図。
図4】本明細書に係る発光表示装置に適用されるスケーラの構造を示す例示図。
図5】本明細書の一実施例による発光表示装置に適用されるゲートドライバの構造を示す例示図。
図6】本明細書の一実施例による発光表示装置に適用されるデータドライバの構造を示す例示図。
図7】本明細書の一実施例による発光表示装置の駆動方法を示す例示図。
図8A】本明細書の一実施例による発光表示装置においてスケーラと制御ドライバの間に伝達される信号を示す例示図。
図8B】本明細書の一実施例による発光表示装置においてスケーラと制御ドライバの間に伝達される信号を示す例示図。
図8C】本明細書の一実施例による発光表示装置においてスケーラと制御ドライバの間に伝達される信号を示す例示図。
図9】本明細書の一実施例による発光表示装置に適用される発光表示パネルを示す例示図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書の利点及び特徴、ならびにそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述される実施例を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本明細書は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現されるものであり、単に本実施例は本明細書の開示を完全なものとし、本明細書が属する技術分野における通常の知識を有する者に、発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。
【0017】
本明細書の実施例を説明するための図に開示された形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものであり、本明細書が図に示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照番号は同じ構成要素を指す。なお、本明細書の説明において、関連する公知技術に対する具体的な説明が、本明細書の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及する「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0018】
構成要素を解釈するにおいて、誤差範囲に対する別途の明示的な記載がなくても、誤差範囲を含むものと解釈する。
【0019】
位置関係に対する説明である場合、例えば、「~上」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明される場合、例えば、「すぐ」又は、「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が配置することもできる。
【0020】
時間関係に対する説明の場合、「~後に」、「~に続き」、「~の次に」、「~前に」などで時間的先後関係が説明される場合、「すぐ」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含むことができる。
【0021】
第1、第2などは、様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素でもあり得る。
【0022】
本出願の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当構成要素の性質、順番、順序、又は数などが限定されない。ひとつの構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、又は「接続」すると記載された場合、その構成要素は、他の構成要素に直接に連結又は接続することができるが、特に明示的な記載事項がない限り、間接的に連結又は接続することができる各構成要素の間に、他の構成要素が「介在」し得ることが理解されなければならない。
【0023】
「少なくとも1つ」は、関連する構成要素の1つ以上のすべての組み合わせを含むことを理解しなければならない。例えば、「第1、第2、及び第3項構成要素の少なくとも1つ」の意味は、第1、第2又は第3構成要素のみならず、第1、第2及び第3構成要素の2つ以上のすべての構成要素の組み合わせを含むことを意味することができる。
【0024】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴は、部分的又は全体的に互いに結合又は組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動及び駆動が可能であり、各実施例は互いに対して独立して実施することもでき、関連して一緒に実施することもできる。
【0025】
以下、添付の図を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。図に示される構成要素のスケールは、説明の便宜のために実際とは異なるスケールを有するので、図に示されるスケールに限定されない。
【0026】
図1は、本明細書による発光表示装置の構成を示す例示図であり、図2は、本明細書に係る発光表示装置に適用されるピクセルの構造を示す例示図であり、図3は、本明細書の他の発光表示装置に適用される制御ドライバの構造を示す例示図であり、図4は、本明細書に係る発光表示装置に適用されるスケーラの構造を示す例示図であり、図5は、本明細書の一実施例に係る発光表示装置に適用されるゲートドライバの構造を示す例示図であり、図6は、本明細書の一実施例による発光表示装置に適用されるデータドライバの構造を示す例示図である。
【0027】
本明細書による発光表示装置は、各種電子装置として利用することができる。電子機器は、例えばテレビ及びモニタなどであり得る。例えば、発光表示装置はディスプレイ機能(例えば、モニタ又はスクリーンとして)を提供する電子装置(例えば、スマートテレビなど)でありうる。例えば、使用者は使用者のノートパソコン又はスマートフォンを発光表示装置に連結し、発光表示装置をノートパソコン又はスマートフォンのスクリーンとして使用することができる。また、発光表示装置はフレキシブル(flexible)することができ、タッチ機能を含む多様な機能を提供することができる。
【0028】
本明細書に係る発光表示装置は、図1及び図2に示すように、映像が出力される表示領域(DA)と表示領域(DA)の外郭に具備された非表示領域(NDA)を含む発光表示パネル100、発光表示パネル100の表示領域(DA)に具備されたゲートライン(GL1~GLg)にゲート信号(GS)を供給するゲートドライバ200、発光表示パネル100に具備されたデータライン(DL1~DLd)にデータ電圧(Vdata)を供給するデータドライバ300、ゲートドライバ200とデータドライバ300の駆動を制御する制御ドライバ400、通信網を通じて受信した映像情報を制御ドライバ400が認識することができる入力映像データに変化させるスケーラ600及び制御ドライバ400とゲートドライバ200とデータドライバ300と発光表示パネル100に電力を供給する電源供給部500を含む。
【0029】
まず、発光表示パネル100は、表示領域(DA)及び非表示領域(NDA)を含む。表示領域(DA)には、ゲートライン(GL1~GLg)、データライン(DL1~DLd)、及びピクセル(P)を具備する。したがって、表示領域(DA)では映像が出力される。g及びdは自然数である。非表示領域(NDA)は、表示領域(DA)の外郭を囲んでいる。
【0030】
図1の発光表示パネル(100)の各ピクセル(P)は、図2に図示された構成を有することができるが、異なる構成を有することもできる。発光表示パネル100に具備されるピクセル(P)は、図2に示すように、スイッチングトランジスタ(Tsw1)、ストレージキャパシタ(Cst)、駆動トランジスタ(Tdr)及びセンシングトランジスタ(Tsw2)を含むピクセル駆動回路(PDC)及びピクセル駆動回路(PDC)に連結した発光素子(ED)を含むことができる。発光素子(ED)は有機発光ダイオードでありうる。
【0031】
駆動トランジスタ(Tdr)の第1端子は、高電圧(EVDD)が供給される高電圧ライン30に連結し、駆動トランジスタ(Tdr)の第2端子は、発光素子(ED)に連結することができる。
【0032】
スイッチングトランジスタ(Tsw1)の第1端子は、データライン(DL)に連結していて、スイッチングトランジスタ(Tsw1)の第2端子は、駆動トランジスタ(Tdr)のゲートに連結し、スイッチングトランジスタ(Tsw1)のゲートは、ゲートライン(GL)と連結することができる。
【0033】
データドライバ300からデータライン(DL)を通じてデータ電圧(Vdata)が供給される。ゲートドライバ200からゲートライン(GL)を通じてゲート信号(GS)が供給される。ゲート信号(GS)は、スイッチングトランジスタ(Tsw1)をターンオンさせるゲートパルス(GP)、及びスイッチングトランジスタ(Tsw1)をターンオフさせるゲートオフ信号を含む。
【0034】
駆動トランジスタ(Tdr)のしきい値電圧又は移動度を測定するため、又はピクセル駆動回路(PDC)に基準電圧(Vref)を供給するために、センシングトランジスタ(Tsw2)を具備することができる。センシングトランジスタ(Tsw2)の第1端子は、駆動トランジスタ(Tdr)の第2端子と発光素子(ED)に連結し、センシングトランジスタ(Tsw2)の第2端子は、基準電圧(Vref)が供給されるセンシングライン(SL)と連結し、センシングトランジスタ(Tsw2)のゲートは、センシング制御信号(SCS)が供給されるセンシング制御ライン(SCL)と連結することができる。
【0035】
センシングライン(SL)は、データドライバ300に連結することができ、データドライバ300を通じて電源供給部500に連結することができる。すなわち、電源供給部500から供給された基準電圧(Vref)は、センシングライン(SL)を通じてピクセル(P)に供給することができ、ピクセル(P)から伝送されたデータセンシング信号は、データドライバ300で処理することができる。
【0036】
発光素子(ED)は、駆動トランジスタ(Tdr)を通じて第1電圧(EVDD)が供給される第1電極、第2電圧(EVSS)が供給される第2電圧供給ライン(PLB)と連結した第2電極、及び第1電極と第2電極の間に具備される発光層を含む。
【0037】
本明細書に適用されるピクセル(P)の構造は、図2に示す構造に限定されるものではない。したがって、ピクセル(P)の構造は、様々な形態に変更することができる。
【0038】
次に、制御ドライバ400は、スケーラ600から伝送されたタイミング同期信号(TSS)を用いて、スケーラ600から伝送されてきた入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を再整列することができ、データドライバ300及びゲートドライバ200に供給されるドライバ制御信号(GCS、DCS)を生成することができる。
【0039】
このために、制御ドライバ400は、図3に示すように、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を再整列して映像データ(Data)を生成し、映像データ(Data)をデータドライバ300に供給するためのデータ整列部430、タイミング同期信号(TSS)を用いてゲート制御信号(GCS)とデータ制御信号(DCS)を生成するための制御信号生成部420、スケーラ600からタイミング同期信号(TSS)と入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を受信して、データ整列部430と制御信号生成部420に伝送するための制御部410、及びデータ整列部430で生成された映像データ(Data)と制御信号生成部420で生成されたデータ制御信号(DCS)とをデータドライバ300に供給し、制御信号生成部420で生成されたゲート制御信号(GCS)をゲートドライバ200に供給するための出力部440を含むことができる。
【0040】
制御信号生成部420は、電源供給部500に供給される電源制御信号を生成することもできる。
【0041】
制御ドライバ400は、様々な情報を貯蔵する貯蔵部をさらに含むことができる。貯蔵部は、制御ドライバ400に含むことができるが、制御ドライバ400から分離して独立して具備することもできる。
【0042】
特に、本明細書に適用される制御ドライバ400は、様々な種類の劣化防止機能を行うことができる。
【0043】
例えば、制御ドライバ400は、静止映像が発光表示パネルを通じて出力される場合に、発光表示パネルから出力される光の輝度を下げることができるTPC(TemporalPeakLuminanceControl)機能を行うことができる。
【0044】
このために、制御ドライバ400の制御部410は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析し、静止映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が既設定された期間の間、入力するかどうかを判断する。ここで、静止映像とは、発光表示パネルから出力される映像を意味し、特に図などのように静止している映像を意味する。すなわち、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)によって発光表示パネルから映像が出力されるので、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析することにより静止映像を判断することができる。
【0045】
少なくとも2つのフレームに含まれた入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析した結果、静止映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が入力したと判断されると、制御部410は、データ整列部430を制御して、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)のそれぞれの輝度値を下げることができる。輝度値が減少した映像データ(Data)はデータドライバ300に伝送され、映像データ(Data)はデータドライバ300でデータ電圧(Vdata)に変換され、発光表示パネル100に具備されたピクセル(P)に供給される。
【0046】
各映像データ(Data)の輝度値が減少すると、ピクセル(P)に具備された発光素子(ED)に供給される電流を低減することができ、それによって発光素子(ED)から出力する光の輝度を低減することができる。したがって、発光表示パネル100から出力する静止映像の輝度を低減することができる。
【0047】
発光素子(ED)に供給される電流が減少し、発光素子(ED)から出力する光の輝度が減少すると、発光素子(ED)が劣化する速度を遅くすることができる。
【0048】
したがって、前記のような(TPC)機能により、発光素子(ED)の劣化速度を遅くすることができ、これにより、発光素子(ED)の劣化による発光表示装置の品質低下を防止することができる。
【0049】
また、少なくとも2つのフレームに含まれた入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析した結果、静止映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が既設定された期間の間、入力したと判断されると、制御部410は電源供給部500を制御して、ピクセル(P)に供給される第1電圧(EVDD)の大きさを減少させることもできる。
【0050】
第1電圧(EVDD)の大きさが減少すると、ピクセル(P)に供給される電流の大きさを全体的に減少することができる。したがって、発光素子(ED)に供給される電流が減少し、発光素子(ED)から出力する光の輝度が減少し、それによって発光素子(ED)が劣化する速度を遅くすることができる。
【0051】
したがって、前記のような(TPC)機能により、発光素子(ED)の劣化速度を遅くすることができ、これにより、発光素子(ED)の劣化による発光表示装置の品質低下を防止することができる。
【0052】
また、制御ドライバ400は、発光表示パネルでロゴが出力される場合には、ロゴに対応する領域で出力する光の輝度を下げることができるロゴ検出アルゴリズム(LEA)機能を実行することもできる。
【0053】
このために、制御ドライバ400の制御部410は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析し、ロゴを含む映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が入力されるかどうかを判断する。ここで、ロゴは文字又は図形などで形成され、長時間変わらない静止映像であり得る。ロゴを含む映像は、発光表示パネルから出力する映像を意味する。すなわち、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)によって発光表示パネルから映像が出力されるので、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析することによりロゴを含む映像を判断することができる。すなわち、発光表示パネル100の特定領域に対応するピクセル(P)に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が持続的に変更されないと、制御部410は特定領域にロゴが表示されていると判断することができる。
【0054】
少なくとも2つのフレームに含まれた入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析した結果、ロゴを含む映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が入力したと判断されると、制御部410は、データ整列部430を制御して、ロゴに対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)のそれぞれの輝度値を下げることができる。輝度値が減少した映像データ(Data)はデータドライバ300に伝送され、映像データ(Data)はデータドライバ300でデータ電圧(Vdata)に変換され、発光表示パネル100に具備されたピクセル(P)に供給される。
【0055】
ロゴに対応する映像データ(Data)の各々の輝度値が減少すると、ロゴに対応するピクセル(P)に具備された発光素子(ED)に供給される電流を低減することができ、これにより、ロゴに対応する発光素子(ED)から出力する光の輝度を低減することができる。したがって、発光表示パネル100から出力するロゴの輝度を低減することができる。
【0056】
ロゴに対応する発光素子(ED)に供給される電流が減少し、ロゴに対応する発光素子(ED)から出力する光の輝度が減少すると、ロゴに対応する発光素子(ED)が劣化する速度を遅くすることができる。発光表示パネル100の特定領域に具備された発光素子(ED)の劣化速度が減少すると、発光表示装置の全体的な劣化速度を減少させることができる。
【0057】
したがって、前記のような(LEA)機能により、発光素子(ED)の劣化速度を遅くすることができ、これにより、発光素子(ED)の劣化による発光表示装置の品質低下を防止することができる。
【0058】
制御ドライバ400では、前記で説明したような(TPC)機能及び(LEA)機能に加えて、現在利用されている様々な種類の劣化防止機能の中の少なくとも1つを行うことができる。また、本明細書の特徴は、制御ドライバ400で実行される劣化防止機能自体及びそのための制御ドライバ400の構造にはない。したがって、劣化防止機能のそれぞれの詳細な説明及びそのための制御ドライバ400の構造及び機能の詳細な説明は省略する。
【0059】
次に、スケーラ600は、制御ドライバ400及び電子機器を駆動する機能を行う。
【0060】
例えば、電子機器がテレビ(TV)の場合、スケーラ600は通信網を通じて各種音声情報、映像情報、及び文字情報などを受信することができ、受信した映像情報を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0061】
また、電子機器がモニタである場合、スケーラ600はコンピュータに連結した通信網を通じて映像情報を受信することができ、受信した映像情報を入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に変換して制御ドライバ400に伝送することができる。
【0062】
すなわち、スケーラ600は、通信網を通じて受信した映像情報を制御ドライバ400が認識できる信号に変更することができる。この場合、制御ドライバ400が認識できる信号は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)であり得る。すなわち、スケーラ600は、映像情報を入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に変換することができ、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0063】
特に、スケーラ600は、劣化防止機能を行う制御ドライバ400に、劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を伝送することができる。劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)がスケーラ600から受信すると、制御ドライバ400は前記で説明したような劣化防止機能を実行して発光表示装置の劣化を防止することができる。
【0064】
制御ドライバ400は、劣化防止機能がアクティブ化すると、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析する。制御ドライバ400は、前記で説明したように、静止映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を受信すると、ピクセル(P)全体の輝度を下げることができ、対応する領域のピクセル(P)の輝度を低減することができる。
【0065】
ピクセル(P)全体の輝度又はロゴに対応するピクセル(P)の輝度が減少すると、制御ドライバ400は劣化防止機能開始情報(ONS)をスケーラ600に伝送する。
【0066】
すなわち、スケーラ600から受信した劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)により、制御ドライバ400で劣化防止機能がアクティブ化されると、制御ドライバ400で入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が分析される。分析結果に応じて、ピクセル(P)全体の輝度又はロゴに対応するピクセル(P)の輝度が減少すると、制御ドライバ400は劣化防止機能開始情報(ONS)をスケーラ600に伝送する。劣化防止機能開始情報(ONS)は、制御部410で生成することもできる。劣化防止機能開始情報(ONS)は、劣化防止機能がアクティブ化されたことを示す情報又は信号又はアクティブ化された劣化防止機能の種類を含むことができる。
【0067】
制御ドライバ400から劣化防止機能開始情報(ONS)が受信されると、スケーラ600は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の分析結果に応じて、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を制御ドライバ400に伝送する。
【0068】
このために、スケーラ600は、図4に示すように、映像情報を受信する映像情報受信部610、映像情報を入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に変換する変換部620及び劣化防止機能起動要求信号(ARS)を制御ドライバ400に伝送し、制御ドライバ400から劣化防止機能開始情報(ONS)を受信すると、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の分析結果に応じて、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を制御ドライバ400に伝送する分析部630を含む。
【0069】
受信部610は、前記で説明したように通信網から映像情報を受信することができる。例えば、電子機器がテレビ(TV)の場合、スケーラ600は通信網を通じて映像情報を受信することができ、電子機器がモニタである場合、スケーラ600はコンピュータに連結した通信網を通じて映像情報を受信することができる。
【0070】
変換部620は、映像情報を入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に変換し、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0071】
変換部620は、タイミング同期信号(TSS)を生成して制御ドライバ400に伝送することができる。
【0072】
分析部630は、発光表示装置に電源を供給し、制御ドライバ400が駆動すると、劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を生成して制御ドライバ400に伝送する。これにより、制御ドライバ400で劣化防止機能を行うことができる。
【0073】
制御ドライバ400から劣化防止機能開始情報(ONS)が受信すると、分析部630は入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析する。この場合、分析部630は、変換部620で生成された入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析することができるが、受信部610から伝送された映像情報を分析することもできる。以下では、説明の便宜上、変換部620で生成された入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析するスケーラ600を本明細書に係る発光表示装置の一例として説明する。
【0074】
分析部630は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析した結果、劣化防止機能により減少した映像の輝度を正常状態の輝度に増加させる必要があると判断されると、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を制御ドライバ400に伝送する。
【0075】
これにより、制御部410は、劣化防止機能により低減した映像の輝度を正常状態の輝度に高めることができるように、データ整列部430及び制御信号生成部420の少なくともいずれか1つを制御することができる。
【0076】
すなわち、制御部410の制御に応じて、データ整列部430は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の輝度と同レベルの輝度を有する映像データ(Data)を生成してデータドライバ300に伝送することができる。
【0077】
また、制御部410の制御に応じて、制御信号生成部420は、減少した第1電圧(EVDD)の大きさが増加するようにする電源制御信号を生成して電源供給部500に供給することができる。
【0078】
これにより、発光表示パネル全体の輝度又はロゴの輝度を入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に対応する輝度に高めることができる。結果的に、劣化防止機能の無効化要求信号(DARS)に応答して、発光表示パネル全体又はその一部の輝度が増加することができ、正常水準の輝度(例えば、劣化防止機能が遂行されなかったりアクティブ化されていない場合)に復帰することができる。
【0079】
スケーラ600は、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を前記制御ドライバ400に伝送した後、既設定された期間が経過すると、劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を再び制御ドライバ400に伝送することができる。
【0080】
これにより、制御ドライバ400は、再び劣化防止機能を行うことができる。
【0081】
次に、電源供給部500は様々な電源を生成し、生成した電源を制御ドライバ400、ゲートドライバ200、データドライバ300、及び発光表示パネル100に供給する。
【0082】
特に、電源供給部500は、制御信号生成部420から伝送された電源制御信号に応じて、第1電圧(EVDD)の大きさを変更することができる。
【0083】
この場合、ピクセル(P)全体に供給する第1電圧(EVDD)の大きさを変更することができるが、特定ピクセル(P)に供給する第1電圧(EVDD)の大きさのみを変更することもできる。
【0084】
例えば、静止映像を出力する場合、発光表示パネル100全体の輝度が低下するため、ピクセル(P)全体に供給する第1電圧(EVDD)の大きさを変更することができる。
【0085】
また、ロゴを表示した映像が出力する場合、ロゴを表示した領域から出力する光の輝度のみを低減することができるので、したがって、ロゴを表示した領域に具備された特定のピクセル(P)に供給する第1電圧(EVDD)の大きさのみを変更することもできる。
【0086】
次に、ゲートドライバ200は、非表示領域(NDA)にゲートインパネル(GIP:Gate In Panel)方式を用いて直接に内蔵することができ、又は、発光素子(ED)が具備される表示領域(DA)に具備することもでき、非表示領域(NDA)に装着されたチップオンフィルムに具備することもできる。
【0087】
ゲートドライバ200は、ゲートライン(GL1~GLg)にゲートパルス(GP1~GPg)を供給する。
【0088】
ゲートドライバ200で生成されたゲートパルス(GP)がピクセル(P)に具備されたスイッチングトランジスタ(Tsw1)のゲートに供給されると、スイッチングトランジスタ(Tsw1)がターンオンする。スイッチングトランジスタ(Tsw1)がターンオンすると、データライン(DL)を通じて供給されたデータ電圧(Vdata)がピクセル(P)に供給される。
【0089】
ゲートドライバ200で生成されたゲートオフ信号がスイッチングトランジスタ(Tsw1)に供給されると、スイッチングトランジスタ(Tsw1)はターンオフする。スイッチングトランジスタ(Tsw1)がターンオフすると、データ電圧(Vdata)は、それ以上ピクセル(P)に供給されない。
【0090】
ゲートライン(GL)に供給されるゲート信号(GS)は、ゲートパルス(GP)及びゲートオフ信号を含む。
【0091】
ゲートパルス(GP1~GPg)をゲートライン(GL1~GLg)に供給するために、ゲートドライバ200は、図5に示すように、ゲートライン(GL1~GLg)に連結したステージ(ST1~STg)を含む。
【0092】
ステージ(ST1~STg)のそれぞれは、1つのゲートライン(GL)に連結することができるが、少なくとも2つのゲートライン(GL)に連結することもできる。
【0093】
ゲートパルス(GP1~GPg)を生成するために、制御信号生成部420で生成されたゲートスタート信号(VST)及び少なくとも1つのゲートクロック(GCLK)がゲートドライバ200に伝送される。すなわち、ゲートスタート信号(VST)及び少なくとも1つのゲートクロック(GCLK)は、ゲート制御信号(GCS)に含まれる。
【0094】
ステージ(ST1~STg)の中のいずれか1つはゲートスタート信号(VST)によって駆動され、ゲートライン(GL)にゲートパルス(GP)を出力することができる。ゲートパルス(GP)は、ゲートクロック(GCLK)によって生成することができる。
【0095】
ゲートパルス(GP)が出力するステージ(ST)から出力した信号の中の少なくとも1つは、また他のステージ(ST)に供給され、また他のステージ(ST)を駆動することができる。これにより、また他のステージ(ST)でもゲートパルスを出力することができる。
【0096】
すなわち、ステージ(ST)は順次に駆動し、ゲートパルス(GP)を順次にゲートライン(GL)に供給することができる。
【0097】
本明細書による発光表示装置には、現在利用されている様々な種類のゲートドライバ200の中のいずれか1つを適用することができ、本明細書の特徴がゲートドライバ200の構造及び機能にないため、ステージ(ST)の具体的な構造及び機能の詳細な説明は省略する。
【0098】
最後に、データドライバ300は、データライン(DL1~DLd)にデータ電圧(Vdata)を供給する。
【0099】
このために、データドライバ300は、図6に示すように、サンプリング信号を出力するシフトレジスタ部310、制御ドライバ400から受信した映像データ(Data)をラッチするラッチ部320、ラッチ部320から伝送された映像データ(Data)をデータ電圧(Vdata)に変換して出力するデジタルアナログ変換部330及びデジタルアナログ変換部330から伝送されてきたデータ電圧(Vdata)をソース出力イネーブル信号(SOE)によって、データライン(DL)に出力する出力バッファ340を含む。
【0100】
シフトレジスタ部310は、制御信号生成部420から受信したデータ制御信号(DCS)を用いてサンプリング信号を出力する。例えば、シフトレジスタ部310に伝送されるデータ制御信号(DCS)には、ソーススタートパルス(SSP)とソースシフトクロック信号(SSC)を含むことができる。
【0101】
ラッチ部320は、制御ドライバ400から順次に受信した映像データ(Data)をラッチした後、サンプリング信号に応じて、映像データ(Data)をデジタルアナログ変換部(DAC)330に同時に出力する機能を行う。
【0102】
デジタルアナログ変換部330は、ラッチ部320から伝送された映像データ(Data)を同時にデータ電圧(Vdata)に変換して出力する。
【0103】
出力バッファ340は、デジタルアナログ変換部330から伝送されたデータ電圧(Vdata)を、制御信号生成部420から伝送されたソース出力イネーブル信号(SOE)によって、表示パネルのデータライン(DL1~DLd)に同時に出力する。
【0104】
このために、出力バッファ340は、デジタルアナログ変換部330から伝送されたデータ電圧(Vdata)を貯蔵するバッファ341及びソース出力イネーブル信号(SOE)によってバッファ341に貯蔵されたデータ電圧(Vdata)をデータライン(DL)に出力するスイッチ342を含むことができる。
【0105】
すなわち、スイッチ342に同時に供給されるソース出力イネーブル信号(SOE)によってスイッチ342がターンオンすると、バッファ341に貯蔵されたデータ電圧(Vdata)をスイッチ342を通じてデータライン(DL1~DLd)に供給することができる。
【0106】
データライン(DL1~DLd)に供給されたデータ電圧(Vdata)は、ゲートパルス(GP)が供給されたゲートライン(GL)に連結したピクセル(P)に供給される。
【0107】
本明細書の特徴はデータドライバ300の構造及び機能にはないので、データドライバ300の具体的な構造及び機能の詳細な説明は省略する。
【0108】
図7は、本明細書の一実施例による発光表示装置の駆動方法を示す例示図であり、図8A図8Cは、本明細書の一実施例による発光表示装置においてスケーラと制御ドライバの間に伝達される信号を示す例示図であり、図9は、本明細書の一実施例による発光表示装置に適用される発光表示パネルを示す例示図である。
【0109】
以下の説明の中で、図1図6を参照して説明した内容と同一又は類似の内容は省略又は簡単に説明する。
【0110】
まず、発光表示装置に電源が供給され、スケーラ600と制御ドライバ400が駆動すると、スケーラ600の分析部630は、図8Aに示すように、劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を制御ドライバ400に伝送する(S12)。
【0111】
次に、劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を受信すると、制御ドライバ400は劣化防止機能をアクティブ化する(S14)。
【0112】
劣化防止機能をアクティブ化することは、劣化防止機能を行うために入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析することを意味する。
【0113】
例えば、前記で説明したように、制御ドライバ400の制御部410は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析し、静止映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が既設定された期間の間、入力するか否かを判断することができる(TPC機能実行時)。また、制御部410は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析して、ロゴを含む映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が入力するか否かを判断することができる(LEA機能実行時)。
【0114】
すなわち、制御ドライバ400は、TPC機能、LEA機能及びその他の様々な劣化防止機能の中の少なくともいずれか1つを行うために、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析することができる。
【0115】
次に、劣化防止機能が実行され、ピクセル(P)全体の輝度又はロゴに対応するピクセル(P)の輝度が減少すると、制御部410は、図8Bに示すように、劣化防止機能開始情報(ONS)をスケーラ600に伝送する(S16)。
【0116】
すなわち、スケーラ600から受信した劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)により、制御ドライバ400で劣化防止機能がアクティブ化すると、制御ドライバ400で入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析する。分析結果によって、ピクセル(P)全体の輝度又はロゴに対応するピクセル(P)の輝度が減少すると、制御ドライバ400は劣化防止機能開始情報(ONS)をスケーラ600に伝送する。
【0117】
さらに説明すると、制御ドライバ400は、劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を受信すると、スケーラ600から受信した入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析する。入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析した結果、劣化防止機能の適用が可能であると判断された場合、例えば、静止映像が出力したり、ロゴを含む映像が出力したりすると判断された場合、制御ドライバ400は、発光表示パネル100から出力する映像の輝度を低下させるか、又は発光表示パネル100から出力する映像の中のロゴが表示される領域の輝度を減少させる。映像の輝度が低下した後、制御部410は、スケーラ600の分析部630に劣化防止機能開始情報(ONS)を伝送する。
【0118】
次に、劣化防止機能開始情報(ONS)を受信すると、分析部630は入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析し、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に変化があるか否かを判断する(S18)。
【0119】
すなわち、制御ドライバ400から劣化防止機能開始情報(ONS)を受信すると、分析部630は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の映像変化量を分析し、劣化防止機能により減少した映像の輝度を正常状態の輝度に上げる必要があるかどうかを判断する。
【0120】
さらに説明すると、劣化防止機能開始情報(ONS)がスケーラ600に伝送されるまでは、制御ドライバ400が入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析し、それによって制御ドライバ400が映像の輝度を下げるか否かを判断する。したがって、スケーラ600では、劣化防止機能に関して入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析しない。
【0121】
しかしながら、劣化防止機能開始情報(ONS)がスケーラ600に伝送されると、スケーラ600は、劣化防止機能によって減少した映像の輝度を正常状態の輝度に上げる必要があるか否かを判断するために、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析する。
【0122】
次に、判断結果(S18)、劣化防止機能により減少した映像の輝度を正常状態の輝度に上げる必要がないと判断された場合、分析部630は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を判断する動作を持続的に行う。
【0123】
分析部630が入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を判断する動作を持続的に行う間、発光表示パネル100から出力する映像の輝度は、劣化防止機能により、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に対応する輝度より小さい輝度に維持される。
【0124】
すなわち、静止映像が出力されたとき、発光素子(ED)が高輝度で持続的に光を出力すると、発光素子(ED)の劣化速度が増加し得る。しかし、本明細書に係る発光表示装置では、静止映像を出力するとき、発光素子(ED)の輝度を低下させることができるため、発光素子(ED)の劣化速度を低減することができ、これにより、発光表示装置の劣化速度を遅くすることができる。
【0125】
また、ロゴが持続的に出力する領域に具備された発光素子(ED)が高い輝度で持続的に光を出力すると、ロゴを出力する領域に具備された発光素子(ED)の劣化速度が増加し得、これは、発光表示パネル100に悪い影響を及ぼし得る。しかし、本明細書に係る発光表示装置では、ロゴを出力する映像に具備された発光素子(ED)の輝度を低減することができるため、発光素子(ED)の劣化速度を低減することができ、これにより、発光表示装置の劣化速度を遅くすることができる。
【0126】
分析部630が入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を判定する動作を行う間、制御部410も入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を分析し、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に変化があるかどうかを判断することができる。
【0127】
すなわち、本明細書によれば、制御部410は、分析部630に関係なく、劣化防止機能のために、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に変化があるか否かを持続的に判断することができる。
【0128】
しかしながら、制御部410で劣化防止機能開始情報(ONS)が生成されると、制御部410は、劣化防止機能のための入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の分析を終了することもできる。しかし、劣化防止機能のための入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の分析が終了しても、発光表示パネル100全体の輝度を減少させる機能又はロゴが表示された領域の輝度を減少させる機能は、持続的に行うことができる。
【0129】
次に、判断結果(S18)、劣化防止機能により減少した映像の輝度を正常状態の輝度に上げる必要があると判断されると、分析部630は、図8Cに示すように、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を制御ドライバ400に伝送する(S20)。
【0130】
例えば、判断結果(S18)動画又はロゴのない映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が受信したと判断されると、分析部630は劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0131】
すなわち、発光素子(ED)が劣化することを防止するために、静止映像又はロゴのある映像の輝度を低減することが、劣化防止機能の目的である。したがって、静止映像ではない映像、すなわち動画に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を受信したり、ロゴのない映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を受信すると、映像の輝度が減少してはだめである。したがって、動画又はロゴのない映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が受信したと判断されると、劣化防止機能が終了するようにする劣化防止機能無効化要求信号(DARS)が制御ドライバ400に伝送される。
【0132】
また、判断の結果(S18)、発光表示パネル100から連続的に出力する映像の一部で変化が発生した場合にも、分析部630は劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を制御ドライバ400に伝送することができる。
【0133】
ここで、映像の一部における変化は、発光表示パネルから出力する映像の非常に小さな領域における変化を意味する。
【0134】
例えば、図9に示すように、発光表示パネル100全体の大きさと比較すると、マウスカーソル110の大きさは非常に小さい。
【0135】
すなわち、発光表示装置がモニタとして用いられ、コンピュータに連結するとき、使用者によってマウスが動くことができ、それによりマウスカーソル110が動くことができる。マウスカーソル110の大きさが小さいので、マウスカーソル110が移動する領域又は移動する経路は、非常に狭い領域又は経路に限定される。
【0136】
劣化防止機能を行うために、制御ドライバ400の制御部410は、少なくとも2つのフレームに含まれた入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を比較して映像の変化を判断する。フレームは、1つの映像が出力する期間を意味する。
【0137】
しかし、制御ドライバ400は、静止映像及び動画を判断することを目的とする。したがって、マウスカーソル110の動きのように、非常に小さな領域で動きが検出されても、制御ドライバ400はこのような動きを動画と判断しない。したがって、劣化防止機能が実行されて映像の輝度が低下した後、マウスカーソル110の動きが検出されても、制御ドライバ400は動画に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)を受信していると判断できない。したがって、映像の輝度が低下した後、使用者がマウスカーソル110を動かしても、映像の輝度は依然として低下したままである。これにより、使用者は低い輝度の映像を見ることになり、したがって不快感を感じるようになる。
【0138】
このような問題を防止するために、分析部630は、発光表示パネル100から連続的に出力する映像の一部に変化が発生した場合にも、映像が変化したと判断することができる。
【0139】
このために、分析部630で劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を生成するために用いられる映像変化量は、制御部410が劣化防止機能を終了するために用いる映像変化量よりも小さく設定することができる。
【0140】
例えば、制御部410は、発光表示パネル100の全体に表示される1つの映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の中の50%以上の入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が変化する場合、すなわち、映像変化量が50%以上の場合にのみ動画と判断することができ、これにより、輝度を増加又は減少させることができる。
【0141】
しかし、分析部630は、1つの映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の中の0.1%以上の入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が変化する場合、すなわち、映像変化量が0.1%以上の場合、映像が変化したと判断することができ、これにより、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を生成することができる。
【0142】
分析部630で映像が変化したと判断する映像変化量は、マウス又は1つの文字などを考慮して多様に設定することができる。
【0143】
したがって、本明細書によれば、発光表示パネル100から連続的に出力する映像の一部分での変化がマウスカーソル110の動きによる変化である場合でも、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を生成することができる。
【0144】
すなわち、本明細書によれば、制御ドライバ400によっては感知できない映像変化をスケーラ600によって感知することができ、これにより劣化防止機能を無効化することができる。
【0145】
また、連続して出力する映像の一部分における変化は、キーボードの動作による文字の出力による変化であってもよい。
【0146】
例えば、劣化防止機能により映像の輝度が低下した状態で、使用者がキーボードを用いて文字を入力しても、文字が表示される領域の範囲が非常に小さいため、制御部410は静止映像に対応する入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が入力されたと判断して、映像の輝度を連続的に減少させることができる。
【0147】
しかし、分析部630は、発光表示パネル100の非常に狭い領域で文字によって入力映像データ(Ri、Gi、Bi)が変化しても、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を生成することができる。これによって、使用者はキーボードを使用して映像の輝度を高めることもできる。
【0148】
この場合、分析部630は、発光表示パネル100の全体領域の中の既設定された特定領域で映像の変化が発生した場合には、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を生成しないように設定することができる。ここで、特定領域は、劣化防止機能に影響を与えてはならない領域であり得、例えば、図9に示すように、時計120が表示される領域であり得る。
【0149】
例えば、発光表示装置がモニタとして用いられる場合、コンピュータでは、図9に示すように、発光表示パネル100の下端に作業表示バー(タスクバー)130を出力することができ、作業表示バー130には、一定の間隔で変化する時計120を表示することができる。
【0150】
分析部630は、コンピュータから作業表示バー130の位置に関する情報又は時計120の位置に関する情報を提供することができ、又は、制御部410がロゴを検出する方法などを利用して、作業表示バー130が表示される位置に関する情報及び時計120が表示される位置に関する情報を得ることができる。
【0151】
制御ドライバ400の劣化防止機能により、映像の輝度が低下した場合、作業表示バー130及び時計120が位置する領域の輝度も減少する。
【0152】
この場合、前記で説明したように、分析部630で劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を生成するために用いられる映像変化量は、制御部410が劣化防止機能を終了するために利用する映像変化量より小さい。したがって、時計120が秒単位又は分単位で変化するとき、分析部630で劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を生成することができる。
【0153】
このような問題を防止するために、分析部630は、発光表示パネル100の全体領域の中の既設定された特定領域で映像の変化が発生した場合には、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を生成しないように設定することができる。
【0154】
既設定された特定領域は、前記で説明したように、作業表示バー130が表示される領域でもあり得、時計120が表示される領域であり得る。
【0155】
次に、スケーラ600から劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を受信すると、制御ドライバ400は劣化防止機能を無効化する(S22)。
【0156】
劣化防止機能が無効化すると、劣化防止機能が実行されないため、制御ドライバ400では、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に対応する輝度を有する映像が発光表示パネル100を通じて出力される。
【0157】
このために、制御部410は、劣化防止機能により減少した映像の輝度を正常状態の輝度に高めることができるように、データ整列部430及び制御信号生成部420の中の少なくともいずれか1つを制御することができる。
【0158】
すなわち、制御部410の制御によって、データ整列部430は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)の輝度と同レベルの輝度を有する映像データ(Data)を生成してデータドライバ300に伝送することができる。
【0159】
また、制御部410の制御によって、制御信号生成部420は、減少した第1電圧(EVDD)の大きさが増加するようにする電源制御信号を生成して電源供給部500に供給することができる。
【0160】
これにより、発光表示パネル全体の輝度又はロゴの輝度は、入力映像データ(Ri、Gi、Bi)に対応する輝度に高めることができる。
【0161】
この場合、前記で説明したように、劣化防止機能が無効化されると、制御ドライバ400では、それ以上劣化防止機能が実行されない。すなわち、映像の輝度が増加した後、再び静止映像が出力しても、静止映像の輝度は減少しない。
【0162】
最後に、分析部630は、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)を制御ドライバ400に伝送した後、既設定された期間が経過すると、図8Aに示すように、劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を再び制御ドライバ400に伝送することができる。これにより、制御ドライバ400は、再び劣化防止機能を行うことができる(S24)。
【0163】
すなわち、前記で説明したように、劣化防止機能が無効化すると、制御ドライバ400では、それ以上劣化防止機能が実行されなくなり、これにより、映像の輝度が増加した後、再び静止映像が出力しても、静止映像の輝度は減少しない。
【0164】
これを防止するために、本明細書では、劣化防止機能無効化要求信号(DARS)が制御ドライバ400に伝送された後、既設定された期間が経過すると、分析部630が劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を再び制御ドライバ400に伝送することができる。
【0165】
ここで、既設定された期間は、例えば、数~数百フレームであり得、又は数秒であり得る。
【0166】
劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を受信すると、制御ドライバ400とスケーラ600は、前記で説明したような過程(S12~S24)を繰り返し行うことができる。
【0167】
これにより、発光表示装置では、劣化防止機能を持続的に行うことができ、制御ドライバ400の劣化防止機能をスケーラ600を通じて制御することができる。
【0168】
すなわち、制御ドライバ400は、既設定された期間が経過した後、スケーラ600から劣化防止機能アクティブ化要求信号(ARS)を受信すると、スケーラ600から受信した入力映像信号を分析し、入力映像信号を分析した結果によって、発光表示パネル100から出力する映像の輝度を変更することができる。
【0169】
前記で説明したように、本明細書による発光表示装置では、スケーラ600が制御ドライバ400の劣化防止機能を制御するために、制御ドライバ400からスケーラ600へ劣化防止機能開始信号(ONS)のみを伝送することができる。したがって、テレビ用に製作された制御ドライバ400をモニタ用に用いる場合、制御ドライバ400には劣化防止機能開始信号(ONS)の生成及び伝送のための構成又はプログラムのみを変更することができる。
【0170】
したがって、テレビ用に製造された制御ドライバ400は、モニタ用としても使用することができ、したがって、制御ドライバ400の使用用途を拡張することができる。
【0171】
特に、本明細書による発光表示装置では、映像内の小さな変化を検出できない制御ドライバ400に代えて、スケーラ600がマウスカーソル110の動きのような小さな変化を検出することができる。したがって、静止映像及び動画を区別したり、ロゴを含む映像を区別する用途で製作された制御ドライバ400をモニタ用の発光表示装置に適用しても、劣化防止機能を正常に行うことができる。
【0172】
すなわち、本明細書によれば、劣化防止機能を行う制御ドライバ400に対する設計変更がなくても、劣化防止機能を行うために既存に用いられていた制御ドライバ400をモニタ用発光表示装置にそのまま適用することができる。
【0173】
したがって、本明細書によれば、発光表示装置の製造コストを低減することができる。
【0174】
本明細書が属する技術分野の当業者は、本明細書がその技術的思想や必須的な特徴を変更することなく、異なる具体的な形態で実施され得ることを理解するであろう。したがって、前記で説明した実施例はすべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されなければならない。
【符号の説明】
【0175】
100:発光表示パネル
200:ゲートドライバ
300:データドライバ
400:制御ドライバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9