IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーの特許一覧

特開2024-96474雄および雌コネクタ用のユニバーサル単回使用キャップ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024096474
(43)【公開日】2024-07-12
(54)【発明の名称】雄および雌コネクタ用のユニバーサル単回使用キャップ
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/20 20060101AFI20240705BHJP
   A61M 39/16 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A61M39/20
A61M39/16
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024079302
(22)【出願日】2024-05-15
(62)【分割の表示】P 2023090782の分割
【原出願日】2019-04-09
(31)【優先権主張番号】62/655,489
(32)【優先日】2018-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/378,015
(32)【優先日】2019-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス エレコフカンスキ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ジアン
(72)【発明者】
【氏名】ポール マリシ
(57)【要約】
【課題】医療用コネクタに接続するためのデバイスを提供すること。
【解決手段】デバイスは、外側キャップ、内側キャップおよび剥離可能シールを含む。外側キャップは、吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバを画定するように構成される。外側キャップは、一体型本体と、閉鎖端と、閉鎖端から開放端まで延びる長さを有し、チャンバを画定する外側キャップ環状壁とを含む。内側キャップは、雄ルアーコネクタに係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブを含む。剥離可能シールは、消毒剤または抗菌剤がチャンバから出るのを防止する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用コネクタに接続するためのデバイスであって、
一体型本体と、閉鎖端と、前記閉鎖端から開放端まで延びる長さLO4を有しおよび吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバを画定する外側キャップ環状壁と、を含む外側キャップであって、前記開放端は端面を画定し、
前記外側キャップ環状壁は外側キャップ外壁面および外側キャップ内壁面を有し、前記外側キャップ内壁面は1つまたは複数のポケットを有する、外側キャップと、
外壁面および内壁面を有する環状壁を有する一体型本体を含み、内側キャップの第1の端部は前記外側キャップの前記閉鎖端に面し、前記内側キャップの第2の端部は前記外側キャップの前記開放端に面し、前記内側キャップの前記第1の端部の外壁面は前記外側キャップの前記内壁面の前記1つまたは複数のポケットと係合するように適合された屈曲ヒンジを含んで前記外側キャップに対する前記内側キャップの位置を固定し、前記内側キャップの前記第2の端部の前記外壁面は雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山を有する、内側キャップと、前記消毒剤または前記抗菌剤が前記チャンバから出るのを防止するための前記端面の剥離可能シールと、
を含む、デバイス。
【請求項2】
前記外側キャップの前記開放端は、初期状態において、前記内側キャップの前記第2の端部とほぼ同一水平面上に位置する、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
雄ルアーコネクタが前記内側キャップの前記第2の端部の前記外壁面の前記1つまたは複数のねじ山と係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、前記内側キャップの前記屈曲ヒンジは、前記外側キャップ内壁面上の前記1つまたは複数のポケットから係合解除されて、前記内側キャップが前記外側キャップの開口端から部分的に突出することを可能にする、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
雄ルアーコネクタが前記内側キャップの前記第2の端部の前記外壁面の前記1つまたは複数のねじ山と係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、前記内側キャップは前記外側キャップの前記チャンバ内に引っ込む、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
雌ルアーコネクタが前記デバイスと係合したとき、前記内側キャップは押されることとなり、および前記内側キャップ上の屈曲前記屈曲ヒンジと前記外側キャップ上の前記1つまたは複数のポケットとの間のインターロックは取り外されて、前記内側キャップが前記チャンバの前記閉鎖端に向かって移動することを可能にする、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチルヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物から本質的になる群から選択される、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記消毒剤または抗菌剤は、流体またはゲルである、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
雌ルアーコネクタまたは前記雄ルアーコネクタに接続すると前記吸収性材料の圧縮が前記チャンバの前記閉鎖端に向かう、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記吸収性材料の前記圧縮は、前記雌ルアーコネクタまたは前記雄ルアーコネクタを消毒する、
請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記外側キャップ外壁面は、複数のグリップ部材を含む、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
雌ルアーコネクタは、無針コネクタ、活栓、および血液透析コネクタから本質的になる群から選択される、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記雄ルアーコネクタは、静脈内チューブ端、活栓、または雄ロックルアーである、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
医療用コネクタに接続するためのデバイスであって、
一体型本体と、閉鎖端と、前記閉鎖端から開放端まで延びる長さLO5を有しおよび吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバを画定する外側キャップ環状壁と、を含む外側キャップであって、
前記外側キャップ環状壁は外側キャップ外壁面および外側キャップ内壁面を有し、前記外側キャップ内壁面は1つまたは複数の突起を有する、外側キャップと、
外壁面および内壁面を有する環状壁を有する一体型本体を含み、内側キャップの第1の端部は前記外側キャップの前記閉鎖端に面し、前記内側キャップの第2の端部は前記外側キャップの前記開放端に面し、前記内側キャップの前記第1の端部の外壁面は前記外側キャップの前記内壁面の前記1つまたは複数の突起と係合するように適合されたディンプルを含んで、前記外側キャップに対して前記内側キャップの位置を固定し、前記内側キャップの前記第2の端部の前記外壁面は雄ルアーコネクタに係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブを有する、内側キャップと、
前記消毒剤または前記抗菌剤が前記チャンバから出るのを防止するための端面の剥離可能シールと、
を含む、デバイス。
【請求項14】
前記外側キャップ外壁面は、しるし、グラフィック、記号、図、単語、または他の指示を含む、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記外側キャップの前記開放端は、前記内側キャップの前記第2の端部と同一水平面上に位置している、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項16】
雄ルアーコネクタが前記内側キャップの前記第2の端部の前記外壁面の前記1つまたは複数のねじ山タブと係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、前記内側キャップは前記外側キャップの前記開放端から部分的に突出する、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項17】
雄ルアーコネクタが前記内側キャップの前記第2の端部の前記外壁面の前記1つまたは複数のねじ山タブと係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、前記内側キャップは前記外側キャップの前記チャンバ内に引っ込む、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項18】
雌ルアーコネクタが前記デバイスと係合したとき、前記内側キャップは滑りおよび前記外側キャップの前記チャンバ内に引っ込む、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項19】
前記消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチルヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物から本質的になる群から選択される、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項20】
前記消毒剤または抗菌剤は、流体またはゲルである、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項21】
雌ルアーコネクタまたは前記雄ルアーコネクタに接続すると前記吸収性材料の圧縮が前記チャンバの前記閉鎖端に向かう、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項22】
前記吸収性材料の前記圧縮は、前記雌ルアーコネクタまたは前記雄ルアーコネクタを消毒する、
請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記外側キャップ外壁面は、複数のグリップ部材を含む、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項24】
前記雌ルアーコネクタは、無針コネクタ、活栓、および血液透析コネクタから本質的になる群から選択される、
請求項21に記載のデバイス。
【請求項25】
前記雄ルアーコネクタは、静脈内チューブ端、活栓、または雄ロックルアーである、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項26】
前記外側キャップ環状壁は、端面を画定する前記一体型本体の前記開放端にフレア状の湾曲を有する、
請求項13に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、例えば雄および雌のルアーフィッティングを備えるアクセスポートを消毒(disinfecting)および滅菌(sterilizing)するためのデバイスに関し、および特には、複数のタイプのコネクタに適応(accommodating)することができる消毒および滅菌デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
血管アクセスデバイス(VAD)は一般的に使用される治療デバイスであり、および静脈内(IV)カテーテルを含む。VADには、末梢カテーテルおよび中心静脈カテーテルという、2つの一般的な分類がある。細菌(Bacteria)および他の微生物(microorganisms)は、流体または薬剤(pharmaceutical)を送達するためのVADへの接続時にアクセスハブおよびポート/バルブから患者の血管系(vascular system)に侵入する場合がある。それぞれのアクセスハブ(またはアクセスポート/バルブまたは接続部)は、カテーテル関連の血流感染(CRBSI)を伝播する若干のリスクを伴い、これは、犠牲が大きく(costly)および潜在的に死を招く可能性がある。
【0003】
カテーテル関連血流感染症(CRBSI)の症例を減少させ、およびVADが正しく使用および維持されることを確実にするために、実施基準(standards of practice)が開発されてきており、これは、消毒および洗浄(cleaning)手順を含む。
【0004】
消毒キャップ(Disinfection caps)はアメリカ医療疫学学会(SHEA)のガイドラインに加えられており、およびまた、キャップが2016年の輸液看護師基準(INS)ガイドラインに組み込まれることが早期に指摘されている。
【0005】
先進市場において、IVカテーテルを利用するとき、無針コネクタは、典型的には、システムを閉鎖するために使用され、および次いで、続いてカテーテルを介して患者に薬品(medication)または他の必要な流体を投与するようにアクセスされることとなる。INSの実施基準は、無針コネクタの使用を推奨しており、および、それは「各アクセスの前に、アルコール、ヨードチンキ、またはグルコン酸クロルヘキシジン(chlorhexidine gluconate)/アルコールの組み合わせを用いて、一貫して完全に消毒される」べきであると述べている。無針コネクタの消毒は、究極的には、表面に生息し、および前述されたCRBSI症例を含むさまざまなカテーテル関連の合併症を引き起こす可能性のある細菌の減少を助けることが意図されている。看護師は、典型的には、70%IPAアルコールパッドを利用して、「ハブのスクラビング(scrubbing the hub)」として知られるものを行って、この消毒タスクを遂行することとなる。しかしながら、この実施に対する順守は、典型的には非常に低い。「ハブのスクラビング」に対する順守の欠如に加えて、スクラブ時間、乾燥時間、および無針コネクタがスクラブされる回数に、しばしばばらつきがあることも、臨床医のインタビューを通じて指摘されている。
【0006】
CRBSIを引き起こす可能性のある微生物の伝播に関連する一連の手順を通じて、接触または汚染の多くのリスクがある。汚染は、薬物の混合、カニューレの取り付け、およびアクセスハブへの挿入中に起こる可能性がある。VADに接続するための手順は極めて一般的で簡単であるので、患者の血管系への侵入に伴うリスクはしばしば見落とされている。現在、病院および患者へのリスクは、接続を行う臨床医の勤勉さの実質的な関数(function)であり、およびこの勤勉さはほとんど管理できない。
【0007】
現在のところ、雄の無針コネクタ、雌の無針コネクタ、静脈内(IV)および血液透析(hemodialysis)ラインのためのキャップは、異なる設計を用いており、およびしたがって、キャップが取り付けられ得るタイプのコネクタに限定される。従来の消毒キャップ(disinfecting caps)は、1つのタイプのコネクタのみに適合するように設計され、および1つの特定のサイズおよび/または形状のコネクタに固有のものである(specific to)。このように、消毒プロセスを効率化するために、複数のタイプのコネクタに適応することのできる消毒デバイスの必要性がある。また、複数日間の連続した消毒が可能な消毒デバイスの必要性もある。
【発明の概要】
【0008】
本開示の1つの態様は、医療用コネクタに接続するためのデバイスに関する。本開示の第1の例示的な実施形態によれば、デバイスは、概して、外側キャップ、内側キャップ、および剥離可能シールを含む。1つまたは複数の実施形態では、外側キャップは、一体型本体、閉鎖端、およびチャンバを画定する閉鎖端から開放端(open end)まで延びる長さを有する環状壁を含む。チャンバは、吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含んでいてもよい。外側キャップの開放端は、端面を画定する。外側キャップの環状壁は、外側キャップ外壁面および外側キャップ内壁面を含む。内壁面は、1つまたは複数のねじ山を含む。内側キャップは、外壁面および内壁面を有する環状壁を有する一体型本体を含み、内側キャップの第1の端部は外側キャップの閉鎖端に面し、内側キャップの第2の端部は外側キャップの開放端に面する。内側キャップの第1の端部の外壁面は、外側キャップの内壁面のねじ山と係合し得る1つまたは複数のねじ山を含む。内側キャップの第2の端部の外壁面は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山を含む。内側キャップのねじ山が雄ルアーコネクタと係合しているとき、外側キャップのねじ山は無抵抗(passive)となる。あるいはまた、外側キャップのねじ山が雌ルアーコネクタとかみ合っているとき、内側キャップのねじ山は無抵抗となる。1つまたは複数の実施形態において、剥離可能シールは、消毒剤または抗菌剤がチャンバから出るのを防止するために、端面に配置されていてもよい。
【0009】
デバイスがそのパッケージから取り出されたとき、外側キャップの開放端は、初期状態において、内側キャップの第2の端部と同一水平面上に位置している。デバイスを雄ルアーコネクタに接続するために、使用者は、雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山と係合しおよび時計回り方向に回転させられ、内側キャップが外側キャップの開放端から部分的に突出するように、軸方向荷重を加える。内側キャップが外側キャップの開放端から部分的に突出しているとき、デバイスとコネクタとの間にスペースはない。雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップは外側キャップのチャンバ内に引っ込む。雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップは滑りおよび外側キャップのチャンバ内に引っ込む。デバイスがコネクタに接続されると、デバイスは、デバイスを反時計回りに回転させることによって、コネクタから取り外されてもよい。係合解除に際して、内側キャップおよび外側キャップは、無傷で(intact)互いに取り付けられたままである。
【0010】
デバイスは、様々な消毒剤との相互作用に適合性があるように設計される。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、様々な(variations of)アルコールまたはクロルヘキシジンを含んでいてもよい。消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物から本質的になる群から選択される流体またはゲルであり得る。
【0011】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面は、複数のグリップ部材(grip members)を含む。
【0012】
1つまたは複数の実施形態において、雌コネクタは、無針(needle-free)コネクタ、活栓(stopcock)、または血液透析コネクタであってもよい。1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内チューブ端(静脈内チューブ端)または活栓であってもよい。
【0013】
本開示の別の態様は、概して外側キャップ、内側キャップおよび剥離可能シールを含む、本開示の第2の例示的な実施形態による、医療用コネクタに接続するためのデバイスに関する。
【0014】
外側キャップは、本体、閉鎖端、閉鎖端から開放端まで延びる長さを有しならびに吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバを画定する環状壁を含む。開放端は、端面を画定する。外側キャップの環状壁は、外側キャップ外壁面および外側キャップ内壁面を含む。外側キャップ内壁面は、雌ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数の溝および1つまたは複数のねじ山を含む。1つまたは複数の実施形態において、雌コネクタは、無針コネクタ、活栓、および血液透析コネクタの形態であってもよい。1つまたは複数の代替的な実施形態において、外側キャップの本体は2つの構成要素から構成されていてもよく、内部キャビティを有する後端構成要素は、ねじ山または溶接(welding)を介してキャップ本体の前端構成要素上に螺合される。
【0015】
内側キャップは、外壁面および内壁面を有する環状壁を有する本体を含み、内側キャップの第1の端部は、外側キャップの閉鎖端に面する。内側キャップの第2の端部は、外側キャップの開放端に面する。外側キャップ内壁面は、内側キャップがそれに沿ってスライドすることができる1つまたは複数の溝を含む。内側キャップの第1の端部の外壁面は、外側キャップ内壁面の1つまたは複数の溝内に嵌合(fit)するように2つのシャフト状の翼を含んで、外側キャップに関して内側キャップとの間の相対回転の表示(signification)を可能にすることなくスライド運動を容易にする。内側キャップのねじ山の最外直径は、外側キャップのねじ山と最小限の干渉、例えば、滑り嵌め(sliding fit)またはストリップ嵌め(strip fit)を有するように設計されて、相対的な直線運動(relative linear motion)を可能にし、およびまた、デバイスの組み立てを容易にする。内側キャップおよび外側キャップのねじ山の歯深さ(teeth depth)は、雄および雌ルアーコネクタと係合するのに十分であることが望ましい。内側キャップの第2の端部の外壁面は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブを含む。1つまたは複数の実施形態において、内側キャップの第2の端部の外壁面は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された2つのねじ山タブを含む。雄ルアーコネクタは、雌ねじ山付きのカラーを含む。1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内(IV)チューブ端、活栓、または雄ロックルアーであってもよい。
【0016】
内側キャップは、外側キャップに関して前後にスライドし得る。1つまたは複数の実施形態において、外側キャップの開放端は、初期状態において、内側キャップの第2の端部と同一水平面上に位置している。雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合したとき、内側キャップは、外側キャップに抗してスライドして、外側キャップの開放端から部分的に突出する。雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップは、外側キャップに抗してスライドしおよび外側キャップのチャンバ内に引っ込んで、雌ルアーコネクタが外側キャップの内壁面の1つまたは複数のねじ山と係合することを可能にする。
【0017】
現在市販されている消毒キャップ(Disinfecting caps)は、3つのタイプのルアーフィッティング、つまり無針コネクタの雌ルアー、活栓の雌ルアー、および静脈内注射部位上の雄ルアーコネクタのうちの1つを消毒することができるだけである。したがって、異なるタイプのコネクタを洗浄するために異なるタイプの消毒キャップを使用しなければならないことを回避するために、デバイスは、雄ルアーコネクタと係合する内側キャップと雌ルアーコネクタと係合する外側キャップとの間のスライド機構(sliding mechanism)により、異なるタイプのルアーコネクタに自己適合(self-adaptive)し、それによって、使用者が単一のデバイスで異なるタイプのコネクタを洗浄することを可能にする。外側キャップを雌ルアーコネクタ上に取り付けると、内側キャップは外側キャップの閉鎖端のチャンバに向かって後退(retreat)し、このようにして、雌ルアーコネクタが挿入されおよび外側キャップのねじ山上に螺合されるためのスペースを提供する。デバイスの内側キャップを雄ルアーコネクタ上に取り付けると、内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山タブは、雄ルアーコネクタ上のねじ山と係合する。したがって、開示されたキャップは、雄および雌ルアーの両方に取り付けられ得る。
【0018】
デバイスは、消毒剤または抗菌剤を外側キャップのチャンバに組み込むこと(integrating)によって、ルアーコネクタ上で使用されるときに消毒を達成し得る。消毒剤または抗菌剤は、チャンバに直接含まれ得、または消毒剤または抗菌剤は、外側キャップのチャンバを充填するスポンジまたは発泡材料に吸収され得る。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物から本質的になる群から選択される。
【0019】
消毒剤または抗菌剤がチャンバから出るのを防止するための端面の剥離可能シール。
【0020】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面は、複数のグリップ部材を含む。
【0021】
内側キャップの1つまたは複数のねじ山タブの最外直径は、外側キャップのねじ山と最小限の干渉を有して、相対的な直線運動を可能にする。
【0022】
本開示の別の態様は、概して外側キャップ、内側キャップおよび剥離可能シールを含む、本開示の第3の例示的な実施形態による、医療用コネクタに接続するためのデバイスに関する。
【0023】
外側キャップは、一体型本体、閉鎖端、閉鎖端から開放端まで延びる長さを有しならびに吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバを画定する環状壁を含む。開放端は、端面を画定する。
【0024】
外側キャップの環状壁は、外側キャップ外壁面および外側キャップ内壁面を含む。外側キャップ内壁面は、雌ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数の溝および1つまたは複数のねじ山を含み、外側キャップ内壁面の前記1つまたは複数のねじ山の少なくとも一部は、内側キャップの嵌合フィーチャ(mating feature)と係合しないギャップを含む。
【0025】
内側キャップは、外側キャップとスライド可能に係合する。内側キャップは、外壁面および内壁面を有する環状壁を有する一体型本体を含み、内側キャップの第1の端部は外側キャップの閉鎖端に面し、内側キャップの第2の端部は外側キャップの開放端に面する。内側キャップの第1の端部の外壁面は、外側キャップ内壁面の1つまたは複数の溝内に嵌合するように2つのシャフト状の翼を含み、および外側キャップに関して内側キャップとの間の相対回転の表示を可能にすることなくスライド運動を容易にする。内側キャップの第2の端部の外壁面は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブを含む。内側キャップは、外側キャップとスライド可能な配置にある。
【0026】
消毒剤または抗菌剤がチャンバから出るのを防止するための端面の剥離可能シール。
【0027】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップの開放端は、初期状態において、内側キャップの第2の端部と同一水平面上に位置している。
【0028】
雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップは外側キャップの開放端から部分的に突出する。
【0029】
雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップは外側キャップのチャンバ内に引っ込む。
【0030】
雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップは、外側キャップに抗してスライドしおよび外側キャップのチャンバ内に引っ込んで、雌ルアーコネクタが外側キャップの内壁面の1つまたは複数のねじ山と係合することを可能にする。
【0031】
1つまたは複数の実施形態において、内側キャップの第2の端部の外壁面は、雌ねじ山付きのカラーを有する雄ルアーコネクタと係合するように適合された2つのねじ山タブを含む。
【0032】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面は、複数のグリップ部材を含む。
【0033】
1つまたは複数の実施形態において、雌コネクタは、無針コネクタ、カテーテルルアーコネクタ、活栓、および血液透析コネクタから本質的になる群から選択されてもよい。
【0034】
1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内チューブ端、活栓、または雄ロックルアーであってもよい。
【0035】
1つまたは複数の実施形態において、内側キャップのねじ山および外側キャップのねじ山は、滑り嵌めを可能にするように、干渉がない(void of interference)。
【0036】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ内壁面の1つまたは複数のねじ山のギャップは、外側キャップ内壁面の溝に隣接して配置されて、外側キャップに抗する内側キャップのスライドを可能にする。
【0037】
外側キャップ内壁面の1つまたは複数のねじ山のギャップは、内側キャップが外側キャップに抗してスライドするときに、内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山タブを収容する。
【0038】
1つまたは複数の実施形態において、内側キャップの第1の端部の外壁面の2つのシャフト状の翼は、外側キャップ内壁面の1つまたは複数の溝に配置される1つまたは複数の突起とのフィット配置(snap-fit arrangement)を有する1つまたは複数のポケットをさらに含んで、外側キャップに対する内側キャップの位置を固定する。
【0039】
雄ルアーコネクタが、内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップの2つのシャフト状の翼上の1つまたは複数のポケットは外側キャップ内壁面の1つまたは複数の突起から係合解除されて、内側キャップが外側キャップの開口端(opening end)から部分的に突出することを可能にする。
【0040】
雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップは押されることとなり、および内側キャップの2つのシャフト状の翼上の1つまたは複数のポケットは外側キャップ内壁面の1つまたは複数の突起から係合解除されて、内側キャップがチャンバの閉鎖端に向かって移動することを可能にする。
【0041】
1つまたは複数の実施形態において、内側キャップの第1の端部の外壁面の2つのシャフト状の翼は、外側キャップ内壁面の1つまたは複数の溝に配置される1つまたは複数の対応する1つまたは複数のポケットとのスナップフィット配置を有する1つまたは複数の突起をさらに含んで、外側キャップに対する内側キャップの位置を固定する。
【0042】
雄ルアーコネクタが、内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップの2つのシャフト状の翼上の1つまたは複数のポケットは外側キャップ内壁面の1つまたは複数の突起から係合解除されて、内側キャップが外側キャップの開口端から部分的に突出することを可能にする。
【0043】
雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップは押されることとなり、および内側キャップの2つのシャフト状の翼上の1つまたは複数のポケットは外側キャップ内壁面の1つまたは複数の突起から係合解除されて、内側キャップがチャンバの閉鎖端に向かって移動することを可能にする。
【0044】
内側キャップは、外側キャップに関して前後にスライドし得る。1つまたは複数の実施形態において、外側キャップの開放端は、初期状態において、内側キャップの第2の端部と同一水平面上に位置している。雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合したとき、内側キャップは、外側キャップに抗してスライドして、外側キャップの開放端から部分的に突出する。雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップは、外側キャップに抗してスライドしおよび外側キャップのチャンバ内に引っ込んで、雌ルアーコネクタが外側キャップの内壁面の1つまたは複数のねじ山と係合することを可能にする。内側キャップのねじ山および外側キャップのねじ山は、本来、互いに非干渉であり、および干渉によってもはや拘束されず、滑り嵌めを可能にする。
【0045】
現在市販されている消毒キャップは、3つのタイプのルアーフィッティング、つまり無針コネクタの雌ルアー、活栓の雌ルアー、および静脈内注射部位上の雄ルアーコネクタのうちの1つを消毒することができるだけである。したがって、異なるタイプのコネクタを洗浄するために異なるタイプの消毒キャップを使用しなければならないことを回避するために、デバイスは、雄ルアーコネクタと係合する内側キャップと雌ルアーコネクタと係合する外側キャップとの間のスライド機構により、異なるタイプのルアーコネクタに自己適合し、それによって、使用者が単一のデバイスで異なるタイプのコネクタを洗浄することを可能にする。したがって、異なるタイプのコネクタを洗浄するために異なるタイプの消毒キャップを使用しなければならないことを回避するために、本開示のデバイスおよび他の実施形態は、異なるタイプのコネクタを洗浄するために使用される単一のデバイスを提供する。外側キャップを雌ルアーコネクタ上に取り付けると、内側キャップは外側キャップの閉鎖端のチャンバに向かって後退し、このようにして、雌ルアーコネクタが挿入されおよび外側キャップのねじ山上に螺合されるためのスペースを提供する。デバイスの内側キャップを雄ルアーコネクタ上に取り付けると、内側キャップの第2の端部の外壁面上の1つまたは複数のねじ山タブは、雄ルアーコネクタ上のねじ山と係合する。したがって、開示されたキャップは、雄および雌ルアーの両方に取り付けられ得る。内側キャップのねじ山および外側キャップのねじ山は、互いにほとんどまたは全く干渉を有さず、および内側キャップのねじ山および外側キャップのねじ山の寸法は、ルアー基準を満たしながら互いに独立している。
【0046】
デバイスは、消毒剤または抗菌剤を外側キャップのチャンバに組み込むことによって、ルアーコネクタ上で使用されるときに消毒を達成し得る。消毒剤または抗菌剤は、チャンバに直接含まれ得、または消毒剤または抗菌剤は、外側キャップのチャンバを充填するスポンジまたは発泡材料に吸収され得る。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物からなる群から選択される。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、流体またはゲルである。1つまたは複数の実施形態において、吸収性材料は、雌ルアーコネクタまたは雄ルアーコネクタに接続すると、チャンバの閉鎖端に向かって圧縮する。吸収性材料の圧縮は、雌ルアーコネクタまたは雄ルアーコネクタを消毒する。
【0047】
消毒剤または抗菌剤がチャンバから出るのを防止するための端面の剥離可能シール。
【0048】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面は、複数のグリップ部材を含む。
【0049】
本開示の別の態様は、概して外側キャップ、内側キャップおよび剥離可能シールを含む、本開示の第4の例示的な実施形態による、医療用コネクタに接続するためのデバイスに関する。
【0050】
外側キャップは、一体型本体、閉鎖端、閉鎖端から開放端まで延びる長さを有しならびに吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバを画定する環状壁を含む。外側キャップの開放端は、端面を画定する。
【0051】
外側キャップの環状壁は、外側キャップ外壁面および外側キャップ内壁面を含む。外側キャップ内壁面は、1つまたは複数のポケットを含む。
【0052】
内側キャップは、外壁面および内壁面を有する環状壁を有する一体型本体を含み、内側キャップの第1の端部は外側キャップの閉鎖端に面し、内側キャップの第2の端部は外側キャップの開放端に面する。内側キャップの第1の端部の外壁面は、外側キャップの内壁面の1つまたは複数のポケットと係合するように適合された屈曲ヒンジ(flexure hinge)を含んで、外側キャップに対する内側キャップの位置を固定する。内側キャップの第2の端部の外壁面は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山を含む。
【0053】
消毒剤または抗菌剤がチャンバから出るのを防止するための端面の剥離可能シール。
【0054】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップの開放端は、初期状態において、内側キャップの第2の端部と同一水平面上に位置している。
【0055】
1つまたは複数の実施形態において、雄ルアーコネクタが、内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ上の屈曲ヒンジは、外側キャップ内壁面上のポケットから係合解除されて、内側キャップを外側キャップの開口端から部分的に突出させる。
【0056】
雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップは外側キャップのチャンバ内に引っ込む。
【0057】
1つまたは複数の実施形態において、雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップは押されることとなり、および内側キャップ上の屈曲ヒンジと外側キャップ上のポケットとの間のインターロックは取り外されて(dislodged)、内側キャップがチャンバの閉鎖端に向かって移動するのを可能にする。
【0058】
1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0059】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面は、複数のグリップ部材を含む。
【0060】
1つまたは複数の実施形態において、雌ルアーコネクタは、無針コネクタ、活栓、および血液透析コネクタからなる群から選択される。
【0061】
1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内チューブ端、活栓、または雄ロックルアーであってもよい。
【0062】
本開示の別の態様は、概して外側キャップ、内側キャップおよび剥離可能シールを含む、本開示の第5の例示的な実施形態による、医療用コネクタに接続するためのデバイスに関する。
【0063】
外側キャップは、一体型本体、閉鎖端、閉鎖端から開放端まで延びる長さを有しならびに吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバを画定する環状壁を含む。環状壁の開放端は端面を画定する。1つまたは複数の実施形態において、環状壁は、端面を画定する本体の開放端にフレア状の湾曲(flared curvature)を含む。外側キャップの環状壁は、外側キャップ外壁面と外側キャップ内壁面とを含み、内壁面は1つまたは複数の突起を有する。内側キャップは、外壁面および内壁面を有する環状壁を有する一体型本体を含み、内側キャップの第1の端部は外側キャップの閉鎖端に面し、内側キャップの第2の端部は外側キャップの開放端に面する。内側キャップの第1の端部の外壁面は、外側キャップの内壁面の1つまたは複数の突起と係合するように適合されたディンプルを含んで、外側キャップに対する内側キャップの位置を固定する。内側キャップの第2の端部の外壁面は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブを含む。消毒剤または抗菌剤がチャンバから出るのを防止するための端面の剥離可能シール。
【0064】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面は、しるし(indicia)、グラフィック(graphics)、記号(symbols)、図(diagrams)、単語(words)、または他の指示(instructions)を含み得る。
【0065】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップの開放端は、初期状態において、内側キャップの第2の端部と同一水平面上に位置していてもよい。
【0066】
雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップは外側キャップの開放端から部分的に突出する。
【0067】
雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップは外側キャップのチャンバ内に引っ込む。
【0068】
雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップは滑りおよび外側キャップのチャンバ内に引っ込む。
【0069】
1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0070】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面は、複数のグリップ部材を含む。
【0071】
1つまたは複数の実施形態において、雌ルアーコネクタは、無針コネクタ、活栓、および血液透析コネクタからなる群から選択される。
【0072】
1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内チューブ端、活栓、または雄ロックルアーであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
図1】第1の実施形態によるデバイスの上面斜視図を示す。
図2図1に示されるデバイスの底面斜視図を示す。
図3】第1の実施形態によるデバイスの側面図を示す。
図4】外側キャップの側面図を示す。
図5図1に示されるデバイスの内側キャップの斜視側面図を示す。
図6図1に示されるデバイスの内側キャップの斜視底面図を示す。
図7図1に示されるデバイスの内側キャップの側面図を示す。
図8】吸収性材料を備える図1に示されるデバイスの断面図を示す。
図9】初期状態における図1に示されるデバイスの断面図を示す。
図10】雄ルアーコネクタが作動している図1に示されるデバイスの断面図を示す。
図11】第2の実施形態によるデバイスの底面斜視図を示す。
図12図11に示されるデバイスの上面斜視図を示す。
図13】第2の実施形態によるデバイスの分解側面斜視図を示す。
図14】第2の実施形態によるデバイスの分解側面図を示す。
図15】第2の実施形態によるデバイスの分解底面斜視図を示す。
図16】第2の実施形態によるデバイスの外側キャップの斜視上面図を示す。
図17】第2の実施形態によるデバイスの外側キャップの斜視底面図を示す。
図18】第2の実施形態によるデバイスの内側キャップの斜視図を示す。
図19】第2の実施形態によるデバイスの斜視図を示す。
図20】第2の実施形態によるデバイスの内側キャップの断面図を示す。
図21】第3の実施形態による外側キャップの斜視図を示す。
図22】第3の実施形態によるデバイスの部分的な図を示す図を示す。
図23】第3の実施形態によるデバイスの外側キャップの断面図を示す。
図24】第3の実施形態によるデバイスの断面図を示す。
図25】第4の実施形態によるデバイスの斜視図を示す。
図26】第4の実施形態によるデバイスの断面図を示す。
図27】第4の実施形態によるデバイスの断面図を示す。
図28】第5の実施形態によるデバイスの斜視図を示す。
図29】第5の実施形態によるデバイスの断面図を示す。
図30】第5の実施形態による吸収性材料を備えるデバイスの断面図を示す。
図31】雄ルアーコネクタに関連する第5の実施形態によるデバイスの斜視図を示す。
図32】雌ルアーコネクタに関連する第5の実施形態によるデバイスの斜視図を示す。
図33】雄ルアーコネクタに関連する第5の実施形態によるデバイスの斜視図を示す。
図34】雌ルアーコネクタに関連する第5の実施形態によるデバイスの斜視図を示す。
図35】従来技術によるセプタムを備える雌ルアーコネクタの斜視図を示す。
図36】従来技術による活栓を備える雌ルアーコネクタの斜視図を示す。
図37】従来技術による雄ルアーコネクタの斜視図を示す。
図38】従来技術による血液透析コネクタの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0074】
本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に示される構成またはプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態のものであることができ、様々な方法で実施または実行され得る。
【0075】
本開示の実施形態は、デバイスが外側キャップおよび内側ルアーを含む、雄ルアーコネクタおよび雌ルアーコネクタを含む、医療用コネクタへの接続および医療用コネクタの消毒のためのユニバーサル単回使用デバイスに関する。デバイスはコネクタのための機械的障壁を提供し、および消毒用の抗菌剤を含む。本開示のデバイスは、実施者が消毒プロセスを効率化することを可能にする。
【0076】
この開示において使用される用語に関して、以下の定義が提供される。
【0077】
本明細書で使用される際に、「a」、「an」、および「the」の使用は、単数形および複数形を含む。
【0078】
本明細書で使用される際に、「カテーテル関連血流感染」または「CRBSI」という用語は、カテーテルまたはIVラインの存在に起因するあらゆる感染を指す。
【0079】
本明細書で使用される際に、「ルアーコネクタ」という用語は、シリンジ、カテーテル、ハブ付き針、IVチューブなどを互いに取り付ける標準的な方法である接続カラーを指す。ルアーコネクタは、単純な押圧/捩じり篏合(twist fit)だけでもよりよく結合するようにわずかにテーパー付けられた、雄および雌インターロックチューブからなる。ルアーコネクタは、任意選択的にねじ(threading)の付加的な外側リムを含み得、ルアーコネクタがよりしっかりと固定されることを可能にする。ルアーコネクタ雄端部は、概して、フラッシュシリンジと関連付けられ、および血管アクセスデバイス(VAD)に位置する雌端部にインターロックおよび接続し得る。ルアーコネクタは、遠位端と、近位端と、不規則な形状の外壁と、シリンジのバレルのチャンバからVADのハブへの流体連通のための形付けられた中央通路とを含む。ルアーコネクタは、また、ルアーコネクタをVADのハブに取り外し可能に取り付ける遠位端チャネル、およびルアーコネクタをシリンジのバレルに取り外し可能に取り付ける近位端チャネルを有する。
【0080】
図1から図10を参照して、本開示の第1の例示的な実施形態による医療コネクタに接続するためのデバイス100は、概して、外側キャップ102、内側キャップ132、および剥離可能シール150を含む。1つまたは複数の実施形態において、図2および図4に示されるように、外側キャップ102は、一体型本体104、閉鎖端106、およびチャンバ112を画定する閉鎖端106から開放端110まで延びる長さL01を有する外側キャップ環状壁108を含む。チャンバ112は、吸収性材料114および消毒剤または抗菌剤を含んでいてもよい。外側キャップ102の開放端110は、端面116を画定する。外側キャップ102の環状壁108は、外側キャップ外壁面118および外側キャップ内壁面120を含む。外側キャップ内壁面120は、雌ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山122を含む。内側キャップ132は、外壁面138および内壁面140を有する環状壁136を有する一体型本体134を含み、内側キャップの第1の端部142は外側キャップ102の閉鎖端106に面し、内側キャップの第2の端部144は外側キャップ102の開放端110に面する。第1の端部142から第2の端部144まで延びおよび外側キャップの長さLO1よりも短い長さLI1を有する、内側キャップ環状壁136。内側キャップ132の第1の端部142の外壁面138は、外側キャップ102の内壁面120のねじ山122と係合するための1つまたは複数のねじ山146を含む。内側キャップ132の第2の端部144の外壁面138は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山148を含む。内側キャップのねじ山が雄ルアーコネクタと係合したとき、外側キャップのねじ山は無抵抗となる。あるいはまた、外側キャップのねじ山が雌ルアーコネクタと係合したとき、内側キャップのねじ山は無抵抗となる。1つまたは複数の実施形態において、剥離可能シール150は、消毒剤または抗菌剤がチャンバ112から出るのを防止するために、端面に配置されていてもよい。1つまたは複数の実施形態において、剥離可能シールは、アルミニウムまたは多層ポリマーフィルムの剥し上部(peel back top)を含む。1つまたは複数の実施形態において、剥離可能シール150は、防湿層(moisture barrier)を含む。
【0081】
デバイス100がそのパッケージから取り出されたとき、外側キャップ102の開放端110は、初期状態において、内側キャップ132の第2の端部144とほぼ同一水平面P上に位置する。本明細書で使用される際に、「ほぼ同一水平面P」という語句の使用は、外側キャップおよび内側キャップが互いに近接しているが、内側キャップが外側キャップに対して突出していない位置を指す。デバイスを雄ルアーコネクタに接続するために、使用者は、雄ルアーコネクタが内側キャップ132の第2の端部144の外壁面138の1つまたは複数のねじ山148と係合しおよび時計回り方向に回転させられ、内側キャップ132が外側キャップの開放端から部分的に突出するように、軸方向荷重を加える。内側キャップ132が外側キャップ102の開放端110から部分的に突出しているとき、デバイスとコネクタとの間にスペースはない。雄ルアーコネクタが内側キャップ132の第2の端部144の外壁面138の1つまたは複数のねじ山148に係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ132は外側キャップ102のチャンバ112内に引っ込む。1つまたは複数の実施形態において、雄ルアーコネクタは、内側キャップ132を強制的に引っ込めることなく反時計回り方向に回転させることによってデバイス100から取り外され得る。雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップ132は滑りおよび外側キャップ102のチャンバ112内に引っ込む。デバイスがコネクタに接続されると、デバイスは、デバイスを反時計回り方向に回転させることによって、コネクタから取り外されてもよい。係合解除された際に、内側キャップ132および外側キャップ102は、無傷で互いに取り付けられたままである。
【0082】
デバイス100は、様々な消毒剤との相互作用に適合性があるように設計される。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、様々なアルコールまたはクロルヘキシジンを含んでいてもよい。消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物から本質的になる群から選択される流体またはゲルであり得る。
【0083】
1つまたは複数の実施形態において、吸収性材料は、雌ルアーコネクタまたは雄ルアーコネクタに接続すると、チャンバの閉鎖端に向かって圧縮する。吸収性材料の圧縮は、雌ルアーコネクタまたは雄ルアーコネクタを消毒する。
【0084】
内側キャップ132 および/または外側キャップ102は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレンのようないくつかのタイプのプラスチック材料、または医療デバイスにおいて使用される任意の他の成形可能プラスチック材料のいずれかから作られる。
【0085】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面118は、複数のグリップ部材119を含む。
【0086】
1つまたは複数の実施形態において、雌コネクタは、無針コネクタ、活栓、または血液透析コネクタであってもよい。1つまたは複数の実施形態において、無針コネクタは、Qサイト(Q-Syte)(商標)コネクタ、マックスプラス(MaxPlus)(商標)、マックスプラス(商標)クリア(MaxPlus Clear)、マックスゼロ(MaxZero)(商標)、ウルトラサイト(UltraSite)(登録商標)、ケアサイト(Caresite)(登録商標)、インビジョンプラス(InVision-Plus)(登録商標)、セーフライン(Safeline)(登録商標)、ワンリンク(OneLink)、V-リンク(V-Link)、クリアリンク(ClearLink)(商標)、ニュートラクリア(NeutraClear)(商標)、クレーブ(Clave)(登録商標)、マイクロクレーブ(MicroClave)(登録商標)、マイクロクレーブ(登録商標)クリア(MicroClave Clear)、ニュートロン(Neutron)(商標)、ナノクレーブ(NanoClave)(商標)、ケンドール(Kendall)(商標)、ネクサス(Nexus)、インビジョン(InVision)、バドサイト(Vadsite)、ビオネクター(Bionector)(登録商標)などから選択される。1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内チューブ端または活栓であってもよい。
【0087】
図11から図20を参照すると、本開示の第2の例示的な実施形態による医療コネクタに接続するためのデバイス200は、概して、外側キャップ202、内側キャップ232、および剥離可能シールを含む。本明細書でさらに論じられるように、デバイス200は、閉鎖雌ルアー、開放雌ルアー、および雄ルアーフィッティングを含む広範囲のルアーフィッティングに嵌合し得、同時に、無針コネクタ、静脈ライン上の雄コネクタ、活栓、および血液透析コネクタを含むアクセスポートのような医療器具を消毒することができる。内側キャップ232は、外側キャップ202とスライド可能な配置にある。
【0088】
図12から図15に示されるように、外側キャップ202は、本体204、閉鎖端206、閉鎖端206から開放端210まで延びる長さLO2を有しならびに吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバ212を画定する外側キャップ環状壁208を含む。開放端210は、端面216を画定する。外側キャップ環状壁208は、外側キャップ外壁面218および外側キャップ内壁面220を含む。外側キャップ内壁面220は、雌ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数の溝224および1つまたは複数のねじ山222を含む。1つまたは複数の実施形態において、雌コネクタは、無針コネクタ、活栓、および血液透析コネクタの形態であってもよい。1つまたは複数の代替的な実施形態において、図12に示されるように、外側キャップ202の本体204は、2つの構成要素から構成されていてもよく、内部キャビティを有する後端構成要素は、ねじ山または溶接を介してキャップ本体の前端構成要素上に螺合される。
【0089】
内側キャップ232は、外壁面238および内壁面240を有する環状壁236を有する本体234を含み、内側キャップの第1の端部242は、外側キャップ202の閉鎖端206に面する。内側キャップ232の第2の端部244は、外側キャップ202の開放端210に面する。外側キャップ内壁面220は、内側キャップ232がそれに沿ってスライドすることができる1つまたは複数の溝224を含む。内側キャップ232の第1の端部242の外壁面238は、外側キャップ内壁面220の1つまたは複数の溝224内に嵌合するように2つのシャフト状の翼247を含み、および外側キャップ202に関して内側キャップ232との間の相対回転の表示を可能にすることなくスライド運動を容易にする。内側キャップのねじ山の最外直径は、外側キャップのねじ山と最小限の干渉、例えば、滑り嵌めまたはストリップ嵌めを有するように設計されて、相対的な直線運動を可能にし、およびまた、デバイス200の組み立てを容易にする。内側キャップおよび外側キャップのねじ山の歯深さは、雄および雌ルアーコネクタと係合するのに十分であることが望ましい。内側キャップ232の第2の端部244の外壁面238は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブ248を含む。1つまたは複数の実施形態において、内側キャップ232の第2の端部244の外壁面238は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された2つのねじ山タブ248を含む。雄ルアーコネクタは、雌ねじ山付きのカラーを含む。1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内(IV)チューブ端、活栓、または雄ロックルアーであり得る。
【0090】
内側キャップ232は、外側キャップ202に関して前後にスライドし得る。1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ202の開放端210は、初期状態において、内側キャップ232の第2の端部244と同一水平面P上に位置している。雄ルアーコネクタが内側キャップ232の第2の端部244の外壁面238の1つまたは複数のねじ山タブ248に係合したとき、内側キャップ232は、外側キャップ202に抗してスライドして、外側キャップ202の開放端210から部分的に突出する。雌ルアーコネクタがデバイス200に係合したとき、内側キャップ232は、外側キャップ202に抗してスライドしおよび外側キャップ202のチャンバ212内に引っ込んで、雌ルアーコネクタが外側キャップ202の内壁面220の1つまたは複数のねじ山222と係合することを可能にする。
【0091】
内側キャップ232および/または外側キャップ202は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレンのようないくつかのタイプのプラスチック材料、または医療デバイスにおいて使用される任意の他の成形可能プラスチック材料のいずれかから作られる。
【0092】
現在市販されている消毒キャップは、3つのタイプのルアーフィッティング、つまり無針コネクタの雌ルアー、活栓の雌ルアー、および静脈内注射部位上の雄ルアーコネクタのうちの1つを消毒することができるだけである。したがって、異なるタイプのコネクタを洗浄するために異なるタイプの消毒キャップを使用しなければならないことを回避するために、デバイス200は、雄ルアーコネクタと係合する内側キャップと雌ルアーコネクタと係合する外側キャップとの間のスライド機構により、異なるタイプのルアーコネクタに自己適合し、それによって、使用者が単一のデバイスで異なるタイプのコネクタを洗浄することを可能にする。上述されたように、外側キャップ202を雌ルアーコネクタ上に取り付けると、内側キャップ232は外側キャップ202の閉鎖端206のチャンバ212に向かって後退し、このようにして、雌ルアーコネクタが挿入されおよび外側キャップ202のねじ山222上に螺合されるためのスペースを提供する。デバイス200の内側キャップ232を雄ルアーコネクタ上に取り付けると、内側キャップ232の第2の端部244の外壁面238上の1つまたは複数のねじ山タブ248は、雄ルアーコネクタ上のねじ山と係合する。したがって、開示されたキャップは、雄および雌ルアーの両方に取り付けられ得る。
【0093】
デバイス200は、消毒剤または抗菌剤を外側キャップのチャンバに組み込むことによって、ルアーコネクタ上で使用されるときに消毒を達成し得る。消毒剤または抗菌剤は、チャンバに直接含まれ得、または消毒剤または抗菌剤は、外側キャップのチャンバを充填するスポンジまたは発泡材料に吸収され得る。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチルヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物から本質的になる群から選択される。
【0094】
消毒剤または抗菌剤がチャンバ212から出るのを防止するための端面216の剥離可能シール。
【0095】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面218は、複数のグリップ部材を含む。
【0096】
内側キャップの1つまたは複数のねじ山タブの最外直径は、外側キャップのねじ山と最小限の干渉を有して、相対的な直線運動を可能にする。
【0097】
図21から図24を参照して、本開示の第3の例示的な実施形態による医療コネクタに接続するためのデバイス300は、概して、外側キャップ302、内側キャップ332、および剥離可能シールを含む。本明細書でさらに論じられるように、デバイス300は、閉鎖雌ルアー、開放雌ルアー、および雄ルアーフィッティングを含む広範囲のルアーフィッティングに嵌合し得、同時に、無針コネクタ、静脈ライン上の雄コネクタ、活栓、および血液透析コネクタを含むアクセスポートのような医療器具を消毒することができる。内側キャップ332は、外側キャップ302とスライド可能な配置にある。
【0098】
外側キャップ302は、一体型本体304、閉鎖端306、閉鎖端306から開放端310まで延びる長さLO3を有しならびに吸収性材料および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバ312を画定する環状壁308を含む。開放端は、端面316を画定する。
【0099】
外側キャップの環状壁は、外側キャップ外壁面318および外側キャップ内壁面320を含む。外側キャップ内壁面は、雌ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数の溝324および1つまたは複数のねじ山322を含み、外側キャップ内壁面320上の前記1つまたは複数のねじ山322の少なくとも一部は、内側キャップ332の嵌合フィーチャと係合しない1つまたは複数のギャップ326を含む。
【0100】
内側キャップ332は、外壁面338および内壁面340を有する環状壁336を有する一体型本体334を含み、内側キャップ332の第1の端部342は外側キャップ302の閉鎖端306に面し、内側キャップ332の第2の端部344は外側キャップ302の開放端310に面する。内側キャップ332の第1の端部342の外壁面338は、外側キャップ内壁面320の1つまたは複数の溝324内に嵌合するように2つのシャフト状の翼347を含み、および外側キャップ302に関して内側キャップ332との間の相対回転の表示を可能にすることなくスライド運動を容易にする。内側キャップ332の第2の端部344の外壁面338は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブ348を含む。内側キャップ332は、外側キャップ302とスライド可能な配置にある。
【0101】
1つまたは複数のギャップ326の機能は、スライド運動が発生したときに、内側キャップ332上の雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブ348を収容することである。1つまたは複数のギャップ326の位置、ならびに内側キャップ上のねじ山の位置は、ギャップサイズを最小化し、およびスライド溝324の幅を収容スペースの一部として利用するために、スライド溝324に隣接しているべきである。内側キャップ332のねじ山タブ348および外側キャップ302のねじ322は、干渉によってもはや拘束されておらず、したがって、滑り嵌めを可能にする。ねじ山の寸法は、内側キャップ332のねじ山タブ348と外側キャップ302との間の対応するコネクタへの係合を最大化するように最適化され得、これは、オーバーライドトルクに対する抵抗および軸方向分離力に対する抵抗に関して、コネクタと共に使用されるときのデバイスの機械的性能を改善し、したがって、デバイスがルアーコネクタにより確実に取り付けられることを可能にする。
【0102】
内側キャップ332および/または外側キャップ302は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレンのようないくつかのタイプのプラスチック材料、または医療デバイスにおいて使用される任意の他の成形可能プラスチック材料のいずれかから作られる。
【0103】
消毒剤または抗菌剤がチャンバから出るのを防止するための端面の剥離可能シール。
【0104】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ302の開放端310は、初期状態において、内側キャップ332の第2の端部344と同一水平面上に位置している。
【0105】
雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山に係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ332は外側キャップ302の開放端310から部分的に突出する。
【0106】
雄ルアーコネクタが内側キャップ332の第2の端部344の外壁面338の1つまたは複数のねじ山タブ348に係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ332は外側キャップ302のチャンバ312内に引っ込む。
【0107】
雌ルアーコネクタがデバイス300に係合したとき、内側キャップ332は、外側キャップ302に抗してスライドしおよび外側キャップ302のチャンバ312内に引っ込んで、雌ルアーコネクタが外側キャップ302の内壁面320の1つまたは複数のねじ山322と係合することを可能にする。
【0108】
1つまたは複数の実施形態において、内側キャップ332の第2の端部344の外壁面338は、雌ねじ山付きのカラーを有する雄ルアーコネクタと係合するように適合された2つのねじ山タブ348を含む。
【0109】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面318は、複数のグリップ部材を含む。
【0110】
1つまたは複数の実施形態において、雌コネクタは、無針コネクタ、カテーテルルアーコネクタ、活栓、および血液透析コネクタからなる群から選択されてもよい。
【0111】
1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内チューブ、活栓、または雄ロックルアーであってもよい。
【0112】
1つまたは複数の実施形態において、内側キャップのねじ山および外側キャップのねじ山は、滑り嵌めを可能にするように、干渉がない。
【0113】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ内壁面320の1つまたは複数のねじ山322のギャップ326は、外側キャップ内壁面320の溝324に隣接して配置されて、外側キャップ302に抗する内側キャップ332のスライドを可能にする。
【0114】
外側キャップ内壁面320の1つまたは複数のねじ山322のギャップ326は、内側キャップ332が外側キャップ302に抗してスライドするときに、内側キャップ332の第2の端部344の外壁面338の1つまたは複数のねじ山タブ348を収容する。
【0115】
1つまたは複数の実施形態において、スナップ機構は、組み立て時にそれが所定の場所に留まることができるように、外側キャップ302に対して所定の位置にロックするために、内側キャップ332の後端に導入されてもよい。この機構には干渉があり、雄コネクタ上に内側キャップを螺合させることによって生じる力は内側キャップを変位(dislocate)させることができ、同様に、雌コネクタによって内側キャップを押すことによって生じる力は内側キャップを変位させることができる。
【0116】
1つまたは複数の特定の実施形態において、内側キャップの第1の端部342の外壁面338上の2つのシャフト状の翼347は、外側キャップ内壁面320の1つまたは複数の溝324上に配置される1つまたは複数の突起380とのスナップフィット配置を有する1つまたは複数のポケット349をさらに含んで、外側キャップ302に対する内側キャップ332の位置を固定する。
【0117】
雄ルアーコネクタが、内側キャップ332の第2の端部344の外壁面338の1つまたは複数のねじ山タブ348に係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ332の2つのシャフト状の翼347上の1つまたは複数のポケット349は、外側キャップ内壁面320の1つまたは複数の突起380から係合解除されて、内側キャップ332が外側キャップ302の開放端310から部分的に突出することを可能にする。
【0118】
雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップ332は押されることとなり、および内側キャップ332の2つのシャフト状の翼347上の1つまたは複数のポケット349は外側キャップ内壁面320の1つまたは複数の突起380から係合解除されて、内側キャップ332が外側キャップの閉鎖端306に向かっておよびチャンバ312内に移動することを可能にする。
【0119】
1つまたは複数の実施形態において、内側キャップ332の第1の端部342の外壁面338の2つのシャフト状の翼347は、外側キャップ内壁面320の1つまたは複数の溝に配置される1つまたは複数の対応する1つまたは複数のポケット349とのスナップフィット配置を有する1つまたは複数の突起380をさらに含んで、外側キャップ302に対する内側キャップ332の位置を固定する。
【0120】
内側キャップ332は、外側キャップ302に関して前後にスライドし得る。1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ302の開放端310は、初期状態において、内側キャップ332の第2の端部344と同一水平面P上に位置している。雄ルアーコネクタが内側キャップ332の第2の端部344の外壁面338の1つまたは複数のねじ山タブ348に係合したとき、内側キャップ332は、外側キャップ302に抗してスライドして、外側キャップ302の開放端310から部分的に突出する。雌ルアーコネクタがデバイス300に係合したとき、内側キャップ332は、外側キャップ302に抗してスライドしおよび外側キャップ302のチャンバ312内に引っ込んで、雌ルアーコネクタが外側キャップ302の内壁面320の1つまたは複数のねじ山322と係合することを可能にする。内側キャップ332のねじ山タブ348および外側キャップ302のねじ山322は、本来、互いに非干渉であり、および干渉によってもはや拘束されず、滑り嵌めを可能にする。
【0121】
現在市販されている消毒キャップは、3つのタイプのルアーフィッティング、つまり無針コネクタの雌ルアー、活栓の雌ルアー、および静脈内注射部位上の雄ルアーコネクタのうちの1つを消毒することができるだけである。したがって、異なるタイプのコネクタを洗浄するために異なるタイプの消毒キャップを使用しなければならないことを回避するために、デバイス300は、雄ルアーコネクタと係合する内側キャップ332と雌ルアーコネクタと係合する外側キャップ302との間のスライド機構により、異なるタイプのルアーコネクタに自己適合し、それによって、使用者が単一のデバイスで異なるタイプのコネクタを洗浄することを可能にする。したがって、異なるタイプのコネクタを洗浄するために異なるタイプの消毒キャップを使用しなければならないことを回避するために、本開示のデバイス300および他の実施形態は、異なるタイプのコネクタを洗浄するために使用される単一のデバイスを提供する。外側キャップ302を雌ルアーコネクタ上に取り付けると、内側キャップ332は外側キャップ302の閉鎖端306のチャンバ312に向かって後退し、このようにして、雌ルアーコネクタが挿入されおよび外側キャップのねじ山322上に螺合されるためのスペースを提供する。デバイス300の内側キャップを雄ルアーコネクタ上に取り付けると、内側キャップ332の第2の端部344の外壁面338上の1つまたは複数のねじ山タブ348は、雄ルアーコネクタ上のねじ山と係合する。したがって、開示されたキャップは、雄および雌ルアーの両方に取り付けられ得る。内側キャップのねじ山および外側キャップのねじ山は、本来、互いにほとんどまたは全く非干渉であり、および内側キャップのねじ山および外側キャップのねじ山の寸法は、ルアー基準を満たしながら互いに独立している。
【0122】
デバイス300は、消毒剤または抗菌剤を有する吸収性材料を外側キャップ302のチャンバ312に組み込むことによって、ルアーコネクタ上で使用されるときに消毒を達成し得る。消毒剤または抗菌剤は、チャンバに直接含まれ得、または消毒剤または抗菌剤は、外側キャップのチャンバを充填するスポンジまたは発泡材料に吸収され得る。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物からなる群から選択される。請求項28に記載のデバイスにおいて、消毒剤または抗菌剤は、チャンバに直接含まれ得、または消毒剤または抗菌剤は、外側キャップのチャンバを充填するスポンジまたは発泡材料に吸収され得る。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物からなる群から選択される。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、流体またはゲルであってもよい。1つまたは複数の実施形態において、吸収性材料は、雌ルアーコネクタまたは雄ルアーコネクタに接続すると、チャンバの閉鎖端に向かって圧縮する。吸収性材料314の圧縮は、雌ルアーコネクタまたは雄ルアーコネクタを消毒する。
【0123】
消毒剤または抗菌剤がチャンバ312から出るのを防止するための端面316の剥離可能シール。
【0124】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面318は、複数のグリップ部材を含む。
【0125】
図25から図27を参照して、本開示の第4の例示的な実施形態による医療コネクタに接続するためのデバイス400は、概して、外側キャップ402、内側キャップ432、および剥離可能シールを含む。
【0126】
外側キャップ402は、一体型本体404、閉鎖端406、閉鎖端406から開放端410まで延びる長さLO4を有しならびに吸収性材料414および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバ412を画定する環状壁408を含む。外側キャップ402の開放端410は、端面416を画定する。
【0127】
外側キャップ環状壁408は、外側キャップ外壁面418および外側キャップ内壁面420を含む。外側キャップ内壁面420は、1つまたは複数のポケット460を含む。
【0128】
内側キャップ432は、外壁面438および内壁面440を有する環状壁436を有する一体型本体404を含み、内側キャップの第1の端部442は外側キャップの閉鎖端に面し、内側キャップの第2の端部444は外側キャップの開放端に面する。内側キャップの第1の端部の外壁面は、外側キャップの内壁面420の1つまたは複数のポケット460と係合するように適合された屈曲ヒンジ470を含んで、外側キャップ402に対する内側キャップ432の位置を固定する。内側キャップ432の第2の端部444の外壁面438は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブ448を含む。
【0129】
1つまたは複数の実施形態において、内側キャップ432は、図26に示されるように、屈曲ヒンジ470として設計された弾性要素によって、外側キャップの内面420に接続される。屈曲ヒンジは、内側キャップに接続された比較的長いカンチレバーヒンジである。ヒンジ組立品は、外側キャップ402に対して内側キャップ432を固定するために提供される2つの屈曲部(flexures)をさらに含む。各屈曲部は、内側キャップに接続される第1の部分と、外側キャップ402の環状壁の内面420に形成された1つまたは複数のポケット449に接続される第2の部分とを含む。本明細書で使用される際に、屈曲ヒンジ470は、荷重要素を曲げることによって運動を可能にするヒンジである。1つの実施形態において、屈曲ヒンジ470は、外側キャップ402に関する内側キャップ432の移動を可能にする任意の適切なプラスチック材料から製造される。1つまたは複数の実施形態において、屈曲ヒンジ470は、劣化または故障することなく繰り返し屈曲させられ得る材料から製造される。
【0130】
1つまたは複数の実施形態において、屈曲ヒンジ470は、好ましくは射出成形ポリプロピレンまたは超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)のようなプラスチック材料から作られていてもよく、その材料特性は、短い屈曲長(flexure length)を可能にし、一方で、同時に、高い屈曲運動サイクル数(high number of flexing motion cycles)を可能にする。
【0131】
消毒剤または抗菌剤がチャンバ412から出るのを防止するための端面416の剥離可能シール。
【0132】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ402の開放端410は、初期状態において、内側キャップ432の第2の端部444と同一水平面上に位置している。
【0133】
雄ルアーコネクタが内側キャップ432の第2の端部444の外壁面438の1つまたは複数のねじ山タブ448に係合しおよびコネクタがキャップの開放端から見られたときに時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ上の屈曲ヒンジ470は、外側キャップ内壁面420のポケット449から係合解除されて、内側キャップ432が外側キャップ402の開放端410から部分的に突出することを可能にする。雄ルアーコネクタが内側キャップ432の第2の端部444の外壁面438の1つまたは複数のねじ山タブ448に係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ432は外側キャップ402のチャンバ412内に引っ込む。
【0134】
雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップ432は押されることとなり、および内側キャップ上の屈曲ヒンジ470と外側キャップ上のポケット449との間のインターロックは取り外されて、内側キャップ432が外側キャップの閉鎖端406に向かっておよびチャンバ412内に移動することを可能にする。
【0135】
内側キャップ432および/または外側キャップ402は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレンのようないくつかのタイプのプラスチック材料、または医療デバイスにおいて使用される任意の他の成形可能プラスチック材料のいずれかから作られる。
【0136】
1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチルヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0137】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面418は、複数のグリップ部材419を含む。
【0138】
1つまたは複数の実施形態において、雌ルアーコネクタは、無針コネクタ、活栓、および血液透析コネクタからなる群から選択されてもよい。
【0139】
1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内チューブ端、活栓、または雄ロックルアーであってもよい。
【0140】
図28から図34を参照して、本開示の第5の例示的な実施形態による医療コネクタに接続するためのデバイス500は、概して、外側キャップ、内側キャップ、および剥離可能シールを含む。
【0141】
外側キャップ502は、一体型本体504、閉鎖端506、閉鎖端506から開放端510まで延びる長さLO5を有しならびに吸収性材料514および消毒剤または抗菌剤を含むチャンバ512を画定する環状壁508を含む。本体の開放端は、端面516を画定する。1つまたは複数の実施形態において、環状壁は、端面516を画定する本体の開放端にフレア状の湾曲を含む。1つまたは複数の実施形態において、外側キャップの一体型本体504は、外側キャップの外径および高さを減少させるように修正された形状を有する。サイズおよび重量の減少は、患者の活動を妨害しおよび患者の皮膚を刺激するリスクを低減する。内側キャップのルアーねじ山は、外側キャップのねじ山への付加的な切り込みを伴うことなく外側キャップのねじ山を妨害しないように設計され、このようにして、成形プロセスを容易にする。
【0142】
外側キャップ環状壁508は、外側キャップ外壁面538および外側キャップ内壁面540を含み、内壁面540は、1つまたは複数の突起580を有する。内側キャップ532は、外壁面538および内壁面540を有する環状壁536を有する一体型本体534を含み、内側キャップの第1の端部542は外側キャップの閉鎖端に面し、内側キャップの第2の端部544は外側キャップの開放端に面する。内側キャップの第1の端部の外壁面は、外側キャップの内壁面の1つまたは複数の突起と係合するように適合されたディンプル590を含んで、外側キャップに対する内側キャップの位置を固定する。内側キャップの第2の端部の外壁面は、雄ルアーコネクタと係合するように適合された1つまたは複数のねじ山タブ548を含む。消毒剤または抗菌剤がチャンバ512から出るのを防止するための端面516の剥離可能シール550。
【0143】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップの開放端は、初期状態において、内側キャップの第2の端部と同一水平面上に位置していてもよい。
【0144】
雄ルアーコネクタが内側キャップ532の第2の端部544の外壁面538の1つまたは複数のねじ山タブ548に係合しおよび時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ532は外側キャップ502の開放端510から部分的に突出する。
【0145】
雄ルアーコネクタが内側キャップの第2の端部の外壁面の1つまたは複数のねじ山タブ548に係合しおよび反時計回り方向に回転させられたとき、内側キャップ532は外側キャップ502のチャンバ512内に引っ込む。
【0146】
雌ルアーコネクタがデバイスに係合したとき、内側キャップ532は滑りおよび外側キャップ502のチャンバ512内に引っ込む。
【0147】
1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチルヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0148】
1つまたは複数の実施形態において、外側キャップ外壁面518は、しるし、グラフィック、記号、図、単語、または他の指示を含み得る。
【0149】
1つまたは複数の実施形態において、湾曲が外側キャップ外壁面518に付加される。1つまたは複数の実施形態において、複数のグリッピング部材519が外側キャップ外壁面518に付加されて、把持を強化する。1つまたは複数の実施形態において、複数のグリッピング部材519は、リブの形態であってもよい。
【0150】
内側キャップ532および/または外側キャップ502は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレンのようないくつかのタイプのプラスチック材料、または医療デバイスにおいて使用される任意の他の成形可能プラスチック材料のいずれかから作られる。
【0151】
図32および34に示されるように、1つまたは複数の実施形態において、雌ルアーコネクタ620は、無針コネクタ、活栓、および血液透析コネクタからなる群から選択される。
【0152】
図31および33に示されるように、1つまたは複数の実施形態において、雄コネクタは、静脈内チューブ端、活栓、または雄ロックルアーであってもよい。
【0153】
図35から38を参照して、1つまたは複数の実施形態において、本開示のデバイスのキャップは、雌ルアーコネクタ700、雄ルアーコネクタ800または血液透析コネクタ900との液密シールを形成する。図35から38を参照して、1つまたは複数の実施形態において、本開示のデバイスのキャップは、雄ルアーコネクタ800との液密シールを形成するようにテーパー付けられている。特定の実施形態において、キャップは、雄ルアーとのシールを形成するためのISO規格(例えば、ISO594-1:1986およびISO594-2:1998)に準拠している。
【0154】
1つまたは複数の実施形態において、本開示のデバイスのキャップは、例えば雌ルアーコネクタのような雌コネクタの螺合可能セグメントを係合する大きさおよびピッチを有するねじ山を有する。そのようなコネクタは、概しておよび一般に、医療用途におけるカテーテルおよび他の液密保護コネクタとして使用される。いくつかの実施形態において、キャップは、コネクタと係合したときに雌ルアーコネクタ由来のねじ山がキャップのねじ山と係合しおよび取り外し可能な接続を形成するとき、雌ルアーコネクタのための保護カバーを提供する。
【0155】
いくつかの実施形態において、コネクタは、無針注射ポート、ハブ、バルブまたはデバイス、あるいは無針アクセス部位、ポート、ハブ、バルブまたはデバイスと時々称されることのある無針注射部位を備え、および、例えば、クレーブ(登録商標)(ICU Medical、Inc.から入手可能)、スマートサイト(SmartSite)(登録商標)(Cardinal Health、Inc.から入手可能)、Qサイト(商標)(Becton,Dickinson and Companyから入手可能)のようなブランドを含み得る。いくつかの実施形態において、キャップは、先に挙げたもののような、様々な異なる無針注射部位のいずれかに接続され得る。1つまたは複数の実施形態において、キャップがコネクタに結合された後、キャップと結合している間コネクタは汚染されていない状態に保たれるので、コネクタを別のコネクタに再接続する前毎に、コネクタを消毒する(例えば、アルコール綿で処理する)必要がない。キャップの使用は、コネクタを洗浄するための標準的なふき取り手順(standard swabbing protocol)に取って代わることができる。1つまたは複数の実施形態において、キャップのねじ山は、雄ルアーロックコネクタのねじ山と係合するように寸法付けられおよびピッチが付される。例えば、コネクタは、IVカテーテルの無針注射部位から切り離されたIVチューブセットの端部を含み得る。
【0156】
本明細書全体における「1つの実施形態(one embodiment)」、「特定の実施形態(certain embodiments)」、「1つまたは複数の実施形態(one or more embodiments)」または「実施形態(an embodiment)」に対する言及は、実施形態に関連して記載される特定のフィーチャ、構造、材料、または特徴が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。したがって、「1つまたは複数の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「1つの実施形態において」または「実施形態において」のような語句の、本明細書全体の様々な場所における出現は、必ずしも、本開示の同一の実施形態を指しているとは限らない。さらに、特定のフィーチャ、構造、材料、または特徴は、1つまたは複数の実施形態において任意の適当な様式で組み合わされてもよい。
【0157】
本明細書における開示は、特定の実施形態を参照した記載を提供しているが、これらの実施形態は本開示の原理および応用の例示に過ぎないことが理解されるべきである。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変形を本開示の方法および装置に対して行うことができることは、当業者にとって明らかであろう。従って、本開示は、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内である修正および変形を含むことが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38