(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096003
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】フレキシブル表示装置
(51)【国際特許分類】
H10K 59/38 20230101AFI20240704BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20240704BHJP
H10K 50/842 20230101ALI20240704BHJP
H10K 50/86 20230101ALI20240704BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20240704BHJP
H10K 50/844 20230101ALI20240704BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20240704BHJP
H10K 71/40 20230101ALI20240704BHJP
H10K 71/00 20230101ALI20240704BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
H10K59/38
G02B5/20 101
H10K50/842 428
H10K50/86
H10K59/35 553
H10K59/35 351
H10K50/844
H10K59/40
H10K71/40
H10K71/00
G09F9/30 365
G09F9/30 349Z
G09F9/30 349B
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023207441
(22)【出願日】2023-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2022-0190471
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】チェ スク
(72)【発明者】
【氏名】ソ ミヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ モセ
(72)【発明者】
【氏名】カク ムジン
(72)【発明者】
【氏名】パク スンジン
【テーマコード(参考)】
2H148
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
2H148BB01
2H148BB02
2H148BB03
2H148BC09
2H148BC12
2H148BD03
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2H148BE35
2H148BG06
2H148BH14
3K107AA01
3K107BB01
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3K107FF15
3K107GG11
3K107GG26
3K107GG37
5C094AA01
5C094AA31
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5C094CA19
5C094DA13
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5C094ED03
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5C094FA01
5C094FA02
5C094FA10
5C094FB01
5C094JA08
(57)【要約】
【課題】オーバーコーティング層の破損や剥離が改善された表示装置を提供する。
【解決手段】本発明は、表示装置に関し、より詳細には、本発明の一実施例に係る表示装置は、サブ画素が定義された基板と、前記基板上に配置され、前記サブ画素のうちそれぞれのサブ画素に対応するように配置される有機発光素子;前記有機発光素子上の封止層と、前記サブ画素にそれぞれ対応するように前記封止層上に配置される複数のカラーフィルタと、前記複数のカラーフィルタの間に配置されるブラックマトリックスと、前記複数のカラーフィルタの間に位置し、前記ブラックマトリックス上に配置される複数のスペーサーと、前記複数のカラーフィルタ、前記ブラックマトリックス及び前記複数のスペーサーをカバーするように配置されるオーバーコーティング層とを含む。前記複数のスペーサーそれぞれは、前記封止層に最も近い第1面と前記第1面から遠い第2面を有し、前記第2面の幅は、前記第1面の幅より大きい。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサブ画素が定義された基板と、
前記基板上に配置され、前記複数のサブ画素のうちそれぞれのサブ画素に対応するように配置される有機発光素子と、
前記有機発光素子上に配置される封止層と、
前記複数のサブ画素にそれぞれ対応するように前記封止層上に配置される複数のカラーフィルタと、
前記複数のカラーフィルタの間に配置されるブラックマトリックスと、
前記複数のカラーフィルタの間に位置し、前記ブラックマトリックス上に配置される複数のスペーサーと、
前記複数のカラーフィルタ、前記ブラックマトリックス及び前記複数のスペーサーをカバーするように配置されるオーバーコーティング層とを含み、
前記複数のスペーサーそれぞれは、前記封止層に最も近い第1面と前記第1面から遠い第2面を有し、
前記第2面の幅は、前記第1面の幅より大きい、表示装置。
【請求項2】
前記複数のスペーサーそれぞれは、ブラック物質を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記ブラックマトリックスとそれぞれのスペーサーは、同じ物質を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記ブラックマトリックスと前記複数のスペーサーのうち一つのスペーサーは、一体になされる、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記封止層上に配置される第1バッファ層、前記第1バッファ層上に配置される少なくとも一つの絶縁層及び前記絶縁層上に配置される複数のタッチ電極を含むタッチセンサ部と、
前記複数のタッチ電極を覆うように前記タッチセンサ部上に配置される第2バッファ層とをさらに含み、
前記複数のカラーフィルタ及び前記ブラックマトリックスは、前記第2バッファ層上に配置され、
前記複数のスペーサーのうち少なくとも一部は、前記複数のタッチ電極に重畳するように前記ブラックマトリックス上に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記ブラックマトリックスの上部幅と前記複数のスペーサーのうち前記ブラックマトリックスの上部に対応する一つのスペーサーの下部幅は同一であり、完全に重畳される、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記ブラックマトリックスは、前記複数のカラーフィルタの側面及び上面の少なくとも一部をカバーするように配置される、請求項5に記載の表示装置。
【請求項8】
前記複数のスペーサーそれぞれの上部幅は、前記ブラックマトリックスの上部幅より小さい、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記複数のサブ画素は、第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素及び第4サブ画素を含み、
前記第1サブ画素及び前記第2サブ画素は、第1方向に沿って交互に配置され、前記第3サブ画素及び前記第4サブ画素は、前記第1方向に沿って交互に配置され、前記第1サブ画素及び前記第2サブ画素とジグザグに配置され、
前記複数のカラーフィルタは、前記第1サブ画素に対応する第1カラーフィルタ、前記第2サブ画素に対応する第2カラーフィルタ、前記第3サブ画素に対応する第3カラーフィルタ及び前記第4サブ画素に対応する第4カラーフィルタを含み、
前記第1カラーフィルタ及び前記第2カラーフィルタは、前記第1方向に沿って交互に配置され、前記第3カラーフィルタ及び前記第4カラーフィルタは、前記第1カラーフィルタ及び前記第2カラーフィルタと前記ジグザグに配置され、前記第1方向に沿って交互に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記複数のスペーサーは、複数の横スペーサー及び複数の縦スペーサーを含み、
前記複数の横スペーサーそれぞれは、前記第1カラーフィルタと前記第2カラーフィルタとの間に配置され、
前記複数の縦スペーサーそれぞれは、前記第3カラーフィルタと前記第4カラーフィルタとの間に配置されるか、または
前記複数の横スペーサーそれぞれは、前記第3カラーフィルタと前記第4カラーフィルタとの間に配置され、前記複数の縦スペーサーそれぞれは、前記第1カラーフィルタと前記第2カラーフィルタとの間に配置される、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記複数の横スペーサー及び前記複数の縦スペーサーは、平面図上で前記矩形、前記台形、円形状または三日月形状である、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記複数の横スペーサー及び前記複数の縦スペーサーは、前記平面図上で矩形または台形状であり、
前記複数の横スペーサーは、前記第1方向に沿って長く延び、前記複数の縦スペーサーは、前記第1方向に垂直な第2方向に沿って長く延びた、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記複数の横スペーサー及び前記複数の縦スペーサーは、前記平面図上で前記台形状であり、
前記複数の横スペーサーのうち互いに隣接する、隣接した横スペーサーは、左右対称であり、
前記複数の縦スペーサーのうち互いに隣接する、隣接した縦スペーサーは、上下対称である、請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
互いに隣接する前記第1カラーフィルタと前記第2カラーフィルタとの間に配置された前記複数の横スペーサーの数は、少なくとも二つであり、
互いに隣接する前記第3カラーフィルタと前記第4カラーフィルタとの間に配置された前記複数の縦スペーサーの数は、少なくとも二つである、請求項11に記載の表示装置。
【請求項15】
前記複数の横スペーサー及び前記複数の縦スペーサーは、前記平面図上で三日月形状であり、前記複数の横スペーサーの中で互いに隣接する前記第1カラーフィルタと前記第2カラーフィルタとの間に配置された横スペーサーの数は、少なくとも二つであり、前記複数の縦スペーサーの中で互いに隣接する前記第3カラーフィルタと前記第4カラーフィルタとの間に配置された縦スペーサーの数は、少なくとも二つであり、
前記二つの横スペーサーまたは前記二つの縦スペーサーは、凸面が互いに対向するか、凹面が互いに対向するように配置される、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
それぞれのスペーサーは、逆テーパ形状を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項17】
前記複数のスペーサーは、複数の補助スペーサーを含み、前記複数のスペーサーのうち少なくとも一つは、前記複数のスペーサーの中で前記第1カラーフィルタと前記第3カラーフィルタとの間、及び一つの横スペーサーと一つの縦スペーサーとの間に位置する、請求項9に記載の表示装置。
【請求項18】
スペーサーを有する表示パネルを形成する方法において、前記方法は、
基板上に有機発光素子を形成するステップと、
前記有機発光素子上に封止層を形成するステップと、
前記封止層上にタッチセンサ部を形成するステップと、
前記タッチセンサ部上にカラーフィルタ層を形成すると、
ベース樹脂及びブラック物質を含む組成物を前記カラーフィルタ層にコーティングするステップと、
前記コーティングされた組成物をプレ-ベーク(pre-bake)するステップと、
前記コーティングされた組成物をマスクを利用して露光させ、前記組成物の下部に比して前記組成物の上面を過硬化させてブラックマトリックスと前記スペーサーを形成するステップと、
前記露光された組成物を現像して前記ブラックマトリックスと前記スペーサーを同時に形成するステップと、
前記カラーフィルタ層及び前記スペーサー上にオーバーコーティング層を形成するステップとを含み、
前記スペーサーは、逆テーパ形状を有する、方法。
【請求項19】
前記コーティングされた組成物をプレ-ベークするステップ以後にハーフトーンマスクを利用して前記コーティングされた組成物を露光するステップと、
前記ハーフトーンマスクを利用して前記コーティングされた組成物を露光した後、前記マスクを利用して前記コーティングされた組成物を露光する前に露出された前記コーティングされた組成物に対して1次現像を遂行するステップとを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記マスクを利用して前記コーティングされた組成物を露光するステップで使用される光の第2強度は、前記ハーフトーンマスクを利用して前記コーティングされた組成物を露光するステップに使用される光の第1強度より大きい、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、より詳細には、ベンディングやフォールディングによる破損や剥離を改善するか減少させることができ、スペーサーに基づいてモアレ(moire)現象を改善または減少させることができる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display device、OLED)は、バックライトを備える液晶表示装置(Liquid Crystal Display device、LCD)とは異なり別途の光源を必要としない。従って、軽量薄型に製造が可能で、工程上の利点があり、低電圧駆動により消費電力が低い利点がある。何よりも、有機発光表示装置は、自体発光素子を含み、それぞれの層を薄い有機薄膜に形成することができ、他の表示装置に対比して柔軟性及び弾性に優れ、これによってフレキシブル(flexible)表示装置に構成されるのにより有利な利点がある。
【0003】
一般に、有機発光表示装置は、アノード、カソード及びこれらの間に配置される有機発光層を含むが、反射率の高い金属物質を使用してカソードを形成することで、外光が金属物質により反射して反射視感、コントラスト比(contrast ratio)等が低下する問題点があった。そこで、外光による反射を減らすために、カバー部材の下部に外光を吸収するための偏光板が配置される。偏光板は、一定水準の光透過率を有するフィルムであり、外光及びその反射光を吸収してコントラスト比が低下することを防止する。
【0004】
近年、フレキシブルでスリムな表示装置への関心が増加するにつれ、厚い偏光板の代わりに相対的に薄いコーティングされた偏光フィルムを適用した表示装置が提案された。しかし、コーティングされた偏光フィルムもまた厚さが厚く、その厚さを減らせば偏光フィルムの機能及び表示品質が低下する問題点があった。そこで、フォールディング時、ストレスを多く受けるフレキシブル表示装置に具現するのに困難があった。また、偏光板及び偏光フィルムは、有機発光層から発光された光もまた一部吸収して発光効率を低下させる問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した問題点を解決するために、偏光板やコーティングされた偏光フィルムの代わりにCoE(Color filter on Encapsulation layer)構造が提案された。従来、CoE構造は、封止層上に非発光領域に対応するようにブラックマトリックスが配置され、ブラックマトリックスの少なくとも一部をカバーするようにカラーフィルタが配置された構造である。また、カラーフィルタ及びブラックマトリックスの上部面を平坦化するようにオーバーコーティング層が配置される。このようなCoE構造は、表示装置の厚さをスリム化できながらも発光効率を低下させることなく外光及び反射光を吸収して表示品質を改善させることができる。しかし、フレキシブル表示装置をベンディングまたはフォールディングするとき、オーバーコーティング層にクラックが発生するか剥離される問題点があった。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上述したオーバーコーティング層の破損や剥離が改善された表示装置を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする他の課題は、カラーフィルタにより発生するモアレ(moire)現象が改善された表示装置を提供することである。
【0008】
本発明が解決しようとするまた他の課題は、表示装置をスリム化し、カーブド形態やフォルダブル形態等、多様な形態に容易に具現することである。
【0009】
本発明が解決しようとするまた他の課題は、発光効率に優れながらも外光及び反射光を吸収して表示品質が向上した表示装置を提供することである。
【0010】
本発明の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素が定義された基板、基板上に配置され、複数のサブ画素それぞれに対応するように配置される有機発光素子、有機発光素子上の封止層、封止層上に配置され、複数のサブ画素に対応する複数のカラーフィルタ、複数のカラーフィルタの間に配置されるブラックマトリックス、複数のカラーフィルタの間に位置し、ブラックマトリックス上に配置される複数のスペーサー、及びカラーフィルタ、ブラックマトリックス及びスペーサーをカバーするように配置されるオーバーコーティング層を含み、複数のスペーサーそれぞれは、逆テーパ形状を有する。
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る表示装置は、ベンディングやフォールディングによるオーバーコーティング層のクラックや剥離が改善され、カーブド形態やフォルダブル形態等、多様な形態に容易に具現が可能な利点がある。
【0013】
本発明によれば、カラーフィルタにより発生するモアレ現象を防止して表示品質を向上させることができる。
【0014】
本発明に係る表示装置は、外光及び反射光を吸収して反射視感を向上させることができる。
【0015】
本発明に係る表示装置は、反射防止機能を果たすブラックマトリックス及びカラーフィルタとタッチセンサ部を表示装置の内部に形成することで、反射視感を改善し、タッチ具現が可能であると同時に表示装置の全体厚さを減少させることができる。
【0016】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【0017】
本発明は、単に例示として与えられ、従って、本発明を制限しない以下の詳細な説明及び添付の図面からさらに完全に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例に係る表示装置の平面図である。
【
図5】本発明の他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【
図6】
図5のIII-III’に沿った断面図である。
【
図7】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【
図8】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【
図9】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【
図10】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【
図11】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【
図12】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【
図13】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【
図14A】本発明のまた他の実施例に係る表示装置のスペーサーの例示を示す。
【
図14B】本発明のまた他の実施例に係る表示装置のスペーサーの例示を示す。
【
図15】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形状に具現され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
【0020】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0021】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0022】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0023】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合のいずれも含む。
【0024】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0025】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0026】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0027】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0028】
以下においては、図面を参照して本発明について説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施例に係る表示装置の平面図であり、
図2は、
図1のA領域を拡大した平面図であり、
図3は、
図2のI-I’に沿った断面図であり、
図4は、
図2のII-II’に沿った断面図である。
【0030】
図1乃至
図4を参照すると、本発明の一実施例に係る表示装置100は、基板110、有機発光素子130、封止層140、タッチセンサ部150、カラーフィルタ171、172、173、174、ブラックマトリックス180、スペーサー190、オーバーコーティング層OCを含む。
【0031】
基板110は、表示領域DA及び非表示領域NDAと定義される領域を含む。表示領域DAは、複数の画素PXが配置されて実質的に映像が表示される領域である。表示領域DAには、映像を表示するための発光領域を含む画素PX及び画素PXを駆動するための駆動回路が配置され得る。非表示領域NDAは、表示領域DAを囲む。非表示領域NDAは、実質的に映像が表示されない領域であり、表示領域DAに配置される画素PX及び駆動回路を駆動するための多様な配線、駆動IC、印刷回路基板等が配置され得る。
【0032】
複数の画素PXは、マトリックス形状に配列され、複数の画素PXそれぞれは、複数のサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4を含む。サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4は、一つの色を表示するためのエレメントであって、光が発光される発光領域及び光が発光されない非発光領域を含む。例えば、複数のサブ画素それぞれは、赤色、緑色、青色のいずれか一つの色を表示することができるが、これに制限されず、異なる数のサブ画素が使用され得、他の可視色相や波長の光が表示されるか放出され得る。
【0033】
例えば、一つの画素PXは、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4を含むことができる。例えば、第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2は、第1方向(X軸方向)に交互に配列される。第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4は、第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2と第2方向(Y軸方向)に離隔されて第1方向(X軸方向)に沿って交互に配列される。第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4は、第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2とジグザグに配置される。しかし、これに制限されない。全てのサブ画素が一方向に沿って線形に配列されるかダイヤモンドパターンのような多様なパターンに配列される等、異なる配列の第1乃至第4サブ画素SP1-SP4が使用され得る。
【0034】
第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4は、互いに異なる色を表示することもでき、必要に応じて、一部のサブ画素は、同じ色を表示することもできる。例えば、第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2は、それぞれ緑色サブ画素であり、第3サブ画素SP3は、青色サブ画素であり、第4サブ画素SP4は、赤色サブ画素であるペンタイル(pentile)構造に配列され得る。この場合、解像度を高く維持しながらも開口率が向上し、表示装置の製造工程が簡素化され、消費電力が減少する利点がある。しかし、これに制限されない。
【0035】
図面においては、それぞれのサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4の大きさを全て同一に示したが、輝度及び色温度を考慮して各サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4が表示する色相別にその面積が大きさが異なるように形成することができる。例えば、青色である第3サブ画素SP3は、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第4サブ画素SP4より大きい面積を有し得るが、本発明は、これに制限されない。サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4の二つまたは三つ以上は同じ大きさであり得、サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4の他の一つまたは二つは異なる大きさである。本発明の多様な実施例において、サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4の大きさ及び形状の混合は、本発明の範囲内にある。
【0036】
サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4それぞれの模様は、円形、楕円形であってよく、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形状であってもよく、特に制限されない。サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4は、それぞれ形状の組み合わせまたは互いに異なる形状を有し得る。
【0037】
基板110は、表示装置を構成する多様なエレメントを支持するための基材である。例えば、基板110は、ガラス基板またはプラスチック基板であってよい。例えば、プラスチック基板は、ポリイミド(polyimide)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)及びポリカーボネート(polycarbonate)の中から選択され得るが、これに制限されない。フレキシビリティを有するプラスチック基板を使用する場合、基板110の下部にバックプレート(back plate)のような支持部材が配置され得る。フレキシビリティを有するプラスチック基板は、ガラス基板に対比して相対的に薄く、剛性が弱くて、多様なエレメントが配置されると垂れが発生し得る。バックプレートは、プラスチック材質の基板110が垂れないように支持し、湿気、熱、衝撃等から表示装置100を保護する。例えば、バックプレートは、ステンレス鋼(SUS)のような金属材質であるか、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(acrylonitril-butadiene-styrene)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)のようなプラスチック材質であってよい。基板110の下部にバックプレートが配置される場合、これらを合着するために基板110とバックプレートとの間に接着層が配置され得る。接着層は、光透明接着剤または感圧接着剤であってよいが、これに制限されない。透明性が不要な場合には、全体または部分的に不透明接着剤を使用してもよい。
【0038】
基板110上には、酸素や水分の浸透を防止するために基板バッファ層121が配置され得る。基板バッファ層121は、単一層に形成され得、必要に応じて多層構造に形成されてもよい。基板バッファ層121上には、ゲート電極G、アクティブ層ACT、ソース電極S及びドレイン電極Dを含む薄膜トランジスタTFTが配置される。薄膜トランジスタTFTは、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4領域それぞれに配置される。図面においては、説明の便宜のために、表示装置100に含まれ得る多様な薄膜トランジスタのうち駆動薄膜トランジスタだけを示した。また、図面においては、薄膜トランジスタTFTがコープレーナー(coplanar)構造であるものを例示的に説明するが、これに制限されず、インバーテッドスタガード(inverted staggered)構造の薄膜トランジスタTFTも使用され得る。例えば、基板バッファ層121上にアクティブ層ACTが配置され、アクティブ層ACT上にアクティブ層ACTとゲート電極Gを絶縁させるためのゲート絶縁層123が配置される。また、基板バッファ層121上には、ゲート電極Gとソース電極S及びドレイン電極Dを絶縁させるための層間絶縁層122が配置される。層間絶縁層122上には、アクティブ層ACTとそれぞれ接するソース電極S及びドレイン電極Dが形成される。薄膜トランジスタTFT上には、平坦化層124が配置され得る。平坦化層124は、薄膜トランジスタTFTの上部を平坦化する。平坦化層124は、薄膜トランジスタTFTと有機発光素子130のアノード131を電気的に連結するためのコンタクトホールを含むことができる。
【0039】
平坦化層124上に有機発光素子130が配置される。有機発光素子130は、第1サブ画素SP1に配置される第1有機発光素子130a、第2サブ画素SP2に配置される第2有機発光素子130b、第3サブ画素SP3に配置される第3有機発光素子130cを含む。それぞれの有機発光素子130a、130b、130cは、アノード131、有機発光層132及びカソード133を含む。
【0040】
アノード131は、平坦化層124上に配置される。アノード131は、複数のサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4にそれぞれ対応するように配置される。アノード131は、有機発光層132に正孔を供給するための構成要素であり、仕事関数の高い導電性物質で形成される。アノード131は、透明導電性酸化物(transparent conductive oxide、TCO)で形成された透明導電層であってよい。例えば、アノード131は、インジウム-スズ-酸化物(indium-tin-oxide、ITO)、インジウム-亜鉛-酸化物(indium-zinc-oxide、IZO)、インジウム-スズ-亜鉛-酸化物(indium-tin-zinc oxide、ITZO)、スズ酸化物(SnO2)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウム-銅-酸化物(indium-copper-oxide、ICO)及びアルミニウムドーピングされた酸化亜鉛(Al-dopped ZnO、AZO)のような透明導電性酸化物の中から選択された1種以上で形成され得るが、これに制限されない。酸化物以外の物質が使用され得る。表示装置100がトップエミッション方式で駆動される場合、アノード131は、有機発光層132で発光された光をカソード133側に反射させるために反射層をさらに含むこともできる。アノード131は、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3別に分離されて形成され得る。アノード131及び平坦化層124上にバンク125が配置される。バンク125は、有機発光素子130のアノード131のエッジをカバーするように配置される。即ち、バンク125は、複数のサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4を区画できる。バンク125は、隣接するサブ画素SP1、SP2、SP3のアノード131を互いに絶縁させるために絶縁物質からなり得る。また、バンク125は、隣接するサブ画素SP1、SP2、SP3間の混色を防止するように、光吸収率の高いブラックバンクで構成され得る。例えば、バンク125は、ポリイミド(polyimide)樹脂、アクリル(acryl)樹脂またはベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)樹脂からなり得るが、これに制限されず、一般的な他の有機物質が使用され得る。
【0041】
アノード131上には、カソード133が配置される。カソード133は、有機発光層132に電子を円滑に供給するために仕事関数の低い金属物質で形成され得る。例えば、カソード133は、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)及びこれらのうち1種以上を含む合金の中から選択される金属物質で形成され得るが、これに制限されない。他の金属または導電性セラミックまたは酸化物が使用され得る。カソード133は、アノード131上で一つの層に形成され得る。即ち、カソード133は、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4に単一層に形成され得る。有機発光表示装置100がトップエミッション方式で駆動される場合、カソード133は非常に薄い厚さに形成され、実質的に透明になり得る。
【0042】
アノード131とカソード133との間に有機発光層132が配置される。有機発光層132は、電子と正孔が結合して光を発光する層である。第1有機発光素子130a及び第2有機発光素子130bの有機発光層それぞれは緑色有機発光層であり、第3有機発光素子130cの有機発光層は青色有機発光層であり、第4有機発光素子130dの有機発光層は赤色有機発光層であってよい。
【0043】
有機発光素子130は、発光効率を向上させるために、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等をさらに含むことができる。例えば、アノード131と有機発光層132との間に正孔注入層及び正孔輸送層が配置され、有機発光層132とカソード133との間に電子輸送層及び電子注入層が配置され得る。また、有機発光層132で正孔と電子の再結合効率をさらに向上させるために、正孔阻止層や電子阻止層が配置されてもよい。
【0044】
有機発光素子130上に封止層140が配置される。封止層140は、有機発光素子130をカバーできる。封止層140は、外部の湿気、酸素、衝撃等から有機発光素子130を保護することができる。封止層140は、無機絶縁物質で形成された無機層と有機物質で形成された有機層が積層された多層構造に形成され得る。例えば、封止層140は、少なくとも一つの有機層と少なくとも二つの無機層で構成され、無機層と有機層が交互に積層された多層構造であってよいが、これに制限されない。例えば、封止層140は、第1無機層141、有機層142及び第2無機層143を含む三重層構造であってよい。このとき、第1無機層141及び第2無機層143は、それぞれ独立してシリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸化物(SiOx)、アルミニウム酸化物(AlOx)、シリコンオキシナイトライド(SiON)の中から選択された1種以上で形成され得るが、これに制限されない。また、有機層142は、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン及びシリコンオキシカーバイド(SiOC)の中から選択された1種以上で形成され得るが、これに制限されない。一部の場合には、全ての有機層または全ての無機層の多層構造が使用され得る。
【0045】
表示装置100にタッチセンシング機能を付与するために、封止層140上にタッチセンサ部150が配置される。本発明の一実施例に係る表示装置100は、別途の基材上にタッチ電極を形成した従来のタッチパネルが接着部材を通して有機発光素子の上部に配置された構造ではなく、封止層140上にタッチ電極151が形成された構造のタッチセンサ部150を含む。タッチセンサ部150を封止層140上に直に形成することで、タッチセンサ部150と表示パネルを接着するための接着部材が省略され、表示装置100の厚さがスリムになり得る。
【0046】
タッチセンサ部150は、複数のタッチ電極151、第1バッファ層152、第1タッチ絶縁層153及び第2タッチ絶縁層154を含む。第2無機層143上に第1バッファ層152が配置される。第1バッファ層152は、第2無機層143上に直接に配置され、タッチセンサ部150と第2無機層143間の接着力を向上させることができる。特に、第1バッファ層152は、ブリッジ電極BDG等の金属層と第2無機層143との間の接着力を向上させることができる。第1バッファ層152は、表示領域DA及び非表示領域NDAにわたって基板110の前面に配置され得る。そこで、第1バッファ層152は、ブリッジ電極BDGのような金属層を形成するとき、有機発光素子130及びそれを駆動するために非表示領域NDAに配置される信号配線やパッド部等が損傷されないように保護することができる。
【0047】
第1バッファ層152は、無機絶縁物質で形成され得、例えば、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸化物(SiOx)、アルミニウム酸化物(AlOx)、シリコンオキシナイトライド(SiON)の中から選択された1種以上で形成され得るが、これに制限されない。カーバイドのような他の無機層も使用され得、他の金属や元素のカチオンも使用され得る。
【0048】
タッチ電極151は、タッチ入力を感知する電極であって、センシング電極及び駆動電極で構成され得、これらの間のキャパシタンス変化を感知してタッチ座標を検出できる。例えば、センシング電極と駆動電極は、同じ平面上に配置され、複数のタッチ電極のうち少なくとも一部は、絶縁層を挟んでタッチ電極と他の平面上に配置されるブリッジ電極BDGを通して電気的に連結され得る。具体的に、例えば、第1バッファ層152上にブリッジ電極BDGが配置され、ブリッジ電極BDGを覆うように少なくとも一つのタッチ絶縁層153、154が配置され、タッチ絶縁層153、154上に複数のタッチ電極151が配置され得る。ブリッジ電極BDGは、複数のタッチ電極151のうち少なくとも一部が電気的に連結され得るように構成され、このために、タッチ絶縁層153、154は、コンタクトホールを含むことができる。しかし、これに制限されず、タッチセンサ部150の構成は、追加の層を備えることのように、必要に応じて多様に変更され得る。
【0049】
複数のタッチ電極151それぞれは、サブ画素の境界に対応するように配置され得る。複数のタッチ電極151それぞれは、バンク125に重畳するようにタッチ絶縁層153、154上に配置され得る。この場合、有機発光素子130から発光された光の効率が低下されずに高く維持され得る。タッチ電極151は、互いに隣接するカラーフィルタ171、172、173、174の間に対応するようにタッチ絶縁層153、154上に配置され得る。タッチ電極151は、ブラックマトリックス180に対応するようにタッチ絶縁層153、154上に配置され得る。即ち、タッチ電極151の少なくとも一部は、ブラックマトリックス180により隠されて外部で視認されない。これによって、タッチ電極151が視認されることによる表示品質の低下を最小化することができる。しかし、これに制限されず、タッチ電極151の配置構造は、必要に応じて変更され得る。
【0050】
タッチ電極151は、光を透過させることのできるインジウム-スズ-酸化物(ITO)またはインジウム-亜鉛-酸化物(IZO)のような透明な金属物質で形成され得る。タッチ電極151は、直方形状、八角形状、円形状または菱形状のように多様な形状を有し得るが、本発明は、これに制限されず、タッチ電極151は、例えば、マトリックス形状であってよい。タッチ絶縁層153、154は、無機絶縁物質または有機絶縁物質で形成され得、無機絶縁物質で形成された層と有機絶縁物質で形成された層が交互に配置された多層構造であってもよい。例えば、タッチ絶縁層は、無機絶縁物質で形成され、ブリッジ電極BDGを覆うように配置される第1タッチ絶縁層153、及び第1タッチ絶縁層153上に配置され、有機絶縁物質で形成される第2タッチ絶縁層154を含むことができる。
【0051】
例えば、第1タッチ絶縁層153は、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸化物(SiOx)、アルミニウム酸化物(AlOx)、シリコンオキシナイトライド(SiON)の中から選択された1種以上の無機絶縁物質で形成され得るが、これに制限されない。カーバイドのような他の無機層も使用され得、他の金属や元素のカチオンも使用され得る。
【0052】
例えば、第2タッチ絶縁層154は、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系樹脂等、透明な有機絶縁物質で形成され得るが、これに制限されない。
【0053】
複数のタッチ電極151を覆うように第2バッファ層160が配置される。第2バッファ層160は、タッチセンサ部150上に配置されるカラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180を形成する工程でタッチセンサ部150が損傷されないように保護する。また、第2バッファ層160は、外部から水分や酸素の浸透を防止してタッチセンサ部150が劣化しないように保護する。第2バッファ層160は、バリア特性に優れた無機絶縁物質で形成され得る。例えば、第2バッファ層160は、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸化物(SiOx)、アルミニウム酸化物(AlOx)、シリコンオキシナイトライド(SiON)の中から選択された1種以上の無機絶縁物質で形成され得るが、これに制限されない。カーバイドのような他の無機物質も使用され得、他の金属や元素のカチオンも使用され得る。また、第2バッファ層160は、複数のカラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180とタッチセンサ部150の間の接着力低下を補完することができる。即ち、第2バッファ層160は、タッチセンサ部150上に配置され、複数のカラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180とタッチセンサ部150が互いに合着され得るようにする。
【0054】
第2バッファ層160上に複数のカラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180が配置される。複数のカラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180は、有機発光素子130から発光された光の輝度を高く維持しながらも外光を吸収して外光により表示装置100の視認性及びコントラスト比が低下することを最小化する反射防止層(Anti Reflection Layer)の機能を果たすことができる。複数のカラーフィルタ171、172、173、174は、下部に配置されるサブ画素と対応するように第2バッファ層160上に配置される。それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174は、サブ画素の境界部で互いに接することなく、それぞれのサブ画素に対応するようにそれぞれ独立して配置される。それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174は、これに対応するそれぞれのサブ画素の色と対応し得る。即ち、複数のカラーフィルタ171、172、173、174は、第1サブ画素SP1に対応する第1カラーフィルタ171、第2サブ画素SP2に対応する第2カラーフィルタ172、第3サブ画素SP3に対応する第3カラーフィルタ173、第4サブ画素SP4に対応する第4カラーフィルタ174を含む。
【0055】
第1カラーフィルタ171及び第2カラーフィルタ172は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。第3カラーフィルタ173及び第4カラーフィルタ174は、第1カラーフィルタ171及び第2カラーフィルタ172と第2方向(Y軸方向)に離隔されるように配置され、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置され得る。第3カラーフィルタ173及び第4カラーフィルタ174は、第1カラーフィルタ171及び第2カラーフィルタ172とジグザグに配置される。しかし、本発明は、これに制限されない。
【0056】
第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2が緑色サブ画素である場合、第1カラーフィルタ171及び第2カラーフィルタ172は緑色カラーフィルタであり、第3サブ画素SP3が青色サブ画素である場合、第3カラーフィルタ173は青色カラーフィルタであり、第4サブ画素SP4が赤色サブ画素である場合、第4カラーフィルタ174は赤色カラーフィルタである。第1カラーフィルタ171及び第2カラーフィルタ172は、緑色光を透過させる。ここで、緑色光の波長は、約495nm~570nmであってよいが、これに制限されない。第3カラーフィルタ173は、青色光を透過させる。ここで、青色光の波長は、約440nm~495nmであってよいが、これに制限されない。第4カラーフィルタ174は、赤色光を透過させる。ここで、赤色光の波長は、約620nm~750nmであってよいが、これに制限されない。
【0057】
それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174は、透明ベース樹脂及び発色物質を含む。例えば、透明ベース樹脂は、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等から選択された1種であってよいが、これに制限されない。他の樹脂が透明ベース樹脂として使用可能であり得る。発色物質は、特定波長帯域の光は吸収し、残りの波長帯域の光は透過させる。例えば、赤色カラーフィルタは、赤色波長帯域の光は透過させ、緑色及び青色波長帯域の光は吸収する赤色発色物質を含む。例えば、赤色発色物質は、パリレン(parylene)系化合物またはジケト-ピロロピロール(diketo-pyrrolopyrrole)系化合物であってよい。例えば、緑色発色物質は、フタロシアニン(phthalocyanine)系化合物であってよい。例えば、青色発色物質は、銅フタロシアニン(copper phthalocyanine)系化合物またはアントラキノン(anthraquinone)系化合物であってよい。しかし、発色物質は、これに制限されず、赤色、青色、緑色波長帯域の光を透過させる物質であれば制限なく使用することができる。それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174がこれに対応するそれぞれのサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4の色と対応するように配置されることで、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4でそれぞれ発光された内部光は、カラーフィルタ171、172、173、174を透過する。例えば、第1サブ画素SP1で発光された緑色光は、第1カラーフィルタ171を透過する。これに対して、外光が入射すると、それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174に含まれた発色物質の吸収波長に該当する外光は、カラーフィルタ171、172、173、174で吸収される。カラーフィルタ171、172、173、174で吸収されなかった外光は、カソード133で反射してまたカラーフィルタ171、172、173、174を透過する。それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174に含まれた発色物質の吸収波長に該当する反射光は、カラーフィルタ171、172、173、174で吸収される。これによって、外光により表示品質が低下することを最小化することができる。
【0058】
ブラックマトリックス180は、複数のカラーフィルタ171、172、173、174を区画するように第2バッファ層160上に配置される。ブラックマトリックス180は、複数のカラーフィルタ171、172、173、174それぞれを区画する。ブラックマトリックス180は、サブ画素の境界に沿って配置され、サブ画素を露出する開口部を含む。ブラックマトリックス180は、バンク125と重畳するように配置され得る。ブラックマトリックス180は、互いに隣接するカラーフィルタ171、172、173、174の間の開口部を充填するように配置される。そこで、ブラックマトリックス180は、それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174の側面を完全に覆うように配置される。そこで、ブラックマトリックス180は、サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4間の混色を最小化することができる。また、ブラックマトリックス180は、外光を吸収する。これによって、外光による表示装置100の視認性及びコントラスト比の低下を最小化することができる。上述したように、複数のタッチ電極151は、ブラックマトリックス180に重畳するように配置され、ブラックマトリックス180は、複数のタッチ電極151が視認されないようにすることができる。
【0059】
図面においては、ブラックマトリックス180とカラーフィルタ171、172、173、174の上面が一致するものと示したが、これに制限されない。ブラックマトリックス180の上面は、カラーフィルタ171、172、173、174の上面より低いか高く形成され得る。
【0060】
ブラックマトリックス180は、ベース樹脂及びブラック物質を含む。ベース樹脂は、カルド(cardo)系樹脂、エポキシ(epoxy)系樹脂、アクリレート(acrylate)系樹脂、シロキサン(siloxane)系樹脂及びポリイミドの中から選択された1種以上であってよいが、これに制限されず、他の樹脂がベース樹脂として使用可能であり得る。ブラック物質は、カーボン系顔料、金属酸化物系顔料、有機系顔料の中から選択されたブラック顔料であってよい。例えば、カーボン系顔料は、カーボンブラックであってよい。例えば、金属酸化物系顔料は、チタンブラック(TiNxOy)、Cu-Mn-Fe系ブラック顔料等があるが、これに制限されない。例えば、有機系顔料は、ラクタム(lactam)ブラック、ペリレン(perylene)ブラック、アニリン(aniline)ブラックの中から選択され得るが、これに制限されない。また、ブラック物質として、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料を含むRGBブラック顔料を使用することができるが、これに制限されず、それは、多様な色相組み合わせが共に混合されるとき、ブラック色相を提供することができるからである。
【0061】
複数のスペーサー190それぞれは、ブラックマトリックス180上に配置される。それぞれのスペーサー190は、複数のタッチ電極151に対応するように配置される。それぞれのスペーサー190は、バンク125に重畳し得る。それぞれのスペーサー190は、互いに隣接するカラーフィルタ171、172、173、174の間に位置するようにブラックマトリックス180上に配置される。それぞれのスペーサー190は、第1方向(X軸方向)及び第2方向(Y軸方向)に隣接したカラーフィルタ171、172、173、174の間に配置される。しかし、これに制限されない。他の例として、スペーサー190は、第1方向(X軸方向)及び第2方向(Y軸方向)の間である対角線方向に隣接したカラーフィルタ171、172、173、174の間に配置されてもよい。
【0062】
スペーサー190は、オーバーコーティング層OCと接する表面の表面積を増加させる。そこで、カラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180とオーバーコーティング層OCが接する界面の接着力が改善され、フォールディング特性が向上し得る。従って、表示装置100をフォールディングまたはベンディングするとき、オーバーコーティング層OCにクラックが発生するか、剥離される問題が解決され得る。
【0063】
スペーサー190は、レインボーモアレ等のように表示品質を低下させるモアレ現象を改善できる。有機発光素子130の上部に配置された複数のカラーフィルタ171、172、173、174は、視野角を確保するために有機発光素子130の発光領域より大きな面積を有するように形成される。即ち、それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174は、バンク125により露出されるアノード131の面積より広い面積を有するように形成される。この場合、規則的なカラーフィルタのパターン形状と規則的に配列されたアノードとの間の相互干渉作用による光の干渉現象により、モアレ現象が発生し得る。このようなモアレ現象は、画質特性に影響を与え、持続的な縞現象が残って視認性に問題点を招き得る。モアレ現象は、外光下でレインボーモアレ現象に発現され、視認性をさらに低下させる。隣接するカラーフィルタ171、172、173、174の間にスペーサー190を形成することで不規則なパターンを付与してモアレ現象を改善できる。
【0064】
例えば、複数のスペーサー190は、複数の横スペーサー191及び複数の縦スペーサー192を含む。複数の横スペーサー191及び複数の縦スペーサー192それぞれは、第1方向(X軸方向)及び第2方向(Y軸方向)に沿って配置され得る。横スペーサー191は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置される。横スペーサー191は、第2方向(Y軸方向)に互いに隣接する第3カラーフィルタ173の間及び第2方向(Y軸方向)に互いに隣接する第4カラーフィルタ174の間に位置し得る。縦スペーサー192は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に配置される。縦スペーサー192は、第2方向(Y軸方向)に互いに隣接する第1カラーフィルタ171の間及び第2方向(Y軸方向)に互いに隣接する第2カラーフィルタ172の間に位置し得る。
【0065】
横スペーサー191及び縦スペーサー192は、平面上で矩形状であってよい。しかし、これに制限されない。他の例として、それぞれのスペーサー190は、平面上で四角形、台形等の多角形、円形、楕円形または三日月形状であってもよい。
【0066】
横スペーサー191は、第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間で第1方向(X軸方向)に沿って長く延びた形態であってよい。即ち、横スペーサー191は、平面上で横方向辺の長さが縦方向辺の長さより長い矩形状であってよい。縦スペーサー192は、第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間で第2方向(Y軸方向)に沿って長く延びた形態であってよい。即ち、縦スペーサー192は、平面上で縦方向辺の長さが横方向辺の長さより長い矩形状であってよい。このように横スペーサー191及び縦スペーサー192を備える場合、フォールディング軸の方向に関係なくフォールディング特性に優れた利点がある。即ち、表示装置100をX軸方向にフォールディングするか、Y軸方向にフォールディングしてもフォールディング特性に優れる。
【0067】
本発明は、これに制限されないが、それぞれのスペーサー190は、断面図上、逆テーパ形状を有する。例えば、それぞれのスペーサー190は、断面図上、逆台形状である。この場合、カラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180とオーバーコーティング層190の間の界面で表面積が大きく増加してオーバーコーティング層OCとの接着力をさらに向上させる。そこで、表示装置を高温及び高湿条件でフォールディングするフォールディング信頼性評価でフォールディング特性を満たすことができる。従って、表示装置100をベンディングまたはフォールディングするとき、オーバーコーティング層OCにクラックが発生するか剥離されることを最小化することができる。本発明の多様な実施例において、スペーサー190は、第1幅を有する第1端部と第2幅を有する第2端部を有する構造であってよく、第1幅と第2幅は、断面図上、異なる長さを有し得る。第1幅を有する第1端部としての上部面が第2幅を有する第2端部としての底面よりさらに大きい例示において、例えば、
図3に示された断面図で逆台形状が提供される。一方、本発明は、逆台形状に制限されず、第1幅を有する第1端部としての上部面と第2幅を有する第2端部としての底面を有する形状を含むことができ、第1幅は、第2幅とほぼ同一であるか、または第2幅と同一である。また、上部面から底面へ行くスペーサーの幅は一定である必要がなく、変化し得る。例えば、第1端部の第1幅と第2端部の第2幅がほぼ同じであるか同一であるとき、第1端部と第2端部を連結するスペーサー190の中間部は、第1端部及び第2端部のうち少なくとも一つより小さな幅を有し得るか、または前記第1端部及び第2端部のうち少なくとも一つより大きな幅を有し得る。本発明の他の実施例において、中間部の幅は、第1端部及び第2端部のうち少なくとも一つの幅より大きな幅、同じ幅、及び小さな幅のうち少なくとも一つを含むように変化し得る。しかし、本発明は、これに制限されるものではない。
【0068】
スペーサー190は、ブラックマトリックス180と一体に形成され得る。例えば、ブラックマトリックス180の上部幅とスペーサー190の下部幅は互いに同一であり、ブラックマトリックス180の上部幅とスペーサー190の下部幅は完全に重畳され得る。そこで、ブラックマトリックス180とスペーサー190は、断面図上、一つの逆台形状に形成され得る。例えば、スペーサー190の高さは、1μm~5μmまたは2μm~3μmであってよいが、これに制限されない。ただし、この範囲内でオーバーコーティング層OCと接する界面の表面積が十分に広くなり、フォールディング時、オーバーコーティング層OCの剥離や損傷を最小化でき、表示装置100の厚さを薄く維持できる。
【0069】
例えば、スペーサー190のテーパ角度は、20゜~45゜であってよいが、これに制限されない。ただし、この範囲内でフォールディング時、オーバーコーティング層OCの剥離や損傷を最小化することができる。このとき、テーパ角度は、ブラックマトリックス180の上面とスペーサー190の側面とがなす外角である。本発明の多様な実施例において、スペーサー190のテーパ角度は、0゜~70゜の範囲であってよく、テーパ角度の例示は、0゜~60゜、20゜~60゜及び20゜~45゜であってよい。
【0070】
複数のスペーサー190は、ベース樹脂及びブラック物質を含む。ベース樹脂は、カルド(cardo)系樹脂、エポキシ(epoxy)系樹脂、アクリレート(acrylate)系樹脂、シロキサン(siloxane)系樹脂及びポリイミドの中から選択された1種以上であってよいが、これに制限されない。ブラック物質は、カーボン系顔料、金属酸化物系顔料、有機系顔料の中から選択されたブラック顔料であってよい。例えば、カーボン系顔料は、カーボンブラックであってよい。例えば、金属酸化物系顔料は、チタンブラック(TiNxOy)、Cu-Mn-Fe系ブラック顔料等があるが、これに制限されない。例えば、有機系顔料は、ラクタム(lactam)ブラック、ペリレン(perylene)ブラック、アニリン(aniline)ブラックの中から選択され得るが、これに制限されない。また、ブラック物質として、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料を含むRGBブラック顔料を使用することもできる。そこで、スペーサー190は、表面積を増やしてオーバーコーティング層OCとの接着力を向上させてフォールディング特性を改善するだけではなく、外光を吸収して外光による視認性及びコントラスト比が低下することを最小化し、レインボーモアレ等のように表示品質を低下させるモアレ現象を改善できる。
【0071】
スペーサー190は、ブラックマトリックス180と同じ物質からなり得る。さらに好ましくは、スペーサー190は、ブラックマトリックス180と同じ物質で一体に形成され得る。この場合、工程ステップ及び材料が単純化され、工程コスト及び材料費節減が可能な利点がある。
【0072】
例えば、カラーフィルタ171、172、173、174、ブラックマトリックス180及びスペーサー190は、次のような工程で形成され得る。しかし、これは一例であるだけで、カラーフィルタ171、172、173、174、ブラックマトリックス180及びスペーサー190の形成工程は、これに制限されるものではない。
【0073】
まず、カラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180が形成される第2バッファ層160の表面を洗浄する。第2バッファ層160上に赤色サブ画素に対応するように赤色カラーフィルタを形成し、青色サブ画素に対応するように青色カラーフィルタを形成し、緑色サブ画素に対応するように緑色カラーフィルタを順次に形成する。このとき、赤色カラーフィルタ、青色カラーフィルタ及び緑色カラーフィルタを形成する順序は変更され得る。赤色カラーフィルタ、青色カラーフィルタ及び緑色カラーフィルタそれぞれは、フォトレジスト工程で形成され得る。カラーフィルタ171、172、173、174を形成した後、表面を洗浄する。
【0074】
次に、ベース樹脂及びブラック物質を含む組成物をカラーフィルタ171、172、173、174上に全面コーティングする。このとき、ブラックマトリックス180とスペーサー190を一体に形成するために組成物を十分に厚くコーティングする。
【0075】
次に、コーティングされた組成物をプレ-ベーク(pre-bake)する。
【0076】
次に、マスクを使用して露光した後、現像を進行する。組成物を厚くコーティングした後、露光することで、コーティング層の表面部が下端部より過硬化される。そこで、現像時、逆テーパ形状にパターンが形成される。
【0077】
次に、ポスト-ベーク(post-bake)を進行してブラックマトリックス180とスペーサー190を形成する。上述したように、下端部は表面部より硬化度が低いため、現像時、下端部の食刻程度が大きい。これによって、
図3に示されたように、ブラックマトリックス180とスペーサー190が一体化して一つの逆台形状を有するように形成され得る。
【0078】
工程上、より有利な方法を例に挙げて製造方法を説明しただけで、ブラックマトリックス180とスペーサー190の製造方法は、上述した方法に制限されるものではない。必要に応じてまたは設計構造によって、ブラックマトリックス180とスペーサー190は、それぞれ異なるマスクを使用して別途の工程でそれぞれ形成されてもよい。
【0079】
オーバーコーティング層OCは、複数のスペーサー、複数のカラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180をカバーするように配置される。本発明の表示装置100は、ブラックマトリックス180上に配置される複数のスペーサー190によりオーバーコーティング層OCが配置される表面の表面積が広くてオーバーコーティング層OCの接着力が大きく改善され得る。これによって、表示装置100をベンディングまたはフォールディングするとき、オーバーコーティング層OCにクラックが発生するか剥離されることを最小化することができる。
【0080】
オーバーコーティング層OCの厚さは、複数のスペーサー、複数のカラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180をカバーするように十分な厚さに形成され得る。例えば、オーバーコーティング層OCの厚さは、2.5μm~7μmまたは3μm~5μmであってよいが、これに制限されない。ただし、この範囲内で複数のスペーサー、複数のカラーフィルタ171、172、173、174及びブラックマトリックス180を十分にカバーできながらも表示装置100の厚さを大きく増加させず、フォールディング時、フォールディングストレスを容易に緩和させることができる。本発明の実施例は、2.5μm未満の厚さ乃至7μm超の厚さを含むことができる。
【0081】
例えば、オーバーコーティング層OCは、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂等、透明樹脂で形成され得るが、これに制限されない。オーバーコーティング層OCは、400nm以下の波長の光を遮断するか吸収するUV遮断剤またはUV吸収剤を含むことができる。そこで、外光から紫外線波長の光を遮断することができる。UV遮断剤またはUV吸収剤は、当該技術の分野に使用される物質であれば制限なく使用され得る。本発明の一実施例に係る表示装置100は、ブラックマトリックス180上に配置されたスペーサー190によりオーバーコーティング層OCと接する界面の表面積が増加して、ベンディングやフォールディング時、オーバーコーティング層OCの剥離やクラックが発生することを最小化することができる。また、カラーフィルタ171、172、173、174によるモアレ現象を最小化して表示品質が向上する効果を提供する。
【0082】
図5は、本発明の他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図であり、
図6は、
図5のIII-III’に沿った断面図である。
図5及び
図6に示した表示装置200は、
図1乃至
図4に示した表示装置100と比較してブラックマトリックス及びスペーサーの構造を除く残りの構成要素は実質的に同一である。そこで、同じ構成要素についての重複した説明は省略する。
【0083】
図5及び
図6を参照すると、ブラックマトリックス280は、カラーフィルタ171、172、173、174の上面の少なくとも一部を覆うように配置される。ブラックマトリックス280は、それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174の上面エッジをカバーする。即ち、ブラックマトリックス280は、互いに隣接するカラーフィルタ171、172、173、174の間の開口部を充填してカラーフィルタ171、172、173、174の側面を完全に覆い、カラーフィルタ171、172、173、174の縁を覆うように配置され得る。そこで、サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4間の混色及び外光反射をさらに抑制できる。
【0084】
複数のスペーサー290は、ブラックマトリックス280上に配置される。それぞれのスペーサー290は、断面図上、逆テーパ形状を有する。即ち、それぞれのスペーサー290は、断面図上、逆台形状である。
【0085】
スペーサー290の下部幅及び上部幅それぞれは、ブラックマトリックス280の上部幅より小さく形成され得る。このような構造のブラックマトリックス280及び複数のスペーサー290は、オーバーコーティング層OCと接する表面積をさらに増やして界面接着力をさらに向上させる。これによって、表示装置200をベンディングまたはフォールディングするとき、オーバーコーティング層OCにクラックが発生するか剥離されることを最小化でき、フォールディング信頼性にさらに優れた表示装置200を提供する。
【0086】
工程の便宜とコストを考慮したとき、スペーサー290は、ブラックマトリックス280と同じ物質で一体に形成され得る。そこで、工程ステップ及び材料が単純化されて工程コスト及び材料費節減が可能である。
【0087】
例えば、本実施例のような構造のブラックマトリックス280及びスペーサー290は、次のような工程で形成され得る。カラーフィルタ171、172、173、174の形成工程は、先に
図1乃至
図4に示した表示装置100で説明したものと同一であるので、重複した説明を省略する。
【0088】
先に説明した方式でカラーフィルタ171、172、173、174を形成した後、ベース樹脂及びブラック物質を含む組成物をカラーフィルタ171、172、173、174上に全面コーティングする。このとき、ブラックマトリックス280とスペーサー290を一体に形成するために組成物を十分に厚くコーティングする。
【0089】
次に、コーティングされた組成物をプレ-ベーク(pre-bake)する。
【0090】
次に、ハーフトーンマスクを使用して1次露光した後、1次現像を進行する。組成物を厚くコーティングした後、ハーフトーンマスクを使用して露光することで、コーティング層の表面部が下端部より過硬化される。
【0091】
次に、マスクを使用して2次露光する。2次露光時には、表面部に対比して硬化程度の低い下端部が十分に硬化され得るように1次露光工程より光の強度を高めて露光する。
【0092】
次に、2次現像し、ポスト-ベーク(post-bake)を進行してブラックマトリックス280とスペーサー290を形成する。ハーフトーンマスクを使用して1次露光した後、一般的なマスクを使用して2次で露光することで、
図6に示されたように、スペーサー290の下部幅及び上部幅それぞれがブラックマトリックス280の上部幅より小さく形成され得る。また、下端部は表面部より硬化度が低いため、現像時、下端部の食刻程度が大きい。これによって、ブラックマトリックス280上に逆テーパ構造のスペーサー290がブラックマトリックス280と一体に形成され得る。しかし、ブラックマトリックス280及びスペーサー290の製造方法は、これに制限されるものではない。工程上、より有利な方法を例に挙げて製造方法を説明しただけで、必要に応じて選択的にブラックマトリックス280とスペーサー290はそれぞれ異なるマスクを使用して別途の工程で形成されてもよい(これは、
図4に比して
図6で起こる)。
【0093】
本発明の他の実施例に係る表示装置200は、ブラックマトリックス280上に配置されたスペーサー290によりオーバーコーティング層OCと接する界面の表面積がさらに増加して、ベンディングやフォールディング時、オーバーコーティング層OCの剥離やクラックが発生することをより抑制できる。また、ブラックマトリックス280及びスペーサー290の形状が
図1乃至
図4に示した表示装置100より不規則な配置構造を有し、カラーフィルタ171、172、173、174によるモアレ現象をさらに改善できる。そこで、表示品質及びフォールディング信頼性にさらに優れた効果を提供する。
【0094】
図7は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
図7に示した表示装置300は、
図5乃至
図6に示した表示装置200と比較してスペーサーの形状及び個数を除く残りの構成要素は実質的に同一である。そこで、同じ構成要素についての重複した説明は省略する。
【0095】
スペーサー390は、横スペーサー391及び縦スペーサー392を含む。横スペーサー391及び縦スペーサー392は、平面上で矩形状であってよい。
図5に示した表示装置300の横スペーサー391及び縦スペーサー392は、
図1乃至
図4に示した表示装置300の横スペーサー191及び縦スペーサー192に対比して短辺の長さが相対的に短くて棒形状に近い矩形状である。
【0096】
横スペーサー391は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置される。互いに隣接する第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置された横スペーサー391は二つである。即ち、一つの第1カラーフィルタ171、二つの横スペーサー391及び一つの第2カラーフィルタ172は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。
【0097】
縦スペーサー392は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に配置される。互いに隣接する第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に配置された縦スペーサー392は二つである。即ち、一つの第3カラーフィルタ173、二つの縦スペーサー392及び一つの第4カラーフィルタ174は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。
【0098】
本実施例においては、互いに隣接するカラーフィルタ171、172、173、174の間に二つのスペーサー390が配置されたものを例に挙げて説明したが、これに制限されず、3個以上のスペーサーが配置されてもよい。
【0099】
互いに隣接する第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置された二つの横スペーサー391それぞれは、第1方向(X軸方向)に沿って長く延びた形態であってよい。即ち、横スペーサー391は、平面上で横方向辺の長さが縦方向辺の長さより長い矩形(棒)状であってよい。互いに隣接する第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に配置された二つの縦スペーサー392それぞれは、第2方向(Y軸方向)に沿って長く延びた形態であってよい。即ち、縦スペーサー392は、平面上で縦方向辺の長さが横方向辺の長さより長い矩形(棒)状であってよい。
【0100】
本発明の他の実施例に係る表示装置300は、よりスリムな棒形状のスペーサー390を
図1乃至
図4に示した表示装置100より多数個配置することで表面積がさらに広い利点がある。これによって、オーバーコーティング層と接する界面の表面積がさらに広くてフォールディング特性がさらに向上し得る。また、隣接するカラーフィルタ171、172、173、174の間に二つのスペーサー390が配置されることで、より不規則なパターンを付与してモアレ現象がさらに改善され得る。また、第1方向(X軸方向)に沿って配列された横スペーサー391は、第1方向に延びた矩形状であり、第2方向(Y軸方向)に沿って配列された縦スペーサー392は、横スペーサー391と延びる方向が異なるだけで実質的に同じ矩形状である。そこで、フォールディング方向に関係なく同等な引張応力と圧縮応力が加えられ、フォールディング特性にさらに優れた効果がある。
【0101】
図8は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
図8に示した表示装置400は、
図5に示した表示装置300と比較してスペーサーの形状を除く残りの構成要素は実質的に同一である。そこで、同じ構成要素についての重複した説明は省略する。
【0102】
横スペーサー491及び縦スペーサー492は、平面上で三日月形状であってよい。三日月形状は、一面は凸であり、これに対向する他面は凹なアーチ形状であってよい。互いに隣接する第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間には、三日月形状の横スペーサー491二つが配置される。即ち、一つの第1カラーフィルタ171、三日月形状の横スペーサー491二つ及び一つの第2カラーフィルタ172は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。
【0103】
互いに隣接する第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に三日月形状の縦スペーサー492二つが配置される。即ち、一つの第3カラーフィルタ173、三日月形状の縦スペーサー492二つ及び一つの第4カラーフィルタ174は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。
【0104】
互いに隣接する第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置された二つの横スペーサー491それぞれは、第1方向(X軸方向)に沿って長く延びた三日月形状であってよい。三日月形状の横スペーサー491は、凸面とこれに対向する凹面を有する。第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置された二つの横スペーサー491は、それぞれの凸面が互いに対向するように配置される。
【0105】
互いに隣接する第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に配置された二つの縦スペーサー492それぞれは、第2方向(Y軸方向)に沿って長く延びた三日月形状であってよい。三日月形状の縦スペーサー492は、凸面とこれに対向する凹面を有する。第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に配置された二つの縦スペーサー492は、それぞれの凸面が互いに対向するように配置される。この場合、フォールディング時にオーバーコーティング層に加えられるストレスをより効果的に緩和させて剥離及びクラック発生をさらに低減できる。しかし、これに制限されない。必要に応じて、互いに隣接するカラーフィルタ171、172、173、174の間に配置された三日月形状のスペーサー490は、凹面が互いに対向するように配置されてもよい。
【0106】
本発明の表示装置400は、矩形のスペーサーに対比してスリムな三日月形状のスペーサー490を多数個配置することで、オーバーコーティング層OCと接する界面の表面積を大きく増加させる。そこで、表示装置400をフォールディングまたはベンディングするとき、オーバーコーティング層の剥離やクラックが発生することをさらに抑制できる。また、三日月形状の横スペーサー491と縦スペーサー492は、配置された方向が異なるだけで実質的に同一である。そこで、フォールディング方向に関係なく同等な引張応力と圧縮応力が加えられ、フォールディング特性にさらに優れた効果がある。
【0107】
また、三日月形状のスペーサー490は、一面は凸であり、これに対向する面は凹な形状を有して矩形状または棒形状のスペーサーより不規則なパターンを提供する。そこで、カラーフィルタ171、172、173、174によるモアレ現象を最小化して表示品質がより向上する効果を提供する。
【0108】
図9は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
図9に示した表示装置500は、
図1乃至
図4に示した表示装置100と比較してスペーサーの形状を除く残りの構成要素は実質的に同一である。
【0109】
横スペーサー591及び縦スペーサー592は、平面上で台形状であってよい。互いに隣接する第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に台形状の横スペーサー591が配置される。横スペーサー591は、第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間で第1方向(X軸方向)に沿って長く延びた形態であってよい。即ち、横スペーサー591は、平面上で横方向辺の長さが縦方向辺の長さより長い台形状であってよい。
【0110】
互いに隣接する第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に台形状の縦スペーサー592が配置される。縦スペーサー592は、第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間で第2方向(Y軸方向)に沿って長く延びた形態であってよい。即ち、縦スペーサー592は、平面上で縦方向辺の長さが横方向辺の長さより長い台形状であってよい。
【0111】
互いに隣接する横スペーサー591は、左右対称であってよい。例えば、第1カラーフィルタ171または第2カラーフィルタ172を基準に左側に配置された横スペーサー591と右側に配置された横スペーサー591は、左右対称であってよい。互いに隣接する縦スペーサー592は、上下対称であってよい。例えば、第3カラーフィルタ173または第4カラーフィルタ174を基準に左側に配置された縦スペーサー592と右側に配置された縦スペーサー592は、上下対称であってよい。このように互いに隣接する横スペーサー591は左右対称であり、互いに隣接する縦スペーサー592は上下対称となるように配置する場合、スペーサー590によるパターンの不規則性がさらに増加する。これによって、規則的なカラーフィルタのパターン形状と規則的に配列されたアノードとの間の相互干渉作用によるモアレ現象をさらに抑制してモアレ現象による表示品質の低下を最小化することができる。
【0112】
図10は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
図10に示した表示装置600は、
図8に示した表示装置400と比較して三日月形状のスペーサーの配置構造を除く残りの構成要素は実質的に同一である。
【0113】
横スペーサー691及び縦スペーサー692は、平面上で三日月形状であってよい。互いに隣接する第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間には、三日月形状の横スペーサー691二つが配置される。即ち、一つの第1カラーフィルタ171、三日月形状の横スペーサー691二つ及び一つの第2カラーフィルタ172は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。
【0114】
互いに隣接する第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に三日月形状の縦スペーサー692二つが配置される。即ち、一つの第3カラーフィルタ173、三日月形状の縦スペーサー692二つ及び一つの第4カラーフィルタ174は、第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。
【0115】
互いに隣接する第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置された二つの横スペーサー691それぞれは、第1方向(X軸方向)に沿って長く延びた三日月形状であってよい。三日月形状の横スペーサー691は、凸面とこれに対向する凹面を有する。互いに隣接する第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に配置された二つの縦スペーサー692それぞれは、第2方向(Y軸方向)に沿って長く延びた三日月形状であってよい。三日月形状の縦スペーサー692は、凸面とこれに対向する凹面を有する。
【0116】
第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置された二つの横スペーサー691は、それぞれの凸面が互いに対向するように配置されるか、凹面が互いに対向するように配置される。第3カラーフィルタ173と第4カラーフィルタ174との間に配置された二つの縦スペーサー692は、それぞれの凸面が互いに対向するように配置されるか、凹面が互いに対向するように配置される。
【0117】
例えば、第2カラーフィルタ172とその左側に隣接する第1カラーフィルタ171との間に配置された二つの横スペーサー691は、凸面が互いに対向するように配置され得る。第2カラーフィルタ172とその右側が隣接する第1カラーフィルタ171との間に配置された二つの横スペーサー691は、凹面が互いに対向するように配置され得る。第4カラーフィルタ174とその左側に隣接する第3カラーフィルタ173との間に配置された二つの縦スペーサー692は、凹面が互いに対向するように配置され得る。第4カラーフィルタ174とその右側に隣接する第3カラーフィルタ173との間に配置された二つの縦スペーサー692は、凸面が互いに対向するように配置され得る。
【0118】
即ち、凸面が互いに対向するように配置された二つの横スペーサー691と凹面が互いに対向するように配置された二つの横スペーサー691が第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。凸面が互いに対向するように配置された二つの縦スペーサー692と凹面が互いに対向するように配置された二つの縦スペーサー692が第1方向(X軸方向)に沿って交互に配置される。
【0119】
これによって、オーバーコーティング層と接する界面で表面積を極大化してフォールディング特性をより向上させることができるだけではなく、スペーサー690によるパターンの不規則性が極大化される。これによって、規則的なカラーフィルタのパターン形状と規則的に配列されたアノードとの間の相互干渉作用によるモアレ現象をさらに抑制してモアレ現象による表示品質の低下を最小化することができる。そこで、フォールディング特性に優れながらも表示品質に優れた表示装置600を提供することができる。
【0120】
図11は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
図11に示された表示装置700の他の構成要素は、スペーサーの形状を除いて、
図1乃至
図4に示された表示装置100の構成要素と実質的に同一である。これによって、同じ構成要素についての重複した説明は省略されるか、または簡略に提供され得る。
【0121】
図11を参照すると、横スペーサー791と縦スペーサー792は、平面上で矩形状を有し得る。横スペーサー791は、互いに隣接した第1カラーフィルタ171と、また他の第1カラーフィルタ171との間に配置される。横スペーサー791は、第1カラーフィルタ171の間で第1方向(X軸方向)に長く延び得る。また、縦スペーサー792は、互いに隣接した第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に配置される。縦スペーサー792は、第1カラーフィルタ171と第2カラーフィルタ172との間に第2方向(Y軸方向)に長く延び得る。横スペーサー791と縦スペーサー792は、第3カラーフィルタ173または第4カラーフィルタ174に向かって配列され得る。本発明の多様な実施例において、横スペーサー791と縦スペーサー792は、
図7乃至
図10に提供されたような形状を有し得、他の変形も有し得る。また、横スペーサー791及び縦スペーサー792の長さは、同一または異なり得る。例えば、横スペーサー791の長さは、縦スペーサー792のものと異なり得、または横スペーサー791及び縦スペーサー792のそれぞれは、全て互いに異なる長さを有し得る。
【0122】
図12は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
図12に示された表示装置800の他の構成要素は、スペーサーの形状を除いては、
図1乃至
図4に示された表示装置100の構成要素と実質的に同一である。これによって、同じ構成要素の重複した説明は省略されるか、または簡略に提供され得る。
【0123】
図12は、カラーフィルタ171、172、173、174の中で隣接したカラーフィルタの間の距離の中間に位置せず距離の一側に移された横スペーサー891と縦スペーサー892を示す。例えば、横スペーサー891は、第1カラーフィルタ171より第2カラーフィルタ172に近く位置し、縦スペーサー892は、下の列上の第1カラーフィルタ171より、上の列の第1カラーフィルタ171により近接する。本発明の横スペーサー891と縦スペーサー892の移された位置は、これに制限されるものではなく、横スペーサー891と縦スペーサー892は、カラーフィルタ171、172、173、174の中で他のカラーフィルタに近接するように移され得る。また、横スペーサー891と縦スペーサー892は、カラーフィルタ171、172、173、174の中で隣接したカラーフィルタの間の中心線に位置する必要がなく、中心線からオフセットされ得る。これによって、本発明の他の実施例において、横スペーサー891は、中心線から上部方向または下部方向に移され得、縦スペーサー892は、中心線から左方向または右方向に移され得る。
【0124】
図13は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
図13に示された表示装置900の他の構成要素は、スペーサーの形状を除いて、
図1乃至
図4に示された表示装置100の構成要素と実質的に同一である。これによって、同じ構成要素についての重複した説明は省略されるか、または簡略に提供され得る。
【0125】
図13には、横スペーサー991及び縦スペーサー992が円形のサブ-スペーサーのグループのように多数で提供される。横スペーサー991と縦スペーサー992中、サブ-スペーサーは、それぞれそのX軸方向またはY軸方向に延びて配列され得る。カラーフィルタ171、172、173、174のうち隣接したカラーフィルタの間の中心線に沿ってサブ-スペーサーが配列されたものと示されているが、本発明は、これに限定されず、サブ-スペーサーは、互いにオフセットされて配置されてもよい。
【0126】
図14は、本発明の他の実施例に係る表示装置のスペーサーの例示を示す。
図2、
図5及び
図7に示されたスペーサーとは異なり、例えば、
図14Aのスペーサー1091(または1092)及び
図14Bのスペーサー2091(または2092)は、非-矩形であってよい。例えば、
図14Aは、H-形状の横スペーサー1091を示す(または90゜のように回転するとき、縦スペーサー1092であり得る)。また、
図14Bは、Z-形状の横スペーサー2091を示す(または90゜のように回転するとき、縦スペーサー2092であり得る)。従って、本発明の多様な実施例において、スペーサーは、多様なパターンや形状になされ得、その上に文字または文字型のパターンであってもよいが、本発明の実施例は、これに制限されるものではない。星、環、外国文字のような他の形状もスペーサーの形状に使用され得る。
【0127】
図15は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の一部の領域に対する拡大平面図である。
図15に示された表示装置1200の他の構成要素は、スペーサーの形状を除いては、
図1乃至
図4に示された表示装置100の構成要素と実質的に同一である。これによって、同じ構成要素についての重複した説明は省略されるか、または簡略に提供され得る。
【0128】
図15は、横スペーサー1291と縦スペーサー1292、そして横スペーサー1291と縦スペーサー1292との間及びカラーフィルタ171、172、173、174のうち隣接したカラーフィルタの間に全て提供され得る補助スペーサー1923を示す。これによって、横スペーサー1291、縦スペーサー1292及び補助スペーサー1923は、表示装置1200のフォールディング時、オーバーコーティング層OCの剥離または損傷を最小化するためにさらなる表面積を提供する。しかし、本発明の実施例は、これに制限されるものではない。
【0129】
本発明の多様な実施例に係る表示装置は、下記のように説明され得る。
【0130】
本発明の一実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素が定義された基板、基板上に配置され、複数のサブ画素のうちそれぞれのサブ画素に対応するように配置される有機発光素子、有機発光素子上に配置される封止層、複数のサブ画素にそれぞれ対応するように封止層上に配置される複数のカラーフィルタ、複数のカラーフィルタの間に配置されるブラックマトリックス、複数のカラーフィルタの間に位置し、ブラックマトリックス上に配置される複数のスペーサー、及び複数のカラーフィルタ、ブラックマトリックス及び複数のスペーサーをカバーするように配置されるオーバーコーティング層を含み、複数のスペーサーそれぞれは、封止層に最も近い第1面と第1面から遠い第2面を有し、第2面の幅は、第1面の幅より大きい。
【0131】
本発明の他の特徴によれば、複数のスペーサーそれぞれは、ブラック物質を含むことができる。
【0132】
本発明のまた他の特徴によれば、ブラックマトリックスとそれぞれのスペーサーは、同じ物質を含むことができる。
【0133】
本発明のまた他の特徴によれば、ブラックマトリックスと複数のスペーサーのうち一つのスペーサーは、一体になされ得る。
【0134】
本発明のまた他の特徴によれば、表示装置は、封止層上に配置される第1バッファ層、第1バッファ層上に配置される少なくとも一つの絶縁層、及び絶縁層上に配置される複数のタッチ電極を含むタッチセンサ部、及び複数のタッチ電極を覆うようにタッチセンサ部上に配置される第2バッファ層をさらに含むことができ、複数のカラーフィルタ及びブラックマトリックスは、第2バッファ層上に配置され、複数のスペーサーのうち少なくとも一部は、複数のタッチ電極に重畳するようにブラックマトリックス上に配置され得る。
【0135】
本発明のまた他の特徴によれば、ブラックマトリックスの上部幅と前記複数のスペーサーのうち前記ブラックマトリックスに対応する一つのスペーサーの下部幅は同一であり、完全に重畳され得る。
【0136】
本発明のまた他の特徴によれば、ブラックマトリックスは、複数のカラーフィルタの側面及び上面の少なくとも一部をカバーするように配置され得る。
【0137】
本発明のまた他の特徴によれば、複数のスペーサーそれぞれの上部幅は、ブラックマトリックスの上部幅より小さくてよい。
【0138】
本発明のまた他の特徴によれば、複数のサブ画素は、第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素及び第4サブ画素を含み、第1サブ画素及び第2サブ画素は、第1方向に沿って交互に配置され、第3サブ画素及び第4サブ画素は、第1方向に沿って交互に配置され、第1サブ画素及び前記第2サブ画素とジグザグに配置され、複数のカラーフィルタは、第1サブ画素に対応する第1カラーフィルタ、第2サブ画素に対応する第2カラーフィルタ、第3サブ画素に対応する第3カラーフィルタ及び第4サブ画素に対応する第4カラーフィルタを含み、第1カラーフィルタ及び第2カラーフィルタは、第1方向に沿って交互に配置され、第3カラーフィルタ及び第4カラーフィルタは、第1カラーフィルタ及び第2カラーフィルタとジグザグに配置され、第1方向に沿って交互に配置され得る。
【0139】
本発明のまた他の特徴によれば、複数のスペーサーは、複数の横スペーサー及び複数の縦スペーサーを含み、複数の横スペーサーそれぞれは、第1カラーフィルタと第2カラーフィルタとの間に配置され、複数の縦スペーサーそれぞれは、第3カラーフィルタと第4カラーフィルタとの間に配置されるか、または複数の横スペーサーそれぞれは、第3カラーフィルタと第4カラーフィルタとの間に配置され、複数の縦スペーサーそれぞれは、第1カラーフィルタと第2カラーフィルタとの間に配置され得る。
【0140】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の横スペーサー及び複数の縦スペーサーは、平面図上で矩形、台形、円形または三日月形状であってよい。
【0141】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の横スペーサー及び複数の縦スペーサーは、平面図上で矩形または台形状であり、複数の横スペーサーは、第1方向に沿って長く延び、複数の縦スペーサーは、第1方向に垂直な第2方向に沿って長く延び得る。
【0142】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の横スペーサー及び複数の縦スペーサーは、平面図上で台形状であり、複数の横スペーサーのうち互いに隣接する横スペーサーは、左右対称であり、複数の縦スペーサーのうち互いに隣接する縦スペーサーは、上下対称であってよい。
【0143】
本発明のまた他の特徴によれば、互いに隣接する第1カラーフィルタと第2カラーフィルタとの間に配置された横スペーサーの個数は、少なくとも二つであり、互いに隣接する第3カラーフィルタと第4カラーフィルタとの間に配置された縦スペーサーの個数は、少なくとも二つであってよい。
【0144】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の横スペーサー及び複数の縦スペーサーは、平面図上で三日月形状であり、複数の横スペーサーの中で互いに隣接する第1カラーフィルタと第2カラーフィルタとの間に配置された横スペーサーの数は、少なくとも二つであり、複数の縦スペーサーの中で互いに隣接する前記第3カラーフィルタと前記第4カラーフィルタとの間に配置された縦スペーサーの数は、少なくとも二つであり、二つの横スペーサーまたは二つの縦スペーサーは、凸面が互いに対向するか、凹面が互いに対向するように配置され得る。
【0145】
本発明のまた他の特徴によれば、それぞれのスペーサーは、逆テーパ形状を有し得る。
【0146】
本発明のまた他の特徴によれば、複数のスペーサーは、複数の補助スペーサーを含み、複数のスペーサーのうち少なくとも一つは、複数のスペーサーの中で第1カラーフィルタと第3カラーフィルタとの間、及び一つの横スペーサーと一つの縦スペーサーとの間に位置し得る。
【0147】
本発明の一実施例に係るスペーサーを有する表示パネルの形成方法は、基板上に有機発光素子を形成するステップ、有機発光素子上に封止層を形成するステップ、封止層上にタッチセンサ部を形成するステップ、タッチセンサ部上にカラーフィルタ層を形成するステップ、ベース樹脂及びブラック物質を含む組成物をカラーフィルタ層にコーティングするステップ、コーティングされた組成物をプレ-ベーク(pre-bake)するステップ、コーティングされた組成物をマスクを利用して露光させ、組成物の下部に比して組成物の上面を過硬化させてブラックマトリックスとスペーサーを形成するステップ、露光された組成物を現像してブラックマトリックスとスペーサーを同時に形成するステップ、及びカラーフィルタ層とスペーサー上にオーバーコーティング層を形成するステップを含み、スペーサーは、逆テーパ形状を有する。
【0148】
本発明の他の特徴によれば、コーティングされた組成物をプレ-ベークするステップ以後にハーフトーンマスクを利用してコーティングされた組成物を露光するステップ、及びハーフトーンマスクを利用してコーティングされた組成物を露光した後、マスクを利用してコーティングされた組成物を露光する前に露出されたコーティングされた組成物に対して1次現像を遂行するステップを含むことができる。
【0149】
本発明のまた他の特徴によれば、マスクを利用してコーティングされた組成物を露光するステップで使用される光の第2強度は、ハーフトーンマスクを利用してコーティングされた組成物を露光するステップに使用される光の第1強度より大きくてよい。
【0150】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0151】
100 表示装置
110 基板
130 有機発光素子
190 スペーサー