(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096096
(43)【公開日】2024-07-11
(54)【発明の名称】外側支持構造体としてフレキシブルポリマーを有するカテーテル
(51)【国際特許分類】
A61B 5/287 20210101AFI20240704BHJP
A61B 18/14 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
A61B5/287 200
A61B18/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023222812
(22)【出願日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】63/478,059
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/505,956
(32)【優先日】2023-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・エメリウス・バン・ニーキルク
(72)【発明者】
【氏名】ババク・エブラヒミ
(72)【発明者】
【氏名】ムハンマド・アッバス
(72)【発明者】
【氏名】フアン・ロドリゲス・ソト
【テーマコード(参考)】
4C127
4C160
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127LL08
4C127LL22
4C160KK02
4C160KK16
4C160KK70
4C160MM33
(57)【要約】
【課題】カテーテル用のエンドエフェクタを提供すること。
【解決手段】近位部分から遠位部分まで長手方向軸に沿って延在するフレキシブル回路層と、近位部分から遠位部分まで長手方向軸に沿ってフレキシブル回路層に概ね平行に延在するフレームワークと、フレームワークとフレキシブル回路層の両方を封入するフレキシブルポリマー層と、を含み得るカテーテル用のエンドエフェクタが開示される。フレキシブル回路層は、第1の表面と、第1の表面と反対側の第2の表面と、を有し得る。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテル用のエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタは、
長手方向軸に沿って近位部分から遠位部分まで延在するフレキシブル回路層であって、前記フレキシブル回路層は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面と、を備える、フレキシブル回路層と、
前記長手方向軸に沿って前記フレキシブル回路層に概ね平行に前記近位部分から前記遠位部分まで延在するフレームワークと、
前記フレームワークと前記フレキシブル回路層の両方を封入するフレキシブルポリマー層と、を備える、エンドエフェクタ。
【請求項2】
前記フレキシブル回路層の前記第1の表面に固着された1つ以上の第1の電極をさらに備え、その接触表面は、前記フレキシブルポリマー層を通して周囲環境に露出されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項3】
前記フレキシブル回路層の前記第2の表面に固着された1つ以上の第2の電極をさらに備え、その接触表面は、前記フレキシブルポリマー層を通して周囲環境に露出されている、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項4】
前記第1の電極は、前記第2の電極と軸方向に整列されて、対向する電極の対を画定する、請求項3に記載のエンドエフェクタ。
【請求項5】
対向する電極の対は、前記長手方向軸に概ね平行に整列されている、請求項4に記載のエンドエフェクタ。
【請求項6】
対向する電極の対は、前記長手方向軸に対して概ね横方向に整列されている、請求項4に記載のエンドエフェクタ。
【請求項7】
前記第1の表面上に配置された第1の電極の複数の対をさらに備え、第1の電極の各対の電極は、最小間隙にわたって離間され、第1の電極の各対は、所定の距離にわたって第1の電極の隣接する対から離間されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項8】
前記第2の表面上に配置された第2の電極の複数の対をさらに備え、第2の電極の各対の電極は、最小間隙にわたって離間されており、第2の電極の各対は、所定の距離にわたって第2の電極の隣接する対から離間されている、請求項7に記載のエンドエフェクタ。
【請求項9】
前記フレームワークは、前記フレキシブル回路層に結合され、前記フレームワークは、前記フレキシブル回路層の前記近位部分から前記遠位部分までの前記長手方向軸にわたる領域上にフレームワークが配置されないように、前記長手方向軸に沿って延在する2つの対称な側部材に分離する近位端部を備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項10】
前記エンドエフェクタは、概ね平面的な表面に対して垂直軸において前記エンドエフェクタの前記近位部分に印加される力によって、前記概ね平面的な表面に対して接触したままである、請求項9に記載のエンドエフェクタ。
【請求項11】
前記エンドエフェクタは、概ね平面的な表面に対して垂直軸において前記エンドエフェクタの前記近位部分に印加される力、及び前記概ね平面的な表面に対して概ね平行に印加される力によって、前記概ね平面的な表面に対して接触したままである、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
【請求項12】
各側部材は、前記長手方向軸に沿って延在して前記フレキシブル回路層の前記遠位端部に近接して再結合する3つの曲線部材に分離する近位部分を備える、請求項9に記載のエンドエフェクタ。
【請求項13】
各側部材は、前記長手方向軸に沿って延在して前記フレキシブル回路層の前記遠位端部に近接して再結合する4つの曲線部材に分離する近位部分を備える、請求項9に記載のエンドエフェクタ。
【請求項14】
前記フレームワークは、前記長手方向軸に沿って前記フレキシブル回路層の前記遠位部分に向かって延在する5つの側部材に分離する近位部分を備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項15】
前記長手方向軸の一方の側の2つの側部材は、外側側部材と内側側部材とを備え、前記外側側部材は、前記フレキシブル回路層の前記遠位端部に近接して再結合するように前記長手方向軸に沿って延在する3つの曲線部材に分離し、前記内側側部材は、前記フレキシブル回路層の前記遠位端部に近接して再結合するように前記長手方向軸に沿って延在する2つの曲線部材に分離する、請求項14に記載のエンドエフェクタ。
【請求項16】
前記フレームワークは、前記フレキシブル回路層の前記近位部分から中央部分までの前記長手方向軸にわたる領域上にフレームワークが配置されないように、前記長手方向軸に沿って延在する2つの対称な側部材に分離する近位端部を備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項17】
前記フレームワークは、前記長手方向軸に沿って前記フレキシブル回路層の前記遠位部分に向かって延在する複数の蛇行部材に分離する近位部分を備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項18】
前記蛇行部材は、平面上で前記長手方向軸に沿って延在する正弦波部材を含む、請求項17に記載のエンドエフェクタ。
【請求項19】
前記フレキシブル回路層上に配置された複数のコイルをさらに備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項20】
前記複数のコイルは、
前記長手方向軸の両側にあり、前記第1の表面と同一平面上にある細長いコイルと、
前記フレキシブル回路の前記遠位部分に近接して配置され、前記第1の表面と同一平面上にある矩形コイルと、を含む、請求項19に記載のエンドエフェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年12月30日に出願された先願の米国仮特許出願第63/478,059号の米国特許法第119条に基づく優先権の利益を主張し、当該特許の内容全体が、本明細書に完全に記載されているように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、広義には、低侵襲性医療デバイス、特に感知カテーテルに関するものであり、さらに、排他的ではないが、心臓マッピングカテーテルに関するものである。
【背景技術】
【0003】
心房細動などの心不整脈は、心組織の領域から隣接組織に電気信号が異常に伝導する場合に発生し、これにより、正常な心周期が乱されて、非同期的律動を引き起こす。望ましくない信号源は、心房又は心室の組織に位置する場合がある。望ましくない信号は、心臓組織を通って他の箇所に伝導し、不整脈を引き起こすか、又は不整脈を継続させる場合がある。
【0004】
不整脈を治療するための処置としては、不整脈の原因となる信号の発生源を外科的に妨害すること、及びこのような信号の伝導路を妨害することが挙げられる。さらに最近では、心内膜の電気特性と心容積をマッピングし、エネルギーの印加により心組織を選択的にアブレーションすることによって、心臓のある部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を中断又は修正することが可能であることが判明している。アブレーション過程では、非伝導病巣の形成によって望ましからざる電路を壊す。
【0005】
マッピングとそれに続くアブレーションを含む、この二段階手順においては、通常、1つ又は2つ以上の電気センサを備えるカテーテルを心臓の中に進入させ、多数の点でデータを取得することによって、心臓内の各点における電気活動が感知及び測定される。次いで、これらのデータを利用して、アブレーションが実施される標的エリアが選択される。
【0006】
より高いマッピング解像度のために、マッピングカテーテルが標的生体構造に密接に適合することが望ましい。心房又は心室(例えば、心室の心尖部)内でのマッピングについては、カテーテルがより短い時間内により多くのデータ信号を収集することが望ましい。また、このようなカテーテルは、様々な組織表面、例えば、平らな、湾曲した、凹凸のある、又は非平面的な表面組織との十分な電極接触を可能にし、かつ患者の脈管系を通って非侵襲的に前進及び後退するために折り畳み可能であることが望ましい。既存のカテーテルは、所定の構成が維持されることを確実にするために堅い内部構造部材を必要とする。この剛性は、電極が組織に接触するのを妨げる可能性があるため、身体器官内での操作中には不都合となる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態により、カテーテル用のエンドエフェクタが提供される。本エンドエフェクタは、近位部分から遠位部分まで長手方向軸に沿って延在するフレキシブル回路層と、近位部分から遠位部分まで長手方向軸に沿ってフレキシブル回路層に概ね平行に延在するフレームワークと、フレームワークとフレキシブル回路層の両方を封入するフレキシブルポリマー層と、を含むことができる。フレキシブル回路層は、第1の表面と、第1の表面と反対側の第2の表面と、を有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの斜視図である。
【
図1B】本発明の実施形態による、エンドエフェクタのフレームワーク及びフレキシブル回路層の分解斜視図である。
【
図1C】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの側面図である。
【
図1D】異なるフレキシブル回路設計を有するエンドエフェクタのさらに別の変形例を示す。
【
図2A】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの上面図である。
【
図2B】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの上面図である。
【
図2C】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの上面図である。
【
図2D】典型的な使用シナリオにおける
図2Bのエンドエフェクタの写真であり、エンドエフェクタの遠位部分は、接触表面から離れて上向きに湾曲している。
【
図2E】エンドエフェクタ全体が平坦なままである、典型的な使用シナリオにおける
図2Cのエンドエフェクタの写真である。
【
図3A】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの上面図である。
【
図3B】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの上面図である。
【
図3C】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの上面図である。
【
図3D】本発明の実施形態によるエンドエフェクタの上面図である。
【
図4A】本発明の実施形態による、第1の電極の拡大図を含む、エンドエフェクタのフレームワーク及びフレキシブル回路層の第1の側面の図である。
【
図4B】本発明の実施形態による、第2の電極の拡大図を含む、エンドエフェクタのフレームワーク及びフレキシブル回路層の第2の側面の図である。
【
図4C】本発明の実施形態による、エンドエフェクタのフレームワーク及びフレキシブル回路層の上面図である。
【
図4D】本発明の実施形態による、エンドエフェクタのフレームワーク及びフレキシブル回路層の上面図である。
【
図5A】本発明の実施形態による、フレームワーク及び複数のコイルを有するフレキシブル回路層の斜視図である。
【
図5B】本発明の実施形態による、複数のコイルを示す
図5Aの破断図である。
【
図6】本発明の実施形態によるカテーテルアセンブリの図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を描示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく、例として、本発明の原理を例解する。本明細書は、当業者が本発明を作製及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替物、及び使用を説明する。
【0010】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「ほぼ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に説明される意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指し得、例えば、「約90%」は、71%~110%の値の範囲を指し得る。加えて、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」という用語は、任意のヒト又は動物対象を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。同様に、「近位」という用語は、作業者に近い方の位置を示す一方、「遠位」は、作業者又は医師からさらに遠い位置を示す。
【0011】
本明細書で考察されるように、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」の組織、血管系、又は器官への言及は、ヒト又は任意の動物のものであり得る。動物は、哺乳類、獣医学的動物、家畜動物、又はペット類の動物などを含むがこれらに限定されない、様々なあらゆる該当するタイプのものであり得ることを理解するべきである。一例として、動物は、ヒトに類似したある特定の性質を有するように特に選択された実験動物(例えば、ラット、イヌ、ブタ、サルなど)であり得る。対象は、例えば、あらゆる該当するヒト患者であり得ることを理解するべきである。
【0012】
本明細書で論じられるように、「医師」は、医者、外科医、技術者、科学者、又は対象の心臓マッピングのための多電極カテーテルの送達に関連する任意の他の個人又は送達器具を含み得る。
【0013】
所望の剛性、マッピング解像度、標的生体構造との電極接触、及び標的生体構造に見られる平坦な組織表面、湾曲した組織表面、不規則な組織表面、及び/又は非平面的な組織表面に対する本明細書に開示されるエンドエフェクタの適合性を達成するために、エンドエフェクタは、フレームワーク、フレキシブル回路層、及びフレキシブルポリマー層を有する。
【0014】
ここで、カテーテル用のエンドエフェクタ100を示す
図1Aを参照する。エンドエフェクタ100は、近位部分13から遠位部分14まで長手方向軸L-Lに沿って延在するフレキシブル回路層10と、フレキシブル回路層10に結合され、近位部分13から遠位部分14まで長手方向軸L-Lに沿ってフレキシブル回路層10に概ね平行に延在するフレームワーク20と、フレームワーク20とフレキシブル回路層10の両方を封入するフレキシブルポリマー層30と、を含むことができる。フレキシブル回路層10は、第1の表面11と、第1の表面11と反対側の第2の表面12と、を有し得る。
図1Bは、フレームワーク20から分離されたフレキシブル回路層10を示す分解図を示す。重要なことに、エンドエフェクタ100は、全体的に平坦な外形を有する。
【0015】
図1Cの例に示すように、フレームワーク20は、フレキシブル回路層10内に埋め込まれてもよい。同様に、エンドエフェクタ100は、フレキシブル回路層10の第1の表面11に固着された1つ以上の第1の電極40aをさらに含むことができ、1つ以上の第1の電極の接触表面C(複数可)は、フレキシブルポリマー層30を通して周囲環境に露出されている。いくつかの例では、接触表面Cは、フレキシブルポリマー層30をレーザ切断することによって露出され得る。いくつかの例では、エンドエフェクタ100は、フレキシブル回路層10の第2の表面12に固着された1つ以上の第2の電極40bをさらに含むことができ、その接触表面Cは、フレキシブルポリマー層30を通して周囲環境に露出されている。第1の電極40aは、第2の電極40bと軸方向に整列されて、対向する電極40の対を画定することができる。当業者によって理解されるように、1つの電極が組織を直接感知し、反対側の電極が(典型的にはノイズを含み得る遠距離場信号を)感知する状態で、対向する電極40の対を利用してノイズを相殺することができる。いくつかの例では、対向する電極40の対は、長手方向軸L-Lに概ね平行に整列され得る。他の例では、対向する電極40の対は、長手方向軸L-Lに対して概ね横方向に整列され得る。電極40のレイアウトに関するさらなる詳細は、
図4A~
図4Bに関連して以下説明される。
図1Cに示すように、いくつかの例では、フレキシブルポリマー層30は外側表面32を含むことができ、この外側表面は、電極40を取り囲むより薄い部分33と、電極40間のほぼ中間点にあるより厚い部分と、を有する。これは、電極40が標的生体構造に対してより平坦に位置する能力を向上させることになり得る。それに代わって、フレキシブルポリマー層30が、電極40を取り囲むより厚い部分34を有する外側表面を含んでもよい。
【0016】
図1Cでは、電極40の接触表面は、全ての電極40が、組み立て中の試験ジグP又は実際の使用中の心臓組織などのほぼ平坦な表面に物理的に接触するように構成される。
図1Dには、エンドエフェクタに所望の剛性及び弾性特性を付与するために、矩形電極パッド間に蛇行トレース(例えば、正弦波状)を有するフレキシブル回路10’上に配置され得るフレームワーク20の代替設計が示されている。
【0017】
図2Aに示すようないくつかの例では、フレームワーク20は、フレキシブル回路11とは別にフレキシブルポリマー層30に埋め込まれ得る。これにより、エンドエフェクタ100の剛性を高めることができる。
【0018】
図2B及び
図2Cに示されるような他の例では、フレームワーク20は、フレキシブル回路層10に埋め込まれ得る。いくつかの例では、
図1Cに示されるように、フレキシブル回路層10は、長手方向軸L-Lを通って延在する平面構成18を画定し、フレームワーク20がフレキシブル回路層10の内側に配置される。
【0019】
他の例では、フレームワーク20は、フレキシブル回路層10内に埋め込まれず、フレキシブルポリマー層30によってのみフレキシブル回路層10に結合され得る。これは、フレームワーク20がフレキシブル回路層10に対して滑ることを可能にすることができ、エンドエフェクタ100の長手方向の可撓性を改善することができる。
【0020】
領域16はまた、フレキシブル回路層10、フレームワーク20、及び/又はフレキシブルポリマー層30のうちの1つ又は全てに形成され得る。領域16は、3つの層10、20、30の全て、又はいくつかのみを通過し得る。領域16は、エンドエフェクタ100が送達カテーテルを通過することを可能にするために、縮小された送達構成へと折り畳まれるかあるいは曲がるエンドエフェクタ100の能力を向上させるために含まれ得る。
【0021】
いくつかの例において、フレキシブル回路層10は、主にポリイミドから作製され得る。他の例では、それは、生体適合性ポリイミド、ガラス強化エポキシ積層材料、銅、又はグラフェンのいずれかを単独であるいは組み合わせて作製され得る。フレキシブル回路層10は、導電性トレースを含み得る。いくつかの例では、フレキシブルポリマー層30は生体適合性シリコーンを含み得る。他の例では、フレキシブルポリマー層30は、生体適合性フレキシブルポリマー、熱弾性ポリマー材料、及び誘電材料を含み得る。フレキシブルポリマー層30は、任意選択で、レーザ切断を容易にするために着色され得る。
【0022】
図2Dは、
図2Bに示されるエンドエフェクタ100の所望の第1の構成を示す写真であり、エンドエフェクタが概ね平面的な表面Pに対して当接する典型的な使用例を示している。
図2Dにおいて、平面的な表面Pに対するx方向又はy方向の力(Fx)と同時にz方向に加えられる力(Fz)により、エンドエフェクタ100の遠位端部分14が上向きに湾曲するか、あるいは14Cで示されるように組織から持ち上がることになる。
図2Eは、典型的な使用事例中の、
図2Cに示されるエンドエフェクタ100Aの所望の第2の構成を示す写真である。
図2Eでは、
図2Bの単一のフィンガと比較して追加のフィンガにより、x又はy方向の力(Fx)と同時にz方向に加えられる力(Fz)によって、エンドエフェクタ100の遠位端部分14は平坦なままであり、したがって、14Fによって示されるように、マッピング又はアブレーションされる組織と接触したままである。
【0023】
図2A~
図3Dは、ポリマー層30の内部に埋め込まれたフレームワーク20の様々な例を有するエンドエフェクタ100を示す。
図2Bに示される例では、フレームワーク20は、長手方向軸L-Lに沿って延在する2つの対称な側部材21aに分割する近位端部22を含むことができ、その結果、フレームワーク20は、フレキシブル回路層10の近位部分13から遠位部分14まで長手方向軸L-Lにわたる領域16上に配置されない。
【0024】
図3Aに示される例は、各側部材21が、フレキシブル回路層10の遠位端部15に近接して再結合するように長手方向軸L-Lに沿って延在する3つの曲線部材21aに分離する近位部分を含むフレームワーク20を示す。
図3A、
図3B、
図3C、及び
図3Dは、便宜上、フレキシブル回路層として「10」を示しており、実際には、要素「10」は、完全なアセンブリにおけるフレキシブル回路層10とポリマー層30の両方と同様に、ポリマー層30のみを表し得ることに留意されたい。
図3Bは、各側部材21が、フレキシブル回路層10の遠位端部15に近接して再結合するように長手方向軸L-Lに沿って延在する4つの曲線部材21bに分離する近位部分を含むフレームワーク20を示す。
【0025】
図3Cに示されるようないくつかの例では、フレームワーク20は、フレームワークの単一の近位端部が4つの主フィンガ又はループを画定し、各外側ループAが3つの曲線部材を有し、内側ループBがそれぞれ2つの曲線部材を有するように、フレキシブル回路層10の遠位部分14に向かって長手方向軸L-Lに沿って延在する10個の側部材21aに分離する近位端部22を含み得る。いくつかの例では、長手方向軸L-Lの一方の側にある2つの側部材21は、外側側部材21b及び内側側部材21cを含んでもよく、外側側部材21bは、フレキシブル回路層10の遠位端部15に近接して再結合するように長手方向軸L-Lに沿って延在する3つの曲線部材21bに分離し、内側側部材21dは、フレキシブル回路層10の遠位端部15に近接して再結合して2つの親指又はループの各「親指」部分のループを形成するように長手方向軸L-Lに沿って延在する2つの曲線部材21bに分離する。
【0026】
図3Dは、フレームワーク20がフレキシブル回路層10の近位部分13から中央部分17までの縦軸L-Lにわたる領域16上に配置されないように、縦軸L-Lに沿って延在する2つの対称な側部材21aに分離する近位端部22を含むフレームワーク20を示す。すなわち、フレームワーク20は、互いに対向する2つの「親指」に類似した2つの対称ループを画定する。いくつかの例では、2つの対称な側部材21aは、電極対40が間に配置され得るように、ほぼ円形電極41a、41bの直径だけ離間され得る。
【0027】
図4A及び
図4Bに示される例は、フレキシブル回路層10の遠位部分14に向かって長手方向軸L-Lに沿って延在する複数の蛇行部材21eに分離する近位端部22を含むフレームワーク20を有するエンドエフェクタのフレキシブル回路層10の第1の側部11及び第2の側部12を示す。
【0028】
いくつかの例では、蛇行部材21eは、平面上で長手方向軸L-Lに沿って延在する正弦波部材21eを含むことができる。
図4Aに示される蛇行部材21eは、フレームワーク20に適用されたときに、フレームワーク20が、したがってエンドエフェクタ100が様々な方向に対して、またエンドエフェクタ100の各部分に対して曲がる能力を修正する働きをする、やはり本明細書で企図される構造の代表的な例としての役割を果たす。例えば、蛇行部材21eは、正弦波の波長が近位部分13から遠位部分14に向かうにつれて増加する正弦波経路を画定することができる。さらに、蛇行部材21eは、正弦波の波長が近位部分13から遠位部分14に向かうにつれて減少する正弦波経路を画定することができ、あるいは蛇行部材21eは、フレーム部材21の全長の一部のみについて正弦波経路を画定することができる。
【0029】
電極レイアウトの例に戻ると、
図4Aは、エンドエフェクタ100内のフレキシブル回路層の第1の側部11を示す。この例は、第1の表面11上に配置された複数の対の第1の電極40aを含み、各対の第1の電極40aの電極は、最小間隙G
1にわたって離間され、各対の第1の電極40aは、隣接する対の第1の電極40aから所定の距離D
1にわたって離間されている。
【0030】
図4Bは、エンドエフェクタ100内のフレキシブル回路層10の第2の側部12を示す。この例は、第2の表面12上に配置された複数の対の第2の電極40bを含み、各対の第2の電極40bの電極は、最小間隙G
2にわたって離間され、各対の第2の電極40bは、隣接する対の第2の電極40bから所定の距離D
2にわたって離間されている。
【0031】
いくつかの例では、約92個の電極40と、約46対の第1の電極40a及び第2の電極40bと、が存在する。電極対の別個のセット間の間隔に対する各対の電極の間隔の詳細は、2022年9月14日に出願された米国仮特許出願第63/406,673号(代理人整理番号BIO6749USPSP3)に見出すことができ、優先権出願第63/478,059号に含まれる付録に含まれる。
【0032】
図4Cは、電極40が長円形であり、各々がフレームワーク20の末端分岐点23と同軸に整列されている例示的なエンドエフェクタ100を示しており、この例は、末端分岐点の密度が近位端部13から遠位端部14に向かうにつれて増加する分岐フレームワーク20を有する。末端分岐点23は、フレームワークの分枝が終端し、フレームワーク20の分枝がそれを越えてさらに二股に分かれない点である。フレームワークの部材21が二股に分かれる点は、丸みを帯びることができ、フレームワーク20のいくつかの例の平坦なプロファイルは、レーザ切断に役立つ。
【0033】
図4Cのフレキシブル回路層10の遠位端部15は、
図4Bのものと比較して細長く球根状であり、これは、特に
図40に示される長円形の電極40を使用するときに、長手方向軸L-Lに沿ってより多くの電極40を配置することを可能にし得る。
【0034】
図4Dに示される例示的なエンドエフェクタ100は、
図4Aに示されるものと同様の蛇行部材21eと、
図4Cに示されるものと同様の長円形の電極と、を有する例示的なエンドエフェクタを示す。
【0035】
本明細書で企図されるフレームワーク20の例は、エンドエフェクタ100と標的生体構造とのより良好な接触を可能にすることによってカテーテルのマッピング精度を高めるために、エンドエフェクタ100のフレキシブル回路層10及びフレキシブルポリマー層20と協働して機能する。
【0036】
図5A~
図5Bは、フレキシブル回路層10上に配置された複数のコイル50を含むエンドエフェクタ100を示す。
図5Bは、エンドエフェクタ100の複数のコイルのうちのコイル50のみを示し、
図5Aは、エンドエフェクタ100を示す。複数のコイル50は、長手方向軸の両側にあり、第1の表面と同一平面上にある2つの細長いコイル50aと、フレキシブル回路の遠位部分に近接して配置され、第1の表面と同一平面上にある矩形コイル50bと、を含み得る。フレキシブルポリマー層30は、コイル50の幾何学的完全性及び感知能力を維持しながら、エンドエフェクタ100を屈曲に対してより許容的にするために、除去されたコイル50の内側にある部分31を有し得る。加えて、いくつかの例では、フレームワーク20は、コイル50の幾何学的完全性及び感知能力を維持しながら、エンドエフェクタ100を屈曲に対してより許容的にするように付形され得る。
【0037】
コイル50は、三角測量を介して対象内のエンドエフェクタ100の位置を決定するために、1つ以上の磁場発生器(図示せず)と併せて使用され得る。電磁位置感知技術は、米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,690,963号及び同第6,788,967号に記載され、これらは、優先権出願米国第63/478,059号に含まれる付録に添付されている。
【0038】
エフェクタ100の上記の例は、フレキシブル回路層10と、フレキシブルポリマー層30によって覆われたフレームワーク20とを使用して、介在する支持層なしで両面エンドエフェクタを形成することができる。支持層上に電極40を取り付けるかあるいはコーティングする代わりに、フレキシブルポリマー層30は、外側オーバーコーティングとしていくらかの構造的剛性を提供する。
【0039】
カテーテル用のエンドエフェクタを示す
図1Aを参照する。本開示は、長手方向軸L-Lに沿って延在し、エンドエフェクタ100をシース210の外に送達するように構成された管状部材230を含み得る、
図6に示されるようなカテーテルアセンブリ200を提供する。医師は、ハンドル220を用いてカテーテル200を操作することができる。カテーテルアセンブリ200、並びにハンドル220、シース210、管状部材230、及び本明細書で言及されていない他のものなどのそのサブコンポーネントの適切な例は、優先権出願米国第63/478,059号に含まれる付録に含められている、US-2021-0369339-A1として公開された米国特許出願第17/029,752号に記載されている。
【0040】
本明細書に説明される本開示の技術は、以下の条項に従ってさらに理解することができる。
第1項:カテーテル用のエンドエフェクタであって、エンドエフェクタは、長手方向軸に沿って近位部分から遠位部分まで延在するフレキシブル回路層であって、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面と、を備えるフレキシブル回路層と、長手方向軸に沿ってフレキシブル回路層に概ね平行に近位部分から遠位部分まで延在するフレームワークと、フレームワークとフレキシブル回路層の両方を封入するフレキシブルポリマー層と、を備えるエンドエフェクタ。
【0041】
第2項:フレキシブル回路層の第1の表面に固着された1つ以上の第1の電極をさらに備え、その接触表面は、フレキシブルポリマー層を通して周囲環境に露出されている、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0042】
第3項:フレキシブル回路層の第2の表面に固着された1つ以上の第2の電極をさらに備え、その接触表面は、フレキシブルポリマー層を通して周囲環境に露出されている、第2項に記載のエンドエフェクタ。
【0043】
第4項:第1の電極は、第2の電極と軸方向に整列されて、対向する電極の対を画定する、第3項に記載のエンドエフェクタ。
【0044】
第5項:対向する電極の対は、長手方向軸に概ね平行に整列されている、第4項に記載のエンドエフェクタ。
【0045】
第6項:対向する電極の対は、長手方向軸に対して概ね横方向に整列されている、第4項に記載のエンドエフェクタ。
【0046】
第7項:第1の表面上に配置された第1の電極の複数の対をさらに備え、第1の電極の各対の電極は、最小間隙にわたって離間され、第1の電極の各対は、所定の距離にわたって第1の電極の隣接する対から離間されている、第2項に記載のエンドエフェクタ。
【0047】
第8項:第2の表面上に配置された第2の電極の複数の対をさらに備え、第2の電極の各対の電極は、最小間隙にわたって離間されており、第2の電極の各対は、所定の距離にわたって第2の電極の隣接する対から離間されている、第7項に記載のエンドエフェクタ。
【0048】
第9項:フレームワークは、フレキシブル回路層の近位部分から遠位部分までの長手方向軸にわたる領域上にフレームワークが配置されないように、長手方向軸に沿って延在する2つの対称な側部材に分離する近位端部を備える、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0049】
第10項:各側部材は、長手方向軸に沿って延在してフレキシブル回路層の遠位端部に近接して再結合する3つの曲線部材に分離する近位部分を備える、第9項に記載のエンドエフェクタ。
【0050】
第11項:各側部材は、長手方向軸に沿って延在してフレキシブル回路層の遠位端部に近接して再結合する4つの曲線部材に分離する近位部分を備える、第9項に記載のエンドエフェクタ。
【0051】
第12項:フレームワークは、長手方向軸に沿ってフレキシブル回路層の遠位部分に向かって延在する5つの側部材に分離する近位部分を備える、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0052】
第13項:長手方向軸の一方の側の2つの側部材は、外側側部材と内側側部材とを備え、外側側部材は、フレキシブル回路層の遠位端部に近接して再結合するように長手方向軸に沿って延在する3つの曲線部材に分離し、内側側部材は、フレキシブル回路層の遠位端部に近接して再結合するように長手方向軸に沿って延在する2つの曲線部材に分離する、第12項に記載のエンドエフェクタ。
【0053】
第14項:フレームワークは、フレキシブル回路層の近位部分から中央部分までの長手方向軸にわたる領域上にフレームワークが配置されないように、長手方向軸に沿って延在する2つの対称な側部材に分離する近位端部を備える、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0054】
第15項:フレームワークは、長手方向軸に沿ってフレキシブル回路層の遠位部分に向かって延在する複数の蛇行部材に分離する近位部分を備える、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0055】
第16項:蛇行部材は、平面上で長手方向軸に沿って延在する正弦波部材を備える、第15項に記載のエンドエフェクタ。
【0056】
第17項:フレキシブル回路層上に配置された複数のコイルをさらに備える、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0057】
第18項:フレキシブル回路層は、長手方向軸を通って延在する平面構成を画定し、フレームワークはフレキシブル回路層の内側に配置される、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0058】
第19項:フレキシブル回路層上に配置された複数のコイルをさらに備える、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0059】
第20項:フレキシブル回路層は、長手方向軸を通って延在する平面構成を画定し、フレームワークはフレキシブル回路層の内側に配置される、第1項に記載のエンドエフェクタ。
【0060】
第21項:複数のコイルは、長手方向軸の両側にあり、第1の表面と同一平面上にある細長いコイルと、フレキシブル回路の遠位部分に近接して配置され、第1の表面と同一平面上にある矩形コイルと、を備える、第17項に記載のエンドエフェクタ。
【0061】
第22項:電極対の各々は、フレームワークの末端分岐点と同軸に整列されている、第4項に記載のエンドエフェクタ。
【0062】
〔実施の態様〕
(1) カテーテル用のエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタは、
長手方向軸に沿って近位部分から遠位部分まで延在するフレキシブル回路層であって、前記フレキシブル回路層は、第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面と、を備える、フレキシブル回路層と、
前記長手方向軸に沿って前記フレキシブル回路層に概ね平行に前記近位部分から前記遠位部分まで延在するフレームワークと、
前記フレームワークと前記フレキシブル回路層の両方を封入するフレキシブルポリマー層と、を備える、エンドエフェクタ。
(2) 前記フレキシブル回路層の前記第1の表面に固着された1つ以上の第1の電極をさらに備え、その接触表面は、前記フレキシブルポリマー層を通して周囲環境に露出されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(3) 前記フレキシブル回路層の前記第2の表面に固着された1つ以上の第2の電極をさらに備え、その接触表面は、前記フレキシブルポリマー層を通して周囲環境に露出されている、実施態様2に記載のエンドエフェクタ。
(4) 前記第1の電極は、前記第2の電極と軸方向に整列されて、対向する電極の対を画定する、実施態様3に記載のエンドエフェクタ。
(5) 対向する電極の対は、前記長手方向軸に概ね平行に整列されている、実施態様4に記載のエンドエフェクタ。
【0063】
(6) 対向する電極の対は、前記長手方向軸に対して概ね横方向に整列されている、実施態様4に記載のエンドエフェクタ。
(7) 前記第1の表面上に配置された第1の電極の複数の対をさらに備え、第1の電極の各対の電極は、最小間隙にわたって離間され、第1の電極の各対は、所定の距離にわたって第1の電極の隣接する対から離間されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(8) 前記第2の表面上に配置された第2の電極の複数の対をさらに備え、第2の電極の各対の電極は、最小間隙にわたって離間されており、第2の電極の各対は、所定の距離にわたって第2の電極の隣接する対から離間されている、実施態様7に記載のエンドエフェクタ。
(9) 前記フレームワークは、前記フレキシブル回路層に結合され、前記フレームワークは、前記フレキシブル回路層の前記近位部分から前記遠位部分までの前記長手方向軸にわたる領域上にフレームワークが配置されないように、前記長手方向軸に沿って延在する2つの対称な側部材に分離する近位端部を備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(10) 前記エンドエフェクタは、概ね平面的な表面に対して垂直軸において前記エンドエフェクタの前記近位部分に印加される力によって、前記概ね平面的な表面に対して接触したままである、実施態様9に記載のエンドエフェクタ。
【0064】
(11) 前記エンドエフェクタは、概ね平面的な表面に対して垂直軸において前記エンドエフェクタの前記近位部分に印加される力、及び前記概ね平面的な表面に対して概ね平行に印加される力によって、前記概ね平面的な表面に対して接触したままである、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(12) 各側部材は、前記長手方向軸に沿って延在して前記フレキシブル回路層の前記遠位端部に近接して再結合する3つの曲線部材に分離する近位部分を備える、実施態様9に記載のエンドエフェクタ。
(13) 各側部材は、前記長手方向軸に沿って延在して前記フレキシブル回路層の前記遠位端部に近接して再結合する4つの曲線部材に分離する近位部分を備える、実施態様9に記載のエンドエフェクタ。
(14) 前記フレームワークは、前記長手方向軸に沿って前記フレキシブル回路層の前記遠位部分に向かって延在する5つの側部材に分離する近位部分を備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(15) 前記長手方向軸の一方の側の2つの側部材は、外側側部材と内側側部材とを備え、前記外側側部材は、前記フレキシブル回路層の前記遠位端部に近接して再結合するように前記長手方向軸に沿って延在する3つの曲線部材に分離し、前記内側側部材は、前記フレキシブル回路層の前記遠位端部に近接して再結合するように前記長手方向軸に沿って延在する2つの曲線部材に分離する、実施態様14に記載のエンドエフェクタ。
【0065】
(16) 前記フレームワークは、前記フレキシブル回路層の前記近位部分から中央部分までの前記長手方向軸にわたる領域上にフレームワークが配置されないように、前記長手方向軸に沿って延在する2つの対称な側部材に分離する近位端部を備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(17) 前記フレームワークは、前記長手方向軸に沿って前記フレキシブル回路層の前記遠位部分に向かって延在する複数の蛇行部材に分離する近位部分を備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(18) 前記蛇行部材は、平面上で前記長手方向軸に沿って延在する正弦波部材を含む、実施態様17に記載のエンドエフェクタ。
(19) 前記フレキシブル回路層上に配置された複数のコイルをさらに備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(20) 前記複数のコイルは、
前記長手方向軸の両側にあり、前記第1の表面と同一平面上にある細長いコイルと、
前記フレキシブル回路の前記遠位部分に近接して配置され、前記第1の表面と同一平面上にある矩形コイルと、を含む、実施態様19に記載のエンドエフェクタ。
【外国語明細書】