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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096006
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】両面有機発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   H10K 50/85 20230101AFI20240704BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 59/35 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 71/12 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 50/828 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 50/818 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 50/80 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 59/122 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 50/844 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 50/842 20230101ALI20240704BHJP
   H10K 71/16 20230101ALI20240704BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240704BHJP
   G09F 9/40 20060101ALI20240704BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20240704BHJP
【FI】
H10K50/85
H10K59/123
H10K59/131
H10K59/35 452
H10K71/12
H10K50/828
H10K50/818
H10K50/80
H10K59/122
H10K50/844
H10K50/842 141
H10K71/16 164
G09F9/30 365
G09F9/40 303
G09F9/30 349A
G09F9/30 309
H10K59/95
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023208664
(22)【出願日】2023-12-11
(31)【優先権主張番号】10-2022-0189153
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヒジン
(72)【発明者】
【氏名】イ, ハクミン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC04
3K107CC21
3K107CC36
3K107DD04
3K107DD39
3K107DD58
3K107DD71
3K107DD74
3K107DD89
3K107EE06
3K107EE07
3K107EE42
3K107EE46
3K107FF13
3K107GG06
5C094AA02
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA07
5C094DA08
5C094DA13
5C094DB01
5C094EA05
5C094EA06
5C094EB02
5C094ED11
5C094FA01
5C094FA02
5C094FB01
5C094FB04
5C094JA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高い開口率および発光効率と向上した寿命を有する両面有機発光表示装置を提供する。
【解決手段】第1領域で透明基板の上部に位置する第1駆動素子および第2駆動素子と;第2領域で前記第1および第2駆動素子の上部に位置し、前記第1駆動素子に連結される第1電極、前記第1電極の上部に位置する第2電極、前記第1および第2電極の間に位置する第1有機発光層を含む第1有機発光ダイオードと;前記第1および2領域で前記第1有機発光ダイオード上に位置し、前記第2電極の上部に位置し前記第2駆動素子に連結される第3電極、前記第2および第3電極の間に位置する第2有機発光層を含む第2有機発光ダイオードを含み、前記第1有機発光ダイオードからの光は前記第1電極を通じて第1方向に放出され、前記第2有機発光ダイオードからの光は前記第3電極を通じて前記第1方向に反対の第2方向に放出される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域と第2領域を含む画素領域を含む第1透明基板と;
前記第1領域で前記第1透明基板の上部に位置する第1駆動素子および第2駆動素子と;
前記第2領域で前記第1および第2駆動素子の上部に位置する第1有機発光ダイオードであって、前記第1駆動素子に連結される第1電極、前記第1電極と対向し前記第1電極の上部に位置する第2電極、ならびに前記第1および第2電極の間に位置する第1有機発光層を含む第1有機発光ダイオードと;
前記第1および2領域で前記第1有機発光ダイオード上に位置する第2有機発光ダイオードであって、前記第2電極と対向し、前記第2電極の上部に位置し、且つ前記第2駆動素子に連結される第3電極、ならびに前記第2および第3電極の間に位置する第2有機発光層を含む第2有機発光ダイオードと、を含み、
前記第1有機発光ダイオードからの第1の光は前記第1電極を通じて第1方向に放出され、前記第2有機発光ダイオードからの第2の光は前記第3電極を通じて前記第1方向と反対の第2方向に放出される、両面有機発光表示装置。
【請求項2】
第3方向に延びるゲート配線と;
前記第3方向と交差する第4方向に延びる第1および第2データ配線と、をさらに含む、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項3】
前記第1駆動素子と前記第2駆動素子それぞれは前記第1有機発光ダイオードから前記第3方向に位置する、請求項2に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項4】
前記第1駆動素子と前記第2駆動素子それぞれは前記第1有機発光ダイオードから前記第4方向に位置する、請求項2に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項5】
前記第2電極に連結される低準位電圧配線と;
前記第1駆動素子に連結される第1高準位電圧配線と;
前記第2駆動素子に連結される第2高準位電圧配線と、をさらに含む、請求項2に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項6】
前記低準位電圧配線、前記第1高準位電圧配線、および前記第2高準位電圧配線それぞれは前記第3方向に沿って延びる、請求項5に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項7】
前記第1有機発光ダイオードは、前記第1データ配線および前記第1高準位電圧配線の間の空間に配置される、請求項6に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項8】
前記低準位電圧配線、前記第1高準位電圧配線、および前記第2高準位電圧配線それぞれは前記第4方向に沿って延びる、請求項5に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項9】
前記第1有機発光ダイオードは、前記第1データ配線、前記第2データ配線、前記低準位電圧配線、および前記第1高準位電圧配線に囲まれた空間に配置される、請求項8に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項10】
前記第2有機発光ダイオードは前記低準位電圧配線、前記第1高準位電圧配線、前記第2高準位電圧配線それぞれと重なる、請求項5に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項11】
前記第2有機発光ダイオードは前記第1有機発光ダイオードより大きい面積を有する、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項12】
前記第1有機発光層と前記第2有機発光層のうち少なくとも一つは溶液工程によって形成される、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項13】
前記第1有機発光層は溶液工程で形成され、前記第2有機発光層は蒸着工程によって形成される、請求項12に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項14】
前記第1電極と前記第3電極それぞれは透明電極であり、前記第2電極は反射電極である、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項15】
前記第1有機発光ダイオードは正常構造を有し、前記第2有機発光ダイオードは逆構造を有する、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項16】
前記第1有機発光層は、第1発光物質層、前記第1電極と前記第1発光物質層の間に位置する第1正孔輸送層、および前記第1発光物質層と前記第2電極の間に位置する第1電子輸送層を含み、
前記第2有機発光層は、第2発光物質層、前記第2電極と前記第2発光物質層の間に位置する第2電子輸送層、および前記第2発光物質層と前記第3電極の間に位置する第2正孔輸送層を含む、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項17】
前記第1の光は第1波長範囲を有し、前記第2の光は第2波長範囲を有し、前記第1波長範囲と前記第2波長範囲は同一である、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項18】
前記第1の光は第1波長範囲を有し、前記第2の光は第2波長範囲を有し、前記第1波長範囲と前記第2波長範囲はそれぞれ異なる、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項19】
前記第1電極の縁を覆うバンク層をさらに備え、
前記第1領域の前記第2電極は前記バンク層上に配置され、前記第2領域の前記第2電極は前記第1有機発光層上に配置される、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【請求項20】
前記第3電極上の保護層と、
前記保護層上のシール層と、
前記シール層上の第2透明基板と、をさらに備える、請求項1に記載の両面有機発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機発光表示装置に関し、さらに詳細には、高い開口率および発光効率と向上した寿命を有する両面有機発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近表示装置の大型化につれて空間占有が少ない平面表示素子の要求が増大しているが、このような平面表示素子の中の一つとして有機発光ダイオード(organic light emitting diode:OLED)の技術が速い速度で発展している。
【0003】
有機発光ダイオードは電子注入電極(負極)と正孔注入電極(正極)の間に形成された発光物質層に負極と正極から電子と正孔が注入されると、電子と正孔が対をなした後に消滅しながら光を出す素子である。プラスチックのようなフレキシブルな(flexible)透明基板の上にも素子を形成できるだけでなく、低い電圧で(10V以下)駆動が可能で、また、電力消耗が比較的に少なく、色感が優れているという長所がある。
【0004】
有機発光ダイオードは、基板の上部に形成され正極である第1電極、第1電極と離隔して対向する第2電極、第1電極と第2電極の間に位置する有機発光層を含む。
【0005】
一方、最近では表示装置の両側の面で映像表示が具現される両面表示装置が提案された。
【0006】
しかし、有機発光ダイオードの第1電極または第2電極は不透明な物質からなるため、従来の有機発光表示装置は両面表示装置として利用されるのには限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は従来有機発光表示装置が両面表示装置に利用され得ない問題を解決しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような課題の解決のために、本発明は、第1領域と第2領域を含む画素領域が定義された透明基板と;前記第1領域で前記透明基板の上部に位置する第1駆動素子および第2駆動素子と;前記第2領域で前記第1および第2駆動素子の上部に位置し、前記第1駆動素子に連結される第1電極、前記第1電極と対向し前記第1電極の上部に位置する第2電極、前記第1および第2電極の間に位置する第1有機発光層を含む第1有機発光ダイオードと;前記第1および2領域で前記第1有機発光ダイオード上に位置し、前記第2電極と対向し、前記第2電極の上部に位置し前記第2駆動素子に連結される第3電極、前記第2および第3電極の間に位置する第2有機発光層を含む第2有機発光ダイオードを含み、前記第1有機発光ダイオードからの光は前記第1電極を通じて第1方向に放出され、前記第2有機発光ダイオードからの光は前記第3電極を通じて前記第1方向に反対の第2方向に放出される両面有機発光表示装置を提供する。
【0009】
本発明の両面有機発光表示装置において、第3方向に延びるゲート配線と;前記第3方向と交差する第4方向に延びる第1および第2データ配線をさらに含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1駆動素子と前記第2駆動素子それぞれは前記第1有機発光ダイオードから前記第3方向に位置することを特徴とする。
【0011】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1駆動素子と前記第2駆動素子それぞれは前記第1有機発光ダイオードから前記第4方向に位置することを特徴とする。
【0012】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第2電極に連結される低準位電圧配線と;前記第1駆動素子に連結される第1高準位電圧配線と;前記第2駆動素子に連結される第2高準位電圧配線をさらに含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記低準位電圧配線、前記第1高準位電圧配線、前記第2高準位電圧配線それぞれは前記第3方向に沿って延びることを特徴とする。
【0014】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記低準位電圧配線、前記第1高準位電圧配線、前記第2高準位電圧配線それぞれは前記第4方向に沿って延びることを特徴とする。
【0015】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第2有機発光ダイオードは前記低準位電圧配線、前記第1高準位電圧配線、前記第2高準位電圧配線それぞれと重なることを特徴とする。
【0016】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第2有機発光ダイオードは前記第1有機発光ダイオードより大きい面積を有することを特徴とする。
【0017】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1有機発光層と前記第2有機発光層のうち少なくとも一つは溶液工程によって形成されることを特徴とする。
【0018】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1有機発光層は溶液工程で形成され、前記第2有機発光層は蒸着工程によって形成されることを特徴とする。
【0019】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1電極と前記第3電極それぞれは透明電極であり、前記第2電極は反射電極であることを特徴とする。
【0020】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1有機発光ダイオードは正常構造を有し、前記第2有機発光ダイオードは逆構造を有することを特徴とする。
【0021】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1有機発光層は、第1発光物質層、前記第1電極と前記第1発光物質層間に位置する第1正孔輸送層、前記第1発光物質層と前記第2電極の間に位置する第1電子輸送層を含み、前記第2有機発光層は、第2発光物質層、前記第2電極と前記2発光物質層間に位置する第2電子輸送層、前記第2発光物質層と前記第3電極の間に位置する第2正孔輸送層を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1有機発光層は第1波長範囲の光を放出し、前記第2有機発光層は第2波長範囲の光を放出し、前記第1波長範囲と前記第2波長範囲は同一であることを特徴とする。
【0023】
本発明の両面有機発光表示装置において、前記第1有機発光層は第1波長範囲の光を放出し、前記第2有機発光層は第2波長範囲の光を放出し、前記第1波長範囲と前記第2波長範囲はそれぞれ異なることを特徴とする。
【0024】
本発明の両面有機発光表示装置は、第1駆動素子に連結される第1電極、低準位電圧配線に連結される第2電極、第1および第2電極の間に位置する第1有機発光層を含む第1有機発光ダイオードと、第2電極を共有し第2駆動素子に連結される第3電極、第2および第3電極の間に位置する第2有機発光層を含む第2有機発光ダイオードを含む。したがって、第1有機発光ダイオードと第2有機発光ダイオードは独立的に駆動されて両面映像表示が具現される。
【0025】
また、第1および第2駆動素子による開口率の減少が第2方向(前面)に発光される第2有機発光ダイオードに反映されないので、第2有機発光ダイオードのエネルギー効率が改善されて寿命が増加する。
【0026】
したがって、本発明の両面有機発光表示装置は高い開口率および発光効率と向上した寿命を有して低電力駆動が可能である効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域に対する概略的な回路図である。
図2】本発明の第1実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域に対する概略的な平面図である。
図3】本発明の第2実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域に対する概略的な平面図である。
図4】本発明の第1実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域構造に対する概略的な平面図である。
図5図4の切断線I-I’による断面図である。
図6】有機発光ダイオードの概略的な断面図である。
図7】本発明の第2実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域構造に対する概略的な平面図である。
図8図7の切断線II-II’による断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし本実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
【0029】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は例示的なものであるので本発明は図示された事項に限定されるものではない。明細書全体に亘って同一の参照符号は同一の構成要素を指し示す。また、本発明を説明するにおいて、関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「なる」等が使われる場合、「のみ」が使われない限り他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り複数を含む場合を含む。
【0030】
構成要素を解釈するにおいて、別途の明示的記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0031】
位置関係に対する説明の場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」等で両部分の位置関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使われない限り、両部分間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0032】
時間関係に対する説明の場合、例えば、「~後に」、「~に引き続き」、「~次に」、「~前に」等で時間的前後関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使われない以上連続的ではない場合も含むことができる。
【0033】
第1、第2等が多様な構成要素を叙述するために使われるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0034】
本発明の多様な実施例のそれぞれ特徴が部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立的に実施可能であってもよく、連関関係で共に実施してもよい。
【0035】
以下、本発明に係る好ましい実施例を図面を参照して説明する。
【0036】
図1は、本発明の実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域に対する概略的な回路図である。
【0037】
図1に図示した通り、両面有機発光表示装置には、ゲート配線GL、第1データ配線DL1、第2データ配線DL2、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1、第2高準位電圧配線Vdd2、第1スイッチング素子Ts1、第2スイッチング素子Ts、第1駆動素子Td1、第2駆動素子Td2、第1有機発光ダイオードD1、第2有機発光ダイオードD2が形成される。
【0038】
また、第1ストレージキャパシタCst1と第2ストレージキャパシタCst2がさらに形成され得る。
【0039】
ゲート配線GLと第1データ配線DL1により画素が定義され、画素領域Pは赤色画素領域、緑色画素領域および青色画素領域を含むことができる。
【0040】
第1スイッチング素子Ts1はゲート配線GLおよび第1データ配線DL1に連結され、第1駆動素子Td1および第1ストレージキャパシタCst1は第1スイッチング素子Ts1と第1高準位電圧配線Vdd1の間に連結され、第1有機発光ダイオードD1は第1駆動素子Td1および低準位電圧配線Vssに連結される。
【0041】
第2スイッチング素子Ts2はゲート配線GLおよび第2データ配線DL2に連結され、第2駆動素子Td2および第2ストレージキャパシタCst2は第2スイッチング素子Ts2と第2高準位電圧配線Vdd2の間に連結され、第2有機発光ダイオードD2は第2駆動素子Td2および低準位電圧配線Vssに連結される。
【0042】
このような両面有機発光表示装置では、ゲート配線GLに印加されたゲート信号により第1スイッチング薄膜トランジスタTs1がターンオン(turn-on)されると、第1データ配線DL1に印加された第1データ信号が第1スイッチング素子Ts1を通じて第1駆動素子Td1のゲート電極と第1ストレージキャパシタCst1の一電極に印加される。
【0043】
第1駆動素子Td1はゲート電極に印加された第1データ信号によりターン-オンされ、その結果、第1データ信号に比例する電流が第1高準位電圧配線Vdd1から第1駆動素子Td1を通じて第1有機発光ダイオードD1に流れることになり、第1有機発光ダイオードD1は第1駆動素子Td1を通じて流れる電流に比例する輝度で発光する。
【0044】
この時、第1ストレージキャパシタCst1には第1データ信号に比例する電圧で充電されて、一フレーム(frame)の間第1駆動素子Td1のゲート電極の電圧が一定に維持されるようにする。
【0045】
また、ゲート配線GLに印加されたゲート信号により第2スイッチング薄膜トランジスタTs2がターンオン(turn-on)されると、第2データ配線DL2に印加された第2データ信号が第2スイッチング素子Ts2を通じて第2駆動素子Td2のゲート電極と第2ストレージキャパシタCst2の一電極に印加される。
【0046】
第2駆動素子Td2はゲート電極に印加された第2データ信号によりターン-オンされ、その結果、第2データ信号に比例する電流が第2高準位電圧配線Vdd2から第2駆動素子Td2を通じて第2有機発光ダイオードD2に流れることになり、第2有機発光ダイオードD2は第2駆動素子Td2を通じて流れる電流に比例する輝度で発光する。
【0047】
この時、第2ストレージキャパシタCst2には第2データ信号に比例する電圧で充電されて、一フレーム(frame)の間第2駆動素子Td2のゲート電極の電圧が一定に維持されるようにする。
【0048】
したがって、両面有機発光表示装置は望む映像を表示することができる。
【0049】
図2は、本発明の第1実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域に対する概略的な平面図である。
【0050】
図2に図示された通り、両面有機発光表示装置で、ゲート配線GLは第1方向(x)に延び、第1データ配線DL1は第1方向(y)と交差する第2方向(y)に延びる。例えば、第1方向(x)と第2方向(y)は互いに垂直であり得る。
【0051】
両面有機発光表示装置には第1有機発光ダイオードD1の第1電極(下部電極、第1正極)に対応する第1開口部op1と第1有機発光ダイオードD1と第2有機発光ダイオードD2が共有する第2電極(中間電極、負極)に対応する第2開口部op2が形成される。第1開口部op1は第1有機発光ダイオードD1の発光領域であり得、第2開口部op2は第2有機発光ダイオードD2の発光領域であり得る。
【0052】
第2開口部op2は第1開口部op1と完全に重なり、第1開口部op1より大きい面積を有する。すなわち、第1有機発光ダイオードD1は第1開口率を有し、第2有機発光ダイオードD2は第1開口率より大きい第2開口率を有する。
【0053】
また、両面有機発光表示装置は第1有機発光ダイオードD1を駆動するための第1画素駆動回路部PDC1と第2有機発光ダイオードD2を駆動するための第2画素駆動回路部PDC2が備えられ、第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2は第1開口部op1から第1方向(x)に位置する。
【0054】
例えば、第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2それぞれはスイッチング素子、駆動素子、ストレージキャパシタを含むことができる。
【0055】
すなわち、第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2は第1開口部op1と重ならずに第2開口部op2と重なる。換言すると、第1有機発光ダイオードD1は第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2と重ならず、第2有機発光ダイオードD2は第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2と重なる。
【0056】
画素領域Pには第1領域と第2領域が定義され、第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2は第1領域に位置し、第1有機発光ダイオードD1は第2領域に位置する。第1駆動素子Td1を含む第1画素駆動回路部PDC1と第2駆動素子Td2を含む第2画素駆動回路部PDC2は第1有機発光ダイオードD1から第1方向(x)に位置する。一方、第2有機発光ダイオードD2は第1および第2領域に位置する。
【0057】
したがって、第2有機発光ダイオードD2の開口率が増加する。
【0058】
図3は、本発明の第2実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域に対する概略的な平面図である。
【0059】
図3に図示された通り、両面有機発光表示装置で、ゲート配線GLは第1方向(x)に延び、第1データ配線DL1は第1方向(y)と交差する第2方向(y)に延びる。例えば、第1方向(x)と第2方向(y)は互いに垂直であり得る。
【0060】
両面有機発光表示装置には第1有機発光ダイオードD1の第1電極(下部電極、第1正極)に対応する第1開口部op1と第1有機発光ダイオードD1と第2有機発光ダイオードD2が共有する第2電極(中間電極、負極)に対応する第2開口部op2が形成される。第1開口部op1は第1有機発光ダイオードD1の発光領域であり得、第2開口部op2は第2有機発光ダイオードD2の発光領域であり得る。
【0061】
第2開口部op2は第1開口部op1と完全に重なり、第1開口部op1より大きい面積を有する。すなわち、第1有機発光ダイオードD1は第1開口率を有し、第2有機発光ダイオードD2は第1開口率より大きい第2開口率を有する。
【0062】
また、両面有機発光表示装置は第1有機発光ダイオードD1を駆動するための第1画素駆動回路部PDC1と第2有機発光ダイオードD2を駆動するための第2画素駆動回路部PDC2が備えられ、第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2は第1開口部op1から第2方向(y)に位置する。
【0063】
すなわち、第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2は第1開口部op1と重ならずに第2開口部op2と重なる。換言すると、第1有機発光ダイオードD1は第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2と重ならず、第2有機発光ダイオードD2は第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2と重なる。
【0064】
画素領域Pには第1領域と第2領域が定義され、第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2は第1領域に位置し、第1有機発光ダイオードD1は第2領域に位置する。第1駆動素子Td1を含む第1画素駆動回路部PDC1と第2駆動素子Td2を含む第2画素駆動回路部PDC2は第1有機発光ダイオードD1から第2方向(y)に位置する。一方、第2有機発光ダイオードD2は第1および第2領域に位置する。
【0065】
したがって、第2有機発光ダイオードD2の開口率が増加する。
【0066】
図4は、本発明の第1実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域構造に対する概略的な平面図である。
【0067】
図4に図示された通り、両面有機発光表示装置100は、ゲート配線GL、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1、第2高準位電圧配線Vdd2、第1データ配線DL1、第2データ配線DL2、第1駆動素子(図1のTd1)、第2駆動素子(図1のTd2)、第1有機発光ダイオードD1、第2有機発光ダイオードD2を含む。
【0068】
ゲート配線GLは第1方向(x)に沿って延び、第1データ配線DL1、第2データ配線DL2、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1、第2高準位電圧配線Vdd2は第1方向(x)と交差する第2方向(y)に延びる。例えば、第2方向(y)は第1方向(x)に垂直であり得る。
【0069】
第1駆動素子Td1は第1高準位電圧配線Vdd1に連結され、第2駆動素子Td2は第2高準位電圧配線Vdd2に連結される。
【0070】
第1有機発光ダイオードD1は第1駆動素子Td1と低準位電圧配線Vssに連結され、第2有機発光ダイオードD2は第2駆動素子Td2と低準位電圧配線Vssに連結される。
【0071】
また、両面有機発光表示装置300は、ゲート配線GL、第1データ配線DL、第1駆動素子Td1に連結された第1スイッチング素子(図1のTs1)と、ゲート配線GL、第2データ配線DL、第2駆動素子Td2に連結された第2スイッチング素子(図1のTs2)をさらに含むことができる。
【0072】
低準位電圧配線Vss、第1データ配線DL1、第1高準位電圧配線Vdd1、第2データ配線DL2、第2高準位電圧配線Vdd2は一定の間隔離隔して第1方向(x)に沿って順次配列され得る。
【0073】
低準位電圧配線Vssまたは第1データ配線DL1と第2高準位電圧配線Vdd2はゲート配線GLと交差して画素領域Pを定義し、第1スイッチング素子Ts1、第2スイッチング素子Ts2、第1駆動素子Td1、第2駆動素子Td2、第1有機発光ダイオードD1、第2有機発光ダイオードD2は各画素領域Pに配置される。
【0074】
第1有機発光ダイオードD1は正極である第1電極210、第1有機発光層、負極である第2電極230を含み、第2有機発光ダイオードD2は負極である第2電極230、第2有機発光層、正極である第3電極250を含む。すなわち、第2有機発光ダイオードD2は第1有機発光ダイオードD1と負極である第2電極230を共有して第1有機発光ダイオードD1上に位置する。
【0075】
第1有機発光ダイオードD1と第2有機発光ダイオードD2は負極である第2電極230を共有し、第1有機発光ダイオードD1は第1駆動素子Td1により駆動され、第2有機発光ダイオードD2は第2駆動素子Td2により駆動される。すなわち、第1有機発光ダイオードD1と第2有機発光ダイオードD2は独立的に駆動される。
【0076】
第1有機発光ダイオードD1は第1データ配線DL1と第1高準位電圧配線Vdd1の間空間に位置し、第2有機発光ダイオードD2は第1有機発光ダイオードD1より大きい平面積を有する。例えば、第2有機発光ダイオードD2の一端は低準位電圧配線Vssと重なり、他端は第2高準位電圧配線Vdd2と重なり得る。
【0077】
すなわち、第1有機発光ダイオードD1はゲート配線GL、第1および第2データ配線DL1、DL2、低準位電圧配線Vss、第1および第2高準位電圧配線Vdd1、Vdd2と重ならず、第2有機発光ダイオードD2はゲート配線GL、第1および第2データ配線DL1、DL2、低準位電圧配線Vss、第1および第2高準位電圧配線Vdd1、Vdd2それぞれと重なり得る。
【0078】
第1有機発光ダイオードD1は第1方向(x)と第2方向(y)に対する第1法線方向に光を放出し、第2有機発光ダイオードD2は第1法線方向と反対である第2法線方向に光を放出する。
【0079】
したがって、本発明の両面有機発光表示装置100は第1法線方向に第1映像が表示され第2法線方向に第2映像が表示される両面映像表示を具現することができる。
【0080】
図5は、図4の切断線I-I’による断面図である。
【0081】
図5に図示された通り、画素領域が定義された第1透明基板110上に、第1駆動素子Td1、第2駆動素子Td2、第1有機発光ダイオードD1、第2有機発光ダイオードD2が形成される。
【0082】
また、第2有機発光ダイオードD2を覆う保護層(protection layer、170)、保護層170上のシール層180、シール層180上の第2透明基板190が第2有機発光ダイオードD2の上部に備えられ得る。
【0083】
第1および第2透明基板110、190それぞれはガラス基盤またはフレキシブル基板であり得る。例えば、フレキシブル基板は、ポリイミド(polyimide;PI)基板、ポリエーテルスルホン(Polyethersulfone;PES)基板、ポリエチレンナフタレート(polyethylenenaphthalate;PEN)基板、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene Terephthalate;PET)基板およびポリカーボネート(polycarbonate;PC)基板のうちいずれか一つであり得る。
【0084】
第1透明基板110上にバッファ層112が形成され、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2がバッファ層112上に形成される。例えば、バッファ層112は窒化シリコンまたは窒化シリコンのような無機絶縁物質からなり得る。バッファ層112は省略され得、この場合、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2は第1透明基板110上に形成され得る。
【0085】
バッファ層112上に第1半導体層120と第2半導体層122が形成される。例えば、第1半導体層120と第2半導体層122それぞれは酸化物半導体物質からなり得る。第1半導体層120と第2半導体層122それぞれが酸化物半導体物質からなる場合、第1半導体層120と第2半導体層122それぞれの下部に遮光パターン(図示せず)が形成され得る。遮光パターンは第1半導体層120と第2半導体層122に光が入射することを防止して第1半導体層120と第2半導体層122が光によって劣化することを防止する。
【0086】
これとは異なり、第1半導体層120と第2半導体層122それぞれは多結晶シリコンからなってもよく、この場合、第1半導体層120と第2半導体層122それぞれの両端に不純物がドーピングされ得る。
【0087】
第1半導体層120と第2半導体層122上に絶縁物質からなるゲート絶縁膜124が第1透明基板110の前面に形成される。ゲート絶縁膜124はシリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質からなり得る。
【0088】
ゲート絶縁膜124上に金属のような導電性物質からなる第1ゲート電極126と第2ゲート電極128が形成される。第1ゲート電極126は第1半導体層120の中央に対応し、第2ゲート電極128は第2半導体層122の中央に対応する。
【0089】
また、ゲート絶縁膜124上にゲート配線GLが形成される。
【0090】
図5でゲート絶縁膜124は第1透明基板110の前面に形成されているが、ゲート絶縁膜124は第1ゲート電極126および第2ゲート電極128それぞれと同じ形状でパターニングされてもよい。
【0091】
第1ゲート電極126と第2ゲート電極128上には絶縁物質からなる層間絶縁膜130が第1透明基板110の前面に形成される。層間絶縁膜130はシリコン酸化物またはシリコン窒化物のような無機絶縁物質で形成されるか、ベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)やフォトアクリル(photo-acryl)のような有機絶縁物質で形成され得る。
【0092】
層間絶縁膜130は第1半導体層120の両側上面を露出する第1および第2半導体層コンタクトホール132、134と第2半導体層122の両側上面を露出する第3および第4半導体層コンタクトホール136、138を有する。第1および第2半導体層コンタクトホール132、134は第1ゲート電極126の両側で第1ゲート電極126と離隔して位置し、第3および第4半導体層コンタクトホール136、138は第2ゲート電極128の両側で第2ゲート電極128と離隔して位置する。
【0093】
図5で、第1~第4半導体層コンタクトホール132、134、136、138は層間絶縁膜130とゲート絶縁膜124に形成されている。これとは異なり、ゲート絶縁膜124が第1および第2ゲート電極126、128それぞれと同じ形状でパターニングされる場合、第1~第4半導体層コンタクトホール132、134、136、138は層間絶縁膜130内にのみ形成され得る。
【0094】
層間絶縁膜130上に金属のような導電性物質からなる第1ソース電極142、第1ドレイン電極144、第2ソース電極146、第2ドレイン電極148が形成される。第1ソース電極142と第1ドレイン電極144は第1ゲート電極126を中心に離隔して位置し、それぞれ第1および第2半導体層コンタクトホール132、134を通じて第1半導体層120の両側と接触する。第2ソース電極146と第2ドレイン電極148は第2ゲート電極128を中心に離隔して位置し、それぞれ第3および第4半導体層コンタクトホール136、138を通じて第2半導体層122の両側と接触する。
【0095】
第1半導体層120、第1ゲート電極126、第1ソース電極142および第1ドレイン電極144は第1駆動素子Td1をなし、第2半導体層122、第2ゲート電極128、第2ソース電極146および第2ドレイン電極148は第2駆動素子Td2をなす。第1および第2駆動素子それぞれは薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)であり得る。
【0096】
図5で、第1半導体層120の上部に第1ゲート電極126、第1ソース電極142および第1ドレイン電極144が位置し、第2半導体層122の上部に第2ゲート電極128、第2ソース電極146および第2ドレイン電極148が位置する。すなわち、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2それぞれはコプラナー(coplanar)構造を有する。
【0097】
これとは異なり、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2それぞれで、半導体層の下部にゲート電極が位置し、半導体層の上部にソース電極とドレイン電極が位置することができる。すなわち、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2それぞれは逆スタガド(inverted staggered)構造を有することができる。この場合、半導体層は非晶質シリコンからなり得る。
【0098】
また、層間絶縁膜130上には低準位電圧配線Vss、第1データ配線DL1、第1高準位電圧配線Vdd1、第2データ配線DL2、第2高準位電圧配線Vdd2が形成される。低準位電圧配線Vss、第1データ配線DL1、第1高準位電圧配線Vdd1、第2データ配線DL2、第2高準位電圧配線Vdd2それぞれは第1ソース電極142と同一物質からなり得る。
【0099】
第1高準位電圧配線Vdd1は第1ソース電極142と連結される。例えば、第1ソース電極142は第1高準位電圧配線Vdd1から延長され得る。第2高準位電圧配線Vdd2は第2ソース電極146と連結される。例えば、第2ソース電極146は第2高準位電圧配線Vdd2から延長され得る。
【0100】
画素領域Pそれぞれにはゲート配線GLおよび第1データ配線DL1に連結される第1スイッチング素子Ts1とゲート配線および第2データ配線DL2に連結される第2スイッチング素子Ts2がさらに形成される。第1および第2スイッチング素子Ts1、Ts2それぞれは薄膜トランジスタであり得る。第1スイッチング素子Ts1は第1駆動素子Td1に連結され、第2スイッチング素子Ts2は第2駆動素子Td2に連結される。
【0101】
例えば、第1スイッチング素子Ts1は半導体層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を含み、ゲート電極はゲート配線GLに連結され、ソース電極は第1データ配線DL1に連結され得る。また、ドレイン電極は第1駆動素子Td1の第1ドレイン電極144に連結され得る。
【0102】
第2スイッチング素子Ts2は半導体層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を含み、ゲート電極はゲート配線GLに連結され、ソース電極は第2データ配線DL2に連結され得る。また、ドレイン電極は第2駆動素子Td2の第2ドレイン電極148に連結され得る。
【0103】
また、画素領域Pそれぞれには、一フレーム(frame)の間第1駆動素子Td1の第1ゲート電極126の電圧を一定に維持されるようにするための第1ストレージキャパシタCst1と第2駆動素子Td2の第2ゲート電極128の電圧を一定に維持されるようにするための第2ストレージキャパシタCst2がさらに構成され得る。
【0104】
第1ソース電極142、第1ドレイン電極144、第2ソース電極146、第2ドレイン電極148、低準位電圧配線Vss、第1データ配線DL1、第1高準位電圧配線Vdd1、第2データ配線DL2、第2高準位電圧配線Vdd2上に平坦化層150が第1透明基板110の前面に形成される。平坦化層150は上面が平坦であり、第1駆動素子Td1の第1ドレイン電極144を露出する第1ドレインコンタクトホール152を有する。
【0105】
平坦化層150上にそれぞれの画素領域P別に分離された第1電極210が形成される。第1電極210は第1ドレインコンタクトホール152を通じて第1駆動素子Td1の第1ドレイン電極144に連結される。
【0106】
第1電極210は正極(anode)であり得、仕事関数(work function)値が比較的大きい導電性物質、例えば透明導電性酸化物(transparent conductive oxide;TCO)からなり得る。具体的には、第1電極210はインジウム-スズ-酸化物(indium-tin-oxide;ITO)、インジウム-亜鉛-酸化物(indium-zinc-oxide;IZO)、インジウム-スズ-亜鉛-酸化物(indium-tin-zinc oxide;ITZO)、スズ酸化物(SnO)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウム-銅-酸化物(indium-copper-oxide;ICO)およびアルミニウム:酸化亜鉛(Al:ZnO;AZO)の中の一つからなり得る。すなわち、第1電極210は透明電極である。
【0107】
第1電極210は画素領域Pより小さい面積を有する。例えば、第1電極210はゲート配線GL、第1データ配線DL1、第1高準位電圧配線Vdd1により定義される領域内に位置することができる。
【0108】
平坦化層150上には第1電極210の縁を覆うバンク層160が形成される。バンク層160は第1厚さを有する第1バンク162と第1厚さより大きい第2厚さを有して第1バンク162上に位置する第2バンク164を含む。例えば、第1バンク162は第1透明基板110から第1高さを有し、第2バンク164は第1透明基板110から第1高さより大きい第2高さを有する。
【0109】
バンク層160は第1電極210に対応する第1開口部op1と第1開口部op1より大きい面積を有して画素領域Pに対応する第2開口部op2を含む。すなわち、第1バンク162は第1電極210の中央を露出する第1開口部op1を有し、第2バンク164は画素領域Pに対応する第2開口部op2を有する。
【0110】
低準位電圧配線Vssを露出する共通コンタクトホール166と第2駆動素子Td2の第2ドレイン電極148を露出する第2ドレインコンタクトホール168がバンク層160、平坦化層150を通じて形成される。
【0111】
第1電極210上には第1有機発光層220が形成される。第1有機発光層220は第1発光物質層(emitting material layer;EML)の単層構造を有することができる。これとは異なり、第1有機発光層220は正孔注入層(hole injection layer;HIL)、正孔輸送層(hole transport layer;HTL)、電子遮断層(electron blocking layer;EBL)、正孔遮断層(hole blocking layer;HBL)、電子輸送層(electron transport layer;ETL)、電子注入層(electron injection layer;EIL)のうち少なくとも一つをさらに含んで多層構造を有することができる。
【0112】
これとは異なり、第1有機発光層220は互いに離隔した二以上の発光物質層を含むことができる。二以上の発光物質層は同一色の発光物質層であるか互いに異なる色の発光物質層であり得る。
【0113】
第1有機発光層220の少なくとも一部は溶液工程によって形成され得る。例えば、第1有機発光層220はインクジェット工程またはスピンコート工程によって形成され得る。これとは異なり、第1有機発光層220は蒸着工程によって形成され得る。図5で第1有機発光層220は溶液工程によって形成されており、第1有機発光層220は第1開口部op1内に形成され、縁の厚さが中央の厚さより大きくてもよい。
【0114】
第1有機発光層220とバンク層160が形成された第1透明基板110の上部に第2電極230が形成される。第2電極230は共通コンタクトホール166を通じて低準位電圧配線Vssに連結される。
【0115】
第2電極230は画素領域別に分離され得る。これとは異なり、第1画素領域の第2電極230は低準位電圧配線Vssを挟んで隣接した第2画素領域の第2電極と一体に形成され得る。
【0116】
第2電極230は第1開口部op1で第1有機発光層220上に位置し、第2開口部op2で第1バンク162上に位置する。すなわち、第2電極230は第1電極210および第1有機発光層220より大きい面積を有する。第2電極230の面積は第2開口部op2の面積と同じであってもよい。
【0117】
第2電極230は仕事関数値が比較的小さい導電性物質からなって負極(cathode)として利用され得る。例えば、第2電極230はアルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、銀(Ag)、またはこれらの合金や組み合わせのような高伝導度、高反射特性を有する物質からなり得る。すなわち、第2電極230は反射電極である。
【0118】
すなわち、第1有機発光ダイオードD1は平坦化層150上に位置し、第1電極210と、第1電極210上に順次積層される第1有機発光層220および第2電極230を含む。第1有機発光ダイオードD1は赤色画素領域、緑色画素領域および青色画素領域それぞれに位置して赤色、緑色および青色光をそれぞれ発光することができる。これとは異なり、第1有機発光ダイオードD1は白色光を発光することができる。
【0119】
第2電極230上に第2有機発光層240が形成される。第2有機発光層240は第2電極230と実質的に同じ面積を有する。
【0120】
第1有機発光層220は第1波長範囲の光を放出し、第2有機発光層240は第1波長と同一または異なる第2波長範囲の光を放出することができる。例えば、第1波長範囲の光と第2波長範囲の光それぞれは赤色、緑色、青色光の中の一つであり得る。
【0121】
第2有機発光層240は第2発光物質層の単層構造を有することができる。これとは異なり、第2有機発光層240は正孔注入層、正孔輸送層、電子遮断層、正孔遮断層、電子輸送層、電子注入層のうち少なくとも一つをさらに含んで多層構造を有することができる。
【0122】
これとは異なり、第2有機発光層240は互いに離隔した二以上の発光物質層を含むことができる。二以上の発光物質層は同一色の発光物質層であるか互いに異なる色の発光物質層であり得る。
【0123】
第2有機発光層240の少なくとも一部は溶液工程によって形成され得る。例えば、第2有機発光層240はインクジェット工程またはスピンコート工程によって形成され得る。これとは異なり、第2有機発光層240は蒸着工程によって形成され得る。図5で第2有機発光層240は溶液工程によって形成されており、第2有機発光層240は第2開口部op2内に形成され、縁の厚さが中央の厚さより大きくてもよい。
【0124】
第1有機発光層220は第1バンク162により囲まれた領域内に位置する反面、第2電極230と第2有機発光層240それぞれは第2バンク164により囲まれた領域内に位置する。
【0125】
一実施例において、第1有機発光層220は溶液工程によって形成され、第2有機発光層240は蒸着工程によって形成され得る。
【0126】
第2有機発光層240上に第3電極250が形成される。
【0127】
第3電極250はそれぞれの画素領域別に分離されて形成される。第3電極250は第2ドレインコンタクトホール168を通じて第2駆動素子Td2の第2ドレイン電極148に連結される。
【0128】
第3電極250は正極(anode)であり得、仕事関数(work function)値が比較的大きい導電性物質、例えば透明導電性酸化物(transparent conductive oxide;TCO)からなり得る。具体的には、第3電極250はインジウム-スズ-酸化物(indium-tin-oxide;ITO)、インジウム-亜鉛-酸化物(indium-zinc-oxide;IZO)、インジウム-スズ-亜鉛-酸化物(indium-tin-zinc oxide;ITZO)、スズ酸化物(SnO)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウム-銅-酸化物(indium-copper-oxide;ICO)およびアルミニウム:酸化亜鉛(Al:ZnO;AZO)の中の一つからなり得る。すなわち、第3電極250は透明電極である。
【0129】
第3電極250は第2電極230および第2有機発光層240より大きい面積を有する。第3電極250は第2開口部より大きい面積を有して第2バンク164の上部面の一部を覆うことができる。
【0130】
第2有機発光ダイオードD2は第2電極230と、第2電極230上に順次積層される第2有機発光層240および第3電極250を含む。第2有機発光ダイオードD2は赤色画素領域、緑色画素領域および青色画素領域それぞれに位置して赤色、緑色および青色光をそれぞれ発光することができる。これとは異なり、第2有機発光ダイオードD2は白色光を発光することができる。
【0131】
第2有機発光ダイオードD2は第1有機発光ダイオードD1より大きい面積を有して第1および第2駆動素子Td1、Td2と重なり得る。したがって、第1および第2駆動素子Td1、Td2により第2有機発光ダイオードD2の開口率が減少しない。
【0132】
換言すると、第1駆動素子Td1を含む第1画素駆動回路部PDC1と第2駆動素子Td2を含む第2画素駆動回路部PDC2は画素領域Pの第1領域で第1透明基板110の上部に位置し、第1有機発光ダイオードD1は画素領域Pの第2領域で第1透明基板110の上部、例えば第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2の上部に位置する。また、第2有機発光ダイオードD2は画素領域P2の第1および第2領域で第1有機発光ダイオードD1上に位置する。
【0133】
有機発光ダイオードの概略的な断面図である図6を参照すると、本発明の両面有機発光表示装置に含まれる有機発光ダイオードは、第2電極230を共有して積層された第1および第2有機発光ダイオードD1、D2を含む。
【0134】
第1有機発光ダイオードD1は第1電極(210、下部電極、第1正極)、第1電極210と対向する第2電極(230、中間電極、負極)、第1および第2電極210、230の間に位置する第1有機発光層220を含む。第1電極210からの正孔と第2電極230からの電子が第1有機発光層220で結合された後、第1有機発光層220から光が放出される。
【0135】
第1有機発光層220は、第1電極210と第2電極230の間に位置する第1発光物質層226を含む。
【0136】
また、第1有機発光層220は第1電極210と第1発光物質層226の間に位置する第1正孔輸送層224と、第1発光物質層226と第2電極230の間に位置する第1電子輸送層228をさらに含むことができる。
【0137】
また、第1有機発光層220は第1電極210と第1正孔輸送層224の間に位置する第1正孔注入層222をさらに含むことができる。
【0138】
すなわち、第1有機発光ダイオードD1は第1電極(210、第1正極)上に正孔注入層222、第1正孔輸送層224、第1発光物質層226、第1電子輸送層228、第2電極230が順次積層された構造を有することができる。第1有機発光ダイオードD1は正常(normal)構造の有機発光ダイオードであり得る。
【0139】
第2有機発光ダイオードD2は第2電極230、第2電極230と対向する第3電極(250、上部電極、第2正極)、第2および第3電極230、250の間に位置する第2有機発光層240を含む。第2電極230からの電子と第3電極250からの正孔が第2有機発光層240で結合された後、第2有機発光層240から光が放出される。
【0140】
第2有機発光層240は、第2電極230と第3電極250の間に位置する第2発光物質層244を含む。
【0141】
また、第2有機発光層240は第2電極230と第2発光物質層244の間に位置する第2電子輸送層242と、第2発光物質層244と第3電極250の間に位置する第2正孔輸送層246をさらに含むことができる。
【0142】
また、第2有機発光層は第3電極250と第2正孔輸送層246の間に位置する第2正孔注入層248をさらに含むことができる。
【0143】
すなわち、第2有機発光ダイオードD2は第2電極(230、負極)上に第2電子輸送層242、第2発光物質層244、第2正孔輸送層246、第2正孔注入層248、第3電極250が順次積層された構造を有することができる。第2有機発光ダイオードD2は逆(inverted)構造の有機発光ダイオードであり得る。
【0144】
再び図5を参照すると、第3電極250上に保護層170が形成される。例えば、保護層170は無機絶縁物質からなり得る。
【0145】
また、保護層170上にシール層180が形成される。シール層180は有機絶縁物質からなり得る。
【0146】
保護層170とシール層180により外部の水分が第1および第2有機発光ダイオードD1、D2に浸透することが防止され得る。
【0147】
シール層180上に第2透明基板190が配置される。例えば、シール層180は接着特性を有してシール層180により第2透明基板190が保護層170に付着され得る。
【0148】
両面有機発光表示装置100は赤色、緑色および青色画素領域に対応するカラーフィルタ層(図示されず)を含むことができる。カラーフィルタ層は、赤色画素領域、緑色画素領域、青色画素領域それぞれに対応して赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、青色カラーフィルタを含むことができる。両面有機発光表示装置100がカラーフィルタ層を含む場合、有機発光表示装置100の色純度が向上し得る。また、第1および第2有機発光ダイオードD1、D2それぞれが白色有機発光ダイオードである場合、カラーフィルタ層によってフルカラー映像が具現され得る。
【0149】
例えば、第1透明基板110と第1有機発光ダイオードD1の間に第1カラーフィルタ層が位置することができ、第2有機発光ダイオードD2と第2透明基板190の間に第2カラーフィルタ層が位置することができる。
【0150】
両面有機発光表示装置100は外部光の反射を減らすための偏光板(図示されず)をさらに含むことができる。偏光板は円形偏光板であり得る。例えば、第1透明基板110の外側に第1偏光板が位置することができ、第2透明基板190の外側に第2偏光板が位置することができる。
【0151】
前述した通り、本発明の両面有機発光表示装置100で、第1有機発光ダイオードD1と第2有機発光ダイオードD2は負極である第2電極230を共有して独立的に駆動される。第1有機発光ダイオードD1では第1電極210を通じて第1映像が表示され、第2有機発光ダイオードD2では第3電極250を通じて第2映像が表示される。
【0152】
また、第2有機発光ダイオードD2は相対的に大きい開口部を有し、第2有機発光ダイオードD2のエネルギー効率と寿命が向上する。
【0153】
また、負極である第2電極230を伝導度が優秀で反射率が高い金属物質で形成できるため、両面有機発光表示装置100の発光効率(輝度)が向上する。
【0154】
図7は、本発明の第2実施例に係る両面有機発光表示装置で一つの画素領域構造に対する概略的な平面図である。
【0155】
図7に図示された通り、両面有機発光表示装置300は、ゲート配線GL、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1、第2高準位電圧配線Vdd2、第1データ配線DL1、第2データ配線DL2、第1駆動素子(図1のTd1)、第2駆動素子(図1のTd2)、第1有機発光ダイオードD1、第2有機発光ダイオードD2を含む。
【0156】
ゲート配線GL、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1、第2高準位電圧配線Vdd2は第1方向(x)に沿って延び、第1データ配線DL1、第2データ配線DL2は第1方向(x)と交差する第2方向(y)に延びる。例えば、第2方向(y)は第1方向(x)に垂直であり得る。
【0157】
第1駆動素子Td1は第1高準位電圧配線Vdd1に連結され、第2駆動素子Td2は第2高準位電圧配線Vdd2に連結される。
【0158】
第1有機発光ダイオードD1は第1駆動素子Td1と低準位電圧配線Vssに連結され、第2有機発光ダイオードD2は第2駆動素子Td2と低準位電圧配線Vssに連結される。
【0159】
また、両面有機発光表示装置300は、ゲート配線GL、第1データ配線DL、第1駆動素子Td1に連結された第1スイッチング素子(図1のTs1)と、ゲート配線GL、第2データ配線DL、第2駆動素子Td2に連結された第2スイッチング素子(図1のTs2)をさらに含むことができる。
【0160】
ゲート配線GL、第2高準位電圧配線Vdd2、第1高準位電圧配線Vdd1、低準位電圧配線Vssは一定の間隔離隔して第2方向(y)に沿って順次配列され得る。第1データ配線DL1、第2データ配線DL2は一定の間隔離隔して第1方向(x)に沿って順次配列され得る。
【0161】
第1データ配線DL1と第2データ配線DL2はゲート配線GLと交差して画素領域Pを定義し、第1スイッチング素子Ts1、第2スイッチング素子Ts2、第1駆動素子Td1、第2駆動素子Td2、第1有機発光ダイオードD1、第2有機発光ダイオードD2は各画素領域Pに配置される。
【0162】
第1有機発光ダイオードD1は正極である第1電極410、第1有機発光層、負極である第2電極430を含み、第2有機発光ダイオードD2は負極である第2電極430、第2有機発光層、正極である第3電極450を含む。すなわち、第2有機発光ダイオードD2は第1有機発光ダイオードD1と負極である第2電極430を共有して第1有機発光ダイオードD1上に位置する。
【0163】
第1有機発光ダイオードD1と第2有機発光ダイオードD2は負極である第2電極430を共有し、第1有機発光ダイオードD1は第1駆動素子Td1により駆動され、第2有機発光ダイオードD2は第2駆動素子Td2により駆動される。すなわち、第1有機発光ダイオードD1と第2有機発光ダイオードD2は独立的に駆動される。
【0164】
第1有機発光ダイオードD1は第1データ配線DL1、第2データ配線DL2、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1により囲まれた領域に位置し、第2有機発光ダイオードD2は第1有機発光ダイオードD1より大きい平面積を有する。例えば、第2有機発光ダイオードD2の一端は低準位電圧配線Vssと重なり、他端は第2高準位電圧配線Vdd2を越えて位置することができる。例えば、第2有機発光ダイオードD2の他端はゲート配線GLと重なり得る。
【0165】
すなわち、第1有機発光ダイオードD1はゲート配線GL、第1および第2データ配線DL1、DL2、低準位電圧配線Vss、第1および第2高準位電圧配線Vdd1、Vdd2と重ならず、第2有機発光ダイオードD2はゲート配線GL、第1および第2データ配線DL1、DL2、低準位電圧配線Vss、第1および第2高準位電圧配線Vdd1、Vdd2それぞれと重なり得る。
【0166】
第1有機発光ダイオードD1は第1方向(x)と第2方向(y)に対する第1法線方向に光を放出し、第2有機発光ダイオードD2は第1法線方向と反対である第2法線方向に光を放出する。
【0167】
したがって、本発明の両面有機発光表示装置100は第1法線方向に第1映像が表示され第2法線方向に第2映像が表示される両面映像表示を具現することができる。
【0168】
図8は、図7の切断線II-II’による断面図である。
【0169】
図8に図示された通り、画素領域が定義された第1透明基板310上に、第1駆動素子Td1、第2駆動素子Td2、第1有機発光ダイオードD1、第2有機発光ダイオードD2が形成される。
【0170】
また、第2有機発光ダイオードD2を覆う保護層370、保護層370上のシール層380、シール層380上の第2透明基板390が第2有機発光ダイオードD2の上部に備えられ得る。
【0171】
第1および第2透明基板310、390それぞれはガラス基盤またはフレキシブル基板であり得る。例えば、フレキシブル基板は、ポリイミド(polyimide;PI)基板、ポリエーテルスルホン(Polyethersulfone;PES)基板、ポリエチレンナフタレート(polyethylenenaphthalate;PEN)基板、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene Terephthalate;PET)基板およびポリカーボネート(polycarbonate;PC)基板のうちいずれか一つであり得る。
【0172】
第1透明基板310上にバッファ層312が形成され、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2がバッファ層312上に形成される。例えば、バッファ層312は窒化シリコンまたは窒化シリコンのような無機絶縁物質からなり得る。バッファ層312は省略され得、この場合、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2は第1透明基板310上に形成され得る。
【0173】
バッファ層312上に第1半導体層320と第2半導体層322が形成される。例えば、第1半導体層320と第2半導体層322それぞれは酸化物半導体物質からなり得る。第1半導体層320と第2半導体層322それぞれが酸化物半導体物質からなる場合、第1半導体層320と第2半導体層322それぞれの下部に遮光パターン(図示せず)が形成され得る。遮光パターンは第1半導体層320と第2半導体層322に光が入射することを防止して第1半導体層320と第2半導体層322が光によって劣化することを防止する。
【0174】
これとは異なり、第1半導体層320と第2半導体層322それぞれは多結晶シリコンからなってもよく、この場合、第1半導体層320と第2半導体層322それぞれの両端に不純物がドーピングされ得る。
【0175】
第1半導体層320と第2半導体層322上に絶縁物質からなるゲート絶縁膜324が第1透明基板310の前面に形成される。ゲート絶縁膜324はシリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質からなり得る。
【0176】
ゲート絶縁膜324上に金属のような導電性物質からなる第1ゲート電極326と第2ゲート電極328が形成される。第1ゲート電極326は第1半導体層320の中央に対応し、第2ゲート電極328は第2半導体層322の中央に対応する。
【0177】
また、ゲート絶縁膜324上にゲート配線GL、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1、第2高準位電圧配線Vdd2が形成される。例えば、第1高準位電圧配線Vdd1と第2高準位電圧配線Vdd2は第1ゲート電極326と第2ゲート電極328の間に位置することができる。
【0178】
例えば、第1ゲート電極326、第2ゲート電極328、ゲート配線GL、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1、第2高準位電圧配線Vdd2は同一物質からなり得る。
【0179】
図8でゲート絶縁膜324は第1透明基板310の前面に形成されているが、ゲート絶縁膜324は第1ゲート電極326および第2ゲート電極328それぞれと同じ形状でパターニングされてもよい。
【0180】
第1ゲート電極326、第2ゲート電極328、ゲート配線GL、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1、第2高準位電圧配線Vdd2上には絶縁物質からなる層間絶縁膜330が第1透明基板310の前面に形成される。層間絶縁膜330はシリコン酸化物またはシリコン窒化物のような無機絶縁物質で形成されるか、ベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)やフォトアクリル(photo-acryl)のような有機絶縁物質で形成され得る。
【0181】
層間絶縁膜330は第1半導体層320の両側上面を露出する第1および第2半導体層コンタクトホール332、334と第2半導体層322の両側上面を露出する第3および第4半導体層コンタクトホール336、338を有する。第1および第2半導体層コンタクトホール332、334は第1ゲート電極326の両側で第1ゲート電極326と離隔して位置し、第3および第4半導体層コンタクトホール336、338は第2ゲート電極328の両側で第2ゲート電極328と離隔して位置する。
【0182】
図8で、第1~第4半導体層コンタクトホール332、334、336、338は層間絶縁膜330とゲート絶縁膜324に形成されている。これとは異なり、ゲート絶縁膜324が第1および第2ゲート電極326、328それぞれと同じ形状でパターニングされる場合、第1~第4半導体層コンタクトホール332、334、336、338は層間絶縁膜330内にのみ形成され得る。
【0183】
層間絶縁膜330上に金属のような導電性物質からなる第1ソース電極342、第1ドレイン電極344、第2ソース電極346、第2ドレイン電極348が形成される。第1ソース電極342と第1ドレイン電極344は第1ゲート電極326を中心に離隔して位置し、それぞれ第1および第2半導体層コンタクトホール332、334を通じて第1半導体層320の両側と接触する。第2ソース電極346と第2ドレイン電極348は第2ゲート電極328を中心に離隔して位置し、それぞれ第3および第4半導体層コンタクトホール336、338を通じて第2半導体層322の両側と接触する。
【0184】
第1半導体層320、第1ゲート電極326、第1ソース電極342および第1ドレイン電極344は第1駆動素子Td1をなし、第2半導体層322、第2ゲート電極328、第2ソース電極346および第2ドレイン電極348は第2駆動素子Td2をなす。第1および第2駆動素子それぞれは薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)であり得る。
【0185】
図8で、第1半導体層320の上部に第1ゲート電極326、第1ソース電極342および第1ドレイン電極344が位置し、第2半導体層322の上部に第2ゲート電極328、第2ソース電極346および第2ドレイン電極348が位置する。すなわち、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2それぞれはコプラナー(coplanar)構造を有する。
【0186】
これとは異なり、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2それぞれで、半導体層の下部にゲート電極が位置し、半導体層の上部にソース電極とドレイン電極が位置することができる。すなわち、第1駆動素子Td1と第2駆動素子Td2それぞれは逆スタガド(inverted staggered)構造を有することができる。この場合、半導体層は非晶質シリコンからなり得る。
【0187】
また、層間絶縁膜330上には第1データ配線DL1、第2データ配線DL2が形成される。第1データ配線DL1、第2データ配線DL2それぞれは第1ソース電極342と同一物質からなり得る。
【0188】
第1高準位電圧配線Vdd1は第1ソース電極342と連結される。例えば、層間絶縁膜330には第1高準位電圧配線Vdd1を露出する第1コンタクトホールが形成され、第1ソース電極342は第1コンタクトホールを通じて第1高準位電圧配線Vdd1に連結され得る。第2高準位電圧配線Vdd2は第2ソース電極346と連結される。例えば、層間絶縁膜330には第2高準位電圧配線Vdd2を露出する第2コンタクトホールが形成され、第2ソース電極346は第2コンタクトホールを通じて第2高準位電圧配線Vdd2に連結され得る。
【0189】
画素領域Pそれぞれにはゲート配線GLおよび第1データ配線DL1に連結される第1スイッチング素子Ts1とゲート配線および第2データ配線DL2に連結される第2スイッチング素子Ts2がさらに形成される。第1および第2スイッチング素子Ts1、Ts2それぞれは薄膜トランジスタであり得る。第1スイッチング素子Ts1は第1駆動素子Td1に連結され、第2スイッチング素子Ts2は第2駆動素子Td2に連結される。
【0190】
例えば、第1スイッチング素子Ts1は半導体層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を含み、ゲート電極はゲート配線GLに連結され、ソース電極は第1データ配線DL1に連結され得る。また、ドレイン電極は第1駆動素子Td1の第1ドレイン電極344に連結され得る。
【0191】
第2スイッチング素子Ts2は半導体層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を含み、ゲート電極はゲート配線GLに連結され、ソース電極は第2データ配線DL2に連結され得る。また、ドレイン電極は第2駆動素子Td2の第2ドレイン電極348に連結され得る。
【0192】
また、画素領域Pそれぞれには、一フレーム(frame)の間第1駆動素子Td1の第1ゲート電極326の電圧を一定に維持されるようにするための第1ストレージキャパシタCst1と第2駆動素子Td2の第2ゲート電極328の電圧を一定に維持されるようにするための第2ストレージキャパシタCst2がさらに構成され得る。
【0193】
第1ソース電極342、第1ドレイン電極344、第2ソース電極346、第2ドレイン電極348、第1データ配線DL1、第2データ配線DL2上に平坦化層350が第1透明基板310の前面に形成される。平坦化層350は上面が平坦であり、第1駆動素子Td1の第1ドレイン電極344を露出する第1ドレインコンタクトホール352を有する。
【0194】
平坦化層350上にそれぞれの画素領域P別に分離された第1電極410が形成される。第1電極410は第1ドレインコンタクトホール352を通じて第1駆動素子Td1の第1ドレイン電極344に連結される。
【0195】
第1電極410は正極(anode)であり得、仕事関数(work function)値が比較的大きい導電性物質、例えば透明導電性酸化物(transparent conductive oxide;TCO)からなり得る。具体的には、第1電極410はインジウム-スズ-酸化物(indium-tin-oxide;ITO)、インジウム-亜鉛-酸化物(indium-zinc-oxide;IZO)、インジウム-スズ-亜鉛-酸化物(indium-tin-zinc oxide;ITZO)、スズ酸化物(SnO)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウム-銅-酸化物(indium-copper-oxide;ICO)およびアルミニウム:酸化亜鉛(Al:ZnO;AZO)の中の一つからなり得る。すなわち、第1電極410は透明電極である。
【0196】
第1電極410は画素領域Pより小さい面積を有する。例えば、第1電極410は第1データ配線DL1、第2データ配線DL2、低準位電圧配線Vss、第1高準位電圧配線Vdd1により定義される領域内に位置することができる。
【0197】
平坦化層350上には第1電極410の縁を覆うバンク層360が形成される。バンク層360は第1厚さを有する第1バンク362と第1厚さより大きい第2厚さを有する第2バンク364を含む。例えば、第1バンク362は第1透明基板310から第1高さを有し、第2バンク364は第1透明基板310から第1高さより大きい第2高さを有する。
【0198】
バンク層360は第1電極410に対応する第1開口部op1と第1開口部op1より大きい面積を有して画素領域Pに対応する第2開口部op2を含む。すなわち、第1バンク362は第1電極410の中央を露出する第1開口部op1を有し、第2バンク364は画素領域Pに対応する第2開口部op2を有する。
【0199】
低準位電圧配線Vssを露出する共通コンタクトホール366と第2駆動素子Td2の第2ドレイン電極348を露出する第2ドレインコンタクトホール368がバンク層360、平坦化層350、層間絶縁膜330を通じて形成される。
【0200】
第1電極410上には第1有機発光層420が形成される。第1有機発光層420は第1発光物質層の単層構造を有することができる。これとは異なり、第1有機発光層420は正孔注入層、正孔輸送層、電子遮断層、正孔遮断層、電子輸送層、電子注入層のうち少なくとも一つをさらに含んで多層構造を有することができる。
【0201】
これとは異なり、第1有機発光層420は互いに離隔した二以上の発光物質層を含むことができる。二以上の発光物質層は同一色の発光物質層であるか互いに異なる色の発光物質層であり得る。
【0202】
第1有機発光層420の少なくとも一部は溶液工程によって形成され得る。例えば、第1有機発光層420はインクジェット工程またはスピンコート工程によって形成され得る。これとは異なり、第1有機発光層420は蒸着工程によって形成され得る。図8で第1有機発光層420は蒸着工程によって形成されており、第1有機発光層420の縁が第1バンク362の上面の一部を覆う。
【0203】
第1有機発光層420とバンク層360が形成された第1透明基板310の上部に第2電極430が形成される。第2電極430は共通コンタクトホール366を通じて低準位電圧配線Vssに連結される。
【0204】
第2電極430は画素領域別に分離され得る。これとは異なり、第1画素領域の第2電極430は低準位電圧配線Vssを挟んで隣接した第2画素領域の第2電極と一体に形成され得る。
【0205】
第2電極430は第1開口部op1で第1有機発光層420上に位置し、第2開口部op2で第1バンク362上に位置する。すなわち、第2電極430は第1電極410および第1有機発光層420より大きい面積を有する。第2電極430の面積は第2開口部op2の面積と同じであってもよい。
【0206】
第2電極430は仕事関数値が比較的小さい導電性物質からなって負極(cathode)として利用され得る。例えば、第2電極430はアルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、銀(Ag)、またはこれらの合金や組み合わせのような高伝導度、高反射特性を有する物質からなり得る。すなわち、第2電極430は反射電極である。
【0207】
すなわち、第1有機発光ダイオードD1は平坦化層350上に位置し、第1電極410と、第1電極410上に順次積層される第1有機発光層420および第2電極430を含む。第1有機発光ダイオードD1は赤色画素領域、緑色画素領域および青色画素領域それぞれに位置して赤色、緑色および青色光をそれぞれ発光することができる。これとは異なり、第1有機発光ダイオードD1は白色光を発光することができる。
【0208】
第2電極430上に第2有機発光層440が形成される。第2有機発光層440は第2電極430と実質的に同じ面積を有する。第2電極430の縁は第2有機発光層440により覆われ得る。
【0209】
第1有機発光層420は第1波長範囲の光を放出し、第2有機発光層440は第1波長と同一または異なる第2波長範囲の光を放出することができる。例えば、第1波長範囲の光と第2波長範囲の光それぞれは赤色、緑色、青色光の中の一つであり得る。
【0210】
第2有機発光層440は第2発光物質層の単層構造を有することができる。これとは異なり、第2有機発光層440は正孔注入層、正孔輸送層、電子遮断層、正孔遮断層、電子輸送層、電子注入層のうち少なくとも一つをさらに含んで多層構造を有することができる。
【0211】
これとは異なり、第2有機発光層440は互いに離隔した二以上の発光物質層を含むことができる。二以上の発光物質層は同一色の発光物質層であるか互いに異なる色の発光物質層であり得る。
【0212】
第2有機発光層440の少なくとも一部は溶液工程によって形成され得る。例えば、第2有機発光層440はインクジェット工程またはスピンコート工程によって形成され得る。これとは異なり、第2有機発光層440は蒸着工程によって形成され得る。図8で第2有機発光層440は蒸着工程によって形成されており、第2有機発光層440の縁が第2バンク364上で第2電極430の縁を覆う。
【0213】
第2有機発光層440上に第3電極450が形成される。
【0214】
第3電極450はそれぞれの画素領域別に分離されて形成される。第3電極450は第2ドレインコンタクトホール368を通じて第2駆動素子Td2の第2ドレイン電極348に連結される。
【0215】
第3電極450は正極(anode)であり得、仕事関数(work function)値が比較的大きい導電性物質、例えば透明導電性酸化物(transparent conductive oxide;TCO)からなり得る。具体的には、第3電極450はインジウム-スズ-酸化物(indium-tin-oxide;ITO)、インジウム-亜鉛-酸化物(indium-zinc-oxide;IZO)、インジウム-スズ-亜鉛-酸化物(indium-tin-zinc oxide;ITZO)、スズ酸化物(SnO)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウム-銅-酸化物(indium-copper-oxide;ICO)およびアルミニウム:酸化亜鉛(Al:ZnO;AZO)の中の一つからなり得る。すなわち、第3電極450は透明電極である。
【0216】
第3電極450は第2電極430および第2有機発光層440より大きい面積を有する。第3電極450は第2開口部より大きい面積を有して第2バンク364の上部面の一部を覆うことができる。
【0217】
第2有機発光ダイオードD2は第2電極430と、第2電極430上に順次積層される第2有機発光層440および第3電極450を含む。第2有機発光ダイオードD2は赤色画素領域、緑色画素領域および青色画素領域それぞれに位置して赤色、緑色および青色光をそれぞれ発光することができる。これとは異なり、第2有機発光ダイオードD2は白色光を発光することができる。
【0218】
第2有機発光ダイオードD2は第1有機発光ダイオードD1より大きい面積を有して第1および第2駆動素子Td1、Td2と重なり得る。したがって、第1および第2駆動素子Td1、Td2により第2有機発光ダイオードD2の開口率が減少しない。
【0219】
換言すると、第1駆動素子Td1を含む第1画素駆動回路部PDC1と第2駆動素子Td2を含む第2画素駆動回路部PDC2は画素領域Pの第1領域で第1透明基板310の上部に位置し、第1有機発光ダイオードD1は画素領域Pの第2領域で第1透明基板310の上部、例えば第1および第2画素駆動回路部PDC1、PDC2の上部に位置する。また、第2有機発光ダイオードD2は画素領域P2の第1および第2領域で第1有機発光ダイオードD1上に位置する。
【0220】
図6を参照すると、第1有機発光ダイオードD1の第1有機発光層420は正孔注入層222、第1正孔輸送層224、第1発光物質層226、第1電子輸送層228、第2電極230が順次積層された構造を有することができ、第2有機発光ダイオードD2の第2有機発光層440は第2電子輸送層242、第2発光物質層244、第2正孔輸送層246、第2正孔注入層248が順次積層された構造を有することができる。
【0221】
再び図8を参照すると、第3電極450上に保護層370が形成される。例えば、保護層370は無機絶縁物質からなり得る。
【0222】
また、保護層370上にシール層380が形成される。シール層380は有機絶縁物質からなり得る。
【0223】
保護層370とシール層380により外部の水分が第1および第2有機発光ダイオードD1、D2に浸透することが防止され得る。
【0224】
シール層380上に第2透明基板390が配置される。例えば、シール層380は接着特性を有してシール層380により第2透明基板390が保護層370に付着され得る。
【0225】
両面有機発光表示装置300は赤色、緑色および青色画素領域に対応するカラーフィルタ層(図示されず)を含むことができる。カラーフィルタ層は、赤色画素領域、緑色画素領域、青色画素領域それぞれに対応して赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、青色カラーフィルタを含むことができる。両面有機発光表示装置300がカラーフィルタ層を含む場合、有機発光表示装置300の色純度が向上し得る。また、第1および第2有機発光ダイオードD1、D2それぞれが白色有機発光ダイオードである場合、カラーフィルタ層によってフルカラー映像が具現され得る。
【0226】
例えば、第1透明基板310と第1有機発光ダイオードD1の間に第1カラーフィルタ層が位置することができ、第2有機発光ダイオードD2と第2透明基板390の間に第2カラーフィルタ層が位置することができる。
【0227】
両面有機発光表示装置300は外部光の反射を減らすための偏光板(図示されず)をさらに含むことができる。偏光板は円形偏光板であり得る。例えば、第1透明基板310の外側に第1偏光板が位置することができ、第2透明基板390外側に第2偏光板が位置することができる。
【0228】
前述した通り、本発明の両面有機発光表示装置300で、第1有機発光ダイオードD1と第2有機発光ダイオードD2は負極である第2電極430を共有して独立的に駆動される。第1有機発光ダイオードD1では第1電極410を通じて第1映像が表示され、第2有機発光ダイオードD2では第3電極450を通じて第2映像が表示される。
【0229】
また、第2有機発光ダイオードD2は相対的に大きい開口部を有し、第2有機発光ダイオードD2のエネルギー効率と寿命が向上する。
【0230】
また、負極である第2電極430を伝導度が優秀で反射率が高い金属物質で形成できるため、両面有機発光表示装置300の発光効率(輝度)が向上する。
【0231】
前記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の技術者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。
【符号の説明】
【0232】
100、300:両面有機発光表示装置
D1:第1有機発光ダイオード
D2:第2有機発光ダイオード
Td1:第1駆動素子
Td2:第2駆動素子
Ts1:第1スイッチング素子
Tds2:第2スイッチング素子
GL:ゲート配線
DL1:第1データ配線
DL2:第2データ配線
Vss:低準位電圧配線
Vdd1:第1高準位電圧配線
Vdd2:第2高準位電圧配線
110、310:第1透明基板
190、390:第2透明基板
210、410:第1電極
220、420:第1有機発光層
230、430:第2電極
240、440:第2有機発光層
250、450:第3電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8