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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096020
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】コイル部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/00 20060101AFI20240704BHJP
   H01F 17/04 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
H01F17/00 D
H01F17/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023214519
(22)【出願日】2023-12-20
(31)【優先権主張番号】10-2022-0190945
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゾ 敏 智
(72)【発明者】
【氏名】柳 志 滿
【テーマコード(参考)】
5E070
【Fターム(参考)】
5E070AA01
5E070AB04
5E070BB03
5E070CB06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コイルパターンの幾何学的安定性を向上させ、コイルパターンのアスペクト比を高めるのに有利なコイル部品を提供する。
【解決手段】コイル部品1000は、支持部材200と、支持部材の一面に配置され複数ターンを有する第1コイルパターンと、他面に配置され複数ターンを有する第2コイルパターンと、支持部材と第1、第2コイルパターンを埋め込み、第1、第2面101、102を含む本体100と、第1、第2コイルパターンを連結するビアと、を有し、第1コイルパターンの複数ターンの最内側ターンは、ビアと連結された第1半分のターンと、該ターンと連結された第2半分のターンとを含み、本体のW方向間で切断した第1-L方向の断面において第1コイルパターンの最内側ターンは、第1半分のターン幅が第2半分のターン幅よりも狭く、T-L方向の断面の第2半分のターン幅が第1、第2半分のターンが連結された領域の幅よりも広い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材と、
前記支持部材の一面上に配置され、複数のターン(turn)を有する第1コイルパターンと、
前記支持部材の他面上に配置され、複数のターンを有する第2コイルパターンと、
前記支持部材と前記第1及び第2コイルパターンを埋め込み、第1方向に互いに向かい合う第1面及び第2面、第2方向に互いに向かい合う第3面及び第4面、第3方向に向かい合う第5面及び第6面を含む本体と、
前記第3方向に延長され前記第1及び第2コイルパターンを連結するビアと、を有し、
前記第1コイルパターンの複数のターンの最内側ターンは、
前記ビアと連結された第1半分のターンと、
前記第1半分のターンと連結された第2半分のターンと、を含み、
前記本体の前記第2方向の間で切断した前記第1方向-第3方向の断面において、前記第1コイルパターンの最内側ターンは、前記第1半分のターンの幅が前記第2半分のターンの幅よりも狭く、
前記第1方向-第3方向の断面の前記第2半分のターンの幅が前記第1及び第2半分のターンが連結された領域の幅よりも広いことを特徴とするコイル部品。
【請求項2】
前記第2コイルパターンの複数のターンの最内側ターンは、
前記ビアと連結された第1半分のターンと、
前記第1半分のターンと連結された第2半分のターンとを含み、
前記本体の前記第2方向の間で切断した前記第1方向-第3方向の断面において、前記第2コイルパターンの最内側ターンは、前記第1半分のターンの幅が前記第2半分のターンの幅よりも狭く、
前記第1方向-第3方向の断面の前記第2半分のターンの幅が前記第1及び第2半分のターンが連結された領域の幅よりも広いことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記第1コイルパターンの第2半分のターンの幅は、前記第1コイルパターンの第1半分のターンに近づくほど、狭くなることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記第2コイルパターンの第2半分のターンの幅は、前記第2コイルパターンの第1半分のターンに近づくほど、狭くなることを特徴とする請求項2に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記第1コイルパターンの第2半分のターンの幅は、前記第1コイルパターンの第1半分のターンに近づくほど、狭くなり、
前記第2コイルパターンの第2半分のターンの幅は、前記第2コイルパターンの第1半分のターンに近づくほど、狭くなることを特徴とする請求項2に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記第1コイルパターンの第1半分のターンの平均幅は、前記第1コイルパターンの2番目の内側ターンの平均幅より広く、
前記第2コイルパターンの第1半分のターンの平均幅は、前記第2コイルパターンの2番目の内側ターンの平均幅より広いことを特徴とする請求項2に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記第1コイルパターンの複数のターンの最外側ターンの平均幅は、前記第1コイルパターンの2番目の内側ターンの平均幅より広く、
前記第2コイルパターンの複数のターンの最外側ターンの平均幅は、前記第2コイルパターンの2番目の内側ターンの平均幅より広いことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記第1コイルパターンは、前記複数のターンに連結され、前記本体の面に露出する第1引き出しパターンをさらに含み、
前記第2コイルパターンは、前記複数のターンに連結され、前記本体の面に露出する第2引き出しパターンをさらに含み、
前記第1コイルパターンの複数のターンの最外側ターンで、前記第1引き出しパターンを囲む周縁は、段差を有し、
前記第2コイルパターンの複数のターンの最外側ターンで、前記第2引き出しパターンを囲む周縁は、段差を有し、
前記第1引き出しパターンの幅は、前記第1コイルパターンの2番目の内側ターンの幅の9倍以上であり、
前記第2引き出しパターンの幅は、前記第2コイルパターンの2番目の内側ターンの幅の9倍以上であることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項9】
前記第1コイルパターンの第2半分のターンで、前記ビアを囲む周縁は、段差を有し、
前記第2コイルパターンの第2半分のターンで、前記ビアを囲む周縁は、段差を有することを特徴とする請求項2に記載のコイル部品。
【請求項10】
前記本体は、前記第1及び第2コイルパターンと前記支持部材を貫通するコアを含み、
前記第1及び第2コイルパターンのそれぞれのアスペクト比(Aspect Ratio:A/R)は、4以上であることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項11】
前記第1及び第2コイルパターンのそれぞれは、
前記支持部材の一面と接触するように配置される第1導電層と、
前記第1導電層が含有する金属と他の金属とを含有し、前記支持部材の一面から離隔するように前記第1導電層に配置される第2導電層と、を含み、
前記支持部材の一面と垂直する断面を基準に、前記第1導電層の一側面は、前記第2導電層の一側面より前記第2導電層の幅方向の中央にさらに近く配置されることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項12】
前記第1コイルパターンの第2半分のターンと前記第1コイルパターンの2番目の内側ターンとの間の離隔距離は、前記第1コイルパターンの第1半分のターンと前記第1コイルパターンの2番目の内側ターンとの間の離隔距離より長く、
前記第2コイルパターンの第2半分のターンと前記第2コイルパターンの2番目の内側ターンとの間の離隔距離は、前記第2コイルパターンの第1半分のターンと前記第2コイルパターンの2番目の内側ターンとの間の離隔距離より長いことを特徴とする請求項2に記載のコイル部品。
【請求項13】
前記第1コイルパターンの第1及び第2半分のターンそれぞれは、前記第1方向に互いに向かい合う前記第1半分のターンの第1曲線領域及び前記第2半分のターンの第2曲線領域を含み、
前記第1コイルパターンにおいて、前記第1曲線領域の平均幅は、前記第2曲線領域の平均幅よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項14】
前記第2コイルパターンの第1及び第2半分のターンそれぞれは、前記第1方向に互いに向かい合う前記第1半分のターンの第1曲線領域及び前記第2半分のターンの第2曲線領域を含み、
前記第2コイルパターンにおいて、前記第1曲線領域の平均幅は、前記第2曲線領域の平均幅よりも狭いことを特徴とする請求項2に記載のコイル部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品に関し、特に、コイルパターンの幾何学的安定性を向上させることができるコイル部品する。
【背景技術】
【0002】
コイル部品の一つであるインダクタ(inductor)は、抵抗(Resistor)及びキャパシタ(Capacitor)と合わせて電子機器に用いられる代表的な手動電子部品である。
コイル部品の一つである薄膜型コイル部品の場合、支持部材にめっき工程などの薄膜工程でコイルパターンを形成し、コイルパターンが形成された支持部材に磁性複合シートを一つ以上積層して本体を形成し、本体に外部電極を形成する。
【0003】
コイルパターンのインダクタンス(inductance)は、コイルパターンの総ターン(turn)数を増加させるほどさらに大きくなることがあり、単位面積におけるコイルパターンの総ターン数は、コイルパターンの幅が狭いほど大きくなることがある。
コイルパターンにおけるエネルギー損失は、コイルパターンの等価直列抵抗を減らすほどさらに減少することができ、単位面積におけるコイルパターンの等価直列抵抗は、コイルパターンの厚さが厚くなるほど減らすことができる。
【0004】
したがって、コイルパターンの厚さ/幅の割合であるアスペクト比(Aspect Ratio:A/R)は、高くなる。
しかし、コイルパターンのアスペクト比が高くなるほど、コイルパターンの幾何学的安定性は、さらに重要になる。
たとえば、幾何学的安定性が確保されない場合、コイルパターンは壊れることがあり、コイルパターンの巻き形態は解けることがある、という問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許公報第10-2017-0097855号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来のコイル部品における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、コイルパターンの幾何学的安定性を向上させることができ、コイルパターンのアスペクト比を高めるのに有利であるコイル部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明によるコイル部品は、支持部材と、前記支持部材の一面上に配置され、複数のターン(turn)を有する第1コイルパターンと、前記支持部材の他面上に配置され、複数のターンを有する第2コイルパターンと、前記支持部材と前記第1及び第2コイルパターンを埋め込み、第1方向に互いに向かい合う第1面及び第2面、第2方向に互いに向かい合う第3面及び第4面、第3方向に向かい合う第5面及び第6面を含む本体と、前記第3方向に延長され前記第1及び第2コイルパターンを連結するビアと、を有し、前記第1コイルパターンの複数のターンの最内側ターンは、前記ビアと連結された第1半分のターンと、前記第1半分のターンと連結された第2半分のターンと、を含み、前記本体の前記第2方向の間で切断した前記第1方向-第3方向の断面において、前記第1コイルパターンの最内側ターンは、前記第1半分のターンの幅が前記第2半分のターンの幅よりも狭く、前記第1方向-第3方向の断面の前記第2半分のターンの幅が前記第1及び第2半分のターンが連結された領域の幅よりも広いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るコイル部品によれば、コイルパターンの幾何学的安定性を向上させることができ、コイルパターンのアスペクト比を高めるのに有利であるため、コイル部品のサイズに対して大きいインダクタンスを有し、エネルギー効率性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態によるコイル部品を概略的に示す斜視図である。
図2図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す断面図である。
図3図1のII-II’線に沿って切断した断面を示す断面図である。
図4a】本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの多様な形態を例示した平面図である。
図4b】本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの多様な形態を例示した平面図である。
図4c】本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの多様な形態を例示した平面図である。
図4d】本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの多様な形態を例示した平面図である。
図4e】本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの多様な形態を例示した平面図である。
図5a】本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの製造方法を説明するための断面図である。
図5b】本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの製造方法を説明するための断面図である。
図6a図2のA部を拡大して示す断面図である。
図6b図2のA部の第1変形例を概略的に示す断面図である。
図6c図2のA部の第2変形例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に係るコイル部品を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0011】
本明細書で用いる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定する意図ではない。
単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。
本明細書において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解する必要がある。
そして、明細書全体において、「上に」とは、対象部分の上又は下に位置することを意味するものであり、必ずしも重力方向を基準に上側に位置することを意味するものではない。
【0012】
なお、結合とは、各構成要素間の接触関係において、各構成要素間に物理的に直接接触される場合のみを意味するものではなく、他の構成が各構成要素間に介在して、その他の構成に構成要素がそれぞれ接触されている場合まで包括する概念で用いる。
図に示した各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上任意に示したため、本発明は必ずしも示されたものに限定されない。
図において、L方向は第1方向又は長さ方向、W方向は第2方向又は幅方向、T方向は第3方向又は厚さ方向として定義する。
図を参照して説明することにおいて、同一又は対応する構成要素は、同一の図面番号を付与し、これに対する重複する説明は、省略する。
【0013】
電子機器には様々な種類の電子部品が用いられるが、このような電子部品間にはノイズ除去などを目的に様々な種類のコイル部品が適切に用いられる。
すなわち、電子機器でコイル部品は、パワーインダクタ(Power Inductor)、高周波インダクタ(HF Inductor)、通常のビード(General Bead)、高周波用ビード(GHz Bead)、共通モードフィルタ(Common Mode Filter)などで用いられる。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態によるコイル部品を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す断面図であり、図3は、図1のII-II’線に沿って切断した断面を示す断面図である。
図1図3を参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品1000は、本体100、支持部材200及びコイル部300を含み、外部電極(400、500)及び絶縁膜600の少なくとも一つをさらに含む。
【0015】
本体100は、本実施形態によるコイル部品1000の全体的な外観を成し、内部に支持部材200及びコイル部300を埋め込む。
本体100は、全体的に六面体状で形成される。
【0016】
図1図3を基準に、本体100は、第1方向L(例:長さ方向)に互いに向かい合う第1面101と第2面102、第2方向W(例:幅方向)に互いに向かい合う第3面103と第4面104、第3方向T(例:厚さ方向)に向かい合う第5面105及び第6面106を含む。
本体100の第1~第4面(101、102、103、104)のそれぞれは、本体100の第5面105と第6面106を連結する本体100の壁面に該当する。
以下で、本体100の両断面は、本体100の第1面101及び第2面102を意味し、本体100の両側面は本体100の第3面103及び第4面104を意味し、本体100の一面は本体100の第6面106を意味し、本体100の他面は本体100の第5面105を意味する。
また、以下で、本体100の上面と下面は、それぞれ図1図3の方向を基準に定めた、本体100の第5面105と第6面106を意味する。
【0017】
例えば、本体100は、後述する外部電極(400、500)が形成された本実施形態によるコイル部品1000が、1.035mmの長さ、0.76mmの幅、及び0.615mmの厚さを有するように形成されるが、これに制限されるものではない。
これを達成させるために、本体100は、0.975mmの長さ、0.705mm~0.72mmの幅、及び0.58mmの厚さを有するように形成され得るが、これに制限されるものではない。
【0018】
本体100は、磁性体粉末Pと絶縁樹脂Rを含む。
具体的には、本体100は、絶縁樹脂R及び絶縁樹脂Rに分散された磁性体粉末Pを含む磁性複合シートを一つ以上積層した後、磁性複合シートを硬化させることで形成することができる。
但し、本体100は、磁性体粉末Pが絶縁樹脂Rに分散された構造以外に他の構造を有することもできる。
例えば、本体100は、フェライトなどの磁性物質からなることもできる。
【0019】
磁性体粉末Pは、例えば、フェライト又は金属磁性粉末であり得る。
フェライト粉末は、例えば、Mg-Zn系、Mn-Zn系、Mn-Mg系、Cu-Zn系、Mg-Mn-Sr系、Ni-Zn系などのスピネル型フェライト、Ba-Zn系、Ba-Mg系、Ba-Ni系、Ba-Co系、Ba-Ni-Co系などの六方晶型フェライト類、Y系などのガーネット型フェライト、及びLi系フェライトの少なくとも一つ以上であり得る。
【0020】
金属磁性粉末は、鉄(Fe)、シリコン(Si)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、及びニッケル(Ni)からなる群から選択されるいずれか一つ以上を含み得る。
例えば、金属磁性粉末は、純鉄粉末、Fe-Si系合金粉末、Fe-Si-Al系合金粉末、Fe-Ni系合金粉末、Fe-Ni-Mo系合金粉末、Fe-Ni-Mo-Cu系合金粉末、Fe-Co系合金粉末、Fe-Ni-Co系合金粉末、Fe-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Si系合金粉末、Fe-Si-Cu-Nb系合金粉末、Fe-Ni-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Al系合金粉末の少なくとも一つ以上であり得る。
【0021】
金属磁性粉末は、非晶質又は結晶質である。
例えば、金属磁性粉末は、Fe-Si-B-Cr系非晶質合金粉末であるが、必ずこれに制限されるものではない。
フェライト及び金属磁性粉末は、それぞれ平均直径が、約0.1μm~30μmであるが、これに制限されるものではない。
【0022】
本体100は、絶縁樹脂Rに分散された2種類以上の磁性体粉末Pを含む。
ここで、磁性体粉末Pが異なる種類ということは、絶縁樹脂Rに分散された磁性体粉末Pが、直径、組成、結晶性、及び形状のいずれか一つで互いに区別されることを意味する。
例えば、本体100は、直径が互いに異なる2以上の磁性体粉末Pを含む。
絶縁樹脂Rは、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)、液晶結晶性ポリマー(Liquid Crystal Polymer)などを単独又は混合して含み得るが、これに限定されるものではない。
【0023】
本体100は、後述する支持部材200及びコイル部300を貫通するコア110を含む。
コア110は、磁性複合シートを積層及び硬化する工程で、磁性複合シートの少なくとも一部がコイル部300の貫通孔を充填することで形成されるが、これに制限されるものではない。
【0024】
支持部材200は、本体100に埋め込まれる。
支持部材200は、後述するコイル部300を支持する構成である。
支持部材200は、エポキシ樹脂などの熱硬化性絶縁樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性絶縁樹脂又は感光性絶縁樹脂を含む絶縁資材で形成されるか、このような絶縁樹脂にガラス繊維又は無機フィラーなどの補強材が含浸された絶縁資材で形成され得る。
【0025】
例えば、支持部材200は、銅箔積層板(Copper Clad Laminate、CCL)、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)フィルム、PID(Photo Imagable Dielectric)フィルムなどの絶縁資材で形成することができるが、これに制限されるものではない。
【0026】
無機フィラーとしては、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、炭化ケイ素(SiC)、硫酸バリウム(BaSO)、タルク、泥、マイカ粉末、水酸化アルミニウム(Al(OH))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化ホウ素(BN)、ホウ酸アルミニウム(AlBO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、及びジルコン酸カルシウム(CaZrO)から構成された群から選択される少なくとも一つ以上が用いられ得る。
【0027】
支持部材200が補強材を含む絶縁資材で形成される場合、支持部材200は、より優れた剛性を提供する。
支持部材200がガラス繊維を含まない絶縁資材で形成される場合、支持部材200は、コイル部300の全体の厚さを薄型化するのに有利である。
支持部材200が感光性絶縁樹脂を含む絶縁資材で形成される場合、コイル部300の形成のための工程数が減って生産費の節減に有利であり、微細なビアを形成することができる。
支持部材200の厚さは、20μm超過40μm未満であり得、より好ましくは、25μm以上35μm以下であり得るが、これに限定されない。
【0028】
コイル部300は、支持部材200に配置される平面らせん型の第1及び第2コイルパターン(311、312)を含み、本体100に埋め込まれてコイル部品の特性を発現する。
例えば、本実施形態のコイル部品1000がパワーインダクタで活用される場合、コイル部300は、電場を磁場で保存して出力電圧を維持することで、電子機器の電源を安定させる役割を果たす。
【0029】
コイル部300は、第1及び第2コイルパターン(311、312)及びビア320を含む。
具体的には、図1図2、及び図3の方向を基準に、本体100の第6面106と向かい合う支持部材200の下面に第1コイルパターン311が配置され、支持部材200の上面に第2コイルパターン312が配置される。
ビア320は、第3方向Tに延長され支持部材200を貫通し、第1コイルパターン311と第2コイルパターン312にそれぞれ接触連結される。
このようにすることで、コイル部300は、全体的にコア110を中心に一つ以上のターン(turn)を形成した一つのコイルとして機能する。
【0030】
ビア320は、少なくとも一つ以上の導電層を含む。
例えば、ビア320を電解めっきで形成する場合、ビア320は、支持部材200を貫通するビア孔の内壁に形成されたシード層とシード層が形成されたビア孔を充填する電解めっき層を含む。
ビア320のシード層と第1及び第2コイルパターン(311、312)の形成のためのシード層(後述する第1導電層)は、同一工程でともに形成されて相互一体に形成されるか、異なる工程で形成されて、両者間に境界が形成されていることがある。
ビア320は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、又はこれらの合金などの導電性物質を含み得る。
【0031】
第1及び第2コイルパターン(311、312)の第1及び第2引き出しパターン(311e、312e)は、第1及び第2外部電極(400、500)とそれぞれ連結される。
例えば、第1コイルパターン311の第1引き出しパターン311eは、本体100の第1面101に露出し、第1外部電極400に接触及び連結される。
例えば、第2コイルパターン312の第2引き出しパターン312eは、本体100の第2面102に露出し、第2外部電極500に接触及び連結される。
【0032】
外部電極(400、500)は、単層又は複数層の構造で形成される。
例えば、第1外部電極400は、銅(Cu)を含む第1層、第1層上に配置され、ニッケル(Ni)を含む第2層及び第2層上に配置され、スズ(Sn)を含む第3層で構成される。
ここで、第1~第3層は、それぞれめっきで形成され得るが、これに制限されるものではない。
他の例として、第1外部電極400は、銀(Ag)などの導電性粉末と樹脂を含む樹脂電極と、樹脂電極上にめっき形成されたニッケル(Ni)/スズ(Sn)めっき層を含むことができる。
外部電極400、500は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質で形成され得るが、これに限定されるものではない。
【0033】
第1及び第2コイルパターン(311、312)は、それぞれコア110を軸として少なくとも一つのターン(turn)を形成した平面らせん形状を有する。
例えば、第1コイルパターン311は、図2の方向を基準に支持部材200の下面でコア110を軸として少なくとも一つのターン(turn)を形成する。
【0034】
図4a~図4eは、本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの多様な形態を例示した平面図である。
図1図2図3、及び図4aを参照すると、コイル部300は、上下整合部330を含み、第1コイルパターン311は、第1上下整合部331を含み、第2コイルパターン312は、第2上下整合部332を含む。
上下整合部330は、第1及び第2上下整合部(331、332)を含む。
ビア320は、支持部材200の一面と他面が向かい合う方向(例:T方向)に互いに重なる第1部分321と第2部分322を含み、ビア320の第1及び第2部分(321、322)のそれぞれは、幅(W1、W11)を有するパッド(pad)形態である。
【0035】
第1及び第2コイルパターン(311、312)の内の一つは、ビア320の第1及び第2部分(321、322)の内の一つから時計回りに巻かれ、第1及び第2コイルパターン(311、312)の内のもう一つは、ビア320の第1及び第2部分(321、322)の内のもう一つから反時計回りに巻かれる。
上下整合部330がない場合、第1及び第2コイルパターン(311、312)の最内側ターン(311i、312i)で、支持部材200の一面と他面が向かい合う方向(例:T方向)に互いに重ならない未重畳部分は、第1及び第2コイルパターン(311、312)の幾何学的安定性に影響を与える程度の面積ほど発生する可能性がある。
【0036】
上下整合部330は、上記未重畳部分の面積を減らすことができるため、幾何学的安定性を向上させることができ、本発明の一実施形態によるコイル部品1000は、第1及び第2コイルパターン(311、312)のアスペクト比を高めるのに有利であり、コイル部品1000のサイズに対して大きいインダクタンスを有し、エネルギー効率性を高めることができる。
【0037】
一実施形態において、第1コイルパターン311の複数のターンの最内側ターンは、ビア320と連結された第1半分のターン及び第1半分のターンと連結された第2半分のターンを含む。
本体100の第2方向(W方向)の間で切断した第1方向-第3方向(L-T)の断面において、第1コイルパターン311の最内側ターンは、上記第1半分のターンの幅が上記第2半分のターンの幅よりも狭く、第1方向-第3方向(L-T)の断面の上記第2半分のターンの幅が上記第1及び第2半分のターンが連結された領域の幅よりも広い形態である。
【0038】
さらに、第2コイルパターン312の複数のターンの最内側ターンは、ビア320と連結された第1半分のターン及び上記第1半分のターンと連結された第2半分のターンを含む。
本体100の第2方向(W方向)の間で切断した第1方向-第3方向(L-T)の断面において、第2コイルパターン312の最内側ターンは、上記第1半分のターンの幅が上記第2半分のターンの幅よりも狭く、第1方向-第3方向(L-T)の断面の上記第2半分のターンの幅が上記第1及び第2半分のターンが連結された領域の幅よりも広い。
【0039】
また、第1コイルパターン311の第2半分のターンの幅は、第1コイルパターン311の第1半分のターンに近づくほど狭くなり、同様に、第2コイルパターン312の第2半分のターンの幅は、第2コイルパターン312の第1半分のターンに近づくほど狭くなり、同様に、第2コイルパターン312の第2半分のターンの幅は、第2コイルパターン312の第1半分のターンに近づくほど狭くなる。
【0040】
また、図に示した形態のように、第1コイルパターン311の第1及び第2半分のターンそれぞれは、第1方向(L方向)に互いに向かい合う第1半分のターンの第1曲線領域及び第2半分のターンの第2曲線領域を含み、
第1コイルパターン311において第1曲線領域の平均幅は、上記第2曲線領域の平均幅よりも狭い。
同様に、第2コイルパターン312の第1及び第2半分のターンそれぞれは、第1方向(L方向)に互いに向かい合う第1半分のターンの第1曲線領域及び第2半分のターンの第2曲線領域を含み、第2コイルパターン312において第1曲線領域の平均幅は、第2曲線領域の平均幅よりも狭い。
【0041】
第1上下整合部331の一実施形態によって、第1コイルパターン311の複数のターンの最内側ターン311iの2つの部分のターン(partial turn)の内のビア320の第1部分321から電気的にさらに遠く連結される部分のターン(例:図4aの基準の左側の第2半分のターン)の幅((W16+W12+W13)/3)は、2つの部分のターンの内のビア320の第1部分321に電気的にさらに近く連結される部分のターン(例:図4aの基準の右側の第1半分のターン)の幅((W15+W14+W13)/3)より広い。
さらに最適化すると、幅((W16+W12+W13)/3)は、幅((W15+W14+W13)/3)の1.25倍以上1.75倍以下であり得る。
例えば、W16は、W13、W14、W15のそれぞれの約2倍であり、W12は、W13、W14、W15のそれぞれの約1.5倍であり、W13、W14、W15のそれぞれは、約15μmであるが、これに限定されない。
例えば、W16は、約32μmである。
【0042】
第2上下整合部332の一実施形態によって、第2コイルパターン312の複数のターンの最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビア320の第2部分322から電気的にさらに遠く連結される部分のターン(例:図4aの基準の右側の第2半分のターン)の幅((W5+W4+W3)/3)は、2つの部分のターンの内のビア320の第2部分322に電気的にさらに近く連結される部分のターン(例:図4aの基準の左側の第1半分のターン)の幅((W2+W3)/2)より広い。
さらに最適化すると、幅((W5+W4+W3)/3)は、幅((W2+W3)/2)の1.25倍以上1.75倍以下であり得る。
例えば、W5は、W2、W3の約2倍であり、W4は、W2、W3のそれぞれの約1.5倍であり、W2、W3のそれぞれは、約15μmであるが、これに限定されない。
例えば、W5は、約32μmである。
【0043】
又は、第1上下整合部331の一実施形態によって、第1コイルパターン311の複数のターンの最内側ターン311iの2つの半分のターンの内のビア320の第1部分321に電気的にさらに近く連結される第1半分のターン(図4aの基準の右側)で支持部材200と向かい合う面(例:上面)の全体面積で、第2コイルパターン312の複数のターンの最内側ターン312iの2つの半分のターンの内のビア320の第1部分321に電気的にさらに遠く連結される第2半分のターン(図4aの基準の右側)と重なる(支持部材200の一面と他面が向かい合う方向(例:T方向))面積割合は、半分(50%)を超過し得る。
さらに最適化する場合、上記割合は、75%を超過し得る。
【0044】
又は、第2上下整合部332の一実施形態によって、第2コイルパターン312の複数のターンの最内側ターン312iの2つの半分のターンの内のビア320の第2部分322に電気的にさらに近く連結される第1半分のターン(図4aの基準の左側)で支持部材200と向かい合う面(例:下面)の全体面積において、第1コイルパターン311の複数のターンの最内側ターン311iの2つの半分のターンの内のビア320の第2部分322に電気的にさらに遠く連結される第2半分のターン(図4aの基準の左側)と重なる(支持部材200の一面と他面が向かい合う方向(例:T方向))面積割合は、半分を超過し得る。
さらに最適化する場合、上記割合は、75%を超過し得る。
【0045】
第1及び第2コイルパターン(311、312)の最内側ターン(311i、312i)の2つの部分のターン間の境界地点は、最内側ターン(311i、312i)が囲む空間であるコア110の中心からビア320を向かう方向(例:+W方向)の反対方向(例:-W方向)に延長される直線と出会う地点である。
したがって、2つの部分のターンの巻線長さは、互いに実質的に同一であり、ビア320の第1及び第2部分(321、322)の大きさや形態によって微細に異なる。
2つの部分のターンのそれぞれは、コア110の中心を約180度の角度ほど囲む。
設計に応じて、2つの部分のターンの内の幅がさらに広い部分のターンの一部分の幅は、幅がさらに狭い部分のターンの幅と実質的に同一であることができる。
したがって、2つの部分のターン間の境界地点は、最内側ターン(311i、312i)の幅が広くなり始める地点に限定されない。
【0046】
例えば、第1コイルパターン311の最内側ターン311iの2つの部分のターンの内のビア320の第1部分321から電気的にさらに遠く連結される部分のターン(例:図4aの基準の左側の第2半分のターン)の幅((W16+W12+W13)/3)は、第1コイルパターン311の最内側ターン311iの2つの部分のターンの内のビア320の第1部分321に電気的にさらに近く連結される部分のターン(例:図4aの基準の右側の第1半分のターン)に電気的にさらに近づくほどさらに狭い。
例えば、W12はW16より狭く、W13はW12より狭い。
これにより、第1上下整合部331は、最内側ターン311iの幅を徐々に広げることができるため、最内側ターン311iの幾何学的安定性をさらに安定的に向上させることができる。
【0047】
例えば、第2コイルパターン312の最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビア320の第2部分322から電気的にさらに遠く連結される部分のターン(例:図4aの基準の右側の第2半分のターン)の幅は、第2コイルパターン312の最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビア320の第2部分322に電気的にさらに近く連結される部分のターン(例:図4aの基準の左側の第1半分のターン)に電気的にさらに近づくほどさらに狭くなる。
例えば、W4はW5より狭く、W3はW4より狭い。
これによって、第2上下整合部332は、最内側ターン312iの幅を徐々に広げることができるため、最内側ターン312iの幾何学的安定性をさらに安定的に向上させることができる。
【0048】
例えば、第1コイルパターン311の最内側ターン311iの2つの部分のターンの内のビア320の第1部分321から電気的にさらに遠く連結される部分のターン(例:図4aの基準の左側の第2半分のターン)の幅((W16+W12+W13)/3)は、第2コイルパターン312の最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビア320の第2部分322に電気的にさらに近く連結される部分のターン(例:図4aの基準の左側の第1半分のターン)の幅((W2+W3)/2)より広い。
これにより、第1上下整合部331は、最内側ターン311iと最内側ターン312iとの間の未重畳部分の面積を減少させることができ、最内側ターン(311i、312i)の幾何学的安定性を向上させることができる。
【0049】
例えば、第2コイルパターン312の最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビア320の第2部分322から電気的にさらに遠く連結される部分のターン(例:図4aの基準の右側の第2半分のターン)の幅((W5+W4+W3)/3)は、第1コイルパターン311の最内側ターン311iの2つの部分のターンの内のビア320の第1部分321に電気的にさらに近く連結される部分のターン(例:図4aの基準の右側の第1半分のターン)の幅((W15+W14+W13)/3)より広い。
これにより、第2上下整合部332は、最内側ターン311iと最内側ターン312iとの間の未重畳部分の面積を減少させることができ、最内側ターン(311i、312i)の幾何学的安定性を向上させることができる。
【0050】
例えば、第1コイルパターン311の複数のターンの最外側ターン311oの幅W18は、第1コイルパターン311の2番目の内側ターン311mの幅W17より広く、第2コイルパターン312の複数のターンの最外側ターン312oの幅W8は、第2コイルパターン312の2番目の内側ターン312mの幅(W6とW7の平均値)より広い。
これにより、最外側ターン(311o、312o)は、第1及び第2コイルパターン(311、312)の全般的な幾何学的安定性を向上させることができるため、最内側ターン(311i、312i)に求められる基準の幾何学的安定性を減らすことができ、第1及び第2上下整合部(331、332)の幅や形態の設計自由度をさらに向上させることができる。
第1及び第2上下整合部(331、332)の設計自由度が高いほど、最内側ターン(311i、312i)の性能(例:エネルギー効率、本体の小型化の難易度、プロセス変動に対するロバスト性(robustness)など)はさらに効率的に向上することができる。
【0051】
図4bを参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品1010の第1コイルパターンの最内側ターン311iの2つの部分のターンの内のビアの第1部分321に電気的にさらに近く連結される部分のターン(図4bの基準の右側)の幅((W15+W14+W13)/3)は、第1コイルパターンの2番目の内側ターン311mの幅(図4aのW17)より広く、第2コイルパターンの最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビアの第2部分322に電気的にさらに近く連結される部分のターン(図4bの基準の左側)の幅((W2+W3)/2)は、第2コイルパターンの2番目の内側ターン312mの幅(図4aのW6とW7の平均値)より広い。
これにより、最内側ターン(311i、312i)は、第1及び第2コイルパターン(311、312)の全般的な幾何学的安定性を向上させることができ、第1及び第2上下整合部(331、332)の幅や形態の設計自由度をさらに向上させることができる。
例えば、図4bのW2、W14、W15のそれぞれは、16μm以上30μm以下であり得、さらに最適化して20μm以上25μm以下であり得る。
【0052】
図4cを参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品1020の第1コイルパターン311は、最外側ターン311oに連結されて本体100の面に露出する第1引き出しパターン311eをさらに含み、第2コイルパターン312は、最外側ターン312oに連結されて本体100の面に露出する第2引き出しパターン312oをさらに含む。
第1引き出しパターン311eの幅(図4aのW19対応)は、第1コイルパターン311の2番目の内側ターン311mの幅(図4aのW17)の9倍以上であり、第2引き出しパターン312eの幅W9は、第2コイルパターン312の2番目の内側ターン312mの幅(図4aのW6とW7の平均値)の9倍以上である。
これにより、第1及び第2引き出しパターン(311e、312e)は、第1及び第2コイルパターン(311、312)の全般的な幾何学的安定性を向上させることができるため、最内側ターン(311i、312i)に要求される基準の幾何学的安定性を減らすことができ、第1及び第2上下整合部(331、332)の幅や形態の設計自由度をさらに向上させることができる。
例えば、図4cのW9は、約160μmである。
【0053】
図4a、図4b、及び図4cを参照すると、第1コイルパターン311の最内側ターン311iの2つの部分のターンの内のビアの第1部分321から電気的にさらに遠く連結される部分のターンでビアの第1部分321を囲む周縁は段差を有し、第2コイルパターン312の最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビアの第2部分322から電気的にさらに遠く連結される部分のターンでビアの第2部分322を囲む周縁は段差を有する。
上記段差は、第1及び第2上下整合部(331、332)が最内側ターン(311i、312i)の幅を徐々に広げる形態を有することによって最内側ターン(311i、312i)のそれぞれの端地点で形成され得、最内側ターン(311i、312i)のそれぞれの端地点で幅が急激に狭くなる形態である。
上記段差は、第1及び第2上下整合部(331、332)がさらに実現することにより第1及び第2コイルパターン(311、312)の全般的な設計変更を減らすことができるため、第1及び第2コイルパターン(311、312)の性能(例:エネルギー効率、インダクタンス)の実現安定性を向上させることができる。
【0054】
第1及び第2コイルパターン(311、312)の各部分の巻かれる構造によって、第1及び第2コイルパターン(311、312)の周縁の少なくとも一部分は曲げられるが、上記段差は、曲げが最大である地点よりさらに角張った形態を意味する。
角張った形態の角張った角度は、90度に近いが、これに限定されない。
一方、第1コイルパターンの複数のターンの最外側ターン311oで第1引き出しパターン311eを囲む周縁は段差を有し、第2コイルパターンの複数のターンの最外側ターン312oで第2引き出しパターン312eを囲む周縁は段差を有する。
【0055】
図4d及び図4eを参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品(1030、1040)の第1及び第2コイルパターン(311、312)の最内側ターン(311i、312i)は、段差を有さなくても第1及び第2コイルパターン(311、312)間の未重畳面積を減らすことができる。
【0056】
図4dを参照すると、第1上下整合部331によって、第1コイルパターン311の最内側ターン311iの2つの部分のターンの内のビアの第1部分321から電気的にさらに遠く連結される部分のターン(例:図4aの基準の左側の第2半分のターン)と2番目の内側ターン311mとの間の離隔距離((G16+G14)/2)は、第1コイルパターン311の最内側ターン311iの2つの部分のターンの内のビアの第1部分321に電気的にさらに近く連結される部分のターン(例:図4aの基準の右側の第1半分のターン)と2番目の内側ターン311mとの間の離隔距離G15より長い。
G14、G15、G17のそれぞれは、約8μmであるが、これに限定されない。
図4eのG16は、図4dのG16より短く、G14、G15、G17のそれぞれと実質的に同一である。
また、図4dの第1及び第2上下整合部(331、332)は、最内側ターン(311i、312i)の一部分の幅(W5、W16)を異なる部分の幅に比べてさらに広げなくても第1及び第2コイルパターン(311、312)間の未重畳面積を減らすことができ、最内側ターン(311i、312i)の幾何学的安定性を向上させることができる。
【0057】
図4dを参照すると、第2上下整合部332によって、第2コイルパターン312の最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビアの第2部分322から電気的にさらに遠く連結される部分のターン(例:図4aの基準の右側の第2半分のターン)と2番目の内側ターン312mとの間の離隔距離((G5+G4)/2)は、第2コイルパターン312の最内側ターン312iの2つの部分のターンの内のビアの第2部分322に電気的にさらに近く連結される部分のターン(例:図4aの基準の左側の第1半分のターン)と2番目の内側ターン312mとの間の離隔距離G4より長い。
G4、G7のそれぞれは、約8μmであるが、これに限定されない。
図4eのG5は、図4dのG5より短く、G4、G7のそれぞれと実質的に同一である。
【0058】
図4eを参照すると、第1及び第2コイルパターンの最内側ターン(311i、312i)の2つの部分のターンの内の幅がさらに狭い部分のターンのターン長さ(図4eの基準の約87.5%)は、第1コイルパターンの最内側ターン312iの2つの部分のターンの内の幅(W5、W16)がさらに広い部分のターン(図4eの基準の約12.5%)のターン長さの3倍以上(図4eの基準の約8倍)である。
ここで、幅(W5、W16)がさらに広い部分のターン(図4eの基準の約12.5%)と幅がさらに狭い部分のターンとの間の地点は、幅(W5、W16)がさらに広くなり始める地点である。
すなわち、最内側ターン(311i、312i)の幅がさらに広くなり始める地点は、図4a~図4cの最内側ターン(311i、312i)の幅がさらに広くなり始める地点と異なる。
【0059】
図6aは、図2のA部を拡大して示す断面図であり、図6bは、図2のA部の第1変形例を概略的に示す断面図であり、図6cは、図2のA部の第2変形例を概略的に示す断面図である。
図2及び図6aを参照すると、第1及び第2コイルパターン(311、312)のそれぞれのアスペクト比(Aspect Ratio:A/R)は、4以上である。
アスペクト比は、第1及び第2コイルパターン(311、312)のそれぞれの厚さ(T)に幅Wbを割った値である。
第1及び第2コイルパターン(311、312)の崩れや解け可能性は、アスペクト比が高いほど高くなるが、第1及び第2上下整合部(331、332)は、第1及び第2コイルパターン(311、312)の崩れや解け可能性を低くすることができる。
【0060】
したがって、第1及び第2コイルパターン(311、312)のアスペクト比は、効率的に高くなり、本発明の一実施形態によるコイル部品1000は、サイズに対して大きいインダクタンスを有するか、エネルギー効率性を高めることができる。
例えば、厚さ(T)は、75μm以上88μm以下であり得、幅Wbは、15μmであり得る。
アスペクト比の幅Wbは、第1及び第2コイルパターン(311、312)において第1及び第2上下整合部(331、332)がない部分の幅(図4aのW2、W6、W7、W14、W15、W17)である。
【0061】
図2及び図6aを参照すると、第1及び第2コイルパターン(311、312)のそれぞれは、支持部材200の一面に接触するように配置された第1導電層(311a、312a)、及び支持部材200の一面から離隔するように第1導電層(311a、312a)に配置された第2導電層(311b、312b)を含む。
一方、以下では、説明の重複を避けるために、第2コイルパターン312を中心に第1導電層と第2導電層について説明するが、このような説明は、第1コイルパターン311にもそのまま適用することができる。
【0062】
第2コイルパターン312は、図2及び図6aの方向を基準に、支持部材200の上面に接触配置された第1導電層312a、及び支持部材200の上面から離隔するように第1導電層312aに配置された第2導電層312bを含む。
第1導電層312aは、第2導電層312bを電解めっきで形成するためのシード層から形成される。
シード層は、支持部材200に無電解めっき又はスパッタリングを行うことで形成される。
シード層をスパッタリングなどで形成した場合、第1導電層312aを構成する物質の少なくとも一部が支持部材200に浸透された形態を有する。
これは、支持部材200で第1導電層312aを構成する金属物質の濃度が、本体100の厚さ方向Tに沿って差異が発生することを確認することができる。
【0063】
第1導電層312aは、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、クロム(Cr)及び銅(Cu)の少なくとも一つを含み得る。
第1導電層312aは、モリブデン(Mo)/チタン(Ti)のように、複数層の構造で形成することができるが、これに制限されるものではない。
【0064】
第2導電層312bは、シード層に開口部を有するめっきレジストを形成した後、電解めっきでめっきレジストの開口部に導電性物質を充填することで形成される。
第2導電層312bは、銅(Cu)を含む。
例えば、第2導電層312bは、電解銅めっきを介して銅(Cu)からなるが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。
第2導電層312bと第1導電層312aは、互いに異なる金属からなる。
第2導電層312bは、単一の電界めっき工程を介して単一の層からなるか、複数回の電界めっき工程を介して複数の層からなる。
【0065】
図6aを参照すると、支持部材200の一面と垂直する断面を基準に、第1導電層312aの一側面は、第2導電層312bの一側面より第2導電層312bの幅方向の中央Cにさらに近く配置される。
具体的には、第2導電層312bの一側面から第1導電層312aの一側面までの距離aが0を超過するため、第2導電層312bの一側面より第2導電層312bの幅方向の中央Cにさらに近く配置される。
その結果、第1導電層312aの幅Waは、第2導電層312bの幅Wbより小さく形成される。
【0066】
一方、第1導電層312aの一側面と向かい合う第1導電層312aの他側面も第2導電層312bの他側面より第2導電層312bの幅方向の中央Cにさらに近く配置される。
第1導電層312aは、シード層に第2導電層312bを形成した後、剥離液を用いてめっきレジストを化学的に除去し、シードエッチング液を用いてシード層を選択的に除去することで形成される。
シードエッチング液は、シード層と反応し、第2導電層312bである電界めっき層とは反応しない。
その結果、シード層を選択的に除去して形成された第1導電層312aは、一側面が第2導電層312bの一側面より内側に配置された形態を有する。
【0067】
図6aを参照すると、支持部材200の一面と垂直する断面を基準に、第2導電層312bの幅Wbに対する第2導電層312bの一側面から第1導電層312aの一側面までの距離aの割合は、0超過0.45未満であり、第2導電層312bの幅Wbに対する第1導電層312aの幅Waの割合は、0.1超過1未満であるが、これに限定されない。
【0068】
本実施形態によるコイル部品1000は、めっきレジスト除去工程と選択的シード層の除去工程を、化学溶液を用いて行う。
すなわち、めっきレジストは剥離液又は第1エッチング液に除去され、シード層は第2エッチング液又はシードエッチング液で除去される。
したがって、めっきレジストとシード層をレーザで共に除去する場合と比較して、支持部材200が毀損されることを防止することができ、支持部材200の剛性を維持することができるが、これに限定されない。
【0069】
また、本実施形態によるコイル部品は、シード層と電界めっき層が互いに異なる金属からなり、シードエッチング液は、シード層と反応して電界めっき層と反応しない。
したがって、選択的シード層の除去工程で、電界めっき層である第2導電層312bの導体損失が発生しないため、部品特性が低下することを防止することができるが、これに限定されない。
【0070】
図4b及び図4cを参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品の第1及び第2変形例は、第1導電層312aの一側面が、支持部材200の一面と垂直する断面を基準に、支持部材200と接する第1導電層312aの一面側より第2導電層312bと接する第1導電層312aの他面側で第2導電層312bの幅方向の中央Cにさらに近く配置される。
すなわち、第1導電層312aの幅(Wa’、Wa”)は、図4b及び図4cの方向を基準に、下部に行くほど増加する。
シードエッチング液でシード層を選択的に除去する工程で、シード層の厚さ方向を基準にシード層の上部側は、シード層の下部側と比較するとき、シードエッチング液に相対的に長い時間の間露出するようになる。
したがって、シード層が選択的にエッチング除去されて形成された第1導電層312aの幅(Wa’、Wa”)は、下部に行くほど増加する。
【0071】
一方、図6a~図6cを参照すると、支持部材200の一面と垂直する断面を基準に、本変形例の場合、第1導電層312aの一側面は曲線の形状を有する。
したがって、本変形例において、第1導電層312aの一側面が第2導電層312bの一側面より第2導電層312bの幅方向の中央Cにさらに近く配置されるということは、図6b及び図6cの方向を基準に第1導電層312aの一側面の上部領域が第2導電層312bの一側面より第2導電層312bの幅方向の中央Cにさらに近く配置されることを意味する。
また、本変形例において、第2導電層312bの一側面から第1導電層312aの一側面までの距離(a’、a”)ということは、第2導電層312bの一側面から第1導電層312aの一側面の上部領域までの距離を意味することができる。
【0072】
本発明の一実施形態によるコイル部品の第2変形例は、第1導電層の一面側で第1導電層の一側面は、第2導電層の一側面の外側に配置される。
すなわち、図6cを参照すると、支持部材200の一面と垂直する断面を基準に、第1導電層312aの一側面の下部は、第2導電層312bの一側面の外側に配置される。
したがって、第1導電層312aの下部の幅は、第2導電層312bの幅より大きい。
【0073】
図5a、図5bは、本発明の一実施形態によるコイル部品のコイルパターンの製造方法を説明するための断面図である。
図5a及び図5bを参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品は、第1段階1001、第2段階1002、第3段階1003、第4段階1004、第5段階1005、第6段階1006、及び第7段階1007の逐次進行によって製造されるが、これに限定されない。
第1段階1001は、第1導電層(311a、312a)が上下面に形成された支持部材200を設ける段階である。
【0074】
第2段階1002は、めっきレジスト(PR1、PR2)を第1導電層(311a、312a)の外面に形成する段階である。
めっきレジスト(PR1、PR2)は、めっきレジスト形成用物質を第1導電層(311a、312a)に形成した後、フォトリソグラフィ工程を行うことで、複数のターン(turn)を有する平面らせん状で形成された開口部と隣接した開口部との間に配置された絶縁壁を含む形態で形成される。
めっきレジスト(PR1、PR2)は、液状の感光性物質の第1導電層(311a、312a)に塗布するか、シートタイプの感光性物質を第1導電層(311a、312a)に積層することで形成される。
めっきレジスト(PR1、PR2)の開口部の幅(又は隣接した絶縁壁間の離隔距離)は、第1及び第2コイルパターンの幅に該当し、絶縁壁の幅は、上述した第1及び第2コイルパターンのターン(turn)間の離隔距離に該当する。
絶縁壁の厚さは、上述した第1及び第2コイルパターンの高さに該当する。
【0075】
めっきレジスト(PR1、PR2)は、剥離液によって剥離が可能な感光性絶縁物質(Photo Imagable dielectric:PID)を含む。
例えば、環状ケトン化合物及びヒドロキシ基を有するエーテル化合物を主成分として含む感光性物質を含み得、このとき、環状ケトン化合物は、例えば、シクロペンタノンなどであり、ヒドロキシ基を有するエーテル化合物は、例えば、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどである。
又は、めっきレジスト(PR1、PR2)は、ビスフェノール系エポキシ樹脂を主成分として含む感光性物質を含み得、このとき、ビスフェノール系エポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールAジグリシジルエーテルビスフェノールAポリマー樹脂などであり得る。
但し、本発明の範囲がこれに限定されるものではなく、めっきレジスト(PR1、PR2)は、剥離液によって剥離され得るものであれば、いずれも適用され得る。
【0076】
第3段階1003は、第2導電層(311b、312b)をめっきレジスト(PR1、PR2)の開口部に充填する段階である。
例えば、第2導電層(311b、312b)は、電解めっきによって形成され、第2導電層(311b、312b)の高さは、めっきレジスト(PR1、PR2)の高さより少し短く、第2導電層(311b、312b)の幅は、めっきレジスト(PR1、PR2)の開口部の幅と実質的に同一である。
【0077】
第4段階1004は、めっきレジスト(PR1、PR2)を除去する段階である。
第5段階1005は、支持部材200の一部分を除去することで、コア110を形成する段階である。
コア110は、第1及び第2コイルパターン(311、312)と支持部材200を貫通する。
【0078】
第6段階1006は、第1導電層(311a、312a)の一部分(第2導電層に上下方向に重ならない部分)を除去する段階である。
例えば、第6段階1006は、第2導電層(311b、312b)が含有する金属(例:銅)にほとんど反応せず、第1導電層(311a、312a)が含有する金属(例:モリブデン)に選択的に反応するエッチング液を用いることを含む。
又は、第6段階1006は、レーザを第1導電層(311a、312a)に局部的に照射することを含むこともできる。
【0079】
第5及び第6段階(1005、1006)の少なくとも一つは、デスミア(desmear)工程であり得る。
第1及び第2コイルパターン(311、312)の幾何学的安定性が非常に低い場合、コア110の形成や第1導電層(311a、312a)の一部分の除去は、第1及び第2コイルパターン(311、312)の崩れや解けを引き起こすことがあるが、本発明の一実施形態によるコイル部品は、第1及び第2コイルパターン(311、312)の幾何学的安定性を向上させることができる。
【0080】
第7段階1007は、第1及び第2コイルパターン(311、312)及び/又は支持部材200の表面に絶縁膜600を形成する段階である。
絶縁膜600は、第1及び第2コイルパターン(311、312)を本体100から絶縁させるためのものとして、パラリンなどの公知の絶縁物質を含む。
絶縁膜600に含まれる絶縁物質はいずれも可能であり、特別な制限はない。
絶縁膜600は、気相蒸着などの方法で形成することができるが、これに制限されるものではなく、絶縁フィルムを支持部材200の両面に積層することで形成することもできる。
【0081】
前者の場合、絶縁膜600は、支持部材200と第1及び第2コイルパターン(311、312)の表面を沿ってコンフォーマル(Conformal)な膜形態で形成される。
後者の場合、絶縁膜600は、第1及び第2コイルパターン(311、312)の隣接したターンとターンとの間の空間を満たす形態で形成される。
一方、本発明で絶縁膜600は、選択的構成であり、本実施形態によるコイル部品の作動条件で、本体100が十分な絶縁抵抗を確保することができれば、絶縁膜600は、省略され得る。
【0082】
この後、図1図3の本体100と外部電極(400、500)を順次形成する段階が進行される。
【0083】
一方、本明細書のW1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8、W9、W11、W12、W13、W14、W15、W16、W17、W18、W19、G4、G5、G7、G14、G15、G16、G17は、コイル部品をT方向に研磨して形成されるコイル部品のLW断面で該当部分に対応される該当寸法の平均値で測定され、本明細書のT1、T2、Wa、Wb、Wc、Wd、a、c、sは、コイル部品をL方向(又はW方向)に研磨して形成されるコイル部品のWT断面(又はLT断面)で該当部分に対応する該当寸法の平均値で測定される。
例えば、LW断面、WT断面、及びLT断面は、TEM(Transmission Electron Microscopy)、AFM(Atomic Force Microscope)、SEM(Scanning Electron Microscope)、光学顕微鏡、及び「surface profiler」の少なくとも一つを用いた分析を適用することができ、寸法は、上記分析によって獲得されるイメージに対する目視確認又はイメージ処理(例:ピクセルの色相や明度に基盤したピクセルの識別、ピクセルの識別の効率のためのピクセル値のフィルタリング、識別されたピクセル間の距離積分など)によって測定される。
【0084】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。。
【符号の説明】
【0085】
100 本体(body)
110 コア(core)
200 支持部材
300 コイル部
311 第1コイルパターン(coil pattern)
312 第2コイルパターン
311e 第1引き出しパターン
312e 第2引き出しパターン
311i、312i 最内側ターン(turn)
311m、312m 2番目の内側ターン
311o、312o 最外側ターン
311a、312a 第1導電層
311b、312b 第2導電層
320 ビア
321 ビアの第1部分
322 ビアの第2部分
330 上下整合部
331 第1上下整合部
332 第2上下整合部
400、500 外部電極
600 絶縁膜
1000、1010、1020、1030、1040 コイル部品
P 磁性体粉末
R 絶縁樹脂
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c