IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シェンチェン・ニュー・インダストリーズ・バイオメディカル・エンジニアリング・カンパニー・リミテッドの特許一覧

特開2024-96040試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機
<>
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図1
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図2
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図3
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図4
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図5
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図6
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図7
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図8
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図9
  • 特開-試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096040
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/10 20060101AFI20240704BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20240704BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
G01N35/10 A
G01N35/04 G
C12M1/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023218357
(22)【出願日】2023-12-25
(31)【優先権主張番号】202211738460.5
(32)【優先日】2022-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518344542
【氏名又は名称】シェンチェン・ニュー・インダストリーズ・バイオメディカル・エンジニアリング・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン・イーシエン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・シアオリン
(72)【発明者】
【氏名】ホー・グオヤオ
(72)【発明者】
【氏名】リウ・ジェンフア
(72)【発明者】
【氏名】シオン・インチャオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・ティンティン
(72)【発明者】
【氏名】チェン・ムーシアオ
(72)【発明者】
【氏名】マー・ジュエンジュエン
(72)【発明者】
【氏名】シェン・シュエチン
【テーマコード(参考)】
2G058
4B029
【Fターム(参考)】
2G058CD11
2G058CD23
2G058EA04
2G058EA12
2G058ED02
4B029AA07
4B029CC01
4B029FA15
4B029GA08
4B029GB10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機を提供する。
【解決手段】試薬調製装置は、抽出試薬注液位置および増幅試薬注液位置が設けられるケースと、ケース内に設けられ、抽出試薬貯留部および増幅試薬貯留部を含む試薬貯留部と、ケース内に可動的に設けられる注液部と、を含み、注液部は、抽出試薬貯留部内から抽出試薬を吸引して抽出試薬注液位置の上方に移動することにより、抽出試薬を抽出試薬注液位置にある第1の容器内に注液することができ、注液部は、増幅試薬貯留部内から増幅試薬を吸引して増幅試薬注液位置の上方に移動することにより、増幅試薬を増幅試薬注液位置にある第2の容器内に注液することができる。本願が提供する技術手段によれば、関連技術における核酸検出機器が小型化のニーズを満足できないという問題を解決することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽出試薬注液位置(11)および増幅試薬注液位置(12)が設けられるケース(10)と、
前記ケース(10)内に設けられ、抽出試薬貯留部(21)および増幅試薬貯留部(22)を含む試薬貯留部(20)と、
前記ケース(10)内に可動的に設けられる注液部(30)と、を含み、
前記注液部(30)は、前記抽出試薬貯留部(21)内から抽出試薬を吸引して前記抽出試薬注液位置(11)の上方に移動することにより、前記抽出試薬を前記抽出試薬注液位置(11)にある第1の容器内に注液することができ、
前記注液部(30)は、前記増幅試薬貯留部(22)内から増幅試薬を吸引して前記増幅試薬注液位置(12)の上方に移動することにより、前記増幅試薬を前記増幅試薬注液位置(12)にある第2の容器内に注液することができる、ことを特徴とする試薬調製装置。
【請求項2】
前記ケース(10)内には、第1のプラットフォーム(13)と、前記第1のプラットフォーム(13)の下方に位置する第2のプラットフォーム(14)とを有し、
前記第1のプラットフォーム(13)および前記第2のプラットフォーム(14)はいずれも水平面に平行であり、
前記抽出試薬貯留部(21)、前記増幅試薬貯留部(22)、前記抽出試薬注液位置(11)および前記増幅試薬注液位置(12)はいずれも前記第2のプラットフォーム(14)に設けられ、
前記注液部(30)は、前記第1のプラットフォーム(13)に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の試薬調製装置。
【請求項3】
第1の容器をロードするための第1の容器ロード機構(40)と、掴み取り部材(50)とをさらに含み、
前記第1の容器ロード機構(40)は、第1の容器ロードビン(41)と第1の容器搬送ビン(42)とを含み、
前記ケース(10)内には、前記第2のプラットフォーム(14)の下方に位置するとともに水平面に平行な第3のプラットフォーム(18)をさらに有し、
前記第1の容器ロードビン(41)は、第3のプラットフォーム(18)に移動可能に設けられるとともに、前記ケース(10)の外部に移動可能であり、
前記第1の容器搬送ビン(42)は、前記第3のプラットフォーム(18)に固定的に設けられ、
前記第1の容器搬送ビン(42)の頂部には、前記第2のプラットフォーム(14)の上方に延伸する第1の開口(421)が設けられ、
前記掴み取り部材(50)は、前記第1のプラットフォーム(13)に可動的に設けられ、
前記掴み取り部材(50)は、前記第1の開口(421)を通って前記第1の容器を掴んで前記抽出試薬注液位置(11)に移動することができる、ことを特徴とする請求項2に記載の試薬調製装置。
【請求項4】
前記第1の容器ロードビン(41)および前記第1の容器搬送ビン(42)は、いずれもZ軸方向に沿って延伸するとともにX軸方向に沿って間隔を隔てて設けられ、
前記ケース(10)は、第1の側部開口を有し、
前記第1の容器ロードビン(41)は、前記第1の側部開口を通って前記ケース(10)の外部に移動することができる、ことを特徴とする請求項3に記載の試薬調製装置。
【請求項5】
第2の容器をロードするための第2の容器ロード機構(60)をさらに含み、
前記第2の容器ロード機構(60)は、前記ケース(10)内に移動可能に設けられるとともに前記ケース(10)の外部に移動可能である第2の容器ロードビン(61)を含み、
前記第2の容器ロードビン(61)には、第2の開口(611)が設けられ、
前記掴み取り部材(50)は、前記第2の開口(611)を通って前記第2の容器を掴むことができる、ことを特徴とする請求項4に記載の試薬調製装置。
【請求項6】
前記第2の容器ロード機構(60)は、前記第2のプラットフォーム(14)に固定的に設けられるとともにZ軸方向に沿って延伸する第2の容器貯留ビン(62)をさらに含み、
前記第2の容器ロードビン(61)は、前記第2のプラットフォーム(14)にX軸方向に沿って移動可能に設けられるとともにZ軸方向に沿って延伸し、
前記ケース(10)は、前記第1の側部開口の上方に位置する第2の側部開口をさらに有し、
前記第2の容器ロードビン(61)は、前記第2の側部開口を通って前記ケース(10)の外部に移動することができ、
前記第2の容器貯留ビン(62)の頂部には、第3の開口(621)が設けられ、
前記掴み取り部材(50)は、前記第2の容器を前記第2の容器ロードビン(61)から前記第2の容器貯留ビン(62)に転移させることができ、
前記掴み取り部材(50)は、前記第3の開口(621)を通って前記第2の容器を掴んで前記増幅試薬注液位置(12)に移動させることができる、ことを特徴とする請求項5に記載の試薬調製装置。
【請求項7】
前記抽出試薬貯留部(21)は、前記第2のプラットフォーム(14)に設けられる第1の試薬貯留部(211)と、前記ケース(10)の外部に設けられる第2の試薬貯留部とを含み、
前記第1の試薬貯留部(211)と前記第2の容器ロードビン(61)とは、X軸方向に沿って間隔を隔てて設けられ、
前記第1の試薬貯留部(211)は、前記第2の容器ロードビン(61)に伴って前記ケース(10)の外部に移動することができる、ことを特徴とする請求項6に記載の試薬調製装置。
【請求項8】
前記第2のプラットフォーム(14)には、前記第1の容器を放置するためのプレミックス位置(141)がさらに設けられ、
前記掴み取り部材(50)は、前記第1の開口(421)を通って前記第1の容器を掴んで前記プレミックス位置(141)に移動することができる、ことを特徴とする請求項3に記載の試薬調製装置。
【請求項9】
前記注液部(30)は、移動枠(31)および注液針(32)を含む注液アセンブリを含み、
前記移動枠(31)は、前記ケース(10)の内部にY軸方向に沿って移動可能に設けられ、
前記注液針(32)は、前記移動枠(31)にZ軸方向に沿って移動可能に設けられ、
前記注液針(32)は、第2の試薬を前記第1の容器に注液するように前記第2の試薬貯留部と連通しており、
前記注液部(30)は、試薬アーム(33)と液体移送針(34)とを含む試薬アームアセンブリをさらに含み、
前記試薬アーム(33)は、前記第1のプラットフォーム(13)にX軸方向およびY軸方向に沿って移動可能に設けられ、
前記液体移送針(34)は、前記試薬アーム(33)にZ軸方向に沿って移動可能に設けられ、
前記液体移送針(34)は、前記第1の試薬貯留部(211)の上方に移動して第1の試薬を吸引することにより、前記第1の試薬を前記第1の容器に注液することができ、
前記液体移送針(34)は、前記増幅試薬貯留部(22)の上方に移動して前記増幅試薬を吸引して、前記増幅試薬注液位置(12)の上方に移動することにより、前記増幅試薬を前記第2の容器に注液することができる、ことを特徴とする請求項7に記載の試薬調製装置。
【請求項10】
前記第1のプラットフォーム(13)には、Y軸方向に沿って延伸する第1のガイドレール(15)と、X軸方向に沿って延伸する第2のガイドレール(16)とが設けられ、
前記第1のガイドレール(15)は、前記第2のガイドレール(16)の下方に前記第2のガイドレール(16)の延伸方向に沿って移動可能に設けられ、
前記試薬アーム(33)は、前記第1のガイドレール(15)に前記第1のガイドレール(15)の延伸方向に沿って移動可能に設けられる、ことを特徴とする請求項9に記載の試薬調製装置。
【請求項11】
前記第1のプラットフォーム(13)には、Y軸方向に沿って延伸する第3のガイドレール(17)がさらに設けられ、
前記第3のガイドレール(17)は、前記第2のガイドレール(16)の下方に前記第2のガイドレール(16)の延伸方向に沿って移動可能に設けられ、
前記掴み取り部材(50)は、掴み取り枠(51)と、グリッパー(52)とを含み、
前記掴み取り枠(51)は、前記第3のガイドレール(17)に前記第3のガイドレール(17)の延伸方向に沿って移動可能に設けられ、
前記グリッパー(52)は、前記掴み取り枠(51)にZ軸方向に沿って移動可能に設けられる、ことを特徴とする請求項10に記載の試薬調製装置。
【請求項12】
前記第2のプラットフォーム(14)に設けられるとともに、磁気ロッドカバーおよび液体移送ヘッドを載置するための消耗品貯留ビン(70)をさらに含み、
前記液体移送針(34)は、前記消耗品貯留ビン(70)の上方に移動して前記磁気ロッドカバーおよび前記液体移送ヘッドをロードすることができ、
前記消耗品貯留ビン(70)および前記第1の試薬貯留部(211)は、いずれもX軸方向に沿って延伸するとともにY軸方向に沿って間隔を隔てて設けられる、ことを特徴とする請求項9に記載の試薬調製装置。
【請求項13】
前記第2のプラットフォーム(14)に設けられる第1の容器転移アセンブリ(80)をさらに含み、
前記第1の容器転移アセンブリ(80)は、転移枠(81)と、スライドプレート(82)と、スライドプレート駆動部材とを含み、
前記抽出試薬注液位置(11)は、前記スライドプレート(82)の上面に設けられ、
前記転移枠(81)は、前記第2のプラットフォーム(14)に設けられるとともにX軸方向に沿って延伸し、
前記スライドプレート駆動部材は、前記転移枠(81)に設けられ、
前記スライドプレート駆動部材は、前記スライドプレート(82)が前記転移枠(81)の延伸方向に沿って移動するように、前記スライドプレート(82)に駆動接続される、ことを特徴とする請求項2に記載の試薬調製装置。
【請求項14】
前記抽出試薬注液位置(11)の上面は、前記増幅試薬注液位置(12)の上面よりも低い、ことを特徴とする請求項1に記載の試薬調製装置。
【請求項15】
サンプルから分析物を抽出し、かつ分析物と増幅試薬とを混合して測定混合物を形成するための検体抽出装置と、
前記測定混合物に対して分析物検出測定を行ってサンプルを分析するための増幅装置と、
請求項1乃至14のいずれか1項に記載の試薬調製装置と、を含む、ことを特徴とする核酸検出一体機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物検出の技術分野に関し、具体的には試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機に関する。
【背景技術】
【0002】
核酸検出は、通常、被験者のサンプルから核酸を抽出して増幅反応を行い、増幅の結果を検出することにより被験者の体内の核酸の状況をさらに分析する必要がある。このような検出過程は、複数種類の抽出試薬および増幅試薬の添加、および複数種類の容器消耗品のロードおよび使用の過程に係わっている。
【0003】
先行技術では、抽出試薬の調製および増幅試薬の調製を複数の機器モジュールに割り当てて行うことが多いが、核酸検出機器が膨大になりすぎるという問題が生じやすい。しかしながら、病院の検査科の空間は限られており、複数のモジュールを別々に設置して試薬を添加するという方式は、核酸検出機器の小型化に対する市場ニーズを満たすことが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
関連技術における核酸検出機器が小型化のニーズを満たすことができないという問題を解決するために、試薬調製装置およびそれを備えた核酸検出一体機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一方面によれば、抽出試薬注液位置および増幅試薬注液位置が設けられるケースと、ケース内に設けられ、抽出試薬貯留部および増幅試薬貯留部を含む試薬貯留部と、ケース内に可動的に設けられる注液部と、を含み、注液部は、抽出試薬貯留部内から抽出試薬を吸引して抽出試薬注液位置の上方に移動することにより、抽出試薬を抽出試薬注液位置にある第1の容器内に注液することができ、注液部は、増幅試薬貯留部内から増幅試薬を吸引して増幅試薬注液位置の上方に移動することにより、増幅試薬を増幅試薬注液位置にある第2の容器内に注液することができる試薬調製装置を提供する。
【0006】
さらに、ケース内には、第1のプラットフォームと、第1のプラットフォームの下方に位置する第2のプラットフォームとを有し、第1のプラットフォームおよび第2のプラットフォームはいずれも水平面に平行であり、抽出試薬貯留部、増幅試薬貯留部、抽出試薬注液位置および増幅試薬注液位置はいずれも第2のプラットフォームに設けられ、注液部は、第1のプラットフォームに設けられる。
【0007】
さらに、試薬調製装置は、第1の容器をロードするための第1の容器ロード機構と、掴み取り部材とをさらに含み、第1の容器ロード機構は、第1の容器ロードビンと第1の容器搬送ビンとを含み、ケース内には、第2のプラットフォームの下方に位置するとともに水平面に平行な第3のプラットフォームをさらに有し、第1の容器ロードビンは、第3のプラットフォームに移動可能に設けられるとともに、ケースの外部に移動可能であり、第1の容器搬送ビンは、第3のプラットフォームに固定的に設けられ、第1の容器搬送ビンの頂部には、第2のプラットフォームの上方に延伸する第1の開口が設けられ、掴み取り部材は、第1のプラットフォームに可動的に設けられ、掴み取り部材は、第1の開口を通って第1の容器を掴んで抽出試薬注液位置に移動することができる。
【0008】
さらに、第1の容器ロードビンおよび第1の容器搬送ビンは、いずれもZ軸方向に沿って延伸するとともにX軸方向に沿って間隔を隔てて設けられ、ケースは、第1の側部開口を有し、第1の容器ロードビンは、第1の側部開口を通ってケースの外部に移動することができる。
【0009】
さらに、試薬調製装置は、第2の容器をロードするための第2の容器ロード機構をさらに含み、第2の容器ロード機構は、ケース内に移動可能に設けられるとともにケースの外部に移動可能である第2の容器ロードビンを含み、第2の容器ロードビンには、第2の開口が設けられ、掴み取り部材は、第2の開口を通って第2の容器を掴むことができる。
【0010】
さらに、第2の容器ロード機構は、第2のプラットフォームに固定的に設けられるとともにZ軸方向に沿って延伸する第2の容器貯留ビンをさらに含み、第2の容器ロードビンは、第2のプラットフォームにX軸方向に沿って移動可能に設けられるとともにZ軸方向に沿って延伸し、ケースは、第1の側部開口の上方に位置する第2の側部開口をさらに有し、第2の容器ロードビンは、第2の側部開口を通ってケースの外部に移動可能であり、第2の容器貯留ビンの頂部には、第3の開口が設けられ、掴み取り部材は、第2の容器を第2の容器ロードビンから第2の容器貯留ビンに転移させることができ、掴み取り部材は、第3の開口を通って第2の容器を掴んで増幅試薬注液位置に移動させることができる。
【0011】
さらに、抽出試薬貯留部は、第2のプラットフォームに設けられる第1の試薬貯留部と、ケースの外部に設けられる第2の試薬貯留部とを含み、第1の試薬貯留部と第2の容器ロードビンとは、X軸方向に沿って間隔を隔てて設けられ、第1の試薬貯留部は、第2の容器ロードビンに伴ってケースの外部に移動することができる。
【0012】
さらに、第2のプラットフォームには、第1の容器を放置するためのプレミックス位置がさらに設けられ、掴み取り部材は、第1の開口を通って第1の容器を掴んでプレミックス位置に移動することができる。
【0013】
さらに、注液部は、移動枠および注液針を含む注液アセンブリと、試薬アームアセンブリとを含み、移動枠は、ケースの内部にY軸方向に沿って移動可能に設けられ、注液針は、移動枠にZ軸方向に沿って移動可能に設けられ、注液針は、第2の試薬を第1の容器に注液するように第2の試薬貯留部と連通しており、注液部は、試薬アームと液体移送針とを含む試薬アームアセンブリをさらに含み、試薬アームは、第1のプラットフォームにX軸方向およびY軸方向に沿って移動可能に設けられ、液体移送針は、試薬アームにZ軸方向に沿って移動可能に設けられ、液体移送針は、第1の試薬貯留部の上方に移動して第1の試薬を吸引することにより、第1の試薬を第1の容器に注液することができ、液体移送針は、増幅試薬貯留部の上方に移動して増幅試薬を吸引して、増幅試薬注液位置の上方に移動することにより、増幅試薬を第2の容器に注液することができる。
【0014】
さらに、第1のプラットフォームには、Y軸方向に沿って延伸する第1のガイドレールと、X軸方向に沿って延伸する第2のガイドレールとが設けられ、第1のガイドレールは、第2のガイドレールの下方に第2のガイドレールの延伸方向に沿って移動可能に設けられ、試薬アームは、第1のガイドレールに第1のガイドレールの延伸方向に沿って移動可能に設けられる。
【0015】
さらに、第1のプラットフォームには、Y軸方向に沿って延伸する第3のガイドレールが設けられ、第3のガイドレールは、第2のガイドレールの下方に第2のガイドレールの延伸方向に沿って移動可能に設けられ、掴み取り部材は、掴み取り枠と、グリッパーとを含み、掴み取り枠は、第3のガイドレールに第3のガイドレールの延伸方向に沿って移動可能に設けられ、グリッパーは、掴み取り枠にZ軸方向に沿って移動可能に設けられる。
【0016】
さらに、試薬調製装置は、第2のプラットフォームに設けられるとともに、磁気ロッドカバーおよび液体移送ヘッドを載置するための消耗品貯留ビンをさらに含み、液体移送針は、消耗品貯留ビンの上方に移動して磁気ロッドカバーおよび液体移送ヘッドをロードすることができ、消耗品貯留ビンおよび第1の試薬貯留部は、いずれもX軸方向に沿って延伸するとともにY軸方向に沿って間隔を隔てて設けられる。
【0017】
さらに、試薬調製装置は、第2のプラットフォームに設けられる第1の容器転移アセンブリをさらに含み、第1の容器転移アセンブリは、転移枠と、スライドプレートと、スライドプレート駆動部材とを含み、抽出試薬注液位置は、スライドプレートの上面に設けられ、転移枠は、第2のプラットフォームに設けられるとともにX軸に沿って延伸し、スライドプレート駆動部材は、転移枠に設けられ、スライドプレート駆動部材は、スライドプレートが転移枠の延伸方向に沿って移動するように、スライドプレートに駆動接続される。
【0018】
さらに、抽出試薬注液位置の上面は、増幅試薬注液位置の上面よりも低い。
本発明の他方面によれば、サンプルから分析物を抽出し、かつ分析物と増幅試薬とを混合して測定混合物を形成するための検体抽出装置と、測定混合物に対して分析物検出測定を行ってサンプルを分析するための増幅装置と、以上で提供する試薬調製装置とを含む核酸検出一体機を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明の技術手段を適用すれば、試薬調製装置は、ケースと、試薬貯留部と、注液部とを備え、抽出試薬および増幅試薬を調製する際には、第1の容器を抽出試薬注液位置に放置するとともに、第2の容器を増幅試薬注液位置に放置し、ケース内に可動的に設けられる注液部によって抽出試薬貯留部の上方に移動して、抽出試薬を吸引して第1の容器に放出し、注液部によって増幅試薬貯留部の上方に移動して、増幅試薬を吸引して第2の容器に放出する。ケース内に設けられる同一の注液部を利用するだけで増幅試薬および抽出試薬の調製を完了できるため、試薬調製装置の小型化が容易になる。
【0020】
本願の一部を構成する図面は、本発明をさらに理解するためのものであり、本発明の例示的な実施例およびその説明は、本発明を解釈するためのものであり、本発明を不当に限定するものではない。図面において、
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施例に係る試薬調製装置の構造を示す図である。
図2】本発明の実施例に係る試薬調製装置のケース、第1の容器ロード機構および第2の容器ロード機構の構造を示す図である。
図3】本発明の実施例に係る試薬調製装置の第1の容器ロード機構の構造を示す図である。
図4】本発明の実施例に係る試薬調製装置の抽出試薬貯留部および第2の容器ロードビンの構造を示す図である。
図5】本発明の実施例に係る試薬調製装置の第2の容器貯留ビンの構造を示す図である。
図6】本発明の実施例に係る試薬調製装置の試薬アームおよび掴み取り部材の構造を示す図である。
図7】本発明の実施例による試薬調製装置の試薬アームの構造を示す図である。
図8】本発明の実施例に係る試薬調製装置のグリッパーの構造を示す図である。
図9】本発明の実施例に係る試薬調製装置の移動枠の構造を示す図である。
図10】本発明の実施例に係る試薬調製装置の第1の容器転移アセンブリの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例の技術手段について、本発明の実施例における図面を参照しながら明瞭かつ完全に説明するが、以下に説明する実施例は、本発明の全ての実施例ではなく、その一部の実施例に過ぎないことは言うまでもない。以下の少なくとも1つの例示的な実施例に対する説明は、実際には説明のためのものに過ぎず、本発明およびその応用または使用に対して何ら制限を加えるものではない。当業者が本発明の実施例に基づいて創造的な労働をせずに取得した他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0023】
図1図10に示すように、本発明の実施例は、ケース10と、試薬貯留部20と、注液部30とを含む試薬調製装置を提供し、ケース10内には、抽出試薬注液位置11および増幅試薬注液位置12が設けられ、試薬貯留部20は、ケース10内に設けられ、抽出試薬貯留部21および増幅試薬貯留部22を含み、注液部30は、ケース10内に可動的に設けられ、注液部30は、抽出試薬貯留部21内から抽出試薬を吸引して抽出試薬注液位置11の上方に移動することにより、抽出試薬を抽出試薬注液位置11にある第1の容器内に注液することができ、注液部30は、増幅試薬貯留部22内から増幅試薬を吸引して増幅試薬注液位置12の上方に移動することにより、増幅試薬を増幅試薬注液位置12にある第2の容器内に注液することができる。
【0024】
本発明の技術手段を適用すれば、試薬調製装置は、ケース10と、試薬貯留部20と、注液部30とを備え、抽出試薬および増幅試薬を調製する際には、第1の容器を抽出試薬注液位置11に放置するとともに、第2の容器を増幅試薬注液位置12に放置し、ケース10内に可動的に設けられる注液部30によって抽出試薬貯留部21の上方に移動して、抽出試薬を吸引して第1の容器に放出し、注液部30によって増幅試薬貯留部22の上方に移動して、増幅試薬を吸引して第2の容器に放出する。ケース内に設けられる同一の注液部を利用するだけで増幅試薬および抽出試薬の調製を完了できるため、試薬調製装置の小型化が容易になる。
【0025】
そして、抽出試薬および増幅試薬の調製を別々の試薬調製装置で行うので、サンプルによる抽出試薬および増幅試薬の汚染がなく、検出結果がより正確になる。
【0026】
そのうち、第1の容器および第2の容器はいずれも多孔質プレートである。
図2および図3に示すように、ケース10内には、第1のプラットフォーム13と、第1のプラットフォーム13の下方に位置する第2のプラットフォーム14とを有し、第1のプラットフォーム13および第2のプラットフォーム14はいずれも水平面に平行であり、抽出試薬貯留部21、増幅試薬貯留部22、抽出試薬注液位置11および増幅試薬注液位置12はいずれも第2のプラットフォーム14に設けられ、注液部30は、第1のプラットフォーム13に設けられる。上記の構造を採用すれば、第1のステージ13と第2のステージ14とをZ軸に沿って間隔を隔てて設置することにより、Z軸方向における試薬調製装置のスペースを十分に利用することができ、さらに装置の小型化に便利する。
【0027】
図1図3および図6に示すように、試薬調製装置は、第1の容器をロードするための第1の容器ロード機構40と、掴み取り部材50とをさらに備え、第1の容器ロード機構40は、第1の容器ロードビン41と第1の容器搬送ビン42とを含み、ケース10内には、第2のプラットフォーム14の下方に位置するとともに水平面に平行な第3のプラットフォーム18をさらに有し、第1の容器ロードビン41は、第3のプラットフォーム18に移動可能に設けられるとともに、ケース10の外部に移動することができ、第1の容器搬送ビン42は、第3のプラットフォーム18に固定的に設けられ、第1の容器搬送ビン42の頂部には、第1の開口421が設けられ、第1の開口421は、第2のプラットフォーム14の上方に延伸し、掴み取り部材50は、第1のプラットフォーム13に可動的に設けられ、掴み取り部材50は、第1の開口421を通って第1の容器を掴んで抽出試薬注液位置11に移動することができる。第1の容器ロード機構40を利用することにより、ユーザは、ケースの外部に第1の容器を放置して、ケース内に転移することができる。掴み取り部材50を利用することにより、第1の容器を第1の容器搬送ビン42から抽出試薬注液位置11に転移することができ、構造がコンパクトであるという利点を有する。掴み取り部材50が第1の容器搬送ビン42内の第1の容器を掴むとき、ユーザによる第1の容器ロードビン41への第1の容器の放置に対して影響を与えず、第1の容器の連続的なロードを実現する。
【0028】
そのうち、第1の容器ロードビン41内には、Z軸に沿って移動可能な第1のトレイが設けられ、第1の容器搬送ビン42内には、Z軸に沿って移動可能な第2のトレイが設けられ、第1の容器は、第1のトレイに放置されるとともに第1のトレイに伴って第1の容器ロードビン41内でZ軸に沿って移動し、第1の容器は、第2のトレイに放置されるとともに第2のトレイに伴って第1の容器搬送ビン42内でZ軸に沿って移動する。
【0029】
具体的には、第1の容器ロードビン41の頂部には、ロード開口が設けられ、ユーザがロード開口を通って第1の容器を第1の容器ロードビン41内に容易に放置することができる。
【0030】
本実施例では、第1の容器ロード機構40は、2つの回転部材と2つの搬送ベルトとを含む水平搬送アセンブリをさらに含み、2つの回転部材は、第1の容器ロードビン41および第1の容器搬送ビン42の下方にそれぞれ設けられるとともに、いずれもその自体の軸線の周りに回転可能であり、各搬送ベルトは、2つの回転部材に回転可能に巻き掛かられ、2つの搬送ベルトの間に間隔があり、第1の容器ロードビン41の底部には、第1の退避開口が開けられており、第1の容器搬送ビン42の底部には、第2の退避開口が開けられており、第1のトレイは、第1の退避開口を通過して間隔の下方に移動して、第1の容器を2つの搬送ベルトに位置させることができ、第2のトレイは、第2の退避開口を通過して間隔の下方に移動して、2つの搬送ベルトにおけるトレイを受けることができる。上記の構造を採用すれば、水平搬送アセンブリを利用して第1の容器ロードビン41内の第1の容器を第1の容器搬送ビン42の下方に転移し、第2のトレイによって第1の容器を第1の容器搬送ビン42の底部からその頂部に移動させることにより、掴み取り部材50が第1の容器を掴むことができる。
【0031】
本実施例では、第1の容器ロードビン41の下部には、ケース10の内部からケース10の外部に移動できるように、引き出し式の引き出し構造が設けられている。そのうち、試薬調製装置は、X軸方向に沿って間隔を隔てて設けられる2つの第1の容器ロードビン41を含み、2つの第1の容器ロードビン41は、いずれもケース10の外部に引き出すことができる。
【0032】
具体的には、第1の容器ロード機構40は、第1の容器ロードビン41の一側に反転可能に設けられる反転部材をさらに含み、反転部材は、第1の容器を支持する支持位置と第1の容器を回避する回避位置とを有し、反転部材を利用して第1の容器を支持することができ、第1の容器が第1のトレイに伴って搬送ベルトに転移される場合、回避位置にある反転部材を利用して第1のトレイおよび第1のトレイに位置する第1の容器を回避し、支持位置にある反転部材を利用して第1のトレイにおける一つの第1の容器の上方の別の第1の容器を支持して、積み重ねて配置される抽出プレートを分離させる。
【0033】
本実施例では、反転部材は、モータによる駆動によって反転を実現する。
図2および図3に示すように、第1の容器ロードビン41および第1の容器搬送ビン42は、いずれもZ軸方向に沿って延伸するとともにX軸方向に沿って間隔を隔てて設けられ、ケース10は、第1の側部開口を有し、第1の容器ロードビン41は、第1の側部開口を通ってケース10の外部に移動することができる。上記のような構成を採用すれば、Z軸方向における試薬調製装置のスペースを十分に利用することができ、装置の小型化に便利する。
【0034】
図4および図5に示すように、試薬調製装置は、第2の容器をロードするための第2の容器ロード機構60をさらに含み、第2の容器ロード機構60は、ケース10内に移動可能に設けられるとともにケース10の外部に移動可能である第2の容器ロードビン61を含み、第2の容器ロードビン61には、第2の開口611が設けられ、掴み取り部材50は、第2の開口611を通って第2の容器を掴むことができる。第2の容器ロード機構60を利用することにより、ユーザは、ケースの外部に第2の容器を放置して、ケース10の内部に転移することができる。
【0035】
図4および図5に示すように、第2の容器ロード機構60は、第2のプラットフォーム14に固定的に設けられるとともにZ軸方向に沿って延伸する第2の容器貯留ビン62をさらに含み、第2の容器ロードビン61は、第2のプラットフォーム14にX軸方向に沿って移動可能に設けられるとともにZ軸方向に沿って延伸し、ケース10は、第1の側部開口の上方に位置する第2の側部開口をさらに有し、第2の容器ロードビン61は、第2の側部開口を通ってケース10の外部に移動することができ、第2の容器貯留ビン62の頂部には、第3の開口621が設けられ、掴み取り部材50は、第2の容器を第2の容器ロードビン61から第2の容器貯留ビン62に転移させることができ、掴み取り部材50は、第3の開口621を通って第2の容器を掴んで増幅試薬注液位置12に移動させることができる。掴み取り部材50を利用して第2の容器ロードビン61における第2の容器を順番に第2の容器貯留ビン62に転移することができ、かつ、掴み取り部材50が第2の容器貯留ビン62における第2の容器を掴むとき、ユーザによる第2の容器の第2の容器ロードビン61への放置に影響を与えず、第2の容器の連続的なロードを実現する。
【0036】
そのうち、第2の容器ロードビン61内には、Z軸方向に沿って移動可能な第3のトレイが設けられ、第2の容器貯留ビン62内には、Z軸方向に沿って移動可能な第4のトレイが設けられ、第2の容器は、第3のトレイに放置されるとともに、第3のトレイに伴って第2の容器ロードビン61内でZ軸方向に沿って移動し、第2の容器は、第4のトレイに放置されるとともに、第4のトレイに伴って第2の容器貯留ビン62内でZ軸方向に沿って移動する。
【0037】
具体的には、掴み取り部材50を利用して第2の容器ロードビン61内で第2の容器を掴んで第2の容器貯留ビン62の上方に移動させ、第4のトレイを第2の容器貯留ビン62の延伸方向に沿って第2の容器貯留ビン62の頂部の第3の開口621に移動させて、掴み取り部材50から第2の容器を第4のトレイに開放させる。1番目の第2の容器の転移が完了した後、掴み取り部材50を用いて第2の容器ロードビン61から1番目の第2の容器の下方に位置する2番目の第2の容器を掴み取り、かつ第4のトレイを第2の容器貯留室62の延伸方向に沿って下方へ一定の距離だけ移動させて、2番目の第2の容器を1番目の第2の容器に放置する。同様にして、第2の容器ロードビン61内のすべての第2の容器を第2の容器貯留ビン62に転移させる。すなわち、第2の容器ロードビン61の下部における第2の容器を第2の容器貯留ビン62の上部に転移し、第2の容器ロードビン61の上部における第2の容器を第2の容器貯留ビン62の下部に転移することにより、第2の容器ロードビン61に先に入れられた第2の容器を第2の容器貯留ビン62に転移して優先的に使用することができる。
【0038】
もちろん、掴み取り部材50を利用して第二開口611を通って第2の容器を掴んで、直接的に第2の容器を増幅試薬注液位置12に転移して増幅試薬を調製するようにしてもよい。
【0039】
図4に示すように、抽出試薬貯留部21は、第2のプラットフォーム14に設けられる第1の試薬貯留部211と、ケース10の外部に設けられる第2の試薬貯留部とを含み、第1の試薬貯留部211と第2の容器ロードビン61とは、X軸方向に沿って間隔を隔てて設けられ、第1の試薬貯留部211は、第2の容器ロードビン61に伴ってケース10の外部に移動することができる。上記のような構造を採用すれば、装置のX軸方向を十分に利用して第1の試薬貯留部211および第2の試薬貯留部を配置し、かつ第1の試薬貯留部211と第2の容器ロードビン61とを、X軸方向に移動可能な同一の台座に設置して、一緒にケース10の外部に移動させることができ、装置の小型化に便利する。
【0040】
具体的には、第1の試薬貯留部211は、磁気ビーズビン体、溶出液ビン体、回転テーブルおよびビン体駆動部材を含み、磁気ビーズビン体および溶出液ビン体は、いずれもケース10の内部に設けられ、回転テーブルは、磁気ビーズビン体内に回転可能に設けられ、ビン体駆動部材は、回転テーブルがその軸線の周りに回転するように、回転テーブルに駆動接続される。ビン体駆動部材を用いて回転テーブルを回転させることにより、磁気ビーズビン体内の磁気ビーズをいつも均一に混合した状態にすることができる。
【0041】
なお、磁気ビーズが沈殿しやすいため、磁気ビーズが均一に混合した状態を保つように回転可能な磁気ビーズビン体を設置する。そして、磁気ビーズが転移中に沈殿することを防止するために、磁気ビーズビン体から磁気ビーズ液を1回吸引した後、すぐに1つの試薬槽に吐出する、所謂「1吸引1吐出」の注液モードしか採用できず、「1吸引複数吐出」の注液モードを採用することができない。しかし、溶出液の吸引と注液の過程において、溶出液ビン体から試薬を1回吸引した後、第1の容器に複数回で注液することができる。
【0042】
図1に示すように、第2のプラットフォーム14には、第1の容器を放置するためのプレミックス位置141がさらに設けられ、掴み取り部材50は、第1の開口421を通って第1の容器を掴んでプレミックス位置141に移動することができ、プレミックス位置141を利用して、増幅試薬を第1の容器に抽出してプレミックスすることができ、増幅試薬の混合をより均一にすることができる。
【0043】
なお、増幅試薬は、2種類を含み、増幅試薬貯留部には、第1の増幅試薬瓶と第2の増幅試薬瓶とにそれぞれ収容される2種類の増幅試薬が貯留されている。第1の増幅試薬瓶に第1の増幅試薬が収容され、第2の増幅試薬瓶に第2の増幅試薬が収容され、第1の増幅試薬と第2の増幅試薬とを混合した混合液がサンプルの増幅に用いられる。
【0044】
本実施例では、第1の容器は、抽出試薬の調製を実現できるだけでなく、第1の容器をプレミックスプレートとして利用して、第1の増幅試薬と第2の増幅試薬の均一な混合を実現することもできる。
【0045】
具体的には、増幅試薬の調製を行う場合、液体移送針34を増幅試薬貯留部22の上方に移動させて、第1の増幅試薬瓶における第1の増幅試薬と第2の増幅試薬瓶における第2の増幅試薬をそれぞれ吸引し、さらに液体移送針34を第1の容器の上方に移動させて、第1の増幅試薬と第2の増幅試薬とを共に第1の容器内に注液して混合液に混合し、さらに液体移送針34を用いて混合後の混合液を吸引して注液位置に移動させて、混合液を第2の容器に注液することにより、増幅試薬の調製を完了することができる。増幅試薬を手動で調製する方式と比べて、効率が高いという利点がある。
【0046】
そのうち、増幅試薬貯留部22は、増幅試薬ビン、底盤枠および底盤を含み、底盤枠は、第2のプラットフォーム14に設けられ、増幅試薬ビンは、底盤枠に設けられ、底盤は、増幅試薬ビン内にその軸線の周りに回動可能に設けられるとともに、第1の増幅試薬瓶を放置するための複数の第1の放置位置と、第2の増幅試薬瓶を放置するための複数の第2の放置位置とを有する。上記のように構成される増幅試薬貯留部22を採用すれば、底盤の回動によって液体移送ヘッドを第1の増幅試薬瓶および第2の増幅試薬瓶に対応させて第1の増幅試薬および第2の増幅試薬を吸引することができ、操作しやすいという利点がある。
【0047】
そのうち、第2のプラットフォーム14には、蓋体バッファ位置がさらに設けられ、第2の容器は、多孔質プレートと、多孔質プレートの上面に覆設される蓋体とを含み、掴み取り部材50は、蓋体を掴んで蓋体バッファ位置に移動することができる。蓋体バッファ位置を利用して蓋体を放置することにより、増幅試薬の注液を容易にすることができる。
【0048】
本実施例では、増幅試薬は、試薬槽に注液され、調製された増幅試薬を蓋体によって加熱圧着シールすることができる。第2の容器は、抽出試薬を調製する前に、掴み取り部材50を用いて蓋体を蓋体バッファ位置に移動する必要がある。
【0049】
図6に示すように、注液部30は、移動枠31と注液針32とを含む注液アセンブリを含み、移動枠31は、ケース10内にY軸方向に沿って移動可能に設けられ、注液針32は、移動枠31にZ軸方向に沿って移動可能に設けられ、注液針32は、第2の試薬を第1の容器に注液するように第2の試薬貯留部と連通しており、上記のような構造を採用すれば、移動枠31を利用して注液針32の縦方向平面内での二軸運動を実現し、さらに第2の試薬を第1の容器に注液することができる。
【0050】
本実施例では、第2の試薬は、ライセート、第1の洗浄液、第2の洗浄液および第3の洗浄液を含み、サンプルにおける分析物以外の細胞成分等の不純物を除去するために用いられる。移動枠31には、ライセート、第1の洗浄液、第2の洗浄液および第3の洗浄液のそれぞれを第1の容器における対応する試薬槽内に注液可能な4つの注液針32が設けられる。
【0051】
そのうち、注液部30は、試薬アーム33と液体移送針34とを含む試薬アームアセンブリをさらに含み、試薬アーム33は、第1のプラットフォーム13にX軸方向およびY軸方向に沿って移動可能に設けられ、液体移送針34は、試薬アーム33にZ軸方向に沿って移動可能に設けられ、液体移送針34は、第1の試薬貯留部211の上方に移動して第1の試薬を吸引して、第1の試薬を第1の容器に注液することができ、液体移送針34は、増幅試薬貯留部22の上方に移動して増幅試薬を吸引して、増幅試薬注液位置12の上方に移動して増幅試薬を第2の容器に注液することができる。試薬アーム33を利用して液体移送針34の三軸運動を実現することができ、液体移送針34は、第1の試薬と増幅試薬をそれぞれ注液することができる。
【0052】
本実施例では、第1の試薬は、溶出液と磁気ビーズとを含む。同一種類の核酸を抽出する場合、異なる試薬槽におけるライセート、第1の洗浄液、第2の洗浄液および第3の洗浄液の需要量が約500μL~600μLであり、磁気ビーズの需要量が約80μLであり、溶出液の需要量が約150μLである。需要量が大きい第2の試薬に対して、注液針32を用いて直接的に注液することができる。需要量が少ない第1の試薬に対して、試薬アーム33に制御部材を設けて試薬の吸引量を精確に制御することができる。上記のような種類毎に抽出するという方式を採用すれば、抽出試薬の注液効率を大幅に向上させることができる。
【0053】
幾つかの他の実施例では、注液部30は、試薬アーム33および液体移送針34のみを含んでもよく、試薬アーム33は、ケース10内にX軸方向およびY軸方向に沿って移動可能に設けられ、液体移送針34は、試薬アーム33にZ軸方向に沿って移動可能に設けられ、液体移送針34は、抽出試薬貯留部21の上方に移動して抽出試薬を吸引し、かつ抽出試薬注液位置11の上方に移動して抽出試薬を抽出プレートに注ぎ込むことができ、液体移送針34は、増幅試薬貯留部22の上方に移動して増幅試薬を吸引し、かつ増幅試薬注液位置12の上方に移動して増幅試薬を増幅プレートに注ぎ込むことができる。試薬アーム33を利用して液体移送針34の三軸運動を実現することが可能であり、液体移送針34は、抽出試薬と増幅試薬とをそれぞれ注ぎ込むことができる。
【0054】
図6に示すように、ケース10内には、Y軸方向に延伸する第1のガイドレール15と、X軸方向に延伸する第2のガイドレール16とが設けられ、第1のガイドレール15は、第2のガイドレール16の下方に第2のガイドレール16の延伸方向に沿って移動可能に設けられ、試薬アーム33は、第1のガイドレール15に第1のガイドレール15の延伸方向に沿って移動可能に設けられる。第1のガイドレール15および第2のガイドレール16を採用することにより、水平面に平行な平面内での試薬アーム33の移動を実現することができ、液体移送針34の三軸運動を実現することができ、構造が簡単であるという利点がある。
【0055】
図6に示すように、ケース10内には、Y軸方向に沿って延伸する第3のガイドレール17がさらに設けられ、第3のガイドレール17は、第2のガイドレール16の下方に第2のガイドレール16の延伸方向に沿って移動可能に設けられ、掴み取り部材50は、掴み取り枠51と、グリッパー52とを含み、掴み取り枠51は、第3のガイドレール17に第3のガイドレール17の延伸方向に沿って移動可能に設けられ、グリッパー52は、掴み取り枠51にZ軸方向に沿って移動可能に設けられる。第3のガイドレール17を利用してグリッパー52の三軸移動を実現することができ、構造が簡単であるという利点がある。そして、第1のガイドレール15と第3のガイドレール17とが同一の第2のガイドレール16に設けられているため、構造をよりコンパクトにすることができる。
【0056】
図1に示すように、試薬調製装置は、第2のプラットフォーム14に設けられるとともに、磁気ロッドカバーおよび液体移送ヘッドを載置するための消耗品貯留ビン70をさらに含み、液体移送針34は、消耗品貯留ビン70の上方に移動して磁気ロッドカバーおよび液体移送ヘッドをロードすることができ、消耗品貯留ビン70および第1の試薬貯留部211は、いずれもX軸方向に沿って延伸するとともにY軸方向に沿って間隔を隔てて設けられる。上記のように設置すれば、X軸方向およびY軸方向における第2のプラットフォーム14のスペースを十分に利用することができ、装置の小型化に便利する。
【0057】
具体的には、異なる試薬の間に汚染が生じないように、液体移送針34が第1の試薬および増幅試薬を転移する前に、液体移送ヘッドをロードする必要がある。
【0058】
具体的には、試薬アーム33は、第1のガイドレール15および第2のガイドレール16に沿って移動し、さらに消耗品貯留ビン70の上方に移動することにより、液体移送針34を消耗品貯留ビン70の上方のロード位置に位置させ、液体移送針34は、消耗品貯留ビン70内の液体移送ヘッドをロードできるようにZ軸方向に沿って移動する。さらに、試薬アーム33が第1のガイドレール15および第2のガイドレール16に沿って移動することにより、液体移送針を第1の試薬貯留部211の上方に移動させ、液体移送針34は、液体移送ヘッドが溶出液を吸引できるようにZ軸方向に移動する。さらに、試薬アーム33が第1のガイドレール15および第2のガイドレール16に沿って移動することにより、液体移送針34がZ軸方向に沿って抽出試薬注液位置11の上方に移動して、液体移送ヘッド内の溶出液を対応する第1の容器の試薬槽に放出する。磁気ビーズおよび増幅試薬のロード過程は、上記の過程と類似するので、ここでは説明を省略する。
【0059】
図10に示すように、試薬調製装置は、第2のプラットフォーム14に設けられる第1の容器転移アセンブリ80をさらに含み、第1の容器転移アセンブリ80は、転移枠81と、スライドプレート82と、スライドプレート駆動部材とを含み、抽出試薬注液位置11は、スライドプレート82の上面に設けられ、転移枠81は、第2のプラットフォーム14に設けられるとともにX軸に沿って延伸し、スライドプレート駆動部材は、転移枠81に設けられ、スライドプレート駆動部材は、スライドプレート82が転移枠81の延伸方向に沿って移動するように、スライドプレート82に駆動接続される。第1の容器転移アセンブリ80を利用することにより、注液針32による注液に合わせて、第1の容器をX軸に沿って容易に移動させることができる。
【0060】
本実施例では、注液針32は、縦方向平面内での二軸運動しか実現できないため、注液針32をスライドプレート82の第1の容器の上方に移動させるために、スライドプレート82によって第1の容器をX軸に沿って運動させる必要がある。
【0061】
本実施例では、例えば抽出試薬貯留部21、第2の容器ロードビン61、消耗品貯留ビン70などを含めて第2のプラットフォーム14においてX軸に沿ってケースの外部に水平的に移動可能な部材は、いずれも機器の同じ側から水平的に取り外される。増幅試薬貯留部22は、ケース10の外部に部分的に突設されてもよく、ユーザが機器の同じ側に試薬、容器および消耗品をロードすることに寄与する。他の機構は、機器における上記の取り外し可能な機構から離れた側に設けられる。同時に、機器における上記の取り外し可能な機構から離れた側に容器送出機構が設けられ、注液が完了した後の第1の容器と第2の容器は、容器送出機構によって試薬調製装置から送出されて、次の操作を行う。
【0062】
具体的には、抽出試薬注液位置11の上面は、増幅試薬注液位置12の上面よりも低い。上記のような構造を採用すれば、構造レイアウトをよりコンパクトにすることができる。
【0063】
本実施例では、第1の容器の高さが第2の容器の高さよりも高いため、上記のような設置を採用することにより、第1の容器の上面と第2の容器の上面とが同じ高さを有するようにすることができ、さらにグリッパー52による掴み取りに便利する。
【0064】
以下、試薬調製装置の使用過程について説明する。ユーザは、第1の容器ロードビン41をX軸方向に沿ってケース10の外部に移動させて、第1の容器を第1の容器ロードビン41に放置し、水平搬送アセンブリを用いて第1の容器を第1の容器ロードビン41から第1の容器搬送ビン42に搬送し、グリッパー52を用いて第1の容器を第1の容器搬送ビン42から第1の容器転移アセンブリ80のスライドプレート82に移動させることにより、第1の容器の抽出試薬注液位置11への放置を実現する。注液針32を抽出試薬注液位置11における第1の容器の上方に移動することにより、第2の試薬を第1の容器に注液させる。スライドプレート82を転移枠81にスライドさせることにより、液体移送針34を用いて液体移送ヘッドをロードしかつ第1の試薬貯留部211に移動して第1の試薬を吸引し、さらに液体移送針34を抽出試薬注液位置11における第1の容器の上方に移動して第1の試薬を第1の容器に注液する。これにより、抽出試薬の調製を実現する。ユーザは、第2の容器を第2の容器ロードビン61に放置するように、第2の容器ロードビン61をX軸方向に沿ってケース10の外部に移動させる。グリッパー52を用いて第2の容器を第2の容器ロードビン61から第2の容器貯留ビン62に転移し、さらにグリッパー52を用いて第2の容器貯留ビン62における第2の容器を増幅試薬注液位置12に移動し、グリッパー52を用いて第1の容器を第1の容器搬送ビン42からプレミックス位置141に移動し、液体移送針34を用いて液体移送ヘッドをロードしかつ増幅試薬貯留部22に移動して増幅試薬を吸引し、そして、液体移送針34をプレミックス位置141の第1の容器に移動して、増幅試薬を第1の容器に注液し、かつ液体移送針34を用いて増幅試薬を均一に混合し、さらに液体移送針34を用いて均一に混合された増幅試薬を吸引し、かつ増幅試薬注液位置12における第2の容器に転移することにより、増幅試薬の調製を実現する。
【0065】
本発明の別の実施例は、サンプルから分析物を抽出し、かつ分析物と増幅試薬とを混合して測定混合物を形成するための検体抽出装置と、測定混合物に対して分析物検出測定を行ってサンプルを分析するための増幅装置と、以上で提供する試薬調製装置と、を含む核酸検出一体機を提供する。当該核酸検出一体機を適用すれば、抽出試薬および増幅試薬を調製する際に、第1の容器を抽出試薬注液位置11に放置し、第2の容器を増幅試薬注液位置12に放置し、ケース10内に可動的に設けられる注液部30を抽出試薬貯留部21の上方に移動して抽出試薬を吸引しかつ抽出試薬を第1の容器に放出し、注液部30を増幅試薬貯留部22の上方に移動して増幅試薬を吸引しかつ増幅試薬を第2の容器に放出する。ケース内に設けられる同一の注液部を利用するだけで増幅試薬および抽出試薬の調製を完了できるため、試薬調製装置の小型化に便利である。
【0066】
そのうち、試薬調製装置および増幅装置は、それぞれ検体抽出装置の両側に位置し、試薬調製装置、検体抽出装置および増幅装置は、互いに隔離され、試薬調製装置と検体抽出装置との間には、第1の搬送通路が設けられ、検体抽出装置と増幅装置との間には、第2の搬送通路が設けられ、第1の搬送通路および第1の搬送通路は、いずれも導通状態および遮断状態を有し、核酸検出一体機は、試薬調製装置と検体抽出装置との間に設けられる転移部材をさらに含み、転移部材は、第1の搬送通路を通って第2の容器および第1の容器を検体抽出装置に転移することができる。上記のような構造を採用すれば、試薬調製装置または検体抽出装置が作動するとき、第1の搬送通路を利用して両者の隔離を実現することができる。検体抽出装置または増幅装置が作動するとき、第2の搬送通路を利用して両者の隔離を実現する。同士の汚染を回避し、検出精度を向上させることができる。
【0067】
なお、ここで用いた用語は、具体的な実施形態を説明するためのものに過ぎず、本願に係る例示的な実施形態を制限する意図がない。ここで使用されたように、本明細書において特に明示しない限り、単数の形態には複数の形態も含まれる。また、本明細書において「包含」および/または「含む」の用語を使用する場合、特徴、ステップ、操作、デバイス、コンポーネントおよび/またはそれらの組み合わせが存在することを明示すると理解すべきである。
【0068】
特に明記しない限り、これらの実施例に記載された部材およびステップの相対的な配置、数式および数値は、本発明の範囲を限定するものではない。なお、説明の便宜上、図中に示される各部の寸法は、実際の比例関係に従って描かれているものではないことは言うまでもない。当業者にとって既知の技術、方法、およびデバイスについて、詳細的に検討しないことがあるが、適切な場合には、前記の技術、方法、およびデバイスは、明細書の一部と見なされるべきである。ここで例示および検討した全ての例示において、任意の具体的な値はあくまでも例示的なものであって制限的なものではないと解釈されるべきである。よって、例示的な実施例以外の例示では、異なる値を有していてもよい。なお、類似する符号およびアルファベットは、以下の図面において類似するものを示すので、いずれの1つがある図面で定義されると、その後の図面においてそれ以上の検討が不要となる。
【0069】
本発明の説明において、例えば「前、後、上、下、左、右」、「横方向、縦方向、垂直、水平」および「頂、底」などの方位用語によって示される方位または位置関係は、通常、図中に示される方位または位置関係に基づくものであって、本発明の説明の便宜上および説明の簡略化のためのものに過ぎず、逆の説明がない場合、これらの方位用語は、指示する装置または要素が特定の方位を有するかまたは特定の方位で構成および操作されなければならないことを指示および暗示するものではないため、本発明の保護範囲を制限するものとして理解されるべきではない。方位用語である「内、外」は、各部材自体の輪郭に対する内外を意味する。
【0070】
説明の便宜上、例えば「・・・の上にある」、「・・・の上方にある」、「・・・の上面にある」、「・・・より上の」などの相対的な空間用語を用いて、図中に示す1つのデバイスまたは特徴と他のデバイスまたは特徴との空間的位置関係を説明することができる。相対的な空間用語とは、デバイスの図示した方位以外の使用または動作中の異なる方位を包含することを意図している。例えば、図中においてデバイスが反転されると、「他のデバイスや構造の上方にある」または「他のデバイスや構造の上にある」と記載されるデバイスは、その後で「他のデバイスや構造の下方にある」や「他のデバイスや構造の下にある」と位置決められる。従って、例示的な用語の「・・・の上方にある」には、「・・・の上方にある」および「・・・の下方にある」の2つの方位が含まれる。当該デバイスは、他の異なる方式(90度回転または他の方位にある)で位置決めされてもよく、かつ、ここで使用される空間に対する説明について対応して解釈する。
【0071】
なお、「第1」、「第2」などの用語を用いて部品を限定することは、対応する部品の区別を容易にするためのものに過ぎず、別途説明しない限り、上記用語は特別な意味がないため、本発明の保護範囲を限定するものと理解してはいけない。
【0072】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するものではなく、当業者であれば、本発明に対して種々の変更や変化を加えることが可能である。本発明の精神や原則内で行われたいかなる修正、同等置換、改良などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0073】
10:ケース、11:抽出試薬注液位置、12:増幅試薬注液位置、13:第1のプラットフォーム、14:第2のプラットフォーム、141:プレミックス位置、15:第1のガイドレール、16:第2のガイドレール、17:第3のガイドレール、18:第3のプラットフォーム、
20:試薬貯留部、21:抽出試薬貯留部、211:第1の試薬貯留部、22:増幅試薬貯留部、
30:注液部、31:移動枠、32:注液針、33:試薬アーム、34:液体移送針、
40:第1の容器ロード機構、41:第1の容器ロードビン、42:第1の容器搬送ビン、421:第1の開口、
50:掴み取り部材、51:掴み取り枠、52:グリッパー、
60:第2の容器ロード機構、61:第2の容器ロードビン、611:第2の開口、62:第2の容器貯留ビン、621:第3の開口、
70:消耗品貯留ビン、
80:第1の容器転移アセンブリ、81:転移枠、82:スライドプレート。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10