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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096370
(43)【公開日】2024-07-12
(54)【発明の名称】カミソリ組立体
(51)【国際特許分類】
   B26B 21/52 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
B26B21/52 C
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024075639
(22)【出願日】2024-05-08
(62)【分割の表示】P 2018217044の分割
【原出願日】2018-11-20
(31)【優先権主張番号】10-2017-0155834
(32)【優先日】2017-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0097323
(32)【優先日】2018-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】505116747
【氏名又は名称】ドルコ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Dorco Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュンスー チャン
(57)【要約】
【課題】回動動作を安定的に提供するカミソリ組立体を提供する。
【解決手段】カミソリ組立体100は、シェービングブレードおよびブレードハウジング10を含むカミソリカートリッジ6と、一側がブレードハウジング10と着脱自在に結合するコネクティングヘッド20と、横方向に対して垂直な回動軸を中心に回動自在にコネクティングヘッド20に結合するカミソリハンドル30と、コネクティングヘッドの他側に配置されてコネクティングヘッドと共に回動軸を中心に回動自在な回動マグネット40、および、カミソリハンドルに固定され、中立位置から回動マグネット40に引力が作用するように配置する固定マグネット45を含む復元力提供部4とを含む。回動マグネット40と固定マグネット45はコネクティングヘッド20が中立位置から回動軸を中心に回動するときにコネクティングヘッドを中立位置に復帰させる復元力を提供する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カッティングエッジを有する少なくとも一つのシェービングブレード、および、少なくとも一つのシェービングブレードを横方向に収めるブレードハウジングを含むカミソリカートリッジと、
一側が前記ブレードハウジングと着脱自在に結合するコネクティングヘッドと、
前記横方向に対して垂直な回動軸を中心に回動自在に前記コネクティングヘッドに結合するヘッドアダプタ、および、前記ヘッドアダプタから延びるグリップ部を含むカミソリハンドルと、
前記コネクティングヘッドの他側に配置され、前記コネクティングヘッドと共に前記回動軸を中心に回動自在な一つ以上の回動マグネット、および、前記カミソリハンドルに固定されて中立位置にて、前記回動マグネットに引力が作用するように配置する一つ以上の固定マグネットを含む復元力提供部と、を含み、
前記回動マグネットおよび前記固定マグネットは、前記コネクティングヘッドが前記中立位置から前記回動軸を中心に回動するとき、前記コネクティングヘッドを前記中立位置に復帰させる復元力を提供するように構成され、
前記回動マグネットの前記回動軸は、前記固定マグネットよりも前記回動マグネットに近く、
前記回動マグネットが回動すると、前記回動マグネットと前記固定マグネットの間の距離が大きくなり、
前記ヘッドアダプタはその中に収納空間を含み、前記コネクティングヘッドは前記収納空間に収容される、ことを特徴とするカミソリ組立体。
【請求項2】
前記固定マグネットは、前記中立位置にて前記横方向および前記回動軸の方向に対して垂直な縦方向に前記回動マグネットに対して引力が作用するように配置する、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項3】
前記回動マグネットは前記固定マグネットより相対的に前記ブレードハウジングに近接して位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項4】
前記固定マグネットが収まるマグネットハウジングをさらに含み、
前記マグネットハウジングは、前記カミソリハンドルの収納空間に収まるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項5】
前記マグネットハウジングは、前記回動マグネットと対向する前記マグネットハウジングの一側面に形成したハウジング側開口部を含み、
前記固定マグネットの少なくとも一部は、前記ハウジング側開口部を介して前記マグネットハウジングの外部に露出するように構成される、ことを特徴とする請求項4に記載のカミソリ組立体。
【請求項6】
前記コネクティングヘッドは前記固定マグネットと対向する前記コネクティングヘッドの他側面に形成したヘッド側開口部を含み、
前記回動マグネットの少なくとも一部は、前記ヘッド側開口部を介して前記コネクティングヘッドの外部に露出するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項7】
前記コネクティングヘッドの他側上の一面は、曲線プロファイルを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項8】
前記曲線プロファイルの曲率半径の中心は、前記回動軸上に位置する、ことを特徴とする請求項7に記載のカミソリ組立体。
【請求項9】
前記ヘッドアダプタは制限段差部を含み、
前記コネクティングヘッドは、前記コネクティングヘッドの一面上に形成した回動制限部を含み、
前記コネクティングヘッドの回動範囲は、前記回動制限部が前記制限段差部に接触することで制限される、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項10】
前記回動マグネットおよび前記固定マグネットのうちの少なくとも一つは、
円筒形状を有する、または、球状を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項11】
前記回動マグネットおよび前記固定マグネットは永久磁石である、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項12】
前記回動マグネットおよび前記固定マグネットのうちのいずれかは、永久磁石であり、他の一つは、前記永久磁石によって引力が作用する磁性体金属である、ことを特徴とする請求項1に記載のカミソリ組立体。
【請求項13】
磁性体金属からなる、前記回動マグネットおよび前記固定マグネットのうちのいずれかは球状を有する、ことを特徴とする請求項12に記載のカミソリ組立体。
【請求項14】
前記中立位置にて、前記回動マグネットおよび前記固定マグネット間の離間距離が最短距離となる地点は、前記横方向に垂直であり前記回動軸を含む仮想基準面上に位置し、
前記回動マグネットおよび前記固定マグネット間の離間距離は、前記仮想基準面から前記横方向に離れるに従って増加し、
前記回動マグネットおよび前記固定マグネット間の離間距離の前記横方向に沿った分布は、前記仮想基準面を基準に対称である、ことを特徴とする請求項12に記載のカミソリ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カミソリ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記述した内容は、単に本開示に関する背景情報を提供するだけで、従来の技術を構成するものではない。
【0003】
一般的に、湿式カミソリとして知られている従来のカミソリ組立体は、カミソリカートリッジとカミソリハンドルを含む。カミソリカートリッジは、ブレードハウジング、ガードバー、キャップ、および、ガードバーとキャップとの間に配置する少なくとも一つのシェービングブレードを含む。
【0004】
カミソリカートリッジは、中立位置と回動位置との間でカミソリハンドルを中心に回動自在に構成される。カミソリカートリッジの回動運動は、基本的にはシェービングブレードの整列方向と平行な回動軸(以下、「平行軸」とも言う)を中心に行われる。
【0005】
平行軸を中心とする回動運動は、カミソリのブレードが切削表面、例えば、ユーザの皮膚とスムーズに接触することにより、効率的な剃毛が行われるようにサポートする。
【0006】
一方、最近では、平行軸を中心とする回動機能に加え、平行軸に垂直な回動軸(以下、「縦軸」とも言う)を中心とする回動機能まで付加した多軸回動カミソリも開発されている。
【0007】
多軸回動カミソリは、カミソリカートリッジが二つ以上の軸を中心に回動自在に構成することにより、シェービングブレードが、ユーザの皮膚のプロファイルに沿ってユーザーの皮膚に、よりスムーズに接触するようにしてくれる。
【0008】
ただし、多軸回動カミソリは、2軸以上の回動の機能を提供するために、回動構造がやや複雑になりがちで、これにより、回動構造が多少脆弱になるという問題がある。
【0009】
したがって、2つ以上の軸を中心とする多軸回動の機能を提供するために、シンプルでありながら安定的な新しい回動構造の開発が必要というのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】仏国特許出願公開第2660589号明細書
【特許文献2】仏国特許出願公開第2663255号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0291391号明細書
【特許文献4】国際公開第2009/066218号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする技術的課題は、シェービングブレードの配列方向に平行な軸に対して垂直な回動軸の回動動作を確実かつ安定的に提供するカミソリ組立体を提供することにある。
【0012】
本発明が解決しようする他の技術的課題は、前記回動軸の回動動作をより簡単な構造を有しながらも、長時間使用しても変形しないカミソリ組立体を提供するものである。
【0013】
なお、本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されない。言及していないもう一つの技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施例は、カットエッジを有する少なくとも一つのシェービングブレード、および、少なくとも一つのシェービングブレードが横方向に収まるブレードハウジングを含むカミソリカートリッジと、一側がブレードハウジングと着脱自在に結合するコネクティングヘッドと、横方向に垂直な回動軸を中心に回動自在にコネクティングヘッドに結合するヘッドアダプタ、および、ヘッドアダプタから延びたグリップ部を含むカミソリハンドルと、コネクティングヘッドの他側に配置され、コネクティングヘッドと共に回動軸を中心に回動自在な一つ以上の回動マグネット、および、カミソリハンドルに固定され、中立位置から回動マグネットに引力を作用するように配置する1つ以上の固定マグネットを含む復元力提供部と、を含むカミソリ組立体を提供する。
【0015】
一方、回動マグネットと固定マグネットはコネクティングヘッドが中立位置から回動軸を中心に回動するときにコネクティングヘッドを中立位置に復帰させる復元力を提供するように構成される。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るカミソリ組立体によると、シェービングブレードの配列方向に平行な軸に対して垂直な回動軸の回動動作を確実かつ安定的に提供できるという利点がある。
【0017】
また、本発明に係るカミソリ組立体によると、シェービングブレードが剃毛時にユーザーの皮膚のプロファイルにスムーズに密着することで、カミソリ性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体をカミソリハンドルの正面から見た平面図である。
図2】本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体をカミソリハンドルの背面から見た背面図である。
図3】本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体の背面斜視図である。
図4】本開示の第1の実施例に係るブレードハウジングとヘッド側連結部が結合する形態を示す斜視図である。
図5】本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体の分解斜視図である。
図6】本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体でカミソリハンドルの一部を縦方向に除去した斜視図である。
図7】本開示の第1の実施例に係るコネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す断面図である。
図8】本開示の第1の実施例に係るコネクティングヘッドが回動位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図9】本開示の第2の実施例に係るコネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す断面図である。
図10】本開示の第2の実施例に係る回動マグネット及び固定マグネットの間に作用する磁気力線を示す。
図11】本開示の第2の実施例に係るコネクティングヘッドのピボット空間及びこれに収まる回動マグネットの断面斜視図である。
図12】本開示の第2の実施例に係るマグネットハウジング及びマグネットハウジングに収まる固定マグネットの斜視図である。
図13a】本開示の第3の実施例に係るカミソリ組立体をカミソリハンドルの前面から見た平面図である。
図13b】本開示の第3の実施例に係るカミソリ組立体をカミソリハンドルの背面から見た背面図である。
図13c】本開示の第3の実施例に係るカミソリ組立体をカミソリハンドルの背面の一側から見た斜視図である。
図14図13aのカミソリ組立体の分解斜視図である。
図15】コネクティングヘッドが回動位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図16a】本開示の第4の実施例に係るカミソリ組立体をカミソリハンドルの前面から見た平面図である。
図16b】本開示の第4の実施例に係るカミソリ組立体をカミソリハンドルの背面から見た背面図である。
図16c】本開示の第4の実施例に係るカミソリ組立体をカミソリハンドルの背面の一側から見た斜視図である。
図17a図16aのカミソリ組立体を所定の方向から見た分解斜視図である。
図17b図16aのカミソリ組立体を別の方向から見た分解斜視図である。
図17c図16aのカミソリ組立体をさらに別の方向から見た分解斜視図である。
図18】カミソリ組立体で第2の収納部材の一部を縦方向に除去した斜視図である。
図19a】コネクティングヘッドが中立位置にあるときの、図18のカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図19b】コネクティングヘッドが回動位置にあるときの、図18のカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図20】本開示の第5の実施例に係るカミソリ組立体を背面の一側から見た斜視図である。
図21a図20のカミソリ組立体を所定の方向から見た分解斜視図である。
図21b図20のカミソリ組立体を別の方向から見た分解斜視図である。
図22a】カミソリ組立体で第1および第2の収納部材を横方向に切断した平面図である。
図22b】カミソリ組立体で第1および第2の収納部材を横方向に切断した斜視図である。
図22c】カミソリ組立体で第1および第2の収納部材を横方向に切断した斜視図である。
図23a】コネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図23b】コネクティングヘッドが回動位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図24】隣接するマグネット間の斥力を提供するための3つのマグネットの配置を示す図である。
図25a】本開示の第6の実施例に係るカミソリ組立体をブレードハウジングの前面から見た平面図である。
図25b】本開示の第6の実施例に係るカミソリ組立体をブレードハウジングの背面から見た背面図である。
図25c】本開示の第6の実施例に係るカミソリ組立体をブレードハウジングの背面の一側から見た斜視図である。
図26図25aのカミソリ組立体の分解斜視図である。
図27a】コネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である、
図27b】コネクティングヘッドが回動位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図28】本開示の第7の実施例に係るカミソリ組立体をブレードハウジング背面の一側から見た斜視図である。
図29a図28のカミソリ組立体の分解斜視図である。
図29b図29aのカミソリ組立体の分解斜視図を背面から見た平面図である。
図30a】コネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す斜視図である。
図30b】コネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図30c】コネクティングヘッドが回動位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図31】本開示の第8の実施例に係るカミソリ組立体をブレードハウジング背面の一側から見た分解斜視図である。
図32a】コネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す斜視図である。
図32b】コネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図32c】コネクティングヘッドが回動位置にあるときのカミソリ組立体の形状を示す平面図である。
図33】本開示の第8の実施例に係るカミソリ組立体のストッパー構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を用いて詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されても、可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにおいて、関連した公知の構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断した場合には、その詳細な説明は省略する。
【0020】
本発明に係る実施例の構成要素を説明するに当たり、第1、第2、i)、ii)、a)、b)などの符号を使用する場合がある。このような符号は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その符号によって、該当構成要素の本質や順番や順序などが限定されない。明細書のある部分がある構成要素を「含む」または「備える」としたときに、これは明示的に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0021】
図1は、本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体100をカミソリハンドル30の前面から見た平面図である。ここで、カミソリハンドル30の前面とは、ブレードハウジング10の前面が向かう方向を意味する。
【0022】
図1を参照すると、カミソリ組立体100は、カミソリカートリッジ6、コネクティングヘッド20、およびカミソリハンドル30を含む。
【0023】
カミソリカートリッジ(razor cartridge)6は、ブレードハウジング10、ガードバー1、潤滑バンド3、シェービングブレード5、およびクリップ7a、7bを含む。
【0024】
シェービングブレード(shaving blade)5の一端部には、ユーザーの毛髪を切断できるカッティングエッジ(cutting edge)が形成され、カミソリのブレード5の他端部は、ブレードハウジング10に形成した安着部(図示せず)内に収まるように構成する。このとき、ブレードハウジング10の安着部上には一つ以上のシェービングブレード5が収まる。
【0025】
シェービングブレード5が安着部に収まる方向は、剃り方向に垂直な横方向d1である。ここで、剃り方向は、ユーザーがカミソリ組立体100を利用してひげをそるとき、ブレードハウジング10が、ユーザーの皮膚に沿って移動する方向を意味する。
【0026】
シェービングブレード5は、一体型ブレードまたは溶接ブレード(welded blade)である。
【0027】
一体型のブレードは、基底部、曲げ部、およびカット部を含む。一体型ブレードでは、基底部、曲げ部、およびカット部が一体として構成される。
【0028】
基底部は、ブレードハウジング10の安着部に収まり、曲げ部は、基底部から曲って延びる。カット部の一端は、曲げ部から延び、カット部の他端には、カッティングエッジが備えられる。
【0029】
溶接ブレードは、金属支持部及びカット部を含む。溶接ブレードでは、金属支持部及びカット部は個別の部材として構成する。
【0030】
金属支持部は、ブレードハウジング10の安着部に収まる基底部及び基底部から曲って延びる曲げ部を含む。カット部の一端は、曲げ部に溶接され、カット部の他端には、カッティングエッジが備えられる。
【0031】
シェービングブレード5は、一体型ブレードまたは溶接ブレードが一般的であるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、シェービングブレード5は、曲がった領域を含まない一字型ブレードである場合もある。
【0032】
シェービングブレード5は、ステンレス鋼、金属合金、またはセラミックなどの材料からなる。
【0033】
クリップ(clip)7a、7bは、シェービングブレード5のカットエッジの両端部をブレードハウジング10に固定する。これにより、シェービングブレード5が、ブレードハウジング10から離脱することを防止できる。
【0034】
クリップ7a、7bは、アルミニウムなどの金属材料からなるのが一般的であるが、これに限定されるものではない。例えば、クリップ7a、7bは、合成樹脂、合成繊維、またはセラミックなどの素材からもなり得る。
【0035】
クリップ7a、7bの一端は、カートリッジフレームに形成した貫通穴(図示せず)に挿入され、クリップ7a、7bの他端は、シェービングブレード5のカットエッジを包んだ状態で、ブレードハウジング10の一側を包むように構成する。
【0036】
しかし、クリップ7a、7bを介してシェービングブレード5を固定する方法がこれに限定されるものではない。例えば、クリップ7a、7bの両端がブレードハウジング10の両側をそれぞれ包むように構成することもでき、クリップの両端がブレードハウジング10に形成した貫通穴をそれぞれ貫くように構成してもよい。また、クリップ7a、7bのような別途の固定部材なしに、シェービングブレード5の両側部がブレードハウジング10上に形成した固定溝(図示せず)にそれぞれ挟まれることにより固定する方式であることもできる。
【0037】
ガードバー(guard bar)1は、ひげをそるとき、シェービングブレード5より前にユーザーの皮膚に接触できるように、ブレードハウジング10の下側に配置する。これにより、ガードバー1は、シェービングブレード5による毛髪の切削が行われる前に、ユーザーの皮膚を剃りが進む方向に引くようになる。
【0038】
ユーザーの皮膚がガードバー1により引かれることで、ユーザーの毛髪がユーザーの皮膚面に垂直な方向に向かって起立することができ、これにより、シェービングブレード5による毛髪の切削がより容易になる。
【0039】
ガードバー1は、プラスチック、またはゴムからなるが、これに限定されるものではない。例えば、ガードバー1は、プラスチック材料からなるフレーム上にゴムでできた部分が一部形成された形態でもよい。
【0040】
潤滑バンド(lubricating band)3は、切削後に潤滑物質をユーザーの皮膚に塗布することにより、切削によって荒れた肌を滑らかにまとめてくれて、カミソリ組立体100の滑走(glide)をスムーズに行われるようにする役割を有する。
【0041】
潤滑バンド3は、柔軟性材料、水分吸収力のある多孔性材料、または剃毛補助剤などで備えることができる。
【0042】
潤滑バンド3は、水に触れると膨張し、ユーザの皮膚に潤滑成分、皮膚鎮静成分などが含まれた水溶性物質を提供する。
【0043】
潤滑バンド3は、ブレードハウジング10の上側に配置するものとして例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、潤滑バンド3は、ブレードハウジング10の下側にてガードバー1に隣接して配置することもでき、ブレードハウジング10の上側、下側の両方に配置してもよい。
【0044】
カミソリハンドル(razor handle)30は、ヘッドアダプタ32及びグリップ部33を含む。
【0045】
ヘッドアダプタ(head adapter)32は、カミソリハンドル30上にてコネクティングヘッド20と結合する領域である。ヘッドアダプタ32は、コネクティングヘッド20を収めるための収納空間(図5のE)を含む。
【0046】
グリップ部(gripping member)33は、カミソリハンドル30上においてユーザーが把持できる領域である。グリップ部33は、ヘッドアダプタ32から延びる。
【0047】
カミソリハンドル30は、一体に構成することもあるが、これに限定されるものではない。例えば、カミソリハンドル30は、カミソリハンドル30の長さ方向に分かれる複数の切片でもなされ得る。
【0048】
コネクティングヘッド(connecting head)20は、ヘッドアダプタ32に収まり、第2の軸ax2を中心に回動自在に構成する。
【0049】
図2は、本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体100をカミソリハンドル30の背面から見た背面図である。
【0050】
図2を参照すると、コネクティングヘッド20の一端は、ブレードハウジング10の背面上にて、ブレードハウジング10と着脱自在に結合する。
【0051】
ブレードハウジング10は、コネクティングヘッド20の一端に対して、第1の軸ax1を中心に回動自在である。第1の軸ax1はシェービングブレード5の整列方向である横方向d1と略平行である。
【0052】
図3は、本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体100の背面斜視図である。
【0053】
図3を参照すると、コネクティングヘッド20は、第2の軸ax2を中心にヘッドアダプタ32と回動自在に結合する。
【0054】
第2の軸ax2は横方向d1及び縦方向d2の両方に垂直である。ここで、縦方向d2は、コネクティングヘッド20が中立位置にあるとき、第2の軸ax2の方向及び横方向d1の両方に垂直な方向として定義する。
【0055】
縦方向d2は、グリップ部33が延びる方向と平行であると例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、グリップ部33は、使いやすさのために、ヘッドアダプタ32から一定の角度折れた状態で延びることができ、この場合、第2の軸ax2は横方向d1とは垂直でありながらグリップ部33が延びる方向とは垂直ではない状態になる。
【0056】
図4は、本開示の第1の実施例に係るブレードハウジング10とヘッド側連結部21が結合する形態を示す斜視図である。
【0057】
図4を参照すると、コネクティングヘッド20は、ヘッド側連結部21を含み、カミソリカートリッジ6は、ハウジング側連結部13を含む。
【0058】
ヘッド側連結部(head side connecting member)21は、コネクティングヘッド20の一端に配置され、第1の軸ax1を中心に所定の角度範囲内で回動自在である。
【0059】
ハウジング側連結部(housing side connecting member)13は、ブレードハウジング10の背面上に配置され、ヘッド側連結部21が結合できる結合空間Fを含む。
【0060】
ハウジング側連結部13は、ブレードハウジング10とは別の部材として構成することができ、この場合、ハウジング側連結部13とブレードハウジング10は、互いに対する動きがないように締結する。しかし、本発明がこれに限定されるものではなく、ハウジング側連結部13とブレードハウジング10は、一体として構成してもよい。
【0061】
ヘッド側連結部21は、ハウジング側連結部13の結合空間Fに挿入され、この場合、ハウジング側連結部13と互いに対する動きがないように締結する。したがって、カミソリカートリッジ6は、ヘッド側連結部21が第1の軸ax1を中心に回動するとき、ハウジング側連結部13と共に所定の角度範囲内で回動自在である。
【0062】
しかし、第1の軸ax1を中心とするカミソリカートリッジ6の回動構造がこれに限定されるものではない。
【0063】
例えば、第1の軸ax1はコネクティングヘッド20ではなく、カミソリカートリッジ6上に位置することができる。この場合、ハウジング側連結部13は、ブレードハウジング10と第1の軸ax1を中心に回動自在に結合することができ、ヘッド側連結部21は、コネクティングヘッド20と互いに対する動きがないように締結する。
【0064】
この場合に、ハウジング側連結部13は、ハウジング側連結部13とヘッド側連結部21が結合した状態で、ブレードハウジング10に対して第1の軸ax1を中心に回動することができ、これにより、カミソリカートリッジ6は、ハンドル30に対して第1の軸ax1を中心に回動自在になる。
【0065】
ヘッド側連結部21は、ヘッド側連結部21の両側に形成した横方向突出部(図示せず)が結合空間Fの両側壁に形成した横方向挿入口(図示せず)に挿入することで、ハウジング側連結部13に結合するものとして開示するが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0066】
たとえば、ヘッド側連結部21及びハウジング側連結部13の間の結合は、コネクティングヘッド20から縦方向d2に突出する縦方向の突出部(図示せず)が結合空間Fに形成した縦方向挿入口(図示せず)に挿入されて結合する方式でもよい。
【0067】
図5は、本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体100の分解斜視図である。
【0068】
図5を参照すると、第2の軸ax2と同軸に配置する締結具(fastening member)50は、カミソリハンドル30に形成した貫通穴3241a、3241b、及びコネクティングヘッド20に形成した貫通穴1221a、1221bの両方を貫通できる。コネクティングヘッド20は、締結具50がコネクティングヘッド20及びカミソリハンドル30を貫通した状態で、第2の軸ax2を中心に回動することができる。
【0069】
締結具50は、固定ピンの形状を有することが一般的であるが、これに限定されるものではない。例えば、締結具50は、コネクティングヘッド20及びカミソリハンドル30間の回動を可能にするシャフト型の部材でもよい。
【0070】
コネクティングヘッド20の回動軸は、締結具50のような、別途の軸部材によって具現するものとして例示するが、本発明がこれに限定されるものではない。たとえば、コネクティングヘッド20の回動軸は、ヘッドアダプタ32から突出する軸形状の部材がコネクティングヘッド20の貫通穴(図示せず)を貫通する方式にすることもでき、逆に、コネクティングヘッド20から突出する軸形状の部材がヘッドアダプタ32の貫通穴(図示せず)を貫通する方式でもよい。
【0071】
カミソリ組立体100は、復元力提供部4を含み、復元力提供部4は、回動マグネット40及び固定マグネット45を含む。
【0072】
復元力提供部(restoring force provider)4は、コネクティングヘッド20が中立位置(rest position)で第2の軸ax2を中心に回動するとき、回動マグネット40及び固定マグネット45間に作用する引力(attractive magnetic force)を利用してコネクティングヘッド20を中立位置に復帰させる復元力(restoring force)を提供するように構成する。
【0073】
本開示の第1の実施例では、回動マグネット40及び固定マグネット45間に引力が作用するものとして例示したが、本開示の第1の実施例以外の他の実施例では、回動マグネット40及び固定マグネット45間に斥力(repulsive magnetic force)が作用してもよい。
【0074】
回動マグネット(rotatable magnet)40は、コネクティングヘッド20の他側に形成したピボット空間Gに収まる。回動マグネット40は、第2の軸ax2を中心にコネクティングヘッド20が回動することにより、コネクティングヘッド20と共に第2の軸ax2を中心に回動することができる。
【0075】
ピボット空間Gは、コネクティングヘッド20上に形成したものとして例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、ピボット空間Gは、別のハウジング部材(図示せず)に形成することができ、この場合に、回動マグネット40はハウジング部材に収まった状態で、コネクティングヘッド20に装着することができる。
【0076】
また、コネクティングヘッド20は、回動マグネット40をピボット空間Gに収めるために、縦方向d2に分かれる二つの切片からなるものとして例示したが、これに限定されるものではなく、一体として構成してもよい。
【0077】
固定マグネット(fixed magnet)45は、カミソリハンドル30に固定配置する。具体的には、固定マグネット45は、コネクティングヘッド20が中立位置にあるとき、横方向d1及び第2の軸ax2方向の両方に対して垂直な縦方向d2に回動マグネット40に対して引力が作用するようにカミソリハンドル30上に配置する。
【0078】
固定マグネット45は、カミソリハンドル30の収納空間Hに収まって固定する。具体的には、固定マグネット45は、マグネットハウジング49に収まった状態で、カミソリハンドル30の収納空間Hに着脱自在に収まる。
【0079】
マグネットハウジング(magnet housing)49は、マグネット収納部492、及びマグネット収納部492から延びる嵌部494を含む。
【0080】
マグネット収納部(magnet receiving portion)492は、固定マグネット45を収納可能に構成する。
【0081】
マグネットハウジング49は、収納空間Hに挿入した状態で、嵌部(fitting portion)494が収納空間Hの両側壁を加圧するように構成することができ、これにより、マグネットハウジング49は収納空間H内で固定できる。このために、嵌部494は、プラスチックなどの弾性材料からなる。
【0082】
嵌部494は、嵌部494の一端から延びる突出部(protruding portion)4922(図7参照)を含む。突出部4922は、マグネットハウジング49が収納空間Hに挿入された状態で、収納空間Hの両側壁に形成したハンドル側係止顎(handle side locking step)35(図7参照)に係止するように構成する。
【0083】
グリップ部33は、蓋部材332を含むことができる。
【0084】
マグネットハウジング49は、グリップ部33から蓋部材332が分離された状態で、カミソリハンドル30の収納空間Hに挿入され、また、収納空間Hから離脱することができる。これにより、固定マグネット45の交換及び保守が容易になる効果がある。
【0085】
たとえば、ユーザーは、自分の好みに応じて、磁力の強さが異なる他の固定マグネットに交換することができ、これにより、コネクティングヘッド20の回動強度を調節することができる。
【0086】
コネクティングヘッド20の回動強度を調節する方式は、材料が異なる固定マグネット45を利用する方式でもよく、固定マグネット45の大きさや形状を変更する方法でもよく、回動マグネット40及び固定マグネット45間の離間距離を調整する方式でもよい。
【0087】
回動マグネット40及び固定マグネット45間の離間距離を調整するために、回動マグネット40または固定マグネット45は、カミソリ組立体100内にて、縦方向d2に移動可能に構成することができる。
【0088】
例えば、マグネットハウジング49の嵌部494が縦方向d2に沿って多段で構成する複数のハンドル側係止顎(35)に選択的に嵌合する構造でもよく、収納空間H内で縦方向d2に形成したレール部材(図示せず)に沿ってマグネットハウジング49が摺動する構造でもよい。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0089】
回動マグネット40及び固定マグネット45をなす材料は、回動マグネット40及び固定マグネット45間の磁気的な引力が作用するようにするすべての物質を含む。
【0090】
したがって、回動マグネット40及び固定マグネット45は、すべて永久磁石でよいが、これに限定されるものではない。例えば、本開示の第1の実施例のように引力を利用する実施例の場合、回動マグネット40及び固定マグネット45のうちのいずれか一つは、永久磁石であり、他の一つは、磁性体金属でもよい。
【0091】
ここで、磁性体金属(magnetic metal)は、永久磁石によって引力が作用する物質を意味する。磁性体金属として、鉄、コバルト、およびニッケルなどの強磁性体金属の使用が望ましいが、これに限定されるものではない。したがって、磁性体金属は、永久磁石によって引力が作用する物質であれば、前述した金属以外の物質が使用してもよい。
【0092】
また、回動マグネット40及び固定マグネット45に使用する永久磁石は、電流が流れる場合にのみ磁石として機能する電磁石(electromagnet)に置き換えてもよい。この場合には、コネクティングヘッド20またはハンドル30には、電磁石に電流を供給できるバッテリー(図示せず)を内蔵する。
【0093】
回動マグネット40及び固定マグネット45は、円筒状(cylindrical shape)を有するものとして例示したが、これに限定されるものではない。例えば、回動マグネット40または固定マグネット45は、球状(sphere shape)またはその他の形状を有してもよい。
【0094】
本開示の第1の実施例に係る磁力を利用した回動構造は、従来の多軸回動カミソリが採用した回動構造、例えば、カンチレバーを利用した回動構造と比較したとき、よりシンプルで信頼性の高い構造を提供するという利点がある。
【0095】
例えば、従来のカンチレバー方式は、カンチレバーの復元力を付与するために、カンチレバーを板バネなどの弾性部材で構成する。このような弾性部材は、長期間使用した場合、変形や摩耗などの問題が発生し得ることで、カンチレバーの復元力が変動することが問題である。それに対して、本開示の第1の実施例に係る磁力を利用した回動構造は、長期間の使用にも一定の復元力を永久的に提供するという利点がある。
【0096】
また、本開示の第1の実施例に係る磁力を利用した回動構造は、弾性部材の弾性力でなく、永久磁石の間(または区磁石及び磁性体金属間)で作用する磁気力を復元力として利用することから、従来のカンチレバー方式に比べてよりスムーズなピボット感を提供するという利点がある。
【0097】
また、従来のカンチレバー方式は、カンチレバーを構成する弾性部材によって復元力が決定するので、ユーザーの好みに応じて復元力の大きさを調節するのは難しいという短所がある。それに対して、本開示の第1の実施例に係る磁力を利用した回動構造は、マグネットの大きさ、形状、または材料を変更したり、マグネット間の離間距離を調整するなどの方法で復元力の大きさを、ユーザーの好みに合わせて容易に調節するという長所がある。
【0098】
図6は、本開示の第1の実施例に係るカミソリ組立体100にてカミソリハンドル30の一部を縦方向に除去した斜視図である。
【0099】
図6を参照すると、中立位置では、一つの回動マグネット40は、一つの固定マグネット45と縦方向d2に対向して配置する。
【0100】
本開示の第1の実施例では回動マグネット40及び固定マグネット45は、互いに引力が作用するように配置することができる。回動マグネット40及び固定マグネット45は、互いに対して引力が作用するので、一つの回動マグネット40及び一つの固定マグネット45が互いに対向する復元位置からその両側の回転方向に回動する構造が具現できる。
【0101】
回動マグネット40及び固定マグネット45は、それぞれ一つであることを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回動マグネット40または固定マグネット45は、二つ以上であってもよい。
【0102】
回動マグネット40または固定マグネット45が複数個ある場合、回動マグネット40及び固定マグネット45間の引力は、コネクティングヘッド20の中立位置を基準に対称であることが望ましい。したがって、複数の回動マグネット40または複数の固定マグネット45は、コネクティングヘッド20の中立位置を基準に対称するように配置できる。
【0103】
この場合、複数の回動マグネット40または複数の固定マグネット45は、全体として一つの群を形成することができ、まるで一つのマグネットであるかのように機能する。
【0104】
図7は、本開示の第1の実施例に係るコネクティングヘッドが中立位置にあるときのカミソリ組立体100の形状を示す断面図である。
【0105】
図7を参照すると、中立位置では、第2の軸ax2、回動マグネット40、および固定マグネット45は、コネクティングヘッド20の中立位置で、第2の軸ax2、回動マグネット40、および固定マグネット45の順に、ブレードハウジング10から近い位置に配置する。また、回動マグネット40及び固定マグネット45は、縦方向d2に対向して配置する。
【0106】
したがって、本開示の第1の実施例に係る回動軸ax2と回動マグネット40との間の距離は、回動軸ax2と固定マグネット45との間の距離が固定したことを前提としたとき、相対的に短くなる。
【0107】
例えば、回動マグネット40が固定マグネット45の前方側ではなく、固定マグネット45の上側、下側、または後方側に配置する場合と比較して回動軸ax2と回動マグネット40との間の距離は比較的短くなる。
【0108】
ここで、固定マグネット45の前方側は固定マグネット45が、第2の軸ax2に向かう方向を意味し、固定マグネット45の上側は、ブレードハウジング10の背面が見える方向を意味する。
【0109】
これにより、回動マグネット40が横方向d1に同じ範囲内で移動すると仮定したとき、コネクティングヘッド20の回動角度は、回動マグネット40が固定マグネット45の前方側に配置されていない場合と比較して相対的に大きくなる。
【0110】
これにより、本開示の第1の実施例に係るマグネット40、45の配置は、同じ回動範囲を得るために、より少ないスペースを必要とすることで、製品の空間効率を高めるという長所がある。
【0111】
中立位置では、コネクティングヘッド20には、回動マグネット40及び固定マグネット45間の引力による回動抵抗が発生する。したがって、回動抵抗よりも小さい力がコネクティングヘッド20に作用する場合、コネクティングヘッド20の回動は制限される。
【0112】
回動抵抗の大きさは、回動マグネット40及び固定マグネット45の大きさ、形状、および回動マグネット40と固定マグネット45との間の離間距離などを調整することで、実際の使用に適した値を有するように設計する。
【0113】
回動抵抗は、使いやすさのために、0.015kgfから0.2kgfまでの間が望ましいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0114】
固定マグネット45と対向するコネクティングヘッド20の他側上の一面は、曲線プロファイル(curved profile)Pを有する。このとき、曲線プロファイルPの曲率半径の中心は、第2の軸ax2上に位置することが望ましい。
【0115】
コネクティングヘッド20の他側上の一面が曲線プロファイルPを有することで、コネクティングヘッド20が、第2の軸ax2を中心に回動するとき、コネクティングヘッド20の他側が固定マグネット45またはマグネットハウジング49と接触する問題を防止できる。これにより、コネクティングヘッド20の回動が円滑になる効果がある。
【0116】
コネクティングヘッド20の他側上の一面が曲線プロファイルを有するものとして例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回動マグネット40と対向するマグネットハウジング49の一面に曲線プロファイルを形成してもよく、互いに対向するコネクティングヘッド20の一面及びマグネットハウジング49の一面の両方に曲線プロファイルが形成してもよい。
【0117】
図8は、本開示の第1の実施例に係るコネクティングヘッドが回動位置にあるときのカミソリ組立体100の形状を示す平面図である。
【0118】
図8を参照すると、コネクティングヘッド20が、第2の軸ax2を中心に回動するとき、回動マグネット40は、コネクティングヘッド20と共に第2の軸ax2を中心に時計回りまたは反時計回りに回動する。
【0119】
回動マグネット40が、第2の軸ax2を中心に回動するとき、回動マグネット40及び固定マグネット45間に引力による復元力が持続的に作用する。
【0120】
コネクティングヘッド20を回動させようとする力が回動マグネット40及び固定マグネット45の引力による復元力よりも大きい場合に、コネクティングヘッド20は、回動範囲内で持続的に回動するようになる。
【0121】
逆に、コネクティングヘッド20を回動させようとする力が回動マグネット40及び固定マグネット45の引力による復元力よりも小さい場合に、コネクティングヘッド20は、回動した位置から中立位置に復帰するようになる。
【0122】
コネクティングヘッド20の回動範囲は、ストッパー(stopper、図示せず)によって、特定の角度範囲に制限することができる。具体的には、コネクティングヘッド20が回動するとき、コネクティングヘッド20の他側がヘッドアダプタ32の第1の回動制限部(1st rotation restricting portion)326に接触することで、コネクティングヘッド20の回動は、特定の角度範囲に制限される。
【0123】
ヘッドアダプタ32に収まっていないコネクティングヘッド20の一面上に第2の回動制限部(2nd rotation restricting portion)13(図1参照)を形成する。コネクティングヘッド20が、第2の軸ax2を中心に回動するとき、第2の回動制限部13は、ヘッドアダプタ32上に形成した制限段差部(restricting stepped portion)322(図1参照)と接触でき、これにより、コネクティングヘッド20の回動が阻止される。
【0124】
制限段差部322は、曲面を含むことができ、第2の回動制限部13は、制限段差部322との円滑な接触のために、制限段差部322の形状に対応する曲面を含む。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0125】
第2の回動制限部13は、コネクティングヘッド20が第1の回動制限部326による回動範囲を超えて回動するとき、コネクティングヘッド20の回動をさらに制限する役割をする。したがって、第2の回動制限部13による回動制限の範囲は、第1の回動制限部326による回動制限範囲よりも大きくなる。
【0126】
しかし、コネクティングヘッド20のストッパー構造は、これに限定されるものではない。例えば、カミソリ組立体100は、第1の回動制限部326及び第2の回動制限部13のうちのいずれかのみを含んでもよく、第1の回動制限部326による回動制限範囲が第2の回動制限部13による回動制限範囲よりも大きくなるように構成してもよい。
【0127】
後述する図9ないし図12に図示した本開示の第2の実施例は、図1ないし図8に図示した本開示の第1の実施例とは異なり、回動マグネットが磁性体金属(magnetic metal)であり、球状(sphere shape)を有することに違いがある。以下では、本開示の第2の実施例に係る差別的特徴を中心に説明し、本開示の第1の実施例と実質的に同一の構成についての重複説明は省略する。
【0128】
図9は、本開示の第2の実施例に係るコネクティングヘッド120が中立位置にあるときのカミソリ組立体200の形状を示す断面図である。
【0129】
図9を参照すると、本開示の第2の実施例では、回動マグネット40は、磁性体金属(magnetic metal)からなり、固定マグネット45は、永久磁石(permanent magnet)からなる。
【0130】
回動マグネット40を構成する磁性体金属として、鉄、コバルト、およびニッケルなどの強磁性体金属を使用することが望ましいが、本発明はこれに限定されるものではない。したがって、磁性体金属は、永久磁石によって引力が作用する物質であれば、前述した金属以外の物質が回動マグネット40として使用できる。
【0131】
回動マグネット40は、球状(sphere shape)を有し、固定マグネット45は、円筒形状(cylindrical shape)を有する。
【0132】
永久磁石は、N極及びS極を有し、永久磁石を球状に製作することは、製造工程の面で不利である。例えば、球状の永久磁石は、2つの半球の領域に分けたとき、それぞれの半球領域が正確にN極とS極を有するように永久磁石を製作することは事実上困難な問題である。
【0133】
また、永久磁石を球状に製作する場合、永久磁石の特定の極が特定の方向を向くように配置する追加の工程を必要とし、これは製造工程の面で不利である。
【0134】
先に永久磁石を球状に製作する場合を例として挙げたが、前述した永久磁石の問題点は、永久磁石を永久磁石の一般的でない形状、例えば、半球(hemisphere)、コーン(circular cone)、または多角錐(poly pyramid)などの形状で製作する場合に、同様に当て嵌まる内容である。
【0135】
一方、磁性体の金属は、永久磁石とは異なり、特定の極を持たない。したがって、磁性体金属を球状またはその他の形状に製作することは、永久磁石の場合よりも容易になる。
【0136】
また、球状またはその他の形状を有する磁性体金属を製品上に配置する場合にも、特定の極が特定の方向を向くように配置する工程が不要なため、製造工程の面でも利点がある。
【0137】
磁性体金属を使う場合は、前述のように、特定の極を特定の方向を向くように配置するステップを省略でき、円筒形状以外の形状で製作することが容易である。
【0138】
また、磁性体金属が永久磁石よりも安価なので、回動マグネット40及び固定マグネット45の両方を永久磁石で構成する場合と比べてコスト面でも利点がある。
【0139】
磁性体の金属は、同じサイズと同じボリュームを有する永久磁石と比べて相対的に復元力が小さい場合はあるが、前述したように、その形状の適用を自由できるという利点がある。
【0140】
本開示の第2の実施例では、このような考察をもとに、回動マグネット40を球状の磁性体金属もので構成した。これにより、本開示の第2の実施例は、前述した磁性体金属の利点を包摂しながらも、磁性体金属の比較的小さな復元力の大きさの問題も補完するようにした。
【0141】
図10は、本開示の第2の実施例に係る回動マグネット及び固定マグネット間で作用する磁気力線(lines of magnetic force)を示したものである。
【0142】
具体的には、図10(a)は、円筒形状を有する回動マグネット1040及び固定マグネット1045間で作用する磁気力線を示したものであり、図10(b)は、球状を有する回動マグネット40、及び円筒形状を有する固定マグネット45間で作用する磁気力線を示す。
【0143】
図10に図示した回動マグネット1040、40は、すべての磁性体金属からなり、固定マグネット1045、45は、すべて永久磁石からなる。したがって、回動マグネット1040、40及び固定マグネット1045、45間の磁気力線はすべて引力を示す磁気力線である。
【0144】
また、図10は、説明の便宜上、回動マグネット1040、40に対向する固定マグネット1045、45の一端部はN極として図示し、固定マグネット1045、45の一端部に対向する回動マグネット1040、40の一端部は、固定マグネット1045、45の磁性により、S極の極性が誘導されたものとして示した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、回動マグネット1040、40の一端部及び固定マグネット1045、45の一端部は、それぞれN極及びS極を有してもよい。
【0145】
また、図10は、説明の便宜上、回動マグネット1040、40及び固定マグネット1045、45が、互いに対向する面上にて作用する磁気力線のみ示した。したがって、図10に図示しなくても、互いに対向しない回動マグネット1040、40及び固定マグネット1045、45の他面間でも磁力が作用しているものと理解するべきである。
【0146】
図10(a)を参照すると、回動マグネット1040及び固定マグネット1045は、中立位置にて中心線Sを基準に対称して配置する。
【0147】
これにより、回動マグネット1040及び固定マグネット1045間で作用する磁気力線も中心線Sを基準に対称して配置する。
【0148】
円筒形状の回動マグネット1040及び円筒状の固定マグネット1045は、中立位置にて互いに対向する面が平行である。したがって、回動マグネット1040及び固定マグネット1045間の離間距離は、中心線Sから離れた距離に関係なく、一定である。
【0149】
2つのポイント間で作用する磁気力の大きさは、2点間の距離の二乗に反比例するので、回動マグネット1040及び固定マグネット1045の互いに対向する面の間で作用する磁気力の大きさは、中心線S付近の領域での大きさと中心線Sから離れた領域での大きさがほぼ同じである。
【0150】
つまり、回動マグネット1040及び固定マグネット1045間で作用する磁気力は、回動マグネット1040及び固定マグネット1045の互いに対向する面の間で均等に分布するようになる。
【0151】
この場合には、コネクティングヘッド(図示せず)が中立位置から非常に小さな角度範囲内で回動するとき、コネクティングヘッドを正確な中立位置に復帰ないし整列させることが難しくなる。
【0152】
図10(b)を参照すると、回動マグネット40及び固定マグネット45は、中立位置にて中心線Sを基準に対称して配置する。
【0153】
これにより、回動マグネット40及び固定マグネット45間で作用する磁気力線も中心線Sを基準に対称して配置することができる。
【0154】
球状の回動マグネット40及び円筒状の固定マグネット45は、中立位置にて中心線Sから離れるほど回動マグネット40及び固定マグネット45間の離間距離が大きくなり、中心線S上で離間距離が最小となる。
【0155】
2つのポイント間で作用する磁気力の大きさは、2点間の距離の二乗に反比例することから、回動マグネット40及び固定マグネット45の互いに対向する面の間で作用する磁気力の大きさは、中心線S付近の領域で最も大きく、中心線Sから離れるほど徐々に小さくなる。つまり、回動マグネット40及び固定マグネット45間で作用する磁気力は、中心線S付近で集中して分布することになる。
【0156】
これにより、コネクティングヘッド(図示せず)が中立位置からの小さな角度範囲内で回動するとき、最も強く作用する中心線S付近の引力により、コネクティングヘッドは中立位置に正確に復帰ないし整列することができる。
【0157】
回動マグネット40は、球状を有するものとして例示したが、本発明がこれに限定されるものではなく、中立位置にて中心線S付近の領域での磁気力の大きさが中心線Sから離れた領域での磁力の大きさよりも相対的に大きくなるような形状であれば、回動マグネット40は、そのような形状を有してもよい。
【0158】
例えば、回動マグネット40は、固定マグネット45と対向する部分のみが部分的に半球(hemisphere)、コーン(circular cone)、または多角錐(poly pyramid)の形状を有してもよい。
【0159】
図11は、本開示の第2の実施例に係るコネクティングヘッド120のピボット空間Gとピボット空間Gに収まった回動マグネット40の断面斜視図である。
【0160】
図11を参照すると、球状の回動マグネット40は、コネクティングヘッド120の他側に形成したピボット空間Gに収まる。
【0161】
コネクティングヘッド120は、固定マグネット45と対向するコネクティングヘッド120の他側面に形成したヘッド側開口部(head side opening)1222を含む。
【0162】
コネクティングヘッド120のピボット空間Gに収まった回動マグネット40の一部分は、ヘッド側開口部1222を介して、コネクティングヘッド120の外部に露出する。
【0163】
固定マグネット45と対向するコネクティングヘッド120の他側面にて、ヘッド側開口部1222を除いた残りの部分は、ヘッド側係止顎(head side locking step)122として機能する。
【0164】
ヘッド側開口部1222を介して外部に露出されていない回動マグネット40の他の部分は、ヘッド側係止顎122に係止するように構成する。これにより、回動マグネット40に作用する引力によって、回動マグネット40がヘッド側開口部1222を通過してコネクティングヘッド120から離脱するのを防止する。
【0165】
回動マグネット40の一部分がヘッド側開口部1222を介して露出することで、回動マグネット40は、固定マグネット45の縦方向d2により近接することができ、これにより、回動マグネット40及び固定マグネット45間で作用する引力は増加する。
【0166】
また、回動マグネット40の一部分がヘッド側開口部1222を介して外部に露出することで、回動マグネット40及び固定マグネット45間の空間がコネクティングヘッド120の他側面によって遮蔽することを防止できる。これにより、遮蔽によるマグネット40、45間の引力の減少を最小限に抑えられる。
【0167】
結果として、本開示の第2の実施例に係るカミソリ組立体200は、ヘッド側開口部1222を含むことで、マグネット40、45の大きさ、形状、またはピボット空間Gとマグネットハウジング49との間の離間距離などの条件が同じ状況で、回動マグネット40及び固定マグネット45間の引力を最大にできるという効果がある。
【0168】
回動マグネット40は、球状を有し、ヘッド側開口部1222は、円形状(circle shape)を有するものとして例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0169】
例えば、回動マグネット40は半球、円錐、多角錐の形状、またはその他の形状を有してもよく、ヘッド側開口部1222は、回動マグネット40の形状に応じて、三角形、四角形、クロス形状(cross shape)、またはその他の形状を有してもよい。
【0170】
また、ヘッド側開口部1222は、コネクティングヘッド120上に形成したものとして例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回動マグネット40が、別途のハウジング部材(図示せず)に収まった状態で、コネクティングヘッド120に結合する方式である場合、ヘッド側開口部1222は、固定マグネット45の対向するハウジング部材の一面上に形成されてもよい。
【0171】
図12は、本開示の第2の実施例に係るマグネットハウジング49、及びマグネットハウジング49に収まった固定マグネット45の斜視図である。
【0172】
図12を参照すると、円筒形状を有する固定マグネット45は、マグネットハウジング49に収まる。具体的には、固定マグネット45は、マグネットハウジング49のマグネット収納部494に収まる。
【0173】
マグネットハウジング49は、回動マグネット40と対向するマグネットハウジング49の一側面に形成したハウジング側開口部(housing side opening)498を含む。
【0174】
マグネット収納部494に収まった固定マグネット45の一部分は、ハウジング側開口部498を介してマグネットハウジング49の外部に露出する。
【0175】
回動マグネット40と対向するマグネットハウジング49の一側面にてハウジング側開口部498を除いた残りの部分は、ハウジング側係止顎(housing side locking step)496として機能する。
【0176】
ハウジング側開口部498を介して外部に露出しない固定マグネット45の他の部分は、ハウジング側係止顎(496)に係止するように構成する。これにより、固定マグネット45に作用する引力によって、固定マグネット45がハウジング側開口部498を通過してマグネットハウジング49から離脱するのを防止する。
【0177】
固定マグネット45の一部がハウジング側開口部498を介して外部に露出することで、回動マグネット40及び固定マグネット45間の空間がマグネットハウジング49の一側面によって遮蔽されるのを防止できる。これにより、遮蔽によるマグネット40、45間の引力の減少を最小限に抑えられる。
【0178】
これにより、本開示の第2の実施例に係るカミソリ組立体200は、ハウジング側開口部498を含むことで、マグネット40、45の大きさ、形状、またはピボット空間Gとマグネットハウジング49との間の離間距離などの条件が同じ状況では、回動マグネット40及び固定マグネット45間の引力を最大にできるという効果がある。
【0179】
ハウジング側開口部498は、クロス形状(cross shape)を有するものとして例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ハウジング側開口部1222は、円形状(circle shape)、三角形、四角形などの多角形の形状(polygonal shape)、またはその他の形状を有してもよい。
【0180】
図13aは、本開示の第3の実施例に係るカミソリ組立体300をカミソリハンドル230の前面(ブレードハウジング10の前面が見える側)から見た平面図であり、図13bは、背面から見た背面図であり、図13cは、背面の一側から見た斜視図である。
【0181】
本開示の第3の実施例に係るカミソリ組立体300は、シェービングブレード5とブレードハウジング10を含むカミソリカートリッジと、コネクティングヘッド220と、カミソリハンドル230を含んで構成する。シェービングブレード5は、一端がカットエッジを備え、他端がブレードハウジング10に備えられた安着部に安着する。このとき、シェービングブレード5が、ブレードハウジング10に収まる方向は、剃り方向に対して垂直な横方向d1である。その他、ブレードハウジング10の構造は、図1と同じであるため、重複の説明は省略する。
【0182】
図13aにて、コネクティングヘッド220は、ブレードハウジング10の背面12で、ブレードハウジング10と着脱自在に結合する。このとき、ブレードハウジング10が、コネクティングヘッドの端部に対してブレード5が収まった横方向d1に対して平行な第1の軸ax1を基準に回動(pivot)する。
【0183】
一方、コネクティングヘッド220は、横方向d1に対して垂直な回動軸ax2を基準に回動自在に、反対側の端部にてカミソリハンドル230とも結合する。回動軸、つまり、第2の軸ax2は横方向d1及び縦方向d2の両方に対して垂直な方向に形成する。このような結合は、第2の軸ax2の位置でコネクティングヘッド220及びカミソリハンドル230の両方を貫通する締結具50によってなされる。締結具50は、固定ピンで具現することができるが、これに限らずコネクティングヘッド220及びカミソリハンドル230間の回動を可能にするシャフト型の部材を包括する。
【0184】
図14は、図13aのカミソリ組立体300の分解斜視図である。ここで、ブレードハウジング10とコネクティングヘッド220は、相互が結合した状態を示した。
【0185】
コネクティングヘッド220は、締結具50によってカミソリハンドル230に回動自在に結合する。カミソリハンドル230は、図14に示すように一体に形成することもよいが、縦方向に分かれる2つの収納部材からなってもよい。カミソリハンドル230は、コネクティングヘッド220のピボット部材(pivoting member)224を収めるための収納空間231を提供する。具体的には、ピボット部材224は、収納空間231内に形成した段鍔部236の内側に結合する。以降に、締結具50は、第2の軸ax2の位置にて、カミソリハンドル230の貫通穴234a、234b及びコネクティングヘッド220に形成した貫通穴222(図15参照)の両方を貫通して締結する。
【0186】
図15は、コネクティングヘッド220が回動位置にあるときのカミソリ組立体300の形状を示す平面図である。ここで、カミソリハンドル230の内部を観察するためにカミソリハンドル230は、縦方向にカットした縦断面図で図示した。前述したように、コネクティングヘッド220で、ブレードハウジング10と反対側の端部には、ピボット部材224を形成する。ピボット部材224は、回動マグネット40を収めるための収納溝(receiving recess)225を備え、カミソリハンドル230は、収納空間231が形成された内側面に固定マグネット45を収めるための収納溝235を備える。したがって、中立位置にて、回動マグネット及び固定マグネット40、45は、それぞれの収納溝225、235に収まり、第2の軸ax2と並んだ方向に対向するように離間配置する。つまり、回動マグネット及び固定マグネット40、45が対向して配置される方向は第2の軸と並ぶ。ここで、マグネット40、45が対向するということはマグネット40、45の互いの広い面が対向するように並んで配置することを意味する。このとき、締結具50が締結する第2の軸ax2の位置は、ピボット部材224ないし回動マグネット40の位置に比べて、ブレードハウジング10から近い側に位置する。
【0187】
コネクティングヘッド220が回動するとき、回動マグネット40は、対向する中立位置から第2の軸ax2に対して時計回りまたは反時計回りに回動しつつ、固定された固定マグネット45からの距離がひらくようになる。このとき、回動マグネット40と固定マグネット45は、異なる極性を有するため、固定マグネット45は、回動マグネット40との間で引力が作用する。これにより、回動マグネット40を備えたピボット部材224及びコネクティングヘッド220は、中立位置に復帰する。
【0188】
このようにピボット部材224が収納空間231内で回動運動をするとき、その回動範囲は、ストッパーによって特定の角度内に制限される。これは剃り時の第2の軸ax2に対する回動範囲をユーザーに不快感を誘発しない範囲内に制限するためのものであり、本実施例では、ピボット部材224が回動するときに段差が形成されたピボット部材224が段鍔部236に接触することで、このようなストッパー機能がもたらされる。ただし、これに限らずピボット部材224がカミソリハンドル230の収納空間231の両側壁によって制限するようにしてもよい。
【0189】
図16aは、本開示の第4の実施例に係るカミソリ組立体400をカミソリハンドル330の前面から見た平面図であり、図16bは、背面から見た背面図であり、図16cは、背面の一側から見た斜視図である。
【0190】
本開示の第4の実施例に係るカミソリ組立体400は、ブレードハウジング10と、コネクティングヘッド320と、カミソリハンドル330とを含んで構成される。このとき、シェービングブレード5が、ブレードハウジング110に収まる方向は、剃り方向に対して垂直な横方向d1である。その他、ブレードハウジング10の構造は、図1に同じであるため、重複する説明を省く。
【0191】
図16aにて、コネクティングヘッド320は、ブレードハウジング10の背面からブレードハウジング10と着脱自在に結合する。このとき、ブレードハウジング10は、コネクティングヘッドの端部に対し、ブレード5が収まる横方向d1に平行な第1の軸ax1を基準に回動(pivot)する。
【0192】
一方、コネクティングヘッド320は、横方向d1に対して垂直な回動軸ax2を基準に回動自在に、反対側の端部にてカミソリハンドル330とも結合する。回動軸、つまり、第2の軸ax2は横方向d1及び縦方向d2の両方に対して垂直な方向に形成する。このような結合は、第2の軸ax2の位置でコネクティングヘッド320及びカミソリハンドル330の両方を貫通する締結具50によってなされる。締結具50は、固定ピンで具現できるが、これに限らずコネクティングヘッド320及びカミソリハンドル330間の回動を可能にするシャフト型の部材を包括する。
【0193】
図17aないし図17cは、図16aのカミソリ組立体400をそれぞれ異なる方向から見た分解斜視図である。ここで、ブレードハウジング10とコネクティングヘッド320は、相互に結合した状態を図示した。
【0194】
ブレードハウジング10の反対側にて、コネクティングヘッド320は、締結具50によってカミソリハンドル330に回動自在に結合する。カミソリハンドル330は、一体に形成してもよいが、本実施例では、カミソリハンドル330が縦方向に分かれる2つの収納部材(receiving member)330a、330bからなるものとして説明する。
【0195】
カミソリハンドル330を構成する第1及び第2の収納部材330a、330bは、コネクティングヘッド320のピボット部材324を収めるための収納空間338a、338bを提供する。
【0196】
具体的には、ピボット部材324は、収納空間338a、338b内に形成した段鍔部336の内側で結合できる。以降、締結具50は、第2の軸ax2の位置にて、カミソリハンドル330の貫通穴334a、334b、及びコネクティングヘッド320に形成した貫通穴322の両方を貫通して締結する。
【0197】
図18は、カミソリ組立体400から第2の収納部材330bの一部を縦方向に除去した斜視図である。ここで、ピボット部材324は、収納空間338a、338b内に形成した段鍔部336の内側に結合する。ピボット部材324は、回動マグネット40を収めるための収納溝325を備え、カミソリハンドル330は、段鍔部336の内側面に固定マグネット45を収めるための収納溝335を備える。したがって、中立位置にて、回動マグネット及び固定マグネット40、45は、それぞれの収納溝325、335に収まり、縦方向d2と並んだ方向に対向するように離間配置する。
【0198】
つまり、回動マグネット及び固定マグネット40、45が対向して配置される方向は、縦方向と並ぶ。このとき、締結具50が締結される第2の軸ax2の位置、固定マグネット45の位置、および回動マグネット40の位置は、順に、ブレードハウジング10からより近くに配置する。
【0199】
図19aはコネクティングヘッド320が中立位置にあるときの、図18のカミソリ組立体400の形状を示した平面図であり、図19bは、コネクティングヘッド320が回動位置にあるときの、図18のカミソリ組立体400の形状を示す平面図である。
【0200】
図19aを参照すると中立位置にて、回動マグネット40と固定マグネット45は、縦方向d2に対向して配置する。ここで、回動マグネット及び固定マグネット40、45は同じ極性を有するので、互いに斥力が作用する。
【0201】
図19bを参照するとコネクティングヘッド320が回動するとき、回動マグネット40は対向する中立位置から第2の軸ax2に対して時計回りまたは反時計回りに回動する。
【0202】
このとき、回動マグネット40の一部は、固定マグネット45に近接する一方で、回動マグネット40の他の一部は、固定マグネット45から離れる。しかし、磁力の大きさは、マグネット間の距離の二乗に反比例するので、このような回動位置でのマグネット40、45間の斥力は、中立位置でのマグネット40、45間の斥力に比べて増加する。したがって、回動マグネット40を備えたピボット部材324及びコネクティングヘッド320は、中立位置に復帰するようになる。
【0203】
このようにピボット部材324が収納空間338a、338b内で回動運動をするとき、その回動範囲は、ストッパーによって特定の角度内に制限される。これは剃り時の第2の軸ax2に対する回動範囲をユーザーに不快感を誘発しない範囲内に制限するためのものであり、本実施例では、ピボット部材324が回動するときにピボット部材324が収納空間338a、338bを形成する両側壁に接触することで、ストッパー機能がもたらされる。ただし、これに限らずピボット部材324をカミソリハンドル330の段鍔部336と接触させてもよい。
【0204】
図20は、本開示の第5の実施例に係るカミソリ組立体500を背面の一側から見た斜視図である。本開示の第5の実施例に係るカミソリ組立体500は、ブレードハウジング10と、コネクティングヘッド420と、カミソリハンドル430を含んで構成される。
【0205】
このとき、シェービングブレード5が、ブレードハウジング110に収まる方向は、剃り方向に対して垂直な横方向d1である。その他、ブレードハウジング10の構造は、図1と同じであるため、重複する説明は省く。
【0206】
図20にて、コネクティングヘッド420は、ブレードハウジング10の背面でブレードハウジング10と着脱自在に結合する。このとき、ブレードハウジング10は、コネクティングヘッドの端部に対し、ブレード5が収まった横方向d1に平行な第1の軸ax1を基準に回動(pivot)する。
【0207】
一方、コネクティングヘッド420は、横方向d1に対して垂直な回動軸ax2を基準に回動自在になるように、反対側の端部でカミソリハンドル430とも結合する。第2の軸ax2は横方向d1及び縦方向d2の両方に対して垂直な方向に形成する。このような結合は、第2の軸ax2の位置にてコネクティングヘッド420及びカミソリハンドル430の両方を貫通する締結具50によってなされる。締結具50は、固定ピンで具現できるが、これに限らずコネクティングヘッド420及びカミソリハンドル430間の回動を可能にするシャフト型の部材を包括する。
【0208】
図21a及び図21bは、図20のカミソリ組立体500をそれぞれ異なる方向から見た分解斜視図である。ここで、ブレードハウジング10とコネクティングヘッド420は、相互に結合した状態で示す。
【0209】
ブレードハウジング10の反対側にて、コネクティングヘッド420は、締結具50によってカミソリハンドル430に回動自在に結合する。カミソリハンドル430は、一体に形成されてもよいが、本実施例では、カミソリハンドル430が縦方向に分かれる2つの収納部材430a、430bからなるものとして説明する。
【0210】
カミソリハンドル430を構成する第1及び第2の収納部材430a、430bは、コネクティングヘッド420のピボット部材424を収めるための収納空間438a、438bを提供する。
【0211】
具体的には、ピボット部材424は、収納空間438a、438b内に形成した段鍔部436の内側に結合する。以降、締結具50は、第2の軸ax2の位置にて、カミソリハンドル430の貫通穴434a、434b及びコネクティングヘッド420に形成した貫通穴422の両方を貫通して締結される。
【0212】
図22aないし図22cは、カミソリ組立体500から第1及び第2の収納部材430a、430bを横方向に切断した平面図及び斜視図である。
【0213】
ここで、ピボット部材424は、収納空間438a、438b内に形成した段鍔部336の内側に結合する。ピボット部材424は、回動マグネット40を収めるための収納溝425を含み、カミソリハンドル430の収納空間438a、438b内にて両側面には、第1の固定マグネット45及び第2の固定マグネット47を収めるための収納溝435、437が備えられる。
【0214】
中立位置にて、回動マグネット及び固定マグネット40、45、47は、それぞれの収納溝425、435、437に収まり、シェービングブレードが配置された横方向d1と並んだ方向にて互いに対向ように離間配置される。つまり、マグネット40、45、47が対向して配置される方向は、横方向d1と並ぶ。このとき、締結具50が締結する第2の軸ax2の位置よりマグネット40、45、47が対向する位置が、ブレードハウジング10から遠い側にある。
【0215】
図23aはコネクティングヘッド420が中立位置にあるときのカミソリ組立体500の形状を示した平面図であり、図23bは、コネクティングヘッド420が回動位置にあるときのカミソリ組立体500の形状を図示した平面図である。ここで、収納空間438aの内部が見えるように、第2の収納部材430bは除去する。
【0216】
図23aを参照すると中立位置にて、回動マグネット40は、第1の固定マグネット45と第2の固定マグネット47との間で、シェービングブレード5が配置された横方向d1に対向して配置される。ここで、回動マグネット40と第1の固定マグネット45との間、そして回動マグネット40と第2の固定マグネット47との間では、すべて斥力が作用する。このように近接したマグネット間にすべての斥力を提供するための例として、図24のような配置を利用することができる。図24の例で、固定マグネット45、47は、同じ方向にN極及びS極が形成され、回動マグネット40は、反対方向にN極とS極が形成する。したがって、回動マグネット40と第1の固定マグネット45との間でもS極同士の反発による斥力が、回動マグネット40と第2の固定マグネット47との間でもN極同士の反発による斥力がもたらされる。
【0217】
再び図23bを参照すると、コネクティングヘッド420が回動するとき、回動マグネット40は、中立位置から第2の軸ax2に対して時計回りまたは反時計回りに回動する。回動マグネット40が反時計回りに回動すると、回動マグネット40は、第2の固定マグネット47に近接して両者間の斥力が大きくなる。このような反発力により、外力が除去されたとき、回動マグネット40を備えたピボット部材424及びコネクティングヘッド420は、時計回りに回動しながら中立位置に復帰する。同様に、回動マグネット40が時計回りに回動するとき、回動マグネット40は、第1の固定マグネット45に近接して両者間の斥力が大きくなる。このような反発力により、外力が除去されると回動マグネット40を備えたピボット部材424及びコネクティングヘッド420は、反時計回りに回動しながら中立位置に復帰する。
【0218】
本実施例では、回動マグネット40の回動角度が大きくなるほど回動マグネット40と他のマグネット45、47との間の斥力が大きくなる。これはコネクティングヘッド420の回動運動が大きくなるにつれて中立位置に復帰させる力が大きくなるという側面から、第2の軸ax2に対する回動動作の構造的安定性をもたらす。つまり、通常のスプリング構造により復元力を提供するのと同様のメカニズムが得られる。
【0219】
一方、ピボット部材424が収納空間438a、438b内で回動運動をするとき、その回動範囲は、特定の角度内に制限される。これは剃り時の第2の軸ax2に対する回動範囲をユーザーに不快感を誘発しない範囲内に制限するためのものであり、本実施例では、ピボット部材424が回動するときにピボット部材424が2つの固定マグネット45、47に接触することで、ストッパーとして機能する。ただし、これに限らずピボット部材424がカミソリハンドル430の段鍔部436に接触させてもよい。
【0220】
以上で説明した本開示の第3ないし第5の実施例では、複数のマグネット間の引力または斥力を利用して、コネクティングヘッドが、ブレードが整列する方向d1及び縦方向d2の両方に対して垂直な第2の軸ax2を基準に回動自在なカミソリ組立体100、200、300、400、500について説明した。以下では、複数のマグネット間の引力または斥力を利用して、コネクティングヘッドが縦方向d2と並んだ方向である第3の軸ax3を基準に回動自在なカミソリ組立体の実施例について説明する。
【0221】
図25aは、本開示の第6の実施例に係るカミソリ組立体600をブレードハウジング10の前面から見た平面図であり、図25bは、背面から見た背面図であり、図25cは、背面の一側から見た斜視図である。
【0222】
本開示の第6の実施例に係るカミソリ組立体600は、シェービングブレード5と、ブレードハウジング10を含むカミソリカートリッジと、コネクティングヘッド520と、カミソリハンドル530とを含んで構成する。シェービングブレード5は、一端部がカットエッジを備え、他端部がブレードハウジング10に備えられた安着部に安着する。このとき、シェービングブレード5が、ブレードハウジング10に収まる方向は、剃り方向に対して垂直な横方向d1である。その他、ブレードハウジング10の構造は、図1と同じであるため、重複する説明は省く。
【0223】
図25aにて、コネクティングヘッド520の一端は、ブレードハウジング10の背面からブレードハウジング10と着脱自在に結合する。このとき、ブレードハウジング10が、コネクティングヘッドの端部に対してブレード5が収まる横方向d1に平行な第1の軸ax1を基準に回動することができる。一方、コネクティングヘッド520の他端に形成した中心シャフト529は、横方向d1に対して垂直な回動軸ax3を基準に回動自在になるようにカミソリハンドル530とも結合する。また、第3の軸ax3は縦方向d2と並んだ方向に形成する。
【0224】
図26は、図25aのカミソリ組立体600の分解斜視図である。ここで、ブレードハウジング10とコネクティングヘッド520は、互いに結合した状態で示す。
【0225】
ブレードハウジング10の反対側にて、コネクティングヘッド520の中心シャフト(central shaft)529は、カミソリハンドル530に対して第3の軸ax3を基準に回動自在に結合する。カミソリハンドル530は、図26に示すように一体に形成してもよいが、縦方向に分かれる2つの収納部材からなってもよい。中心シャフト529の端部には、ピボット部材524が備えられ、ピボット部材524には、収納溝525が形成される。収納溝525は、第3の軸ax3方向に回動マグネット40を収める。中心シャフト529がカミソリハンドル530と結合するとき、ピボット部材524は、カミソリハンドル530の収納空間内に完全に収まる。このとき、ピボット部材524は、カミソリハンドル530に形成した段顎部536(図27a参照)の内側に結合する。つまり、カミソリハンドル530の段鍔部536がピボット部材524に形成した段差溝526に整合する。
【0226】
一方、回動マグネット40の中心から回動マグネット40が配置された方向に延びた延長線d3とコネクティング部材520及び中心シャフト529の回動軸ax3には、所定の間隔だけオフセットeが形成される。つまり、回動マグネット40の中心に回動軸ax3からのオフセットeほどずれる。カミソリハンドル530内の収納溝535(図27a参照)に収まった固定マグネット45は、中立位置にて回動マグネット40と対向するように配置され、したがって、固定マグネット45も同様に回動軸ax3からのオフセットeほどずれる。もちろん、このようなオフセットeは、コネクティングヘッド520の前後方向に形成するので、後述する図27a及び図27bでは、見当たらない。
【0227】
図27aはコネクティングヘッド520が中立位置にあるときのカミソリ組立体600の形状を示した平面図であり、図27bは、コネクティングヘッド520が回動位置にあるときのカミソリ組立体600の形状を図示した平面図である。ここで、収納空間538の内部が見えるようにカミソリハンドル530の一部を、縦方向に除去した。
【0228】
図27aを参照すると中立位置にて、回動マグネット40は、固定マグネット45と縦方向d2に対向して配置する。ここで、回動マグネット40と固定マグネット45の極性は、互いに異なって両者の間では引力が作用する。
【0229】
図27bを参照すると、コネクティングヘッド520が第3の軸ax3を中心に回動するとき、ピボット部材524は、中立位置から第3の軸ax3に対して時計回りまたは反時計回りに回動する。このとき、回動マグネット40は、第3の軸ax3からオフセットeほどずれているため、固定マグネット45と対向する位置から多少離れることになる。
【0230】
しかし、回動マグネット及び固定マグネット40、45間では引力が作用するので、外力を除去すると回動マグネット40は、元の対向位置に復帰する。これにより、回動マグネット40が収まったピボット部材524及びコネクティングヘッド520も回動方向の反対方向に回動しながら中立位置に復帰することになる。
【0231】
一方、このように回動マグネット40及び固定マグネット45の両方をマグネットで具現できるが、第6の実施例では、両者間の引力を利用するので、回動マグネット40と固定マグネット45のうちのいずれかは、対向するマグネットによって引力が作用する磁性体金属に置き換えることができる。このような磁性体金属としては鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性体金属を使用するのが好ましいが、これに限らずマグネットによって引力が作用する物質であれば、他の種類を用いてもよい。
【0232】
ピボット部材524が収納空間538内で回動運動をするとき、その回動範囲は、特定の角度内に制限される。これは剃り時の第3の軸ax3の回動範囲をユーザーに不快感を誘発しない範囲内に制限するためのものであり、本実施例では、偏心したピボット部材524が回動するときに収納空間538の両側壁に接触することで、ストッパーとして機能する。ただし、これに限らず、他の方法でもストッパー機能を提供することができることは言うまでもない。
【0233】
図28は、本開示の第7の実施例に係るカミソリ組立体700をブレードハウジング10の背面の一側から見た斜視図である。
【0234】
本開示の第7の実施例に係るカミソリ組立体700は、シェービングブレード5と、ブレードハウジング10を含むカミソリカートリッジと、コネクティングヘッド620と、カミソリハンドル630を含んで構成する。シェービングブレード5は、一端部がカットエッジを備え、他端部がブレードハウジング10に備えられた安着部に安着する。このとき、シェービングブレード5が、ブレードハウジング10に収まる方向は、剃り方向に対して垂直な横方向d1である。その他、ブレードハウジング10の構造は、図1と同じであるため、重複する説明は省く。
【0235】
図28において、コネクティングヘッド620の一端は、ブレードハウジング10の背面からブレードハウジング10と着脱自在に結合する。このとき、ブレードハウジング10が、コネクティングヘッドの端部に対してブレード5が収まる横方向d1に平行な第1の軸ax1を基準に回動することができる。一方、コネクティングヘッド620の他端に形成した中心シャフト629は、横方向d1に対して垂直な回動軸ax3を基準に回動自在になるように、カミソリハンドル630とも結合する。また、第3の軸ax3は縦方向d2と並んだ方向に形成する。
【0236】
図29aは、図28のカミソリ組立体700の分解斜視図であり、図29bは、図29aのカミソリ組立体700の分解斜視図を背面から見た平面図である。ここで、ブレードハウジング10とコネクティングヘッド620は、互いに結合した状態で示され、図29bにおいてカミソリハンドル630は、収納空間638の内部構造を示すために一部が縦方向に削除された。
【0237】
ブレードハウジング10の反対側にて、コネクティングヘッド620の中心シャフト629は、カミソリハンドル630に対して第3の軸ax3を基準に回動自在に結合する。カミソリハンドル630は、図29aに示すように一体に形成してもよいが、縦方向に分かれる2つの収納部材でなってもよい。中心シャフト629の端部には、ピボット部材624が備えられ、ピボット部材624には、収納溝625を形成する。収納溝625は、横方向d1と第3の軸ax3の両方に対して垂直な方向d4に形成されて回動マグネット40を収める。中心シャフト629がカミソリハンドル630と結合するとき、ピボット部材624は、カミソリハンドル630の収納空間内に完全に収まる。このとき、カミソリハンドル630のマグネット収納部636には、固定マグネット45が設けられ、中立位置にて回動マグネット40及び固定マグネット45は、すべて垂直な方向d4に対向して離間配置される。
【0238】
図30a及び図30bは、コネクティングヘッド620が中立位置にあるときのカミソリ組立体700の形状を示す斜視図および平面図であり、図30cは、コネクティングヘッド620が回動位置にあるときのカミソリ組立体700の形状を示す平面図である。ここで、収納空間638の内部が見えるようにカミソリハンドル630の一部が縦方向に除去された。
【0239】
図30a及び図30bを参照すると中立位置にて、回動マグネット40は、固定マグネット45と、すべて垂直な方向d4に対向して配置する。ここで、回動マグネット40と固定マグネット45の極性は同一であり、両者の間では斥力が作用する。
【0240】
図30cを参照すると、コネクティングヘッド620が第3の軸ax3を中心に回動するとき、ピボット部材624は、中立位置から第3の軸ax3に対して時計回りまたは反時計回りに回動する。このとき、回動マグネット40は、少なくとも一部が固定マグネット45に近接するようになり回動マグネット及び固定マグネット40、45間の斥力は大きくなる。したがって、外力が除去されると回動マグネット40は、固定した固定マグネット45の斥力を受け、元の対向位置(図30b参照)に復帰するようになる。これにより、回動マグネット40が収まったピボット部材624及びコネクティングヘッド620も回動方向の反対方向に回動しながら中立位置に復帰する。
【0241】
ピボット部材624が収納空間638内で回動運動をするとき、その回動範囲は、特定の角度内に制限される。これは剃り時の第3の軸ax3に対する回動範囲をユーザーに不快感を誘発しない範囲内に制限するためのものであり、本実施例では、偏心したピボット部材624が回動するときにマグネット収納部636に接触することで、ストッパーとして機能する。しかし、これに限らず、他の方式でもストッパー機能を提供できることは言うまでもない。
【0242】
図31は、本開示の第8の実施例に係るカミソリ組立体800をブレードハウジング10背面の一側から見た分解斜視図である。
【0243】
本開示の第8の実施例に係るカミソリ組立体800は、シェービングブレード5とブレードハウジング10を含むカミソリカートリッジと、コネクティングヘッド720と、カミソリハンドル730を含んで構成する。シェービングブレード5は、一端部がカットエッジを備え、他端部がブレードハウジング10に備えられた安着部に安着する。このとき、シェービングブレード5が、ブレードハウジング10に収まる方向は、剃り方向に対して垂直な横方向d1である。その他、ブレードハウジング10の構造は、図1と同じであるため、重複する説明は省く。
【0244】
図31において、コネクティングヘッド720の一端は、ブレードハウジング10の背面からブレードハウジング10と着脱自在に結合する。このとき、ブレードハウジング10が、コネクティングヘッドの端部に対してブレード5が収まる横方向d1に平行な第1の軸ax1を基準に回動することができる。一方、コネクティングヘッド720の他端に形成した中心シャフト729は、横方向d1に対して垂直な回動軸ax3を基準に回動自在になるように、カミソリハンドル730とも結合する。また、第3の軸ax3は縦方向d2と並んだ方向に形成する。
【0245】
カミソリハンドル730は、図31に示すように一体に形成してもよいが、縦方向に分かれる2つの収納部材でなってもよい。中心シャフト729の端部には、ピボット部材724が備えられ、ピボット部材724には、収納溝725を形成する。収納溝725は、横方向d1と同じ方向に形成されて回動マグネット40が収まる。このような収納溝725の配列方向は一例に過ぎず、収納溝725は、中心シャフト729の半径方向のうちのいずれかの一方向に配置することができる。
【0246】
中心シャフト729がカミソリハンドル730と結合するとき、ピボット部材724は、カミソリハンドル730の収納空間内に完全に収まる。このとき、カミソリハンドル730のマグネット収納部736a、736bには、それぞれ第1および第2の固定マグネット45、47が設けられ、中立位置にて回動マグネット40は、第1および第2の固定マグネット45、47との間で横方向d1に対向して離間配置される。
【0247】
図32a及び図32bは、コネクティングヘッド720が中立位置にあるときのカミソリ組立体700の形状を示す斜視図および平面図であり、図32cは、コネクティングヘッド720が回動位置にあるときのカミソリ組立体700の形状を示す平面図である。ここで、収納空間738の内部が見えるようにカミソリハンドル730の一部が縦方向に除去された。
【0248】
図32a及び図32bを参照すると中立位置にて、回動マグネット40は、第1および第2の固定マグネット45、47との間で横方向d1に対向して配置される。ここで、回動マグネット40と第1の固定マグネット45との間、そして回動マグネット40と第2の固定マグネット47との間には、すべて斥力が作用する。このように並んだ3つのマグネット45、40、47のうち、隣接する2つのマグネットの間ですべての斥力が発生するようにするためには、図24に例示したような極性を有するようにすればよい。
【0249】
図32cを参照すると、コネクティングヘッド720が第3の軸ax3を中心に回動するとき、ピボット部材724は、中立位置から第3の軸ax3に時計回りまたは反時計回りに回動する。このとき、回動マグネット40は、少なくとも一部が第1の固定マグネット45に近接しながら、同時に第2の固定マグネット47にも近接するようになり、したがって、回動マグネット及び第1の固定マグネット40、45間の斥力と回動マグネット及び第2の固定マグネット40、47間の斥力はすべて大きくなる。したがって、外力が除去されると回動マグネット40は、第1および第2の固定マグネット45、47の斥力を受け、元の対向位置(図32b参照)に復帰することになる。これにより、回動マグネット40が収まったピボット部材724及びコネクティングヘッド720も回動方向の反対方向に回動しながら中立位置に復帰する。
【0250】
ピボット部材724が収納空間738内で回動運動をするとき、その回動範囲は、特定の角度内に制限されることが望ましい。これは剃り時に第3の軸ax3に対する回動範囲をユーザーに不快感を誘発しない範囲内に制限するための必要な機能である。図31ないし図32cには、図示していないが、本実施例でも、図33のような形でストッパーを提供することができる。図33を参照すると、中心シャフト729の円周方向に一つ以上の突起部(protrusion portion)728a、728bが形成される。このような突起部728a、728bは、カミソリハンドル730の終端部に突起部728a、728bと対応するように円周方向に形成したスロット部(slot portion)727a、727b内に収まる。したがって、中心シャフト729の回動範囲は、突起部がスロット部内で移動する範囲内に制限される形でストッパーとして機能する。
【0251】
以上の説明は、本実施例の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本実施例の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正や変形が可能である。したがって、本実施例は、本実施例の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本実施例の技術思想の範囲が限定されるものではない。本実施例の保護範囲は次の請求の範囲によって解釈するべきであり、その同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本実施例の権利範囲に含まれるものと解釈するべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図13c
図14
図15
図16a
図16b
図16c
図17a
図17b
図17c
図18
図19a
図19b
図20
図21a
図21b
図22a
図22b
図22c
図23a
図23b
図24
図25a
図25b
図25c
図26
図27a
図27b
図28
図29a
図29b
図30a
図30b
図30c
図31
図32a
図32b
図32c
図33