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特開2024-96294プログラム、方法、端末、および、システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096294
(43)【公開日】2024-07-12
(54)【発明の名称】プログラム、方法、端末、および、システム
(51)【国際特許分類】
   G16H 30/00 20180101AFI20240705BHJP
【FI】
G16H30/00
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024074233
(22)【出願日】2024-05-01
(62)【分割の表示】P 2020039362の分割
【原出願日】2020-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】新谷 紀幸
(72)【発明者】
【氏名】黒▲崎▼ 祥子
(57)【要約】
【課題】胎児または胎児前の画像の管理を容易にする。
【解決手段】制御部および表示部を備えている端末により実行されるプログラムであって、前記プログラムは、胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得する画像取得ステップと、前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付けるステップと、前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する表示制御ステップとを、前記制御部に実行させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部および表示部を備えている端末により実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、
胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付けるステップと、
前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する表示制御ステップとを、前記制御部に実行させるプログラム。
【請求項2】
前記画像タイプは、前記胎児または胎児前の撮影対象部位ごとに分類される、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示部は、前記胎児がどの方向を向いているのかを表す情報を前記画像とともに表示する、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示部は、前記胎児または胎児前に関する補足情報を、前記画像とともに表示する、請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、
前記画像に対応付けられているコメントを、ユーザの操作にしたがって編集するコメント編集ステップを、前記制御部にさらに実行させる、請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、
前記画像を、ユーザの操作にしたがって加工する画像加工ステップを、前記制御部にさらに実行させる、請求項1から5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記画像は動画データである、請求項1から6のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記画像に対応付けられている日付情報を取得する日付取得ステップを含み、
前記表示制御ステップは、複数の前記画像を、それぞれに対応付けられている日付の順に並べて表示することを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記画像に対応付けられている日付情報を取得する日付取得ステップを含み、
前記表示制御ステップは、最新の日付が対応付けられている、胎児または胎児前の最新の前記画像を、その他の前記画像よりも強調して表示することを含むとともに、最新の前記画像を前記表示部の中央に表示し、前記その他の前記画像のサムネイルを、最新の前記画像の周囲に表示することを含む、請求項1から8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
制御部および表示部を備えている端末が実行する方法であって、
胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付けるステップと、
前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する表示制御ステップと、を含む方法。
【請求項11】
制御部および表示部を備えている端末であって、
前記制御部は、
胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得し、
前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付け、
前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する、端末。
【請求項12】
制御部および表示部を備えているシステムであって、
前記制御部は、
胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得し、
前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付け、
前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胎児画像などの管理を容易にするためのプログラム、方法、端末、および、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、妊娠の届出をした者には、自治体より母子健康手帳が交付される。母子健康手帳には、妊娠期から乳幼児期までの母子に関わる重要な記録を、妊婦本人、医療機関または自治体の福祉関連機関などが記入できるようになっている。こうして、母子健康手帳により、妊娠期から乳幼児期までの母子の健康に関わる様々な情報を、1つの手帳で管理することが可能になっている。
【0003】
近年、特許文献1または2に示されるように、母子健康手帳で管理されるような母子に関わる情報を電子化して管理することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-191467号公報(2014年10月6日公開)
【特許文献2】特許第5033816号公報(2012年9月26日発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
母子の健康に関わる情報の一例として、胎児または胎児前の様子を撮像した画像(以下、胎児画像)がある。胎児画像は、一般に、エコー画像(写真)または4D画像(写真)などと呼ばれ、産科医師が診断に必要と判断して獲得される医療情報である。その一方で、胎児画像には、妊婦が胎児の経過を観察したり、成長を実感したり、家族と共有したりするための、妊婦にとっての記念品または記録手段としての側面もある。
【0006】
上述のように、母子の健康に関わる様々な情報の電子化が進められることにより、妊婦は、電子化された胎児画像を、医療機関から簡単に大量に受け取ることができるようになると想定される。
【0007】
しかしながら、医療情報である胎児画像には、産科医師が必要とする多種多様な情報が、産科医師の判断で選択的に付加され得る。したがって、産科医師から提供される胎児画像のフォーマットは一定ではなく、妊娠週数の情報が付加されるとは限らない。胎児画像に妊娠週数の情報が付加されていなければ、ユーザは、胎児画像に写っているのがいつの週数の胎児であるのか判別することができず、多数の胎児画像の管理を行うことが難しくなる。ここで、ユーザとは、医療機関から胎児画像の提供を受けて、該胎児画像を、自身が持つ、情報処理を行うための端末を通じて取り扱うことのできる者のことであり、例えば、妊婦およびその家族などが「ユーザ」に含まれる。
【0008】
本発明の一態様は、妊婦などのユーザが胎児または胎児前に関する画像を容易に扱うことを可能にするプログラム等を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係るプログラムは、制御部および表示部を備えている端末により実行されるプログラムであって、前記プログラムは、胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得する画像取得ステップと、前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付けるステップと、前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する表示制御ステップとを、前記制御部に実行させる。
【0010】
本開示の一態様に係る方法は、制御部および表示部を備えている端末が実行する方法であって、胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得する画像取得ステップと、前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付けるステップと、前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する表示制御ステップと、を含む。
【0011】
本開示の一態様に係る端末は、制御部および表示部を備えている端末であって、前記制御部は、胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得し、前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付け、前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する。
【0012】
本開示の一態様に係るシステムは、制御部および表示部を備えているシステムであって、前記制御部は、胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得し、前記画像に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、取得された前記画像に対応付け、前記画像を、前記画像タイプごとに前記表示部に表示する。
【0013】
本発明の各態様に係る端末およびシステムは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、本発明の各態様に係るプログラムは、コンピュータを前記端末およびシステムが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記端末およびシステムをコンピュータにて実現させるプログラムである。また、本発明の各態様に係るプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様によれば、ユーザは、胎児画像などの管理を容易に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係るスマートフォンの要部構成を示すブロック図である。
図2】本開示のプログラムの適用例を示す図である。
図3】基礎情報のデータ構造の一例を示す図である。
図4】胎児画像データベース(DB)のデータ構造の一例を示す図である。
図5】スマートフォンが実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図6】スマートフォンの表示部に表示される一覧表示画面の一例を示す図である。
図7】スマートフォンの表示部に表示される画像表示画面の一例を示す図である。
図8】スマートフォンの表示部に表示される画像加工画面の一例を示す図である。
図9】スマートフォンの表示部に表示される一覧表示画面の他の例を示す図である。
図10】スマートフォンの表示部に表示される一覧表示画面のさらに他の例を示す図である。
図11】スマートフォンの表示部に表示される一覧表示画面のさらに他の例を示す図である。
図12】スマートフォンの表示部に表示される一覧表示画面のさらに他の例を示す図である。
図13】スマートフォンの表示部に表示される領域展開画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔実施形態1〕
<適用例>
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図2は、本開示のプログラムの適用例を示す図である。
【0017】
本開示のプログラムは、ユーザの端末にインストールされ、該端末が、本開示のプログラムに基づく機能を実現する。本開示のプログラムは、一例として、母子手帳アプリケーションであり、端末は、一例として、ユーザ(例えば妊婦)が使用するスマートフォン1(端末)である。母子手帳アプリケーションは、一例として、サービスプロバイダが開発したアプリケーションを配信する配信サーバ6によって、ネットワーク7を介して、各ユーザのスマートフォンに配信される。スマートフォン1に母子手帳アプリケーションがインストールされると、スマートフォン1は、本開示のプログラムに基づく機能、すなわち、胎児または胎児前に関する画像の管理を容易にするための機能を実現する端末として動作する。なお、本明細書において、胎児または胎児前に関する画像を「胎児画像」と表現し、単に「胎児画像」と表現する場合には、「胎児画像」は、胎児を写した画像だけでなく、胎児前の様子を写した画像も含むものと解釈する。また、胎児前とは、例えば、受精後第8週前までのヒトの胎児である胎芽の状態の児、および受精後8週以降から胎児になるまでの状態の児などを指す。
【0018】
なお、配信サーバ6は、母子手帳アプリケーションの開発元のサービスプロバイダに帰属していてもよいし、サービスプロバイダから配信を委託された配信受託業者に帰属していてもよい。
【0019】
本実施形態において、医療機関から提供された胎児画像(画像)は、本開示のプログラムとしての母子手帳アプリケーションがインストールされた妊婦のスマートフォン1に取り込まれる。一例として、胎児画像は、エコー撮像装置2によって撮像されたエコー画像であり、エコー画像は、静止画データまたは動画データである。動画データには音声データが含まれていてもよい。胎児画像の種類は、2D画像、3D画像、4D画像、および、カラー画像のいずれであってもよい。なお、スマートフォン1は、妊婦の所有物に限られない。
【0020】
エコー撮像装置2によって取得された胎児画像をスマートフォン1に取り込ませる手段は特に限定されない。エコー撮像装置2が取得した胎児画像をUSB(Universal Serial Bus)メモリ5などの外部記録媒体に記憶させ、そのUSBメモリ5をスマートフォン1に挿入して、胎児画像をスマートフォン1に転送してもよい。医療機関において、エコー撮像装置2と不図示のLAN(Local Area Network)で接続される医師端末3または電子カルテサーバ4が、ネットワーク7を介して、胎児画像をスマートフォン1に送信してもよい。エコー撮像装置2または診察時に医師が操作する医師端末3は、近距離無線通信手段を介して胎児画像をスマートフォン1に送信してもよい。あるいは、エコー撮像装置2または診察時に医師が操作する医師端末3を、スマートフォン1と有線接続し、胎児画像をエコー撮像装置2または医師端末3からスマートフォン1に転送してもよい。また、胎児画像は、エコー撮像装置2または医師端末3などによって、電子カルテサーバ4などの所定のサーバまたは他のサーバなどで構成されるクラウド上にアップロードされてもよい。そして、スマートフォン1は、クラウドにアップロードされた胎児画像のうち、スマートフォン1のユーザである妊婦の胎児画像をダウンロードしてもよい。
【0021】
<スマートフォン1のハードウェア構成>
図1は、スマートフォンの要部構成を示すブロック図である。スマートフォン1は、一例として、制御部10、記憶部11、接続部12、通信部13、操作部14、および、表示部15を備えている。なお、スマートフォン1は、一般的なスマートフォンが備えている機能を実現するために、スマートフォンが標準的に備えている、不図示の各種部品をさらに備えていてもよい。
【0022】
操作部14は、ユーザの操作を受け付けるための入力装置である。操作部14は、受け付けたユーザの操作に対応する指示信号を制御部10に入力する。一例として、操作部14は、表示部15とともにタッチパネルを構成してもよい。操作部14は、表示部15の表示面でもある操作部14の入力面に、ユーザの指などの指示体が接触または接近することを検知することが可能なデバイスを含んで構成される。
【0023】
表示部15は、制御部10が処理した情報をユーザに視認可能に提示する出力装置である。例えば、表示部15は、液晶表示装置(LCD;Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどによって構成される。例えば、表示部15には、胎児画像が表示されたり、胎児画像を容易に管理するための母子手帳アプリケーションのユーザインタフェース(UI)部品が表示されたりする。
【0024】
通信部13は、ネットワーク7を介して、例えば、配信サーバ6などの外部の装置と相互通信を行うものである。本実施形態では、ネットワーク7は、インターネットを含む広域通信ネットワークを想定しているが、ネットワーク7は、電話回線網、移動体通信網、CATV(CAble TeleVision)通信網、衛星通信網などを含んでいてもよい。
【0025】
接続部12は、USBメモリ5などの外部記録媒体を、スマートフォン1に接続するための端子を含んで構成される。USBメモリ5が、接続部12を介して、スマートフォン1に電気的に接続されると、スマートフォン1の制御部10は、USBメモリ5との間の通信を確立することができる。そして、制御部10は、接続部12を介して、USBメモリ5に格納されているデータの読み出し、消去、および、USBメモリ5へのデータの書き込みなどを行うことができる。
【0026】
制御部10は、スマートフォン1の各部の動作を統括的に制御するものである。制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)または専用プロセッサなどの演算処理部などにより構成されるコンピュータ装置から成る。制御部10は、記憶部11に記憶されている、スマートフォン1の各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することで、スマートフォン1の各部の動作を制御することができる。
【0027】
記憶部11は、制御部10にて用いられる各種データを記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含む。本実施形態では、一例として、記憶部11には、基礎情報41および胎児画像データベース(以下、DB)42が不揮発的に記憶されている。これらのデータのデータ構造は、後に詳述する。
【0028】
<スマートフォン1のソフトウェア構成>
スマートフォン1の制御部10は、一例として、画像取得部21、日付取得部22、管理部23、編集部24、および、表示制御部25を含む。これらの各部は、例えば、CPU(central processing unit)等としての制御部10がROM(read only memory)等の記憶装置に記憶されているプログラム、具体的には、母子手帳アプリケーションプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現される。
【0029】
画像取得部21は、1以上の胎児画像を取得する。画像取得部21は、外部の装置から任意の手段により胎児画像を取得することができる。例えば、画像取得部21は、接続部12を介して接続されたUSBメモリ5に格納された胎児画像を取得してもよい。あるいは、画像取得部21は、通信部13がエコー撮像装置2、医師端末3または電子カルテサーバ4から受信した胎児画像を取得してもよい。画像取得部21によって取得された胎児画像は、日付取得部22または管理部23によって処理される。
【0030】
日付取得部22は、画像取得部21によって取得された胎児画像に対応付けられている日付情報を取得する。胎児画像の日付情報は、該胎児画像に関わる任意の日付を示す情報である。例えば、日付情報は、撮影日時、更新日時、保存日時、取得日時、送信日時、および、受信日時などを示すがこれらに限定されない。
【0031】
詳細には、撮影日時は、エコー撮像装置2が撮影を行って該胎児画像を得た日時である。更新日時は、該胎児画像に対して産科医師が医師端末3を用いてマーカまたは診断結果を付加するなどの更新を行った日時である。保存日時は、該胎児画像が、エコー撮像装置2、医師端末3、電子カルテサーバ4またはUSBメモリ5に保存された日時である。取得日時は、画像取得部21が胎児画像を取得した日時である。送信日時は、エコー撮像装置2、医師端末3、または、電子カルテサーバ4などの外部の装置が胎児画像を送信した日時である。受信日時は、スマートフォン1の通信部13が胎児画像を外部の装置から受信した日時である。
【0032】
日付取得部22は、画像取得部21によって取得された胎児画像に埋め込まれている属性情報から日付情報を抽出してもよい。一例として、胎児画像には、USBメモリ5に保存されたときの保存日時が対応付けられている。そこで、日付取得部22は、胎児画像に対応付けられている保存日時を日付情報として取得することができる。なお、日付取得部22が取得した保存日時は、USBメモリ5に保存された日付と保存された時刻(秒まで)とを示す情報で構成されている。複数の胎児画像が同一のUSBメモリ5に同一秒に保存されることはないと考えられる。したがって、日付取得部22が日付情報として取得した保存日時は、胎児画像の識別情報としても利用することが可能である。
【0033】
あるいは、日付取得部22は、胎児画像に対応付けて付与された日付情報を別途接続部12または通信部13を介して取得してもよい。胎児画像と日付情報との対応付けは、例えば、胎児画像と日付情報との対に一意の識別情報を用いて実現されてもよい。これにより、日付取得部22は、胎児画像と日付情報とが別々に取得された場合でも、その日付情報が該胎児画像に関連する日付情報であるということを誤りなく把握することができる。
【0034】
管理部23は、画像取得部21によって取得された胎児画像を管理する。本実施形態では、管理部23は、胎児画像に対して管理を容易にするための適切な処理を施す。より具体的には、管理部23は、上述の適切な処理として、基準日と胎児画像の日付情報とに基づいて算出した妊娠週数を、該胎児画像に対応付ける。
【0035】
一例として、管理部23は、画像取得部21によってUSBメモリ5から複数の胎児画像が取り込まれたときに、胎児画像ごとに妊娠週数を算出し、算出した妊娠週数とともに各胎児画像を胎児画像DB42に保存する。上述したとおり、日付取得部22が取得した保存日時は、胎児画像に一意であるので、管理部23は、該保存日時を胎児画像の識別情報として併せて胎児画像DB42に保存してもよい。
【0036】
管理部23は、画像取得部21によって取得された1の胎児画像につき、妊娠週数を算出し、これを付与して、保存日時と併せて胎児画像DB42に登録する。これを、USBメモリ5から転送された胎児画像のファイル点数分だけ繰り返す。
【0037】
基準日は、妊婦の妊娠週数を算出するために基準となる日付である。一例として、基準日は、最終月経開始日および分娩予定日の少なくともいずれか一方を含む。基準日は、例えば、基礎情報41の一部として予め記憶部11に記憶されている。管理部23は、胎児画像に対応する日付情報が、基準日から何週何日離れているのかに基づいて、該胎児画像に対応付ける妊娠週数を算出することができる。例えば、管理部23は、記憶部11から読み出した最終月経開始日を妊娠0週0日とし、日付情報が示す日付が該最終月経開始日の70日後であれば、妊娠週数を、妊娠10週0日と算出する。
【0038】
あるいは、例えば、管理部23は、日付情報が示す日付が分娩予定日の何日前であるのかに基づいて、妊娠週数を算出する。例えば、管理部23は、医師の判断に基づいてユーザが入力した分娩予定日から十月十日遡った日付を懐妊日(妊娠0週0日の基準日)として設定することができる。そして、管理部23は、上述の懐妊日と日付情報との差分から妊娠週数を算出してもよい。このような構成によれば、ユーザが最終月経開始日を入力せずとも、医師が判断した分娩予定日のみから妊娠週数を判定することが可能となる。
【0039】
管理部23は、算出した妊娠週数を、上述の胎児画像に対応付ける。さらに、管理部23は、妊娠週数を対応付けた胎児画像を記憶部11に保存してもよい。本実施形態では、管理部23は、妊娠週数が対応付けられた複数の胎児画像を管理するための胎児画像DB42を構築する。これにより、大量の胎児画像が記憶部11に保存されていても、ユーザは、妊娠週数に基づいて、胎児画像を容易に管理したり、整理したりすることができる。
【0040】
また、上述の構成によれば、胎児画像は、スマートフォン1(端末)にローカルに保存されるので、クラウドなどに胎児画像をアップロードする従来のシステムと比較して、胎児画像などの保護すべき個人情報が漏えいするリスクを低減することができる。
【0041】
本実施形態では、さらに、管理部23は、胎児画像の画像解析結果に基づいて、胎児画像を分類するための画像タイプを示すタグを付与してもよい。画像タイプは、胎児画像に写された内容に応じて決定される、特徴が共通する胎児画像の一群を示す情報である。例えば、本実施形態において、画像タイプは、データ種別、撮影アングル、撮影対象部位、撮影方式などに基づいて、特徴が共通する一群の胎児画像を包摂する形式である。より具体的には、画像タイプは、「CRL(頭殿長)」、「BPD(大横径)」、「顔」、「下腹部」、「心拍」などのように、撮影対象部位ごとに分類されてもよい。あるいは、画像タイプは、動画データ、静止画データ、音声データ、2D画像、3D画像、4D画像、および、カラー画像のいずれのデータ種別に属するのかを示す情報であってもよい。胎児画像における撮影対象部位の特定は、例えば、画像解析を得意とする人工知能(AI;Artificial Intelligence)の導入によって実現されてもよい。上述の構成によれば、胎児画像は、妊娠週数に加えて、画像タイプに基づいて容易に管理または整理され得る。
【0042】
編集部24は、ユーザの操作にしたがって胎児画像を編集する。編集部24が実施する胎児画像に対する編集処理として、胎児画像に付帯情報として付帯するコメント欄に、ユーザが入力したコメントを埋めること、および、ユーザの操作にしたがって胎児画像を加工することなどを含む。胎児画像の加工には、胎児画像の色味、コントラストまたは明るさを補正すること、および、手書きまたは規定の絵柄などのオブジェクトを追加するなどして胎児画像を装飾することが含まれるがこれらに限定されない。
【0043】
表示制御部25は、胎児画像を表示部15に表示する。本実施形態では、表示制御部25は、胎児画像DB42に格納された胎児画像を、該胎児画像に対応付けられた妊娠週数とともに表示部15に表示する。これにより、胎児画像は、妊娠週数とともに視認性が高められた状態で表示されるので、ユーザは、胎児画像の管理を容易に行うことができる。さらに、表示制御部25は、母子手帳アプリケーションのUI部品を表示部15に表示してもよい。UI部品は、胎児画像を取り扱うためのユーザの操作を支援するものである。これにより、ユーザは、胎児画像の管理を一層容易に行うことができる。
【0044】
スマートフォン1の制御部10を以上のように構成することにより、スマートフォン1(端末)に取り込まれる胎児画像のフォーマットが統一されていなくても、スマートフォン1において胎児画像を容易に管理することができる。
【0045】
<データ構造>
図3は、基礎情報41のデータ構造の一例を示す図である。基礎情報は、妊婦ごとに固有の、該妊婦に関する基礎的な情報を示す。本実施形態では、基礎情報は、一例として、少なくとも、妊娠週数を算出するための基準日を含む。基準日は、例えば、最終月経開始日、および、分娩予定日などである。基礎情報は、基準日に限定されず、妊婦ごとに固有のあらゆる情報を含んでいてもよい。例えば、基礎情報には、人種、血液型、既往歴、ワクチン接種履歴、常用薬、渡航歴、経産婦の過去の出産状況、居住環境、労働環境など、妊婦に固有のあらゆる基礎的な情報が含まれていてもよい。
【0046】
なお、表示制御部25は、基礎情報の入力を支援するUI部品を表示部15に表示してもよい。これにより、ユーザ、例えば、妊婦本人は、操作部14を介してUI部品を操作し、自身の基礎情報を簡単にスマートフォン1に入力することが可能となる。
【0047】
図4は、胎児画像DB42のデータ構造の一例を示す図である。胎児画像DB42は、1枚の胎児画像につき1つ作成されるレコードの集合で成る。1枚の胎児画像のデータに相当するレコードは、図示のとおり、属性情報と、付帯情報と、胎児画像本体とで構成される。このレコードの作成は、管理部23によって行われる。
【0048】
属性情報は、一例として、日付情報の項目を有する。付帯情報は、一例として、画像ID、妊娠週数、画像タイプ、および、コメントの各項目を有する。
【0049】
画像IDの項目には、胎児画像を一意に識別するための識別情報が格納される。管理部23は、画像取得部21によって取得された胎児画像に元々付与されている画像ID(例えば、保存日時)をそのまま該項目に格納してもよいし、新たに一意の識別情報を生成して、該項目に格納してもよい。
【0050】
日付情報の項目には、胎児画像に対応付けられている日付情報が格納される。管理部23は、日付取得部22によって取得された該胎児画像の日付情報を該項目に格納する。
【0051】
妊娠週数の項目には、胎児画像に対応付けられている妊娠週数が格納される。管理部23は、上述の日付情報と、図3に示す基準日とに基づいて算出した妊娠週数を、該項目に格納する。
【0052】
画像タイプの項目には、胎児画像の画像タイプが格納される。管理部23は、AIなどで実現された不図示の画像解析部が実行した、胎児画像の画像解析結果に基づいて、該胎児画像の画像タイプを決定し、該項目に格納する。例えば、不図示の画像解析部が、BPD(大横径)を計測するために頭蓋骨の断面を写した胎児画像であると判定した場合、管理部23は、該胎児画像の画像タイプを「BPD(大横径)」と決定し、該項目に格納する。また、管理部23は、胎児画像のデータ種別(動画、静止画、音声、2D画像、3D画像、4D画像、および、カラー画像など)を示す情報を、該項目に格納してもよい。
【0053】
コメントの項目には、胎児画像に関してユーザが入力したコメントが格納される。編集部24は、操作部14を介して、胎児画像に関して入力されたユーザのコメントを受け付けると、受け付けたコメントを該項目に格納する。他の例では、複数の胎児画像を1つのグループとして定義することが可能である。この場合、編集部24は、複数の胎児画像(すなわち、1つのグループ)に対する、1つのコメントをユーザから受け付けてもよい。
【0054】
胎児画像DB42において、属性情報に加えて、上述の各項目を含む付帯情報が、胎児画像に付帯されて、胎児画像1枚につき1つのレコードが構成される。上述のデータ構造によれば、各胎児画像を、妊娠週数、または、画像タイプに基づいて、管理、整理することができる。例えば、表示制御部25は、胎児画像を、妊娠週数でソートして表示したり、画像タイプでソートして表示したりすることができる。さらに、胎児画像ごとにユーザのコメントを付帯させることができる。これにより、ユーザは、自身が入力したコメントとともに胎児画像を見返すことが可能となる。
【0055】
<処理フロー>
図5は、スマートフォン1が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【0056】
ステップS101では、画像取得部21は、1以上の胎児画像を取得する。画像取得部21は、接続部12を介してUSBメモリ5から胎児画像を読み出してもよいし、通信部13を介して外部の装置から胎児画像を受信してもよい。
【0057】
ステップS102では、日付取得部22は、取得された胎児画像に対応付けられている日付情報を取得する。日付情報は、胎児画像に対応付けられている属性情報に含まれていてもよいし、胎児画像とは別に、胎児画像の識別情報とともに取得されてもよい。
【0058】
ステップS103では、管理部23は、妊娠週数を算出する。例えば、管理部23は、記憶部11に基礎情報41として保存されている基準日を読み出し、S102で取得された日付情報が、該基準日の何日後(あるいは何日前)かに応じて、妊娠週数を算出してもよい。
【0059】
ステップS104では、管理部23は、S101で取得された胎児画像に付帯情報を対応付ける。本実施形態では、管理部23は、付帯情報として、S103で算出した妊娠週数を対応付ける。他の例では、管理部23は、胎児画像の画像解析結果またはファイル形式に基づいて、画像タイプを決定し、該画像タイプを付帯情報として上述の胎児画像に対応付けてもよい。
【0060】
ステップS105では、管理部23は、妊娠週数などの付帯情報とともに、上述の胎児画像を記憶部11に保存する。具体的には、本実施形態では、管理部23は、図4に示すように、胎児画像に関するレコードを生成し、胎児画像DB42に登録する。
【0061】
ステップS106では、表示制御部25は、胎児画像の表示指示を、操作部14を介して受け付ける(S106のYES)。
【0062】
ステップS107では、表示制御部25は、胎児画像を、対応付けられている妊娠週数に基づいてソートして、表示部15に表示する。例えば、表示制御部25は、胎児画像を妊娠週数に基づき降順に並べて表示部15に表示する。より具体的には、表示制御部25は、最新の胎児画像が一番上に来るようにして、妊娠週数の新しいものから順に縦に配置する。表示制御部25は、各胎児画像を、それぞれに対応付けられている妊娠週数とともに表示部15に表示することが好ましい。また、表示制御部25は、各胎児画像に、付帯情報としてコメントが対応付けられている場合には、各胎児画像を、それぞれに対応付けられているコメントとともに表示部15に表示することが好ましい。
【0063】
<画面例>
図6は、スマートフォン1の表示部15に表示される母子手帳アプリケーションの画面の一例を示す図である。具体的には、図6に示す画面は、スマートフォン1に取り込まれた1以上の胎児画像を一覧で表示するための一覧表示画面300である。表示制御部25は、胎児画像DB42に登録されている胎児画像と各種のUI部品とを記憶部11から読み出し、一覧表示画面300を生成して表示部15に表示させる。
【0064】
一覧表示画面300は、少なくとも、胎児画像を妊娠週数順にソートして一覧表示するための画像表示領域301を含む。画像表示領域301は、一例として、胎児画像1枚ごとに該胎児画像に関する情報を配置するための個別領域302を複数含んで成る。例えば、1つの個別領域302は、胎児画像のサムネイル303、日付情報304、妊娠週数情報305、および、詳細呼出ボタン306の各UI部品を含んで構成される。なお、サムネイルとは、縮小した画像および複数の縮小した画像の集合をさす。
【0065】
図示の例では、胎児画像は、妊娠週数の古いものから並べて配置されているが、他の例では、表示制御部25は、複数の胎児画像を妊娠週数の降順にソートし、新しいものから並べて配置することもできる。
【0066】
表示制御部25は、胎児画像DB42を参照し、胎児画像ごとに個別領域302を生成する。表示制御部25は、各個別領域302を、各胎児画像に対応付けられている妊娠週数の降順または昇順に並べて画像表示領域301に配置して、一覧表示画面300を生成する。
【0067】
表示制御部25は、上述のように生成した一覧表示画面300を、S107の表示制御ステップにて、表示部15に表示する。これにより、表示制御部25は、複数の胎児画像を、それぞれに対応付けられている妊娠週数とともに、該妊娠週数の順に並べて、表示することができる。
【0068】
上述の構成によれば、胎児画像を時系列で確認できるため、胎児画像の視認性が高まり、利便性が向上する。
【0069】
本実施形態では、フォーマットが不統一な大量の胎児画像がスマートフォン1に取り込まれたとしても、胎児画像DB42においては、胎児画像に対応する日付情報に基づいて、各胎児画像に妊娠週数の付帯情報が付加されて登録される。そして、上述の構成によれば、各胎児画像は、該胎児画像が撮影された時の妊娠週数とともに表示部15に表示される。
【0070】
これにより、ユーザは、一覧表示画面300を介して、各胎児画像が撮影されたときの妊娠週数を把握することができ、各胎児画像を妊娠週数に基づいて容易に管理することができる。
【0071】
表示制御部25は、さらに、個別領域302に、胎児画像の画像タイプを配置してもよい。このようにすれば、ユーザは、胎児画像が静止画か動画かを把握したり、胎児画像が胎児のどの部位を写しているのかを把握したりすることが容易にできる。
【0072】
また、表示制御部25は、各胎児画像の個別領域302を画像タイプごとに画像表示領域301に配置してもよい。
【0073】
上述の構成によれば、胎児画像は、妊娠週数に加えて、画像タイプ(例えば、撮影部位などの分類、あるいは、データ種別)に基づいて容易に管理され得る。
【0074】
例えば、表示制御部25は、CRL(頭殿長)を計測するために胎児を横から撮影した胎児画像ばかりを、妊娠週数でソートして画像表示領域301に配置してもよい。このようにすれば、ユーザは、同じ撮影角度または同じ部位の胎児画像だけを比較して、胎児の成長過程を、順を追って把握するなどといった楽しみ方ができる。
【0075】
図7は、スマートフォン1の表示部15に表示される母子手帳アプリケーションの画面の一例を示す図である。具体的には、図7に示す画面は、胎児画像とその付帯情報を1枚ずつ詳細に表示するための画像表示画面320である。例えば、ユーザが、操作部14を介して、1つの個別領域302内の詳細呼出ボタン306に対して特定の操作を行うと、表示制御部25は、該操作に応答して、選択された胎児画像を詳細に表示するための画像表示画面320を生成して、表示部15に表示させる。
【0076】
画像表示画面320は、一例として、胎児画像321、コメント欄322、および、編集ボタン323の各UI部品を含んで構成される。
【0077】
表示制御部25は、図6に示す一覧表示画面300から選択された胎児画像を拡大した胎児画像321を画像表示画面320に配置する。ここで、表示制御部25は、胎児に関する補足情報を胎児画像321に重畳させて表示してもよい。例えば、表示制御部25は、胎児画像の頭部の位置が分かるような頭部の輪郭線、または、顔パーツ(目、口、鼻など)が分かるような顔パーツの輪郭線などを補足情報として胎児画像に重畳させてもよい。さらに、表示制御部25は、胎児画像に写っている胎児がどの方向を向いているのかを表す矢印を重畳させてもよい。あるいは、胎児画像に写っているのが、胎児の前面、背面、右側面、左側面、上面、底面のいずれであるのかが分かるように、矢印や、「前」「後」「右」「左」などの方角を示す文字などを重畳させてもよい。
【0078】
表示制御部25は、一覧表示画面300において選択された胎児画像に対応付けられているコメントを胎児画像DB42から読み出して、コメント欄322に配置する。胎児画像DB42においてコメントの項目が空値であれば、表示制御部25は、コメント欄322を空欄で表示する。
【0079】
表示制御部25は、コメントを入力するためのユーザの操作を支援するために、編集ボタン323を画像表示画面320に配置することが好ましい。
【0080】
編集部24は、胎児画像に対応付けられているコメントを、ユーザの操作にしたがって編集するコメント編集ステップを実行するように構成されていてもよい。具体的には、編集部24は、操作部14を介して、コメントを入力するためのユーザの操作を受け付ける。そして、編集部24は、入力されたコメントを胎児画像に対応付けて胎児画像DB42に保存する。
【0081】
例えば、ユーザが、操作部14を介して、編集ボタン323に対して特定の操作を行うと、表示制御部25は、該操作に応答して、文字の入力を支援するソフトウェアキーボードなどのUI部品を表示部15に表示してもよい。ユーザがソフトウェアキーボードを操作してコメントを入力すると、編集部24は、入力されたコメントを胎児画像に対応付けて胎児画像DB42に保存する。
【0082】
上述の構成によれば、ユーザは、出来事や感じた事などを胎児画像に関連付けて記録しておくことができ、胎児画像を妊娠期間の日記のように楽しむことができる。
【0083】
表示制御部25は、胎児画像を加工するためのユーザの操作を支援するために、加工ボタン324を画像表示画面320に配置することが好ましい。
【0084】
編集部24は、胎児画像を、ユーザの操作にしたがって加工する画像加工ステップを、実行するように構成されていてもよい。
【0085】
例えば、ユーザが、操作部14を介して、加工ボタン324に対して特定の操作を行うと、表示制御部25は、該操作に応答して、胎児画像の加工を支援するUI部品を含む画像加工画面を表示部15に表示してもよい。ユーザが画像加工画面を介して胎児画像を加工すると、編集部24は、その加工の内容を胎児画像に反映させて胎児画像DB42に保存されている胎児画像を更新する。
【0086】
上述の構成によれば、ユーザは、胎児画像を好きなように加工することができ、ユーザにとっての胎児画像の、記念品としての価値を一層高めることができる。
【0087】
図8は、スマートフォン1の表示部15に表示される母子手帳アプリケーションの画面の一例を示す図である。具体的には、図8に示す画面は、胎児画像の加工を支援するUI部品を含む画像加工画面340である。
【0088】
画像加工画面340は、一例として、胎児画像321、パレット341、および、描画ツール342を、UI部品として含む。
【0089】
胎児画像321は、ユーザが加工対象として選択した胎児画像である。表示制御部25は、ユーザが作成した描画オブジェクトを重畳表示することができるように、胎児画像321を画像加工画面340に配置する。
【0090】
パレット341および描画ツール342は、胎児画像321に重畳させる描画オブジェクトをユーザが作成することを支援するためのUI部品である。パレット341は、描画オブジェクトに着色する機能を提供する。描画ツール342は、ユーザが描画オブジェクトを作成するための手段を提供する。例えば、描画ツール342は、ユーザが入力したテキストデータに対応する文字列オブジェクトを生成し、胎児画像321に重ねる機能を提供してもよい。あるいは、描画ツール342は、タッチパネル上の、ユーザが操作する指示体(指やタッチペン)の接触位置に線オブジェクトを描画する機能を提供してもよい。
【0091】
ユーザは、パレット341および描画ツール342を操作して、胎児画像321に対して描画オブジェクトを重畳させて、胎児画像を加工することができる。
【0092】
図8に示した以外にも、トリミングツール、スタンプツールなどのように、画像を加工できる機能を提供するためのあらゆるUI部品が画像加工画面340に配置され得る。
【0093】
以上のとおり、本開示のプログラムによれば、1以上の胎児画像を取得する画像取得ステップと、胎児画像に対応付けられている日付情報を取得する日付取得ステップと、最終月経開始日および分娩予定日の少なくともいずれか一方の基準日と日付情報とに基づいて算出した妊娠週数を、取得された胎児画像に対応付けるステップと、胎児画像を、該胎児画像に対応付けられた妊娠週数とともに表示部15に表示する表示制御ステップとを、スマートフォン1などの端末の制御部10に実行させることができる。
【0094】
<効果>
エコー撮像装置2から得られるエコー画像などの胎児画像には、妊娠週数の情報が付加されることもあるが、妊娠週数以外にも産科医師が必要とする多種多様な情報が付加され得る。したがって、産科医師から提供される胎児画像のフォーマットは一定ではなく、妊娠週数の情報が付加されるとは限らない。妊娠週数が付加されていなければ、ユーザは、徐々に溜まっていく胎児画像の管理がし難くなる。
【0095】
しかし、上述の構成によれば、胎児画像に対応付けられている撮影日時などの日付情報に基づいて妊娠週数を算出し、該妊娠週数の付帯情報を胎児画像ごとに紐付けておくことができる。これにより、医療機関から提供される胎児画像のフォーマットが不統一であっても、各胎児画像を妊娠週数に基づいて容易に管理し、整理することができる。
【0096】
〔変形例〕
表示制御部25は、一覧表示画面300において、最新の妊娠週数が対応付けられている最新胎児画像(最新画像)を、その他の胎児画像よりも強調して表示してもよい。
【0097】
上述の構成によれば、複数の胎児画像が並んで表示されていても、最新の胎児画像が常に目に付き易くなる。結果として、胎児画像の視認性が高まり、利便性が向上する。
【0098】
最新胎児画像の強調表示は、これらに限定されないが、例えば、以下のように表示態様を変更することによって達成される。例えば、表示制御部25は、一覧表示画面300において、最新胎児画像の表示サイズを、他の胎児画像よりも大きくしてもよい。あるいは、表示制御部25は、最新胎児画像についてのみ個別領域302を設けることとし、他の胎児画像については、サムネイルのみを表示してもよい。あるいは、表示制御部25は、最新胎児画像を、画像表示領域301において常に最上位に配置してもよい。あるいは、表示制御部25は、最新胎児画像の個別領域302に、「NEW」「新着」または「未読」を意味する文字列、イラスト、アイコンまたはバッジなどの標識を付加してもよい。表示制御部25は、個別領域302に付加した上述の標識を、新規に登録された時点から所定期間(例えば1~2週間)経過したことに基づいて消去してもよいし、ユーザが標識のついた個別領域302に対してタッチ操作を行ったことに基づいて消去してもよい。あるいは、表示制御部25は、最新胎児画像の個別領域302だけ色味を変更してもよいし、最新胎児画像の個別領域302だけ点滅させてもよい。
【0099】
例えば、表示制御部25は、一覧表示画面300において、最新胎児画像を表示部15の中央にくるように配置し、その他の胎児画像のサムネイルを、該最新胎児画像の周囲に配置してもよい。
【0100】
上述の構成によれば、最新の胎児画像が過去の胎児画像よりもより一層目立つように表示されるので、最新の胎児画像が常にユーザの目に付き易くなる。
【0101】
図9は、スマートフォン1の表示部15に表示される母子手帳アプリケーションの画面の一例を示す図である。具体的には、図9に示す画面は、一覧表示画面300の他の例である。
【0102】
図9に示すとおり、表示制御部25は、最新胎児画像351が、表示部15の中央に表示されるように、最新胎児画像351を一覧表示画面300の中央に大きく配置してもよい。そして、表示制御部25は、最新胎児画像351よりも古い過去の胎児画像のサムネイル352を、最新胎児画像351の周囲を囲むように、かつ、最新胎児画像351よりも小さいサイズで配置してもよい。これにより、最新胎児画像351を過去の胎児画像よりも一層目立たせることができる。
【0103】
なお、表示制御部25は、最新胎児画像351に対応付けられている妊娠週数353を、最新胎児画像351との対応関係が明確になるように配置してもよい。例えば、1つの卵形オブジェクトの上部に最新胎児画像351を、下部に妊娠週数353を配置する。これにより、ユーザは、最新胎児画像351を視認性よく確認することができるとともに、最新胎児画像351が撮影されたときの妊娠週数を直感的に認知することが可能となる。
【0104】
さらに、周囲に過去の胎児画像のサムネイルが配置されているので、ユーザは、これまでの経緯や胎児の成長過程を一目で確認することが可能となる。
【0105】
また、表示制御部25は、一覧表示画面300において、胎児画像を配置するためのマスを、分娩予定日までの時間軸に沿って、妊娠週数ごとに配置し、胎児画像を、該胎児画像に対応付けられている妊娠週数に対応するマスに配置してもよい。胎児画像が得られた最初の妊娠週数のマスから分娩予定日に対応する最後の妊娠週数のマスまでは、時間軸に沿って分岐がない1本道で配置される。しかし、マスの配列形状は、直線に限らず、曲線や任意の非幾何学的な形状であってもよい。最初の妊娠週数のマスから最後の妊娠週数のマスまでは、一続きの一覧表示画面300として生成される。しかし、一覧表示画面300が、スマートフォン1の表示部15の一画面に収まらない場合があってもよい。この場合、表示制御部25は、一覧表示画面300を、スクロール操作により全体を表示し得るように構成する。なお、マスとは、胎児画像等が配置される予定の空欄をいう。
【0106】
上述の構成によれば、すでに取得されている胎児画像を配置するための個別領域302だけでなく、妊娠週数が進むにつれて、将来入手される胎児画像を配置するための個別領域302が画像表示領域301に設けられる。これにより、ユーザに、現在の状況とゴール(分娩予定日)までの道のりとを併せて提示することができる。結果として、ユーザ、とりわけ妊婦は、マスを胎児画像で埋めていく楽しみを持つことができるようになり、妊婦に、妊娠期間を楽しく過ごしてもらうためのツールを実現することができる。
【0107】
図10は、スマートフォン1の表示部15に表示される母子手帳アプリケーションの画面の一例を示す図である。具体的には、図10に示す画面は、一覧表示画面300のさらに他の例である。
【0108】
図10に示すとおり、表示制御部25は、一覧表示画面300において、胎児画像を配置するマス361を、分娩予定日までの時間軸に沿って、妊娠週数ごとに配置する。マス361は、任意の形状であってよく、図示の例では、足跡型に形成されている。マス361は、1週につき1つ用意されなくてもよく、所定の妊娠週数ごと(例えば、2週おき、3週おき、4週おきなど)に用意されてもよい。あるいは、表示制御部25は、スタートからゴール(分娩予定日)までの時間軸上に、所定数のマス361を配置してもよい。そして、新しい胎児画像が取得される度に、1つの妊娠週数につき1つ胎児画像を、1つのマス361に割り当てて順次配置していってもよい。
【0109】
表示制御部25は、時間軸を表している線362を、図示のように、可視オブジェクトとして配置してもよい。あるいは、マス361の配列によって、スタートからゴールまでの時間軸に対応する道筋をユーザに想起させることができる場合には、表示制御部25は、線362を表示しなくてもよい。
【0110】
このように、表示制御部25は、すでに取得されている胎児画像を配置するためのマス361だけでなく、将来入手予定の胎児画像を配置するための空のマス361をゴールまで予め配置しておくことができる。妊婦は、図10に示す一覧表示画面300を用いて胎児画像を管理することを通じて、マスを胎児画像で埋めていく楽しみを持つことができるようになる。こうして、妊婦に、妊娠期間を楽しく過ごしてもらうためのツールを提供することができる。
【0111】
また、表示制御部25は、同一の日付情報が対応付けられている複数の胎児画像の中から、表示部15に表示する代表の胎児画像を、所定の枚数だけ選択してもよい。換言すれば、胎児画像DB42において、同一の日付情報が対応付けられている胎児画像が複数枚保存されていても、一覧表示画面300において、妊娠週数ごとに配置する胎児画像の枚数は固定であってもよい。例えば、胎児画像DB42において、ある妊娠週数の胎児画像が5枚保存されており、また別の妊娠週数の胎児画像が3枚保存されていても、一覧表示画面300に配置する代表の胎児画像は2枚または1枚に定められていてもよい。
【0112】
上述の構成によれば、一覧表示画面300において妊娠週数ごとに表示される胎児画像の枚数が統一される。例えば、1つの妊娠週数につき、表示される胎児画像は1枚に統一される。これにより、妊婦健診の回ごとに医療機関から提供される胎児画像の枚数が不統一であっても、表示される枚数が統一されるため、画像表示領域301に統一感を出すことができ、ソートされた胎児画像の視認性を高めることができる。
【0113】
図11および図12は、スマートフォン1の表示部15に表示される母子手帳アプリケーションの画面の一例を示す図である。具体的には、図11および図12に示す画面は、一覧表示画面300のさらに他の例である。
【0114】
図11に示す一覧表示画面300において、妊娠週数ごとに胎児画像を配置するための領域は、図6に示す一覧表示画面300と同様に、1枚のサムネイル(例えば、サムネイル303)分の領域で統一されている。
【0115】
しかし、表示制御部25は、1つの妊娠週数につき、複数の胎児画像が胎児画像DB42に登録されている場合には、この1枚のサムネイル分の固定領域371を、上述の複数の胎児画像の枚数分の小領域に分割してもよい。
【0116】
一例として、妊娠12週の胎児画像が、胎児画像DB42に5枚登録されている場合には、表示制御部25は、1つの妊娠週数に割り当てられている固定領域371を、5つの小領域に分割し、各々の小領域に、上述の5枚の胎児画像をそれぞれ配置する。
【0117】
上述の構成によれば、1つの妊娠週数につき胎児画像の表示に費やされる領域は、サムネイル1枚分に統一されるが、該当週数が対応付けられたすべての胎児画像を一覧表示することができる。こうして表示の統一感が保たれることにより、一覧表示画面300の視認性を犠牲にすることなく、胎児画像DB42に登録されているすべての胎児画像を一覧表示することが可能となる。
【0118】
さらに別の一覧表示画面300の例を図12に示す。図12に示す一覧表示画面300では、図6と同様に、1つの妊娠週数について、1つの個別領域302が割り当てられている。ここで、図6に示す一覧表示画面300と異なる点は、複数の胎児画像が登録されている妊娠週数については、その妊娠週数の個別領域302に対して、複数枚アイコン372が付加される点である。
【0119】
複数枚アイコン372は、同じ妊娠週数の胎児画像が複数枚あることを視覚的に示すためのUI部品である。表示制御部25は、1つの妊娠週数につき、2枚以上の胎児画像が胎児画像DB42に登録されている場合に、その妊娠週数の個別領域302に対して複数枚アイコン372を付加して一覧表示画面300に配置する。
【0120】
上述の構成によれば、1つの妊娠週数につき胎児画像の表示に費やされる領域は、個別領域302の1つ分に統一されるが、複数枚アイコン372によって、該当週数に、複数枚の胎児画像が登録されているということをユーザに知覚させることができる。これにより、複数枚の胎児画像が登録されているということを知覚したユーザは、現在代表で表示されている以外の他の胎児画像を表示するための操作を行うことができる。こうして表示の統一感が保たれることにより、一覧表示画面300の視認性を犠牲にすることなく、胎児画像DB42に登録されているすべての胎児画像をユーザに閲覧させることが可能となる。
【0121】
なお、図11に示す一覧表示画面300において、非常に小さいサイズで小領域に配置されている胎児画像は、詳細呼出ボタン306に対するユーザの操作に応答して、表示制御部25が、図7に示す画像表示画面320に切り替えることで、大きく表示され得る。あるいは、表示制御部25は、展開指示ボタン373に対するユーザの操作に応答して、図13に示す領域展開画面390(詳細は後述)に切り替えることで、各胎児画像のより詳しい情報を表示してもよい。
【0122】
図12に示す一覧表示画面300において、複数枚アイコン372が示されるのみで、非表示となっている胎児画像についても同様に、表示制御部25は、図7に示す画像表示画面320または図13に示す領域展開画面390に切り替えて詳細を表示し得る。
【0123】
さらに、表示制御部25は、上述の代表の胎児画像に関連するオブジェクトに対する、ユーザによる特定の操作を受け付けた場合に、該代表の胎児画像と同一の日付情報が対応付けられている1以上の他の胎児画像をさらに表示してもよい。代表の胎児画像に関連するオブジェクトとしては、例えば、図11の固定領域371または図12のサムネイル303を含む個別領域302内に配置された、詳細呼出ボタン306および展開指示ボタン373などが含まれる。
【0124】
例えば、表示制御部25は、図11および図12に示すとおり、代表の胎児画像と同一の妊娠週数を持つその他の胎児画像を表示するための個別領域302を非表示にしておく。そして、表示制御部25は、代表の胎児画像に対する特定の操作が行われた場合に、同一の妊娠週数を持つその他の胎児画像の個別領域302を展開して表示させてもよい。上述の特定の操作としては、例えば、個別領域302に対するダブルタップ操作、または、個別領域302内の展開指示ボタン373に対するタップ操作などが想定される。
【0125】
上述の構成によれば、妊娠週数に基づいて時系列で一覧表示する場合の一覧表示画面300の視認性を損なわずに、なおかつ、医療機関から入手した胎児画像をもれなく整理整頓してユーザに閲覧させることができる。
【0126】
図13は、スマートフォン1の表示部15に表示される母子手帳アプリケーションの画面の一例を示す図である。具体的には、図13に示す画面は、図11または図12に示す一覧表示画面300において非表示の個別領域302が展開された後の領域展開画面390である。
【0127】
表示制御部25は、図11または図12に示す一覧表示画面300において、例えば、ある1つの代表の胎児画像(固定領域371またはサムネイル303)に対応する展開指示ボタン373に対するタップ操作を受け付ける。表示制御部25は、このタップ操作を受け付けたことに応答して、選択された胎児画像と同じ妊娠週数が紐付けられている複数の胎児画像のそれぞれについて個別領域302を展開するための領域展開画面390を表示部15に表示する。
【0128】
領域展開画面390は、一例として、代表の胎児画像と同一の妊娠週数が紐付けられた残りの胎児画像(以下、非代表画像)の個別領域302を配置するための展開画像表示領域392を含む。展開画像表示領域392には、非代表画像のそれぞれに対応する個別領域302が配置される。非代表画像に、コメントまたは画像タイプなどの付帯情報が関連付けられている場合には、表示制御部25は、それらの非代表画像の個別領域302において、コメント393および画像タイプ394の少なくともいずれか一方を配置してもよい。
【0129】
上述の構成によれば、ユーザは、UI部品に対する簡易な操作で、特定の妊娠週数に撮影された胎児画像のすべてを詳細に確認するための展開画像表示領域392を呼び出すことができる。
【0130】
表示制御部25は、図示のとおり、展開画像表示領域392のサイズ(例えば、横幅)を、画像表示領域301のサイズよりも小さくすることによって、インデントを形成してもよい。このようにすれば、領域展開画面390において、展開画像表示領域392が展開されたときに、展開画像表示領域392内の各胎児画像が、代表の胎児画像に従属する非代表画像であることが視認性よくユーザに知覚される。代表の胎児画像に従属する非代表画像とは、すなわち、代表の胎児画像と同じ妊娠週数で撮影されたその他の胎児画像である。
【0131】
表示制御部25は、代表の胎児画像の個別領域302に折畳指示ボタン391を設けてもよい。表示制御部25は、ユーザによって折畳指示ボタン391が操作されたことに応答して、展開画像表示領域392を折り畳んで、表示部15の表示を、再び図11または図12の一覧表示画面300に戻してもよい。
【0132】
他の例では、表示制御部25は、図11または図12に示す一覧表示画面300において、例えば、ある1つの代表の胎児画像(固定領域371またはサムネイル303)に対応する詳細呼出ボタン306に対するタップ操作を受け付ける。表示制御部25は、このタップ操作を受け付けたことに応答して、選択された代表の胎児画像の画像表示画面320(図7)を表示する。加えて、表示制御部25は、その画像表示画面320において、選択された胎児画像と同じ妊娠週数が紐付けられている他の非代表画像についても同様の表示を行う指示を入力するためのUI部品を配置することが可能である。
【0133】
例えば、表示制御部25は、ユーザに選択された代表の胎児画像の画像表示画面320を表示するとき、図7に示すように、代表の胎児画像と同じ妊娠週数が紐付けられている非代表画像があることを示すガイドアイコン325を画像表示画面320に配置する。
【0134】
表示制御部25は、例えば、ガイドアイコン325に対するタップ操作、または、画像表示画面320上の任意の位置に対する左右方向のフリック操作を、非代表画像への表示切り替え指示として受け付けてもよい。このような操作に応答して、表示制御部25は、代表の胎児画像321と同じ妊娠週数の非代表画像を表示するための画像表示画面320を表示部15に表示する。非代表画像に、胎児画像321とは異なるコメントが付帯している場合には、表示制御部25は、胎児画像の切り替えとともに、コメント欄322の表示も切り替える。
【0135】
このように、ユーザは、ガイドアイコン325などのUI部品に対する簡易な操作で、特定の妊娠週数に撮影された胎児画像のすべてを詳細に確認するための画像表示画面320を、胎児画像ごとに切り替えることができる。
【0136】
胎児画像は、動画データであってもよい。この場合、表示制御部25は、一覧表示画面300において、動画データに含まれる所定のフレームのサムネイルを個別領域302に配置する。そして、表示された個別領域302の詳細呼出ボタン306がタップされた場合に、表示制御部25は、図7に示すような画像表示画面320を表示して、動画データである胎児画像321を再生する。ここでは、不図示の音声出力制御部が、動画データに含まれる音声データをスマートフォン1の不図示のスピーカから出力してもよい。音声データには、例えば、胎児の心音などが録音されており、ユーザは、胎児や胎児の心臓が動く様子とその心音とを同時に確認することができる。
【0137】
上述の構成によれば、ユーザは、静止画よりも一層胎児の様子が分かる動画を、記念または記録のために取っておき、任意のタイミングで再生することができる。ユーザ、とりわけ妊婦は、診察に同行できなかった家族にも動画データを見せることができ、胎児の様子を見聞きしたときの感動を家族と共有することができる。
【0138】
〔ソフトウェアによる実現例〕
スマートフォン1の制御ブロック(特に、画像取得部21、日付取得部22、管理部23、編集部24、および、表示制御部25)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0139】
後者の場合、スマートフォン1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0140】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0141】
本開示の一態様に係るプログラムは、制御部および表示部を備えている端末により実行されるプログラムであって、前記プログラムは、胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得する画像取得ステップと、前記画像に対応付けられている日付情報を取得する日付取得ステップと、前記日付情報に基づいて算出した妊娠週数を、取得された前記画像に対応付けるステップと、前記画像を、該画像に対応付けられた前記妊娠週数とともに前記表示部に表示する表示制御ステップとを、前記制御部に実行させる。
【0142】
また、本開示の一態様に係るプログラムは、前記妊娠週数が対応付けられた前記画像を、前記端末が備えている記憶部に保存する保存ステップを、前記制御部にさらに実行させてもよい。
【0143】
また、本開示の一態様に係るプログラムでは、前記表示制御ステップは、複数の画像を、それぞれに対応付けられている妊娠週数の順に並べて表示することを含んでいてもよい。
【0144】
また、本開示の一態様に係るプログラムでは、前記表示制御ステップは、最新の妊娠週数が対応付けられている、胎児または胎児前の最新画像を、その他の画像よりも強調して表示することを含んでいてもよい。
【0145】
また、本開示の一態様に係るプログラムでは、前記表示制御ステップは、前記最新画像を前記表示部の中央に表示し、前記その他の画像のサムネイルを、前記最新画像の周囲に表示することを含んでいてもよい。
【0146】
また、本開示の一態様に係るプログラムでは、前記対応付けるステップは、前記画像に写された内容に応じて決定された、画像を分類するための画像タイプを、該画像に対応付けることを含み、前記表示制御ステップは、前記画像タイプごとに前記画像を表示することを含んでいてもよい。
【0147】
また、本開示の一態様に係るプログラムでは、前記表示制御ステップは、前記画像を配置するためのマスを、分娩予定日までの時間軸に沿って、妊娠週数ごとに表示すること、および、前記画像を、該画像に対応付けられている妊娠週数に対応するマスに配置すること、を含んでいてもよい。
【0148】
また、本開示の一態様に係るプログラムでは、前記表示制御ステップは、同一の日付情報が対応付けられている複数の画像の中から、前記表示部に表示する代表の画像を、一定の枚数選択することを含んでいてもよい。
【0149】
また、本開示の一態様に係るプログラムでは、前記表示制御ステップは、前記代表の画像に関連するオブジェクトに対する、ユーザによる特定の操作が前記端末にて受け付けられた場合に、該代表の画像と同一の日付情報が対応付けられている1以上の他の画像をさらに表示することを含んでいてもよい。
【0150】
また、本開示の一態様に係るプログラムは、前記画像に対応付けられているコメントを、ユーザの操作にしたがって編集するコメント編集ステップを、前記制御部にさらに実行させてもよい。
【0151】
また、本開示の一態様に係るプログラムは、前記画像を、ユーザの操作にしたがって加工する画像加工ステップを、前記制御部にさらに実行させてもよい。
【0152】
また、本開示の一態様に係るプログラムでは、前記画像は動画データであってもよい。
【0153】
本開示の一態様に係る方法は、制御部および表示部を備えている端末が実行する方法であって、胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得する画像取得ステップと、前記画像に対応付けられている日付情報を取得する日付取得ステップと、前記日付情報に基づいて算出した妊娠週数を、取得された前記画像に対応付けるステップと、前記画像を、該画像に対応付けられた前記妊娠週数とともに前記表示部に表示する表示制御ステップと、を含む。
【0154】
本開示の一態様に係る端末は、制御部および表示部を備えている端末であって、前記制御部は、胎児または胎児前に関する1以上の画像を取得し、前記画像に対応付けられている日付情報を取得し、前記日付情報に基づいて算出した妊娠週数を、取得された前記画像に対応付け、前記画像を、該画像に対応付けられた前記妊娠週数とともに前記表示部に表示する。
【符号の説明】
【0155】
1 スマートフォン(端末)
2 エコー撮像装置
3 医師端末
4 電子カルテサーバ
5 USBメモリ
6 配信サーバ
7 ネットワーク
10 制御部
11 記憶部
12 接続部
13 通信部
14 操作部
15 表示部
21 画像取得部
22 日付取得部
23 管理部
24 編集部
25 表示制御部
S101 画像取得ステップ
S102 日付取得ステップ
S104 対応付けるステップ
S105 保存ステップ
S107 表示制御ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図13