(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096074
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】電源測定装置
(51)【国際特許分類】
G01R 31/00 20060101AFI20240704BHJP
【FI】
G01R31/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023222070
(22)【出願日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】111150956
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】505441638
【氏名又は名称】致茂電子股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chroma Ate Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】蘇 俊儀
(72)【発明者】
【氏名】簡 晟宣
(72)【発明者】
【氏名】張 ティンティン
(72)【発明者】
【氏名】莊 文岳
【テーマコード(参考)】
2G036
【Fターム(参考)】
2G036AA28
2G036BA37
(57)【要約】
【課題】電源測定装置を提供する。
【解決手段】電源測定装置は、電流サンプリング回路と、電圧サンプリング回路と、過電圧検出回路と、比較回路と、を備える。電流サンプリング回路は、被測定回路の電流をサンプリングするために用いられる。電圧サンプリング回路は、被測定回路の電圧をサンプリングするために用いられる。過電圧検出回路は、電流サンプリング回路及び電圧サンプリング回路に結合され、電流サンプリング回路の第1動作電圧及び電圧サンプリング回路の第2動作電圧を取得して検出電圧を生成する。比較回路は、過電圧検出回路に結合され、検出電圧が電圧範囲内にあるか否かを判断し、検出電圧が電圧範囲外にある場合、比較回路は異常信号を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定回路の電流をサンプリングするための電流サンプリング回路と、
前記被測定回路の電圧をサンプリングするための電圧サンプリング回路と、
前記電流サンプリング回路及び前記電圧サンプリング回路に結合され、前記電流サンプリング回路の第1動作電圧及び前記電圧サンプリング回路の第2動作電圧を取得して検出電圧を生成する過電圧検出回路と、
前記過電圧検出回路に結合され、前記検出電圧が電圧範囲内にあるか否かを判断し、前記検出電圧が前記電圧範囲外にある場合、異常信号を生成する比較回路と、
を備える電源測定装置。
【請求項2】
前記電流サンプリング回路は、
正電圧端を介して前記被測定回路に結合される第1入力端を含む請求項1に記載の電源測定装置。
【請求項3】
前記電圧サンプリング回路は、
第1センシング端を介して前記被測定回路に結合される第2入力端と、
第2センシング端を介して前記被測定回路に結合される第3入力端と、
を含み、
前記過電圧検出回路は、前記電流サンプリング回路の前記第1入力端及び前記電圧サンプリング回路の前記第3入力端に結合される請求項2に記載の電源測定装置。
【請求項4】
前記電圧サンプリング回路の前記第2入力端と前記被測定回路とが遮断された場合、前記過電圧検出回路は、前記電流サンプリング回路の前記第1入力端の前記第1動作電圧及び前記電圧サンプリング回路の前記第3入力端の前記第2動作電圧を取得して前記検出電圧を生成する請求項3に記載の電源測定装置。
【請求項5】
前記電流サンプリング回路は、
前記正電圧端を介して前記被測定回路に結合される第4入力端と、
前記第1入力端及び前記第4入力端に結合される第1減算器と、
を更に含む請求項4に記載の電源測定装置。
【請求項6】
前記電圧サンプリング回路は、
前記第2入力端及び前記第3入力端に結合される第2減算器を更に含む請求項5に記載の電源測定装置。
【請求項7】
前記過電圧検出回路は、
前記電流サンプリング回路の前記第1動作電圧と前記電圧サンプリング回路の前記第2動作電圧とを比較して前記検出電圧を生成するための減算器を含む請求項1に記載の電源測定装置。
【請求項8】
前記被測定回路に結合される出力回路と、
前記出力回路に結合され、前記異常信号に基づいて前記被測定回路への電圧出力を停止するように前記出力回路を制御するための制御回路と、
を更に含む請求項1又は7に記載の電源測定装置。
【請求項9】
前記制御回路は、更に、前記異常信号に基づいて最小電流を出力するように前記出力回路を制御するために用いられる請求項8に記載の電源測定装置。
【請求項10】
前記制御回路は、前記異常信号に対応する前記被測定回路をデータベースに記録する請求項9に記載の電源測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、測定装置に関し、特に電源測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電源測定ユニット(source measure unit;SMU)が主電圧(Force Voltage;FV)を出力する場合、4線式のセンシング経路は、出力主電圧経路から独立して被測定デバイス(device under test;DUT)に近く接続されるが、外部との接続ミスや振動等によりセンシング経路が遮断された場合、センシング電圧(Measure voltage;MV)を無効にし、さらにシステムを開回路状態にし、被測定デバイスの過電圧による損傷を引き起こす。
【0003】
また、従来技術では、異常検出回路は、電圧サンプリング回路の電圧を、被測定デバイスが異常であるか否かを確認するための根拠として採用しているが、センシング経路と外部との接続ミスや振動等の状況により遮断されてしまうと、上記電圧サンプリング回路の電圧を取得することができず、この異常検出回路が動作できなくなる。
【発明の概要】
【0004】
発明の概要は、読者が本開示内容を基本的に理解できるように、本開示内容の簡略化された要約を提供することを目的とする。この発明の概要は、本開示内容の完全な概要ではなく、本開示の実施例の重要な/キー部品を指摘すること、又は本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0005】
本開示の一技術態様は、電源測定装置に関し、被測定回路の電流をサンプリングするための電流サンプリング回路と、被測定回路の電圧をサンプリングするための電圧サンプリング回路と、電流サンプリング回路及び電圧サンプリング回路に結合され、電流サンプリング回路の第1動作電圧及び電圧サンプリング回路の第2動作電圧を取得して検出電圧を生成する過電圧検出回路と、比較回路は、過電圧検出回路に結合され、検出電圧が電圧範囲内にあるか否かを判断し、検出電圧が電圧範囲外にある場合、比較回路は異常信号を生成する比較回路と、を備える。
【0006】
一実施例において、電流サンプリング回路は、被測定回路の正電圧端に結合される第1入力端を含む。
【0007】
一実施例において、電圧サンプリング回路は、第2入力端及び第3入力端を含む。第2入力端は、被測定回路の第1センシング端に結合される。第3入力端は、被測定回路の第2センシング端に結合される。過電圧検出回路は、電流サンプリング回路の第1入力端及び電圧サンプリング回路の第3入力端に結合される。
【0008】
一実施例において、電圧サンプリング回路の第2入力端と被測定回路の第1センシング端とが遮断された場合、過電圧検出回路は、電流サンプリング回路の第1入力端の第1動作電圧及び電圧サンプリング回路の第3入力端の第2動作電圧を取得して検出電圧を生成する。
【0009】
一実施例において、電流サンプリング回路は、第4入力端及び第1減算器を更に含む。第4入力端は、抵抗を介して被測定回路の正電圧端に結合される。第1減算器は、第1入力端及び第4入力端に結合される。
【0010】
一実施例において、電圧サンプリング回路は、第2入力端及び第3入力端に結合される第2減算器を更に含む。
【0011】
一実施例において、過電圧検出回路は、電流サンプリング回路の第1動作電圧及び電圧サンプリング回路の第2動作電圧を比較して検出電圧を生成するための減算器を含む。
【0012】
一実施例において、電源測定装置は、出力回路及び制御回路を更に含む。出力回路は被測定回路に結合される。制御回路は、出力回路に結合され、異常信号に基づいて被測定回路への電圧出力を停止するように出力回路を制御するために用いられる。
【0013】
一実施例において、制御回路は、更に、異常信号に基づいて最小電流を出力するように出力回路を制御するために用いられる。
【0014】
一実施例において、制御回路は、異常信号に対応する被測定回路をデータベースに記録する。
【0015】
したがって、本開示の技術内容によれば、本開示の実施例に示される電源測定装置は、過電圧検出回路によって電流サンプリング回路及び電圧サンプリング回路のそれぞれから異なる動作電圧を取得することができる。このように、電圧サンプリング回路及び被測定回路が遮断された場合であっても、本開示の過電圧検出回路は、依然として動作電圧を正確に取得して検出電圧を生成し、そして比較回路によって検出電圧に基づいて測定対象が異常であるか否かを判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示の上記及び他の目的、特徴、利点及び実施例をより明確且つ理解しやすくするために、添付図面を以下に説明する。
【
図1】本開示の一実施例による電源測定装置及び被測定回路を示す模式図である。
【
図2】本開示の一実施例による電源測定装置及び被測定回路を示す動作模式図である。
【
図3】本開示の一実施例による電源測定装置及び被測定回路を示す動作模式図である。
【
図4】本開示の別の実施例による電源測定装置及び被測定回路を示す動作模式図である。 従来の作業方式によれば、図中の様々な特徴及び部品は、一定の縮尺で描画されておらず、その描画方式は、本開示に関連する具体的な特徴及び部品を最適な方式で表すためのものである。また、異なる図面では、同じ又は類似の符号で類似の部品/部材を指す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示をより詳しく且つ完全に説明するために、以下、本開示の実施態様及び具体的な実施例について説明的に叙述したが、それは本開示の具体的な実施例を実施又は適用する唯一の形態ではない。実施形態は、複数の具体的な実施例の特徴及びこれらの具体的な実施例を構築及び操作するための方法ステップ及びその順序を含む。しかしながら、他の具体的な実施例を用いて同一又は同等の機能とステップ順序を達成してもよい。
【0018】
本明細書が別途定義しない限り、ここで用いられる科学及び技術用語は、当業者によって理解された慣用のものと同じ意味を有する。また、文脈と衝突しない場合、本明細書に使用される単数形の名詞は、その名詞の複数形を含み、複数形の名詞を使用する場合も、その名詞の単数形を含む。
【0019】
本明細書で使用される「結合」とは、2つ又は複数の部品が互いに直接物理的又は電気的に接触することを指してもよいし、互いに間接物理的又は電気的に接触することを指してもよいし、更に、2つ又は複数の部品が互いに操作又は動作することを指してもよい。
【0020】
図1は、本開示の一実施例による電源測定装置100及び被測定回路200の模式図を示す。図示するように、電源測定装置100は、電流サンプリング回路110、電圧サンプリング回路120、過電圧検出回路130、及び比較回路140を備える。構造について、過電圧検出回路130は電流サンプリング回路110及び電圧サンプリング回路120に結合され、比較回路140は過電圧検出回路130に結合される。
【0021】
動作について、電流サンプリング回路110は、被測定回路200の電流をサンプリングするために用いられる。電圧サンプリング回路120は、被測定回路200の電圧をサンプリングするために用いられる。その後、過電圧検出回路130は、電流サンプリング回路110の第1動作電圧及び電圧サンプリング回路120の第2動作電圧を取得して検出電圧を生成する。比較回路140は、検出電圧が電圧範囲内にあるか否かを判断する。検出電圧が電圧範囲外にある場合、被測定回路200が異常であることを示し、比較回路140は異常信号S2を生成する。
【0022】
一実施例において、電流サンプリング回路110は、第1入力端IN1を含み、第1入力端IN1は、電源測定装置100の正電圧端P1を介して被測定回路200に結合される。別の実施例において、電圧サンプリング回路120は、第2入力端IN2及び第3入力端IN3を含む。第2入力端IN2は、電源測定装置100の第1センシング端P2を介して被測定回路200に結合される。第3入力端IN3は、電源測定装置100の第2センシング端P3を介して被測定回路200に結合される。電源測定装置100の負電圧端P4は接地される。過電圧検出回路130は、電流サンプリング回路110の第1入力端IN1及び電圧サンプリング回路120の第3入力端IN3に結合される。
【0023】
一実施例において、電源測定装置100は、出力回路150及び制御回路160を更に含む。出力回路150は、抵抗R1及び正電圧端P1を介して被測定回路200に結合される。制御回路160は、出力回路150に結合され、異常信号S2に基づいて被測定回路200への電圧出力を停止するように出力回路150を制御するために用いられ、言い換えれば、損傷を回避するために出力電圧を0Vに設定する。また、制御回路160は、最も遅い帯域幅のギアを切り替え、電圧を0Vまで徐々に逓減することにより、出力電圧を0Vに設定する。最も遅い帯域幅のギアを0.1Vに切り替えると仮定すると、制御回路160は、出力電圧を1Vから0.1V~0.9Vまで逓減し、その後、出力電圧を0.9Vから0.1V~0.8Vまで逓減し、出力電圧が0Vに下がると停止する。このように徐々に逓減することにより、電圧変化が速すぎることによる瞬間的なオーバーシュート又はアンダーシュート(overshoot or undershoot)による部品の損傷を回避できる。
【0024】
他の実施例において、電源測定装置100は、スイッチ170を更に含む。スイッチ170は、電流サンプリング回路110又は電圧サンプリング回路120が制御回路160に結合されるように、電流サンプリング回路110と電圧サンプリング回路120とを切り替えるために用いられる。
【0025】
本開示の電源測定装置100の動作を理解しやすくするために、
図2及び
図3を併せて参照されたい。それらは本開示の一実施例による電源測定装置100及び被測定回路200の動作模式図を示す。
図2に示すように、設定電圧S1が0.5Vであると仮設すると、制御回路160は、設定電圧を受信すると、出力回路150を10mA(アンペア)の電流を正電圧端P1に出力するように制御する。この時、電流サンプリング回路110の第1入力端IN1によってサンプリングされた電圧は-5Vであり、被測定回路200での端子間電圧は1Vであり、被測定回路200の端子間電圧が抵抗R2、R3によって分圧された後、電圧サンプリング回路120の第2入力端IN2によってサンプリングされた電圧は-5Vであり、第3入力端IN3によってサンプリングされた電圧は-5.5Vである。
【0026】
電源測定装置100が正常に稼働する場合、過電圧検出回路130は、電流サンプリング回路110の第1入力端IN1によってサンプリングされた-5Vの電圧、及び電圧サンプリング回路120の第3入力端IN3によってサンプリングされた-5.5Vの電圧を正常に取得して、0.5Vの検出電圧を生成することができる。比較回路140が設定する電圧範囲は、デフォルト電圧Vref1の2.5Vとデフォルト電圧Vref2の-2.5Vとの間であってよいが、これに限定されない。過電圧検出回路130が提供する検出電圧が0.5Vであり、上記電圧範囲内にあるため、比較回路140は、被測定回路200が正常であると判断し、異常信号S2を生成しない。
【0027】
その他の状況において、過電圧検出回路130が提供する検出電圧が例えば3Vである場合、3Vが上記電圧範囲(-2.5V~2.5V)外にあるため、比較回路140は、被測定回路200が異常であると判断し、異常信号S2を生成する。
【0028】
図3を参照されたい。同様に、設定電圧S1が0.5Vであると仮設すると、制御回路160は、設定電圧を受信すると、出力回路150を10mA(アンペア)の電流を正電圧端P1に出力するように制御する。電流サンプリング回路110の第1入力端IN1によってサンプリングされた電圧は-5Vであり、被測定回路200での端子間電圧は1Vである。この時、電圧サンプリング回路120の第2入力端IN2と被測定回路200とが突然遮断されても、電圧サンプリング回路120は依然としてその第3入力端IN3を介して-5.5Vの電圧をサンプリングすることができる。
【0029】
その後、過電圧検出回路130は、電流サンプリング回路110の第1入力端IN1によってサンプリングされた-5Vの電圧、及び電圧サンプリング回路120の第3入力端IN3によってサンプリングされた-5.5Vの電圧を取得して、0.5Vの検出電圧を生成する。そして、後続の比較回路140の関連動作により、異常信号を生成するか否かを決定する。これから分かるように、本開示の電源測定装置100は、過電圧検出回路130によって電流サンプリング回路110及び電圧サンプリング回路120のそれぞれから異なる動作電圧を取得することができる。このように、電圧サンプリング回路120の一部の回路及び被測定回路200が遮断された場合であっても、本開示の過電圧検出回路130は、依然として動作電圧を正確に取得して検出電圧を生成し、そして比較回路140によって検出電圧に基づいて被測定回路200が異常であるか否かを判断することができる。
【0030】
一実施例において、電流サンプリング回路110は、第4入力端IN4及び第1減算器111を更に含む。第4入力端IN4は、抵抗R1を介して被測定回路200の正電圧端P1に結合される。第1減算器111は、第1入力端IN1及び第4入力端IN4に結合される。別の実施例において、抵抗R1は、500オームであってよいが、これに限定されない。
【0031】
一実施例では、電圧サンプリング回路120は、第2入力端IN2及び第3入力端IN3に結合される第2減算器121を更に含む。別の実施例において、比較回路140は、検出電圧とデフォルト電圧Vref1、Vref2を受信して比較するためのコンパレータ141を含む。
【0032】
一実施例において、過電圧検出回路130は、電流サンプリング回路110の第1動作電圧と電圧サンプリング回路120の第2動作電圧とを比較して検出電圧を生成するための減算器131を含む。
【0033】
一実施例において、制御回路160は、異常信号に基づいて最小電流を出力するように出力回路150を制御し、電気的変化が速すぎることによる瞬間的なオーバーシュート又はアンダーシュートによる部品の損傷を回避するように、切替周波数幅を最も遅い帯域幅のギアに設定するために用いられる。
【0034】
一実施例において、制御回路160は、異常信号に対応する被測定回路200をデータベース(図示せず)に記録する。なお、本開示は、実際の動作時に、大量の被測定回路200を一度に測定してよい。異常状態があって異常信号を生成する被測定回路200がある場合、本開示の制御回路160は、ユーザがどの被測定回路200が異常であるかを知るように、これらの被測定回路200をデータベースに記録することができる。別の実施例において、被測定回路200の抵抗値は、100オームであってよいが、これに限定されない。一実施例において、抵抗R2、R3の抵抗値は10Kオームであってよいが、これに限定されない。
【0035】
なお、本開示は、
図1、
図2及び
図3に示される構造、動作及び電圧に限定されず、本開示の技術を理解しやすくするために、本開示の実現方式の1つを例示的に示すものに過ぎず、本開示の特許請求の範囲は、発明の特許請求の範囲を基準とする。当業者が本開示の精神から逸脱することなく本開示の実施例に対して行われる修正及び修飾は、依然として本開示の特許請求の範囲に落ちる。
【0036】
図4は、本開示の別の実施例による電源測定装置100A及び被測定回路200Aの模式図を示す。図に示すように、設定電圧S1が0.5Vであると仮設すると、制御回路160Aは、設定電圧を受信すると、出力回路150Aを10mA(アンペア)の電流を正電圧端P1に出力するように制御する。電流サンプリング回路110Aの第1入力端IN1によってサンプリングされた電圧は-5Vであり、被測定回路200Aでの端子間電圧は1Vである。この時、第2センシング端P3が突然遮断されても、第3入力端IN3及び被測定回路200Aは、依然として抵抗R4及び負電圧端P4の経路を介して負端電圧をサンプリングすることができ、電圧サンプリング回路120Aは、依然として電圧が-5.5Vになるまでサンプリングすることができる。
【0037】
その後、過電圧検出回路130Aは、電流サンプリング回路110Aの第1入力端IN1によってサンプリングされた-5Vの電圧、及び電圧サンプリング回路120Aの第3入力端IN3によってサンプリングされた-5.5Vの電圧を取得して、0.5Vの検出電圧を生成する。そして、後続の比較回路140Aの関連動作により、異常信号を生成するか否かを決定する。
【0038】
一実施例において、抵抗R4の抵抗値は100Kオームであってよいが、これに限定されない。なお、本開示は、
図4に示される構造、動作及び電圧に限定されず、本開示の技術を理解しやすくするために、本開示の実現方式の1つを例示的に示すものに過ぎず、本開示の特許請求の範囲は、発明の特許請求の範囲を基準とする。当業者が本開示の精神から逸脱することなく本開示の実施例に対して行われる修正及び修飾は、依然として本開示の特許請求の範囲に落ちる。
【0039】
以上の本開示の実施形態から分かるように、本開示を採用するには以下の利点を有する。本開示の実施例に示される電源測定装置は、過電圧検出回路によって電流サンプリング回路及び電圧サンプリング回路のそれぞれから異なる動作電圧を取得することができる。このように、電圧サンプリング回路及び被測定回路が遮断された場合であっても、本開示の過電圧検出回路は、依然として動作電圧を正確に取得して検出電圧を生成し、そして比較回路によって検出電圧に基づいて測定対象が異常であるか否かを判断することができる。
【0040】
以上の実施形態において本開示の具体的な実施例が開示されたが、それは本開示を限定するものではなく、当業者であれば、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更や修正を行うことができ、よって、本開示の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に定義されたものを基準とする。
【符号の説明】
【0041】
100、100A 電源測定装置
110、110A 電流サンプリング回路
111、111A 第1減算器
120、120A 電圧サンプリング回路
121、121A 第2減算器
130、130A 過電圧検出回路
131、131A 減算器
140、140A 比較回路
141、141A コンパレータ
150、150A 出力回路
160、160A 制御回路
170、170A スイッチ
200、200A 被測定回路
FG 基準端
GND 接地端
IN1~IN4 入力端
P1 正電圧端
P2 第1センシング端
P3 第2センシング端
P4 負電圧端
R1~R4 抵抗
S1 設定電圧
S2 異常信号
Vref1、Vref2 デフォルト電圧