(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096036
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
H10K 59/131 20230101AFI20240704BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240704BHJP
H10K 59/80 20230101ALI20240704BHJP
H10K 59/88 20230101ALI20240704BHJP
H10K 59/123 20230101ALI20240704BHJP
H10K 59/124 20230101ALI20240704BHJP
H10K 50/844 20230101ALI20240704BHJP
【FI】
H10K59/131
G09F9/30 365
G09F9/30 338
G09F9/30 348A
G09F9/30 309
G09F9/30 330
H10K59/80
H10K59/88
H10K59/123
H10K59/124
H10K50/844 445
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023218027
(22)【出願日】2023-12-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0188973
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】鄭 瞳 ▲フン▼
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC29
3K107CC45
3K107DD38
3K107DD39
3K107DD90
3K107EE03
3K107EE41
3K107EE57
3K107FF15
5C094AA31
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA07
5C094DA13
5C094DA15
5C094DB01
5C094DB04
5C094FB12
5C094FB15
(57)【要約】
【課題】リンク配線を含む表示装置を提供する。
【解決手段】リンク配線は、発光素子が位置する表示領域と表示領域の外側に位置するパッド部とを電気的に接続し得る。表示領域とパッド部とを電気的に接続する電源電圧供給ラインは、リンク配線を覆う上部層間絶縁膜の上に位置し得る。表示領域とパッド部との間の上部層間絶縁膜の上に少なくとも1つの封止ダムが配置される。電源電圧供給ラインは、メイン配線と外部接続配線とを含む。メイン配線は封止ダムとは離隔する。メイン配線と電気に接続される外部接続配線は、メイン配線とは異なる材料を含み得る。したがって、表示装置では、リンク配線によって生成された段差による金属異物の発生を防止し、金属異物による発光素子の損傷を防止し得る。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画素領域を含む表示領域及び画像を表示しないベゼル領域を含む素子基板と、
前記素子基板の前記表示領域の上に位置する上部平坦化膜と、
前記素子基板及び前記上部平坦化膜の間に位置し、前記素子基板の前記表示領域及び前記ベゼル領域を延びる上部層間絶縁膜と、
前記ベゼル領域の前記上部層間絶縁膜の上に位置し、前記上部平坦化膜と離隔する第1ダムパターンと、
前記表示領域の前記画素領域の上に位置し、前記上部平坦化膜の上に位置する第1電極、前記第1電極の上に位置する発光層及び前記発光層の上に位置する第2電極を含む発光素子と、
前記素子基板の前記ベゼル領域上に位置するパッド部と、
前記素子基板及び前記上部層間絶縁膜の間に位置し、前記表示領域及び前記ベゼル領域にわたって延在し、前記パッド部に電気的に接続されているリンク配線と、
前記素子基板及び前記上部層間絶縁膜の間に位置し、前記表示領域及び前記ベゼル領域を横切って延在し、前記パッド部に電気的に接続される電源電圧供給ラインとを含み、
前記電源電圧供給ラインは、
前記ベゼル領域上において前記第1ダムパターンに重畳しないメイン配線と、
前記ベゼル領域上において前記メイン配線に電気的に接続される外部接続配線とを含む表示装置。
【請求項2】
前記ベゼル領域上に位置する前記外部接続配線は、第1物質を含み、
前記メイン配線は前記第1物質とは異なる第2物質を含む請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記上部層間絶縁膜及び前記上部平坦化膜の間に位置する素子保護膜をさらに含み、
前記メイン配線の端部は前記素子保護膜で覆われ、
前記外部接続配線は、前記素子保護膜上に位置し、前記素子保護膜の少なくとも一部は前記外部接続配線及び前記上部層間絶縁膜の間に位置する請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1ダムパターン及び前記上部平坦化膜は、同じ物質を含む請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記外部接続配線は、前記発光素子の前記第1電極と同じ物質を含む請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記外部接続配線は、前記第1ダムパターンの表面に沿って延びる請求項4に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1ダムパターンの上に位置する第2ダムパターンをさらに含み、
前記第1ダムパターンの表面に位置する前記外部接続配線の一部の領域は、前記第2ダムパターンによって覆われ、前記外部接続配線の一部は、前記第1ダムパターン及び前記第2ダムパターンの間に位置する請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記電源電圧供給ラインは、前記上部層間絶縁膜及び前記第1ダムパターンの間に位置する外部ダミーパターンをさらに含み、
前記外部接続配線は、前記外部ダミーパターンと電気的に接続される請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記メイン配線及び前記外部ダミーパターンは、それぞれ下面及び前記下面よりも前記素子基板から離れて位置する上面を含み、
前記外部接続配線は、前記メイン配線の前記上面の一部及び前記外部ダミーパターンの前記上面の一部と直接接触する請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記外部ダミーパターンは、前記メイン配線と同じ物質を含む請求項8に記載の表示装置。
【請求項11】
前記電源電圧供給ラインは第1方向に延び、
前記第1ダムパターンおよび前記外部ダミーパターンは、前記第1方向に垂直な第2方向に延び、
前記第1方向へ前記外部ダミーパターンの幅は、前記第1方向へ前記第1ダムパターンの幅よりも大きい請求項8に記載の表示装置。
【請求項12】
前記外部ダミーパターン及び前記第1ダムパターンの間に位置する補助ダミーパターンをさらに含み、
前記補助ダミーパターンは、前記外部ダミーパターン及び前記外部接続配線とは異なる物質を含む請求項8に記載の表示装置。
【請求項13】
前記上部層間絶縁膜及び前記上部平坦化膜の間に位置し、前記第1ダムパターンと離隔する下部平坦化膜と、
前記下部平坦化膜及び前記上部平坦化膜の間に位置する内部ダミー配線とをさらに含み、
前記メイン配線は、前記素子基板及び前記下部平坦化膜の間において、前記内部ダミー配線に電気的に接続されている請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記素子基板の前記画素領域及び前記下部平坦化膜の間に位置する画素駆動回路と、
前記画素領域の前記下部平坦化膜及び前記上部平坦化膜の間に位置し、前記画素駆動回路及び前記発光素子に電気的に接続される中間電極とをさらに含み、
前記中間電極は、前記内部ダミー配線と同じ物質を含む請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記素子基板と前記上部層間絶縁膜との間に位置する下層間絶縁膜をさらに含み、
前記リンク配線は、前記素子基板と前記下層間絶縁膜との間に位置する第1リンクと、前記下層間絶縁膜と前記上部層間絶縁膜との間に位置する第2リンクとを含み、
前記第2リンクは、前記第1リンク間に位置する請求項1に記載の表示装置。
【請求項16】
画像を表示するための表示領域と、
前記表示領域を囲むベゼル領域と、
前記ベゼル領域内に位置するパッド部と、
前記ベゼル領域内に位置し、前記表示領域の縁に沿って延びる少なくとも1つの封止ダムと、
前記表示領域及び前記パッド部と電気的に接続された電源電圧供給ラインを含み、
前記電源電圧供給ラインは、
前記ベゼル領域内で前記少なくとも1つの封止ダムに重ならないメイン配線と、
前記ベゼル領域内で前記メイン配線に電気的に接続される外部接続配線とを含む表示装置。
【請求項17】
表示領域及びベゼル領域を含む基板と、
前記基板の前記表示領域上に位置し、前記表示領域内において画像を表示するために光を放射し、第1電極、第2電極及び前記第1電極と前記第2電極との間に位置する発光層を含む発光素子と、
前記基板の前記ベゼル領域の内に位置するパッド部と、
前記基板のベゼル領域内に位置するダムと、
前記表示領域から前記パッド部に延在し、前記パッド部から前記表示領域に電源電圧を供給する電源電圧供給ラインとを含み、
前記電源電圧供給ラインは、
第1端部及び第2端部を含む第1配線と、
前記第1配線の前記第2端部に電気的に接続される第2配線とを含み、
前記第1配線の前記第2端部は前記ダムに重ならない表示装置。
【請求項18】
前記第2配線の前記第1端部は、前記第1配線の前記第2端部に重なる請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第2配線は、前記ダムに重ならない請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記表示領域及び前記ベゼル領域を横切って延在し、前記パッド部と電気的に接続された複数のリンク配線と、
前記複数のリンク配線及び前記電源電圧供給ラインの間に位置する絶縁膜とをさらに含む請求項17に記載の表示装置。
【請求項21】
前記絶縁膜と前記ダムは同一物質を含む請求項20に記載の表示装置。
【請求項22】
前記第2配線は第1物質を含み、前記第1配線は前記第1物質とは異なる第2物質を含む請求項17に記載の表示装置。
【請求項23】
前記第2配線に電気的に接続される第3配線をさらに含む請求項17に記載の表示装置。
【請求項24】
前記第3配線は、前記ダムに重なる請求項23に記載の表示装置。
【請求項25】
前記第3配線に電気的に接続される第4配線をさらに含み、
前記第4配線は、前記ダムと前記第3配線との間に位置する請求項23に記載の表示装置。
【請求項26】
前記ダムは、前記第4配線上に位置する第1ダムパターンと、前記第1ダムパターン、前記第3配線、前記第4配線に重なる前記第2配線の一部領域の上に位置する第2ダムパターンとを含み、
前記第2ダムパターンは、前記第1ダムパターン上に延びる領域を含む請求項25に記載の表示装置。
【請求項27】
前記ダムは第1ダムパターン及び第2ダムパターンとを含み、前記第2配線の一部は前記第1ダムパターンと重なり、前記第2配線の一部が前記第1ダムパターンと前記第2ダムパターンとの間に位置する請求項17に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示領域とパッド部とがリンク配線により電気的に接続された表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、表示装置はユーザに画像を提供する。例えば、表示装置は、素子基板の上に位置する発光素子を含み得る。各発光素子は、特定の色を示す光を放射し得る。例えば、各発光素子は、第1電極、第2電極及び前記第1電極と前記第2電極との間に位置する発光層を含み得る。
【0003】
素子基板は、発光素子が位置する表示領域と、表示領域の外側に位置するベゼル領域(または非表示領域)を含み得る。ベゼル領域は、外部から印加された信号を表示領域に伝達するためのパッド部が配置され得る。例えば、素子基板のベゼル領域の上には、表示領域とパッド部とを電気的に接続するリンク配線が配置され得る。
【0004】
各発光素子の動作のために表示領域に電源電圧を供給する電源電圧供給ラインは、リンク配線と交差し得る。例えば、電源電圧供給ラインは、リンク配線を覆う上部層間絶縁膜の上に配置し得る。しかしながら、上部層間絶縁膜はリンク配線による段差を有し得る。表示領域とパッド部との間には、形成される封止ダムの周辺には有機絶縁膜が位置しないので、電源電圧供給ラインの形成工程では、封止ダムの周辺において上部層間絶縁膜の段差による残膜が発生し得る。導電材料である電源電圧供給ラインの形成工程で発生した残膜は、後の工程で気化/拡散し得る。したがって、表示装置では、電源電圧供給ラインの後に形成された発光素子を残膜で劣化させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ベゼル領域の上に位置する封止ダムの周辺において電源電圧供給ラインの形成工程による残膜の発生を防止できる表示装置を提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、前述の課題に限定されない。本明細書に記載されていない課題は、以下の説明から通常の技術者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を達成するための本発明の技術的思想による前記表示装置は、素子基板を含む。素子基板は表示領域とベゼル領域とを含む。表示領域の上には上部平坦化膜が位置する。素子基板と上部平坦化膜との間には上部層間絶縁膜が位置する。上部層間絶縁膜はベゼル領域の上に延びる。ベゼル領域の上部層間絶縁膜の上には第1ダムパターンが位置する。第1のダムパターンは上部平坦化膜と離隔される。表示領域の画素領域の上には発光素子が位置する。発光素子は、上部平坦化膜の上に順に積層された第1電極、発光層及び第2電極を含む。
素子基板と上部層間絶縁膜との間にはリンク配線が配置されている。上部層間絶縁膜の上には電源電圧供給ラインが配置される。リンク配線及び電源電圧供給ラインは、表示領域とベゼル領域のパッド部との間を電気的に接続する。電源電圧供給ラインは、メイン配線と外部接続配線を含む。メイン配線は第1ダムの外側に位置する。外部接続配線はメイン配線と電気的に接続される。ベゼル領域の上に位置する外部接続配線は、メイン配線とは異なる材料を含む。
【0008】
上部層間絶縁膜と上部平坦化膜との間に素子保護膜が位置し得る。メイン配線の端部は素子保護膜で覆い得る。外部接続配線は素子保護膜の上に配置し得る。
【0009】
第1ダムパターンは、上部平坦化膜と同じ材料を含み得る。外部接続配線は、前記発光素子の第1電極と同じ材料を含み得る。外部接続配線は、第1ダムパターンの表面に沿って延在し得る。第1ダムパターンの上に第2ダムパターンが配置されてもよい。第1ダムパターンの表面に位置する外部接続配線の一部の領域は、第2ダムパターンで覆われ得る。
【0010】
電源電圧供給ラインは、上部層間絶縁膜と第1ダムパターンとの間に位置する外部ダミーパターンを含み得る。外部接続配線は外部ダミーパターンと電気的に接続し得る。
【0011】
外部ダミーパターンは、メイン配線と同じ材料を含み得る。電源電圧供給ラインは第1方向に延在し得る。第1ダムパターンおよび外部ダミーパターンは第2方向に延在し得る。第2の方向は、第1の方向と垂直な方向であり得る。第1方向における外部ダミーパターンの幅は、第1方向における第1ダムパターンの幅よりも大きくてもよい。
【0012】
外部ダミーパターンと第1ダムパターンとの間に補助ダミーパターンが配置され得る。補助ダミーパターンは、外部ダミーパターンおよび外部接続配線とは異なる材料を含み得る。
【0013】
上部層間絶縁膜と上部平坦化膜との間には下部平坦化膜が位置してもよい。下部平坦化膜は第1ダムパターンと離隔し得る。下部平坦化膜と上部平坦化膜との間に内部ダミー配線が配置され得る。メイン配線は、前記素子基板と下部平坦化膜との間で内部ダミー配線と電気的に接続し得る。
【0014】
素子基板の画素領域と下部平坦化膜との間に画素駆動回路が位置し得る。画素領域の下部平坦化膜と上部平坦化膜との間には中間電極が位置し得る。中間電極は、画素駆動回路および発光素子と電気的に接続し得る。中間電極は、内部ダミー配線と同じ材料を含み得る。
【0015】
素子基板と上部層間絶縁膜との間には、下層間絶縁膜が位置し得る。リンク配線は、第1リンクおよび第2リンクを含み得る。第1のリンクは、素子基板と下層間絶縁膜との間に配置し得る。第2のリンクは、下層間絶縁膜と前記上部層間絶縁膜との間に配置し得る。第2のリンクは第1のリンク間に配置し得る。
【発明の効果】
【0016】
本発明の技術的思想による表示装置は、表示領域とパッド部との間を電気的に接続するリンク配線と電源電圧供給ラインとの間に位置する上部層間絶縁膜及び表示領域とパッド部との間の上部層間絶縁膜の上に位置する第1のダムパターンを含み、電源電圧供給ラインが第1のダムパターンと離間するメイン配線と、メイン配線と電気的に接続される外部接続配線とを含み、外部接続配線が、メイン配線とは異なる材料を含み得る。すなわち、本発明の技術的思想に係る表示装置では、メイン配線を形成するための導電物質が第1ダムパターンの周辺から除去された後、次の工程によりメイン配線と電気的に接続される外部接続配線が形成することができる。これにより、本発明の技術的思想による表示装置では、メイン配線の形成工程においてリンク配線によって生成される段差による残膜の発生を防止するか減少することができる。したがって、本発明の技術的思想による表示装置では、導電材料の残膜による発光素子の劣化を防止するか減少することができる。また、本発明の技術的思想による表示装置では、プロセス最適化により製造に要するエネルギー、コスト
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係る表示装置を模式的に示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る表示装置における単位画素領域の回路を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る表示装置における画素領域の断面を模式的に示す図である。
【
図5】
図4のI-I’線に沿って切断した断面を示す図である。
【
図6】本発明の他の実施形態による表示装置を示す図である。
【
図7】本発明の他の実施形態による表示装置を示す図である。
【
図8】本発明の他の実施形態による表示装置を示す図である。
【
図9】本発明の他の実施形態による表示装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の上記目的と技術的構成およびそれによる作用効果に関する詳細は、本発明の実施形態を示す図面を参照した以下の詳細な説明によってより明確に理解されるであろう。ここで、本発明の実施形態は、当業者に本発明の技術的思想が十分に伝達されることを可能にするために提供されるものであり、本発明は、以下に説明される実施形態に限定されないように他の形態で構成され得る。
【0019】
さらに、明細書全体にわたって同じ参照番号で示される部分は、同じ構成要素を意味し、図において層または領域の長さおよび厚さは、便宜上誇張されて表現され得る。なお、第1の構成要素が第2の構成要素「上」にあると記載されている場合、第1の構成要素が第2の構成要素と直接接触する上側に位置するだけでなく、第1の構成要素と、第2の構成要素の間に第3の構成要素が位置する場合も含まれる。
【0020】
ここで、第1、第2などの用語は様々な構成要素を説明するためのものであり、一方の構成要素を他の構成要素から区別する目的で用いられる。しかしながら、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲では、第1の構成要素と第2の構成要素は当業者の便宜に応じて任意に呼称し得る。
【0021】
本発明の明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されるものであり、本発明を限定することを意図していない。例えば、単数で表される構成要素は、文脈上明らかに単数を意味しない限り、複数の構成要素を含む。さらに、本発明の明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものである。1つあるいはその以上の他の特徴、数、ステップ、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたもの存在または追加の可能性を予め排除しないことを理解されるべきである。
【0022】
なお、別段の定義がない限り、技術的または科学的な用語を含む本明細書で使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味があると解釈されるべきであり、本発明の明細書で明確に定義されない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0023】
(実施例)
図1は、本発明の実施形態に係る表示装置を模式的に示す図である。
図2は、本発明の実施形態に係る表示装置における単位画素領域の回路を示す図である。
図3は、本発明の実施形態に係る表示装置における画素領域の断面を模式的に示す図である。
図1~
図3を参照すると、本発明の実施形態による表示装置は、表示パネルDPを含み得る。表示パネルDPは、ユーザに提供する画像を生成し得る。例えば、表示パネルDPは複数の画素領域PAを含み得る。複数の画素領域PAは、信号配線GL、DL、PLの交差によって定義し得る。
【0024】
各画素領域PAには、信号配線GL、DL、PLを介して様々な信号を提供し得る。例えば、信号配線GL、DL、PLは、各画素領域PAにゲート信号を印加するゲートラインGL、各画素領域PAにデータ信号を印加するデータラインDLおよび各画素領域PAに正の電源電圧を供給する電圧線PLを含み得る。ゲートラインGLはゲートドライバGDと電気的に接続され、データラインDLはデータドライバと電気的に接続される。電圧線PLは電源ユニットと電気的に接続し得る。
【0025】
ゲートドライバGDおよびデータドライバは、タイミングコントローラによって制御され得る。例えば、ゲートドライバGDはタイミングコントローラからクロック信号、リセット信号、スタート信号、出力可能信号などを受け取り、データドライバはタイミングコントローラからデジタルビデオデータソース出力可能信号、ソースタイミング信号などを受け取ることができる。
【0026】
各画素領域PAは特定の色を具現し得る。例えば、各画素領域PA内には、発光素子300及び発光素子300と電気的に接続される画素駆動回路DCが配置し得る。各画素領域PAの発光素子300及び画素駆動回路DCは、素子基板100の上に位置し得る。素子基板100は絶縁材料を含み得る。例えば、素子基板100はガラス、プラスチックまたはフレキシブルポリマーフィルム(flexible polymer film)を含み得る。フレキシブルポリマーフィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、環状オレフィンコポリマー(COC)、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム、ポリスチレン(PS)のいずれかを含み得る。
【0027】
発光素子300は、特定の色を示す光を放射し得る。例えば、発光素子300は、第1電極310、第2電極330及び第1電極310と第2電極330との間に位置する発光層320を含み得る。
【0028】
第1電極310は導電性材料を含み得る。第1電極310は、高い反射率を有する材料を含み得る。例えば、第1電極310は、アルミニウム(Al)および銀(Ag)などの金属を含み得る。第1電極310は多重層構造を有し得る。例えば、第1電極310は、ITOやIZOのような透明の導電性材料からなる透明な電極の間に金属からなる反射電極が位置する構造を有し得る。酸素または窒素と反応した純粋な銀(Ag)は反射率を低下させ得る。これによって、第1電極310は、ITO/Ag/ITOの積層構造で形成されてもよく、パラジウム(Pd)や銅(Cu)などの不純物が添加されて形成され得る。
【0029】
発光層320は、第1電極310と第2電極320との間の電圧差に対応する輝度の光を生成し得る。例えば、発光層320は、発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer;EML)を含み得る。発光材料は、有機材料、無機材料またはハイブリッド材料を含み得る。例えば、本発明の実施形態による表示装置は、有機発光材料を含む有機発光表示装置であり得る。
【0030】
発光層320は多層構造を有し得る。例えば、発光層320は、正孔注入層(Hole Injection Layer;HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer;HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer;ETL)および電子注入層(Electron Injection Layer;EIL)のうちの少なくとも1つをさらに含み得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、発光層320の発光効率を向上させることができる。
【0031】
第2電極330は導電性材料を含み得る。第2電極330は、第1電極310とは異なる材料を含み得る。第2電極330の透過率は、第1電極310の透過率より大きくなり得る。例えば、第2電極330は、ITOおよびIZOのような透明導電性材料からなる透明電極であり得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置は、発光層320によって生成された光を第2電極330を介して外部に放出するトップエミッションタイプ(top emission type)の表示装置であってもよい。しかしながら、本発明の他の実施形態による表示装置では、第2電極330の透過率が第1電極330の透過率よりも低いボトムエミッションタイプ(bottom emission type)の表示装置であってもよい。
【0032】
画素駆動回路DCは、ゲート信号に応じてデータ信号に対応する駆動電流を1フレームの間、発光素子300に供給し得る。例えば、画素駆動回路DCは、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2及びストレージキャパシタCstを含み得る。第1薄膜トランジスタT1及び第2薄膜トランジスタT2は、それぞれ低レベルのゲート電圧でターンオンされるPMOSトランジスタであってもよいし、高レベルのゲート電圧でターンオンされるNMOSトランジスタであってもよい。各画素駆動回路DC内には、様々な数の薄膜トランジスタT1、T2及びストレージキャパシタCstが配置され得る。例えば、各画素駆動回路DCは、3つの薄膜トランジスタT1、T2及び1つのストレージキャパシタCstを含む3T1C構造、3つの薄膜トランジスタT1、T2及び1つのストレージキャパシタCstを含む3T2C構造、5つの薄膜トランジスタT1、T2および1つのストレージキャパシタCstを含む5T1C構造、5つの薄膜トランジスタT1、T2および2つのストレージキャパシタCstを含む5T2C構造、7つの薄膜トランジスタT1、T2および2つのストレージキャパシタCstを含む7T2C構造などを有し得る。
【0033】
第1薄膜トランジスタT1は、第1半導体パターン、第1ゲート電極、第1ソース電極および第1ドレイン電極を含み得る。第1薄膜トランジスタT1は、ゲート信号に応じてデータ信号を第2薄膜トランジスタT2に伝達し得る。例えば、第1薄膜トランジスタT1はとして機能することができる。第1薄膜トランジスタT1の第1ゲート電極はゲートラインGLの一方と電気的に接続され、第1ソース電極はデータラインDLのいずれかに電気的に接続し得る。
【0034】
第1半導体パターンは半導体材料を含み得る。例えば、第1の半導体パターンは、アモルファスシリコン(a-Si)、多結晶シリコン(Poly-Si)または酸化物半導体を含み得る。酸化物半導体は、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、チタン(Ti)のような金属の酸化物、それらが結合した金属またはそれらが結合した金属の酸化物から形成し得る。例えば、酸化物半導体は、亜鉛酸化物(ZnO)、亜鉛-錫酸化物(ZTO)、亜鉛-インジウム酸化物(ZIO)、インジウム酸化物(InO)、チタン酸化物(TiO)、インジウム-ガリウム-亜鉛酸化物(IGZO)、インジウム-亜鉛-スズ酸化物(IZTO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、インジウムガリウムスズ酸化物(IGTO)及びインジウムガリウム酸化物(IGO)などを含み得る。第1半導体パターンは、第1ソース領域、第1チャネル領域および第1ドレイン領域を含み得る。第1チャネル領域は、第1ソース領域と第1ドレイン領域との間に位置し得る。第1ソース領域の抵抗は第1チャネル領域の抵抗より小さく、第1ドレイン領域の抵抗は第1チャネル領域の抵抗より小さくなり得る。例えば、第1ソース領域および第1ドレイン領域は、酸化物半導体の導体化領域を含み得る。酸化物半導体は、純多結晶シリコンパターンにリン(P)またはボロン(B)などのグループVまたはグループIIIの不純物イオンをドーピングすることによって選択的にドープし得る。
【0035】
第1チャネル領域は、酸化物半導体の導体化されていない領域であり得る。
【0036】
第1ゲート電極は導電性材料を含み得る。例えば、第1ゲート電極は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジニウム(Nd)およびタングステン(W)などの金属からなる単層または多層であり得る。第1ゲート電極は第1半導体パターンの上に配置し得る。例えば、第1ゲート電極は、第1半導体パターンの第1チャネル領域と重なり得る。第1半導体パターンの第1ソース領域および第1ドレイン領域は、第1ゲート電極の外側に位置し得る。第1ゲート電極は第1半導体パターンと絶縁し得る。例えば、第1半導体パターンの第1ソース領域は、ゲート信号によって第1半導体パターンの第1ドレイン領域と電気的に接続され得る。第1ソース電極は導電性材料の単層または多層であり得る。例えば、第1ソース電極は、アルミニウム(Al)、金(Au)、ネオジニウム(Nd)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含み得る。 第1ソース電極は、第1ゲート電極とは異なる材料を含み得る。第1ソース電極は、第1ゲート電極とは異なる層の上に配置し得る。例えば、第1ソース電極は第1ゲート電極と絶縁され得る。第1ソース電極は、第1半導体パターンの第1ソース領域と電気的に接続される。
【0037】
第1ドレイン電極は導電性材料の単層または多層であり得る。例えば、第1ドレイン電極は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含み得る。第1ドレイン電極は、第1ゲート電極とは異なる材料を含み得る。第1ドレイン電極は、第1ゲート電極とは異なる層の上に配置し得る。例えば、第1のドレイン電極は、第1のソース電極と同じ層の上に配置し得る。第1ドレイン電極は、第1ソース電極と実質的に同じ材料を含み得る。第1ドレイン電極は第1ゲート電極と絶縁され得る。例えば、第1ドレイン電極は、第1半導体パターンの第1ドレイン領域と電気的に接続され得る。
【0038】
第2薄膜トランジスタT2は、少なくとも第2半導体パターン221、第2ゲート電極223、第2ソース電極225及び第2ドレイン電極227を含み得る。第2薄膜トランジスタT2は、データ信号に対応する駆動電流を生成し得る。例えば、第2薄膜トランジスタT2は駆動薄膜トランジスタとして働くことができる。第2薄膜トランジスタT2の第2ゲート電極223は第1ドレイン電極と電気的に接続され、第2薄膜トランジスタT2の第2ソース電極225は電圧線PLのうちの1つと電気的に接続される。発光素子300は、第2薄膜トランジスタT2と電気的に接続される。例えば、第2ドレイン電極227は、発光素子300の第1電極310と電気的に接続され、発光素子300の第2電極330は接地(ground)と電気的に接続され得る。
【0039】
第2半導体パターン221は半導体材料を含み得る。例えば、第2半導体パターン221は、アモルファスシリコン(a-Si)、多結晶シリコン(Poly-Si)または酸化物半導体を含み得る。酸化物半導体は、インジウム-ガリウム-亜鉛酸化物(IGZO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、インジウムガリウムスズ酸化物(IGTO)およびインジウムガリウム酸化物(IGO)のうちの1つから形成し得る。第2半導体パターン221は、第2ソース領域と第2ドレイン領域との間に位置する第2チャネル領域を含み得る。2チャネル領域は、第2ソース領域および第2ドレイン領域よりも大きな抵抗を有し得る。例えば、第2ソース領域および第2ドレイン領域は酸化物半導体の導体化領域を含み、第2チャネル領域は酸化物半導体の導体化されていない領域であり得る。酸化物半導体は、純多結晶シリコンパターンにリン(P)またはボロン(B)などのグループVまたはグループIIIの不純物イオンをドーピングすることによって選択的にドープすることができる。
【0040】
第2半導体パターン221は、第1半導体パターンと同じ層の上に位置し得る。第2半導体パターン221は、第1半導体パターンと実質的に同じ材料を含み得る。第2半導体パターン221は、第1半導体パターンと同じ工程で形成し得る。例えば、第2半導体パターン221は、第1半導体パターンと同時に形成し得る。
第2ゲート電極223は導電性材料を含み得る。えば、第2ゲート電極223は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジニウム(Nd)およびタングステン(W)のような金属またはこれらの合金からなる単層または多層であり得る。第2ゲート電極223は、第1ゲート電極と同じ層の上に位置し得る。第2ゲート電極223は、第1ゲート電極と実質的に同じ物質を含み得る。例えば、第2ゲート電極223は第1ゲート電極と同時に形成し得る。
【0041】
第2ゲート電極223は、第2半導体パターン221の上に位置し得る。例えば、第2ゲート電極223は、第2半導体パターン221の第2チャネル領域と重なり得る。第2半導体パターン221の第2ソース領域および第2ドレイン領域は、第2ゲート電極223の外側に位置する。第2ゲート電極223は第2半導体パターン221と絶縁され得る。例えば、第2半導体パターン221の第2チャネル領域は、第2ゲート電極223に印加される電圧に対応する導電度を有し得る。
【0042】
第2ソース電極225は導電性材料からなる単層または多層であり得る。例えば、第2ソース電極225は、アルミニウム(Al)、金(Au)、ネオジニウム(Nd)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含み得る。第2ソース電極225は、第2ゲート電極223とは異なる材料を含み得る。第2ソース電極225は、第2ゲート電極223とは異なる層の上に配置し得る。例えば、第2ソース電極225は第2ゲート電極223と絶縁され得る。第2ソース電極225は、第2半導体パターン221の第2ソース領域と電気的に接続される。
【0043】
第2ソース電極225は、第1ソース電極と同じ層の上に配置し得る。第2ソース電極225は、第1ソース電極と実質的に同じ材料を含み得る。第2ソース電極225は、第1ソース電極と同じ工程で形成され得る。例えば、第2ソース電極225は、第1ソース電極と同時に形成され得る。
【0044】
第2ドレイン電極227は導電性材料からなる単層または多層であり得る。例えば、第2ドレイン電極227は、アルミニウム(Al)、金(Au)、ネオジニウム(Nd)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)などの金属を含み得る。第2ドレイン電極227は、第2ゲート電極223とは異なる材料を含み得る。第2ドレイン電極227は、第2ゲート電極223とは異なる層の上に位置し得る。例えば、第2ドレイン電極227は、第2ゲート電極225と同じ層上に配置し得る。第2ドレイン電極227は、第2ソース電極227と実質的に同じ材料を含み得る。例えば、第2ドレイン電極227は第2ゲート電極223と絶縁され得る。
【0045】
第2ドレイン電極227は、第2半導体パターン221の第2ドレイン領域と電気的に接続される。
【0046】
第2ドレイン電極227は、第1ドレイン電極と実質的に同じ層の上に位置し得る。第2ドレイン電極227は、第1ドレイン電極と同じ材料を含み得る。例えば、第2ドレイン電極227は、第1ドレイン電極と同時に形成し得る。
【0047】
ストレージキャパシタCstは、第2薄膜トランジスタT2の第2ゲート電極223に印加される信号を1つのフレームを維持し得る。例えば、ストレージキャパシタCstは、第2薄膜トランジスタT2の第2ゲート電極223と第2ドレイン電極227との間に電気的に接続される。ストレージキャパシタCstは、キャパシタ電極231、232の積層構造を有し得る。例えば、ストレージキャパシタCstは、第1キャパシタ電極231および第2キャパシタ電極232を含み得る。キャパシタ電極231、232の少なくとも一方は、第1薄膜トランジスタT1および第2薄膜トランジスタT2の形成工程を用いて形成し得る。例えば、第1キャパシタ電極231は、第2ゲート電極223と実質的に同じ材料を含み得る。第2キャパシタ電極232は、第2ソース電極225および第2ドレイン電極227とは異なる材料を含み得る。例えば、第2キャパシタ電極232は、第2ソース電極225および第2ドレイン電極227とは異なる層の上に配置されてもよい。
【0048】
素子基板100の上には、各画素領域PA内で不要な電気的接続を防止または減少するための多数の絶縁膜110、120、130、140、150、160が配置され得る。例えば、素子基板100の上には、バッファ絶縁膜110、ゲート絶縁膜120、下部層間絶縁膜130、上部層間絶縁膜140、素子保護膜150、下部平坦化膜160、上部平坦化膜170及びバンク絶縁膜180が位置し得る。
【0049】
バッファ絶縁膜110は、素子基板100の近くに配置し得る。バッファ絶縁膜110は、各画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの形成工程における素子基板100による汚染を防止または減少することができる。例えば、各画素領域PAの画素駆動回路DCに向かう素子基板100の上面は、バッファ絶縁膜110によって完全に覆われ得る。各画素領域PAの第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2及びストレージキャパシタCstは、バッファ絶縁膜110の上に位置し得る。バッファ絶縁膜110は絶縁材料を含み得る。例えば、バッファ絶縁膜110は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁材料を含み得る。バッファ絶縁膜110は、無機絶縁膜の単層で形成されてもよいし、多層で形成されてもよい。例えば、バッファ絶縁膜110は、酸化シリコン(SiOx)からなる単層であっても、窒化シリコン(SiNx)からなる単層であってもよい。バッファ絶縁膜110は多層構造を有し得る。例えば、バッファ絶縁膜110は、少なくとも1つの酸化シリコン(SiOx)からなる層、少なくとも1つの窒化シリコン(SiNx)からなる層、および少なくとも1つの非晶質シリコン(a-Si)からなる層が交互に積層された構造を有し得る。
【0050】
ゲート絶縁膜120は、バッファ絶縁膜110の上に位置し得る。ゲート絶縁膜120は、各各画素領域PA内に位置する第1薄膜トランジスタT1の第1半導体パターンと第1ゲート電極との間及び第2薄膜トランジスタT2の半導体パターン221と第2ゲート電極223との間を絶縁し得る。例えば、ゲート絶縁膜120は、各画素領域PAの第1半導体パターン及び第2半導体パターン221を覆い得る。各画素領域PAの第1ゲート電極および第2ゲート電極223は、ゲート絶縁膜120の上に位置し得る。各画素領域PAの第1キャパシタ電極231は、ゲート絶縁膜120の上に位置し得る。ゲート絶縁膜120は絶縁材料を含み得る。例えば、ゲート絶縁膜120は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁材料を含み得る。ゲート絶縁膜120は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁材料を含む単層または多層でもよい。
【0051】
下部層間絶縁膜130及び上部層間絶縁膜140は、各薄膜トランジスタT1、T2のソース電極225及びドレイン電極227を対応する薄膜トランジスタT1、T2のゲート電極223と絶縁し得る。上部層間絶縁膜140は、下部層間絶縁膜130の上に位置し得る。例えば、下部層間絶縁膜130は、各画素領域PAの第1ゲート電極および第2ゲート電極223を覆い得る。各画素領域PA内に位置するストレージキャパシタCstの第1キャパシタ電極231は、下部層間絶縁膜130によって覆われてもよい。各画素領域PAの第1ソース電極、第1ドレイン電極、第2ソース電極225、及び第2ドレイン電極227は、上部層間絶縁膜140の上に位置し得る。下部層間絶縁膜130および上部層間絶縁膜140は絶縁材料を含み得る。例えば、下部層間絶縁膜130および上部層間絶縁膜140は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁材料を含み得る。下部層間絶縁膜130および上部層間絶縁膜140は、それぞれシリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)からなる複数の層が積層された構造を有し得る。例えば、下部層間絶縁膜130及び上部層間絶縁膜140は、それぞれ水素粒子を含まれた窒化シリコン(SiNx)からなる層を含み得る。上部層間絶縁膜140は、下部層間絶縁膜130とは異なる材料を含み得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、各画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの安定性を向上させることができる。各画素領域PAの第2キャパシタ電極232は、下部層間絶縁膜130と上部層間絶縁膜140との間に位置し得る。
【0052】
素子保護膜150は、上部層間絶縁膜140の上に位置し得る。素子保護膜150は、外部衝撃及び水分による各画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの損傷を防ぐまたは減少することができる。例えば、各画素領域PAの第1ソース電極、第1ドレイン電極、第2ソース電極225及び第2ドレイン電極227は、素子保護膜150によって覆われ得る。素子保護膜150は絶縁性材料を含み得る。例えば、素子保護膜150は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁材料を含み得る。素子保護膜150は、酸化シリコン(SiOx)からなる単層、窒化シリコン(SiNx)からなる単層、酸化ケイ素(SiOxNy)からなる単層、またはそれらの積層からなる多層であってもよい。
【0053】
下部平坦化膜160および上部平坦化膜170は、素子保護膜150の上に順に積層され得る。例えば、下部平坦化膜160は、素子保護膜150と上部平坦化膜170との間に位置し得る。下部平坦化膜160および上部平坦化膜170は、各画素領域PAの画素駆動回路DCによる段差を除去し得る。例えば、素子基板100と対向する上部平坦化膜170の上面は平坦面であり得る。下部平坦化膜160および上部平坦化膜170は絶縁性材料を含み得る。下部平坦化膜160および上部平坦化膜170は、素子保護膜150とは異なる材料を含み得る。例えば、下部平坦化膜160および上部平坦化膜170は、アクリル樹脂(acrylic resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamides resin)、不飽和ポリエステル樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレン樹脂(polyphenylene resin)、ポリフェニルレンスルフィド樹脂(polyphenylene sulfides resin)及びベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)のような有機絶縁材料を含み得る。上部平坦化膜170は、下部平坦化膜160と実質的に同じ材料を含み得る。上部平坦化膜170は、素子基板100と対向する下部平坦化膜160の上面と直接接触する。例えば、下部平坦化膜160と上部平坦化膜170との境界面は認識されないこともある。
【0054】
各画素領域PAの発光素子300は、上部平坦化膜170の上に位置し得る。例えば、各画素領域PAの第1電極310、発光層320及び第2電極330は、対応する画素領域PA内に位置する上部平坦化膜170の上に順に積層し得る。各画素領域PAの第1電極310は、上部平坦化膜170の上面と直接接触し得る。これにより、本発明の実施形態に係る表示装置では、各発光素子300から放出される光の生成位置に応じた輝度偏差を防止するか減らすことができる。
【0055】
下部平坦化膜160と上部平坦化膜170との間には中間電極510が配置され得る。中間電極510は導電性材料を含み得る。例えば、中間電極510は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含み得る。各画素領域PAの第1電極310は、中間電極510のうちの1つを介して対応する画素領域PAの第2ドレイン電極227と電気的に接続される。例えば、各中間電極510は、各画素領域PAの下部平坦化膜160を貫通して当該画素領域PAの第2ドレイン電極227と直接接触し、各画素領域PAの第1電極310は、対応する画素領域PAの上部平坦化膜170を貫通して中間電極510の1つと直接接触する。
【0056】
バンク絶縁膜180は、上部平坦化膜170の上に位置し得る。バンク絶縁膜180は、各画素領域PA内に位置する第1電極310の少なくとも一部を露出し得る。バンク絶縁膜180は、各画素領域PA内に発光領域を定義し得る。例えば、バンク絶縁膜180は、各画素領域PA内に位置する第1電極310の外周縁を覆い得る。各画素領域PAの発光層320および第2電極330は、バンク絶縁膜180によって露出された当該第1電極310の一部領域の上に順に積層され得る。バンク絶縁膜180は絶縁性材料を含み得る。例えば、バンク絶縁膜180は有機絶縁材料を含み得る。バンク絶縁膜180は、上部平坦化膜170とは異なる材料を含み得る。バンク絶縁膜180上には、蒸着マスクの接触による損傷を防止または低減するためのスペーサが配置されてもよい。
【0057】
各画素領域PAの発光層520の少なくとも一部は、バンク絶縁膜160の上に延在し得る。例えば、各画素領域PAの正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、電子輸送層(ETL)および電子注入層(EIL)のうちの少なくとも一つは、表示領域AAの全ての表面に形成し得る。これにより、本発明の実施形態に係る表示装置では、工程効率を向上させることができる。
【0058】
各画素領域PAの発光層320の少なくとも一部は、当該画素領域PAの外側に延在し得る。例えば、各画素領域PA内に位置する正孔注入層HIL、正孔輸送層HTL、電子輸送層ETL、及び電子注入層EILのうち少なくとも一つは、バンク絶縁膜180の上に延長し得る。各画素領域PA内に位置する正孔注入層HIL、正孔輸送層HTL、電子輸送層ETL、及び電子注入層EILの少なくとも一つは、隣接する画素領域PA内に位置する当該層と同時に形成し得る。例えば、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、電子輸送層(ETL)および電子注入層(EIL)のうちの少なくとも1つは、表示領域AAの全ての表面に形成され得る。これにより、本発明の実施形態に係る表示装置では、工程効率を向上させることができる。
【0059】
各画素領域PAの第2電極330に印加される電圧は、隣接する画素領域PAの第2電極330に印加される電圧と同一または類似し得る。例えば、各画素領域PAの第2電極330には負の電源電圧を印加され得る。各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と電気的に接続され得る。各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と実質的に同じ物質を含み得る。例えば、各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と同時に形成され得る。各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と直接接触し得る。例えば、各画素領域PAの第2電極330は、当該画素領域PAの外側に延在し得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、各画素領域PA内に第2電極330を形成する工程を簡略化し得る。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置では、工程効率を向上させることができる。また、本発明の一実施形態に係る表示装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCに印加されるデータ信号によって当該画素領域PAの発光素子300から放出される光の輝度を調整し得る。
【0060】
各画素領域PAの発光素子300の上には封止ユニット400が配置され得る。封止ユニット400は、外部の水分、酸素及び衝撃による発光素子300の損傷を防止または減らすことができる。例えば、各画素領域PAの発光素子300は、封止ユニット400によって完全に覆われ得る。封止ユニット400は単層構造または多層構造を有し得る。例えば、封止ユニット400は、窒化シリコン(SiNx)および酸化アルミニウム(AlOx)などの無機材料からなる単層または順に積層された第1封止層410、第2封止層420、および第3封止層430を含み得る。第1封止層410は、各画素領域PAの第2電極330上に位置し得る。第1封止層410、第2封止層420、および第3封止層430は絶縁材料を含み得る。第2封止層420は、第1封止層410および第3封止層430とは異なる材料を含み得る。例えば、第1封止層410および第3封止層430は酸化シリコン(SiOx)及び窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁材料を含み、第2封止層420は有機絶縁材料を含み得る。これにより、本発明の実施形態に係る表示装置では、外部の水分、酸素及び衝撃による発光素子300の損傷を効果的に防止または減少することができる。発光素子300による段差は、第2封止層420によって除去し得る。例えば、画素領域PA上の素子基板100と対向する封止ユニット400の上面は平坦な平面であり得る。
【0061】
表示パネルDPは、画素領域PAが位置する表示領域AA及び表示領域AAの外側に位置するベゼル領域BZを含み得る。ゲートドライバGD、データドライバ、電源ユニットおよびタイミングコントローラのうちの少なくとも1つは、表示パネルDPのベゼル領域BZの上に配置され得る。例えば、本発明の一実施形態による表示装置は、ゲートドライバGDが表示パネルDPのベゼル領域BZに形成されたGIP(Gate In Panel)型の表示装置であり得る。しかしながら、本発明の他の実施形態による表示装置では、ゲートドライバ(GD)、データドライバ、電源ユニットおよびタイミングコントローラのうちの少なくとも1つがTCP方式またはCOF方式で素子基板100に接続し得る。ベゼル領域BZにはパッド部PADが配置され得る。素子基板100の外側から印加される信号は、パッド部PADを介して表示領域AAに伝達され得る。例えば、素子基板100の上には、パッド部PADをゲートドライバGDと電気的に接続する少なくとも1つのゲートリンク配線GLL及びパッド部PADを表示領域AAと電気的に接続するデータリンク配線DLLが配置され得る。各データラインDLは、データリンク配線DLLのうちの1つと電気的に接続され得る。たとえば、データドライバはパッド部PAD、データリンク配線DLLおよびデータラインDLを介して各画素領域PAにデータ線DLデータ信号を印加し得る。
【0062】
図4は、
図1のK領域を拡大した図である。
図5は、
図4のI-I’線に沿って切断した断面を示す図である。
図1~
図5を参照すると、本発明の一実施形態による表示装置では、素子基板100が表示領域AAとベゼル領域BZとを含むことができる。素子基板100上には、パッドPAD、封止ダム105及び第1電源電圧供給ラインVDLが配置され得る。第1電源電圧供給ラインVDLは、第1配線(またはメイン配線VL)と第2配線(または外部接続配線OV)とを含み得る。メイン配線VLは、第1端部および第2端部を含み得る。メイン配線VLの第2端部は外部接続配線OVと電気的に接続される。メイン配線VLの第2端部はダム105と重ならなくてもよい。電源電圧供給ラインVDLは、外部接続配線OVと電気的に接続される第3配線(例えば、外部ダミーパターンVP)をさらに含み得る。外部ダミーパターンVPはダム105と重なり合い得る。
【0063】
データリンク配線DLLは、第1リンクLL1と第2リンクLL2とを含み得る。第2リンクLL2は第1リンクLL1の間に位置し得る。第2リンクLL2は、第1リンクLL1とは異なる材料を含み得る。第2リンクLL2は、第1リンクLL1とは異なる層の上に配置し得る。データリンク配線DLLは、各画素領域PAの画素駆動回路DCを形成する工程を用いて形成し得る。例えば、第1リンクLL1は各画素領域PAの第1キャパシタ電極231と同時に形成され、第2リンクLL2は各画素領域PAの第2キャパシタ電極232と同時に形成し得る。第1リンクLL1は各画素領域PAの第1キャパシタ電極231と実質的に同じ物質を含み、第2リンクLL2は各画素領域PAの第2キャパシタ電極232と実質的に同じ材料を含み得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、プロセス効率を低下させることなく、データリンク配線DLLが占める面積が縮小または最小化することができる。
【0064】
本発明の実施形態による表示装置では、複数の絶縁膜110、120、130、140、150、160、170、180の一部が素子基板100のベゼル領域BZの上に延在し得る。例えば、本発明の実施形態による表示装置では、バッファ絶縁膜110、ゲート絶縁膜120、下部層間絶縁膜130、上部層間絶縁膜140及び素子保護膜150は素子基板100のベゼル領域BZの上に延在し得る。第1リンクLL1は、各画素領域PAの第1キャパシタ電極231と同じ層の上に位置し得る。例えば、第1リンクLL1は、ゲート絶縁膜120と下部層間絶縁膜130との間に位置し得る。第2リンクLL2は、各画素領域PAの第2キャパシタ電極232と同じ層の上に位置し得る。例えば、第2リンクLL2は、下部層間絶縁膜130と上部層間絶縁膜140との間に位置し得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、プロセス効率を低下させることなく、並んで配置されたデータリンク配線DLLの第1リンクLL1および第2リンクLL2が絶縁され得る。しかしながら、本発明の他の実施形態による表示装置では、第1リンクLL1が各画素領域PAの第1キャパシタ電極231とは異なる層上に位置し、第2リンクLL2は、各画素領域PAの第2キャパシタ電極232とは異なる層上に位置し得る。
【0065】
ベゼル領域BZの上に少なくとも1つの封止ダム105が配置され得る。封止ダム105は、有機絶縁膜である第2封止層420の流れを遮断し得る。例えば、第2封止層420は、封止ダム105によって画定された領域の内に形成され得る。封止ダム105は、表示領域AAの外周縁に沿って延在し得る。表示領域AAと外周縁ゲートドライバGDとの間には、封止ダム105が配置され得る。封止ダム105は、表示領域AAとパッド部PADとの間を横切り得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、第2封止層420によるゲートドライバGDの誤動作を防止または低減することができる。また、本発明の一実施形態による表示装置では、第2封止層420によってパッド部PADを介して印加される信号の歪みを防止または低減することができる。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置では、信頼性を向上させることができる。
【0066】
封止ダム105は、素子基板100の上に積層された絶縁膜110、120、130、140、150、160、170、180の形成工程を用いて形成し得る。例えば、封止ダム105は、上部平坦化膜170と同時に形成される第1ダムパターン105aと、バンク絶縁膜180と同時に形成される第2ダムパターン105bとを含み得る。第1ダムパターン105aは、上部平坦化膜170と実質的に同じ厚さを有し得る。素子基板100と対向する第2ダムパターン105bの上面は、素子基板100と対向するバンク絶縁膜180の上面と実質的に同じレベルを有し得る。例えば、第1ダムパターン105aは第2ダムパターン105bで覆われ得る。封止ダム105は、下部平坦化膜160、上部平坦化膜170およびバンク絶縁膜160と離隔され得る。例えば、封止ダム105を形成する工程は、封止ダム105の周囲に形成された下部平坦化膜160、上部平坦化膜170およびバンク絶縁膜180を除去するステップを含め得る。封止ダム105の周囲には、下部平坦化膜160、上部平坦化膜170およびバンク絶縁膜180が位置していなくてもよい。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、封止ダム105によって第2封止層420の流れを効果的に遮断し得る。第1封止層410および第3封止層430は、封止ダム105の外側へ延在し得る。例えば、表示領域AAを囲むように形成された封止ダム105の外側で、第3封止層430は第1封止層410と直接接触し得る。本発明の実施形態による表示装置では、2つの封止ダム105が配置されていると説明される。しかしながら、本発明の他の実施形態による表示装置では、1つの封止ダム105または3つ以上の封止ダム105が配置し得る。
【0067】
ベゼル領域BZの上には、各画素領域PAの画素駆動回路DCに正の電源電圧を印加するための第1電源電圧供給ラインVDL及び各画素領域PAの第2電極330に負の電源電圧を印加するための第2の電源電圧供給ラインVSLが配置され得る。第2電源電圧供給ラインVSLは、表示領域AAの外側で第2電極330と電気的に接続され得る。例えば、第2電源電圧供給ラインVSLは、表示領域AAの一番下に沿って延在し得る。第2電源電圧供給ラインVSLは、封止ダム105の外側から延在し得る。すなわち、本発明の実施形態による表示装置では、第2電極330が第1封止層410および第3封止層430のみを貫通して第2電源電圧供給ラインVSLと電気的に接続し得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、第2電極330と第2電源電圧供給ラインVSLとの接続工程を簡略化し得る。
【0068】
電圧線PLは、第1電源電圧供給線VSLと電気的に接続されてもよい。例えば、第1電源電圧供給ラインVSLは、パッド部PADと表示領域AAとの間を電気的に接続し得る。第1電源電圧供給ラインVSLは、封止ダム105を横切り得る。例えば、表示領域AAとパッド部PADとの間において、第1電源電圧供給ラインVSLは第1方向に延び、封止ダム105は第1方向と垂直である第2方向に延在し得る。第1電源電圧供給ラインVSLはデータリンク配線DLLを横切り得る。例えば、第1電源電圧供給ラインVSLは、表示領域AAとパッド部PADとの間で複数の第1リンクLL1および複数の第2リンクLL2と交差し得る。
【0069】
第1電源電圧供給ラインVSLはデータリンク配線DLLから絶縁され得る。例えば、データリンク配線DLLの第2リンクLL2と第1電源電圧供給ラインVSLとの間には上部層間絶縁膜140が配置され得る。
【0070】
下部層間絶縁膜130及び上部層間絶縁膜140は、データリンク配線DLLの第1リンクLL1と第1電源電圧供給ラインVDLとの間に位置し得る。第1電源電圧供給ラインVSLは、メイン配線VL、外部接続配線OV、及び外部ダミーパターンVPを含み得る。
【0071】
メイン配線VLは、各画素領域PAの第2ソース電極225および第2ドレイン電極227と同じ層の上に位置し得る。例えば、メイン配線VLは、上部層間絶縁膜140と素子保護膜150との間に位置し得る。各画素領域PAの第2ソース電極225及び第2ドレイン電極227は、上部層間絶縁膜140と素子保護膜150との間に位置し得る。メイン配線VLは、各画素領域PAの第2ソース電極225および第2ドレイン電極227と同じ物質を含み得る。例えば、メイン配線VLは、各画素領域PAの第2ソース電極225および第2ドレイン電極227と同時に形成し得る。メイン配線VLは、封止ダム105と離隔し得る。例えば、メイン配線VLは、封止ダム105の周辺で分離し得る。メイン配線VLの端部は素子保護膜150によって覆われ得る。
【0072】
封止ダム105の周辺から分離されたメイン配線VLは、外部接続配線OVと外部ダミーパターンVPによって電気的に接続され得る。例えば、外部ダミーパターンVPは上部層間絶縁膜140と封止ダム105との間に位置し、外部接続配線OVはメイン配線VLと外部ダミーパターン105との間を電気的に接続し得る。各封止ダム105の下部に位置する外部ダミーパターンVPは、隣接する封止ダム105の下部に位置する外部ダミーパターンVPと離隔し得る。例えば、複数の封止ダム105間において、外部ダミーパターンVPの間は、外部接続配線OVによって接続し得る。これにより、本発明の一実施形態に係る表示装置では、封止ダム105の周辺における導電材料の残膜の発生が縮小または最小化することができる。外部ダミーパターンVPは、メイン配線VLと実質的に同じ材料を含み得る。例えば、外部ダミーパターンVPはメイン配線VLと同時に形成し得る。
【0073】
外部接続配線OVは、メイン配線VLおよび外部ダミーパターンVPとは異なる材料を含み得る。外部接続配線OVは、メイン配線VL及び外部ダミーパターンVPとは異なる層の上に位置し得る。例えば、外部接続配線OVは、素子保護膜150の上に位置する領域を含み得る。外部接続配線OVは、発光素子300の形成工程を用いて形成し得る。例えば、外部接続配線OVは、各発光素子300の第1電極310と同時に形成し得る。外部接続配線OVは、各発光素子300の第1電極310と実質的に同じ物質を含み得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、外部接続配線OVの後続工程を比較的低い温度で行い得る。すなわち、本発明の実施形態に係る表示装置では、外部接続配線OVの形成工程で導電物質の残膜が発生した場合でも、外部接続配線OVの後続工程により導電材料の残膜が気化しなくなり得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、外部接続配線OVの残膜による発光素子300の劣化を防止または低減することができる。
【0074】
外部接続配線OVは、第1封止層410および第3封止層430によって覆われ得る。これにより、本発明の一実施形態による表示装置では、外部接続配線OVを介した外部の衝撃や水分の浸透を防止または減らすことができる。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、各画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの信頼性および安定性を向上させることができる。
【0075】
外部接続配線OVは、素子基板100と対向するメイン配線VLの上面の一部領域および素子基板100と対向する外部ダミーパターンVPの上面の一部の領域と直接接触し得る。例えば、封止ダム105の周囲に位置する素子保護膜150の一部の領域を除去し得る。例えば、封止ダム105は、素子基板100と対向する外部ダミーパターンVPの上面と直接接触し得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、データリンク配線DLLによる段差の間隔を比較的広く形成し得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、外部接続配線OVの形成工程で発生する導電材料の残膜を縮小または最小化することができる。
【0076】
外部ダミーパターンVPおよび外部接続配線OVは、封止ダム105と実質的に同じ方向に延びる形状を有し得る。例えば、外部ダミーパターンVPおよび外部接続配線OVは、第2方向に延びるバー(bar)状であり得る。
図4に示すように、第1方向における外部ダミーパターンVPの幅W2は、第1方向における封止ダム105の幅W1よりも大きくてもよい。例えば、外部接続配線OVは、封止ダム105の外側で外部ダミーパターンVPと直接接触し得る。封止ダム105の周囲において外部接続配線OVの端部は、第2ダムパターン105bで覆われ得る。これにより、本発明の一実施形態による表示装置では、外部ダミーパターンVPと外部接続配線OVとの間の接続工程を簡略化し得る。
【0077】
その結果、本発明の一実施形態による表示装置は、メイン配線VL及び外部接続配線OVとを含み得る。メイン配線VLはベゼル領域BZの上に位置する封止ダム105の周辺から除去され、外部接続配線OVはメイン配線VLと電気的に接続され得る。外部接続配線OVは、各画素領域PAの第1電極310と同時に形成され得る。これにより、本発明の一実施形態による表示装置では、封止ダム105の周囲において、メイン配線VLを形成するための導電材料の残膜の発生を防止または低減することができる。また、本発明の一実施形態による表示装置では、外部接続配線OVを形成するための導電材料の残膜による発光素子300の劣化を防止または低減することができる。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、データリンク配線DLLによって生成される段差による残膜の発生を防止または低減することができる。すなわち、本発明の一実施形態による表示装置では、導電材料の残膜による発光素子300の劣化を防止または低減することができる。
【0078】
本発明の一実施形態による表示装置では、下部平坦化膜160と上部平坦化膜170との間に、内部ダミー配線IVを配置し得る。内部ダミー配線IVは、中間電極510と実質的に同じ材料を含み得る。例えば、内部ダミー配線IVは中間電極510と同時に形成し得る。内部ダミー配線IVは、素子基板100と下部平坦化膜160との間に位置するメイン配線VLと電気的に接続される。すなわち、本発明の一実施形態による表示装置では、封止ダム105と表示領域AAとの間の内部ダミー配線IVが第1電源電圧供給ラインVDLとして機能し得る。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、第1電源電圧供給ラインVDLを介して印加される正電源電圧に対する電圧降下が減少または最小化することができる。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置では、電圧降下による輝度偏差を防止または低減することができる。
【0079】
本発明の実施形態による表示装置は、外部接続配線OVが第1ダムパターン105aの外側に位置するものとして説明している。しかしながら、
図6に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置では、外部接続配線OVが第1ダムパターン105aの表面に沿って延在し得る。第1ダムパターン105aの表面に位置する外部接続配線OVの一部の領域は、第2ダムパターン105bによって覆われ得る。したがって、本発明の他の実施形態による表示装置では、第1電源電圧供給ラインVDLを介して印加される正電源電圧に対する安定性を向上させることができる。また、本発明の他の実施形態による表示装置では、封止ダム105の周辺における第1電源電圧供給ラインVDLの抵抗が低減または最小化することができる。すなわち、本発明の他の実施形態に係る表示装置では、封止ダム105の周辺から分離されたメイン配線VLによる第1電源電圧供給ラインVDLの抵抗増加を防止し得る。したがって、本発明の他の実施形態に係る表示装置では、電圧降下による輝度偏差を効果的に防止または低減することができる。
【0080】
本発明の一実施形態による表示装置は、外部接続配線OVが封止ダム105の外側で外部ダミーパターンVPと接続されるものとして説明している。しかしながら、本発明の他の実施形態による表示装置では、外部接続配線OVと外部ダミーパターンVPとを様々な方法で接続し得る。例えば、
図7に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置では、外部ダミーパターンVPの端部を覆う2つの第1ダムパターン105aの間の外部接続配線OVは外部ダミーパターンVPと電気的に接続し得る。外部接続配線OVと外部ダミーパターンVPとの接続点は、第2ダムパターン105bによって覆われ得る。これにより、本発明の他の実施形態による表示装置では、外部接続配線OVと外部ダミーパターンVPとの接続方式に対する自由度を向上させることができる。
【0081】
図7に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置では、封止ダム105が第2ダムパターン105bの上に位置する第3ダムパターン105cを含み得る。第3ダムパターン105cは、バンク絶縁膜180の上に形成されたスペーサと実質的に同じ材料を含み得る。これにより、本発明の他の実施形態による表示装置では、封止ダム105の形状に対する自由度を向上させることができる。
【0082】
図7に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置では、第1電源電圧供給ラインVDLは、第4配線(または補助ダミーパターンAP)をさらに含み得る。補助ダミーパターンAPは外部ダミーパターンVPの上に配置し得る。補助ダミーパターンAPの端部は、外部ダミーパターンVPの端部を覆う素子保護膜150の上に位置し得る。例えば、補助ダミーパターンAPは、内部ダミー配線IVと実質的に同じ層の上に配置し得る。補助ダミーパターンAPは、内部ダミー配線IVと同じ材料を含み得る。例えば、補助ダミーパターンAPは、内部ダミー配線IVと同時に形成し得る。外部接続配線OVは、補助ダミーパターンAPを介して外部ダミーパターンVPと電気的に接続される。例えば、外部接続配線OVは補助ダミーパターンAPの一部の領域と直接接触し得る。これにより、本発明の他の実施形態による表示装置では、外部接続配線OVと外部ダミーパターンVPとを安定して接続し得る。また、本発明の他の実施形態による表示装置では、封止ダム105の周辺における第1電源電圧供給ラインVDLの抵抗を低減または最小化することができる。したがって、本発明の他の実施形態による表示装置では、正の電源電圧に対する電圧降下を最小限に抑えることができる。
【0083】
図8及び
図9に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置では、素子基板100のベゼル領域BZの上に位置するゲートドライバが、少なくとも1つの回路薄膜トランジスタ290を含み、各画素領域PA内に位置する第1薄膜トランジスタT1の第1半導体パターン211と第2薄膜トランジスタT2の第2半導体パターン221が、回路薄膜トランジスタ290の回路半導体パターン291とは異なる層の上に配置し得る。例えば、本発明の他の実施形態による表示装置では、回路半導体パターン291が下部バッファ膜110と下部ゲート絶縁膜121との間に位置し、下部ゲート絶縁膜121の上に位置する回路薄膜トランジスタ290の回路ゲート電極293が下部層間絶縁膜131によって覆われ、第1薄膜トランジスタT1の第1半導体パターン211及び第2薄膜トランジスタT2の第2半導体パターン221が下部層間絶縁膜130の上に位置する上部バッファ膜141と上部バッファ膜141の上に位置する上部ゲート絶縁膜151との間に置くことができる。回路薄膜トランジスタ290の回路ソース電極295及び回路ドレイン電極297は、各画素領域PA内に位置する第1薄膜トランジスタT1の第1ソース電極215及び第1ドレイン電極217と同じ層の上に配置し得る。例えば、回路ソース電極295、回路ドレイン電極297は、各画素領域PAの第1ゲート電極213及び第2ゲート電極223を覆う上部層間絶縁膜の上に配置され得る。
【0084】
各画素領域PAの第1半導体パターン211及び第2半導体パターン221は、回路半導体パターン291と異なる物質を含み得る。例えば、回路半導体パターン291は、低温ポリシリコン(Low Temperature Poly-Si;LTPS)を含み、各画素領域PAの第1半導体パターン211及び第2半導体パターン221は酸化物半導体を含み得る。各画素領域PA内には、素子基板100と第1半導体パターン211との間に位置する第1遮光パターン610及び素子基板100と、第2半導体パターン221の間に位置する第2遮光パターン620を含み得る。第1遮光パターン610は、第1ゲート電極213と電気的に接続される。第2遮光パターン620は、第2ソース電極225と電気的に接続される。
【0085】
第1リンクLL1は、下部ゲート電極121と下部層間絶縁膜131との間に位置し得る。第2リンクLL2は、下部層間節約膜131と上部バッファ膜141との間に位置し得る。第1電源電圧供給ラインVDLのメイン配線VLは、上部ゲート絶縁膜122と上部層間絶縁膜132との間に位置し得る。封止ダム105の周囲のメイン配線VLの端部および外部ダミーパターンVPの端部は、上部層間絶縁膜132によって覆われ得る。外部接続配線OVは、上部層間絶縁膜132の上に位置し得る。したがって、本発明の他の実施形態による表示装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCに対する自由度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0086】
100 素子基板
105 封止ダム
105a 第1ダムパターン
105b 第2ダムパターン
140 上部層間絶縁膜
170 上部平坦化膜
300 発光素子
310 第1電極
LL1 第1リンク
LL2 第2リンク
VDL 第1電源電圧供給ライン
IV 内部ダミー配線
OV 外部接続配線
VP 外部ダミーパターン
VL メイン配線