(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096029
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】変換積分器、タッチ駆動回路及びタッチディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20240704BHJP
【FI】
G06F3/041 512
G06F3/041 520
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023216722
(22)【出願日】2023-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0189373
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, ホンジュ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヒョヌ
(72)【発明者】
【氏名】パク, ジェギュ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】タッチ駆動回路のアナログフロントエンドの効率的な構造で実現する変換積分器、タッチ駆動回路及びタッチディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】第1の電荷量調整器210、電流調整器220及び変換積分器230を含むタッチ駆動回路200は、タッチラインを介して受信するセンシング電流の大きさを調整する電流調整器と、電流調整器によって出力され供給されるセンシング電流を、電圧に変換し積分する変換積分器によりセンシング電圧Vsenを提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチディスプレイ装置であって、
ディスプレイパネルに配置された複数のタッチ電極;及び
前記複数のタッチ電極を駆動し、第1レベルである区間と第2レベルである区間とを含むタッチ駆動信号を出力するタッチ駆動回路を含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記タッチ駆動信号が前記第1レベルである区間及び第2レベル区間の少なくとも一部の区間に、前記複数のタッチ電極の少なくとも1つから受信される入力電流の大きさを減少させた第1の電流を出力する電流調整器;並びに
前記第1の電流又は前記第1の電流から調整された第2の電流に応じた電圧を、少なくとも1回以上積分して、センシング電圧を出力する変換積分器を含む、タッチディスプレイ装置。
【請求項2】
前記変換積分器は、
前記タッチ駆動信号が前記第1レベルである区間の少なくとも一部の区間に、前記第1の電流又は前記第2の電流に応じた電圧を積分する第1の積分ブロック;
前記タッチ駆動信号が前記第2レベルである区間の少なくとも一部の区間に、前記第1の電流又は前記第2の電流に応じた電圧を積分する第2の積分ブロック;及び
前記第1の積分ブロックと前記第2の積分ブロックとによって積分された電圧に基づいて、前記センシング電圧を出力するゲインバッファを含む、請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項3】
前記第1の積分ブロックは、
前記第1の電流又は前記第2の電流の入力端に電気的に接続された第1の正極性積分スイッチ;及び
前記第1の正極性積分スイッチと、積分基準電圧の入力端との間に、電気的に接続された正極性積分キャパシタを含む、請求項2に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項4】
前記第2の積分ブロックは、
負極性積分キャパシタ;及び
前記第1の電流又は前記第2の電流の入力端に電気的に接続され、前記負極性積分キャパシタと、前記積分基準電圧の入力端との間のノードに電気的に接続された第1の負極性積分スイッチを含む、請求項3に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第1の正極性積分スイッチと、前記第1の負極性積分スイッチとは、互いに交互にターンオンされる、請求項4に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項6】
前記第1の正極性積分スイッチと、前記第1の負極性積分スイッチの少なくとも1つがターンオンされる期間の長さは、前記タッチ駆動信号のパルス幅と同じである、請求項4に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項7】
前記タッチ駆動信号が前記第1レベルである区間は、第1のセンシング期間と第2のプリセット期間とを含み、
前記第1の正極性積分スイッチがターンオンされる期間は、前記第1のセンシング期間と重なり、前記第2のプリセット期間と重ならない、請求項4に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項8】
前記タッチ駆動信号が前記第2レベルである区間は、第2のセンシング期間と第1のプリセット期間とを含み、
前記第1の負極性積分スイッチがターンオンされる期間は、前記第2のセンシング期間と重なり、前記第1のプリセット期間と重ならない、請求項4に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項9】
前記第1の積分ブロックは、前記正極性積分キャパシタと、前記積分基準電圧の入力端との間に電気的に接続された第2の正極性積分スイッチを含み、
前記第2の積分ブロックは、前記負極性積分キャパシタと、前記積分基準電圧の入力端との間に電気的に接続された第2の負極性積分スイッチを含み、
前記第2の正極性積分スイッチがターンオン状態を維持する期間に、前記第2の負極性積分スイッチがターンオン状態である期間と、前記第2の負極性積分スイッチがターンオフ状態である期間とが繰り返される、請求項4に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第2の負極性積分スイッチがターンオン状態である期間の長さは、前記第2の負極性積分スイッチがターンオフ状態である期間の長さよりも大きい、請求項9に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項11】
前記変換積分器は、
前記第2の正極性積分スイッチと前記第2の負極性積分スイッチとの間のノードと、前記ゲインバッファとの間に電気的に接続された積分リセットスイッチをさらに含む、請求項9に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項12】
前記第1の積分ブロックと、前記第2の積分ブロックに含まれる回路素子は、高電圧用の回路素子であり、前記ゲインバッファに含まれる回路素子は、低電圧用の回路素子である、請求項4に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項13】
前記第1の正極性積分スイッチがターンオンされる期間の長さは、前記第1の負極性積分スイッチがターンオンされる期間の長さより小さい、請求項12に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項14】
前記電流調整器は、
前記変換積分器の入力端に電気的に接続され、前記第1の電流を高電圧領域の電流から低電圧領域の電流に変換する電力ドメインシフタをさらに含む、請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項15】
前記タッチ駆動回路は、
前記電流調整器の入力端と電気的に接続され、キャパシタンス調整を介して、前記入力電流の電荷量を調整する第1の電荷量調整器;及び
前記電流調整器と前記変換積分器との間に電気的に接続され、電流量調整により前記第1の電流の電荷量を調整して、前記第2の電流を出力する第2の電荷量調整器をさらに含む、請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項16】
前記第2の電荷量調整器は、
電流供給部;
電流除去部;
前記電流調整器と前記変換積分器との間のノードと、前記電流供給部との間に電気的に接続された第1の電荷量調整スイッチ;及び
前記電流調整器と前記変換積分器との間の前記ノードと前記電流除去部との間に電気的に接続された第2の電荷量調整スイッチを含む、請求項15に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項17】
前記第1の電荷量調整スイッチ及び前記第2の電荷量調整スイッチのそれぞれが、1回ターンオンされる期間の長さは、前記タッチ駆動信号のパルス幅より小さい、請求項16に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項18】
前記第1の電荷量調整スイッチ又は前記第2の電荷量調整スイッチがターンオンされる期間は、前記タッチ駆動信号が、前記第1レベルである区間及び前記第2レベルである区間のいずれかと重なり、他の1つとは重ならない、請求項16に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項19】
第1レベルの区間と第2レベルの区間とを含むタッチ駆動信号が印加されたタッチ電極から受信される入力電流の大きさを減少させた補正電流を出力する電流調整器;及び
前記タッチ駆動信号が前記第1レベルである区間及び前記第2レベルである区間のそれぞれにおいて、前記補正電流に応じた電圧を積分して、センシング電圧を出力する変換積分器を含む、タッチ駆動回路。
【請求項20】
センシング電流の入力端に電気的に接続された第1の正極性積分スイッチ、及び前記第1の正極性積分スイッチと積分基準電圧の入力端との間に電気的に接続された正極性積分キャパシタを含み、タッチ駆動信号が第1レベルである区間に入力される前記センシング電流に応じた電圧を積分する第1の積分ブロック;
負極性積分キャパシタ、及び前記負極性積分キャパシタと前記積分基準電圧の入力端との間のノードと、前記センシング電流の入力端との間に電気的に接続された第1の負極性積分スイッチを含み、前記タッチ駆動信号が第2レベルである区間に入力される前記センシング電流に応じた電圧を積分する第2の積分ブロック;並びに
前記第1の積分ブロック及び前記第2の積分ブロックによって積分された電圧に基づいたセンシング電圧を出力するゲインバッファを含む、変換積分器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、変換積分器、タッチ駆動回路及びタッチディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置は、映像を表示する機能に加えて、ディスプレイパネルに対するユーザのタッチを認識し、認識されたタッチに基づいて、入力処理を実行する機能を提供することができる。
【0003】
ディスプレイ装置は、タッチセンシングのために、一例として、ディスプレイパネルに配置された複数のタッチ電極と、複数のタッチラインとを含むことができる。ディスプレイ装置は、タッチ電極とタッチラインを駆動するタッチ駆動回路によって、ユーザのタッチによるキャパシタンスの変化を検出して、ディスプレイパネルに対するユーザのタッチをセンシングすることができる。
【0004】
タッチ駆動回路は、様々な回路素子を含むことができ、タッチ駆動回路によって、タッチセンシングの精度と効率が異なる場合がある。タッチ駆動回路に含まれる回路素子を最適化し、タッチセンシングの性能を向上させることができるタッチ駆動回路が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施形態は、タッチ駆動回路によるタッチセンシングの性能を維持又は向上させ、タッチ駆動回路に含まれる回路素子を最適化できる方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施形態は、ディスプレイパネルに配置された複数のタッチ電極、及び複数のタッチ電極を駆動し、第1レベルの区間と第2レベルの区間とを含むタッチ駆動信号を出力するタッチ駆動回路を含み、タッチ駆動回路は、タッチ駆動信号が第1レベルである区間及び第2レベルである区間の少なくとも一部の区間に、複数のタッチ電極の少なくとも1つから受信される入力電流の大きさを減少させた第1の電流を出力する電流調整器、及び第1の電流又は第1の電流から調整された第2の電流に応じた電圧を、少なくとも1回以上積分して、センシング電圧を出力する変換積分器を含むタッチディスプレイ装置を提供することができる。
【0007】
本開示の実施形態は、第1レベルの区間と第2レベルの区間とを含むタッチ駆動信号が印加されたタッチ電極から受信される入力電流の大きさを減少させた補正電流を出力する電流調整器、及びタッチ駆動信号が第1レベルである区間及び第2レベルである区間のそれぞれにおいて、補正電流に応じた電圧を積分して、センシング電圧を出力する変換積分器を含むタッチ駆動回路を提供することができる。
【0008】
本開示の実施形態は、センシング電流の入力端に電気的に接続された第1の正極性積分スイッチ、及び第1の正極性積分スイッチと、積分基準電圧の入力端との間に、電気的に接続された正極性積分キャパシタを含み、タッチ駆動信号が第1レベルである区間に入力されるセンシング電流に応じた電圧を積分する第1の積分ブロック、負極性積分キャパシタ及び負極性積分キャパシタと、積分基準電圧の入力端との間のノードと、センシング電流の入力端との間に電気的に接続された第1の負極性積分スイッチを含み、タッチ駆動信号が第2レベルである区間に入力されるセンシング電流に応じた電圧を積分する第2の積分ブロック、及び第1の積分ブロック及び第2の積分ブロックにより積分された電圧に基づいたセンシング電圧を出力するゲインバッファを含む変換積分器を提供することができる。
【0009】
本開示の実施形態によれば、タッチ駆動回路に含まれる回路素子を低減し、タッチセンシングの性能と効率を改善したタッチ駆動回路を提供することができる。また、このようなタッチ駆動回路により消費電力を低減して、低電力化が可能なタッチディスプレイ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置の概略的な構成を示す図である。
【
図2】本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置に含まれるタッチ駆動回路の構成の一例を示す図である。
【
図3】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路に含まれる電流調整器の構造の一例を示す図である。
【
図4】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路に含まれる電流調整器の構造の一例を示す図である。
【
図5】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路に含まれる変換積分器の構造の一例を示す図である。
【
図6】
図5に示す変換積分器の駆動方式の一例を示す図である。
【
図7】
図5に示す変換積分器の駆動方式の一例を示す図である。
【
図8】
図5に示す変換積分器の駆動タイミングの一例を示す図である。
【
図9】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路の構造の別の例を示す図である。
【
図10】
図9に示すタッチ駆動回路に含まれる変換積分器の駆動タイミングの一例を示す図である。
【
図11】本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置に含まれるタッチ駆動回路の構成の別の例を示す図である。
【
図12】
図11に示すタッチ駆動回路の駆動タイミングの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の一部の実施形態を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を付することがある。なお、本開示を説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項のない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0012】
また、本開示の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を、他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序又は数などが限定されない。
【0013】
構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が、「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、2つ以上の構成要素が、直接「連結」、「結合」又は「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素とが、さらに「介在」され、「連結」、「結合」又は「接続」されることも可能であることを理解されたい。ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」又は「接続」される2つ以上の構成要素のうち1つ以上に含まれてもよい。
【0014】
構成要素や、動作方法や作製方法などに関する時間的流れの関係の説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係又は流れ的前後関係が説明される場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含み得る。
【0015】
一方、構成要素に関する数値又はその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合、別途の明示的な記載がなくても、数値又はその対応情報は、各種要因(例えば、工程上の要因、内部又は外部の衝撃、ノイズなど)によって発生できる誤差の範囲を含むと解釈され得る。
【0016】
以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置100の概略的な構成を示す図である。
【0018】
図1を参照すると、タッチディスプレイ装置100は、ディスプレイパネル110と、ディスプレイパネル110を駆動するためのゲート駆動回路120と、データ駆動回路130と、コントローラ140などを含むことができる。
【0019】
ディスプレイパネル110は、複数のサブピクセルSPが配置されるアクティブ領域AAと、アクティブ領域AAの外側に位置する非アクティブ領域NAとを含むことができる。
【0020】
ディスプレイパネル110には、複数のゲートラインGLと複数のデータラインDLとが配置され、ゲートラインGLとデータラインDLとが交差する領域に、サブピクセルSPが位置することができる。
【0021】
また、タッチディスプレイ装置100は、タッチセンシングのために、ディスプレイパネル110に配置された複数のタッチ電極を含むことができる。タッチディスプレイ装置100は、タッチ電極TEを駆動する少なくとも1つのタッチ駆動回路200を含むことができる。
【0022】
複数のタッチ電極TEは、アクティブ領域AAに配置することができる。複数のタッチ電極TEのそれぞれは、2つ以上のサブピクセルSPと対応する領域に配置されてもよい。
【0023】
ディスプレイパネル110には、タッチ電極TEと電気的に接続された複数のタッチラインTLを配置することができる。
【0024】
タッチディスプレイ装置100におけるディスプレイ駆動のための構成を先に説明すると、ゲート駆動回路120は、コントローラ140によって制御され、ディスプレイパネル110に配置された複数のゲートラインGLにスキャン信号を順次出力して、複数のサブピクセルSPの駆動タイミングを制御することができる。
【0025】
ゲート駆動回路120は、1つ以上のゲートドライバ集積回路(GDIC:Gate Driver Integrated Circuit)を含むことができ、駆動方式に応じて、ディスプレイパネル110の一側にのみ位置してもよく、両側に位置してもよい。
【0026】
各ゲートドライバ集積回路GDICは、テープオートメチドボンディング(TAB:Tape Automated Bonding)方式又はチップオンガラス(COG:Chip On Glass)方式で、ディスプレイパネル110のボンディングパッドに接続することができる。あるいは、各ゲートドライバ集積回路GDICは、GIP(Gate In Panel)タイプで具現され、ディスプレイパネル110に直接配置されてもよい。あるいは、各ゲートドライバ集積回路GDICは、ディスプレイパネル110に集積化されて配置されてもよい。あるいは、各ゲートドライバ集積回路GDICは、ディスプレイパネル110に連結されたフィルム上に実装されるチップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式で具現されてもよい。
【0027】
データ駆動回路130は、コントローラ140から映像データ(DATA)を受信し、映像データ(DATA)を、アナログ形式のデータ電圧に変換することができる。データ駆動回路130は、ゲートラインGLを介して、スキャン信号が印加されるタイミングに合わせて、データ電圧を各データラインDLに出力することができる。これにより、各サブピクセルSPが映像データDATAに応じた明るさを表現することができる。
【0028】
データ駆動回路130は、1つ以上のソースドライバ集積回路(SDIC:Source Driver Integrated Circuit)を含むことができる。
【0029】
各ソースドライバ集積回路SDICは、シフトレジスタ、ラッチ回路、デジタルアナログコンバータ、出力バッファなどを含むことができる。
【0030】
各ソースドライバ集積回路SDICは、テープオートメチドボンディング(TAB)方式又はチップオンガラス(COG)方式で、ディスプレイパネル110のボンディングパッドに接続することができる。あるいは、各ソースドライバ集積回路SDICは、ディスプレイパネル110に直接配置できる。あるいは、各ソースドライバ集積回路SDICは、ディスプレイパネル110に集積化されて配置されてもよい。あるいは、各ソースドライバ集積回路SDICは、チップオンフィルム(COF)方式で実現することができる。この場合、各ソースドライバ集積回路SDICは、ディスプレイパネル110に連結されたフィルム上に実装され、フィルム上の配線を介して、ディスプレイパネル110と電気的に接続され得る。
【0031】
コントローラ140は、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130とに各種制御信号を供給し、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130との動作を制御することができる。
【0032】
コントローラ140は、プリント回路基板、又はフレキシブルプリント回路などの上に実装され、プリント回路基板、又はフレキシブルプリント回路などを介して、ゲート駆動回路120及びデータ駆動回路130と電気的に接続することができる。
【0033】
コントローラ140は、各フレームで設定されたタイミングに応じて、ゲート駆動回路120がスキャン信号を出力させ、外部から受信した映像データを、データ駆動回路130で使用するデータ信号形式に合わせて変換し、変換された映像データ(DATA)をデータ駆動回路130に出力することができる。
【0034】
コントローラ140は、映像データとともに、垂直同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNC、入力データイネーブル信号(DE:Data Enable)、クロック信号CLKなどを含む各種タイミング信号を外部(例:ホストシステム)から受信することができる。
【0035】
コントローラ140は、外部から受信した各種タイミング信号を用いて、各種制御信号を生成し、ゲート駆動回路120及びデータ駆動回路130に出力することができる。
【0036】
一例として、コントローラ140は、ゲート駆動回路120を制御するために、ゲートスタートパルス(GSP:Gate Start Pulse)、ゲートシフトクロック(GSC:Gate Shift Clock)、ゲート出力イネーブル信号(GOE:Gate Output Enable)などを含む各種ゲート制御信号GCSを出力することができる。
【0037】
ゲートスタートパルスGSPは、ゲート駆動回路120を構成する1つ以上のゲートドライバ集積回路GDICの動作スタートタイミングを制御することができる。ゲートシフトクロックGSCは、1つ以上のゲートドライバ集積回路GDICに共通に入力されるクロック信号であり、スキャン信号のシフトタイミングを制御することができる。ゲート出力イネーブル信号GOEは、1つ以上のゲートドライバ集積回路GDICのタイミング情報を指定することができる。
【0038】
また、コントローラ140は、データ駆動回路130を制御するために、ソーススタートパルス(SSP:Source Start Pulse)、ソースサンプリングクロック(SSC:Source Sampling Clock)、ソース出力イネーブル信号(SOE:Source Output Enable)などを含む各種データ制御信号DCSを出力することができる。
【0039】
ソーススタートパルスSSPは、データ駆動回路130を構成する1つ以上のソースドライバ集積回路SDICのデータサンプリングスタートタイミングを制御することができる。ソースサンプリングクロックSSCは、ソースドライバ集積回路SDICのそれぞれにおけるデータのサンプリングタイミングを制御するクロック信号である。ソース出力イネーブル信号SOEは、データ駆動回路130の出力タイミングを制御することができる。
【0040】
タッチディスプレイ装置100は、ディスプレイパネル110、ゲート駆動回路120、データ駆動回路130などに各種電圧又は電流を供給するか、供給する各種電圧又は電流を制御する電源管理集積回路(図示せず)をさらに含むことができる。
【0041】
タッチディスプレイ装置100におけるタッチセンシングのための構成を説明すると、タッチ駆動回路200は、ディスプレイパネル110に配置された複数のタッチ電極TEを駆動することができる。タッチ駆動回路200は、タッチラインTLを介して、タッチ駆動信号をタッチ電極TEに供給し、タッチ電極TEからタッチセンシング信号を受信することができる。
【0042】
タッチ電極TEは、ディスプレイパネル110の外部に位置してもよく、ディスプレイパネル110の内部に位置してもよい。
【0043】
タッチ電極TEが、ディスプレイパネル110の内部に位置する場合、タッチ電極TEは、ディスプレイ駆動のための電極とは別に配置された電極であってもよい。あるいは、タッチ電極TEは、ディスプレイ駆動のための電極のうち1つであってもよい。一例では、タッチ電極TEは、イメージを表示するために使用されるピクセル電極の1つ又は共通電極の一部を含むことができる。
【0044】
一例として、タッチ電極TEは、ディスプレイ駆動のための共通電極(又はカソード電極)が分割されて配置された電極であってもよい。この場合、タッチ電極TEは、タッチセンシングのための電極と、ディスプレイ駆動のための電極との機能を実行することができる。
【0045】
一例として、タッチ電極TEは、時間的に分割された期間(例えば、ディスプレイ駆動期間とタッチセンシング期間)に、タッチ電極TEと共通電極として駆動することができる。
【0046】
このような場合、タッチセンシングが行われる期間に、タッチ駆動信号をタッチ電極TEに供給することができる。タッチセンシングが行われる期間と区別される期間に、ディスプレイ駆動用の電圧が、タッチ電極TEに供給され、ディスプレイ駆動を行うことができる。
【0047】
又は、タッチ電極TEは、タッチ電極TEの機能と共通電極の機能を同時に行うことができる。この場合、ディスプレイ駆動期間に、タッチ電極TEにタッチ駆動信号が印加されるため、ディスプレイ駆動用の信号(例えば、データ電圧、スキャン信号など)を、タッチ駆動信号に基づいて、変調された形態で供給することができる。一例として、タッチ駆動信号は、データ電圧信号又はスキャン信号のトップで変調されてもよい。
【0048】
タッチ駆動回路200は、前述のように、ディスプレイ駆動期間又はディスプレイ駆動期間と時間的に分割された期間に、タッチ電極TEにタッチ駆動信号を供給して、タッチセンシングを行うことができる。
【0049】
タッチ駆動回路200は、タッチセンシング信号を、デジタル形態のタッチセンシングデータに変換した後、タッチコントローラに伝送することができる。タッチコントローラは、タッチセンシングデータに基づいて、タッチの有無とタッチ座標とを検出することができる。
【0050】
タッチ駆動回路200は、タッチセンシング信号の大きさが小さいことがあるので、タッチセンシング信号をタッチセンシングデータに変換する前に、タッチセンシング信号を複数回積分して出力することができる。
【0051】
図2は、本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置100に含まれるタッチ駆動回路200の構成の例を示す図である。
【0052】
図2を参照すると、タッチ駆動回路200は、第1の電荷量調整器210、電流調整器220及び変換積分器230を含むことができる。
【0053】
第1の電荷量調整器210は、ディスプレイパネル110に配置されたタッチ電極TEと、タッチラインTLを介して電気的に接続され得る。第1の電荷量調整器210は、タッチラインTLを介して受信される入力電流の電荷量を調整することができる。
【0054】
例えば、第1の電荷量調整器210は、キャパシタンスに基づいて、入力電流の電荷量を調整することができる。
【0055】
第1の電荷量調整器210は、電荷量調整電圧VCRを入力されることができ、少なくとも1つのスイッチ、キャパシタなどを含むことができる。第1の電荷量調整器210は、電荷量調整電圧VCRのレベルとスイッチの動作に応じて、タッチラインTLを介して受信される入力電流の電荷量を調整して、入力電流からノイズを除去するか、入力電流をセンシングするために適正なレベルに調整することができる。
【0056】
第1の電荷量調整器210によって電荷量が調整された入力電流は、電流調整器220に入力され得る。
【0057】
電流調整器220は、タッチラインTLを介して受信される入力電流と、タッチ駆動信号TDSとを受信されることができる。電流調整器220は、タッチラインTLを介して受信される入力電流の大きさを調整して、第1の電流を出力することができ、第1の電流は、センシング電流として変換積分器230に入力することができる。このような第1の電流を補正電流と呼ぶこともできる。
【0058】
変換積分器230は、電流調整器220によって大きさが調整されたセンシング電流を入力されることができる。
【0059】
変換積分器230は、センシング電流を電圧に変換して積分することができる。変換積分器230は、センシング電流が電圧に変換され、積分されたセンシング電圧Vsenを、アナログデジタルコンバータに出力することができる。アナログデジタルコンバータによって変換されたデジタル形式のタッチセンシングデータを、タッチコントローラに送信することができる。
【0060】
変換積分器230は、一例として、複数の積分スイッチSP1、SP2、SP3、SP4、SN1、SN2、SN3、SN4、積分リセットスイッチSRIと、少なくとも1つの積分キャパシタCP、CNとを含むことができ、アンプを含み得る。変換積分器230の構造の例と駆動方式については、
図5~
図7を参照して具体的に後述する。
【0061】
本開示の実施形態によるタッチ駆動回路200は、タッチラインTLを介して受信される入力電流の大きさを、電流調整器220により調整した後、変換積分器230を用いて積分することにより、電流ベースの積分によって、センシング電圧Vsenを提供することができる。
【0062】
タッチ駆動回路200に含まれる電流調整器220の構造は、様々に実施することができる。
【0063】
図3及び
図4は、本開示の実施形態によるタッチ駆動回路200に含まれる電流調整器220の構造の一例を示す図である。
【0064】
図3を参照すると、タッチ駆動回路200に含まれる電流調整器220と変換積分器230の構造の一例を示す。
【0065】
電流調整器220は、一例として、オペアンプ(operational amplifier)221、電流スケーラ222、及び電力ドメインシフタ223を含むことができる。
【0066】
オペアンプ221は、一例として、複数のトランジスタと、少なくとも1つのキャパシタとを含むことができる。
【0067】
オペアンプ221は、タッチラインTLを介して受信される入力電流が入力されるIM端子と電気的に接続されてもよい。オペアンプ221は、タッチ駆動信号TDSが入力されるIP端子と電気的に接続されてもよい。
【0068】
オペアンプ221は、高電位電圧VDDHと、低電位電圧VSSHとを供給され得る。オペアンプ221に含まれる回路素子は、一例として、高電圧領域HVで動作する回路素子であってもよく、オペアンプ221に供給される高電位電圧VDDHは、高電圧領域HVの電圧であってもよい。
【0069】
オペアンプ221は、高電位電圧VDDHと、低電位電圧VSSHとを供給され、複数のトランジスタによって電流の供給と放出を制御することができる。
【0070】
オペアンプ221は、電流の供給(Sourcing)を制御する複数のトランジスタPM1、PM2、…、PM10と、電流の放出(Sinking)を制御する複数のトランジスタNM1、NM2、…、NM10とを含むことができる。複数のトランジスタPM1、…、PM10、NM1、…、NM10の一部PM1、PM4~PM9、NM1、NM4~NM9のゲート端子に、固定された電圧BP1、BP2、BP3、BPX、BN1、BN2 、BN3、BNXのうち1つが印加され、一定電流の供給及び放出を制御することができる。IM端子に入力される入力電流を、トランジスタPM2、NM2のゲート端子に印加することができる。IP端子に入力されるタッチ駆動信号TDSを、トランジスタPM3、NM3のゲート端子に印加することができる。
【0071】
電流スケーラ222は、オペアンプ221を流れる電流の大きさを調整することができる。
【0072】
電流スケーラ222は、一例として、2つのトランジスタPM11、NM11を含むことができる。電流スケーラ222に含まれるトランジスタPM11のゲート端子は、オペアンプ221に含まれるトランジスタPM10のゲート端子と同じ電圧PUPによって制御することができる。電流スケーラ222に含まれるトランジスタNM11のゲート端子は、オペアンプ221に含まれるトランジスタNM10のゲート端子と同じ電圧PDNによって制御することができる。
【0073】
トランジスタPM10を流れる電流と、トランジスタPM11を流れる電流との比は、M:Nであってもよい。トランジスタNM10を流れる電流と、トランジスタNM11を流れる電流との比は、M:Nであってもよい。Nは、Mより小さくてもよく、M:Nは、各トランジスタのチャネルの比を意味することができる。チャネルの比は、一例として、トランジスタPM10、NM10のチャネルの幅と、トランジスタPM11、NM11のチャネルの幅との比を意味することができる。或いは、チャネルの比は、トランジスタPM10、NM10のチャネルの幅/長さと、トランジスタPM11、NM11のチャネルの幅/長さとの比を意味することができる。チャネルの比は、ゲート端子に印加される同じ電圧に応じて、オペアンプ221に含まれるトランジスタPM10、NM10に流れる電流と、電流スケーラ222に含まれるトランジスタPM11、NM11に流れる電流との比に影響を与えるチャネルの特性のうち1つの比を意味することもできる。M:Nの比率の制御により、電流スケーラ222によって調整される電流の大きさを制御することができる。
【0074】
同じ電圧によって制御されるゲート端子を有するトランジスタPM10、PM11、NM10、NM11によって、オペアンプ221を流れる電流の大きさが調整され、電力ドメインシフタ223に提供され得る。
【0075】
電力ドメインシフタ223は、電流の供給を制御する複数のトランジスタPM12、PM13、PM14、PM15と、電流の放出を制御する複数のトランジスタNM12、NM13、NM14、NM15とを含むことができる。
【0076】
電力ドメインシフタ223は、高電位電圧VCCAと低電位電圧VSSAとを供給され得、高電位電圧VCCAは、低電圧領域LVの電圧であり得る。また、電力ドメインシフタ223に含まれるトランジスタPM14、PM15、NM14、NM15は、低電圧領域LVで動作する回路素子であってもよい。
【0077】
電力ドメインシフタ223によって、高電圧領域HVの電流を低電圧領域LVの電流に変換して、変換積分器230に供給することができる。
【0078】
低電圧領域LVの回路素子からなる変換積分器230が、高電圧領域HVの電流を供給され、正常に動作しないことを防止することができる。言い換えれば、変換積分器230は、変換積分器230の良好な動作を維持するために、低電圧領域LVの電流を供給されることができ、それによって、高電圧領域HVの電流によって引き起こされ得る不良又は異常状態を防止又は回避することができる。一例では、高電圧領域HVの電流は、変換積分器230の寿命を短くするか、又は変換積分器230が早期に故障する要因を引き起こす可能性がある。
【0079】
このように、オペアンプ221、電流スケーラ222、及び電力ドメインシフタ223からなる電流調整器220によって、入力電流の大きさが調整された低電圧領域LVの電流が、変換積分器230に供給され得る。変換積分器230に低電圧電流を供給することにより、消費電力を低減することができるだけでなく、正常な動作を保証することができ、寿命を延ばすことができる。
【0080】
電流調整器220に含まれる回路構造は、多様に具現することができ、一例として、
図4に示す例のように、オペアンプ221の代わりに、電流コンベア221′を設けることができる。
【0081】
電流コンベア221′によって、タッチラインTLを介して受信された入力電流を提供することができ、電流スケーラ222に含まれるトランジスタPM11、NM11のそれぞれは、電流コンベア221′に含まれるトランジスタPM9、NM9とM:Nの電流量比を有するように配置することができる。
【0082】
電流コンベア221′と電流スケーラ222によって、サイズが調節された電流は、電力ドメインシフタ223を介して、変換積分器230に供給することができる。
【0083】
前述の例示に加えて、電流スケーラ222にタッチラインTLを介して受信された入力電流を伝達する回路構造は、多様に実施することができる。
【0084】
変換積分器230は、電流スケーラ222と電力ドメインシフタ223とを介して伝達されたセンシング電流を積分し、センシング電圧Vsenを出力することができる。
【0085】
図5は、本開示の実施形態によるタッチ駆動回路200に含まれる変換積分器230の構造の一例を示す図である。
図6及び
図7は、
図5に示す変換積分器230の駆動方式の一例を示す図である。
図8は、
図5に示す変換積分器230の駆動タイミングの一例を示す図である。
【0086】
図5を参照すると、変換積分器230は、第1の積分ブロック231、第2の積分ブロック232、及びゲインバッファ233を含むことができる。
【0087】
第1の積分ブロック231は、第1レベル(例えば、ハイレベル)と、第2レベル(例えば、ローレベル)とを有するタッチ駆動信号TDSに応じたセンシング電流Iinを、第1レベルの区間で積分するブロックであり得る。センシング電流Iinは、電流調整器220によって、大きさが調整されて出力された第1の電流であってもよい。
【0088】
第2の積分ブロック232は、タッチ駆動信号TDSの第2レベルの区間で、センシング電流Iinを積分するブロックであり得る。ゲインバッファ233は、第1の積分ブロック231と、第2の積分ブロック232とによる積分に応じたセンシング電圧Vsenを出力することができる。
【0089】
第1の積分ブロック231は、一例として、第1の正極性積分スイッチSP1、第2の正極性積分スイッチSP2、第3の正極性積分スイッチSP3、第4の正極性積分スイッチSP4、及び正極性積分キャパシタCPを含むことができる。 第2の積分ブロック232は、一例として、第1の負極性積分スイッチSN1、第2の負極性積分スイッチSN2、第3の負極性積分スイッチSN3、第4の負極性積分スイッチSN4及び負極性積分キャパシタCNを含むことができる。
【0090】
第1の積分ブロック231において、第1の正極性積分スイッチSP1は、センシング電流Iinの入力端と電気的に接続され得る。第1の正極性積分スイッチSP1は、第3の正極性積分スイッチSP3、第4の正極性積分スイッチSP4、及び正極性積分キャパシタCPとの間のノードと電気的に接続され得る。
【0091】
第2の正極性積分スイッチSP2は、積分基準電圧REFIの入力端と、正極性積分キャパシタCPとの間に電気的に接続することができる。
【0092】
第2の積分ブロック232において、第1の負極性積分スイッチSN1は、センシング電流Iinの入力端と電気的に接続されてもよい。第1の負極性積分スイッチSN1は、第2の負極性積分スイッチSN2と、負極性積分キャパシタCNとの間のノードと電気的に接続することができる。
【0093】
第2の負極性積分スイッチSN2は、積分基準電圧REFIの入力端と電気的に接続することができる。第3の負極性積分スイッチSN3と、第4の負極性積分スイッチSN4とは、負極性積分キャパシタCNとゲインバッファ233との間に電気的に接続され得る。
【0094】
積分基準電圧REFIの入力端と、ゲインバッファ233との間に、積分リセットスイッチSRIを電気的に接続することができる。積分リセットスイッチSRIは、第2の正極性積分スイッチSP2と、第2の負極性積分スイッチSN2との間のノードと電気的に接続することができる。
【0095】
第1の積分ブロック231及び第2の積分ブロック232はそれぞれ、タッチ駆動信号TDSの第1レベルである区間及び第2レベルである区間でセンシング電流Iinを積分することができる。
【0096】
図6は、第1の積分ブロック231が、センシング電流Iinを電圧に変換して積分する方法の例を示す。
図6は、前の積分過程で、第2の積分ブロック232の負極性積分キャパシタCNに、電荷量Xが蓄積された場合を例示的に示す。
【0097】
図6及び
図8を参照すると、タッチ駆動信号TDSのレベルが、第1レベル(例えば、ハイレベル)である区間は、第1のセンシング期間SenP1と、第2のプリセット期間PreP2とを含むことができる。
【0098】
第1のセンシング期間SenP1に、第1の積分ブロック231の第1の正極性積分スイッチSP1と、第2の正極性積分スイッチSP2とが、ターンオンされてもよい。第3の正極性積分スイッチSP3と、第4の正極性積分スイッチSP4とは、ターンオフされてもよい。
【0099】
第1のセンシング期間SenP1に、第2の積分ブロック232の第2の負極性積分スイッチSN2と、第4の負極性積分スイッチSN4とは、ターンオンされ、第1の負極性積分スイッチSN1と、第3の負極性積分スイッチSN3とは、ターンオフされ得る。
【0100】
タッチ駆動信号TDSが第1レベルである区間では、第1の正極性積分スイッチSP1がターンオンされるので、センシング電流Iinにより、正極性積分キャパシタCPに電荷が蓄積され得る。正極性積分キャパシタCPには、Yに対応する電荷が蓄積され得る。
【0101】
第2の正極性積分スイッチSP2がターンオンされた状態であるため、正極性積分キャパシタCPの一端の電圧は、積分基準電圧REFIとなり、正極性積分キャパシタCPの他端の電圧は、積分基準電圧(REFI)+X+Yとなり得る。正極性積分キャパシタCPに蓄積された電荷量は、X+Yとなり得る。
【0102】
第2のプリセット期間PreP2に、第1の正極性積分スイッチSP1がターンオフされ、第4の正極性積分スイッチSP4がターンオンされ得る。また、第2の積分ブロック232の第3の負極性積分スイッチSN3は、ターンオンされ得る。正極性積分キャパシタCPの電圧である積分基準電圧(REFI)+X+Yが、第4の正極性積分スイッチSP4、ゲインバッファ233の(+)入力端、(-)入力端及び第3の負極性積分スイッチSN3を介して、負極性積分キャパシタCNの一端の電圧となり得る。負極性積分キャパシタCNには、X+Yに対応する電荷量が蓄積され得る。
【0103】
タッチ駆動信号TDSのレベルが、第2レベル(例えば、ローレベル)である区間には、第2の積分ブロック232による積分を行うことができる。
【0104】
図7及び
図8を参照すると、タッチ駆動信号TDSのレベルが第2レベルである区間は、第2のセンシング期間SenP2と、第1のプリセット期間PreP1とを含むことができる。
【0105】
第2のセンシング期間SenP2には、第2の積分ブロック232の第1の負極性積分スイッチSN1と、第3の負極性積分スイッチSN3がターンオンされてもよい。第2の負極性積分スイッチSN2と、第4の負極性積分スイッチSN4とは、ターンオフされてもよい。
【0106】
第2のセンシング期間SenP2には、第1の積分ブロック231の第2の正極性積分スイッチSP2と、第4の正極性積分スイッチSP4とは、ターンオンされてもよく、第1の正極性積分スイッチSP1と、第3の正極性積分スイッチSP3とは、ターンオフされてもよい。
【0107】
第1の負極性積分スイッチSN1がターンオンされ、第2レベルのタッチ駆動信号TDSが印加された状態であるため、センシング電流Iinの入力端を介して、電流が放出され得る。電荷量Zに相当する電流が放出される場合、第2の負極性積分スイッチSN2は、ターンオフされた状態であるので、負極性積分キャパシタCNと、第1の負極性積分スイッチSN1との間のノードの電圧は、積分基準電圧(REFI)-Zとなり得る。
【0108】
負極性積分キャパシタCNと、第3の負極性積分スイッチSN3との間のノードの電圧は、第1の積分ブロック231の積分により、積分基準電圧(REFI)+X+Yの状態であるため、負極性積分キャパシタCNに蓄積された電荷量は、両端の電圧の差であるX+Y+Zとなり得る。
【0109】
第1の積分ブロック231による積分動作と、第2の積分ブロック232による積分動作とは、タッチ駆動信号TDSのレベルが、第1レベルと第2レベルに変化する複数の区間で実行され得、積分動作が行われる区間の数は、積分リセットスイッチSRIの動作タイミングによって制御することができる。一例では、タッチ駆動信号TDSがハイレベルとローレベルとの間を行き来する間(例えば、
図8を参照)、2つの積分ブロックによって積分を実行することができる。
【0110】
例えば、
図8に示す例のように、タッチ駆動信号TDSが4回の第1レベルの区間と、4回の第2レベルの区間の間に積分が行われ、積分リセット期間RstPに、積分リセットスイッチSRIがターンオンになり、第1の積分ブロック231と第2の積分ブロック232をリセットすることができる。一例では、変換積分器230は、積分リセット期間RstPに対応する信号が受信される前まで4期間の間、積分を実行し続けることができるが、本開示の実施形態は、これに限定されず、積分時間は、異なる設定に応じて様々に変更できる。
【0111】
このように、第1の積分ブロック231及び第2の積分ブロック232のそれぞれが、タッチ駆動信号TDSの第1レベルである区間と、第2レベルである区間とに、センシング電流Iinに応じた電圧を積分する動作を行い、ゲインバッファ233によって、センシング電圧Vsenを出力することができる。
【0112】
また、本開示の実施形態によるタッチ駆動回路200は、タッチ駆動回路200に含まれる回路素子に応じて、一部の構成を含まなくてもよく、追加の構成をさらに含んでもよい。
【0113】
図9は、本開示の実施形態によるタッチ駆動回路200の構造の他の例を示す図である。
図10は、
図9に示すタッチ駆動回路200に含まれる変換積分器230の駆動タイミングの一例を示す図である。
【0114】
図9を参照すると、タッチ駆動回路200に含まれる電流調整器220と、変換積分器230との構造の一例を示す。
【0115】
電流調整器220は、オペアンプ221と電流スケーラ222とを含むことができる。電流調整器220の回路構造は、
図3を介して前述した構造と同じであり得る。
【0116】
変換積分器230は、複数の積分スイッチSP1、…、SP4、SN1、…、SN4と、少なくとも1つの積分キャパシタCP、CNとを含むことができる。 変換積分器230の回路構造は、
図5を介して前述した構造と同じであり得る。
【0117】
変換積分器230の第1の積分ブロック231と、第2の積分ブロック232とに含まれる複数の積分スイッチSP1、…、SP4、SN1、…、SN4は、高電圧領域HVで動作する素子からなり得る。
【0118】
変換積分器230に含まれるスイッチが、高電圧領域HVで動作する素子からなるため、電流調整器220の電流スケーラ222と、変換積分器230との間に、電力ドメインシフタ223が配置されなくてもよい(例えば、電力ドメインシフタ223は、省略されてもよい)。
【0119】
変換積分器230の第1の積分ブロック231と、第2の積分ブロック232とに含まれるスイッチは、高電圧領域HVで動作するスイッチから構成され、ゲインバッファ233に含まれる素子は、低電圧領域LVで動作するスイッチから構成され得る。
【0120】
従って、高電圧領域HVの電流が、ゲインバッファ233の低電圧領域LVで動作する素子に影響を与えないように、一部の積分スイッチの動作タイミングを調整することができる。
【0121】
図10を参照すると、第1の正極性積分スイッチSP1を除いた残りの積分スイッチの動作タイミングは、
図8を介して前述した動作タイミングと同じであってもよい。
【0122】
第1の正極性積分スイッチSP1は、第1のセンシング期間SenP1にターンオン状態となり、第1のプリセット期間PreP1にターンオフ状態となり得る。第1の正極性積分スイッチSP1がターンオンされた期間は、第3の正極性積分スイッチSP3がターンオンされた期間と重ならないことがある。したがって、第1の正極性積分スイッチSP1がターンオンされた期間の長さは、第1の負極性積分スイッチSN1がターンオンされた期間の長さより短くてもよい。
【0123】
第1の正極性積分スイッチSP1がターンオンされた期間が、第3の正極性積分スイッチSP3がターンオンされた期間と重ならないようにして、第1の正極性積分スイッチSP1と、第3の正極性積分スイッチSP3とは、同時にターンオンにならない可能性がある。第1の正極性積分スイッチSP1と、第3の正極性積分スイッチSP3とが、同時にターンオンされることにより、高電圧領域HVの電流が、低電圧領域LVの素子からなるゲインバッファ233に影響を与えるのを防ぐことができる。一例では、この場合、ゲインバッファ233の低電圧素子は、電流スケーラ222又はオペアンプ221で発生する高電圧動作から分離又は保護されてもよい。
【0124】
また、電流ベースのスケーリング及び積分を介して、センシング電圧Vsenを提供する回路構造において、電流に基づいて電荷量を調整する構成をさらに含み得る。
【0125】
図11は、本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置100に含まれるタッチ駆動回路200の構成の別の例を示す図である。
図12は、
図11に示すタッチ駆動回路200の駆動タイミングの一例を示す図である。
【0126】
図11を参照すると、タッチ駆動回路200は、第1の電荷量調整器210、電流調整器220、第2の電荷量調整器240、及び変換積分器230を含むことができる。
【0127】
第1の電荷量調整器210は、電流調整器220の入力端に接続され、タッチラインTLを介して受信される入力電流の電荷量を、キャパシタンスに基づいて調整してもよい。
【0128】
第2の電荷量調整器240は、電流調整器220と変換積分器230との間に電気的に接続することができる。第2の電荷量調整器240は、電流ベースで電流調整器220により出力される第1の電流の電荷量を調整して、第2の電流を出力することができる。第2の電荷量調整器240により出力された第2の電流は、センシング電流Iinとして変換積分器230に入力され得る。
【0129】
第2の電荷量調整器240は、多様に実施することができ、一例として、電流供給部、電流除去部、第1の電荷量調整スイッチCRSWP及び第2の電荷量調整スイッチCRSWNを含むことができる。
【0130】
電流供給部は、一例として、一定の電圧BPがゲート端子に印加されるトランジスタCRPから構成され、第1の電荷量調整スイッチCRSWPの一端に、一定の電流を供給することができる。第1の電荷量調整スイッチCRSWPの動作に応じて、第2の電荷量調整器240を介して出力される第2の電流の量を増加させることができる。
【0131】
電流除去部は、一例として、一定の電圧BNがゲート端子に印加されるトランジスタCRNから構成され、第2の電荷量調整スイッチCRSWNの一端から、一定の電流が放出されるようにすることができる。第2の電荷量調整スイッチCRSWNの動作によって、第2の電荷量調整器240を介して出力される第2の電流の量を減少させることができる。
【0132】
第1の電荷量調整スイッチCRSWPの動作タイミングと、第2の電荷量調整スイッチCRSWNの動作タイミングは、第2の電荷量調整器240によって調整しようとする電流量に応じて様々に設定することができる。
【0133】
例えば、第1の電荷量調整スイッチCRSWPは、第2のセンシング期間SenP2にターンオンされ、残りの期間にターンオフされ得る。第2の電荷量調整スイッチCRSWNは、第1のセンシング期間SenP1にターンオンされ、残りの期間にターンオフされ得る。
【0134】
第1の電荷量調整スイッチCRSWNP及び第2の電荷量調整スイッチCRSWNのそれぞれがターンオンされた期間の長さは、タッチ駆動信号TDSのパルス幅より小さくてもよい。
【0135】
また、第1の電荷量調整スイッチCRSWPと、第2の電荷量調整スイッチCRSWNとがターンオンされる期間の長さを調整して、第2の電荷量調整器240によって調整される電流量を制御することができる。
【0136】
電流調整器220から出力される電流量が、十分に減少していない場合、第2の電荷量調整器240によって電流量を調整して、変換積分器230に入力されるセンシング電流Iinの大きさを、適正な大きさに調節することができる。この場合、変換積分器230は、変換積分器230の動作仕様に一致する適切な振幅を有して入力されるセンシング電流Iinを供給されてもよく、これは、変換積分器230の寿命を延ばし、不要な消費電力を減らすことができる。言い換えれば、変換積分器230に入力される電流は、変換積分器230が最良の性能及び最適な状態で動作するように、微細に整合及び調整することができる。
【0137】
以上に説明した本開示の実施形態を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0138】
本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置は、ディスプレイパネルに配置された複数のタッチ電極、及び複数のタッチ電極を駆動し、第1レベルの区間と第2レベルの区間とを含むタッチ駆動信号を出力するタッチ駆動回路を含むことができる。
【0139】
タッチ駆動回路は、タッチ駆動信号が第1レベルである区間及び第2レベルである区間の少なくとも一部の区間に、複数のタッチ電極の少なくとも1つから受信される入力電流の大きさを減少させた第1の電流を出力する電流調整器、及び第1の電流又は第1の電流から調整された第2の電流に応じた電圧を、少なくとも1回以上積分して、センシング電圧を出力する変換積分器を含むことができる。
【0140】
変換積分器は、タッチ駆動信号が第1レベルである区間の少なくとも一部の区間に、第1の電流又は第2の電流に応じた電圧を積分する第1の積分ブロック、タッチ駆動信号が第2レベルである区間の少なくとも一部の区間に、第1の電流又は第2の電流に応じた電圧を積分する第2の積分ブロック、及び第1の積分ブロックと第2の積分ブロックとによって積分された電圧に基づいて、センシング電圧を出力するゲインバッファを含むことができる。
【0141】
第1の積分ブロックは、第1の電流又は第2の電流の入力端に電気的に接続された第1の正極性積分スイッチ、及び第1の正極性積分スイッチと、積分基準電圧の入力端との間に、電気的に接続された正極性積分キャパシタを含むことができる。
【0142】
第2の積分ブロックは、負極性積分キャパシタと、第1の電流又は第2の電流の入力端に電気的に接続され、負極性積分キャパシタと積分基準電圧の入力端との間のノードに電気的に接続された第1の負極性積分スイッチとを含むことができる。
【0143】
第1の正極性積分スイッチと、第1の負極性積分スイッチとは、互いに交互にターンオンすることができる。
【0144】
第1の正極性積分スイッチと第1の負極性積分スイッチの少なくとも1つがターンオンされる期間の長さは、タッチ駆動信号のパルス幅と同じであってもよい。
【0145】
タッチ駆動信号が第1レベルである区間は、第1のセンシング期間と、第2のプリセット期間とを含み、第1の正極性積分スイッチがターンオンされた期間は、第1のセンシング期間と重なり、第2のプリセット期間と重ならなくてもよい。
【0146】
タッチ駆動信号が第2レベルである区間は、第2のセンシング期間と第1のプリセット期間とを含み、第1の負極性積分スイッチがターンオンされた期間は、第2のセンシング期間と重なり、第1のプリセット期間と重ならなくてもよい。
【0147】
第1の積分ブロックは、正極性積分キャパシタと、積分基準電圧の入力端との間に電気的に接続された第2の正極性積分スイッチを含み、第2の積分ブロックは、負極性積分キャパシタと、積分基準電圧の入力端との間に電気的に接続された第2の負極性積分スイッチとを含むことができる。
【0148】
第2の正極性積分スイッチがターンオン状態を維持する期間に、第2の負極性積分スイッチがターンオン状態である期間と、ターンオフ状態である期間とを繰り返すことができる。
【0149】
第2の負極性積分スイッチがターンオン状態である期間の長さは、ターンオフ状態である期間の長さより大きくてもよい。
【0150】
変換積分器は、第2の正極性積分スイッチと第2の負極性積分スイッチとの間のノードとゲインバッファとの間に電気的に接続された積分リセットスイッチをさらに含むことができる。
【0151】
第1の積分ブロックと、第2の積分ブロックとに含まれる回路素子は、高電圧用の回路素子であり、ゲインバッファに含まれる回路素子は、低電圧用の回路素子であり得る。この場合、第1の正極性積分スイッチがターンオンされる期間の長さは、第1の負極性積分スイッチがターンオンされる期間の長さより短くてもよい。
【0152】
電流調整器は、変換積分器の入力端に電気的に接続され、第1の電流を高電圧領域の電流から低電圧領域の電流に変換する電力ドメインシフタをさらに含むことができる。
【0153】
タッチ駆動回路は、電流調整器の入力端と電気的に接続され、キャパシタンス調整を介して、入力電流の電荷量を調整する第1の電荷量調整器と、電流調整器と変換積分器との間に電気的に接続され、電流量調整を介して、第1の電流の電荷量を調整して、第2の電流を出力する第2の電荷量調整器をさらに含むことができる。
【0154】
第2の電荷量調整器は、電流供給部、電流除去部、電流調整器と変換積分器との間のノードと、電流供給部との間に電気的に接続された第1の電荷量調整スイッチ、及び電流調整器と変換積分器との間のノードと電流除去部との間に、電気的に接続された第2の電荷量調整スイッチを含むことができる。
【0155】
第1の電荷量調整スイッチ及び第2の電荷量調整スイッチのそれぞれが、1回ターンオンされる期間の長さは、タッチ駆動信号のパルス幅より短くてもよい。
【0156】
第1の電荷量調整スイッチ又は第2の電荷量調整スイッチがターンオンされる期間は、タッチ駆動信号が、第1レベルである区間及び第2レベルである区間のいずれかと重なり、他の1つとは重ならなくてもよい。
【0157】
本開示の実施形態によるタッチ駆動回路は、第1レベルの区間と第2レベルの区間とを含むタッチ駆動信号が印加されたタッチ電極から受信された入力電流の大きさを減少させた補正電流を出力する電流調整器、及びタッチ駆動信号が、第1レベルである区間及び第2レベルである区間のそれぞれにおいて、補正電流に応じた電圧を積分して、センシング電圧を出力する変換積分器を含むことができる。
【0158】
本開示の実施形態による変換積分器は、センシング電流の入力端に電気的に接続された第1の正極性積分スイッチ及び第1の正極性積分スイッチと積分基準電圧の入力端との間に電気的に接続された正極性積分キャパシタを含み、タッチ駆動信号が、第1レベルである区間に入力されるセンシング電流に応じた電圧を積分する第1の積分ブロック、負極性積分キャパシタ及び負極性積分キャパシタと積分基準電圧の入力端との間のノードとセンシング電流の入力端との間に電気的に接続された第1の負極性積分スイッチを含み、タッチ駆動信号が第2レベルである区間に入力されるセンシング電流に応じた電圧を積分する第2の積分ブロック、及び第1の積分ブロック及び第2の積分ブロックによって積分された電圧に基づいたセンシング電圧を出力するゲインバッファを含むことができる。
【0159】
以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変形が可能であるだろう。また、本開示に示されている実施形態は、本開示の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるため、これらの実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。